JP2006205216A - レーザ溶接装置、及びレーザ溶接方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 パッケージに対する熱ストレスを抑え、レーザビームによって溶接することが可能なレーザ溶接装置、及びレーザ溶接方法を提供する。
【解決手段】 レーザ溶接装置は、例えば水晶デバイスなどが収納されたパッケージとリッドとを溶接する際に好適に用いられる。レーザ溶接装置は、レーザビームを照射し、ワークに対して溶接を行うレーザビーム出射手段を備える。照射位置変更手段は、レーザビームがワークに対して照射されている間に、その位置を変更していく。具体的には、照射位置変更手段は、レーザビームがワークに対して照射されている間に、レーザビームの照射位置を、パッケージの縁に沿って移動させる。ここで、レーザビームは、パルスレーザではなく、連続レーザである。連続レーザは、溶接のための照射時間の間、常に一定の出力を保つ。よって、連続レーザは、パッケージに大きな熱ストレスを与えるピークパワーを有さないので、パッケージにかかる熱ストレスを抑えることができる。
【選択図】 図7

Description

本発明は、ワークに対してレーザビームを照射することによって溶接を行うレーザ溶接装置、及びレーザ溶接方法に関する。
従来、例えば光デバイス素子や水晶振動子などのパッケージ封止においては、リッド(蓋)に対してレーザビームを照射することによってパッケージに対してリッドを溶接(即ち、レーザ溶接)することが行われている。
例えば、特許文献1には、内部に発電要素などが収納された角形ケースと蓋板をレーザ
溶接する際に、まず所定の箇所に仮止め溶接を行った後に、ワーク(角形ケースと蓋板)
が搭載されたテーブルを所定量ずつ移動させつつレーザビームを照射することにより、角
形ケースと蓋板を封止する技術が記載されている。このような溶接方法で用いられるレーザビームは、パルスレーザである。パルスレーザは、リッド上にビームスポットを形成し、リッドとパッケージを貫通することによって溶接を行う。
しかしながら、パルスレーザは、この貫通する力のために、平均パワーの何倍ものピークパワーを有する。このため、セラミックを材料とするパッケージにかかる熱ストレスは大きく、特にパッケージの小型化が進んで、パッケージの側壁の厚みが薄くなってきている最近では、このパッケージにかかる熱ストレスによって、パッケージが破壊されてしまうという問題があった。
特開平11−245066号公報
本発明が解決しようとする課題は、上記のようなものが挙げられる。よって、本発明は、パッケージに対する熱ストレスを抑え、レーザビームによって溶接することが可能なレーザ溶接装置、及びレーザ溶接方法を提供することを課題とする。
請求項1に記載の発明によるレーザ溶接装置は、レーザビームを照射して、ワークに対して溶接を行うレーザビーム出射手段と、前記レーザビームが照射されるワーク上の位置を移動させる照射位置変更手段と、を備え、前記レーザビームは、溶接のための照射時間の間、常に一定のパワーで出射されることを特徴とする
請求項2に記載の発明によるレーザ溶接装置は、レーザビームを照射して、ワークに対して溶接を行うレーザビーム出射手段と、前記レーザビームが照射されるワーク上の位置を移動させる照射位置変更手段と、を備え、前記レーザビームは、溶接のための照射時間の間、ワークの溶接箇所が一定の温度となるパワーで出射されることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によるレーザ溶接方法は、レーザビームを照射して、ワークに対して溶接を行うレーザビーム出射工程と、前記レーザビームが照射されるワーク上の位置を移動させる照射位置変更工程と、を備え、前記レーザビームは、溶接のための照射時間の間、常に一定の出力で出射されることを特徴とする。
請求項6に記載の発明によるレーザ溶接方法は、レーザビームを照射して、ワークに対して溶接を行うレーザビーム出射工程と、前記レーザビームが照射されるワーク上の位置を移動させる照射位置変更工程と、を備え、前記レーザビームは、溶接のための照射時間の間、ワークの溶接箇所が一定の温度となるパワーで出射されることを特徴とする。
本発明の1つの実施形態では、レーザ溶接装置は、レーザビームを照射して、ワークに対して溶接を行うレーザビーム出射手段と、前記レーザビームが照射されるワーク上の位置を移動させる照射位置変更手段と、を備え、前記レーザビームは、溶接のための照射時間の間、常に一定のパワーで出射される。
上記のレーザ溶接装置は、例えば水晶デバイスなどが収納されたパッケージとリッドとを溶接する際に好適に用いられる。レーザ溶接装置は、レーザビームを照射し、ワークに対して溶接を行うレーザビーム出射手段を備える。照射位置変更手段は、レーザビームがワークに対して照射されている間に、その位置を変更していく。具体的には、照射位置変更手段は、レーザビームがワークに対して照射されている間に、レーザビームの照射位置を、パッケージの縁に沿って移動させる。ここで、レーザビームは、パルスレーザではなく、連続レーザである。連続レーザは、溶接のための照射時間の間、溶接のための照射時間の間、常に一定となる出力パワーを保つ。よって、連続レーザは、パッケージに大きな熱ストレスを与えるピークパワーを有さないので、パッケージにかかる熱ストレスを抑えることができる。
本発明の他の実施形態では、レーザ溶接装置は、レーザビームを照射して、ワークに対して溶接を行うレーザビーム出射手段と、前記レーザビームが照射されるワーク上の位置を移動させる照射位置変更手段と、を備え、前記レーザビームは、溶接のための照射時間の間、ワークの溶接箇所が一定の温度となるパワーで出射される。このような連続レーザビームもパッケージに大きな熱ストレスを与えるピークパワーを有さないので、パッケージにかかる熱ストレスを抑えることができる。
本発明の他の実施形態では、レーザ溶接方法は、レーザビームを照射して、ワークに対して溶接を行うレーザビーム出射工程と、前記レーザビームが照射されるワーク上の位置を移動させる照射位置変更工程と、を備え、前記レーザビームは、溶接のための照射時間の間、常に一定のパワーで出射される。この方法により、パッケージにかかる熱ストレスを抑えることができる。
本発明の他の実施形態では、レーザ溶接方法は、レーザビームを照射して、ワークに対して溶接を行うレーザビーム出射工程と、前記レーザビームが照射されるワーク上の位置を移動させる照射位置変更工程と、を備え、前記レーザビームは、溶接のための照射時間の間、ワークの溶接箇所が一定の温度となるパワーで出射される。この方法によっても、パッケージにかかる熱ストレスを抑えることができる。
本発明のレーザ溶接装置の一態様は、前記ワークは、リッドとパッケージより構成され、前記リッドと前記パッケージの間には、ろう材が設けられ、前記レーザビームの照射によって、前記ろう材を溶解することにより、前記リッドと前記パッケージを溶接する。ろう材としては、銀(Ag)が好適である。レーザビームがリッドに照射されることにより、リッドに発生した熱は、ろう材に伝わり、ろう材の温度は上昇する。ろう材は、その融点を超えると溶解し、リッドとパッケージは、この溶解したろう材によって接着させることができる。これにより、レーザビームの出力パワーは、ろう材が融点を超えて溶融する温度まで熱することができる程度のパワーを有すれば良く、パッケージにかかる熱ストレスを抑えることができる。
本発明のレーザ溶接装置の他の一態様は、前記パッケージの縁上には、金属層が形成されている。金属層は、例えば、タングステン(W)、ニッケル(Ni)、金(Cu)より構成される。金属層は、ろう材との親和性が高いので、金属層を設けることにより、リッドとパッケージの溶接を、より効果的に行うことができる。
以下、本発明の好適な実施例を図面に基づいて説明する。
[レーザ溶接装置の構成]
まず、本発明によるレーザ溶接装置100の概略構成について、図1を用いて説明する。
図1は、レーザ溶接装置100の概略構成を示す図である。レーザ溶接装置100は、主に、レーザビーム出射装置1と、コントローラ2と、テーブル3とを備える。レーザ溶接装置100は、テーブル3上に配置されたワーク10に対して溶接を行う装置である。
ここで、図2を用いてワーク10の基本的な構成について説明する。図2は、ワーク10の一例を示す斜視図である。ワーク10は、内部に水晶デバイス10c(例えば、水晶振動子や水晶フィルタ)などが収納されたパッケージ10bと、リッド10aとを備えている。ワーク10においては、まずパッケージ10bの上部にリッド10aを矢印Bで示す方向に移動させて配置する作業が行われ、この状態でレーザ溶接装置100によってリッド10aとパッケージ10bとを溶接する作業が行われる。なお、リッド10aの材料としては、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)よりなる合金であるコバールなどを用いることができ、パッケージ10bの材料としては、セラミックなどを用いることができる。
図1に戻って、レーザ溶接装置100の構成について説明する。レーザビーム出射装置1は、ワーク10に対してレーザビームLBを出射する。レーザビーム出射装置1は、ワーク10のリッド10aに対してレーザビームLBを照射することによって溶接を行う。
コントローラ2は、レーザビーム出射装置1を制御する制御信号Sを供給し、レーザビーム出射装置1を制御する。具体的には、制御信号Sには、レーザビーム出射装置1が出射すべきレーザビームLBのレーザパワーやレーザビームLBを発振する周期の情報や、レーザビームLBをリッド10a上に照射すべき位置を示す情報などが含まれている。よって、コントローラ2がレーザビーム出射装置1に制御信号Sを供給することによって、レーザビームLBのレーザパワーや周期の情報などの設定が変更されると共に、レーザビームLBがリッド10a上に照射される位置が変更される。
次に、図3を用いて、レーザビーム出射装置1の具体的な構成について説明する。図3は、レーザビーム出射装置1の斜視図を示している。
レーザビーム出射装置1は、主に、レーザ発振器Lと、ビームエキスパンダBEと、ガルバノミラーGM1、GM2と、駆動装置4、5と、fθレンズ6と、を備える。レーザビーム出射装置1は、レーザビーム出射手段として機能する。
レーザ発振器Lは、所定の周期でレーザビームLBを発振し、レーザビームLBをビームエキスパンダBEに対して出射する。ビームエキスパンダBEは、レーザビームLBの径などを調整し、調整後のレーザビームLBをガルバノミラーGM1に対して出射する。
ガルバノミラーGM1は駆動装置4によって矢印R1で示す方向に回転され、レーザビームLBを反射する方向を変化させる。ガルバノミラーGM1で反射されたレーザビームLBは、ガルバノミラーGM2に入射される。ガルバノミラーGM2は、駆動装置5によって矢印R2で示す方向に回転されて、レーザビームLBを反射する方向を変化させる。ガルバノミラーGM2で反射したレーザビームLBは、fθレンズ6に入射される。このように、ガルバノミラーGM1、GM2は、入射される光ビームLBを偏向制御する。また、上記のように、ガルバノミラーGM1及びガルバノミラーGM2を回転させることによって、レーザビームLBがfθレンズ6に入射される位置が変更される。なお、駆動装置4、5は、コントローラ2より供給される制御信号Sによって制御される。
fθレンズ6は、入射されたレーザビームLBを、リッド10aの面に対して垂直に照射する。即ち、fθレンズ6は、レーザビームLBの入射角に関わらず、入射された位置からリッド10aの面に対して垂直な方向にレーザビームLBを出射する。具体的には、図3に示すように、fθレンズ6は、リッド10aの面に対して垂直なレーザビームLB1〜LB3を出射する。前述したように、ガルバノミラーGM1及びガルバノミラーGM2を回転させると、レーザビームLBがfθレンズ6に入射する位置が変更される。したがって、ガルバノミラーGM1及びガルバノミラーGM2を制御することによって、レーザビームLBがリッド10a上に照射される位置も変更される。例えば、ガルバノミラーGM2を固定しガルバノミラーGM1を回転させることによってリッド10aおけるレーザビームLBの照射位置が一方向に移動し、ガルバノミラーGM1を固定しガルバノミラーGM2を回転させることによってリッド10aおけるレーザビームLBの照射位置が上記の方向に対して垂直な方向に移動する。このように、コントローラ2は、ガルバノミラーGM1、GM2を制御することによって、リッド10a上のレーザビームLBの照射位置を変更する照射位置変更手段として機能する。
[一般的なレーザ溶接方法]
次に、図4を用いて、レーザビームLBをワーク20上に照射して溶接を行う一般的なレーザ溶接方法について説明する。
図4(a)は、一般的なレーザ溶接方法におけるレーザビームの波形を示したものである。図4(b)は、一般的なレーザ溶接方法による溶接の様子を示したワークの断面図である。この図4(b)のワーク20の断面図は、パッケージ20bの縁に沿った断面図である。レーザビーム出射装置は、所定のパルス周期でレーザビームLBを発振し、リッド20a上にビームスポットを形成することによって溶接を行う。よって、一般的なレーザ溶接方法で用いられるレーザビームは、図4(a)に示す波形を有するパルスレーザである。パルスレーザは、1つのパルス周期の間に、平均パワーPavの数倍の大きさのピークパワーPhを有する。そのため、パルスレーザは、強い貫通性を有す。図4(b)に、このパルスレーザによって溶解する部分20haを示す。このように、パルスレーザは、リッド20aだけでなくパッケージ20bまでも溶解して溶接が可能である。しかしながら、この溶接方法では、パッケージ20bに大きな熱ストレスを与えることとなり、最悪の場合、パッケージ20bは、ひび割れを生じ、破損してしまう。
[本発明のレーザ溶接方法]
本実施例に係るレーザ溶接装置100及びワーク10では、本発明のレーザ溶接方法として、パッケージ10bに大きな熱ストレスをかけないレーザ溶接方法を実行する。このレーザ溶接方法では、リッド10aとパッケージ10bの間に予め、ろう材を挟み込んでおき、連続レーザをリッド10aに照射して、挟み込まれたろう材を溶解することにより、リッド10aとパッケージ10bを溶接する。以下、本発明のレーザ溶接方法について詳しく述べる。
まず、本実施例に係るワーク10の構造について詳しく述べる。図5は、本実施例に係るワーク10の拡大断面図である。リッド10aのパッケージ10bの縁と接する側の面には、例えば、銀(Ag)を材料とするろう材11が塗布されている。このろう材11の材料としては、銀の代わりに金錫(Au−Sn)を用いてもよい。
一方、パッケージ10bの縁上には、予め、タングステン(W)を材料とするタングステン層12、ニッケル(Ni)を材料とするニッケル層13、金(Au)を材料とする金層14の3つの層より構成される金属層が形成されている。金属とセラミックを、直接、溶接するのは一般的に困難な場合が多い。そこで、本実施例では、予め、セラミックを材料とするパッケージ10bの縁上に、このような金属層を形成しておくことで、ろう材11との親和性を高めておくこととしている。
パッケージ10bは、セラミックを材料として、作製されている。このため、まず、パッケージ10bの縁上には、セラミックと親和性の高いタングステンが、メタライズ法などを用いて、セラミックに焼付けされる。これにより、タングステン層12が形成される。タングステン層12上には、溶接時にパッケージ10bに発生する応力を緩衝するために、ニッケルがめっきされる。これにより、ニッケル層13が形成される。しかし、このニッケル層13の表面は、酸化や腐食を起こしやすい。もし、ニッケル層13が酸化や腐食を起こしている状態で、リッド10aとの溶接を行っても、その溶接が行われた部分は馴染みにくく、安定した強度を得ることは難しい。そこで、ニッケル層13の表面に、さらに、酸化や腐食に強い金(Au)をめっきすることで、金層14を形成し、ニッケル層13の表面の酸化や腐食を防ぐ。なお、ニッケル層13は、金と拡散を起こしやすく、密着強度が強いので、この点からも、タングステン層12と金層14の間には、ニッケル層13を設けるのが好適である。このように、パッケージ10bの縁上に、金属層を形成することで、ろう材11との親和性を高め、より効果的な溶接を行うことができる。
図6に、本発明のレーザ溶接方法におけるレーザビームの波形を示す。パッケージ10bの上部にリッド10aを矢印Bで示す方向に移動させて配置する作業が行われた後、この状態でレーザ溶接装置100によってレーザビームLBが照射される。レーザ溶接装置100より出射されるレーザビームLBとしては、パルスレーザではなく、連続レーザが用いられる。図6(a)は、矩形波形を有する連続レーザの一例を示す。この矩形波形を有する連続レーザは、パルスレーザと異なり、所定の周期Tの間、時間軸に対し、常に一定のパワーPcstで出射される。よって、連続レーザは、パッケージに大きな熱ストレスを与えるピークパワーを有さないので、パッケージにかかる熱ストレスを抑えることができる。本実施例では、レーザ溶接装置100より出射される連続レーザは、例えば、所定の周期Tが50ミリ秒程度であり、この所定の周期Tの間、常に一定のパワーを有する。
図6(b)は、溶接開始時に強めのパワーで出射され、時間の経過とともにパワーを弱めていく連続レーザの一例を示す。溶接開始時には、ワーク10の温度は低く、このワーク10の温度下でろう材11の温度を融点まで高めるために、このレーザの平均パワーPcよりも強めのパワーPmでレーザを出射する。時間の経過とともにワーク10は、レーザの照射による熱を蓄えることで温度を上げるので、それに伴ってレーザのパワーは、時間の経過とともに弱められていく。このようにすることで、溶接箇所の温度を一定に保ち、溶接箇所の溶け過ぎによる強度不足を防ぐことができる。この強めのパワーPmは、パルスレーザのピークパワーほどの強さを有するものではないので、このような波形の連続レーザであっても、パッケージにかかる熱ストレスを抑えることができる。
図7は、本発明のレーザ溶接方法による溶接の様子を示したワーク10の断面図である。この図7のワーク10の断面図は、パッケージ10bの縁に沿った断面図である。レーザ溶接装置100より出射されたレーザビームLBは、リッド10a上の照射位置10hbに照射される。リッド10aの照射位置10hbは、レーザビームLBが照射されることにより、熱せられる。
リッド10aは、コバールなどの合金で作製されているので、熱伝導率は高い。そのため、レーザビームLBをリッド10aに照射して、リッド10aを熱することにより、リッド10aとパッケージ10bによって挟み込まれているろう材11も熱することができる。これにより、ろう材11の温度は上昇し、ろう材11は、その融点を超えたところで溶解する。具体的には、図7に示すように、レーザビームLBが照射されることにより、リッド10aの照射位置10hbが熱せられる。その照射位置10hbの直下にあるろう材11の一部11hは、照射位置10hbの熱が伝えられることにより、熱せられ、温度が上昇し、その融点を超えたところで溶解する。リッド10aと金めっき層14は、この溶解したろう材11によって、溶接される。即ち、リッド10aとパッケージ10bは溶接される。言い換えれば、本発明における溶接方法とは、リッド10aとパッケージ10bを、溶解したろう材を接着剤として用いることにより、接着する方法である。
図8は、レーザビームLBのリッド10aにおける経路を示す。このように、レーザ溶接装置100は、レーザビームLBを、発振している所定の周期Tの間に、リッド10aに照射させると共に、その照射位置を経路Rに沿って、一周、移動させる。この経路Rは、リッド10a上のパッケージ10bの縁に沿った経路である。これにより、経路Rに沿ったろう材11はすべて溶解し、リッド10aとパッケージ10bは、溶解したろう材11によって完全に封止される。
このことから、レーザ溶接装置100のレーザビームLBのパワーPcstの大きさとしては、合金からなるリッド10aを通して、ろう材11が融点を超えて溶融する温度まで熱することができる程度のパワーを有すれば良く、リッド10aおよびパッケージ10bが溶融する温度まで熱する程のパワーを必要としない。よって、この点からみても、本発明の溶接方法では、先に述べた一般的なレーザ溶接方法と比較して、パッケージ10bが受ける熱ストレスは、小さくて済み、パッケージ10bの破壊を防ぐことができる。
なお、溶接開始時には、ろう材11の温度は低いので、レーザビームLBを照射することによっても、ろう材11の温度を融点まで十分に上げることができない場合がある。このような場合を想定して、リッド10aに対し、経路Rで一周、レーザビームLBの照射を行った後、さらに加えて、溶接開始時にレーザビームLBを照射した位置に対して、レーザビームLBを再度、照射するとしてもよい。
また、リッド10aに対し、経路Rで一周、レーザビームLBの照射を行った後であっても、リッド10aとパッケージ10bが、十分に溶接されていない場合がある。このような場合には、さらに加えて、レーザ溶接装置100は、レーザビームLBのパワーPcstの調整を行った後、リッド10aに対し、レーザビームLBの照射を再び、経路Rで行うこととしてもよい。
レーザ溶接装置の概略構成を示すブロック図である。 ワークの概略構成を示す斜視図である。 レーザビーム出射装置の概略構成を示す図である。 一般的なレーザ溶接方法に係るレーザ溶接方法を示す図である。 本発明の実施例に係るワークの部分断面図である。 本発明の実施例に係るレーザビームの波形である。 本発明のレーザ溶接方法に係るレーザ溶接方法を示す図である。 本発明のレーザ溶接方法に係るレーザ溶接方法を示す図である。
符号の説明
1 レーザビーム出射装置
2 コントローラ
3 テーブル
10 ワーク
10a リッド
10b パッケージ
100 レーザ溶接装置
GM1、GM2 ガルバノミラー
L レーザ発振器
LB レーザビーム

Claims (6)

  1. レーザビームを照射して、ワークに対して溶接を行うレーザビーム出射手段と、
    前記レーザビームが照射されるワーク上の位置を移動させる照射位置変更手段と、を備え、
    前記レーザビームは、溶接のための照射時間の間、常に一定のパワーで出射されることを特徴とするレーザ溶接装置。
  2. レーザビームを照射して、ワークに対して溶接を行うレーザビーム出射手段と、
    前記レーザビームが照射されるワーク上の位置を移動させる照射位置変更手段と、を備え、
    前記レーザビームは、溶接のための照射時間の間、ワークの溶接箇所が一定の温度となるパワーで出射されることを特徴とするレーザ溶接装置。
  3. 前記ワークは、リッドとパッケージより構成され、
    前記リッドと前記パッケージの間には、ろう材が設けられ、
    前記レーザビームの照射によって、前記ろう材を溶解することにより、前記リッドと前記パッケージを溶接することを特徴とする請求項1又は2に記載のレーザ溶接装置。
  4. 前記パッケージの縁上には、金属層が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のレーザ溶接装置。
  5. レーザビームを照射して、ワークに対して溶接を行うレーザビーム出射工程と、
    前記レーザビームが照射されるワーク上の位置を移動させる照射位置変更工程と、を備え、
    前記レーザビームは、溶接のための照射時間の間、常に一定のパワーで出射されることを特徴とするレーザ溶接方法。
  6. レーザビームを照射して、ワークに対して溶接を行うレーザビーム出射工程と、
    前記レーザビームが照射されるワーク上の位置を移動させる照射位置変更工程と、を備え、
    前記レーザビームは、溶接のための照射時間の間、ワークの溶接箇所が一定の温度となるパワーで出射されることを特徴とするレーザ溶接方法。
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