JP2016130544A - 車両用駆動装置 - Google Patents

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陽一郎 勇
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監介 吉末
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Kazuya Arakawa
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Abstract

【課題】車両の発進性能を向上させることができる車両用駆動装置を提供する。
【解決手段】スイッチトリラクタンスモータと、ギヤを含み、スイッチトリラクタンスモータと駆動輪とを接続する動力伝達経路と、を備え、動力伝達経路のバックラッシの大きさは、バックラッシによって許容される回転範囲Δωの一端におけるスイッチトリラクタンスモータの出力トルクの大きさが、スイッチトリラクタンスモータの回転に応じた出力トルクの変動範囲の中間値Tm以上となるように設定されている。
【選択図】図6

Description

本発明は、車両用駆動装置に関する。
従来、駆動源としてスイッチトリラクタンスモータを搭載した車両が知られている。このような車両においてスイッチトリラクタンスモータを制御する技術として、例えば、特許文献1には、モータ(スイッチトリラクタンスモータ)の回転角度が目標回転角度に対して所定角度以内に近付いてからモータの回転速度を減速する際に、モータの電源電圧又は巻線温度(モータの駆動電流の流れにくさ)に応じて前記所定角度(減速開始点)を変更するモータ制御装置の技術が開示されている。特許文献1のモータ制御装置によれば、モータを精度良く目標回転角度で停止できるとされている。
特開2012−90462号公報
スイッチトリラクタンスモータを目標回転角度で停止させる制御を行う場合、必ずしも目標とした回転角度でスイッチトリラクタンスモータが停止するとは限らない。また、停止後に外乱等によりスイッチトリラクタンスモータの停止位置が変化してしまい、発進時のスイッチトリラクタンスモータの回転角度が目標回転角度と異なっている可能性がある。スイッチトリラクタンスモータは、回転角度に応じて出力可能な最大トルクが異なる。このため、スイッチトリラクタンスモータの回転角度が目標回転角度と異なっていると、所望のトルクを出力できずに発進性能の低下を招く可能性がある。例えば、車輪が路面の凹部にはまって停止した場合、目標回転角度と異なる回転角度でスイッチトリラクタンスモータが停止することがある。こうした場合にスイッチトリラクタンスモータが十分なトルクを出力できないと発進性能が低下してしまう。
本発明の目的は、車両の発進性能を向上させることができる車両用駆動装置を提供することである。
本発明の車両用駆動装置は、スイッチトリラクタンスモータと、ギヤを含み、前記スイッチトリラクタンスモータと駆動輪とを接続する動力伝達経路と、を備え、前記動力伝達経路のバックラッシの大きさは、前記バックラッシによって許容される回転範囲の一端における前記スイッチトリラクタンスモータの出力トルクの大きさが、前記スイッチトリラクタンスモータの回転に応じた出力トルクの変動範囲の中間値以上となるように設定されていることを特徴とする。
上記車両用駆動装置では、バックラッシによって許容される回転範囲の一端におけるスイッチトリラクタンスモータの出力トルクの大きさが、スイッチトリラクタンスモータの回転に応じた出力トルクの変動範囲の中間値以上となるようにバックラッシが設定されている。従って、スイッチトリラクタンスモータの停止位置によらず、何れかの回転方向において、スイッチトリラクタンスモータが上記の中間値以上のトルクを出力することができる。よって、上記車両用駆動装置は、車輪が凹部にはまった状態からの脱出を容易とすることができる。
本発明に係る車両用駆動装置において、動力伝達経路のバックラッシの大きさは、バックラッシによって許容される回転範囲の一端におけるスイッチトリラクタンスモータの出力トルクの大きさが、スイッチトリラクタンスモータの回転に応じた出力トルクの変動範囲の中間値以上となるように設定されている。本発明に係る車両用駆動装置によれば、車両の発進性能を向上させることができるという効果を奏する。
図1は、実施形態に係る車両の概略構成図である。 図2は、実施形態に係るスイッチトリラクタンスモータの要部断面図である。 図3は、通常最大トルクの説明図である。 図4は、車輪が路面の凹部にはまった状態を示す図である。 図5は、凹部にはまった車輪の拡大図である。 図6は、実施形態に係る許容回転範囲の説明図である。 図7は、許容回転範囲の例を示す図である。 図8は、実施形態の発進制御に係るフローチャートである。 図9は、実施形態の第1変形例に係る許容回転範囲の説明図である。
以下に、本発明の実施形態に係る車両用駆動装置につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるものあるいは実質的に同一のものが含まれる。
[実施形態]
図1から図8を参照して、実施形態について説明する。本実施形態は、車両用駆動装置に関する。図1は、本発明の実施形態に係る車両の概略構成図である。
図1に示すように、本実施形態の車両1は、車両用駆動装置100と、駆動輪4とを含む。本実施形態の車両用駆動装置100は、スイッチトリラクタンスモータ(以下、「SRモータ」と称する。)2と、動力伝達経路3と、制御部5と、を含む。
SRモータ2は、走行用の駆動源として車両1に搭載されている。SRモータ2は、バッテリと接続されている。SRモータ2は、バッテリから供給される電力をトルクに変換する電動機の機能、および伝達されるトルクを電力に変換してバッテリに充電する発電機の機能を有する。SRモータ2は、図2に示すように、ステータ21およびロータ22を有する。ステータ21は、車体に対して回転不能に固定されている。ステータ21は、円筒形状のステータ本体23を有する。ステータ本体23の内周面には、磁性体で構成された複数の突極24が設けられている。突極24は、ステータ本体23の内周面からステータ本体23の径方向の内側に向けて突出している。突極24は、周方向に沿って所定の間隔、例えば等間隔で配置されている。突極24には、それぞれコイル25が巻かれている。
ロータ22は、円筒形状のロータ本体26を有する。ロータ本体26の外周面には、磁性体で構成された複数の突極27が設けられている。突極27は、ロータ本体26の外周面からロータ本体26の径方向の外側に向けて突出している。突極27は、周方向に沿って所定の間隔、例えば等間隔で配置されている。ロータ22は、ステータ21の内方に、ステータ21の中心軸線とロータ22の中心軸線とを一致させて配置されている。ロータ22は、ステータ21に対して相対回転自在に軸受によって支持されている。
ステータ21において、ある突極24のコイル25に電流が流されると、その電流によって突極24とロータ22の突極27との間に発生する磁束により、突極24と突極27との間に吸引力Fが発生する。吸引力Fの周方向の成分Frは、ロータ22を回転させる回転力となる。SRモータ2は、各コイル25に対する通電タイミングおよび通電量を制御する制御回路を有する。制御回路は、制御部5からの指令に応じて各コイル25の通電制御を行う。ロータ22の回転位置に応じて通電するコイル25が適宜切り替えられることにより、ロータ22が回転駆動される。また、SRモータ2の出力トルクの指令値に応じて各コイル25の通電量が調節される。
図1に戻り、ロータ22の回転軸22aには、カウンタドライブギヤ31が接続されている。カウンタドライブギヤ31は、カウンタドリブンギヤ32と噛み合っている。カウンタドリブンギヤ32には、カウンタ軸33を介してドライブピニオンギヤ34が接続されている。ドライブピニオンギヤ34は、デファレンシャル装置35のリングギヤ36と噛み合っている。リングギヤ36は、デファレンシャル装置35の内部ギヤおよび駆動軸37を介して左右の駆動輪4と接続されている。本実施形態において、SRモータ2と駆動輪4とを接続する動力伝達経路3は、カウンタドライブギヤ31、カウンタドリブンギヤ32、カウンタ軸33、ドライブピニオンギヤ34、デファレンシャル装置35、および駆動軸37を含む。
制御部5は、SRモータ2を制御する制御装置であり、例えば電子制御ユニット(ECU)である。制御部5には、レゾルバ6、勾配センサ7、アクセル開度センサ8、および車速センサ9が接続されている。レゾルバ6は、ロータ22の回転位置を検出する。勾配センサ7は、車両前後軸の水平方向に対する傾斜角度を検出する。アクセル開度センサ8は、アクセル開度を検出する。車速センサ9は、車両1の走行速度を検出する。各センサ6,7,8,および9の検出結果を示す信号は、制御部5に出力される。
制御部5は、アクセル開度および車速に基づいてドライバの要求加速度を算出する。制御部5は、要求加速度から算出した駆動輪4における要求トルクと、動力伝達経路3のトータルギヤ比とに基づいてモータ要求トルクを決定する。モータ要求トルクは、SRモータ2に対する出力トルクの要求値である。制御部5は、SRモータ2に対して、モータ要求トルクを出力するよう指令する。SRモータ2の制御回路は、モータ要求トルクを実現するように各コイル25の通電制御を実行する。制御回路は、例えば、PWM(Pulse Width Modulation)制御により、バッテリから各コイル25に供給する電流値を制御する。
ここで、図2に示すように、SRモータ2では、ステータ21の突極24とロータ22の突極27との吸引力Fの周方向の成分Frがロータ22の回転力となる。従って、突極24と突極27との周方向における相対位置に応じて、回転力の大きさが変化する。言い換えると、コイル25の通電量が同一であっても、ロータ22の回転位置に応じて発生するトルクの大きさが変化する。
図3には、SRモータ2の通常最大トルクTmax0とロータ22の回転位置との関係が示されている。図3において、横軸はロータ22の回転位置(回転角度)[°]、縦軸はSRモータ2の出力トルク[Nm]を示す。図3に示すように、通常最大トルクTmax0の大きさは、回転位置に応じて周期的に変化する。通常最大トルクTmax0は、SRモータ2の通常制御における許容範囲内の最大トルクである。通常制御は、SRモータ2に対する電流制御であって、後述する電流増加制御以外の制御である。通常制御では、SRモータ2に供給することが許容される最大電流値が予め定められている。以下の説明では、通常制御において許容される最大電流値を「通常最大電流値Imax0」と称する。通常最大トルクTmax0は、SRモータ2に通常最大電流値Imax0が供給された場合にSRモータ2が出力するトルクの値である。本実施形態のSRモータ2は、通常最大トルクTmax0がロータ22の回転位置に応じて正弦波状に変化するように構成されている。
ロータ22の回転位置に応じて出力可能なトルクの値が変動することから、図4に示すように車両1の車輪が路面の凹部20にはまった状態から車両1を発進させる場合に、SRモータ2のトルク不足が発生する可能性がある。例えば、図5に示すように駆動輪4が凹部20の2つの傾斜面20a,20bにそれぞれ接触しているとする。この場合、傾斜面20a,20bの傾斜角度に応じた駆動力を発生させなければ駆動輪4が回転を開始しない。以下の説明では、駆動輪4に回転を開始させるために最低限必要なSRモータ2のトルク値を「発進必要トルク」と称する。ロータ22が図3に示す回転位置ω1で停止している場合、SRモータ2が通常制御において出力可能な最大トルクの大きさはT1である。この最大トルクの大きさT1を発進必要トルクが上回っている場合、そのままでは駆動輪4を凹部20から脱出させることができない。
本実施形態の車両用駆動装置100では、以下に説明するように、発進必要トルクに対するSRモータ2のトルク不足を抑制可能なように動力伝達経路3のバックラッシの大きさが設定されている。これにより、本実施形態に係る車両用駆動装置100は、車両1の発進性能を向上させることができる。
図6を参照して説明するように、本実施形態における動力伝達経路3のバックラッシの大きさは、バックラッシによって許容されるロータ22の回転範囲(以下、単に「許容回転範囲」と称する。)Δωが通常最大トルクTmax0の変動周期Pの半分(=P/2)となるように設定されている。ここで、変動周期Pは、突極24,27の個数や配置等に応じて決まる。許容回転範囲Δωは、駆動輪4の回転が停止した状態のままでロータ22が回転可能な範囲である。本実施形態の動力伝達経路3は、カウンタドライブギヤ31とカウンタドリブンギヤ32との噛み合い部、ドライブピニオンギヤ34とリングギヤ36との噛み合い部、およびデファレンシャル装置35の内部ギヤの噛み合い部においてそれぞれバックラッシが存在する。これら全てのバックラッシによって許容されるロータ22の回転範囲が、許容回転範囲Δωである。なお、本実施形態において、バックラッシは、法線方向バックラッシ、すなわちギヤの歯面間の最短距離を示す。
角度ω2において、動力伝達経路3における逆転方向の全てのガタが詰まり、SRモータ2から駆動輪4に逆転方向のトルクが伝達される。つまり、角度ω2は、許容回転範囲Δωにおける逆転方向の境界角度、言い換えると許容回転範囲Δωにおける逆転方向の端部である。一方、角度ω3において動力伝達経路3における正転方向の全てのガタが詰まり、SRモータ2から駆動輪4に正転方向のトルクが伝達される。角度ω3は、許容回転範囲Δωにおける正転方向の境界角度、言い換えると許容回転範囲Δωにおける正転方向の端部である。本実施形態の正転方向は、車両1の前進走行時におけるロータ22の回転方向である。
本実施形態の車両用駆動装置100では、許容回転範囲Δωが変動周期Pの半分となっている。これにより、ロータ22の停止位置にかかわらず、SRモータ2の出力可能なトルクの大きさが出力トルクの変動範囲の中間値Tm以上となる。中間値Tmは、通常最大トルクTmax0の最大値T3と最小値T2の中間の値(=(T2+T3)/2)である。例えば、図6に例示する許容回転範囲Δωの場合、角度ω2における通常最大トルクTmax0の大きさは、出力トルクの変動範囲における最小値T2である。一方、角度ω3における通常最大トルクTmax0の大きさは、出力トルクの変動範囲における最大値T3である。従って、SRモータ2を正転方向に回転させることにより、動力伝達経路3のガタ詰めが完了した回転位置でSRモータ2によって最大トルクT3(>中間値Tm)を出力させることができる。
図7に示すように、ロータ22の回転位置に応じて許容回転範囲Δωは異なる。本実施形態の車両用駆動装置100では、許容回転範囲Δωが変動周期Pのどの範囲に位置していても、正転方向あるいは逆転方向の何れかの境界角度において、SRモータ2の出力トルクの大きさがSRモータ2の回転に応じた出力トルクの変動範囲の中間値Tm以上となる。例えば、許容回転範囲Δωが図7に示すΔω1である場合、SRモータ2は逆転方向の境界角度ω4において中間値Tm以上のトルクを出力することができる。許容回転範囲ΔωがΔω2である場合、SRモータ2は正転方向の境界角度ω5において中間値Tm以上のトルクを出力することができる。また、許容回転範囲ΔωがΔω3である場合、SRモータ2は正転方向の境界角度ω6において中間値Tm以上のトルクを出力することができる。
以上説明したように、本実施形態に係る車両用駆動装置100において、動力伝達経路3のバックラッシの大きさは、バックラッシによって許容される回転範囲の一端におけるSRモータ2の出力トルクの大きさが、SRモータ2の回転に応じた出力トルクの変動範囲の中間値Tm以上となるように設定されている。本実施形態では、許容回転範囲Δωが変動周期Pの半分とされることにより、正転方向あるいは逆転方向の少なくとも何れか一方において、通常最大トルクTmax0の大きさが中間値Tm以上となる。また、許容回転範囲Δωの一端における通常最大トルクTmax0の大きさは、他端における通常最大トルクTmax0の大きさ以上となる。よって、本実施形態の車両用駆動装置100は、車両1の車輪が凹部20等にはまっている状態からの脱出を容易とする。つまり、車両用駆動装置100は、前後進何れの方向にも脱出できない状況となることを抑制し、車両1の発進性能を向上させることができる。
図8を参照して、本実施形態の発進制御について説明する。図8に示すフローチャートは、ドライバによる発進要求が検出されている場合に実行されるものであり、例えば、車輪が凹部20にスタックしている場合など、通常制御のモータトルクによって車両1を発進させることができなかった場合に実行される。
ステップS10において、制御部5は、車速センサ9の検出結果に基づいて車両1が停止しているか否かを判定する。ステップS10で車両1が停止していると肯定判定された場合(ステップS10−Y)にはステップS20に進み、否定判定された場合(ステップS10−N)には今回の制御プロセスが終了する。
ステップS20において、制御部5は、勾配センサ7から勾配を読み込む。ステップS20が実行されると、ステップS30に進む。
ステップS30において、制御部5は、発進必要トルクを導出する。制御部5は、ステップS20において読み込んだ勾配の値に基づいて、車両1を発進させるために必要なモータトルクを算出する。ステップS30が実行されると、ステップS40に進む。
ステップS40において、制御部5は、レゾルバ6の検出結果に基づいてロータ22の回転位置を確認する。ステップS40が実行されると、ステップS50に進む。
ステップS50において、制御部5は、高トルク出力側の判定を行う。制御部5は、許容回転範囲Δωの境界角度における通常最大トルクTmax0の値を算出する。正転側の境界角度における通常最大トルクTmax0の値が、逆転側の境界角度における通常最大トルクTmax0の値以上である場合、ステップS60に進む。一方、正転側の境界角度における通常最大トルクTmax0の値が、逆転側の境界角度における通常最大トルクTmax0の値未満である場合、ステップS70に進む。
ステップS60において、制御部5は、SRモータ2に正トルクを出力させる。制御部5は、コイル25に通電する電流値を通常最大電流値Imax0とするよう指令を行う。これにより、SRモータ2は正転方向の最大トルクを出力する。ステップS60が実行されると、ステップS80に進む。
ステップS70において、制御部5は、SRモータ2に逆トルクを出力させる。制御部5は、コイル25に通電する電流値を通常最大電流値Imax0とするよう指令を行う。これにより、SRモータ2は逆転方向の最大トルクを出力する。ステップS70が実行されると、ステップS80に進む。
ステップS80において、制御部5は、レゾルバ6の検出結果に基づいてSRモータ2が回転を開始したか否かを判定する。SRモータ2が回転を開始したと肯定判定された場合(ステップS80−Y)にはステップS90に進み、否定判定された場合(ステップS80−N)には今回の制御プロセスが終了する。
ステップS90において、制御部5は、通常制御で発進可能か否かを判定する。制御部5は、現在のロータ22の回転位置における通常最大トルクTmax0の値を算出する。制御部5は、算出された通常最大トルクTmax0の値がステップS30で算出された発進必要トルク以上である場合に通常制御で発進可能と判定する。一方、算出された通常最大トルクTmax0の値が発進必要トルク未満である場合は通常制御で発進不可能と判定される。ステップS90において通常制御で発進可能と肯定判定された場合(ステップS90−Y)にはステップS100に進み、否定判定された場合(ステップS90−N)にはステップS110に進む。
ステップS100において、制御部5は通常制御を実行する。制御部5は、SRモータ2によって発進方向のトルクを出力させる。SRモータ2の出力トルクの大きさは、アクセル開度に基づいて算出された要求モータトルクとされる。ステップS100が実行されると、今回の制御プロセスが終了する。
ステップS110において、制御部5は、SRモータ2のコイル25に流す電流を増加可能であるか否かを判定する。ステータ21の温度が所定温度以下である場合など、所定の条件が成立する場合、コイル25に通常最大電流値Imax0を超える電流を流すことが許容される。コイル25に流す電流の最大値を通常最大電流値Imax0よりも大きな電流値とする制御を「電流増加制御」と称する。制御部5は、所定の条件が成立する場合、ステップS110で肯定判定する。ステップS110で肯定判定された場合(ステップS110−Y)にはステップS120に進み、否定判定された場合(ステップS110−N)にはステップS130に進む。
ステップS120において、制御部5は、コイル25に流す電流値を通常制御における電流値よりも増加させる。制御部5は、SRモータ2の出力トルクの大きさが発進必要トルク以上となるように、コイル25の通電量の指令値を決定する。これにより、SRモータ2の出力トルクの大きさが発進必要トルク以上となり、車両1が発進する。ステップS120が実行されると、ステップS90に移行する。
ステップS130において、制御部5は、SRモータ2の励磁を停止する。制御部5は、コイル25の通電量を0として、SRモータ2によるトルクの出力を停止させる。車両1が坂道にある場合、励磁が停止されることにより、車両1は降坂方向に移動する。これにより、ロータ22の回転位置が変化し、通常制御(ステップS100)あるいは電流増加制御(ステップS120)によって発進可能な状態となることが期待できる。ステップS130が実行されると、ステップS90に移行する。
以上説明したように、本実施形態の発進制御は、正転方向あるいは逆転方向のうち、SRモータ2の出力トルクが大きい回転方向にロータ22を回転させることで、SRモータ2の回転開始を促す。SRモータ2が回転を開始すると、動力伝達経路3等における摩擦抵抗は、SRモータ2が回転を開始する前よりも小さくなる。従って、車両1を継続して走行させるためにSRモータ2に対して要求されるトルクの大きさは、発進必要トルクよりも小さくなる。これにより、車両用駆動装置100は、通常制御あるいは電流増加制御によって車両1を発進させることができる状況を実現させる。よって、本実施形態の車両用駆動装置100は、車両1の発進性能を向上させることができる。
[実施形態の第1変形例]
実施形態の第1変形例について説明する。図9は、実施形態の第1変形例に係る許容回転範囲の説明図である。許容回転範囲Δωは、SRモータ2の回転に応じた出力トルクの変動周期Pの半分には限定されない。例えば、図9に示すように、許容回転範囲Δωが変動周期Pの1.5倍とされてもよい。許容回転範囲Δωが変動周期Pの1.5倍である場合も、許容回転範囲Δωの一端におけるSRモータ2の出力トルクの大きさが、中間値Tm以上となる。許容回転範囲Δωが変動周期Pの半分の奇数倍(例えば、Δω=2.5×P、Δω=3.5×P)であれば、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
[実施形態の第2変形例]
実施形態の第2変形例について説明する。動力伝達経路3の構成は、図示したものには限定されない。動力伝達経路3は、SRモータ2と駆動輪4との間にギヤの噛み合い部を有するものであればよい。なお、動力伝達経路3にギヤ以外のガタ要素を含む場合には、そのガタも含めてバックラッシの大きさを設定するようにすればよい。車両1は、SRモータ2以外の動力源を備えていてもよい。一例として、車両1は、エンジンを備えたハイブリッド車両であってもよい。
[実施形態の第3変形例]
実施形態の第3変形例について説明する。車輪を凹部20から脱出させる場合(図8のステップS60,S70)に、電流増加制御がなされてもよい。すなわち、コイル25に流す電流値が通常最大電流値Imax0よりも大きな値とされてもよい。これにより、凹部20からの脱出性能を向上させ、車両1の発進性能を向上させることができる。
上記の実施形態および変形例に開示された内容は、適宜組み合わせて実行することができる。
1 車両
2 スイッチトリラクタンスモータ(SRモータ)
3 動力伝達経路
4 駆動輪
5 制御部
20 凹部
21 ステータ
22 ロータ
100 車両用駆動装置
P 変動周期
Δω 許容回転範囲

Claims (1)

  1. スイッチトリラクタンスモータと、
    ギヤを含み、前記スイッチトリラクタンスモータと駆動輪とを接続する動力伝達経路と、を備え、
    前記動力伝達経路のバックラッシの大きさは、前記バックラッシによって許容される回転範囲の一端における前記スイッチトリラクタンスモータの出力トルクの大きさが、前記スイッチトリラクタンスモータの回転に応じた出力トルクの変動範囲の中間値以上となるように設定されている
    ことを特徴とする車両用駆動装置。
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