JP2016128185A - 接合構造体の製造方法および接合構造体 - Google Patents
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Abstract
【課題】ガラス部材および金属部材の面精度が低い場合であっても、接合品質の悪化を抑制することが可能な接合構造体の製造方法を提供する。
【解決手段】接合構造体100の製造方法は、ガラス部材1の表面1aに穿孔部11を形成する工程と、穿孔部11に中間部材3が充填されるように、ガラス部材1の表面1aに中間部材3を形成する工程と、中間部材3に金属部材2を接合する工程とを備える。
【選択図】図1
【解決手段】接合構造体100の製造方法は、ガラス部材1の表面1aに穿孔部11を形成する工程と、穿孔部11に中間部材3が充填されるように、ガラス部材1の表面1aに中間部材3を形成する工程と、中間部材3に金属部材2を接合する工程とを備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、接合構造体の製造方法および接合構造体に関する。
従来、2つの部材を接合する接合方法が種々知られている(たとえば、特許文献1および2参照)。
特許文献1には、金属ガラスと結晶金属とを接合する接合方法が開示されている。この接合方法では、金属ガラスと結晶金属とを接触させた界面にレーザビームを照射することにより、金属ガラスを溶融させた溶融層を形成することによって、金属ガラスと結晶金属とを接合している。
また、特許文献2には、少なくとも一方が透明の部材である2つの部材を接合する接合方法が開示されている。この接合方法では、2つの部材を積層した状態で、透明な部材の側から超短光パルスレーザビームが照射される。そして、超短光パルスレーザビームの自己収束効果によってフィラメント領域が発生し、そのフィラメント領域に接合面を位置させることにより、2つの部材が接合されている。これにより、透明な部材であるガラスと金属などの他種類の部材とを接合することが可能である。
しかしながら、特許文献2に記載された接合方法では、2つの部材を接合する際にその2つの部材を接触させる必要があり、高い面精度(平坦度)が要求されるという問題点がある。すなわち、2つの部材の接合面の面精度が低い場合には、接合面に隙間が発生することから、接合面におけるその隙間の部分については接合することが困難であり、接合面の接合品質が悪化する。なお、特許文献1に記載された接合方法では、金属ガラスと結晶金属とを接合することが可能であるが、ケイ酸塩ガラスからなるガラス部材と金属部材とを接合することができない。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、ガラス部材および金属部材の面精度が低い場合であっても、接合品質の悪化を抑制することが可能な接合構造体の製造方法および接合構造体を提供することである。
本発明による接合構造体の製造方法は、ガラス部材および金属部材が金属製の中間部材を介して接合された接合構造体の製造方法であり、ガラス部材の表面に第1凹状部を形成する工程と、第1凹状部に中間部材が充填されるように、ガラス部材の表面に中間部材を形成する工程と、中間部材に金属部材を接合する工程とを備える。
上記接合構造体の製造方法において、中間部材に金属部材を接合する工程は、中間部材に金属部材を隣接配置する工程と、ガラス部材側から中間部材にレーザを照射することにより、中間部材と金属部材とを溶接する工程とを含んでいてもよい。
上記接合構造体の製造方法において、中間部材に金属部材を接合する前に、金属部材の表面に第2凹状部を形成する工程を備え、中間部材に金属部材を接合する工程は、第2凹状部が中間部材側に配置されるように、中間部材と金属部材とを隣接配置する工程と、ガラス部材側から中間部材にレーザを照射することにより、中間部材を第2凹状部に充填して固化させる工程とを含んでいてもよい。
上記接合構造体の製造方法において、中間部材は、線膨張係数がガラス部材および金属部材の間であってもよい。
本発明による接合構造体は、上記したいずれか1つの接合構造体の製造方法によって製造されている。
本発明の接合構造体の製造方法および接合構造体によれば、ガラス部材および金属部材の面精度が低い場合であっても、接合品質の悪化を抑制することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
まず、図1を参照して、本発明の第1実施形態による接合構造体100について説明する。
まず、図1を参照して、本発明の第1実施形態による接合構造体100について説明する。
接合構造体100は、図1に示すように、ガラス部材1と、金属部材2と、ガラス部材1および金属部材2の間に配置される中間部材3とを備えている。ガラス部材1および金属部材2は、金属製の中間部材3を介して接合されている。なお、図1では、見やすさを考慮してガラス部材1のハッチングを省略した。
具体的には、ガラス部材1の表面1aには、複数の穿孔部11が形成され、その穿孔部11には、中間部材3が充填されて固化されている。このため、ガラス部材1および中間部材3は、アンカー効果によって機械的に接合されている。また、金属部材2と金属製の中間部材3とは溶接によって接合されている。なお、金属部材2の表面2aの全体が溶接されていてもよいし、表面2aが部分的に溶接されていてもよい。
ガラス部材1は、後述する接合用のレーザL2(図4参照)を透過可能なガラスであり、一例としては、ソーダ石灰ガラス、石英ガラスおよびクリスタルガラスなどのケイ酸塩ガラスや金属ガラスが挙げられる。
穿孔部11は、平面的に見てほぼ円形の非貫通孔であり、ガラス部材1の表面1aに所定の間隔を隔てて複数配置されている。この穿孔部11は、たとえば加工用のレーザL1(図2参照)によって形成されている。なお、加工用のレーザL1は、たとえば、IRピコ秒レーザおよびUVピコ秒レーザなどの極短パルスレーザである。極短パルスレーザであれば、ガラスなどのバンドギャップが高い材料に対して非線形吸収を誘導することで加工を行うことが可能である。なお、穿孔部11は、本発明の「第1凹状部」の一例である。
また、穿孔部11は、表面1a側から底部側に向けて拡径する拡径部と、その拡径部から底部側に向けて縮径する縮径部とが連なるように形成されている。すなわち、穿孔部11の内周面には、内側に突出する突出部11aが形成されている。突出部11aは、穿孔部11内における表面1a側に配置されている。また、突出部11aは、周方向における全長にわたって形成されており、環状に形成されている。
金属部材2の一例としては、鉄系金属、ステンレス系金属、銅系金属、アルミ系金属、マグネシウム系金属、および、それらの合金が挙げられる。また、金属成型体であってもよく、亜鉛ダイカスト、アルミダイカスト、粉末冶金などであってもよい。
中間部材3は、ガラス部材1および金属部材2の間に介在され、ガラス部材1および金属部材2を接合するために設けられている。中間部材3の一例としては、亜鉛系金属、錫系金属、鉛系金属、ビスマス系金属、インジウム系金属、ガリウム系金属、および、それらの合金が挙げられる。なお、人体等への影響を考慮すると、鉛系金属以外が好ましい。
また、中間部材3は、融点がガラス部材1および金属部材2よりも低く、線膨張係数がガラス部材1と金属部材2との間である。
−接合構造体の製造方法−
次に、図1〜図4を参照して、第1実施形態による接合構造体100の製造方法について説明する。
次に、図1〜図4を参照して、第1実施形態による接合構造体100の製造方法について説明する。
まず、図2に示すように、ガラス部材1の表面1aに加工用のレーザL1が照射されることにより、ガラス部材1の表面1aに穿孔部11が形成される。加工用のレーザL1は、極短パルスレーザであり、穿孔部11がアブレーションによって形成される。このため、精密で熱影響の少ない加工を行うことが可能である。
次に、図3に示すように、ガラス部材1の穿孔部11に中間部材3が充填されるように、ガラス部材1の表面1aに中間部材3が形成される。具体的には、中間部材3が溶融され、その溶融された中間部材3が穿孔部11に充填されるとともに、表面1aに配置された後に、溶融された中間部材3が固化される。なお、ガラス部材1に対する中間部材3の形成方法の一例としては、はんだ付けプロセス、超音波プロセス、めっきプロセスおよび蒸着プロセスが挙げられる。また、超音波プロセスでは、中間部材3を溶融するためのヒータが超音波で発振するようになっている。
その後、図4に示すように、中間部材3に金属部材2が接合される。具体的には、まず、不活性ガス雰囲気下で、ガラス部材1に設けられた中間部材3が金属部材2の表面2aに接触するように、中間部材3と金属部材2とが隣接配置される。そして、ガラス部材1側から中間部材3に向けて接合用のレーザL2が照射されることにより、中間部材3が溶融されて固化されることによって、その中間部材3と金属部材2とが溶接される。なお、接合用のレーザL2の種類としては、ファイバレーザ、YAGレーザ、YVO4レーザ、半導体レーザ、炭酸ガスレーザおよびエキシマレーザが選択できる。
このようにして、図1に示す接合構造体100が製造される。なお、接合構造体100では、ガラス部材1と中間部材3とがアンカー効果によって接合され、金属部材2と中間部材3とが溶接によって接合されている。
−効果−
第1実施形態では、上記のように、ガラス部材1および金属部材2の間に中間部材3が設けられ、ガラス部材1および中間部材3がアンカー効果で接合され、金属部材2および中間部材3が溶接で接合されている。このように構成することによって、ガラス部材1の表面1aおよび金属部材2の表面2aの面精度が低い場合であっても、中間部材3により表面1aおよび2aのばらつきを吸収することができるので、接合品質の悪化を抑制することができる。すなわち、表面1aおよび2aのばらつきに起因して予期せぬ接合不良が発生するのを抑制することができる。したがって、ガラス部材1および金属部材2が接合された接合構造体100において、その接合部の信頼性の向上を図ることができる。
第1実施形態では、上記のように、ガラス部材1および金属部材2の間に中間部材3が設けられ、ガラス部材1および中間部材3がアンカー効果で接合され、金属部材2および中間部材3が溶接で接合されている。このように構成することによって、ガラス部材1の表面1aおよび金属部材2の表面2aの面精度が低い場合であっても、中間部材3により表面1aおよび2aのばらつきを吸収することができるので、接合品質の悪化を抑制することができる。すなわち、表面1aおよび2aのばらつきに起因して予期せぬ接合不良が発生するのを抑制することができる。したがって、ガラス部材1および金属部材2が接合された接合構造体100において、その接合部の信頼性の向上を図ることができる。
また、第1実施形態では、ガラス部材1に穿孔部11を形成し、その穿孔部11に中間部材3を充填することによって、金属製の中間部材3とガラス部材1とをアンカー効果によって機械的に接合することができる。さらに、穿孔部11に突出部11aを形成することによって、アンカー効果の向上を図ることができる。
また、第1実施形態では、極短パルスレーザにより穿孔部11を形成することによって、バンドギャップが高い材料であるガラス部材1に対して、精密で熱影響の少ない加工を行うことができる。
また、第1実施形態では、中間部材3の線膨張係数がガラス部材1および金属部材2の間であることによって、ガラス部材1および金属部材2の線膨張係数差に起因する応力を中間部材3により緩和することができる。
また、第1実施形態において、ガラス部材1の表面1aに中間部材3を形成する際に、超音波プロセスを用いた場合には、中間部材3を溶融するためのヒータが発振するため、穿孔部11に中間部材3が充填されやすくなるので、ガラス部材1と中間部材3との接合強度の向上を図ることができる。また、超音波プロセスを用いた場合には、キャビテーション効果により、ガラス部材1と中間部材3とが共有結合するので、ガラス部材1と中間部材3との接合強度の向上を図ることができる。
(第2実施形態)
次に、図5を参照して、本発明の第2実施形態による接合構造体200について説明する。
次に、図5を参照して、本発明の第2実施形態による接合構造体200について説明する。
接合構造体200は、図5に示すように、ガラス部材1と、金属部材20と、ガラス部材1および金属部材20の間に配置される中間部材3とを備えている。金属部材20の表面20aには、複数の穿孔部21が形成され、その穿孔部21には、中間部材3が充填されて固化されている。このため、金属部材20および中間部材3は、アンカー効果によって機械的に接合されている。
金属部材20の一例としては、鉄系金属、ステンレス系金属、銅系金属、アルミ系金属、マグネシウム系金属、および、それらの合金が挙げられる。また、金属成型体であってもよく、亜鉛ダイカスト、アルミダイカスト、粉末冶金などであってもよい。
穿孔部21は、平面的に見てほぼ円形の非貫通孔であり、金属部材20の表面20aに所定の間隔を隔てて複数配置されている。この穿孔部21は、たとえば加工用のレーザL3(図6参照)によって形成されている。なお、レーザL3の種類としては、パルス発振が可能なものが好ましく、ファイバレーザ、YAGレーザ、YVO4レーザ、半導体レーザ、炭酸ガスレーザ、エキシマレーザが選択でき、レーザの波長を考慮すると、ファイバレーザ、YAGレーザ、YAGレーザの第2高調波、YVO4レーザ、半導体レーザが好ましい。また、穿孔部21は、本発明の「第2凹状部」の一例である。
また、穿孔部21は、表面20a側から底部側に向けて拡径する拡径部と、その拡径部から底部側に向けて縮径する縮径部とが連なるように形成されている。すなわち、穿孔部21の内周面には、内側に突出する突出部21aが形成されている。突出部21aは、穿孔部21内における表面20a側に配置されている。また、突出部21aは、周方向における全長にわたって形成されており、環状に形成されている。
このような穿孔部21は、1パルスが複数のサブパルスで構成されるレーザL3によって形成される。このレーザL3では、エネルギを深さ方向に集中させやすいので、穿孔部21を形成するのに好適である。このようなレーザL3の照射装置の一例としては、オムロン製のファイバレーザマーカMX−Z2000またはMX−Z2050を挙げることができる。
上記ファイバレーザマーカによる加工条件としては、サブパルスの1周期が15ns以下であることが好ましい。これは、サブパルスの1周期が15nsを超えると、熱伝導によりエネルギが拡散しやすくなり、穿孔部21を形成しにくくなるためである。なお、サブパルスの1周期は、サブパルスの1回分の照射時間と、そのサブパルスの照射が終了されてから次回のサブパルスの照射が開始されるまでの間隔との合計時間である。
また、1パルスのサブパルス数は、2以上50以下であることが好ましい。これは、サブパルス数が50を超えると、サブパルスの単位あたりの出力が小さくなり、穿孔部21を形成しにくくなるためである。
なお、接合構造体200のその他の構成は、上記した接合構造体100と同様である。
−接合構造体の製造方法−
次に、図5〜図7を参照して、第2実施形態による接合構造体200の製造方法について説明する。なお、ガラス部材1の表面1aに中間部材3を形成するまでの工程は、第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
次に、図5〜図7を参照して、第2実施形態による接合構造体200の製造方法について説明する。なお、ガラス部材1の表面1aに中間部材3を形成するまでの工程は、第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
まず、図6に示すように、金属部材20の表面20aに加工用のレーザL3が照射されることにより、金属部材20の表面20aに穿孔部21が形成される。加工用のレーザL3は、1パルスが複数のサブパルスで構成されたものである。
その後、図7に示すように、中間部材3に金属部材20が接合される。具体的には、まず、不活性ガス雰囲気下で、ガラス部材1に設けられた中間部材3が金属部材20の表面20aに接触するように、中間部材3と金属部材20とが隣接配置される。すなわち、金属部材20の穿孔部21が中間部材3側に配置される。そして、ガラス部材1側から中間部材3に向けて接合用のレーザL2が照射されることにより、中間部材3が溶融される。このため、溶融された中間部材3が金属部材20の穿孔部21に充填されて固化される。なお、接合用のレーザL2の種類としては、ファイバレーザ、YAGレーザ、YVO4レーザ、半導体レーザ、炭酸ガスレーザおよびエキシマレーザが選択できる。
このようにして、図5に示す接合構造体200が製造される。なお、接合構造体200では、ガラス部材1と中間部材3とがアンカー効果によって接合され、金属部材20と中間部材3とがアンカー効果によって接合されている。
−効果−
第2実施形態では、上記のように、金属部材20に穿孔部21を形成し、その穿孔部21に中間部材3を充填することによって、中間部材3と金属部材20とをアンカー効果で機械的に接合することができる。これにより、中間部材3と金属部材20とが溶着しにくい材料同士の組合せであっても、中間部材3と金属部材20とを接合することができる。さらに、穿孔部21に突出部21aを形成することによって、アンカー効果の向上を図ることができる。なお、金属部材20と中間部材3とが溶着されていてもよく、この場合には、金属部材20と中間部材3との接合強度の向上を図ることができる。
第2実施形態では、上記のように、金属部材20に穿孔部21を形成し、その穿孔部21に中間部材3を充填することによって、中間部材3と金属部材20とをアンカー効果で機械的に接合することができる。これにより、中間部材3と金属部材20とが溶着しにくい材料同士の組合せであっても、中間部材3と金属部材20とを接合することができる。さらに、穿孔部21に突出部21aを形成することによって、アンカー効果の向上を図ることができる。なお、金属部材20と中間部材3とが溶着されていてもよく、この場合には、金属部材20と中間部材3との接合強度の向上を図ることができる。
なお、第2実施形態のその他の効果は、第1実施形態と同様である。
(実験例)
次に、図8〜図12を参照して、第1実施形態に対応する実施例1による接合構造体300a(図10参照)と、第2実施形態に対応する実施例2による接合構造体300b(図12参照)とを作製し、その接合構造体300aおよび300bに対して行った接合評価について説明する。
次に、図8〜図12を参照して、第1実施形態に対応する実施例1による接合構造体300a(図10参照)と、第2実施形態に対応する実施例2による接合構造体300b(図12参照)とを作製し、その接合構造体300aおよび300bに対して行った接合評価について説明する。
まず、実施例1の接合構造体300aの作製方法について説明する。
接合構造体300aでは、図10に示すように、ガラス部材301として石英ガラスを用い、金属部材302aとしてSUS304を用いた。ガラス部材301および金属部材302aは、板状に形成されており、長さが100mmであり、幅が25mmであり、厚みが3mmである。なお、金属部材302aは、接合領域に穿孔部が形成されていない。
そして、図8に示すように、ガラス部材301の矩形枠状の接合領域R1に穿孔部(図示省略)を形成した。なお、接合領域R1は、一辺が20mmの正方形であり、ガラス部材301の中央に配置されている。
なお、穿孔部は、波長が355nmであるUVピコ秒レーザを用いて形成した。また、このUVピコ秒レーザの条件は、焦点径が20μmであり、出力が1W未満である。そして、穿孔部の深さは、5〜20μmである。
そして、図9に示すように、ガラス部材301の穿孔部が形成された接合領域R1に中間部材303を形成した。この中間部材303は、亜鉛系の鉛フリーはんだであり、超音波プロセスによって形成した。具体的には、約60kHzの超音波で発振するヒータにより中間部材303を溶融する。そして、その溶融した中間部材303が穿孔部に充填され、その後、溶融された中間部材303が固化される。
その後、図10に示すように、ガラス部材301および金属部材302aが中間部材303を挟み込むように、ガラス部材301および金属部材302aを積層した。そして、ガラス部材301側から中間部材303に向けてファイバレーザを照射することにより、中間部材303と金属部材302aとを溶接した。なお、ファイバレーザの照射条件は、以下のとおりである。
<レーザ照射条件>
レーザ:ファイバレーザ(波長1070nm)
発振モード:連続発振
出力:150W
焦点径:0.15mm
走査速度:2000mm/min
このようにして、実施例1の接合構造体300aを作製した。なお、接合構造体300aでは、ガラス部材301と中間部材303とがアンカー効果によって接合され、金属部材302aと中間部材303とが溶接によって接合されている。
レーザ:ファイバレーザ(波長1070nm)
発振モード:連続発振
出力:150W
焦点径:0.15mm
走査速度:2000mm/min
このようにして、実施例1の接合構造体300aを作製した。なお、接合構造体300aでは、ガラス部材301と中間部材303とがアンカー効果によって接合され、金属部材302aと中間部材303とが溶接によって接合されている。
次に、実施例2の接合構造体300bの作製方法について説明する。
接合構造体300bでは、図12に示すように、金属部材302bとしてSUS304を用いた。金属部材302bは、板状に形成されており、長さが100mmであり、幅が25mmであり、厚みが3mmである。なお、ガラス部材301および中間部材303については実施例1と同様である。
そして、図11に示すように、金属部材302bの矩形枠状の接合領域R2に穿孔部(図示省略)を形成した。なお、接合領域R2は、一辺が20mmの正方形であり、金属部材302bの中央に配置されている。すなわち、接合領域R2は、ガラス部材301および金属部材302bが積層されたときに接合領域R1と対応する位置に配置される。なお、穿孔部は、1パルスが複数のサブパルスで構成されるレーザを照射することによって形成した。
その後、図12に示すように、ガラス部材301および金属部材302bが中間部材303を挟み込むように、ガラス部材301および金属部材302bを積層した。そして、ガラス部材301側から中間部材303に向けてファイバレーザを照射することにより、中間部材303と金属部材302bとを溶接した。ここで、金属部材302bの接合領域R2には穿孔部が形成されていることから、溶融した中間部材303が穿孔部に充填され、その後中間部材303が固化される。なお、ファイバレーザの照射条件は、実施例1と同様である。
このようにして、実施例2の接合構造体300bを作製した。なお、接合構造体300bでは、ガラス部材301と中間部材303とがアンカー効果によって接合され、金属部材302bと中間部材303とがアンカー効果および溶接によって接合されている。
なお、比較のために、中間部材を設けることなくガラス部材と金属部材との接合を試みたが、接合しなかった。
そして、接合構造体300aおよび300bについて、高さ1mからのゴムシートへの落下試験を行った。その結果、接合構造体300aおよび300bでは、落下試験後であっても接合部に剥離が生じておらず、接合状態を維持することができた。
また、接合構造体300aおよび300bについて、熱衝撃試験を行った。この熱衝撃試験は、−40℃で30分間の低温さらしと、50℃で30分間の高温さらしとを10回繰り返し行った。その結果、接合構造体300aについては接合部の剥離が生じたが、接合構造体300bについては接合部の剥離が生じていなかった。つまり、金属部材302bと中間部材303とがアンカー効果によっても接合されている接合構造体300bでは、熱サイクル環境下における耐久性の向上を図ることができた。
(他の実施形態)
なお、今回開示した実施形態は、すべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。したがって、本発明の技術的範囲は、上記した実施形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、本発明の技術的範囲には、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
なお、今回開示した実施形態は、すべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。したがって、本発明の技術的範囲は、上記した実施形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、本発明の技術的範囲には、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、第1実施形態では、ガラス部材1および金属部材2の全面に中間部材3が配置される例を示したが、これに限らず、実験例のように、ガラス部材および金属部材の一部分に中間部材が配置されていてもよい。なお、第2実施形態についても同様である。
また、第1実施形態では、ガラス部材1の表面1aに穿孔部11が形成される例を示したが、これに限らず、ガラス部材の表面に溝状の第1凹状部が形成されていてもよい。また、穿孔部11に突出部11aが形成される例を示したが、これに限らず、穿孔部が円筒状またはすり鉢状に形成されていてもよい。なお、第2実施形態についても同様である。
また、第2実施形態では、金属部材20の表面20aに穿孔部21が形成される例を示したが、これに限らず、金属部材の表面に溝状の第2凹状部が形成されていてもよい。また、穿孔部21に突出部21aが形成される例を示したが、これに限らず、穿孔部が円筒状またはすり鉢状に形成されていてもよい。また、レーザL3によって穿孔部21を形成する例を示したが、これに限らず、ブラスト処理、サンドペーパ処理、陽極酸化処理、放電加工処理、エッチング処理またはプレス加工処理を施すことにより、金属部材の表面に第2凹状部を形成するようにしてもよい。
本発明は、ガラス部材および金属部材が接合された接合構造体の製造方法および接合構造体に利用可能である。
1 ガラス部材
1a 表面
2、20 金属部材
20a 表面
3 中間部材
11 穿孔部(第1凹状部)
21 穿孔部(第2凹状部)
100、200 接合構造体
1a 表面
2、20 金属部材
20a 表面
3 中間部材
11 穿孔部(第1凹状部)
21 穿孔部(第2凹状部)
100、200 接合構造体
Claims (5)
- ガラス部材および金属部材が金属製の中間部材を介して接合された接合構造体の製造方法であって、
前記ガラス部材の表面に第1凹状部を形成する工程と、
前記第1凹状部に前記中間部材が充填されるように、前記ガラス部材の表面に前記中間部材を形成する工程と、
前記中間部材に前記金属部材を接合する工程とを備えることを特徴とする接合構造体の製造方法。 - 請求項1に記載の接合構造体の製造方法において、
前記中間部材に前記金属部材を接合する工程は、
前記中間部材に前記金属部材を隣接配置する工程と、
前記ガラス部材側から前記中間部材にレーザを照射することにより、前記中間部材と前記金属部材とを溶接する工程とを含むことを特徴とする接合構造体の製造方法。 - 請求項1に記載の接合構造体の製造方法において、
前記中間部材に前記金属部材を接合する前に、前記金属部材の表面に第2凹状部を形成する工程を備え、
前記中間部材に前記金属部材を接合する工程は、
前記第2凹状部が前記中間部材側に配置されるように、前記中間部材と前記金属部材とを隣接配置する工程と、
前記ガラス部材側から前記中間部材にレーザを照射することにより、前記中間部材を前記第2凹状部に充填して固化させる工程とを含むことを特徴とする接合構造体の製造方法。 - 請求項1〜3のいずれか1つに記載の接合構造体の製造方法において、
前記中間部材は、線膨張係数が前記ガラス部材および前記金属部材の間であることを特徴とする接合構造体の製造方法。 - 請求項1〜4のいずれか1つに記載の接合構造体の製造方法によって製造されたことを特徴とする接合構造体。
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2016
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