JP2016116623A - 圧電振動センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】ノイズを検知し難く、生体信号を感度良く測定可能な圧電振動センサを提供すること。【解決手段】シールド層A、電極層、多孔質フッ素樹脂層を含む圧電層、電極層およびシールド層Bがこの順で積層され、前記シールド層AおよびBがそれぞれ、絶縁層と導電層とを含み、該絶縁層が導電層よりも電極層側に存在する、生体信号測定用の圧電振動センサ。【選択図】なし

Description

本発明は、生体信号測定用の圧電振動センサに関する。
近年、高齢化や健康意識の高まりに伴って、日常生活において、脈波、呼吸などの生体信号(biomedical signal)をセンサによって測定し、数値化することで、該数値により健康状態を把握することが行われている。
例えば、生体信号のうち、脈波は心収縮によって生じる波動の伝播を示す生体信号のひとつであり、心臓の拍動間隔(心拍)や血管の状態を反映する。
この脈波を検出する方法として、圧電素子を使用する方法や光学的に検出する方法等が実用化されている。圧電素子を使用する方法としては、ピエゾ型の圧電素子をセンサとして動脈上に配置し、動脈内部の圧力変化に伴う表皮の圧力変化(圧力による表皮の変位)から脈波や脈拍数を検出している。
しかしながら、従来の脈波を検出する方法では、被測定者に強くセンサを押し当てなければ測定ができず、また、体温および外気温などの変動にも影響を受けて、正確な測定ができなかった。
前記問題に関し、特許文献1には、圧電センサと、該圧電センサの一面に積層一体化された発泡シートと、前記圧電センサの他面に積層一体化された保形板とを有する特定の圧電振動センサが開示されている。
特開2014−147571号公報
しかしながら、従来の圧電振動センサは、外部環境や生体より発せられる電磁波の影響によるノイズを検知し易く、生体信号を感度良く測定する点で、さらなる改良の余地があった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、ノイズを検知し難く、生体信号を感度良く測定可能な圧電振動センサを提供することを目的とする。
このような状況のもと、本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、以下の構成の圧電振動センサによれば、前記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の構成例は以下の通りである。
[1] シールド層A、電極層、多孔質フッ素樹脂層を含む圧電層、電極層およびシールド層Bがこの順で積層され、
前記シールド層AおよびBがそれぞれ、絶縁層と導電層とを含み、該絶縁層が導電層よりも電極層側に存在する、
生体信号測定用の圧電振動センサ。
[2] 前記シールド層Aの圧縮強さより、前記シールド層Bの圧縮強さの方が大きい(なお、圧縮強さはJIS K 7181(2011)に準拠して測定される)、[1]に記載の圧電振動センサ。
[3] ファラデーゲージ法によって測定される前記シールド層Aの静電容量と前記シールド層Bの静電容量とが、以下の要件(I)を満たす、[1]または[2]に記載の圧電振動センサ。
要件(I):前記シールド層AおよびBの静電容量のうち、一方の静電容量をCiとし、他方の静電容量をCiiとする場合であって、CiおよびCiiが、Ci≧Ciiの関係にある場合、下記式(1)で算出される静電容量の相違率が50%以下である
静電容量の相違率=|Ci−Cii|/Ci×100(%) ・・・(1)
[4] 前記シールド層Aおよび/または前記シールド層Bの、電極層側とは反対側の少なくとも一部に絶縁層を有する、[1]〜[3]のいずれかに記載の圧電振動センサ。
[5] 前記多孔質フッ素樹脂層が、分子および結晶構造に起因する双極子をもたない樹脂からなる、[1]〜[4]のいずれかに記載の圧電振動センサ。
[6] 前記多孔質フッ素樹脂層が、フッ素樹脂からなるファイバーから形成された不織布または織布を含む、[1]〜[5]のいずれかに記載の圧電振動センサ。
[7] 前記フッ素樹脂がポリテトラフルオロエチレンである、[1]〜[6]のいずれかに記載の圧電振動センサ。
[8] 前記多孔質フッ素樹脂層または前記圧電層が分極処理されたものである、[1]〜[7]のいずれかに記載の圧電振動センサ。
[9] シールド層A、電極層、多孔質フッ素樹脂層を含む圧電層、電極層およびシールド層Bがこの順で積層され、
ファラデーゲージ法によって測定される前記シールド層Aの静電容量と前記シールド層Bの静電容量とが、以下の要件(I)を満たす、
生体信号測定用の圧電振動センサ。
要件(I):前記シールド層AおよびBの静電容量のうち、一方の静電容量をCiとし、他方の静電容量をCiiとする場合であって、CiおよびCiiが、Ci≧Ciiの関係にある場合、下記式(1)で算出される静電容量の相違率が50%以下である
静電容量の相違率=|Ci−Cii|/Ci×100(%) ・・・(1)
本発明によれば、ノイズを検知し難く、生体信号を感度良く測定可能な圧電振動センサを提供することができる。
特に本発明によれば、測定部位に合わせた形状追随性に優れ、人体等の被測定対象由来および外部環境由来のノイズや、センサ構成に起因するノイズが低減され、脈波などの微弱な生体信号を精度良く検出することができ、持ち運び可能で、測定場所を選ばず外出先などにおいても容易に、被測定対象に強くセンサを押し当てなくても生体信号を測定することができる圧電振動センサを提供することができる。
図1は、実施例1で作製した圧電振動センサを用いて、手首の動脈の脈動によって生じる振動を電気信号として検知した、オシロスコープの波形(脈波派形)である。 図2は、比較例1で作製した圧電振動センサを用いて、手首の動脈の脈動によって生じる振動を電気信号として検知した、オシロスコープの波形である。
≪圧電振動センサ≫
本発明の生体信号測定用の圧電振動センサは、脈波、呼吸などの生体信号、特に脈波を検知するセンサであり、
(1)シールド層A、電極層、多孔質フッ素樹脂層を含む圧電層、電極層およびシールド層Bがこの順で積層され、前記シールド層AおよびBがそれぞれ、絶縁層と導電層とを含み、該絶縁層が導電層よりも電極層側に存在する、または、
(2)シールド層A、電極層、多孔質フッ素樹脂層を含む圧電層、電極層およびシールド層Bがこの順で積層され、ファラデーゲージ法によって測定される前記シールド層Aの静電容量と前記シールド層Bの静電容量とが、以下の要件(I)を満たす。
要件(I):前記シールド層AおよびBの静電容量のうち、一方の静電容量をCiとし、他方の静電容量をCiiとする場合であって、CiおよびCiiが、Ci≧Ciiの関係にある場合、下記式(1)で算出される静電容量の相違率が50%以下である
静電容量の相違率=|Ci−Cii|/Ci×100(%) ・・・(1)
本発明の圧電振動センサは、このような構成であるため、人体等の被測定対象由来および外部環境由来のノイズや、センサ構成に起因するノイズが低減され、脈波などの微弱な生体信号を精度良く検出することができ、持ち運び可能で、測定場所を選ばず外出先などにおいても容易に、被測定対象に強くセンサを押し当てなくても微弱な生体信号を測定することができる圧電振動センサを提供することができる。
本発明の圧電振動センサは、シールド層A、電極層、多孔質フッ素樹脂層を含む圧電層、電極層およびシールド層Bをこの順で有すれば特に制限されず、これら以外の従来公知の層等が存在していてもよい。例えば、本発明の圧電振動センサには、圧電層と電極層との間、シールド層の電極層側とは反対側などに、圧電振動センサに従来用いられてきた公知の層、例えば、絶縁層、表面平滑化層、保護層、接着層が存在していてもよい。
これら従来公知の層が、本発明の圧電振動センサ中に2層以上含まれる場合には、それぞれ、同一の層であってもよく、異なる層であってもよい。
本発明の圧電振動センサは、人体等の被測定対象由来および外部環境由来のノイズがより低減される等の点から、前記シールド層Aおよび/または前記シールド層Bの、電極層側とは反対側の少なくとも一部に絶縁層を有することが好ましく、人体等の被測定対象由来および外部環境由来のノイズがより低減され、脈波などの微弱な生体信号をより精度良く検出することができる等の点から、絶縁層、シールド層A、電極層、圧電層、電極層、シールド層Bおよび絶縁層がこの順で積層された積層体であることが好ましい。これらの積層体の層間には、接着層が存在していてもよく、これらの積層体の最外層である絶縁層は、保護層などとしての機能も有する。
さらに、本発明の圧電振動センサは、電極層等に接続される導線、該導線からの信号を増幅するチャージアンプ等の増幅部、導線や増幅部より出力された信号を処理する情報処理部、処理した情報を表示する表示部などを有していてもよい。
本発明の圧電振動センサを、例えば、人体の血管が存在する部位に装着すれば、被測定対象としての生体の血管の収縮運動などによって生じる被測定対象からの振動などが圧電層に伝達され、圧電層内部に応力が加えられる。圧電層に加えられる応力の変化に応じて多孔質フッ素樹脂層の電荷発生量も変化し、その結果として圧電層の表裏面に存在する電極間に生じる電位差が変化する。
この電位差変化を、例えば、該電極に接続した導線を介して検知、さらには、チャージアンプ等の回路を介して増幅した後検知することで、電圧を出力することが可能となり、脈波信号を得ることができ、さらに、脈拍を算出することも可能である。
本発明の圧電振動センサの厚さは、所望の用途に応じて適宜選択すればよいが、測定部位に合わせた形状追随性を有するような厚さであることが好ましく、例えば20μm〜20mmであり、好ましくは100μm〜5mmである。特に、人体の手首を被測定対象とする場合には、手首を違和感なく適度に押圧することができる程度の可撓性を有する厚みであることが好ましく、このような厚みとしては、100μm〜3mmが挙げられる。
<シールド層AおよびB>
本発明の圧電振動センサは、電極層の両側にシールド層AおよびBを有する。
このようなシールド層を有することで、人体等の被測定対象由来および外部環境由来のノイズが低減され、脈波などの生体信号を精度良く検出することができ、測定場所を選ばず外出先などにおいても容易に、被測定対象に強くセンサを押し当てなくても微弱な生体信号を測定することができる圧電振動センサを得ることができる。
なお、前記シールド層AおよびBは、同一の層であってもよく、異なる層であってもよいが、以下のような物性を有する異なる層であることが好ましい。本発明では、前記シールド層AおよびBをまとめて、単に「シールド層」ともいう。
本発明の圧電振動センサにおいて、前記シールド層Aを被測定対象側とし、前記シールド層Bを外部環境側とする場合には、脈波などの生体信号を吸収や減衰させないで圧電層に伝達しやすく、測定部位に合わせた形状追随性に優れ、外部環境からの衝撃等のノイズを効率よく除去できる等の点から、前記シールド層Aの圧縮強さより前記シールド層Bの圧縮強さの方が大きいことが好ましく、具体的には、下記圧縮強さの比が以下の範囲にあることがより好ましい。シールド層Aの圧縮強さに対するシールド層Bの圧縮強さの比(シールド層Bの圧縮強さ/シールド層Aの圧縮強さ)は、好ましくは1.2〜50であり、より好ましくは1.5〜20であり、さらに好ましくは2〜10である。
シールド層の圧縮強さは、下記実施例に記載の方法で測定することができる。
また、シールド層の圧縮強さは、各シールド層に用いる材料、各シールド層を構成する層の厚みを調整することで、調整することができる。
前記シールド層Aの静電容量と前記シールド層Bの静電容量とは、以下の要件(I)を満たすことが好ましい。
要件(I):前記シールド層AおよびBの静電容量のうち、一方の静電容量をCiとし、他方の静電容量をCiiとする場合であって、CiおよびCiiが、Ci≧Ciiの関係にある場合、下記式(1)で算出される静電容量の相違率が好ましくは50%以下であり、より好ましくは20%以下である。
静電容量の相違率=|Ci−Cii|/Ci×100(%) ・・・(1)
前記シールド層AおよびBの静電容量の関係が前記範囲にあることは、前記シールド層Aの静電容量と前記シールド層Bの静電容量とがほぼ等しいことを示し、このようなシールド層AおよびBを用いることで、センサ構成に起因するノイズ、具体的には、シールド層間の電荷の保持しやすさの差等に起因する電荷移動によって生じるノイズが低減され、脈波などの微弱な生体信号をより精度良く検出することができる。静電容量の差の絶対値が前記範囲を外れると、シールド層AおよびB間において電荷移動が起こり、ノイズが発生する恐れがある。従来の圧電振動センサは、電極層の両側の構成、具体的には、該構成に基づく静電容量が非対称であったため、該非対象に起因する圧電振動センサ内部での電荷移動がノイズの原因となっていた。
シールド層の静電容量は、下記実施例に記載の方法で測定することができる。
また、シールド層の静電容量は、各シールド層を構成する材料や、積層面の面積、層の厚みを調整することで、調整することができる。
前記シールド層の形状としては、用いる用途に応じて適宜選択すればよいが、製造容易性、生体信号検知性等の点から、シート状であることが好ましい。
前記シールド層AやBがシート状である場合、それぞれの層の厚さは、用いる用途等に応じて適宜調整すればよく、特に制限されないが、測定部位に合わせた形状追随性を有するような厚さであることが好ましく、例えば5μm〜10mmであり、好ましくは10μm〜3mmである。
前記シールド層がシート状である場合、その面積(電極層と積層する側の面積、シールド層が下記積層体である場合には、積層方向と略垂直方向の面積)は、圧電層よりも大きいことが好ましい。前記シールド層が、このような面積を有していると、圧電層に発生した電荷の漏れを防止するとともに、圧電層が被測定対象と接触するのを防ぎ、人体等の被測定対象由来および外部環境由来のノイズが圧電層に影響し難い圧電振動センサを得ることができる。
前記シールド層は、人体等の被測定対象由来および外部環境由来のノイズが低減され、脈波などの微弱な生体信号を精度良く検出することができる等の点から、絶縁層と導電層とを含むことが好ましく、それぞれ1層の絶縁層および導電層のみからなることがより好ましく、絶縁層が導電層よりも電極層側に存在するように含む積層体であることがさらに好ましい。
なお、本発明の圧電振動センサは、前記シールド層を構成する絶縁層および導電層以外の絶縁層および導電層を含んでいてもよいが、この場合、電極層に最も近い絶縁層および導電層からなる層をシールド層という。
〈絶縁層〉
前記絶縁層は、絶縁性を有すればよく、特に制限されない。
前記絶縁層は、従来公知の方法で、導電層や電極層上に形成してもよく、予め形成したフィルムを用いてもよい。
前記絶縁層の形状、大きさ、厚みは、特に制限されず、電極層と導電層とが接しないような形状、大きさ、厚みの層であることが好ましい。
本発明の圧電振動センサにおいて、前記シールド層が絶縁層を含み、前記シールド層Aを被測定対象側とし、前記シールド層Bを外部環境側とする場合、シールド層Aに含まれる前記絶縁層は、被測定対象からの脈波などの生体信号の伝達を妨げることのない厚みであることが好ましい。
前記絶縁層を形成する材料としては、例えば、合成樹脂、合成繊維、合成ゴムが挙げられ、好ましくは、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、フッ素樹脂などが挙げられる。
〈導電層〉
前記シールド層は、導電層を含むことが好ましく、このような導電層を絶縁層とともに含むことで、人体等の被測定対象由来および外部環境由来の電磁波等のノイズの影響を圧電層が受けることを抑制することができるため、ノイズが低減され、脈波などの生体信号を精度良く検出することができる圧電振動センサを得ることができる。
前記導電層の形状、大きさ、厚みは、所望の用途に応じて適宜選択すればよく、特に制限されない。
前記導電層は、従来公知の方法で形成すればよい。
前記導電層を構成する材料としては、電気伝導性を有すればよく、特に制限されないが、下記電極層を構成する材料として挙げた材料と同様の材料が挙げられる。
<電極層>
前記電極層は、電気伝導性を有すればよく、特に制限されない。
前記電極層の形状、大きさ、厚みは、所望の用途に応じて適宜選択すればよく、特に制限されない。
本発明の圧電振動センサは、圧電層とシールド層Aとの間および圧電層とシールド層Bとの間に電極層を有することで、生体信号を容易に電気信号に変換できるセンサを得ることができる。
前記電極層は、従来公知の方法で、圧電層やシールド層に含まれ得る絶縁層上に形成すればよい。
前記電極層を構成する材料としては、特に制限されないが、金属(合金)、金属酸化物、金属硫化物、導電性炭化物、導電性高分子およびこれらの組み合わせ等が挙げられる。
金属(合金)、金属酸化物、金属硫化物としては、リチウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、インジウム、アンチモン、錫、銀、金、銅、ニッケル、パラジウム、白金、クロム、モリブデン、タングステン、マンガン、コバルト、これらの合金、これらの酸化物、これらの複合酸化物、これらの硫化物が挙げられる。特に好適には、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、銀などが挙げられる。
導電性炭化物としては、カーボンブラック、黒鉛、活性炭、炭素繊維、シングルウォールカーボンナノチューブ(SWCNT)、ダブルウォールカーボンナノチューブ(DWCNT)、マルチウォールカーボンナノチューブ(MWCNT)、カーボンナノシート(グラフェンシート)などが挙げられる。
導電性高分子としては、ポリ(エチレン−3,4−ジオキシチオフェン)、ポリアニリン誘導体、ポリピロール誘導体などが挙げられる。
<圧電層>
前記圧電層は、多孔質フッ素樹脂層を含めば特に制限されず、従来公知の層などを含んでいてもよい。前記圧電層には、1層の多孔質フッ素樹脂層を含んでもよく、層を構成する成分や、層内の多孔形状や空孔率、厚みなどが異なる2層以上の多孔質フッ素樹脂層を含んでもよい。用いる多孔質フッ素樹脂層は、該層内部または表面に、多孔質となる細孔以外の空隙を有していてもよく、2層以上の多孔質フッ素樹脂層を含む場合、これらの層間に空隙を有していてもよい。
また、本発明における多孔質フッ素樹脂層としては、多孔質フッ素樹脂層を用いて得られる層のみならず、2層以上の非多孔性のフッ素樹脂層(該層内部または表面に、多孔質となる細孔以外の空隙を有していてもよい)を、層間に空隙を有するように積層することで得られる積層体であってもよい。
前記圧電層としては、長時間に亘って電荷を保持し、高い圧電率を保持する圧電層が得られるなどの点から、前記多孔質フッ素樹脂層の少なくとも一面に表面被覆層が積層された積層体が好ましい。
また、前記圧電層は、多孔質フッ素樹脂層と表面被覆層との間に中間層を有していてもよい。
前記表面被覆層、中間層、従来公知の層は、前記圧電層中に、それぞれ1層含まれていてもよく、層を構成する成分や厚みなどが異なる2層以上が含まれていてもよい。
前記圧電層の形状としては、用いる用途に応じて適宜選択すればよいが、製造容易性、生体信号検知性等の点から、シート状であることが好ましい。
圧電層がシート状である場合、その厚さは、用いる用途等に応じて適宜調整すればよく、特に制限されないが、例えば10μm〜10mmであり、好ましくは50μm〜5mmである。
前記圧電層がシート状である場合、その面積(シールド層と積層する側の面積)は、小さいと、圧電振動センサの感度にばらつきが発生しやすくなることがあり、大きいと、生体信号による発生電圧が低下して、微弱な生体信号の検出が困難となることがあるので、1〜3000cm2が好ましく、4〜1000cm2がより好ましい。
〈多孔質フッ素樹脂層〉
本発明の圧電振動センサにおいて、多孔質フッ素樹脂層は、圧電材料として用いられ、脈波等の生体信号を電力に変換することで生体信号を検知する役割を果たす。
前記多孔質フッ素樹脂層は、微小応力への電荷応答性が高く、生体信号検知能が高いため、この多孔質フッ素樹脂層を用いることで、生体信号検知能に優れ、可撓性が大きく測定部位に合わせた形状追随性に優れ、耐衝撃性に優れ、軽量である圧電振動センサを得ることができる。さらに、多孔質フッ素樹脂層は、薄膜化や大面積化等の任意の形状への成形性が容易であるため、所望の用途に応じて任意の形状の圧電振動センサを製造することができる。例えば、前記薄膜化によって、多孔質フッ素樹脂層における微小応力伝達性が高まることにより、生体信号といった微小応力への感度が高まると考えられる。
前記フッ素樹脂としては、特に制限されないが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)などが挙げられる。
前記フッ素樹脂としては、電荷を保持し得る樹脂であることが好ましく、体温や外気温などの変動にも影響を受けにくい等の点から、特に、分子および結晶構造に起因する双極子を持たない樹脂であることが好ましい。
前記分子および結晶構造に起因する双極子を持たない樹脂としては、分子および結晶構造が極性を示す樹脂でなければ特に制限されないが、PTFE、PFA、FEP等が挙げられる。
特に、前記樹脂として、PTFEを用いる場合には、生体信号検知能、耐水性および耐久性にバランスよく優れ、体温や外気温などの変動にも影響を受けにくい圧電振動センサを得ることができる。
前記多孔質フッ素樹脂層には、フッ素樹脂の他に、本発明の効果を損なわない範囲において、従来公知の添加剤が含まれていてもよい。
例えば、前記多孔質フッ素樹脂層としては、高い圧電率を長期に亘って保持できるという観点から、マトリックス樹脂と電荷誘起性中空粒子(中空粒子の少なくとも一部の表面に導電性物質が付着した粒子)とを含む構造体であってもよい。
前記多孔質フッ素樹脂層は、下記式で算出される空孔率が、好ましくは20%以上、より好ましくは60%以上、さらに好ましくは80〜99%である。空孔率が前記範囲内である多孔質フッ素樹脂層は、電荷保持量が高いため好ましい。
空孔率=(樹脂の真密度−見掛けの密度)×100/樹脂の真密度
前記多孔質フッ素樹脂層の形状としては、用いる用途に応じて適宜選択すればよいが、製造容易性、生体信号検知性等の点から、シート状であることが好ましい。
多孔質フッ素樹脂層がシート状である場合、その厚さは、特に制限されないが、例えば1μm〜1mmであり、好ましくは10μm〜500μmである。
前記多孔質フッ素樹脂層は従来公知の種々の方法で得ることができる。例えば、前記フッ素樹脂を含む溶液の相変化を利用して細孔を有する成形体を形成する方法(相分離法)、細孔形成のための添加剤をフッ素樹脂に混合・分散して、成形後に除去する方法(抽出法)、前記フッ素樹脂を成形し、その後該成形体の一部分の結合を化学的に切断したり、逆に結合反応を行うことにより細孔を形成する方法(化学処理法)、複数のフッ素樹脂シートを用意し、シート間に空隙が生じるよう積層する方法(積層法)、フッ素樹脂を延伸し、ミクロフィブリル構造部分に微細孔を形成する方法、または、添加剤を混合分散し、延伸時に細孔を形成する方法(延伸法)、中性子線、レーザー等を照射して細孔を形成する方法(照射エッチング法)、フッ素樹脂微細片を加熱等により融着して多孔質体を形成する方法(融着法)、発泡剤を利用して細孔を形成する方法(発泡法)、前記の方法を組合せて細孔を形成する方法(複合法)、乾式紡糸、湿式紡糸、乾湿式紡糸、溶融紡糸、電界紡糸等により前記フッ素樹脂からファイバー(繊維)を形成し、該ファイバーを用いて織布または不織布を形成する方法が挙げられる。
前記多孔質フッ素樹脂層としては、耐久性、長期にわたり変形性能を維持できる等の観点からは、フッ素樹脂からなるファイバーから形成された不織布または織布を含む構造体が好ましい。この構造体は、該不織布または織布を含めばよく、該不織布または織布のみからなる構造体でもよいし、該不織布または織布の表面に従来公知の層等が積層した積層体であってもよい。
前記ファイバーは、平均繊維径が好ましくは0.05〜50μm、より好ましくは0.1〜20μm、さらに好ましくは0.5μm〜5μmである。平均繊維径が前記範囲内にあるファイバーを含む多孔質フッ素樹脂層は、繊維表面積が大きくなることで電荷を保持する十分な空間を形成でき、薄膜にした場合でも繊維の分布均一性を高くすることができるなどの点で好ましい。
前記平均繊維径は、ファイバーを形成する条件を適宜選択することで調整することができるが、例えば、電界紡糸法によりファイバーを形成する場合には、電界紡糸の際に湿度を下げる、ノズル径を小さくする、印加電圧を大きくする、または電圧密度を大きくすることにより、得られるファイバーの平均繊維径を小さくできる傾向にある。
なお、前記平均繊維径は、測定対象となるファイバー(群)を走査型電子顕微鏡(SEM)観察(倍率:10000倍)し、得られたSEM画像から無作為に20本のファイバーを選び、これらの各ファイバーの繊維径(長径)を測定し、この測定結果に基づいて算出される平均値である。
前記ファイバーの、下記式で算出される繊維径変動係数は、好ましくは0.7以下、より好ましくは0.01〜0.5である。繊維径変動係数が前記範囲内にあると、ファイバーは繊維径が均一となり、該ファイバーを用いて得られる不織布はより高い空孔率を有し、また、電荷保持性の高い多孔質フッ素樹脂層が得られるため好ましい。
繊維径変動係数=標準偏差/平均繊維径
前記ファイバーの繊維長は、好ましくは0.1〜1000mm、より好ましくは0.5〜100mm、さらに好ましくは1〜50mmである。
前記ファイバーの形成方法は、特に制限されないが、電界紡糸法により得られるファイバーは繊維径が小さく、また、該ファイバーを用いて得られる不織布は、中空率が高くかつ高比表面積であるため、高い圧電特性を有する多孔質フッ素樹脂層が得られる等の点から、電界紡糸法が好ましい。
得られたファイバーを不織布状に集積または織布状に製織し、成形することで多孔質フッ素樹脂層を製造することができる。
前記不織布および織布の目付は、好ましくは100g/m2以下、より好ましくは0.1〜20g/m2である。
前記不織布および織布の厚さは、通常1μm〜1mm、好ましくは10μm〜500μmである。
前記目付および厚さは、紡糸時間を長くする、紡糸ノズル数を増やすなどにより、増大する傾向にある。
前記不織布および織布は、前記ファイバーをシート状に集積または製織したものであるが、このような不織布および織布は、単層から構成されるもの、材質や繊維径の異なる2層以上から構成されるものの何れでもよい。
[電界紡糸法]
電界紡糸法を用いてフッ素樹脂からなるファイバーを形成する際には、例えば、前記フッ素樹脂および必要に応じて溶媒を含む紡糸液が用いられる。
前記溶媒としては、前記フッ素樹脂を溶解または分散し得るものであれば特に限定されないが、例えば、水、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、メチルピロリドン、キシレン、アセトン、クロロホルム、エチルベンゼン、シクロヘキサン、ベンゼン、スルホラン、メタノール、エタノール、フェノール、ピリジン、プロピレンカーボネート、アセトニトリル、トリクロロエタン、ヘキサフルオロイソプロパノール、ジエチルエーテルが挙げられる。これらの溶媒は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせた混合溶媒としてもよい。
前記紡糸液は、前記フッ素樹脂および溶媒のほかに、さらに界面活性剤、分散剤、電荷調整剤、機能性粒子、接着剤、粘度調整剤、繊維形成剤等の添加剤を含んでいてもよい。前記紡糸液は、溶媒への溶解度が低い樹脂と該溶媒を含む場合(例えば、樹脂がPTFEであり、溶媒が水である場合)、紡糸時に樹脂をファイバー状に成形させる観点から、さらに繊維形成剤を含むことが好ましい。
繊維形成剤としては、溶媒に対し高い溶解度を有するポリマーであることが好ましく、例えば、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレングリコール、デキストラン、アルギン酸、キトサン、でんぷん、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリルアミド、セルロース、ポリビニルアルコールが挙げられる。
前記ファイバーの製造方法として、PTFEからなるファイバーを電界紡糸法により製造する方法を例に挙げて具体的に説明する。PTFEファイバーの製造方法としては、従来公知の製造方法を採用することができ、例えば、特表2012−515850号公報に記載された以下の方法が挙げられる。
PTFE、繊維形成剤および溶媒を含み、少なくとも50,000cPの粘度を有する紡糸液を提供するステップと;
紡糸液をノズルより紡糸し静電的牽引力によりファイバー化するステップと;
前記ファイバーをコレクター(例:巻き取りスプール)の上に集め、前駆体を形成するステップと;
前記前駆体を焼成して前記溶媒および前記繊維形成剤を除去することによってPTFEファイバーを形成するステップとを含む方法
[不織布または織布の製造方法]
前記ファイバーを用いて不織布を形成するには、ファイバーを形成する工程、および得られたファイバーをシート状に集積して不織布を形成する工程を、別途独立に行ってもよく、同時に行ってもよい。具体的には、例えば、電界紡糸法を用いてファイバーを形成する工程、および得られたファイバーをシート状に集積して不織布を形成する工程を同時に行ってもよいし、ファイバーを形成する工程を行った後に、湿式法により得られたファイバーをシート状に集積して不織布を形成する工程を行ってもよい。
前記湿式法により不織布を形成する方法としては、例えば、前記ファイバーを含有する水分散液を用い、例えばメッシュ上に前記ファイバーを堆積(集積)させてシート状に成形(抄紙)する方法が挙げられる。
前記水分散液には、分散状態を良好にするためにカチオン系、アニオン系、ノニオン系等の界面活性剤などからなる分散剤や油剤、また泡の発生を抑制する消泡剤等を添加してもよい。
前記ファイバーから形成される織布は、ファイバーを形成する工程、および得られたファイバーをシート状に製織して織布を形成する工程を含む方法で製造できる。
ファイバーをシート状に製織する方法としては、従来公知の製織方法を用いることができ、ウォータージェットルーム、エアージェットルーム、レピアルームなどの方法が挙げられる。
[分極処理]
前記多孔質フッ素樹脂層は、分極処理されたものであることが好ましい。
前記分極処理の方法としては、従来公知の方法を用いることができ、特に制限されないが、例えば、直流電圧印加処理や交流電圧印加処理等の電圧印加処理、およびコロナ放電処理が挙げられる。
例えば、コロナ放電処理は、市販の高電圧電源と電極からなる装置を使用して行うことができる。
前記分極処理は、多孔質フッ素樹脂層単体を分極処理してもよいが、前記圧電層として、多孔質フッ素樹脂層と前記表面被覆層などの従来公知の層との積層体を用いる場合には、該積層体を形成した後、分極処理をすることが好ましい。これは、表面被覆層等の従来公知の層が、多孔質フッ素樹脂層に保持された電荷の外部環境と電気的に接続することによる減衰を防止する役割を果たすため、より高感度の圧電振動センサを得ることができると考えられること、また、多孔質フッ素樹脂層と表面被覆層との間に電荷を保持し得る新たな界面を形成できる傾向にあるため、得られる圧電振動センサにおける多孔質フッ素樹脂層の圧電率が向上すると考えられることによる。
〈表面被覆層〉
前記圧電層は、長時間に亘って電荷を保持し、高い圧電率を保持する圧電層が得られるなどの点から、前記多孔質フッ素樹脂層の少なくとも一面に表面被覆層が積層された積層体が好ましい。このような表面被覆層は、多孔質フッ素樹脂層に保持された電荷が外部環境と電気的に接続して減衰するのを防止するように働くため、前記圧電層の圧電率の保持性に有効に機能すると考えられる。
また、前記積層体を含む圧電層は、多孔質フッ素樹脂層と表面被覆層との間に電荷を保持し得る新たな界面を形成できるため、圧電率が向上するとともに、このような界面に保持された電荷が、多孔質フッ素樹脂層の中空構造に移動することによって相乗的に保持できる電荷量が増大し、圧電率の向上に寄与するという効果があると考えられる。
前記積層体としては、高い圧電率を保持する多孔質フッ素樹脂層を含む圧電振動センサが得られ、該センサの製造容易性、コスト等の点からは、多孔質フッ素樹脂層の表裏面(最も面積の大きい2面)上に表面被覆層が積層された積層体が好ましく、より高い圧電率を保持する多孔質フッ素樹脂層を含む圧電振動センサが得られる等の点からは、多孔質フッ素樹脂層の全面(表裏面および端面)上に表面被覆層が積層された積層体であることが好ましい。
前記表面被覆層を形成する材料は、特に限定されないが、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂が挙げられる。熱硬化性樹脂の例示としては、ポリイミド、エポキシ樹脂、熱硬化性フッ素ゴム(例えば、フッ化ビニリデン系ゴム)、ポリウレタン、フェノール樹脂、イミド樹脂(例えば、ポリイミド、ポリアミドイミド、ビスマレイミド)、シリコーン樹脂が挙げられる。熱可塑性樹脂の例示としては、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリプロピレン、ポリアミド、塩化ビニル樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂(例えば、PTFE、PCTFE、ETFE、PVDF、PFA、FEP)、ナイロン、ポリスチレン、高密度ポリエチレン、シリコーンゴム、低密度ポリエチレン、ポリフェニレンスルフィド、ポリエチレンオキサイド、ポリスルホン、塩化ビニリデンが挙げられる。
前記表面被覆層の体積抵抗率は、多孔質フッ素樹脂層または圧電層内の長期電荷保持性向上などの点から、好ましくは1×1013Ω・cm以上であり、より好ましくは1×1014Ω・cm以上である。
体積抵抗率は、測定したい表面被覆層単体(フィルム)を用いて二重リング電極法に基づいて測定される。
前記表面被覆層の弾性率は、電荷取り出しの際の圧縮歪に対して非線形の変形が起こりやすく、高い圧電率100〜500程度(単位:d33(pC/N))を示すことができる圧電層が得られる等の点から、前記多孔質フッ素樹脂層の弾性率と異なることが好ましい。この場合、前記表面被覆層の弾性率は、前記多孔質フッ素樹脂シートの弾性率より高くても、低くてもよい。また、この場合の前記表面被覆層と前記多孔質フッ素樹脂層との弾性率の差は、好ましくは10MPa以上、より好ましくは50MPa以上である。弾性率の差がこの範囲にあれば、圧電層の圧縮時に非線形変形が起こりやすいなどの点で好ましい。
前記表面被覆層の比誘電率は、好ましくは2〜100である。
比誘電率がこの範囲内にあれば、コロナ放電による電荷印加を行う場合には、その際に、誘電率が高い表面被覆層の内部に電荷が集中し、また、表面被覆層と多孔質フッ素樹脂層との界面にも電荷が保持されやすい傾向にある。さらに、保持された電荷は前記多孔質フッ素樹脂層中の中空構造に移動するために、圧電層全体としての電荷保持量が増大して、圧電率の初期値が向上すると考えられる。
前記表面被覆層の厚さは、通常1μm以上であり、好ましくは多孔質フッ素樹脂層の厚さの30%以下である。厚さが1μm未満では、例えば、表面被覆層用のフィルムを用いて、表面被覆層を形成する場合、該フィルムの取扱性が悪く、かつ、フィルム欠陥(ピンホール)による絶縁性が低下する等の問題が生じる可能性があり好ましくない。また、前記表面被覆層の厚さが多孔質フッ素樹脂層の厚みの30%を超える場合は、多孔質フッ素樹脂層中に電荷を注入する際のコロナ放電電圧を高く設定する必要があるため工業的に実用化が困難になる傾向にある。
なお、前記表面被覆層を多孔質フッ素樹脂層の表裏面に形成する場合は、それぞれの表面被覆層の厚さが互いに異なるよう作成すると、得られる圧電積層体は、該積層体の圧縮歪に対して非線形の変形が起こりやすく、高い圧電特性率を示す傾向にあるため好ましい。
前記表面被覆層は、従来公知の方法により形成可能であり、例えば熱硬化性樹脂を用いる場合は、前記多孔質フッ素樹脂層の少なくとも一面に、熱硬化性樹脂と硬化剤(架橋剤)と溶剤とを含む液を塗布し乾燥させることにより形成することができる。また、光硬化性樹脂を塗布し、光硬化させることにより形成することもできる。
前記硬化剤としては、従来公知の硬化剤を用いることができ、例えば、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン(商品名:パーヘキサ25B(日油(株)製))、トリアリルイソシアヌレート(商品名:TAIC(日油(株)製))などが挙げられる。
前記溶剤としては、例えば、テトラヒドロフラン(THF)、トルエン、ベンゼン、アセトン、エチルベンゼンなどが挙げられる。
表面被覆層の形成(積層)方法は、例えば、前記方法の他に、予め表面被覆層(用のフィルム)を形成し、それと多孔質フッ素樹脂層とを熱圧着するなどにより積層する方法が挙げられる。
予め表面被覆層(用のフィルム)を形成する場合には、従来公知の成形方法、たとえば単軸・二軸押出機等の成形機により、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂と、必要に応じ硬化剤と溶剤とを混合した後、例えば加圧成形機やTダイ等でシート状等に成形する方法が挙げられる。成形温度は、熱可塑性樹脂の場合は通常、該樹脂の溶融温度と同程度であり、熱硬化性樹脂の場合は通常、該樹脂の硬化温度と同程度である。
〈中間層〉
前記圧電層は、多孔質フッ素樹脂層と表面被覆層との間に中間層を有していてもよい。また、前記圧電層が、2層以上の多孔質フッ素樹脂層を有する場合、これら層間に中間層を有していてもよい。
前記中間層としては、有機系材料からなる層であることが好ましい。
このような有機系材料としては、例えばPFA、FEP、PCTFE、ETFE、PVDF、ポリビニルフルオライド(PVF)、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンとビニリデンフルオライドとの共重合体(THV)、PTFE、エチレンとクロロトリフルオロエチレンとの共重合体(ECTFE)等の含フッ素系樹脂;ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂;ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のビニル系重合体;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ乳酸、ポリヒドロキシアルカノエート、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネートアジペート等のポリエステル系重合体;6−ナイロン、6,6−ナイロン、11−ナイロン、12−ナイロン、アラミド等のポリアミド類;ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ビスマレイミド等のイミド系樹脂;ポリカーボネートやシクロオレフィン類等のエンジニアリングプラスチック類などの熱可塑性樹脂、または、不飽和ポリエステル、ビニルエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ケイ素系樹脂、ポリイミド、アルキド樹脂、フラン樹脂、ジクロペンタジエン樹脂、アクリル樹脂、アリルカーボネート樹脂等の熱硬化性樹脂などを用いることができ、さらに前記有機ポリマーの発泡体、延伸多孔質膜、不織布、織布またはゲル状・ゴム状体などを用いることもできる。
これらの材料の中でも、耐熱性、耐候性の観点から、アラミド等のポリアミド、ポリアミドイミド、ビスマレイミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、PFA、FEP、ETFE、PCTFE、ECTFEがより好ましい。
前記中間層の弾性率は、前記多孔質フッ素樹脂層および/または前記表面被覆層の弾性率と異なる層であることが好ましく、前記多孔質フッ素樹脂層および/または前記表面被覆層の弾性率より高い層でも、低い層でもよい。多孔質フッ素樹脂層と表面被覆層とは異なる弾性率を有する中間層を用いることが、得られる圧電層が、該層の圧縮歪に対して非線形の変形を起こしやすく、高い圧電率を示すため好ましい。
この場合の前記中間層と前記表面被覆層および/または前記多孔質フッ素樹脂層との弾性率の差は、通常10MPa以上、好ましくは50MPa以上である。この範囲にあれば、前記圧電層の圧縮時に非線形の変形が起こりやすい点で好ましい。
<圧電振動センサの製造方法>
本発明の圧電振動センサは、前記シールド層A、電極層、多孔質フッ素樹脂層を含む圧電層、電極層およびシールド層Bをこの順で積層すれば、その製造方法は特に制限されず、電極層上に直接シールド層を形成することで製造してもよいし、シールド層A上に直接電極層、圧電層、電極層およびシールド層Bを形成することで製造してもよいし、予め作成した電極層、圧電層およびシールド層を従来公知の方法で積層することで製造してもよい。また、必要により、これらの層以外の層を所望の位置に積層することで製造してもよい。
さらに、必要により、得られた積層体中の電極層に導線を接続したり、該導線からの信号を増幅するチャージアンプ等の増幅部を接続したり、チャージアンプより出力された信号を処理する情報処理部を接続したり、処理した情報を表示する表示部などを接続することで、本発明の圧電振動センサを得ることができる。さらに、必要により、本発明の圧電振動センサをリストバンド形状等の枠体に適用して用いることもできる。
次に、本発明について実施例を示してさらに詳細に説明するが、本発明は下記実施例によって限定されるものではない。
<空孔率の測定>
以下で得られた多孔質フッ素樹脂シートの空孔率は、下記方法に基づいて測定した。
多孔質フッ素樹脂シートを4cm角(縦4cm、横4cm)に切り出した試験片の重量と、マイクロメーター(LITEMATIC VL−50、(株)ミツトヨ製)により測定された厚さを用いて算出された見掛けの密度を用いて、空孔率を下記式により算出した。
(PTFEの真密度−見掛けの密度)×100/PTFEの真密度
<弾性率の測定>
以下で得られた多孔質フッ素樹脂シートの弾性率は、インデンテーションテスター(エリオニクス社製、ENT−2100)を用いて測定した。
<平均繊維径および繊維径標準偏差の測定>
以下で得られたPTFEファイバーの平均繊維径の測定は、下記多孔質フッ素樹脂シートについて、無作為にSEM観察の領域を選び、この領域をSEM観察(装置:S−3400((株)日立ハイテクノロジーズ製)、倍率10000倍)して無作為に20本の繊維を選び、これらの繊維の測定結果に基づいて、平均繊維径(算術)、繊維径標準偏差および繊維径変動係数を算出した。
繊維径変動係数は、以下の式より算出した。
繊維径変動係数=繊維径標準偏差/平均繊維径
<体積抵抗率>
以下で得られた表面被覆層の体積抵抗率は、表面被覆層単体を用いて二重リング電極法に基づいて測定した。
[実施例1]
<圧電層の作製>
特表2012−515850号公報に記載の電界紡糸法により、PTFEファイバーをシート状に集積し、厚さ60μmのPTFE不織布(空孔率80%、弾性率6MPa、平均繊維径1.3μm、繊維径標準偏差0.4、繊維径変動係数0.3)からなる多孔質フッ素樹脂シートを製造した。
得られた多孔質フッ素樹脂シートの両面(表裏面の両面)に、フッ素樹脂シート(ダイキン工業(株)製PFAフィルム(「AF0012」、厚み12.5μm、体積抵抗率1.0×1018Ω・cm)を重ね、300℃の熱プレスで2MPaの圧力で180秒間保持することにより圧着させて、多孔質フッ素樹脂シートの両面に表面被覆層が積層された積層体(圧電積層体)を形成した。
続いて、フッ素ゴム(ダイキン工業(株)製、ダイエルG912)100重量部をトルエン1000重量部に溶解させたものに、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン(商品名:パーヘキサ25B(日油(株)製))を2重量部、および、トリアリルイソシアヌレート(商品名:TAIC(日油(株)製))を5重量部加えたものを端面被覆材料として、これを、前記圧電積層体の4つの端面に塗布し、150℃15分の条件で熱硬化させて端面被覆層を形成することで、圧電層を得た。
得られた圧電層を用い、春日電機(株)製のコロナ放電装置を用いて、電極間距離12.5mm、電極間電圧3kV、室温下で3分間コロナ放電することで、前記圧電層を分極処理した。
<電極層の形成>
分極処理した圧電層の表裏面に、スパッタリングによりアルミニウムからなる電極層(厚さ0.5μm程度)をそれぞれ形成した。これらの電極層は互いに電気絶縁している状態である。
<シールド層Aの作製>
ポリエチレンフィルム(厚さ80μm)の表面にスパッタリングによりアルミニウムからなる導電層(厚さ0.5μm程度)を形成し、シールド層Aを得た。
<シールド層Bの作製>
ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ100μm)の表面にスパッタリングによりアルミニウムからなる導電層(厚さ0.5μm程度)を形成し、シールド層Bを得た。
<静電容量の評価>
シールド層AおよびBの静電容量を、ファラデーケージ(春日電機(株)製)を用いてファラデーケージ法により測定した。シールド層Aおよびシールド層Bの静電容量をそれぞれCAおよびCBとし、シールド層AおよびBの静電容量の相違率を下記式で算出した。なお、下記式中、CXは、CAとCBを比較した際に絶対値が大きい方の値とした。結果を表1に示す。
静電容量の相違率=|CA−CB|/CX×100(%)
<圧縮強さの評価>
シールド層AおよびBの積層方向の圧縮強さを以下のようにして測定した。
圧縮試験機(ミネベア(株)製)を用い、JIS K 7181(2011)に準拠して、シールド層AおよびBをその積層方向に圧縮し、10%歪み時の応力を測定した。
シールド層Aの圧縮強さに対するシールド層Bの圧縮強さ(圧縮強さの比=シールド層Bの圧縮強さ/シールド層Aの圧縮強さ)を算出し、その結果を表1に示す。
<圧電振動センサの作製>
電極層が形成された圧電層の両面にシールド層Aおよびシールド層Bを、それぞれポリエチレンフィルムおよびポリエチレンテレフタレートフィルムが電極層に接するように接着させた。なお、この接着の際には、電極層とシールド層Aとは、100℃/0.3MPa/10分の条件で熱接着し、電極層とシールド層Bとは、180℃/0.3MPa/10分の条件で熱接着した。
次に、シールド層Aの電極層とは反対側にアクリル系粘着剤とポリエステルフィルム(厚さ12μm)が一体化されてなる粘着テープ貼り付け、シールド層Bの電極層とは反対側にアクリル系粘着剤とポリエステルフィルム(厚さ12μm)が一体化されてなる粘着テープを貼り付けることにより、圧電振動センサを作製した。表1に得られた圧電振動センサの構成をその積層順に示す。
Figure 2016116623
[比較例1]
実施例1において、シールド層Aおよびシールド層Bを作製・積層しなかった以外は実施例1と同様にして、圧電振動センサを作製した。表2に得られた圧電振動センサの構成をその積層順に示す。
Figure 2016116623
<生体信号の測定>
実施例1および比較例1にて作製したそれぞれの圧電振動センサの2つの電極層と、オシロスコープとを、ケーブル、チャージアンプおよびノイズフィルタを介して接続し、シールド層Aの導電層およびシールド層Bの導電層をそれぞれグランドに接続した。次に、シールド層Aが人体側となるように圧電振動センサを手首の動脈部上に固定した。この状態で静置することにより、脈動によって生じる振動を圧電振動センサにより電気信号に変換することで検知し、オシロスコープ画面に脈波派形を表示させた。この時得られた脈波派形をそれぞれ図1(実施例1)および図2(比較例1)に示す。
この結果から、シールド層を有さない圧電振動センサでは、人体および外部環境由来のノイズやセンサ構成に起因するノイズが大きく検知され、生体信号(脈波)を観測することができなかった。一方で、本発明の圧電振動センサによれば、ノイズを検知し難く、脈波(PQRST波)等の生体信号を感度良く測定可能であることが分かった。

Claims (9)

  1. シールド層A、電極層、多孔質フッ素樹脂層を含む圧電層、電極層およびシールド層Bがこの順で積層され、
    前記シールド層AおよびBがそれぞれ、絶縁層と導電層とを含み、該絶縁層が導電層よりも電極層側に存在する、
    生体信号測定用の圧電振動センサ。
  2. 前記シールド層Aの圧縮強さより、前記シールド層Bの圧縮強さの方が大きい(なお、圧縮強さはJIS K 7181(2011)に準拠して測定される)、請求項1に記載の圧電振動センサ。
  3. ファラデーゲージ法によって測定される前記シールド層Aの静電容量と前記シールド層Bの静電容量とが、以下の要件(I)を満たす、請求項1または2に記載の圧電振動センサ。
    要件(I):前記シールド層AおよびBの静電容量のうち、一方の静電容量をCiとし、他方の静電容量をCiiとする場合であって、CiおよびCiiが、Ci≧Ciiの関係にある場合、下記式(1)で算出される静電容量の相違率が50%以下である
    静電容量の相違率=|Ci−Cii|/Ci×100(%) ・・・(1)
  4. 前記シールド層Aおよび/または前記シールド層Bの、電極層側とは反対側の少なくとも一部に絶縁層を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の圧電振動センサ。
  5. 前記多孔質フッ素樹脂層が、分子および結晶構造に起因する双極子をもたない樹脂からなる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の圧電振動センサ。
  6. 前記多孔質フッ素樹脂層が、フッ素樹脂からなるファイバーから形成された不織布または織布を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の圧電振動センサ。
  7. 前記フッ素樹脂がポリテトラフルオロエチレンである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の圧電振動センサ。
  8. 前記多孔質フッ素樹脂層または前記圧電層が分極処理されたものである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の圧電振動センサ。
  9. シールド層A、電極層、多孔質フッ素樹脂層を含む圧電層、電極層およびシールド層Bがこの順で積層され、
    ファラデーゲージ法によって測定される前記シールド層Aの静電容量と前記シールド層Bの静電容量とが、以下の要件(I)を満たす、
    生体信号測定用の圧電振動センサ。
    要件(I):前記シールド層AおよびBの静電容量のうち、一方の静電容量をCiとし、他方の静電容量をCiiとする場合であって、CiおよびCiiが、Ci≧Ciiの関係にある場合、下記式(1)で算出される静電容量の相違率が50%以下である
    静電容量の相違率=|Ci−Cii|/Ci×100(%) ・・・(1)
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