JP2016138234A - 光学用粘着シート - Google Patents

光学用粘着シート Download PDF

Info

Publication number
JP2016138234A
JP2016138234A JP2015177026A JP2015177026A JP2016138234A JP 2016138234 A JP2016138234 A JP 2016138234A JP 2015177026 A JP2015177026 A JP 2015177026A JP 2015177026 A JP2015177026 A JP 2015177026A JP 2016138234 A JP2016138234 A JP 2016138234A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sensitive adhesive
pressure
weight
adhesive sheet
meth
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015177026A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6635727B2 (ja
Inventor
藤田 雅人
Masato Fujita
雅人 藤田
崇弘 野中
Takahiro Nonaka
崇弘 野中
祥一 松田
Shoichi Matsuda
祥一 松田
寛 友久
Hiroshi TOMOHISA
寛 友久
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitto Denko Corp filed Critical Nitto Denko Corp
Priority to KR1020160006743A priority Critical patent/KR102423611B1/ko
Priority to US15/002,472 priority patent/US20160215181A1/en
Priority to TW105101921A priority patent/TWI738635B/zh
Priority to CN201610045711.XA priority patent/CN105820763B/zh
Publication of JP2016138234A publication Critical patent/JP2016138234A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6635727B2 publication Critical patent/JP6635727B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09JADHESIVES; NON-MECHANICAL ASPECTS OF ADHESIVE PROCESSES IN GENERAL; ADHESIVE PROCESSES NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE; USE OF MATERIALS AS ADHESIVES
    • C09J4/00Adhesives based on organic non-macromolecular compounds having at least one polymerisable carbon-to-carbon unsaturated bond ; adhesives, based on monomers of macromolecular compounds of groups C09J183/00 - C09J183/16
    • C09J4/06Organic non-macromolecular compounds having at least one polymerisable carbon-to-carbon unsaturated bond in combination with a macromolecular compound other than an unsaturated polymer of groups C09J159/00 - C09J187/00
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09JADHESIVES; NON-MECHANICAL ASPECTS OF ADHESIVE PROCESSES IN GENERAL; ADHESIVE PROCESSES NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE; USE OF MATERIALS AS ADHESIVES
    • C09J133/00Adhesives based on homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by only one carboxyl radical, or of salts, anhydrides, esters, amides, imides, or nitriles thereof; Adhesives based on derivatives of such polymers
    • C09J133/04Homopolymers or copolymers of esters
    • C09J133/06Homopolymers or copolymers of esters of esters containing only carbon, hydrogen and oxygen, the oxygen atom being present only as part of the carboxyl radical
    • C09J133/08Homopolymers or copolymers of acrylic acid esters
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09JADHESIVES; NON-MECHANICAL ASPECTS OF ADHESIVE PROCESSES IN GENERAL; ADHESIVE PROCESSES NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE; USE OF MATERIALS AS ADHESIVES
    • C09J7/00Adhesives in the form of films or foils
    • C09J7/20Adhesives in the form of films or foils characterised by their carriers
    • C09J7/22Plastics; Metallised plastics
    • C09J7/25Plastics; Metallised plastics based on macromolecular compounds obtained otherwise than by reactions involving only carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • C09J7/255Polyesters
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09JADHESIVES; NON-MECHANICAL ASPECTS OF ADHESIVE PROCESSES IN GENERAL; ADHESIVE PROCESSES NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE; USE OF MATERIALS AS ADHESIVES
    • C09J2203/00Applications of adhesives in processes or use of adhesives in the form of films or foils
    • C09J2203/326Applications of adhesives in processes or use of adhesives in the form of films or foils for bonding electronic components such as wafers, chips or semiconductors
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09JADHESIVES; NON-MECHANICAL ASPECTS OF ADHESIVE PROCESSES IN GENERAL; ADHESIVE PROCESSES NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE; USE OF MATERIALS AS ADHESIVES
    • C09J2433/00Presence of (meth)acrylic polymer

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Adhesive Tapes (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

【課題】銀ナノワイヤー層に対する耐腐食性に優れる光学用粘着シートを提供する。【解決手段】本発明の銀ナノワイヤー層用光学用粘着シートは、粘着剤層を有する粘着シートであって、イオンクロマトグラフ法で測定される、前記粘着剤層より純水で100℃、45分の条件で抽出されたアクリル酸イオンの量が、前記粘着剤層1gあたり5μg/g以下であることを特徴とする。前記粘着剤層は、アクリル系粘着剤層であることが好ましい。【選択図】図1

Description

本発明は、光学用粘着シートに関する。より具体的には、銀ナノワイヤー層用光学用粘着シートに関する。
近年、様々な分野で、液晶ディスプレイ(LCD)などの表示装置や、このような表示装置と組み合わせて用いられるタッチパネルなどの入力装置が広く用いられるようになってきている。これらの表示装置や入力装置等においては、光学部材を貼り合わせる用途に、粘着剤層を有する粘着シートが使用されている。例えば、タッチパネルと各種表示部材や光学部材の貼り合わせには、透明な粘着シートが使用されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
上記表示装置や入力装置等に用いられる光学部材には、紫外線による劣化が懸念されるものがある。このため、上記粘着シートには、紫外線吸収性(紫外線カット性、UVカット性)が求められる場合がある。このような粘着シートとして、粘着剤層に紫外線吸収剤を含む透明粘着シート(特許文献4参照)が提案されている。
中でも、静電容量方式のタッチパネルの製造等の用途においては、ITO(酸化インジウムスズ)フィルムなどの金属薄膜や金属酸化物薄膜(以下、金属薄膜と金属酸化物薄膜を「金属薄膜」と総称する場合がある)に直接粘着シートを貼り付けて用いる場合がある。かかる用途においては、粘着シートには、さらに、上記金属薄膜を腐食させない、いわゆる耐腐食性が要求される。
しかしながら、上記のような金属薄膜に貼り付けて用いる粘着シートとして、カルボキシル基含有モノマーをモノマー成分として構成されるアクリル系ポリマー等からなる粘着シートを用いた場合には、加湿条件下で保存すると、金属薄膜の抵抗値が変化する、即ち、金属薄膜が腐食するという問題が生じていた。
一方、アクリル系ポリマーを構成する全モノマー成分に対するアクリル酸及びメタクリル酸の合計含有量が10重量%以下であるアクリル系ポリマーを含む粘着剤組成物より形成された粘着剤層を少なくとも1層有する粘着シートであって、該粘着シートより抽出されたアクリル酸イオン及びメタクリル酸イオンの含有量が、前記粘着剤層の単位面積あたり20ng/cm2以下である粘着シートが知られている(特許文献5参照)。この粘着シートによれば、アクリル酸やメタクリル酸をモノマー成分とするアクリル系ポリマーからなる粘着シートでありながら、ITOフィルムなどの金属薄膜に対する耐腐食性に優れる。
特開2003−238915号公報 特開2003−342542号公報 特開2004−231723号公報 特開2013−75978号公報 特開2010−195942号公報
近年、静電容量方式のタッチパネルの製造等の用途においては、金属薄膜として、ITOフィルムに代わって銀ナノワイヤー層(AgNW層)を有するフィルムが用いられるものが増えてきている。上記のような、粘着シートより抽出されたアクリル酸イオン及びメタクリル酸イオンの含有量が粘着剤層の単位面積あたり20ng/cm2以下である粘着シートは、ITOフィルムに対する耐腐食性には優れるが、銀ナノワイヤー層に対する耐腐食性は十分ではなかった。即ち、銀ナノワイヤー層を有する光学部材に貼付する用途の粘着シートにおいては、ITOフィルムに対する耐腐食性よりも高い耐腐食性が要求される。これは、銀ナノワイヤー層は、粘着剤層中のアクリル酸イオンによって銀がイオン化しやすいためであると推測される。また、銀ナノワイヤー層は、特に、紫外線が照射されることにより腐食が促進されやすい。このため、銀ナノワイヤー層に対する耐腐食性(特に、紫外線が当たる環境下における耐腐食性(「耐UV性」と称する場合がある))に優れる粘着シートが求められているのが現状である。
従って、本発明の目的は、銀ナノワイヤー層に対する耐腐食性(特に、耐UV性)に優れる光学用粘着シートを提供することにある。
本発明者らは上記目的を達成するために鋭意検討した結果、粘着剤層を有する、銀ナノワイヤー層用光学用の粘着シートであって、粘着剤層より抽出されるアクリル酸イオンを極めて少量とすることにより、銀ナノワイヤー層に対する耐腐食性に優れる粘着シートを得ることができることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、粘着剤層を有する粘着シートであって、イオンクロマトグラフ法で測定される、前記粘着剤層より純水で100℃、45分の条件で抽出されたアクリル酸イオンの量が、前記粘着剤層1gあたり5μg/g以下であることを特徴とする銀ナノワイヤー層用光学用粘着シートを提供する。
前記粘着剤層はアクリル系粘着剤層であることが好ましい。
前記粘着剤層は紫外線吸収剤を含むことが好ましい。
前記紫外線吸収剤の、下記で求められる吸光度Aが0.5以下であることが好ましい。 吸光度A:前記紫外線吸収剤の0.08%トルエン溶液に対して、波長400nmの光を当て、測定される吸光度
前記紫外線吸収剤は、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、及びヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の紫外線吸収剤であることが好ましい。
前記粘着剤層は、前記紫外線吸収剤を、前記粘着剤層中のベースポリマー100重量部に対して0.01〜10重量部含むことが好ましい。
前記光学用粘着シートは、フィルムセンサーに用いられる光学用粘着シートであることが好ましい。
本発明の光学用粘着シートは、銀ナノワイヤー層に対する耐腐食性に優れる。また、紫外線が当たる環境下における耐腐食性に特に優れる。このため、銀ナノワイヤー層を有する光学部材、特に、銀ナノワイヤーフィルム等の銀ナノワイヤー層が形成された透明導電性フィルム上に貼付する用途等に好ましく用いることができる。
本発明の光学用粘着シートが用いられた光学製品の一例を示す概略断面図である。 本発明の光学用粘着シートが用いられた光学製品の他の一例を示す概略断面図である。 実施例及び比較例で作製した両面粘着シートの耐UV性の評価に用いた試験片を示す概略図(上面平面図)である。 実施例及び比較例で作製した両面粘着シートの耐UV性の評価に用いた試験片を示す概略図(図3のA−A’線断面図)である。
本発明の銀ナノワイヤー層用光学用粘着シートは、イオンクロマトグラフ法で測定される、純水で100℃、45分の条件で抽出されたアクリル酸イオンの量が、粘着剤層1gあたり5μg/g以下である粘着剤層を少なくとも有する。なお、本明細書において、上記粘着剤層を、「本発明の粘着剤層」と称する場合がある。また、本明細書において、「本発明の銀ナノワイヤー層用光学用粘着シート」を、単に「本発明の光学用粘着シート」と称する場合がある。また、「粘着シート」には、「粘着テープ」の意味を含むものとする。すなわち、本発明の光学用粘着シートは、テープ状の形態を有する粘着テープであってもよい。
本発明の光学用粘着シートは、銀ナノワイヤー層側(例えば、光学製品内において銀ナノワイヤー層が存在する側の光学部材)に貼付する粘着面が本発明の粘着剤層による粘着面(粘着剤層表面)である限り、その形態は特に限定されない。例えば、片面のみが粘着面である片面粘着シートであってもよいし、両面が粘着面である両面粘着シートであってもよい。また、本発明の光学用粘着シートが両面粘着シートである場合、本発明の光学用粘着シートは、両方の粘着面が本発明の粘着剤層により提供される形態を有していてもよいし、一方の粘着面が本発明の粘着剤層により提供され、他方の粘着面が本発明の粘着剤層以外の粘着剤層(その他の粘着剤層)により提供される形態を有していてもよい。なお、被着体同士を貼り合わせる観点からは、両面粘着シートが好ましい。
本発明の光学用粘着シートは、基材(基材層)を有しない、いわゆる「基材レスタイプ」の粘着シートであってもよいし、基材を有するタイプの粘着シートであってもよい。なお、本明細書において、「基材レスタイプ」の粘着シートを「基材レス粘着シート」と称する場合があり、基材を有するタイプの粘着シートを「基材付き粘着シート」と称する場合がある。上記基材レス粘着シートとしては、例えば、本発明の粘着剤層のみからなる両面粘着シートや、本発明の粘着剤層とその他の粘着剤層(本発明の粘着剤層以外の粘着剤層)からなる両面粘着シート等が挙げられる。また、上記基材付き粘着シートとしては、例えば、基材の片面側に本発明の粘着剤層を有する片面粘着シートや、基材の両面側に本発明の粘着剤層を有する両面粘着シートや、基材の一方の面側に本発明の粘着剤層を有し、他方の面側にその他の粘着剤層を有する両面粘着シートなどが挙げられる。なお、上記の「基材(基材層)」とは、支持体のことであり、本発明の光学用粘着シートを被着体に使用(貼付)する際には、粘着剤層とともに被着体に貼付される部分である。粘着シートの使用(貼付)時に剥離されるセパレーター(剥離ライナー)は、上記基材に含まれない。
(本発明の粘着剤層)
本発明の粘着剤層において、イオンクロマトグラフ法で測定される、粘着剤層より純水で100℃、45分の条件で抽出されたアクリル酸イオン量(「抽出アクリル酸イオン量」と称する場合がある)は、粘着剤層1gあたり、5μg/g以下(例えば、0〜5μg/g)であり、好ましくは4.5μg/g以下(例えば、0〜4.5μg/g)、より好ましくは4μg/g以下(例えば、0〜4μg/g)、さらに好ましくは3.2μg/g以下(例えば、0〜3.2μg/g)、特に好ましくは3μg/g以下(例えば、0〜3μg/g)、最も好ましくは2.5μg/g以下(例えば、0〜2.5μg/g)である。上記の抽出アクリル酸イオン量は、粘着シートを加湿環境下などにおいた場合の、粘着剤層からのアクリル酸イオンの水分での遊離しやすさの度合いを表す。上記抽出アクリル酸イオン量が5μg/gを超えると、本発明の粘着剤層を銀ナノワイヤー層が存在する側の光学部材に貼付するように粘着シートを貼付し、加湿条件下などの水分の存在下で保存する際に、粘着剤層から遊離したアクリル酸イオンの影響で、銀ナノワイヤー層が腐食し抵抗値が上昇し、導電性が低下しやすくなる。
上記の「抽出アクリル酸イオン量」は以下の方法で測定することができる。
まず、粘着剤層を適切な大きさに切り出し、粘着剤層の一方の粘着面上にPETフィルム(厚さ25〜50μm)を貼付して、片方の粘着面のみを露出させたものを試験片とする。なお、本発明の光学用粘着シートが、基材付きの片面粘着シートである場合は、必要に応じて剥離ライナーを剥離した状態のものを試験片としてもよい。また、本発明の光学用粘着シートが1つの粘着剤層からなる基材レスタイプの両面粘着シートである場合、粘着剤層の一方の面に剥離ライナーが設けられた状態のものを試験片として用いてもよい。試験片の粘着面の露出面積は100cm2が好ましい。
次いで、上記試験片を、温度100℃の純水中に入れ、45分間煮沸し、アクリル酸イオンの煮沸抽出を行う。
次いで、イオンクロマトグラフ法(イオンクロマトグラフィー)により、上記で得られた抽出液中のアクリル酸イオンの量(単位:μg)を測定し、試験片における粘着剤層1gあたりのアクリル酸イオンの量(単位:μg/g)を算出する。イオンクロマトグラフ法(イオンクロマトグラフィー)の測定条件は、特に限定されないが、例えば、下記の条件で測定することができる。
[イオンクロマトグラフ法の測定条件]
分析装置 : Thermo Fisher Scientific社製、ICS−3000
分離カラム : Ion Pac AS18(4mm×250mm)
ガードカラム : Ion Pac AG18(4mm×50mm)
除去システム : AERS−500(エクスターナルモード)
検出器 : 電気伝導度検出器
溶離液 : KOH水溶液
(溶離液ジェネレーターEGIIIを使用)
溶離液流量 : 1.0ml/分
試料注入量 : 250μl
本発明の粘着剤層を構成する粘着剤としては、特に限定されないが、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、ビニルアルキルエーテル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ポリアミド系粘着剤、ウレタン系粘着剤、フッ素系粘着剤、エポキシ系粘着剤などが挙げられる。中でも、粘着剤層を構成する粘着剤としては、透明性、粘着性、耐候性、コスト、粘着剤の設計のしやすさの点より、アクリル系粘着剤が好ましい。つまり、本発明の粘着剤層は、アクリル系粘着剤から構成されたアクリル系粘着剤層であることが好ましい。上記粘着剤は、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
上記アクリル系粘着剤層は、ベースポリマーとしてアクリル系ポリマーを含有する。上記アクリル系ポリマーは、ポリマーを構成するモノマー成分として、アクリル系モノマー(分子中に(メタ)アクリロイル基を有するモノマー)を含むポリマーである。上記アクリル系ポリマーは、ポリマーを構成するモノマー成分として(メタ)アクリル酸アルキルエステルを含むポリマーであることが好ましい。なお、アクリル系ポリマーは、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
本発明の粘着剤層を形成する粘着剤組成物は、いずれの形態であってもよい。例えば、粘着剤組成物は、エマルジョン型、溶剤型(溶液型)、活性エネルギー線硬化型、熱溶融型(ホットメルト型)などであってもよい。中でも、生産性の点、光学特性や外観性に優れる粘着剤層が得やすい点より、溶剤型、活性エネルギー線硬化型の粘着剤組成物が好ましい。特に、粘着剤層中のアクリル酸イオンの量をより少なくすることができる観点から、溶剤型の粘着剤組成物が好ましい。
つまり、本発明の粘着剤層は、アクリル系ポリマーをベースポリマーとして含有するアクリル系粘着剤層であり、溶剤型のアクリル系粘着剤組成物により形成されることが好ましい。
上記活性エネルギー線としては、例えば、α線、β線、γ線、中性子線、電子線などの電離性放射線や、紫外線などが挙げられ、特に、紫外線が好ましい。即ち、上記活性エネルギー線硬化型の粘着剤組成物は、紫外線硬化型の粘着剤組成物が好ましい。
上記アクリル系粘着剤層を形成する粘着剤組成物(アクリル系粘着剤組成物)としては、例えば、アクリル系ポリマーを必須成分とするアクリル系粘着剤組成物、又は、アクリル系ポリマーを構成する単量体(モノマー)の混合物(「モノマー混合物」と称する場合がある)若しくはその部分重合物を必須成分とするアクリル系粘着剤組成物などが挙げられる。前者としては、例えば、いわゆる溶剤型のアクリル系粘着剤組成物などが挙げられる。また。後者としては、例えば、いわゆる活性エネルギー線硬化型のアクリル系粘着剤組成物などが挙げられる。上記「モノマー混合物」とは、ポリマーを構成するモノマー成分を含む混合物を意味する。また、上記「部分重合物」とは、「プレポリマー」と称する場合もあり、上記モノマー混合物中のモノマー成分のうちの1又は2以上のモノマー成分が部分的に重合している組成物を意味する。
上記アクリル系ポリマーは、アクリル系モノマーを必須のモノマー成分(単量体成分)として構成(形成)された重合体である。上記アクリル系ポリマーは、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを必須のモノマー成分として構成(形成)された重合体であることが好ましい。すなわち、上記アクリル系ポリマーは、構成単位として、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを含むことが好ましい。本明細書において、「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」及び/又は「メタクリル」(「アクリル」及び「メタクリル」のうち、いずれか一方又は両方)を表し、他も同様である。なお、上記アクリル系ポリマーは、1種又は2種以上のモノマー成分により構成される。
必須のモノマー成分としての上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましく挙げられる。なお、(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、特に限定されないが、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸イソペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸ヘプタデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル(ステアリル(メタ)アクリレート)、イソステアリル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸ノナデシル、(メタ)アクリル酸エイコシルなどの炭素数が1〜20の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられる。中でも、上記直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、炭素数が4〜18の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましく、より好ましくはアクリル酸2−エチルヘキシル(2EHA)、イソステアリルアクリレート(ISTA)である。また、上記直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記アクリル系ポリマーを構成する全モノマー成分(100重量%)中の、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルの割合は、特に限定されないが、50重量%以上(例えば、50〜100重量%)であることが好ましく、より好ましくは53〜90重量%、さらに好ましくは55〜85重量%である。
上記アクリル系ポリマーは、ポリマーを構成するモノマー成分として、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとともに、共重合性モノマーを含んでいてもよい。すなわち、上記アクリル系ポリマーは、構成単位として、共重合性モノマーを含んでいてもよい。なお、共重合性モノマーは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記共重合性モノマーとしては、特に限定されないが、高湿環境下での白濁化の抑制と耐久性向上、銀ナノワイヤー層や後述の保護層に対する接着信頼性、紫外線吸収剤等の各種添加剤との相溶性、透明性の点より、分子内に窒素原子を有するモノマー、分子内に水酸基を有するモノマーが好ましく挙げられる。すなわち、上記アクリル系ポリマーは、構成単位として、分子内に窒素原子を有するモノマーを含むことが好ましい。また、上記アクリル系ポリマーは、構成単位として、分子内に水酸基を有するモノマーを含むことが好ましい。
上記分子内に窒素原子を有するモノマーは、分子内(1分子内)に窒素原子を少なくとも1つ有するモノマー(単量体)である。本明細書において、上記「分子内に窒素原子を有するモノマー」を「窒素原子含有モノマー」と称する場合がある。上記窒素原子含有モノマーとしては、特に限定されないが、環状窒素含有モノマー、(メタ)アクリルアミド類などが好ましく挙げられる。なお、窒素原子含有モノマーは、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
上記環状窒素含有モノマーは、(メタ)アクリロイル基又はビニル基等の不飽和二重結合を有する重合性の官能基を有し、かつ環状窒素構造を有するものであれば特に限定されない。上記環状窒素構造は、環状構造内に窒素原子を有するものが好ましい。
上記環状窒素含有モノマーとしては、例えば、N−ビニル環状アミド(ラクタム系ビニルモノマー)、窒素含有複素環を有するビニル系モノマーなどが挙げられる。
上記N−ビニル環状アミドとしては、例えば、下記式(1)で表されるN−ビニル環状アミドが挙げられる。
Figure 2016138234
(式(1)中、R1は2価の有機基を示す)
上記式(1)におけるR1は2価の有機基であり、好ましくは2価の飽和炭化水素基又は不飽和炭化水素基であり、より好ましくは2価の飽和炭化水素基(例えば、炭素数3〜5のアルキレン基など)である。
上記式(1)で表されるN−ビニル環状アミドとしては、例えば、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピペリドン、N−ビニル−3−モルホリノン、N−ビニル−2−カプロラクタム、N−ビニル−1,3−オキサジン−2−オン、N−ビニル−3,5−モルホリンジオンなどが挙げられる。
上記窒素含有複素環を有するビニル系モノマーとしては、例えば、モルホリン環、ピペリジン環、ピロリジン環、ピペラジン環等の窒素含有複素環を有するアクリル系モノマーなどが挙げられる。
上記窒素含有複素環を有するビニル系モノマーとしては、特に限定されないが、例えば、(メタ)アクリロイルモルホリン、N−ビニルピペラジン、N−ビニルピロール、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルピラジン、N−ビニルモルホリン、N−ビニルピラゾール、ビニルピリジン、ビニルピリミジン、ビニルオキサゾール、ビニルイソオキサゾール、ビニルチアゾール、ビニルイソチアゾール、ビニルピリダジン、(メタ)アクリロイルピロリドン、(メタ)アクリロイルピロリジン、(メタ)アクリロイルピペリジンなどが挙げられる。
上記窒素含有複素環を有するビニル系モノマーとしては、中でも、窒素含有複素環を有するアクリル系モノマーが好ましく、より好ましくは(メタ)アクリロイルモルホリン、(メタ)アクリロイルピロリジン、(メタ)アクリロイルピペリジンである。
上記(メタ)アクリルアミド類としては、例えば、(メタ)アクリルアミド、N−アルキル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジアルキル(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。上記N−アルキル(メタ)アクリルアミドとしては、例えば、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−n−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−オクチル(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。さらに、上記N−アルキル(メタ)アクリルアミドには、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドのようなアミノ基を有する(メタ)アクリルアミドも含まれる。上記N,N−ジアルキル(メタ)アクリルアミドとしては、例えば、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジイソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ(n−ブチル)(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ(t−ブチル)(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。
また、上記(メタ)アクリルアミド類には、例えば、各種のN−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミドも含まれる。上記N−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミドとしては、例えば、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシプロピル)(メタ)アクリルアミド、N−(1−ヒドロキシプロピル)(メタ)アクリルアミド、N−(3−ヒドロキシプロピル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシブチル)(メタ)アクリルアミド、N−(3−ヒドロキシブチル)(メタ)アクリルアミド、N−(4−ヒドロキシブチル)(メタ)アクリルアミド、N−メチル−N−2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。
また、上記(メタ)アクリルアミド類には、例えば、各種のN−アルコキシアルキル(メタ)アクリルアミドも含まれる。上記N−アルコキシアルキル(メタ)アクリルアミドとしては、例えば、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。
また、上記環状窒素含有モノマー、上記(メタ)アクリルアミド類以外の窒素原子含有モノマーとしては、例えば、アミノ基含有モノマー、シアノ基含有モノマー、イミド基含有モノマー、イソシアネート基含有モノマーなどが挙げられる。上記アミノ基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノプロピル、(メタ)アクリル酸t−ブチルアミノエチルなどが挙げられる。上記シアノ基含有モノマーとしては、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどが挙げられる。上記イミド基含有モノマーとしては、マレイミド系モノマー(例えば、N−シクロヘキシルマレイミド、N−イソプロピルマレイミド、N−ラウリルマレイミド、N−フェニルマレイミド等)、イタコンイミド系モノマー(例えば、N−メチルイタコンイミド、N−エチルイタコンイミド、N−ブチルイタコンイミド、N−オクチルイタコンイミド、N−2−エチルヘキシルイタコンイミド、N−ラウリルイタコンイミド、N−シクロヘキシルイタコンイミド等)、スクシンイミド系モノマー(例えば、N−(メタ)アクリロイルオキシメチレンスクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−6−オキシヘキサメチレンスクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−8−オキシオクタメチレンスクシンイミド等)など挙げられる。上記イソシアネート基含有モノマーとしては、例えば、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネートなどが挙げられる。
中でも、上記窒素原子含有モノマーとしては、環状窒素含有モノマーが好ましく、N−ビニル環状アミドがより好ましい。より具体的には、N−ビニル−2−ピロリドン(NVP)が特に好ましい。
上記アクリル系ポリマーが、ポリマーを構成するモノマー成分として上記窒素原子含有モノマーを含有する場合、上記アクリル系ポリマーを構成する全モノマー成分(100重量%)中の、上記窒素原子含有モノマーの割合は、特に限定されないが、1重量%以上が好ましく、より好ましくは3重量%以上であり、さらに好ましくは5重量%以上である。上記割合が1重量%以上であると、分子内に水酸基を有するモノマーの割合を少なくすることができるため、分子内に水酸基を有するモノマーに由来するアクリル酸イオンの量をより少なくすることができる傾向にあり、好ましい。さらに、高湿環境下での白濁化の抑制と耐久性がより向上し、銀ナノワイヤー層や後述の保護層に対するより高い接着信頼性を得ることができ、好ましい。また、上記窒素原子含有モノマーの割合の上限は、適度な柔軟性を有する粘着剤層を得る点、透明性に優れる粘着剤層を得る点より、30重量%以下が好ましく、より好ましくは25重量%以下であり、さらに好ましくは20重量%以下である。
上記分子内に水酸基を有するモノマーは、分子内(1分子内)に水酸基(ヒドロキシル基)を少なくとも1つ有するモノマーであり、(メタ)アクリロイル基又はビニル基等の不飽和二重結合を有する重合性の官能基を有し、かつヒドロキシル基を有するものが好ましく挙げられる。ただし、上記分子内に水酸基を有するモノマーには、上記窒素原子含有モノマーは含まれないものとする。すなわち、本明細書において、分子内に窒素原子と水酸基をともに有するモノマーは、上記「窒素原子含有モノマー」に含まれるものとする。本明細書においては、上記「分子内に水酸基を有するモノマー」を「水酸基含有モノマー」と称する場合がある。なお、水酸基含有モノマーは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記水酸基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシオクチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシラウリル、(メタ)アクリル酸(4−ヒドロキシメチルシクロヘキシル)などの水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル;ビニルアルコール;アリルアルコールなどが挙げられる。
中でも、上記水酸基含有モノマーとしては、水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルが好ましく、より好ましくはアクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEA)、アクリル酸4−ヒドロキシブチル(4HBA)である。
上記アクリル系ポリマーが、ポリマーを構成するモノマー成分として上記水酸基含有モノマーを含有する場合、上記アクリル系ポリマーを構成する全モノマー成分(100重量%)中の、上記水酸基含有モノマーの割合は、特に限定されないが、高湿環境下での白濁化の抑制と耐久性向上、銀ナノワイヤー層や後述の保護層に対するより高い接着信頼性を得る点より、0.5重量%以上であることが好ましく、より好ましくは0.8重量%以上であり、さらに好ましくは1重量%以上である。また、上記水酸基含有モノマーの割合の上限は、30重量%以下であることが好ましく、より好ましくは25重量%以下であり、さらに好ましくは15重量%以下である。上記割合が30重量%以下(特に25重量%以下)であると、水酸基含有モノマーに由来するアクリル酸イオンの量をより少なくすることができる傾向にあり、好ましい。なお、水酸基含有モノマーに由来するアクリル酸イオンは、ポリマーを構成するモノマー成分として水酸基含有モノマーを用いる場合において必然的に混入するものと推測される。これは、水酸基含有モノマーが製造される過程でアクリル酸イオンが混入し、市販品には不純物として一定の割合でアクリル酸イオンが存在しているためであると推測される。また、本発明の粘着剤層が活性エネルギー線硬化型の粘着剤組成物により形成される場合、上記アクリル系ポリマーを構成する全モノマー成分(100重量%)中の、上記水酸基含有モノマーの割合の上限は、粘着剤層中のアクリル酸イオン量をより少なくする観点から、10重量%以下であることが好ましく、より好ましくは5重量%以下である。
上記アクリル系ポリマーを構成する全モノマー成分(100重量%)中の、上記窒素原子含有モノマー及び上記水酸基含有モノマーの割合の合計は、特に限定されないが、高湿環境下での白濁化の抑制と耐久性向上、銀ナノワイヤー層や後述の保護層に対するより高い接着信頼性を得る点より、5重量%以上であることが好ましく、より好ましくは10重量%以上であり、さらに好ましくは15重量%以上である。また、上記割合の合計の上限は、適度な柔軟性を有する粘着剤層を得る点、透明性に優れる粘着剤層を得る点より、50重量%以下であることが好ましく、より好ましくは40重量%以下であり、さらに好ましくは35重量%以下である。
窒素原子含有モノマー及び水酸基含有モノマー以外の共重合性モノマーとしては、さらに、脂環構造含有モノマーが挙げられる。上記脂環構造含有モノマーは、(メタ)アクリロイル基またはビニル基等の不飽和二重結合を有する重合性の官能基を有し、かつ脂環構造を有するものであれば特に限定されない。例えば、シクロアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートは、上記脂環構造含有モノマーに含まれる。なお、脂環構造含有モノマーは、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
上記脂環構造含有モノマーにおける脂環構造は、環状の炭化水素構造であり、炭素数5以上であることが好ましく、炭素数6〜24がより好ましく、炭素数6〜15がさらに好ましく、炭素数6〜10が特に好ましい。
上記脂環構造含有モノマーとしては、例えば、シクロプロピル(メタ)アクリレート、シクロブチル(メタ)アクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘプチル(メタ)アクリレート、シクロオクチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、下記式(2)で表されるHPMPA、下記式(3)で表されるTMA−2、下記式(4)で表されるHCPAなどの(メタ)アクリル系モノマーが挙げられる。なお、下記式(4)において、線でつないだシクロヘキシル環と括弧内の構造式との結合場所は特に限定されない。これらの中でも、イソボルニル(メタ)アクリレートが好ましい。
Figure 2016138234
Figure 2016138234
Figure 2016138234
上記アクリル系ポリマーが、ポリマーを構成するモノマー成分として上記脂環構造含有モノマーを含有する場合、上記アクリル系ポリマーを構成する全モノマー成分(100重量%)中の、上記脂環構造含有モノマーの割合は、特に限定されないが、耐久性向上、銀ナノワイヤー層や後述の保護層に対するより高い接着信頼性を得る点より、10重量%以上であることが好ましい。また、上記脂環構造含有モノマーの割合の上限は、適度な柔軟性を有する粘着剤層を得る点より、50重量%以下が好ましく、より好ましくは40重量%以下、さらに好ましくは30重量%以下である。
さらに、共重合性モノマーとしては、例えば、多官能性モノマーが挙げられる。上記多官能性モノマーとしては、例えば、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ビニル(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレートなどが挙げられる。なお、多官能性モノマーは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記アクリル系ポリマーが、ポリマーを構成するモノマー成分として上記多官能性モノマーを含有する場合、上記アクリル系ポリマーを構成する全モノマー成分(100重量%)中の、上記多官能性モノマーの割合は、特に限定されないが、0.5重量%以下(例えば、0重量%を超えて0.5重量%以下)が好ましく、より好ましくは0.2重量%以下(例えば、0重量%を超えて0.2重量%以下)である。
また、上記共重合性モノマーとしては、(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステルが挙げられる。上記(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステルとしては、特に限定されないが、例えば、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸メトキシトリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸3−メトキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−エトキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−メトキシブチル、(メタ)アクリル酸4−エトキシブチルなどが挙げられる。中でも、上記(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステルは、アクリル酸アルコキシアルキルエステルが好ましく、より好ましくはアクリル酸2−メトキシエチル(MEA)である。なお、上記(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステルは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記アクリル系ポリマーが、ポリマーを構成するモノマー成分として、上記(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステルを含む場合、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルと上記(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステルとの割合は、特に限定されないが、[前者:後者](重量比)で、100:0を超えて25:75以下が好ましく、より好ましくは100:0を超えて50:50以下である。
他にも、上記共重合性モノマーとしては、例えば、カルボキシル基含有モノマー、エポキシ基含有モノマー、スルホン酸基含有モノマー、リン酸基含有モノマー、芳香族炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステル、ビニルエステル類、芳香族ビニル化合物、オレフィン類又はジエン類、ビニルエーテル類、塩化ビニルなどが挙げられる。上記カルボキシル基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イソクロトン酸などが挙げられる、また、上記カルボキシル基含有モノマーには、例えば、無水マレイン酸、無水イタコン酸等の酸無水物基含有モノマーも含まれるものとする。上記エポキシ基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸メチルグリシジルなどが挙げられる。上記スルホン酸基含有モノマーとしては、例えば、ビニルスルホン酸ナトリウムなどが挙げられる。上記芳香族炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸ベンジルなどが挙げられる。上記ビニルエステル類としては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどが挙げられる。上記芳香族ビニル化合物としては、例えば、スチレン、ビニルトルエンなどが挙げられる。上記オレフィン類又はジエン類としては、例えば、エチレン、プロピレン、ブタジエン、イソプレン、イソブチレンなどが挙げられる。上記ビニルエーテル類としては、例えば、ビニルアルキルエーテルなどが挙げられる。
上記アクリル系ポリマーは、銀ナノワイヤー層に対して優れた耐腐食性を有するアクリル系粘着剤層を得る点より、ポリマーを構成するモノマー成分として酸性基含有モノマーを含まない又は実質的に含まないことが好ましく、特にカルボキシル基含有モノマーを含まない又は実質的に含まないことが好ましい。酸性基含有モノマーとしては、例えば、カルボキシル基含有モノマー、スルホン酸基含有モノマー、リン酸基含有モノマーなどが挙げられる。具体的には、上記アクリル系ポリマーを構成する全モノマー成分(100重量%)中の、酸性基含有モノマーの割合が、0.05重量%以下(好ましくは0.01重量%以下)であるものは、実質的に含有しないということができる。
特に限定されないが、上記アクリル系ポリマーは、ポリマーを構成するモノマー成分として、ホモポリマーを形成した際のガラス転移温度(Tg)が高いモノマー(以下、「高Tgモノマー」と称する場合がある)が含まれることが好ましい。上記モノマー成分として高Tgモノマーを用いると、当該アクリル系ポリマーを含有する粘着剤が硬くなり、本発明の光学用粘着シートの高温での銀ナノワイヤー層や後述の保護層に対する接着信頼性がより向上し、好ましい。
上記高Tgモノマーのホモポリマーを形成した際のガラス転移温度は、特に限定されないが、例えば、20℃以上であり、好ましくは30℃以上、より好ましくは90℃以上である。上記高TgモノマーのTgが上記範囲であることにより、粘着剤層の凝集力が上がる。
上記高Tgモノマーは、アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分に含まれるモノマーとして例示した上述のモノマーであってもよいし、それ以外のモノマーであってもよい。特に、アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分は、上述のアクリル系ポリマーを構成するモノマー成分として例示したモノマーであって、且つ、高Tgモノマーであるモノマー成分を含むことが好ましい。上記高Tgモノマーは、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
上記高Tgモノマーとしては、特に限定されないが、例えば、メタクリル酸メチル(Tg:105℃)、メタクリル酸エチル(Tg:65℃)、メタクリル酸シクロヘキシル(Tg:83℃)、アクリル酸イソボルニル(Tg:94℃)、メタクリル酸イソボルニル(Tg:150℃)、メタクリル酸ベンジル(Tg:54℃)、メタクリル酸グリシジル(Tg:46℃)、メタクリル酸ステアリル(Tg:38℃)、メタクリル酸3−ヒドロキシプロピル(Tg:26℃)、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(Tg:55℃)、アクリル酸(Tg:106℃)、メタクリル酸(Tg:227℃)などが挙げられる。また、上記以外にも、例えば、酢酸ビニル(Tg:32℃)、アクリロニトリル(Tg:97℃)、メタクリロニトリル(Tg:120℃)、スチレン(Tg:80℃)、2−メチルスチレン(Tg:136℃)、アクリルアミド(Tg:165℃)、N−ビニル−2−ピロリドン(NVP)(Tg:80℃)などが挙げられる。中でも、メタクリル酸メチル、アクリル酸イソボルニル、NVPが好ましい。
上記アクリル系ポリマーが、ポリマーを構成するモノマー成分として上記高Tgモノマーを含有する場合、上記アクリル系ポリマーを構成する全モノマー成分(100重量%)中の、上記高Tgモノマーの割合は、特に限定されないが、1〜50重量%が好ましく、より好ましくは5〜40重量%、さらに好ましくは10〜30重量%である。高Tgモノマーの割合が上記範囲内であると、本発明の光学用粘着シートの高温での銀ナノワイヤー層や後述の保護層に対する接着信頼性がより向上し、好ましい。なお、ポリマーを構成するモノマー成分中に2種以上の高Tgモノマーが含まれる場合は、上記「高Tgモノマーの割合」は、上記2種以上の高Tgモノマーの割合の合計である。
上記アクリル系ポリマーとしては、上記の中でも、炭素数が4〜18の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルを50〜90重量%(好ましくは55〜85重量%)、窒素原子含有モノマー及び水酸基含有モノマーからなる群より選ばれた1種以上のモノマーを10〜50重量%(好ましくは15〜40重量%)、炭素数が6〜10の脂環構造含有モノマーを0〜40重量%(好ましくは0〜30重量%)含むモノマー混合物から構成されたアクリル系ポリマーであることが好ましく、炭素数が4〜18の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルを50〜90重量%(好ましくは55〜85重量%)、窒素原子含有モノマーを3〜30重量%(好ましくは5〜25重量%)、水酸基含有モノマーを0.8〜25重量%(好ましくは1〜15重量%)、炭素数が6〜10の脂環構造含有モノマーを0〜40重量%(好ましくは0〜30重量%)含み、窒素原子含有モノマー及び水酸基含有モノマーの割合の合計が10〜50重量%(好ましくは15〜40重量%)であるモノマー混合物から構成されたアクリル系ポリマーであることがより好ましい。なお、上記割合(重量%)は、アクリル系ポリマーを構成する全モノマー成分(100重量%)に対する割合である。
本発明の粘着剤層中のベースポリマー(特にアクリル系ポリマー)の含有量は、特に限定されないが、本発明の粘着剤層の総重量100重量%に対して、50重量%以上(例えば、50〜100重量%)が好ましく、より好ましくは80重量%以上(例えば、80〜100重量%)、さらに好ましくは90重量%以上(例えば、90〜100重量%)である。
本発明の粘着剤層が含有する、上記アクリル系ポリマーなどのベースポリマーは、モノマー成分を重合することにより得られる。この重合方法としては、特に限定されないが、例えば、溶液重合方法、乳化重合方法、塊状重合方法、活性エネルギー線照射による重合方法(活性エネルギー線重合方法)などが挙げられる。中でも、粘着剤層の透明性、コストなどの点より、溶液重合方法、活性エネルギー線重合方法が好ましく、粘着剤層中のアクリル酸イオン量をより少なくする観点から、溶液重合方法がより好ましい。
また、上記のモノマー成分の重合に際しては、各種の一般的な溶剤が用いられてもよい。上記溶剤としては、例えば、酢酸エチル、酢酸n−ブチル等のエステル類;トルエン、ベンゼン等の芳香族炭化水素類;n−ヘキサン、n−ヘプタン等の脂肪族炭化水素類;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類などの有機溶剤が挙げられる。なお、溶剤は、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
上記のモノマー成分の重合に際しては、重合反応の種類に応じて、熱重合開始剤や光重合開始剤(光開始剤)などの重合開始剤が用いられてもよい。なお、重合開始剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記熱重合開始剤としては、特に限定されないが、例えば、アゾ系重合開始剤、過酸化物系重合開始剤(例えば、ジベンゾイルペルオキシド、tert−ブチルペルマレエート等)、レドックス系重合開始剤等が挙げられる。中でも、特開2002−69411号公報に開示されたアゾ系重合開始剤が好ましい。上記アゾ系重合開始剤としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(以下、「AIBN」と称する場合がある)、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル(以下、「AMBN」と称する場合がある)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオン酸)ジメチル、4,4’−アゾビス−4−シアノバレリアン酸などが挙げられる。なお、熱重合開始剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記アクリル系ポリマーの重合の際に上記アゾ系重合開始剤を用いる場合、上記アゾ系重合開始剤の使用量は、特に限定されないが、例えば、上記アクリル系ポリマーを構成する全モノマー成分100重量部に対して、0.05重量部以上であることが好ましく、より好ましくは0.1重量部以上であり、また、0.5重量部以下であることが好ましく、より好ましくは0.3重量部以下である。
上記光重合開始剤としては、特に限定されないが、例えば、ベンゾインエーテル系光重合開始剤、アセトフェノン系光重合開始剤、α−ケトール系光重合開始剤、芳香族スルホニルクロリド系光重合開始剤、光活性オキシム系光重合開始剤、ベンゾイン系光重合開始剤、ベンジル系光重合開始剤、ベンゾフェノン系光重合開始剤、ケタール系光重合開始剤、チオキサントン系光重合開始剤等が挙げられる。他にも、アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤、チタノセン系光重合開始剤が挙げられる。上記ベンゾインエーテル系光重合開始剤としては、例えば、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、アニソールメチルエーテル等が挙げられる。上記アセトフェノン系光重合開始剤としては、例えば、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−(t−ブチル)ジクロロアセトフェノン等が挙げられる。上記α−ケトール系光重合開始剤としては、例えば、2−メチル−2−ヒドロキシプロピオフェノン、1−[4−(2−ヒドロキシエチル)フェニル]−2−メチルプロパン−1−オン等が挙げられる。上記芳香族スルホニルクロリド系光重合開始剤としては、例えば、2−ナフタレンスルホニルクロライド等が挙げられる。上記光活性オキシム系光重合開始剤としては、例えば、1−フェニル−1,1−プロパンジオン−2−(O−エトキシカルボニル)−オキシム等が挙げられる。上記ベンゾイン系光重合開始剤としては、例えば、ベンゾイン等が挙げられる。上記ベンジル系光重合開始剤としては、例えば、ベンジル等が挙げられる。上記ベンゾフェノン系光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、ポリビニルベンゾフェノン、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等が挙げられる。上記ケタール系光重合開始剤としては、例えば、ベンジルジメチルケタール等が挙げられる。上記チオキサントン系光重合開始剤としては、例えば、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、ドデシルチオキサントン等が挙げられる。上記アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤としては、例えば、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド等が挙げられる。上記チタノセン系光重合開始剤としては、例えば、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム等が挙げられる。なお、光重合開始剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記アクリル系ポリマーの重合の際に上記光重合開始剤を用いる場合、上記光重合開始剤の使用量は、特に限定されないが、例えば、上記アクリル系ポリマーを構成する全モノマー成分100重量部に対して、0.01重量部以上であることが好ましく、より好ましくは0.1重量部以上であり、また、3重量部以下であることが好ましく、より好ましくは1.5重量部以下である。
本発明の粘着剤層は、特に限定されないが、紫外線吸収剤(UVA)を含有することが好ましい。本発明の粘着剤層が紫外線吸収剤を含むと、抽出アクリル酸イオン量をより少なくすることができる傾向にある。特に、本発明の粘着剤層が溶剤型の粘着剤組成物から形成されたアクリル系粘着剤層である場合、紫外線吸収剤を含むことが好ましい。なお、紫外線吸収剤は、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
上記紫外線吸収剤としては、特に限定されないが、例えば、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、サリチル酸エステル系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、オキシベンゾフェノン系紫外線吸収剤などが挙げられる。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(ベンゾトリアゾール系化合物)としては、例えば、2−(2−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール(商品名「TINUVIN PS」、BASF社製)、ベンゼンプロパン酸および3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシ(C7−9側鎖および直鎖アルキル)のエステル化合物(商品名「TINUVIN 384−2」、BASF社製)、オクチル3−[3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェニル]プロピオネートおよび2−エチルヘキシル−3−[3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2イル)フェニル]プロピオネートの混合物(商品名「TINUVIN 109」、BASF社製)、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール(商品名「TINUVIN 900」、BASF社製)、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−(1−メチル−1−フェニルエチル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール(商品名「TINUVIN 928」、BASF製)、メチル3−(3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート/ポリエチレングリコール300の反応生成物(商品名「TINUVIN 1130」、BASF社製)、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−p−クレゾール(商品名「TINUVIN P」、BASF社製)、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール(商品名「TINUVIN 234」、BASF社製)、2−[5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル]−4−メチル−6−(tert−ブチル)フェノール(商品名「TINUVIN 326」、BASF社製)、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ジ−tert−ペンチルフェノール(商品名「TINUVIN 328」、BASF社製)、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール(商品名「TINUVIN 329」、BASF社製)、2,2’−メチレンビス[6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール](商品名「TINUVIN 360」、BASF社製)、メチル3−(3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートとポリエチレングリコール300との反応生成物(商品名「TINUVIN 213」、BASF社製)、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−ドデシル−4−メチルフェノール(商品名「TINUVIN 571」、BASF社製)、2−[2−ヒドロキシ−3−(3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミド−メチル)−5−メチルフェニル]ベンゾトリアゾール(商品名「Sumisorb 250」、住友化学(株)製)、2,2’−メチレンビス[6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−tert−オクチルフェノール](商品名「アデカスタブ LA−31」、(株)ADEKA製)などが挙げられる。
ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤(ヒドロキシフェニルトリアジン系化合物)としては、例えば、2−(4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−ヒドロキシフェニルと[(C10−C16(主としてC12−C13)アルキルオキシ)メチル]オキシランとの反応生成物(商品名「TINUVIN 400」、BASF社製)、2−[4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル]−5−[3−(ドデシルオキシ)−2−ヒドロキシプロポキシ]フェノール)、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−4,6−ビス−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジンと(2−エチルヘキシル)−グリシド酸エステルの反応生成物(商品名「TINUVIN 405」、BASF社製)、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル)−6−(2,4−ジブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン(商品名「TINUVIN 460」、BASF社製)、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール(商品名「TINUVIN 1577」、BASF社製)、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[2−(2−エチルヘキサノイルオキシ)エトキシ]−フェノール(商品名「アデカスタブ LA−46」、(株)ADEKA製)、2−(2−ヒドロキシ−4−[1−オクチルオキシカルボニルエトキシ]フェニル)−4,6−ビス(4−フェニルフェニル)−1,3,5−トリアジン(商品名「TINUVIN 479」、BASF社製)などが挙げられる。他にも、下記式(5)で示される化合物(商品名「TINUVIN 477」、BASF社製)が挙げられる。
Figure 2016138234
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤(ベンゾフェノン系化合物)、オキシベンゾフェノン系紫外線吸収剤(オキシベンゾフェノン系化合物)としては、例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸(無水及び三水塩)、2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシベンゾフェノン、4−ドデシルオキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンジルオキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン(商品名「KEMISORB 111」、ケミプロ化成(株)製)、2,2',4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン(商品名「SEESORB 106」、シプロ化成(株)製)、2,2'−ジヒドロキシ−4,4'−ジメトキシベンゾフェノンなどが挙げられる。
サリチル酸エステル系紫外線吸収剤(サリチル酸エステル系化合物)としては、例えば、フェニル2−アクリロイルオキシベンゾエート、フェニル2−アクロリイルオキシ−3−メチルベンゾエート、フェニル2−アクリロイルオキシ−4−メチルベンゾエート、フェニル2−アクリロイルオキシ−5−メチルベンゾエート、フェニル2−アクリロイルオキシ−3−メトキシベンゾエート、フェニル2−ヒドロキシベンゾエート、フェニル2−ヒドロキシ−3−メチルベンゾエート、フェニル2−ヒドロキシ−4−メチルベンゾエート、フェニル2−ヒドロキシ−5−メチルベンゾエート、フェニル2−ヒドロキシ−3−メトキシベンゾエート、2,4−ジ−tert−ブチルフェニル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート(商品名「TINUVIN 120」、BASF社製)などが挙げられる。
シアノアクリレート系紫外線吸収剤(シアノアクリレート系化合物)としては、例えば、アルキル2−シアノアクリレート、シクロアルキル2−シアノアクリレート、アルコキシアルキル2−シアノアクリレート、アルケニル2−シアノアクリレート、アルキニル2−シアノアクリレートなどが挙げられる。
上記紫外線吸収剤としては、高い紫外線吸収性を有しつつ、銀ナノワイヤー層の耐腐食性(特に、耐UV性)をより向上させる点、優れた光学特性、高い透明性を有する粘着剤層の得やすさの点、優れた光安定性をもつ点より、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、及びヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の紫外線吸収剤が好ましく、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤がより好ましい。特に、炭素数が6以上の基及び水酸基を置換基として有するフェニル基がベンゾトリアゾール環を構成する窒素原子に結合しているベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が好ましい。
また、上記紫外線吸収剤は、より高い紫外線吸収性を得、銀ナノワイヤー層の耐腐食性(特に、耐UV性)をより向上させる点から、下記で求められる吸光度Aが0.5以下であることが好ましい。
吸光度A:前記紫外線吸収剤の0.08%トルエン溶液に対して、波長400nmの光を当て、測定される吸光度
本発明の粘着剤層が紫外線吸収剤を含有する場合、本発明の粘着剤層(特にアクリル系粘着剤層)中の上記紫外線吸収剤の含有量は、特に限定されないが、抽出アクリル酸イオン量をより少なくすることができる点より、ベースポリマー100重量部に対して、0.01重量部以上であることが好ましく、より好ましくは0.05重量部以上であり、さらに好ましくは0.1重量部以上である。また、上記紫外線吸収剤の含有量の上限は、紫外線吸収剤の添加に伴う粘着剤の黄色化現象の発生を抑制し、優れた光学特性、高い透明性、及び、優れた外観特性を得る点より、ベースポリマー100重量部に対して、10重量部以下であることが好ましく、より好ましくは9重量部以下であり、さらに好ましくは8重量部以下である。
本発明の粘着剤層は、光安定剤を含有していてもよい。本発明の粘着剤層が光安定剤を含有する場合は、特に、上記紫外線吸収剤とともに光安定剤を含有することが好ましい。光安定剤は、光酸化で生成するラジカルを捕捉できるので、粘着剤層の光(特に紫外線)に対する耐性を向上させることができる。なお、光安定剤は、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
上記光安定剤としては、特に限定されないが、例えば、フェノール系光安定剤(フェノール系化合物)、リン系光安定剤(リン系化合物)、チオエーテル系光安定剤(チオエーテル系化合物)、アミン系光安定剤(アミン系化合物)(特にヒンダードアミン系安定剤(ヒンダードアミン系化合物))などが挙げられる。
上記フェノール系光安定剤(フェノール系化合物)としては、例えば、2,6−ジ−第3級ブチル−4−メチルフェノール、4−ヒドロキシメチル−2,6−ジ−第3級ブチルフェノール、2,6−ジ−第3級ブチル−4−エチルフェノール、ブチル化ヒドロキシアニソール、n−オクタデシル3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−第3級ブチルフェニル)プロピオネート、ジステアリル(4−ヒドロキシ−3−メチル−5−第3級ブチル)ベンジルマロネート、トコフェロール、2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−第3級ブチルフェノール)、2,2'−メチレンビス(4−エチル−6−第3級ブチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−第3級ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(6−第3級ブチル−m−クレゾール)、4,4’−チオビス(6−第3級ブチル−m−クレゾール)、スチレン化フェノール、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−第3級ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナミド、ビス(3,5−ジ−第3級ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸エチルエステル)カルシウム、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第3級ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−第3級ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス[3−(3,5−ジ−第3級ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメチル]メタン、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−第3級ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、2,2’−メチレンビス[6−(1−メチルシクロヘキシル)−p−クレゾール]、1,3,5−トリス(4−第3級ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸、1,3,5−トリス(3,5−ジ−第3級ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌル酸、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−第3級ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート]、2,2’−オキサミドビス[エチル3−(3,5−ジ−第3級ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−第3級ブチルアニリノ)−2,4−ジオクチルチオ−1,3,5−トリアジン、ビス[2−第3級ブチル−4−メチル−6−(2−ヒドロキシ−3−第3級ブチル−5−メチルベンジル)フェニル]テレフタレート、3,9−ビス{2−[3−(3−第3級ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]−1,1−ジメチルエチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、3,9−ビス{2−[3−(3,5−ジ−第3級ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]−1,1−ジメチルエチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカンなどが挙げられる。
リン系光安定剤(リン系化合物)としては、例えば、トリスノニルフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ−第3級ブチルフェニル)ホスファイト、トリス[2−第3級ブチル−4−(3−第3級ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニルチオ)−5−メチルフェニル]ホスファイト、トリデシルホスファイト、オクチルジフェニルホスファイト、ジ(デシル)モノフェニルホスファイト、ジ(トリデシル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、ジ(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−第3級ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−第3級ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4,6−トリ−第3級ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、テトラ(トリデシル)イソプロピリデンジフェノールジホスファイト、テトラ(トリデシル)−4,4’−n−ブチリデンビス(2−第3級ブチル−5−メチルフェノール)ジホスファイト、ヘキサ(トリデシル)−1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第3級ブチルフェニル)ブタントリホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−第3級ブチルフェニル)ビフェニレンジホスホナイト、9,10−ジハイドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン−10−オキサイド、トリス(2−[(2,4,8,10−テトラキス−第3級ブチルジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン−6−イル)オキシ]エチル)アミンなどが挙げられる。
チオエーテル系光安定剤(チオエーテル系化合物)としては、例えば、チオジプロピオン酸ジラウリル、ジミリスチル、ジステアリル等のジアルキルチオジプロピオネート化合物;テトラキス[メチレン(3−ドデシルチオ)プロピオネート]メタン等のポリオールのβ−アルキルメルカプトプロピオン酸エステル化合物などが挙げられる。
アミン系光安定剤(アミン系化合物)としては、例えば、コハク酸ジメチルおよび4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールの重合物(商品名「TINUVIN 622」、BASF社製)、コハク酸ジメチルおよび4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールの重合物とN,N’,N’’,N’’’−テトラキス−(4,6−ビス−(ブチル−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ)−トリアジン−2−イル)−4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミンとの1対1の反応生成物(商品名「TINUVIN 119」、BASF社製)、ジブチルアミン・1,3−トリアジン・N、N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1,6−ヘキサメチレンジアミンとN−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンの重縮合物(商品名「TINUVIN 2020」、BASF社製)、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2−4−ジイル}{2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル}イミノ]ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}(商品名「TINUVIN 944」、BASF社製)、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケートおよびメチル1、2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケートの混合物(商品名「TINUVIN 765」、BASF社製)、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート(商品名「TINUVIN 770」、BASF社製)、デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1−(オクチルオキシ)−4−ピペリジニル)エステル、1,1−ジメチルエチルヒドロペルオキシドとオクタンの反応生成物(商品名「TINUVIN 123」、BASF社製)、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ブチルマロネート(商品名「TINUVIN 144」、BASF社製)、シクロヘキサンおよび過酸化N−ブチル2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジンアミン−2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジンの反応生成物と2−アミノエタノールとの反応生成物(商品名「TINUVIN 152」、BASF社製)、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケートおよびメチル1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケートの混合物(商品名「TINUVIN 292」、BASF社製)、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノールおよび3,9−ビス(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカンとの混合エステル化物(商品名「アデカスタブ LA−63P」、(株)ADEKA製)などが挙げられる。アミン系安定剤としては、特に、ヒンダードアミン系安定剤が好ましい。
本発明の粘着剤層が光安定剤を含有する場合、本発明の粘着剤層(特に、アクリル系粘着剤層)中の、光安定剤の含有量は、特に限定されないが、光に対する耐性を発現しやすくする点より、ベースポリマー100重量部に対して、0.1重量部以上であることが好ましく、より好ましくは0.2重量部以上である。また、上記含有量の上限は、光安定剤自体による着色が生じにくくなり、高い透明性が得やすい点、光学特性の点より、ベースポリマー100重量部に対して、5重量部以下であることが好ましく、より好ましくは3重量部以下である。
本発明の粘着剤層の形成には、特に限定されないが、架橋剤が用いられていてもよい。例えば、アクリル系粘着剤層におけるアクリル系ポリマーを架橋し、ゲル分率をコントロールすることができる。なお、架橋剤は、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
上記架橋剤としては、特に限定されないが、例えば、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、メラミン系架橋剤、過酸化物系架橋剤、尿素系架橋剤、金属アルコキシド系架橋剤、金属キレート系架橋剤、金属塩系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、アジリジン系架橋剤、アミン系架橋剤などが挙げられる。中でも、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤が好ましく、より好ましくはイソシアネート系架橋剤である。
上記イソシアネート系架橋剤(多官能イソシアネート化合物)としては、例えば、1,2−エチレンジイソシアネート、1,4−ブチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートなどの低級脂肪族ポリイソシアネート類;シクロペンチレンジイソシアネート、シクロヘキシレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加キシレンジイソシアネートなどの脂環族ポリイソシアネート類;2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネートなどの芳香族ポリイソシアネート類などが挙げられる。また、上記イソシアネート系架橋剤としては、例えば、トリメチロールプロパン/トリレンジイソシアネート付加物(商品名「コロネートL」、日本ポリウレタン工業(株)製)、トリメチロールプロパン/ヘキサメチレンジイソシアネート付加物(商品名「コロネートHL」、日本ポリウレタン工業(株)製)、トリメチロールプロパン/キシリレンジイソシアネート付加物(商品名「タケネートD−110N」、三井化学(株)製)などの市販品も挙げられる。
上記エポキシ系架橋剤(多官能エポキシ化合物)としては、例えば、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、ジグリシジルアニリン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビタンポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、アジピン酸ジグリシジルエステル、o−フタル酸ジグリシジルエステル、トリグリシジル−トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、レゾルシンジグリシジルエーテル、ビスフェノール−S−ジグリシジルエーテルの他、分子内にエポキシ基を2つ以上有するエポキシ系樹脂などが挙げられる。また、上記エポキシ系架橋剤としては、例えば、商品名「テトラッドC」(三菱ガス化学(株)製)などの市販品も挙げられる。
本発明の粘着剤層の形成に架橋剤が用いられる場合、上記架橋剤の使用量は、特に限定されないが、十分な接着信頼性を得る点より、ベースポリマー100重量部に対して、0.001重量部以上であることが好ましく、より好ましくは0.01重量部以上である。また、上記使用量の上限は、粘着剤層において適度な柔軟性を得て、粘着力を向上させる点より、ベースポリマー100重量部に対して、10重量部以下であることが好ましく、より好ましくは5重量部以下である。
本発明の粘着剤層(特に、アクリル系粘着剤層)は、加湿条件下での接着信頼性を向上させる点、特にガラスに対する接着信頼性を向上させる点より、シランカップリング剤を含有していてもよい。なお、シランカップリング剤は、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。上記粘着剤層がシランカップリング剤を含有すると、加湿条件下での接着性、特にガラスに対する接着性を向上させることができる。
上記シランカップリング剤としては、特に限定されないが、例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−アミノプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。さらに、シランカップリング剤としては、例えば、商品名「KBM−403」(信越化学工業(株)製)などの市販品も挙げられる。中でも、上記シランカップリング剤としては、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランが好ましい。
本発明の粘着剤層がシランカップリング剤を含有する場合、本発明の粘着剤層(特に、アクリル系粘着剤層)中の、上記シランカップリング剤の含有量は、特に限定されないが、上記ベースポリマー100重量部に対して、0.01重量部以上であることが好ましく、より好ましくは0.02重量部以上である。また、上記シランカップリング剤の含有量の上限は、上記ベースポリマー100重量部に対して、1重量部以下であることが好ましく、より好ましくは0.5重量部以下である。
本発明の粘着剤層は、必要に応じて、さらに、架橋促進剤、粘着付与樹脂(ロジン誘導体、ポリテルペン樹脂、石油樹脂、油溶性フェノールなど)、老化防止剤、充填剤、着色剤(顔料や染料など)、酸化防止剤、連鎖移動剤、可塑剤、軟化剤、界面活性剤、帯電防止剤などの添加剤を、本発明の効果を損なわない範囲で含有していてもよい。なお、このような添加剤は、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
本発明の粘着剤層が溶剤型のアクリル系粘着剤組成物から形成される場合、本発明の粘着剤層は、上記抽出アクリル酸イオン量を粘着剤層1gあたり5μg/g以下とする観点から、上記の中でも、アクリル系ポリマー及び紫外線吸収剤を含有することが好ましく、アクリル系ポリマーを粘着剤層の総重量100重量%に対して50重量%以上、紫外線吸収剤をアクリル系ポリマー100重量部に対して0.05〜9重量部(好ましくは0.1〜8重量部)含有することがより好ましい。さらに、本発明の粘着剤層は、炭素数が4〜18の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルを50〜90重量%(好ましくは55〜85重量%)、窒素原子含有モノマー及び水酸基含有モノマーからなる群より選ばれた1種以上のモノマーを10〜50重量%(好ましくは15〜40重量%)、炭素数が6〜10の脂環構造含有モノマーを0〜40重量%(好ましくは0〜30重量%)含むモノマー混合物から構成されたアクリル系ポリマーを粘着剤層の総重量100重量%に対して50重量%以上、紫外線吸収剤をアクリル系ポリマー100重量部に対して0.05〜9重量部(好ましくは0.1〜8重量部)含有することが特に好ましい。
本発明の粘着剤層が活性エネルギー線硬化型のアクリル系粘着剤組成物から形成される場合、本発明の粘着剤層は、上記抽出アクリル酸イオン量を粘着剤層1gあたり5μg/g以下とする観点から、上記の中でも、炭素数が4〜18の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルを50〜90重量%(好ましくは55〜85重量%)、窒素原子含有モノマー及び水酸基含有モノマーからなる群より選ばれた1種以上のモノマーを10〜50重量%(好ましくは15〜40重量%)であるモノマー混合物から構成されたアクリル系ポリマーを含有することが好ましく、炭素数が4〜18の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルを50〜90重量%(好ましくは55〜85重量%)、窒素原子含有モノマー及び水酸基含有モノマーからなる群より選ばれた1種以上のモノマーを10〜50重量%(好ましくは15〜40重量%)であるモノマー混合物から構成されたアクリル系ポリマーを50重量%以上含有することがより好ましい。さらに、本発明の粘着剤層は、炭素数が4〜18の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルを50〜90重量%(好ましくは55〜85重量%)、窒素原子含有モノマーを3〜30重量%(好ましくは5〜25重量%)、水酸基含有モノマーを0.8〜25重量%(好ましくは1〜15重量%)、炭素数が6〜10の脂環構造含有モノマーを0〜40重量%(好ましくは0〜30重量%)含み、窒素原子含有モノマー及び水酸基含有モノマーの割合の合計が10〜50重量%(好ましくは15〜40重量%)であるモノマー混合物から構成されたアクリル系ポリマーを50重量%以上含有することが特に好ましい。
本発明の粘着剤層のヘイズは、特に限定されないが、外観特性、透明性、光学特性の点より、5%以下が好ましく、より好ましくは3%以下であり、さらに好ましくは1%以下である。なお、本明細書において、ヘイズは、例えば、ヘイズメーターを用い、JIS K 7136に準じて測定することができる。
本発明の粘着剤層の全光線透過率は、特に限定されないが、外観特性、透明性、光学特性の点より、85%以上が好ましく、より好ましくは90%以上であり、さらに好ましくは92%以上である。なお、本明細書において、全光線透過率は、例えば、ヘイズメーターを用い、JIS K 7361−1に準じて測定することができる。なお、上記全光線透過率は、波長400〜780nmの光(可視光)の透過率である。
本発明の粘着剤層のa*は、特に限定されないが、優れた光学特性、優れた外観特性を得る点より、−0.5以上であることが好ましく、より好ましくは−0.3以上であり、さらに好ましくは−0.1以上である。また、優れた光学特性、優れた外観特性を得る点より、0.5以下であることが好ましく、より好ましくは0.3以下であり、さらに好ましくは0.1以下である。なお、本明細書において、a*値は、L***表色系のa*値であり、JIS Z 8781−4(2013年)に準拠し、例えば、簡易型分光色差計(商品名「DOT−3C」、(株)村上色彩技術研究所製)により測定することができる。
本発明の粘着剤層のb*は、特に限定されないが、0.7以下であることが好ましく、より好ましくは0.5以下であり、さらに好ましくは0.4以下である。b*が0.7以下であると、光学特性に優れ、外観特性に優れる。本発明の光学用粘着シートが用いられている光学製品(特に、LCDをはじめとする表示パネルを有する光学製品)で、画面の明るさ、色の濃さ、色合いを損なわないという利点がある。なお、本明細書において、b*値は、L***表色系のb*値であり、JIS Z 8781−4(2013年)に準拠し、例えば、簡易型分光色差計(商品名「DOT−3C」、(株)村上色彩技術研究所製)により測定することができる。
本発明の粘着剤層の厚みは、特に限定されないが、紫外線吸収性を確保しつつ、銀ナノワイヤー層や後述の保護層に対する十分な接着信頼性を得る点より、12μm以上が好ましく、好ましくは15μm以上であり、さらに好ましくは20μm以上、特に好ましくは70μm以上である。上記厚みが12μm以上であると、抽出アクリル酸イオン量がより減少する傾向にあり、好ましい。また、上記厚みは、光学特性の点より、500μm以下が好ましく、好ましくは300μm以下であり、さらに好ましくは200μm以下である。
本発明の粘着剤層(特に、アクリル系粘着剤層)の作製方法は、特に限定されないが、例えば、上記粘着剤組成物を基材又は剥離ライナー上に塗布(塗工)し、得られた粘着剤組成物層を乾燥硬化させることや、上記粘着剤組成物を基材又は剥離ライナー上に塗布(塗工)し、得られた粘着剤組成物層に活性エネルギー線を照射して硬化させることが挙げられる。また、必要に応じて、さらに、加熱乾燥してもよい。
上記活性エネルギー線としては、例えば、α線、β線、γ線、中性子線、電子線などの電離性放射線や、紫外線などが挙げられ、特に、紫外線が好ましい。また、活性エネルギー線の照射エネルギー、照射時間、照射方法などは特に制限されない。
上記粘着剤組成物は、公知乃至慣用の方法で作製することができる。例えば、溶剤型のアクリル系粘着剤組成物は、上記アクリル系ポリマーを含有する溶液に、必要に応じて、添加剤(例えば、紫外線吸収剤など)を混合することにより、作製することができる。例えば、活性エネルギー線硬化型のアクリル系粘着剤組成物は、上記アクリル系モノマーの混合物又はその部分重合物に、必要に応じて、添加剤(例えば、紫外線吸収剤など)を混合することにより、作製することができる。
なお、上記粘着剤組成物の塗布(塗工)には、公知のコーティング法を利用してもよい。例えば、グラビヤロールコーター、リバースロールコーター、キスロールコーター、ディップロールコーター、バーコーター、ナイフコーター、スプレーコーター、コンマコーター、ダイレクトコーターなどのコーターが用いられてもよい。
特に、活性エネルギー線硬化型の粘着剤組成物により粘着剤層を形成する場合、活性エネルギー線硬化型の粘着剤組成物は光重合開始剤を含むことが好ましい。なお、活性エネルギー線硬化型の粘着剤組成物が紫外線吸収剤を含有する場合には、光重合開始剤として、広い波長範囲で吸光特性を有する光重合開始剤を少なくとも含むことが好ましい。例えば、紫外光に加え、可視光でも吸光特性を有する光重合開始剤を少なくとも含むことが好ましい。これは、紫外線吸収剤の作用により活性エネルギー線による硬化の阻害が懸念されるところ、広い波長範囲で吸光特性を有する光重合開始剤を含んでいると、粘着剤組成物において高い光硬化性が得やすくなるからである。
(基材)
本発明の光学用粘着シートが基材付き粘着シートである場合の基材としては、特に限定されないが、例えば、プラスチックフィルム、反射防止(AR)フィルム、偏光板、位相差板などの各種光学フィルムが挙げられる。上記プラスチックフィルムなどの素材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル系樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)等のアクリル系樹脂、ポリカーボネート、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリサルフォン、ポリアリレート、ポリイミド、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、商品名「アートン」(環状オレフィン系ポリマー、JSR(株)製)、商品名「ゼオノア」(環状オレフィン系ポリマー、日本ゼオン(株)製)等の環状オレフィン系ポリマーなどのプラスチック材料が挙げられる。なお、これらのプラスチック材料は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。また、上記の「基材」とは、粘着シートを被着体(光学部材等)に貼付する際には、粘着剤層とともに被着体に貼付される部分である。粘着シートの使用時(貼付時)に剥離される剥離ライナーは「基材」には含まない。
上記基材は、透明であることが好ましい。上記基材の可視光波長領域における全光線透過率(JIS K 7361−1に準じる)は、特に限定されないが、85%以上が好ましく、より好ましくは88%以上である。また、上記基材のヘイズ(JIS K 7136に準じる)は、特に限定されないが、1.5%以下が好ましく、より好ましくは1.0%以下である。
上記基材の厚みは、特に限定されないが、例えば、12〜75μmが好ましい。なお、上記基材は単層および複層のいずれの形態を有していてもよい。また、上記基材の表面には、例えば、コロナ放電処理、プラズマ処理等の物理的処理、下塗り処理等の化学的処理などの公知慣用の表面処理が適宜施されていてもよい。
(剥離ライナー)
本発明の光学用粘着シートは、使用時まで、粘着剤層の表面(粘着面)に剥離ライナー(セパレーター)が設けられていてもよい。なお、本発明の光学用粘着シートが両面粘着シートである場合の各粘着面は、2枚の剥離ライナーによりそれぞれ保護されていてもよいし、両面が剥離面となっている剥離ライナー1枚により、ロール状に巻回される形態(巻回体)で保護されていてもよい。剥離ライナーは粘着剤層の保護材として用いられ、被着体に貼付する際に剥がされる。また、本発明の光学用粘着シートが基材レス粘着シートの場合、剥離ライナーは粘着剤層の支持体としての役割も担う。なお、剥離ライナーは必ずしも設けられなくてもよい。
上記剥離ライナーとしては、慣用の剥離紙などを使用でき、特に限定されないが、例えば、剥離処理層を有する基材、フッ素ポリマーからなる低接着性基材や無極性ポリマーからなる低接着性基材などが挙げられる。上記剥離処理層を有する基材としては、例えば、シリコーン系、長鎖アルキル系、フッ素系、硫化モリブデン等の剥離処理剤により表面処理されたプラスチックフィルムや紙などが挙げられる。上記フッ素ポリマーからなる低接着性基材におけるフッ素系ポリマーとしては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、クロロフルオロエチレン−フッ化ビニリデン共重合体などが挙げられる。また、上記無極性ポリマーとしては、例えば、オレフィン系樹脂(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等)などが挙げられる。なお、剥離ライナーは公知乃至慣用の方法により形成することができる。また、剥離ライナーの厚みも特に限定されない。
(本発明の光学用粘着シート)
本発明の光学用粘着シートの厚みは、特に限定されないが、12μm以上が好ましく、好ましくは15μm以上であり、さらに好ましくは20μm以上、特に好ましくは50μm以上である。また、上記厚みは、光学特性の点より、500μm以下が好ましく、好ましくは300μm以下であり、さらに好ましくは200μm以下である。なお、本発明の光学用粘着シートの厚みには、上記剥離ライナーの厚みは含まれない。
本発明の光学用粘着シートの、銀ナノワイヤー層を有する光学部材に貼付した直後の抵抗値(「貼付直後の抵抗値」と称する場合がある)に対する、銀ナノワイヤー層を有する光学部材に貼付し、紫外線を100時間照射した後の抵抗値(「UV照射100時間経過後の抵抗値」と称する場合がある)の割合[(UV照射100時間経過後の抵抗値)/(貼付直後の抵抗値)](倍)(「抵抗値上昇率」と称する場合がある)は、特に限定されないが、3倍以下(例えば、0〜3倍)が好ましく、より好ましくは2倍以下(例えば、0〜2倍)、さらに好ましくは1.5倍以下(例えば、0〜1.5倍)である。
なお、上記「UV照射100時間経過後の抵抗率」は、例えば、光学用粘着シートを、銀ナノワイヤー層を有する光学部材に貼付したものを、温度:45℃、湿度:50%RHの環境下、照度65W/cm2で紫外線を100時間照射したものの抵抗値を測定して得ることができる。また、上記「貼付直後の抵抗率」及び上記「UV照射100時間経過後の抵抗率」は、公知乃至慣用の抵抗値測定器を用いて測定することができ、例えば、商品名「EC−80」(ナプソン(株)製)を用いて測定することができる。また、上記紫外線の照射には、公知乃至慣用の紫外線照射器を使用することができ、例えば、商品名「スーパーキセノンウェザーメーター SX75」(スガ試験機(株)製)を使用することができる。なお、抵抗率の測定において、光学用粘着シートを、銀ナノワイヤー層を有する光学部材に貼付する場合、光学用粘着シートは、表面に後述の保護層が設けられていてもよい銀ナノワイヤー層に貼付することが好ましい。
本発明の光学用粘着シートのヘイズは、特に限定されないが、外観特性、透明性、光学特性の点より、5%以下が好ましく、より好ましくは3%以下であり、さらに好ましくは1%以下である。
本発明の光学用粘着シートの全光線透過率は、特に限定されないが、外観特性、透明性、光学特性の点より、85%以上が好ましく、より好ましくは90%以上であり、さらに好ましくは92%以上である。
本発明の光学用粘着シートにおけるa*は、特に限定されないが、優れた光学特性、優れた外観特性を得る点より、−0.5以上であることが好ましく、より好ましくは−0.3以上であり、さらに好ましくは−0.1以上である。また、優れた光学特性、優れた外観特性を得る点より、0.5以下であることが好ましく、より好ましくは0.3以下であり、さらに好ましくは0.1以下である。
本発明の光学用粘着シートにおけるb*は、特に限定されないが、優れた光学特性、優れた外観特性を得る点より、0.7以下であることが好ましく、より好ましくは0.5以下であり、さらに好ましくは0.4以下である。
本発明の光学用粘着シートの、本発明の粘着剤層側の粘着力は、特に限定されないが、銀ナノワイヤー層や後述の保護層に対する接着信頼性の点より、6N/20mm以上であることが好ましく、より好ましくは7N/20mm以上であり、さらに好ましくは10N/20mm以上である。上記粘着力は、180°引きはがし粘着力であり、JIS Z 0237に準拠して、引張速度300mm/min、引張角度180°(度)の条件で、被着体から引き剥がすことにより測定することができる。
従来の光学用粘着シートは、粘着剤層中のアクリル系ポリマーを形成するモノマー成分としての(メタ)アクリル酸の使用量を少なくすることによって、粘着シートより抽出されたアクリル酸イオン及びメタクリル酸イオンの含有量を粘着剤層の単位面積あたり20ng/cm2以下とし、貼付する金属薄膜に対する耐腐食性を向上させていた。このような従来の光学用粘着シートは、粘着剤層中のポリマーを形成するモノマー成分として(メタ)アクリル酸を使用しなければアクリル酸イオン及びメタクリル酸イオンの含有量を20ng/cm2以下とすることが可能であった。しかしながら、このような従来の光学用粘着シートは、ITO層に対する耐腐食性は十分であったが、銀ナノワイヤー層に対する耐腐食性が不十分な場合があった。即ち、粘着剤層中のポリマーを形成するモノマー成分として(メタ)アクリル酸を使用しなくても、粘着シートの銀ナノワイヤー層に対する耐腐食性が不十分な場合があった。これに対し、本発明の光学用粘着シートは、銀ナノワイヤー層用光学用粘着シートであり、イオンクロマトグラフ法で測定される、粘着剤層より純水で100℃、45分の条件で抽出されたアクリル酸イオンの量が、粘着剤層1gあたり5μg/g以下である粘着剤層を有しており、これにより、当該粘着剤層を、銀ナノワイヤー層が存在する光学部材側となるように(特に、銀ナノワイヤー層に直接貼付、又は銀ナノワイヤー層を保護する層に貼付するように)本発明の光学用粘着シートを貼付した場合であっても、アクリル酸イオンによる銀ナノワイヤー層中の銀のイオン化を抑制することによって耐腐食性(特に、耐UV性)が向上し、抵抗値上昇(特に、紫外線を照射した際の抵抗値上昇)を抑制することを可能としている。
本発明の光学用粘着シートは、特に限定されないが、公知乃至慣用の製造方法に従って製造されることが好ましい。例えば、本発明の光学用粘着シートが基材レス粘着シートである場合には、剥離ライナー上に上記の方法により本発明の粘着剤層を形成することにより得られる。また、本発明の光学用粘着シートが基材付き粘着シートである場合には、本発明の粘着剤層を基材の表面に直接形成することにより得てもよいし(直写法)、いったん剥離ライナー上に本発明の粘着剤層を形成した後、基材に転写する(貼り合わせる)ことにより、基材上に本発明の粘着剤層を設けることにより得てもよい(転写法)。
本発明の光学用粘着シートは、光学用途に用いられる。より具体的には、銀ナノワイヤー層を有する光学部材が用いられた製品(光学製品)における当該光学部材に貼付する用途(銀ナノワイヤー層用光学用途)に用いられる。なお、本発明の光学用粘着シートを、銀ナノワイヤー層を有する光学部材に貼付する際は、本発明の粘着剤層の粘着面が銀ナノワイヤー層に接触するように貼付(直接貼付)してもよいし、銀ナノワイヤー層以外の層(例えば、保護層、銀ナノワイヤー層以外の後述の光学部材等)に貼付してもよい。本発明の光学用粘着シートは、中でも、銀ナノワイヤー層に直接貼付又は銀ナノワイヤー層を保護する層(後述の保護層)に貼付する用途(銀ナノワイヤー層貼付用)に用いられることが好ましい。銀ナノワイヤー層としては、例えば、銀を含む金属細線がメッシュ印刷された層、銀を含む金属細線(ナノワイヤー)により形成されたフィルム(銀ナノワイヤーフィルム)などが挙げられる。
上記光学部材とは、光学的特性(例えば、偏光性、光屈折性、光散乱性、光反射性、光透過性、光吸収性、光回折性、旋光性、視認性等)を有する部材をいう。上記光学部材を構成する基板としては、特に限定されないが、例えば、表示装置(画像表示装置)、入力装置等の機器(光学機器)を構成する基板又はこれらの機器に用いられる基板が挙げられ、例えば、偏光板、波長板、位相差板、光学補償フィルム、輝度向上フィルム、導光板、反射フィルム、反射防止フィルム、ハードコートフィルム(PETフィルム等のプラスチックフィルムの少なくとも片面にハードコート処理が施されたフィルム)、透明導電フィルム、意匠フィルム、装飾フィルム、表面保護板、プリズム、レンズ、カラーフィルター、透明基板(ガラスセンサー、ガラス製表示パネル(LCD等)、透明電極付きガラス板等のガラス基板等)や、さらにはこれらが積層されている基板(これらを総称して「機能性フィルム」と称する場合がある)等が挙げられる。また、これらのフィルムは、印刷層、導電性高分子層等を有していてもよい。なお、上記の「板」及び「フィルム」は、それぞれ板状、フィルム状、シート状等の形態を含むものとし、例えば、「偏光フィルム」は、「偏光板」及び「偏光シート」等を含むものとする。
上記光学部材としては、タッチセンサーやフィルムセンサーも挙げられる。より具体的には、表面にITO(酸化インジウムスズ)層を有するフィルム;表面に酸化亜鉛(ZnO)層を有するフィルム;表面に金属ナノ粒子を含む液を塗布することにより得られるフィルム、金属ナノ粒子を含む液で表面をメッシュ印刷することにより得られるフィルムなどの金属ナノ粒子を用いたフィルム;表面にカーボンナノチューブを含む分散液を塗布することにより得られるフィルム、カーボンナノチューブを含む液で表面をメッシュ印刷することにより得られるフィルムのようなカーボンナノチューブを用いたフィルム:表面にグラフェン層を有するフィルムのようなグラフェンを用いたフィルム;表面に導電性高分子層を有するフィルム、導電性高分子を含む液でメッシュ印刷することにより得られるフィルムのような導電性高分子を用いたフィルムなどの透明導電フィルムが挙げられる。他にも、フィルムにメッシュ状の金属細線パターンを施したフィルム、金属層を有するフィルムなどの金属(特に、銅)を用いたフィルムが挙げられる。さらには、銀ナノワイヤーフィルムが挙げられる。なお、上記光学部材のうち、本発明の光学用粘着シートを貼付するものは、銀ナノワイヤー層を有している。
上記表示装置としては、例えば、液晶表示装置、有機EL(エレクトロルミネッセンス)表示装置、PDP(プラズマディスプレイパネル)、電子ペーパー等が挙げられる。また、上記入力装置としては、タッチパネル等が挙げられる。
上記光学部材を構成する基板としては、特に限定されないが、例えば、ガラス、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、シクロオレフィンポリマー、金属薄膜等からなる基板(例えば、シート状やフィルム状、板状の基板等)等が挙げられる。なお、本発明における「光学部材」には、上記の通り、表示装置や入力装置の視認性を保ちながら加飾や保護の役割を担う部材(意匠フィルム、装飾フィルムや表面保護フィルム等)も含むものとする。
上記光学部材において、銀ナノワイヤー層は、保護層により保護されていてもよい。即ち、上記光学部材において、銀ナノワイヤー層には保護層(銀ナノワイヤー層を保護する層)が設けられていてもよい。
上記保護層は、樹脂を必須成分として含有することが好ましい。上記樹脂としては、公知乃至慣用の樹脂を挙げることができ、例えば、アクリル系樹脂;ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂;ポリスチレン、ポリビニルトルエン、ポリビニルキシレン等の芳香族系樹脂;ポリイミド;ポリアミド;ポリアミドイミド;ポリウレタン系樹脂;エポキシ系樹脂;ポリオレフィン系樹脂;アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS);セルロース系樹脂;シリコーン系樹脂;ポリ塩化ビニル;ポリアセテート;ポリノルボルネン;合成ゴム;フッ素系樹脂などが挙げられる。上記樹脂は、導電性を有する樹脂(導電性樹脂)であってもよく、例えば、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリジアセチレンなどの導電性樹脂が挙げられる。中でも、アクリル系樹脂が好ましい。上記保護層中の樹脂(特に、アクリル系樹脂)の割合は、特に限定されないが、保護層の総重量(100重量%)に対して、50重量%以上(例えば、50〜100重量%)が好ましく、より好ましくは70重量%以上、さらに好ましくは95重量%以上である。
上記アクリル系樹脂としては、例えば、上述の本発明の粘着剤層中に含まれるベースポリマーとして例示及び説明されたアクリル系ポリマーなどが挙げられる。中でも、上述の多官能性モノマーから構成される硬化型樹脂(好ましくは紫外線硬化型樹脂)が好ましく、ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)、ネオペンチルグリコールジアクリレート(NPGDA)、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(DPPA)、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)等の多官能アクリレートから構成される硬化型樹脂(好ましくは紫外線硬化型樹脂)がより好ましい。上記アクリル系樹脂が、樹脂を構成するモノマー成分として上記多官能性モノマーを含有する場合、上記アクリル系樹脂を構成する全モノマー成分(100重量%)中の、上記多官能性モノマーの割合は、特に限定されないが、50重量%以上(例えば、50〜100重量%)が好ましく、より好ましくは70重量%以上、さらに好ましくは90重量%以上、特に好ましくは95重量%以上である。
上記のモノマー成分の重合に際して、光重合開始剤(光開始剤)が用いられてもよい。上記光重合開始剤としては、例えば、上述の光重合開始剤などが挙げられる。光重合開始剤を用いる場合、上記光重合開始剤の使用量は、特に限定されないが、例えば、上記アクリル系樹脂を構成する全モノマー成分100重量部に対して、0.01重量部以上が好ましく、より好ましくは0.1重量部以上であり、また、10重量部以下が好ましく、より好ましくは7重量部以下である。
上記保護層の形成には、さらに、上述の架橋剤が用いられていてもよい。また、上記保護層は、必要に応じて、さらに、安定剤、腐食防止剤、老化防止剤、充填剤、着色剤(顔料や染料など)、酸化防止剤、可塑剤、軟化剤、界面活性剤、帯電防止剤などの添加剤を含有していてもよい。
上記保護層は、銀ナノワイヤー層を覆うように(銀ナノワイヤー層が埋没するように)設けられていてもよいし、銀ナノワイヤー層の一部が保護層の表面からはみ出るように設けられていてもよい。
より具体的に、本発明の光学用粘着シートが光学用途における銀ナノワイヤー層用に用いられている態様を説明する。図1及び図2は、本発明の光学用粘着シートが光学用途における銀ナノワイヤー層用(特に、銀ナノワイヤー層貼付用)に用いられている態様の一例である。図1及び図2は、フィルムセンサーに用いられている態様にも相当する。なお、本発明の光学用粘着シートが光学用途において銀ナノワイヤー層用に用いられている態様は、図1及び図2の態様に限定されない。また、図1及び図2は、本発明の光学用粘着シートが用いられた光学製品の一例を示す概略断面図でもある。また、図1及び図2の光学製品は、本発明の光学用粘着シートを介して光学部材が貼り合わされた構造を有する。図1及び図2において、1は光学製品であり、11はカバーであり、12は本発明の光学用粘着シートであり、13は基材であり、14は銀ナノワイヤー層であり、15は保護層である。カバー11は、カバーガラスもしくはカバーレンズである。基材13は、銀ナノワイヤー層14を担持させる基材である。
図1では、光学部材として銀ナノワイヤー層を有する光学部材が用いられており、本発明の光学用粘着シート12が銀ナノワイヤー層14の一方の面側に、保護層15を介して積層されている。なお、保護層15は、銀ナノワイヤー層14を覆うように(銀ナノワイヤー層14が埋没するように)設けられている。従って、本発明の光学用粘着シートは、銀ナノワイヤー層用途(特に、銀ナノワイヤー層貼付用途)に用いられている。
図2では、図1と同様に、光学部材として銀ナノワイヤー層を有する光学部材が用いられている。なお、図2に記載の光学製品1では、本発明の光学用粘着シート12は、銀ナノワイヤー層14に直接貼付するように用いられている。また、保護層15は、銀ナノワイヤー層14がはみ出るように設けられている。従って、本発明の光学用粘着シートは、銀ナノワイヤー層用途(特に、銀ナノワイヤー層貼付用途)に用いられている。
図1及び図2の光学製品1では、本発明の光学用粘着シート12が、銀ナノワイヤー層14を有する光学部材に貼付されている。また、本発明の光学用粘着シート12は、銀ナノワイヤー層に対する耐腐食性に優れる。このため、光学製品1では、アクリル酸イオンによる銀ナノワイヤー層の腐食が効果的に抑制されている。このように、光学製品1では、本発明の光学用粘着シート12を使用しているため、銀ナノワイヤー層の腐食が抑制され、光学製品1の劣化も抑制されている。
(銀ナノワイヤー層用光学用粘着シート付き光学部材)
銀ナノワイヤー層用光学用粘着シート付き光学部材は、上述の光学部材及び本発明の光学用粘着シートを少なくとも含む。
上記銀ナノワイヤー層用光学用粘着シート付き光学部材としては、例えば、基材が、銀ナノワイヤー層が設けられた光学部材であり、基材付き粘着シートの形態を有する本発明の光学用粘着シートが挙げられる。より具体的には、銀ナノワイヤー層の少なくとも片面側に、保護層及び/又はシート状やフィルム状の上記光学部材を介して本発明の粘着剤層を設けた粘着シートや、銀ナノワイヤー層の少なくとも片面側に直接本発明の粘着剤層を設けた粘着シート等の光学部材付き粘着シートなどが挙げられる。
上記光学部材付き粘着シートによれば、本発明の光学用粘着シートの粘着面を介して、銀ナノワイヤー層を有する光学部材を所望の位置に固定や仮固定することができる。また、本発明の光学用粘着シートは、銀ナノワイヤー層に対する腐食が効果的に抑制されている。このため、上記光学部材付き粘着シートでは、銀ナノワイヤー層の腐食による劣化が生じにくい。
(光学製品)
光学製品は、銀ナノワイヤー層が設けられた光学部材及び本発明の光学用粘着シートを少なくとも含む。光学製品としては、特に限定されないが、例えば、図1又は図2で示される光学製品(光学製品1)などが挙げられる。上記光学製品では、銀ナノワイヤー層に対する耐腐食性(特に、耐UV性)に優れる本発明の光学用粘着シートを含むので、上記光学製品では、銀ナノワイヤー層の腐食(特に、紫外線の照射による銀ナノワイヤーの腐食)による劣化が生じにくい。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、配合部数(重量部)は、全て、記載の各成分の配合部数を示す。
(アクリル系ポリマーの調製例1)
ジシクロペンタニルメタクリレート(DCPMA、メタクリル酸ジシクロペンタニル):60重量部、メチルメタクリレート(MMA、メタクリル酸メチル):40重量部、連鎖移動剤としてのα−チオグリセロール:3.5重量部、及び重合溶媒としてのトルエン:100重量部を、4つ口フラスコに投入し、これらを窒素雰囲気下にて70℃で1時間撹拌した。次に、重合開始剤としての2,2’−アゾビスイソブチロニトリル:0.2重量部を4つ口フラスコに投入し、70℃で2時間反応させ、続いて、80℃で2時間反応させた。その後、反応液を130℃の温度雰囲気下に投入し、トルエン、連鎖移動剤、及び未反応モノマーを乾燥除去し、固形状のアクリル系ポリマー(「アクリル系ポリマー(A)と称する場合がある」)を得た。なお、アクリル系ポリマー(A)の重量平均分子量は、5100であった。
(実施例1)
アクリル酸2−エチルヘキシル(2EHA):67重量部、N−ビニル−2−ピロリドン(NVP):15重量部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEA):18重量部から構成されるモノマー混合物に、光重合開始剤(商品名「イルガキュア651」、BASF社製):0.035重量部、及び光重合開始剤(商品名「イルガキュア184」、BASF社製):0.035重量部を配合した後、粘度(BH粘度計No.5ローター、10rpm、測定温度30℃)が約20Pa・sになるまで紫外線を照射して、上記モノマー成分の一部が重合したプレポリマー組成物を得た。
上記プレポリマー組成物に、上記アクリル系ポリマー(A):5重量部、ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA):0.075重量部、及びシランカップリング剤(商品名「KBM−403」、信越化学工業(株)製):0.3重量部を加えて混合し、アクリル系粘着剤組成物を得た。
上記アクリル系粘着剤組成物を、ポリエチレンテレフタレート(PET)系剥離ライナー(日東電工(株)製、厚み:125μm)上に塗布し、粘着剤組成物層を形成した。次いで、上記粘着剤組成物層上に、PET系剥離ライナー(日東電工(株)製、厚み:125μm)を設け、上記粘着剤組成物層を被覆して酸素を遮断した。そして、[剥離ライナー/粘着剤組成物層/剥離ライナー]の構成を有する積層体(積層体(I))を得た。
次に、上記積層体(I)に対して、積層体(I)の上面(剥離ライナー側)から、ブラックライト((株)東芝製)にて、照度3mW/cm2の紫外線を300秒間照射した。さらに90℃の乾燥機で2分間乾燥処理を行い、残存モノマーを揮発させて、[剥離ライナー/粘着剤層/剥離ライナー]の構成を有する、両側の粘着面が剥離ライナーによって保護された両面粘着シート(基材レス粘着シート)を作製した。両面粘着シートの厚み(剥離ライナーを除く厚み)は、50μmであった。
(実施例2)
粘着剤層の厚みが100μmとなるようにした以外は、実施例1と同様にして両面粘着シート(基材レス粘着シート)を作製した。両面粘着シートの厚み(剥離ライナーを除く厚み)は、100μmであった。
(実施例3)
アクリル酸2−エチルヘキシル(2EHA):40.5重量部、イソステアリルアクリレート(ISTA):40.5重量部、N−ビニル−2−ピロリドン(NVP):18重量部、アクリル酸4−ヒドロキシブチル(4HBA):1重量部から構成されるモノマー混合物に、光重合開始剤(商品名「イルガキュア651」、BASF社製):0.05重量部、及び光重合開始剤(商品名「イルガキュア184」、BASF社製):0.5重量部を配合した後、粘度(BH粘度計No.5ローター、10rpm、測定温度30℃)が約20Pa・sになるまで紫外線を照射して、上記モノマー成分の一部が重合したプレポリマー組成物を得た。
上記プレポリマー組成物に、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA):0.02重量部、及びシランカップリング剤(商品名「KBM−403」、信越化学工業(株)製):0.3重量部を加えて混合し、アクリル系粘着剤組成物を得た。
上記アクリル系粘着剤組成物を用いて、実施例1と同様にして、[剥離ライナー/粘着剤層/剥離ライナー]の構成を有する、両側の粘着面が剥離ライナーによって保護された両面粘着シート(基材レス粘着シート)を作製した。両面粘着シートの厚み(剥離ライナーを除く厚み)は、50μmであった。
(実施例4)
粘着剤層の厚みが100μmとなるようにした以外は、実施例3と同様にして両面粘着シート(基材レス粘着シート)を作製した。両面粘着シートの厚み(剥離ライナーを除く厚み)は、100μmであった。
(実施例5)
アクリル酸2−エチルヘキシル(2EHA):40.5重量部、イソステアリルアクリレート(ISTA):40.5重量部、N−ビニル−2−ピロリドン(NVP):18重量部、アクリル酸4−ヒドロキシブチル(4HBA):1重量部から構成されるモノマー混合物に、光重合開始剤(商品名「イルガキュア651」、BASF社製):0.05重量部、及び光重合開始剤(商品名「イルガキュア184」、BASF社製):0.5重量部を配合した後、粘度(BH粘度計No.5ローター、10rpm、測定温度30℃)が約20Pa・sになるまで紫外線を照射して、上記モノマー成分の一部が重合したプレポリマー組成物を得た。
上記プレポリマー組成物に、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA):0.15重量部、シランカップリング剤(商品名「KBM−403」、信越化学工業(株)製):0.3重量部、及び連鎖移動剤としてのα−チオグリセロール:0.15重量部を加えて混合し、アクリル系粘着剤組成物を得た。
上記アクリル系粘着剤組成物を用いて、実施例1と同様にして、[剥離ライナー/粘着剤層/剥離ライナー]の構成を有する、両側の粘着面が剥離ライナーによって保護された両面粘着シート(基材レス粘着シート)を作製した。両面粘着シートの厚み(剥離ライナーを除く厚み)は、50μmであった。
(実施例6)
粘着剤層の厚みが100μmとなるようにした以外は、実施例5と同様にして両面粘着シート(基材レス粘着シート)を作製した。両面粘着シートの厚み(剥離ライナーを除く厚み)は、100μmであった。
(実施例7)
アクリル酸2−エチルヘキシル(2EHA):28.5重量部、イソステアリルアクリレート(ISTA):28.5重量部、イソボルニルアクリレート(IBXA):22重量部、アクリル酸4−ヒドロキシブチル(4HBA):21重量部から構成されるモノマー混合物に、光重合開始剤(商品名「イルガキュア651」、BASF社製):0.05重量部、及び光重合開始剤(商品名「イルガキュア184」、BASF社製):0.5重量部を配合した後、粘度(BH粘度計No.5ローター、10rpm、測定温度30℃)が約20Pa・sになるまで紫外線を照射して、上記モノマー成分の一部が重合したプレポリマー組成物を得た。
上記プレポリマー組成物に、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(商品名「NKエステル A−HD−N」、新中村化学工業(株)製):0.3重量部、シランカップリング剤(商品名「KBM−403」、信越化学工業(株)製):0.3重量部、光重合開始剤(商品名「イルガキュア651」、BASF社製):0.05重量部、及び光重合開始剤(商品名「イルガキュア819」、BASF社製):0.5重量部を加えて混合し、アクリル系粘着剤組成物を得た。
上記アクリル系粘着剤組成物を用いて、実施例1と同様にして、[剥離ライナー/粘着剤層/剥離ライナー]の構成を有する、両側の粘着面が剥離ライナーによって保護された両面粘着シート(基材レス粘着シート)を作製した。両面粘着シートの厚み(剥離ライナーを除く厚み)は、50μmであった。
(実施例8)
粘着剤層の厚みが100μmとなるようにした以外は、実施例7と同様にして両面粘着シート(基材レス粘着シート)を作製した。両面粘着シートの厚み(剥離ライナーを除く厚み)は、100μmであった。
(実施例9)
モノマー成分として、アクリル酸2−エチルヘキシル(2EHA):63重量部、メタクリル酸メチル(MMA):9重量部、N−ビニル−2−ピロリドン(NVP):15重量部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEA):13重量部、及び重合溶媒として酢酸エチル:175重量部を、セパラブルフラスコに投入し、窒素ガスを導入しながら1時間撹拌した。このようにして重合系内の酸素を除去した後、重合開始剤として2,2'−アゾビスイソブチロニトリル:0.2重量部を加え、63℃に昇温して10時間反応させた。その後、酢酸エチルを加え、固形分濃度36重量%のアクリル系ポリマー溶液を得た。なお、上記アクリル系ポリマー溶液におけるアクリル系ポリマーの重量平均分子量は、85万であった。
上記アクリル系ポリマー溶液に、イソシアネート系架橋剤(商品名「タケネートD−110N」、三井化学(株)製):1.1重量部、シランカップリング剤(商品名「KBM−403」、信越化学工業(株)製):0.15重量部、及び紫外線吸収剤(商品名「TINUVIN 384−2」、BASF社製):1.5重量部を加えて混合し、アクリル系粘着剤組成物を得た。
上記アクリル系粘着剤組成物を、ポリエチレンテレフタレート(PET)系剥離ライナー(日東電工(株)製、厚み:125μm)上に塗布し、粘着剤組成物層を得た。次に、130℃で3分間の加熱乾燥を行い、粘着剤層を形成させた。そして、23℃で120時間エージングを行い、[剥離ライナー/粘着剤層/剥離ライナー]の構成を有する、両側の粘着面が剥離ライナーによって保護された両面粘着シート(基材レス粘着シート)を作製した。両面粘着シートの厚み(剥離ライナーを除く厚み)は、50μmであった。
(実施例10)
粘着剤層の厚みが100μmとなるようにした以外は、実施例9と同様にして両面粘着シート(基材レス粘着シート)を作製した。両面粘着シートの厚み(剥離ライナーを除く厚み)は、100μmであった。
(実施例11)
モノマー成分として、アクリル酸2−エチルヘキシル(2EHA):63重量部、メタクリル酸メチル(MMA):9重量部、N−ビニル−2−ピロリドン(NVP):15重量部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEA):13重量部、及び重合溶媒として酢酸エチル:175重量部を、セパラブルフラスコに投入し、窒素ガスを導入しながら1時間撹拌した。このようにして重合系内の酸素を除去した後、重合開始剤として2,2'−アゾビスイソブチロニトリル:0.2重量部を加え、63℃に昇温して10時間反応させた。その後、酢酸エチルを加え、固形分濃度36重量%のアクリル系ポリマー溶液を得た。なお、上記アクリル系ポリマー溶液におけるアクリル系ポリマーの重量平均分子量は、85万であった。
上記アクリル系ポリマー溶液に、イソシアネート系架橋剤(商品名「タケネートD−110N」、三井化学(株)製):1.1重量部、シランカップリング剤(商品名「KBM−403」、信越化学工業(株)製):0.15重量部、及び紫外線吸収剤(商品名「KEMISORB 111」、ケミプロ化成(株)製):1重量部を加えて混合し、アクリル系粘着剤組成物を得た。
上記アクリル系粘着剤組成物を用いて、実施例9と同様にして、[剥離ライナー/粘着剤層/剥離ライナー]の構成を有する、両側の粘着面が剥離ライナーによって保護された両面粘着シート(基材レス粘着シート)を作製した。両面粘着シートの厚み(剥離ライナーを除く厚み)は、50μmであった。
(比較例1)
アクリル酸n−ブチル(BA):67重量部、シクロヘキシルアクリレート(CHA):17重量部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEA):8重量部、アクリル酸4−ヒドロキシブチル(4HBA):27重量部から構成されるモノマー混合物に、光重合開始剤(商品名「イルガキュア651」、BASF社製):0.05重量部、及び光重合開始剤(商品名「イルガキュア184」、BASF社製):0.05重量部を配合した後、粘度(BH粘度計No.5ローター、10rpm、測定温度30℃)が約20Pa・sになるまで紫外線を照射して、上記モノマー成分の一部が重合したプレポリマー組成物を得た。
上記プレポリマー組成物に、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA):0.1重量部、及びシランカップリング剤(商品名「KBM−403」、信越化学工業(株)製):0.3重量部を加えて混合し、アクリル系粘着剤組成物を得た。
上記アクリル系粘着剤組成物を用いて、実施例1と同様にして、[剥離ライナー/粘着剤層/剥離ライナー]の構成を有する、両側の粘着面が剥離ライナーによって保護された両面粘着シート(基材レス粘着シート)を作製した。両面粘着シートの厚み(剥離ライナーを除く厚み)は、50μmであった。
(比較例2)
粘着剤層の厚みが100μmとなるようにした以外は、比較例1と同様にして両面粘着シート(基材レス粘着シート)を作製した。両面粘着シートの厚み(剥離ライナーを除く厚み)は、100μmであった。
(評価)
実施例及び比較例で得られた両面粘着シートについて、下記の評価を行った。その結果を表1に示した。
(1)抽出アクリル酸イオン量
(試験片の作製)
実施例及び比較例で得られた両面粘着シートから、サイズ:幅10cm×長さ10cmのシート片を切り出した。剥離ライナーを剥離し、一方の粘着面上にはPETフィルム(東レ(株)製「ルミラーS10」、厚さ25μm)を貼付して、片方の粘着面だけを露出させた試験片を作製した。なお、上記試験片における粘着剤層の質量は、粘着剤層の厚みが50μmである場合は0.5g、100μmである場合は1gであった。なお、PETフィルムは加温抽出(120℃×1時間)し、さらに純水で洗浄したものを使用した。なお、本明細書において、「加温抽出」とは、純水中に入れたものを所定の温度に加温した状態で所定時間放置して任意の成分を抽出することをいう。例えば、「加温抽出(120℃×1時間)」は、純水中に入れたものを120℃に加温した状態で1時間放置して任意の成分を抽出することを示す。
(アクリル酸イオンの加温抽出)
次いで、上記試験片を、純水(50ml)中に入れ、乾燥機にて加温抽出(100℃×45分)を行い、抽出液を得た。
次いで、イオンクロマトグラフ法(イオンクロマトグラフィー)により、上記で得られた抽出液中のアクリル酸イオンの量(単位:μg)を測定し、試験片における粘着剤層1gあたりのアクリル酸イオンの量(抽出アクリル酸イオン量)(単位:μg/g)を算出し、結果を表1に示した。
[イオンクロマトグラフ法の測定条件]
分析装置 : Thermo Fisher Scientific社製、ICS−3000
分離カラム : Ion Pac AS18(4mm×250mm)
ガードカラム : Ion Pac AG18(4mm×50mm)
除去システム : AERS−500(エクスターナルモード)
検出器 : 電気伝導度検出器
溶離液 : KOH水溶液
(溶離液ジェネレーターEGIIIを使用)
溶離液流量 : 1.0ml/分
試料注入量 : 250μl
(2)耐UV性
(銀ナノワイヤーの合成および銀ナノワイヤー分散液の調製)
撹拌装置を備えた反応容器に、160℃下で、無水エチレングリコール:5ml、PtCl2の無水エチレングリコール溶液(濃度:1.5×10-4mol/l):0.5mlを加えた。4分経過後、得られた溶液に、AgNO3の無水エチレングリコール溶液(濃度:0.12mol/l):2.5mlと、ポリビニルピロリドン(Mw:55000)の無水エチレングリコール溶液(濃度:0.36mol/l):5mlとを同時に、6分かけて滴下した。この滴下後、160℃に加熱して1時間以上かけてAgNO3が完全に還元されるまで反応を行い、粗銀ナノワイヤーを生成した。次いで、上記のようにして得られた粗銀ナノワイヤーを含む反応混合物に、該反応混合物の体積が5倍になるまでアセトンを加えた後、該反応混合物を遠心分離して(2000rpm、20分)、銀ナノワイヤーを得た。
得られた銀ナノワイヤーは、短径が30nm〜40nmであり、長径が30nm〜50nmであり、長さは30μm〜50μmであった。
純水中に、水100重量部に対して、該銀ナノワイヤー:0.2重量部、及びペンタエチレングリコールドデシルエーテル:0.1重量部を分散させ、銀ナノワイヤー分散液を調製した。
(保護層形成用組成物の調製)
イソプロピルアルコール(和光純薬工業(株)製)、ダイアセトンアルコール(和光純薬工業(株)製)を重量比1:1で混合したものを溶媒として用いた。該溶媒に、該溶媒100重量部に対して、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)(新中村化学工業(株)製、商品名「A−DPH」):3.0重量部、及び光重合開始剤(商品名「イルガキュア907」、BASF社製):0.09重量部を投入して保護層形成用組成物を調製した。
(透明導電性フィルム(1)の作製)
透明基材としてノルボルネン−シクロヘキサン型環状オレフィン系フィルム(商品名「ゼオノア」、日本ゼオン(株)製、面内位相差Re:1.7nm、厚み方向の位相差Rth:1.8nm)を用いた。
この透明基材上に、バーコーター(商品名「バーコーター No.20」、第一理科(株)製)を用いて上記銀ナノワイヤー分散液を全面に塗布し、120℃の送風乾燥機内で2分間乾燥させて銀ナノワイヤー層を形成した。その後、上記保護層形成用組成物をWet膜厚4μmでスロットダイにて、上記銀ナノワイヤー層の全面に塗布し、120℃の送風乾燥機内で2分間乾燥させた。次いで、酸素濃度100ppmとした紫外線照射装置(Fusion UV Systems社製)で積算照度400mJ/cm2の紫外光を照射して保護層形成用組成物を硬化させて保護層を形成し、透明導電性フィルム(1)[透明基材/透明導電性層(銀ナノワイヤー層および保護層を含む)]を得た。
この透明導電性フィルム(1)の表面抵抗値は50Ω/□であり、全光線透過率は91.4%であり、ヘイズは2.0%であった。
(抵抗値の測定)
実施例及び比較例で得られた両面粘着シートから剥離ライナーを剥離し、一方の粘着面上に、透明導電性フィルム(1)の透明導電性層面(銀ナノワイヤー層形成面側)を貼り合わせ、他方の粘着面に、ガラス板(商品名「MICRO SLIDE GLASS S200200」、松浪硝子工業(株)製、サイズ:50mm×45mm、厚さ:1.2〜1.5mm)を貼り合わせて積層体を得た。次いで、この積層体を、ガラス板のサイズからはみ出した部分の透明導電性フィルム(1)及び両面粘着シートを切り落とし、図3及び図4に示すような試験片(サイズ:50mm×45mm)を得た。
上記試験片の抵抗値は50Ω/□であり、これを「貼付直後の抵抗値」した。次に、上記試験片を、スーパーキセノンウェザーメーター SX75(スガ試験機(株)製)を用いて、温度:45℃、湿度:50%RHの環境下、照度65W/m2で試験片のガラス板側から紫外線を照射した状態で100時間放置した。上記100時間放置後の試験片の抵抗値を測定し、これを「UV照射100時間経過後の抵抗値」とした。そして、「貼付直後の抵抗値」に対する「UV照射100時間経過後の抵抗値」の割合[(UV照射100時間経過後の抵抗値)/(貼付直後の抵抗値)]を測定し、これを抵抗値上昇率(倍)として表1に示した。抵抗値上昇率が低いほど耐UV性が良好であることを示す。なお、「貼付直後の抵抗値」及び「UV照射100時間経過後の抵抗値」は、ナプソン(株)製「EC−80」を用いて測定した。
Figure 2016138234
1 光学製品
11 カバー
12 本発明の光学用粘着シート
13 基材
14 銀ナノワイヤー層
15 保護層
30 試験片
31 透明導電性フィルム(1)
32 透明基材
33 銀ナノワイヤー層
34 保護層
35 両面粘着シート
36 ガラス板

Claims (7)

  1. 粘着剤層を有する粘着シートであって、イオンクロマトグラフ法で測定される、前記粘着剤層より純水で100℃、45分の条件で抽出されたアクリル酸イオンの量が、前記粘着剤層1gあたり5μg/g以下であることを特徴とする銀ナノワイヤー層用光学用粘着シート。
  2. 前記粘着剤層がアクリル系粘着剤層である請求項1に記載の光学用粘着シート。
  3. 前記粘着剤層が紫外線吸収剤を含む請求項1又は2に記載の光学用粘着シート。
  4. 前記紫外線吸収剤の、下記で求められる吸光度Aが0.5以下である請求項3に記載の光学用粘着シート。
    吸光度A:前記紫外線吸収剤の0.08%トルエン溶液に対して、波長400nmの光を当て、測定される吸光度
  5. 前記紫外線吸収剤が、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、及びヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の紫外線吸収剤である、請求項3又は4に記載の光学用粘着シート。
  6. 前記粘着剤層が、前記紫外線吸収剤を、前記粘着剤層中のベースポリマー100重量部に対して0.01〜10重量部含む、請求項3〜5のいずれか1項に記載の光学用粘着シート。
  7. フィルムセンサーに用いられる請求項1〜6のいずれか1項に記載の光学用粘着シート。
JP2015177026A 2015-01-22 2015-09-08 光学用粘着シート Active JP6635727B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
KR1020160006743A KR102423611B1 (ko) 2015-01-22 2016-01-20 광학용 점착 시트
US15/002,472 US20160215181A1 (en) 2015-01-22 2016-01-21 Optical pressure-sensitive adhesive sheet
TW105101921A TWI738635B (zh) 2015-01-22 2016-01-21 光學用黏著片
CN201610045711.XA CN105820763B (zh) 2015-01-22 2016-01-22 光学用粘合片

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015010202 2015-01-22
JP2015010202 2015-01-22

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016138234A true JP2016138234A (ja) 2016-08-04
JP6635727B2 JP6635727B2 (ja) 2020-01-29

Family

ID=56558913

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015177026A Active JP6635727B2 (ja) 2015-01-22 2015-09-08 光学用粘着シート

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JP6635727B2 (ja)
KR (1) KR102423611B1 (ja)
CN (1) CN105820763B (ja)
TW (1) TWI738635B (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018178057A (ja) * 2017-04-21 2018-11-15 ニッタ株式会社 感温性粘着剤
WO2020110772A1 (ja) * 2018-11-28 2020-06-04 日東電工株式会社 粘着フィルム、フォルダブルデバイス、および、ローラブルデバイス
JP2020180208A (ja) * 2019-04-25 2020-11-05 東洋インキScホールディングス株式会社 着色組成物、感光性着色組成物、カラーフィルタ、およびそれらを用いた液晶表示装置
JP2020186312A (ja) * 2019-05-14 2020-11-19 王子ホールディングス株式会社 粘着シートの製造方法及び積層体の製造方法
JP2020186311A (ja) * 2019-05-14 2020-11-19 王子ホールディングス株式会社 粘着剤組成物、粘着シート及び積層体
CN114761233A (zh) * 2019-12-03 2022-07-15 王子控股株式会社 粘着片、粘着片的制造方法及选择着色剂的方法
CN114806450A (zh) * 2022-03-11 2022-07-29 深圳市法鑫忠信新材料有限公司 一种手机电池均热散热防火薄膜及其制备方法
JP7173384B1 (ja) 2022-02-18 2022-11-16 王子ホールディングス株式会社 両面粘着シート、積層体および積層体の製造方法
JP7173383B1 (ja) 2022-02-18 2022-11-16 王子ホールディングス株式会社 両面粘着シート、積層体および積層体の製造方法
WO2023195446A1 (ja) * 2022-04-07 2023-10-12 日東電工株式会社 保護フィルム付透明導電性フィルム

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018055360A (ja) * 2016-09-28 2018-04-05 双葉電子工業株式会社 タッチパネル
CN108624252A (zh) * 2017-03-22 2018-10-09 日东电工株式会社 表面保护膜
CN109423239B (zh) * 2017-08-29 2022-04-22 维信诺科技股份有限公司 光学透明胶、触控模块及触控显示装置
KR102266557B1 (ko) * 2017-11-30 2021-06-17 (주)엘지하우시스 장식 시트용 점접착 조성물, 표시소자 백커버용 필름 및 표시소자 백커버
JP2020204010A (ja) * 2018-11-28 2020-12-24 日東電工株式会社 粘着フィルム、フォルダブルデバイス、および、ローラブルデバイス
CN109825206B (zh) * 2019-01-28 2021-08-06 东莞市澳中电子材料有限公司 一种易脱离高脱除率发泡胶带
JP7366552B2 (ja) * 2019-02-06 2023-10-23 日東電工株式会社 粘着剤層付き反射防止フィルム、自発光型表示装置およびその製造方法
JP7287797B2 (ja) * 2019-03-11 2023-06-06 日東電工株式会社 接着フィルム付きダイシングテープ
CN110911051A (zh) * 2019-11-13 2020-03-24 Tcl华星光电技术有限公司 一种柔性导电线制程方法、柔性导电线及显示装置

Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011099078A (ja) * 2009-11-09 2011-05-19 Nitto Denko Corp 光学用粘着シート
JP2011201942A (ja) * 2010-03-24 2011-10-13 Lintec Corp 導電膜表面用粘着剤および導電膜表面用粘着シート
JP2012087240A (ja) * 2010-10-21 2012-05-10 Nitto Denko Corp 光学用粘着シート、光学フィルムおよび表示装置
JP2013075978A (ja) * 2011-09-30 2013-04-25 Nitto Denko Corp 粘着シート
JP2014043548A (ja) * 2012-07-31 2014-03-13 Nitto Denko Corp 粘着剤組成物、粘着剤層、粘着シート及び光学フィルム
US20140186604A1 (en) * 2012-12-27 2014-07-03 Cheil Industries Inc. Adhesive film, adhesive composition for the same, and display apparatus including the same
JP2014196377A (ja) * 2013-03-29 2014-10-16 日本合成化学工業株式会社 アクリル系粘着剤組成物およびそれを用いた粘着剤
JP2015004048A (ja) * 2013-02-14 2015-01-08 日東電工株式会社 光学用粘着剤層、粘着シート、光学部材、及びタッチパネル
JP2015096591A (ja) * 2013-10-11 2015-05-21 富士フイルム株式会社 タッチパネル用粘着フィルム、タッチパネル用積層体、粘着層の剥離方法、タッチパネルの使用方法、タッチパネルシステム
JP2015221878A (ja) * 2014-05-23 2015-12-10 積水化学工業株式会社 パターン電極シート
JP2015229759A (ja) * 2014-06-06 2015-12-21 日東電工株式会社 光学用粘着シート

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3880418B2 (ja) 2002-02-21 2007-02-14 日東電工株式会社 両面粘着シートおよびタッチパネルの表示装置への貼着固定方法
JP4151828B2 (ja) 2002-05-29 2008-09-17 日東電工株式会社 両面粘着シートおよびタッチパネル付き表示装置
JP4493273B2 (ja) 2003-01-29 2010-06-30 日東電工株式会社 両面粘着シートおよびタッチパネル付き表示装置
JP5199917B2 (ja) * 2009-02-25 2013-05-15 日東電工株式会社 粘着シートとその製造方法および粘着型機能性フィルム
US8945710B2 (en) * 2010-03-10 2015-02-03 Nitto Denko Corporation Optical pressure-sensitive adhesive sheet
JP6038469B2 (ja) * 2012-03-21 2016-12-07 日東電工株式会社 粘着剤、粘着剤層、および粘着シート
JP6508869B2 (ja) * 2013-02-14 2019-05-08 日東電工株式会社 粘着剤組成物、粘着剤層、粘着シート、光学部材、及びタッチパネル
JP2014173065A (ja) * 2013-03-12 2014-09-22 Nitto Denko Corp 粘着剤、粘着剤層、粘着シート、及びタッチパネル

Patent Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011099078A (ja) * 2009-11-09 2011-05-19 Nitto Denko Corp 光学用粘着シート
JP2011201942A (ja) * 2010-03-24 2011-10-13 Lintec Corp 導電膜表面用粘着剤および導電膜表面用粘着シート
JP2012087240A (ja) * 2010-10-21 2012-05-10 Nitto Denko Corp 光学用粘着シート、光学フィルムおよび表示装置
JP2013075978A (ja) * 2011-09-30 2013-04-25 Nitto Denko Corp 粘着シート
JP2014043548A (ja) * 2012-07-31 2014-03-13 Nitto Denko Corp 粘着剤組成物、粘着剤層、粘着シート及び光学フィルム
US20140186604A1 (en) * 2012-12-27 2014-07-03 Cheil Industries Inc. Adhesive film, adhesive composition for the same, and display apparatus including the same
JP2015004048A (ja) * 2013-02-14 2015-01-08 日東電工株式会社 光学用粘着剤層、粘着シート、光学部材、及びタッチパネル
JP2014196377A (ja) * 2013-03-29 2014-10-16 日本合成化学工業株式会社 アクリル系粘着剤組成物およびそれを用いた粘着剤
JP2015096591A (ja) * 2013-10-11 2015-05-21 富士フイルム株式会社 タッチパネル用粘着フィルム、タッチパネル用積層体、粘着層の剥離方法、タッチパネルの使用方法、タッチパネルシステム
JP2015221878A (ja) * 2014-05-23 2015-12-10 積水化学工業株式会社 パターン電極シート
JP2015229759A (ja) * 2014-06-06 2015-12-21 日東電工株式会社 光学用粘着シート

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018178057A (ja) * 2017-04-21 2018-11-15 ニッタ株式会社 感温性粘着剤
WO2020110772A1 (ja) * 2018-11-28 2020-06-04 日東電工株式会社 粘着フィルム、フォルダブルデバイス、および、ローラブルデバイス
JP2020180208A (ja) * 2019-04-25 2020-11-05 東洋インキScホールディングス株式会社 着色組成物、感光性着色組成物、カラーフィルタ、およびそれらを用いた液晶表示装置
JP7429850B2 (ja) 2019-04-25 2024-02-09 artience株式会社 着色組成物、感光性着色組成物、カラーフィルタ、およびそれらを用いた液晶表示装置
JP7396423B2 (ja) 2019-05-14 2023-12-12 王子ホールディングス株式会社 粘着シートの製造方法及び積層体の製造方法
JP2020186312A (ja) * 2019-05-14 2020-11-19 王子ホールディングス株式会社 粘着シートの製造方法及び積層体の製造方法
JP2020186311A (ja) * 2019-05-14 2020-11-19 王子ホールディングス株式会社 粘着剤組成物、粘着シート及び積層体
JP7151617B2 (ja) 2019-05-14 2022-10-12 王子ホールディングス株式会社 粘着シートの製造方法及び積層体の製造方法
CN114761233A (zh) * 2019-12-03 2022-07-15 王子控股株式会社 粘着片、粘着片的制造方法及选择着色剂的方法
JP7173384B1 (ja) 2022-02-18 2022-11-16 王子ホールディングス株式会社 両面粘着シート、積層体および積層体の製造方法
JP2023120964A (ja) * 2022-02-18 2023-08-30 王子ホールディングス株式会社 両面粘着シート、積層体および積層体の製造方法
JP2023120963A (ja) * 2022-02-18 2023-08-30 王子ホールディングス株式会社 両面粘着シート、積層体および積層体の製造方法
JP7173383B1 (ja) 2022-02-18 2022-11-16 王子ホールディングス株式会社 両面粘着シート、積層体および積層体の製造方法
CN114806450B (zh) * 2022-03-11 2023-10-24 深圳市法鑫忠信新材料有限公司 一种手机电池均热散热防火薄膜及其制备方法
CN114806450A (zh) * 2022-03-11 2022-07-29 深圳市法鑫忠信新材料有限公司 一种手机电池均热散热防火薄膜及其制备方法
WO2023195446A1 (ja) * 2022-04-07 2023-10-12 日東電工株式会社 保護フィルム付透明導電性フィルム

Also Published As

Publication number Publication date
CN105820763A (zh) 2016-08-03
TW201631096A (zh) 2016-09-01
JP6635727B2 (ja) 2020-01-29
KR102423611B1 (ko) 2022-07-22
TWI738635B (zh) 2021-09-11
CN105820763B (zh) 2021-10-26
KR20160090752A (ko) 2016-08-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6635727B2 (ja) 光学用粘着シート
JP6538332B2 (ja) 光学用両面粘着シート
US9580624B2 (en) Pressure-sensitive adhesive sheet
JP6508869B2 (ja) 粘着剤組成物、粘着剤層、粘着シート、光学部材、及びタッチパネル
JP6762079B2 (ja) 光学用粘着シート
JP6284598B2 (ja) 粘着型機能性フィルム及び表示装置
JP6271156B2 (ja) 粘着剤組成物、粘着剤層、粘着シート、光学部材、及びタッチパネル
JP6001316B2 (ja) 粘着シート
WO2010147047A1 (ja) 光学用粘着シート
US20140226085A1 (en) Pressure-sensitive adhesive composition, pressure-sensitive adhesive layer, pressure-sensitive adhesive sheet, optical component and touch panel
JP6726789B2 (ja) 光学用粘着シート
JP5860297B2 (ja) アクリル系粘着テープ
US20160215181A1 (en) Optical pressure-sensitive adhesive sheet
KR20220154818A (ko) 점착제 시트의 제조 방법 및 점착제 시트
JP2020169334A (ja) 光学用粘着シート
JP7064532B2 (ja) 光学用粘着シート
WO2022163703A1 (ja) 光学用粘着テープ
WO2022163705A1 (ja) 光学用粘着テープ
WO2022163700A1 (ja) 光学用粘着テープ
WO2022163707A1 (ja) 光学用粘着テープ
JP2022117424A (ja) 光学用粘着テープ
JP2022117421A (ja) 光学用粘着テープ
JP2022117422A (ja) 光学用粘着テープ
KR20220126219A (ko) 광학용 점착 시트
JP2022117423A (ja) 光学用粘着テープ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180725

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190514

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190528

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190726

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191203

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191217

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6635727

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250