JP2002112394A - 熱膨張率の異なる物体の結合体とそれを用いた超音波送受信器及びその製造方法 - Google Patents

熱膨張率の異なる物体の結合体とそれを用いた超音波送受信器及びその製造方法

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JP2002112394A JP2000303342A JP2000303342A JP2002112394A JP 2002112394 A JP2002112394 A JP 2002112394A JP 2000303342 A JP2000303342 A JP 2000303342A JP 2000303342 A JP2000303342 A JP 2000303342A JP 2002112394 A JP2002112394 A JP 2002112394A
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Hideki Morozumi
英樹 両角
Daisuke Betsusou
大介 別荘
Takeshi Nagai
彪 長井
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱膨張率の異なる二つの物体の結合体におい
て、耐熱品質を向上する。 【解決手段】 熱膨張率の異なる第一の物体3と第二の
物体4を接合する複数の接合手段のうち、第一の接合手
段5は複数の熱膨張率の異なる粒子からなる混合体を加
熱して、膜状の第二の接合手段6を有する構成としてあ
り、前記各接合手段自体が段階的に熱膨張率を変化させ
て、第一の物体3と第二の物体4との熱膨張率の差を緩
和する。これにより第一の物体3と第二の物体4の接合
部にかかる応力を低減し、反りやひび、剥がれ等の生じ
ない結合体や温度特性の優れた超音波送受信器を提供で
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラスと金属など
熱膨張率が異なる材料を接合して構成した結合体及びそ
れを用いた超音波送受信器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にガラスと金属など熱膨張率が異な
る材料を接合して構成した結合体として種々の物がある
が、そのひとつに超音波送受波器がある。
【0003】例えば超音波送受波器は、図9に示すよう
に圧電振動子51を接着剤52で金属ケース53内面に
接着し、更に前記金属ケース53の外面に接着剤54で
音響整合部材55を接着して一つの結合体としてある。
そして上記圧電振動子51はセラミック材料、金属ケー
ス53はステンレス、更に音響整合部材55はガラスバ
ルーン56を混合して固めたエポキシ樹脂と、それぞれ
熱膨張率の異なる材料で構成してあり、これらを結合一
体化する接着剤52、54はエポキシ樹脂で構成してあ
る。
【0004】上記構成から成る超音波送受波器は、電極
57、58より電力を供給すると、圧電振動子51が約
500kHzで振動し、接着剤52、金属ケース53、接
着剤54を介して、この振動(音)を音響整合部材55
に伝搬する。そして音響整合部材55は圧電振動子51
の振動(音)を被測定物である気体、液体、固体などの
物質へ伝搬する。なお、ここで、接着剤52、54と金
属ケース53の厚さは、振動(音)の波長に比べ十分に
小さいものであり、理論的には振動(音)の透過、反射
を無視できるようにしてある。
【0005】また音響整合部材55は圧電振動子51の
振動(音)を被測定物である気体、液体、固体などの物
質へ効率的に伝搬させるため理想的には次の考え方から
求めている。
【0006】すなわち、物質の音響インピーダンスは密
度×音速で求められる。空気の音響インピーダンスZ
AIRは約428kg/m2sec、振動子である圧電振動子の音
響インピーダンスZPZTは約30×106kg/m2secであ
る。圧電振動子から空気中へ超音波を放射する場合、両
者の音響インピーダンスの差により音の反射が発生し、
空気中への音の放射効率が低下する。これを改善するた
めに用いるものが音響整合部材である。音の反射がない
理想的な音響整合部材の音響インピーダンスZMは、
【0007】
【数1】
【0008】から理論的に求められる。上記のZPZT
びZAIRの値を用いると、ZMは約0.11×106kg/m2
sとなる。このような理想な音響インピーダンスを持つ
音響整合部材を得るため、音響整合部材を構成する材料
は、密度が小さく、音速が遅いことが必要である。
【0009】以上のことから、従来の音響整合部材は、
密度の小さい樹脂材料を用いたり、樹脂材料にガラスバ
ルーン56などを用いて空隙を設け、より密度の小さい
構成としている。よって、音響整合体は機械的強度の弱
いものとなっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】さて、このように熱膨
張率の異なる圧電振動子51、金属ケース53、音響整
合部材55等の複数物体の結合体から成る超音波送受波
器は、圧電振動子51、金属ケース53、音響整合部材
55の熱膨張率が異なるため、被測定物質にふれる等し
て温度変化すると音響整合材料55と金属ケース53と
の接合が剥がれたり、機械的強度の弱い音響整合部材に
ひびが入ったり、あるいは音の波長に比べ十分に小さい
厚さに設定した金属ケース53が反ったりする。そして
この反りやひび、剥がれ等が発生すると所期の動作が得
られなくなる、すなわち被測定物質の測定が不可能にな
る等、品質トラブルが発生する。
【0011】またこのような結合体を用いた従来の超音
波送受信器の構成では、金属ケース53と音響整合部材
55を接着するための接着剤に、エポキシなどの樹脂材
料を用いているので、樹脂材料の熱膨張率をはじめとす
る温度特性が、超音波送受信器の出力波形などの特性に
影響を与え、温度差がある環境では正確に測定できない
という超音波送受波器特有の課題もあった。また、音響
整合部材および樹脂系接着剤がさらされる被測定物質に
硫黄などの樹脂を腐食しやすい成分が含まれていると、
この腐食性成分によって音響整合部材や接着剤の材料で
ある樹脂が腐食され、音響整合部材の場合は、密度、音
速、形状の変化により、音の放射効率が悪くなって正確
な計測ができなくなり、樹脂系接着剤の場合は、金属ケ
ースから音響整合部材が剥がれ、測定が不可能になる。
【0012】本発明は前記従来の課題を解決するもの
で、温度による特性変化の小さい結合体と超音波送受信
器を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は前記従来の課題
を解決するために、第一の物体と前記第一の物体とは熱
膨張率が異なる第二の物体を、複数の接合手段を介して
接合すると共に、前記複数の接合手段のうち、第一の接
合手段は複数の粒子からなる混合体を加熱して膜状の第
二の接合手段を有する構造としてある。
【0014】これによって、熱膨張率の異なる材料で第
一の接合手段と膜状の第二の接合手段を形成することと
なり、第一の物体と第二の物体との熱膨張率の差によ
り、複数の接合手段にかかる応力を段階的に減少させる
ことができ、反りやひび、剥がれ等の生じない結合体を
提供できる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明は以下に記載する各形態に
よって実施することができる。
【0016】すなわち、請求項1に記載の発明は、第一
の物体と前記第一の物体とは熱膨張率が異なる第二の物
体を、複数の接合手段を介して接合すると共に、前記複
数の接合手段のうち、第一の接合手段は複数の粒子から
なる混合体を加熱して膜状の第二の接合手段を有する構
造としてあり、熱膨張率の異なる材料で膜部分を形成す
ることとなり、第一の物体と第二の物体との熱膨張率の
差により複数の接合手段にかかる応力を段階的に減少で
き、結合体の反りやひび、剥離を低減できる。
【0017】また請求項2に記載の発明は、特に請求項
1に記載の複数の粒子からなる混合体を、酸化または窒
化または炭化しやすい第一の材料と、それより比重の重
い第二の材料を有する構成とすることにより、混合体が
溶けた時に、第一の材料が、第二の材料中で浮き、分離
することとなり、第一の材料により確実に膜(第二の接
合手段)を形成することができる。
【0018】また請求項3に記載の発明は、特に請求項
2に記載の第一の材料を、第二の材料に比べ高い融点と
することにより、第一の材料が蒸発するのを防止するこ
ととなり、第一の材料によりより確実に膜(第二の接合
手段)を形成することができる。
【0019】また請求項4に記載の発明は、特に請求項
2または3に記載の第一の材料の粒子を150μm以下
とすることにより、第一の材料を、その融点より低い温
度で酸化または窒化または炭化させることで溶かすこと
ができ、第一の材料による膜(第二の接合手段)を確実
に形成することができる。
【0020】また請求項5に記載の発明は、特に請求項
2〜4に記載の第一の材料をチタンとし、第二の材料は
銀ロウとしたものであ。
【0021】また請求項6に記載の発明は、特に請求項
2〜5に記載の第一の材料を、第二の材料に比べ小さい
熱膨張率とすることにより、第一の接合手段の基板部分
と膜部分で段階的な熱膨張率を持つことになるので、そ
の他の接合手段と第一の物体の間にかかる応力を効果的
に低減できる。
【0022】また請求項7に記載の発明は、特に請求項
2〜6に記載の複数の粒子からなる混合体に第三の材料
を設け、第三の材料を第一の材料より熱膨張率が小さい
構成とすることにより、第一の接合手段自体の熱膨張率
を低減することになり、その他の接合手段と第一の物体
との間の応力をより確実に低減できる。
【0023】また請求項8に記載の発明は、特に請求項
7に記載の第一の材料をチタンとし、第二の材料を銀ロ
ウとし、第三の材料はセラミックとしたものである。
【0024】また請求項9に記載の発明は、請求項1〜
8のいずれかに記載の結合体を用いて超音波送受信器を
構成することにより、熱膨張率が小さい部品で各部を構
成することとなり、長期的に反りひび等の発生しない高
品質で、かつ温度による出力などの特性変化が小さい温
度特性の優れた超音波送受信器を実現できる。
【0025】また請求項10に記載の発明は、複数の材
料からなる粒子を混合して混合体を形成し、この混合体
を第一の物体の接合面に接着して第一の接合手段を形成
し、これを加熱して第一の接合手段の表面に複数の材料
からなる粒子のうちの一つで形成される第二の接合手段
を形成し、これら第一、第二接合手段を固化した後、第
一、第二接合手段と第二の物体との間に第三の接合手段
を介在させて第一、第二の物体を接合する結合体の製造
方法であり、融点の異なる接合手段を複数形成して各実
施形態の結合体を効率的に製造することができる。ま
た、第一の接合手段と第二の接合手段の形状を自由に設
定できる。
【0026】また請求項11に記載の発明は、特に請求
項10に記載の第一の接合手段を加熱する温度は、酸素
または窒素または炭素を有する気体中で複数の材料のう
ちの一つが溶ける温度としてあり、これにより、液体と
なった第二の材料中に第一の材料が浮き上がることとな
り、第一の材料により膜(第二の接合手段)を確実に形
成することができる。
【0027】また請求項12に記載の発明は、請求項1
0または11記載の複数の粒子の混合体は、網を通し
て、第一の物体に印刷し、その後加熱するようにしてあ
り、第一の接合手段と第二の接合手段を凸凹形状や断続
的な形状にして、より確実な接合を実現できる。
【0028】
【実施例】以下本発明の実施例を超音波送受波器に適用
した例を基に、その図面を参照しながら説明する。
【0029】図1は、本発明の一実施例における熱膨張
率の異なる二つの物体の結合体を用いた超音波送受信器
の断面図を示すものである。
【0030】図1において、1は振動手段となる振動子
で、本実施例ではセラミック材料を用いた圧電振動子で
構成されている。2は金属ケースで、その内面に従来と
同様のエポキシ樹脂から成る接着剤(図示せず)により
接着してある。この金属ケース2は、密閉されており、
振動子1を気体や水から保護し、気体や水の浸入による
劣化や電気的故障を防止する役割がある。また、金属ケ
ース2の厚さは200〜300μmと薄くしている。金
属ケース2を薄くすることにより、金属ケース2中を音
が通過する際の減衰は殆どなくなる。また、理論上、金
属ケース2の音の波長に対し、その厚さが十分薄けれ
ば、金属ケース2の音響インピーダンスを無視すること
ができ、振動子1から音響整合部材4に直接振動が伝わ
るものと考えることができる。金属ケース2の材料であ
るステンレスの音速は5000〜6000m/sであり、
振動周波数500kHzにおける音の波長は10〜12mm
となる。従って、金属ケース2の厚さは音の波長に対し
十分薄いものである。なお、振動周波数と音速と音の波
長の関係は後の(数式2)に示すものとする。
【0031】4は音響整合部材で第二の物体に相当す
る。本実施例では立体的なガラス微小片の集合体とする
ことで多数の空隙を有する構成とし、かさ密度を0.4
〜0.6g/cm3、音速を1000〜1300m/sとしてい
る。音響整合部材4の厚さは、おおよそ音の1/4波長
になるようにしている。音の波長λは次の式で求めるこ
とができる。
【0032】(数式2) λ=c/f(ここでcは音速、fは振動周波数である) 本実施例では、500kHzの音を伝搬するので、音の波
長は2〜2.6mmとなり、音の1/4波長は0.5〜
0.65mmとなる。
【0033】5〜7は前記金属ケース2と音響整合部材
4とを接着する接合手段で、三層構造となっている。ま
ず5は第一の接合手段で、熱膨張率が金属ケースに近い
銀ロウで構成され、一方を金属ケース2と接合し、もう
一方で凸凹状を形成している。第一の接合手段5の厚さ
は20〜50μmとしている。6は第二の接合手段で、
数μmの酸化チタンの膜で構成され、第一の接合手段5
の凸凹面に沿って構成されている。7は第三の接合手段
で、音響整合部材4に用いたガラスより低融点で熱膨張
率が近いガラスで構成され、一方を第二の接合手段5と
接合し、もう一方を音響整合部材3と接合している。第
三の接合手段の厚さは50〜100μmとしている。
【0034】8、9は電極で振動子1に電力を入力した
り、振動子1の出力信号を取り出すものである。10は
絶縁手段であり、ガラスや樹脂などで構成され、電極9
と金属ケース2を電気的に絶縁している。
【0035】以上のように構成された超音波送受信器に
ついて、まずその動作、作用を説明する。
【0036】まず、電極8、9を通して振動子1である
圧電振動子に約500kHzの交流電力を数周期入力する
と、振動子1は約500kHzで振動する。この振動は、
金属ケース2、第一の接合手段5、第二の接合手段6、
第三の接合手段7を介して、音響整合部材4に伝搬す
る。本実施例では、金属ケース2の厚さは200〜30
0μmであり、第一の接合手段5、第二の接合手段6、
第三の接合手段7からなる複数の接合手段の厚さは約1
00μmである。これらは、十分に薄いので、この部分
で音は殆ど減衰せず、振動子1の振動を音響整合部材4
に伝えることができる。また、これらは音の波長に比
べ、十分に短いので、音の反射を無視することができ、
振動子1は音響整合部材4と隣接した状態と考えること
ができる。
【0037】さらに、振動子1の振動は、音響整合部材
5を介して、空気に伝搬する。振動子1を構成する圧電
振動子の音響インピーダンスは約30×106kg/m2・sec
あり、音響整合部材4の音響インピーダンスは約0.6
×106kg/m2・secであり、空気の音響インピーダンスは
約約428kg/m2・secであるので、振動子1から空気へ
の音の透過率は約0.16となる。
【0038】この超音波送受信器は、逆に空気中の振動
を、音響整合部材3を介して振動子1に伝え、振動子1
がこの振動を電気信号に変換して電極8、9に出力する
こともできる。
【0039】以上のように超音波送受信器は電気信号を
振動子1で機械的振動に変換し、この振動を空気などに
伝えたり、空気などからの振動を振動子1で電気信号に
変換し、電極8、9で受けるものである。
【0040】次に、図1の超音波送受信器の周囲温度が
変化したときについて説明する。
【0041】温度が変化すると、図1の超音波送受信器
の構成部品は、その材料の熱膨張率に基づいて、厚さを
はじめとした形状を変化させる。しかし、20℃におけ
る熱膨張率はステンレスが14.7×10-6-1、銀ロ
ウが17〜18×10-6-1、チタンが8.6-6-1
ガラスが0.55〜8×10-6-1であり、温度による
形状変化は樹脂材料に比べると殆どない。なお、樹脂材
料の一つであるエポキシの熱膨張率は一般的に50〜6
0×10-6-1である。特に音響整合部材4はガラスで
構成されているので、温度による形状変化は小さい。従
って、音の1/4波長の厚さを維持できるので、温度に
よる出力特性の変化も小さくてすむ。また、各材料の融
点は400℃以上であり、かなりの高温環境下でなけれ
ば、各部品が柔らかくなることもない。
【0042】しかしながら、ステンレスとガラスとは熱
膨張率が大きく異なるので、ステンレスを材料とする金
属ケース2とガラスを材料とする音響整合部材4を平面
形状で接合しても応力が大きくなり、金属ケース2を2
00〜300μmと薄くしている場合、この結合体は反
ってしまう。この結合体が反ってしまうと、振動子1と
金属ケース2に隙間が生じ、振動が伝わらなくなる。ま
たは、音響整合部材4は多数の空隙を設けた構成として
いるので機械強度が弱く、音響整合部材4自体が割れる
可能性もある。
【0043】そこで銀ロウを材料とする第一の接合手段
5とチタンを材料とする第二の接合手段6を凸凹形状に
して、低融点ガラスを材料とする第三の接合手段7と接
合する。これにより、接合界面にかかる応力の方向を分
散し、第三の接合手段7にかかる応力を低減する。第三
の接合手段7の低融点ガラスと音響整合部材4のガラス
の熱膨張率はほぼ同じなので、音響整合部材3には殆ど
応力がかからないことになる。
【0044】また、第一の接合手段5と第二の接合手段
6の凸凹状は第三の接合手段7と引っかかることによっ
ても、この境界面での接合を強くしている。
【0045】以下図2〜図5を用いて上記内容を更に詳
しく説明する。
【0046】図2は複数の接合手段を単純に用いて結合
した場合の例を示す。2aは第一の物体で厚さ200〜
300μmの金属(ステンレス)、4aは第二の物体で
厚さ200〜300μmのセラミック、5aは第一の接
合手段で銀ロウ、6aは第二の接合手段でチタンであ
る。
【0047】以上のような結合体は次のようにして製造
する。まず、第一の接合手段5aの材料である銀ロウ粉
末(粒径50μm以下)と第二の接合手段6aの材料で
あるチタン粉末(粒径50μm以下)と粘性を有する固
形助剤を混合して、ペーストを作成する。
【0048】このペーストを第一の物体2aである金属
に塗布し、その上に第二の物体4aであるセラミックを
載せて、真空炉中で、銀ロウが溶ける温度(約900
℃)で加熱して焼結させる。この際に、チタンは銀ロウ
より密度が小さいので、銀ロウの表面に浮き、第二の接
合手段6aを形成し、残った銀ロウは第一の接合手段5
aを形成する。
【0049】この結合体の場合、第一の接合手段5a
(銀ロウ)と第二の接合手段6a(チタン)の接合境界
面と、第二の接合手段6a(チタン)と第二の物体4a
(セラミック)の接合境界面で、熱膨張率の差により応
力が発生する。第一の物体2a(金属)と第二の物体4
a(セラミック)の厚さが十分にあれば、この応力がか
かっても反ることは殆どないので、接合することができ
る。しかし、図5のようにセラミックと金属が200〜
300μmと薄ければ、接合後、熱膨張率の差による応
力で大きな反りが生じ、第二の物体4a(セラミック)
の機械的強度が持たない場合には、第二の物体4a(セ
ラミック)は割れてしまう。
【0050】図3は三層の結合手段を単純に用いて結合
した結合体の場合の例を示す。この例は、第二の物体4
aの融点が、第一の接合手段5aの材料である銀ロウや
第二の接合手段6aの材料であるチタンより低い場合に
用いるものである。
【0051】図3において、4aは第二の物体で空隙を
有するガラス(厚さ600〜700μm)で構成され
る。このガラスの融点は約600℃である。7aは第三
の接合手段で第二の物体4aのガラスより融点の低い低
融点ガラス(厚さ50〜100μm)である。その他の
構成は図2と同様であり、ここでの説明は省略する。
【0052】図3に示した結合体は次のようにして製造
する。まず、図2と同様に、第一の接合手段5aの材料
である銀ロウ粉末と第二の接合手段6aの材料であるチ
タン粉末と粘性を有する固形助剤を混合してペーストを
作り、このペーストを第一の物体1である金属に塗布
し、真空炉中で、銀ロウが溶ける温度(約900℃)で
加熱して焼結させる。この際に、チタンは真空炉内にわ
ずかに含まれる酸素または窒素と反応して溶融し、図3
に示す第二の接合手段6aを形成する。
【0053】焼き付け後、第一の接合手段5aと第二の
接合手段6aが焼結した第一の物体2aを真空炉より取
り出し、第三の接合手段7aの材料である低融点ガラス
粉末と固形助剤を混合したペーストを、第二の接合手段
6aの上に塗布し、その上に第二の物体4aであるガラ
スを載せて、電気炉を用いて、大気中で低融点ガラスが
溶ける温度で加熱し、焼結させる。
【0054】この結合体は、接合手段の材料である銀ロ
ウやチタンより融点が低い第二の物体4aでも接合する
ことができる。そして、約450℃で第二の物体4a
(ガラス)と第三の接合手段7a(低融点ガラス)を接
合するので、図2の製造方法(約900℃)に比べ、接
合時における形状変化の大きさが小さくなり、第二の接
合手段6a(チタン)と第三の接合手段7a(低融点ガ
ラス)の接合境界面にかかる応力を低減できる。しか
し、この方法においても、接合面にわずかな応力が生じ
る。第一の物体2a(金属)や第二の物体4a(ガラ
ス)が薄い場合には、この構造では若干の反りが生じる
場合がある。特に図6のように第二の物体4aが、空隙
を有する構造で強度が弱い場合は、第三の接合手段7a
(低融点ガラス)とともに第二の物体4a(ガラス)が
割れることがある。
【0055】図4は接合面を凸凹状および断続的にした
本発明の実施例の場合を示す。
【0056】図4において、5aは第一の接合手段で約
50μmの厚さの銀ロウである。第一の接合手段5aの
表面は凸凹形状になっている。6aは第二の接合手段で
酸化チタンである。第二の接合手段6aは第一の接合手
段5aの凸凹面に沿って数μmの膜を構成している。7
aは第三の接合手段で厚さ50〜100μmの低融点ガ
ラスである。その他の構成は図3と同様であるので、こ
こでの説明は省略する。
【0057】図4に示した結合体は図5に示す行程で製
造する。なお、以下に説明する行程(方法)は一例であ
って、これに限られるものではない。
【0058】まず、第一の接合手段5aの材料である銀
ロウ粒子と第二の接合手段6aの材料であるチタン粒子
と粘性を有する固形助剤を混合して、ペーストを作成す
る。このペーストを、図8に示すような網(メッシュ)
状の印刷工具26を通して第一の物体2aに塗布する。
印刷工具26に通すことで、第一の物体1には、このペ
ーストが断続的に存在することになる。その後、このペ
ーストは若干粘性を弱くしているので、その形状を維持
できず周りに広がり、連続的にはなるが、凸凹形状とな
る。また、部分的には断続したところも残った状態とな
る。この状態で、真空炉中で銀ロウが溶ける温度(約9
00℃)で加熱して、凸凹形状のまま焼結させる。この
際に、チタンは真空炉中のわずかな酸素または窒素と反
応して溶融し、第二の接合手段6aである酸化チタン膜
を形成する。
【0059】その後、図3の結合体と同様に、低融点ガ
ラスを有するペーストを第二の接合手段6aの表面に塗
布して、その上に第二の物体4aである空隙を有するガ
ラス構造体を載せ、低融点ガラスが溶ける温度で加熱
し、第一の物体2aと第二の物体4aを接合する。
【0060】このように、図4に示した接合方法は以下
三つのポイントがある。
【0061】一つ目は、凸凹形状を構成する一方法とし
て、銀ロウ粉末とチタン粉末と粘性を有する固形助剤か
らなるペーストを、網を通して第一の物体に塗布(印
刷)することである。
【0062】二つ目は、先に、このペーストと第一の物
体2aを加熱し焼結させる。すなわち、ペーストの上に
何も載せずに焼結することで、凸凹形状を残すことであ
る。
【0063】三つ目は、第二の接合手段6aである酸化
チタン膜が凸凹形状に沿って構成されるように、チタン
と銀ロウを粉末にして混ぜ合わせ、更には真空炉中に若
干の酸素または窒素を残して加熱し、チタンが酸素また
は窒素と反応して溶融できるようにすることである。
【0064】以上の三つの結合体についての結合状態の
結果を(表1)に示す。(表1)は第一の物体に薄い金
属、第二の物体にガラスまたはセラミックを用いた場合
の結果である。
【0065】
【表1】
【0066】この(表1)から明らかなように図4に示
した凸凹形状を有する結合体では、第一の物体と第二の
物体を接合した後も、反り、剥離等がなく、高品質の結
合体が得られた。
【0067】以下、この反りや剥離等が生じない理由に
ついて説明する。
【0068】図5は図4の結合体の中心から左部分を拡
大して示したものである。
【0069】図5に示すように、焼結後、第一の物体2
a(金属)と、それと同程度の熱膨張率をもつ第一の接
合手段5a(銀ロウ)は同じ程度の横方向の収縮をしよ
うとする。このときに、これらよりも熱膨張率の小さい
第二の接合手段6a(チタン)との境界面で応力が発生
する。同時に、第二の接合手段6a(チタン)とこれよ
りも熱膨張率の小さい第三の接合手段7a(低融点ガラ
ス)との境界面でも応力が発生する。この応力の方向
は、図5の太い矢印で示される。この応力のベクトルは
図5の細い矢印で示されるように、上下方向と横方向に
分けることができる。上下方向の力のベクトルは互いに
打ち消されるので、全体の応力が低減される。
【0070】そして前記第一の物体2a(金属)と第一
の接合手段5a(銀ロウ)の熱膨張率は殆ど同じなの
で、この境界面に応力は殆ど生じない。また第二の物体
4a(高融点ガラス)と第三の接合手段7a(低融点ガ
ラス)の熱膨張率も殆ど同じなので、この境界面にも応
力は殆ど生じないものである。
【0071】以上のような理由から、図4に示す凸凹形
状または断続的な形状は、接合後温度変化があっても反
りやひび、剥離等が起こらないものと考えられる。
【0072】これにより、本実施例においては金属ケー
ス2とガラスで構成された音響整合部材4を反りなく接
合できることとなり、温度による特性変化の小さい音響
整合部材を使った超音波送受信器を提供できる。
【0073】また、本実施例では第一の接合手段を銀ロ
ウで構成し、第二の接合手段をチタンで構成し、第三の
接合手段をガラスで構成しているので、硫黄などを含む
気体中であっても腐食しにくい構造となり、長寿命の超
音波送受信器を提供できる。
【0074】次に本発明実施例品の製造方法を図6を用
いて以下に詳しく説明する。
【0075】まずステップ21の混合工程から始まり、
この混合行程では、第一の接合手段5の材料である銀ロ
ウと、第二の接合手段6の材料であるチタンの粒子を所
定の比率で混合し、混合体を作成する。本実施例では、
混合体を構成する材料の分布が均一になるように、粘性
を有する樹脂材料からなる固形助剤をあわせて混合す
る。この固形助剤は銀、銅、チタンに比べはるかに融点
が低く、第一の接合手段5の材料である銀ロウを溶かす
前に蒸発するようにしている。
【0076】ステップ22の混合体塗布では、混合体を
第一の物体である金属ケース2に塗布する。具体的には
図7において説明するが、メッシュ状の印刷工具26を
用いて印刷する。このメッシュ状の印刷工具26によ
り、混合体を凸凹形状にすることができる。
【0077】ステップ23の混合体加熱工程では、混合
体を塗布した金属ケース2を真空炉に入れ加熱する。従
って混合体は凸凹形状のまま形成される。
【0078】ステップ24のガラス塗布工程では、第一
の接合手段5と第二の接合手段6が形成された金属ケー
ス2を真空炉より取り出し、第三の接合手段7の構成材
料である低融点ガラスを塗布する。このとき、低融点ガ
ラスに粘性を有する樹脂材料からなる固形助剤を混合
し、低融点ガラスを均一に塗布できるようにする。
【0079】ステップ25の接合工程では、第二の物体
である音響整合部材4を低融点ガラスの上に置き、約3
0gの荷重をかけながら、大気中で450℃前後に加熱
する。すると、低融点ガラスが溶融し、一方は第二の接
合手段6を構成する酸化チタン膜と接合し、もう一方は
音響整合部材4を構成するガラスと接合する。音響整合
部材4のガラスが軟化する温度は600℃以上であり、
450℃で溶けることはない。
【0080】また、本実施例では、特に酸化しやすい材
料にチタンを用い、それより比重の重い材料に銀ロウを
用いている。チタンの密度は4.54g/cm3であり、銀
と銅の合金の密度は9〜10g/cm3である。これらの材
料からなる混合体を溶かしたときに、銀ロウ上にチタン
が浮くこととなり、チタンが酸化し膜を形成できる。
【0081】また、本実施例では、混合体加熱行程25
において、約800〜900℃で加熱するようにしてい
る。この加熱温度はチタンの融点1650℃に比べ、十
分に低い温度であるが、銀ロウの融点より高い温度なの
で、銀ロウの液体中にチタンを浮上させることが可能に
なる。浮上したチタンは真空炉内の酸素と反応すること
により溶融し、酸化チタンの膜を形成することができ、
第二の接合手段6を構成する。
【0082】また、本実施例では、酸化しやすい材料で
あるチタン粒子の大きさを150μm以下にすることに
より、チタンの融点まで加熱しなくても、チタンが酸素
と反応して溶融し、数μmの薄い酸化チタンの膜を形成
できる。
【0083】また、本実施例では、まず、第一の接合手
段5と第二の接合手段6を金属ケース2に接合してい
る。これにより、ステップ52の混合体塗布において形
成した凸凹形状を維持したまま接合手段を形成できる。
その他にも、融点の異なる材料を接合手段に使うことが
できるようになる。
【0084】また、本実施例では、酸化しやすい材料で
あるチタンの熱膨張係数が20℃において8.6×10
-6-1で、それより比重の大きい材料である銀ロウの熱
膨張係数が15〜17×10-6-1である。つまり、熱
膨張係数が小さいチタンを膜状にすることにより、第二
の接合手段6と第一の接合手段5、金属ケース2とは、
段階的な熱膨張係数を有することになり、第三の接合手
段7の材料である低融点ガラスと金属ケース2の材料で
あるステンレスの熱膨張係数の差により生じる応力を緩
和することができる。これにより、音響整合部材4をガ
ラスで構成しても、金属ケース2と接合することができ
る。
【0085】図8は本発明の結合体の製造に当たって使
用するメッシュ状の印刷工具26を示している。
【0086】図8において27はステンレス製の針金で
ある。28は空間である。空間28に混合体を通すこと
により、金属ケース2の表面に混合体を点在させること
ができる。点在した混合体は、重力により徐々に広がっ
て平らになるが、粘性を持っているので凸凹状態を維持
する。この凸凹形状は、針金27の太さと空間28の比
率により自由に設定できるものである。
【0087】また、針金26の太さを更に太くすれば、
混合体が隙間を埋めることができなくなり、断続的な形
状も設定できる。
【0088】以上のように、混合体の粘性とメッシュ状
の印刷工具により、混合体の形状を自由に設定できるの
で、図1に示した構造の接合手段を実現できる。
【0089】図7は、図6に示したフローに基づいて製
造した結合体の主要部断面写真である。2が第一の物体
である金属ケースで、ステンレスを材料としている。5
が銀ロウ層で、6が酸化チタン膜で、11がアルミナ粒
子であり、7が低融点ガラス層である。4はガラスで構
成された第二の物体に相当する音響整合部材である。こ
こでは、銀ロウ層5内部にアルミナ粒子11を点在させ
ることで、銀ロウ層5および酸化チタン膜6が凸凹形状
を構成している。
【0090】この主要部断面写真から明らかなように、
金属ケース2と銀ロウ層5は隙間なく接合している。ま
た銀ロウ層5と酸化チタン膜6も隙間なく接合してい
る。つまり、銀ロウ粒子と、チタン粒子を有する混合体
を溶かすことにより、軟化した状態で互いに接合するこ
ととなり、各接合面を隙間なくすることができる。アル
ミナ粒子11と凸凹形状の構成は、酸化チタン膜6と低
融点ガラス層7の接合面にかかる応力を低減するもので
ある。アルミナ粒子11の熱膨張係数は6〜7×10-6
-1であり、銀ロウより小さい。アルミナ粒子11を内
部に含むことにより、銀ロウ層5には局所的に熱膨張係
数の小さいところが存在することとなり、銀ロウ層5全
体の熱膨張係数を小さくすることができる。従って、低
融点ガラス層7にかかる応力も小さくなる。また、凸凹
状の構成により、接合面にかかる応力の方向を分散させ
ることとなり、接合面にかかる応力を小さくすることが
でき、低融点ガラス層7にかかる応力を低減できる。低
融点ガラスと音響整合部材4のガラスは、ほぼ同じ熱膨
張係数を持つので、低融点ガラス層7と音響整合部材4
の接合面には、応力は殆どかからない。
【0091】以上のような構成をとることにより、音響
整合部材4や、音響整合部材4と金属ケース2を接合す
る複数の接合手段を、熱膨張係数の小さい材料で構成で
き、超音波送受信器の温度による特性変化を小さくする
ことができる。
【0092】また、本実施例において、特にチタンを窒
素や炭素などと反応させることにより、窒化チタン膜ま
たは炭化チタン膜を形成して、第二の接合手段を構成し
てもよい。この場合においても、酸化チタン膜と同様の
効果をもつものである。窒化チタン膜は、窒素雰囲気中
でチタン粒子と銀ロウ粒子を有する混合体を加熱するこ
とで形成することができる。なお、膜の組成について
は、膜が接合する相手の組成に対応して設定すればよ
い。
【0093】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、二つの
物体を接合する接合手段自体が段階的に熱膨張率を変化
させて、第一の物体と第二の物体との熱膨張率の差を緩
和することになり、これによって第一の物体と第二の物
体の接合部にかかる応力を低減し、反りやひび、剥がれ
等の生じない結合体や温度特性の優れた超音波送受信器
を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における結合体を用いた超音
波送受信器の断面図
【図2】本発明の比較例として示す結合体の断面図
【図3】同本発明の第2比較例として示す結合体の断面
【図4】同本発明の実施例品である結合体の断面図
【図5】同本発明の実施例品である結合体の作用説明図
【図6】同本発明の結合体の製造方法を示す行程フロー
チャート
【図7】同本発明の結合体を用いた超音波送受信器の断
面写真を示す図
【図8】本発明の結合体製造に使用するメッシュ状の印
刷工具を示す平面図
【図9】従来の結合体を用いた超音波送受信器の断面図
【符号の説明】
1 振動子 3 金属ケース(第一の物体) 4 音響整合部材(第二の物体) 5 第一の接合手段 6 第二の接合手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長井 彪 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 4G026 BA01 BB26 BF16 BF31 BG02 BG25 BG27 BG30 BH13 4G061 AA02 BA03 CA03 CB04 CB13 CB14 DA24 DA43 5D019 AA12 AA22 BB02 EE02 GG02 HH03

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一の物体と前記第一の物体とは熱膨張
    率が異なる第二の物体を、複数の接合手段を介して接合
    すると共に、前記複数の接合手段のうち、第一の接合手
    段は複数の粒子からなる混合体を加熱して膜状の第二の
    接合手段を有する構造とした結合体。
  2. 【請求項2】 複数の粒子の混合体は、酸化または窒化
    または炭化しやすい第一の材料と、それより比重の重い
    第二の材料からなる請求項1記載の結合体。
  3. 【請求項3】 第一の材料は、第二の材料に比べ高い融
    点を有する請求項2記載の結合体。
  4. 【請求項4】 第一の材料の粒子は150μm以下で構
    成した請求項2または3記載の結合体。
  5. 【請求項5】 第一の材料はチタンとし、第二の材料は
    銀ロウとした請求項2〜4のいずれか1項記載の結合
    体。
  6. 【請求項6】 第一の材料は、第二の材料に比べ小さい
    熱膨張率を有する請求項2〜5のいずれか1項記載の結
    合体。
  7. 【請求項7】 複数の粒子の混合体は、第三の材料を有
    し、第三の材料は前記第一の材料より熱膨張率が小さい
    請求項2〜6のいずれか1項記載の結合体。
  8. 【請求項8】 第一の材料はチタンとし、第二の材料は
    銀ロウとし、第三の材料はセラミックとした請求項7記
    載の結合体。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれか1項記載の結合
    体を用いた超音波送受信器。
  10. 【請求項10】 複数の材料からなる粒子を混合して混
    合体を形成し、この混合体を第一の物体の接合面に接着
    して第一の接合手段を形成し、これを加熱して第一の接
    合手段の表面に複数の材料からなる粒子のうちの一つで
    形成される第二の接合手段を形成し、これら第一、第二
    接合手段を固化した後、第一、第二接合手段と第二の物
    体との間に第三の接合手段を介在させて第一、第二の物
    体を接合する結合体の製造方法。
  11. 【請求項11】 第一の接合手段を加熱する温度は、酸
    素または窒素または炭素を有する気体中で複数の材料の
    うちの一つが溶ける温度とする請求項10記載の結合体
    の製造方法。
  12. 【請求項12】 複数の粒子の混合体は、網を通して、
    第一の物体に印刷し、その後加熱する請求項10または
    11記載の結合体の製造方法。
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