JPWO2018168145A1 - 生体振動センサー - Google Patents
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Abstract
Description
図1及び図2に、本発明の第一実施形態に係る生体振動センサーを示す。当該生体振動センサーは、生体の表面に密接して配置され、生体内部の振動を検出する。
振動検出素子1は、シート状の圧電体2と、この圧電体2の表裏に積層される一対の膜状乃至シート状の電極3、4とを有する。また、振動検出素子1は、平面視で部分的に可撓性を増大させる弱化構造を有する。
圧電体2は、圧力を電圧に変換する圧電材料から形成され、生体振動の圧力波によって応力を受け、この応力変化の加速度に応じて電位差を生じる。
電極3、4は、圧電体2の両面に積層され、圧電体2の表裏の電位差を検出するために用いられる。このため、電極3、4には、不図示の検出回路に接続するための配線が接続される。
本実施形態の生体振動センサーにおいて、振動検出素子1の弱化構造は、平行且つ千鳥状に配置される複数のスリット5を含む。より詳しくは、本実施形態の弱化構造は、それぞれ複数のスリット5を含む複数のスリット列を有し、この複数のスリット列が互いに平行且つ振動検出素子1の長さ又は幅全体に亘って配置されている。各スリット列は、それぞれ複数のスリット5が長さ方向に等間隔で並んで配置されて破線状に形成されている。また、スリット列におけるスリット5の配置の位相は、隣接するスリット列間で反対になっている。なお、この振動検出素子1では、一列置きのスリット列のスリット5同士は、同一位相となって対向している。したがって、対向するスリット5同士の間には両端固定梁構造が形成されている。振動検出素子1の外縁とこれに平行に隣接するスリット5との間にも両端固定梁構造が形成されている。また、振動検出素子1の外縁に開口するスリット5同士の間には、片持ち梁構造が形成されている。
当該生体振動センサーは、例えば粘着テープ、サポーター等を用いて生体表面に密着させ生体振動が伝播することによって生じる圧電体2の歪みによる起電力を電極3、4を介して検出することで、生体振動を検出する。
図3及び図4に、本発明の第二実施形態に係る生体振動センサーを示す。当該生体振動センサーは、生体の表面に密接して配置され、生体内部の振動を検出する。
図3及び図4の生体振動センサーの振動検出素子1aは、シート状の圧電体2と、この圧電体2の表裏に積層される一対の膜状乃至シート状の電極3、4とを有する。図3及び図4の生体振動センサーの振動検出素子1aにおける圧電体及び一対の電極3、4を有する積層構造は、図1及び図2の生体振動センサーの振動検出素子1における積層構造と同様である。このため、図3及び図4の生体振動センサーの振動検出素子1aについて、図1及び図2の生体振動センサーの振動検出素子1と同じ構成要素には同じ符号を付して重複する説明を省略する。
本実施形態の生体振動センサーにおいて、振動検出素子1aの弱化構造は、平面視で放射状に配置される複数のスリット7を含む。具体的には、複数のスリット7は、それぞれ振動検出素子1aの外縁から中央部に向かって延びているが、中央部には延在せず、内側端部が互いに離間するよう形成されている。なお、「放射状」とは複数のスリット7の中心軸が完全に一致することを必要としない。
絶縁体層6は、振動検出素子1aの表面側(生体表面に接する側と反対側)の電極3を被覆するよう設けられている。
図5に、本発明の第三実施形態に係る生体振動センサーを示す。当該生体振動センサーは、生体の表面に密接して配置され、生体内部の振動を検出する。
図5の生体振動センサーの振動検出素子1bは、シート状の圧電体2と、この圧電体2の表裏に積層される一対の膜状乃至シート状の電極3、4とを有する。図5の生体振動センサーの振動検出素子1bにおける圧電体及び一対の電極3、4を有する積層構造は、図1の生体振動センサーの振動検出素子1における積層構造と同様である。このため、図5の生体振動センサーの振動検出素子1bについて、図1の生体振動センサーの振動検出素子1と同じ構成要素には同じ符号を付して重複する説明を省略する。
本実施形態の生体振動センサーにおいて、振動検出素子1bの弱化構造は、外周に設けられる複数の切欠8を含む。具体的には、振動検出素子1bは、平面視で重心位置を中心として一定の角度で設けられる複数のV字状の切欠8を有することで、概略星形に形成されている。
図6に、本発明の第四実施形態に係る生体振動センサーを示す。当該生体振動センサーは、生体の表面に密接して配置され、生体内部の振動を検出する。
図6の生体振動センサーの振動検出素子1cは、シート状の圧電体2と、この圧電体2の表裏に積層される一対の膜状乃至シート状の電極3、4とを有する。図6の生体振動センサーの振動検出素子1cにおける圧電体及び一対の電極3、4を有する積層構造は、図1の生体振動センサーの振動検出素子1における積層構造と同様である。このため、図6の生体振動センサーの振動検出素子1cについて、図1の生体振動センサーの振動検出素子1と同じ構成要素には同じ符号を付して重複する説明を省略する。
本実施形態の生体振動センサーにおいて、振動検出素子1cの弱化構造は、互いに平行且つ等間隔に形成され、振動検出素子1cの外縁に開放されない複数のスリット9を含む。つまり、この弱化構造は、複数のスリット9によって振動検出素子1cの中央領域を複数の帯状部分に分割したものである。この複数の帯状部分は、それぞれが独立して生体表面の凹凸に合わせて屈曲できるため、生体表面に密着して生体振動を比較的正確に検出することができる。なお、上記「帯状部分」は両端固定梁構造を有している。
図7に、本発明の第五実施形態に係る生体振動センサーを示す。当該生体振動センサーは、生体の表面に密接して配置され、生体内部の振動を検出する。
図7の生体振動センサーの振動検出素子1dは、シート状の圧電体2と、この圧電体2の表裏に積層される一対の膜状乃至シート状の電極3、4とを有する。図7の生体振動センサーの振動検出素子1dにおける圧電体及び一対の電極3、4を有する積層構造は、図1の生体振動センサーの振動検出素子1における積層構造と同様である。このため、図7の生体振動センサーの振動検出素子1dについて、図1の生体振動センサーの振動検出素子1と同じ構成要素には同じ符号を付して重複する説明を省略する。
本実施形態の生体振動センサーにおいて、振動検出素子1dの弱化構造は、平面視で例えばW字状等ジグザグに屈曲した複数のスリット10を含む。複数のスリット10は、互いに等しい形状に屈曲し、等間隔に配列されている。このため、隣接するスリット10間には、平面視でジグザグに屈曲した帯状部分がそれぞれ形成される。
図8に、本発明の第六実施形態に係る生体振動センサーを示す。当該生体振動センサーは、生体の表面に密接して配置され、生体内部の振動を検出する。
図8の生体振動センサーの振動検出素子1eは、シート状の圧電体2と、この圧電体2の表裏に積層される一対の膜状乃至シート状の電極3、4とを有する。図8の生体振動センサーの振動検出素子1eにおける圧電体及び一対の電極3、4を有する積層構造は、図1の生体振動センサーの振動検出素子1における積層構造と同様である。このため、図8の生体振動センサーの振動検出素子1eについて、図1の生体振動センサーの振動検出素子1と同じ構成要素には同じ符号を付して重複する説明を省略する。
本実施形態の生体振動センサーにおいて、振動検出素子1eの弱化構造は、振動検出素子1eの中央部を舌片状に他の部分から独立させる1本の屈曲したスリット11を含む。このスリット11は、例えば一対の平行部と一対の平行部の一方の端部を接続する接続部とを有する形状、U字状等とすることができる。
図9及び図10に、本発明の第七実施形態に係る生体振動センサーを示す。当該生体振動センサーは、生体の表面に密接して配置され、生体内部の振動を検出する。
図9の生体振動センサーの振動検出素子1fは、シート状の圧電体2と、この圧電体2の表裏に積層される一対の膜状乃至シート状の電極3、4とを有する。図9の生体振動センサーの振動検出素子1fにおける圧電体及び一対の電極3、4を有する積層構造は、図1の生体振動センサーの振動検出素子1における積層構造と同様である。このため、図9の生体振動センサーの振動検出素子1fについて、図1の生体振動センサーの振動検出素子1と同じ構成要素には同じ符号を付して重複する説明を省略する。
本実施形態の生体振動センサーにおいて、振動検出素子1fの弱化構造は、振動検出素子1の一対の対向する側縁に交互に開口するよう、互いに平行且つ等間隔に形成された複数のスリット13を有する。これにより、本実施形態の振動検出素子1fは、幅方向に往復するよう大きく蛇行した帯状に形成されている。本実施形態の生体振動センサーにおいて、振動検出素子1fは、比較的自由に変形できるので、曲率が大きい凸状又は凹状の生体表面に対しても密着度を比較的大きくすることができ、生体振動を比較的正確に検出できる。なお、振動検出素子1fにおける蛇行した帯状部分のうち、U字状を呈する部分、及び、左右両端それぞれの部分は、いずれも片持ち梁構造を有している。
接着テープ12は、絶縁性及び伸縮性を有する絶縁体フィルム14と、この絶縁体フィルム14の裏面に積層される接着剤層15とを有する。この接着テープ12は、振動検出素子1fのスリット13上にも連続して存在すると共に、平面視で振動検出素子1fの全周外側に突出している。
絶縁体フィルム14の材質としては、例えば天然ゴム(NR)、ブチルゴム(IIR)、イソプレンゴム(IR)、エチレン・プロピレンゴム(EPDM)、ブタジエンゴム(BR)、ウレタンゴム(U)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、シリコーンゴム(Q)、クロロプレンゴム(CR)、クロロスルフォン化ポリエチレンゴム(CSM)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、塩素化ポリエチレン(CM)、アクリルゴム(ACM)、エピクロルヒドリンゴム(CO、ECO)、フッ素ゴム(FKM)、ポリジメチルシロキサン(PDMS)等、例えばスチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、塩化ビニル系エラストマー、ウレタン系エラストマー、アミド系エラストマー等のエラストマーなどを挙げることができる。
接着剤層15は、絶縁体フィルム14を振動検出素子1fの表面側に接着すると共に、振動検出素子1fの平面視外側で生体表面に絶縁体フィルム14を接着することで振動検出素子1fを生体表面に固定する。なお、電極4を直接肌へ接触させてもよいが、生体表面に触れる電極4の表面を絶縁層で被覆しておいてもよいし、または絶縁性のシートを予め生体表面に配設した上に電極4が接触するようにしてもよい。
図11に、本発明の第八実施形態に係る生体振動センサーを示す。当該生体振動センサーは、生体の表面に密接して配置され、生体内部の振動を検出する。
図11の生体振動センサーの振動検出素子1gは、シート状の圧電体2と、この圧電体2の表裏に積層される一対の膜状乃至シート状の電極3、4とを有する。図9の生体振動センサーの振動検出素子1gにおける圧電体及び一対の電極3、4を有する積層構造は、図1の生体振動センサーの振動検出素子1における積層構造と同様である。このため、図9の生体振動センサーの振動検出素子1gについて、図1の生体振動センサーの振動検出素子1と同じ構成要素には同じ符号を付して重複する説明を省略する。
本実施形態の生体振動センサーにおいて、振動検出素子1gの弱化構造は、複数の開口16を含む。具体的には、複数の開口16は、振動検出素子1gを縦断する1又は複数の仮想線上及び振動検出素子1gを縦横する1又は複数の仮想線上にそれぞれ並んで配置されている。
前記実施形態は、本発明の構成を限定するものではない。従って、前記実施形態は、本明細書の記載及び技術常識に基づいて前記実施形態各部の構成要素の省略、置換又は追加が可能であり、それらは全て本発明の範囲に属するものと解釈されるべきである。
2 圧電体
3、4 電極
5、7、9、10、11、13 スリット
6 絶縁体層
8 切欠
12 接着テープ
14 絶縁体フィルム
15 接着剤層
16 開口
Claims (5)
- シート状の圧電体及びこの圧電体の表裏に積層される一対の電極を有する振動検出素子を備え、
前記振動検出素子が部分的に可撓性を変化させる弱化構造を有しており、
この弱化構造が、前記振動検出素子に形成された、1又は複数のスリット、切欠又は開口を含む生体振動センサー。 - 前記振動検出素子の外縁と前記スリットとの間、前記振動検出素子の外縁と前記切欠との間、前記振動検出素子の外縁と前記開口との間、隣接する前記スリット同士の間、隣接する前記切欠同士の間、又は、隣接する前記開口同士の間に、前記振動検出素子の一部からなる片持ち梁又は両端固定梁の構造が形成される請求項1に記載の生体振動センサー。
- 前記弱化構造が、平行且つ千鳥状に配置される複数のスリットを含む請求項1又は請求項2に記載の生体振動センサー。
- 前記弱化構造が、放射状に形成される複数のスリットを含む請求項1又は請求項2に記載の生体振動センサー。
- 前記振動検出素子を覆う絶縁体をさらに備える請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の生体振動センサー。
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