JP2016117857A - プリプレグの製造方法、プリプレグ、電熱ネットの製造方法、及び電熱ネット - Google Patents
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Abstract
【課題】炭素繊維と絶縁繊維とが格子状に配置された状態を確実に維持できるプリプレグを製造する方法を提供する。【解決手段】本発明のプリプレグ1の製造方法は、縦方向に延びる二本の電気絶縁性繊維2からなる絶縁繊維群3を所定の間隔で配列させ、横方向に延びる炭素繊維4を所定の間隔で配列させて、各絶縁繊維群3に含まれる二本の電気絶縁性繊維2を、各炭素繊維4に上下に交差させて絡ませることで、絶縁繊維群3と炭素繊維4とが格子状に配置される繊維基材を形成する工程と、エポキシ樹脂が表面にコーティングされた紙材を準備する工程と、繊維基材と紙材とを熱ラミネートして、紙材にコーティングされたエポキシ樹脂を、繊維基材の炭素繊維や電気絶縁性繊維に含ませることで、繊維基材をプリプレグ1とする工程と、プリプレグ1から紙材を剥離する工程とを備える。【選択図】図1
Description
本発明は、プリプレグの製造方法、当該方法で製造されたプリプレグ、当該プリプレグを用いる電熱ネットの製造方法、及び当該方法で製造された電熱ネットに関する。
従来、通電で発熱する炭素繊維を備えた電熱ネットが、融雪用や暖房用のヒーターとして使用されている(例えば特許文献1)。このような電熱ネットとして、炭素繊維と電気絶縁性繊維とが格子状に配置されたものがある。この格子状の電熱ネットでは、一般に、炭素繊維や電気絶縁性繊維の強度を高めることや、炭素繊維間を電気的に絶縁することを目的として、炭素繊維や電気絶縁性繊維にエポキシ樹脂を含有させて、エポキシ樹脂を硬化させることが行われている。
図7は、上述した格子状の電熱ネットを形成するために使用される従来のプリプレグ100を示している。図7(a)はプリプレグ100の平面図であり、図7(b)はプリプレグ100の側面図である。図7に示す従来のプリプレグ100は、横糸の炭素繊維101と縦糸の電気絶縁性繊維102(以下、絶縁繊維102と略す)とが平織りされることで、炭素繊維101と絶縁繊維102とが略直角に交差する格子状を呈している。上述の平織りとは、各横糸が交互に縦糸の上下を通過し、各縦糸が交互に横糸の上下を通過するように、横糸や縦糸を織り上げる方法である。炭素繊維101や絶縁繊維102は、サイジング剤によって複数の単糸が束ねられたものであり、これら炭素繊維101や絶縁繊維102には、半硬化状態のエポキシ樹脂が含まれている。
上述のプリプレグ100を得るために、一般に下記の(i)〜(v)の工程が順次行われる。
(i)工程:炭素繊維101と絶縁繊維102とを平織りして、炭素繊維101と絶縁繊維102とが格子状に配置される繊維基材を形成する工程。
(ii)工程:溶剤で希釈したエポキシ樹脂の溶液(ワニス)の中に、繊維基材を浸漬させることで、炭素繊維101や絶縁繊維102にエポキシ樹脂の溶液を含ませる工程。
(iii)工程:エポキシ樹脂の溶液から、繊維基材を引き上げる工程。
(iv)程:繊維基材を乾燥して、炭素繊維101や絶縁繊維102に含まれる溶剤を蒸発させる工程。
(v)工程:繊維基材の温度が室温と同程度になるまで、繊維基材を冷却する工程。
(ii)工程:溶剤で希釈したエポキシ樹脂の溶液(ワニス)の中に、繊維基材を浸漬させることで、炭素繊維101や絶縁繊維102にエポキシ樹脂の溶液を含ませる工程。
(iii)工程:エポキシ樹脂の溶液から、繊維基材を引き上げる工程。
(iv)程:繊維基材を乾燥して、炭素繊維101や絶縁繊維102に含まれる溶剤を蒸発させる工程。
(v)工程:繊維基材の温度が室温と同程度になるまで、繊維基材を冷却する工程。
プリプレグ100は、上記(v)程が行なわれた後の繊維基材に相当する。上記(i)〜(v)の工程を行なって、プリプレグ100を形成した後では、電熱ネットを形成するために、プリプレグ100を加圧及び加熱して、炭素繊維101や絶縁繊維102に含まれるエポキシ樹脂を硬化させることが行われる。
しかしながら、図7に示す従来のプリプレグ100では、炭素繊維101や絶縁繊維102の動きを規制する力が弱いため、炭素繊維101や絶縁繊維102がずれ動いて、炭素繊維101と絶縁繊維102とが格子状に配置された状態を維持できない。また、この問題を回避すべく、炭素繊維101と絶縁繊維102との各交差位置に接着剤を塗布して、炭素繊維101と絶縁繊維102を接合する対応も考えられるが、交差位置の数が多い場合には、接着剤の塗布に多大な手間を要する。また、炭素繊維101や絶縁繊維102の動きを規制するためには、所定量の接着剤を各交差位置に塗布する必要があり、この対応が適切に行なわれない場合には、炭素繊維101と絶縁繊維102との接合が外れて、炭素繊維101や絶縁繊維102がずれ動く事態が生じ得る。
また、上述したプリプレグ100の製造方法では、溶剤で粘度を下げたエポキシ樹脂の溶液(ワニス)の中に繊維基材を浸漬させる際に((ii)工程)、サイジング材が樹脂の溶液(ワニス)に溶けて、炭素繊維101や絶縁繊維102の単糸が分離する問題が生じ得る。さらに、エポキシ樹脂の溶液から繊維基材を引き上げる際に((iii)工程)、一部の炭素繊維101や絶縁繊維102が凝集して、炭素繊維101や絶縁繊維102の厚みや幅が均一にならない問題や、プリプレグ100の織り目が崩れたり、プリプレグ100の形状が安定しない問題が生じ得る。
さらに、エポキシ樹脂の溶液(ワニス)の中に基材を浸漬させる方法では((ii)工程)、炭素繊維101や絶縁繊維102に含有させるエポキシ樹脂の量を調整することが困難である。このため、プリプレグ100を加圧及び加熱した後に、炭素繊維101や絶縁繊維102が所望の強度にならない問題や、炭素繊維間が電気的に絶縁されない問題が生じ得る。
本発明は、上記事項に鑑みてなされたものであって、その目的は、炭素繊維と絶縁繊維とが格子状に配置された状態を確実に維持できるプリプレグを製造する方法、及び当該プリプレグを用いて電熱ネットを製造する方法を提供することを目的とする。
本発明に第1観点に係るプリプレグの製造方法は、縦方向に延びる複数本の電気絶縁性繊維からなる絶縁繊維群を所定の間隔で配列させ、横方向に延びる炭素繊維を所定の間隔で配列させて、各前記絶縁繊維群に含まれる複数本の電気絶縁性繊維を、各前記炭素繊維に上下に交差させて絡ませることで、前記絶縁繊維群と前記炭素繊維とが格子状に配置された繊維基材を形成する繊維基材形成工程と、エポキシ樹脂が表面にコーティングされた紙材を準備する紙材準備工程と、前記繊維基材と前記紙材とを熱ラミネートして、前記紙材にコーティングされたエポキシ樹脂を、前記繊維基材に含有させることで、前記繊維基材をプリプレグとする熱ラミネート工程と、前記プリプレグから前記紙材を剥離する剥離工程とを備える。
好ましくは、各前記絶縁繊維群は、縦方向に延びる2本の前記電気絶縁性繊維からなる。
好ましくは、前記熱ラミネート工程では、前記繊維基材の上側及び下側に前記紙材が重ね合わされた積層体を、所定温度に加熱された一対のローラの間に通して、当該一対のローラで加圧することで、前記繊維基材と前記紙材とが熱ラミネートされる。
好ましくは、前記一対のローラは、60℃以上120℃以下に加熱され、前記一対のローラが前記積層体に加える圧力は、98kPa以上980kPa以下である。
好ましくは、前記熱ラミネート工程では、前記繊維基材の総重量を基準として10重量パーセント以上100重量パーセント以下のエポキシ樹脂が、前記繊維基材に含有される。
好ましくは、前記熱ラミネート工程では、前記繊維基材の総重量を基準として20重量パーセント以上70重量パーセント以下のエポキシ樹脂が、前記繊維基材に含有される。
好ましくは、前記電気絶縁性繊維は、ガラス繊維、バサルト繊維、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、或いはアラミド繊維である。
好ましくは、前記電気絶縁性繊維は、600本以上2400本以下の単糸の束である。
好ましくは、前記炭素繊維は、3000本以上6000本以下の単糸の束である。
好ましくは、前記紙材準備工程には、コーターによって、前記紙材の表面にエポキシ樹脂を塗布する工程と、乾燥機によって、前記紙材に塗布されたエポキシ樹脂を乾燥する工程とが含まれる。
本発明に第2観点に係るプリプレグは、前記方法で製造されたプリプレグである。
本発明に第3観点に係る電熱ネットの製造方法は、前記プリプレグを用いて、電熱ネットを製造する方法であって、前記プリプレグを加圧及び加熱することで、当該プリプレグを構成する前記炭素繊維や前記絶縁繊維に含まれる前記エポキシ樹脂を硬化させる工程を備える。
本発明に第4観点に係る電熱ネットは、前記方法で製造された電熱ネットである。
本発明によれば、複数本の絶縁繊維からなる絶縁繊維群と炭素繊維とが格子状に配置されたプリプレグが得られる。このプリプレグでは、格子の各交点(絶縁繊維群と炭素繊維との各交差位置)で、複数本の絶縁繊維が炭素繊維に上下に交差して絡まることで、炭素繊維が縦方向(絶縁繊維の延伸方向)に動くことが規制され、また、絶縁繊維と炭素繊維との間に大きな摩擦力が生じる。したがって、炭素繊維や絶縁繊維がずれ動くことが防止されるので、絶縁繊維と炭素繊維とが格子状に配置された状態を確実に維持できる。
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形態に係るプリプレグ1を示す概略図である。図1(a)はプリプレグ1の平面図であり、図1(b)はプリプレグ1の側面図である。
本実施形態のプリプレグ1は、電熱ネット(図示せず)を形成するために使用される。当該電熱ネットは、道路標識・ガードレール・歩道・屋根等に堆積する雪を融かすためや、室内を暖房するためや、霧の粒を小さくして霧中の視認性を向上させるために使用されるものである。
プリプレグ1は、縦方向に延びる二本の電気絶縁性繊維2,2からなる絶縁繊維群3と、横方向に延びる炭素繊維4とが絡め織りされることで、絶縁繊維群3と炭素繊維4とが格子状に配置されたものである。上述の絡め織りは、縦方向に延びる絶縁繊維群3を所定の間隔で配列させるとともに、横方向に延びる炭素繊維4を所定の間隔で配列させて、各絶縁繊維群3に含まれる二本の電気絶縁性繊維2,2を、各炭素繊維4に上下に交差させて絡ませることに相当する。
本実施形態のプリプレグ1では、電気絶縁性繊維2(以下、絶縁繊維2と略す)や炭素繊維4の強度を高めることや、炭素繊維間を電気的に絶縁することを目的として、絶縁繊維2や炭素繊維4にエポキシ樹脂が含有されている。具体的には、絶縁繊維2や炭素繊維4には、常温で固体となる分子量の比較的大きいエポキシ樹脂や、常温で固体となるエポキシ樹脂と常温で液体となるエポキシ樹脂とをブレンドした配合物が含有されている。上記常温で固体となるエポキシ樹脂は、例えば、jER(登録商標)1001(三菱化学株式会社)や、jER(登録商標)1004(三菱化学株式会社)や、エピクロン(登録商標)N−690(DIC株式会社)や、エピクロン(登録商標)N−740(DIC株式会社)である。上記常温で液体となるエポキシ樹脂は、例えば、jER(登録商標)828(三菱化学株式会社)や、jER(登録商標)806(三菱化学株式会社)や、エピクロン(登録商標)850(DIC株式会社)や、エピクロン(登録商標)830(DIC株式会社)である。
絶縁繊維2や炭素繊維4に含有されるエポキシ樹脂(上記常温で固体となるエポキシ樹脂や、上記の常温で固体となるエポキシ樹脂と常温で液体となるエポキシ樹脂とをブレンドした配合物に相当)は、後述する紙材5(図3,図4参照)から転移されたものである。この紙材5は、当初、溶剤で希釈されたエポキシ樹脂が表面に塗布されていたものであり、この紙材5に対する乾燥処理で半硬化状態となったエポキシ樹脂が、紙材5から繊維2,4に転移されて、繊維2,4に含有されている。上記の半硬化状態のエポキシ樹脂は、溶剤が蒸発して揮発分がなくなった状態から一部硬化反応が進んだものであり、常温において、表面にタック性がある半固体状から、固体状を呈する。
各絶縁繊維2は、ガラス繊維、バサルト繊維などの無機繊維、或いは、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、アラミド繊維などの有機繊維である。好ましくは、各絶縁繊維2は、サイジング剤によって600本以上2400本以下の単糸が束ねられたものである。単糸の本数が600本よりも少ない場合には、絶縁繊維2の強度が不足する。単糸の本数が2400本よりも多い場合には、絶縁繊維2にエポキシ樹脂を含有させることが困難となる。なお、絶縁繊維2は、撚りをかけられたものでも、撚りをかけられていないものであってもよい。
各炭素繊維4は、サイジング剤によって3000本以上6000本以下の単糸が束ねられたものである。単糸の本数が3000本よりも少ない場合には、炭素繊維4の強度が不足する。単糸の本数が6000本よりも多い場合には、炭素繊維4にエポキシ樹脂を含有させることが困難となる。各炭素繊維4は、電流を流す観点から、撚りをかけていないものが好ましい。
図2は、本実施形態のプリプレグ1の製造方法を示すフロチャートである。以下、図2を参照して、本実施形態のプリプレグ1の製造方法を説明する。
まず、縦方向に延びる絶縁繊維群3と横方向に延びる絶縁繊維2とを絡め織りすることで、絶縁繊維群3と炭素繊維4とが格子状に配置された繊維基材6(図4参照)を形成する(ステップS1)。絡め織りとは、上述したように、縦方向に延びる二本の絶縁繊維2,2からなる絶縁繊維群3を所定の間隔で配列させるとともに、横方向に延びる炭素繊維4を所定の間隔で配列させて、各絶縁繊維群3に含まれる二本の絶縁繊維2,2を、各炭素繊維4に上下に交差させて絡ませることに相当する。この絡め織りは、専用の織機を用いることや、人力等によって実現できる。
また、エポキシ樹脂8が表面にコーティングされた紙材5を準備する(ステップS2)。図3は、ステップS2で紙材5の表面にエポキシ樹脂8をコーティングする方法の一例を示す概略側面図である。図3の例では、表面が離型処理された紙材5が、ローラ(図示せず)の回転等により搬送される。そして、当該紙材5が搬送される過程で、コーター7によって、溶剤で希釈されたエポキシ樹脂8が、一定の厚さで紙材5の表面に塗布される(図3に示す矢印Aは、紙材5の搬送方向を示す)。次いで、紙材5が乾燥機9に送り込まれて、乾燥機9内で紙材5に熱風が吹き付けられることで、紙材5に塗布されたエポキシ樹脂8が乾燥される。これにより、エポキシ樹脂8に含まれる溶剤が蒸発して、エポキシ樹脂8から溶剤が除去される。以上で、紙材5へのエポキシ樹脂8のコーティングが完了する。エポキシ樹脂8がコーティングされた紙材5は、例えば、巻取ローラ(図示せず)に巻き取られる。そして、当該巻取ローラから引き出された紙材5が、後述のステップS3で使用される。なお、後述のステップS3を実行するために、紙材5を巻き付けた巻取ローラは、2つ準備される。
なお図3に示す方法によれば、常温で固体となる分子量の比較的大きいエポキシ樹脂や、或いは、常温で固体となるエポキシ樹脂と常温で固体となるエポキシ樹脂とをブレンドした配合物が、コーター7から吐出されて、紙材5の表面に塗布されることで、任意の厚みを有するエポキシ樹脂の塗膜を、紙材5の表面に形成できる。また、図3に示す方法では、コーター7と紙材5との間の離隔距離や、コーター7から単位時間当たりに吐出されるエポキシ樹脂8の量や、紙材5の搬送スピードが調整されることで、紙材5の単位面積当たりにコーティングされるエポキシ樹脂8の量を調整できる。例えば、コーター7と紙材5との間の離隔距離を20μm以上200μm以下とし、コーター7から単位時間当たりに吐出されるエポキシ樹脂8の量を20g/分以上1000g/分以下とし、紙材5の搬送スピードを1m/分以上10m/分以下とすることで、紙材5の単位面積当たりにコーティングされるエポキシ樹脂8の量を、20g/m2以上100g/m2以下に調整できる。
次いで、ステップS1で形成された繊維基材6と、ステップS2で形成された紙材5とを熱ラミネートする(ステップS3)。図4は、ステップS3で繊維基材6と紙材5とを熱ラミネートする方法の一例を示す概略側面図である。図4の例では、繊維基材6の上側及び下側に紙材5,5を重ね合わせた積層体が、所定温度に加熱された一対のローラ10A,10Bの間に送り込まれる。上側や下側の紙材5,5は、例えば上述の巻取ローラから引き出されたものであり、エポキシ樹脂8が繊維基材6に接するように、繊維基材6に重ね合わされる。そして、上記のように繊維基材6に紙材5,5を重ね合わせた積層体(以下、積層体と適宜記す)が、ローラ10A,10Bによって加圧される。この結果、紙材5,5にコーティングされたエポキシ樹脂8が、繊維基材6を構成する炭素繊維4や絶縁繊維2に含有されて、繊維基材6がプリプレグ1となる。
なお、上記ステップS3の熱ラミネート工程では、好ましくは、ローラ10A,10Bは、60℃以上120℃以下に加熱される。ローラ10A,10Bの温度が60℃よりも低い場合には、紙材5にコーティングされたエポキシ樹脂8の溶融粘度が高く、充分な量のエポキシ樹脂8を繊維基材6に含有させることができなくなる。ローラ10A,10Bの温度が120℃よりも高い場合には、エポキシ樹脂8の硬化反応が進み過ぎて、後述の工程でプリプレグ1を加圧及び加熱する際に、エポキシ樹脂8が充分溶融せず、ボイド等の欠陥を生じる虞がある。
また好ましくは、ローラ10A,10Bから積層体に加えられる圧力は、98kPa以上980kPa以下とされる。ローラ10A,10Bから積層体に加えられる圧力が98kPaよりも低いと、紙材5にコーティングされたエポキシ樹脂8を繊維基材6に充分含有させることができない。このため、後述するプリプレグ1の加圧及び加熱を行っても、炭素繊維4や絶縁繊維2の強度や、炭素繊維4と絶縁繊維2との接着力を、充分高めることができない虞がある。また、ローラ10A,10Bから積層体に加えられる圧力が980kPaよりも高い場合には、繊維基材6を構成する繊維2,4が潰れる虞や、紙材5からはみ出たエポキシ樹脂によって、ローラ10A,10Bが汚染される虞がある。
さらに上記ステップS3の熱ラミネート工程では、好ましくは、繊維基材6の総重量を基準として10重量パーセント以上100重量パーセント以下のエポキシ樹脂8が繊維基材6に含有される。より好ましくは、繊維基材6の総重量を基準として20重量パーセント以上70重量パーセント以下のエポキシ樹脂8が、繊維基材6に含有される。繊維基材6に対するエポキシ樹脂8の重量パーセントが、10重量パーセントよりも少ないと、繊維基材6に含有されるエポキシ樹脂8が少ないことで、後述のプリプレグ1の加圧及び加熱によって、炭素繊維4や絶縁繊維2の強度や、炭素繊維4と絶縁繊維2との接着力を充分高めることができない虞がある。また、繊維基材6に対するエポキシ樹脂8の重量パーセントが、100重量%を超えると、繊維内に含まれないエポキシ樹脂8が、繊維基材6の表面に付着する事態が生じて、後述のプリプレグ1を加圧及び加熱する際に、繊維からはみ出たエポキシ樹脂8によって、格子の間隙に樹脂単独からなる膜が生じる虞がある。そして、このように格子の間隙に樹脂8の膜が形成されると、当該膜の強度が小さいことから、当該膜が割れたり欠ける問題を生じる虞がある。
また、充分な強度を有する電熱ネットを得るために、炭素繊維4の重量を基準として5重量パーセント以上33重量パーセント以下のエポキシ樹脂8が炭素繊維4に含有され、絶縁繊維2の重量を基準として10重量パーセント以上40重量パーセント以下のエポキシ樹脂8が絶縁繊維2に含有されることが好ましい。例えば、紙材5,5の単位面積当たりにコーティングされるエポキシ樹脂8の量が40g/m2とされる場合には、ローラ10A,10Bを90℃に加熱し、ローラ10A,10Bから積層体に加えられる圧力を490kPaとすることで、炭素繊維4の重量を基準として約20重量パーセントのエポキシ樹脂8を炭素繊維4に含有させ、絶縁繊維2の重量を基準として約25重量パーセントのエポキシ樹脂8を絶縁繊維2に含有させることができる。
そして、ステップS3の後では、紙材5,5がプリプレグ1から剥離される(ステップS4)。これにより、絶縁繊維2や炭素繊維4にエポキシ樹脂8が含有された格子状のプリプレグ1が得られる。
図5は、紙材5,5をプリプレグ1から剥離する状況を示す概略側面図である。図6は、プリプレグ1から剥離された紙材5を示す概略平面図である。上記のステップS3で、常温で固形となるエポキシ樹脂や、常温で固体となるエポキシ樹脂と常温で液体となるエポキシ樹脂とをブレンドした配合物が、紙材5の表面に塗布されて、所定厚のエポキシ樹脂8の塗膜が紙材5の表面に形成されていた場合には、ステップS4の剥離工程によって、図5に示すように、紙材5にコーティングされたエポキシ樹脂8のうち、絶縁繊維2や炭素繊維4に接したエポキシ樹脂8Aのみが、絶縁繊維2や炭素繊維4に転移され、絶縁繊維2や炭素繊維4に接していないエポキシ樹脂8B、つまり、プリプレグ1の格子の間隙に位置するエポキシ樹脂8Bは、絶縁繊維2や炭素繊維4に転移されずに、紙材5に残る。この結果、図6に示すように、プリプレグ1から剥離された紙材5では、格子の間隙に位置していたエポキシ樹脂8Bが残存して、エポキシ樹脂8Aの転移痕Tが格子状に生じる。
そして、図2のステップS1〜S4が行なわれて、プリプレグ1が製造された後では、電熱ネット(図示せず)を製造するために、例えば熱プレス成形機或いはオートクレープを用いて、プリプレグ1を加圧及び加熱することで、当該プリプレグ1を構成する炭素繊維4や絶縁繊維2に含まれるエポキシ樹脂8を硬化させることが行われる。この加圧及び加熱処理において、炭素繊維4や絶縁繊維2に含まれるエポキシ樹脂8は、一旦、溶融してから、高分子化及び架橋反応が進むことで、ゲル化して、硬化する。また、プリプレグ1に対する加圧は、加圧手段の平坦面をプリプレグ1に押し当てることによって行われ、この加圧により、上記エポキシ樹脂8の溶融時に、プリプレグ1を構成する繊維2,4の束の凹凸が平滑になる。
また、電熱ネット(図示せず)を製造するために、隣り合う2本の炭素繊維4の一方端同士・他方端同士を交互に配線接続することで、炭素繊維4が蛇行状に連なる回路を形成するとともに、当該回路の両端を電源に接続することが行われる。以上の工程を経て得られる電熱ネットでは、電源から回路の両端に電圧が印加されることで、各炭素繊維4に電流が流れて、各炭素繊維4が発熱する。また、絶縁繊維2自体や、繊維2,4に含有されたエポキシ樹脂8によって、炭素繊維間が電気的に絶縁される。
なお、配線接続で一連とする炭素繊維4の組を、隣り合う所定数の炭素繊維4の組(隣り合う2本〜n本の炭素繊維4の組)とすることで、蛇行状の回路が複数形成されてもよい。この場合には、各回路の両端を電源に接続して、各回路に電圧を印加することで、各回路を構成する炭素繊維4を発熱させることができる。
また、霧の粒を小さくするための電熱ネットを製造する場合には、当該電熱ネットを構成する炭素繊維4や絶縁繊維2に、赤外線放射材がコーティングされる。当該赤外線放射材は、炭素繊維4が発する熱によって赤外線を放射するものであり、この赤外線が、電熱ネットの格子の間隙を通過する霧の粒に放射されることで、霧の粒を小さくできる。
上述したように本実施形態では、二本の絶縁繊維2からなる絶縁繊維群3と炭素繊維4とが絡め織りされることで、絶縁繊維群3と炭素繊維4とが格子状に配置されたプリプレグ1が得られる。このプリプレグ1では、格子の各交点(絶縁繊維群3と炭素繊維4との各交差位置)で、二本の絶縁繊維2が炭素繊維4に上下に交差して絡まることで、炭素繊維4が縦方向(絶縁繊維2の延伸方向)に動くことが規制され、また、絶縁繊維2と炭素繊維4との間に大きな摩擦力が生じる。したがって、炭素繊維4や絶縁繊維2がずれ動くことが防止される。このため、絶縁繊維2と炭素繊維4とが格子状に配置された状態を確実に維持できる(具体的には、絶縁繊維群3と炭素繊維4とが格子状に配置された状態を確実に維持できる)。
また、図2のステップS3で、紙材5に塗布されたエポキシ樹脂8を乾燥機9で乾燥することで、紙材5にコーティングされるエポキシ樹脂8は、溶剤が除去されたものとなる。このため、図2のステップS4で、繊維基材6と紙材5との熱ラミネートにより炭素繊維4や絶縁繊維2にエポキシ樹脂8を含有させる際に、炭素繊維4や絶縁繊維2の単糸を束ねるサイジング剤が溶ける事態や、一部の炭素繊維4や絶縁繊維2が凝集する事態が生じない。このため、炭素繊維4や絶縁繊維2を構成する単糸が分離する事態が生じず、また、炭素繊維4や絶縁繊維2の厚みや幅を均一にすることができる。
また、紙材5にコーティングされるエポキシ樹脂8の量や、ローラ10A,10Bの温度や、ローラ10A,10Bから繊維基材6及び紙材5の積層体に加えられる圧力が調整されることで、炭素繊維4や絶縁繊維2に含ませるエポキシ樹脂8の量を調整できる。このため、炭素繊維4や絶縁繊維2に所望量のエポキシ樹脂8が含有されたプリプレグ1を得ることができる。そしてこのことから、プリプレグ1を加圧及び加熱して炭素繊維4や絶縁繊維2に含有されるエポキシ樹脂8を硬化させることで、炭素繊維4や絶縁繊維2が所望の強度を有し、且つ、炭素繊維間が電気的に絶縁された電熱ネットを得ることができる。特に上述したように、5重量パーセント以上33重量パーセント以下のエポキシ樹脂8が炭素繊維4に含有され、10重量パーセント以上40重量パーセント以下のエポキシ樹脂8が絶縁繊維2に含有されることで、充分な強度を有する電熱ネットを得ることができる。
また、紙材5をプリプレグ1から剥離する際には(図2のステップS4、図5)、上述したように、炭素繊維4や絶縁繊維2に接したエポキシ樹脂8のみが、炭素繊維4や絶縁繊維2に転移され、繊維基材6の格子の間隙に位置していたエポキシ樹脂8は、炭素繊維4や絶縁繊維2に転移されない。これにより、格子の間隙がエポキシ樹脂8で塞がれない電熱ネットを得ることができる。この電熱ネットは、格子の間隙に多くの霧の粒を通過させることができるので、上述した赤外線の放射で多くの霧の粒を小さくすることができる。したがって、この電熱ネットによれば、霧中の視認性を確実に向上させることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されず、特許請求の範囲において種々変更することができる。
例えば、上記実施形態では、縦方向に延びる2本の絶縁繊維2からなる絶縁繊維群3を各炭素繊維4に絡ませる例を示したが、2本よりも多い複数本の絶縁繊維2からなる絶縁繊維群を所定の間隔で配列して、各絶縁繊維群に含まれる複数本の絶縁繊維2を、各炭素繊維4に上下に交差させて絡ませてもよい。このようにすることで、炭素繊維4や絶縁繊維2がずれ動くことがより確実に防止できるので、絶縁繊維2と炭素繊維4とが格子状に配置された状態をより確実に維持できる。なお上記実施形態に示すように、絶縁繊維群3を2本の絶縁繊維2から構成し、当該2本の絶縁繊維2を各炭素繊維4に絡ませるようにすることで、厚さの薄い電熱ネットを製造できる。
また上記実施形態では、熱ラミネート工程(図2のステップS3、図4)において、エポキシ樹脂付きの紙材5を、繊維基材6の上側及び下側に配置した積層体を、ローラ10A,10Bで加圧する例を示したが、繊維基材6と紙材5とを熱ラミネートする方法は、これに限られない。例えば、繊維基材6の上側及び下側のうち、いずれか一方側にエポキシ樹脂8がコーティングされた紙材5を配置し、他方側にエポキシ樹脂がコーティングされていない紙材を配置した積層体を、ローラ10A,10Bの間に通して、ローラ10A,10Bで加圧することで、繊維基材6と紙材5とが熱ラミネートされてもよい。なお上記実施形態に示すように、エポキシ樹脂付きの紙材5を繊維基材6の上側及び下側に配置する場合には、絶縁繊維3や炭素繊維4の上側及び下側からエポキシ樹脂の転移が行なわれる。このため、絶縁繊維3や炭素繊維4の厚さ全体にエポキシ樹脂8を含有させる上で有利である。
<実施例>
本発明者らは、本発明のプリプレグ1から電熱ネットを作製し、当該電熱ネットの通電時における表面温度を確認する試験を行なっている。以下、この試験について説明する。
本発明者らは、本発明のプリプレグ1から電熱ネットを作製し、当該電熱ネットの通電時における表面温度を確認する試験を行なっている。以下、この試験について説明する。
まず、本発明のプリプレグ1を作製するために、格子状の繊維基材6を準備した。この繊維基材6は、縦方向に延びる二本のポリエステル繊維(絶縁繊維2)からなる絶縁繊維群3と、横方向に延びる炭素繊維4とが絡め織りされることで、絶縁繊維群3と炭素繊維4とが格子状に配置されたものである。ポリエステル繊維(絶縁繊維2)は、東レ株式会社製のテトロン(登録商標)1500Dであり、約2mmの幅を有する。炭素繊維4は、東レ株式会社製のトレカ(登録商標)T300−6Kであり、約2mmの幅を有する。絶縁繊維群3や炭素繊維4の配列ピッチは、7mmである。繊維基材6の格子の間隙は、約5mm四方の略矩形状を呈する。繊維基材6の厚みは、0.35mmである。繊維基材6の単位面積当たりの重量(目付け)は、108g/m2である。
また、繊維基材6を構成する絶縁繊維2や炭素繊維4にエポキシ樹脂8を含有させるために、エポキシ樹脂8がコーティングされた紙材5を準備した。この際には、離型処理された紙材5の表面に、コーター7でエポキシ樹脂8を塗布した。紙材5はリンテック株式会社製の工程紙である。エポキシ樹脂8は、サンユレック株式会社製のエポキシ樹脂配合物DR−047である。そして、乾燥機9内で100℃の熱風を紙材5に5分間吹き付けることで、紙材5に塗布されたエポキシ樹脂8を乾燥して、エポキシ樹脂8に含まれる溶剤を蒸発させた。この結果、単位面積あたりの重量が40g/m2であるエポキシ樹脂8の塗膜が、紙材5の表面にコーティングされた。
ついで、上記のようにエポキシ樹脂8がコーティングされた紙材5を繊維基材6の上下に配置した積層体を、一対のロール10A,10Bの間に通して加圧することで、繊維基材6と紙材5とを熱ラミネートした。ロール10A,10Bは、80℃に加熱されたものであり、ロール10A,10B間のギャップは、0.35mmに調整されていた。上記の熱ラミネートによって、繊維基材6の総重量を基準として26.6重量パーセントのエポキシ樹脂8が繊維基材6に含有されて、繊維基材6がプリプレグ1となった。
そして、上側及び下側の紙材5をプリプレグ1から剥離した。この結果、ポリエステル繊維(絶縁繊維2)や炭素繊維4にエポキシ樹脂8が含有された格子状のプリプレグ1が得られた。このプリプレグ1の単位面積当たりの重量は、147.2g/m2である。
そして、プリプレグ1を加圧及び加熱し、また、プリプレグ1に含まれる炭素繊維同士を電気的に接続すること等により、電熱ネットを作製した。上記の加圧及び加熱工程では、1960kPaの圧力をプリプレグ1に加えた状態で、150℃の熱で1時間プリプレグ1を加熱した。また、炭素繊維同士を電気的に接続することで、蛇行状の回路を形成した。
そして、上記の回路に10V、20V、30V、40V、50V、60Vの電圧を印加して炭素繊維4を発熱させ、各々の電圧を印加したときの電熱ネットの周縁部や中央部における表面温度を測定した。以下の表1に測定結果を記す。
表1から明らかなように、回路に印加する電圧が大きくなるにつれて、電熱ネットの周縁部や中央部の表面温度が高くなった。このことから、本発明によれば、印加電圧を制御することで、発熱量を調整可能な電熱ネットが得られることが確認された、また表1から明らかなように、周縁部と中央部との温度差は、常に6℃以下に抑えられていた。このことから、本発明によれば、温度分布が均一となる電熱ネットが得られることが確認された。
1 プリプレグ
2 電気絶縁性繊維
3 絶縁繊維群
4 炭素繊維
5 紙材
6 繊維基材
7 コーター
8 エポキシ樹脂
9 乾燥機
10A,10B ローラ
2 電気絶縁性繊維
3 絶縁繊維群
4 炭素繊維
5 紙材
6 繊維基材
7 コーター
8 エポキシ樹脂
9 乾燥機
10A,10B ローラ
Claims (13)
- 縦方向に延びる複数本の電気絶縁性繊維からなる絶縁繊維群を所定の間隔で配列させ、横方向に延びる炭素繊維を所定の間隔で配列させて、各前記絶縁繊維群に含まれる複数本の電気絶縁性繊維を、各前記炭素繊維に上下に交差させて絡ませることで、前記絶縁繊維群と前記炭素繊維とが格子状に配置された繊維基材を形成する繊維基材形成工程と、
エポキシ樹脂が表面にコーティングされた紙材を準備する紙材準備工程と、
前記繊維基材と前記紙材とを熱ラミネートして、前記紙材にコーティングされたエポキシ樹脂を、前記繊維基材に含有させることで、前記繊維基材をプリプレグとする熱ラミネート工程と、
前記プリプレグから前記紙材を剥離する剥離工程とを備えるプリプレグの製造方法。 - 各前記絶縁繊維群は、縦方向に延びる2本の前記電気絶縁性繊維からなる請求項1に記載のプリプレグの製造方法。
- 前記熱ラミネート工程では、前記繊維基材の上側及び下側に前記紙材が重ね合わされた積層体を、所定温度に加熱された一対のローラの間に通して、当該一対のローラで加圧することで、前記繊維基材と前記紙材とが熱ラミネートされる請求項1又は2に記載のプリプレグの製造方法。
- 前記一対のローラは、60℃以上120℃以下に加熱され、
前記一対のローラが前記積層体に加える圧力は、98kPa以上980kPa以下である請求項3に記載のプリプレグの製造方法。 - 前記熱ラミネート工程では、前記繊維基材の総重量を基準として10重量パーセント以上100重量パーセント以下のエポキシ樹脂が、前記繊維基材に含有される請求項1乃至4に記載のプリプレグの製造方法。
- 前記熱ラミネート工程では、前記繊維基材の総重量を基準として20重量パーセント以上70重量パーセント以下のエポキシ樹脂が、前記繊維基材に含有される請求項5に記載のプリプレグの製造方法。
- 前記電気絶縁性繊維は、ガラス繊維、バサルト繊維、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、或いはアラミド繊維である請求項1乃至6のいずれかに記載のプリプレグの製造方法。
- 前記電気絶縁性繊維は、600本以上2400本以下の単糸の束である請求項1乃至7のいずれかに記載のプリプレグの製造方法。
- 前記炭素繊維は、3000本以上6000本以下の単糸の束である請求項1乃至8のいずれかに記載のプリプレグの製造方法。
- 前記紙材準備工程には、
コーターによって、前記紙材の表面にエポキシ樹脂を塗布する工程と、
乾燥機によって、前記紙材に塗布されたエポキシ樹脂を乾燥する工程とが含まれる請求項1乃至9のいずれかに記載のプリプレグの製造方法。 - 請求項1乃至10のいずれかに記載の方法で製造されたプリプレグ。
- 請求項11に記載のプリプレグを用いて、電熱ネットを製造する方法であって、
前記プリプレグを加圧及び加熱することで、当該プリプレグを構成する前記炭素繊維や前記絶縁繊維に含まれる前記エポキシ樹脂を硬化させる工程を備える電熱ネットの製造方法。 - 請求項12に記載の方法で製造された電熱ネット。
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