JP6356373B1 - 密封装置 - Google Patents

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Abstract

硬質の材料から形成された樹脂リングを使用しても高い封止性を発揮することができる密封装置を提供する。弁箱(3)と、弁箱内に回転可能に配置されて流体の流れを制御する弁体(6)と、弁箱に連結されているか弁箱の一部である管(4)とを備える弁装置において、管の内孔(5)と、弁体の外側かつ弁箱の内側の空間(35)との間を密封するために密封装置(1)が使用される。密封装置は、弁体の湾曲した外面に接触させられる樹脂リング(10)と、管の端部に形成された段差部(22)に設置されて樹脂リングの一部又は全体を介して弁体を押圧する弾性体リング(30)とを備える。樹脂リングは、内孔に通じており、流体が流動可能な中心孔(18)と、管の端部に形成された段差部と弁体との間に配置される第1の板部分(12)と、弁体の外面に密着させられる第2の板部分(14)と、それぞれの一部を連結する連結部分(16)とを備える。

Description

本発明は、管の内孔と弁箱の内側の空間を遮蔽して、これらの間の流体の流れを防止する密封装置に関する。
従来、流量制御弁装置に使用するのに好適な密封機構として、例えば特許文献1の図6に記載されたものがある。図16に示すように、この密封機構は、内周孔111が形成されたハウジング110の内周に配置された樹脂リング101と、内周孔111の開口端部近傍に配置されたOリング102とを備える。Oリング102は、樹脂リング101と、内周孔111の開口端部近傍の段差面112との間に配置されており、弾性力によって樹脂リング101を球状または円筒状の弁体120に向けて押圧する。
弁体120の内部には、流体(例えば、オイル、水、冷媒)が流れる流路空間が設けられ、流路空間は開口部121で開口する。弁体120は回転可能であって、開口部121が樹脂リング101の内側の空間101aおよびハウジング110の内周孔111に通ずると、流路空間から内周孔111へ、または内周孔111から流路空間へ流体が流れることが可能となる。また、弁体120の回転に伴って、開口部121が内周孔111から離れると、流路が閉塞させられる。少なくとも開口部121が内周孔111に重ねられる時には、樹脂リング101は、弁体120の外面に接触し、流体が樹脂リング101と弁体120の間を漏れないようにする必要がある。
図17は、樹脂リング101と弁体120の配置の例を示す斜視図である。この図の弁装置はマルチコントロールバルブであり、弁体120は円筒状であって、複数の開口部121にそれぞれ対応する複数の樹脂リング101が設けられている。樹脂リング101は固定されており、弁体120は矢印に示すように回転可能である。弁体120の回転に伴って、樹脂リング101の内側の空間が、弁体120の流路空間122の開口部121に重なる時、流体が樹脂リング101の内側の空間101aを流れる。
特開2015−96747号公報
上記の密封機構においては、樹脂リング101と弁体120の湾曲した外面との間を封止するため、樹脂リング101の弁体120側の面101bは、図18に示すように、弁体120の球状または円柱状の外面形状に適合する湾曲を有する。弁体120は硬質の材料、例えば金属またはPPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂から形成されており、また樹脂リング101は、摩擦係数が小さい硬質の材料、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)から形成されている。
このような密封機構において、硬質の材料から形成された樹脂リング101を使用しても、湾曲した弁体120の外面に対して高い封止性を発揮することが望ましい。
そこで、本発明は、硬質の材料から形成された樹脂リングを使用しても高い封止性を発揮することができる密封装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る密封装置は、弁箱と、湾曲した外面を有し、前記弁箱内に回転可能に配置されて流体の流れを制御する弁体と、前記弁箱に連結されているか前記弁箱の一部である管とを備える弁装置に使用され、前記管の内孔と、前記弁体の外側かつ前記弁箱の内側の空間との間を密封する密封装置であって、樹脂によって形成され、前記弁体の外面に接触させられ、周溝が形成されている樹脂リングと、弾性体から形成された、前記樹脂リングの一部又は全体を介して前記弁体を押圧する弾性体リングとを備え、前記樹脂リングは、前記内孔に通じており、流体が流動可能な中心孔と、前記管の端部に形成された前記段差部と前記弁体との間に配置される第1の板部分と、前記弁体の前記外面に密着させられる第2の板部分と、前記第1の板部分の一部と前記第2の板部分の一部とを連結する連結部分とを備え、前記弾性体リングは、前記樹脂リングの前記第1の板部分と前記第2の板部分との間の周溝内又は前記管の端部に形成された段差部に嵌め込まれている。
本発明に係る密封装置によれば、第1の板部分の一部と第2の板部分の一部が連結部分によって連結されている樹脂リングが使用されるため、従来のほぼ矩形断面を有する樹脂リングに比べて、弁体の外面に密着させられる部分の厚さを小さくし、その可撓性を高めることが可能である。このように弁体の外面に密着させられる部分(すなわち第2の板部分)の可撓性が高いため、硬質の材料から形成された樹脂リングを使用しても、弁体の外面に対する第2の板部分の密着性が高い。そして、弾性体リングが弾性復元力によって第2の板部分を弁体の外面に押圧する。
本発明の一態様における密封装置においては、弾性体リングは、管の端部に形成された段差部に設置されており、樹脂リングの全体を弁体に向けて押圧する。
また、弾性体リングは、管の段差部に形成された円形溝に嵌め込まれるようになっていてもよい。
本発明の別の態様における密封装置においては、弾性体リングは、樹脂リングの第1の板部分と第2の板部分との間の周溝内に嵌め込まれており、第2の板部分を弁体に向けて押圧し、第1の板部分を管の端部の段差部に向けて押圧する。
また、樹脂リングの連結部分は、第1の板部分の中心孔側の端縁と、第2の板部分の中心孔側の端縁とを連結するものであってもよい。
本発明においては、弁体の外面に密着させられる部分(すなわち第2の板部分)の可撓性が高いため、硬質の材料から形成された樹脂リングを使用しても、弁体の外面に対する第2の板部分の密着性が高い。そして、弾性体リングが弾性復元力によって樹脂リングの全体又は一部を弁体の外面に押圧する。したがって、樹脂リングの弁体の外面に密着させられる湾曲面を厳密な寸法公差で製造しなくても高い封止性を発揮することができる。
本発明の第1実施形態に係る密封装置の断面図である。 図1の密封装置の一部拡大断面図である。 本発明の第1実施形態の変形例に係る密封装置の断面図である。 図3の密封装置の一部拡大断面図である。 本発明の第1実施形態の他の変形例に係る密封装置の一部拡大断面図である。 本発明の第2実施形態に係る密封装置の断面図である。 図6の密封装置の一部拡大断面図である。 本発明の第2実施形態の第1変形例に係る密封装置の断面図である。 図8の密封装置の一部拡大断面図である。 本発明の第2実施形態の第2変形例に係る密封装置の断面図である。 本発明の第2実施形態の他の変形例に係る密封装置の一部拡大断面図である。 本発明の関連発明に係る密封装置の断面図である。 図12の密封装置の一部拡大断面図である。 関連発明の変形例に係る密封装置の一部拡大断面図である。 関連発明の他の変形例に係る密封装置の一部拡大断面図である。 従来の密封機構を示す断面図である。 従来の密封機構の樹脂リングの配置の例を示す斜視図である。 従来の密封装置の樹脂リングを示す斜視図である。
以下、添付の図面を参照しながら本発明に係る実施形態を説明する。
第1実施形態
本発明の第1実施形態に係る密封装置は、弁箱と、湾曲した外面を有し、前記弁箱内に回転可能に配置されて流体の流れを制御する弁体と、前記弁箱に連結されているか前記弁箱の一部である管とを備える弁装置に使用され、前記管の内孔と、前記弁体の外側かつ前記弁箱の内側の空間との間を密封する密封装置であって、樹脂によって形成され、前記弁体の外面に接触させられる樹脂リングと、弾性体から形成され、前記管の端部に形成された段差部に設置されて前記樹脂リングの全体を前記弁体に向けて押圧する弾性体リングとを備え、前記樹脂リングは、前記内孔に通じており、流体が流動可能な中心孔と、前記管の端部に形成された前記段差部と前記弁体との間に配置される第1の板部分と、前記弁体の前記外面に密着させられる第2の板部分と、前記第1の板部分の一部と前記第2の板部分の一部とを連結する連結部分とを備えることを特徴とする。
図1は、本発明の第1実施形態に係る密封装置1の断面図である。この密封装置1は、弁箱3と、弁箱3に連結されているか弁箱3の一部であって流体が流れる管4と、弁箱3内に配置されて流体の流れを制御する弁体6を備える弁装置に適用される。弁箱3、管4および弁体6は、硬質の材料、例えば金属またはPPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂から形成されている。
密封装置1が適用される弁装置は、例えば、内燃機関の冷却水(冷媒)をラジエータに供給する弁装置であってもよいし、油圧機器のオイルを所望の流路に分配する弁装置であってもよいが、他の弁装置であってもよい。弁装置が制御する流体は、冷却水のような冷媒またはオイルであってもよいが、他の流体であってもよい。
弁体6は、弁箱3内で回転可能であって、その回転に伴って、管4を通過する流体の流量が調節される。図1においては、弁箱3と弁体6の一部のみを示すが、弁体6は球状または円柱状の外面形状を有する。弁体6は、図の矢印に示すように、円弧方向に沿って回転可能である。
弁体6の内部には、流体(例えば、オイル、水、冷媒)が流れる流路空間7が設けられ、流路空間7は、弁体6の壁を貫通する開口部8で開口する。弁体6の回転に伴って、開口部8が管4の内孔5に通ずると、流路空間7から内孔5へ流体が流れることが可能となる。逆に、弁体6の回転に伴って、開口部8が内孔5から離れると、流路空間7と内孔5の間の流路が閉塞させられる。また、開口部8と内孔5の重なりの程度に応じて、流体の流量が調節される。図示の管4は弁箱3の下流に設けられ、弁箱3を通った流体が管4を通過するが、管4は弁箱3の上流に設けられ、管4を通った流体が弁箱3を通過してもよい。
密封装置1は、管4の内孔5と、弁体6の外側かつ弁箱3の内側の空間35との間を密封して、これらの間の流体の流れを防止するために使用される。密封装置1は、樹脂リング10と、樹脂リング10の全体を弁体6に向けて押圧する押圧機構(この実施形態ではOリング30)を有する。
樹脂リング10は、樹脂によって環状に形成されている。好ましくは、樹脂リング10は摩擦係数が小さい硬質の材料から形成されている。樹脂リング10の好適な材料の例は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)であるが、他の樹脂であってもよい。
樹脂リング10は、第1の板部分12と、第2の板部分14と、第1の板部分12の一部と第2の板部分14の一部とを連結する連結部分16とを有する。第1の板部分12は平坦な円板であり、第2の板部分14は湾曲した円板であり、連結部分16は円筒である。第1の板部分12、第2の板部分14および連結部分16は、同軸に配置され、一体成形されている。
樹脂リング10には、その中心軸線に沿って延びる中心孔18が形成されている。中心孔18は管4の内孔5にほぼ同軸に配列される。したがって、上記の通り、弁体6の回転に伴って、弁体6の開口部8が樹脂リング10の中心孔18に重なると、中心孔18を介して、流路空間7から管4の内孔5へ流体が流れることが可能となる。
この実施形態では、第1の板部分12の中心孔18側の端縁と、第2の板部分14の中心孔18側の端縁が、連結部分16により連結されている。したがって、樹脂リング10の外周面には、一様な深さ(半径方向に沿って測った深さ)の切欠きすなわち周溝20が形成されている。
第1の板部分12は、管4の端部に形成された段差部22と弁体6との間に配置される。第2の板部分14は、弁体6の外面に対向し、その外面に密着させられる。第2の板部分14は、弁体6の湾曲した外面に適合する湾曲した面を有するが、その面全体が弁体6に完全に接触する必要はない。
上述したように、樹脂リング10の全体は、押圧機構によって弁体6に向けて押圧される。この実施形態において、押圧機構は、管4の端部の段差部22に設置されたOリング(弾性体リング)30である。Oリング30は、樹脂リング10の材料よりも弾性が高い弾性体、例えばエラストマーから形成されたリングである。Oリング30は、樹脂リング10の第1の板部分12に接触しており、弾性復元力によって樹脂リング10の全体を弁体6に向けて押圧する。
この実施形態では、段差部22にOリング30を受け入れるための円形溝32が形成されている。円形溝32は内孔5と同心に設けられている。但し、円形溝32は必ずしも設けなくてもよい。
この実施形態に係る弁装置においては、弁体6の外側かつ弁箱3の内側の空間35にも流体が存在しうる。樹脂リング10とOリング30は、協働して、空間35から管4の内孔5への流体の流れ、およびその逆の流れを阻止する。より具体的には、樹脂リング10の第1の板部分12の半径方向外側の端縁と、その外側の管4の壁部との間に隙間があったとしても、第1の板部分12と管4の端部との間に介在するOリング30が空間35と管4の内孔5との間を遮蔽する。このようにして、Oリング30が樹脂リング10の封止性能を補完する。
図2は、図1の密封装置の一部拡大断面図である。この実施形態においては、第1の板部分12の一部と第2の板部分14の一部が連結部分16によって連結されている樹脂リング10が使用されるため、従来のほぼ矩形断面を有する樹脂リング101(図16参照)に比べて、弁体6の外面に密着させられる部分の厚さを小さくし、その可撓性を高めることが可能である。このように弁体6の外面に密着させられる部分(すなわち第2の板部分14)の可撓性が高いため、硬質の材料から形成された樹脂リング10を使用しても、弁体6の外面に対する第2の板部分14の密着性が高い。例えば、図2に示すように、第2の板部分14の全体が弁体6に完全に密着していなくても、第2の板部分14のいずれかの部分が弁体6に密着させられる。さらに、第2の板部分14の可撓性が高いため、弁体6が回転しても、第2の板部分14が弁体6の外面に追随することができる。したがって、樹脂リング10の弁体6の外面に密着させられる湾曲面を厳密な寸法公差で製造しなくても高い封止性を発揮することができる。
また、見方を変えれば、樹脂リング10は、周溝20を有する中空構造である。したがって、図2の矢印で示すように、弁体6の外側かつ弁箱3の内側の空間35にある流体から第2の板部分14に圧力Pが与えられると、第2の板部分14が半径方向に縮小して、第2の板部分14の湾曲面が弁体6の外面により強く密着させられる。
不可欠ではないが、この実施形態では円形溝32が管4の端部の段差部22に形成されており、この円形溝32にOリング30が嵌め込まれている。したがって、Oリング30は定位置に固定されており、かつ径方向において外側からも内側からも圧縮されている。このため、Oリング30は、円周方向にわたって一定の樹脂リングに向かう力を樹脂リング10に与え、樹脂リング10を弁体6の外面に適切に押圧することができる。
変形例
図3は、本発明の第1実施形態の変形例に係る密封装置40を示す。図3以降の図面において、第1実施形態と共通する構成要素を示すため、同一の符号が使用され、それらの構成要素については詳細には説明しない。
この変形例に係る密封装置40は、第1実施形態とは異なる形状の樹脂リング41を備える。樹脂リング41は、第1実施形態と同じく、平坦な円板である第1の板部分42と、湾曲した円板である第2の板部分44と、第1の板部分42の一部と第2の板部分44の一部とを連結する円筒である連結部分46とを有する。第1の板部分42、第2の板部分44および連結部分46は、同軸に配置され、一体成形されている。
樹脂リング41には、その中心軸線に沿って延びる中心孔48が形成されている。中心孔48は管4の内孔5にほぼ同軸に配列される。したがって、弁体6の回転に伴って、弁体6の開口部8が樹脂リング41の中心孔48に重なると、中心孔48を介して、流路空間7から管4の内孔5へ流体が流れることが可能となる。
この変形例では、第1の板部分42の半径方向外側の端縁と、第2の板部分44の半径方向外側の端縁が、連結部分46により連結されている。したがって、樹脂リング41の内周面には、一様な深さ(半径方向に沿って測った深さ)の切欠きすなわち周溝50が形成されている。
第1の板部分42は、管4の端部に形成された段差部22と弁体6との間に配置される。第2の板部分44は、弁体6の外面に対向し、その外面に密着させられる。第2の板部分44は、弁体6の湾曲した外面に適合する湾曲した面を有するが、その面全体が弁体6に完全に接触する必要はない。
図4は、図3の密封装置の一部拡大断面図である。この変形例においても、第1実施形態と同じ効果を達成することが可能である。
他の変形
上記の第1実施形態および変形例においては、弾性体リングとしてOリング30、すなわちリングに対して垂直な断面の形状が円形であるリングが使用されている。しかしながら、弾性体リングの断面形状が円形である必要は必ずしもなく、他の様々な断面形状の弾性リングを使用してもよい。例えば、断面形状がX字状であるXリング、断面形状がD字状であるDリング、断面形状が三角形であるリングを使用することができる。図5は、第1実施形態において、Oリング30の代わりにDリング55を使用した変形例を示す。
第2実施形態
本発明の第2実施形態にかかる密封装置は、弁箱と、湾曲した外面を有し、前記弁箱内に回転可能に配置されて流体の流れを制御する弁体と、前記弁箱に連結されているか前記弁箱の一部である管とを備える弁装置に使用され、前記管の内孔と、前記弁体の外側かつ前記弁箱の内側の空間との間を密封する密封装置であって、樹脂によって形成され、前記弁体の外面に接触させられる樹脂リングと、弾性体から形成され、前記樹脂リングの一部を前記弁体に向けて押圧する弾性体リングとを備え、前記樹脂リングは、前記内孔に通じており、流体が流動可能な中心孔と、前記管の端部に形成された段差部と前記弁体との間に配置される第1の板部分と、前記弁体の外面に密着させられる第2の板部分と、前記第1の板部分の一部と前記第2の板部分の一部とを連結する連結部分とを備え、前記弾性体リングは、前記樹脂リングの前記第1の板部分と前記第2の板部分との間の周溝内に嵌め込まれ、前記第2の板部分を前記弁体に向けて押圧し、前記第1の板部分を前記管の端部の前記段差部に向けて押圧することを特徴とする。
図6は、本発明の第2実施形態に係る密封装置1の断面図である。この密封装置1は、弁箱3と、弁箱3に連結されているか弁箱3の一部であって流体が流れる管4と、弁箱3内に配置されて流体の流れを制御する弁体6を備える弁装置に適用される。弁箱3、管4および弁体6は、硬質の材料、例えば金属またはPPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂から形成されている。
密封装置1が適用される弁装置は、例えば、内燃機関の冷却水(冷媒)をラジエータに供給する弁装置であってもよいし、油圧機器のオイルを所望の流路に分配する弁装置であってもよいが、他の弁装置であってもよい。弁装置が制御する流体は、冷却水のような冷媒またはオイルであってもよいが、他の流体であってもよい。
弁体6は、弁箱3内で回転可能であって、その回転に伴って、管4を通過する流体の流量が調節される。図6においては、弁箱3と弁体6の一部のみを示すが、弁体6は球状または円柱状の外面形状を有する。弁体6は、図の矢印に示すように、円弧方向に沿って回転可能である。
弁体6の内部には、流体(例えば、オイル、水、冷媒)が流れる流路空間7が設けられ、流路空間7は、弁体6の壁を貫通する開口部8で開口する。弁体6の回転に伴って、開口部8が管4の内孔5に通ずると、流路空間7から内孔5へ流体が流れることが可能となる。逆に、弁体6の回転に伴って、開口部8が内孔5から離れると、流路空間7と内孔5の間の流路が閉塞させられる。また、開口部8と内孔5の重なりの程度に応じて、流体の流量が調節される。図示の管4は弁箱3の下流に設けられ、弁箱3を通った流体が管4を通過するが、管4は弁箱3の上流に設けられ、管4を通った流体が弁箱3を通過してもよい。
密封装置1は、管4の内孔5と、弁体6の外側かつ弁箱3の内側の空間35との間を密封して、これらの間の流体の流れを防止するために使用される。密封装置1は、樹脂リング10と、樹脂リング10の一部を弁体6に向けて押圧する押圧機構(この実施形態ではOリング31)を有する。
樹脂リング10は、樹脂によって環状に形成されている。好ましくは、樹脂リング10は摩擦係数が小さい硬質の材料から形成されている。樹脂リング10の好適な材料の例は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)であるが、他の樹脂であってもよい。
樹脂リング10は、第1の板部分12と、第2の板部分14と、第1の板部分12の一部と第2の板部分14の一部とを連結する連結部分16とを有する。第1の板部分12は平坦な円板であり、第2の板部分14は湾曲した円板であり、連結部分16は円筒である。第1の板部分12、第2の板部分14および連結部分16は、同軸に配置され、一体成形されている。
樹脂リング10には、その中心軸線に沿って延びる中心孔18が形成されている。中心孔18は管4の内孔5にほぼ同軸に配列される。したがって、上記の通り、弁体6の回転に伴って、弁体6の開口部8が樹脂リング10の中心孔18に重なると、中心孔18を介して、流路空間7から管4の内孔5へ流体が流れることが可能となる。
この実施形態では、第1の板部分12の中心孔18側の端縁と、第2の板部分14の中心孔18側の端縁が、連結部分16により連結されている。したがって、樹脂リング10の外周面には、一様な深さ(半径方向に沿って測った深さ)の切欠きすなわち周溝20が形成されている。
第1の板部分12は、管4の端部に形成された段差部22と弁体6との間に配置される。第2の板部分14は、弁体6の外面に対向し、その外面に密着させられる。第2の板部分14は、弁体6の湾曲した外面に適合する湾曲した面を有するが、その面全体が弁体6に完全に接触する必要はない。
上述したように、樹脂リング10の一部は、押圧機構によって弁体6に向けて押圧される。この実施形態において、押圧機構は、樹脂リング10の第1の板部分12と第2の板部分14との間の周溝20内に嵌め込まれるOリング(弾性体リング)31である。Oリング31は、樹脂リング10の材料よりも弾性が高い弾性体、例えばエラストマーから形成されたリングである。Oリング31は、弾性復元力によって第2の板部分14を弁体6に向けて押圧する。また、Oリング31は、弾性復元力によって第1の板部分12を管4の端部の段差部22に向けて押圧する。
この実施形態に係る弁装置においては、弁体6の外側かつ弁箱3の内側の空間35にも流体が存在しうる。樹脂リング10とOリング31は、協働して、空間35から管4の内孔5への流体の流れ、およびその逆の流れを阻止する。より具体的には、樹脂リング10の第1の板部分12の半径方向外側の端縁と、その外側の管4の壁部との間に隙間があったとしても、Oリング31の押圧力を受けて、第1の板部分12が管4の端部の段差部22に密着させられ、空間35と管4の内孔5との間を遮蔽する。このようにして、Oリング31が樹脂リング10の封止性能を補完する。
図7は、図6の密封装置の一部拡大断面図である。この実施形態においては、第1の板部分12の一部と第2の板部分14の一部が連結部分16によって連結されている樹脂リング10が使用されるため、従来のほぼ矩形断面を有する樹脂リング101(図16参照)に比べて、弁体6の外面に密着させられる部分の厚さを小さくし、その可撓性を高めることが可能である。このように弁体6の外面に密着させられる部分(すなわち第2の板部分14)の可撓性が高いため、硬質の材料から形成された樹脂リング10を使用しても、弁体6の外面に対する第2の板部分14の密着性が高い。例えば、図7に示すように、第2の板部分14の全体が弁体6に完全に密着していなくても、第2の板部分14のいずれかの部分が弁体6に密着させられる。さらに、第2の板部分14の可撓性が高いため、弁体6が回転しても、第2の板部分14が弁体6の外面に追随することができる。そして、Oリング31が弾性復元力によって第2の板部分14を弁体6の外面に押圧する。したがって、樹脂リング10の弁体6の外面に密着させられる湾曲面を厳密な寸法公差で製造しなくても高い封止性を発揮することができる。
また、見方を変えれば、樹脂リング10は、周溝20を有する中空構造である。したがって、図7の矢印で示すように、弁体6の外側かつ弁箱3の内側の空間35にある流体から第2の板部分14に圧力Pが与えられると、第2の板部分14が半径方向に縮小して、第2の板部分14の湾曲面が弁体6の外面により強く密着させられる。
さらに、この実施形態では、樹脂リング10の連結部分16は、第1の板部分12の中心孔18側の端縁と、第2の板部分14の中心孔18側の端縁とを連結する。したがって、Oリング31が連結部分16に対して半径方向外側に配置され、Oリング31が第2の板部分14を、弁体6の湾曲した外面に強く押圧することが可能である。特に、弁体6の外側かつ弁箱3の内側の空間35にある流体からOリング31に圧力Pが与えられると、Oリング31が半径方向に縮小して、第2の板部分14の湾曲面が弁体6の外面により強く密着させられる。
第1変形例
図8は、本発明の第2実施形態の第1変形例に係る密封装置60を示す。図8以降の図面において、第2実施形態と共通する構成要素を示すため、同一の符号が使用され、それらの構成要素については詳細には説明しない。
この変形例に係る密封装置60は、第2実施形態とは異なる形状の樹脂リング51を備える。樹脂リング51は、第2実施形態と同じく、平坦な円板である第1の板部分52と、湾曲した円板である第2の板部分54と、第1の板部分52の一部と第2の板部分54の一部とを連結する円筒である連結部分56とを有する。第1の板部分52、第2の板部分54および連結部分56は、同軸に配置され、一体成形されている。
樹脂リング51には、その中心軸線に沿って延びる中心孔58が形成されている。中心孔58は管4の内孔5にほぼ同軸に配列される。したがって、弁体6の回転に伴って、弁体6の開口部8が樹脂リング51の中心孔58に重なると、中心孔58を介して、流路空間7から管4の内孔5へ流体が流れることが可能となる。
この変形例では、第1の板部分52の半径方向外側の端縁と、第2の板部分54の半径方向外側の端縁が、連結部分56により連結されている。したがって、樹脂リング51の内周面には、一様な深さ(半径方向に沿って測った深さ)の切欠きすなわち周溝70が形成されている。
第1の板部分52は、管4の端部に形成された段差部22と弁体6との間に配置される。第2の板部分54は、弁体6の外面に対向し、その外面に密着させられる。第2の板部分54は、弁体6の湾曲した外面に適合する湾曲した面を有するが、その面全体が弁体6に完全に接触する必要はない。樹脂リング51の一部は、押圧機構によって弁体6に向けて押圧される。この変形例において、押圧機構は、樹脂リング51の第1の板部分52と第2の板部分54との間の周溝70内に嵌め込まれるOリング(弾性体リング)31である。Oリング31は、樹脂リング51の材料よりも弾性が高い弾性体、例えばエラストマーから形成されたリングである。Oリング31は、弾性復元力によって第2の板部分54を弁体6に向けて押圧する。また、Oリング31は、弾性復元力によって第1の板部分52を管4の端部の段差部22に向けて押圧する。
図9は、図8の密封装置の一部拡大断面図である。この変形例においては、第1の板部分52の一部と第2の板部分54の一部が連結部分56によって連結されている樹脂リング60が使用されるため、従来のほぼ矩形断面を有する樹脂リング101(図16参照)に比べて、弁体6の外面に密着させられる部分の厚さを小さくし、その可撓性を高めることが可能である。このように弁体6の外面に密着させられる部分(すなわち第2の板部分54)の可撓性が高いため、硬質の材料から形成された樹脂リング60を使用しても、弁体6の外面に対する第2の板部分54の密着性が高い。例えば、図9に示すように、第2の板部分54の全体が弁体6に完全に密着していなくても、第2の板部分54のいずれかの部分が弁体6に密着させられる。さらに、第2の板部分54の可撓性が高いため、弁体6が回転しても、第2の板部分54が弁体6の外面に追随することができる。そして、Oリング31が弾性復元力によって第2の板部分54を弁体6の外面に押圧する。したがって、樹脂リング60の弁体6の外面に密着させられる湾曲面を厳密な寸法公差で製造しなくても高い封止性を発揮することができる。
また、見方を変えれば、樹脂リング60は、周溝70を有する中空構造である。したがって、図7の矢印で示すように、弁体6の外側かつ弁箱3の内側の空間35にある流体から連結部分56に圧力Pが与えられると、第2の板部分54が半径方向に縮小して、第2の板部分54の湾曲面が弁体6の外面により強く密着させられる。
但し、Oリング31は、弾性復元力によって連結部分56を半径方向外側に広げるように押圧してもよい。この場合には、連結部分56はその外側にある壁部に密着する。
第2変形例
図10は、本発明の第2実施形態の第2変形例に係る密封装置61を示す。この密封装置61は、第2実施形態の密封装置1(図6)の構成に加え、樹脂リング10全体を弁体6に向けて押圧する第2の押圧機構(この実施形態ではOリング62)を有する。Oリング62は、樹脂リング10の材料よりも弾性が高い弾性体、例えばエラストマーから形成されたリングである。Oリング62は、管4の端部の段差部22に設置される。Oリング62は、樹脂リング10の第1の板部分12に接触しており、弾性復元力によって樹脂リング10の全体を弁体6に向けて押圧する。
この変形例では、段差部22にOリング62を受け入れるための円形溝64が形成されている。円形溝64は内孔5と同心に設けられている。但し、円形溝64は必ずしも設けなくてもよい。
樹脂リング10とOリング62は、協働して、弁体6の外側かつ弁箱3の内側の空間35から管4の内孔5への流体の流れ、およびその逆の流れを阻止する。より具体的には、樹脂リング10の第1の板部分12の半径方向外側の端縁と、その外側の管4の壁部との間に隙間があったとしても、第1の板部分12と管4の端部との間に介在するOリング62が空間35と管4の内孔5との間を遮蔽する。このようにして、Oリング62が樹脂リング10の封止性能を補完する。
不可欠ではないが、この変形例では円形溝64が管4の端部の段差部22に形成されており、この円形溝64にOリング62が嵌め込まれている。したがって、Oリング62は定位置に固定されており、かつ径方向において外側からも内側からも圧縮されている。このため、Oリング62は、円周方向にわたって一定の樹脂リング10に向かう力を樹脂リング10に与え、樹脂リング10を弁体6の外面に適切に押圧することができる。
第2変形例は、第2実施形態の修正であるが、Oリング62および円形溝64を第2実施形態の第1変形例の構成に追加してもよい。
他の変形
上記の実施形態においては、弾性体リングとしてOリング31、すなわちリングに対して垂直な断面の形状が円形であるリングが使用されている。しかしながら、弾性体リングの断面形状が円形である必要は必ずしもなく、他の様々な断面形状の弾性リングを使用してもよい。例えば、断面形状がX字状であるXリング、断面形状がD字状であるDリング、断面形状が三角形であるリングを使用することができる。図11は、第2実施形態において、Oリング31の代わりにDリング65を使用した変形例を示す。同様に、第二変形例のOリング62の代わりに他の様々な断面形状の弾性リングを使用してもよい。
以下、関連発明について説明する。
本発明の関連発明に係る密封装置は、弁箱と、湾曲した外面を有し、前記弁箱内に回転可能に配置されて流体の流れを制御する弁体と、前記弁箱に連結されているか前記弁箱の一部である管とを備える弁装置に使用され、前記管の内孔と、前記弁体の外側かつ前記弁箱の内側の空間との間を密封する密封装置であって、樹脂によって形成され、前記管の前記内孔に通じており流体が流動可能な中心孔と、前記弁体の外面に対向する湾曲した対向面とを有しており、前記対向面に周溝が形成されている樹脂リングと、弾性体から形成され、前記樹脂リングの前記周溝に嵌め込まれて、前記弁体の外面に密着させられる第1の弾性体リングとを備えることを特徴とする。
図12は、本発明の関連発明に係る密封装置1の断面図である。この密封装置1は、弁箱3と、弁箱3に連結されているか弁箱3の一部であって流体が流れる管4と、弁箱3内に配置されて流体の流れを制御する弁体6を備える弁装置に適用される。弁箱3、管4および弁体6は、硬質の材料、例えば金属またはPPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂から形成されている。
密封装置1が適用される弁装置は、例えば、内燃機関の冷却水(冷媒)をラジエータに供給する弁装置であってもよいし、油圧機器のオイルを所望の流路に分配する弁装置であってもよいが、他の弁装置であってもよい。弁装置が制御する流体は、冷却水のような冷媒またはオイルであってもよいが、他の流体であってもよい。
弁体6は、弁箱3内で回転可能であって、その回転に伴って、管4を通過する流体の流量が調節される。図12においては、弁箱3と弁体6の一部のみを示すが、弁体6は球状または円柱状の外面形状を有する。弁体6は、図の矢印に示すように、円弧方向に沿って回転可能である。
弁体6の内部には、流体(例えば、オイル、水、冷媒)が流れる流路空間7が設けられ、流路空間7は、弁体6の壁を貫通する開口部8で開口する。弁体6の回転に伴って、開口部8が管4の内孔5に通ずると、流路空間7から内孔5へ流体が流れることが可能となる。逆に、弁体6の回転に伴って、開口部8が内孔5から離れると、流路空間7と内孔5の間の流路が閉塞させられる。また、開口部8と内孔5の重なりの程度に応じて、流体の流量が調節される。図示の管4は弁箱3の下流に設けられ、弁箱3を通った流体が管4を通過するが、管4は弁箱3の上流に設けられ、管4を通った流体が弁箱3を通過してもよい。
密封装置1は、管4の内孔5と、弁体6の外側かつ弁箱3の内側の空間35との間を密封して、これらの間の流体の流れを防止するために使用される。密封装置1は、樹脂リング10と、樹脂リング10に支持されて弁体6に向けて押圧させられる第1の弾性体リング(この実施形態ではOリング90)を有する。
樹脂リング10は、樹脂によって環状に形成されている。好ましくは、樹脂リング10は摩擦係数が小さい硬質の材料から形成されている。樹脂リング10の好適な材料の例は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)であるが、他の樹脂であってもよい。
樹脂リング10は、内周面82と、外周面84と、樹脂リング10の中心軸線に垂直な平坦面86と、平坦面86の反対側にあって弁体6の外面に対向する対向面88とを有する。樹脂リング10には、内周面82によって画定された、樹脂リング10の中心軸線に沿って延びる中心孔が形成されている。中心孔は管4の内孔5にほぼ同軸に配列される。したがって、上記の通り、弁体6の回転に伴って、弁体6の開口部8が樹脂リング10の中心孔に重なると、中心孔を介して、流路空間7から管4の内孔5へ流体が流れることが可能となる。
樹脂リング10は、管4の端部に形成された段差部22と弁体6との間に配置される。樹脂リング10の対向面88には、上述したOリング90が支持されている。具体的には、対向面88には、内周面82および外周面84と同心の周溝が形成されており、この周溝にOリング90が嵌め込まれ、Oリング90が弁体6の湾曲した外面に密着させられる。
Oリング90は、樹脂リング10の材料よりも弾性が高い弾性体、例えばエラストマーから形成されたリングである。Oリング90は、その弾性復元力によって弁体6の湾曲した外面に密着させられる。
Oリング90は接着剤によって周溝内に固定されてもよい。あるいは、プラズマ処理および押圧によって、Oリング90を周溝内に固定してもよい。
密封装置1は、さらに樹脂リング10の全体を弁体6に向けて押圧する第2の弾性体リング(この実施形態ではOリング91)を有する。但し、Oリング91は必ずしも設けなくてもよい。Oリング91は、樹脂リング10の材料よりも弾性が高い弾性体、例えばエラストマーから形成されたリングである。Oリング91は、樹脂リング10の平坦面86に接触しており、弾性復元力によって樹脂リング10の全体を弁体6に向けて押圧する。
ここでは、管4の端部に形成された段差部22にOリング91を受け入れるための円形溝32が形成されている。円形溝32は内孔5と同心に設けられている。但し、円形溝32は必ずしも設けなくてもよい。
この関連発明に係る弁装置においては、弁体6の外側かつ弁箱3の内側の空間35にも流体が存在しうる。樹脂リング10とOリング91は、協働して、空間35から管4の内孔5への流体の流れ、およびその逆の流れを阻止する。より具体的には、樹脂リング10の外周面84と、その外側の管4の壁部との間に隙間があったとしても、樹脂リング10と管4の端部との間に介在するOリング91が空間35と管4の内孔5との間を遮蔽する。このようにして、Oリング91が樹脂リング10の封止性能を補完する。
図13は、図12の密封装置の一部拡大断面図である。この関連発明においては、樹脂リング10のうち弁体6の湾曲した外面に対向する対向面88に形成された周溝にOリング90が嵌め込まれ、Oリング90が弁体6の外面に密着させられる。Oリング90は、樹脂リング10より高い弾性を有しており、弁体6の湾曲した外面に対する密着性が高い。したがって、樹脂リング10の湾曲した対向面88を厳密な寸法公差で製造しなくても高い封止性を発揮することができる。Oリング90は軟らかいために弁体6との接触により磨滅しやすいが、Oリング90が磨滅した後でも、樹脂リング10の湾曲した対向面88が弁体6の外面に密着するので、弁体6の外面に対して、少なくともある程度の封止性能を長期にわたって確保することができる。
不可欠ではないが、密封装置1は、管4の端部に形成された段差部22に設置されて樹脂リング10の全体を弁体6に向けて押圧する第2のOリング91をさらに備える。したがって、樹脂リング10の全体が弁体6に向けて押圧されるので、第1のOリング90を弁体6の湾曲した外面に強く押圧することが可能である。Oリング90が磨滅した後でも、樹脂リング10の全体が弁体6に向けて押圧されるので、樹脂リング10の湾曲した対向面88が弁体6の外面に密着するようになって、弁体6の外面に対して、少なくともある程度の封止性能を長期にわたって確保することができる。
不可欠ではないが、この関連発明では円形溝32が管4の端部の段差部22に形成されており、この円形溝32にOリング91が嵌め込まれている。したがって、Oリング91は定位置に固定されており、かつ径方向において外側からも内側からも圧縮されている。このため、Oリング91は、円周方向にわたって一定の樹脂リング10に向かう力を樹脂リング10に与え、樹脂リング10を弁体6の外面に適切に押圧することができる。
変形例
上記の関連発明においては、単一のOリング90が樹脂リング10の対向面88の周溝に配置されている。しかし、図14に示すように、複数のOリング90が樹脂リング10の対向面88の複数の周溝にそれぞれ配置されてもよい。
上記の関連発明においては、弾性体リングとしてOリング、すなわちリングに対して垂直な断面の形状が円形であるリングが使用されている。しかしながら、弾性体リングの断面形状が円形である必要は必ずしもなく、他の様々な断面形状の弾性リングを使用してもよい。例えば、断面形状がX字状であるXリング、断面形状がD字状であるDリング、断面形状が三角形であるリングを使用することができる。図15は、Oリング90の代わりにDリング92を使用し、Oリング91の代わりにDリング93を使用した変形例を示す。
1,40,60 密封装置
3 弁箱
4 管
5 内孔
6 弁体
7 流路空間
8 開口部
10,41,51,61 樹脂リング
12,42,52 第1の板部分
14,44,54 第2の板部分
16,46,56 連結部分
18,48,58 中心孔
20,50,70 周溝
22 段差部
30,31 Oリング(弾性体リング)
32,64 円形溝
35 空間
55,65 Dリング(弾性体リング)
62 Oリング
82 内周面
84 外周面
86 平坦面
88 対向面
90 Oリング(第1の弾性体リング)
91 Oリング(第2の弾性体リング)
92 Dリング(第1の弾性体リング)
93 Dリング(第2の弾性体リング)

Claims (1)

  1. 弁箱と、湾曲した外面を有し、前記弁箱内に回転可能に配置されて流体の流れを制御する弁体と、前記弁箱に連結されているか前記弁箱の一部である管とを備える弁装置に使用され、前記管の内孔と、前記弁体の外側かつ前記弁箱の内側の空間との間を密封する密封装置であって、
    樹脂によって形成され、前記弁体の外面に接触させられ、周溝が形成されている樹脂リングと、
    弾性体から形成された、前記樹脂リングの一部又は全体を介して前記弁体を押圧する弾性体リングとを備え、
    前記樹脂リングは、
    前記内孔に通じており、流体が流動可能な中心孔と、
    前記管の端部に形成された段差部と前記弁体との間に配置される第1の板部分と、
    前記弁体の前記外面に密着させられる第2の板部分と、
    前記第1の板部分の一部と前記第2の板部分の一部とを連結する連結部分とを備え、
    前記弾性体リングは、前記樹脂リングの前記第1の板部分と前記第2の板部分との間の周溝内に嵌め込まれ、前記第2の板部分を前記弁体に向けて押圧し、前記第1の板部分を前記管の端部の前記段差部に向けて押圧し、
    前記樹脂リングの前記連結部分は、前記第1の板部分の中心孔側の端縁と、前記第2の板部分の中心孔側の端縁とを連結することを特徴とする、密封装置。
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