JP2016123165A - 電力制御ユニット及び電気デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】第1電力制御装置と第2電力制御装置とを適切に冷却することができる電力制御ユニット及び電気デバイスを提供する。
【解決手段】電力制御ユニット34では、DC−DCコンバータ42とインバータ44とが左右方向に対向配置され、DC−DCコンバータ42とインバータ44との間には、前後方向に延びる冷却通路39が形成される。冷却通路39の冷媒入口71aは、対向方向においてDC−DCコンバータ42側であって、且つ、前後方向において後側に配置される。また、インバータ44は、DC−DCコンバータ42よりも後側に短くなるように配置されており、インバータ44の後側には、冷媒入口71aから冷媒をDC−DCコンバータ42とインバータ44との対向部分に案内するガイド部としての傾斜部60bが設けられている。冷却流路39には、対向部分を通って後側に延びる仮想線P上から冷媒入口71aに向けて湾曲するセパレータ25が設けられている。
【選択図】図7

Description

本発明は、電力制御ユニット及び電気デバイスに関し、特に、第1電力制御装置と第2電力制御装置とを備える電力制御ユニット及び電気デバイスに関する。
ハイブリッド車両や電気自動車には、電動機の駆動源として高圧バッテリが搭載される。近年、高圧バッテリ及び該高圧バッテリに接続される電力制御ユニットを車室内に配置することが検討されている。例えば、特許文献1では、車両の左右方向に並ぶ一対の座席間に高圧バッテリ及びパワーコントロールユニットを配置するようにしたバッテリの搭載機構が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1では、パワーコントロールユニットを構成するDC−DCコンバータとインバータとが上下に積層した状態でケース内に収容され、センタートンネル上に配置されている。ケースの後壁には吸気ダクトが接続され、ケースの前壁にはエアコンディショナに臨む排出口が形成されている。特許文献1によれば、エアコンディショナが作動されると、エアコンディショナの吸気力により、ケース内の空気が吸い出され、吸気ダクトに車室内の空気が取り込まれる。吸気ダクトに取り込まれた車室内の空気は、ケース内を通過して、エアコンディショナに供給される。外気がケース内を通過する際に、DC−DCコンバータ、インバータ、バッテリおよびヒートシンクが車室内の空気によって冷却される。
特開2013−158203号公報
しかしながら、特許文献1に記載の構成では、ケース内の空気の流れを調整できず、DC−DCコンバータとインバータとを適切に冷却することができない虞があった。
本発明の目的は、第1電力制御装置と第2電力制御装置とを適切に冷却することができる電力制御ユニット及び電気デバイスを提供することである。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、
第1電力制御装置(例えば、後述の実施形態でのDC−DCコンバータ42)と、
該第1電力制御装置を保持する第1電力制御装置保持手段(例えば、後述の実施形態でのコンバータケース46)と、
前記第1電力制御装置と対向して配置される第2電力制御装置(例えば、後述の実施形態でのインバータ44)と、
該第2電力制御装置を保持する第2電力制御装置保持手段(例えば、後述の実施形態でのインバータケース47)と、を備える、電力制御ユニット(例えば、後述の実施形態での電力制御ユニット34)であって、
前記第1電力制御装置と前記第2電力制御装置との間には、対向方向(例えば、後述の実施形態での左右方向)と直交する直交方向(例えば、後述の実施形態での前後方向)に延びる冷却流路(例えば、後述の実施形態での冷却通路39)が形成され、
前記第1電力制御装置保持手段と前記第2電力制御装置保持手段とを組み付けることにより、前記第1電力制御装置の冷却部(例えば、後述の実施形態での冷却フィン42b)と前記第2電力制御装置の冷却部(例えば、後述の実施形態での冷却フィン44b)とが前記冷却流路内で対向配置され、
前記冷却流路の冷媒入口(例えば、後述の実施形態での冷媒入口71a)は、前記対向方向において前記第1電力制御装置側であって、且つ、前記直交方向において一方側(例えば、後述の実施形態での後側)に配置され、
前記第2電力制御装置は、前記第1電力制御装置よりも前記一方側において前記冷媒入口側に短くなるように配置され、
前記第2電力制御装置の前記一方側には、前記冷媒入口から冷媒を前記第1電力制御装置の前記冷却部と前記第2電力制御装置の前記冷却部との対向部分(例えば、後述の実施形態での冷却フィン44b、冷却フィン42b)に案内するガイド部(例えば、後述の実施形態での傾斜部60b)が設けられ、
前記冷却流路には、前記対向部分を通って前記一方側に延びる仮想線(例えば、後述の実施形態での仮想線P)上から前記冷媒入口に向けて湾曲する冷媒分配機構(例えば、後述の実施形態でのセパレータ25)が設けられる。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記冷媒分配機構には、冷媒の流れ方向に沿って湾曲部(例えば、後述の実施形態での湾曲部27)の始点(例えば、後述の実施形態での始点27a)と終点(例えば、後述の実施形態での終点27b)とを略直線で結ぶリブ(例えば、後述の実施形態でのリブ28)が形成される。
また、請求項3に記載の発明は、
バッテリ(例えば、後述の実施形態での高圧バッテリ32)と、
請求項1又は2に記載の前記電力制御ユニット(例えば、後述の実施形態での電力制御ユニット34)と、を備える電気デバイス(例えば、後述の実施形態での電気デバイスD)であって、
前記バッテリは、前記冷却流路の上流に配置され、
前記バッテリを流れる冷媒は、前記対向方向において前記第2電力制御装置側から前記第1電力制御装置側に流れることで前記バッテリを冷却する。
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、
前記第1電力制御装置と前記第2電力制御装置はそれぞれ、箱型形状を有し、三辺のうち最短の辺が前記対向方向に延びるように配置され、
前記電気デバイスは、車両の前部座席(例えば、後述の実施形態での左前部座席14L,右前部座席14R)間に配置されるセンターコンソール(例えば、後述の実施形態でのセンターコンソール30)に収容される。
請求項1に記載の発明によれば、冷却流路には、第1電力制御装置の冷却部と第2電力制御装置の冷却部の対向部分を通って冷媒の流れ方向一方側に延びる仮想線上から冷媒入口に向けて湾曲する冷媒分配機構が設けられるので、冷媒入口から流入する冷媒を第1電力制御装置の冷却部と第2電力制御装置の冷却部に分配することができ、これにより第1電力制御装置と第2電力制御装置とを適切に冷却できる。
請求項2に記載の発明によれば、冷媒分配機構の湾曲部には、始点と終点を結ぶリブが形成されるので、湾曲部の剛性を高めるとともに、流入する冷媒を整流することができる。
請求項3に記載の発明によれば、電気デバイス内における冷媒の流路を短縮でき、効率的にバッテリと電力制御ユニットとを冷却できる。
請求項4に記載の発明によれば、第1電力制御装置と前記第2電力制御装置は対向方向が短くなるように縦置きされるので、車両の前部座席間に配置されるセンターコンソールに載置でき、車室への張り出しを抑制できる。
本発明の一実施形態に係る電力制御ユニット及び電気デバイスを搭載可能な車両の前部座席と前部座席間に配置されたセンターコンソールを示す斜視図である。 センターコンソールの平面図である。 図2のA−A線部分断面図である。 センターコンソール内に収容される電気デバイスを模式的に示す分解斜視図である。 インバータ及びインバータケースの分解斜視図である。 DC−DCコンバータ、コンバータケース、及びインバータを収容したインバータケースの分解斜視図である。 電気デバイスに収容した電力制御ユニット周りの部分断面図である。 電気デバイスに収容した電力制御ユニットを左側方から見た側面図である。
以下、本発明の一実施形態の電力制御ユニット及び電気デバイスについて、図面を参照して説明する。まず、本発明の一実施形態の電力制御ユニット及び電気デバイスを搭載可能な車両について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る電力制御ユニット及び電気デバイスを搭載可能な車両の前部座席と前部座席間に配置されたセンターコンソールを示す斜視図であり、図2はセンターコンソールの平面図であり、図3はセンターコンソールの部分断面図である。
図1〜図3に示すように、本実施形態の車両10では、フロアパネル11に形成されたセンタートンネル12上にセンターコンソール30が配置され、センターコンソール30に電気デバイスDが内装されている。また、センタートンネル12内(センタートンネル12の下方)には、一端が不図示の内燃機関に接続された排気管20が前後方向に延設されている。また、図3中、符号16Mは、センタートンネル12を補強する中央クロスメンバである。
<センターコンソール>
センターコンソール30は、左前部座席14L及び右前部座席14R間に配置され、前方から順にカップホルダ52、シフトノブ51、小物を収容可能なトレー53、及び乗員の肘掛54などが上面に設けられた外装カバー55で内部空間が覆われている。外装カバー55の後端には、吸気グリル56が設けられたカバー部材57が取り付けられている。吸気グリル56は、後述する冷却ファン36が作動したとき、車室87内の空気を電気デバイスDの冷却風として取り入れる。
<電気デバイス>
次に、センターコンソール30に内装される電気デバイスDについて図3及び図4を参照しながら詳述する。図4は電気デバイスDの分解斜視図である。
電気デバイスDは、高圧バッテリ32と、ECU41と、高圧系機器35と、を備え、これら高圧バッテリ32と、ECU41と、高圧系機器35とがフレーム部材31で支持されることでユニット化されている。フレーム部材31は、上部フレーム部材31Uと、下部フレーム部材31Dと、上部フレーム部材31Uと下部フレーム部材31Dとを繋ぐ中間フレーム部材31Mとが、前部カバー部材31F、左カバー部材31L、右カバー部材31R及び後部カバー部材31Bで囲われることで構成されている。
高圧バッテリ32と、ECU41と、高圧系機器35とは、車両後方からこの順に配置されている。高圧系機器35は、中間フレーム部材31Mの前面に取り付けられたジャンクションボックス33と、ジャンクションボックス33の前方に配置され、高圧バッテリ32の電圧を変換する電力制御ユニット34とを含んで構成される。中間フレーム部材31Mの後面には、上記したECU41が取り付けられている。電力制御ユニット34は、詳細は後述するが、DC−DCコンバータ42及びインバータ44を含み、前部カバー部材31Fとジャンクションボックス33との間に形成された空間に、これらDC−DCコンバータ42及びインバータ44が左右に縦置きされている。なお、縦置きとは、三辺のうち最短の辺が左右方向に延びることを意味している。また、DC−DCコンバータ42とインバータ44との間には、後述する冷却通路39が前後方向に延びるように形成されている。インバータ44からは、車両前方のモータルームに載置されたモータ(不図示)に接続される三相線73が前方に延出している。
高圧バッテリ32の左側面には、左カバー部材31Lとの間に吸気ダクト37が取り付けられ、右側面には、右カバー部材31Rとの間に排気ダクト38が取り付けられている。また、下部フレーム部材31Dの下面には、セル電圧センサ(CVS)50がCVSカバー45で覆われて固定されている。電気デバイスDは、下部フレーム部材31Dがセンタートンネル12にボルト締結されることで、センタートンネル12に固定されている。前部カバー部材31Fにはその前面に冷却ファン36が取り付けられている。冷却ファン36によってセンターコンソール30の吸気グリル56から取り込まれた空気は、吸気ダクト37→高圧バッテリ32→排気ダクト38を通り、排気ダクト38からDC−DCコンバータ42とインバータ44との間に形成された冷却通路39を通って冷却ファン36に吸い込まれ、冷却ファン36から下方の排気流路80Fに排気される。
<電力制御ユニット>
次に、電力制御ユニット34及び冷却通路39について図5〜図8を参照しながら詳述する。図5は、インバータ44及びインバータケース47の分解斜視図であり、図6は、DC−DCコンバータ42、コンバータケース46、及びインバータ44を収容したインバータケース47の分解斜視図であり、図7は、電気デバイスDに収容した電力制御ユニット34周りの部分断面図であり、図8は、電気デバイスDに収容した電力制御ユニット34を左側方から見た側面図である。なお、図7及び図8は、蓋体49及び左カバー部材31Lを外した図である。
インバータ44を収容するインバータケース47は、金属からなる有底箱状のケース本体48の開口部48aが同じく金属からなる蓋体49(図4参照)で覆われており、開口部48aが左右方向で左側を向くように配置されている。ケース本体48は、矩形状の底面60を囲うように上壁部61、下壁部62、前壁部63及び後壁部64が立設されており、底面60には前壁部63寄りに矩形状の貫通孔65が形成されている。インバータ44は、インバータ本体44aの裏面から複数の冷却フィン44bが立設され、冷却フィン44bが底面60に形成された貫通孔65から突出するように、インバータケース47の前側空間47aに固定される。
また、底面60には、図6及び図7に示すように、貫通孔65が形成された平坦部60aと後壁部64との間に、開口部48aからの深さが次第に深くなるように傾斜した傾斜部60bが設けられ、インバータケース47の後側空間47bは、傾斜部60bによって後方に向かうにしたがって次第に広くなっている。インバータケース47の後側空間47bには、図7及び図8に示すように、電子デバイス88として、不図示のエアコンコンプレッサに配線74を介して接続される制振コイル88a及びヒューズ88bが共通のホルダ89に支持された状態で設けられている。制振コイル88aを設ける場合、エアコンコンプレッサの共振周波数を変更することで、エアコンコンプレッサの共振周波数を電力制御ユニット34の共振周波数帯からずらすことができ、エアコンコンプレッサ及び電力制御ユニット34間で共振現象が発生することを抑制できる。配線74は、三相線73とともにインバータケース47に収容される(図8参照)。
また、ケース本体48の底面60は、裏側から見ると、図6に示すように、貫通孔65、平坦部60a及び傾斜部60bを囲うように段部66が設けられ、段部66に囲まれた凹状空間67が形成されている。段部66の高さは、インバータ44がインバータケース47に固定された状態において、貫通孔65から突出する冷却フィン44bの高さと略等しくなっている。段部66には、四か所にDC−DCコンバータ42及びコンバータケース46が取り付けられるボス68が立設されている。
DC−DCコンバータ42は、コンバータ本体42aの裏面から複数の冷却フィン42bが立設されている。コンバータケース46は、有底箱状のコンバータ収容部70の一方に冷却通路39の冷媒入口71aを構成する導入部71が設けられ、コンバータ収容部70の他方に冷却通路39の冷媒出口72aを構成する導出部72が設けられている。コンバータ収容部70は、内部にDC−DCコンバータ42の冷却フィン42bを収容し、コンバータ本体42aがコンバータ収容部70の開口部70aから突出するようになっている。コンバータケース46は、コンバータ収容部70の開口部70aが左右方向で右側を向くように、且つ、導入部71が後方、導出部72が前方に位置するように配置される。コンバータ収容部70は、矩形状の底板81の上下に上板部82及び下板部83が立設され、上板部82及び下板部83が開口部70aを区画する前側ピラー84と後側ピラー85で連結されている。コンバータ収容部70の後方には、導入部71と連通する導入部連通孔70bが設けられ、コンバータ収容部70の前方には、導出部72と連通する導出部連通孔70cが設けられている。
導入部71は、冷媒入口71aがコンバータ収容部70の開口部70aと同方向に設けられており、内部の導入部流路71bが、導入部連通孔70bを介してコンバータ収容部70に連通するとともに、裏側連通孔71cを介してインバータケース47の裏面の凹状空間67に連通するように構成されている。
導入部71には、平面視でコンバータ収容部70の底板81と平行に延びる固定部26と、該固定部26から冷媒入口71aに向かって湾曲する湾曲部27と、を有する薄板状のセパレータ25が設けられ、導入部流路71bを二分して、冷媒入口71aから入ってきた冷媒を導入部連通孔70bと裏側連通孔71cとに分配するようになっている。即ち、セパレータ25は、対向部分である、インバータ44の冷却フィン44bと、DC−DCコンバータ42の冷却フィン42bの間を通って後側に延びる仮想線Pから冷媒入口71aに向かって湾曲している。セパレータ25には、さらに湾曲部27の始点27aと終点27bとを結ぶ複数のリブ28が冷媒の流れ方向に沿うように上下方向に離間して形成され、湾曲部27の剛性を高めるとともに、流入する冷媒を整流するようになっている。
導出部72は、コンバータケース46がインバータケース47に組み付けられた状態(以下、組付状態と呼ぶ。)で、コンバータ収容部70の前側ピラー84と、コンバータケース46より前方に張り出したインバータケース47の底面60との間の空間を封止するように、コンバータ収容部70と凹状空間67とに連通する導出部流路72bが形成され、前端部に冷媒出口72aが斜め前方(右側前方)を向くように傾斜して設けられている。また、コンバータケース46には、組み付けた際にインバータケース47の段部66と当接して凹状空間67を封止するフランジ部76が延設されている。
インバータ44を収容したインバータケース47に形成された四か所のボス68のうち、二か所のボス68にコンバータケース46を締結し、さらに、四か所のボス68にDC−DCコンバータ42を締結することで、電力制御ユニット34が組み付けられる。
このように構成された電力制御ユニット34では、DC−DCコンバータ42が、前後方向において後側にインバータ44よりも長く形成されており、DC−DCコンバータ42の前方がインバータ44を収容するインバータケース47の前側空間47aと対向し、DC−DCコンバータ42の後方がエアコンコンプレッサに接続される制振コイル88a及びヒューズ88bを収容するインバータケース47の後側空間47bと対向している。また、コンバータケース46の裏側連通孔71cは、インバータケース47の底面60の傾斜部60bに対向している。
さらに、上下がインバータケース47の段部66によって区画された領域内には、導入部71の冷媒入口71aから導出部72の冷媒出口72aに至る冷却通路39が形成され、この冷却通路39は、冷媒入口71aから、導入部流路71b→導入部連通孔70b→コンバータ収容部70→導出部流路72b→冷媒出口72aに至るコンバータ冷却通路39aと、冷媒入口71aから、導入部流路71b→裏側連通孔71c→凹状空間67→導出部流路72b→冷媒出口72aに至るインバータ冷却通路39bとに分岐した構成となっている。インバータ冷却通路39bでは、裏側連通孔71cから凹状空間67に流れる冷媒が、インバータケース47の底面60に形成されたガイド部としての傾斜部60bに案内されることで、スムーズに流れ、圧損を抑えることができる。冷却通路39内では、コンバータ収容部70に収容されるDC−DCコンバータ42の冷却フィン42bと凹状空間67に突出するインバータ44の冷却フィン44bとがコンバータケース46の底板81を挟んで対向配置されている。したがって、冷却フィン42bと冷却フィン44bとが冷却通路39を通過する冷媒に曝され、DC−DCコンバータ本体42aとインバータ本体44aの熱が冷却フィン42bと冷却フィン44bとを介して放熱されるようになっている。
このように構成された電力制御ユニット34では、DC−DCコンバータ42とインバータ44とが、これらをそれぞれ保持するコンバータケース46とインバータケース47に収容された状態で左右方向に対向配置されている。DC−DCコンバータ42とインバータ44との間には、前後方向に延びる冷却通路39が形成され、コンバータケース46とインバータケース47とを組み付けることにより、DC−DCコンバータ42の冷却フィン42bとインバータ44の冷却フィン44bとが冷却通路39内で左右方向に対向配置されている。冷却通路39の冷媒入口71aは、対向方向においてDC−DCコンバータ42側であって、且つ、前後方向において後側に配置される。また、インバータ44は、DC−DCコンバータ42よりも後側に短くなるように配置されており、インバータ44の後側には、冷媒入口71aから冷媒をDC−DCコンバータ42とインバータ44との対向部分に案内するガイド部としての傾斜部60bが設けられている。冷却通路39は、対向部分であるコンバータケース46の底板81を通って後側に延びる仮想線P上から冷媒入口71aに向けて湾曲するセパレータ25が設けられている。
従って、セパレータ25により冷媒入口71aから流入する冷媒をDC−DCコンバータ42の冷却フィン42bとインバータ44の冷却フィン44bに分配することができ、これによりDC−DCコンバータ42とインバータ44とを適切に冷却できる。また、セパレータ25の位置によって冷媒入口71aからコンバータ冷却通路39aへ流入する冷媒量と、インバータ冷却通路39bへ流入する冷媒量とを調整できるので、冷却要求に応じてDC−DCコンバータ42とインバータ44とを冷却することもできる。
セパレータ25には、冷媒の流れ方向に沿って湾曲部27の始点27aと終点27bとを略直線で結ぶリブ28が形成されているので、湾曲部27の剛性を高めるとともに、流入する冷媒を整流することができる。
電気デバイスDは、冷却通路39の上流に配置されており、高圧バッテリ32を流れる冷媒は、対向方向である左右方向においてインバータ44側からDC−DCコンバータ42側に流れることで高圧バッテリ32を冷却する。これにより、電気デバイスD内における冷媒の流路を短縮でき、効率的に高圧バッテリ32と電力制御ユニット34とを冷却できる。
さらに、DC−DCコンバータ42とインバータ44はそれぞれ、箱型形状を有し、三辺のうち最短の辺が左右方向に延びるように配置することで、左右方向に小型化できるので、車両10の左前部座席14L及び右前部座席14R間に配置されるセンターコンソール30内に配置できる。
尚、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。
例えば、ガイド部として傾斜部60bを例示したが、傾斜部60bに限らず、湾曲した湾曲部、階段上に形成された階段部等適宜変更し得る。
また、冷媒の流れ方向一方側である前後方向後側において、インバータ44をDC−DCコンバータ42よりも短くなるように配置したが、前後方向前側において、インバータ44をDC−DCコンバータ42よりも短くなるように配置してもよい。また、インバータ44とDC−DCコンバータ42とは左右反対に対向させてもよく、前後方向又は上下方向に対向させてもよい。
また、上記実施形態では、高圧バッテリ32及び電力制御ユニット34をセンターコンソール30に配置したが、これに限らず、フロアパネル下に配置してもよく、荷室下に配置してもよい。また、高圧バッテリ32及び電力制御ユニット34を別々に配置してもよい。
14L 左前部座席(前部座席)
14R 右前部座席(前部座席)
25 セパレータ(冷媒分配機構)
27 湾曲部
27a 始点
27b 終点
28 リブ
30 センターコンソール
32 高圧バッテリ(バッテリ)
34 電力制御ユニット
39 冷却通路
42 DC−DCコンバータ(第1電力制御装置)
42b 冷却フィン(冷却部、対向部分)
44 インバータ(第2電力制御装置)
44b 冷却フィン(冷却部、対向部分)
46 コンバータケース(第1電力制御装置保持手段)
47 インバータケース(第2電力制御装置保持手段)
60b 傾斜部(ガイド部)
71a 冷媒入口
D 電気デバイス
P 仮想線

Claims (4)

  1. 第1電力制御装置と、
    該第1電力制御装置を保持する第1電力制御装置保持手段と、
    前記第1電力制御装置と対向して配置される第2電力制御装置と、
    該第2電力制御装置を保持する第2電力制御装置保持手段と、を備える、電力制御ユニットであって、
    前記第1電力制御装置と前記第2電力制御装置との間には、対向方向と直交する直交方向に延びる冷却流路が形成され、
    前記第1電力制御装置保持手段と前記第2電力制御装置保持手段とを組み付けることにより、前記第1電力制御装置の冷却部と前記第2電力制御装置の冷却部とが前記冷却流路内で対向配置され、
    前記冷却流路の冷媒入口は、前記対向方向において前記第1電力制御装置側であって、且つ、前記直交方向において一方側に配置され、
    前記第2電力制御装置は、前記第1電力制御装置よりも前記一方側において前記冷媒入口側に短くなるように配置され、
    前記第2電力制御装置の前記一方側には、前記冷媒入口から冷媒を前記第1電力制御装置の前記冷却部と前記第2電力制御装置の前記冷却部との対向部分に案内するガイド部が設けられ、
    前記冷却流路には、前記対向部分を通って前記一方側に延びる仮想線上から前記冷媒入口に向けて湾曲する冷媒分配機構が設けられた、電力制御ユニット。
  2. 請求項1に記載の電力制御ユニットであって、
    前記冷媒分配機構には、冷媒の流れ方向に沿って湾曲部の始点と終点とを略直線で結ぶリブが形成された、電力制御ユニット。
  3. バッテリと、
    請求項1又は2に記載の前記電力制御ユニットと、を備える電気デバイスであって、
    前記バッテリは、前記冷却流路の上流に配置され、
    前記バッテリを流れる冷媒は、前記対向方向において前記第2電力制御装置側から前記第1電力制御装置側に流れることで前記バッテリを冷却する、電気デバイス。
  4. 請求項3に記載の電気デバイスであって、
    前記第1電力制御装置と前記第2電力制御装置はそれぞれ、箱型形状を有し、三辺のうち最短の辺が前記対向方向に延びるように配置され、
    前記電気デバイスは、車両の前部座席間に配置されるセンターコンソールに収容される、電気デバイス。
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