JP2006029430A - 油圧緩衝器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 所望の乗り心地を実現し得るのはもちろんのこと、オイルロックを実践する際の油量を大きくすることを可能にする。
【解決手段】 車体側チューブ1と車輪側チューブ2とからなり軸芯部にダンパ部を有する油圧緩衝器を伸長方向に附勢する懸架バネSの上端を係止させる上方バネ受け5がほぼ筒状に形成されてダンパ部におけるシリンダ体3のヘッド部3aあるいはこのヘッド部3aに保持されたオイルロックピース7の内側への導入を許容してオイルロックを可能にするオイルロックケースを兼ねる一方で、下半側にその内外の連通を可能にして作動油の通過時に絞りとして機能する孔5aを有してなる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、二輪車の前輪側に架装されるフロントフォークを構成する油圧緩衝器の改良に関する。
たとえば、自動二輪車の前輪側に架装されるフロントフォークを構成する油圧緩衝器としては、従来から種々の提案があるが、自動二輪車の急制動時におけるノーズダイブ現象を回避する上からは、油圧緩衝器の収縮位置に依存した減衰力を発生するのが好ましいと言い得る。
そこで、たとえば、特許文献1に開示されているフロントフォーク用の油圧緩衝器にあっては、その伸縮作動時に軸芯部に配在のダンパ部で所定の減衰力を発生させる一方で、大きいストロークでの収縮作動時に、オイルロック構造におけるオイルロックで衝撃を緩和するとしている。
ちなみに、この特許文献1に開示されているオイルロック構造は、いわゆるボトム部に配在のオイルロックケース内にオイルロックピースが嵌入することで所定のオイルロック効果が得られるとしている。
それゆえ、この特許文献1に開示の油圧緩衝器にあっては、その伸縮作動時にダンパ部によって伸縮速度に依存した減衰力を発生する一方で、大きいストロークでの収縮作動時には、オイルロック構造によって衝撃が緩和されることになる。
特開平7−217695号公報(段落0025,同0027,同0032,同0041,図1)
しかしながら、上記した特許文献1に開示の提案にあっては、所定の衝撃緩和の実現が困難になり易いと指摘される可能性がある。
すなわち、上記した油圧緩衝器にあっては、先ず、この油圧緩衝器を伸長方向に附勢する懸架バネが可能な限りにボトム側寄りとなる下方配置とされて、この油圧緩衝器の伸縮作動時に懸架バネの上端部が内部に収容の作動油における油面を掻き回さないようにするとしている。
それゆえ、この油圧緩衝器にあって、オイルロック構造を構成するオイルロックケースは、いわゆるボトム部に配在されるとき、懸架バネの内側に配在されることになる。
したがって、オイルロックケースの外径は、懸架バネの内径以下とされることになり、その分、オイルロックを実現する際の油量を大きくできず、効果的な衝撃緩和を実現できないことになる。
そして、オイルロックを実践する際の油量を大きくするためにオイルロックケースを長尺に形成すると、オイルロックを要しない標準の伸縮ストロークを減少させることになり、好ましい乗り心地の実現を困難にし易くする不利がある。
この発明は、このような現状を鑑みて創案されたものであって、その目的とするところは、所望の乗り心地を実現し得るのはもちろんのこと、オイルロックを実践する際の油量を大きくすることを可能にして、たとえば、二輪車の前輪側に架装されるフロントフォークに利用されて、その汎用性の向上を期待するのに最適となる油圧緩衝器を提供することである。
上記した目的を達成するために、この発明による油圧緩衝器の構成を、懸架バネの配在下に車体側チューブ内に車輪側チューブを出没可能に挿通させながら車体側チューブの軸芯部に垂設されるロッド体を車輪側チューブの軸芯部に起立するシリンダ体内に出没可能に挿通させるダンパ部を有する一方で、ダンパ部におけるロッド体側に保持されながら下端で懸架バネの上端を係止する上方バネ受けを有すると共に、ダンパ部におけるシリンダ体の外周に保持されながら上端で懸架バネの下端を担持する下方バネ受けを有してなる油圧緩衝器において、上方バネ受けがほぼ筒状に形成されてその内側へダンパ部におけるシリンダ体のヘッド部あるいはこのヘッド部に保持されたオイルロックピースの導入を許容してオイルロックを可能にするオイルロックケースを兼ねる一方で、下半側にその内外の連通を可能にして作動油の通過時に絞りとして機能する孔を有してなるとする。
それゆえ、請求項1の発明にあっては、懸架バネの上端を係止する上方バネ受けがオイルロック構造におけるオイルロックケースを兼ねるとするから、オイルロックケースが懸架バネの上方に配在されることになり、したがって、オイルロックケースの外径を懸架バネの内径以下にする規制を受けなくなってオイルロックケースを大きく形成し得ることになり、十分な油量を確保した状態下のオイルロックを実践し得ることになる。
そして、上方バネ受けが下半側にその内外の連通を可能にして作動油の通過時に絞りとして機能する孔を有するから、伸縮の基準位置を超えて最収縮状態に近づいて作動油の油面が上方バネ受けの内側に臨在されるとき、作動油が上記の孔を通過することになって、所定の絞り効果を得ることが可能になる。
その結果、この発明の油圧緩衝器によれば、所望の乗り心地を実現し得るのはもちろんのこと、オイルロックを実践する際の油量を大きくすることを可能にし得ることになる。
以下に、図示した実施形態に基づいて、この発明を説明するが、この発明による油圧緩衝器は、自動二輪車の前輪側に架装されるフロントフォークを構成するもので、車体側チューブたるアウターチューブ1の下端側内に車輪側チューブたるインナーチューブ2の上端側を出没可能に挿通してなる。
そして、この油圧緩衝器にあっては、軸芯部にダンパ部を有しており、このダンパ部を構成するシリンダ体3がインナーチューブ2の軸芯部に起立すると共に、このシリンダ体3の上端側内にアウターチューブ1の軸芯部に垂設されたロッド体4の下端側が出没可能に挿通されてなるとしている。
そしてまた、この油圧緩衝器にあっては、アウターチューブ1とインナーチューブ2との内側、すなわち、ダンパ部の外側がリザーバ室Rに設定されていて、このリザーバ室Rには、シリンダ体3の外周に保持されたブラダBで画成される気室Aが設けられている。
ちなみに、このリザーバ室Rにある作動油の上端面たる油面Oは、図示するところでは、アウターチューブ1内に臨在されているインナーチューブ2の上端からやや下がった位置にあるように設定されていて、後述する上方バネ受け5の下端が近隣するように位置決められている。
一方、ダンパ部を構成するシリンダ体3内には、図示しないが、ロッド体4の下端部たる先端部に保持されたピストンが摺動可能に収装されていて、このピストンがシリンダ体3内にロッド側室たる伸側室とピストン側室たる圧側室とを画成すると共に、このピストンに配在の伸側減衰弁および伸側チェック弁を介して伸側室と圧側室とを連通している。
そして、このダンパ部にあっては、同じく図示しないが、シリンダ体3の下端部となるボトム端部内にベースバルブ部が配在されていて、このベースバルブ部に配在の圧側減衰弁および圧側チェック弁を介してシリンダ体3内の圧側室と前記したリザーバ室Rとが連通されている。
それゆえ、上記のダンパ部を有する油圧緩衝器にあっては、伸縮作動時にダンパ部が伸縮するから、ピストンに配在の伸側減衰弁およびベースバルブ部における圧側減衰弁によるいわゆる速度依存の減衰力が発生されることになる。
つぎに、この油圧緩衝器にあっても、内部に懸架バネSが収装されていて、この懸架バネSの附勢力でインナーチューブ2がアウターチューブ1内から脱け出るように、すなわち、伸長方向に附勢されてなるとしている。
このとき、懸架バネSの上端は、アウターチューブ1の上端内部に上方バネ受け5を介して係止されるとし、また、懸架バネSの下端は、前記したリザーバ室Rに配在された下方バネ受け6を介してインナーチューブ2のボトム側に担持されるとしている。
ちなみに、下方バネ受け6は、前記したブラダBの上端部分に干渉しない態勢にしてシリンダ体3の外周に保持されているが、図示する実施形態では、後述するように、チェック弁の機能を果たすと共にリリーフ弁として機能するように設定されている。
ところで、上方バネ受け5は、図示するところでは、有頭のほぼ筒状に、すなわち、ほぼ釣鐘状に形成されていて、その上端部がロッド体4の上端部たる基端部の外周に固定状態に定着されて加担で懸架バネSの上端を係止しながら、この発明では、オイルロック構造を構成するオイルロックケースを兼ねるとしている。
ちなみに、図示するところでは、上方バネ受け5は、ロッド体4の外周に固定状態に定着されるとしているが、これに代えて、図示しないが、この上方バネ受け5がロッド体4の外周に摺動可能な状態に保持されると共に、上方バネ受け5の上端とアウターチューブ1の上端内部との間に配在される附勢バネで下方の懸架バネSに向けて附勢されるとしても良い。
そして、上方バネ受け5がロッド体4に対して摺動可能に保持されながら附勢バネで下方の懸架バネSに向けて附勢される場合には、この上方バネ受け5の下端を下方の油面Oに積極的に近づけるようにすることが可能になる点で有利となる。
つぎに、図示するところでは、上方バネ受け5にあって、下半側の内径が上半側の内径より大きくなるように設定されていて、ここに言うオイルロック構造を構成する後述のオイルロックピース7が上半側内に進入する前は、このオイルロックピース7が下半側の内周に接触しないように配慮している。
その一方で、この上方バネ受け5の下半側には、絞りを構成する孔5aが開穿されていて、この上方バネ受け5内に油面Oが上昇してくるときに、作動油が孔5aを介してこの上方バネ受け5外に流出することになり、このとき、所定の減衰作用が具現化されるとしている。
また、この上方バネ受け5にあっては、上半側の内径をオイルロックピース7が密接し得る寸法に設定しており、したがって、この上半側内にオイルロックピース7が嵌入する、すなわち、最収縮作動時には、この上半側内に作動油が閉じ込められる状況になって、クッション効果が発揮されると共に、オイルロック現象が発現されることになる。
そして、この上方バネ受け5の上半側にあっては、内外の連通を可能にする小孔5bが開穿されていて、この上半側内に進入したオイルロックピース7が後退して退出するときに、外部の油がこの小孔5bを介して上半側内に流入して上半側内における負圧化を回避させて、オイルロックピース7の退出を容易にするとしている。
のみならず、オイルロックピース7が上方バネ受け5の上半側内に侵入するとき、この上半側内の作動油がこの上半側とオイルロックピースとの間に出現する環状の隙間(図示および符示せず)および上記の小孔5bを介して上半側の外部に流出することになるから、その間中、言わば大きい減衰力の発生を期待できることになる。
ところで、オイルロックピース7は、図示するところにあっては、ダンパ部を構成するシリンダ体3におけるヘッド部3aの外周に移動可能に、すなわち、シリンダ体3の軸線方向に沿って昇降可能に保持されてなるとしている。
そして、このオイルロックピース7は、径方向に適宜の肉厚を有すると共に、シリンダ体3の軸線方向となる移動方向に適宜の長さを有してなり、外周が上記した上方バネ受け5の上半側の内周に密接する外径を有するとしている。
このとき、このオイルロックピース7は、図4に示すように、いわゆる先端部に半径方向の切り欠き7aを有していて、オイルロック時には、図示するいわゆる後退状態にあってシート部31dを閉鎖する一方で、このオイルロックピース7が上方バネ受け5の内側から退出するときには、このオイルロックピース7がいわゆる浮き上がるようになってシート部31dを開放し、オイルロック室への作動油の補給を可能にするチェック弁機能を持たせるようにしても良いことはもちろんである。
ちなみに、オイルロックピース7についてだが、上方バネ受け5たるオイルロックケースに嵌入されるときに所定のオイルロックを可能にする限りには任意の構造を選択でき、図示しないが、たとえば、上記のオイルロックピース7を介装させるシリンダ体3のヘッド部3aがそのままオイルロックピースに設定されるとしても良く、この場合には、いわゆる部品点数を削減できる利点がある。
それゆえ、上記した上方バネ受け5を有してなる油圧緩衝器にあっては、上方バネ受け5の下端位置を可能な限りに下降させることで、この上方バネ受け5に上端が係止される懸架バネSの上端位置を可能な限りに下降させることが可能になり、したがって、油圧緩衝器の伸縮作動時に懸架バネSの上端が油面Oを掻き回して作動油中にエアを混入させる機会を大幅に減少させることが可能になる。
そして、上記した上方バネ受け5を有してなるオイルロック構造を備えるこの油圧緩衝器にあっては、その収縮作動時に、前記したダンパ部のベースバルブ部における圧側減衰弁によって圧側減衰力を発生するのに加えて、作動油が上方バネ受け5に開穿の絞りとしての孔5aを通過することで、さらなる圧側の減衰力を発生することになる。
のみならず、この油圧緩衝器が最収縮作動するときには、オイルロックピース7が上方バネ受け5の上半側内に進入することになり、このとき、オイルロック現象が発現されて、この油圧緩衝器におけるいわゆる底突き現象が回避されることになる。
なお、上記したところは、油圧緩衝器における底突き現象を圧側減衰力の発生とオイルロックとで回避するとしたが、より確実な底突き防止を意図する場合には、図1中に仮想線図で示すように、上方バネ受け5内にゴムなどの弾性に富む材料からなるクッション部材8を配在すると共に、このクッション部材8に上方バネ受け5内に進入してくるシリンダ体3のヘッド部3a、あるいは、このヘッド部3aに保持されているオイルロックピース7を衝突させ、ダンパ部の、すなわち、この油圧緩衝器のさらなる収縮作動を強制的に阻止する構成を採用するとしても良い。
ところで、上記した収縮作動時に懸架バネSの下端を担持する下方バネ受け6についてであるが、前述したように、図示するところでは、この下方バネ受け6がチェック弁の機能を果たすと共にリリーフ弁として機能するとしている。
すなわち、下方バネ受け6は、図2に示すように、実質的に懸架バネSの下端を担持する環状本体61がダンパ部を構成するシリンダ体3の外周に昇降可能に介装されながら外周側に環状弁体62を遊嵌させてなるとしている。
このとき、環状本体61は、その上端で懸架バネSの下端を担持するとし、また、環状弁体62は、環状本体61の外周とこれが対向するインナーチューブ2の内周との間に出現する環状隙間6aを下方のブラダB側から開閉可能に閉塞するとしている。
そして、環状本体61は、環状弁体62に並列するように、環状本体61の内外の連通を許容する貫通孔61aを有していて、また、この環状本体61を介装させるシリンダ体3は、環状本体61がこのシリンダ体3の外周に沿って適宜のストロークを上昇するとき、環状本体61の内周とシリンダ体3の外周との間に作動油の抜けを許容するテーパ面3bを有するとしている。
それゆえ、この下方バネ受け6にあっては、その上方がその下方たるブラダB側に比較して高圧側になるときに、この高圧側の作動油が環状本体61を交わすようにして、すなわち、環状弁体62を押し下げるようにしてブラダBの外周側となるリザーバ室Rに流入することを許容すると共に、これによってブラダBの外周側となるリザーバ室R側が高圧側となるときに、この高圧側の作動油が下方バネ受け6の上方側に流出することを環状弁体62が阻止してチェック弁として機能することになる。
そして、この下方バネ受け6にあっては、その上方に圧力変動が生じても、ダンパ部内に悪影響を及ぼさないようにリリーフ弁としても機能するようにしている。
すなわち、たとえば、油圧緩衝器が伸長作動するときには、ダンパ部内にリザーバ室Rからの作動油が補給されるが、このとき、作動油の油面Oが上方バネ受け5に開穿の孔5aより上方にあり、しかも、伸張作動速度が速いときには、リザーバ室Rが負圧傾向になり、したがって、ダンパ部内への作動の補給を十分に実践できなくなる不具合がある。
このため、下方バネ受け6にリリーフ弁機能を持たせ、この下方バネ受け6の下方の油圧を所定圧力に維持し得るようにしている訳だが、これによって、油圧緩衝器の伸張作動時にダンパ部内へ作動油を補給するとき、下方バネ受け6より下方の圧力は、所定圧力に維持され、かつ、ブラダBの拡大によりダンパ部内へ十分作動油を補給することが可能になる。
ただ、この発明では、上記したように、ブラダBの外部側における油圧は、ダンパ部の内部における油圧を保障する基になるから、このブラダBの外部側における油圧を必要以上に高くせずして適正に維持することを優先させる見地から、上記したリリーフ弁としての機能が必要になる。
そのため、図示するところでは、下方バネ受け6の下方がその上方に比較して言わば必要以上に高圧になるとき、環状本体61がシリンダ体3の外周で上昇し、この環状本体61の内周とシリンダ体3におけるテーパ面3bの外周との間に出現する隙間を介してこの下方バネ受け6の下方側の作動油を上方側に流出させることになる。
以上からして、この油圧緩衝器が収縮作動するときには、ロッド体4の移動体積分の作動油が下方バネ受け6の下方へ漏出すると共に、上方バネ受け5の上方も油圧ガ上昇し、作動油が下方バネ受け6の下方へと流入する。
したがって、下方バネ受け6の下方が所定圧力に設定されるから、この油圧緩衝器が収縮作動から反転して伸長作動するときに、ダンパ部内への作動油の補給が十分に行われるから、この油圧緩衝器における伸長作動時に安定した伸側減衰力の発生を期待できることになる。
以上からすれば、上記した下方バネ受け6については、チェック弁機能に併せてリリーフ弁機能を発揮するように設定される限りには、図2に示すところに代えて、他の任意の構成が採用されて良く、たとえば、図3に示すところでは、環状弁体62を着座させる環状シート部材63に開穿されてブラダB側と連通する孔63aを懸架バネS側から開閉可能に閉塞するOリングからなる環状弁体64を有してなるとしている。
それゆえ、この図3に示すところでは、下方バネ受け6をシリンダ体3の外周で摺動させないから、シリンダ体3の外周を摺動面仕上げしなくて済むと共にシリンダ体3の外周にテーパ面3bを形成しなくて済む点で有利となり、また、シリンダ体3においてテーパ面3bを形成し得るように肉厚を厚くする必要がなく、重量の増大化を危惧しなくて済む点で有利となる。
以上のように、この発明にあっては、油圧緩衝器が最収縮状態になるときに、オイルロックケースを兼ねる上方ばね受け5に開穿の孔5aを作動油が通過することで、所定の絞り効果が得られるとしているから、このことからすると、油圧緩衝器が最収縮状態から反転して伸長作動するときには、以下のような不都合が招来されると危惧される可能性がある。
すなわち、上記の孔5aは、絞りとして機能するものであるから、上方バネ受け5の外周側の作動油が孔5aを通過して内周側に流入する場合にも、同じく絞りとして機能する、すなわち、絞り抵抗を生じることになる。
その結果、油圧緩衝器が最収縮状態から反転して伸長作動するときには、上方バネ受け5の外周側からの作動油が孔5aを通過して上方バネ受け5の内周側に流入するとき、この内周側が、すなわち、下方バネ受け6の上方側が負圧傾向になる。
そして、このときに、下方バネ受け6が上方バネ受け5の下方とブラダBの外周側たるリザーバ室Rの外部側との間のダイレクトな連通を許容している場合には、ブラダBの外部側が負圧になり、その影響がダンパ部に波及して、ダンパ部における設定通りの作動を期待できなくなる。
それに対して、この発明では、下方バネ受け6は、チェック弁として機能するように構成されているから、この下方バネ受け6の下方の圧力状体を維持する、すなわち、上方バネ受け5の下方が負圧傾向になるとしても、この負圧の影響をリザーバ室Rの外部側に波及させないことが可能になり、したがって、ダンパ部に上記の負圧の影響が波及するのを回避し得て、ダンパ部における設定通りの作動を期待し得ることになる。
この発明によるフロントフォークを構成する油圧緩衝器を部分的に破断して示す半截縦断面図である。 下方バネ受けの一実施形態を示す拡大部分縦断面図である。 下方バネ受けの他の実施形態を図2と同様に示す図である。 ダンパ部を構成するシリンダ体のヘッド部の内部構造を示す拡大部分縦断面図である。
符号の説明
1 車体側チューブたるアウターチューブ
2 車輪側チューブたるインナーチューブ
3 ダンパ部を構成するシリンダ体
3a ヘッド部
4 ダンパ部を構成するロッド体
5 上方バネ受け
5a 孔
6 下方バネ受け
7 オイルロックピース
8 クッション部材
A 気室
B ブラダ
R リザーバ室
S 懸架バネ

Claims (4)

  1. 懸架バネの配在下に車体側チューブ内に車輪側チューブを出没可能に挿通させながら車体側チューブの軸芯部に垂設されるロッド体を車輪側チューブの軸芯部に起立するシリンダ体内に出没可能に挿通させるダンパ部を有する一方で、ダンパ部におけるロッド体側に保持されながら下端で懸架バネの上端を係止する上方バネ受けを有すると共に、ダンパ部におけるシリンダ体の外周に保持されながら上端で懸架バネの下端を担持する下方バネ受けを有してなる油圧緩衝器において、上方バネ受けがほぼ筒状に形成されてその内側へダンパ部におけるシリンダ体のヘッド部あるいはこのヘッド部に保持されたオイルロックピースの導入を許容してオイルロックを可能にするオイルロックケースを兼ねる一方で、下半側にその内外の連通を可能にして作動油の通過時に絞りとして機能する孔を有してなることを特徴とする油圧緩衝器
  2. 車体側チューブおよび車輪側チューブで画成される内部であってダンパ部の外側となるリザーバ室におけるシリンダ体の外周にブラダが保持されてブラダの内側に気室が画成されてなる一方で、下方バネ受けがその上方たる懸架バネ側からの作動油のその下方たるブラダの外側への通過を許容しながらその逆流を阻止するチェック弁構造に形成されると共に、ブラダの外側の油圧が懸架バネのばね力に勝る高圧になるときにこの高圧を懸架バネ側に解放させるリリーフ弁構造に形成されてなる請求項1に記載の油圧緩衝器
  3. 伸縮基準位置にあるときにリザーバ室に収容の作動油における油面が上方バネ受けの下方に位置決められると共に、基準位置を超えて際収縮状態に近づくときに上記の油面が上方バネ受けの内側に臨在されてなる請求項1に記載の油圧緩衝器
  4. 上方バネ受けの上半側の内側にシリンダ体におけるヘッド部あるいはこのヘッド部に保持されたオイルロックピースの当接を許容するクッション部材が配在されてなる請求項1に記載の油圧緩衝器
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