JP2010054812A - ブレ補正装置、レンズ鏡筒、撮像装置 - Google Patents

ブレ補正装置、レンズ鏡筒、撮像装置 Download PDF

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Abstract

【課題】部品の寸法及び組み立て作業を原因とする、位置検出手段の位置が可動部材の移動可能な範囲を規制する規制部に対しての位置ズレ量を低減し、ブレ補正動作時に可動部材が移動可能な範囲を大きくする、又は、可動部材が移動可能な範囲を小さくすることなくブレ補正装置を小型化することができるブレ補正装置、レンズ鏡筒、撮像装置を提供する。
【解決手段】ブレ補正ユニット11のベース部材1に、補正レンズL1の可動範囲を規制する規制部1b,1c,1d,1eを設ける。また、ホール素子9は、ベース部材1に設けられたホール素子保持部1m,1n保持部により保持する。
【選択図】図1

Description

本発明は、手振れによる像ブレを、光学系又は撮像素子を手振れに応じて移動させることにより補正するブレ補正装置、レンズ鏡筒、撮像装置に関するものである。
近年、手持ち撮影時において生じやすい手振れに伴う像ブレを防ぐため、例えば、特許文献1に記載されているようなブレ補正機構を搭載したカメラが多くなっている。
特許文献1に記載されているブレ補正機構では、補正レンズ(16:特許文献1中における符号、以下の背景技術の説明中において同様)と一体となって変位可能な駆動用のマグネット(21a,21b)と、電磁力によって駆動用のマグネット(21a,21b)を変位させるコイル(22a,22b)とを備えている。そして、ホール素子(23a,23b)が駆動用のマグネット(21a,21b)の磁束を検出して補正レンズ(16)の位置を把握し、現在位置と目標位置との差分をコイル(22a,22b)の出力に換算して、目標位置まで駆動させている。
この特許文献1のブレ補正機構では、コイル(22a,22b)は、ベース(31)に固定され、ホール素子(23a,23b)は、ベース(31)とは別部材として形成された基板ホルダ(43)に保持され、マグネット(21a,21b)にそれぞれ対向している。ベース(31)には、ストッパ(31a,31b)が設けられ、これと補正レンズホルダ(27)が当接することによって、補正レンズ(16)の可動範囲を制限している。
補正レンズ(16)の可動範囲は、像ブレの補正に必要な所定のシフト移動範囲に、誤差をプラスした範囲となっている。
また、補正レンズ(16)の初期位置(可動範囲内での中心位置)は、補正レンズ(16)の可動範囲の中心となるようにホール素子の出力値から算出した位置を初期位置として調整している。
手振れを加速度センサ等の振れセンサによって検出すると、像ブレに対応する初期位置からの補正レンズ(16)の移動量に換算し、補正レンズ(16)を駆動して、像ブレを補正する。
特開2007−219338号公報
しかし、特許文献1のような構成では、ストッパ(31a,31b)を設けたベース(31)に対して、ホール素子(23a,23b)が別部品に設けられている。したがって、部品のばらつきや組み立て誤差に伴い、ベース(31)に対するホール素子(23a,23b)の相対的な位置の誤差が大きくなってしまう。つまり、ある位置に補正レンズホルダ(27)を移動させたときのホール素子(23a,23b)の出力に大きな誤差が生じることになる。
所定範囲のホール素子の出力値に対して補正を行えるように電気的に調整されたブレ補正装置においては、ホール素子の出力の誤差分を差し引いた移動量しか光学的に保証することができない。つまり、ホール素子の出力の誤差が大きければ大きいほど、シフトレンズの光学移動を保証できる量は小さくなってしまい、ブレ補正性能としては劣るものになる。逆に、補正レンズの光学移動を保証できる量を大きくしようとすると、補正レンズの移動可能な範囲を大きく設定しなければならない。そして、移動可能な範囲が大きくなれば、その分、これを駆動する駆動部の出力が大きいものを搭載しなければならなかったり、移動可能な範囲を確保するためにブレ補正装置そのものが大きくなってしまったりするという問題があった。
本発明の課題は、部品の寸法及び組み立て作業を原因とする、位置検出手段の位置が可動部材の移動可能な範囲を規制する規制部に対しての位置ズレ量を低減し、ブレ補正動作時に可動部材が移動可能な範囲を大きくする、又は、可動部材が移動可能な範囲を小さくすることなくブレ補正装置を小型化することができるブレ補正装置、レンズ鏡筒、撮像装置を提供することである。
本発明の第1の側面としてのブレ補正装置は、ベース部材と、補正レンズ又は撮像素子のいずれかと、前記補正レンズ又は前記撮像素子を保持し、前記補正レンズの光軸と垂直な面内又は前記撮像素子の撮像面と平行な面内で前記ベース部材に対して相対的に移動可能に設けられた可動部材と、を備えたブレ補正装置であって、前記ベース部材に保持され、前記可動部材の位置を検出する位置検出手段と、前記可動部材が光軸と垂直な面内又は前記撮像素子の撮像面と平行な面内で移動したときに前記可動部材と当接するように前記ベース部材に設けられ、前記可動部材の移動可能な範囲を規制する規制部とを備えることを特徴とする。
本発明の第2の側面としてのレンズ鏡筒は、本発明の第1の側面としてのブレ補正装置を備える。
本発明の第3の側面としての撮像装置は、本発明の第1の側面としてのブレ補正装置を備える。
本発明によれば、可動部材の可動範囲を規制する規制部が設けられた部材と位置検出手段を保持する部材とが同一の部材であるベース部材となる構成としたので、規制部と位置検出手段との位置ズレを少なくできる。したがって、所定の移動量だけ可動部材を駆動させたときの位置検出手段の出力値の誤差を小さくできる。
このため、可動部材の可動範囲に対して、ブレ補正保証範囲を大きく設定できる。又は、所定のブレ補正保証範囲に対して可動部材の可動範囲を小さく設定できるので、可動部材を駆動するアクチュエータとして出力が小さいアクチュエータを用いることができ、ブレ補正ユニットそのものも小さく構成できる。
また、規制部を固定レンズを保持しているベース部材に設けたことによって、補正レンズの初期位置を固定レンズに対して精度よく決めることが可能となり、光学性能のよい構成とすることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面等を参照して説明する。
なお、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張して示している。
また、以下の説明では、具体的な数値、形状、材料等を示して説明を行うが、これらは、適宜変更することができる。
さらに、各図中には、各図の対応を明確にして理解を容易とするために、原点は特に規定せず、単に方向を示すための座標系として、カメラを正位置としたときの上方をYプラス方向としてXYZ直交座標を設けている。ここで、正位置とは、レンズ鏡筒10の光学系の光軸(以下、単に光軸とする)が水平であり、かつ、撮影画面の長手方向が水平方向となるカメラの姿勢を示すものとする。以下、Yプラス方向を上、Zプラス方向(すなわち、光軸被写体方向)を前とする。
(実施形態)
図1は、本発明によるブレ補正装置を用いたカメラの実施形態を模式的に示す図である。
本実施形態のカメラは、レンズ鏡筒10とカメラ本体20とを有したデジタルスチルカメラである。
レンズ鏡筒10は、ブレ補正ユニット11と、駆動制御部12とを備え、カメラ本体20は、撮像素子21を備えている。
ブレ補正ユニット11は、補正レンズL1及び固定レンズL2を有し、光軸Oに垂直な面内で補正レンズL1をシフト移動させることにより、像ブレの補正を行う。ブレ補正ユニット11の詳細については、後述する。また、レンズ鏡筒10は、補正レンズL1及び固定レンズL2の他に、補正レンズL1及び固定レンズL2とともに光学系を形成する不図示のレンズ群を有している。
駆動制御部12は、補正レンズL1のシフト移動の駆動制御を行う。駆動制御部12には、基準位置記憶部12aが設けられている。この基準位置記憶部12aは、補正レンズL1の初期位置(後述)を基準位置として記憶する。
撮像素子21は、レンズ鏡筒10が有する光学系により得られる被写体の像を撮像するイメージセンサであり、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary
Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサが用いられている。
図2は、ブレ補正ユニット11を示す分解斜視図である。
図3は、ブレ補正ユニット11をZプラス側(被写体側)から見た図である。
図4は、図3中に示したA−A断面を示す断面図である。
図5は、図3中に示したB−B断面を示す断面図である。なお、図4及び図5は、断面のみを示している。
本実施形態のブレ補正装置は、補正レンズL1を光軸Oと垂直な平面内で第1の方向及び第2の方向に移動させることで、手振れなどにより生じる像振れを補正するものである。
ここで、第1の方向とは、カメラの所定方向の角度変化による像ブレを補正するときに補正レンズL1を移動させる方向である。本実施形態の第1の方向とは、図3に示す右上がりの方向(X軸及びY軸それぞれに対して45度の角度をなす方向)を言う。
また、第2の方向とは、カメラの所定方向に対して直交する方向の角度変化による像ブレを補正するときに補正レンズL1を移動させる方向である。本実施形態の第2の方向とは、図3に示す左上がり方向であり、第1の方向と直交する方向を言う。
補正レンズL1は、第1の方向及び第2の方向にそれぞれ専用のアクチュエータ及び位置検出手段により、独立に駆動される。
ブレ補正ユニット11は、補正レンズL1及び固定レンズL2の他に、ベース部材1,レンズホルダ4,ボール5,引張りばね6,コイルホルダ7,コイル8,ホール素子9を備えている。
ベース部材1は、不図示の他のレンズ群と連動して、光軸Oに沿って移動可能に設けられている。ベース部材1は、外周部にフォロア1aを有している。フォロア1aは、不図示のカム枠に設けられたカム溝と係合し、このカム溝に倣って光軸Oに沿ってZ方向に移動可能となっている。
また、ベース部材1は、中央に固定レンズL2を保持している。
さらに、ベース部材1は、凹部1f,1g,1hと、係止部1i,1j,1kと、ホール素子保持部1m,1nとを有している。凹部1f,1g,1hは、後述の3つのボール5を保持する形状であり、ベース部材1のZプラス側に設けられており、ボール5が脱落しないように周囲に壁が形成されている。
係止部1i,1j,1kは、後述の3つの引張りばね6を係止するフック形状の突起である。
ホール素子保持部1m,1nは、後述のホール素子9を保持する孔形状の保持部であり、後述の第1マグネット4b,第2マグネット4cに対向する位置に形成されている。
レンズホルダ4は、ベース部材1に対して光軸Oに垂直な面内で相対的に移動可能に設けられた可動部材である。
レンズホルダ4は、中央にレンズ保持部4aを有しており、このレンズ保持部4aにより補正レンズL1を保持している。また、レンズホルダ4は、係止部4d,4e,4fを有している。係止部4d,4e,4fは、後述の3つの引張りばね6を係止するフック形状の突起であり、ベース部材1の係止部1i,1j,1kと対応する位置に設けられている。さらに、レンズ保持部4aの外周部には、第1マグネット4b及び第2マグネット4cが一体に形成されている。
第1マグネット4bは、Zプラス側から見たときに光軸Oから第1の方向(図3参照)へ沿って左下となる位置に配置されている。
第2マグネット4cは、Zプラス側から見たときに光軸Oから第2の方向(図3参照)へ沿って右下となる位置、すなわち光軸Oを中心に第1マグネット4bから90度回転した位置に配置されている。
第1マグネット4b及び第2マグネット4cは、図2及び図5に示すようにN極とS極が着磁されているが、着磁の方向は逆転していてもよい。
ボール5は、図4に示すように、ベース部材1とレンズホルダ4とに挟まれるようにして配置されている。具体的には、ベース部材1に設けられた凹部1f,1g,1h内にそれぞれボール5a,5b,5cが保持され、光軸Oと垂直な凹部1f,1g,1h内の平面部と接している。また、レンズホルダ4には、この凹部1f,1g,1h内の平面部に対向する位置に、ボール受け面4g,4h,4iが設けられている(ボール受け面4hのみ図4に示す)。よって、ボール5は、ベース部材1とレンズホルダ4のそれぞれの平面に挟まれるようになっている。
引張りばね6は、ベース部材1とレンズホルダ4とを、ボール5を挟み込む方向に光軸O方向で付勢している。具体的には、ベース部材1に設けられた係止部1i,1j,1kと、レンズホルダ4に設けられた係止部4d,4e,4fのそれぞれに、引張りばね6a,6b,6cの端部を引っ掛けて付勢している。
コイルホルダ7は、レンズホルダ4を間に挟んだ状態で、ベース部材1に固定されている。コイルホルダ7は、第1マグネット4b及び第2マグネット4cに対向する位置に、第1コイル8a及び第2コイル8bをそれぞれ保持するコイル保持部7a,7bを有している。
コイル8としては、上述したように、第1マグネット4b及び第2マグネット4cに対向する位置に、第1コイル8a及び第2コイル8bが設けられている。この第1コイル8a及び第2コイル8bが設けられている位置は、第1マグネット4b及び第2マグネット4cが後述する第1ホール素子9a及び第2ホール素子9bとそれぞれ対向する側と反対側になっている。すなわち、第1マグネット4bは、第1コイル8aと第1ホール素子9aとに挟まれるように配置され、第2マグネット4cは、第2コイル8bと第2ホール素子9bとに挟まれるように配置されている。
図5に示すように、第1コイル8aは、第1マグネット4bと僅かな間隔を保つようにして対向し、第1マグネット4bの磁気回路中に配置されている。同様に、第2コイル8bは、第2マグネット4cと僅かな間隔を保つようにして対向し、第2マグネット4cの磁気回路中に配置されている。
第1コイル8aに電流を流すと磁力が発生し、この磁力と第1マグネット4bの磁力との関係で反発力又は吸引力を第1マグネット4bが受ける。これにより、第1マグネット4bが第1の方向の駆動力を受けてレンズホルダ4が第1の方向で平行移動する。
同様に、第2コイル8bに電流を流すと磁力が発生し、この磁力と第2マグネット4cの磁力との関係で反発力又は吸引力を第2マグネット4cが受ける。これにより、第2マグネット4cが第2の方向の駆動力を受けてレンズホルダ4が第2の方向で平行移動する。
すなわち、マグネット4が磁力によって移動させられることによって、レンズホルダ4は、光軸Oと垂直な関係にある平面上を移動する。
ホール素子9は、磁気を検出する磁気センサである。第1ホール素子9a,第2ホール素子9bは、それぞれベース部材1のホール素子保持部1m,1nに保持され、レンズホルダ4に形成された第1マグネット4b及び第2マグネット4cと所定の間隔を保って対向している。第1ホール素子9a,第2ホール素子9bは、それぞれ対向している第1マグネット4b及び第2マグネット4cの磁力の変化を検知することによってレンズホルダ4の位置検出に用いられる信号を駆動制御部12に出力する。
ブレ補正動作を行うときには、駆動制御部12は、ホール素子9が出力する信号に基づいて補正レンズL1の位置を算出する。そして、算出した補正レンズL1の位置と、不図示の振れセンサから得た振れ情報とに基づいて補正レンズL1の駆動量を算出し、駆動電流をコイル8へ供給する。
撮影開始時には、まず、補正レンズL1を初期位置へ移動させるセンタリング動作を行う。初期位置とは、補正レンズL1の光軸と、光学系を形成する他のレンズ群の光軸とが一致する位置である。このセンタリング動作を行うことにより、撮影中にブレ補正動作で補正レンズL1が移動可能な範囲が全ての方向について略等しくなり、撮影中におけるどのような振れに対しても有効なブレ補正動作を行える。
また、ブレ補正動作を行わない場合には、補正レンズL1を初期位置に保った状態で撮影を行う。
本実施形態では、補正レンズL1の初期位置は、予め調整作業を行って決められ、この初期位置を示す情報が、基準位置記憶部12aに記憶されている。この初期位置は、部品のばらつき等を考慮し、ユニットごとに設定され、基準位置記憶部12aに記憶されている。
初期位置は、補正レンズL1の移動可能な範囲(可動範囲)の中心位置に設定されている。すなわち、補正レンズL1の可動範囲は、補正レンズL1の初期位置から補正に必要な移動距離を確保した所定位置で、規制がかかるように部品を構成し、その中心位置が光学設計中心(固定レンズL2の光軸と同軸位置)になるように構成している。
レンズホルダ4のZマイナス側であって補正レンズL1の外周部分には、レンズ周部4gが設けられている。また、レンズホルダ4の補正レンズL1を保持する部分が挿入されているベース部材1の中央部分に設けられた開口部の内壁部分には、規制部1b,1c,1d,1eが設けられている。規制部1b,1cは、光軸Oを挟んで第1の方向で対向するように配置されている。また、規制部1d,1eは、光軸Oを挟んで第2の方向で対向するように配置されている。
図5に示すように、レンズホルダ4のレンズ周部4gがベース部材1に設けられた規制部1b,1c,1d,1eに当接することで、補正レンズL1の可動範囲が規制されている。具体的には、円筒面に形成されたレンズ周部4gがベース部材1の規制部1b及び1cに当接することで、第1の方向に対する可動範囲が規制されている。また、レンズ周部4gがベース部材1の規制部1d及び1eに当接することで、第2の方向に対する可動範囲が規制されている。
ここで、初期位置の設定方法について説明する。本実施形態の初期位置は、第1の方向と、第2の方向それぞれで設定される。
図6は、第1コイル8a又は第2コイル8bへ通電したときのホール素子9の出力を示す図である。
先ず、第1コイル8aに通電を行い、ベース部材1とレンズホルダ4とが当接する一端までレンズホルダ4を駆動する。この一端への当接時(移動規制端位置)における第1ホール素子9aの出力を第1の位置情報X1として記憶する。
次に、第1コイル8aにさきほどとは通電方向を変えて通電を行い、ベース部材1とレンズホルダ4とが当接する他端までレンズホルダ4を駆動する。この他端への当接時(移動規制逆端位置)における第1ホール素子9aの出力を第2の位置情報X2として記憶する。
これら記憶した出力第1の位置情報X1と第2の位置情報X2の中間となる位置を示す値をX0(X0=(第1の位置情報X1+第2の位置情報X2)/2)とする。第1ホール素子9aの出力がX0になるレンズホルダ4位置を第1の方向における補正レンズL1の初期位置として基準位置記憶部12aに記憶させる。
同様に先ず、第2の方向に対しても調整を行う。第2コイル8bに通電を行い、ベース部材1とレンズホルダ4とが当接する一端までレンズホルダ4を駆動する。この一端への当接時(移動規制端位置)における第2ホール素子9bの出力を第1の位置情報Y1として記憶する。
次に第2コイル8bにさきほどとは通電方向を変えて通電を行い、ベース部材1とレンズホルダ4とが当接する他端までレンズホルダ4を駆動する。この他端への当接時(移動規制逆端位置)における第2ホール素子9bの出力を第2の位置情報Y2として記憶する。
これら記憶した出力第1の位置情報Y1と第2の位置情報Y2の中間となる位置を示す値をY0(Y0=(第1の位置情報Y1+第2の位置情報Y2)/2)とする。第2ホール素子9bの出力がY0になるレンズホルダ4の位置を第2の方向における補正レンズL1の初期位置として基準位置記憶部12aに記憶させる。
以上のようにして補正レンズL1の初期位置は、ホール素子9の出力が(X0,Y0)になる位置として調整される。
本実施形態のブレ補正ユニット11では、部品の寸法ばらつきにより、第1マグネット4b及び第2マグネット4cと第1ホール素子9a及び第2ホール素子9bとの相対的な位置関係が変化する。また、第1マグネット4b及び第2マグネット4cが有する磁力のばらつきや第1ホール素子9a及び第2ホール素子9bの感度ばらつきもある。よって、個々のユニットによって第1ホール素子9a及び第2ホール素子9bの出力値にはばらつきが生じる。
つまり、図6に示されるように設計値(実線1)に対して、破線2(誤差MAX品とする)や一点鎖線3(誤差MIN品とする)で示されるグラフのようにユニットごとに誤差を持ってしまう。
一方、ある所定範囲(図6で示されるAからBの範囲)で補正可能となるように電気的に調整されたブレ補正ユニット11は、ホール素子9の出力のばらつきにより、ブレ補正動作可能な領域が限定される。
具体的には、図6で示される破線2のようなユニットにおいては、補正レンズL1の位置がDまでの範囲でブレ補正動作可能である。また、一点鎖線3のようなユニットにおいては、補正レンズL1の位置がCからの範囲でブレ補正動作可能である。
これらを考慮すると、すべてのブレ補正ユニット11においてブレ補正動作が可能な領域(ブレ補正保証範囲と呼ぶ)となるのは、レンズ位置がCからDまでの範囲となる。規制部1b,1c,1d,1eによって規制された可動範囲に対して、ブレ補正保証範囲をできるだけ大きくするためには、ユニットごとのホール素子9の出力誤差が小さくなるように構成する必要がある。
本実施形態では、規制部1b,1c,1d,1e及び、ホール素子保持部1m,1nを単一部材(ベース部材1)に設けている。よって、規制部1b,1c,1d,1eとホール素子保持部1m,1nとの位置がばらつく要因が少なくなり、ホール素子9の出力誤差を小さくできる。よって、ブレ補正保証範囲を広く設定できる。又は、ブレ補正保証範囲を狭くすることなく、補正レンズL1の可動範囲を小さく設定することができ、ブレ補正ユニット11を小型にすることができる。
また、ベース部材1は、固定レンズL2を保持するように構成したので、固定レンズL2の光軸Oに対する補正レンズL1の初期位置のズレを小さくできる。よって、固定レンズL2と補正レンズL1との光軸のズレが少なくなり、初期位置をより適切な位置に正確に設定できるとともに、撮影画質を向上できる。
(変形形態)
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
(1)本実施形態において、補正レンズL1を移動させてブレ補正動作を行う例を示した。これに限らず、例えば、撮像素子をその撮像面に平行な面内で移動させてブレ補正を行うものでもよい。
(2)本実施形態において、補正レンズL1の位置を検出する位置検出手段としてホール素子9を用いる例を示した。しかし、これに限らず、例えば、MI(Magneto Impedance)センサ、磁気共鳴型磁界検出素子、MR(Magneto-Resistance)素子等、磁気を感知する他の磁気センサを用いてもよい。また、磁気センサに限らずに、光学的に位置検出を行う光センサを位置検出手段に用いてもよい。
(3)本実施形態において、静止画撮影を主な目的としたデジタルスチルカメラを例に挙げて説明したが、これに限らず、例えば、フィルムカメラであってもよいし、動画撮影を主な目的とするビデオカメラであってもよいし、他の種類の撮像装置であってもよい。
(4)本実施形態において、基準位置として補正レンズL1の初期位置を記憶し、ブレ補正動作の開始時に初期位置にセンタリング動作をする例を挙げて説明した。これに限らず、例えば、センタリング動作を行わずに、基準位置として記憶する値は、補正レンズL1の初期位置としなくてもよい。
本発明によるブレ補正装置を用いたカメラの実施形態を模式的に示す図である。 ブレ補正ユニット11を示す分解斜視図である。 ブレ補正ユニット11をZプラス側(被写体側)から見た図である。 図3中に示したA−A断面を示す断面図である。 図3中に示したB−B断面を示す断面図である。 第1コイル8a又は第2コイル8bへ通電したときのホール素子9の出力を示す図である。
符号の説明
1 ベース部材
1a フォロア
1b,1c,1d,1e 規制部
1f,1g,1h 凹部
1i,1j,1k 係止部
1m,1n ホール素子保持部
4 レンズホルダ
4a レンズ保持部
4b 第1マグネット
4c 第2マグネット
4d,4e,4f 係止部
5(5a,5b,5c) ボール
6(6a,6b,6c) 引張りばね
7 コイルホルダ
7a,7b コイル保持部
8 コイル
8a 第1コイル
8b 第2コイル
9 ホール素子
9a 第1ホール素子
9b 第2ホール素子
10 レンズ鏡筒
11 ブレ補正ユニット
12 駆動制御部
12a 基準位置記憶部
20 カメラ本体
21 撮像素子
L1 補正レンズ
L2 固定レンズ

Claims (7)

  1. ベース部材と、
    補正レンズ又は撮像素子のいずれかと、
    前記補正レンズ又は前記撮像素子を保持し、前記補正レンズの光軸と垂直な面内又は前記撮像素子の撮像面と平行な面内で前記ベース部材に対して相対的に移動可能に設けられた可動部材と、
    を備えたブレ補正装置であって、
    前記ベース部材に保持され、前記可動部材の位置を検出する位置検出手段と、
    前記可動部材が光軸と垂直な面内又は前記撮像素子の撮像面と平行な面内で移動したときに前記可動部材と当接するように前記ベース部材に設けられ、前記可動部材の移動可能な範囲を規制する規制部と、
    を備えることを特徴とするブレ補正装置。
  2. 前記可動部材は、前記補正レンズを保持し、
    前記ベース部材は、前記補正レンズと組み合わされて光学系を形成する固定レンズを保持すること、
    を特徴とする請求項1に記載のブレ補正装置。
  3. 前記ベース部材は、前記位置検出手段と対向する位置にマグネットを保持し、
    前記位置検出手段は、前記マグネットが発生する磁気を検出する磁気センサであること、
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載のブレ補正装置。
  4. 前記マグネットの前記位置検出手段と対向する側と反対側において前記マグネットと対向するように配置され、前記ベース部材を駆動する駆動力を前記マグネットとの関係により発生させるコイルを備えること、
    を特徴とする請求項2又は請求項3に記載のブレ補正装置。
  5. 前記可動部材を前記規制部の一方に当接させた状態で前記位置検出手段から得られる第1の位置情報と、前記規制部の一方とは光軸を挟んで反対側となる前記規制部の他方に前記前記可動部材を当接させた状態で前記位置検出手段から得られる第2の位置情報との中間となる位置を基準位置として記憶する基準位置記憶部を備えること、
    を特徴とする請求項2又は請求項3に記載のブレ補正装置。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のブレ補正装置を備えるレンズ鏡筒。
  7. 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のブレ補正装置を備える撮像装置。
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