JP2016124579A - 二重筒体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】外筒2と、外筒の中心軸Oと同軸に配置され、且つ外筒に対する中心軸に沿った相対移動により外筒の内側に配置される内筒3とを備え、外筒及び内筒のうちの一方には、外筒及び内筒のうちの他方に向けて径方向に突出する係合凸部20が形成され、外筒及び内筒のうちの他方には係合凸部が挿通する係合凹部40が形成され、係合凸部における径方向の突端には、該突端から周方向に向けて突出し、外筒及び内筒のうちの他方に形成された被係止部42に対して径方向から係止する突起部22が形成されている二重筒体1を提供する。
【選択図】図1
Description
係止用凸部は、内キャップの外周面に周方向に沿って延びるように横長に形成され、キャップ軸を挟んで径方向に向かい合うように配置されている。係止用凹部は、係止用凸部に対応して、外キャップの内周面に周方向に沿って延びるように横長に形成されると共に、キャップ軸を挟んで径方向に向かい合うように配置されている。
従って、係止用凹部内に係止用凸部を嵌め込むように、内キャップに外キャップを外嵌させることで、周方向に位置決めしながら両キャップを組み合わせることができる。
具体的には、外キャップに径方向の外力が加わると、外キャップのうち外力が加わった部分が径方向内側(内キャップ側)に凹むように変形し、この変形による影響によって、外キャップのうち外力が加わっていない部分が径方向外側に膨らむように変形する。従って、外キャップが部分的に内キャップから径方向に離間してしまい、それによって係止用凸部が係止用凹部内から離脱して、両者の係合が外れ易かった。従って、内キャップと外キャップとの組み合わせ性能(セット性)が悪いものであった。
(1)本発明に係る二重筒体は、外筒と、前記外筒の中心軸と同軸に配置され、且つ前記外筒に対する前記中心軸に沿った相対移動により前記外筒の内側に配置される内筒と、を備え、前記外筒及び前記内筒のうちの一方には、前記外筒及び前記内筒のうちの他方に向けて径方向に突出する係合凸部が形成され、前記外筒及び前記内筒のうちの他方には前記係合凸部が挿通する係合凹部が形成され、前記係合凸部における径方向の突端には、該突端から周方向に向けて突出し、前記外筒及び前記内筒のうちの他方に形成された被係止部に対して径方向から係止する突起部が形成されていることを特徴とする。
従って、係合凹部内から係合凸部が離脱して、両者の係合が外れることを防止でき、二重に組み合わせた内筒及び外筒のセット性を維持することができる。
しかも、係合凸部の横幅は、全長に亘って均一ではなく、係合凹部内に挿通しはじめる係合凸部の始端側から、係合凹部内への挿通が完了する係合凸部の終端側に向かうにしたがって漸次幅広となるように、中心軸に沿って一定の勾配がついた状態で形成されている。従って、内筒及び外筒の組み合わせの初期段階では、係合凹部内に係合凸部を抵抗少なく挿通させることができ、組み合わせが進むにつれて、次第に抵抗を強くしながら挿通させて両者を密に係合させることができる。これにより、最終的には係合凸部及び係合凹部を強固に係合させ合うことができ、二重に組み合わせた内筒及び外筒のセット性をさらに強固に維持することができる。
図1及び図2に示すように、本実施形態の二重キャップ1は、筒状の外キャップ(外筒)2と、外キャップ2の内側に一部が配置され、外キャップ2に対して周方向に位置決めされた状態で組み合わされる有頂筒状の内キャップ(内筒)3と、を備えている。
また、外キャップ2及び内キャップ3は、キャップ軸Oに沿った相対的な移動によって互いに組み合わされて二重キャップ1を構成する。
但し、螺着に限定されるものではなく、例えば装着筒10をアンダーカット嵌合により容器100の口部101に装着させても構わない。また、図示の例では、装着筒10における頂壁部10aが容器100の口部101の上端開口縁上に接しているが、頂壁部10aと容器100の口部101との間には間隔があいていても構わない。
なお、本実施形態では、容器100の胴部形状が第1外郭筒11の形状に対応して横断面視楕円状に形成されている。但し、第1外郭筒11や容器100の胴部形状は楕円状に限定されるものではなく、円筒状等、用途に応じて適宜変更して構わない。
具体的には、係合凸部20は長軸方向L1に沿って並び、キャップ軸Oを挟んで向かい合うように一対形成されている。係合凸部20は、縦リブ21及び突起部22を備え、周方向に沿った横幅よりもキャップ軸Oに沿った長さが長くなるように全体的に縦長に形成されている。
図示の例では、突起部22は、周方向に沿った横幅W2が内キャップ3に向かうにしたがって漸次幅広となるように平面視テーパ状に形成されている。つまり、突起部22は、径方向内側に向けて横幅W2が漸次幅広となる末広がりのくさび状に形成されている。従って、突起部22のうち、第1外郭筒11を向く面部22aが周方向の外側に向かうにしたがって漸次、径方向内側に向けて延びる傾斜面とされている。
これにより、内キャップ3は、挿入筒33を第1外郭筒11の内部に挿入させながら、例えば外キャップ2に対して上方から組み合わせることが可能とされている。従って、内キャップ3は、挿入筒33だけが外キャップ2内に配置され、それ以外の第2外郭筒32及び天板部30が外キャップ2の上方に露出した状態で外キャップ2に対して二重に組み合わされる(図1及び図2参照)。
この係合孔40は、挿入筒33を径方向に貫通するように形成されていると共に、周方向に沿った横幅よりもキャップ軸Oに沿った長さが長くなるように全体的に縦長のスリット状に形成されている。この際、係合孔40は、係合凸部20の全長と同一の長さで形成され、且つ下方に開口するように形成されている。
これにより、例えば内キャップ3を外キャップ2に対して上方から組み合わせる際に、係合孔40内に係合凸部20を下方から進入させながら挿通させ、それにより係合孔40と係合凸部20とを係合させることができる。
孔部41は、周方向に沿った横幅W3が縦リブ21の横幅W1よりも僅かに大きく形成されている。なお、孔部41は、周方向に沿った横幅W3が全長に亘って均一ではなく、縦リブ21に対応して上方から下方に向かうにしたがって漸次幅広となるように一定の勾配がついた状態で形成されている(図12参照)。
次に、上述したように構成された二重キャップ1の作用について説明する。
本実施形態の二重キャップ1によれば、外キャップ2と内キャップ3とをキャップ軸Oに沿って組み合わせる際に、図1及び図2に示すように、外キャップ2に形成された係合凸部20を内キャップ3に形成された係合孔40内に挿通させて、両者を互いに係合させることができるので、外キャップ2と内キャップ3とを周方向に位置決めした状態で二重に組み合わせることができる。
具体的には、外キャップ2の第1外郭筒11における短軸方向L2に位置する部分に、径方向外側から外力が加わった場合、その外力の影響を受けて外キャップ2が変形し、第1外郭筒11における長軸方向L1に位置する部分が径方向外側に向けて膨らみ易い。しかしながら、突起部22の面部22aが係合孔40の傾斜面42に対して径方向内側から係止しているので、第1外郭筒11が径方向外側に移動することを規制することができ、外キャップ2の変形を抑制することができる。
さらに、係合凸部20及び係合孔40がそれぞれ縦長に形成されているので、広範囲に亘って係合凸部20及び係合孔40を係合することができ、安定した状態で外キャップ2と内キャップ3とを周方向に位置決めした状態で二重に組み合わせることができる。
従って、外キャップ2及び内キャップ3の組み合わせの初期段階では、係合孔40内に係合凸部20を抵抗少なく挿通させることができ、組み合わせが進むにつれて、次第に抵抗を強くしながら挿通させて、係合凸部20と係合孔40とを密に係合させることができる。これにより、最終的には係合凸部20及び係合孔40を強固に係合させ合うことができ、二重に組み合わせた外キャップ2及び内キャップ3のセット性をさらに強固に維持することができる。
特に、係合孔40における孔部41の横幅W3も上方から下方に向かうにしたがって漸次幅広となるように一定の勾配がついて形成されているので、上述した作用効果をより顕著に奏功することができる。
なお、この場合には、例えば内キャップ3における挿入筒33の外周面に係合凸部20を形成し、外キャップ2における第1外郭筒11に係合孔40を形成すれば良い。
この場合には、内キャップ3の挿入筒33に傾斜面42を設けずに、突起部22を挿入筒33の内周面に対して径方向内側から係止させれば良い。この場合には、挿入筒33の内周面を被係止部として機能させることができ、同様の作用効果を奏功することができる。但し、突起部22の形状をくさび状とすることで、くさび効果を得ることができるので、より好ましい。
1…二重キャップ(二重筒体)
2…外キャップ(外筒)
3…内キャップ(内筒)
20…係合凸部
22…突起部
40…係合孔(係合凹部)
42…傾斜面(被係止部)
Claims (3)
- 外筒と、
前記外筒の中心軸と同軸に配置され、且つ前記外筒に対する前記中心軸に沿った相対移動により前記外筒の内側に配置される内筒と、を備え、
前記外筒及び前記内筒のうちの一方には、前記外筒及び前記内筒のうちの他方に向けて径方向に突出する係合凸部が形成され、
前記外筒及び前記内筒のうちの他方には前記係合凸部が挿通する係合凹部が形成され、
前記係合凸部における径方向の突端には、該突端から周方向に向けて突出し、前記外筒及び前記内筒のうちの他方に形成された被係止部に対して径方向から係止する突起部が形成されていることを特徴とする二重筒体。 - 請求項1に記載の二重筒体において、
前記係合凸部及び前記係合凹部は、周方向に沿った横幅よりも前記中心軸に沿った長さが長くなるように前記中心軸に沿って縦長に形成され、
前記係合凸部の横幅は、前記中心軸に沿って前記係合凸部を前記係合凹部内に挿通する過程において、前記係合凹部内に挿通しはじめる前記係合凸部の始端側から、前記係合凹部内への挿通が完了する前記係合凸部の終端側に向かうにしたがって漸次幅広となるように形成されていることを特徴とする二重筒体。 - 請求項1又は2に記載の二重筒体において、
前記突起部は、前記外筒及び前記内筒のうちの一方を向く面部が周方向の外側に向かうにしたがって漸次、前記外筒及び前記内筒のうちの他方に向けて延びることで、前記中心軸方向から見た平面視でテーパ状に形成され、
前記被係止部は、前記係合凹部の内面に一体に形成されると共に前記突起部に対して逆テーパ状に形成され、前記突起部における前記面部が径方向から当接する傾斜面であることを特徴とする二重筒体。
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