JP7084042B2 - パッキン及びロータリバルブ - Google Patents

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Description

本発明は、流体の漏出を抑制するパッキン、及びそのパッキンが組込まれたロータリバルブに関する。
回転することによって流体の流量を調整するロータリバルブとして、ハウジング及び弁体を備えるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。このロータリバルブでは、ハウジングが、筒状部と、同筒状部の長さ方向の一部を閉塞する閉塞部とを備えている。また、ハウジングは、筒状部及び閉塞部により囲まれた空間を収容部として有している。閉塞部には、第1流路が収容部に連通された状態で接続され、筒状部には、第2流路が収容部に連通された状態で接続されている。弁体は、収容部に回転可能に配置された弁本体部を有している。弁本体部には、第1流路及び第2流路の一方の流路から筒状部に流入した流体を他方の流路に導く可動流路が形成されている。そして、弁体が回転されることにより、可動流路を介した第1流路及び第2流路の間の流路断面積が調整され、第1流路及び第2流路の間で流れる流体の量が調整される。
上記ロータリバルブでは、ハウジングから流体が漏れ出るのを抑制するために、パッキンが用いられている。図8に示すように、パッキン77の骨格部分は、弁体75における弁本体部76の径方向に延びる貫通孔79を有するパッキン本体部78によって構成されている。パッキン本体部78は、貫通孔79を第2流路に連通させた状態で、弁本体部76とハウジング71の筒状部72との間に配置されている。
パッキン本体部78における貫通孔79の周囲からは、筒状部72に接触する円環状の第1シール部81が突出している。また、パッキン本体部78の貫通孔79の周囲からは、弁本体部76の外周面に接触する円環状の第2シール部82が突出している。パッキン本体部78からの第1シール部81の突出方向と第2シール部82の突出方向とは、互いに反対方向である。貫通孔79の軸線L1から第2シール部82までの距離が、軸線L1から第1シール部81までの距離よりも短く設定されている。表現を変えると、円環状の第2シール部82は、円環状の第1シール部81よりも小径に形成されている。
そして、上記パッキン77は、圧縮された状態で、ハウジング71内に組込まれている。上記圧縮に伴い、パッキン77には、弁本体部76を押し返す反力(以下「圧縮反力」という)が生じ、この圧縮反力によって、弁本体部76と第2シール部82との間がシールされている。
そのため、上記ロータリバルブ70では、流体の圧力がパッキン77に加わる。パッキン77よりも外周側の流体の圧力が、貫通孔79内の流体の圧力よりも高くなる。しかし、流体が、パッキン77と筒状部72との間を通って貫通孔79側へ流れることが、第1シール部81によって規制される。また、流体が、パッキン77と弁本体部76との間を通って貫通孔79側へ流れることが第2シール部82によって規制される。
ところで、上記環状の第1シール部81においては、その外周面に対し流体の圧力が作用する。ここで、第1シール部81に対し流体の圧力が作用する箇所の最小径を径D1という。また、第2シール部82において弁本体部76の外周面に接触する箇所の最大径を径D2というものとする。上述したように、第2シール部82は第1シール部81よりも小径であることから、上記ロータリバルブ70では、径D2が径D1よりも小さい。
そのため、パッキン77を圧縮させながらハウジング71内に組付ける際に、第2シール部82が、軸線L1から遠ざかる側、すなわち、パッキン本体部78の径方向における外方へ弾性変形しにくく、圧縮反力が逃げにくい。従って、パッキン77よりも外周側の流体の圧力が低いときには、その流体が、第2シール部82と弁本体部76との間を通って貫通孔79側に漏れることが起こりにくい。
特開2000-193104号公報
ところが、上記従来のロータリバルブ70では、流体の圧力が高くなるに従い、パッキン77を弁本体部76から遠ざける側へ向かう流体の力F1が増大する。これに伴い、第2シール部82が弁本体部76を押す上記圧縮反力が小さくなり、第2シール部82と弁本体部76との間のシール性が低下する問題がある。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、流体の低圧時にも高圧時にもシール性を高めることのできるパッキン及びロータリバルブを提供することにある。
上記課題を解決するパッキンは、収容部が設けられた筒状部を有し、かつ流体の流路の途中に配置されるハウジングと、前記流路の流路断面積を調整する可動流路が形成された弁本体部を有し、かつ前記弁本体部が前記収容部に回転可能に配置された弁体とを備えるロータリバルブに適用されるパッキンであって、前記弁本体部の径方向に延びる貫通孔を有し、かつ前記貫通孔を前記流路に連通させた状態で前記弁本体部及び前記筒状部の間に配置されるパッキン本体部と、前記パッキン本体部における前記貫通孔の周囲から突出して、前記筒状部に接触する第1シール部と、前記パッキン本体部における前記貫通孔の周囲から突出して、前記弁本体部にそれぞれ接触する第2シール部及び第3シール部とを備え、前記第1~第3シール部はそれぞれ環状をなし、前記貫通孔の軸線から前記第2シール部までの距離が、前記軸線から前記第1シール部までの距離よりも短く、かつ前記軸線から前記第3シール部までの距離が、前記軸線から前記第1シール部までの距離よりも長く設定されている。
また、上記課題を解決するロータリバルブは、収容部が設けられた筒状部を有し、かつ流体の流路の途中に配置されるハウジングと、前記流路の流路断面積を調整する可動流路が形成された弁本体部を有し、かつ前記弁本体部が前記収容部に回転可能に配置された弁体と、前記弁本体部の径方向に延びる貫通孔を有するパッキン本体部により骨格部分が構成され、かつ前記パッキン本体部が、前記貫通孔を前記流路に連通させた状態で前記弁本体部及び前記筒状部の間に配置されるパッキンとを備えるロータリバルブであって、前記パッキン本体部における前記貫通孔の周囲からは、前記筒状部に接触する第1シール部が突出し、前記パッキン本体部における前記貫通孔の周囲からは、前記弁本体部にそれぞれ接触する第2シール部及び第3シール部が突出しており、前記第1~第3シール部はそれぞれ環状をなし、前記貫通孔の軸線から前記第2シール部までの距離が、前記軸線から前記第1シール部までの距離よりも短く、かつ前記軸線から前記第3シール部までの距離が、前記軸線から前記第1シール部までの距離よりも長く設定されている。
上記パッキンが組込まれたロータリバルブでは、パッキンは弁本体部と筒状部との間で圧縮される。この圧縮に伴い、パッキンの第2シール部及び第3シール部のそれぞれには、弁本体部を押し返す圧縮反力が生ずる。第2シール部の圧縮反力により、同第2シール部と弁本体部との間がシールされる。また、第3シール部の圧縮反力により、同第3シール部と弁本体部との間がシールされる。
ここで、貫通孔の軸線から第3シール部までの距離が、軸線から第1シール部までの距離よりも長いことから、上記圧縮に伴い、第3シール部が軸線から遠ざかる側へ弾性変形して圧縮反力が逃げ、第3シール部と弁本体部との間のシール性が低下するおそれがある。しかし、第2シール部が第3シール部よりも軸線に近い箇所に位置する。しかも、軸線から第2シール部までの距離が、軸線から第1シール部までの距離よりも短い。このことから、上記圧縮に伴い、第2シール部が軸線から遠ざかる側へ弾性変形しにくく、圧縮反力が逃げにくい。そのため、第2シール部と弁本体部との間のシール性が高められる。従って、収容部内であって、パッキンよりも外周側の流体の圧力が低いときには、その流体がパッキンと弁本体部との間を通って貫通孔側へ流れることが、第2シール部によって規制される。
また、軸線に対し、第2シール部よりも遠い箇所に位置する第3シール部の軸線からの距離は、第1シール部の軸線からの距離よりも長い。このことから、パッキンに対しては、弁本体部側へ向かう流体の力が作用する。この力が、流体の圧力が高くなるに従い増大して、第3シール部と弁本体部との間のシール性が高められる。流体がパッキンと弁本体部との間を通って貫通孔側へ流れることが、第3シール部によって規制される。
上記パッキンにおいて、前記第1~第3シール部はそれぞれ円環状をなし、前記第2シール部は前記第1シール部よりも小径に形成され、前記第3シール部は前記第1シール部よりも大径に形成されていることが好ましい。
第1~第3シール部がそれぞれ円環状をなす場合、上記の構成によるように、第2シール部が第1シール部よりも小径に形成されることにより、貫通孔の軸線から第2シール部までの距離が、軸線から第1シール部までの距離よりも短くなる。また、第3シール部が第1シール部よりも大径に形成されることにより、軸線から第3シール部までの距離が、軸線から第1シール部までの距離よりも長くなる。
上記パッキンにおいて、前記パッキン本体部において前記第1シール部が突出する側の面であって、前記弁本体部の周方向における前記第1シール部の両側部分には、前記流体の圧力を受ける受圧面が形成されていることが好ましい。
上記の構成によれば、収容部内の流体の圧力の一部は、パッキン本体部に対しては、上記の条件を満たす箇所に形成された受圧面に作用する。従って、弁本体部側へ向かう力をパッキンに対し作用させ、また、流体の圧力が高くなるに従いこの力を増大させることが容易となる。
上記パッキンにおいて、前記受圧面は、前記両側部分の全面にわたって形成されていることが好ましい。
上記の構成によれば、受圧面の面積が取り得る最大となり、流体の圧力が受圧面を通じてパッキンに対し効率よく作用する。
上記パッキン及びロータリバルブによれば、流体の低圧時にも高圧時にもシール性を高めることができる。
一実施形態におけるロータリバルブの斜視図。 一実施形態におけるパッキンの斜視図。 一実施形態におけるロータリバルブの分解斜視図。 一実施形態におけるロータリバルブの内部構造を示す断面斜視図。 一実施形態におけるロータリバルブの平断面図。 図5のX部を拡大して示す部分平断面図。 一実施形態におけるロータリバルブの縦断面図。 従来のロータリバルブにおける弁本体部とパッキンとの関係を示す部分拡大断面図。
以下、パッキン及びロータリバルブの一実施形態について、図1~図7を参照して説明する。
図1及び図3に示すように、ロータリバルブ10は、図示しないポンプ等の流体供給源から供給される水等の流体の流路の途中に設けられて、流量を調整するためのバルブである。ロータリバルブ10は、ハウジング11及び弁体40を備えている。次に、各部材について説明する。
<ハウジング11>
図3及び図4に示すように、ハウジング11は、カバー12及びボディ15を備えている。カバー12は板状をなしており、中心部分に軸受孔13を有している。本実施形態では、カバー12として略四角板状をなすものが用いられているが、それ以外の形状をなすものが用いられてもよい。カバー12のボディ15側の面であって、軸受孔13の周囲には円環状の突部14が形成されている。
ボディ15は、4つの側壁部17によって四角筒状に形成された筒状部16と、筒状部16のカバー12側の端部であって、同筒状部16の周囲に形成された四角環状のフランジ部21と、筒状部16のフランジ部21とは反対側の端部に形成されて同端部を塞ぐ閉塞部22とを備えている。
カバー12とフランジ部21との間には、四角環状をなす板状のシール部材23が介在されている。そして、カバー12、シール部材23及びフランジ部21は、それらの四隅において連結されている。本実施形態では、この連結がボルト24及びナット25によってなされているが、他の連結手段によってなされてもよい。
ボディ15における筒状部16及び閉塞部22と、上記カバー12とによって囲まれた箇所は、収容部26を構成している。閉塞部22の中心部分には、流体FLの流入口27が開口されている。閉塞部22における流入口27の周縁部からは、収容部26から遠ざかる側へ向けて接続管部28が突出している。図7に示すように、接続管部28と流体供給源とは、流体FLの第1流路31を有する配管32によって連結される。
図5及び図7に示すように、筒状部16における各側壁部17の中心部分には、流体FLの流出口18が開口されている。各側壁部17における流出口18の周縁部からは、収容部26から遠ざかる側へ向けて接続管部19が突出している。各接続管部19には、流体FLの第2流路33を有する配管34が接続され、流出口18から流出された流体FLが、配管34を通じて、流体の使用先に送られる。この第2流路33は、上記第1流路31とともに上記流路の一部を構成している。
<弁体40>
図3及び図4に示すように、弁体40は、軸部41及び弁本体部42を備えている。軸部41は、軸受孔13よりも僅かに小径の円柱状をなしている。弁本体部42は軸部41よりも大径の略円柱状をなしており、同軸部41の一方の端部に繋がっている。
そして、軸部41が上記軸受孔13に挿通され、弁本体部42が収容部26に収容されている。軸部41は軸受孔13においてカバー12に対し回転可能に支持されている。軸部41とカバー12の突部14との間にはOリング43が介在されている。
図5及び図7に示すように、弁体40には、上記第1流路31から収容部26に流入した流体FLをいずれかの第2流路33に導く可動流路44が形成されている。可動流路44の一方の端部44aは、弁本体部42の軸部41とは反対側の面(図7の下面)において開口されており、上記流入口27に対向している。可動流路44の他方の端部44bは、弁本体部42の外周面において開口されており、弁本体部42が軸部41と一体回転することにより、4つの上記流出口18のいずれかに対向することが可能である。また、上記回転により、端部44bが対向する流出口18を切替えることが可能である。
上記構成の弁体40は、図示しないモータ、手動操作等によって回転される。この回転により、可動流路44を介した第1流路31及び第2流路33の間の流路断面積が調整され、第1流路31から第2流路33へ流れる流体FLの量が調整される。この流量調整には、第1流路31から第2流路33への流体FLの流通が遮断されることも含まれる。
上記筒状部16における各側壁部17と弁本体部42の外周面との間には、ゴム等の弾性材料によって形成されたシール用のパッキン50が、圧縮された状態で配置されている。本実施形態では、4つのパッキン50が、弁本体部42の周りにおいて等角度毎に配置されている。各パッキン50は、互いに同一の構成を有している。図2及び図6に示すように、各パッキン50はパッキン本体部51、第1シール部53、第2シール部54及び第3シール部55を備えている。これらの第1シール部53~第3シール部55は、いずれも円環状をなしている。
パッキン本体部51は、厚みが一定又は略一定の板状をなしており、弁本体部42の外周面に沿って湾曲している。パッキン本体部51は、弁本体部42の径方向に延びる貫通孔52を、中心部分に有している。この貫通孔52は丸孔によって構成されており、流体FLの通路として機能する。そして、図5に示すように、各パッキン50は、貫通孔52を、対応する第2流路33に連通させた状態で、側壁部17に組付けられている。
図2及び図6に示すように、第1シール部53は、パッキン本体部51の側壁部17側の面であって、貫通孔52の周囲から同側壁部17に向けて突出しており、同側壁部17における流出口18の周囲に接触している。
第2シール部54は、パッキン本体部51の弁本体部42側の面であって、貫通孔52の周囲から弁本体部42に向けて突出しており、同弁本体部42の外周面に接触している。また、第3シール部55は、パッキン本体部51の上記面であって、第2シール部54の外周囲から弁本体部42に向けて突出しており、同弁本体部42の外周面に接触している。第1シール部53のパッキン本体部51からの突出方向と、第2シール部54及び第3シール部55のパッキン本体部51からの突出方向とは、互いに反対方向である。
第1シール部53~第3シール部55は、貫通孔52と同一軸線上に位置している。第2シール部54が第1シール部53よりも小径に形成されることにより、貫通孔52の軸線L1から第2シール部54までの距離が、同軸線L1から第1シール部53までの距離よりも短く設定されている。第3シール部55が第1シール部53よりも大径に形成されることにより、軸線L1から第3シール部55までの距離が、軸線L1から第1シール部53までの距離よりも長く設定されている。
第1シール部53~第3シール部55は、さらに、次の条件を満たしている。
・第2シール部54の周長は、第1シール部53の周長よりも短い。第3シール部55の周長は、第1シール部53の周長よりも長い。第1シール部53~第3シール部55は、いずれも円環状をなしているため、上記周長は円周になる。
・第1シール部53~第3シール部55を、貫通孔52の軸線L1に対し直交する仮想の面上に投影した場合、第2シール部54が第1シール部53及び第3シール部55によって取り囲まれ、第1シール部53が第3シール部55によって取り囲まれる。
ところで、上記円環状の第1シール部53においては、外周面に対し流体FLの圧力が作用する。ここで、図6に示すように、第1シール部53に対し流体FLの圧力が作用する箇所の最小径を径D1といい、第2シール部54が弁本体部42の外周面に接触する箇所の最大径を径D2といい、第3シール部55が弁本体部42の外周面に接触する箇所の最大径を径D3というものとする。上述したように、第2シール部54が第1シール部53よりも小径に形成され、第3シール部55が第1シール部53よりも大径に形成されていることから、径D1、径D2及び径D3の間には、D2<D1<D3の関係が成り立っている。
さらに、パッキン本体部51において第1シール部53が突出する側の面であって、弁本体部42の周方向における第1シール部53の両側部分には、流体FLの圧力を受ける受圧面56が、同両側部分の全面にわたって形成されている。各受圧面56は、弁本体部42の外周面に沿って湾曲している。また、各受圧面56は、弁体40の軸線方向に延びている。
次に、上記のように構成された本実施形態の作用について説明する。また、作用に伴い生ずる効果についても併せて説明する。
図5及び図6に示すように、ロータリバルブ10では、4つのパッキン50が弁本体部42の周りに環状をなすように配置されて、ハウジング11に組付けられている。このロータリバルブ10では、各第1シール部53が筒状部16の対応する側壁部17に接触し、第2シール部54及び第3シール部55のそれぞれが弁本体部42の外周面に接触した状態で、各パッキン50が、弁本体部42と側壁部17との間で圧縮されている。この圧縮に伴い、各パッキン50における第2シール部54及び第3シール部55のそれぞれには、弁本体部42を押し返す圧縮反力が生じている。第2シール部54の圧縮反力により、同第2シール部54が弁本体部42の外周面に圧接され、第3シール部55の圧縮反力により、同第3シール部55が弁本体部42の外周面に圧接されている。
一方で、収容部26のうち、各パッキン50よりも外周側の流体FLの圧力の一部が、パッキン本体部51の外周面、各受圧面56、第1シール部53、第2シール部54及び第3シール部55にそれぞれ作用する。しかし、パッキン50と側壁部17との間が第1シール部53によってシールされる。パッキン50よりも外周側の流体FLが、同パッキン50と側壁部17との間を通って貫通孔52側へ漏れることを、第1シール部53によって規制される。
また、第2シール部54の圧縮反力により、同第2シール部54と弁本体部42との間がシールされる。また、第3シール部55の圧縮反力により、同第3シール部55と弁本体部42との間がシールされる。
ただし、貫通孔52の軸線L1から第3シール部55までの距離が、軸線L1から第1シール部53までの距離よりも長い。第3シール部55が第1シール部53よりも大径であって、径D3が径D1よりも大きい。このことから、上記圧縮に伴い、第3シール部55が軸線L1から遠ざかる側であるパッキン本体部51の径方向における外方へ弾性変形し、圧縮反力が逃げるおそれがある。この場合、第3シール部55と弁本体部42との間のシール性は、圧縮反力が逃げない、又は逃げにくい場合に比べて低下する。
そのため、パッキン50よりも外周側の流体FLの圧力が低いときには、その流体FLの一部が、弁本体部42と第3シール部55との隙間を流れるおそれがある。
しかし、第2シール部54が第3シール部55よりも軸線L1に近い箇所に位置する。第3シール部55よりも内周側には、第2シール部54が位置する。しかも、軸線L1から第2シール部54までの距離が、軸線L1から第1シール部53までの距離よりも短い。第2シール部54が第1シール部53よりも小径であって、径D2が径D1よりも小さい。このことから、上記圧縮に伴い、第2シール部54が、軸線L1から遠ざかる側であるパッキン本体部51の径方向における外方へ弾性変形しにくく、圧縮反力が逃げにくい。第2シール部54と弁本体部42との間のシール性が高められている。
従って、上記のように流体FLの圧力が低いときには、その流体FLがパッキン50と弁本体部42との間を通って貫通孔52側へ流れるのを、第2シール部54によって規制することができる。
仮に、第2シール部54が設けられないと、すなわち、パッキン50におけるシール部として第1シール部53及び第3シール部55のみが設けられると、パッキン50と弁本体部42との間のシール性が低いため、その不足分を補ってシール性を確保する対策が別途必要となる。しかし、この対策として、パッキン本体部51と側壁部17との間に、同パッキン本体部51を弁本体部42側へ付勢するばね等の付勢部材を追加すると、シール性を高めることができる反面、部品点数が増え、また組付け工数が増えるといった問題が新たに生ずる。
この点、本実施形態では、上述したように、第3シール部55に加え、第1シール部53よりも小径の第2シール部54を設けて、径D2を径D1よりも小さく設定することで、パッキン50と弁本体部42との間のシール性を高めている。そのため、ばね等の付勢部材を追加しなくてすみ、部品点数及び組付け工数の増加を抑制することができる。
上記パッキン50において、軸線L1に対し、第2シール部54よりも遠い箇所に位置する第3シール部55の軸線L1からの距離は、第1シール部53の軸線L1からの距離よりも長い。表現を変えると、第2シール部54よりも外周側に位置する第3シール部55は、第1シール部53よりも大径である。このことから、パッキン50に対しては、これを弁本体部42に近付ける側へ向かう流体FLによる力F1が作用する。この力F1は、パッキン50よりも外周側の流体FLの圧力が高くなるに従い増大する。従って、流体FLの圧力が高いときには、第3シール部55と弁本体部42との間のシール性を高めることができる。
特に、本実施形態では、パッキン本体部51において第1シール部53が突出する側の面であって、弁本体部42の周方向における第1シール部53の両側部分に受圧面56がそれぞれ形成されている。上記力F1は、これらの受圧面56においてパッキン本体部51に作用する。従って、弁本体部42側へ向かう力F1をパッキン50に対し作用させ、また、流体FLの圧力が高くなるに従いこの力F1を増大させることが容易となる。
また、本実施形態では、受圧面56が上記両側部分の全面にわたって形成されていることから、受圧面56の面積が取り得る最大となる。そのため、流体FLの圧力を、受圧面56を通じてパッキン50に対し効率よく作用させることができる。
このように、流体FLの圧力が高いときには、低いときとは異なり、第3シール部55と弁本体部42との間のシール性を高めることができる。そのため、流体FLがパッキン50と弁本体部42との間を通って貫通孔52側へ流れるのを、第3シール部55によって規制することができる。
なお、上記実施形態は、これを以下のように変更した変形例として実施することもできる。上記実施形態及び以下の変形例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・弁本体部42は、円柱状に代えて球状に形成されてもよい。
・閉塞部22は、筒状部16の長さ方向における一部に設けられればよく、例えば、上部に設けられてもよい。また、閉塞部22は、長さ方向の中間部分に設けられてもよい。
・パッキン本体部51は、板状とは異なる形状に形成されてもよい。
・弁本体部42における可動流路44は、上記実施形態とは逆に、第2流路33から収容部26に流入した流体を第1流路31に流路に導くものであってもよい。
・第1シール部53~第3シール部55は、必ずしも貫通孔52と同一軸線上に形成されなくてもよい。
・第1シール部53~第3シール部55のそれぞれは、円環状とは異なる環状に形成されてもよい。例えば、第1シール部53~第3シール部55のそれぞれは、楕円環状に形成されてもよいし、三角環状、四角環状、五角環状等の多角環状に形成されてもよい。ただし、上記いずれの形状に変更された場合にも、貫通孔52の軸線L1から第2シール部54までの距離が、軸線L1から第1シール部53までの距離よりも短く、かつ軸線L1から第3シール部55までの距離が、軸線L1から第1シール部53までの距離よりも長く設定される。
・パッキン本体部51における貫通孔52は、丸孔とは異なる形状の孔によって構成されてもよい。
・図5において、第2流路33を有する接続管部19の数が上記実施形態とは異なる数に変更されてもよい。その場合、接続管部19の数の変更に応じてパッキン50の数も増減される。接続管部19及びパッキン50のそれぞれの最小数は「1」である。
・図5において、複数の接続管部19は、必ずしも弁本体部42の周りに等角度毎に配置されなくてもよい。この場合、パッキン50は、各接続管部19が設けられた側壁部17と弁本体部42の外周面との間に配置される。従って、弁本体部42の周りにおける複数のパッキン50の配置形態(角度)は、接続管部19及び側壁部17の配置形態(角度)に応じたものとなる。
・流体として、水とは異なる種類の液体が用いられてもよい。また、流体として液体に代えて気体が用いられてもよい。
・図6における第2シール部54及び第3シール部55のそれぞれにおいて、少なくとも弁本体部42に接する箇所が、パッキン50よりも摩擦係数の低い材料、例えばフッ素樹脂等によってコーティングされてもよい。このようにすると、パッキン50と弁本体部42との間の摩擦が小さくなり、弁体40を回転させるために必要な荷重を小さくすることができる。
・本発明のロータリバルブは、弁体を回転させることにより流体の流量を調整するものであれば広く適用可能である。
10…ロータリバルブ、11…ハウジング、16…筒状部、26…収容部、31…第1流路(流路の一部を構成)、33…第2流路(流路の一部を構成)、40…弁体、42…弁本体部、44…可動流路、50…パッキン、51…パッキン本体部、52…貫通孔、53…第1シール部、54…第2シール部、55…第3シール部、56…受圧面、FL…流体、L1…軸線。

Claims (5)

  1. 収容部が設けられた筒状部を有し、かつ流体の流路の途中に配置されるハウジングと、前記流路の流路断面積を調整する可動流路が形成された弁本体部を有し、かつ前記弁本体部が前記収容部に回転可能に配置された弁体とを備えるロータリバルブに適用されるパッキンであって、
    前記パッキンは一体に形成されており、
    前記弁本体部の径方向に延びる貫通孔を有し、かつ前記貫通孔を前記流路に連通させた状態で前記弁本体部及び前記筒状部の間に配置されるパッキン本体部と、
    前記パッキン本体部における前記貫通孔の周囲から突出して、前記筒状部に接触する第1シール部と、
    前記パッキン本体部における前記貫通孔の周囲から突出して、前記弁本体部にそれぞれ接触する第2シール部及び第3シール部と
    を備え、前記第1~第3シール部はそれぞれ環状をなし、前記貫通孔の軸線から前記第2シール部までの距離が、前記軸線から前記第1シール部までの距離よりも短く、かつ前記軸線から前記第3シール部までの距離が、前記軸線から前記第1シール部までの距離よりも長く設定されており、
    前記第1シール部が前記筒状部に接触し、前記第2シール部及び前記第3シール部のそれぞれが前記弁本体部に接触した状態で、前記弁本体部と前記筒状部との間で圧縮されるパッキン。
  2. 前記第1~第3シール部はそれぞれ円環状をなし、前記第2シール部は前記第1シール部よりも小径に形成され、前記第3シール部は前記第1シール部よりも大径に形成されている請求項1に記載のパッキン。
  3. 前記パッキン本体部において前記第1シール部が突出する側の面であって、前記弁本体部の周方向における前記第1シール部の両側部分には、前記流体の圧力を受ける受圧面が形成されている請求項1又は2に記載のパッキン。
  4. 前記受圧面は、前記両側部分の全面にわたって形成されている請求項3に記載のパッキン。
  5. 収容部が設けられた筒状部を有し、かつ流体の流路の途中に配置されるハウジングと、前記流路の流路断面積を調整する可動流路が形成された弁本体部を有し、かつ前記弁本体部が前記収容部に回転可能に配置された弁体と、前記弁本体部の径方向に延びる貫通孔を有するパッキン本体部により骨格部分が構成され、かつ前記パッキン本体部が、前記貫通孔を前記流路に連通させた状態で前記弁本体部及び前記筒状部の間に配置されるパッキンとを備えるロータリバルブであって、
    前記パッキンは一体に形成されており、前記パッキン本体部における前記貫通孔の周囲からは、前記筒状部に接触する第1シール部が突出し、前記パッキン本体部における前記貫通孔の周囲からは、前記弁本体部にそれぞれ接触する第2シール部及び第3シール部が突出しており、前記第1~第3シール部はそれぞれ環状をなし、前記貫通孔の軸線から前記第2シール部までの距離が、前記軸線から前記第1シール部までの距離よりも短く、かつ前記軸線から前記第3シール部までの距離が、前記軸線から前記第1シール部までの距離よりも長く設定されており、前記第1シール部が前記筒状部に接触し、前記第2シール部及び前記第3シール部のそれぞれが前記弁本体部に接触した状態で、前記弁本体部と前記筒状部との間で圧縮されるロータリバルブ。
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