JP7093201B2 - 流路切替バルブ - Google Patents

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本発明は、供給される流体の流路を切り替えて下流側へと出力可能な流路切替バルブに関する。
従来から、流体の供給される複数の供給通路と、該流体の排出される単一の排出通路とを有し、前記供給通路のいずれかと前記排出通路との連通状態を切替可能な流路切替バルブが知られている。
この流路切替バルブは、特許文献1に開示されるように、ケーシング内に弁ディスクが回転自在に設けられ、該ケーシングの下端に2つの流入口が形成され、前記弁ディスクを挟んだ上端中央には流出口が形成されている。また、流入口が開口したケーシングの内壁面と弁ディスクとの間には、前記流入口の外周側となるようにそれぞれシール部材が設けられている。
このシール部材は、弾性材料からなるシール部と、該シール部の内部に設けられた一組のばねとを有し、前記ばねの弾発力によって前記シール部を弁ディスク及びケーシングの内壁面側へとそれぞれ付勢して当接させることで、前記流入口と前記弁ディスクとの間を通じた流体の漏出をシール部によって防止している。
特表2013-502541号公報
しかしながら、上述した流路切替バルブのシール部材は、シール部が弾性材料から形成されているため、弁ディスクの回転によって当接部位が摩耗していくと共に、前記シール部の内部に一組のばねを設けるという複雑な構造としているため、その製造工数及び製造コストが増加してしまうという問題がある。
本発明は、前記の課題を考慮してなされたものであり、簡素な構成でシール手段の耐久性の向上を図ると共に、製造時間及び製造コストの削減を図ることが可能な流路切替バルブを提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、内部にバルブの収納されるハウジングと、流体が供給又は排出される複数のポートを有しハウジングの開口部を閉塞するカバー部材と、カバー部材におけるポートの外周側とバルブとの間に設けられる環状のシール手段とを備え、シール手段がポートの外周側となるように配置され、バルブの回転作用下にハウジングの内部とポートとの連通状態を切り替える流路切替バルブにおいて、
シール手段は、樹脂製材料から形成されバルブの端面に摺接する環状のシート部材と、
弾性材料から形成され、シート部材とカバー部材との間に設けられカバー部材に当接するシール部材と、
から構成され
シート部材は、カバー部材に向けて開口しシール部材の装着される環状溝部を内部に有した断面U字状に形成され、
シート部材の底部が、バルブの端面に摺接し、底部とは反対側に配置され環状溝部の開口したシート部材の開口端部が、カバー部材の端面に向かい合い、環状溝部がカバー部材によって囲まれることを特徴とする。
本発明によれば、ハウジングと、複数のポートを有しハウジングの開口部を閉塞するカバー部材との間に環状のシール手段を設け、このシール手段が、ポートの外周側に配置されると共に、樹脂製材料からなりバルブの端面に摺接する環状のシート部材と、弾性材料からなりシート部材とカバー部材との間に設けられカバー部材に当接するシール部材とから構成されている。シート部材は、カバー部材に向けて開口しシール部材の装着される環状溝部を内部に有し、シート部材の底部が、バルブの端面に摺接し、底部とは反対側に配置され環状溝部の開口したシート部材の開口端部が、カバー部材の端面に向かい合っている。
従って、弾性材料からなるシール部材の弾発力によってシート部材をバルブ側へと押圧することでバルブに対して確実に当接させてシール性を確保でき、しかも、バルブの回転時に摺接するシート部材を樹脂製材料から形成することで、弾性材料からなるシール部を有していた従来の流路切替バルブと比較し、摩耗を好適に低減して耐久性の向上を図ることができる。また、シール手段を、シート部材及びシール部材を組み合わせるという簡素な構成としているため、シール部内に一組のばねを組み込んでいた従来の流路切替バルブと比較し、製造時間及び製造コストの削減を図ることが可能となる。
さらに、シール部材を、断面円形状のОリングから構成してもよいし、断面十字状のXリングから構成してもよい。
さらにまた、シート部材には、バルブに臨む端面にテーパ部を形成し、テーパ部を、バルブから離れる方向に向かって傾斜させるとよい。
本発明によれば、以下の効果が得られる。
すなわち、複数のポートを有したカバー部材によってハウジングの開口部を閉塞可能な流路切替バルブにおいて、このハウジングとカバー部材との間に環状のシール手段を設け、このシール手段をポートの外周側に配置し、樹脂製材料から形成されバルブの端面に摺接するシート部材と、弾性材料から形成されてシート部材とカバー部材との間に設けられるシール部材とから構成することにより、シール部材の弾発力によってシート部材をバルブ側へと押圧することで確実にシール性を確保でき、しかも、バルブの回転時に摺接するシート部材の耐久性を、弾性材料のシール部を有していた従来の流路切替バルブと比較して向上させることができる。また、シール手段が、シート部材及びシール部材を組み合わせるという簡素な構成であるため、シール部内に一組のばねを組み込んでいた従来の流路切替バルブと比較し、製造時間及び製造コストの削減を図ることができる。
本発明の実施の形態に係る流路切替バルブの全体断面図である。 図1の流路切替バルブにおけるシールユニット近傍を示す拡大断面図である。 図1の流路切替バルブを構成するバルブ及びシールユニットを示す分解斜視図である。 変形例に係るシールリングの適用されたシールユニット近傍を示す拡大断面図である。
本発明に係る流路切替バルブについて好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。図1において、参照符号10は、本発明の実施の形態に係る流路切替バルブを示す。
この流路切替バルブ10は、例えば、車両における車体等に固定され、内燃機関を循環する冷却水等の流体の供給先を切り替える目的で用いられる。この流路切替バルブ10は、図1に示されるように、ハウジング12と、該ハウジング12に収納されるモータ14と、該モータ14の駆動作用下に流路を切り替える弁機構部16と、前記モータ14の駆動力を前記弁機構部16へと伝達するギア機構18とを含む。
ハウジング12は、例えば、樹脂製材料や金属製材料から形成され、モータ14の収納されるモータ収納室20と、ギア機構18の収納されるギア収納室22と、後述する弁機構部16のバルブ84が収納されるバルブ室24と、前記ギア収納室22側となる一端部側(矢印A方向)に開口した第1開口部26と、前記バルブ室24側となる他端部側(矢印B方向)に開口した第2開口部(開口部)28とを備えている。
モータ収納室20は、断面略円形状に形成され、ハウジング12の一端部側において軸方向(矢印A、B方向)と直交方向に延在するように形成され、その内部にはモータ14が収納され固定される。ギア収納室22は、モータ収納室20と共に第1開口部26に臨むように形成されると共に、前記モータ収納室20に隣接するように側方に設けられる。
そして、ハウジング12の第1開口部26は、モータ収納室20にモータ14が収納され、ギア収納室22にギア機構18が収納された状態で、第1カバー部材34が装着されることで閉塞される。
バルブ室24は、例えば、断面円形状でハウジング12の他端部側(矢印B方向)に開口し、一端部側に向かって所定深さで形成されると共に、前記ハウジング12の側部に形成された導出ポート30と連通している。導出ポート30は、バルブ室24の外周側に接続され、ハウジング12の一端部側(矢印A方向)に向かって開口し管状に形成される。そして、導出ポート30の先端には、図示しない配管やチューブ等が接続され、バルブ室24へ導入された流体が排出される。
第2開口部28は、図1及び図2に示されるように、バルブ室24に臨むように開口し、その外縁部から径方向外側に突出した複数の取付部32と、内周面から径方向外側に向かって段差状に形成された環状段部36とを有している。取付部32の中央にはハウジング12の軸方向(矢印A、B方向)に沿って延在したねじ孔38がそれぞれ形成されている。
また、ハウジング12の内部には、図1に示されるように、ギア収納室22とバルブ室24とを接続し、軸方向(矢印A、B方向)に沿って一直線状に延在するシャフト孔40が形成され、該シャフト孔40によってギア収納室22とバルブ室24とが連通する。
さらに、シャフト孔40の内部には円筒状の軸受42が設けられ、後述する弁機構部16のシャフト86が回転自在に支持されると共に、前記シャフト孔40の両端部にはそれぞれ環状のシャフトシール44a、44bが設けられる。
そして、ハウジング12の第2開口部28には、バルブ室24にバルブ84が収納された状態で第2カバー部材(カバー部材)46が装着される。
第2カバー部材46は、例えば、第2開口部28の開口形状に対応した略円形状に形成され、外縁部から径方向外側へと突出した複数の取付フランジ48と、中心から径方向外側にオフセットして周方向に沿って並んで設けられた複数の導入孔(ポート)50と、ハウジング12側(矢印A方向)となる一端面から突出した断面円形状の凸部52とを含む。なお、本実施の形態では、3つの導入孔50を備える場合について説明するが、特にこの数量に限定されるものではない。
取付フランジ48は、例えば、ハウジング12の取付部32に対応する位置及び数量で形成され、その中央には締結ねじ54の挿通される貫通孔56が軸方向(厚さ方向)に貫通している。
そして、この第2カバー部材46はハウジング12の第2開口部28を覆うように装着され、凸部52がハウジング12の環状段部36へと挿入されて係合されることで径方向及び軸方向に位置決めされる。また、取付フランジ48がハウジング12の取付部32に当接して貫通孔56に挿通された締結ねじ54が前記取付部32のねじ孔38へと螺合され、前記第2カバー部材46が第2開口部28を閉塞した状態でハウジング12の他端部へと固定される。
複数の導入孔50は、例えば、同一直径で断面円形状に形成され軸方向(矢印A、B方向)に貫通すると共に、第2カバー部材46の中心(バルブ84の中心)から所定距離だけ径方向外側となる位置で、且つ、互いに周方向に沿って等間隔離間するように設けられる。また、各導入孔50は、例えば、第2カバー部材46の周方向において180°の範囲内に全てが配置されるように、前記周方向の一部にまとまって配置されている。
さらに、第2カバー部材46には、その一端面において導入孔50の外周側となる位置に形成された環状凹部58と、他端面において前記導入孔50の外周側となる位置に形成された環状溝部60とを有し、環状凹部58及び環状溝部60はそれぞれ一端面及び他端面に対して軸方向に沿って窪んで形成される。そして、各環状凹部58には、環状のシールユニット(シール手段)62がそれぞれ装着され、各環状溝部60には、それぞれ導入ポート(ポート)64が装着される。
すなわち、シールユニット62及び導入ポート64は、導入孔50と同数となるようにそれぞれ設けられる。
シールユニット62は、図1~図3に示されるように、バルブ84側(矢印A方向)に設けられ該バルブ84に摺接するシート部材66と、該シート部材66に対して第2カバー部材46側(矢印B方向)に設けられたシールリング(シール部材)68とを含む。
このシート部材66は、例えば、摩擦係数の小さなテフロン(登録商標)等の樹脂製材料から断面U字状で環状に形成され、その底部70がバルブ84側となって摺接し、内部に形成された溝部72が第2カバー部材46側(矢印B方向)に開口するように配置されると共に、その中央には軸方向(矢印A、B方向)に貫通した連通孔74が形成される。
また、底部70における内周側及び外周側には第1及び第2テーパ部(テーパ部)76、78が形成され、この第1テーパ部76は、シート部材66の軸線と直交方向に延在した底部70に対し、径方向内側(連通孔74側)に向かって徐々に該底部70から離間する方向(矢印B方向)へと傾斜し、第2テーパ部78は、前記底部70に対して径方向外側に向かって徐々に該底部70から離間する方向(矢印B方向)へと傾斜して形成される。この第1及び第2テーパ部76、78は、底部70に対する傾斜角度が略同一角度となるように形成される。
シールリング68は、例えば、ゴム等の弾性材料から断面円形状に形成されたОリングからなり、シート部材66の溝部72へと収納されると共に、その一部が前記シート部材66から第2カバー部材46側(矢印B方向)へと突出している(図2中、二点鎖線形状参照)。
そして、シールユニット62は、導入孔50の一端部側(矢印A方向)を囲むように外周側に配置され、シート部材66の底部70がバルブ84の他端面に摺接し、シールリング68が前記シート部材66に当接して前記バルブ84側へ押圧すると共に第2カバー部材46の一端面に当接することで、該シールリング68が前記シート部材66側へと押し潰され、前記第2カバー部材46の導入孔50とバルブ84の他端面とのシールを行っている。
すなわち、シールユニット62は、導入孔50の数量に応じて3つ設けられ、シート部材66の連通孔74が導入孔50と同軸上となるように配置され連通している。
導入ポート64は、図1に示されるように、例えば、軸方向に沿って所定長さを有した管状に形成され、その一端部には径方向外側に拡径したフランジ部80と、該フランジ部80の一端面から軸方向(矢印A方向)に突出した環状突起82とを備える。
そして、導入ポート64は、フランジ部80が第2カバー部材46の他端面に当接し、その環状突起82が環状溝部60へと挿入されることで、前記導入ポート64が導入孔50と同軸上となるように配置されて連通し、前記第2カバー部材46の他端面から軸方向(矢印A、B方向)に突出するように固定される。この導入ポート64の先端には、図示しない配管やチューブ等が接続され、図示しない機器等から流体が供給される。
モータ14は、例えば、DCモータやステッピングモータ等の回転駆動源からなり、ハウジング12のモータ収納室20へと収納されると共に、その駆動軸(図示せず)には、後述するギア機構18を構成するギア(図示せず)が連結されている。そして、モータ14は、その軸方向がシャフト孔40の延在方向と直交するように設けられ、図示しないコントローラからの制御信号に基づいて駆動することで、その駆動軸が回転駆動する。
弁機構部16は、図1及び図3に示されるように、ハウジング12のバルブ室24に設けられる円盤状のバルブ84と、該バルブ84の中心に連結されるシャフト86とを有し、前記バルブ84には、中心から径方向外側となる位置に開口したバルブポート88を備える。
バルブポート88は、径方向に所定幅となり周方向に沿って延在すると共に、シャフト86の延在方向となるバルブ84の厚さ方向(矢印A、B方向)に沿って貫通するように形成される。また、バルブポート88の周方向に沿った幅寸法は、例えば、第2カバー部材46における3本の導入ポート64(導入孔50)の全てに臨む長さに設定される。
そして、バルブ84は、第2カバー部材46側(矢印B方向)となる他端面が導入孔50に臨むように設けられると共に、該他端面がシールユニット62のシート部材66と摺接する。
シャフト86は、図1に示されるように、軸方向(矢印A、B方向)に沿って所定長さを有し、ハウジング12のシャフト孔40に挿通されると共に、その一端部にギア機構18のシャフトギア90が連結され、他端部がバルブ84の中心に連結されている。
また、シャフト86は、シャフト孔40に設けられた軸受42の内部に挿通されることで回転自在に支持されると共に、一組のシャフトシール44a、44bが前記シャフト86の外周面に対して摺接することで、前記シャフト86とハウジング12との間を通じたシャフト孔40への流体や異物の流入を防止している。
ギア機構18は、シャフト86の一端部に連結されるシャフトギア90と、モータ14の駆動軸に連結されるギア(図示せず)に噛合されたウォームギア92とからなり、前記シャフトギア90は、シャフト86の一端部側となるギア収納室22に設けられ、前記ウォームギア92は、前記シャフトギア90とモータ14との間となるように配置される。
そして、ウォームギア92とシャフトギア90とが略直交するように配置され互いに噛合されることで、モータ14の駆動力が図示しないギアから前記ウォームギア92を介して前記シャフトギア90へと伝達され前記シャフト86が回転する。
本発明の実施の形態に係る流路切替バルブ10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次にその動作並びに作用効果について説明する。なお、複数の導入ポート64に接続された配管を通じてそれぞれ流体が予め供給されると共に、バルブ84によって3つの導入孔50が覆われた全閉状態を初期状態として説明する。
先ず、上述した初期状態では、バルブ84によって第2カバー部材46の3つの導入孔50が全て覆われているため、導入ポート64とバルブ室24との連通が遮断され、この導入ポート64に供給されている流体が導入孔50からシールユニット62の連通孔74まで流通し、さらに導入孔50の外周側に当接したシールリング68の弾発力によってシート部材66の底部70がバルブ84の他端面に押し付けられているため、第2カバー部材46と前記バルブ84との間における流体の流入が遮断される。
次に、図示しないコントローラからの制御信号に基づきモータ14に対して制御信号が入力されることで、このモータ14が所定方向に回転し、図示しないギアに噛合されたウォームギア92からシャフトギア90へと駆動力が伝達され、シャフト86が軸受42に支持された状態で所定角度だけ回転する。
これにより、シャフト86と共にバルブ84がバルブ室24内で回転し、周方向に沿った導入ポート64の1つとバルブポート88とが対向する位置となることで、前記バルブポート88を通じて1つの導入ポート64とバルブ室24とが連通した状態となる。
この際、シート部材66の底部70が、シールリング68の弾発力によって回転するバルブ84の他端面に対して常に均等に押圧されているため、前記シート部材66の底部70と前記バルブ84との間から流体がバルブ室24へと漏出することがなく、一方、前記シールリング68が第2カバー部材46に当接することで、シールユニット62と第2カバー部材46との間から流体が漏出することもない。
さらに、回転するバルブ84の他端面に摺接したシート部材66が、摩擦係数の小さな樹脂製材料から形成されているため、前記バルブ84が回転する際の摺動抵抗が小さく、さらに、前記シート部材66の摩耗も軽減される。
これにより、1つの導入ポート64から導入孔50へと供給された流体が、シート部材66の連通孔74からバルブ84のバルブポート88を通じてバルブ室24内へと流通し、該バルブ室24に接続された導出ポート30を通じて排出されることで、図示しない機器等へと流体が供給される。
また、2つの導入ポート64に供給された流体を同時に導出ポート30へと供給する場合には、バルブ84の回転作用下にバルブポート88を2つの導入孔50に臨む位置へと配置することで、該バルブポート88を通じて2つの導入孔50(導入ポート64)が同時にバルブ室24と連通するため、2つの導入ポート64からそれぞれ各導入孔50を通じてバルブ84のバルブポート88へと流通した流体が、バルブ室24で合流して導出ポート30へと供給される。
以上のように、本実施の形態では、ハウジング12のバルブ室24に収納された円盤状のバルブ84と、ハウジング12のバルブ室24(第2開口部28)を閉塞する第2カバー部材46との間にシールユニット62を設け、このシールユニット62を、前記第2カバー部材46に形成された複数の導入ポート64に臨むようにそれぞれ配置すると共に、前記バルブ84の他端面に摺接するシート部材66を樹脂製材料から形成し、該シート部材66の溝部72に設けられ前記第2カバー部材46の一端面に当接するシールリング68を弾性材料から形成している。
従って、シールリング68の弾発力によってシート部材66の底部70をバルブ84の他端面に対して確実に押し付けてシール性を確保できるため、前記バルブ84と第2カバー部材46との間を通じた流体の漏出が確実に防止されると共に、複数の導入ポート64と導出ポート30との連通状態を切り替えるためにバルブ84を回転させた場合でも、前記バルブ84に摺接するシート部材66が樹脂製材料から形成されているため、弾性材料からなるシール部を有していた従来技術に係る流路切替バルブと比較し、摩耗が好適に低減され耐久性の向上を図ることができる。
また、シールユニット62は、シート部材66の溝部72に対してシールリング68を軸方向に組み合わせるという簡素な構成としているため、シール部の内部に一組のばねを組み込んでいた従来技術に係る流路切替バルブと比較し、その製造時間及び製造コストの削減を図ることができる。
さらに、バルブ84に摺接するシート部材66の底部70には、内周側及び外周側にそれぞれ第1及び第2テーパ部76、78を設けているため、例えば、該第1及び第2テーパ部76、78を設けずに、前記シート部材66の軸線と直交する平面状の底部70のみとした場合と比較し、前記バルブ84に対する接触面積を減少させ、シート部材66に対するバルブ84の摺動抵抗を低減させることができる。
さらにまた、シールリング68を断面円形状のОリングとすることで、安価で構成の簡素化を図ることができる。
また、シールユニット62を構成するシールリング68は、上述したような断面円形状のОリングから構成される場合に限定されるものではなく、例えば、図4に示されるシールリング(シール部材)100のように、断面十字状で環状に形成されたXリングから構成するようにしてもよい。このように、Оリングの代わりにXリングをシールリング100に用いることで、シート部材66をバルブ84側(矢印A方向)へと付勢する弾発力を好適に調整することが可能となるため、前記バルブ84が回転する際のシート部材66による摺動抵抗を調整したり、前記シート部材66の摩耗量を自在に調整可能となる。
なお、本発明に係る流路切替バルブは、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
10…流路切替バルブ 12…ハウジング
14…モータ 16…弁機構部
18…ギア機構 24…バルブ室
46…第2カバー部材 62…シールユニット
64…導入ポート 66…シート部材
68、100…シールリング 70…底部
72…溝部 76…第1テーパ部
78…第2テーパ部 84…バルブ
86…シャフト

Claims (5)

  1. 内部にバルブの収納されるハウジングと、流体が供給又は排出される複数のポートを有し該ハウジングの開口部を閉塞するカバー部材と、前記カバー部材におけるポートの外周側と前記バルブとの間に設けられる環状のシール手段とを備え、前記シール手段が前記ポートの外周側となるように配置され、前記バルブの回転作用下に前記ハウジングの内部と前記ポートとの連通状態を切り替える流路切替バルブにおいて、
    前記シール手段は、樹脂製材料から形成され前記バルブの端面に摺接する環状のシート部材と、
    弾性材料から形成され、前記シート部材と前記カバー部材との間に設けられ前記カバー部材に当接するシール部材と、
    から構成され
    前記シート部材は、前記カバー部材に向けて開口し前記シール部材の装着される環状溝部を内部に有した断面U字状に形成され、
    前記シート部材の底部が、前記バルブの前記端面に摺接し、前記底部とは反対側に配置され前記環状溝部の開口した前記シート部材の開口端部が、前記カバー部材の端面に向かい合い、前記環状溝部が前記カバー部材によって囲まれることを特徴とする流路切替バルブ。
  2. 請求項1記載の流路切替バルブにおいて、
    前記シール部材は、断面円形状のОリングからなることを特徴とする流路切替バルブ。
  3. 請求項1記載の流路切替バルブにおいて、
    前記シール部材は、断面十字状のXリングからなることを特徴とする流路切替バルブ。
  4. 請求項1~3のいずれか1項に記載の流路切替バルブにおいて、
    前記シート部材には、前記バルブに臨む端面にテーパ部が形成され、該テーパ部は、前記バルブから離れる方向に向かって傾斜していることを特徴とする流路切替バルブ。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載の流路切替バルブにおいて、
    前記シール部材が前記環状溝部に収容されたとき、前記シール部材は、前記シート部材の前記開口端部よりも前記カバー部材に向けて突出することを特徴とする流路切替バルブ。
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