JP2016127814A - 麺類の製造方法及び当該製造方法により製造される麺類 - Google Patents

麺類の製造方法及び当該製造方法により製造される麺類 Download PDF

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Abstract

【課題】粘弾性に富んだ食感を有し、風味が向上され、且つ製麺適性が向上された麺類の製造方法を提供すること。【解決手段】原料の一部を用いて種生地を作製する工程を含む麺類の製造方法であり、前記種は、全穀粉原料100質量部に対し0.2〜18質量部の種用穀粉と、前記種用穀粉100質量部に対し100〜500質量部の水と、を50〜98℃に捏ね上げる工程により得られる麺類の製造方法を提供する。【選択図】なし

Description

本発明は、麺類の製造方法及び当該製造方法により製造される麺類に関する。
近年、麺類の市場では、粘弾性に富んだ食感や、滑らかなのど越しなどといった良好な品質が消費者から要求され、このような品質の優れた麺類を製造する方法が多種多様に提供されている。
当該麺類の製造方法の一つとして、湯捏ね製法が一般的に知られている。この湯捏ね製法とは、ミキシングの工程で水の代わりに熱湯又は湯を使って麺生地を作製する方法をいい、これにより麺生地の一部が糊化(α化)され、粘弾性に富んだ良好な食感を有する麺類を製造することができる。
また、麺類の品質改良のための製造方法の一つとして、特許文献1に開示されたものが知られている。この特許文献1に示された方法は、粘弾性に富んだ食感を有し、風味に優れた麺類を製造するために、小麦粉と水分とを含有し、温度が40〜150℃である前生地を製造する工程と、この前生地に小麦粉をさらに加えて製造した本生地を使用して麺線を製造する工程とを含んでいる。
特開2004−105150号公報
このような従来の食感や風味の改良を目的とした麺類の製造方法において、製麺適性の改良に関しても着目した技術は存在せず、また、製麺適性を目的とした製造方法において、食感や風味の改良に関しても着目した技術は存在していなかった。
特に、湯捏ね製法の如く麺生地の一部を予め糊化させる製法では、常時均質な製品を得ることが難しく、また加工適性が劣るため職人による生地状態の管理や手作業による調整が必要となる場合があった。
これに対し、本発明は、麺類の食感や風味の改良及び製麺適性の改良の両方を実現可能とする麺類の製造技術を提供する。
すなわち、本発明は、原料の一部を用いて種生地を作製する工程を含む麺類の製造方法であり、前記種生地は、全穀粉原料100質量部に対し0.2〜18質量部の種用穀粉と、前記種用穀粉100質量部に対し100〜500質量部の水と、を50〜98℃に捏ね上げる工程により得られる麺類の製造方法に関する。
また、この麺類の製造方法において、前記種生地を冷却する工程を含んでいてもよい。
更に、前記麺類の製造方法において、茹上加工又は蒸熱加工の工程を含んでいてもよい。
また、本発明は、前記麺類の製造方法により製造される麺類にも関する。
本発明によれば、粘弾性に富んだ食感を有し、風味が向上され、且つ製麺適性に優れた麺類に関する製造方法を提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の実施形態の一例を示したものであり、これにより本発明の範囲が狭く解釈されることはない。
本願において、「製麺適性」とは、製麺工程での加工適性に加えて、ミキシング段階までの生地品質のフレに由来する最終製品の品質のフレ幅が小さいことをいう。また本願における「製麺工程での加工適性」は、適正な生地状態の許容幅が狭い大量製造における製麺工程での加工適性に重点を置いている。なお、本願において、「大量製造」とは、機械製麺によりミキシングから製麺までを連続的に一括して行う工業的な製造のことをいい、概ね1袋ミキサー(穀粉25kg仕込み)以上の規模で実施される製造のことである。
本発明に係る麺類の製造方法は、原料の一部を用いて種生地を作製する工程を含む麺類の製造方法であり、前記種生地は、全穀粉原料100質量部に対し0.2〜18質量部の種用穀粉と、前記種用穀粉100質量部に対し100〜500質量部の水と、を50〜98℃に捏ね上げる工程により得られる。
前記穀粉原料としては、特に限定されず、通常麺類に使用される穀粉から、目的の麺類の種類に応じて適宜選択すればよい。例えば、小麦粉(強力粉、準強力粉、中力粉、薄力粉、デュラム由来のものを含む)、ライ麦粉、大麦粉、米粉及びそば粉などの公知の穀粉から、1種又は2種以上を選択して用いることができる。
前記種生地は、麺類に使用する穀粉原料(「全穀粉原料」ともいう)の一部(「種用穀粉」ともいう)を用いて調製される。種用穀粉としては、当該穀粉原料の一部であれば特に限定されない。例えば、穀粉原料として、小麦粉とそば粉を使用する場合であれば、種用穀粉には、小麦粉又はそば粉を単独、あるいは小麦粉とそば粉を任意の配合割合(原料配合と異なってもよい)で調整したものを使用することができる。
また種生地の作製に用いる水は、通常麺類の製造方法で用いられるものであれば特に限定されない。例えば、食塩やかん水を溶解した水を使用してもよい。
なお、種生地の作製に用いる原料には、本発明の効果を損なわない範囲であれば、前記種用穀粉及び水以外の原料を配合してもよく、例えば、食塩、糖類、澱粉などの通常麺類の製造方法で使用される原料が挙げられる。
前記種用穀粉は、全穀粉原料100質量部に対し0.2〜18質量部用いることが好ましく、より好ましくは前記全穀粉原料100質量部に対し、0.4〜18質量部であり、更に好ましくは0.4〜15質量部である。前記全穀粉原料に対する種用穀粉の割合を前記範囲とすることで、従来の麺類の製造方法に比べ、粘弾性に富んだ食感を有し、風味が向上され、且つ製麺適性が向上された麺類を製造することができる。
また、前記種用穀粉と混合する水は、当該種用穀粉100質量部に対し100〜500質量部で用いることが好ましく、より好ましくは前記種用穀粉100質量部に対し、100〜400質量部であり、更に好ましくは100〜300質量部である。前記種用穀粉に対して水を前記範囲で用いることで、種生地中の澱粉が適正な糊化状態となり、もって粘弾性に富んだ食感を有し、風味が向上され、且つ製麺適性が向上された麺類を製造することができる。
種用穀粉に対する加水量が多くなるに従い、作製される種生地の性状は、粘弾性のある生地状態から糊状のペースト生地やバッター状の生地へと変化していくことになる。糊状のペースト生地の状態になると、得られる麺類の弾力が弱く粘弾性のバランスが崩れた食感となり好ましくない。またバッター状の生地の状態では、粘弾性のある食感は全く得られなくなってしまう。また糊状のペースト生地やバッター状の生地は取扱い難い等の課題も生じる。そのため、種用穀粉100質量部に対する加水量は500質量部以下が好ましく、400質量部以下がより好ましく、300質量部以下が更に好ましい。一方で、種用穀粉に対する加水量が不足すると、種用穀粉に含まれる澱粉を適正な糊化状態とすることが難しくなり、得られる麺類は粘弾性に乏しい食感(食感改良効果が得られない)となり好ましくない。そのため、種用穀粉100質量部に対する加水量は100質量部以上とするのが好ましい。
前記種用穀粉と水とを混合して種生地を作製する際には、50〜98℃に捏ね上げることが好ましく、更には60〜80℃に捏ね上げることがより好ましい。前記種生地の捏上温度を前記範囲とすることで、前記種用穀粉に含まれる澱粉が適正な糊化状態となり、その結果粘弾性に富んだ食感を有し、風味が向上され、且つ製麺適性が向上された麺類を製造することができる。一方、種生地の捏上温度が50℃よりも低い場合には、十分な糊化状態が得られず、その結果粘弾性に富んだ食感の麺類を製造することができない。
前記種用穀粉と水とを50〜98℃に捏ね上げる方法としては、公知の方法であれば特に限定されず、前記種用穀粉に加熱された水(好ましくは60℃以上の湯又は熱湯)を加えて捏ね上げる方法や、加温しながら捏ね上げる方法などを採用することができる。
捏ね上げられた種生地は、粗熱を取ってから次工程に供するのが望ましく、常温以下の温度帯で使用されるのがより好ましい。そのため、前記種生地の作製工程には、作製された種生地を冷却する工程を含んでいてもよい。冷却方法としては、公知の冷却方法を用いることができ、例えば、前記種生地を常温(例えば、室温環境下)にて放置してもよく、また冷蔵(例えば、0〜5℃)もしくは冷凍(例えば、−18〜−25℃)の温度帯で一定時間保管してもよい。また冷却に要する時間を短縮するために、種生地を適宜分割してから冷却を行うこともできる。次工程での使い勝手を考慮すると、種生地が凍結されない条件が好ましく、常温もしくは冷蔵の温度帯で冷却を行うのが好ましい。また、例えば冷蔵温度帯で冷却する場合には、前日に種生地を作製し、翌日に製麺工程を実施する等の手段を取ることができる。
本発明に係る麺類の製造方法は、前記種生地の作製工程を含む以外は、通常の製麺工程を適用すればよい。即ち、前記種生地を原料の一部として、残余の原料と共に混合して麺生地を作製することができる。また、通常の製麺工程としては、例えば、作製した麺生地を熟成させる工程、前記麺生地を圧延・打抜きにより麺皮類に成形する工程、前記麺生地を圧延・切出しもしくは押出しにより麺線に成形する工程、前記麺線を乾燥させる工程、前記麺線を油揚加工する工程、前記麺線を茹上加工又は蒸熱加工する工程、前記茹上加工又は蒸熱加工された麺線を冷凍する工程などが挙げられる。
本発明に係る麺類の製造方法には、当該製造方法により製造された麺類を加熱する工程を含んでいてもよい。加熱する方法としては、公知の加熱方法を用いることができ、例えば、麺類を茹でる方法、麺類を蒸す方法、麺類を油揚げする方法などが挙げられる。茹で・蒸し等の加熱処理済みの麺類において本発明の効果が特に顕著に発揮されるため、本発明に係る麺類の製造方法では、茹上加工又は蒸熱加工の工程を含めることが好ましい。
本発明における前記穀粉原料、水以外の原料としては、通常麺類に使用される原材料であれば特に制限なく使用することができ、例えば、食塩、糖類、澱粉等が挙げられる。
本発明は、前記製造方法により製造された麺類にも関する。麺類としては、特に限定されず、小麦粉等の穀粉類を主原料として製麺、成形したもの及び、成形後「茹で」、「蒸し」、「油揚げ」、「乾燥」等の加工を行ったものを含み、例えば、うどん、そば、中華麺、パスタ、そうめん、冷麦、餃子皮等の皮もの、生麺、乾麺、半生麺、茹麺、蒸麺、LL(ロングライフ)麺、冷凍麺、即席麺などが挙げられる。
以下、実施例に基づいて本発明を更に詳細に説明する。なお、以下に説明する実施例は、本発明の代表的な実施例の一例を示したものであり、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
後述する実施例において用いた原料を以下に示す。
小麦粉(中力粉):奥本製粉株式会社製「麺京美人」
小麦粉(準強力粉):昭和産業株式会製「中華のちから 剛」
小麦粉(強力粉):奥本製粉株式会社製「ヘルメス」
加工タピオカ澱粉:敷島スターチ株式会社製「SF−2800」
そば粉:日穀製粉株式会社製「金寿(月)」
デュラム小麦粉:昭和産業株式会社製「シルクロード」
かんすい:有限会社太洋食化学製「花印かんすい」
乾燥卵白:キユーピータマゴ株式会社製「乾燥卵白 Mタイプ No.5」
油:昭和産業株式会社製「オレインリッチ」
ソース:オタフクソース株式会社製「焼そばソース」
[実施例1]
(種生地作製工程)
原料小麦粉(中力粉)100質量部のうちの8質量部に、95℃の熱湯12質量部を加え、ミキサーで5分間混捏し、種生地を得た。当該種生地の捏上温度は65℃であった。当該種生地は、室温にて粗熱を取り、次工程に供した。
(製麺工程)
下記表1に示す原料をミキサーにて15分間混合した後、ロール式製麺機にて圧延し、切刃角10番で切り出し、麺線の厚みが2.70mmの生うどんを得た。得られた生うどんを熱湯で9分間茹でた後、水洗いして冷却し、実施例1の茹でうどんを製造した。
[実施例2]
(種生地作製工程)
原料小麦粉(中力粉)100質量部のうちの8質量部に、60℃の湯12質量部を加え、加温しながら混捏し、種生地を得た。当該種生地の捏上温度は70℃であった。当該種生地は、室温にて粗熱を取り、次工程に供した。
(製麺工程)
下記表1に示す原料を用いて、実施例1の製麺工程と同様の手順で実施例2の茹でうどんを製造した。
[比較例1,2、対照例1]
下記表1に示す原料を用いて、実施例1の製麺工程と同様の手順で混合、圧延、切り出し等を行い、比較例1,2及び対照例1の茹でうどんを製造した。比較例1は湯捏ね製法、比較例2は加工タピオカ澱粉を配合する製法、対照例1は常法により得られる茹でうどんである。
4℃で24時間冷蔵保存した、実施例1,2、比較例1,2及び対照例1の茹でうどんを熱湯で1分間茹でた後、得られた温かい状態の茹でうどんについて、対照例1を対照とした以下の評価基準に従って、食感、風味及び製麺適性を評価した。評価結果を下記表1に示す。
(食感)
5:対照例と比べて粘弾性が強い
4:対照例と比べて粘弾性がやや強い
3:粘弾性が対照例と同程度
2:対照例と比べて粘弾性がやや弱い
1:対照例と比べて粘弾性が弱い
(風味)
5:対照例と比べて風味が強い
4:対照例と比べて風味がやや強い
3:風味が対照例と同程度
2:対照例と比べて風味がやや弱い
1:対照例と比べて風味が弱い
(製麺適性)
○:対照例と同程度に良好
△:対照例よりやや劣る
×:対照例より劣る
Figure 2016127814
実施例1,2は、対照例1よりも食感及び風味が優れており、かつ、対照例1と同程度に製麺適性が良好であった。種用穀粉と水とを捏ね上げる際に、実施例1のように種用穀粉に熱湯を加えて捏ね上げても、実施例2のように種用穀粉に湯を加えて加温下で捏ね上げても、常法により得られる麺類と同程度に製麺適性が良好でありながら、食感及び風味が優れた麺類が得られることが確認された。これに対して、湯捏ね製法を用いた比較例1は、対照例1よりも食感及び風味は良好であったが、対照例1よりも製麺適性が劣っていた。加工タピオカ澱粉を配合した比較例2は、対照例1と比較して食感は良好であったが風味は劣り、また、対照例1よりも製麺特性がやや劣っていた。このように、本発明に係る麺類の製造方法を用いることで、常法により得られる麺類と同程度に製麺適性が良好でありながら、食感及び風味が優れた麺類が得られることが確認された。
[実施例3〜9、比較例3]
下記表2に示す原料配合にて、実施例1の種生地作製工程及び製麺工程と同様の手順で実施例3〜9及び比較例3の茹でうどんを製造した。実施例3〜9及び比較例3の種生地の捏上温度は65±1℃であった。
4℃で24時間冷蔵保存した、実施例3〜9及び比較例3の茹でうどんを熱湯で1分間茹でた後、得られた温かい状態の茹でうどんについて、実施例1と同様に食感、風味及び製麺適性を評価した。評価結果を下記表2に示す。
Figure 2016127814
種生地に用いる種用穀粉の割合を全穀粉原料100質量部に対し0.4〜18質量部とした実施例3〜9は、対照例1よりも食感及び風味が良好で、かつ、対照例1と同程度に製麺適性が良好であった。これに対して、種生地に用いる種用穀粉の割合を全穀粉原料100質量部に対し20質量部とした比較例3は、対照例1よりも食感及び製麺適性が劣っていた。このように、本発明の麺類の製造方法で用いる種生地は、全穀粉原料100質量部に対し0.4〜18質量部の穀粉(種用穀粉)により調製することで、常法により得られる麺類と同程度に製麺適性が良好でありながら、食感及びは風味が優れた麺類が得られることが確認された。
[実施例10〜13、比較例4,5]
次に、種用穀粉に対する加水量の適正値の検討を行った。
下記表3に示す原料配合にて、実施例1の種生地作製工程及び製麺工程と同様の手順で実施例10〜13及び比較例4,5の茹でうどんを製造した。種生地作製では、捏上温度が65±1℃になるように熱湯の温度を適宜調整した。また種用穀粉(中力粉)100質量部に対して添加する水(熱湯)の量は、実施例10では100質量部、実施例11では300質量部、実施例12では400質量部、実施例13では500質量部、比較例4では80質量部、比較例5では550質量部であった。
4℃で24時間冷蔵保存した、実施例10〜13及び比較例4,5の茹でうどんを、熱湯で1分間茹でた後、得られた温かい状態の茹でうどんについて、実施例1と同様に食感、風味及び製麺適性を評価した。評価結果を下記表3に示す。
Figure 2016127814
種用穀粉100質量部に対し100〜500質量部の水を用いた実施例10〜13は、対照例1よりも食感及び風味が良好で、かつ、対照例1と同程度に製麺適性が良好であった。これに対して、種用穀粉100質量部に対し80質量部の水を用いた比較例4は、対照例1と比較して食感と製麺適性は同等で、風味は良好であった。種用穀粉100質量部に対し550質量部の水を用いた比較例5は、食感、風味及び製麺適性が対照例1と同程度であった。なお、比較例5の種生地は、糊状のペースト生地であった。このように、本発明の麺類の製造方法で用いる種生地は、種用穀粉100質量部に対し100〜500質量部の水を用いて調製することで、常法により得られる麺類と同程度に製麺適性が良好でありながら、食感及び風味が優れた麺類が得られることが確認された。
[実施例14]
(種生地作製工程)
原料小麦粉(強力粉+デュラム小麦粉)100質量部のうちの強力粉8質量部に、95℃の熱湯12質量部を加え、ミキサーで5分間混捏し、種生地を得た。当該種生地の捏上温度は65℃であった。当該種生地は、室温にて粗熱を取り、次工程に供した。
(製麺工程)
下記表4に示す原料をミキサーにて15分間混合した後、ロール式製麺機にて圧延し、切刃角16番で切り出し、麺線の厚みが2.00mmの生パスタを得た。得られた生パスタを熱湯で2分間茹でた後冷却し、実施例14の茹でパスタを製造した。
[比較例6,7、対照例2]
下記表4に示す原料を用いて、実施例14の製麺工程と同様の手順で、比較例6,7及び対照例2の茹でパスタを製造した。比較例6は湯捏ね製法、比較例7は加工タピオカ澱粉を配合する製法、対照例2は常法により得られる茹でパスタである。
4℃で24時間冷蔵保存した、実施例14、比較例6,7及び対照例2の茹でパスタを熱湯で1分間茹でた後、得られた温かい状態の茹でパスタについて、対照例2を対照として、実施例1と同様に食感、風味及び製麺適性を評価した。評価結果を下記表4に示す。
Figure 2016127814
上記表4に示すように、パスタにおいても本発明に係る麺類の製造方法を用いることで、常法により得られる麺類と同程度に製麺適性が良好でありながら、食感及び風味が優れた麺類が得られることが確認された。
[実施例15]
(種生地作製工程)
原料小麦粉(準強力粉)100質量部のうちの8質量部に、95℃の熱湯12質量部を加え、ミキサーで5分間混捏し、種生地を得た。当該種生地の捏上温度は65℃であった。当該種生地は、室温にて粗熱を取り、次工程に供した。
(製麺工程)
下記表5に示す原料をミキサーにて15分間混合した後、ロール式製麺機にて圧延し、切刃角22番で切り出し、麺線の厚みが1.50mmの生中華麺を得た。得られた生中華麺を蒸し器で6分間蒸した後冷却を行い、蒸し中華麺を得た。その後、以下の工程(A)〜(D)によって焼きそばを得た。
(A)油5gをフライパンに入れて、1分中火で加熱する。
(B)上記(A)に上記蒸し中華麺300gを入れて、1分30秒焼成する。
(C)上記(B)に水10gを入れ、1分焼成する。
(D)上記(C)にソース60gを入れ、30秒焼成する。
得られた焼きそばを急速冷凍し、実施例15の冷凍焼きそばを製造した。
[比較例8,9、対照例3]
下記表5に示す原料を用いて、実施例15の製麺工程と同様の手順で、比較例8,9及び対照例3の冷凍焼きそばを製造した。比較例8は湯捏ね製法、比較例9は加工タピオカ澱粉を配合する製法、対照例3は常法により得られる冷凍焼きそばである。
実施例15、比較例8,9及び対照例3の冷凍焼きそばを−20℃で24時間冷凍保存した後、電子レンジで加熱して得られた焼きそばについて、対照例3を対照として、実施例1と同様に食感、風味及び製麺適性を評価した。評価結果を下記表5に示す。
Figure 2016127814
上記表5に示すように、本発明に係る麺類の製造方法を用いることで、冷凍麺の場合にも、常法により得られる麺類と同程度に製麺適性が良好でありながら、食感及び風味が優れた麺類が得られることが確認された。
[実施例16]
(種生地作製工程)
原料穀粉(強力粉+そば粉)100質量部のうちの強力粉4質量部に、95℃の熱湯6質量部を加え、ミキサーで5分間混捏し、種生地を得た。当該種生地の捏上温度は65℃であった。当該種生地は、室温にて粗熱を取り、次工程に供した。
(製麺工程)
下記表6に示す原料をミキサーにて15分間混合した後、ロール式製麺機にて圧延し、切刃角18番で切り出し、麺線の厚みが1.50mmの生そばを得た。得られた生そばを熱湯で2分間茹でた後、水洗いして冷却し、実施例16の茹でそばを製造した。
[実施例17]
(種生地作製工程)
原料穀粉(強力粉+そば粉)100質量部のうちの強力粉6質量部+そば粉2質量部に、95℃の熱湯10質量部を加え、ミキサーで5分間混捏し、種生地を得た。当該種生地の捏上温度は65℃であった。当該種生地は、室温にて粗熱を取り、次工程に供した。
(製麺工程)
下記表6に示す原料を用いて、実施例16の製麺工程と同様の手順で、実施例17の茹でそばを製造した。
[対照例4]
下記表6に示す原料を用いて、実施例16の製麺工程と同様の手順で、対照例4の茹でそばを製造した。対照例4は常法により得られる茹でそばである。
4℃で24時間冷蔵保存した、実施例16,17及び対照例4の茹でそばを熱湯で1分間茹でた後、得られた温かい状態の茹でそばについて、対照例4を対照として、実施例1と同様に食感、風味及び製麺適性を評価した。評価結果を下記表6に示す。
Figure 2016127814
上記表6に示すように、そばにおいても、本発明に係る麺類の製造方法を用いることで、常法により得られる麺類と同程度に製麺適性が良好でありながら、食感及び風味が優れた麺類が得られることが確認された。また、種用穀粉として小麦粉以外にそば粉を配合した場合でも、同様に食感、風味及び製麺適性が良好な麺類が得られることが確認された。

Claims (4)

  1. 原料の一部を用いて種生地を作製する工程を含む麺類の製造方法であり、
    前記種生地は、全穀粉原料100質量部に対し0.2〜18質量部の種用穀粉と、前記種用穀粉100質量部に対し100〜500質量部の水と、を50〜98℃に捏ね上げる工程により得られる麺類の製造方法。
  2. 更に、前記種生地を冷却する工程を含む請求項1記載の麺類の製造方法。
  3. 更に、茹上加工又は蒸熱加工の工程を含む請求項1又は2記載の製造方法。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の製造方法により製造される麺類。
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