JP2016130236A - 共沸様組成物および精製された含フッ素化合物の製造方法 - Google Patents

共沸様組成物および精製された含フッ素化合物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】1,1,2−トリフルオロエタンと、1,1,2−トリフルオロエタンと沸点が近い含フッ素化合物から、1,1,2−トリフルオロエタンを分離し、かつ、精製された含フッ素化合物を得る。1,1,2−トリフルオロエタンと、1,1,2−トリフルオロエタンと沸点が近い含フッ素化合物を効率よく分離する方法の提供。【解決手段】1,1,2−トリフルオロエタンと、沸点が−5℃〜+20℃である含フッ素化合物(ただし、該含フッ素化合物は、1,1,2−トリフルオロエタン以外の化合物である。)およびクロロトリフルオロエチレンを含む蒸留用組成物を蒸留し、前記蒸留用組成物から、前記1,1,2−トリフルオロエタンおよび前記クロロトリフルオロエチレンの共沸組成物または共沸様組成物を含む留分を留去する。【選択図】なし

Description

本発明は1,1,2−トリフルオロエタン(HFC−143)と、クロロトリフルオロエチレン(CFO−1113)と、HFC−143と沸点が近い含フッ素化合物とを分離することにより、精製された含フッ素化合物、およびCFO−1113とHFC−143との共沸様組成物を製造する方法に関する。
本明細書において、ハロゲン化炭化水素については、化合物名の後の括弧内にその化合物の略称を記し、必要に応じて化合物名に代えてその略称を用いる。また、化合物の後ろに(Z)または(E)等の表記があるものは、幾何異性体のZ体またはE体であることを示す。
近年、冷媒としてオゾン層への影響が少なく、地球温暖化係数(GWP)の小さい含フッ素化合物が求められている。次世代冷媒としては、GWPの小さいトリフルオロエチレン(HFO−1123)が注目されている。
トリフルオロエチレン(HFO−1123)の製造方法としては、例えば、クロロトリフルオロエチレン(CFO−1113)または1,1,2−トリクロロ−1,2,2−トリフルオロエタン(CFC−113)を、水素化触媒存在下で、水素と反応させて還元(水素還元反応)する方法が知られている。
これらの製造方法の反応生成物には、目的物質であるHFO−1123以外に、未反応原料であるCFO−1113またはCFC−113、および、種々の副生物が含まれる。
反応生成物に含まれる未反応原料は、HFO−1123の製造効率を向上させるために反応生成物から分離して、原料としてリサイクルできる。さらに、未反応原料以外にも、副生物として含まれる化合物であって、HFO−1123を生成し得る化合物も有効利用するのが好ましい。例えば1−クロロ−1,2,2−トリフルオロエタン(HCFC−133)、1−クロロ−1,1,2−トリフルオロエタン(HCFC−133b)等の副生物であるハイドロクロロフルオロアルカン等は、分離して、HFO−1123を製造するための原料として有効利用することが、好ましい。
たとえば、特許文献1には、ハイドロクロロフルオロアルカンを高表面積金属フッ化物もしくはオキシフッ素化物存在下、脱ハロゲン化水素反応を行い、ハロゲン化アルケンを製造する方法が開示されている。
しかし、CFO−1113またはCFC−113の水素還元反応の反応生成物中には、副生物として、1,1,2−トリフルオロエタン(HFC−143)とHCFC−133bが存在し、これらが共沸組成物もしくは共沸様組成物を形成するため、これらの分離は困難である。
HCFC−133bを脱塩酸反応させてHFO−1123を製造する方法では、原料中にHFC−143が含まれると、HCFC−133bの脱塩酸反応と並行してHFC−143の脱フッ酸反応が進行する。その結果、HFO−1123と沸点が近くHFO−1123との分離が困難な1,1−ジフルオロエチレン(HFO−1132a)、(E)−1,2−ジフルオロエチレン(HFO−1132(E))、(Z)−1,2−ジフルオロエチレン(HFO−1132(Z))が副生しやすい。よって、高純度のHFO−1123を製造するには、原料中に含まれるHFC-143を分離する必要がある。
特表2010−533151号公報
本発明は前記の課題を解決するためになされたものであって、HFC−143と、HFC−143と沸点が近いHCFC−133b等の含フッ素化合物を効率よく分離し、精製された含フッ素化合物を得るとともに、CFO−1113とHFC−143との共沸様組成物を得るとことを目的とする。
本発明は、以下の製造方法に関する。
本発明は、HFC−143と、沸点が−5℃〜+20℃である含フッ素化合物(ただし、該含フッ素化合物は、HFC−143以外の化合物である。)およびCFO−1113を含む蒸留用組成物を蒸留し、前記蒸留用組成物から、前記HFC−143および前記CFO−1113の共沸組成物または共沸様組成物を含む留分を留去することを特徴とする精製された含フッ素化合物の製造方法に関する。
本発明はまた、HFC−143、沸点が−5℃〜+20℃である含フッ素化合物(ただし、該含フッ素化合物は、HFC−143以外の化合物である。)、およびCFO−1113を含む蒸留用組成物を蒸留し、該蒸留用組成物から、前記HFC−143および前記CFO−1113の共沸組成物または共沸様組成物を含む留分を留去することを特徴とする前記HFC−143および前記CFO−1113との共沸組成物または共沸様組成物の製造方法に関する。
本発明の製造方法によれば、HFC−143、HFO−1113、および特定の沸点範囲にある含フッ素化合物、を含む蒸留用組成物を蒸留することにより、HFC−143と、HFC−143と沸点が近い、HCFC−133b等の含フッ素化合物を効率よく分離し、精製された含フッ素化合物を得ることができる。また本発明の製造方法によれば、HFC−143とHFO−1113の共沸組成物または共沸様組成物を得ることができる。
本明細書において、特に断りのない限り、化合物の沸点は常圧(絶対圧で1.013×10Pa)での値である。また、特記する場合以外の圧力は、ゲージ圧で示す。
本発明は、HFC−143(沸点5℃)、沸点が−5℃〜+20℃の含フッ素化合物(以下、含フッ素化合物(A)ともいう。)、およびCFO−1113(沸点−28.4℃)を含む蒸留用組成物を蒸留し、前記蒸留用組成物からHFC−143およびCFO−1113の共沸組成物または共沸様組成物を含む留分を留去することにより、精製された含フッ素化合物(A)を効率よく製造する方法に関する。また本発明は、前記製造方法により、HFC−143およびCFO−1113の共沸組成物または共沸様組成物を製造する方法でもある。
含フッ素化合物(A)は、HFC−143と沸点が近いフッ素原子を構造中に1個以上含む化合物をいい、HFC−143以外の化合物である。含フッ素化合物(A)の沸点の下限は、HFC−143の(沸点5℃)よりも10℃低い沸点である−5℃であり、沸点の上限はHFC−143の(沸点5℃)よりも15℃高い沸点である+15℃である。沸点差が前記の範囲である場合、本発明の方法は工業的に有利な方法となりうる。
本発明者らは、HFC−143とCFO−1113を所定のモル比で含む組成物が、共沸組成物を形成することを見いだした。一般に、共沸組成物が、共沸組成物を形成するそれぞれの化合物よりも低い沸点を有することを利用して、共沸組成物または共沸様組成物を形成し得る化合物と、該化合物以外の化合物(以下、その他の化合物と記す。)を含む混合物を蒸留して、共沸組成物または共沸様組成物と、その他の化合物を分離することが行われている。しかし、HFC−143(沸点5℃)と、HFC−143と沸点差(−10℃〜+15℃)の範囲にある沸点の近い含フッ素化合物(A)、を分離しようとする際に、共沸組成物の形成を利用しようとした例はなく、化合物間の相互作用に関する報告や、共沸組成物または共沸様組成物について報告も知られていなかった。
本発明者らは、HFC−143および含フッ素化合物(A)に、CFO−1113を含有させた組成物を蒸留したところ、HFC−143およびCFO−1113の共沸組成物または共沸様組成物が留去でき、結果として、HFC−143と含フッ素化合物(A)を分離できることを見出した。これは、HFC−143およびCFO−1113の共沸組成物の沸点と、含フッ素化合物(A)との沸点との差が、HFC−143と含フッ素化合物(A)との沸点差よりも大きくなることを利用したことによる。
本発明方法は、特定の組成範囲のHFC−143およびCFO−1113の組成物からなる共沸組成物または共沸様組成物を、蒸留用組成物から選択的に取り出すことを可能とした。これにより、蒸留用組成物から、HFC−143およびCFO−1113の共沸組成物または共沸様組成物を含む留出分(以下、「留出液もいう)を分離して得ることができる。また、蒸留用組成物から前記共沸組成物または共沸様組成物が分離されることにより、含フッ素化合物の含有割合の高い残分(以下、「缶出液」ともいう)を分離して得ることができる。
共沸組成物とは、液相の気化により生成される気相が、気化される液相と同一の組成を有する組成物、または、気相の液化により生成される液相が、液化される気相と同一の組成を有する組成物として定義される。よって、共沸組成物は、蒸発、凝縮を繰り返した場合の組成の変動がなく、組成の変化を伴わずに蒸留および/または還流され得る。共沸組成物の組成は、液相における組成と気相における組成が等しい比揮発度が1.00となる組成である。ただし、共沸組成物の組成は圧力により変化し得る。
CFO−1113およびHFC−143の共沸組成物における比揮発度は、下式(1)で求められる値であり、該値が1.00となる組成が、当該圧力における共沸組成物である。
比揮発度=(気相部におけるHFC−143のモル%/気相部におけるCFO−1113のモル%)/(液相部におけるHFC−143のモル%/液相部におけるCFO−1113のモル%) (1)
本発明におけるCFO−1113およびHFC−143の共沸組成物は、常圧においてCFO−1113/HFC−143で示されるモル比が90/10の組成である組成物である。該共沸組成物は、常圧において、上記式(1)で示される比揮発度が1.00の組成である組成物である。また、該共沸組成物は、常圧での沸点が−27.4℃、0.4MPaでの沸点が15.8℃である。
共沸様組成物とは、共沸組成を形成できる組成物において、共沸組成に近似する組成を有する組成物であって、共沸組成物に近い挙動を示す組成である。共沸様組成物は、蒸発または凝集されたときに分画されない傾向を有し、液相の気化により生成される気相の組成が、気化される液相の組成と、または、気相の液化により生成される液相の組成が、液化される気相の組成と略同一である。共沸様組成物は組成の変化をほとんど伴わずに蒸留および/または還流され得る。したがって、共沸様組成物は、共沸組成物とほぼ同等に取り扱える。
HFC−143およびCFO−1113の共沸様組成物の組成は、所定の圧力における比揮発度が1.00±0.20となる範囲の組成を有する組成物をいう。常圧での比揮発度が1.00±0.20の範囲のHFC−143およびCFO−1113の共沸様組成物の組成とは、CFO−1113/HFC−143で示されるモル比が84/16〜96/4となる組成範囲である。
常圧における前記共沸様組成物の沸点は−27.3〜−27.4℃である。0.4MPaにおける前記共沸様組成物の組成は、CFO−1113/HFC−143で示されるモル比が80/20〜98/2であり、沸点は15.8〜16.1℃である。
表1に、既知の熱力学特性・計算熱力学特性を用いたシミュレーションによる圧力と共沸様組成物の組成範囲を示す。以下、共沸様組成物は共沸組成物を含むものとして記載する。
Figure 2016130236
本発明の製造方法は、HFC−143、含フッ素化合物(A)およびCFO−1113を含む蒸留用組成物を蒸留する。前記蒸留用組成物から、前記共沸組成物または共沸様組成物を含む留分を留去して共沸組成物または共沸様組成物を得るとともに、蒸留残から純度の高い含フッ素化合物(A)を得る。
本発明における含フッ素化合物(A)の沸点は、−5℃〜+20℃であり、好ましくは−3℃〜+15℃、より好ましくは0℃〜+13℃である。すなわち、含フッ素化合物(A)の沸点とHFC−143の沸点(沸点5℃)との差は、−10℃〜+15℃であり、好ましくは−8℃〜+10℃であり、より好ましくは−5℃〜+8℃である。
含フッ素化合物(A)は、沸点が上記の範囲である化合物から選択され、1種単独であってもよく、2種以上であってもよい。
含フッ素化合物(A)としては、例えば、ジクロロフルオロメタン(HCFC−21)、1,1−ジクロロ−1,2,2,2−テトラフルオロエタン(CFC−114a)、1,2−ジクロロ−1,1,2,2−テトラフルオロエタン(CFC−114)、1−クロロ−1,2,2−トリフルオロエタン(HCFC−133)、1−クロロ−2,2,2−トリフルオロエタン(HCFC−133a)、1−クロロ−1,1,2−トリフルオロエタン(HCFC−133b)、1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン(HFC−236ca)、1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン(HFC−236ea)、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン(HFC−236fa)、1,1,1,2,3−ペンタフルオロプロパン(HFC−245eb)、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン(HFC−245fa)、1,1,2,2−テトラフルオロプロパン(HFC−254cb)、1,1,1,2−テトラフルオロプロパン(HFC−254eb)、2−クロロ−1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン(CFC−217ba)、1−クロロ−1,1,2,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン(CFC−217ca)、1−クロロ−1,2,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン(HCFC−226ca)、1−クロロ−1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン(HCFC−226cb)、2−クロロ−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン(HCFC−226da)、1−クロロ−1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン(HCFC−226ea)、(E)−1,2−ジクロロ−1,2−ジフルオロエチレン(CFO−1112(E))、(Z)−1,2−ジクロロ−1,2−ジフルオロエチレン(CFO−1112(Z))、1,1−ジクロロ−2,2−ジフルオロエチレン(CFO−1112a)、(E)−1−クロロ−2−フルオロエチレン(HCFO−1131(E))、(Z)−1−クロロ−2−フルオロエチレン(HCFO−1131(Z))、(Z)−1−クロロ−1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペン(CFO−1215yb(Z))、3−クロロ−1,1,2,3,3−ペンタフルオロプロペン(CFO−1215yc)、2−クロロ−1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロペン(CFO−1215xc)、(Z)−1−クロロ−2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HCFO−1224yd(Z))、(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(HCFO−1233zd(E))および2−クロロ−1,1,3−トリフルオロプロペン(HCFO−1233xc)から選ばれる少なくとも1種が好ましい。これらの化合物の沸点は表2に示すとおりである。
Figure 2016130236
さらに、含フッ素化合物(A)としては、通常の蒸留方法でHFO−143と分離し難い化合物である、HCFC−133b、HCFC−133およびHCFC−133aから選ばれる1種以上がより好ましく、とりわけHFO−1123を製造するための原料となり得るHCFC−133bが好ましい。
本発明における蒸留用組成物中の、HFO−143、含フッ素化合物(A)およびCFO−1113の含有量は特に限定されない。本発明においては、蒸留用組成物にCFO−1113を含ませることにより、HFC−143と含フッ素化合物(A)の分離を可能にする。
蒸留用組成物中のCFO−1113の含有量は、目的とする純度に応じて適宜決定できる。このうち、蒸留用組成物中におけるCFO−1113/HFC−143で示されるモル比(組成比)が2.0以上である場合が、蒸留用組成物中のHFC−143を留出液中に効率よく留出させうるため好ましい。前記組成比は、所定の蒸留圧力における共沸様組成物の組成比の下限以上が好ましく、共沸組成物の組成比以上がより好ましい。前記組成比が当該圧力における共沸様組成物の組成比の下限以上であれば、特定の組成範囲のHFC−143およびCFO−1113の共沸様組成物を効率よく分離することができ、蒸留用組成物からの、HFC−143の分離率(該分離率とは、蒸留用組成物におけるHFC−143の量に対する、留出液中のHFC−143の量の割合(モル%))を大きくでき、前記組成比が共沸組成物の組成比以上であれば、蒸留用組成物からのHFC−143の分離率を極めて大きくでき、効率に優れる利点がある。
具体的には、常圧における蒸留用組成物中のHFC−143に対するCFO−1113の含有量(該含有量は、CFO−1113/HFC−143で示されるモル比で示す)は5.3以上が好ましく、6.3以上がより好ましく、9.0以上がさらに好ましい。該含有量が5.3以上であれば、常圧における共沸様組成物の組成比の下限値(CFO−1113/HFC−143=84/16≒5.3)よりも大きくなるので、特別な温度や圧力条件を用いずに通常行われる蒸留条件で、特定の組成範囲の共沸様組成物を効率よく分離し、HFC−143の分離率を極めて大きくできる。
0.4MPaにおける蒸留用組成物中のHFC−143に対するCFO−1113の含有量は、4.0以上が好ましく、6.0以上がより好ましく、7.3以上がさらに好ましく、9.0以上が特に好ましい。
HFC−143に対するCFO−1113の含有量が大きいと、缶出液中のCFO−1113の含有量は増加する。しかし、表2に示す通り、CFO−1113(沸点−28.4℃)と含フッ素化合物(A)とは、沸点差があるため、通常の蒸留方法で分離できる。ただし、蒸留用組成物中のCFO−1113量が多くなることによる不都合を避けるには、蒸留用組成物中のCFO−1113の含有量(CFO−1113/HFC−143で示されるモル比で示す。)は100以下が好ましく、50以下がより好ましい。また蒸留用組成物量が増加すると、リボイラーで加熱する必要が生じ、リボイラー負荷が大きくなることから、前記CFO−1113の含有量は共沸様組成物のCFO−1113の含有量の上限以下が好ましい。前記含有量とした場合は、缶出液中のCFO−1113と含フッ素化合物(A)を分離するために必要なエネルギーが小さくなり、工業的な実施においても有利である。
蒸留用組成物の調製方法は限定されず、例えば、HFC−143と含フッ素化合物(A)を含有する混合物にCFO−1113を所定量添加する方法が挙げられる。
また、CFO−1113の水素還元反応によって得られるHFC−143、含フッ素化合物(A)およびCFO−1113を含有する反応生成物をそのまま、または、成分量を調整した上で用いる方法が挙げられる。
蒸留用組成物の調製にあたっては、調整前の組成物の各成分の含有量を定量し、CFO−1113の量を調整するのが好ましい。
具体的には、調整前の組成物のHFC−143およびCFO−1113の含有量に応じてCFO−1113/HFC−143の値が前記の好ましい範囲となるようにCFO−1113またはHFC−143を添加することにより調整することが好ましい。
一方、調整前の組成物中のCFO−1113/HFC−143の値が、所定の蒸留圧力における共沸様組成物の該値の上限以上である場合には、組成を調整せずに、そのまま蒸留用組成物として用いうる。
また、本発明の蒸留用組成物は、本発明の効果を損なわない範囲でHFC−143、含フッ素化合物(A)およびCFO−1113以外の化合物(以下、その他の化合物という)を含んでもよい。
その他の化合物としては、CFO−1113またはCFC−113の水素還元反応によるHFO−1123の製造方法における反応生成物中に含まれ得る化合物が挙げられる。
CFO−1113の水素還元反応によるHFO−1123の製造方法は、水素化触媒の存在下にCFO−1113に水素を供給することにより、実施できる。該反応は、下式(2)で表わされる。
Figure 2016130236
CFO−1113の水素還元反応において、CFO−1113と水素の割合は、CFO−1113の1モルに対して水素が0.01〜4.0モルの範囲が好ましい。反応器内の圧力は、取り扱い性の点から、常圧が好ましい。水素化触媒としてはパラジウム触媒が好ましく、パラジウム触媒は、通常、活性炭等の担体に担持したものを用いるのが好ましい。水素還元反応は、気相反応で行うのが好ましい。水素化触媒は触媒層として反応器内に設置するのが好ましく、該触媒層の温度は、CFO−1113と水素を含む原料組成物(混合ガス)の露点以上の温度が好ましく、220℃〜240℃が特に好ましい。またCFO−1113と水素化触媒との接触時間は、4〜60秒間が好ましい。
CFO−1113の水素還元反応においては、HFO−1123を含む反応生成物を反応器の出口ガスとして得ることができる。出口ガスに含有されるHFO−1123以外の化合物としては、未反応原料であるCFO−1113に加えて、HFC−143、および、メタン、1,1−ジフルオロエチレン(HFO−1132a)、(E)−1,2−ジフルオロエチレン(HFO−1132(E))、(Z)−1,2−ジフルオロエチレン(HFO−1132(Z))、1,1−ジフルオロエタン(HFC−152a)、1,1,1−トリフルオロエタン(HFC−143a)、1−クロロ−2,2―ジフルオロエチレン(HCFO−1122)、(E)−1−クロロ−1,2−ジフルオロエチレン(HCFO−1122a(E))、HCFO−1122a(Z)、HCFC−133b、HCFC−133、HCFC−133a、1,2−ジクロロ−1,1,2−トリフルオロエタン(HCFC−123a)、1−クロロ−1,1−ジフルオロエタン(HCFC−142b)、1−クロロ−2,2−ジフルオロエタン(HCFC−142)、CFC−113、CFO−1112(E)、CFO−1112(Z)等が挙げられる。
前記反応生成物を蒸留等することにより、目的とするHFO−1123等の低沸点化合物は分離できる。さらに残余の成分を蒸留することにより、HFC−143、含フッ素化合物(A)およびCFO−1113からなる留出物を得て、これを本発明の蒸留用組成物として用いることができる。当該粗生成物中に含まれる含フッ素化合物(A)は具体的には、HCFC−133a、HCFC−133b、HCFC−133、CFO−1112(E)、CFO−1112(Z)等が挙げられる。
また前記蒸留用組成物は、他の化合物を、本発明の効果を損なわない範囲であれば含んでいてもよい。他の化合物の具体例としては、HFO−1123、メタン、HFO−1132a、HFO−1132(E)、HFO−1132(Z)、HFC−152a、HFC−143a、HCFO−1122、HCFO−1122a(E)、HCFO−1122a(Z)、HCFC−123a、HCFC−142b、HCFC−142、CFC−113等が挙げられる。他の化合物を含有していたとしても、蒸留用組成物がHFC−143およびCFO−1113を含有すれば、本発明の方法を実施できる。
また他の化合物が、沸点が−5℃〜+20℃である非フッ素系の化合物である場合も、分離ができる。前記非フッ素系の化合物としては、例えば、ホスゲン(Cl−CO−Cl、7.7℃)、ブロモメタン(CH−Br、3.6℃)、メチルメルカプタン(CH−SH、6℃)、フッ化水素(19.5℃)、アセトアルデヒド(CHCHO、20℃)、エチレンオキシド(CO、10.7℃)、クロロエタン(CH−CHCl、12.3℃)、ジメチルアミン((CHNH、6.9℃)、ビニルメチルエーテル(CH=CH−O−CH、5℃)、メチルエチルエーテル(C−O−CH、6.8℃)、トリメチルアミン((CHN、3.4℃)、2,2−ジメチルプロパン(9.5℃)、ビニルアセチレン(5.0℃)、1−ブチン(8.1℃)、1,2−ブタジエン(10.9℃)、1,3−ブタジエン(−4.3℃)、1−ブテン(6.25℃)、2−ブテン(cis:3.7℃、trans:0.9℃)、シクロブタン(12.6℃)、ブタン(−0.5℃)等が挙げられる。なお、括弧内の温度は各化合物の沸点を示す。
本発明においては、蒸留用組成物を蒸留する。蒸留の圧力は、0〜1MPaであることが好ましい。温度は設定圧力により、塔頂温度として−27℃〜+41℃の範囲で適宜調節することが好ましい。蒸留はバッチ式で行っても、連続式で行ってもよい。蒸留は、蒸留用組成物におけるHFC−143の分離率が75モル%以上となるように行うことが好ましく、80モル%以上がより好ましく、90モル%以上がさらに好ましく、95モル%以上が最も好ましい。
また、留出液中の含フッ素化合物(A)の含有量の割合は、蒸留用組成物における含フッ素化合物(A)の含有量に対して25モル%以下が好ましく、20モル%以下がより好ましく、10モル%以下がさらに好ましく、5モル%以下が最も好ましい。蒸留の留出分中の含フッ素化合物(A)量を少なくすることにより、蒸留残から高純度の含フッ素化合物(A)を回収率良く得られる。
蒸留は、蒸留塔を用いて行うことができ、例えば、塔頂から共沸様組成物を含む留出液を取り出し、塔底から含フッ素化合物(A)を含む缶出液を取り出す方法により実施できる。蒸留の温度条件としては塔頂温度が蒸留圧力における共沸様組成物の沸点以上であり、塔底温度が含フッ素化合物(A)の沸点以下であることが好ましい。蒸留塔内の温度は、主として塔頂温度を調整することで調整できる。蒸留塔内の、塔頂温度と塔底温度の差を小さくした場合には、リボイラー負荷を低減でき好ましい。また、共沸様組成物の沸点が常温近傍、例えば約−15℃〜+50℃となるように圧力を設定することでリボイラー負荷を低減できる。蒸留塔内の圧力としては、0〜1MPaが好ましい。
本発明の製造方法により、塔頂から共沸様組成物が、塔底からは含フッ素化合物(A)を得ることができる。塔底から得る缶出液中の含フッ素化合物(A)の含有割合は、蒸留用組成物中の含フッ素化合物(A)の含有割合よりも高くなり、高純度になることから、本発明の製造方法は精製された含フッ素化合物(A)の製造方法である。
蒸留における温度条件、圧力条件は、所望の含フッ素化合物(A)の純度に応じて適宜設定できる。また、例えば塔頂温度を一定にして比較した場合、リボイラー負荷を大きくすると、缶出液中の含フッ素化合物(A)の含有割合は増加し、蒸留用組成物中の含フッ素化合物(A)の缶出液中への回収率は減少する傾向がある。一方、リボイラー負荷を小さくすると、蒸留用組成物中の含フッ素化合物(A)の缶出液中への回収率は増加するが、缶出液中の含フッ素化合物(A)の含有割合は減少する傾向がある。
蒸留は、例えば、蒸留塔と、蒸留用組成物を供給する手段と、当該蒸留塔の塔頂から留出液を取り出す手段と、当該蒸留塔の塔底から缶出液を取り出す手段とを備えた蒸留装置を用いて行うことができる。前記蒸留装置は、留出液を得るとともに、缶出液として蒸留用組成物からHFC−143が実質的に分離され、純度の高い含フッ素化合物(A)を含む缶出液を得ることができる。
さらに高純度の含フッ素化合物(A)を得たい場合は、含フッ素化合物(A)を含む缶出液をさらに蒸留してもよい。たとえば、CFO−1113を、前記の好ましい含有量以上含ませた蒸留用組成物を用いて、CFO−1113を含む缶出液を得た場合も、さらに蒸留することでより高純度の含フッ素化合物(A)を得ることができる。得られた含フッ素化合物(A)の用途は限定されず、たとえば、本発明における蒸留用組成物を調整するために行う反応の原料に再利用してもよい。
また本発明の製造方法によれば、CFO−1113とHFC−143との共沸様組成物を製造できる。該共沸様組成物も所望の用途に用いることができる。
次に、実施例を用いて本発明をより詳細に説明する。本発明は以下の実施例に限定されない。なお、実施例1〜10は、既知の熱力学特性・計算熱力学特性を用いて、蒸留シミュレーションを行った結果である。
[実施例1]
蒸留用組成物として、CFO−1113とHFC−143およびHCFC−133bをモル比(CFO−1113/HFC−143/HCFC−133b)が9.0/1.0/0.1となるように調整する。この蒸留用組成物をHFC−143の供給速度が1.0mol/hとなるように、段数40段の蒸留塔の塔頂から20段目に供給し、圧力0.4MPa、塔頂温度18.9℃、塔底温度26.2℃で連続的に蒸留を行う。このとき、還流液は蒸留塔の最上段に供給する。
また、塔頂より留出液を、塔底より缶出液を取り出す。実施例1における蒸留条件(蒸留用組成物の組成、リボイラー負荷、塔頂温度および塔底温度)、留出液および缶出液の組成を表3に示す。また、実施例1における、HFC−143分離率(モル%)、HCFC−133b分離率(モル%)、蒸留用組成物、留出液、および缶出液におけるそれぞれHCFC−133bの含有割合(モル%)およびHCFC−133b回収率(モル%)を以下のように算出する。結果を、蒸留条件、留出液および缶出液の組成と併せて表3に示す。なお、リボイラー負荷とは、上記蒸留塔を連続的に運転するために1時間当たりに必要なエネルギーであり、蒸留用組成物の組成および供給量や還流比により増減する。
[HFC−143分離率(モル%)]
留出液中のHFC−143モル量/蒸留用組成物中のHFC−143モル量×100で求められ、蒸留用組成物中のHFC−143のうち、留出液中に分離されたHFC−143の割合を意味する。
[HCFC−133b分離率(モル%)]
留出液中のHCFC−133bモル量/蒸留用組成物中のHCFC−133bモル量×100で求められ、蒸留用組成物中のHCFC−133bのうち、留出液中に分離されたHCFC−133bの割合を意味する。
[HCFC−133bの含有割合(モル%)]
HCFC−133bのモル量/(HCFC−133bのモル量+HFC−143のモル量)×100で求められる、蒸留用組成物、留出液、缶出液のそれぞれについて算出する。蒸留用組成物または缶出液中のHCFC−133bとHFC−143の合計量に対するHCFC−133bの量の割合を意味する。
[HCFC−133b回収率(モル%)]
缶出液中のHCFC−133bモル量/蒸留用組成物中のHCFC−133bモル量×100で求められ、蒸留用組成物中のHCFC−133bうち、缶出液中に分離されたHCFC−133bの割合を意味する。
Figure 2016130236
[実施例2,3]
実施例2,3では、実施例1の蒸留用組成物において、CFO−1113/HFC−143/HCFC−133bが5.5/1.0/0.1となるように調整した蒸留用組成物を用いる。また、実施例2においてはリボイラー負荷を1401kJ/h、実施例3ではリボイラー負荷を1364kJ/hで蒸留を行う。塔頂温度および塔底温度は表4に示すとおりとする。その他は実施例1と同様の条件で蒸留を行う。
実施例2,3における蒸留用組成物、留出液、缶出液の組成を表4に示す。また、実施例2,3で算出したHFC−143分離率、HCFC−133b分離率、蒸留用組成物、留出液、缶出液におけるそれぞれHCFC−133bの含有割合およびHCFC−133b回収率を表4に示す。
Figure 2016130236
[実施例4,5]
実施例4,5では、実施例1の蒸留用組成物において、CFO−1113/HFC−143/HCFC−133bを2.0/1.0/0.1となるように調整した蒸留用組成物を用いる。
実施例4では、リボイラー負荷を699kJ/h、実施例5ではリボイラー負荷を540kJ/hで蒸留を行う。塔頂温度および塔底温度は表5に示すとおりとする。その他は実施例1と同様の条件で蒸留を行う。
実施例4,5における蒸留用組成物、留出液、缶出液の組成を表5に示す。また、実施例4,5で算出した、HFC−143分離率、HCFC−133b分離率、蒸留用組成物、留出液、缶出液におけるそれぞれHCFC−133bの含有割合およびHCFC−133b回収率を表5に示す。
Figure 2016130236
実施例1よりCFO−1113/HFC−143が9.0の蒸留用組成物を用いる場合、HCFC−133bの回収率および缶出液中のHCFC−133bの含有割合をいずれも高くでき、効率的にHCFC−133bを回収できることがわかる。また、実施例2〜5より、リボイラー負荷の条件により、HCFC−133b回収率、缶出液中のHCFC−133bの含有割合のいずれかを高められることがわかる。すなわち、リボイラー負荷を大きくすると、HCFC−133b回収率が低くなるが、缶出液中のHCFC−133bの含有割合が高くなる。
[実施例6〜8]
実施例1の蒸留用組成物において、実施例6では、CFO−1113/HFC−143/HCFC−133bを9.0/1.0/1.0となるように調整した蒸留用組成物を用い、実施例7では、5.5/1.0/1.0となるように調整した蒸留用組成物を用い、実施例8では、2.0/1.0/1.0となるように調整した蒸留用組成物を用いる。また、リボイラー負荷を、実施例6では2051kJ/h、実施例7では1401kJ/h、実施例8では715kJ/hとしてそれぞれ蒸留を行う。塔頂温度および塔底温度は表6に示すとおりとする。その他は実施例1と同様の条件で蒸留を行う。
実施例6〜8における蒸留用組成物、留出液、缶出液の組成を表6に示す。また、実施例6〜8で算出したHFC−143分離率、HCFC−133b分離率、蒸留用組成物、留出液、缶出液におけるそれぞれHCFC−133bの含有割合およびHCFC−133b回収率を表6に示す。
Figure 2016130236
[比較例1,2]
比較例1では、蒸留用組成物として、HFC−143とHCFC−133bのモル比(HFC−143/HCFC−133b)が10/1となるように調製したものを用い、塔頂温度52.6℃、塔底温度52.6℃、リボイラー負荷236kJ/hで蒸留を行う。その他は、実施例1と同様の操作を行う。
比較例2では、蒸留用組成物として、HFC−143/HCFC−133bが1/1となるように調製したものを用い、塔頂温度52.6℃、塔底温度52.6℃、リボイラー負荷236kJ/hで蒸留を行う。その他は実施例1と同様の操作を行う。
比較例1,2における蒸留用組成物、留出液、缶出液の組成、塔頂温度および塔底温度を表7に示す。また、比較例1,2で算出したHFC−143分離率、HCFC−133b分離率、蒸留用組成物、留出液、缶出液におけるそれぞれHCFC−133bの含有割合およびHCFC−133b回収率を表7に示す。
Figure 2016130236
[製造例1]
内径2.3cm、長さ50cmのステンレス製の反応管に、ヤシ殻活性炭の100質量部に対して0.5質量部のパラジウムを担持させたパラジウム担持活性炭を充填して、高さ40cmの触媒層を形成した。
こうして形成された反応管内の触媒層を電気ヒータによって80℃に管理し、内圧0.04MPaで、CFO−1113と水素のモル比1.0となる原料組成物を、触媒層に対する原料組成物の接触時間が30秒間になるよう反応管に供給し、HFO−1123を製造した。この時、触媒層の最高温度は、236℃であった。このときの製造条件を表8に示す。
次いで、反応管の出口から排出された生成ガスを、アルカリ洗浄してから脱水処理して、粗HFO−1123を回収した。回収した粗HFO−1123の組成を表8の下欄に示す。なお、以下の表中、CFO−1112(E/Z)の表記は、CFO−1112のE体とZ体の混合物を示す。
Figure 2016130236
次に、製造例1で得られる粗HFO−1123の蒸留を行う。製造例1で得られる粗HFO−1123を回収し、流量10mol/hで、段数30段の蒸留塔の塔頂から21段目に供給し、圧力1.0MPa、塔頂温度4.9℃、塔底温度36.9℃で連続的に蒸留を行う。このとき、還流液は蒸留塔の最上段に供給する。還流比は21.0で蒸留を行う。
塔頂から低沸点成分が濃縮された留分(留出液A)を1.1mol/hの流量で留出させ、塔内温度が9.0℃の部分、すなわち塔頂から14段目から純度の高いHFO−1123(留出液B)を4.5mol/hの流量で留出させ、さらに塔底から高沸点成分が濃縮された留分(缶出液C)を4.3mol/hの流量となるよう留出させる。留出液A,Bおよび缶出液Cの組成、塔頂温度、14段目の温度、塔底温度を表9に示す。
Figure 2016130236
[実施例9]
次に、上記蒸留で得られた缶出液Cを4.4mol/h、CFO−1113を10.6mol/hの流量で混合し調整した蒸留用組成物(CFO−1113/HFC−143=9.0)を、流量15.0mol/hで段数40段の蒸留塔の塔頂から30段目に供給し、圧力0.4MPa、塔頂温度14.7℃、塔底温度77.9℃で連続的に蒸留を行う。このとき、還流液は蒸留塔の最上段に供給する。還流比は13.0で蒸留を行う。
塔頂から留出液としてCFO−1113とHFC−143からなる共沸組成物または共沸様組成物を含む留出液を14.4mol/hの流量で留出させ、塔底から缶出液を0.6mol/hの流量で留出させる。このときの、蒸留用組成物、留出液、缶出液の組成を表10に示す。
Figure 2016130236
実施例9(表10)における蒸留用組成物、留出液、缶出液の組成のうち、それぞれにおけるCFO−1113、HFC−143およびHCFC−133bの含有割合と、リボイラー負荷、塔頂温度および塔底温度を表11に示す。また、上記組成から算出されるHFC−143分離率、HCFC−133b分離率、蒸留用組成物、留出液、缶出液におけるそれぞれHCFC−133bの含有割合およびHCFC−133b回収率を表11に示す。
Figure 2016130236
[実施例10]
上記蒸留で得られた缶出液Cを4.4mol/h、CFO−1113を5.1mol/hの速度で混合し調整した蒸留用組成物(CFO−1113/HFC−143=4.65)を流量9.4mol/hで段数40段の蒸留塔の塔頂から30段目に供給し、運転圧力0.4MPa、塔頂温度12.6℃、塔底温度77.9℃で連続的に蒸留を行う。このとき、還流液は蒸留塔の最上段に供給する。還流比は13.0で蒸留を行う。
また、塔頂から留出液としてCFO−1113とHFC−143からなる共沸組成物または共沸様組成物を含む留出液を8.8mol/hの流量で留出させ、塔底から缶出液を0.6mol/hの流量で留出させる。このときの、蒸留用組成物、留出液、缶出液の組成を表12に示す。
Figure 2016130236
実施例10(表12)における蒸留用組成物、留出液、缶出液の組成のうち、それぞれにおけるCFO−1113、HFC−143およびHCFC−133bの含有割合と、リボイラー負荷、塔頂温度および塔底温度を表13に示す。また、上記組成から算出されるHFC−143分離率、HCFC−133b分離率、蒸留用組成物、留出液、缶出液におけるそれぞれHCFC−133bの含有割合およびHCFC−133b回収率を表13に示す。
Figure 2016130236
以上、本発明の実施形態によれば、HFC−143と、HFC−143と沸点が近い含フッ素化合物(A)を効率よく分離できる。

Claims (8)

  1. 1,1,2−トリフルオロエタンと、沸点が−5℃〜+20℃である含フッ素化合物(ただし、該含フッ素化合物は、1,1,2−トリフルオロエタン以外の化合物である。)およびクロロトリフルオロエチレンを含む蒸留用組成物を蒸留し、前記蒸留用組成物から、前記1,1,2−トリフルオロエタンおよび前記クロロトリフルオロエチレンの共沸組成物または共沸様組成物を含む留分を留去することを特徴とする精製された含フッ素化合物の製造方法。
  2. 1,1,2−トリフルオロエタン、沸点が−5℃〜+20℃である含フッ素化合物(ただし、該含フッ素化合物は、1,1,2−トリフルオロエタン以外の化合物である。)、およびクロロトリフルオロエチレンを含む蒸留用組成物を蒸留し、該蒸留用組成物から、前記1,1,2−トリフルオロエタンおよび前記クロロトリフルオロエチレンの共沸組成物または共沸様組成物を含む留分を留去することを特徴とする前記1,1,2−トリフルオロエタンおよび前記クロロトリフルオロエチレンとの共沸組成物または共沸様組成物の製造方法。
  3. 前記蒸留用組成物における前記クロロトリフルオロエチレンの含有量が、前記1,1,2−トリフルオロエタンの1モルに対して2〜100モルである請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 前記蒸留用組成物における1,1,2−トリフルオロエタンに対して、前記留分中の1,1,2−トリフルオロエタンの割合が75モル%以上であり、かつ前記蒸留用組成物における前記含フッ素化合物に対して、前記留分中の前記含フッ素化合物の割合が25モル%以下である請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 前記含フッ素化合物が、ジクロロフルオロメタン、1,1−ジクロロ−1,2,2,2−テトラフルオロエタン、1,2−ジクロロ−1,1,2,2−テトラフルオロエタン、1−クロロ−1,2,2−トリフルオロエタン、1−クロロ−2,2,2−トリフルオロエタン、1−クロロ−1,1,2−トリフルオロエタン、1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン、1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、1,1,1,2,3−ペンタフルオロプロパン、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン、1,1,2,2−テトラフルオロプロパン、1,1,1,2−テトラフルオロプロパン、2−クロロ−1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン、1−クロロ−1,1,2,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン、1−クロロ−1,2,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、1−クロロ−1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2−クロロ−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、1−クロロ−1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、(E)−1,2−ジクロロ−1,2−ジフルオロエチレン、(Z)−1,2−ジクロロ−1,2−ジフルオロエチレン、1,1−ジクロロ−2,2−ジフルオロエチレン、(E)−1−クロロ−2−フルオロエチレン、(Z)−1−クロロ−2−フルオロエチレン、(Z)−1−クロロ−1,2,3,3,3−ペンタフルオロプロペン、3−クロロ−1,1,2,3,3−ペンタフルオロプロペン、2−クロロ−1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロペン、(Z)−1−クロロ−2,3,3,3−テトラフルオロプロペン、(E)−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンおよび2−クロロ−1,1,3−トリフルオロプロペンからなる群より選ばれる1種以上である請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
  6. 前記含フッ素化合物が、1−クロロ−1,2,2−トリフルオロエタン、1−クロロ−2,2,2−トリフルオロエタン、1−クロロ−1,1,2−トリフルオロエタン、(E)−1,2−ジクロロ−1,2−ジフルオロエチレン、および(Z)−1,2−ジクロロ−1,2−ジフルオロエチレンからなる群より選ばれる1種以上を含む請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
  7. 前記蒸留用組成物が、クロロトリフルオロエチレンを水素化触媒存在下に水素と反応させた反応生成物である請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
  8. 前記蒸留用組成物が、前記含フッ素化合物として、1−クロロ−1,2,2−トリフルオロエタン、1−クロロ−2,2,2−トリフルオロエタン、1−クロロ−1,1,2−トリフルオロエタン、(E)−1,2−ジクロロ−1,2−ジフルオロエチレン、および(Z)−1,2−ジクロロ−1,2−ジフルオロエチレンからなる群より選ばれる1種以上を含む請求項7に記載の製造方法。
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