JP2016131190A - コイル部品 - Google Patents

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【課題】環状のコイルコアが絶縁層に埋設されて成るコイル部品において、コイルコアのサイズを維持しつつ、コイルコアの周囲を巻回するコイル電極の巻数を増やす。【解決手段】コイルコア3の周囲を巻回するコイル電極4は、一端がコイルコア3の内周側に配置されるとともに他端がコイルコア3の外周側に配置されるように、絶縁層2の上面に形成されたコイル電極4の一端を成す入力配線パターン7aと、一端がコイルコア3の内周側に配置されるとともに他端がコイルコア3の外周側に配置されるように、絶縁層2の下面に形成されたコイル電極4の他端を成す出力配線パターン7bと、入力配線パターン7aと出力配線パターン7bとの間でコイルコア3の周囲に巻回されて成る巻回部12とを有し、出力配線パターン7bは、一部が平面視で入力配線パターン7aに重なるように配置されている。【選択図】図2

Description

本発明は、環状のコイルコアが埋設された絶縁層と、コイルコアの周囲に巻回されたコイル電極とを備えるコイル部品に関する。
高周波信号が用いられる電子機器では、ノイズを防止するための部品として、例えば、トロイダルコイルが使用される場合がある。このトロイダルコイルは、配線基板に実装される他の電子部品と比べて比較的大型であるため、配線基板の実装領域を広く占有してしまうとういう問題がある。また、大型のトロイダルコイルを配線基板に実装することで、コイル部品全体の低背化が困難になるという問題もある。
そこで、従来では、トロイダルコイルを配線基板に内蔵して、コイル部品の小型化を図る技術が提案されている。例えば、図6に示すように、特許文献1に記載のコイル部品100は、複数の絶縁層が積層されて成る配線基板101と、該配線基板101に内蔵された環状のコイルコア102と、該コイルコア102の周囲を螺旋状に巻回するコイル電極103とを備えている。
このコイル電極103は、それぞれコイルコア102の上側の絶縁層に形成された複数の上側配線パターン103aと、それぞれコイルコア102の下側の絶縁層に形成された複数の下側配線パターン103bと、それぞれ所定の上側配線パターン103aと下側配線パターン103bとを接続する複数の層間接続導体104とを備える。また、コイル電極103の端部は、引出配線105に接続されて、例えば、引出し先に設けられた入出力用のパッド電極により外部と接続可能に構成されている。このとき、各上側配線パターン103a、各下側配線パターン103bおよび引出配線105は、Cu箔をエッチングするなどしてそれぞれ形成される。また、各層間接続導体104は、絶縁層の形成されたビアホールにめっきを施すことによりそれぞれ形成される。このように、コイルコア102とコイル電極103とを配線基板101に内蔵することで、部品の実装面積を確保しつつ配線基板101の主面の面積の小型化を図るとともに、コイル部品100全体の低背化を図ることができる。
特開2013−207149号公報(段落0015〜0021、図1等参照)
近年の電子機器の小型・高機能化に伴って、これに搭載されるコイル部品のさらなる小型・高機能化が要求されている。この場合、コイルコアのサイズを変えずにコイル電極の巻数を増やし、コイル部品の高インダクタンス化を図ることが考えられる。しかしながら、従来のコイル部品100では、入出力用のパッド電極の引出配線105に接続される上側配線パターン103aと下側配線パターン103bとが平面視で重ならないように配置されているため、コイル電極103の巻数を増やすのに限界がある。
本発明は、上記した課題に鑑みてなされたものであり、環状のコイルコアが絶縁層に埋設されて成るコイル部品において、コイルコアのサイズを維持しつつ、コイルコアの周囲を巻回するコイル電極の巻数を増やすことを目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明のコイル部品は、環状のコイルコアが埋設された絶縁層と、前記コイルコアの周囲に巻回されたコイル電極と、前記コイル電極の一端に接続された外部接続用の入力電極と、前記コイル電極の他端に接続された外部接続用の出力電極とを備え、前記コイル電極は、一端が前記コイルコアの内周側に配置されるとともに他端が前記コイルコアの外周側に配置されるように、前記絶縁層の一方主面に形成された前記コイル電極の前記一端を成す入力配線パターンと、一端が前記コイルコアの内周側に配置されるとともに他端が前記コイルコアの外周側に配置されるように、前記絶縁層の他方主面に形成された前記コイル電極の前記他端を成す出力配線パターンとを有し、前記出力配線パターンは、一部が平面視で前記入力配線パターンに重なるように配置されていることを特徴としている。
この構成によると、コイル電極の他端を成す出力配線パターンを、一部が平面視でコイル電極の一端を成す入力配線パターンに重なるように配置することで、コイル電極がコイルコアの周方向のスペースを無駄なく使用して巻回することができるため、コイルコアのサイズを維持しつつ、コイル電極の巻数を増やすことができる。
また、前記入力電極および前記出力電極は、いずれも前記絶縁層の前記一方主面に形成されており、前記出力配線パターンは、平面視で前記入力配線パターンと前記出力配線パターンとが重ならない位置で前記絶縁層を貫通して設けられた接続導体により、前記出力電極に接続されていてもよい。この場合、入力電極および出力電極の両方が絶縁層の一方主面に形成されるため、コイル部品の外部への実装性を向上することができる。
また、前記入力電極および前記出力電極は、いずれも前記絶縁層の前記他方主面に形成されており、前記入力配線パターンは、平面視で前記入力配線パターンと前記出力配線パターンとが重ならない位置で前記絶縁層を貫通して設けられた接続導体により、前記入力電極に接続されていてもよい。この場合、入力電極および出力電極の両方が絶縁層の他方主面に形成されるため、コイル部品の外部への実装性を向上することができる。
また、前記コイル電極は、前記入力配線パターンと前記出力配線パターンとの間で前記コイルコアの周囲に巻回されて成る巻回部を有し、前記巻回部は、一端が前記コイルコアの内周側に配置されるとともに他端が前記コイルコアの外周側に配置され、前記絶縁層の一方主面で前記コイルコアの周方向に配列された複数の第1の配線パターンと、一端が前記コイルコアの内周側に配置されるとともに他端が前記コイルコアの外周側に配置され、前記各第1の配線パターンそれぞれと複数の対を成すように前記絶縁層の他方主面で前記コイルコアの周方向に配列された複数の第2の配線パターンと、前記コイルコアの内周側に配置され、前記各第1の配線パターンそれぞれの一端と、当該第1の配線パターンと対を成す前記第2の配線パターンの一端とを接続する複数の内側導体と、前記コイルコアの外周側に配置され、前記各第1の配線パターンそれぞれの他端と、当該第1の配線パターンと対を成す前記第2の配線パターンに隣接する前記第2の配線パターンの他端とを接続する複数の外側導体とを有し、前記各内側導体と前記各外側導体が、いずれも金属ピンで形成されていてもよい。
各内側、外側導体を、貫通孔の形成が必要なビア導体やスルーホール導体で構成した場合、独立した貫通孔を形成するのに隣接する導体間に所定の間隔を空ける必要があるため、隣接する導体間のギャップを狭くしてコイルの巻数を増やすのに限界がある。貫通孔を形成しない金属ピンの場合は、隣接する金属ピン間のギャップを狭くするのが容易であるため、各内側、外側導体をいずれも金属ピンで形成することで、コイル電極の巻数を増やしてコイル特性の向上(高インダクタンス化)を図ることができる。
また、金属ピンは、ビアホールに導電性ペーストを充填して形成されたビア導体やスルーホール導体と比較して比抵抗が低いため、コイル電極全体としての抵抗値を下げることができる。そのため、例えば、Q値などのコイル特性に優れたコイル部品を提供することができる。
本発明によれば、コイル電極の他端を成す出力配線パターンを、一部が平面視でコイル電極の一端を成す入力配線パターンに重なるように配置することで、コイル電極がコイルコアの周方向のスペースを無駄なく使用して巻回することができるため、コイルコアのサイズを維持しつつ、コイル電極の巻数を増やすことができる。
本発明の第1実施形態にかかるコイル部品の断面図である。 図1のコイル部品の平面図である。 図1の配線パターンを説明するための図である。 本発明の第2実施形態にかかるコイル部品の平面図である。 図4の配線パターンを説明するための図である。 従来のコイル部品の平面図である。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態にかかるコイル部品1aについて、図1〜図3を参照して説明する。なお、図1はコイル部品1aの断面図、図2はコイル部品1aの平面図、図3は配線パターン6a,6b,7a,7bを説明するための図である。また、図3(a)は下側配線パターン6bおよび出力配線パターン7bを除いた状態のコイル部品1aの平面図、図3(b)は上側配線パターン6aおよび入力配線パターン7aを除いた状態のコイル部品1aの平面図である。
この実施形態にかかるコイル部品1aは、図1〜図3に示すように、コイルコア3が埋設された絶縁層2と、コイルコア3の周囲に巻回されたコイル電極4と、コイル電極4の一端に接続された外部接続用の入力電極8aと、コイル電極4の他端に接続された外部接続用の出力電極8bとを備え、高周波信号が使用される携帯電話機等の電子機器に搭載される。
絶縁層2は、例えば、エポキシ樹脂などの樹脂で形成され、コイルコア3および後述する複数の金属ピン5a,5b,5cを被覆するように、所定の厚みで形成される。なお、この実施形態では、絶縁層2の主面(上面および下面)が矩形状に形成されている。
コイルコア3は、Mn−Znフェライト等の一般的なコイルコアとして採用される磁性材料で形成されている。なお、この実施形態のコイルコア3は、円環状に形成されている。
コイル電極4は、コイルコア3の周囲を螺旋状に巻回するものであり、絶縁層2の上面(本発明の「一方主面」に相当)に形成されてコイル電極4の一端を成す入力配線パターン7aと、絶縁層2の下面(本発明の「他方主面」に相当)に形成されてコイル電極4の他端を成す出力配線パターン7bと、入力配線パターン7aと出力配線パターン7bとの間で、コイルコア3の周囲に巻回されて成る巻回部12とを有する。入力配線パターン7aおよび出力配線パターン7bそれぞれは、一端がコイルコア3の内周側に配置されるとともに、他端がコイルコア3の外周側に配置される。
巻回部12は、コイルコア3の周囲を螺旋状に巻回するものであり、絶縁層2の上面に形成された複数の上側配線パターン6aと、各上側配線パターン6aそれぞれと複数の対を成すように絶縁層2の下面に形成された複数の下側配線パターン6bと、所定の上側配線パターン6aと下側配線パターン6bとを接続する複数の内側金属ピン5aおよび外側金属ピン5bとを備える。
各上側配線パターン6aは、一端がコイルコア3の内周側に配置され、他端がコイルコア3の外周側に配置された状態で、入力配線パターン7aとともにコイル電極4の巻回軸方向(コイルコア3の周方向)に配列される。各下側配線パターン6bは、各上側配線パターン6aと同様、一端がコイルコア3の内周側に配置され、他端がコイルコア3の外周側に配置された状態で、出力配線パターン7bとともにコイルコア3の周方向に配列される。また、この実施形態では、各上側、下側配線パターン6a,6bは、外周側から内周側に向かうにつれて先細りの形状で形成されている。
各上側、下側配線パターン6a,6bは、CuやAg等の金属を含有する導電性ペーストを用いたスクリーン印刷により形成された下地電極9と、該下地電極9に、例えばCuめっきで積層された表面電極10との2層構造で形成されている。なお、各上側、下側配線パターン6a,6bは、1層構造であってもかまわない。この場合、下地電極9と同様、CuやAg等の金属を含有する導電性ペーストを用いたスクリーン印刷により形成することができる。ここで、上述の上側配線パターン6aが、本発明の「第1の配線パターン」に相当し、下側配線パターン6bが、本発明の「第2の配線パターン」に相当する。
各内側金属ピン5aは、各上側配線パターン6aそれぞれの一端と、当該上側配線パターン6aと対を成す下側配線パターン6bの一端とを接続するものであり、それぞれ絶縁層2の厚み方向に立設された状態でコイルコア3の内周面に沿って配列される。
各外側金属ピン5bは、各上側配線パターン6aそれぞれの他端と、当該上側配線パターン6aと対を成す下側配線パターン6bの所定側(この実施形態では、反時計方向)に隣接する下側配線パターン6bの他端とを接続するものである。また、各外側金属ピン5bそれぞれは、絶縁層2の厚み方向に立設された状態でコイルコア3の外周面に沿って配列される。ここで、各内側金属ピン5aそれぞれが、本発明の「内側導体」に相当し、各外側金属ピン5bそれぞれが、本発明の「外側導体」に相当する。
また、各内側金属ピン5aおよび各外側金属ピン5bそれぞれの上端面は、絶縁層2の上面から露出し、各内側金属ピン5aおよび各外側金属ピン5bそれぞれの下端面は、絶縁層2の下面から露出して設けられる。これらの金属ピン5a,5bは、Cu、Au、Ag、AlやCu系の合金など、配線電極として一般的に採用される金属材料で形成されている。また、この実施形態では、各金属ピン5a,5bは、略同じ太さおよび長さで円柱状に形成されている。なお、この実施形態では、各内側、外側金属ピン5a,5bは、円柱状に形成されているが、例えば、角柱状などに形成されていてもよい。また、各内側、外側金属ピン5a,5bに相当するものを、ビア導体などの柱状導体で形成してもかまわない。
ところで、この種のコイル部品では、サイズを維持しつつ、コイル電極の巻数を増やして高インダクタンス化を図ることが検討されている。そのため、この実施形態では、コイルコア3のサイズを維持したままでコイル電極4の巻数を増やすことができるように構成されている。
環状のコイルコア3の場合、コイル電極4の巻数を最大にしようとすると、コイルコア3の全周に渡ってコイル電極4を巻回することになる。ここで、この実施形態のコイル電極4では、図2に示すように、コイル電極4の一端を成す入力配線パターン7aが絶縁層2の上面に形成され、他端を成す出力配線パターン7bが絶縁層2の下面に形成されることを利用し、出力配線パターン7bの一部が、平面視で入力配線パターン7aに重なるように配置されている。このようにすると、入力配線パターン7aと出力配線パターン7bとを短絡するのを防止するために、コイル電極4の巻数を減らして両者の距離を離す必要がない。すなわち、コイルコア3の周方向のスペースを有効に活用することができるため、コイル電極4の巻数を容易に増やすことができる。
入力配線パターン7aは、コイルコア3の外周側に位置する他端が、引出配線11aの一端に接続されて、絶縁層2の上面の端縁側に引き出される。また、引出配線11aの他端は、接続用の金属ピン5c(本発明の「接続導体」に相当)により、絶縁層2の下面に形成された入力電極8aに接続される。この金属ピン5cは、平面視で入力配線パターン7aと出力配線パターン7bとが重ならない位置で絶縁層2を貫通して設けられている。なお、金属ピン5cの代わりに、ビア導体等の層間接続導体を用いてもよい。
出力配線パターン7bは、コイルコア3の外周側に位置する他端が、引出配線11bの一端に接続されて、絶縁層2の下面の端縁側に引き出される。また、引出配線11bの他端は、絶縁層2の下面に形成された出力電極8bに接続される。このように、本実施形態では、上述の通り、引出配線11aと引出配線11bとを、絶縁層2の両主面に配置することで、入力配線パターン7aと出力配線パターン7bとを平面視で重なるように配置することが可能となっている。
また、本実施形態では、上述の出力配線パターン7bと入力配線パターン7aとが重なる領域は、平面視でコイルコア3と重なる領域および平面視でコイルコア3と重ならない領域の双方で形成されている。このようにすることで、出力、入力配線パターン7a,7b、巻回部12を絶縁層2の上面、下面の双方ともに、従来技術と比べて、デッドスペースを減らした状態で、より多く配置することが可能となる。すなわち、コイル電極4の巻数を増やすことができる。
なお、上述の出力配線パターン7bと入力配線パターン7aとが重なる領域は、必ずしも、平面視でコイルコア3と重なる領域および平面視でコイルコア3と重ならない領域の双方で形成されていなくてもよく、平面視でコイルコア3と重なる領域、平面視でコイルコア3と重ならない領域のいずれか一方において形成されていてもよい。
この実施形態では、入力、出力配線パターン7a,7b、入力、出力電極8a,8bおよび引出配線11a,11bは、いずれも各上側、下側配線パターン6a,6bと同様に、下地電極9と表面電極10とで構成されている。そして、絶縁層2の上面に配置される、各上側配線パターン6a、入力配線パターン7aおよび引出配線11aは同時に形成される。また、絶縁層2の下面に配置される、各下側配線パターン6b、出力配線パターン7b、引出配線11bおよび入力、出力電極8a,8bも同時に形成されている。
また、この実施形態では、入力、出力電極8a,8bの両方を、絶縁層2の下面に設ける場合について説明したが、両電極8a,8bの両方を、絶縁層2の上面に設けてもかまわない。この場合、引出配線11bの他端と出力電極8bとを接続するのに、絶縁層2を貫通して設けられた金属ピンやビア導体を使用すればよい。そして、入力配線パターン7aと入力電極8aとを、引出配線11aにより直接接続すればよい。
(コイル部品の製造方法)
次に、コイル部品1aの製造方法の一例について、簡単に説明する。
まず、平板状の転写板の一方主面に各金属ピン5a,5b,5cを配置する。この場合、各金属ピン5a,5b,5cの上端面を転写板の一方主面に固定し、各金属ピン5a,5b,5cを立った状態で固定する。なお、各金属ピン5a,5b,5cは、例えば、横断面が円形の金属線材(例えば、Cu、Au、Ag、Al、Cu系の合金)をせん断加工するなどして形成することができる。
次に、離型層付き樹脂シート(平板状)の一方主面に樹脂層を形成する。この場合、樹脂シート、離型層、樹脂層の順番で配置し、樹脂層を未硬化状態で形成する。
次に、各金属ピン5a,5b,5cの下端面と樹脂層とが当接するように、転写板を樹脂シート上に反転搭載後、樹脂層の樹脂を硬化させる。
次に、転写板を剥離した後、樹脂シート上の所定位置にコイルコア3を配置し、例えばエポキシ樹脂で各金属ピン5a,5b,5cおよびコイルコア3をモールドして、樹脂シート上に絶縁層2を形成する。
次に、離型層付き樹脂シートを剥離し、絶縁層2の表裏面を研磨または研削する。これにより、各金属ピン5a,5b,5cの上端面が絶縁層2の上面から露出し、下端面が絶縁層2の下面から露出する。
最後に、絶縁層2の上面に各上側配線パターン6a、入力配線パターン7aおよび引出配線11aを形成し、絶縁層2の下面に各下側配線パターン6b、出力配線パターン7b、引出配線11bおよび入力、出力電極8a,8bを形成してコイル部品1aが完成する。各上側、下側配線パターン6a,6b、入力、出力配線パターン7a,7b、引出配線11a,11bおよび入力、出力電極8a,8bそれぞれは、例えば、Cu等の金属を含有する導電性ペーストを用いたスクリーン印刷などで形成することができる。また、この導電性ペーストで形成された配線パターン上にCuめっきを施すことで、2層構造にしてもよい。また、これらの形成方法の他の例としては、例えば、板状部材の一方主面にCu箔を張り付けたものをエッチングにより所定のパターン形状(上側または下側配線パターン6,7の形状)に加工する。この板状部材は絶縁層2の上面に形成されるパターンと、下面に形成されるパターンとで個別に用意する。この場合、各上側、下側配線パターン6a,6bは、前記板状部材を用いた超音波接合により、各金属ピン5a,5bの上端面または下端面に接合することができる。
したがって、上記した実施形態によれば、コイル電極4の出力配線パターン7bを、一部が平面視で入力配線パターン7aに重なるように配置することで、コイル電極4がコイルコア3の周方向のスペースを無駄なく使用して巻回することができるため、コイルコア3のサイズを維持しつつ、コイル電極4の巻数を増やすことができる。
また、入力電極8aおよび出力電極8bの両方が、絶縁層2の下面に形成されるため、コイル部品1aの外部への実装性を向上することができる。
また、各金属ピン5a,5b,5cの代わりに、貫通孔の形成が必要なビア導体やスルーホール導体で構成した場合、独立した貫通孔を形成するのに隣接する導体間に所定の間隔を空ける必要があるため、隣接する導体間のギャップを狭くしてコイル電極の巻数を増やすのに限界がある。この実施形態のように、貫通孔を形成しない金属ピン5a,5b,5cの場合は、隣接する金属ピン5a,5b,5c間のギャップを狭くするのが容易であるため、コイル電極4の巻数を増やしてコイル特性の向上(高インダクタンス化)を図ることができる。
また、金属ピン5a,5bは、ビアホールに導電性ペーストを充填して形成されたビア導体やスルーホール導体と比較して比抵抗が低いため、コイル電極4全体としての抵抗値を下げることができる。そのため、例えば、Q値などのコイル特性に優れたコイル部品1aを提供することができる。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態にかかるコイル部品1bについて、図4および図5を参照して説明する。なお、図4はコイル部品1bの平面図、図5は配線パターン6a,6b,7a,7bを説明するための図である。また、図5(a)は下側配線パターン6bおよび出力配線パターン7bを除いた状態のコイル部品1bの平面図、図5(b)は上側配線パターン6aおよび入力配線パターン7aを除いた状態のコイル部品1bの平面図である。
この実施形態にかかるコイル部品1bが、図1〜図3を参照して説明した第1実施形態のコイル部品1aと異なるところは、図4および図5に示すように、各上側、下側配線パターン6a,6b、入力、出力配線パターン7a,7bの形状が異なることである。その他の構成は、第1実施形態のコイル部品1bと同じであるため、同一符号を付すことにより説明を省略する。
この場合、各上側、下側配線パターン6a,6b、入力、出力配線パターン7a,7bがいずれも略同じ形状で形成される。また、各上側配線パターン6aおよび入力配線パターン7aは等間隔で配列されるとともに、各下側配線パターン6bおよび出力配線パターン7bも等間隔(等ピッチ)で配列される。さらに、この実施形態では、各上側配線パターン6aの間隔と各下側配線パターン6bの間隔が略同じ大きさで設計されている。
また、平面視において、各外側金属ピン5bが配列されることで形成される外側の円と、各内側金属ピン5aが配列されることで形成される内側の円とで挟まれた領域では、図5(a)に示すように、隣接する上側配線パターン6aおよび入力配線パターン7a間の所定量のギャップを除いて、ほぼ上側配線パターン6aおよび入力配線パターン7aが形成された領域となっており、各上側配線パターン6aおよび入力配線パターン7aの周方向の幅の増大化が図られている。各下側配線パターン6bおよび出力配線パターン7bも同様である(図5(b)参照)。
ここで、図4に示すように、各上側配線パターン6aそれぞれは、対を成す下側配線パターン6bおよびこれの前記所定側(反時計方向)に隣接する下側配線パターン6bそれぞれと平面視で重なる部分を有するように、対を成す下側配線パターン6bに対して平面視で前記所定側にずれて配置される。この実施形態では、各上側配線パターン6aそれぞれは、対を成す下側配線パターン6bに対して周方向(巻回軸方向)に平行移動するようにずれて配置されている。入力配線パターン7aと出力配線パターン7bとも、平面視で重なる部分を有するように配置される。
そして、各内側金属ピン5aは、接続先の上側配線パターン6aと、これと対を成す下側配線パターン6bとの重なる部分にそれぞれ配置され、各外側金属ピン5bは、接続先の上側配線パターン6aと、これと対を成す下側配線パターン6bの所定側である反時計方向に隣接する下側配線パターン6bと重なる部分にそれぞれ配置される。
この実施形態によると、第1実施形態のコイル部品1aが奏する効果に加えて、以下の効果が得られる。すなわち、各上配、下側配線パターン6a,6b、入力、出力配線パターン7a,7bがいずれも同一形状に形成されるため、各配線パターン6a,6b,7a,7bが有する配線抵抗を同じ大きさにすることができる。そのため、コイル電極4の中で配線抵抗が変化することによる局所的な発熱を低減することができる。また、金属ピン5a,5bそれぞれが接続する上側配線パターン6aと下側配線パターン6bとの間に生じるインピーダンスの不整合を抑えることもできる。なお、上述の「同一形状」とは、製造ばらつきにより若干形状が異なるような略同一の形状を含む。
また、上述のように、絶縁層2の上面および下面それぞれにおいて、各外側金属ピン5bが配列されることで形成される外側の円と、各内側金属ピン5aが配列されることで形成される内側の円とで挟まれた領域のほとんどに、配線パターン6a,6b,7a,7bが形成される。このように配線パターン6a,6b,7a,7bの形成領域を大きくすると、例えば、コイル電極4の通電時に発生する熱の放熱特性を向上することができる。
なお、本発明は上記した各実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、上記したもの以外に種々の変更を行なうことが可能である。例えば、絶縁層2を、例えば、セラミック材料で形成してもかまわない。
また、絶縁層2の上下面に、各上側、下側配線パターン6,7を保護する保護膜を設けてもよい。この場合、保護膜を形成する材料として、例えば、エポキシ樹脂やポリイミド樹脂などが挙げられる。
また、本発明は、環状のコイルコアが埋設された絶縁層と、コイルコアの周囲に巻回されたコイル電極とを備える種々のコイル部品に広く適用することができる。
1a,1b コイル部品
2 絶縁層
3 コイルコア
4 コイル電極
5a 内側金属ピン(内側導体)
5b 外側金属ピン(外側導体)
5c 金属ピン(接続導体)
6a 上側配線パターン(第1の配線パターン)
6b 下側配線パターン(第2の配線パターン)
7a 入力配線パターン
7b 出力配線パターン
8a 入力電極
8b 出力電極
12 巻回部

Claims (4)

  1. 環状のコイルコアが埋設された絶縁層と、
    前記コイルコアの周囲に巻回されたコイル電極と、
    前記コイル電極の一端に接続された外部接続用の入力電極と、
    前記コイル電極の他端に接続された外部接続用の出力電極とを備え、
    前記コイル電極は、
    一端が前記コイルコアの内周側に配置されるとともに他端が前記コイルコアの外周側に配置されるように、前記絶縁層の一方主面に形成された前記コイル電極の前記一端を成す入力配線パターンと、
    一端が前記コイルコアの内周側に配置されるとともに他端が前記コイルコアの外周側に配置されるように、前記絶縁層の他方主面に形成された前記コイル電極の前記他端を成す出力配線パターンとを有し、
    前記出力配線パターンは、一部が平面視で前記入力配線パターンに重なるように配置されていることを特徴とするコイル部品。
  2. 前記入力電極および前記出力電極は、いずれも前記絶縁層の前記一方主面に形成されており、
    前記出力配線パターンは、平面視で前記入力配線パターンと前記出力配線パターンとが重ならない位置で前記絶縁層を貫通して設けられた接続導体により、前記出力電極に接続されていることを特徴とする請求項1に記載のコイル部品。
  3. 前記入力電極および前記出力電極は、いずれも前記絶縁層の前記他方主面に形成されており、
    前記入力配線パターンは、平面視で前記入力配線パターンと前記出力配線パターンとが重ならない位置で前記絶縁層を貫通して設けられた接続導体により、前記入力電極に接続されていることを特徴とする請求項1に記載のコイル部品。
  4. 前記コイル電極は、前記入力配線パターンと前記出力配線パターンとの間で前記コイルコアの周囲に巻回されて成る巻回部を有し、
    前記巻回部は、
    一端が前記コイルコアの内周側に配置されるとともに他端が前記コイルコアの外周側に配置され、前記絶縁層の一方主面で前記コイルコアの周方向に配列された複数の第1の配線パターンと、
    一端が前記コイルコアの内周側に配置されるとともに他端が前記コイルコアの外周側に配置され、前記各第1の配線パターンそれぞれと複数の対を成すように前記絶縁層の他方主面で前記コイルコアの周方向に配列された複数の第2の配線パターンと、
    前記コイルコアの内周側に配置され、前記各第1の配線パターンそれぞれの一端と、当該第1の配線パターンと対を成す前記第2の配線パターンの一端とを接続する複数の内側導体と、
    前記コイルコアの外周側に配置され、前記各第1の配線パターンそれぞれの他端と、当該第1の配線パターンと対を成す前記第2の配線パターンに隣接する前記第2の配線パターンの他端とを接続する複数の外側導体とを有し、
    前記各内側導体と前記各外側導体が、いずれも金属ピンで形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のコイル部品。

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