JP2016134397A - 半導体接合用接着フィルム - Google Patents
半導体接合用接着フィルム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2016134397A JP2016134397A JP2015006128A JP2015006128A JP2016134397A JP 2016134397 A JP2016134397 A JP 2016134397A JP 2015006128 A JP2015006128 A JP 2015006128A JP 2015006128 A JP2015006128 A JP 2015006128A JP 2016134397 A JP2016134397 A JP 2016134397A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- adhesive layer
- semiconductor
- bonding
- acid
- semiconductor bonding
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Abstract
Description
フリップチップ実装においては、基板又は半導体チップに予め貼り付けた半導体接合用接着フィルムを介して半導体チップを接合する方法が行われている。
このような方法では、まず、半導体接合用接着フィルムを半導体ウエハに貼り合わせ、この状態で半導体接合用接着フィルムごと半導体ウエハをダイシングして個々の半導体チップに分割し、得られた半導体チップを基板等の上に実装(ダイボンディング)する。
このように半導体ウエハのバンプが潰されることを防ぐ方法として、特許文献1には、粘着剤層及び支持層を積層した半導体接合用接着フィルムを用いる方法が開示されている。このような半導体接合用接着フィルムでは、粘着剤層の緩衝機能によりバンプが保護される。また、粘着剤層を有することにより、半導体接合用接着フィルムの作製において、フィルムをロールで巻き取る際の巻きズレを抑制することができる。
しかしながら、接着剤の組成や用いる粘着剤との組み合わせによっては、半導体接合用接着剤層と粘着剤層とを積層して保管している間に、半田接合性が低下するという問題があった。
以下、本発明を詳述する。
本発明者らは、フリップチップボンディングに用いる、支持層と、支持層に積層された粘着剤層と、粘着剤層に積層された半導体接合用接着剤層とを有する半導体接合用接着フィルムにおいて、粘着剤層にシリコーン系粘着剤、又は、スチレン系エラストマーを含むゴム系粘着剤を用い、半導体接合用接着剤層に架橋可能な樹脂とフラックス活性を有する化合物とを用いることによって、ラミネート時のバンプ保護性及び製造時の巻きズレ防止性を発現しつつ、半導体接合用接着剤層と粘着剤層間の成分の移行を抑え、長期保管後も良好な半田接合性が保たれることを見出し、本発明を完成するに至った。
上記粘着剤層(B)は、シリコーン系粘着剤、又は、スチレン系エラストマーを含むゴム系粘着剤を含有する。
本発明の半導体接合用接着フィルムでは、このような粘着剤層(B)を用いることにより、半導体接合用接着剤層(C)がフラックス活性を有する化合物及び液状エポキシ樹脂を含む架橋可能な樹脂を含んだものであっても、ラミネート時のバンプ保護性及び製造時の巻きズレ防止性を発現しつつ、半導体接合用接着剤層と粘着剤層との間での成分の移行を抑え、長期保管後も良好な半田接合性を保つことができる。
なお、これらの付加反応型シリコーン系粘着剤は上記粘着剤層(B)の形成時に硬化するものである。
上記シリコーン系粘着剤として、付加反応型シリコーン系粘着剤を用いる場合、上記シリコーン系粘着剤は白金触媒等の触媒を含んでいてもよい。
例えば、上記付加反応型シリコーン系粘着剤は、必要に応じて、トルエン等の溶剤で希釈したシリコーン樹脂溶液を、白金触媒等の触媒を添加して均一になるよう攪拌した後、上記支持層(A)上に塗布し、100〜130℃/1〜5分で硬化させることができる。
また、必要に応じて、上記付加反応型シリコーン系粘着剤に架橋剤、粘着力を制御するための添加剤を加えたり、上記粘着剤層(B)の形成前に上記支持層(A)にプライマー処理を施したりしてもよい。
上記スチレン系エラストマーとしては、具体的には、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(SBS)、スチレン−ブタジエン−ブチレン−スチレン共重合体(SBBS)、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体(SEBS)、水添スチレン−ブチレンゴム(HSBR)、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン共重合体(SEPS)、スチレン−イソブチレン−スチレン共重合体(SIBS)、スチレン−エチレン−ブチレン−エチレン共重合体(SEBC)等が挙げられる。
上記厚みが3μm未満であると、上記粘着剤層(B)の厚みが不充分となり、ラミネート時のバンプ保護性及び製造時の巻きズレ防止性が不充分となることがある。上記厚みが80μmを超えても厚み増大による効果は得られない。
上記厚みのより好ましい下限は5μm、より好ましい上限は50μmである。
なお、上記支持層(A)と上記粘着剤層(B)との間には、更に中間層として、上記支持層(A)と上記粘着剤層(B)とを接着させる層が存在してもよい。
本発明の半導体接合用接着フィルムでは、このような半導体接合用接着剤層(C)であっても、上記粘着剤層(B)を用いることにより、ラミネート時のバンプ保護性及び製造時の巻きズレ防止性を発現しつつ、半導体接合用接着剤層と粘着剤層間での成分の移行を抑え、長期保管後も良好な半田接合性を保つことができる。
なお、本明細書において、架橋可能な樹脂とは、熱及び/又は光によって架橋する官能基を有し、3次元網目構造を形成して硬化する樹脂を意味する。
また、上記多環式炭化水素骨格を主鎖に有するエポキシ樹脂は特に限定されず、例えば、ジシクロペンタジエンジオキシド、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、テトラヒドロキシフェニルエタン型エポキシ樹脂、テトラキス(グリシジルオキシフェニル)エタン、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート等が挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、2種以上が併用されていてもよい。なかでも、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂が好ましい。
上記ナフタレン型エポキシ樹脂としては、例えば、1−グリシジルナフタレン、2−グリシジルナフタレン、1,2−ジグリシジルナフタレン、1,5−ジグリシジルナフタレン、1,6−ジグリシジルナフタレン、1,7−ジグリシジルナフタレン、2,7−ジグリシジルナフタレン、トリグリシジルナフタレン又は1,2,5,6−テトラグリシジルナフタレン等が挙げられる。
なお、本明細書中、常温とは25℃±15℃程度を意味する。
上記エポキシ基を有する高分子化合物として、例えば、エポキシ基含有アクリルゴム、エポキシ基含有ブタジエンゴム、ビスフェノール型高分子量エポキシ樹脂、エポキシ基含有フェノキシ樹脂、エポキシ基含有アクリル樹脂、エポキシ基含有ウレタン樹脂、エポキシ基含有ポリエステル樹脂等が挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。なかでも、硬化物の機械的強度及び耐熱性を高めることができるため、エポキシ基含有アクリル樹脂が好ましい。
上記脂肪族酸無水物としては、無水コハク酸、ポリアジピン酸無水物、ポリアゼライン酸無水物、ポリセバシン酸無水物等が挙げられる。
上記脂環式酸無水物としては、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水メチルハイミック酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルシクロヘキセンジカルボン酸無水物等が挙げられる。
上記芳香族酸無水物としては、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、エチレングリコールビストリメリテート、グリセロールトリストリメリテート等が挙げられる。
上記脂肪族カルボン酸としては、特に限定されないが、例えば、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、ピバル酸、カプロン酸、カプリル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、オレイン酸、フマル酸、マレイン酸、シュウ酸、マロン酸、琥珀酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸、ピメリン酸等が挙げられる。
上記芳香族カルボン酸としては、例えば、安息香酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ヘミメリット酸、トリメリット酸、トリメシン酸、メロファン酸、プレーニト酸、ピロメリット酸、メリット酸、キシリル酸、ヘメリト酸、メシチレン酸、プレーニチル酸、トルイル酸、ケイ皮酸、2−ヒドロキシ安息香酸、3−ヒドロキシ安息香酸、4−ヒドロキシ安息香酸、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、ゲンチジン酸(2,5−ジヒドロキシ安息香酸)、2,6−ジヒドロキシ安息香酸、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、没食子酸(3,4,5−トリヒドロキシ安息香酸)等の安息香酸誘導体、1,4−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸、3,5−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸、3,5−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸等のナフトエ酸誘導体、フェノールフタリン、ジフェノール酸等が挙げられる。
上記亜リン酸モノエステルとして、例えば、亜リン酸モノメチル、亜リン酸モノエチル、亜リン酸モノブチル、亜リン酸モノラウリル、亜リン酸モノオレイル、亜リン酸モノフェニル、亜リン酸モノナフチル等が挙げられる。
上記亜リン酸ジエステルとして、例えば、亜リン酸ジメチル、亜リン酸ジエチル、亜リン酸ジブチル、亜リン酸ジラウリル、亜リン酸ジオレイル、亜リン酸ジフェニル、亜リン酸ジナフチル、亜リン酸ジ−o−トリル、亜リン酸ジ−m−トリル、亜リン酸ジ−p−トリル、亜リン酸ジ−p−クロロフェニル、亜リン酸ジ−p−ブロモフェニル、亜リン酸ジ−p−フルオロフェニル等が挙げられる。
このようなフラックス活性を有する硬化剤としては、例えば、YH−306、YH−307、YH−309(いずれも三菱化学社製)等の酸無水物系硬化剤等が挙げられる。
また、フラックス活性を有する硬化促進剤としては、例えば、フジキュアー7000、フジキュアー7001、フジキュアー7002(T&K TOKA社製)等が挙げられる。
上記合計含有量が10重量%未満であると半田接合性が低下したり、接着力が不足したりすることがある。上記合計含有量が40重量%を超えると実装時にボイドが発生したり、長期保管後の半田接合性が不充分となったりすることがある。
上記合計含有量は、より好ましい下限が12重量%、より好ましい上限が30重量%である。
なお、上記合計含有量は、例えば、ガスクロマトグラフ質量分析法により測定することができる。
上記変化量が3重量%以上であると、長期保管後の半田接合性が不充分となることがある。
上記変化量は2重量%未満であることがより好ましい。
上記フィラーの含有量が10重量%未満であると半導体接合用接着フィルムの接合信頼性が低下することがある。上記フィラーの含有量が70重量%を超えると製膜性が低下したり、半田接合性が低下したりすることがある。
上記厚みのより好ましい下限は10μm、より好ましい上限は100μmである。
上記ガラス転移温度Tgが−10℃未満であるとタックが強く、ハンドリング性が低下することがある。上記ガラス転移温度Tgが10℃以上であるとフィルムの可撓性が低下したり、半田接合性が低下したりすることがある。
なお、上記ガラス転移温度Tgは、例えば、示差走査熱量測定により求めることができる。
上記変化量が5℃以上であると、長期保管後の半田接合性が不充分となることがある。
上記変化量は4℃未満であることがより好ましい。
上記ダイシングテープは、半導体ウエハをダイシングする際に一般的に用いられるダイシングテープであれば特に限定されないが、基材と、上記基材の片面に積層された粘着剤層とを有することが好ましい。
上記ダイシングテープの基材は特に限定されず、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム等のポリエステル系フィルムや、ポリテトラフルオロエチレンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリビニルアセテートフィルム等のポリオレフィン系フィルムや、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリイミドフィルム等のプラスチックフィルム等が挙げられる。なかでも、エクスパンド性に優れており、環境負荷が小さいため、ポリオレフィン系フィルムが好ましい。
まず、シリコーン系粘着剤、又は、スチレン系エラストマーを含む粘着剤溶液を支持層(A)上に塗工し、加熱乾燥して支持層(A)上に粘着剤層(B)を形成し、粘着剤層付き基材フィルムを作製する。更に、架橋可能な樹脂等を含有する樹脂溶液を離型フィルム上に塗布し、加熱乾燥して離型フィルム上に半導体接合用接着剤層(C)を形成した後、この半導体接合用接着剤層(C)に粘着剤層付き基材フィルムの粘着剤層(B)をラミネートする。更に、支持層(A)の粘着剤層(B)と接する面とは反対側の面に、ダイシングテープを貼り合わせてもよい。
シリコーン系粘着剤を含む粘着剤層(B)が支持層(A)に積層された粘着剤層付き基材フィルムの市販品として、例えば、パナプロテクトシリーズ(パナック社製)等が挙げられる。また、スチレン系エラストマーを含むゴム系粘着剤を含む粘着剤層(B)が支持層(A)に積層された粘着剤層付き基材フィルムの市販品として、例えば、FSA−010C、FSA−010M、FSA−020M、FSA−050M、FSA−100M、FSA−150M、FSA−300M、FSA−010B、FSA−020B(いずれもフタムラ化学社製)等が挙げられる。
このとき、ダイシングを1段階で行ってもよいが、ダイシングによる上記半導体ウエハの破損を防ぐ観点から、ダイシングを2段階(ステップカット)で行うことが好ましい。また、ダイシングでは、一枚の刃でダイシングするシングルカット、二枚の刃でダイシングするステップカット、二枚の刃でダイシングするベベルカット等を用いることができる。ベベルカットでは、上記半導体ウエハの表面を切断するために、断面がV字形状の刃が用いられる。なかでも、ダイシングによる上記半導体ウエハの破損を防ぐ観点から、ステップカットが好ましい。
(1)シリコーン系粘着剤
・シリコーン樹脂
LTC−755:東レ・ダウコーニング社製、
SD4587L:東レ・ダウコーニング社製
X−40−3229:信越化学工業社製
・白金触媒
NC−25:東レ・ダウコーニング社製
CAT−PL−50T:信越化学工業社製
(2)スチレン系エラストマーを含むゴム系粘着剤
・スチレン系エラストマー
シブスター073T:カネカ社製、スチレン系重合体ブロックとイソブチレン系重合体ブロックからなるスチレン系エラストマー、スチレン−イソブチレン−スチレン共重合体(SIBS)
クレイトンG1657:クレイトンポリマー社製、スチレン系重合体ブロックとエチレン/ブチレン系共重合体ブロックからなるスチレン系エラストマー、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレン共重合体(SEBS)
・粘着付与剤
アルコンP−125:荒川化学工業社製、脂環族飽和炭化水素樹脂
(3)アクリル樹脂
SK−1495C:綜研化学社製
SK−2975:綜研化学社製
(4)ウレタン樹脂
US−902A:一方社油脂工業社製
(5)その他の成分
・架橋剤
コロネートL−45:積水フーラー社製
(1)架橋可能な樹脂
HP−7200HH:DIC社製、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、常温で固体
EP−4088L:アデカ社製、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、常温で液体
G−2050:日油社製、エポキシ基含有アクリル樹脂
(2)フラックス活性を有する化合物
グルタル酸:和光純薬工業社製、フラックス剤
YH−309:三菱化学社製、酸無水物系硬化剤
フジキュアー7000:T&K TOKA社製、イミダゾール系硬化促進剤
(3)フラックス活性を有しない硬化剤及び硬化促進剤
TMMP:SC有機化学社製、チオール系硬化剤
2MA−OK:四国化成社製、イミダゾール系硬化促進剤
(4)その他の成分
・無機フィラー
SSP−01PT:トクヤマ社製、表面処理球状シリカフィラー
・シランカップリング剤
KBE−402:信越化学工業社製、エポキシシラン
・応力緩和剤
AC−4030:ガンツ化成社製、コアシェル型アクリルゴム粒子
(粘着剤層付き基材フィルムの作製)
支持層(A)として、PETフィルム(帝人デュポンフィルム社製「A−31」、厚み25μm、非処理面使用)を用いた。
半導体接合用接着剤層(C)の原料として、表1に示す原料を表1に示す割合で配合し、樹脂組成物を作製した。得られた樹脂組成物を溶剤としてメチルエチルケトンに固形分60重量%となるように添加し、撹拌して樹脂溶液を得た。得られた樹脂溶液を、離型フィルムの上に厚み30μmになるようにアプリケーターを用いて塗布し、110℃のオーブン内で3分間加熱乾燥し、離型フィルム上に半導体接合用接着剤層(C)を形成した。
半導体接合用接着剤層(C)に、上記粘着剤層付き基材フィルムの粘着剤層(B)を常温でラミネートし、ラミネート体を得た。ラミネート体を円形に切り抜いた後、支持層(A)の粘着剤層(B)と接する面とは反対側の面にダイシングテープとしてのPEテープ#6318−B(積水化学工業社製、厚み70μmのポリエチレンフィルムの片面に、厚み10μmのゴム系粘着剤層が形成されている粘着フィルム)をゴム系粘着剤層側から貼り合わせた。その後、ダイシングテープを円形に切り抜いた。このようにして、離型フィルム/半導体接合用接着剤層(C)/粘着剤層(B)/支持層(A)/ダイシングテープがこの順で積層された半導体接合用接着フィルムを作製した。
表1に示す原料を用い、表1に示す配合割合に変更した以外は実施例1と同様にして半導体接合用接着フィルムを作製した。
粘着剤層付き基材フィルムとして、予め支持層(A)に粘着剤層(B)が積層された下記のものを用いた以外は実施例1と同様にして、半導体接合用接着フィルムを作製した。
実施例4:FSA−010C(フタムラ化学社製、支持層(A):ポリプロピレンフィルム、粘着剤層(B):スチレン系エラストマーとポリプロピレン系樹脂混合物)
実施例5:FSA−010M(フタムラ化学社製、支持層(A):ポリプロピレンフィルム、粘着剤層(B):スチレン系エラストマーとポリプロピレン系樹脂混合物)
実施例6:FSA−020M(フタムラ化学社製、支持層(A):ポリプロピレンフィルム、粘着剤層(B):スチレン系エラストマーとポリプロピレン系樹脂混合物)
原料の配合割合を表1に示す割合とした以外は実施例1と同様にして、半導体接合用接着フィルムを作製した。
(粘着剤層付き基材フィルムの作製)
粘着剤層(B)の原料として、表1に示す原料を表1に示す割合で配合し、混練することにより、粘着剤組成物を作製した。得られた粘着剤組成物とポリプロピレンとを、成形温度200℃でTダイ法により共押出し、ポリプロピレンからなる支持層(A)に粘着剤層(B)が積層された粘着剤層付き基材フィルムを作製した。支持層(A)の厚みは40μm、粘着剤層(B)の厚みは5μmであった。
表1に示す原料を用い、表1に示す配合割合とした以外は実施例9と同様にして、半導体接合用接着フィルムを作製した。
表1に示す原料を用い、表1に示す配合割合とし、(粘着剤層付き基材フィルムの作製)において、100℃のオーブンで5分間加熱乾燥し、更に40℃のオーブン内で3日間養生して粘着剤層(B)を架橋させ、粘着剤層付き基材フィルムを作製した以外は実施例1と同様にして、半導体接合用接着フィルムを作製した。
なお、比較例4では粘着剤層(B)を形成しなかった。
表1に示す原料を用い、表1に示す配合割合に変更した以外は実施例1と同様にして半導体接合用接着フィルムを作製した。
得られた半導体接合用接着フィルムについて、次の工程で評価を行った。結果を表2に示した。
得られた半導体接合用接着フィルムの粘着剤層(B)と半導体接合用接着剤層(C)とを剥離し、半導体接合用接着剤層(C)を露出させた。半導体接合用接着剤層(C)について、ガスクロマトグラフ質量分析計(JMS K−9、日本電子社製)を用い、製造直後の含有成分を定量した。また、示差走査熱量測定装置(DSC6220、セイコーインスツルメンツ社製)を用い、製造直後の半導体接合接着剤層(C)のガラス転移温度Tgを測定した。
また、得られた半導体接合用接着フィルムを常温で2週間保管した後、粘着剤層(B)と半導体接合用接着剤層(C)とを剥離し、半導体接合用接着剤層(C)を露出させた。製造直後と同様にして、含有成分の定量、ガラス転移温度Tgの測定を行った。
各実施例について、製造直後に測定したものを初期値として、常温で2週間保管後の成分含有量及びガラス転移温度Tgの初期値からの変化量を算出し、以下の基準で評価した。
○:半導体接合用接着剤層(C)中に含まれるフラックス活性を有する化合物と液状エポキシ樹脂との合計含有量の初期値からの変化量が3重量%未満、かつ、ガラス転移温度の初期値からの変化量が5℃未満
×:半導体接合用接着剤層(C)中に含まれるフラックス活性を有する化合物と液状エポキシ樹脂との合計含有量の初期値からの変化量が3重量%以上、又は、ガラス転移温度の初期値からの変化量が5℃以上
得られた半導体接合用接着フィルムを幅330mmにカットし、1m/minのライン速度で3インチ径のプラスチックコアに巻き取った。得られた製造物について以下の基準で評価した。
○:巻きズレが確認されなかった。
×:巻きズレが確認された。
得られた半導体接合用接着フィルムの離型フィルムを剥離し、半導体接合用接着剤層(C)を露出させた。露出した接着剤層(C)を、直径8インチの半田バンプ付きシリコンウエハ(厚み100μm、WALTS−TEG MB50−0101JY、ハンダの溶融温度235℃、ウォルツ社製、バンプ高さ45μm)のバンプ電極を有する面に、真空ラミネーター(ATM−812M、タカトリ社製)を用いて60℃、真空度100Paで貼り合わせた。
貼り合わせた後のバンプ状態を顕微鏡で観察し、以下の基準で評価した。
○:バンプ潰れが確認されなかった。
×:バンプ潰れが確認された。
得られた半導体接合用接着フィルムのダイシングテープをダイシングフレームにマウントし、シリコンウエハの裏面から、ダイシング装置DFD6361(ディスコ社製)を用い、回転数40000rpm、送り速度20mm/秒で7.3mm×7.3mmのチップサイズにダイシングした。なお、ダイシングの際の切り込み深さは、支持層(A)がダイシングテープと接する面まで切り込むように設定した。
ダイシング後、ダイボンダーbestem D−02(キャノンマシーナリー社製)を用いて、突き上げ速度5mm/秒、ピックアップ温度23℃の条件で、分割された半導体チップのピックアップを行った。この工程において、粘着剤層(B)と半導体接合用接着剤層(C)とを剥離し、半導体接合用接着剤層付き半導体チップを得た。
ピックアップした半導体接合用接着剤層付き半導体チップを、Ni/Au電極を有する基板(WALTS−KIT MB50−0101JY、ウォルツ社製)上に、ボンディング装置(東レエンジニアリング社製、FC−3000)を用いてフリップチップ実装した。
実装後のサンプルについて、超音波探傷装置(C−SAM D−9000、SONOSCAN社製)を用いたボイドの観察、4端子法による初期導通の確認及び導通抵抗値の測定を行った。また、実装後のサンプルの断面を、研磨装置を用いて研磨し、顕微鏡で半田接合状態を確認した。ボイド、初期導通、半田接合性について、以下の基準で評価した。
<ボイド>
○:超音波探傷観察においてボイドが確認されなかった。
△:超音波探傷観察においてボイドが数箇所観察された。
×:超音波探傷観察においてボイドが多数確認された。
<初期導通>
○:導通が確認された。
×:導通不良であった。
<半田接合性>
○:半田濡れが良好であった。
△:半田濡れは良好ではないが、半田と基板側電極が接触していた。
×:半田と基板側電極の間に樹脂の噛み込みがあり、接合不良であった。
Claims (3)
- フリップチップボンディングに用いる半導体接合用接着フィルムであって、
支持層(A)と、前記支持層(A)に積層された粘着剤層(B)と、前記粘着剤層(B)に積層された半導体接合用接着剤層(C)とを有し、
前記粘着剤層(B)が、シリコーン系粘着剤、又は、スチレン系エラストマーを含むゴム系粘着剤を含有し、前記半導体接合用接着剤層(C)が、架橋可能な樹脂とフラックス活性を有する化合物とを含む
ことを特徴とする半導体接合用接着フィルム。 - 架橋可能な樹脂は、液状エポキシ樹脂を含有することを特徴とする請求項1記載の半導体接合用接着フィルム。
- 半導体接合用接着フィルム製造直後のフラックス活性を有する化合物と液状エポキシ樹脂との合計含有量は、半導体接合用接着剤層(C)中、10〜40重量%であることを特徴とする請求項2記載の半導体接合用接着フィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015006128A JP6386385B2 (ja) | 2015-01-15 | 2015-01-15 | 半導体接合用接着フィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015006128A JP6386385B2 (ja) | 2015-01-15 | 2015-01-15 | 半導体接合用接着フィルム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016134397A true JP2016134397A (ja) | 2016-07-25 |
JP6386385B2 JP6386385B2 (ja) | 2018-09-05 |
Family
ID=56434607
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015006128A Active JP6386385B2 (ja) | 2015-01-15 | 2015-01-15 | 半導体接合用接着フィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6386385B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113331473A (zh) * | 2021-06-10 | 2021-09-03 | 五邑大学 | 一种包覆水溶性香精的烟用爆珠及其制备方法 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008303283A (ja) * | 2007-06-07 | 2008-12-18 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | プリアプライド用封止樹脂組成物、及びそれを用いた半導体装置の製造方法、半導体装置 |
JP2012146830A (ja) * | 2011-01-12 | 2012-08-02 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | ダイシングテープ一体型接着シート、電子部品及び半導体装置 |
JP2013219349A (ja) * | 2012-03-16 | 2013-10-24 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 接着シートおよび電子部品 |
JP2014133858A (ja) * | 2012-12-10 | 2014-07-24 | Nitto Denko Corp | ダイシングテープ一体型接着シート、及び、ダイシングテープ一体型接着シートを用いた半導体装置の製造方法 |
-
2015
- 2015-01-15 JP JP2015006128A patent/JP6386385B2/ja active Active
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008303283A (ja) * | 2007-06-07 | 2008-12-18 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | プリアプライド用封止樹脂組成物、及びそれを用いた半導体装置の製造方法、半導体装置 |
JP2012146830A (ja) * | 2011-01-12 | 2012-08-02 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | ダイシングテープ一体型接着シート、電子部品及び半導体装置 |
JP2013219349A (ja) * | 2012-03-16 | 2013-10-24 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 接着シートおよび電子部品 |
JP2014133858A (ja) * | 2012-12-10 | 2014-07-24 | Nitto Denko Corp | ダイシングテープ一体型接着シート、及び、ダイシングテープ一体型接着シートを用いた半導体装置の製造方法 |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113331473A (zh) * | 2021-06-10 | 2021-09-03 | 五邑大学 | 一种包覆水溶性香精的烟用爆珠及其制备方法 |
CN113331473B (zh) * | 2021-06-10 | 2023-10-13 | 五邑大学 | 一种包覆水溶性香精的烟用爆珠及其制备方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6386385B2 (ja) | 2018-09-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6326017B2 (ja) | 樹脂膜形成用複合シート | |
TWI450825B (zh) | A film for forming a protective layer | |
JP5830250B2 (ja) | 半導体装置の製造方法 | |
TWI488937B (zh) | Followed by a method of assembling a semiconductor wafer and a semiconductor wafer | |
TW200821368A (en) | Film for use in semiconductors, method for making a film for use in semiconductor, and semiconductor device | |
TW201540808A (zh) | 熱硬化型黏晶膜、切晶黏晶膜及半導體裝置之製造方法 | |
US9434865B2 (en) | Adhesive composition, an adhesive sheet and a production method of a semiconductor device | |
JPWO2014021450A1 (ja) | フィルム状接着剤、半導体接合用接着シート、および半導体装置の製造方法 | |
TWI728198B (zh) | 切割晶粒接著片以及半導體晶片的製造方法 | |
KR20170095947A (ko) | 다이싱 시트, 다이싱·다이 본드 필름 및 반도체 장치의 제조 방법 | |
JP2017183705A (ja) | ダイシングダイボンドフィルム、及び、半導体装置の製造方法 | |
JP2015137299A (ja) | 樹脂組成物、接着シート、ダイシングテープ一体型接着シート、バックグラインドテープ一体型接着シート、バックグラインドテープ兼ダイシングテープ一体型接着シート、および電子装置 | |
JP6180139B2 (ja) | 保護膜形成用複合シートおよび保護膜形成用フィルム付チップの製造方法 | |
JP2015092594A (ja) | 保護層形成用フィルム | |
JPWO2014157329A1 (ja) | 半導体チップの製造方法 | |
TW202140664A (zh) | 熱硬化性樹脂膜、複合片、以及具第1保護膜之半導體晶片的製造方法 | |
JP2012167174A (ja) | 接着剤組成物、接着シートおよび半導体装置の製造方法 | |
TW201542742A (zh) | 黏晶層形成薄膜、附著有黏晶層形成薄膜之加工物及半導體裝置 | |
JP2018127518A (ja) | 接着シートおよびその製造方法 | |
JP2006206787A (ja) | ダイシングシート機能付きダイアタッチフィルム及びそれを用いた半導体装置の製造方法及び半導体装置。 | |
TW202141603A (zh) | 半導體裝置製造用片以及具膜狀接著劑之半導體晶片的製造方法 | |
JP6386385B2 (ja) | 半導体接合用接着フィルム | |
JP6574787B2 (ja) | 樹脂膜形成用シート積層体 | |
JP6975006B2 (ja) | ワークの製造方法 | |
JP2007073647A (ja) | ダイシングシート機能付きダイアタッチフィルム及びそれを用いた半導体装置の製造方法及び半導体装置。 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20171013 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20180713 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20180724 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20180809 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 6386385 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |