JP2016136045A - フロントフォーク - Google Patents

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Yuji Nakajima
祐二 中島
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Abstract

【課題】 正立型のダンパを備える場合であっても、二次的な減衰力を得られるフロントフォークを提供する。【解決手段】 アウターチューブ2とインナーチューブ3とを有するテレスコピック型のチューブ部材T内に設けられ、シリンダCと、シリンダC内に移動自在に挿入されるロッドRとを有して伸縮時に減衰力を発揮するとともに、シリンダCがインナーチューブ2に連結され、ロッドRがアウターチューブ3に連結されるダンパDと、ダンパDとチューブ部材Tとの間に貯留される液体と、アウターチューブ2とインナーチューブ3とを離間する方向へ附勢する懸架ばねSと、ロッドRの外周に取り付けられて懸架ばねSの一端を支持するとともに、ダンパDの伸縮時に液体が流れて液体の流れに抵抗を与える減衰通路70を有するロッド側懸架ばね受7とを備える。【選択図】 図1

Description

本発明は、フロントフォークに関する。
従来、鞍乗車両の前側の操向輪を支持するフロントフォークとしては、たとえば、アウターチューブと、アウターチューブ内に移動自在に挿入されるインナーチューブと、アウターチューブとインナーチューブとの間に設けられたダンパとを備えて構成されている。
また、このようなフロントフォークでは、フロントフォーク内にアウターチューブとインナーチューブとを離間させる方向へ附勢する懸架ばねを備えて鞍乗車両の車体を弾性支持しており、車両走行時における車輪側の振動の車体への伝達を絶縁するようにしている。懸架ばねだけでは、伸縮せしめられて弾発力を発揮して車体を振動させようとするため、フロントフォークの伸縮時にダンパが減衰力を発揮してアウターチューブとインナーチューブとの相対移動を抑制するようになっている。このため、懸架ばねが伸縮して内部に蓄えた弾性エネルギを吸収して、振動を速やかに収束させ、鞍乗車両における乗り心地を良好に保っている(たとえば、特許文献1,2参照)。
特許第5390927号公報 特開平11−117983号公報
このように構成されたフロントフォークにおいて、倒立型のダンパを備える場合には、アウターチューブあるいはインナーチューブのうち、上方に設けられて二輪車の車体に取り付けられる車体側チューブに、ダンパのシリンダが連結される。このように構成された、たとえば、特許第5390927号公報に記載のフロントフォークでは、シリンダの外周に取り付けたアッパースプリングシートで懸架ばねの上端を支持するようになっている。加えて、前記アッパースプリングシートには、ダンパの伸縮時に液体が流れるとともに、前記流れに抵抗を与える通路が形成されている。このため、フロントフォークの伸縮作動時には、ダンパによるメインの減衰力が発生するとともに、前記通路を液体が通過する際の抵抗に起因する二次的な減衰力が発生する。
しかしながら、たとえば、特開平11−117983号公報に記載のフロントフォークのように、正立型のダンパを備える場合には、懸架ばねの下端がシリンダで支持されて、懸架ばねがシリンダよりも上方に配置されるようになっている。このため、懸架ばねの上端を支持するアッパースプリングシートの位置が高く、液面よりも高い位置を移動する。このため、前記した正立型のダンパを備えるフロントフォークにあっては、二次的な減衰力を得られない。また、ダンパの外周に貯留される液体は、シリンダに出入りするロッド体積分のシリンダ内容積変化を補償したり、前記液体の液面の上側に形成される気室容積を調整し、前記気室に封入される気体圧縮時のばね特性(エアばね特性)を調整したりする目的で利用される。このため、ダンパの外周に収容される液体の液面高さを大きく変更できず、液面高さの変更によりアッパースプリングシートに設けた通路を液体が通過できるようにするのは困難である。
そこで、本発明は、正立型のダンパを備える場合であっても、二次的な減衰力を得られるフロントフォークの提供を課題とする。
前記課題を解決する請求項1に記載の発明では、懸架ばねの一端を支持するとともに、減衰通路を有するロッド側懸架ばね受を正立型のダンパにおけるロッドの外周に取り付けている。このため、液面高さの調整によらず、ロッド側懸架ばね受を液体に浸けられるので、ダンパが正立型であっても、ダンパの伸縮時に前記減衰通路を液体が通過できる。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の構成を備えるとともに、前記ロッドの外周に配置されて前記ダンパの最収縮時に前記ロッド側懸架ばね受に接触して前記ダンパの圧縮を抑制するバンプスプリングを備えている。前記構成によれば、ダンパの最収縮時の衝撃を緩和するため、オイルロック機構のような加工精度が高い部品を用いる必要がないので、フロントフォークのコストを低減できる。加えて、前記構成によれば、ロッド側懸架ばね受が、懸架ばねを支える懸架ばね受としての機能と、二次的な減衰力を発生する減衰力発生要素としての機能と、バンプストッパとしての機能を担う。このように、前記構成によれば、ロッド側懸架ばね受が三種類もの機能を担う多機能部品となり、フロントフォークの部品数を削減してフロントフォークのコストを一層低減できる。
請求項3に記載の発明では、請求項1または請求項2に記載の構成を備えるとともに、前記ロッド側懸架ばね受が、最伸長時に液体に浸かるように設定される。このため、常に懸架ばねが液体中で伸縮し、擦れによる摩耗と異音発生を確実に抑制できる。加えて、前記構成によれば、フロントフォークの最伸長時から最収縮時までの全ストローク範囲で、ロッド側懸架ばね受に設けた減衰通路の抵抗に起因する二次的な減衰力を発生できる。
請求項4に記載の発明では、請求項1から請求項3の何れか一項に記載の構成を備えるとともに、前記減衰通路が、チューブ部材とロッド側懸架ばね受との間に形成される外周通路と、前記ロッド側懸架ばね受けを軸方向に貫通する通孔とを備えて構成される。このため、前記減衰通路の抵抗に起因する二次的な減衰力の設定自由度を大きくできる。
請求項5に記載の発明では、請求項4に記載の構成を備えるとともに、前記通孔を開閉するバルブを備えている。このため、フロントフォークの伸長時と収縮時とで通孔の連通を許容したり遮断したりでき、伸長時に最適な二次的な減衰力と、収縮時に最適な二次的な減衰力をそれぞれ任意に設定できる。
本発明のフロントフォークによれば、正立型のダンパを備える場合であっても、二次的な減衰力を得られる。
本発明の第一の実施の形態に係るフロントフォークを部分的に切欠いて示した正面図である。 本発明の一実施の形態に係るフロントフォークの変形例を示し、変更部分を拡大して示した縦断面図である。
以下に本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。いくつかの図面を通して付された同じ符号は、同じ部品か対応する部品を示す。
図1に示すように、本発明の一実施の形態に係るフロントフォーク1は、アウターチューブ2とインナーチューブ3とを有するテレスコピック型のチューブ部材Tと、このチューブ部材T内に収容されてアウターチューブ2とインナーチューブ3との間に介装されるダンパDと、アウターチューブ2とインナーチューブ3とを離間する方向へ附勢する懸架ばねSと、ダンパDにおけるシリンダCの外周に取り付けられて懸架ばねSの図1中下端を支持するシリンダ側懸架ばね受4と、ダンパDにおけるロッドRの外周に取り付けられて懸架ばねSの図1中上端を支持するロッド側懸架ばね受7とを備えて構成されている。そして、このフロントフォーク1は、アウターチューブ2とインナーチューブ3が図1中で上下方向となる軸方向への相対移動する伸縮作動時にダンパDが発生する減衰力で当該伸縮を抑制するようになっている。
以下、各部について説明する。チューブ部材Tを構成するアウターチューブ2およびインナーチューブ3は、共に筒状で一端が閉塞されており、アウターチューブ2内にインナーチューブ3を符示しない軸受を介して摺動自在に挿入して、伸縮自在とされる。さらに、アウターチューブ2とインナーチューブ3との間に設けたシール部材12によってアウターチューブ2とインナーチューブ3の内部に密閉される空間が形成される。
前記空間内であってダンパDの外周には、作動油等の液体が貯留されて液溜室Lが形成されており、当該液溜室Lの液面Lsの図1中上側に、気体が封入されて気室Gが形成されている。フロントフォーク1が収縮すると、これに伴って気室容積が小さくなるので、気室G内の気体が圧縮されて気室内圧が高くなり、圧縮された気体による弾発力が発生する。つまり、気室G内の気体は、圧縮されると、フロントフォーク1の収縮量に応じた弾発力を発揮して、アウターチューブ2とインナーチューブ3を離間する方向へ附勢する。このように、フロントフォーク1は、コイルばねである懸架ばねSを備えるとともに、気体圧縮時の弾発力を利用したエアばねを備えているので、フロントフォーク1全体のばね特性は、懸架ばねSのばね特性と、エアばねのばね特性の合成の特性となる。そして、エアばねのばね特性は、気室容積により調節され、当該気室容積は、液面Ls高さ(液溜室Lの液量)により調節できる。
なお、本実施の形態のフロントフォーク1では、図1に示すように、アウターチューブ2を上方(車体側)に配置する車体側チューブとし、インナーチューブ3を下方(車輪側)に配置する車輪側チューブとしている。つまり、本実施の形態では、フロントフォーク1が所謂倒立型のフロントフォークとして構成されている。しかし、前記とは逆に、フロントフォーク1がアウターチューブ2を下方にしてインナーチューブ3を上方に配置する所謂正立型のフロントフォークとして構成されてもよい。
そして、ダンパDは、インナーチューブ3の底部に図1中下端となる一端が固定されるシリンダCと、シリンダC内に移動自在に挿入されて図1中上端となる一端がアウターチューブ2の頂部に固定されるロッドRとを備えており、前記チューブ部材T内に収容されている。また、ダンパDは、アウターチューブ2とインナーチューブ3とが軸方向に相対移動する際に、シリンダCとロッドRも軸方向に相対移動して当該相対移動を抑制する減衰力を発揮するようになっている。
ダンパDの内部構造は、詳しく図示しないが、ダンパDは、たとえば、シリンダCと、シリンダCの下端を閉塞するボトム部材と、シリンダCの上端に装着されてロッドRを軸支するとともにシリンダCの上端を閉塞するロッドガイドと、シリンダC内に移動自在に挿入されるロッドRと、シリンダC内に摺動自在に挿入されるとともにロッドRの他端に連結されるピストンと、シリンダC内にピストンで区画されて液体で満たされた伸側室と圧側室と、伸側室と圧側室とを連通するとともに通過する液体の流れに抵抗を与える減衰バルブとを備えて構成される。シリンダCは、インナーチューブ3の下端を閉塞するロアブラケット10を介して車輪側のインナーチューブ3に連結され、ロッドRの上端はアウターチューブ2の上端を閉塞するアッパーキャップ11を介して車体側のアウターチューブ2に固定される。
そして、ダンパDは、伸縮作動時に、伸側室と圧側室のうち圧縮される室から伸側室と圧側室のうち拡大される室へ液体が減衰バルブを通過して移動する際に、液体の流れに抵抗が与えられて、伸側室と圧側室の圧力に差が生じ、減衰力を発揮する。なお、ダンパDの伸縮作動時に、ロッドRがシリンダC内に進退してロッドRのシリンダC内における押し退け容積が変化するが、ダンパD内に気室を設けて容積変化を吸収してもよいし、リザーバを設けて押し退け容積変化に伴うシリンダC内での液体の過不足をリザーバから液体をシリンダCへ給排して補償するようにしてもよい。リザーバは、ダンパD内に設けてもよいし、チューブ部材TとダンパDとの間をリザーバとして利用してもよい。このように、チューブ部材TとダンパDとの間をリザーバとして利用する場合、前記液溜室Lの液体を、シリンダC内での液体の過不足を補うために利用できる。また、リザーバを設ける場合、圧側室からリザーバへ移動する液体の流れに抵抗を与えるベースバルブを設けるとよい。
前記ダンパDにおけるシリンダCの図1中外周には、周方向に沿って形成される環状溝5が軸方向に複数条、この場合、五条並べて設けられている。この環状溝5には、割入りC型のスナップリング6の装着が可能とされている。図1に示すように、環状溝5の中央付近から図1中上端側の断面形状は緩やかに傾斜する直線状とされ、中央付近から下端側が断面四半円状とされ、反割にしたティアドロップ型の形状とされている。したがって、環状溝5に装着されたスナップリング6を少し拡径させると、装着されている環状溝5に対して上方への移動は容易であり、スナップリング6を装着されている環状溝5から図1中上方の環状溝5へ移動させやすい。反対に、スナップリング6が環状溝5に装着されると、スナップリング6に図1中上方から荷重をかけても、環状溝5の中央付近から図1中下端側が断面四半円状とされているために、スナップリング6の環状溝5からの抜け出しを防止できる。
つづいて、シリンダ側懸架ばね受4は、環状であって、内径がシリンダCの挿通を許容する径とされており、図1中下端内周が拡径されて拡径部4aが設けられていて、この拡径部4a内に環状溝5に装着されるスナップリング6の挿入が可能となっている。また、シリンダ側懸架ばね受4の拡径部4a以外の内径は、スナップリング6の外径よりも小径になっている。このため、スナップリング6は、シリンダ側懸架ばね受4に拡径部4aを設けて形成される段部4bに当接するとそれ以上は図1中上方への移動が規制される。よって、複数の環状溝5からスナップリング6を装着する一つの環状溝5を選択すれば、シリンダ側懸架ばね受4のシリンダCへの取付位置の変更が可能である。C形のスナップリング6が両端にプライヤーの先端を差し込む孔を備えている場合、拡径部4aに前記孔を形成する端部に干渉しないような逃部を設けるか、シリンダ側懸架ばね受4を割りの入ったC形としておき、割部分で前記孔を形成する端部に干渉しないようにしてもよい。
シリンダ側懸架ばね受4をシリンダCに取り付けるには、シリンダCに設けた環状溝5のうちいずれかにスナップリング6を装着した状態で、シリンダ側懸架ばね受4内にシリンダCを図1中下方から挿入する。そして、シリンダ側懸架ばね受4の拡径部4a内にスナップリング6が挿入されて段部4bに当接すると、シリンダ側懸架ばね受4がそれ以上シリンダCに対して図1中下方への移動が規制され、シリンダCにシリンダ側懸架ばね受4が位置決めされる。
つづいて、ロッドRの外周に取り付けられるロッド側懸架ばね受7は、環状のばね受部7aと、ばね受部7aの内周側上端から立ち上がる筒状の加締部7bとを備え、内径がロッドRの挿通を許容する径とされている。このロッド側懸架ばね受7をロッドRの外周に取り付けるには、ロッドRの外周に周方向に沿って設けた環状溝8に装着されるスナップリング9の外方から加締部7bをスナップリング9に向けて加締める。このように、加締部7bが加締められると、加締部7bがスナップリング9を把持して、ロッド側懸架ばね受7がロッドRに対して軸方向移動不能に固定される。ロッド側懸架ばね受7のロッドRへの取付位置は、ロッドRのシリンダCに対するストロークを阻害しない位置であれば、懸架ばねSの長さ等に応じて任意に設計変更できる。
なお、ロッド側懸架ばね受7は、ロッドRにスナップリング9を利用して取り付けられるため、ロッドRへの組付が安価かつ簡単に行えるが、ロッド側懸架ばね受7の内周とロッドRの外周に螺子溝を形成し、ロッドRに螺着してもよい。また、ロッド側懸架ばね受7のロッドRへの取付位置を調節したい場合には、ロッドRの外周に周方向に沿う環状溝8を軸方向に位置をずらして複数設けておき、スナップリング9を取り付ける環状溝8の選択によって前記取付位置を調節すればよい。
また、ロッド側懸架ばね受7のばね受部7aの外径は、インナーチューブ3の内径よりも小さく形成されており、ロッド側懸架ばね受7の外周に環状の外周通路7cが設けられている。さらに、前記ロッド側懸架ばね受7は、ばね受部7aを図1中上下に貫通する通孔7dを含む。
前記したように、本実施の形態においては、ロッド側懸架ばね受7をダンパDにおけるロッドRの外周に取り付けている。このため、従来の正立型のダンパを備えるフロントフォークにおけるアッパースプリングシートと比較して、ロッド側懸架ばね受7の取付位置を低くできる。したがって、所望のエアばね特性に合わせて液面Ls高さを設定したとしても、ロッド側懸架ばね受7を液中に浸漬できる。そして、本実施の形態において、ロッド側懸架ばね受7は、フロントフォーク1の最伸長時においても液溜室Lの液面Lsよりも低い位置になるように設定され、常に液中を移動する。このため、フロントフォーク1が伸縮してロッドRがインナーチューブ3に出入りすると、ロッド側懸架ばね受7が液溜室L内を図1中上下に移動して、外周通路7c及び通孔7dを液体が流れる。したがって、フロントフォーク1の伸縮時には、ダンパDによるメインの減衰力の他に、外周通路7cと通孔7dを液体が通過する際の抵抗に起因する二次的な減衰力が発生する。
なお、外周通路7c及び通孔7dは、共に、図1中上下双方向の液体の流れを許容するが、たとえば、図2に示すように、ばね受部7aの下側に通孔7dを塞ぐようにリーフバルブ71を積層してもよい。この場合、当該リーフバルブ71により、通孔7dを流れる液体の図2中上向きの流れは阻止されるが、図2中下向きの流れは許容され、通孔7bが一方通行になる。このため、ロッド側懸架ばね受7が液溜室L内を上側に向かって移動するフロントフォーク1の伸長時には、液体がリーフバルブ71を開いて通孔7dを図2中下向きに流れる。よって、ロッド側懸架ばね受7よりも上側の液体が通孔7dと外周通路7cの両方を通ってロッド側懸架ばね受7の下側に移動する。反対に、ロッド側懸架ばね受7が液溜室L内を下側に向かって移動するフロントフォーク1の収縮時には、リーフバルブ71が閉じた状態に維持されるので、ロッド側懸架ばね受7の下側の液体が外周通路7cのみを通って上側に移動する。
このように、図2のようにリーフバルブ71を設けると、フロントフォーク1の収縮時の二次的な減衰力を、伸長時と比較して大きくできる。つまり、通孔7dを流れる液体の一方方向の流れのみを許容するバルブを設けると、フロントフォーク1の伸長時と収縮時とで二次的な減衰力を変えられる。なお、通孔7dに設けるバルブは、リーフバルブ71に限られず、ポペット弁等他のバルブを採用してもよい。また、バルブが許容する液体の流れる方向も、前記に限られず、任意に変更できる。また、本実施の形態において、リーフバルブ71は、液体の流れる方向を一方通行にするチェック弁として機能するが、流量を絞るバルブであってもよい。さらに、本実施の形態において、外周通路7cと通孔7dとを備えて二次的な減衰力を発生する減衰通路70が構成されるが、当該減衰通路70の構成も任意に変更できる。たとえば、ロッド側懸架ばね受7の減衰通路70が外周通路7cと通孔7dの何れか一方のみからなるとしてもよい。
また、液溜室Lの液面Ls位置の設定または懸架ばねSの長さによっては、最伸長時から所定量フロントフォーク1が収縮するまでのストローク範囲で、ロッド側懸架ばね受7が気室G内を移動するようにしてもよい。この場合、ロッド側懸架ばね受7が液溜室Lに浸かってから、二次的な減衰力が発生するので、フロントフォーク1の収縮量が所定量以上となるストローク範囲で二次的な減衰力を発生できる。
そして、前記したシリンダ側懸架ばね受4とロッド側懸架ばね受7との間に、懸架ばねSが介装される。当該懸架ばねSは、線材を螺旋状に巻き回して形成されるコイルばねである。また、懸架ばねSは、図1中上端である一端がロッド側懸架ばね受7によって支持され、図1中下端である他端がシリンダ側懸架ばね受4によって支持され、ダンパDを伸長方向に附勢して、アウターチューブ2とインナーチューブ3を離間する方向へ附勢している。このように、懸架ばねSを設ければ、フロントフォーク1が鞍乗車両の前輪と車体との間に介装されると、車体を弾性支持でき、車両走行中の路面から入力される振動が車体へ伝達されにくくするようになっている。
また、スナップリング6によってシリンダCへの取付位置から反ロッド側への移動が規制されるシリンダ側懸架ばね受4は、スナップリング9によってロッドRへ固定されるロッド側懸架ばね受7によって一端が支持される懸架ばねSに押圧されるため、取付位置からの位置ずれを起こさない。なお、ロッド側懸架ばね受7に加締部7bを設けずに、ロッドRの外周に装着されたスナップリング9によって、シリンダCからの離間のみが規制されるようにしてもよい。このようにしても、ロッド側懸架ばね受7が懸架ばねSによって附勢されるので、位置ずれを起こさない。
特に、フロントフォーク1の収縮に伴ってダンパDが収縮すると、懸架ばねSもそれにつれて圧縮されて大きな弾発力を発揮する。この弾発力を受け止めるシリンダ側懸架ばね受4は、内周にスナップリング6の挿入を可能とする拡径部4aを備えており、スナップリング6の拡径が阻止される。このため、シリンダ側懸架ばね受4が過大な荷重を受けても、スナップリング6が環状溝5から脱落せず、シリンダCに対する軸方向への位置ずれも生じない。
また、本実施の形態において、懸架ばねSは、図1中上端部s1と下端部s3のコイル径が先端にかけて小さくなるように形成されており、懸架ばねSの形状は軸方向の両端部s1,s3の間に設けた中間部s2のコイル径が大きい略樽形となっている。また、インナーチューブ3と懸架ばねSの中間部s2との隙間が小さく、インナーチューブ3で懸架ばねSの中間部s2を支えられるようになっている。つまり、インナーチューブ3で懸架ばねSのバックリングを防止できるので、バックリングにより懸架ばねSがダンパDに干渉し、ダンパDの伸縮の妨げになるのを防止できる。
また、前記したように、液溜室Lの液面Lsは、最伸長時においてもロッド側懸架ばね受7よりも高い位置に設定されるので、当該ロッド側懸架ばね受7よりも下側の、懸架ばねS及びシリンダ側懸架ばね受4も、常に液溜室L内に位置するようになっている。つまり、懸架ばねSは、全体が液体に浸った状態で伸縮するので、懸架ばねSがインナーチューブ3の内周面に接触したり、懸架ばねSを形成する線材同士が接触したりする場合、接触部材間に液膜を介在させられる。したがって、懸架ばねSが圧縮されるとき、インナーチューブ3の内周面と擦れたり、懸架ばねSを形成する線材同士が擦れたりしたときの摩擦が小さく、懸架ばねSの摩耗と、異音の発生を抑制できる。なお、必ずしも常に懸架ばねSの全てが液体中に浸かっていなくてもよく、液溜室Lの液面Ls位置または懸架ばねSの長さ等によっては、懸架ばねSの一部が気室G内に突出するように設定されてもよい。
また、懸架ばねSにおける軸方向の両端部s1,s3の外径が中間部s2の外径と比較して小さいので、ロッド側懸架ばね受7とシリンダ側懸架ばね受4の外径を小さくでき、フロントフォーク1を軽量化できる。
つづいて、ダンパDにおけるシリンダCの図1中上方であって、ロッドRの外周には、バンプスプリングBが設けられている。このバンプスプリングBは、コイルばねであり、シリンダCの上端を閉塞するとともにロッドRを軸支するロッドガイドに固定されていてもよいし、シリンダCに固定されていなくてもよい。バンプスプリングBは、ダンパDがストロークエンド近傍まで収縮すると、ロッド側懸架ばね受7に接触し、ロッド側懸架ばね7とロッドガイドとで圧縮されて、ダンパDのそれ以上の収縮作動を抑制する弾発力を発揮する。バンプスプリングBは、前記した状態からさらにダンパDの収縮が進むとより圧縮量が増えるので、弾発力を強めてダンパDの収縮速度を減速させてダンパDの最収縮時の衝撃を緩和する。つまり、本実施の形態において、バンプスプリングBがバンプクッションとして機能するとともに、ロッド側懸架ばね受7がバンプストッパとして機能する。
このように、本実施の形態において、ロッド側懸架ばね受7は、懸架ばねSを支える懸架ばね受としての機能と、二次的な減衰力を発生する減衰力発生要素としての機能と、バンプストッパとしての機能の三種類の機能を担う。このように、ロッド側懸架ばね受7を、複数種類の機能を担う多機能部品にすると、フロントフォーク1の部品数を削減してフロントフォーク1のコストを低減できる。
以下、本実施の形態に係るフロントフォーク1の作動について説明する。
フロントフォーク1の伸長時には、シリンダCに対してロッドRが図1中上方に移動してダンパDが伸長し、メインの伸側減衰力を発生する。さらに、前記したようにロッドRが図1中上方に移動する際、ロッドRに取り付けられたロッド側懸架ばね受7は液溜室L内を図1中上側に移動する。このため、ロッド側懸架ばね受7より上側の液体が外周通路7cと通孔7dの両方を通ってロッド側懸架ばね受7の下側に移動するので、外周通路7cと通孔7dを液体が通過する際の抵抗に起因する二次的な伸側減衰力が発生する。
反対に、フロントフォーク1の収縮時には、シリンダCに対してロッドRが図1中下方に移動してダンパDが圧縮され、メインの圧側減衰力を発生する。さらに、前記したようにロッドRが図1中下方に移動する際、ロッドRに取り付けられたロッド側懸架ばね受7は液溜室L内を図1中下側に移動する。このため、ロッド側懸架ばね受7よりも下側の液体が外周通路7cと通孔7dの両方を通ってロッド側懸架ばね受7の上側に移動するので、外周通路7cと通孔7dを液体が通過する際の抵抗に起因する二次的な圧側減衰力が発生する。
なお、図2に示すようにリーフバルブ71を設けた場合には、フロントフォーク1の伸長作動時に通孔7dが開き、収縮作動時に通孔7dが閉じる。つまり、フロントフォーク1の伸長作動時には、外周通路7cと通孔7dの両方を液体が通過できるのに対し、収縮作動時には、外周通路7cのみしか液体が通過できず、減衰通路70の流路面積が小さくなる。したがって、二次的な圧側減衰力が二次的な伸側減衰力と比較して大きくなる。
以下、本実施の形態に係るフロントフォーク1の作用効果について説明する。
本実施の形態において、シリンダ側懸架ばね受4は、内周にスナップリング6の挿入を許容するが、スナップリング6の拡径を阻止する拡径部4aを備えている。
前記構成によれば、過大な荷重を受けてもスナップリング6が拡径しないので、スナップリング6が環状溝5から脱落せず、シリンダCに対するシリンダ側懸架ばね受4の軸方向への位置ずれを阻止できる。なお、シリンダ側懸架ばね受4の構成は、懸架ばねSの他端を支持できる限り、任意に変更できる。
また、本実施の形態において、フロントフォーク1は、シリンダCの外周に周方向に沿って形成されるとともに軸方向に並べて設けられた複数条の環状溝5と、各環状溝5のうちの一つに選択的に装着されてシリンダ側懸架ばね受4をシリンダCに対して位置決めるスナップリング6とを備える。
前記構成によれば、懸架ばねSの初期圧縮量の変更を可能にするための構造が簡単で加工コストが安価に済むだけではなく、複数の環状溝5から製品で予め決められた環状溝5を選択すれば、シリンダ側懸架ばね受4のシリンダCに対する取付位置が製品毎に異なる事態も発生せず、懸架ばねSの初期圧縮量が製品毎に均一になるので、組付作業も非常に簡単となる。なお、環状溝5の設置本数と、環状溝5のシリンダCへの設置範囲は、懸架ばねSの初期圧縮量の調節幅等によって設計すればよい。また、シリンダ側懸架ばね受4のシリンダCへの取付方法であるが、シリンダCの外周とシリンダ側懸架ばね受4の内周に螺子溝を設けておき、シリンダCへシリンダ側懸架ばね受4を螺着してもよい。
また、前記したように、本実施の形態のフロントフォーク1では、シリンダ側懸架ばね受4がシリンダCの外周に取付位置を軸方向に変更可能に取り付けられている。
したがって、シリンダ側懸架ばね受4のシリンダCに対する取付位置を変更してシリンダ側懸架ばね受4とロッド側懸架ばね受7との軸方向距離を変更できる。このようにシリンダ側懸架ばね受4とロッド側懸架ばね受7との軸方向距離を変更すると、懸架ばねSの初期圧縮量を変更でき、フロントフォーク1を鞍乗車両に適用した際に車体高さを調節できる。したがって、懸架ばねSの初期圧縮量調整を行う場合であっても、ロッド側懸架ばね受7の位置調整を行うアジャスタ機構を設ける必要がないので、ロッドRの外周にロッド側懸架ばね受7を固定的に設ければ足りる。ただし、前記したように、ロッド側懸架ばね受7の取付位置を調節可能にロッドRに取り付けるようにしてもよい。
また、懸架ばねSの初期圧縮量の変更は、シリンダ側懸架ばね受4をシリンダCの外周に取付位置を軸方向に変更可能に装着すれば足りるため、複雑な構造のアジャスタを設けたり、ばね乗数或いは長さの異なる懸架ばね、または、長さの異なるスペーサを多数用意する必要もないので、フロントフォーク1のコストもより一層低減でき、組立作業も容易である。
また、本実施の形態において、シリンダ側懸架ばね受4がシリンダCの外周に取り付けられるので、懸架ばねSの位置を低くできる。このため、液面Ls高さの調整によらず、液体から突出する(液体に浸からない)懸架ばねSの量が少なく、液中に浸かる懸架ばねSの量が多くなる。したがって、懸架ばねSの圧縮により、懸架ばねSがインナーチューブ3の内周面と擦れたり、懸架ばねSを形成する線材同士が擦れたりしたときの摩擦を小さくできるので、懸架ばねSが摩耗したり、異音が発生したりするのを抑制できる。
なお、懸架ばねSの位置を低くするだけであれば、懸架ばねSの一端をロアブラケット10で支えるようにしてもよいが、ロッドRの外周にロッド側懸架ばね受7を設けた場合、以下の問題がある。前記したロッド側懸架ばね受7の取付位置は、ロッドRのシリンダCに対するストロークを阻害しない位置にする必要があり、懸架ばねSの長さに合わせた位置まで下げられない場合がある。この場合、前記したように、懸架ばねの一端をロアブラケットで支えると、懸架ばねがどうしても長くなりピッチ角が大きくなるので、懸架ばねの線径が太くなってフロントフォークに収容し難くなる。このため、懸架ばねの長さに制約があって懸架ばねの設計自由度が低くなる。これに対して、前記構成によれば、シリンダ側懸架ばね受4をシリンダCの外周であって懸架ばねSの長さにあった位置に取り付けられる。このため、ロッドRの外周にロッド側懸架ばね受7を設けた場合であっても、懸架ばねSの長さに制約を受けなくなって懸架ばねSの設計自由度が向上し、懸架ばねSの重量を軽減できる。
また、本実施の形態において、懸架ばねSは、インナーチューブ3の内周面で支えられる。
前記構成によれば、インナーチューブ3で懸架ばねSのバックリングを防止できるので、バックリングにより懸架ばねSがダンパDに干渉して、ダンパDの伸縮の妨げになるのを防止できる。また、前記したように、懸架ばねSをインナーチューブ3の内周面で支える場合、懸架ばねSが圧縮されたときに、インナーチューブ3の内周面に擦れる場合が多い。このため、前記したように、懸架ばねSをなるべく液中に浸漬させ、懸架ばねSとインナーチューブ3の摩擦を小さくするのが特に効果的である。なお、インナーチューブ3以外の構成で懸架ばねSのバックリングを防止してもよい。
また、本実施の形態において、ロッド側懸架ばね受7に設けた減衰通路70は、チューブ部材Tとロッド側懸架ばね受7との間に形成される外周通路7cと、前記ロッド側懸架ばね受7を軸方向に貫通する通孔7dとを備えて構成される。
前記構成によれば、外周通路7cの流路面積と、通孔7dの流路面積の両方で二次的な減衰力を設定できるので、二次的な減衰力の設定自由度を大きくできる。また、図2に示すように、フロントフォーク1が通孔7dを開閉するリーフバルブ(バルブ)71を備える場合、フロントフォーク1の伸長時と収縮時とで通孔7dの連通を許容したり、遮断したりできる。つまり、伸長時に最適な二次的な減衰力と、収縮時に最適な二次的な減衰力を、それぞれ任意に設定できる。なお、減衰通路70の構成と、減衰通路70に設けるバルブの種類及び位置は、前記の限りではなく、任意に変更できる。
また、本実施の形態において、ロッド側懸架ばね受7は、最伸長時に液体に浸かるように設定される。
前記構成によれば、常に懸架ばねSが液体中で伸縮し、気室G内に突出した部分で懸架ばねSとインナーチューブ3が擦れたり、懸架ばねSを形成する線材同士が擦れたりするのを防止できる。したがって、前記擦れによる摩耗と異音発生の抑制効果が高い。加えて、前記構成によれば、最伸長時から最収縮時までの全ストローク範囲で、ロッド側懸架ばね受7に設けた減衰通路70の抵抗に起因する二次的な減衰力を発揮できる。しかし、液溜室Lの液面Ls位置の設定または使用する懸架ばねSの長さによっては、最伸長時から所定量収縮するまでのストローク領域の一部において、ロッド側懸架ばね受7が液面Lsから突出して気室G内を移動するようにしてもよい。
また、本実施の形態において、フロントフォーク1は、ロッドRの外周に配置されてダンパDの最収縮時にロッド側懸架ばね受7に接触して前記ダンパDの圧縮を抑制するバンプスプリングBを備える。
前記構成によれば、ロッド側懸架ばね受7がフロントフォーク1の最収縮時にバンプスプリングBを圧縮するバンプストッパとして機能する。そして、バンプスプリングBは、ロッド側懸架ばね受7で圧縮されると弾発力を発揮してダンパDの最収縮時の衝撃を緩和するバンプスクッションとして機能する。このため、オイルロック機構のような加工精度が高い部品を用いる必要がなくなり、フロントフォーク1のコストを一層低減できる。
加えて、前記構成によれば、ロッド側懸架ばね受7が、懸架ばねSを支える懸架ばね受としての機能と、二次的な減衰力を発生する減衰力発生要素としての機能と、バンプストッパとしての機能を担う。このように、本実施の形態において、ロッド側懸架ばね受7は、三種類もの機能を担う多機能部品になるので、フロントフォーク1の部品数を削減してフロントフォーク1のコストを一層低減できる。
また、本実施の形態において、フロントフォーク1は、アウターチューブ(車体側チューブ)2とインナーチューブ(車輪側チューブ)3とを有するテレスコピック型のチューブ部材Tと、前記チューブ部材T内に設けられ、シリンダCと前記シリンダC内に移動自在に挿入されるロッドRとを有して、伸縮時に減衰力を発揮するとともに、前記シリンダCがインナーチューブ(車輪側チューブ)3に連結され、前記ロッドRがアウターチューブ(車体側チューブ)2に連結されるダンパDと、前記ダンパDと前記チューブ部材Tとの間に貯留される液体と、前記アウターチューブ(車体側チューブ)2と前記インナーチューブ(車輪側チューブ)3とを離間する方向へ附勢する懸架ばねSと、前記ロッドRの外周に取り付けられて前記懸架ばねSの一端を支持するとともに、前記ダンパDの伸縮時に前記液体が流れて前記液体の流れに抵抗を与える減衰通路70を有するロッド側懸架ばね受7とを備える。
前記構成によれば、ロッドRが車体側チューブ(本実施の形態においては、アウターチューブ2)に連結され、シリンダCが車輪側チューブ(本実施の形態においては、インナーチューブ3)に連結される正立型のダンパDにおけるロッドRの外周に懸架ばねSの上端を支持するロッド側懸架ばね受7を取り付けている。このため、ロッド側懸架ばね受7の位置を下げられるので、チューブ部材TとダンパDとの間に貯留される液体の液量(液面Ls高さ)の調整によらず、ロッド側懸架ばね受7を前記液体中に浸漬できる。したがって、ダンパDの伸縮時に減衰通路70を液体が通過でき、フロントフォーク1が正立型のダンパDを備える場合であっても、ロッド側懸架ばね受7に設けた減衰通路70の抵抗に起因する二次的な減衰力を得られる。
以上で、本発明の実施の形態についての説明を終えるが、本発明の範囲は図示されまたは説明された詳細そのものには限定されない。
B・・・バンプスプリング、C・・・シリンダ、D・・・ダンパ、R・・・ロッド、S・・・懸架ばね、T・・・チューブ部材、1・・・フロントフォーク、2・・・アウターチューブ(車体側チューブ)、3・・・インナーチューブ(車輪側チューブ)、7・・・ロッド側懸架ばね受、7c・・・外周通路、7d・・・通孔、70・・・減衰通路、71・・・リーフバルブ(バルブ)

Claims (5)

  1. 車体側チューブと車輪側チューブとを有するテレスコピック型のチューブ部材と、
    前記チューブ部材内に設けられ、シリンダと前記シリンダ内に移動自在に挿入されるロッドとを有して、伸縮時に減衰力を発揮するとともに、前記シリンダが車輪側チューブに連結され、前記ロッドが車体側チューブに連結されるダンパと、
    前記ダンパと前記チューブ部材との間に貯留される液体と、
    前記車体側チューブと前記車輪側チューブとを離間する方向へ附勢する懸架ばねと、
    前記ロッドの外周に取り付けられて前記懸架ばねの一端を支持するとともに、前記ダンパの伸縮時に前記液体が流れて前記液体の流れに抵抗を与える減衰通路を有するロッド側懸架ばね受とを備えた
    ことを特徴とするフロントフォーク。
  2. 前記ロッドの外周に配置されて前記ダンパの最収縮時に前記ロッド側懸架ばね受に接触して前記ダンパの圧縮を抑制するバンプスプリングを備えた
    ことを特徴とする請求項1に記載のフロントフォーク。
  3. 前記ロッド側懸架ばね受は、最伸長時に前記液体に浸かるように設定される
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のフロントフォーク。
  4. 前記減衰通路は、前記チューブ部材と前記ロッド側懸架ばね受との間に形成される外周通路と、前記ロッド側懸架ばね受を軸方向に貫通する通孔とを備えて構成される
    ことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載のフロントフォーク。
  5. 前記通孔を開閉するバルブを備えたことを特徴とする請求項4に記載のフロントフォーク。
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