JP2016133371A - 磁気式位置検出装置、駆動装置および光学機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】単純な構成でありながら、磁気センサが検出可能な磁束密度が線形変化する磁石と磁気センサとの相対移動範囲を広げる。
【解決手段】磁気式位置検出装置は、磁石6Aと該磁石に対向する磁気センサ8Aとが相対移動することで磁気センサから磁石との相対位置に応じた電気信号が出力される。磁石は、磁気センサとの相対移動方向において複数極に着磁されており、磁気センサは、検出した磁束密度の変化に応じた電気信号を出力する。磁石における磁気センサに対向する側の面は、第1の面3aと、相対移動方向における該第1の面の両側にそれぞれ位置する第2の面3bとを含む。第1の面と第2の面は、磁気センサと対向する距離H1,H2が互いに異なるように形成され、一方の面の該距離が相対移動方向にて変化し、他方の面の該距離が相対移動方向にて変化しないように形成されている。
【選択図】図5

Description

本発明は、磁石と相対移動する磁気センサを用いて位置を検出する磁気式位置検出装置に関し、さらにこれを用いた駆動装置および光学機器に関する。
磁気式位置検出装置は、ホール素子やMR(磁気抵抗)素子等の磁気センサが磁石との相対移動に伴う磁束密度の変化に応じた電気信号を出力することで、磁石と磁気センサとの相対位置を検出可能とするものである。このような磁気式位置検出装置は、例えば、撮像装置や交換レンズ等の光学機器において、フォーカスや像振れ補正のための光学素子の位置検出に用いられている。
特許文献1には、レンズと一体に変位する磁石(マグネット)と、該マグネットに対向配置され、通電されることによりマグネットとの間にレンズを光軸に直交する方向にシフトさせるための電磁力を生じさせるコイルとを有する像振れ補正装置が開示されている。そして、この像振れ補正装置では、上記マグネットに対向配置された磁気センサが該マグネットとの相対移動に応じた磁束密度の変化を検出することで、補正レンズのシフト位置を検出する。
このような磁気式位置検出装置では、一般には、磁気センサにより検出可能な磁束密度が該磁気センサと磁石との相対移動に伴って線形に変化するものとして、磁石と磁気センサとの相対位置が算出される。ただし、特許文献1にて開示された像振れ補正装置に用いられているような平板型のマグネットでは、その表面磁束密度が線形に変化する範囲が狭い。このため、磁束密度の線形変化を利用した単純な構成でマグネットと磁気センサとの相対位置を検出可能なこれらの相対移動範囲が狭く、この相対移動範囲を超えて相対位置を検出するためには磁気センサからの非線形な出力を相対位置に換算する処理が必要である。
特許文献2には、磁束密度が線形変化する範囲を超えた範囲で良好な精度で位置検出を行うために、複数のホール素子を用い、それらホール素子から得られた出力を用いた演算を行う位置検出装置が開示されている。
特開2007−219338号公報 特開2005−331400号公報
しかしながら、特許文献2にて開示された位置検出装置のように、ホール素子を複数個用いるのは、部品点数が増えるだけでなく、それらの配置スペースが多く必要になったり、複雑な演算回路が必要になったりして、好ましくない。
本発明は、単純な構成でありながら、磁気センサが検出可能な磁束密度が線形変化する磁石と磁気センサとの相対移動範囲を広げることができるようにした磁気式位置検出装置およびこれを用いた駆動装置および光学機器を提供する。
本発明の一側面としての磁気式位置検出装置は、磁石と該磁石に対向する磁気センサとが相対移動することで磁気センサから磁石との相対位置に応じた電気信号が出力される。磁石は、磁気センサとの相対移動方向において複数極に着磁されており、磁気センサは、検出した磁束密度の変化に応じた電気信号を出力する。磁石における磁気センサに対向する側の面は、第1の面と、相対移動方向における該第1の面の両側にそれぞれ位置する第2の面とを含む。そして、第1の面と第2の面は、磁気センサと対向する距離が互いに異なるように形成され、かつ、第1および第2の面のうち一方の面の上記距離が相対移動方向において変化し、他方の面の上記距離が相対移動方向において変化しないように形成されていること、または、第1および第2の面のそれぞれの上記距離が、第1および第2の面が隣り合う部分から相対移動方向における互いに反対側に向かって増加するように形成されていることを特徴とする。
また、本発明の他の一側面としての駆動装置は、ベース部材と、該ベース部材に対して駆動される可動部材と、ベース部材および可動部材のうち一方に前記磁石が設けられ、他方に磁気センサが設けられた上記磁気式位置検出装置とを有することを特徴とする。
さらに、本発明の他の一側面としての光学機器は、可動部材としての光学素子または撮像素子を駆動する上記駆動装置を有することを特徴する。
本発明によれば、磁石における磁気センサに対向する面の形状を上記のように設定することで、単純な構成でありながら、磁気センサが検出可能な磁束密度が線形変化する磁石と磁気センサとの相対移動範囲を広げることができる。
本発明の実施例1である像振れ補正装置を備えたカメラの構成を示す模式図。 上記像振れ補正装置を示す分解斜視図。 図2に示されるベース部材の正面図。 図2に示されるレンズホルダの正面図。 図2に示されるマグネットの断面図。 図5に示すマグネットとは別の形状を有するマグネットの断面図。 マグネットの位置とホール素子により検出される磁束密度との関係を示すグラフ。 マグネットの位置とホール素子により検出される磁束密度との関係を示す図7とは別のグラフ。 レンズホルダの位置とホール素子の出力値との関係を示すグラフ。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
図1には、本発明の実施例である駆動装置としての像振れ補正装置を用いた光学機器としてのカメラ20の構成を模式的に示している。
カメラ20は、カメラ本体30と、該カメラ本体30に取り付けられ、上記像振れ補正装置(以下、防振ユニットという)11およびその駆動制御部12を収容したレンズ鏡筒10とにより構成されるデジタルスチルカメラまたはデジタルビデオカメラである。なお、防振ユニット11および駆動制御部12を含むレンズ鏡筒10も、カメラ20への取り付け前においては単独で光学機器を構成する。
レンズ鏡筒10内には、防振ユニット11により保持された補正レンズLとは別に図示しない少なくとも1つのレンズや絞り(兼シャッタ)が収容されており、このレンズと絞りと補正レンズLとにより撮像光学系を構成する。カメラ本体30は、CCDセンサやCMOSセンサ等の撮像素子21を備えている。撮像素子21は、撮像光学系により形成された被写体像を光電変換して撮像画像を生成する。
防振ユニット11は、撮像光学系の光軸(以下、撮像光軸という)Oに直交する方向に補正レンズLを移動(シフト)させることにより、ユーザの手振れ等によるカメラ振れに起因する像振れを低減(補正)する。図1は、補正レンズLがその光軸(以下、補正レンズ光軸という)が撮像光軸Oに一致する初期位置に位置する状態を示している。防振ユニット11の詳細な構成については後述する。
駆動制御部12は、補正レンズLの撮像光軸Oに対するシフト駆動を制御する。駆動制御部12には、基準位置記憶部12aと演算部12bとが設けられている。基準位置記憶部12aは、上述した補正レンズLの初期位置を基準位置として記憶している。また、演算部12bは、レンズ鏡筒10またはカメラ本体30に設けられた不図示の振れセンサ(ジャイロセンサ等)により検出されたカメラ振れに基づいて、撮像素子21上での被写体像の振れ(像振れ)を低減するための補正レンズLの目標シフト位置を演算する。駆動制御部12は、演算された目標シフト位置に補正レンズLがシフトするように後述するシフトアクチュエータを構成するコイルへの通電を制御することで、補正レンズLのシフト駆動を制御する。
なお、振れセンサは、それぞれ撮像光軸Oに直交し、かつ互いに直交する第1の方向および第2の方向におけるカメラ振れを検出することが可能である。これに対応して、防振ユニット11には、上記シフトアクチュエータとして、補正レンズLを第1の方向にシフト駆動する第1のシフトアクチュエータと、補正レンズLを第2の方向にシフト駆動する第2のシフトアクチュエータとが設けられている。
次に、図1に図2、図3、図4および図5も併せ用いて防振ユニット11の構成について詳述する。防振ユニット11は、ベース部材1と、光学素子である補正レンズLを保持するレンズホルダ2と、第1および第2マグネット(磁石)3A,3Bと、3つのボール4と、3つの引張りばね5と、第1および第2コイル6A,6Bと、カバーユニット7とを有する。さらに、防振ユニット11は、第1および第2ホール素子(磁気センサ)8A.8Bを有する。
ベース部材1は、レンズ鏡筒10に対して撮像光軸Oに直交する面内では固定されており、本実施例では他のレンズや絞りとともに撮像光軸Oに沿った方向(以下、光軸方向という)に移動可能にレンズ鏡筒10内に保持されている。ベース部材1は、その外周部にフォロア1aを有している。フォロア1aは、不図示のカム環に設けられたカム溝部に係合し、カム環が撮像光軸Oを中心として回転することでカム溝部から光軸方向への駆動力を受けて同方向に移動される。
また、ベース部材1は、光軸方向に面した凹部1f,1g,1hと、撮像光軸Oを中心とした周方向3箇所に設けられた係止部1i,1j,1kと、撮像光軸Oを中心とした互いに90°位相が異なる位置に配置されたコイル保持部1m,1nとを有する。凹部1f,1g,1hはそれぞれボール受け面を有する。係止部1i,1j,1kはそれぞれフック形状を有する突起である。コイル保持部1m,1nはそれぞれ、第1および第2コイル6A,6Bを保持する。
レンズホルダ2は、図4に示すように、そのレンズ保持部2aにて補正レンズLを保持し、ベース部材1に対して撮像光軸O(補正レンズ光軸)に直交する方向にシフト可能である。レンズホルダ2と補正レンズLとにより可動部材が構成される。また、レンズホルダ2の外周部には、補正レンズ光軸を中心とした互いに90°位相が異なる位置に、第1および第2マグネット3A,3Bをそれぞれ保持するマグネット保持部2b,2cを有する。
さらに、レンズホルダ2は、図1に示すようにベース部材1の凹部1f,1g,1hに対向するように凹部2d,2e,2fを有している。凹部2d,2e,2fにもボール受け面が設けられている。凹部2d,2e,2fのボール受け面とベース部材1の凹部1f,1g,1hのボール受け面との間にはそれぞれ、ボール4が配置されている。3つの引張りばね5はそれぞれ、その一端と他端がベース部材1の係止部1i,1j,1kとレンズホルダ2に設けられた係止部2g,2h,2iに掛けられ、光軸方向においてレンズホルダ2をベース部材1に近づける側に付勢する。これにより、互いに対向する位置に配置されたボール受け面の間でボール4が挟持され、レンズホルダ2のベース部材1に対する光軸方向での位置決めが行われる。また、レンズホルダ2は、ボール受け面に対するボール4の転動によって撮像光軸Oに直交する方向にガイドされる。
図4に示すように、第1マグネット3Aは、第1の方向にN極とS極の2極(複数極)に着磁されている。また、第2マグネット3Bは、第2の方向にN極とS極の2極(複数極)に着磁されている。なお、各マグネットにおいて、N極とS極の位置は図4に示した位置と逆であってもよい。
第1および第2コイル6A,6Bはそれぞれ、図1に示すように、第1および第2マグネット3A,3Bと僅かな間隔を保った状態で互いに対向する。第1コイル6Aに通電すると第1マグネット3Aとの間に電磁力が発生し、該電磁力により第1マグネット3Aとともにレンズホルダ2(つまりは補正レンズL)が第1の方向にシフトされる。第1マグネット3Aと第1コイル6Aとにより第1シフトアクチュエータが構成される。
また、第2コイル6Bに通電すると第2マグネット3Bとの間に電磁力が発生し、該電磁力により第2マグネット3Bとともにレンズホルダ2(つまりは補正レンズL)が第2の方向にシフトされる。第2マグネット3Bと第2コイル6Bとにより第2シフトアクチュエータが構成される。
第1および第2コイル6A,6Bへの通電量を変化させることでレンズホルダ2の第1および第2の方向でのシフト量を制御することができ、これにより補正レンズLを撮像光軸Oに直交する面内の任意の位置にシフトさせることができる。
カバー部材7は、光軸方向においてレンズホルダ2に対してベース部材1とは反対側に配置され、かつベース部材1に固定されてベース部材1の一部を構成する。カバー部材7における撮像光軸Oを中心とした互いに90°位相が異なる位置には、ホール素子保持部7a,7bが設けられ、ここで第1および第2ホール素子8A,8Bを保持する。これにより、レンズホルダ2により保持された第1および第2マグネット3A,3Bに光軸方向にて対向するように第1および第2ホール素子8A,8Bが配置される。なお、第1および第2マグネット3A,3Bに対して、第1および第2コイル6A,6Bと第1および第2ホール素子8A,8Bは光軸方向における互いに反対側に位置する。
レンズホルダ2が第1の方向にシフトすることで、第1マグネット3Aと第1ホール素子8Aとが第1の方向に相対移動する。また、レンズホルダ2が第2の方向にシフトすることで、第2マグネット3Bと第2ホール素子8Bとが第2の方向に相対移動する。
第1および第2ホール素子8A,8Bは、磁束密度を検出し、該磁束密度の変化に応じた電気信号を出力する磁気センサである。第1マグネット3Aと第1ホール素子8Aとが第1の方向(第1マグネット3Aが2極に着磁された方向)に相対移動すると、第1ホール素子8Aにおいて検出可能な磁束密度が変化し、第1ホール素子8Aから出力される電気信号値が変化する。同様に、第2マグネット3Bと第2ホール素子8Bとが第2の方向(第2マグネット3Bが2極に着磁された方向)に相対移動すると、第2ホール素子8Bにおいて検出可能な磁束密度が変化し、第2ホール素子8Bから出力される電気信号値が変化する。前述した駆動制御部12は、第1および第2ホール素子8A,8Bからの電気信号を用いてレンズホルダ2の実シフト位置を算出し、該実シフト位置が目標シフト位置に近づくように第1および第2コイル6A,6Bに対する通電を制御する。第1マグネット3Aと第1ホール素子8Aおよび第2マグネット3Bと第2ホール素子8Bによりそれぞれ磁気式位置検出装置が構成される。
なお、第1および第2ホール素子8A,8Bはそれぞれ、図4に示すように、レンズホルダ2(補正レンズL)が基準位置にある状態で第1および第2マグネット3のN極とS極の境界上に第1および第2ホール素子8A,8Bの中心が位置するように配置される。これにより、各ホール素子が検出する磁束密度がゼロとなる各マグネットとの相対移動範囲を用いてレンズホルダ2の実シフト位置を検出することができる。
第1および第2マグネット3A,3Bはそれぞれ、図1に示すように、ホール素子8A,8Bに面する側に凹部3cを有する。
図5には、第1および第2マグネット3A,3Bに共通する形状を示している。凹部3cは、N極とS極の境界を通る面(境界面)に対して、マグネット3(3A,3B)とホール素子8(8A,8B)との相対移動方向(以下、位置検出方向という)において対称な形状に形成されている。この凹部3cが形成されることにより、マグネット3におけるホール素子8に対向する側の面(以下、センサ対向面という)は、凹部3c内の第1の面3aと、位置検出方向における該第1の面3aの両側にそれぞれ位置する第2の面3bとを含む。
そして、第1の面3aと第2の面3bは、ホール素子8と対向する距離(位置検出方向に直交する方向での距離:以下、センサ対向距離という)H1,H2が互いに異なるように形成されている。具体的には、第1の面3aのセンサ対向距離H1は、第2の面3bのセンサ対向距離H2よりも長い。また、第1の面3aにおけるセンサ対向距離H1は、位置検出方向において変化する。さらに、第1の面3aのセンサ対向距離H1は、第2の面3bに近づくほど減少する。すなわち、第1の面3aは円弧面形状の凹面として形成されている。第2の面3bは平坦面(平面)、すなわちセンサ対向距離が位置検出方向において変化しない面として形成されている。
ただし、図5に示したマグネット3のセンサ対向面の形状は例にすぎず、他の形状であってもよい。その具体例については後述する。
図7には、図5に示したセンサ対向面の形状を有するマグネット3とホール素子8とが位置検出方向に相対移動した際にホール素子8により検出可能な(ホール素子8が配置された高さ位置での)磁束密度の変化を示している。また、図7には、本実施例との比較のために、マグネットのセンサ対向面(第1および第2の面)がその全域でセンサ対向距離が同一となるように、つまりは凹部3cを有さない単一の平坦面として形成された場合の上記磁束密度の変化も示している。
センサ対向面が単一平坦面として形成されている場合の磁束密度の変化は、点線で示すように正弦波に近い変化を示す。Loはこの点線で示す磁束密度が線形に変化する位置検出方向での範囲(幅)を示している。一方、センサ対向面が図5に示した形状を有する場合の磁束密度の変化は、実線で示すように、センサ対向面が単一平坦面である場合に比べて、線形に変化する範囲(幅)Lpが大きい変化となる。このため、この大きい線形変化範囲Lpを利用した単純な構成でマグネットとホール素子との相対位置を検出可能なそれらの相対移動量を増加させることができる。
しかも、センサ対向面が図5に示した形状を有する場合の線形変化範囲Lpにおける磁束密度の変化率(傾き)が、点線で示す磁束密度における線形変化範囲Loでの変化率よりも小さくなる。 磁束密度が線形に変化する範囲Lpは、図5に示したマグネット3の凹部3c(第1の面3a)の位置検出方向での幅Lmを変化させることによって、任意に設定が可能である。このため、マグネット3とホール素子8との最大相対移動量(レンズホルダ2の最大シフト量)をLhとするとき、幅Lm(言い換えれば、第1および第2の面のそれぞれの幅)を、
Lh<Lp
が満たされるように設定することが望ましい。
例えば、発明者の実験結果によれば、位置検出方向における第1の面3aの幅Lmを、マグネット3とホール素子8との最大相対移動量Lhより大きく、すなわち、
Lh<Lm
となるように設定することが好ましいことが分かった。
前述したように、マグネット3のセンサ対向面の形状として、図5に示した形状以外の形状を採用してもよい。このとき、センサ対向面は、必ずしも図5に示したようにN極とS極の境界面について対称形状である必要はなく、また、必ずしも第1の面を円弧面や凹面としたり第2の面を平坦面としたりする必要はない。なお、図5には2極着磁タイプのマグネット3を用いる場合の形状例を示しているが、位置検出方向における着磁の磁極数が3極以上である場合には図5の形状とは異なる形状となり得る。図5に示した形状以外の形状の例を図6(a)〜(f)に示す。
図6(a)〜(f)に示した形状では、第1および第2の面3a,3bが、センサ対向距離が互いに異なるように形成されている。また、第1および第2の面3a,3bのうち少なくとも一方におけるセンサ対向距離が位置検出方向において変化するように形成されている。図6(a),(c),(f)の形状では第1の面3aが凹面であるが、その凹面の形状が図5の例とは異なる。また、図6(b),(d)の形状では、第1の面3aよりも第2の面3bの方がセンサ対向距離が長くなるように形成されている。
また、図6(a)〜(f)では、第1および第2の面3a,3bのうち一方の面が位置検出方向においてセンサ対向距離が変化する面として形成され、他方の面が位置検出方向においてセンサ対向距離が変化しない平坦面として形成されている。
さらに、図6(e)に示す形状では、第1の面3aが図5の例と同様の円弧面(凹面)であるとともに、第2の面3bが第1の面3aから位置検出方向に離れるほどセンサ対向距離が長くなるように形成されている。言い換えれば、第1および第2の面3a,3bは、それぞれのセンサ対向距離が、第1および第2の面3a,3bが隣り合う部分(境界部分)から位置検出方向における互いに反対側に向かって増加するように形成されている。
図8には、図7と同様に、マグネット3とホール素子8とが位置検出方向に相対移動した際にホール素子8により検出可能な(ホール素子8が配置された高さ位置での)磁束密度の変化を示している。この図では、図5に示したLmの大きさが小さい場合(例えば図6(f)のようにLmがLsよりも短い形状)の磁束密度の変化と、Lmの大きさが比較的大きい場合(例えば図6(c)のような形状)の磁束密度の変化を示している。加えて、図8には、全面に切り欠きを設けた場合(例えば図6(g)のような形状)の磁束密度の変化も示している。さらに、図8にも、本実施例との比較のために、マグネットのセンサ対向面(第1および第2の面)がその全域でセンサ対向距離が同一となるように、つまりは凹部3cを有さない単一の平坦面として形成された場合の上記磁束密度の変化も示している。このときの磁束密度ピーク値の距離をLsとする。
図8において、「切り欠き無し」の曲線と、「切り欠き有―小」の曲線とを比較して分かるように、切り欠き部を有することによって、マグネット中心位置付近の磁束密度の変化率(傾き)を小さくすることができる。この結果、磁束密度の線形変化範囲(Lr)をLoよりも広くすることができる。この場合には、磁束密度の変化ピーク値自体は下げることなく済むが、位置検出可能な長さもLsを超えることはない。
また、位置検出可能な長さを長く確保したい場合には、切り欠き長さLmを大きく設定する。これにより、図9の「切り欠き無」の曲線と「切り欠き有−大」の曲線とを比較すると分かるように、マグネット中心位置付近の磁束密度の変化率(傾き)を小さくすることができる。しかも、磁束密度の変化ピーク値の距離を広げることが可能であり、位置検出可能な長さもLpまで広げることが可能になる。
ただし、この場合の磁束密度の変化ピーク自体は、「切り欠き無」のときに比べて低くなり、検出精度が低下する可能性がある。このため、本実施例では、できるだけ高い磁束密度ピーク値を得られるように、磁束密度ピーク位置付近においては切り欠き部を設けず、平坦面が残るような形状にしている。
図6(g)に示すように平坦面が残らない形状にすると、磁束密度ピーク値が小さくなるためにマグネット中心付近の磁束密度変化傾きを極短に小さくなるように切り欠きを設ける必要が生じる。このようにすると、図6(g)から明らかなように、切り欠き部自体が大きくなり、さらにはマグネットの形状自体も端部が鋭角になってしまう。このようなマグネットは、製造が困難であったり、取り扱いが難しくなったりする。
また、図5および図6(a)〜(f)に示したマグネットの形状例では、各コイルに対向する面(以下、コイル対向面という)3dを、コイルとの間に発生する電磁力をできるだけ大きくするために平坦面として形成している。ただし、コイル対向面3dも、センサ対向面と同様の形状に形成してマグネットをレンズホルダ2に組み付ける際の表裏を問わないようにすることで、組立て性を向上させてもよい。
さらに、本実施例では、図4に示すように、第1および第2マグネット3A,3Bにおける位置検出方向および厚み方向に直交する方向の幅Ldを、各マグネットとこれに対応するホール素子との最大相対移動量Lhよりも大きく設定している。以下、その理由について説明する。
レンズホルダ2は第1の方向と第2の方向とにシフト可能となっており、第1ホール素子8Aによって第1マグネット3Aからの磁束の密度変化を用いて第1の方向でのシフト位置のみを検出している。この際、第1ホール素子8Aが、第2マグネット3Bからの磁束の密度変化の影響を受けないようにする必要がある。第1マグネット3Aの幅Ldが小さいと、レンズホルダ2の第2の方向へのシフトによって、第1ホール素子8Aが第2マグネット3Bからの磁束の密度変化の影響を受け、第1の方向で正確なシフト位置の検出ができなくなる。このことは、第2ホール素子8Bについても同様である。このため、本実施例では、各マグネットの幅Ldを、各マグネットとこれに対応するホール素子との最大相対移動量(レンズホルダ2の最大シフト量)Lhよりも十分に長く設定している。
次に、防振ユニット11におけるレンズホルダ2、つまりは補正レンズLの位置検出方法と基準位置の決定方法について、図1および図9を用いて説明する。
補正レンズLの基準位置は、前述したように補正レンズ光軸が撮像光軸oと一致する位置に設定される。レンズホルダ2は、第1の方向においてはレンズホルダ2の筒部2jがベース部材1の端面1b,1cに当接するまでの範囲においてシフト可能となっている。同様に、第2の方向においては、レンズホルダ2は、その筒部2jがベース部材1の端面1d,1eに当接するまでの範囲においてシフト可能となっている。前述したレンズホルダ2の最大シフト量は、その範囲に相当する。
ベース部材1の端面1b〜1eは、補正レンズ光軸が撮像光軸oと一致する基準位置からシフト量Dだけシフトした位置において当接するように設定されている。つまり、レンズホルダ2は、第1および第2の方向のそれぞれについて、最大シフト量が2Dに設定されている。
基準位置の決定においては、まず第1の方向において、レンズホルダ2の筒部2jがベース部材1の端面1bに当接するまで第1コイル6Aに通電する。そして、それらが当接した位置(以下、端位置1という)における第1ホール素子8Aからの出力値(以下、検出値1という)を記憶する。次に、レンズホルダ2の筒部2jがベース部材1の端面1cに当接するまで第1コイル6Aに通電する。そして、それらが当接した位置(以下、端位置2という)における第1ホール素子8Aからの出力値(以下、検出値2という)を記憶する。端位置1と端位置2は、どちらも基準位置からシフト量Dだけ離れた位置であるので、基準位置における第1ホール素子8Aの出力値(以下、基準値という)は、以下の式で示される値になり、これを位置演算部12bが算出する。
基準値=(検出値1+検出値2)/2
このことは、第2の方向にレンズホルダ2をシフトさせる際の第2ホール素子8Bからの出力値についても同じである。
基準位置に補正レンズLを位置させる際には、第1および第2ホール素子8A,8Bの出力値がいずれも基準値になるように第1および第2コイル6A,6への通電を制御する。さらに、図9に示すような補正レンズLの位置と各ホール素子からの出力値との関係を示す直線の傾きを算出することで、各ホール素子からの出力値から補正レンズLの基準位置に対するシフト位置を求めることができる。これにより、駆動制御部12は、カメラ振れに応じた補正レンズLの目標シフト位置に対して、補正レンズLの実シフト位置を一致または近づけるように制御することができる。
このような基準位置における各ホール素子の出力値(基準値)の算出や、補正レンズLの位置と各ホール素子からの出力値との関係を示す直線の傾きの算出は、図7に示した磁束密度が線形に変化している範囲Lpにおいてのみ可能である。したがって、補正レンズLのシフト量を大きくしつつ正確なシフト位置の検出を行うためには、範囲Lpが大きくなるようなマグネット形状、すなわち図5や図6に示した形状を採用することが望ましい。
なお、上記実施例では、マグネットを可動部材としてのレンズホルダに設け、コイルと磁気センサをベース部材に設けた場合について説明しが、マグネットをベース部材に設け、コイルと磁気センサを可動部材に設けてもよい。すなわち、ベース部材と可動部材のうち一方にマグネットを設け、他方にコイルと磁気センサを設ければよい。また、上記実施例では、シフトアクチュエータを構成するマグネットを、磁気式位置検出装置の磁石と兼用した場合について説明したが、シフトアクチュエータを構成するマグネットと、磁気式位置検出装置を構成する磁石とを別々に設けてもよい。
また、上記実施例では、補正レンズをシフトさせる像振れ補正装置について説明したが、撮像素子を撮像光軸に対してシフトさせてもよい。
また、上記実施例では、像振れ補正装置を駆動装置の例として説明したが、上記実施例にて説明した特徴を有する磁気式位置検出装置は、他の様々な駆動装置における可動部材の位置検出にも適用することができる。
さらに、上記実施例では、磁気センサとしてホール素子を用いた場合について説明したが、MR素子(磁気抵抗素子)等、磁束密度の変化に応じた電気信号を出力する他の磁気センサを使用することもできる。
以上説明した各実施例は代表的な例にすぎず、本発明の実施に際しては、各実施例に対して種々の変形や変更が可能である。
3,3A,3B マグネット
3a 第1の面
3b 第2の面
8,8A,8B ホール素子

Claims (12)

  1. 磁石と該磁石に対向する磁気センサとが相対移動することで前記磁気センサから前記磁石との相対位置に応じた電気信号が出力される磁気式位置検出装置であって、
    前記磁石は、前記磁気センサとの相対移動方向において複数極に着磁されており、
    前記磁気センサは、検出した磁束密度の変化に応じた前記電気信号を出力し、
    前記磁石における前記磁気センサに対向する側の面は、第1の面と、前記相対移動方向における該第1の面の両側にそれぞれ位置する第2の面とを含み、
    前記第1の面と前記第2の面は、前記磁気センサと対向する距離が互いに異なるように形成され、かつ、
    前記第1および第2の面のうち一方の面の前記距離が前記相対移動方向において変化し、他方の面の前記距離が前記相対移動方向において変化しないように形成されていること、
    または、
    前記第1および第2の面のそれぞれの前記距離が、前記第1および第2の面が隣り合う部分から前記相対移動方向における互いに反対側に向かって増加するように形成されていることを特徴とする磁気式位置検出装置。
  2. 前記第1および第2の面の前記距離は、該第1および第2の面の全域において前記距離が同一である場合に比べて、前記磁石と前記磁気センサとが相対移動する際に前記磁気センサにより検出可能な磁束密度が線形に変化する前記相対移動方向での範囲が大きくなるように設定されていることを特徴とする請求項1に記載の磁気式位置検出装置。
  3. 前記第1および第2の面の前記距離は、該第1および第2の面の全域において前記距離が同一である場合に比べて、前記範囲における磁束密度の変化率が小さくなるように設定されていることを特徴とする請求項2に記載の磁気式位置検出装置。
  4. 前記第1の面の前記距離が前記第2の面の前記距離よりも長く、
    前記第1の面の前記距離が、前記相対移動方向において前記第2の面に近づくほど減少することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の磁気式位置検出装置。
  5. 前記磁石と前記磁気センサとが相対移動する際に前記磁気センサにより検出可能な磁束密度が線形に変化する前記相対移動方向での範囲をLpとし、前記磁石と前記磁気センサとの最大相対移動量をLhとするとき、
    前記相対移動方向における前記第1および第2の面のそれぞれの幅が、
    Lh<Lp
    を満たすように設定されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の磁気式位置検出装置。
  6. 前記相対移動方向における前記第1の面の幅が、前記磁石と前記磁気センサとの最大相対移動量よりも大きいことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の磁気式位置検出装置。
  7. ベース部材と、
    該ベース部材に対して駆動される可動部材と、
    前記ベース部材および前記可動部材のうち一方に前記磁石が設けられ、他方に前記磁気センサが設けられた請求項1から6のいずれか1項に記載の磁気式位置検出装置とを有することを特徴とする駆動装置。
  8. 前記磁石に対向し、通電されることにより前記磁石との間に電磁力を生じさせるコイルを有し、
    前記電磁力により前記可動部材とを有することを特徴する請求項7に記載の駆動装置。
  9. 前記コイルは、前記磁石に対して前記磁気センサとは反対側に配置されていることを特徴とする請求項8に記載の駆動装置。
  10. 前記可動部材は、光学素子または撮像素子であることを特徴とする請求項7から9のいずれか一項に記載の駆動装置。
  11. 前記光学素子または撮像素子を、光学系の光軸に対してシフトさせるように駆動することを特徴とする請求項10に記載の駆動装置。
  12. 請求項10または11に記載の駆動装置を有することを特徴する光学機器。
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WO2021200012A1 (ja) * 2020-03-30 2021-10-07 ミツミ電機株式会社 レンズ駆動装置、カメラモジュールおよびカメラ搭載装置

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