JP2016123414A - 加熱野菜含有食品及びその製造方法並びに加熱野菜含有食品用調味料 - Google Patents

加熱野菜含有食品及びその製造方法並びに加熱野菜含有食品用調味料 Download PDF

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律彰 山田
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牧子 飯田
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Mariko Jufuku
麻里子 壽福
美砂 丹▲羽▼
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Abstract

【課題】野菜そのものの自然な甘味が引き立てられた加熱野菜含有食品及びその製造方法、並びに加熱野菜含有食品用調味料等の提供。
【解決手段】加熱された(A)ジャガイモ及びタマネギから選択される1種の野菜、並びに(B)アスパルテーム及びアセスルファムカリウムから選択される1種の甘味料を含有する、前記(A)を主体とする加熱野菜含有食品であって、前記(A)がジャガイモである場合、前記(B)はアスパルテームであり、前記(A)がタマネギである場合、前記(B)はアセスルファムカリウムである食品。
【選択図】なし

Description

本発明は、加熱野菜含有食品及びその製造方法、加熱野菜含有食品用調味料並びに加熱野菜含有食品の甘味改善方法に関するものである。
野菜料理のおいしさには、様々な因子が寄与しているが、野菜を加熱調理することにより強められる自然な甘味は、特に重要とされている。そのため、市場において、新鮮で自然な甘味の強い野菜が好まれる傾向にあり、加熱調理することにより一層その甘味は強まる。野菜料理においては様々な調味料が使用され、砂糖や各種甘味料を配合した甘味を付与する調味料も多いが、野菜そのものの自然な甘味を引き立てるものは見られないのが現状である。
野菜そのものの風味を向上させる方法は従来いくつか報告されており、例えば特許文献1には、スクラロースを用いた加工野菜用浸漬液が開示されている。かかる浸漬液は、一定の風味向上効果を有することは認められるものの、当該浸漬液によって向上する風味は、野菜そのものの自然な甘味とは異なる。また、スクラロースによる炒めた又は焼いた野菜の風味向上方法(特許文献2)も報告されており、該方法は一定の風味向上効果を有し、またスクラロースは、キャベツの甘味とマッチし、キャベツ本来の甘さを強める印象があることや、炒めたタマネギ、アスパラガス及びブロッコリーに対して、スクラロース水溶液を添加することで、野菜本来の甘味とマッチした甘味を付与し得ることが確認されている。しかし、アスパルテーム及びアセスルファムカリウムのキャベツに対する効果は好ましくないとの記載があり、また、これらのジャガイモ及びタマネギに対する効果については検討がなされていない。更には、キャベツ、タマネギ、アスパラガス、ブロッコリーの甘味質はそれぞれ異なることから、より詳細な検討の余地が残されていた。
その他にも、食品業界において風味に対するスクラロースの効果は数多く報告されており、例えば、食肉臭をマスキングする方法(特許文献3)、食塩含有食品の風味を向上する方法(特許文献4)、燻製品のスモークフレーバーを増強する方法(特許文献5)等が報告されている。
野菜加工品に甘味を付与する際、一般的に砂糖等が用いられる。一方、高甘味度甘味料を使用すると不自然な後味の甘味が付与される等の課題が生じるため、高甘味度甘味料の甘味質を改善する技術が多く開発されており、野菜加工品への使用を目的とした技術も報告されている。例えば、高甘味度甘味料とアルコールとを組み合わせることによって、トマト、ニンジン及びセロリから選ばれる一種以上を含む野菜飲料における高甘味度甘味料の甘味質を改善する方法(特許文献6)が報告されている。当該方法は、高甘味度甘味料の後味の味質を改善し、砂糖の甘味質に近づける等の点において一定の効果は見られるものの、野菜の種類等によって甘味質は異なるため、当該方法によって野菜そのものの自然な甘味が引き立てられたとは言えない。
野菜加工品に対し高甘味度甘味料を添加する技術は、他にも数多く報告されており、例えば、スクラロースを用いることによる煮物の煮崩れ防止方法(特許文献7)、エリスリトールを用いることによる煮物の煮崩れ防止方法(特許文献8)等が報告されている。しかし、これらの方法は、いずれも甘味の付与や甘味質の改善を目的とした技術ではない。
一方、ジャガイモ加工品に対して高甘味度甘味料を添加する知見としては、特許文献9に気泡入りポテトサラダの製造方法が開示され、高甘味度甘味料を任意に使用可能であることが記載されているが、特定の高甘味度甘味料を添加することによって、ジャガイモそのものの自然な甘味を引き立て得ることは一切記載されていない。
以上のように、野菜加熱加工品における野菜そのものの自然な甘味を引き立てる方法は十分に確立されていないのが現状である。
特開2008−72999号公報 特開2013−9656号公報 特開2000−157184号公報 特許第3439559号公報 特開2000−166462号公報 特許第5301198号公報 特許第3946528号公報 特許第4618603号公報 特開2013−39104号公報
本発明の目的は、野菜そのものの自然な甘味が引き立てられた加熱野菜含有食品及びその製造方法、並びに加熱野菜含有食品用調味料等を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、ジャガイモ及びタマネギの各々に対して特定の高甘味度甘味料を添加すること、具体的には、ジャガイモに対してアスパルテームを添加すること、又はタマネギに対してアセスルファムカリウムを添加することによって、当該ジャガイモ又はタマネギそのものの自然な甘味を引き立て得ることを見出し、かかる知見に基づいてさらに研究を進めることによって本発明を完成するに至った。即ち、本発明は以下の通りである。
[1]加熱された(A)ジャガイモ及びタマネギから選択される1種の野菜、並びに(B)アスパルテーム及びアセスルファムカリウムから選択される1種の甘味料を含有する、前記(A)を主体とする加熱野菜含有食品であって、
前記(A)がジャガイモである場合、前記(B)はアスパルテームであり、
前記(A)がタマネギである場合、前記(B)はアセスルファムカリウムである食品。
[2]前記(B)の含有量が、前記(A)に対して、0.1重量ppm〜10000重量ppmである、[1]記載の食品。
[3]前記(B)の含有量が、前記(A)に対して、1重量ppm〜1000重量ppmである、[1]記載の食品。
[4]前記(A)がジャガイモである場合、加熱野菜含有食品が、ジャガイモのポタージュ、ヴィシソワーズ、ポテトサラダ、マッシュポテト及びコロッケから選択される食品であり、
前記(A)がタマネギである場合、加熱野菜含有食品が、オニオンスープ、オニオンソテー及びタマネギのファルシーから選択される食品である、[1]〜[3]のいずれか1つに記載の食品。
[5](A)ジャガイモ及びタマネギから選択される1種の野菜に、(B)アスパルテーム及びアセスルファムカリウムから選択される1種の甘味料を添加することを含む、前記(A)を主体とする加熱野菜含有食品の製造方法であって、
前記(A)がジャガイモである場合、前記(B)はアスパルテームであり、
前記(A)がタマネギである場合、前記(B)はアセスルファムカリウムである方法。
[6](B)アスパルテーム及びアセスルファムカリウムから選択される1種の甘味料を含有する、(A)ジャガイモ及びタマネギから選択される1種の野菜を主体とする加熱野菜含有食品用調味料であり、
前記(A)がジャガイモである場合、前記(B)はアスパルテームであり、
前記(A)がタマネギである場合、前記(B)はアセスルファムカリウムである、調味料。
[7](A)ジャガイモ及びタマネギから選択される1種の野菜に、(B)アスパルテーム及びアセスルファムカリウムから選択される1種の甘味料を添加することを含む、前記(A)を主体とする加熱野菜含有食品の甘味改善方法であって、
前記(A)がジャガイモである場合、前記(B)はアスパルテームであり、
前記(A)がタマネギである場合、前記(B)はアセスルファムカリウムである方法。
本発明によれば、ジャガイモ又はタマネギを用いて、野菜そのものの自然な甘味が十分に引き立てられた加熱野菜含有食品を提供することができる。とりわけ本発明によれば、品種、産地、季節等の要因により甘味の少ない野菜を用いても、野菜そのものの自然な甘味を十分に有する加熱野菜含有食品を提供することができる。更に本発明によれば、加熱調理時間を短縮しても、野菜そのものの自然な甘味を十分に有する加熱野菜含有食品を提供することができる。
1.加熱野菜含有食品及びその製造方法
(加熱野菜含有食品)
本発明の加熱野菜含有食品(以下において、「本発明の食品」とも称する)は、加熱された(A)ジャガイモ及びタマネギから選択される1種の野菜(以下において「野菜(A)」とも称する)、及び(B)アスパルテーム及びアセスルファムカリウムから選択される1種の甘味料(以下において「甘味料(B)」とも称する)を含有する。
本発明において「加熱野菜含有食品」とは、加熱された野菜を含有する食品を意味し、また該食品は、加熱された野菜そのものであってもよい。
本発明において「野菜」とは、生野菜及び該生野菜を所望によりブランチングし、冷凍して得られる冷凍野菜の他、これらの生野菜等を加工して得られる食品原料(例えば、生野菜等を細かく破砕する及び/又は擂り潰す等して得られるペースト及びピューレ、生野菜等を煮込む又は抽出する等して得られるエキス、該エキスを乾燥する及び/又は賦形剤を添加する等して得られる粉末エキス、生野菜等を圧搾する等して得られる搾汁、該搾汁を濃縮して得られる濃縮搾汁、該濃縮搾汁を還元して得られる還元搾汁等)をも含む概念である。
また、本発明において「食品」とは、経口摂取し得るものを広く包含する概念であり、飲料及び調味料等も含まれる。
[野菜(A)]
本発明において野菜(A)は、ジャガイモ及びタマネギから選択される。
本発明において用いられるジャガイモは、ナス科ナス属ジャガイモ種に属する植物の地下茎部であれば、いかなる種類のジャガイモであってもよく、品種、産地及び採取された季節等は特に制限されない。
本発明において用いられるタマネギは、ヒガンバナ科ネギ亜科ネギ属タマネギ種に属する植物の鱗茎であれば、いかなる種類のタマネギであってもよく、品種、産地及び採取された季節等は特に制限されない。
本発明において用いられる野菜(A)の形態は特に制限されず、いかなる形態のものでも使用できる。
本発明の食品に含まれる野菜(A)は加熱されていることが好ましい。野菜(A)の加熱方法は特に制限されず、例えば、焼く、炒める、煮る、茹でる、揚げる、蒸す、マイクロウェーブ加熱、オーブン加熱等のいずれの方法であってもよく、またこれらの方法の2種以上を適宜組み合わせてもよい。加熱の程度は、加熱後の野菜(A)が食品として許容し得れば特に制限されず、加熱温度及び加熱時間は、加熱野菜含有食品の種類、材料の量及び加熱方法等に応じて、適宜決定すればよい。
[甘味料(B)]
本発明において甘味料(B)は、アスパルテーム及びアセスルファムカリウムから選択される。
本発明において用いられるアスパルテームとは、L−アスパラギン酸とL−フェニルアラニンとをエステル結合させて得られるα−L−アスパルチル−L−フェニルアラニンメチルエステルであり、高甘味度甘味料の1種である。アスパルテームの製造方法は特に制限されず、いかなる方法で製造されたものでも使用し得る。
本発明において用いられるアセスルファムカリウムとは、6−メチル−1,2,3−オキサチアジン−4(3H)−オン−2,2−ジオキシドのカリウム塩であり、高甘味度甘味料の1種である。アセスルファムカリウムの製造方法は特に制限されず、いかなる方法で製造されたものでも使用し得るが、例えば、ジケテンとスルファミン酸とを反応させた後、該反応物に三酸化硫黄を反応させることによりアセスルファム環を作った後、水酸化カリウムで中和することにより合成することができる。
本発明において用いられる甘味料(B)の形態は特に制限されず、例えば、粉体、顆粒、液体、ペースト等のいかなる形態のものでも使用できる。
本発明は、特定の野菜(A)に特定の甘味料(B)を組み合わせることが重要である。野菜と高甘味度甘味料との組合せが本発明の特定の組合せであることにより、後述の実施例に示されるように、他の組合せでは得られない優れた効果を得ること、即ち野菜そのものの自然な甘味を引き立てること、ができる。
具体的には、本発明において野菜(A)がジャガイモである場合、甘味料(B)はアスパルテームであることが好ましく、また野菜(A)がタマネギである場合、甘味料(B)はアセスルファムカリウムであることが好ましい。
本発明において「野菜そのものの自然な甘味」とは、一切の調味をすることなく加熱した野菜を食した際に感じる、野菜そのものに由来する甘味を意味する。例えば、ジャガイモそのものの自然な甘味とは、中〜後味におけるバランスの良い甘味であり、タマネギそのものの自然な甘味とは、先味の綺麗な甘味である。野菜そのものの自然な甘味の有無や程度は、専門パネルによる官能評価によって評価できる。また、本発明において、野菜そのものの自然な甘味を「引き立てる」とは、前記「野菜そのものの自然な甘味」において、口に入れてからの経時的な甘味の感じ方や甘味の質を変えることなく、強度のみを増強することを意味する。
本発明の食品は、野菜(A)を主体とすることが好ましい。一般に、野菜(A)を主体としていない食品は、野菜(A)以外の他の具材等に由来する様々な味が感じられることを主に所望されるため、そのような食品においては、野菜(A)の自然な甘味を引き立てる必要性が、さほど重要でない傾向がある。
本発明において野菜(A)を「主体とする」とは、食品の固形分に占める野菜(A)の割合が、通常60重量%以上、好ましくは70重量%以上、より好ましくは80重量%以上である食品を意味する。ここで「食品の固形分」は、常温(例、15〜25℃)において一定の形状を保持し得る食品原料(一般的な固形状の食品原料の他、寒天等のゲル状の食品原料、ペースト等の半固形状の食品原料等も含む)の重量の合計である。食品原料がエキス等を含む場合は、当該エキスの原料由来固形分の重量を、他の食品原料の重量に合計して算出し得る。
本発明の食品における甘味料(B)の含有量は、野菜(A)に対して、0.1重量ppm〜10000重量ppmであることが好ましく、甘味力価、甘味質、甘味の経時的な感じ方の観点から、1重量ppm〜1000重量ppmであることがより好ましく、1重量ppm〜100重量ppmであることが特に好ましい。野菜(A)がエキス等である場合は、該エキス等の原料野菜由来固形分に対して、甘味料(B)の含有量が、上記範囲であることが好ましい。
本発明の食品は、加熱された野菜(A)及び甘味料(B)に加えて、その他の食品原料及び/又は食品添加物を更に含有してよい。当該食品原料及び食品添加物の具体例としては、例えば、食塩、甘味料(例、糖類等)、香辛料、酵素、澱粉、デキストリン、エキス類(例、酵母エキス、野菜エキス、魚介エキス等)、酸化防止剤、pH調整剤、保存料、着色料、香料等が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の食品は、加熱された野菜(A)及び甘味料(B)に加えて、他の高甘味度甘味料を所望の甘味付与等の目的で更に含有し得るが、野菜そのものの自然な甘味を活かした食品を得る観点から、本発明の食品は、他の高甘味度甘味料を、実質的に含有しないことが好ましい。
具体的には、本発明の一実施態様として、野菜(A)がジャガイモである場合、本発明の食品は、加熱されたジャガイモ及びアスパルテームに加えて、他の高甘味度甘味料(例、アセスルファムカリウム等)を更に含有し得、また本発明の他の一実施態様として、野菜(A)がタマネギである場合、本発明の食品は、加熱されたタマネギ及びアセスルファムカリウムに加えて、他の高甘味度甘味料(例、アスパルテーム等)を更に含有し得るが、いずれの実施態様においても、野菜そのものの自然な甘味を活かした食品を得る観点から、本発明の食品は他の高甘味度甘味料を実質的に含有しないことが好ましい。
本発明において、他の高甘味度甘味料を「実質的に含有しない」とは、他の高甘味度甘味料を全く含まない場合、あるいは他の高甘味度甘味料を、本発明の目的を損なわない程度の量(食品に対して通常0.01重量ppm以下、好ましくは0.005重量ppm以下)で含む場合のいずれかであることを意味する。また本発明において「高甘味度甘味料」とは、ショ糖より強い甘味(例えば、ショ糖の数十倍〜数千倍の甘味)を有する天然又は人工の甘味料の総称であり、その具体例としては、アスパルテーム及びアセスルファムカリウムの他、アドバンテーム、サッカリン、スクラロース、ステビア、ネオテーム、ソーマチン、アリテーム、グリチルリチン等が挙げられる。
本発明の食品は、野菜(A)がジャガイモである場合は、ジャガイモを主体とするものであれば特に制限されないが、例えば、ジャガイモのポタージュ、ヴィシソワーズ、ポテトサラダ、マッシュポテト及びコロッケ等が挙げられる。また野菜(A)がタマネギである場合は、タマネギを主体とするものであれば特にされないが、例えば、オニオンスープ、オニオンソテー及びタマネギのファルシー等が挙げられる。これらの加熱野菜含有食品は、冷凍品、乾燥品又はレトルト品であってもよい。
以下において、野菜(A)がジャガイモである場合の加熱野菜含有食品を、「加熱ジャガイモ含有食品」と称し、野菜(A)がタマネギである場合の加熱野菜含有食品を、「加熱タマネギ含有食品」と称する場合がある。
(加熱野菜含有食品の製造方法)
本発明の加熱野菜含有食品の製造方法(以下において、「本発明の方法」とも称する)は、野菜(A)に甘味料(B)を添加することを含む。
本発明の方法において、野菜(A)に甘味料(B)を添加する時期は特に制限されず、野菜(A)の加熱の前であっても、その後であってもよく、また野菜(A)の加熱中に甘味料(B)を添加してもよい。野菜(A)への甘味料(B)の添加の回数は特に制限されず、1回であっても、2回以上(例えば、2〜5回)であってもよい。野菜(A)への甘味料(B)の添加の回数が2回以上であるとき、それぞれの添加時期は、野菜(A)の加熱前、加熱中及び加熱後のいずれであってもよい。
本発明において甘味料(B)の添加量は、野菜(A)に対して、0.1重量ppm〜10000重量ppmであることが好ましく、甘味力価、甘味質、甘味の経時的な感じ方の観点から、1重量ppm〜1000重量ppmであることがより好ましく、1重量ppm〜100重量ppmであることが特に好ましい。野菜(A)がエキス等である場合は、該エキス等の原料野菜由来固形分に対して、甘味料(B)の添加量が、上記範囲であることが好ましい。また野菜(A)への甘味料(B)の添加の回数が2回以上であるときは、それぞれの添加量の合計が、上記範囲であることが好ましい。
本発明の方法は、甘味料(B)を添加することに加えて、その他の食品原料及び/又は食品添加物を添加することを更に含んでよい。当該食品原料及び食品添加物の具体例としては、本発明の食品が含有してよい食品原料及び食品添加物と同様のものが挙げられる。
本発明の方法は、甘味料(B)を添加することに加えて、他の高甘味度甘味料を添加することを更に含み得るが、野菜そのものの自然な甘味を活かした食品を得る観点から、本発明の食品は、他の高甘味度甘味料を添加することを、実質的に含まないことが好ましい。
本発明において、他の高甘味度甘味料を添加することを「実質的に含まない」とは、他の高甘味度甘味料を全く添加しない場合、あるいは他の高甘味度甘味料を、食品の味に影響を与えない程度の量(食品に対して通常0.01重量ppm以下、好ましくは0.005重量ppm以下)で添加する場合のいずれかであることを意味する。
本発明の方法は、野菜(A)を加熱することを含んでよい。野菜(A)の加熱方法は特に制限されず、例えば、焼く、炒める、煮る、茹でる、揚げる、蒸す、マイクロウェーブ加熱、オーブン加熱等のいずれの方法であってもよく、またこれらの方法の2種以上を適宜組み合わせてもよい。野菜(A)を加熱する時期は特に制限されず、野菜(A)に甘味料(B)を添加する前又はその後のいずれであってもよく、また前述するように、野菜(A)の加熱中に甘味料(B)を添加してもよい。加熱の程度は、加熱後の野菜(A)が食品として許容し得れば特に制限されず、加熱温度及び加熱時間は、加熱野菜含有食品の種類、材料の量及び加熱方法等に応じて、適宜決定すればよい。
本発明の方法は、加熱野菜含有食品の種類等に応じて食品分野における慣用の調理工程(例、冷却工程、冷凍工程、乾燥工程、浸漬工程等)を更に含んでよい。
本発明によれば、野菜そのものの自然な甘味を十分に有する加熱野菜含有食品及びその製造方法を提供できる。
2.加熱野菜含有食品用調味料
本発明は、甘味料(B)を含有する、野菜(A)を主体とする加熱野菜含有食品用の調味料(以下において、「本発明の調味料」とも称する)も提供する。
本発明の調味料において、野菜(A)及び甘味料(B)は、本発明の食品に関して説明したものと同様のものであり、その好適な態様も同様である。
本発明の調味料における甘味料(B)の含有量は特に制限されないが、通常0.005重量%〜100重量%であり、好ましくは0.01〜99.9重量%である。
本発明の調味料は、甘味料(B)に加えて、更にその他の食品原料及び/又は食品添加物を含有してよい。当該食品原料及び食品添加物の具体例としては、本発明の食品が含有してよい食品原料及び食品添加物と同様のものが挙げられる。
本発明の調味料の形態は特に制限されず、例えば、液体状、ペースト状、顆粒状、粉末状等のいかなる形態であってもよい。
本発明の調味料の製造方法は特に制限されず、食品分野において慣用の方法で製造すればよい。例えば、甘味料(B)と所望の他の食品原料、食品添加物とを混合すること等により製造できる。
本発明の調味料の使用対象は、野菜(A)を主体とする加熱野菜含有食品であって、該野菜(A)と、本発明の調味料が含有する甘味料(B)との組合せが、本発明の特定の組合せであるものであれば特に制限されないが、その具体例としては、本発明の加熱野菜含有食品の具体例と同様の食品が挙げられる。
本発明の調味料は、その使用対象における甘味料(B)の含有量が、該使用対象に含有される野菜(A)に対して、0.1重量ppm〜10000重量ppmとなるように添加されることが好ましく、甘味力価、甘味質、甘味の経時的な感じ方の観点から、1重量ppm〜1000重量ppmとなるように添加されることがより好ましく、1重量ppm〜100重量ppmとなるように添加されることが特に好ましい。
本発明の調味料は、野菜(A)を主体とする加熱野菜含有食品に対して使用されさえすれば、その使用の時期は特に制限されず、当該食品の製造中(例えば、野菜(A)の加熱前、加熱中及び加熱後等)、製造後、喫食直前及び喫食中のいかなる時期に使用してもよい。
本発明の調味料によれば、野菜(A)を主体とする加熱野菜含有食品において、野菜そのものの自然な甘味を引き立てることができる。
3.加熱野菜含有食品の甘味改善方法
本発明の甘味改善方法は、野菜(A)に、甘味料(B)を添加することを含む。
本発明の甘味改善方法において、野菜(A)及び甘味料(B)は、本発明の食品に関して説明したものと同様のものであり、その好適な態様も同様である。また、本発明の甘味改善方法における、野菜(A)への甘味料(B)の添加は、本発明の加熱野菜含有食品の製造方法において説明した態様と同様に行うことができる。
本発明の甘味改善方法によれば、野菜(A)を主体とする加熱野菜含有食品において、野菜そのものの自然な甘味を引き立て、その甘味を改善することができる。従って本発明は、野菜そのものの自然な甘味を引き立てる方法も提供する。
以下に実施例を挙げ、本発明をさらに詳しく説明する。本発明は、この実施例により何ら限定されない。
以下の実施例で使用した高甘味度甘味料及びグラニュー糖の詳細は、下記のとおりである。
アセスルファムカリウム:味の素社製、「アセスルファムカリウム」
アスパルテーム:味の素社製、「PAL SWEET DIET」
アドバンテーム:味の素社製、「ADVANTAME」
サッカリン:大和化成社製、「サッカリンナトリウム」
スクラロース:三栄源エフ・エフ・アイ社製、「スクラロース」
ステビア:Pure Circle社製、「REBAUDIOSIDE A」
ネオテーム:The Nutra Sweet Company社製、「Neotame sweetener」
ソーマチン:三栄源エフ・エフ・アイ社製、「サンスイートT」
グラニュー糖:伊藤忠製糖社製、「グラニュ糖CIG」
(実施例1)
[モデルタマネギジュースの調製]
タマネギを、皮を剥き薄切りにした後、シリコンスチーマーに入れ、電子レンジにて1000ワットで5分間加熱した。加熱したタマネギを、ミキサーにてジュース状にし、表1−1の試験区1〜10に示す配合に従い甘味料を添加してモデルタマネギジュースを得た。
[モデルジャガイモジュースの調製]
ジャガイモを、皮を剥き薄切りにした後、シリコンスチーマーに入れ、電子レンジにて1000ワットで6分間加熱した。加熱したジャガイモを、等量の水と共にミキサーにてジュース状にし、表1−2の試験区11〜21に示す配合に従い甘味料を添加してモデルジャガイモジュースを得た。
尚、試験区11で用いたジャガイモの品種は、インカのめざめであり、試験区12〜21で用いたジャガイモの品種は男爵薯である。インカのめざめは、非常に甘味の強い品種として知られている。
[モデルトマトジュースの調製]
トマトを、くし形に切り、ミキサーにてジュース状にした後、表1−3の試験区22〜32に示す配合に従い甘味料を添加してモデルトマトジュースを得た。
尚、試験区22で用いたトマトは高糖度トマトであり、試験区23〜32で用いたトマトは、普通種のトマトである。高糖度トマトは、糖度が高く非常に甘味の強いトマトとして知られている。
[モデルニンジンジュースの調製]
ニンジンを、皮を剥き薄切りにした後、半分量の水と共にミキサーにてジュース状にし、表1−4の試験区33〜42に示す配合に従い甘味料を添加してモデルニンジンジュースを得た。
[各モデルジュースの官能評価]
得られた各モデルジュースは、4名のパネルによる官能評価に供した。官能評価は、野菜そのものの自然な甘味が引き立てられているかに着目し、特に口に入れてからの経時的な甘味の感じ方と、甘味の質に着目し、総合的にフリーコメント形式にて行った。同時に、野菜そのものの自然な甘味が付与されているか(即ち、野菜そのものの自然な甘味が引き立てられているか)について下記基準に従って評価した。
尚、ジャガイモの評価においては、インカのめざめの甘味が男爵薯の自然な甘味を強くした味質に近いため、比較評価のための参考サンプルとして、インカのめざめを用いたモデルジャガイモジュース(試験区11)を調製した。また、トマトの評価においては、高糖度トマトの甘味が普通種のトマトの自然な甘味を強くした味質に近いため、比較評価のための参考サンプルとして、高糖度トマトを用いたモデルトマトジュース(試験区22)を調製した。
「ppm」は100万分の1を示す単位であり、例えば1重量ppmは0.0001重量%を意味する。
[評価基準]
◎:野菜そのものの自然な甘味が付与されている(即ち、野菜そのものの自然な甘味が引き立てられている)
○:野菜そのものの自然な甘味に非常に近い甘味が付与されている
△:野菜そのものの自然な甘味に近い甘味が付与されている
×:野菜そのものの自然な甘味とは異なる甘味が付与されている
結果を表2(表2−1〜表2−8)に示す。
表2に示す通り、タマネギにおいては、アセスルファムカリウムを添加したモデルジュース(試験区3)で、タマネギそのものの自然な甘味である先味の綺麗な甘味が向上していた。一方、その他の甘味料を添加したモデルジュース(試験区2及び4〜10)は、経時的な甘味の感じ方や甘味の質において、試験区1のモデルジュースが持つタマネギそのものの自然な甘味とは異なっていた。
ジャガイモにおいては、アスパルテームを添加したモデルジュース(試験区15)で、ジャガイモそのものの自然な甘味である中〜後味の甘味が向上しており、当該試験区15のモデルジュースの甘味は、インカのめざめを用いたモデルジュース(試験区11)の甘味に近づいていた。一方、その他の甘味料を添加したモデルジュース(試験区14及び16〜21)は、経時的な甘味の感じ方や甘味の質において、試験区12のモデルジュースが持つジャガイモそのものの自然な甘味とは異なっていた。
以上のとおり、タマネギ及びジャガイモの各モデルジュースは電子レンジによる加熱工程を経て調製されているため、加熱により野菜そのものの自然な甘味が強められており、特定の高甘味度甘味料の添加によりそれが一層強められたと言える。従って、本発明によれば、加熱調理時間を短縮しても、野菜そのものの自然な甘味を十分に有する加熱野菜含有食品を提供することができるものと考えられる。また、ジャガイモにおいては、男爵薯を用いたモデルジュースの甘味が、特定の高甘味度甘味料(アスパルテーム)の添加により、インカのめざめを用いたモデルジュースの甘味に近づいたことから、本発明によれば、品種、産地、季節等の要因により甘味の少ない野菜を用いても、野菜そのものの自然な甘味を十分に有する加熱野菜含有食品を提供することができる。
続いて、トマトにおいては、グラニュー糖を添加したモデルジュース(試験区24)で、トマトそのものの自然な甘味である中味のスッキリとした綺麗な甘味が向上しており、当該試験区24のモデルジュースの甘味は、高糖度トマトを用いたモデルジュース(試験区22)の甘味に近づいていた。一方、高甘味度甘味料を添加したモデルジュース(試験区25〜32)は、経時的な甘味の感じ方や甘味の質において、試験区23のモデルジュースが持つトマトそのものの自然な甘味とは異なっており、いずれの高甘味度甘味料によっても、トマトそのものの自然な甘味を引き立て得ないことが示された。
ニンジンにおいては、いずれの甘味料を添加したモデルジュース(試験区34〜42)も、経時的な甘味の感じ方や甘味の質において試験区33のモデルジュースが持つニンジンそのものの自然な甘味とは異なっており、いずれの高甘味度甘味料によっても、ニンジンのそのものの自然な甘味を引き立て得ないことが示された。
以上より、アセスルファムカリウムによって、タマネギを主体とする加熱タマネギ含有食品において、タマネギそのものの自然な甘味を引き立て得、またアスパルテームによって、ジャガイモを主体とする加熱ジャガイモ含有食品において、ジャガイモそのものの自然な甘味を引き立て得ることが示された。
(実施例2)
[ジャガイモのポタージュの調製]
ジャガイモを、皮を剥き薄切りにした後、シリコンスチーマーに入れ、電子レンジにて1000ワットで6分間加熱した。加熱したジャガイモを、表3に示す配合に従って各材料を添加した後、ミキサーにかけ、ジャガイモのポタージュを得た。
[ジャガイモのポタージュの官能評価]
得られたジャガイモのポタージュは、4名のパネルによる官能評価に供した。官能評価は、野菜そのものの自然な甘味が引き立てられているかに着目し、特に口に入れてからの経時的な甘味の感じ方と、甘味の質に着目し、総合的にフリーコメント形式にて行った。同時に、野菜の自然な甘味が付与されているかについて、実施例1と同様の基準に従って評価した。
尚、ジャガイモにおいて、インカのめざめの甘味が男爵薯の自然な甘味を強くした味質に近いため、比較評価のための参考サンプルとして、インカのめざめを用いたジャガイモのポタージュ(試験区43)を調製した。
結果を表3に示す。
表3に示す通り、アスパルテームを添加しなかったジャガイモのポタージュ(試験区44)に比べ、アスパルテームを添加したジャガイモのポタージュ(試験区45)は、ジャガイモそのものの自然な甘味が向上していた。当該結果より、ジャガイモを加熱することにより強められる自然な甘味は、実施例1のモデル系食品に限らず、メニュー系食品であるジャガイモのポタージュにおいても、アスパルテームの添加により一層強められることが示された。従って、本発明によれば、ジャガイモを用いたメニューの調理において加熱調理時間を短縮しても、ジャガイモそのものの自然な甘味を十分に有する加熱野菜含有食品を提供することができる。
また、アスパルテームを添加したジャガイモのポタージュ(試験区45)は、インカのめざめを用いたジャガイモのポタージュ(試験区43)に近い甘味質となった。そのため、本発明によれば、品種、産地、季節等の要因により甘味の少ないジャガイモを用いても、野菜そのものの自然な甘味を十分に有する加熱野菜含有食品を提供することができる。
以上より、アスパルテームによって、ジャガイモを主体とする加熱ジャガイモ含有食品において、ジャガイモそのものの自然な甘味を引き立て得ることが示された。
(実施例3)
[オニオンスープの調製]
タマネギを、皮を剥きくし形切りにした後、鍋を用いて沸騰水にて30分間煮込んだ。使用したタマネギの重量に対し、表4に示す配合に従って不足分の水を加えた後、食塩及びアセスルファムカリウムを添加し、オニオンスープを得た。
[オニオンスープの官能評価]
得られたオニオンスープは、4名のパネルによる官能評価に供した。官能評価は、野菜そのものの自然な甘味が引き立てられているかに着目し、特に口に入れてからの経時的な甘味の感じ方と、甘味の質に着目し、総合的にフリーコメント形式にて行った。同時に、野菜そのものの自然な甘味が付与されているかについて、実施例1と同様の基準に従って評価した。
結果を表4に示す。
表4に示す通り、アセスルファムカリウムを添加しなかったオニオンスープ(試験区46)に比べ、アセスルファムカリウムを添加したオニオンスープ(試験区47)は、タマネギそのものの自然な甘味が向上していた。当該結果より、タマネギを加熱することにより強められる自然な甘味は、実施例1のモデル系食品に限らず、メニュー系食品であるオニオンスープにおいても、アセスルファムカリウムの添加により一層強められることが示された。従って、本発明によれば、タマネギを用いたメニューの調理において加熱調理時間を短縮しても、タマネギそのものの自然な甘味を十分に有する加熱野菜含有食品を提供することができる。
また、本発明によれば、品種、産地、季節等の要因により甘味の少ないタマネギを用いても、タマネギそのものの自然な甘味を十分に有する加熱野菜含有食品を提供することができる。
以上より、アセスルファムカリウムによって、タマネギを主体とする加熱タマネギ含有食品において、タマネギそのものの自然な甘味を引き立て得ることが示された。
(実施例4)
実施例1と同様の方法にて、モデルジャガイモジュース及びモデルタマネギジュースを得た。尚、モデルジャガイモジュースの調製に用いたジャガイモの品種は男爵薯である。添加した甘味料の種類及び量は、表5、表6に示す通りである。得られたモデルジャガイモジュース(試験区48〜52)及びモデルタマネギジュース(試験区53〜57)は、実施例1と同様の方法にて官能評価に供した。結果を表5、表6に示す。
表5に示す通り、アスパルテームを添加したモデルジャガイモジュースにおいては、ジャガイモそのものの自然な甘味である中〜後味の甘味が好ましく向上しており、アスパルテームの添加量が野菜(ジャガイモ)に対して1〜100重量ppmであるとき特に好ましかった。また、表6に示す通り、アセスルファムカリウムを添加したタマネギジュースにおいては、タマネギそのものの自然な甘味である先味の綺麗な甘味が好ましく向上しており、アセスルファムカリウムの添加量が野菜(タマネギ)に対して、1〜100重量ppmであるとき特に好ましかった。
以上より、ジャガイモを主体とする加熱ジャガイモ含有食品において、アスパルテームの添加によりジャガイモそのものの自然な甘味を引き立てられる効果があり、アスパルテームの添加量が野菜(ジャガイモ)に対して、1〜1000重量ppmであるとき好ましく、1〜100重量ppmであるとき特に好ましいことが示された。また、タマネギを主体とする加熱タマネギ含有食品において、アセスルファムカリウムの添加によりタマネギそのものの自然な甘味を引き立てられる効果があり、アセスルファムカリウムの添加量が野菜(タマネギ)に対して、1〜1000重量ppmであるとき好ましく、1〜100重量ppmであるとき特に好ましいことが示された。
本発明によれば、加熱野菜含有食品の品質を向上できるので、食品分野において極めて有用である。

Claims (7)

  1. 加熱された(A)ジャガイモ及びタマネギから選択される1種の野菜、並びに(B)アスパルテーム及びアセスルファムカリウムから選択される1種の甘味料を含有する、前記(A)を主体とする加熱野菜含有食品であって、
    前記(A)がジャガイモである場合、前記(B)はアスパルテームであり、
    前記(A)がタマネギである場合、前記(B)はアセスルファムカリウムである食品。
  2. 前記(B)の含有量が、前記(A)に対して、0.1重量ppm〜10000重量ppmである、請求項1記載の食品。
  3. 前記(B)の含有量が、前記(A)に対して、1重量ppm〜1000重量ppmである、請求項1記載の食品。
  4. 前記(A)がジャガイモである場合、加熱野菜含有食品が、ジャガイモのポタージュ、ヴィシソワーズ、ポテトサラダ、マッシュポテト及びコロッケから選択される食品であり、
    前記(A)がタマネギである場合、加熱野菜含有食品が、オニオンスープ、オニオンソテー及びタマネギのファルシーから選択される食品である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の食品。
  5. (A)ジャガイモ及びタマネギから選択される1種の野菜に、(B)アスパルテーム及びアセスルファムカリウムから選択される1種の甘味料を添加することを含む、前記(A)を主体とする加熱野菜含有食品の製造方法であって、
    前記(A)がジャガイモである場合、前記(B)はアスパルテームであり、
    前記(A)がタマネギである場合、前記(B)はアセスルファムカリウムである方法。
  6. (B)アスパルテーム及びアセスルファムカリウムから選択される1種の甘味料を含有する、(A)ジャガイモ及びタマネギから選択される1種の野菜を主体とする加熱野菜含有食品用調味料であり、
    前記(A)がジャガイモである場合、前記(B)はアスパルテームであり、
    前記(A)がタマネギである場合、前記(B)はアセスルファムカリウムである、調味料。
  7. (A)ジャガイモ及びタマネギから選択される1種の野菜に、(B)アスパルテーム及びアセスルファムカリウムから選択される1種の甘味料を添加することを含む、前記(A)を主体とする加熱野菜含有食品の甘味改善方法であって、
    前記(A)がジャガイモである場合、前記(B)はアスパルテームであり、
    前記(A)がタマネギである場合、前記(B)はアセスルファムカリウムである方法。
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