JPWO2019216236A1 - 像ぶれ補正装置、レンズ装置、撮像装置及び像ぶれ補正装置の駆動制御方法 - Google Patents

像ぶれ補正装置、レンズ装置、撮像装置及び像ぶれ補正装置の駆動制御方法 Download PDF

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Abstract

可動部が受ける衝撃を緩和でき、かつ、良好な光学性能が得られる像ぶれ補正装置、レンズ装置、撮像装置及び像ぶれ補正装置の駆動制御方法を提供する。像ぶれ補正レンズ(14)を保持する保持枠(110)には、可動範囲規制穴(162)が備えられる。可動範囲規制穴(162)には、ストッパ(164)が挿通される。ストッパ(164)が、可動範囲規制穴(162)の内壁面に当接することにより、像ぶれ補正レンズ(14)の可動範囲が規制される。ストッパ(164)は、中心軸(166)と、その中心軸(166)の外周に備えられるダンパ(168)とで構成される。ダンパ(168)が、可動範囲規制穴(162)の内壁面に当接することにより、衝突時の衝撃が緩和される。

Description

本発明は、像ぶれ補正装置及び像ぶれ補正装置の駆動制御方法、並びに、像ぶれ補正装置を備えたレンズ装置及び撮像装置に関する。
一般に像ぶれ補正装置では、あらかじめ定められた範囲内で像ぶれ補正レンズ又はイメージセンサを移動させて、像ぶれを補正する。
特許文献1〜4には、像ぶれ補正レンズ又はイメージセンサの可動範囲を規制する部材に緩衝材を取り付けることにより、像ぶれ補正レンズ又はイメージセンサが可動端に接触した際の衝撃を緩和する技術が提案されている。
しかし、このような緩衝材を可動範囲の規制部材に取り付けると、突き当てによる光学中心の校正を精度よく実施できず、良好な光学性能が得られないという問題がある。
この問題を解消するため、特許文献5には、緩衝材が一定以上変形すると、可動部に当接する突起を固定部に設けることで、突き当てによる光学中心の校正と衝撃の緩和を両立する技術が提案されている。
特開2010-266572号公報 特開2011-128415号公報 特開2000-330154号公報 特開2007-310287号公報 特開2015-148737号公報
しかしながら、特許文献5の構成の場合、可動部に一定以上の力が作用すると、緩衝材が力を吸収しきれずに、可動部が突起に衝突してしまうという欠点がある。また、可動部に突起が衝突すると、可動部にピンポイントで大きな力が作用するという欠点もある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、可動部が受ける衝撃を緩和でき、かつ、良好な光学性能が得られる像ぶれ補正装置、レンズ装置、撮像装置及び像ぶれ補正装置の駆動制御方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための手段は、次のとおりである。
(1)像ぶれ補正レンズ又はイメージセンサを保持する保持部材と、保持部材を光軸と直交する面内で移動自在に支持する支持部と、保持部材を光軸と直交する面内で第1軸方向に駆動する第1駆動部と、保持部材を光軸と直交する面内で第1軸方向と直交する第2軸方向に駆動する第2駆動部と、第1軸方向における保持部材の位置を検出する第1位置検出部と、第2軸方向における保持部材の位置を検出する第2位置検出部と、保持部材に備えられる開口部と、軸と、軸の外周に嵌められた筒状又はリング状の弾性部材と、で構成され、開口部に挿通されて、保持部材の可動範囲を規制するストッパと、第1駆動部及び第2駆動部の駆動を制御して、保持部材の移動を制御する制御部と、を備え、第1駆動部を一定の駆動力で駆動して保持部材を第1軸方向の一方向に移動させた場合に、ストッパが開口部の内壁面に当接して保持部材が停止する位置を第1軸方向第1位置、第1駆動部を一定の駆動力で駆動して保持部材を第1軸方向の他方向に移動させた場合に、ストッパが開口部の内壁面に当接して保持部材が停止する位置を第1軸方向第2位置、第2駆動部を一定の駆動力で駆動して保持部材を第2軸方向の一方向に移動させた場合に、ストッパが開口部の内壁面に当接して保持部材が停止する位置を第2軸方向第1位置、第2駆動部を一定の駆動力で駆動して保持部材を第2軸方向の他方向に移動させた場合に、ストッパが開口部の内壁面に当接して保持部材が停止する位置を第2軸方向第2位置、第1軸方向第1位置及び第1軸方向第2位置の中間位置を第1軸方向の原点位置、第2軸方向第1位置及び第2軸方向第2位置の中間位置を第2軸方向の原点位置、とした場合に、制御部は、第1軸方向及び第2軸方向の原点位置を基準にして、保持部材の移動を制御する、像ぶれ補正装置。
本態様によれば、像ぶれ補正レンズ又はイメージセンサを保持した保持部材は、支持部によって光軸と直交する面内を移動自在に支持される。保持部材は開口部を有し、その開口部にストッパが挿通されて、可動範囲が規制される。ストッパは、軸と、その軸の外周に嵌められた筒状又はリング状の弾性部材と、で構成される。これにより、ストッパが開口部の内壁面に衝突した際の衝撃、すなわち、可動部の衝撃を緩和できる。
保持部材の移動は、制御部で制御される。制御部は、第1駆動部及び第2駆動部の駆動を制御して、保持部材の移動を制御する。この際、制御部は、第1軸方向及び第2軸方向の原点位置を基準にして、保持部材の移動を制御する。
ここで、第1軸方向の原点位置は、第1軸方向第1位置及び第1軸方向第2位置の中間位置として設定され、第2軸方向の原点位置は、第2軸方向第1位置及び第2軸方向第2位置の中間位置として設定される。
第1軸方向第1位置は、第1駆動部を一定の駆動力で駆動して保持部材を第1軸方向の一方向に移動させた場合に、ストッパが開口部の内壁面に当接して保持部材が停止する位置として規定され、第1軸方向第2位置は、第1駆動部を一定の駆動力で駆動して保持部材を第1軸方向の他方向に移動させた場合に、ストッパが開口部の内壁面に当接して保持部材が停止する位置として規定される。
また、第2軸方向第1位置は、第2駆動部を一定の駆動力で駆動して保持部材を第2軸方向の一方向に移動させた場合に、ストッパが開口部の内壁面に当接して保持部材が停止する位置として規定され、第2軸方向第2位置は、第2駆動部を一定の駆動力で駆動して保持部材を第2軸方向の他方向に移動させた場合に、ストッパが開口部の内壁面に当接して保持部材が停止する位置として規定される。
このように第1軸方向及び第2軸方向の原点位置を設定することにより、光学中心を精度よく校正でき、良好な光学性能を発揮できる。
(2)第1軸方向及び第2軸方向の原点位置の情報を記憶する原点位置情報記憶部を更に備え、制御部は、原点位置情報記憶部に記憶された第1軸方向及び第2軸方向の原点位置を基準にして、保持部材の移動を制御する、上記(1)の像ぶれ補正装置。
本態様によれば、原点位置情報記憶部が備えられ、その原点位置情報記憶部に第1軸方向及び第2軸方向の原点位置の情報が記憶される。制御部は、原点位置情報記憶部に記憶された第1軸方向及び第2軸方向の原点位置を基準にして、保持部材の移動を制御する。
(3)第1軸方向の原点位置から第1軸方向第1位置又は第1軸方向第2位置までの距離と、第2軸方向の原点位置から第2軸方向第1位置又は第2軸方向第2位置までの距離とを比較した場合に短い方の距離をR、第1駆動部又は第2駆動部を一定の駆動力で駆動した場合に、ストッパが開口部の内壁面に当接して、保持部材が停止する際の弾性部材の変形量をδ、マージンをmとした場合に、制御部は、第1軸方向及び第2軸方向の原点位置を中心とした半径R−(δ+m)の範囲を像ぶれ補正制御範囲に設定し、像ぶれ補正制御範囲内で保持部材の移動を制御する、上記(1)又は(2)の像ぶれ補正装置。
本態様によれば、像ぶれ補正制御範囲内で保持部材の移動が制御される。像ぶれ補正制御範囲は、第1軸方向及び第2軸方向の原点位置を中心とした半径R−(δ+m)の範囲に設定される。ここで、Rは、第1軸方向の原点位置から第1軸方向第1位置又は第1軸方向第2位置までの距離と、第2軸方向の原点位置から第2軸方向第1位置又は第2軸方向第2位置までの距離とを比較した場合に短い方の距離であり、δは、第1駆動部又は第2駆動部を一定の駆動力で駆動した場合に、ストッパが開口部の内壁面に当接して、保持部材が停止する際の弾性部材の変形量である。また、mは、マージンである。このように設定された範囲内で保持部材の移動を制御することにより、ストッパに当てずに保持部材の移動を制御できる。
(4)R−(δ+m)を像ぶれ補正制御範囲設定情報として記憶する像ぶれ補正制御範囲設定情報記憶部を更に備え、制御部は、像ぶれ補正制御範囲設定情報記憶部に記憶された像ぶれ補正制御範囲設定情報に基づいて像ぶれ補正制御範囲を設定する、上記(3)の像ぶれ補正装置。
本態様によれば、像ぶれ補正制御範囲設定情報記憶部が備えられ、その像ぶれ補正制御範囲設定情報記憶部に像ぶれ補正制御範囲設定情報が記憶される。制御部は、像ぶれ補正制御範囲設定情報記憶部に記憶された像ぶれ補正制御範囲設定情報に基づいて像ぶれ補正制御範囲を設定する。
(5)ストッパを2箇所に備える場合において、第1駆動部は、第1軸方向と直交する方向に関して、2つのストッパの中間位置に配置され、かつ、第2駆動部は、第2軸方向と直交する方向に関して、2つのストッパの中間位置に配置される、上記(1)から(4)のいずれか一の像ぶれ補正装置。
本態様によれば、2つのストッパとの関係で、第1駆動部及び第2駆動部が、次のように配置される。すなわち、第1駆動部については、第1軸方向と直交する方向に関して、2つのストッパの中間位置に配置される。また、第2駆動部ついては、第2軸方向と直交する方向に関して、2つのストッパの中間位置に配置される。このように、2つのストッパ及び2つの駆動部(第1駆動部及び第2駆動部)を配置することにより、保持部材を第1軸方向及び第2軸方向に移動させた際、2つのストッパに均等な力で当接させることができる。これにより、光学中心の校正を精度よく実施できる。
(6)ストッパは、弾性部材が複数の外径を有する、上記(1)から(5)のいずれか一の像ぶれ補正装置。
本態様によれば、ストッパの軸の外周に備えられる弾性部材が、複数の外径を有する。弱い衝撃であっても長い緩衝時間がとれるように、反発力の低い素材で弾性部材を構成すると、強い衝撃を受けた際に、変形が大き過ぎて、弾性部材が引き裂けたりするおそれがある。その一方で、強い衝撃に耐え得るように、反発力の高い素材で弾性部材を構成すると、弱い衝撃を受けた際の緩衝時間が短くなり、衝撃音が強くなるという問題がある。本態様のように、弾性部材が複数の外径を有することにより、弱い衝撃に対しては、十分な緩衝時間をとることができ、強い衝撃に対しては、十分な反発力を発生させることができるようになる。これにより、弾性部材の破損を防止しつつ、適切に緩衝できる。
(7)弾性部材は、段階的に外径が変化する形状を有する、上記(6)の像ぶれ補正装置。
本態様によれば、弾性部材の外径が、段階的に変化する(いわゆる段付きの形状を有する。)。最小単位は一段階である。この場合、弾性部材は、外径の大きな大径部、及び、大径部より外径の小さな小径部で構成される。また、この場合、まず、大径部が開口部の内壁面に当接し、その後、小径部が開口部の内壁面に当接する。強い衝撃を受けた場合には、大径部及び小径部が開口部の内壁面に当接するので、十分な反発力を発生させることができる。
(8)弾性部材は、外径の異なる部位ごとに異なる弾性率を有する、上記(6)又は(7)の像ぶれ補正装置。
本態様によれば、弾性部材が、複数の外径を有し、更に、外径の異なる部位ごとに異なる弾性率を有する。これにより、必要な反発力をより適切に設定できる。
(9)保持部材は、ストッパが嵌合する嵌合部と、開口部及び嵌合部を繋ぐ連通部と、を更に備え、連通部は、弾性部材の弾性変形によってストッパの通過が可能な幅を有し、連通部を介して嵌合部にストッパを嵌合させると、保持部材がロックされる、上記(1)から(8)のいずれか一の像ぶれ補正装置。
本態様によれば、保持部材にストッパが嵌合する嵌合部が備えられる。嵌合部は、連通部を介して開口部に繋がれる。連通部は、弾性部材の弾性変形によってストッパの通過が可能な幅を有している。連通部を介して嵌合部にストッパを嵌合させると、保持部材がロックされる。
(10)嵌合部は、開口部の中心に対して、第1軸方向及び第2軸方向と異なる方向の位置に配置され、連通部は、開口部の中心と嵌合部の中心とを結ぶ直線上に配置される、上記(9)の像ぶれ補正装置。
本態様によれば、嵌合部が、開口部の中心に対して、第1軸方向及び第2軸方向と異なる方向の位置に配置される。連通部は、開口部の中心と嵌合部の中心とを結ぶ直線上に配置されて、開口部と嵌合部を繋ぐ。これにより、保持部材を第1軸方向及び第2軸方向に移動させた際にストッパを開口部の内壁面に当接させることができ、光学中心の位置校正を容易に実施できる。
(11)第1駆動部及び第2駆動部がボイスコイルモータで構成され、ストッパは、軸の両端が、第1駆動部及び/又は第2駆動部のヨークに支持される、上記(1)から(10)のいずれか一の像ぶれ補正装置。
本態様によれば、第1駆動部及び第2駆動部がボイスコイルモータで構成される。ストッパは、その軸の両端が、ボイスコイルモータのヨークに支持される。これにより、ストッパを強固に固定できる。
(12)ストッパの軸は、両端に凸部を有し、ヨークは、凸部が嵌入する凹部を有し、ストッパは、凸部が凹部に嵌入されて、ヨークに支持される、上記(11)の像ぶれ補正装置。
本態様によれば、ストッパの軸の両端に備えられた凸部が、ヨークに備えられた凹部に嵌入されて、ストッパがヨークに支持される。これにより、ストッパを簡単かつ確実に設置できる。
(13)上記(1)から(12)のいずれか一の像ぶれ補正装置を備えるレンズ装置。
本態様によれば、上記(1)から(12)のいずれか一の像ぶれ補正装置がレンズ装置に備えられる。
(14)上記(1)から(12)のいずれか一の像ぶれ補正装置を備える撮像装置。
本態様によれば、上記(1)から(12)のいずれか一の像ぶれ補正装置が撮像装置に備えられる。
(15)像ぶれ補正レンズ又はイメージセンサを保持する保持部材と、保持部材を光軸と直交する面内で移動自在に支持する支持部と、保持部材を光軸と直交する面内で第1軸方向に駆動する第1駆動部と、保持部材を光軸と直交する面内で第1軸方向と直交する第2軸方向に駆動する第2駆動部と、第1軸方向における保持部材の位置を検出する第1位置検出部と、第2軸方向における保持部材の位置を検出する第2位置検出部と、保持部材に備えられる開口部と、軸と、軸の外周に嵌められた筒状又はリング状の弾性部材と、で構成され、開口部に挿通されて、保持部材の可動範囲を規制するストッパと、を備えた像ぶれ補正装置の駆動制御方法であって、第1駆動部を一定の駆動力で駆動して保持部材を第1軸方向の一方向に移動させた場合に、ストッパが開口部の内壁面に当接して保持部材が停止する位置を第1軸方向第1位置として検出するステップと、第1駆動部を一定の駆動力で駆動して保持部材を第1軸方向の他方向に移動させた場合に、ストッパが開口部の内壁面に当接して保持部材が停止する位置を第1軸方向第2位置として検出するステップと、第2駆動部を一定の駆動力で駆動して保持部材を第2軸方向の一方向に移動させた場合に、ストッパが開口部の内壁面に当接して保持部材が停止する位置を第2軸方向第1位置として検出するステップと、第2駆動部を一定の駆動力で駆動して保持部材を第2軸方向の他方向に移動させた場合に、ストッパが開口部の内壁面に当接して保持部材が停止する位置を第2軸方向第2位置として検出するステップと、第1軸方向第1位置及び第1軸方向第2位置の中間位置を算出し、第1軸方向の原点位置に設定するステップと、第2軸方向第1位置及び第2軸方向第2位置の中間位置を算出し、第2軸方向の原点位置に設定するステップと、第1軸方向及び第2軸方向の原点位置を基準にして、保持部材の移動を制御するステップと、を備えた像ぶれ補正装置の駆動制御方法。
本態様によれば、第1軸方向及び第2軸方向の原点位置を基準にして、保持部材の移動が制御される。
ここで、第1軸方向の原点位置は、第1軸方向第1位置及び第1軸方向第2位置の中間位置として設定され、第2軸方向の原点位置は、第2軸方向第1位置及び第2軸方向第2位置の中間位置として設定される。
第1軸方向第1位置は、第1駆動部を一定の駆動力で駆動して保持部材を第1軸方向の一方向に移動させた場合に、ストッパが開口部の内壁面に当接して保持部材が停止する位置として規定され、第1軸方向第2位置は、第1駆動部を一定の駆動力で駆動して保持部材を第1軸方向の他方向に移動させた場合に、ストッパが開口部の内壁面に当接して保持部材が停止する位置として規定される。
また、第2軸方向第1位置は、第2駆動部を一定の駆動力で駆動して保持部材を第2軸方向の一方向に移動させた場合に、ストッパが開口部の内壁面に当接して保持部材が停止する位置として規定され、第2軸方向第2位置は、第2駆動部を一定の駆動力で駆動して保持部材を第2軸方向の他方向に移動させた場合に、ストッパが開口部の内壁面に当接して保持部材が停止する位置として規定される。
このように第1軸方向及び第2軸方向の原点位置を設定することにより、光学中心を精度よく校正でき、良好な光学性能を発揮できる。
(16)第1軸方向の原点位置から第1軸方向第1位置又は第1軸方向第2位置までの距離と、第2軸方向の原点位置から第2軸方向第1位置又は第2軸方向第2位置までの距離とを比較した場合に短い方の距離をR、第1駆動部又は第2駆動部を一定の駆動力で駆動した場合に、ストッパが開口部の内壁面に当接して、保持部材が停止する際の弾性部材の変形量をδ、マージンをmとした場合に、第1軸方向及び第2軸方向の原点位置を中心とした半径R−(δ+m)の範囲を像ぶれ補正制御範囲に設定するステップを更に備え、保持部材の移動を制御するステップは、像ぶれ補正制御範囲内で保持部材の移動を制御する、上記(15)の像ぶれ補正装置の駆動制御方法。
本態様によれば、像ぶれ補正制御範囲内で保持部材の移動が制御される。像ぶれ補正制御範囲は、第1軸方向及び第2軸方向の原点位置を中心とした半径R−(δ+m)の範囲に設定される。ここで、Rは、第1軸方向の原点位置から第1軸方向第1位置又は第1軸方向第2位置までの距離と、第2軸方向の原点位置から第2軸方向第1位置又は第2軸方向第2位置までの距離とを比較した場合に短い方の距離であり、δは、第1駆動部又は第2駆動部を一定の駆動力で駆動した場合に、ストッパが開口部の内壁面に当接して、保持部材が停止する際の弾性部材の変形量である。また、mは、マージンである。このように設定された範囲内で保持部材の移動を制御することにより、ストッパに当てずに保持部材の移動を制御できる。
本発明によれば、可動部が受ける衝撃を緩和でき、かつ、良好な光学性能が得られる。
像ぶれ補正装置を備えたデジタルカメラの一実施形態を示すブロック図 像ぶれ補正レンズの移動の概念図 カメラマイコンが実現する主な機能のブロック図 像ぶれ補正装置の正面図 像ぶれ補正装置の背面図 保持枠を露出させた像ぶれ補正装置の正面図 支持部の正面図 可動範囲規制穴の部分を拡大した正面図 図8の9−9断面図 ストッパに対するx軸方向駆動部及びy軸方向駆動部の配置関係を示す正面図 原点位置の設定の手順を示すフローチャート 像ぶれ補正レンズの移動が停止した際のストッパの状態を示す図 像ぶれ補正制御範囲の設定の概念図 ストッパの第1変形例を示す断面図 ストッパの第2変形例を示す断面図 ストッパの第3変形例を示す断面図 ストッパの第4変形例を示す断面図 ストッパの第5変形例を示す断面図 ロック機構を備えた像ぶれ補正装置の正面図 ロック機構の要部を拡大した拡大図 像ぶれ補正レンズのロック解除状態を示す正面図 像ぶれ補正レンズのロック状態を示す正面図 像ぶれ補正レンズをロックした場合及びロックを解除した場合のロック機構の要部を拡大した拡大図 デジタルカメラの第3の実施の形態の概略構成を示すブロック図 像ぶれ補正装置の概略構成を示す図 デジタルカメラの第4の実施の形態の概略構成を示すブロック図 第4の実施の形態のデジタルカメラに備えられるレンズマイコン及びカメラマイコンが実現する主な機能のブロック図 デジタルカメラの第5の実施の形態の概略構成を示すブロック図 第5の実施の形態のデジタルカメラに備えられるレンズマイコン及びカメラマイコンが実現する主な機能のブロック図
以下、添付図面に従って本発明を実施するための好ましい形態について詳説する。
◆◆第1の実施の形態◆◆
図1は、像ぶれ補正装置を備えたデジタルカメラの一実施形態を示すブロック図である。
同図に示すデジタルカメラ1は、レンズ一体式のデジタルカメラであり、レンズシフト方式の像ぶれ補正装置100を備える。デジタルカメラ1は、撮像装置の一例である。
[デジタルカメラの構成]
図1に示すように、デジタルカメラ1は、撮像光学系10、イメージセンサ20、イメージセンサ駆動部20A、アナログ信号処理部22、デジタル信号処理部24、表示部30、記憶部32、操作部34、角速度検出部40、カメラマイコン50等を備える。
《撮像光学系》
撮像光学系10は、フォーカスレンズ12及び像ぶれ補正レンズ14を含む複数のレンズ群で構成される。なお、便宜上、図1には、フォーカスレンズ12及び像ぶれ補正レンズ14のみを図示している。撮像光学系10は、その光路上に絞り16を備える。
〈フォーカスレンズ〉
フォーカスレンズ12は、焦点調節用のレンズであり、光軸zに沿って前後移動することにより、撮像光学系10の焦点を調節する。フォーカスレンズ12は、フォーカスレンズ駆動部12Aに駆動される。フォーカスレンズ駆動部12Aは、アクチュエータとしてのボイスコイルモータ、及び、その駆動回路を備える。フォーカスレンズ駆動部12Aは、カメラマイコン50からの指示に応じてボイスコイルモータを駆動し、フォーカスレンズ12を移動させる。
〈像ぶれ補正レンズ〉
像ぶれ補正レンズ14は、像ぶれ補正用のレンズであり、光軸zと直交する面内を移動して、像ぶれを補正する。
図2は、像ぶれ補正レンズの移動の概念図である。
同図に示すように、像ぶれ補正レンズ14は、光軸zと直交するxy平面内を自在に移動する。x軸(第1軸)は、イメージセンサ20の中心を通り、かつ、イメージセンサ20の上下の辺と平行な軸として設定される。y軸(第2軸)は、イメージセンサ20の中心を通り、かつ、イメージセンサ20の左右の辺と平行な軸として設定される。x軸の方向(第1軸方向)は、デジタルカメラ1の横方向であり、y軸の方向(第2軸方向)は、デジタルカメラ1の縦方向である。x軸及びy軸は、互いに直交する。
像ぶれを補正する場合は、ぶれを打ち消す方向に像ぶれ補正レンズ14を移動させる。像ぶれ補正レンズ14は、像ぶれ補正装置100によって駆動される。像ぶれ補正装置100の詳細については、後述する。
〈絞り〉
絞り16は、たとえば、アイリス絞りで構成される。絞り16は、絞り駆動部16Aに駆動されて、その開口量が可変する。絞り駆動部16Aは、アクチュエータとしてのモータ、及び、その駆動回路を備える。絞り駆動部16Aは、カメラマイコン50からの指示に応じてモータを駆動し、絞り16の開口量を可変させる。
《イメージセンサ》
イメージセンサ20は、撮像光学系10を通る光を受光して画像を撮像する。イメージセンサ20は、CMOS型(CMOS:Complementary Metal-Oxide Semiconductor)、CCD型(CCD:Charge Coupled Device)等の公知のイメージセンサで構成される。
《イメージセンサ駆動部》
イメージセンサ駆動部20Aは、カメラマイコン50から指示に応じてイメージセンサ20を駆動する。イメージセンサ駆動部20Aによってイメージセンサ20を駆動することにより、各画素に蓄積された電荷が画像信号として読み出される。
《アナログ信号処理部》
アナログ信号処理部22は、イメージセンサ20から出力される画素ごとのアナログの画像信号を取り込み、所定の信号処理(たとえば、相関二重サンプリング処理、増幅処理等)を施す。アナログ信号処理部22は、ADC(Analog to Digital Converter/ADコンバータ)を含み、所定の信号処理後のアナログの画像信号をデジタルの画像信号に変換して出力する。
《デジタル信号処理部》
デジタル信号処理部24は、アナログ信号処理部22から出力されるデジタルの画像信号を取り込み、所定の信号処理(たとえば、階調変換処理、ホワイトバランス補正処理、ガンマ補正処理、同時化処理、YC変換処理等)を施して、画像データを生成する。生成された画像データは、カメラマイコン50に出力される。
また、デジタル信号処理部24は、取り込んだ画像信号に基づいて、露出制御に必要な被写体の明るさの情報を検出する。検出された被写体の明るさの情報は、カメラマイコン50に出力される。
更に、デジタル信号処理部24は、取り込んだ画像信号に基づいて、オートフォーカス制御に必要な被写体のコントラストの情報を検出する。検出されたコントラストの情報は、カメラマイコン50に出力される。
《表示部》
表示部30は、画像を含む各種情報を表示する。表示部30は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ(EL:ElectroLuminescent)等の表示デバイス、及び、その駆動回路を備えて構成される。表示部30には、撮像済みの画像の他、ライブビューが表示される。ライブビューとは、イメージセンサがとらえた画像をリアルタイムに表示する機能である。ライブビューを表示することより、表示部30で画像を確認しながら撮像できる。また、表示部30は、各種設定を行う際のユーザインターフェース用の表示画面としても利用される。表示部30への表示は、カメラマイコン50で制御される。
《記憶部》
記憶部32は、画像データを含む各種データを記憶する。記憶部32は、内蔵メモリと、その内蔵メモリに対してデータを読み書きする制御回路と、を備えて構成される。内蔵メモリは、たとえば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等の不揮発性メモリで構成される。記憶部32に対するデータの読み書きは、カメラマイコン50で制御される。
記憶部32は、この他、いわゆるメモリカード等の外部メモリで構成することもできる。この場合、メモリカードを装填するためのカードスロット等がデジタルカメラ1に備えられる。
《操作部》
操作部34は、レリーズボタン、電源スイッチ、撮像モードダイヤル、シャッタースピードダイヤル、露出補正ダイヤル、コマンドダイヤル、メニューボタン、十字キー、決定ボタン、キャンセルボタン、消去ボタン、像ぶれ補正スイッチ等のデジタルカメラとしての一般的な操作手段を含み、操作に応じた信号をカメラマイコン50に出力する。
ここで、像ぶれ補正スイッチとは、像ぶれ補正の機能をオン、オフするスイッチのことである。像ぶれ補正スイッチをオンすると、像ぶれ補正の機能がオンされ、像ぶれ補正スイッチをオフすると、像ぶれ補正の機能がオフされる。
《角速度検出部》
角速度検出部40は、デジタルカメラ1のヨー方向Yaw及びピッチ方向Pitの角速度を検出する。ヨー方向Yawとは、図2に示すように、y軸回りの回転方向であり、デジタルカメラ1の横方向の回転方向である。また、ピッチ方向Pitとは、図2に示すように、x軸回りの回転方向であり、デジタルカメラ1の縦方向の回転方向である。角速度検出部40は、デジタルカメラ1のヨー方向Yawの角速度を検出するヨー方向角速度検出部40A及びデジタルカメラ1のピッチ方向Pitの角速度を検出するピッチ方向角速度検出部40Bを備える。ヨー方向角速度検出部40Aで検出されたヨー方向Yawの角速度、及び、ピッチ方向角速度検出部40Bで検出されたピッチ方向Pitの角速度は、カメラマイコン50に出力される。
《カメラマイコン》
カメラマイコン50は、デジタルカメラ1の全体の動作を統括制御する制御部として機能する。また、カメラマイコン50は、デジタルカメラ1の制御に必要な物理量を演算する演算処理部として機能する。
カメラマイコン50は、CPU(Central Processing Unit/中央処理装置)、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)を備えたコンピュータ(マイクロコンピュータ)で構成される。カメラマイコン50は、所定のプログラムを実行することにより、各種機能を実現する。カメラマイコン50が実行するプログラム、制御に必要な各種データ等は、ROMに格納される。
図3は、カメラマイコンが実現する主な機能のブロック図である。
同図に示すように、カメラマイコン50は、フォーカス制御部52、露出設定部54、イメージセンサ駆動制御部56、絞り制御部58、像ぶれ補正制御部60、表示制御部62、記憶制御部64、ぶれ検出部70、像ぶれ補正量算出部90、像ぶれ補正制御部等として機能する。
〈フォーカス制御部〉
フォーカス制御部52は、いわゆるコントラスト方式のオートフォーカス制御を実施する。すなわち、フォーカスレンズ12を至近端から無限遠端に移動させて、コントラストが最大となる位置を検出し、検出した位置にフォーカスレンズ12を移動させる。
〈露出設定部〉
露出設定部54は、被写体の明るさの検出結果に基づいて、適正露出となるシャッタスピード(露光時間)及び絞り値を設定する。
〈イメージセンサ駆動制御部〉
イメージセンサ駆動制御部56は、露出設定部54で設定されたシャッタスピードで露光されるように、イメージセンサ駆動部20Aを介してイメージセンサ20の駆動を制御する。
〈絞り制御部〉
絞り制御部58は、露出設定部54で設定された絞り値となるように、絞り駆動部16Aを介して、絞り16の開口量を制御する。
〈表示制御部〉
表示制御部62は、表示部30の表示を制御する。たとえば、撮像により得られた画像データを表示部30に表示する場合は、当該画像データを表示部30に表示可能なデータ形式に変換して、表示部30に出力する。
〈記憶制御部〉
記憶制御部64は、記憶部32に対するデータの読み書きを制御する。撮像により得られた画像データは、記憶制御部64を介して記憶部32に記憶される。また、記憶部32に記憶された画像データを再生する場合は、記憶制御部64を介して記憶部32から読み出される。
〈ぶれ検出部〉
ぶれ検出部70は、角速度検出部40で検出されるヨー方向Yaw及びピッチ方向Pitの角速度の検出結果に基づいて、デジタルカメラ1のぶれ量を算出する。具体的には、ヨー方向角速度検出部40Aから出力されるヨー方向Yawの角速度信号を積分し、ヨー方向Yawのぶれ量を算出する。また、ピッチ方向角速度検出部40Bから出力されるピッチ方向Pitの角速度信号を積分し、ピッチ方向Pitのぶれ量を算出する。
〈像ぶれ補正量算出部〉
像ぶれ補正量算出部90は、ぶれ検出部70で検出されたヨー方向Yawのぶれ量及びピッチ方向Pitのぶれ量に基づいて、像ぶれの補正量を算出する。像ぶれの補正量は、検出されたぶれを打ち消すのに必要な像ぶれ補正レンズ14の移動量として算出される。具体的には、ぶれを打ち消すのに必要な像ぶれ補正レンズ14のx軸方向及びy軸方向の移動量として、像ぶれ補正量が算出される。
〈像ぶれ補正制御部〉
像ぶれ補正制御部60は、像ぶれ補正量算出部90で算出された像ぶれの補正量に基づいて、像ぶれ補正レンズ14の移動を制御し、像ぶれを補正する。
[像ぶれ補正装置]
図4は、像ぶれ補正装置の正面図である。図5は、像ぶれ補正装置の背面図である。
像ぶれ補正装置100は、像ぶれ補正レンズ14を保持する保持枠110と、保持枠110を光軸と直交する面内で移動自在に支持する支持部120と、保持枠110の回転を規制する回転規制部140と、保持枠110の可動範囲を規制する可動範囲規制部160と、保持枠110をx軸方向に駆動するx軸方向駆動部180と、保持枠110をy軸方向に駆動するy軸方向駆動部190と、x軸方向における保持枠110の位置を検出するx軸方向位置検出部210と、y軸方向における保持枠110の位置を検出するy軸方向位置検出部220と、を備える。
《保持枠》
図6は、保持枠を露出させた像ぶれ補正装置の正面図である。
保持枠110は、保持部材の一例である。保持枠110は、円筒状のレンズ保持部110Aと、そのレンズ保持部110Aの外側に張り出したフランジ部110Bと、を有する。像ぶれ補正レンズ14は、レンズ保持部110Aの内周部に保持される。
《支持部》
図7は、支持部の正面図である。
支持部120は、固定枠122と、固定枠122に対して保持枠110を移動自在に支持する複数のボール124と、固定枠122に向けて保持枠110を付勢する複数のバネ126と、を備える。
固定枠122は、円筒状の鏡筒部122Aと、その鏡筒部122Aの内側に張り出した環状のベース部122Bと、を有する。ベース部122Bは、中央に開口122Cを有する。
ベース部122Bには、ボール124を収容する固定側ボール収容部128と、バネ126の一端が掛けられる固定側バネ掛け部130が備えられる。
固定側ボール収容部128は、保持枠110のフランジ部110Bと対向する面に備えられる。固定側ボール収容部128は、矩形状の凹部で構成され、ベース部122Bの3箇所に備えられる。
固定側バネ掛け部130は、径方向の外側に延びる鉤状の突起部で構成され、ベース部122Bの4箇所に備えられる。
保持枠110には、ベース部122Bに備えられた固定側ボール収容部128及び固定側バネ掛け部130に対応して、可動側ボール収容部116及び可動側バネ掛け部112が備えられる。
可動側ボール収容部116は円形の凹部で構成され、ベース部122Bと対向する面に備えられる。
可動側バネ掛け部112は、径方向の外側に延びる鉤状の突起部で構成され、フランジ部110Bの4箇所に備えられる。
バネ126は、コイルスプリングで構成され、光軸zと平行に配置される。バネ126は、その一端が固定枠122のベース部122Bの固定側バネ掛け部130に掛けられ、他端が保持枠110の可動側バネ掛け部112に掛けられる。これにより、保持枠110が、固定枠122のベース部122Bに向けて付勢される。
保持枠110が、固定枠122のベース部122Bに向けて付勢されることにより、ボール124が保持枠110とベース部122Bとの間に挟まれる。これにより、固定枠122のベース部122Bに対して、保持枠110が移動自在に支持される。
《回転規制部》
回転規制部140は、光軸zと直交して配置されたガイド軸142と、ガイド軸142を揺動自在に支持する揺動支持部144と、保持枠110に一体的に備えられ、保持枠110をガイド軸142に沿ってガイドするガイド部114と、を備える。
ガイド軸142は、金属製の丸棒で構成され、光軸zと直交して配置される。
揺動支持部144は、ガイド軸142を保持するブラケット146と、ブラケット146に備えられる揺動軸148と、揺動軸148を支持する軸支持部150と、を有する。ブラケット146は、基部146Aと、基部146Aから平行に延びる一対のアーム部146Bと、を有し、全体としてU字状の形状を有する。ガイド軸142は、その両端を一対のアーム部146Bに支持される。揺動軸148は、基部146Aに備えられ、ガイド軸142と平行に配置される。軸支持部150は、固定枠122のベース部122Bに一体的に備えられ、揺動軸148の両端を回転自在に支持する。軸支持部150に支持された揺動軸148は、光軸zと直交して配置される。これにより、ガイド軸142が、光軸zと直交する軸を中心に揺動自在に支持される。
ガイド部114は、保持枠110のフランジ部110Bに一体的に備えられる。ガイド部114は、固定枠122のベース部122Bと対向する面にガイド軸142が嵌まるガイド溝114Aを有する。ガイド溝114Aは、U字溝で構成され、像ぶれ補正レンズ14の光軸と直交して配置される。
保持枠110は、ガイド部114のガイド溝114Aにガイド軸142が嵌まることにより、光軸周りの回転が規制される。また、保持枠110は、ガイド部114のガイド溝114Aにガイド軸142が嵌まることにより、ガイド軸142に沿ってスライド自在に支持される。これにより、保持枠110が光軸zと直交する面内で移動自在に支持される。すなわち、ガイド軸142は、光軸zと直交する軸を中心に揺動自在に支持されているため、保持枠110が光軸と直交する面内で移動した場合であっても、保持枠110の移動を阻害することがない。これにより、保持枠110が光軸zと直交する面内で移動自在に支持される。
《可動範囲規制部》
可動範囲規制部160は、保持枠110に備えられる可動範囲規制穴162と、その可動範囲規制穴162に挿通されて、保持枠110の可動範囲を規制するストッパ164と、を備える。
可動範囲規制穴162は、開口部の一例である。可動範囲規制穴162は、保持枠110のフランジ部110Bの2箇所に備えられる。各可動範囲規制穴162は、像ぶれ補正レンズ14の光軸に対し、対称な位置に配置される。
図8は、可動範囲規制穴の部分を拡大した正面図である。図9は、図8の9−9断面図である。
可動範囲規制穴162は、フランジ部110Bを貫通する穴で構成され、その内壁面は像ぶれ補正レンズ14の光軸と平行な面で構成される。可動範囲規制穴162は、八角形状を有し、x軸及びz軸と平行な2つの内壁面162A、162Cと、y軸及びz軸と平行な2つの内壁面162B、162Dと、を有する。以下、必要に応じて、x軸と平行な一方の内壁面162Aを第1内壁面162A、他方の内壁面162Bを第2内壁面162B、y軸と平行な一方の内壁面162Cを第3内壁面162C、他方の内壁面162Dを第4内壁面162Dと称して、各内壁面を区別する。
ストッパ164は、剛体の中心軸166と、その中心軸166の外周に備えられたダンパ168と、で構成される。中心軸166は、ストッパ164の軸の一例であり、金属等の剛性を有する素材で構成される。ダンパ168は、筒状の形状を有し、中心軸166の外周に嵌められて、中心軸166に取り付けられる。ダンパ168は、弾性部材の一例であり、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、アクリロニトリルゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム等、種々のゴムが使用できる。ゴムの硬度は特に限定されないが、緩衝効果と加工性の観点からA40〜A60の範囲が好適に用いられる(硬度は、JIS(Japanese Industrial Standard:日本工業規格)のK6253タイプAに準拠したゴム硬度計(デュロメータ)を使用して得られる硬度)。
ストッパ164は、固定枠122に取り付けられる。固定枠122のベース部122Bには、ストッパ164の設置位置にストッパ取付穴170が備えられる。ストッパ取付穴170は、ストッパ164の中心軸166が嵌合する穴で構成される。ストッパ164は、そのストッパ取付穴170に中心軸166が嵌入されて、固定枠122に取り付けられる。
また、ストッパ164は、固定枠122にヨークが取り付けられることにより、そのヨークによって中心軸166の両端が支持される。具体的には、図9に示すように、中心軸166の両端に備えられた凸部166Aが、ヨーク200A、200Bに備えられた軸支持穴204A、204Bに嵌合し、中心軸166の両端がヨークによって支持される。軸支持穴204A、204Bは、凹部の一例である。これにより、より強固にストッパ164を支持できる。
固定枠122に取り付けられたストッパ164は、光軸zと平行に配置されて、可動範囲規制穴162に挿通される。また、ストッパ164は、可動範囲規制穴162に対応して配置される。具体的には、像ぶれ補正レンズ14の中心が撮像光学系10の光軸上に位置するように保持枠110を支持した場合に、可動範囲規制穴162の中心にストッパ164が位置するように配置される。
保持枠110は、可動範囲規制穴162の内壁面がストッパ164に当接することにより、その可動範囲が規制される。具体的には、保持枠110がy軸の−方向に移動すると、ある位置で可動範囲規制穴162の第1内壁面162Aにストッパ164が当接して、y軸の−方向への移動が規制される。また、保持枠110がx軸の−方向に移動すると、ある位置で可動範囲規制穴162の第2内壁面162Bにストッパ164が当接して、x軸の−方向への移動が規制される。また、保持枠110がy軸の+方向に移動すると、ある位置で可動範囲規制穴162の第3内壁面162Cにストッパ164が当接して、y軸の+方向への移動が規制される。また、保持枠110がx軸の+方向に移動すると、ある位置で可動範囲規制穴162の第4内壁面162Dにストッパ164が当接して、x軸の+方向への移動が規制される。保持枠110の可動範囲が規制されることにより、同じ範囲で像ぶれ補正レンズ14の可動範囲が規制される。
なお、ストッパ164は、ダンパ168を備えているため、ダンパ168が可動範囲規制穴162の内壁面に当接する。これにより、衝突時の衝撃を緩和できる。
《x軸方向駆動部及びy軸方向駆動部》
〈x軸方向駆動部〉
x軸方向駆動部180は、第1駆動部の一例である。x軸方向駆動部180は、保持枠110をx軸方向に駆動する。x軸方向駆動部180は、ボイスコイルモータで構成される。
x軸方向駆動部180を構成するボイスコイルモータは、一対のヨーク200A、200Bと、一対のx軸方向駆動用磁石182A、182Bと、x軸方向駆動用コイル184と、を備える。
一対のヨーク200A、200Bは、鋼板等の磁性を有する金属板で構成される。一対のヨーク200A、200Bは、固定枠122の前面と背面にビス202A、202Bでネジ止めされて取り付けられる。固定枠122に取り付けられたヨーク200A、200Bは、光軸z方向に一定の間隔をもって配置され、かつ、光軸zと直交して配置される。
一対のx軸方向駆動用磁石182A、182Bは、対応するヨーク200A、200Bに一体的に取り付けられる。一対のx軸方向駆動用磁石182A、182Bは、ヨーク200A、200Bが、固定枠122に取り付けられることにより、固定枠122の所定の位置に配置される。具体的には、それぞれx軸上に配置され(x軸方向駆動用磁石182A、182Bの中心がx軸上に位置する)、かつ、光軸zの方向に一定の間隔をもって互いに対向して配置される。一対のx軸方向駆動用磁石182A、182Bは、x軸方向と直交する方向(y軸方向)において、2つのストッパ164の中間位置に配置される。
x軸方向駆動用コイル184は、保持枠110のフランジ部110Bに備えられる。x軸方向駆動用コイル184は、一対のx軸方向駆動用磁石182A、182Bの間に配置される。また、x軸方向駆動用コイル184は、像ぶれ補正レンズ14の中心を通り、x軸と平行な直線上に配置される。
以上のように構成されるx軸方向駆動部180は、x軸方向駆動用コイル184に通電することにより、保持枠110をx軸方向に移動させる。
〈y軸方向駆動部〉
y軸方向駆動部190は、第2駆動部の一例である。y軸方向駆動部190は、保持枠110をy軸方向に駆動する。y軸方向駆動部190は、ボイスコイルモータで構成される。
y軸方向駆動部190を構成するボイスコイルモータは、一対のヨーク200A、200Bと、一対のy軸方向駆動用磁石192A、192Bと、y軸方向駆動用コイル194と、を備える。
一対のヨーク200A、200Bは、鋼板等の磁性を有する金属板で構成される。一対のヨーク200A、200Bは、固定枠122の前面と背面にビス202A、202Bでネジ止めされて取り付けられる。固定枠122に取り付けられたヨーク200A、200Bは、光軸z方向に一定の間隔をもって配置され、かつ、光軸zと直交して配置される。
一対のy軸方向駆動用磁石192A、192Bは、対応するヨーク200A、200Bに一体的に取り付けられる。一対のy軸方向駆動用磁石192A、192Bは、ヨーク200A、200Bが、固定枠122に取り付けられることにより、固定枠122の所定の位置に配置される。具体的には、それぞれy軸上に配置され(y軸方向駆動用磁石192A、192Bの中心がy軸上に位置する)、かつ、光軸zの方向に一定の間隔をもって互いに対向して配置される。一対のy軸方向駆動用磁石192A、192Bは、y軸方向と直交する方向(x軸方向)において、2つのストッパ164の中間位置に配置される。
y軸方向駆動用コイル194は、保持枠110のフランジ部110Bに備えられる。y軸方向駆動用コイル194は、一対のy軸方向駆動用磁石192A、192Bの間に配置される。また、y軸方向駆動用コイル194は、像ぶれ補正レンズ14の中心を通り、y軸と平行な直線上に配置される。
以上のように構成されるy軸方向駆動部190は、y軸方向駆動用コイル194に通電することにより、保持枠110をy軸方向に移動させる。
〈ストッパに対するx軸方向駆動部及びy軸方向駆動部の配置〉
図10は、ストッパに対するx軸方向駆動部及びy軸方向駆動部の配置関係を示す正面図である。
同図に示すように、x軸方向駆動部180は、x軸方向と直交する方向(y軸方向)において、2つのストッパ164の中間位置に配置される。y軸方向駆動部190は、y軸方向と直交する方向(x軸方向)において、2つのストッパ164の中間位置に配置される。換言すると、x軸方向と直交する方向(y軸方向)に関して、2つのストッパ164が、x軸方向駆動部180の駆動力の中心から等距離の位置に配置され、かつ、y軸方向と直交する方向(x軸方向)に関して、2つのストッパ164が、y軸方向駆動部190の駆動力の中心から等距離の位置に配置される。
これにより、たとえば、保持枠110をx軸方向に移動させた際に、2つの可動範囲規制穴162の内壁面を2つのストッパ164に均等な力で押圧当接させることができる。保持枠110をy軸方向に移動させた際に、2つの可動範囲規制穴162の内壁面を2つのストッパ164に均等な力で押圧当接させることができる。
《x軸方向位置検出部及びy軸方向位置検出部》
〈x軸方向位置検出部〉
x軸方向位置検出部210は、x軸方向における保持枠110の位置を検出する。x軸方向位置検出部210は、第1位置検出部の一例である。x軸方向位置検出部210は、x軸方向位置検出用磁石212と、そのx軸方向位置検出用磁石212が形成する磁界を検出するx軸方向位置検出用ホール素子214と、を備える。x軸方向位置検出用磁石212は、保持枠110のフランジ部110Bに備えられる。x軸方向位置検出用ホール素子214は、固定枠122のベース部122Bに備えられる。x軸方向位置検出部210は、x軸方向位置検出用磁石212の位置をx軸方向位置検出用ホール素子214で検出して、x軸方向における保持枠110の位置(=x軸方向における像ぶれ補正レンズ14の位置)を検出する。
〈y軸方向位置検出部〉
y軸方向位置検出部220は、y軸方向における保持枠110の位置を検出する。y軸方向位置検出部220は、第2位置検出部の一例である。y軸方向位置検出部220は、y軸方向位置検出用磁石222と、そのy軸方向位置検出用磁石222が形成する磁界を検出するy軸方向位置検出用ホール素子224と、を備える。y軸方向位置検出用磁石222は、保持枠110のフランジ部110Bに備えられる。y軸方向位置検出用ホール素子224は、固定枠122のベース部122Bに備えられる。y軸方向位置検出部220は、y軸方向位置検出用磁石222の位置をy軸方向位置検出用ホール素子224で検出して、y軸方向における保持枠110の位置(=y軸方向における像ぶれ補正レンズ14の位置)を検出する。
[デジタルカメラの作用]
《像ぶれ補正》
以下、像ぶれ補正装置100による像ぶれの補正方法(像ぶれ補正装置の駆動制御方法)について説明する。
デジタルカメラ1は、像ぶれ補正の機能がオンされると、像ぶれ補正が実施される。像ぶれ補正の機能がオンされると、ぶれ検出部70でデジタルカメラ1のぶれ量が検出され、その検出結果に基づいて像ぶれの補正量が像ぶれ補正量算出部90で算出される。そして、その算出結果に基づいて、像ぶれ補正レンズ14の移動が像ぶれ補正制御部60によって制御され、像ぶれが補正される。この際、あらかじめ定められた原点位置を基準にして像ぶれ補正レンズ14の移動が制御され、かつ、あらかじめ定められた像ぶれ補正制御範囲内で像ぶれ補正レンズ14の移動が制御される。
デジタルカメラ1の電源がオフされると、像ぶれ補正レンズ14は、その保持力を失い、自由落下する。この場合、像ぶれ補正レンズ14は、ストッパ164によって保持される。すなわち、可動範囲規制穴162の内壁面がストッパ164に当接して保持される。可動範囲規制穴162の内壁面がストッパ164に当接する際に衝撃が発生するが、ストッパ164にはダンパ168が備えられているため、衝撃を緩和できる。
《原点位置及び像ぶれ補正制御範囲の設定方法》
〈原点位置の設定方法〉
原点位置は、x軸方向の原点位置であるx軸方向原点位置x0(第1軸方向の原点位置)と、y軸方向の原点位置であるy軸方向原点位置y0(第2軸方向の原点位置)とからなる。
原点位置の設定は、像ぶれ補正レンズ14の光学中心の校正として実施され、いわゆる突き当てにより実施される。
図11は、原点位置の設定の手順を示すフローチャートである。
像ぶれ補正レンズ14は、初期位置に位置する。初期位置は、おおよそ像ぶれ補正レンズ14の可動範囲の中心となる位置である。
まず、x軸方向駆動部180を一定の駆動力Fで駆動し、像ぶれ補正レンズ14をx軸方向の+方向に移動させる(ステップS1)。
x軸方向の+方向に移動した像ぶれ補正レンズ14は、図12に示すように、可動範囲規制穴162の第4内壁面162Dがストッパ164に当接し、ストッパ164に備えられたダンパ168を変形量δまで押しつぶして、移動を停止する。この際、像ぶれ補正レンズ14は、ダンパ168による反発力とx軸方向駆動部180による駆動力Fとが釣り合う位置で移動を停止する。
像ぶれ補正レンズ14が停止した位置をx軸方向位置検出部210で検出し、検出された位置をx軸方向第1位置x1(第1軸方向第1位置)として取得する(ステップS2)。
次に、x軸方向駆動部180を一定の駆動力Fで駆動し、像ぶれ補正レンズ14をx軸方向の−方向に移動させる(ステップS3)。
x軸方向の−方向に移動した像ぶれ補正レンズ14は、可動範囲規制穴162の第2内壁面162Bがストッパ164に当接し、ダンパ168を変形量δまで押しつぶして、移動を停止する。
像ぶれ補正レンズ14が停止した位置をx軸方向位置検出部210で検出し、検出された位置をx軸方向第2位置x2(第1軸方向第2位置)として取得する(ステップS4)。
次に、像ぶれ補正レンズ14を初期位置に復帰させる(ステップS5)。
次に、y軸方向駆動部190を一定の駆動力Fで駆動し、像ぶれ補正レンズ14をy軸方向の+方向に移動させる(ステップS6)。
y軸方向の+方向に移動した像ぶれ補正レンズ14は、可動範囲規制穴162の第3内壁面162Cがストッパ164に当接し、ダンパ168を変形量δまで押しつぶして、移動を停止する。
像ぶれ補正レンズ14が停止した位置をy軸方向位置検出部220で検出し、検出された位置をy軸方向第1位置y1(第2軸方向第1位置)として取得する(ステップS7)。
次に、y軸方向駆動部190を一定の駆動力Fで駆動し、像ぶれ補正レンズ14をy軸方向の−方向に移動させる(ステップS8)。
y軸方向の−方向に移動した像ぶれ補正レンズ14は、可動範囲規制穴162の第1内壁面162Aがストッパ164に当接し、ダンパ168を変形量δまで押しつぶして、移動を停止する。
像ぶれ補正レンズ14が停止した位置をy軸方向位置検出部220で検出し、検出された位置をy軸方向第2位置y2(第2軸方向第2位置)として取得する(ステップS9)。
次に、得られたx軸方向第1位置x1及びx軸方向第2位置x2の情報に基づいて、x軸方向原点位置x0(第1軸方向原点位置)を設定する。具体的には、x軸方向第1位置x1及びx軸方向第2位置x2の中間位置を求め、求めた位置をx軸方向原点位置x0に設定する(ステップS10)。
次に、得られたy軸方向第1位置y1及びy軸方向第2位置y2の情報に基づいて、y軸方向原点位置y0(第2軸方向原点位置)を設定する。具体的には、y軸方向第1位置y1及びy軸方向第2位置y2の中間位置を求め、求めた位置をy軸方向原点位置y0に設定する(ステップS11)。
以上一連の工程でx軸方向原点位置x0及びy軸方向原点位置y0が求められ、原点位置が求められる。求められた原点位置の情報はROM(原点位置情報記憶部)に記憶される。像ぶれ補正制御部60は、ROMに記憶された原点位置の情報を取得して、像ぶれ補正の制御の際の原点位置を設定する。
このように、本実施の形態の像ぶれ補正装置100では、ストッパ164への突き当てにより原点位置が設定される。ストッパ164には、ダンパ168が備えられているが、突き当ての際、各方向に同じ駆動力で像ぶれ補正レンズ14を駆動しているので、各方向に同じ変形量δでダンパ168を変形させることができる。これにより、ストッパ164にダンパ168が備えられていても、精度よく原点位置を設定できる。
原点位置の設定は、たとえば、工場出荷前に行われる。
〈像ぶれ補正制御範囲の設定方法〉
像ぶれ補正制御範囲は、可動範囲規制穴162の内壁面がストッパ164に当接しない範囲で設定される。本実施の形態のデジタルカメラ1では、次のように設定される。
図13は、像ぶれ補正制御範囲の設定の概念図である。
まず、x軸方向原点位置x0からx軸方向第1位置x1までの距離Rx、及び、y軸方向原点位置y0からy軸方向第1位置y1までの距離Ryを求める。求めた距離Rx及び距離Ryを比較し、短い方をRとして取得する。したがって、たとえば、距離Rxの方が距離Ryより短い場合はR=Rxとなり、距離Ryの方が距離Rxより短い場合はR=Ryとなる。
次に、取得したRの値に基づいて、r=R−(δ+m)を算出する。ここで、δは、ダンパ168の変形量であり、mはマージンである。
ダンパ168の変形量δは、原点位置を設定する際のダンパ168の変形量である。すなわち、所定の駆動力で像ぶれ補正レンズ14を駆動して可動範囲規制穴162の内壁面162A〜162Dをストッパ164に突き当てた際のダンパ168の変形量δである。この値をあらかじめ測定し、一律の値として設定する。
マージンmは、ダンパ168の変形量δのばらつきを吸収するためのマージンである。変形量δのばらつきを考慮して一律の値を設定する。
次に、算出されたrの値に基づいて、像ぶれ補正制御範囲Wを設定する。像ぶれ補正制御範囲Wは、原点位置O(x0,y0)を中心とした半径rの範囲に設定される。
このように、本実施の形態の像ぶれ補正装置100では、ダンパ168の変形量δを考慮して、像ぶれ補正制御範囲を設定する。これにより、可動部がダンパ168と接触しない範囲に像ぶれ補正制御範囲を設定できる。
なお、本例では、距離Rxに関して、x軸方向原点位置x0からx軸方向第1位置x1までの距離を求めているが、x軸方向原点位置x0からx軸方向第2位置x2までの距離を求めてもよい。x軸方向原点位置x0は、x軸方向第1位置x1とx軸方向第2位置x2との中間位置であるので、x軸方向原点位置x0からx軸方向第2位置x2までの距離を求めても同値となる。距離Ryについても同様であり、y軸方向原点位置y0からy軸方向第2位置y2までの距離を求めてもよい。
rを算出するまでの処理は、工場出荷前に実施される。算出されたrの情報は、像ぶれ補正制御範囲設定情報としてROM(像ぶれ補正制御範囲設定情報記憶部)に記憶される。像ぶれ補正制御部60は、ROMに記憶された像ぶれ補正制御範囲設定情報に基づいて像ぶれ補正制御範囲Wを設定し、設定された像ぶれ補正制御範囲内で像ぶれ補正レンズ14の移動を制御する。
[変形例]
《ストッパの変形例》
〈第1変形例〉
図14は、ストッパの第1変形例を示す断面図である。
同図に示すように、本例のストッパ164は、中心軸166の外周に備えられるダンパ168が2つの外径を有する。より具体的には、軸方向に沿って前後に小径部168Aと、その小径部168Aよりも外径の大きな大径部168Bと、を有する。
ダンパ168については、弱い衝撃でも長い緩衝時間を取れるように反発力の低い素材を用いると、強い衝撃を受けた際に変形が大き過ぎて引き裂けたりしてしまうおそれがある。一方、強い衝撃に耐え得るように反発力の高い素材を用いると、弱い衝撃を受けた際の緩衝時間が短くなり、衝撃音が強くなるという問題がある。本例のように、ダンパ168が小径部168A及び大径部168Bを有することにより、弱い衝撃を適切に吸収しつつ、強い衝撃による破損(引き裂け等)を防止できる。すなわち、弱い衝撃を受けた場合は、大径部168Bのみが変形するので、十分な緩衝時間を確保できる。一方、強い衝撃を受けた場合は、大径部168Bに加えて小径部168Aも変形するので、高い反発力を発生させることができる。これにより、ダンパ168の破損を防止できる。
〈第2変形例〉
図15は、ストッパの第2変形例を示す断面図である。
同図に示すように、本例のストッパ164は、ダンパ168の軸方向の中央部分に大径部168Bが備えられ、その大径部168Bを挟んで2つの小径部168Aが備えられる。
本構成のストッパ164においても、ダンパ168が2つの外径を有することにより、弱い衝撃を適切に吸収しつつ、強い衝撃による破損(引き裂け等)を防止できる。
〈第3変形例〉
図16は、ストッパの第3変形例を示す断面図である。
同図に示すように、本例のストッパ164は、ダンパ168が3つの外径を有する。具体的には、小径部168Aと、その小径部168Aよりも外径の大きな中径部168Cと、中径部168Cよりも外径の大きな大径部168Bと、を有する。特に、本例のストッパ164は、軸方向の中央部分に大径部168Bが備えられ、その大径部168Bを挟んで2つの中径部168Cが備えられる。また、その2つの中径部168Cを挟んで2つの小径部168Aが備えられる。
このように、ダンパ168は、段階的に外径が変化する形状とすることができる。この場合も、弱い衝撃を適切に吸収しつつ、強い衝撃による破損(引き裂け等)を防止できる。
〈第4変形例〉
図17は、ストッパの第4変形例を示す断面図である。
同図に示すように、本例のストッパ164は、ダンパ168が、いわゆるクラウン形状を有する。すなわち、軸方向の中央から両端に向かって外径が徐々に小さくなり、中央部分が外径方向に膨らんだバレル状の形状を有している。
このように、ダンパ168は連続的に外径が変化する形状とすることもできる。この場合も、弱い衝撃を適切に吸収しつつ、強い衝撃による破損(引き裂け等)を防止できる。
〈第5変形例〉
図18は、ストッパの第5変形例を示す断面図である。
同図に示すように、本例のストッパ164は、ダンパ168が、小径の第1ダンパ168Dと、第1ダンパ168Dよりも大径の第2ダンパ168Eと、で構成される。第1ダンパ168D及び第2ダンパ168Eは、別々の部材として構成され、中心軸166に取り付けられることにより、一体化されて、1つのダンパ168を構成する。
第1ダンパ168D及び第2ダンパ168Eは、弾性率が異なる。本例のダンパ168は、小径の第1ダンパ168Dが、大径の第2ダンパ168Eよりも高い弾性率を有する。
このように、ダンパ168は、外径の異なる部位ごとに異なる弾性率で構成することもできる。これにより、必要な反発力をより適切に設定できる。
なお、本例では、互いに弾性率の異なる第1ダンパ168D及び第2ダンパ168Eを別部材で構成しているが、第1ダンパ168D及び第2ダンパ168Eを一体で構成してもよい。
また、本例では、ダンパ168を2つの外径で構成しているが、更に複数の外径で構成し、外径の異なる部位ごとに異なる弾性率で構成することもできる。
〈その他の変形例〉
上記実施の形態では、ダンパを筒状の弾性部材で構成しているが、リング状の弾性部材で構成することもできる。この場合、可動範囲規制穴の幅方向のほぼ中央にダンパが配置されるように、ダンパを中心軸に取り付けることが好ましい。
《x軸方向位置検出部及びy軸方向位置検出部の変形例》
上記実施の形態では、x軸方向位置検出部210及びy軸方向位置検出部220をそれぞれ磁石及びホール素子で構成しているが、x軸方向位置検出部210及びy軸方向位置検出部220の構成は、これに限定されるものではない。この他、たとえば、磁石及び磁気抵抗効果素子(Magneto Resistive Sensor/MRセンサ)で構成することもできる。
《x軸方向駆動部及びy軸方向駆動部の変形例》
上記実施の形態では、x軸方向駆動部180及びy軸方向駆動部190をムービングコイル方式のボイスコイルモータで構成しているが、これに限定されるものではない。ムービングマグネット方式のボイスコイルモータで構成することもできるし、ボイスコイルモータ以外の駆動手段で構成することもできる。特に、電源をオフした場合に保持力が失われる構成の駆動手段において有効である。
また、上記実施の形態では、x軸方向駆動部180及びy軸方向駆動部190において、ヨーク200A、200Bを共用しているが、各々独立してヨークを備えてもよい。この場合、ストッパ164は、いずれかのヨークで支持する構成とされる。
《回転規制部》
上記実施の形態では、保持枠110の回転を規制する回転規制部140を備えているが、回転規制部140は省略することもできる。なお、上記実施の形態のように回転規制部140を備えることにより、保持枠110をより安定して支持できる。
《可動範囲規制部》
上記実施の形態では、可動範囲規制部160を構成する可動範囲規制穴162及びストッパ164を2つ備えているが、可動範囲規制部160を構成する可動範囲規制穴162及びストッパ164の数は、これに限定されるものではない。特に、上記実施の形態の像ぶれ補正装置100のように、回転規制部140を備える場合は、1つだけでもよい。
《原点位置の設定及び像ぶれ補正制御範囲の設定》
上記実施の形態では、原点位置の設定を工場出荷前に行う構成としているが、原点位置の設定は、定期的に実施してもよい。たとえば、デジタルカメラの電源をオンしたタイミングで実施してもよい。この場合、上記の手順に従って像ぶれ補正制御部60が自動的に原点位置の設定処理を実施する。また、得られた原点位置の情報は、記憶部32に記憶される。この他、一定枚数を撮像するたびに実施してもよいし、デジタルカメラを一定回数起動するたびに実施してもよい。また、ユーザからの指示に応じて実施してもよい。像ぶれ補正制御範囲設定情報を取得する処理についても同様であり、定期的に実施してもよい。
◆◆第2の実施の形態◆◆
本実施の形態のデジタルカメラには、像ぶれ補正装置にロック機構が備えられる。ロック機構は、像ぶれ補正レンズをロックする。
なお、ロック機構が備えられている点以外は、上記第1の実施の形態の像ぶれ補正装置100と同じである。したがって、ここでは、ロック機構の構成及び作用についてのみ説明する。
《ロック機構の構成》
図19は、ロック機構を備えた像ぶれ補正装置の正面図である。
本実施の形態の像ぶれ補正装置300のロック機構310は、ストッパ164を保持枠110に備えられたロック穴312に嵌合させて、像ぶれ補正レンズ14の移動をロックする。
図20は、ロック機構の要部を拡大した拡大図である。
ロック機構310は、ストッパ164が嵌合するロック穴312と、ロック穴312と可動範囲規制穴162とを繋ぐ連通路314と、を備える。
〈ロック穴〉
ロック穴312は、保持枠110のフランジ部110Bに備えられる。ロック穴312は、フランジ部110Bを貫通する円形の穴で構成される。ロック穴312は、ストッパ164の外径(ダンパ168の外径)とほぼ同じ大きさの内径を有する。ロック穴312は、嵌合部の一例である。
ロック穴312は、可動範囲規制穴162の中心に対して、x軸方向及びy軸方向と異なる方向の位置に配置される。具体的には、y軸をx軸の+方向に約45°傾けた方向に配置される。この位置は、可動範囲規制穴162の第1内壁面162Aと第2内壁面162Bとの間のコーナー部の位置に該当する。
ロック穴312を可動範囲規制穴162の中心に対して、x軸方向及びy軸方向と異なる方向の位置に配置することにより、原点位置の設定も問題なく実施できる。
〈連通路〉
連通路314は、可動範囲規制穴162とロック穴312とを繋ぐ通路である。連通路は、連通部の一例である。連通路314は、可動範囲規制穴162の中心とロック穴312の中心とを結ぶ直線上に配置される。すなわち、最短の経路で可動範囲規制穴162とロック穴312とを繋ぐように配置される。
連通路314は一定の幅を有し、ストッパ164の外径(ダンパ168の部分の外径)Dよりも若干狭い幅Tを有する(T<D)。この幅Tは、ダンパ168の弾性変形によってストッパ164が通過できる幅であり、中心軸166の外径(ダンパ168が取り付けられている部分の外径)よりも広い幅である。ストッパ164は、連通路314を通過する際、ダンパ168の部分が押しつぶされながら連通路314を通過する。
《ロック機構の作用》
図21は、像ぶれ補正レンズのロック解除状態を示す正面図である。図22は、像ぶれ補正レンズのロック状態を示す正面図である。図23は、像ぶれ補正レンズをロックした場合及びロックを解除した場合のロック機構の要部を拡大した拡大図である。図23において、実線はロック状態を示し、破線はロック解除状態を示している。
像ぶれ補正レンズ14の移動をロックする場合は、図21に示すように、ストッパ164をロック穴312に嵌合させる。ストッパ164をロック穴312に嵌合させる場合は、連通路314を通して、ストッパ164をロック穴312に嵌合させる。上記のように、連通路314は、ストッパ164の外径Dよりも狭い幅Tを有する。したがって、ストッパ164がロック穴312に嵌合すると、容易には外れなくなる。これにより、継続的に安定して像ぶれ補正レンズ14をロックできる。
ロックを解除する場合は、可動範囲規制穴162の中心がロック穴312の中心に向かう方向(図23の矢印ULの方向)に向けて像ぶれ補正レンズ14を移動させる。これにより、図22に示すように、ストッパ164がロック穴312から外れ、ロックが解除される。
像ぶれ補正レンズ14のロック及びロック解除は、デジタルカメラ1の電源のオン及びオフに連動して行われる。
〈像ぶれ補正レンズのロック処理のシーケンス〉
像ぶれ補正レンズ14のロックは、次の手順で行われる。デジタルカメラ1の電源スイッチがオフされると、まず、像ぶれ補正制御部60は、像ぶれ補正レンズ14を原点位置に移動させる。次に、像ぶれ補正制御部60は、像ぶれ補正レンズ14をロック方向に向けて所定の移動量で移動させる。ロック方向は、図21に矢印Lで示すように、ロック穴312の中心が可動範囲規制穴162の中心に向かう方向として設定される。また、移動量は、ロック穴312の中心から可動範囲規制穴162の中心までの距離として設定される。これにより、ストッパ164がロック穴312に嵌合し、像ぶれ補正レンズ14の移動がロックされる。
〈像ぶれ補正レンズのロック解除処理のシーケンス〉
像ぶれ補正レンズ14のロック解除は、次の手順で行われる。デジタルカメラ1の電源スイッチがオンされると、像ぶれ補正制御部60は、像ぶれ補正レンズ14をロック解除方向に向けて所定の移動量で移動させる。ロック解除方向は、図21に矢印ULで示すように、可動範囲規制穴162の中心がロック穴312の中心に向かう方向として設定される。また、移動量は、ロック穴312の中心から可動範囲規制穴162の中心までの距離として設定される。これにより、ストッパ164がロック穴312から外れ、像ぶれ補正レンズ14のロックが解除される。
以上説明したように、本実施の形態の像ぶれ補正装置300によれば、像ぶれ補正レンズ14をロックできる。これにより、デジタルカメラの電源をオフした場合であっても、像ぶれ補正レンズ14が自由に動くのを防止できる。
◆◆第3の実施の形態◆◆
[構成]
図24は、デジタルカメラの第3の実施の形態の概略構成を示すブロック図である。
同図に示すように、本実施の形態のデジタルカメラ2は、イメージセンサ20を移動させて、像ぶれを補正する。像ぶれ補正装置以外の構成は、上記第1の実施の形態のデジタルカメラ1と実質的に同じである。したがって、ここでは、像ぶれ補正装置の構成及びその作用についてのみ説明する。
図25は、像ぶれ補正装置の概略構成を示す図である。
像ぶれ補正装置400は、イメージセンサ20を保持するイメージセンサ保持枠410、イメージセンサ保持枠410を光軸zと直交する面内で移動自在に支持するイメージセンサ支持部(不図示)、イメージセンサ保持枠410の回転を規制する回転規制部(不図示)、イメージセンサ保持枠410の可動範囲を規制する可動範囲規制部420、イメージセンサx軸方向駆動部412x、イメージセンサy軸方向駆動部412y、イメージセンサx軸方向位置検出部414x及びイメージセンサy軸方向位置検出部414yを備える。
イメージセンサ保持枠410は、イメージセンサ20を保持する。イメージセンサ保持枠410は、保持部材の一例である。
イメージセンサ支持部は、イメージセンサ保持枠410を光軸zと直交する面内で移動自在に支持する。イメージセンサ支持部は、支持部の一例である。イメージセンサ支持部の基本構成は、上記実施の形態のデジタルカメラ1における支持部120と実質的に同じである。
回転規制部は、イメージセンサ保持枠410の回転を規制する。回転規制部の基本構成は、上記実施の形態のデジタルカメラ1における支持部120と実質的に同じである。
可動範囲規制部420は、イメージセンサ保持枠410の可動範囲を規制する。可動範囲規制部420の基本構成は、上記実施の形態のデジタルカメラ1における支持部120と実質的に同じであり、ストッパ422及び可動範囲規制穴424を備える。ストッパ422は、イメージセンサ支持部に備えられ、可動範囲規制穴424は、イメージセンサ保持枠410に備えられる。ストッパ422は、上記第1の実施の形態のデジタルカメラ1と同様に、中心軸と、その中心軸の外周に備えられるダンパとで構成される。ダンパを備えることにより、ストッパ422が可動範囲規制穴424の内壁面に衝突した際の衝撃を緩和できる。
イメージセンサx軸方向駆動部412xは、イメージセンサ20をx軸方向(第1軸方向)に移動させる。イメージセンサx軸方向駆動部412xは、第1駆動部の一例である。イメージセンサx軸方向駆動部412xは、アクチュエータとしてのボイスコイルモータ、及び、その駆動回路を備える。イメージセンサx軸方向駆動部412xは、カメラマイコン50からの指示に応じてボイスコイルモータを駆動し、イメージセンサ20をx軸方向に移動させる。
イメージセンサy軸方向駆動部412yは、イメージセンサ20をy軸方向(第2軸方向)に移動させる。イメージセンサy軸方向駆動部412yは、第2駆動部の一例である。イメージセンサy軸方向駆動部412yは、アクチュエータとしてのボイスコイルモータ、及び、その駆動回路を備える。イメージセンサy軸方向駆動部412yは、カメラマイコン50からの指示に応じてボイスコイルモータを駆動し、イメージセンサ20をy軸方向に移動させる。
イメージセンサx軸方向位置検出部414xは、x軸方向におけるイメージセンサ20の位置を検出する。イメージセンサx軸方向位置検出部414xは、第1位置検出部の一例である。イメージセンサx軸方向位置検出部414xは、たとえば、位置検出用磁石と、その位置検出用磁石が形成する磁界を検出するホール素子とで構成される。
イメージセンサy軸方向位置検出部414yは、y軸方向におけるイメージセンサ20の位置を検出する。イメージセンサy軸方向位置検出部414yは、第2位置検出部の一例である。イメージセンサy軸方向位置検出部414yは、たとえば、位置検出用磁石と、その位置検出用磁石が形成する磁界を検出するホール素子とで構成される。
[作用]
イメージセンサ20を移動させて像ぶれを補正する以外は、上記第1の実施の形態のデジタルカメラ1と同じ手順で像ぶれが補正される。
まず、デジタルカメラ2の角速度が検出される。次に、角速度の検出結果からぶれ量が算出される。次に、算出されたぶれ量に基づいて、像ぶれの補正量が算出される。次に、算出された像ぶれの補正量に基づいて、像ぶれ補正装置400が駆動される。これにより、ぶれを打ち消す方向にイメージセンサ20が移動し、像ぶれが補正される。この際、像ぶれ補正制御部60は、あらかじめ設定された原点位置を基準にしてイメージセンサ20の移動を制御し、かつ、あらかじめ設定された像ぶれ補正制御範囲内でイメージセンサ20の移動を制御する。原点位置及び像ぶれ補正制御範囲の設定方法は、上記第1の実施の形態のデジタルカメラ1と同じである。
このように、本実施の形態のデジタルカメラ2では、ぶれが発生した場合に、イメージセンサ20を移動させて、像ぶれを補正する。像ぶれ補正装置400には、可動範囲規制部420が備えられ、そのストッパ422にはダンパが備えられているので、ストッパ422が可動範囲規制穴424の内壁面に衝突した場合であっても、衝撃を緩和できる。
なお、本実施の形態の像ぶれ補正装置も上記第2の実施の形態で説明したロック機構を備えることができる。これにより、電源オフした場合であっても、イメージセンサ20を継続して安定的にロックできる。
◆◆第4の実施の形態◆◆
[構成]
図26は、デジタルカメラの第4の実施の形態の概略構成を示すブロック図である。
本実施の形態のデジタルカメラ3は、いわゆるレンズ交換式のデジタルカメラであり、カメラボディ510及び交換レンズ520を備える。
交換レンズ520は、像ぶれ補正機能を有する。交換レンズ520は、レンズ装置の一例である。交換レンズ520は、マウントを介してカメラボディ510に着脱自在に装着される。マウントは、カメラボディ510に備えられるボディ側マウント512と、交換レンズ520に備えられるレンズ側マウント522と、で構成される。ボディ側マウント512には、ボディ側接点514が備えられ、レンズ側マウント522には、レンズ側接点524が備えられる。マウントを介して、交換レンズ520をカメラボディ510に装着すると、レンズ側接点524がボディ側接点514に接続される。これにより、カメラボディ510と交換レンズ520とが電気的に接続され、かつ、通信可能に接続される。
カメラボディ510には、イメージセンサ20、イメージセンサ駆動部20A、アナログ信号処理部22、デジタル信号処理部24、表示部30、記憶部32、操作部34、カメラマイコン50等が備えられる。
交換レンズ520には、像ぶれ補正装置100、角速度検出部40及びレンズマイコン530等が備えられる。像ぶれ補正装置100の基本構成は、上記第1の実施の形態のデジタルカメラ1における像ぶれ補正装置100と実質的に同じである。
図27は、レンズマイコン及びカメラマイコンが実現する主な機能のブロック図である。
レンズマイコン530は、CPU、RAM、ROMを備えたコンピュータ(マイクロコンピュータ)で構成される。レンズマイコン530は、所定のプログラムを実行することにより、像ぶれ補正制御部60、ぶれ検出部70、像ぶれ補正量算出部90、フォーカスレンズ駆動制御部530a、絞り駆動制御部530b等として機能する。レンズマイコン530が実行するプログラム、制御に必要な各種データ等は、ROMに格納される。
像ぶれ補正制御部60、ぶれ検出部70及び像ぶれ補正量算出部90の各機能は、上記第1の実施の形態のデジタルカメラ1における像ぶれ補正制御部60、ぶれ検出部70、像ぶれ補正量算出部90の機能と同じである。フォーカスレンズ駆動制御部530aは、カメラマイコン50からの指示に応じて、フォーカスレンズ駆動部12Aの駆動を制御する。絞り駆動制御部530bは、カメラマイコン50からの指示に応じて、絞り駆動部16Aの駆動を制御する。
[作用]
像ぶれ補正の手順は、上記第1の実施の形態のデジタルカメラ1と同じである。
まず、デジタルカメラ3の角速度が検出される。次に、角速度の検出結果からぶれ量が算出される。次に、算出されたぶれ量に基づいて、像ぶれの補正量が算出される。次に、算出された像ぶれの補正量に基づいて像ぶれ補正装置100が駆動される。これにより、ブレを打ち消す方向に像ぶれ補正レンズ14が移動し、像ぶれが補正される。この際、像ぶれ補正制御部60は、設定された原点位置を基準にして像ぶれ補正レンズ14の移動を制御し、かつ、あらかじめ設定された像ぶれ補正制御範囲内で像ぶれ補正レンズ14の移動を制御する。原点位置及び像ぶれ補正制御範囲の設定方法は、上記第1の実施の形態のデジタルカメラ1と同じである。
このように、本実施の形態では、レンズ交換式のデジタルカメラの交換レンズ520に像ぶれ補正装置100が備えられる。
なお、本実施の形態では、交換レンズ520にぶれの検出機能を備えているが、カメラボディ510にぶれの検出機能を備えてもよい。
また、本実施の形態では、角速度検出部40を交換レンズ520に備えているが、角速度検出部40をカメラボディ510に備える構成としてもよい。
◆◆第5の実施の形態◆◆
[構成]
図28は、デジタルカメラの第5の実施の形態の概略構成を示すブロック図である。
本実施の形態のデジタルカメラ4もレンズ交換式のデジタルカメラであり、カメラボディ510A及び交換レンズ520Aを備える。本実施の形態のデジタルカメラ4は、カメラボディ510Aに像ぶれの補正機能が備えられる点で上記第4の実施の形態のデジタルカメラ3と相違する。
図28に示すように、カメラボディ510Aには、イメージセンサ20、イメージセンサ駆動部20A、アナログ信号処理部22、デジタル信号処理部24、表示部30、記憶部32、操作部34、カメラマイコン50等の他、角速度検出部40、像ぶれ補正装置400等が備えられる。像ぶれ補正装置400は、イメージセンサ20を移動させてぶれを補正する。
交換レンズ520Aには、レンズマイコン530等が備えられる。
図29は、レンズマイコン及びカメラマイコンが実現する主な機能のブロック図である。
カメラマイコン50は、所定のプログラムを実行することにより、フォーカス制御部52、露出設定部54、イメージセンサ駆動制御部56、絞り制御部58、表示制御部62、記憶制御部64等として機能する他、像ぶれ補正制御部60、ぶれ検出部70、像ぶれ補正量算出部90等として機能する。
レンズマイコン530は、所定のプログラムを実行することにより、フォーカスレンズ駆動制御部530a、絞り駆動制御部530b等として機能する。
[作用]
像ぶれ補正の手順は、上記第1の実施の形態のデジタルカメラ1と同じである。
まず、デジタルカメラ4の角速度が検出される。次に、検出された角速度からぶれ量が算出される。次に、算出されたぶれ量に基づいて、像ぶれの補正量が算出される。次に、算出された像ぶれの補正量に基づいて、像ぶれ補正装置400が駆動される。これにより、ぶれを打ち消す方向にイメージセンサ20が移動し、像ぶれが補正される。この際、像ぶれ補正制御部60は、あらかじめ設定された原点位置を基準にしてイメージセンサ20の移動を制御し、かつ、あらかじめ設定された像ぶれ補正制御範囲内でイメージセンサ20の移動を制御する。原点位置及び像ぶれ補正制御範囲の設定方法は、上記第1の実施の形態のデジタルカメラ1と同じである。
このように、本実施の形態では、レンズ交換式のデジタルカメラのカメラボディ510Aに像ぶれ補正装置400が備えられる。
なお、本実施の形態では、カメラボディ510Aに像ぶれの検出機能を備えているが、交換レンズ520Aに像ぶれの検出機能を備えてもよい。また、本実施の形態では、角速度検出部40をカメラボディ510Aに備えているが、角速度検出部40を交換レンズ520Aに備える構成としてもよい。
◆◆その他の実施の形態◆◆
上記実施の形態では、ぶれ検出部、像ぶれ補正量算出部、像ぶれ補正制御部等の機能をコンピュータで実現しているが、これらの機能を実現するためのハードウェア的な構成は、これに限定されるものではない。各種のプロセッサーで実現することができる。各種のプロセッサーには、ソフトウェア(プログラム)を実行して各種の処理を行う処理部として機能する汎用的なプロセッサーであるCPU、FPGA(FPGA:Field Programmable Gate Array)などの製造後に回路構成を変更可能なプロセッサーであるPLD(PLD:Programmable Logic Device)、ASIC(ASIC:Application Specific Integrated Circuit)などの特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサーである専用電気回路などが含まれる。
一つの処理部は、これら各種のプロセッサーのうちの一つで構成されていてもよいし、同種又は異種の二つ以上のプロセッサーで構成されていてもよい。たとえば、複数のFPGAで構成されてもよいし、CPU及びFPGAの組み合わせで構成されてもよい。
また、複数の処理部を一つのプロセッサーで構成してもよい。複数の処理部を一つのプロセッサーで構成する例としては、第1に、クライアント、サーバなどのコンピュータに代表されるように、一つ以上のCPUとソフトウェアとの組合せで一つのプロセッサーを構成し、このプロセッサーが複数の処理部として機能する形態がある。第2に、システムオンチップ(SoC:System On Chip)などに代表されるように、複数の処理部を含むシステム全体の機能を一つのICチップ(IC:Integrated Circuit)で実現するプロセッサーを使用する形態がある。このように、各種の処理部は、ハードウェア的な構造として、上記各種のプロセッサーを一つ以上用いて構成される。
更に、これらの各種のプロセッサーのハードウェア的な構造は、より具体的には、半導体素子などの回路素子を組み合わせた電気回路である。
また、上記実施の形態では、本発明をデジタルカメラに適用した場合を例に説明したが、本発明の適用は、これに限定されるものではない。いわゆる銀塩カメラにも同様に適用できる。この他、テレビカメラ、ビデオカメラ等の各種撮像装置、及び、その撮像装置に使用されるレンズ装置にも同様に適用できる。
1 デジタルカメラ
2 デジタルカメラ
3 デジタルカメラ
4 デジタルカメラ
10 撮像光学系
12 フォーカスレンズ
12A フォーカスレンズ駆動部
14 像ぶれ補正レンズ
16 絞り
16A 絞り駆動部
20 イメージセンサ
20A イメージセンサ駆動部
22 アナログ信号処理部
24 デジタル信号処理部
30 表示部
32 記憶部
34 操作部
40 角速度検出部
40A ヨー方向角速度検出部
40B ピッチ方向角速度検出部
50 カメラマイコン
52 フォーカス制御部
54 露出設定部
56 イメージセンサ駆動制御部
58 絞り制御部
60 像ぶれ補正制御部
62 表示制御部
64 記憶制御部
70 検出部
90 像ぶれ補正量算出部
100 像ぶれ補正装置
110 保持枠
110A レンズ保持部
110B フランジ部
112 可動側バネ掛け部
114 ガイド部
114A ガイド溝
116 可動側ボール収容部
120 支持部
122 固定枠
122A 鏡筒部
122B ベース部
122C 開口
124 ボール
126 バネ
128 固定側ボール収容部
130 固定側バネ掛け部
140 回転規制部
142 ガイド軸
144 揺動支持部
146 ブラケット
146A 基部
146B アーム部
148 揺動軸
150 軸支持部
160 可動範囲規制部
162 可動範囲規制穴
162A 第1内壁面
162B 第2内壁面
162C 第3内壁面
162D 第4内壁面
164 ストッパ
166 中心軸
166A 凸部
168 ダンパ
168A 小径部
168B 大径部
168C 中径部
168D 第1ダンパ
168E 第2ダンパ
170 ストッパ取付穴
180 x軸方向駆動部
182A 軸方向駆動用磁石
182B 軸方向駆動用磁石
184 x軸方向駆動用コイル
190 y軸方向駆動部
192A 軸方向駆動用磁石
192B 軸方向駆動用磁石
194 y軸方向駆動用コイル
200A ヨーク
200B ヨーク
202A ビス
202B ビス
204A 軸支持穴
204B 軸支持穴
210 x軸方向位置検出部
212 x軸方向位置検出用磁石
214 x軸方向位置検出用ホール素子
220 y軸方向位置検出部
222 y軸方向位置検出用磁石
224 y軸方向位置検出用ホール素子
300 像ぶれ補正装置
310 ロック機構
312 ロック穴
314 連通路
400 像ぶれ補正装置
410 イメージセンサ保持枠
412x イメージセンサx軸方向駆動部
412y イメージセンサy軸方向駆動部
414x イメージセンサx軸方向位置検出部
414y イメージセンサy軸方向位置検出部
420 可動範囲規制部
422 ストッパ
424 可動範囲規制穴
510 カメラボディ
510A カメラボディ
512 ボディ側マウント
514 ボディ側接点
520 交換レンズ
520A 交換レンズ
522 レンズ側マウント
524 レンズ側接点
530 レンズマイコン
530a フォーカスレンズ駆動制御部
530b 絞り駆動制御部
Pit ピッチ方向
Yaw ヨー方向
D ストッパの外径
T 連通路の幅
Rx x軸方向原点位置からx軸方向第1位置までの距離
Ry y軸方向原点位置からy軸方向第1位置までの距離
W 像ぶれ補正制御範囲
r 像ぶれ補正制御範囲の半径
O 原点位置
x0 x軸方向原点位置
x1 x軸方向第1位置
x2 x軸方向第2位置
y0 y軸方向原点位置
y1 y軸方向第1位置
y2 y軸方向第2位置
m マージン
δ 変形量
z 光軸
S1〜S11 原点位置の設定の手順

Claims (16)

  1. 像ぶれ補正レンズ又はイメージセンサを保持する保持部材と、
    前記保持部材を光軸と直交する面内で移動自在に支持する支持部と、
    前記保持部材を前記光軸と直交する面内で第1軸方向に駆動する第1駆動部と、
    前記保持部材を前記光軸と直交する面内で前記第1軸方向と直交する第2軸方向に駆動する第2駆動部と、
    前記第1軸方向における前記保持部材の位置を検出する第1位置検出部と、
    前記第2軸方向における前記保持部材の位置を検出する第2位置検出部と、
    前記保持部材に備えられる開口部と、
    軸と、前記軸の外周に嵌められた筒状又はリング状の弾性部材と、で構成され、前記開口部に挿通されて、前記保持部材の可動範囲を規制するストッパと、
    前記第1駆動部及び前記第2駆動部の駆動を制御して、前記保持部材の移動を制御する制御部と、
    を備え、
    前記第1駆動部を一定の駆動力で駆動して前記保持部材を前記第1軸方向の一方向に移動させた場合に、前記ストッパが前記開口部の内壁面に当接して前記保持部材が停止する位置を第1軸方向第1位置、
    前記第1駆動部を一定の駆動力で駆動して前記保持部材を前記第1軸方向の他方向に移動させた場合に、前記ストッパが前記開口部の内壁面に当接して前記保持部材が停止する位置を第1軸方向第2位置、
    前記第2駆動部を一定の駆動力で駆動して前記保持部材を前記第2軸方向の一方向に移動させた場合に、前記ストッパが前記開口部の内壁面に当接して前記保持部材が停止する位置を第2軸方向第1位置、
    前記第2駆動部を一定の駆動力で駆動して前記保持部材を前記第2軸方向の他方向に移動させた場合に、前記ストッパが前記開口部の内壁面に当接して前記保持部材が停止する位置を第2軸方向第2位置、
    前記第1軸方向第1位置及び前記第1軸方向第2位置の中間位置を前記第1軸方向の原点位置、
    前記第2軸方向第1位置及び前記第2軸方向第2位置の中間位置を前記第2軸方向の原点位置、
    とした場合に、
    前記制御部は、前記第1軸方向及び前記第2軸方向の原点位置を基準にして、前記保持部材の移動を制御する、
    像ぶれ補正装置。
  2. 前記第1軸方向及び前記第2軸方向の原点位置の情報を記憶する原点位置情報記憶部を更に備え、
    前記制御部は、前記原点位置情報記憶部に記憶された前記第1軸方向及び前記第2軸方向の原点位置を基準にして、前記保持部材の移動を制御する、
    請求項1に記載の像ぶれ補正装置。
  3. 前記第1軸方向の原点位置から前記第1軸方向第1位置又は前記第1軸方向第2位置までの距離と、前記第2軸方向の原点位置から前記第2軸方向第1位置又は前記第2軸方向第2位置までの距離とを比較した場合に短い方の距離をR、前記第1駆動部又は前記第2駆動部を一定の駆動力で駆動した場合に、前記ストッパが前記開口部の内壁面に当接して、前記保持部材が停止する際の前記弾性部材の変形量をδ、マージンをmとした場合に、
    前記制御部は、前記第1軸方向及び前記第2軸方向の原点位置を中心とした半径R−(δ+m)の範囲を像ぶれ補正制御範囲に設定し、前記像ぶれ補正制御範囲内で前記保持部材の移動を制御する、
    請求項1又は2に記載の像ぶれ補正装置。
  4. R−(δ+m)を像ぶれ補正制御範囲設定情報として記憶する像ぶれ補正制御範囲設定情報記憶部を更に備え、
    前記制御部は、前記像ぶれ補正制御範囲設定情報記憶部に記憶された前記像ぶれ補正制御範囲設定情報に基づいて前記像ぶれ補正制御範囲を設定する、
    請求項3に記載の像ぶれ補正装置。
  5. 前記ストッパを2箇所に備える場合において、
    前記第1駆動部は、前記第1軸方向と直交する方向に関して、2つの前記ストッパの中間位置に配置され、
    かつ、
    前記第2駆動部は、前記第2軸方向と直交する方向に関して、2つの前記ストッパの中間位置に配置される、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の像ぶれ補正装置。
  6. 前記ストッパは、前記弾性部材が複数の外径を有する、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の像ぶれ補正装置。
  7. 前記弾性部材は、段階的に外径が変化する形状を有する、
    請求項6に記載の像ぶれ補正装置。
  8. 前記弾性部材は、外径の異なる部位ごとに異なる弾性率を有する、
    請求項6又は7に記載の像ぶれ補正装置。
  9. 前記保持部材は、
    前記ストッパが嵌合する嵌合部と、
    前記開口部及び前記嵌合部を繋ぐ連通部と、
    を更に備え、
    前記連通部は、前記弾性部材の弾性変形によって前記ストッパの通過が可能な幅を有し、
    前記連通部を介して前記嵌合部に前記ストッパを嵌合させると、前記保持部材がロックされる、
    請求項1から8のいずれか1項に記載の像ぶれ補正装置。
  10. 前記嵌合部は、前記開口部の中心に対して、前記第1軸方向及び前記第2軸方向と異なる方向の位置に配置され、
    前記連通部は、前記開口部の中心と前記嵌合部の中心とを結ぶ直線上に配置される、
    請求項9に記載の像ぶれ補正装置。
  11. 前記第1駆動部及び前記第2駆動部がボイスコイルモータで構成され、
    前記ストッパは、前記軸の両端が、前記第1駆動部及び/又は前記第2駆動部のヨークに支持される、
    請求項1から10のいずれか1項に記載の像ぶれ補正装置。
  12. 前記ストッパの前記軸は、両端に凸部を有し、
    前記ヨークは、前記凸部が嵌入する凹部を有し、
    前記ストッパは、前記凸部が前記凹部に嵌入されて、前記ヨークに支持される、
    請求項11に記載の像ぶれ補正装置。
  13. 請求項1から12のいずれか1項に記載の像ぶれ補正装置を備えるレンズ装置。
  14. 請求項1から12のいずれか1項に記載の像ぶれ補正装置を備える撮像装置。
  15. 像ぶれ補正レンズ又はイメージセンサを保持する保持部材と、
    前記保持部材を光軸と直交する面内で移動自在に支持する支持部と、
    前記保持部材を前記光軸と直交する面内で第1軸方向に駆動する第1駆動部と、
    前記保持部材を前記光軸と直交する面内で前記第1軸方向と直交する第2軸方向に駆動する第2駆動部と、
    前記第1軸方向における前記保持部材の位置を検出する第1位置検出部と、
    前記第2軸方向における前記保持部材の位置を検出する第2位置検出部と、
    前記保持部材に備えられる開口部と、
    軸と、前記軸の外周に嵌められた筒状又はリング状の弾性部材と、で構成され、前記開口部に挿通されて、前記保持部材の可動範囲を規制するストッパと、
    を備えた像ぶれ補正装置の駆動制御方法であって、
    前記第1駆動部を一定の駆動力で駆動して前記保持部材を前記第1軸方向の一方向に移動させた場合に、前記ストッパが前記開口部の内壁面に当接して前記保持部材が停止する位置を第1軸方向第1位置として検出するステップと、
    前記第1駆動部を一定の駆動力で駆動して前記保持部材を前記第1軸方向の他方向に移動させた場合に、前記ストッパが前記開口部の内壁面に当接して前記保持部材が停止する位置を第1軸方向第2位置として検出するステップと、
    前記第2駆動部を一定の駆動力で駆動して前記保持部材を前記第2軸方向の一方向に移動させた場合に、前記ストッパが前記開口部の内壁面に当接して前記保持部材が停止する位置を第2軸方向第1位置として検出するステップと、
    前記第2駆動部を一定の駆動力で駆動して前記保持部材を前記第2軸方向の他方向に移動させた場合に、前記ストッパが前記開口部の内壁面に当接して前記保持部材が停止する位置を第2軸方向第2位置として検出するステップと、
    前記第1軸方向第1位置及び前記第1軸方向第2位置の中間位置を算出し、前記第1軸方向の原点位置に設定するステップと、
    前記第2軸方向第1位置及び前記第2軸方向第2位置の中間位置を算出し、前記第2軸方向の原点位置に設定するステップと、
    前記第1軸方向及び前記第2軸方向の原点位置を基準にして、前記保持部材の移動を制御するステップと、
    を備えた像ぶれ補正装置の駆動制御方法。
  16. 前記第1軸方向の原点位置から前記第1軸方向第1位置又は前記第1軸方向第2位置までの距離と、前記第2軸方向の原点位置から前記第2軸方向第1位置又は前記第2軸方向第2位置までの距離とを比較した場合に短い方の距離をR、前記第1駆動部又は前記第2駆動部を一定の駆動力で駆動した場合に、前記ストッパが前記開口部の内壁面に当接して、前記保持部材が停止する際の前記弾性部材の変形量をδ、マージンをmとした場合に、前記第1軸方向及び前記第2軸方向の原点位置を中心とした半径R−(δ+m)の範囲を像ぶれ補正制御範囲に設定するステップを更に備え、
    前記保持部材の移動を制御するステップは、前記像ぶれ補正制御範囲内で前記保持部材の移動を制御する、
    請求項15に記載の像ぶれ補正装置の駆動制御方法。
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