JP2016136908A - 生体物の体重増加抑制剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 低分子プロアントシアニジン及びマンゴスチンエキスからなる2種の特定成分を所定の固形成分配合割合で含有する固形組成物からなり、低分子プロアントシアニジンの配合量が、マンゴスチン抽出物の配合量の2.0倍〜4.5倍の範囲内にある。また低分子プロアントシアニジンの固形成分配合量が、マンゴスチンエキスの固形成分配合量よりも有意に多いことが好ましい。
【選択図】図9
Description
[1]少なくとも、低分子プロアントシアニジン、及びマンゴスチンエキスの2種の成分をそれぞれ所定の有意な配合量で含有する固形組成物からなり、低分子プロアントシアニジンの配合量が、マンゴスチン抽出物に対する有意な配合量比(すなわち0を超えて配合の意義を有する程度の配合量比)をもってマンゴスチン抽出物よりjも多く配合される、生体物の体重増加抑制剤。
[2]低分子プロアントシアニジンの固形成分配合量が、マンゴスチンエキスの固形成分配合量の1.2倍以上5.0倍の範囲内、好ましくは2.0倍〜4.5倍の範囲内にある、[1]記載の生体物の体重増加抑制剤。
[3]低分子プロアントシアニジンが、ライチから抽出されたポリフェノールである、[1]〜[2]記載の生体物の体重増加抑制剤。
[4]ライチから抽出されたポリフェノールが、低分子オリゴマーたるオリゴノール(商標)からなる、[3]記載の生体物の体重増加抑制剤。
[5]マンゴスチンエキスが、非極性溶媒で脱脂されたマンゴスチン果皮由来の乾燥エキスであって、αマンゴスチン、γマンゴスチンの両方を含むポリフェノールを含有する、[1]記載の生体物の体重増加抑制剤。
[6]さらにカルシウム成分を含有する、[1]記載の生体物の体重増加抑制剤。
[7]低分子プロアントシアニジンの脱脂粉末と、マンゴスチンエキスの脱脂粉末とを、固形成分配合比率が1.1超5.0未満となるように配合し粒状に圧縮成形した、[2]記載の生体物の体重増加抑制剤。
[8]低分子プロアントシアニジンの、マンゴスチンエキスに対する固形成分配合比率が(4.0〜4.5):1の範囲内である、[2]記載の生体物の体重増加抑制剤。
[9]マンゴスチンエキスの固形成分配合量の、固形組成物全体重量に対する全体配合比率が80%を超えない、[1]〜[8]記載の生体物の体重増加抑制剤。
[10]1回当たりの口腔摂取量が、低分子プロアントシアニジン200mg以上であって、マンゴスチンエキス100mg以下である、[1]〜[9]記載の生体物の体重増加抑制剤。
[11]生体物への口腔摂取によって血液に含まれるアディポネクチンの分泌を促進する、[1]〜[10]記載の機能性食品。
なお、マンゴスチン抽出物の有意な配合量とは、すなわち0を超えてマンゴスチンエキス配合の意義を有する程度の正数値の配合量を意味し、例えばマンゴスチン抽出物の配合量が粒状の組成物全体重量比10%以上であることを意味する。また低分子プロアントシアニジンとマンゴスチン抽出物の有意な配合量比とは、すなわち1.0(100%)を超えてマンゴスチンエキス配合の意義を有する程度の正の配合量比を意味し、例えばマンゴスチン抽出物の配合量が粒状の組成物全体重量比1.1(110%)以上であることを意味する。
両者の固形成分配合量差は具体的には、後述の図9に示す実験の右端の群のように、低分子プロアントシアニジンとマンゴスチンエキスの固形成分配合量比が1.1倍を超えた値となるように、低分子プロアントシアニジンがマンゴスチンエキスよりも多く配合されることが好ましい。さらに言えば、低分子プロアントシアニジンのマンゴスチンエキスに対する固形成分配合量比が、後述の図9に示す実験の右端の群を除く配合比1.2倍以上5.0倍の範囲内にあることが好ましく、さらに好ましくは、後述の図9に示す実験の左端及び真中の群の2群を包含する2.0倍〜4.5倍の範囲内にあることが好ましい。前記各成分が配合工程による誤差を超えて明確に区別された配合量の差をもって配合され、かつマンゴスチンエキスの固形成分の配合によるアディポネクチン分泌促進作用が認められる程度までマンゴスチンエキスが配合されることで、両成分の組み合わせによる阻害傾向が発生することなく、生体物の体重増加抑制剤として確実な効果を得ることができる。
マンゴスチン抽出物としては、例えば、マンゴスチン果実の生または乾燥品の果皮から抽出したマンゴスチンエキスを破砕または粉末化して得られる、マンゴスチンエキスの固形剤を用いるのが好適である。また、前記果皮からの抽出の前にマンゴスチン果皮を非極性溶媒で脱脂したものを使用することが、安定した破砕又は粉末化状態のマンゴスチンエキス固形剤を得ることができるため好ましい。
本発明の生体物の体重増加抑制剤は、投与単位当たり、シトラールを、例えば0.14mg、好ましくは0.28mg以上、より好ましくは0.56mg以上、更に好ましくは1.12mg以上、更に好ましくは2.8mg以上、特に好ましくは5.6mg以上、含有することができる。
本発明の生体物の体重増加抑制剤の製造方法の一例を以下に示す。この製造方法は、口腔内に滞留して口腔溶解性を有する錠剤型の機能性食品の製造方法としてそのまま適用される。
本発明の生体物の体重増加抑制剤の製造方法は、以下の各工程を含む。
(1)グリセリン又はプロピレングリコールから選ばれる1種以上の水溶性溶媒0.1〜0.5重量%に、少なくとも、水溶性溶媒に可溶性のポリフェノールとして、低分子プロアントシアニジン0.2〜1.0重量%を溶解させて溶解溶液(ポリフェノール溶液)を製造する工程(溶解工程)
(2)砂糖を含まない基剤生地に、少なくとも、マンゴスチンエキス0.1〜0.5重量%を練り込んで混練生地を調製する工程(調製工程)
(3)前記溶解溶液を、前記混練生地に混合し、脱水とともに圧縮成形する工程(混合・成形工程)。
まず、グリセリン又はプロピレングリコールから選ばれる1種以上の水溶性溶媒0.1〜0.5重量%に、少なくとも、水溶性溶媒に可溶性のポリフェノールとして、低分子プロアントシアニジン0.2〜1.0重量%を溶解させて溶解溶液を製造する(溶解工程)。
本発明で用いる水溶性溶媒とは、食品投与物のグリセリン、プロピレングリコールおよびそれらの混合物が挙げられる。グリセリンとプロピレングリコールとは、物理化学的特性が類似している水溶性溶媒である。前記水溶性溶媒は、ノンシュガーキャンディの製造段階において、前記水溶性溶媒に可溶性のポリフェノールを溶解させる溶媒として用いる。また、本発明では、水溶性溶媒には最大で水を10%含有してもよい。通常、グリセリンあるいはプロピレングリコール、あるいはそれらの混合物はそのまま使用するが、前記水溶性溶媒に可溶性のポリフェノールの溶解性を向上させるために10%を上限として水を投与してもよい。ただし、10%を超える水を投与すると、最終的な混練生地中の水分値の上昇につながるために、キャンディの長期保存性などの品質に悪影響を及ぼすため好ましくない。風味のバランスや作業適性からプロピレングリコールを一定割合使用してもよいし、プロピレングリコールのみの使用でもよい。特にプロピレングリコールはグリセリンと比較すると粘度が低いために、作業適性や溶解速度を速めるためには有効である。ただし、水溶性溶媒としては、グリセリンは比較的安価に入手でき、風味も良好である点で、グリセリンが好ましい。
例えば、前記水溶性溶媒に可溶性のポリフェノールは、その固形状物をポリフェノールの20倍重量の前記水溶性溶媒に混合すると、37℃、48時間後に目視で判定した場合に、完全に溶解していたり、微細な固形がポリフェノール中に点在した状態や混濁した状態であったりするが、いずれも前記水溶性溶媒に可溶性のポリフェノールに含まれる。
これに対して、前記水溶性溶媒に難溶性のポリフェノールは、その固形状物をポリフェノールの20倍重量の水溶性溶媒に混合すると、37℃、48時間後に目視で判定した場合に、混合前と変わらず固形状のままで変化がほとんどない状態である。
ライチ由来ポリフェノールとしては、例えば、オリゴノール(登録商標)が挙げられる。オリゴノールとは、株式会社アミノアップ化学が、開発、生産、販売しているライチ由来の低分子ポリフェノールである。
本発明においては、前記のように水溶性溶媒に可溶性のポリフェノールとして低分子プロアントシアニジンを予め前記水溶性溶媒に溶解させておくことで、ポリフェノールを粉末状で混合していないため、混練生地中でダマにならず、得られるキャンディを口に入れた場合のざらつきも抑えることができる。また、グリセリンを溶媒として用いていることでポリフェノールの含有量を高くすることができ、しかもポリフェノールの苦味や渋味を抑えることができる。
前記水溶性溶媒に可溶性のポリフェノールとして低分子プロアントシアニジンを前記水溶性溶媒に溶解させる場合、前記低分子プロアントシアニジン重量の等倍重量以下の前記水溶性溶媒に溶解させればよい。前記水溶性溶媒に可溶性のある低分子プロアントシアニジンの溶解度は、最終的に概ね溶解される程度、すなわちポリフェノール固形分のうち、70重量%以上が溶解される程度であればよい。
ライチ果実由来の低分子化ポリフェノールとして、商品名「オリゴノール」(Oligonol:商標)が挙げられる。これはライチ果実の種皮からポリマーを抽出し、低分子ポリマーとしたものである。低分子化によりbioavailabilityが向上し、抗炎症・抗酸化作用、脂肪代謝促進・蓄積予防作用、及び、運動との組み合わせで抗肥満効果をアシストする作用がある、とされる。
マンゴスチンエキスとして、マンゴスチンの生果皮又は乾燥果実から抽出されるエキスが挙げられる。エキス内にαマンゴスチン又はγマンゴスチンが含まれ、一般的に抗炎症作用、抗酸化作用・抗がん作用、インスリン抵抗性改善・脂肪代謝促進作用を有することが知られている。本発明においては、マンゴスチンエキスの主成分として含まれるポリフェノール、特にキサントン誘導体が、抗肥満作用、或いはアディポネクチン分泌促進作用を有する活性成分であると考えられる。
ライチ由来のポリフェノールとマンゴスチンエキスとはそれぞれ単体で抗肥満効果を有する素材であるため、これらを共に有する組成剤であっても抗肥満効果を有すると想定される。しかし実際には、マンゴスチンエキスの配合量、或いは前記両者の配合比率によっては、血中アディポネクチン分泌を促進させないか、或いは逆に低下させてしまうことが、以下のヒト細胞試験(図1〜図3)、及びマウス試験(図4〜図8c)により確認された。これは、ライチ由来ポリフェノールとマンゴスチンエキスとを配合させる場合における、マンゴスチンエキスの過剰摂取又は過剰配合バランスに基づく細胞障害性が発現したためと考えられる。
マンゴスチン果皮抽出物、および各種成分(αマンゴスチンとγマンゴスチン)のヒト脂肪細胞に対するアディポネクチン分泌促進効果試験を行った。アディポネクチンエキス、αマンゴスチン、γマンゴスチンそれぞれの分泌量の推移を、図1:マンゴスチン果皮抽出物、図2:
αマンゴスチン、図3:γマンゴスチンとして示す。図1〜図3いずれも上段は投与後48時間、下段は96時間後のコントロールと比較した際のアディポネクチン分泌比率である。図1〜図3のいずれにおいても、低容量で有意にアディポネクチン促進を認めるが、高容量では逆に分泌低下が認められた。
使用した細胞はヒト脂肪組織由来幹細胞(Adipose Derived Stem Cell; ADSC)である。3名の肥満患者の肥満外科手術時に採取された脂肪細胞を用いてアディポネクチン分泌促進効果の評価が可能かどうかを試みた。尚、本研究は大阪大学医学部附属病院倫理員会の承認のもと、インフォームドコンセントを得て行った。
腹腔鏡下胃袖状切除術(Lap Sleeve Gastrectomy : LSG)で採取された余剰皮下脂肪組織をリン酸緩衝生理食塩水(nacalai
tesque) で数回洗浄し、血管を取り除きながらハサミを用いで細断し、0.1%コラゲナーゼtypeII溶液(Sigma-Aldric)へ加える。37℃で撹拌しながら1時間インキュベートした。その後cell
strainerでろ過し、遠心分離した。遠心分離により得られたADSCをPreadipocyte Medium (PM-1, Zen-bio Inc)を用い、37℃,5% CO2インキュベータで培養した。
96well plateに播種後、コンフルエントまで増殖したADSCをAdipocyte Differentiation Medium:DM-2(Zen-bio Inc)で処理し脂肪細胞に分化させた。DM-2処理8日後(day8)からは10% fetal bovine
serum(Equitech-Bio)を含むD-MEM/Ham’ F-12(nacalai tesque)を用いて培養した。各種サンプルはday8及びその48時間後(day10)に投与し、day10及びday8より96時間後(day12)に細胞上清を回収し、上清中アディポネクチン濃度をAlphaLISA human adiponectin assay(Perkinelmer社製)を用いて測定した。
マンゴスチン等の試薬調整は既存の方法により行った。
(マンゴスチン果皮抽出物の調整)
マンゴスチンの果皮を50%エタノールで80℃で2回抽出した後、60℃で減圧濃縮後、得られた抽出液を遠心分離し、沈殿物を得た。この沈殿物を50%エタノールに再度溶解させた後、60℃で減圧濃縮を行い、得られた沈殿物を真空乾燥させ、マンゴスチン抽出物を得た。
(α−マンゴスチン、γ−マンゴスチンの調製)
マンゴスチンの未乾燥果皮1kgを10Lのメタノールに浸漬し、24時間室温下抽出した。濾過後、濾液をエバポレーターで減圧乾燥し、80gの抽出物を得
た。得られた抽出物80gを350mlの酢酸エチルに溶解後、200mlの水で2回洗浄した。酢酸エチル画分をエバポレーターで溶媒を溜去させ20gの乾
燥物を得た。この乾燥物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。溶出はヘキサン−酢酸エチル系で漸次、極性をあげるグラジエント溶出を行い、3つの画分を得た。最初に得られた画分(5g)を再度、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル、10:90→30:70→50:50)
で精製し、黄色結晶状の試料としてα−マンゴスチン2gを得た。2つめの画分(2g)を再度シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル、
30:70→50:50、続いて酢酸エチルのみ、最後に酢酸エチル−メタノール、50:50)で精製し、黄色非結晶状の試料としてγ−マンゴスチン
500mgを得た。
また、図4に示す5群のマウスについて、12週間の高脂肪食負荷による、血中パラメータ評価、mRNA発現量評価、及び体重・摂餌量評価を行った。その結果、図5に示すように、マウスにおいてマンゴスチン配合比率(対全体配合量又は対オリゴノール配合比)が高すぎるとアディポネクチンを低下させる効果があることが確認された。
(1) 試験期間
2012年5月9日から2012
年9月14日
(2)使用動物
C57BL/6Jマウス(雄、5週齢)
(3)評価サンプル
1)オリゴノール:Oligonol(OLG,Lot
No. OLF1108S)
2)マンゴスチンエキス(MGS, ロッテ健康産業株式会社提供, Lot No. GME40−111201)
(4)群分け
下記の5群に群分けした。
群1)Normal: 通常食(ラボMR
ストック)(n=9 注:飼育中、一匹死亡したことによる。)
群2)Control: 高脂肪食(D12492)(n=10)
群3)オリゴノールOLG(100mg/kg): 高脂肪食(D12492)(n=10)
群4)マンゴスチンエキスMGS(100mg/kg): 高脂肪食(D12492)(n=10)
群5)オリゴノールOLG+マンゴスチンエキスMGS
(100mg/kg+100mg/kg): 高脂肪食(D12492)(n=10)
(5)飼育および解剖
マウスへの給餌は、通常食としてラボMRストック粉末飼料(日本農産工業社、2.3kcal/g)、高脂肪食としてD12492 粉末飼料(リサーチダイエット社、5.2kcal/g)を3ヵ月間(12週間)自由摂取させた。各サンプルは設定用量になるように混餌して投与し、Normal群、Control群に関しては、餌のみを投与した。飼育期間中、2~3 日おきに体重測定並びに摂餌量の測定を行い、その推移を記録した。12週間の飼育後、解剖に先立ち24時間の絶食を行った。尚、その際、水は自由摂取とした。絶食終了後、エーテル麻酔下で心臓採血を行い、各組織(肝臓、精巣周囲白色脂肪、肩甲骨周囲褐色脂肪)の摘出を行った。採取した血液は遠心分離により血清のみを回収し下記評価項目の測定に供した。各組織は秤量後、RNAlater
に漬け一時凍結保存をした。
(6)結果
図5に示す血中アディポネクチン量は、高脂肪食負荷により有意に増加していた(2群)。OLG群では大きな変化は見られなかった(3群)が、MGS群(4群)および等量併用群(5群)ではControl群(2群)と比較して有意に減少していることが確認された。
また、図6上図に示す体重変化及び総カロリー摂取量において、群5)HF+O+M群において有意な体重増加抑制が観測された。摂取カロリーに大きな差は無い。図7に示す各脂肪重量において、群5)のオリゴノールとマンゴスチンエキスの併用により、精巣周囲白色脂肪細胞量を著しく抑制することが観測された。また図8左から順に示す総コレステロール、血糖値、トリグリセリドの各血中パラメータにおいて、各パラメータいずれにおいてもHDF負荷により増加し、特に群5)において改善が見られた。
しかして本発明者は、平均BMI30前後の女性9名を下記3群に分けて8週間の介入を行った。マンゴスチン4分の1の群Aでは、図9に示すように、同量程度の投与を行った群Cと比べて50%以上のアディポネクチン分泌量の増加が認められた。
群A)OLG200mg+MNG46.8mg(配合比率(4.0〜4.5):1)
群B)OLG200mg+MNG93.8mg(配合比率(2.0〜2.5):1)
群C)OLG200mg+MNG187.5mg(配合比率(1.0〜1.1):1)
さらに好ましくは、低分子プロアントシアニジンの固形成分配合量が、マンゴスチンエキスの固形成分配合量よりも2.0倍以上の配合量比をもって有意に多く配合されることで、上記群A,Bを包含する体重増加抑制効果を得ることができる。
またさらに好ましくは、群Aの配合比率に基づき、低分子プロアントシアニジン粉末の、マンゴスチンエキス粉末に対する配合比率が(4.0〜4。5):1の範囲内であることが好ましい。またさらに好ましくは、マンゴスチンエキスの固形成分配合量の、固形組成物全体重量に対する全体配合比率が80%を超えないことが好ましい。
(体組成計の説明)
なお使用した体組成計は、BIA法で体組成を測定している。なおBIA法は、身体の電気抵抗値(生体インピーダンス)を測定して、体脂肪率を脂肪とそれ以外の組織の割合として推測するものである。使用した体組成計では、体脂肪率や脂肪量、年齢、性別などから内臓脂肪面積を推定している。この推定結果は、CTによる内臓脂肪面積の評価と良好な相関関係を示しており、ウエスト周囲径よりも正確であることがわかっている。推定結果は、内臓脂肪レベル1〜59の60段階で示されており、レベル10が内臓脂肪面積100C平方メートルに相当する。レベル10〜14がやや過剰、レベル15が内臓脂肪面積150C平方メートルに相当し、15を超えると「過剰」と判定される。
その他、上記各実施例ではヒトを生体物の主対象とする体従属化抑制剤として説明しているが、他に広く血液腺を有する生体物(ペット又は家畜として飼育される動物)を対象とした製剤又は機能的食品を得ることも出来る。
以上に説明する本発明の各実施例の生体物の体重増加抑制剤又は機能性食品によれば、低分子プロアントシアニジンに対するマンゴスチンエキスの配合量又は配合比を調節しており、細胞毒性を発揮しない範囲でさらにアディポネクチン分泌効果を促進させることができるため、生体物の体重増加抑制剤としての機能を確実に得ることができるものとなった。
Claims (7)
- 低分子プロアントシアニジン及びマンゴスチンエキスからなる2種の特定成分を所定の固形成分配合割合で含有する固形組成物からなり、低分子プロアントシアニジンの配合量が、マンゴスチン抽出物の配合量の2.0倍〜4.5倍の範囲内にある生体物の体重増加抑制剤。
- 低分子プロアントシアニジンの固形成分配合量が、マンゴスチンエキスの固形成分配合量よりも有意に多い、請求項1記載の生体物の体重増加抑制剤。
- 低分子プロアントシアニジンが、ライチから抽出されたポリフェノールである、請求項1記載の生体物の体重増加抑制剤。
- マンゴスチンエキスが、マンゴスチン果皮の乾燥エキスであって、αマンゴスチン、γマンゴスチンの両方を含むポリフェノールを含有する、請求項1記載の生体物の体重増加抑制剤。
- 低分子プロアントシアニジンの脱脂粉末と、マンゴスチンエキスの脱脂粉末とを、固形成分配合比率が1.1超5.0未満となるように配合し粒状に圧縮成形した、請求項1記載の生体物の体重増加抑制剤。
- 低分子プロアントシアニジンの、マンゴスチンエキスに対する固形成分配合比率が(2〜4):1の範囲内である、請求項1記載の生体物の体重増加抑制剤。
- マンゴスチンエキスの固形成分配合量の、固形組成物全体重量に対する全体配合比率が80%を超えない、請求項1〜6のいずれか記載の生体物の体重増加抑制剤。
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