JP2018149094A - 生体振動センサー - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、位置ずれを抑制できると共に検出感度が比較的大きい生体振動センサーを提供することを課題とする。
【解決手段】本発明の一態様に係る生体振動センサーは、生体の表面に配置され、生体内部の振動を検出する生体振動センサーであって、シート状の圧電体及びこの圧電体の表裏に積層される一対の電極を有する振動検出素子と、前記振動検出素子の裏面側に積層され、生体に接触する接触シートとを備え、前記接触シートが平面視で部分的に異なる剛性を有することを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の一態様に係る生体振動センサーは、生体の表面に配置され、生体内部の振動を検出する生体振動センサーであって、シート状の圧電体及びこの圧電体の表裏に積層される一対の電極を有する振動検出素子と、前記振動検出素子の裏面側に積層され、生体に接触する接触シートとを備え、前記接触シートが平面視で部分的に異なる剛性を有することを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、生体振動センサーに関する。
例えば心拍、脈波、血流音、呼吸音等の生体の内部で発生する振動(可聴域の音波振動に限定されず、非可聴域の低周波振動や超音波振動を含む)を測定又は観測することによって、例えば診断、健康管理等を行うことができる。なお、これら生体内部で発生する振動をまとめて「生体振動」という。生体振動の中で人体の脈波については、皮膚に光線を照射して反射光をセンサーで受光することで血管の動きを測定する装置が実用化されている。しかしながら、この方法では、脈波以外の生体振動を測定することは難しい。特に血流音は、心拍数だけでなく、血管や血液の状態を示す様々な情報を含んでいる。このため、各種の生体振動を直接検出できる生体振動センサーが望まれる。
生体の振動を検出する装置としては、例えば特開2002−177227号公報に、感圧素子を手首に押圧し、振動を人体表面の圧力変化として検出する脈波検出装置が提案されている。この公報に記載される脈波検出装置は、感圧素子(圧電体)を手首表面に保持する断面視C型のクリップ板と、このクリップ板に巻き付けられてクリップ板を手首に固定する布帯と、感圧素子とクリップ板との間に配置されて感圧素子を手首に押圧する空気袋と、クリップ板から末梢側(遠位側)に延出して手首の動きを制限する屈曲板とを有する構成とされている。
前記公報に記載の脈波検出装置において、空気袋によって感圧素子を手首に押圧しているが、これは、脈波のような主たる生体振動が加圧と減圧とを繰り返す音波振動であり、減圧時にも皮膚が感圧素子に密着し、減圧時の振動波形を検出できるようにするためである。つまり、感圧素子によって生体振動を検出するためには、初期状態で感圧素子をある程度加圧した与圧状態とすることで、減圧時にも感圧素子が圧縮状態となるようにすることが望まれる。
前記公報に記載の脈波検出装置では、空気袋によって感圧素子を手首に押圧するが、人体に均等な圧力で感圧素子を押圧することは難しい。このため、前記公報に記載の脈波検出装置で十分な与圧をするためには、布帯で手首をかなり強く締め付ける必要がある。布帯で手首を強く締め付けた場合、被験者に不快感、時には痛みを与えることがあるだけでなく、血管を強く圧迫することによって脈波が通常時と異なる波形となるおそれがある。
また、前記公報に記載の脈波検出装置では、屈曲板を掌又は手の甲に沿って配置することにより手首の動きを制限しているが、手首の動きを完全に防止することは難しく、手首の動きによって感圧素子が位置ずれするおそれがある。
一般的に、人体表面(皮膚)に対する位置ずれを防止するには、人体表面に対する接触面に例えばゴム等の密着性(摩擦)が大きい材料を配置する方法があるが、生体振動を検出する圧電体と人体表面との間にゴム等の材料を配置すると、振動が減衰して検出感度が低下するという問題が生じる。
前記実情に鑑みて、本発明は、位置ずれを抑制できると共に検出感度が比較的大きい生体振動センサーを提供することを課題とする。
前記課題を解決するためになされた本発明の一態様に係る生体振動センサーは、生体の表面に配置され、生体内部の振動を検出する生体振動センサーであって、シート状の圧電体及びこの圧電体の表裏に積層される一対の電極を有する振動検出素子と、前記振動検出素子の裏面側に積層され、生体に接触する接触シートとを備え、前記接触シートが平面視で部分的に異なる剛性を有することを特徴とする。
本発明の一態様に係る生体振動センサーにおいて、前記接触シートが裏面に凹凸を有してもよい。
本発明の一態様に係る生体振動センサーにおいて、前記接触シートの材質が平面視で部分的に異なってもよい。
本発明の一態様に係る生体振動センサーにおいて、前記接触シートが、シート状の基材と、この基材の裏面に配設され、部分的に剛性を増大する伝導部材とを有してもよい。
本発明の一態様に係る生体振動センサーにおいて、前記振動検出素子の表面側に積層される保護フィルムをさらに備え、前記振動検出素子の平面視外側で前記接触シートと保護フィルムとが接着されていてもよい。
本発明の一態様に係る生体振動センサーは、前記振動検出素子の裏面側に積層され、生体に接触する接触シートが部分的に異なる剛性を有するため、接触シートの剛性が大きい部分が生体振動を検出素子に比較的効率よく伝達する一方、接触シートの剛性が小さい部分が生体表面に密着して位置ずれを抑制することができる。また、当該生体振動センサーは、比較的小さい力で押圧しても、接触シートが振動検出素子を局所的に比較的大きい力で押圧し、その部分を十分に与圧することができる。このため、当該生体振動センサーは、比較的小さい力で押圧する状態から十分な測定感度が得られ、被験者に痛みや不快感を抱かせたり、生体を過剰に押圧して生体振動を平常時と異ならせたりすることを防止できる。
以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の実施の形態を詳説する。
[第一実施形態]
図1及び図2に、本発明の一実施形態に係る生体振動センサーを示す。当該生体振動センサーは、例えば人、動物等の生体の表面に密接して配置され、生体内部の振動を検出するために用いられる。
図1及び図2に、本発明の一実施形態に係る生体振動センサーを示す。当該生体振動センサーは、例えば人、動物等の生体の表面に密接して配置され、生体内部の振動を検出するために用いられる。
本実施形態の生体振動センサーは、シート状の振動検出素子1と、この振動検出素子1の裏面側に積層され、生体に接触する接触シート2とを備える。さらに、本実施形態の生体振動センサーは、振動検出素子1の表面側(接触シート2と反対側)に積層される保護フィルム3をさらに備える。
本実施形態の生体振動センサーでは、振動検出素子1の平面視外側で接触シート2と保護フィルム3とが接着されることによって、振動検出素子1、接触シート2及び保護フィルム3の積層状体が保持されている。
<振動検出素子>
振動検出素子1は、シート状乃至フィルム状の圧電体4及びこの圧電体4の表裏に積層される一対の電極5,6を有する。
振動検出素子1は、シート状乃至フィルム状の圧電体4及びこの圧電体4の表裏に積層される一対の電極5,6を有する。
(圧電体)
圧電体4は、圧力を電圧に変換する圧電材料から形成され、生体振動の圧力波によって応力を受け、この応力変化の加速度に応じて電位差を生じる。
圧電体4は、圧力を電圧に変換する圧電材料から形成され、生体振動の圧力波によって応力を受け、この応力変化の加速度に応じて電位差を生じる。
この圧電体4を形成する圧電材料としては、例えばチタン酸ジルコン酸鉛等の無機材料であってもよいが、生体の表面に密着できるよう可撓性を有する高分子圧電材料であることがこのましい。
前記高分子圧電材料としては、例えばポリフッ化ビニリデン(PVDF)、フッ化ビニリデン−3フッ化エチレン共重合体(P(VDF/TrFE))、シアン化ビニリデン−酢酸ビニル共重合体(P(VDCN/VAc))等を挙げることができる。
また、圧電体4として、圧電特性を有しない例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等に多数の扁平な気孔を形成し、例えばコロナ放電等によって扁平な気孔の対向面を分極して帯電させることによって圧電特性を付与したものを使用することもできる。
圧電体4の平均厚さの下限としては、10μmが好ましく、50μmがより好ましい。一方、圧電体4の平均厚さの上限としては、500μmが好ましく、200μmがより好ましい。圧電体4の平均厚さが前記下限に満たない場合、圧電体4の強度が不十分となるおそれがある。逆に、圧電体4の平均厚さが前記上限を超える場合、圧電体4の変形能が小さくなり、検出感度が不十分となるおそれがある。
(電極)
電極5,6は、圧電体4の両面に積層され、圧電体4の表裏の電位差を検出するために用いられる。このため、電極5,6には、不図示の検出回路に接続するための配線が接続される。
電極5,6は、圧電体4の両面に積層され、圧電体4の表裏の電位差を検出するために用いられる。このため、電極5,6には、不図示の検出回路に接続するための配線が接続される。
電極5,6の材質としては、導電性を有するものであればよく、例えばアルミニウム、銅、ニッケル等の金属や、カーボン等を挙げることができる。
電極5,6の平均厚さとしては、特に限定されず、積層方法にもよるが、例えば0.1μm以上30μm以下とすることができる。電極5,6の平均厚さが前記下限に満たない場合、電極5,6の強度が不十分となるおそれがある。逆に、電極5,6の平均厚さが前記上限を超える場合、圧電体4への振動の伝達を阻害するおそれがある。
電極5,6の圧電体4への積層方法としては、特に限定されず、例えば金属の蒸着、カーボン導電インクの印刷、銀ペーストの塗布乾燥等が挙げられる。
電極5,6は、平面視で複数の領域に分割して形成され、実効的に振動検出素子1を複数の圧電素子として機能させるものであってもよい。
<接触シート>
接触シート2は、振動検出素子1を保護すると共に生体内で発せられる生体振動の振動波を伝導して振動検出素子1に伝達する。
接触シート2は、振動検出素子1を保護すると共に生体内で発せられる生体振動の振動波を伝導して振動検出素子1に伝達する。
また、接触シート2は、厚さが略均一なシート状であるが、平面視で部分的に異なる剛性を有する。具体的には、本実施形態における接触シート2は、平面視で散点状に配置される複数の高剛性領域7と、この複数の高剛性領域7の間を埋める低剛性領域8とを有する。
接触シート2の高剛性領域7は、生体の振動を比較的効率よく振動検出素子1に伝達する。一方、接触シート2の低剛性領域8は、生体表面に密着して当該生体振動センサーの位置ずれを抑制する。これにより、当該生体振動センサーは、生体振動を比較的正確に測定することができる。
また、接触シート2が高剛性領域7と低剛性領域8とを有することによって、当該生体振動センサーの表面に均等に生体表面に対して押し付ける力が作用した場合にも、振動検出素子1の高剛性領域7上に配置される領域が相対的に大きい力で押圧される。これにより、当該生体振動センサーは、比較的小さい力で押圧しても、高剛性領域7が振動検出素子1を部分的に十分に与圧することができる。従って、当該生体振動センサーは、比較的小さい力で押圧する状態から十分な測定感度が得られ、被験者に痛みや不快感を抱かせたり、生体を過剰に押圧して生体振動を平常時と異ならせたりすることを防止できる。
接触シート2の平均厚さの下限としては、0.1mmが好ましく、0.2mmがより好ましい。一方、接触シート2の平均厚さの上限としては、2mmが好ましく、1mmがより好ましい。接触シート2の平均厚さが前記下限に満たない場合、振動検出素子1に対する押圧に十分な変化を形成できないおそれがある。逆に、接触シート2の平均厚さが前記上限を超える場合、当該生体振動センサーが不必要に大きくなることで被験者に不快感を与えやすくなるおそれがある。
(高剛性領域)
高剛性領域7は、低剛性領域8と比較して弾性率が大きい材料から形成することができる。より詳しくは、高剛性領域7は、低剛性領域8を形成する材料とは異なる材料から形成することができる。このように、高剛性領域7と低剛性領域8とで異なる材料を用いることによって、比較的容易に剛性を異ならせることができる。
高剛性領域7は、低剛性領域8と比較して弾性率が大きい材料から形成することができる。より詳しくは、高剛性領域7は、低剛性領域8を形成する材料とは異なる材料から形成することができる。このように、高剛性領域7と低剛性領域8とで異なる材料を用いることによって、比較的容易に剛性を異ならせることができる。
また、高剛性領域7は、低剛性領域8を形成する材料中に剛性を大きくする例えば粒状物、板状物等を埋め込んで形成されてもよい。このため、高剛性領域7と低剛性領域8との境界は明確でなくてもよい。
高剛性領域7の材質としては、例えばポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド等の樹脂、例えば金属、セラミックス等の無機物など用いることができる。
各高剛性領域7の平面形状としては、特に限定されず、例えば円形、楕円形、三角形、四角形、星形等、任意の形状とすることができる。
各高剛性領域7の円相当径の下限としては、0.1mmが好ましく、0.3mmがより好ましい。一方、各高剛性領域7の円相当径の上限としては、5mmが好ましく、2mmがより好ましい。各高剛性領域7の円相当径が前記下限に満たない場合、生体振動の振動検出素子1への伝達を十分に促進できないおそれがある。逆に、各高剛性領域7の円相当径が前記上限を超える場合、当該生体振動センサーが位置ずれしやすくなるおそれがある。
接触シート2の平面視で振動検出素子1と重複する領域における高剛性領域7の合計面積率の下限としては、20%が好ましく、30%がより好ましい。一方、接触シート2の平面視で振動検出素子1と重複する領域における高剛性領域7の合計面積率の上限としては、70%が好ましく、60%がより好ましい。接触シート2の平面視で振動検出素子1と重複する領域における高剛性領域7の合計面積率が前記下限に満たない場合、生体振動の振動検出素子1への伝達を十分に促進できないおそれがある。逆に、接触シート2の平面視で振動検出素子1と重複する領域における高剛性領域7の合計面積率が前記上限を超える場合、相対的に低剛性領域8の面積が小さくなることで当該生体振動センサーの位置ずれを十分に抑制できないおそれがある。
(低剛性領域)
低剛性領域8は、高剛性領域7と比較して弾性率が小さい材料から形成することができる。弾性率が小さい材料は、生体表面に対する密着性に富み、摩擦が大きくなるので、当該生体振動センサーの生体表面上での位置ずれを抑制することができる。
低剛性領域8は、高剛性領域7と比較して弾性率が小さい材料から形成することができる。弾性率が小さい材料は、生体表面に対する密着性に富み、摩擦が大きくなるので、当該生体振動センサーの生体表面上での位置ずれを抑制することができる。
低剛性領域8の材質としては、例えばゴム、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、塩化ビニル系エラストマー、ウレタン系エラストマー、アミド系エラストマー等を用いることができる。
前記ゴムとしては、例えば天然ゴム(NR)、ブチルゴム(IIR)、イソプレンゴム(IR)、エチレン・プロピレンゴム(EPDM)、ブタジエンゴム(BR)、ウレタンゴム(U)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、シリコーンゴム(Q)、クロロプレンゴム(CR)、クロロスルフォン化ポリエチレンゴム(CSM)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、塩素化ポリエチレン(CM)、アクリルゴム(ACM)、エピクロルヒドリンゴム(CO,ECO)、フッ素ゴム(FKM)、ポリジメチルシロキサン(PDMS)等が挙げられる。
このように高剛性領域7と低剛性領域8とを有する接触シート2は、一例として、低剛性領域8の形成材料からなるシートに複数の開口を形成し、この開口に高剛性領域7を形成する樹脂組成物を充填して硬化させることにより形成することができる。また、接触シート2は、低剛性領域8を形成する樹脂組成物を硬化させる前に高剛性領域7を形成する材料を配置し、その状態で低剛性領域8を形成する樹脂組成物を硬化させることにより形成してもよい。
<保護フィルム>
保護フィルム3は、振動検出素子1を保護するために設けられる。また、保護フィルム3を振動検出素子1の平面視外側で接触シート2に接着することで、比較的容易に振動検出素子1を保持することができる。
保護フィルム3は、振動検出素子1を保護するために設けられる。また、保護フィルム3を振動検出素子1の平面視外側で接触シート2に接着することで、比較的容易に振動検出素子1を保持することができる。
保護フィルム3の材質としては、例えばポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド等の樹脂を挙げることができ、中でも成形及び接触シート2との接着が容易な熱可塑性樹脂が好ましい。
保護フィルム3の平均厚さの下限としては、20μmが好ましく、30μmがより好ましい。一方、保護フィルム3の平均厚さの上限としては、1.0mmが好ましく、0.5mmがより好ましい。保護フィルム3の平均厚さが前記下限に満たない場合、強度不足により破断するおそれがある。逆に、保護フィルム3の平均厚さが前記上限を超える場合、当該生体振動センサーが不必要に大きくなることで被験者に不快感を与えやすくなるおそれがある。
[第二実施形態]
図3に、本発明の別の実施形態に係る生体振動センサーを示す。当該生体振動センサーは、例えば人、動物等の生体の表面に密接して配置され、生体内部の振動を検出するために用いられる。
図3に、本発明の別の実施形態に係る生体振動センサーを示す。当該生体振動センサーは、例えば人、動物等の生体の表面に密接して配置され、生体内部の振動を検出するために用いられる。
本実施形態の生体振動センサーは、シート状の振動検出素子1と、この振動検出素子1の裏面側に積層され、生体に接触する接触シート2aとを備える。さらに、本実施形態の生体振動センサーは、振動検出素子1の表面側に積層される保護フィルム3をさらに備える。
図3の生体振動センサーにおける振動検出素子1及び保護フィルム3の構成は、図1の生体振動センサーにおける波検出素子1及び保護フィルム3の構成と同様とすることができる。このため、図3の生体振動センサーについて、図1の生体振動センサーと同じ構成要素には同じ符号を付して重複する説明を省略する。
<接触シート>
本実施形態における接触シート2aは、裏面に凹凸を有する。つまり、接触シート2aは、凸部7aと凹部8aとを有する。接触シート2aの凸部7aは、厚さが大きいことにより相対的に剛性が大きい高剛性領域である(以下、高剛性領域7aという)。一方、接触シート2aの凹部8aは、厚さが小さいことにより相対的に剛性が小さい低剛性領域である(以下、低剛性領域8aという)。
本実施形態における接触シート2aは、裏面に凹凸を有する。つまり、接触シート2aは、凸部7aと凹部8aとを有する。接触シート2aの凸部7aは、厚さが大きいことにより相対的に剛性が大きい高剛性領域である(以下、高剛性領域7aという)。一方、接触シート2aの凹部8aは、厚さが小さいことにより相対的に剛性が小さい低剛性領域である(以下、低剛性領域8aという)。
接触シート2aの高剛性領域7aは、生体の振動を比較的効率よく振動検出素子1に伝達する。一方、接触シート2aの低剛性領域8aには、生体表面が嵌合して当該生体振動センサーの位置ずれを抑制する。これにより、当該生体振動センサーは、生体振動を比較的正確に測定することができる。
また、当該生体振動センサーは、高剛性領域7aが振動検出素子1を部分的に大きい与圧を与えるため、比較的小さい力で押圧する状態から十分な測定感度が得られ、被験者に痛みや不快感を抱かせたり、生体を過剰に押圧して生体振動を平常時と異ならせたりすることを防止できる。
接触シート2aの平均厚さの下限としては、0.3mmが好ましく、0.5mmがより好ましい。一方、接触シート2aの平均厚さの上限としては、3mmが好ましく、2mmがより好ましい。接触シート2aの平均厚さが前記下限に満たない場合、振動検出素子1に対する押圧に十分な変化を形成できないおそれがある。逆に、接触シート2aの平均厚さが前記上限を超える場合、当該生体振動センサーが不必要に大きくなることで被験者に不快感を与えやすくなるおそれがある。
高剛性領域7aと低剛性領域8aとの境界は、階段状に形成されてもよく、スロープ状に形成されてもよく、断面視における角が面取りされていてもよい。
高剛性領域7aの頂部の低剛性領域8aの底部を基準とする平均高さ(高剛性領域7aの頂部の平均高さと低剛性領域8aの底部の平均高さとの差)の下限としては、0.1mmが好ましく、0.2mmがより好ましい。一方、高剛性領域7aの頂部の低剛性領域8aの底部を基準とする平均高さの上限としては、1mmが好ましく、0.7mmがより好ましい。高剛性領域7aの頂部の低剛性領域8aの底部を基準とする平均高さが前記下限に満たない場合、当該生体振動センサーの位置ずれ防止効果が不十分となるおそれがある。逆に、高剛性領域7aの頂部の低剛性領域8aの底部を基準とする平均高さが前記上限を超える場合、低剛性領域8aの底部に生体表面が密着せず、当該生体振動センサーの感度が不十分となるおそれがある。
高剛性領域7aの平面パターンとしては、特に限定されないが、例えば散点状、ストライプ状、格子状、網目状等とすることができる。高剛性領域7aを散点状とする場合の各高剛性領域7aの形状としては、特に限定されず、例えば円形、楕円形、三角形、四角形、星形等、任意の形状とすることができる。
各高剛性領域7aの平均幅の下限としては、0.3mmが好ましく、0.5mmがより好ましい。一方、各高剛性領域7aの平均幅の上限としては、5mmが好ましく、2mmがより好ましい。各高剛性領域7aの平均幅が前記下限に満たない場合、生体振動の振動検出素子1への伝達を十分に促進できないおそれがある。逆に、各高剛性領域7aの平均幅が前記上限を超える場合、当該生体振動センサーが位置ずれしやすくなるおそれがある。なお、高剛性領域7aの外縁は、高剛性領域7aの頂部と低剛性領域8a底部との接触シート2aの厚さ方向中央の仮想平面との交線とする。また、平均幅とは、最大長さ方向に直交する方向の幅の平均値を意味する。
低剛性領域8aの凹部を有するので、接触シート2aが撓みやすくなり、人体表面の曲面へ接触させやすくなる。また、低剛性領域8aの凹部に振動が伝播しやすくなるゼリー等を充填してもよい。生体振動の検出がしやすくなる。更に人体表面への密着性を高める効果を得ることができる。
接触シート2aの平面視で振動検出素子1と重複する領域における高剛性領域7aの合計面積率の下限としては、20%が好ましく、30%がより好ましい。一方、接触シート2aの平面視で振動検出素子1と重複する領域における高剛性領域7aの合計面積率の上限としては、70%が好ましく、60%がより好ましい。接触シート2aの平面視で振動検出素子1と重複する領域における高剛性領域7aの合計面積率が前記下限に満たない場合、生体振動の振動検出素子1への伝達を十分に促進できないおそれがある。逆に、接触シート2aの平面視で振動検出素子1と重複する領域における高剛性領域7aの合計面積率が前記上限を超える場合、相対的に低剛性領域8aの面積が小さくなることで当該生体振動センサーの位置ずれを十分に抑制できないおそれがある。
本実施形態の接触シート2aを作成する方法としては、Tダイをから押し出した樹脂を凹凸パターンを有するロールを用いて成形する方法、熱可塑性樹脂のシートを加熱型でプレスする方法、シート状の材料にマスクを形成して例えばエッチング等により材料表面を選択的に除去する方法などを挙げることができる。
[第三実施形態]
図4に、本発明の別の実施形態に係る生体振動センサーを示す。当該生体振動センサーは、例えば人、動物等の生体の表面に密接して配置され、生体内部の振動を検出するために用いられる。
図4に、本発明の別の実施形態に係る生体振動センサーを示す。当該生体振動センサーは、例えば人、動物等の生体の表面に密接して配置され、生体内部の振動を検出するために用いられる。
本実施形態の生体振動センサーは、シート状の振動検出素子1と、この振動検出素子1の裏面側に積層され、生体に接触する接触シート2bとを備える。さらに、本実施形態の生体振動センサーは、振動検出素子1の表面側に積層される保護フィルム3をさらに備える。
図4の生体振動センサーにおける振動検出素子1及び保護フィルム3の構成は、図1の生体振動センサーにおける波検出素子1及び保護フィルム3の構成と同様とすることができる。このため、図4の生体振動センサーについて、図1の生体振動センサーと同じ構成要素には同じ符号を付して重複する説明を省略する。
<接触シート>
本実施形態における接触シート2bは、シート状の基材9と、この基材9の裏面に配設され、部分的に剛性を増大する伝導部材10とを有する。この接触シート2bは、伝導部材10が配設されている領域が高剛性領域7bであり、伝導部材10が配設されていない領域が低剛性領域8bである。
本実施形態における接触シート2bは、シート状の基材9と、この基材9の裏面に配設され、部分的に剛性を増大する伝導部材10とを有する。この接触シート2bは、伝導部材10が配設されている領域が高剛性領域7bであり、伝導部材10が配設されていない領域が低剛性領域8bである。
接触シート2bの高剛性領域7bは、生体の振動を比較的効率よく振動検出素子1に伝達する。一方、接触シート2bの低剛性領域8bには、生体表面が嵌合して当該生体振動センサーの位置ずれを抑制する。これにより、当該生体振動センサーは、生体振動を比較的正確に測定することができる。
基材9の材質としては、例えばポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ゴム、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、塩化ビニル系エラストマー、ウレタン系エラストマー、アミド系エラストマー等を用いることができる。
材質にもよるが、基材9の平均厚さの下限としては、20μmが好ましく、30μmがより好ましい。一方、基材9の平均厚さの上限としては、500μmが好ましく、300μmがより好ましい。基材9の平均厚さが前記下限に満たない場合、基材9の強度が不十分となるおそれがある。逆に、基材9の平均厚さが前記上限を超える場合、当該生体振動センサーの感度が不必要に低下するおそれがある。
一方、伝導部材10の材質としては、例えばポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド等の樹脂、例えば金属、セラミックス等の無機物等を挙げることができる。
伝導部材10の平均厚さの下限としては、10μmが好ましく、20mmがより好ましい。一方、伝導部材10の平均厚さの上限としては、1mmが好ましく、0.7mmがより好ましい。伝導部材10の平均厚さが前記下限に満たない場合、高剛性領域7bの剛性を十分に大きくできないおそれがある。逆に、伝導部材10の平均厚さが前記上限を超える場合、低剛性領域8bに生体表面が密着せず、当該生体振動センサーの感度が不十分となるおそれがある。
接触シート2bの伝導部材10の平面パターンとしては、特に限定されないが、例えば散点状、ストライプ状、格子状、網目状等とすることができる。伝導部材10を散点状とする場合の各伝導部材10の形状としては、特に限定されず、例えば円形、楕円形、三角形、四角形、星形等、任意の形状とすることができる。
伝導部材10の平均幅の下限としては、0.3mmが好ましく、0.5mmがより好ましい。一方、伝導部材10の平均幅の上限としては、5mmが好ましく、2mmがより好ましい。伝導部材10の平均幅が前記下限に満たない場合、生体振動の振動検出素子1への伝達を十分に促進できないおそれがある。逆に、伝導部材10の平均幅が前記上限を超える場合、当該生体振動センサーが位置ずれしやすくなるおそれがある。
接触シート2bの平面視で振動検出素子1と重複する領域における伝導部材10の合計面積率の下限としては、20%が好ましく、30%がより好ましい。一方、接触シート2bの平面視で振動検出素子1と重複する領域における伝導部材10の合計面積率の上限としては、70%が好ましく、60%がより好ましい。接触シート2bの平面視で振動検出素子1と重複する領域における伝導部材10の合計面積率が前記下限に満たない場合、生体振動の振動検出素子1への伝達を十分に促進できないおそれがある。逆に、接触シート2bの平面視で振動検出素子1と重複する領域における伝導部材10の合計面積率が前記上限を超える場合、相対的に低剛性領域8aの面積が小さくなることで当該生体振動センサーの位置ずれを十分に抑制できないおそれがある。
本実施形態の接触シート2bを作成する方法としては、基材9にマスクを形成して選択的に伝導部材10を形成する材料を積層する方法、基材9の前面に伝導部材10を形成する材料の層を積層し、伝導部材10を形成する材料の層を例えばエッチング等により選択的に除去することによって形成する方法、又は伝導部材10を基材9に対して接着する方法などを挙げることができる。
[その他の実施形態]
前記実施形態は、本発明の構成を限定するものではない。従って、前記実施形態は、本明細書の記載及び技術常識に基づいて前記実施形態各部の構成要素の省略、置換又は追加が可能であり、それらは全て本発明の範囲に属するものと解釈されるべきである。
前記実施形態は、本発明の構成を限定するものではない。従って、前記実施形態は、本明細書の記載及び技術常識に基づいて前記実施形態各部の構成要素の省略、置換又は追加が可能であり、それらは全て本発明の範囲に属するものと解釈されるべきである。
上述の第1実施形態の生体振動センサーでは、平面視で散点状に配置される複数の高剛性領域と、この複数の高剛性領域の間を埋める低剛性領域とを有する構成としたが、本発明に係る生体振動センサーは、第1実施形態とは逆に、散点状に配置される複数の低剛性領域と、この複数の低剛性領域の間を埋める高剛性領域とを有する構成としてもよい。
接触シートの肌と接触する側へ粘着剤等の肌と接合する機能を設けてもよい。具体的には、第一実施形態において、低剛性領域の少なくとも肌と接触する側に粘着剤を備えることで絆創膏のように肌へ接合することができる、粘着機能を備えた接触シートを有する生体振動センサーにすることができる。また、第二実施形態において低剛性領域の凹部に粘着剤を充填することで同じく、粘着機能を備えた接触シートを有する生体振動センサーにすることができる。
当該生体振動センサーにおいて、接触シートの高剛性領域又は低合成領域の平面形状は、例えばストライプ状、格子状等としてもよい。
当該生体振動センサーにおいて、接触シートの高剛性領域が低剛性領域と異なる材質から形成され、且つ低剛性領域と厚さが異なるものであってもよい。
当該生体振動センサーにおいても保護フィルムは省略することができる。
本発明に係る生体振動センサーは、人や動物の体内で発生する様々な振動を測定するために利用することができる。
1 振動検出素子
2,2a,2b 接触シート
3 保護フィルム
4 圧電体
5,6 電極
7,7a,7b 高剛性領域
8,8a,8b 低剛性領域
9 基材
10 伝導部材
2,2a,2b 接触シート
3 保護フィルム
4 圧電体
5,6 電極
7,7a,7b 高剛性領域
8,8a,8b 低剛性領域
9 基材
10 伝導部材
Claims (5)
- 生体の表面に配置され、生体内部の振動を検出する生体振動センサーであって、
シート状の圧電体及びこの圧電体の表裏に積層される一対の電極を有する振動検出素子と、
前記振動検出素子の裏面側に積層され、生体に接触する接触シートと
を備え、
前記接触シートが平面視で部分的に異なる剛性を有することを特徴とする生体振動センサー。 - 前記接触シートが裏面に凹凸を有する請求項1に記載の生体振動センサー。
- 前記接触シートの材質が平面視で部分的に異なる請求項1又は請求項2に記載の生体振動センサー。
- 前記接触シートがシート状の基材と、この基材の裏面に配設され、部分的に剛性を増大する伝導部材とを有する請求項1、請求項2又は請求項3に記載の生体振動センサー。
- 前記振動検出素子の表面側に積層される保護フィルムをさらに備え、
前記振動検出素子の平面視外側で前記接触シートと保護フィルムとが接着されている請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の生体振動センサー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017047855A JP2018149094A (ja) | 2017-03-13 | 2017-03-13 | 生体振動センサー |
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Publication Number | Publication Date |
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Family
ID=63681142
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Country | Link |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2020158952A1 (ja) * | 2019-01-31 | 2020-08-06 | 太陽誘電株式会社 | 振動センサ |
JP2020156659A (ja) * | 2019-03-26 | 2020-10-01 | 国立大学法人山形大学 | センサ装置及び脈拍測定装置 |
CN112137599A (zh) * | 2019-06-26 | 2020-12-29 | 中国科学院深圳先进技术研究院 | 一种脉搏检测装置及其制作方法 |
-
2017
- 2017-03-13 JP JP2017047855A patent/JP2018149094A/ja active Pending
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