JP2016115853A - 半導体リッジレーザ素子及び製造方法 - Google Patents

半導体リッジレーザ素子及び製造方法 Download PDF

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卓夫 廣野
Takuo Hirono
卓夫 廣野
悦弘 川口
Nobuhiro Kawaguchi
悦弘 川口
謙司 平位
Kenji Hirai
謙司 平位
正宏 湯田
Masahiro Yuda
正宏 湯田
康義 大手
Yasuyoshi Ote
康義 大手
淳一 浅岡
Junichi Asaoka
淳一 浅岡
敏昭 内田
Toshiaki Uchida
敏昭 内田
裕一 東盛
Yuichi Tomori
裕一 東盛
篤郎 幸前
Atsuro Yukimae
篤郎 幸前
広明 三条
Hiroaki Sanjo
広明 三条
拓也 田中
Takuya Tanaka
拓也 田中
俊和 橋本
Toshikazu Hashimoto
俊和 橋本
亘 小林
Wataru Kobayashi
亘 小林
清人 高畑
Kiyoto Takahata
清人 高畑
貴晴 大山
Takaharu Ooyama
貴晴 大山
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Abstract

【課題】本発明は、高効率で低価格な半導体リッジレーザ素子及びその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本願発明に係る半導体リッジレーザ素子は、半導体リッジレーザと半導体リッジ導波路と備え、接合面での半導体リッジレーザ活性層と半導体リッジ導波路コア層のバンドギャップは不連続に変化させ、半導体リッジ導波路コア層の組成波長は、半導体リッジレーザの発振波長より短い。半導体リッジ導波路ではリッジ上の半導体コンタクト層と金属電極を除去し、半導体コア層のp型半導体であるクラッド層側にノンドープ層を配置する。また、本願発明に係る半導体リッジレーザ素子の製造方法では、通常の光半導体製造設備を用いる。
【選択図】図12

Description

本発明は、半導体リッジレーザ素子及びその製造方法に関する。
一般的には、半導体リッジレーザの出力光のスポットサイズよりも、光ファイバのスポットサイズの方が大きい。そのため、半導体レーザから光ファイバへの光結合は小さく、半導体レーザから光ファイバへの光の伝達は容易ではない。ここで、半導体レーザの出力光のスポットサイズ半径は、通常、1μm以下であり、光ファイバのスポットサイズ半径は、多くの場合で4μm以上である。そのため、半導体レーザの出力光のスポットサイズを拡大できれば、半導体レーザから光ファイバへの光結合を大きくすることができる。そこで、半導体レーザの出力光のスポットサイズと光ファイバのスポットサイズの大きさの差を補正するために、スポットサイズ拡大器付き半導体レーザ素子が開発されている。
しかし、従来のスポットサイズ拡大器付き半導体リッジレーザ素子では、スポットサイズ拡大器となる半導体リッジ導波路の半導体コア層は、半導体リッジレーザの活性層の多重量子井戸と一括して成長し、「Si−shadow masked growth」技術を用いて形成しているため(非特許文献2)、半導体レーザの活性層と半導体導波路の半導体コア層の接合面では半導体組成が連続している。
図1は、従来のスポットサイズ拡大器付き半導体レーザ素子のレーザ部とリッジ導波路部との接合部分での光軸を含む、基板に垂直な断面である。ここで、31は半導体リッジ導波路、32は半導体リッジレーザ、11aと11bはSCH(Separate Confinement Heterostructure)層、12aはバリア層、12bは量子井戸層である。複数のバリア層12a及び複数の量子井戸層12bは、多重量子井戸12を構成する。多重量子井戸12は、半導体リッジレーザ32の活性層として機能し、光を出力する。
図2は、図1の断面の量子井戸のバンド構造とレーザ動作時のキャリア分布の模式図を示している。ここで、31bと32bとはそれぞれ半導体リッジ導波路31と半導体リッジレーザ32の量子井戸のバンド図であり、33cは伝導帯下端、33vは価電子帯上端、33eは電子、33hはホールを示している。
従来のスポットサイズ拡大器付き半導体レーザ素子は、図2のような連続するバンド構造を有するため、レーザ動作時に半導体リッジレーザ32に注入したキャリアが半導体リッジ導波路31に流入してしまう。このため、注入電流の損失、流入キャリアによる光吸収が発生し、レーザの光出力特性(I−L特性)が悪化し、閾値電流の増加や光出力が低下する問題があった。
半導体リッジレーザ32から半導体リッジ導波路31へのキャリア流入を防ぐ方法として、リッジ導波路部の出力端側のリッジにプロトン・インプランテーションにより電流ブロック領域を形成する方法も提案されている(非特許文献2)。しかし、このプロトン・インプランテーションでは半導体リッジレーザの活性層の量子井戸から半導体リッジ導波路の半導体コア層の量子井戸へのキャリア流入は防げない。さらに、プロトン・インプランテーションには専用の設備が必要であるため、製造される素子の低価格化が困難になるという問題があった。
特開平10−200198号公報
H. C. Casey, Jr. and P. L. Carter, "Variation of intervalence band absorption with hole concentration in p−type InP", Appl. Phys. Lett., vol.44, no. 1, p. 82 (1984). H. Sato et al., "Improved High−Temperature Characteristics in a Thickness−Tapered 1.3−μm Beam−Expander Integrated Ridge−Waveguide Laser", IEEE PTL, vol. 10, no. 4, p. 484, 1998 Selective area regrowth of butt−joint coupled waveguides in multi−section DBR lasers Original Research Article Journal of Crystal Growth, Volume 124, November 1992, Pages 741−746 J. Wallin, G. Landgren, K. Streubel, S. Nilsson, M. Oberg. Studies on the selective OMVPE of (Ga,In)/(As,P) Original Research Article Journal of Crystal Growth, Volume 124, 1 November 1992, Pages 243−248 C. Caneau, R. Bhat, M.R. Frei, C.C. Chang, R.J. Deri, M.A. Koza.
前記課題を解決するために、本願発明は、注入電流の損失防止、出力光量の低下防止、そして発振閾値電流の増加防止を実現した低価格なスポットサイズ拡大器付き半導体リッジレーザ素子及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本願発明に係る半導体リッジレーザ素子は半導体リッジレーザと半導体リッジ導波路とを備え、半導体リッジ導波路は、半導体リッジレーザの発振波長より短波の組成波長を有する半導体コア層を備える。また、本発明に係る半導体リッジレーザの活性層の量子井戸の組成波長と半導体リッジ導波路の半導体コア層の組成波長は、半導体リッジレーザと半導体リッジ導波路の接合面で不連続に変化させる。本願発明に係る半導体リッジレーザ素子の製造方法は、プロトン・インプランテーション設備を用いずに、半導体リッジレーザから半導体リッジ導波路の半導体コア層へのキャリア流入を防止する半導体リッジレーザ素子を形成する。
具体的には、本願発明に係る半導体リッジレーザ素子は、半導体リッジレーザと、前記半導体リッジレーザと接合面で接合され、前記接合面から入射された前記半導体リッジレーザのレーザ光を他端から出力する半導体リッジ導波路と、を備える半導体リッジレーザ素子であって、前記半導体リッジ導波路は、前記半導体リッジレーザの活性層の量子井戸のバンドギャップより大きいバンドギャップの半導体コア層を有し、前記接合面において、前記半導体リッジレーザの活性層の量子井戸と前記半導体リッジ導波路の前記半導体コア層のバンドギャップが不連続である。
本願発明に係る半導体リッジレーザ素子は、半導体リッジレーザと半導体リッジ導波路とを備える。本願発明に係る半導体リッジ導波路の半導体コア層のバンドギャップは半導体リッジレーザの活性層の量子井戸のバンドギャップより大きいので、活性層より半導体コア層の屈折率が低い為、半導体リッジレーザに比べ半導体リッジ導波路の光閉じ込めが弱く、スポットサイズの拡大に寄与する。
本願発明に係る半導体リッジ導波路は次の3つの特徴の内の少なくとも一つを有することにより、さらにスポットサイズを拡大することができる。
(1)半導体リッジ導波路のリッジ幅は、半導体リッジレーザとの接合面では半導体リッジレーザのリッジ幅と等しく、半導体リッジレーザとの接合面から半導体リッジ導波路の他端に向けて拡幅している。その為、出力光のスポットサイズを拡大することができる。
(2)半導体リッジ導波路の半導体コア層の厚さが、半導体リッジレーザとの接合面から他端に向って減厚している。その為、他端に向って光閉じ込めが弱くなり、スポットサイズを拡大できる。
(3)半導体リッジ導波路の半導体コア層のバンドギャップが半導体リッジレーザとの接合面から他端に向って大きくなっている。その為、半導体コア層の屈折率は他端に向って低くなるので、他端に向って光閉じ込めが弱くなり、スポットサイズを拡大することができる。これらのスポットサイズ拡大により出力光の光ファイバへの光結合をより増加できる。
また、本願発明に係る半導体リッジレーザ素子では、半導体リッジレーザの活性層の量子井戸と半導体リッジ導波路の半導体コア層のエネルギーバンドギャップは接合面で不連続に変化するため、半導体リッジレーザから半導体リッジ導波路の半導体コア層へのキャリアの流入を防止することができる。これにより、注入電流の損失を防止することができる。このように、本発明は、半導体リッジレーザ素子と光ファイバの光結合が大きくなり、かつ、注入電流の損失が防止できるため、注入電流を増加した時に効果的に光出力を増加できる。また、発振閾値電流の増加を防止することができる。半導体リッジ導波路の半導体コア層へのキャリアの流入が無い為、半導体コア層での光吸収損失が低減され、半導体リッジ導波路を付加した事による光出力の減少が抑制される。
本願発明に係る半導体リッジレーザ素子では、前記半導体リッジ導波路は、半導体コア層のp型半導体であるクラッド層側にノンドープ層が配置されている。このノンドープ層は2つの働きをする。この働きをクラッド層がクラッド層に使用されることが多いp−InPの場合に、ノンドープ層としてノンドープInPを、半導体コア層としてInGaAsPを使用した場合を例として説明する。一つ目は光吸収損失の低減である。p−InPは光吸収損失が大きい(非特許文献1)。ノンドープInP層が光強度の高い半導体コア層からp−InPを遠ざけることにより、伝搬する光の減少を抑制する。二つ目はp−InPから半導体コア層へのキャリア流入の抑止である。ノンドープInPはp−InPから半導体コア層へのホール流入阻止層として働く。図3はその模様を模式的に示したバンド図である。図3において208はノンドープInP層である。価電子帯においてp−InPクラッド層204から流れてくるホールをノンドープInP層208が阻止し、InGaAsP半導体コア層205へのホールの流入を防いでいる。InGaAsP半導体コア層205へのキャリアの流入を防ぐと注入電流の損失と光出力の損失を抑止できる。
本願発明に係る半導体リッジレーザ素子では、前記半導体リッジレーザは、リッジ上面に金属電極及び半導体コンタクト層が配置され、前記半導体リッジ導波路は、前記半導体コア層のp型半導体であるクラッド層側にノンドープ層が配置され、リッジ上面に金属電極及び半導体コンタクト層のいずれも配置されていない。
この金属電極と半導体コンタクト層除去は2つの働きをする。一つ目は光吸収損失の低減である。金属電極と半導体コンタクト層は高い吸収損失を有する為、半導体リッジ導波路で伝搬光のスポットサイズが拡がり金属電極と半導体コンタクト層に触れると伝搬光が減少する。金属電極と半導体コンタクト層の除去はこの減少を回避させる。もう一つはリッジ部へのキャリア注入の抑制である。これは半導体コア層へのキャリア流入の抑止に寄与する。
本願発明に係る半導体リッジレーザ素子では、前記半導体リッジ導波路のリッジ幅が、
前記接合面においては前記半導体リッジレーザのリッジ幅と等しく、前記接合面から前記他端に向って拡幅していてもよい。
本願発明に係る半導体リッジレーザ素子では、前記半導体リッジ導波路の前記ノンドープ層の厚さを、前記接合面から前記他端に向って増厚し、或いは、前記半導体リッジ導波路の前記半導体コア層の厚さを、前記接合面から前記他端に向って減厚し、或いは、前記半導体リッジ導波路の前記半導体コア層のバンドギャップを、前記接合面から前記他端に向って大きくしていてもよい。
本願発明に係る半導体リッジレーザ素子では、前記半導体リッジレーザと前記半導体リッジ導波路との間に、前記半導体リッジレーザからのレーザ光を変調して前記半導体リッジ導波路へ出力する半導体リッジ変調器を、さらに備えてもよい。
本願発明に係る半導体リッジレーザ素子の製造方法は、半導体リッジレーザ、及び、前記半導体リッジレーザと接合面で接合された半導体リッジ導波路を備えた半導体リッジレーザ素子を作製する製造方法であって、前記半導体リッジレーザの活性層を形成する半導体リッジレーザ活性層形成手順と、前記半導体リッジレーザと前記半導体リッジ導波路の前記接合面において、前記半導体リッジレーザの活性層の量子井戸のバンドギャップと前記半導体リッジ導波路の半導体コア層のバンドギャップとが不連続であり、かつ、前記半導体コア層のバンドギャップが前記半導体リッジレーザの活性層の量子井戸のバンドギャップより大きくなるように、前記半導体リッジ導波路の半導体コア層を形成する半導体コア層形成手順と、前記半導体リッジレーザ活性層形成手順及び前記半導体コア層形成手順の後に、前記半導体リッジ導波路のリッジを形成するリッジ形成手順と、を有する。
本願発明に係る半導体リッジレーザ素子の製造方法では、半導体リッジレーザ活性層形成手順とは別途に半導体リッジ導波路の半導体コア層形成手順を有するので、半導体リッジレーザの活性層の量子井戸と半導体リッジ導波路の半導体コア層の前記接合面でのバンドギャップを不連続に変化させることができる。そのため、半導体リッジレーザにおける活性層の量子井戸から半導体リッジ導波路における半導体コア層へのキャリアの流入を防止することができる。したがって、本願発明に係る半導体リッジレーザ素子の製造方法は、注入電流の損失防止及び発振閾値電流の増加防止を実現した半導体リッジレーザ素子を提供することができる。
半導体コア層形成手順においては、半導体コア層のバンドギャップが半導体レーザ活性層量子井戸のバンドギャップより大きくなるようにコア層を形成しているが、さらに、コア層の厚さについて半導体リッジレーザとの接合面での厚さに比べ半導体リッジ導波路の他端の厚さを薄くすることができる。或いは、半導体コア層の組成について半導体リッジレーザとの接合面でのバンドギャップに比べ半導体リッジ導波路の他端のバンドギャップを大きくすることができる。
また、本願発明に係る半導体リッジレーザ素子の製造方法は、前記リッジ形成手順を有するので、半導体リッジレーザとの接合面でのリッジ幅は半導体リッジレーザのリッジ幅に等しく、その接合面から半導体リッジ導波路の他端にかけてリッジ幅を拡幅するようにできる。それらにより、出力レーザ光のスポットサイズを拡大する半導体リッジ導波路を形成することができる。そのため、本発明に係る半導体リッジレーザ素子は出力レーザ光のスポットサイズを拡大することができる。したがって、半導体リッジレーザ素子と光ファイバの光結合を大きくすることができる。そのため、本願発明に係る半導体リッジレーザ素子の製造方法は、光ファイバに光結合した時の光ファイバからの出力光量の低下防止を実現した半導体リッジレーザ素子を提供することができる。
また、半導体コア層形成手順及びリッジ形成手順は、通常の光半導体素子製造技術と装置を用いることができる。そのため、本願発明に係る半導体リッジレーザ素子の製造方法は、プロトン・インプランテーション設備を用いずに半導体リッジレーザ素子を形成できるので、製造する素子の低価格化を実現することができる。
本願発明に係る半導体リッジレーザ素子の製造方法は、前記半導体コア層形成手順において、前記半導体コア層の厚さを前記接合面から前記他端に向って減厚させる、或いは、前記半導体コア層のバンドギャップを前記接合面から前記他端に向って大きくする、或いは、前記リッジ形成手順において、前記半導体リッジ導波路のリッジ幅は、前記接合面においては前記半導体リッジレーザのリッジ幅と等しく、前記接合面から前記半導体リッジ導波路の前記他端に向って拡幅させてもよい。
また、前記半導体リッジ導波路のノンドープ層の厚さを、前記接合面から前記他端に向って増厚させてもよく、或いは、前記半導体リッジ導波路のリッジ高さを、前記接合面においては前記半導体リッジレーザのリッジ高さと等しく、前記接合面から前記半導体リッジ導波路の前記に向って高くしてもよい。
なお、上記各発明は、可能な限り組み合わせることができる。
本願発明によれば、注入電流の損失防止、出力光量の低下防止、そして発振閾値電流の増加防止を実現した低価格なスポットサイズ拡大器付き半導体リッジレーザ素子を提供することができる。
本発明に関連する半導体リッジレーザ素子の半導体リッジレーザ多重量子井戸と半導体リッジ導波路の半導体コア層の接合部分の断面の模式図であり、(a)は断面の全体図を示し、(b)は多重量子井戸及びSCH層の拡大図を示す。 本発明に関連する半導体リッジレーザ素子の半導体リッジレーザと半導体リッジ導波路の接合部分のバンド図とキャリア分布の模式図を示す。 ノンドープInP層が半導体コア層へのキャリア流入阻止層として働く状況を模式的に示したバンド図を示す。 本発明の第1の実施形態に係る半導体リッジレーザ素子40の模式図を示す。 本発明の第1の実施形態に係る半導体リッジレーザ素子40の断面模式図であり、(a)は断面の全体図を示し、(b)は多重量子井戸12及びSCH層11a及び11bの拡大図を示す。 本発明の第1の実施形態に係る半導体リッジレーザ素子40の半導体リッジレーザ部の光軸に垂直な断面模式図を示す。 本発明の第1の実施形態に係る半導体リッジレーザ素子40の半導体リッジ導波路部の光軸に垂直な断面模式図を示す。 本発明の第1の実施形態に係る半導体リッジレーザ素子40における半導体リッジ導波路41と半導体リッジレーザ42の接合部分40zの断面の拡大図であり、(a)は断面拡大図の全体図を示し、(b)は、多重量子井戸及びSCH層の拡大図を示す。 本発明の第1の実施形態に係る半導体リッジレーザ素子40における半導体リッジ導波路41と半導体リッジレーザ42の接合部分40zでのバンド図とキャリア分布の模式図を示す。 本発明の第1の実施形態に係るI−L特性の一例を示す。 本発明の第2の実施形態に係る半導体リッジレーザ素子50の模式図を示す。 本発明の第2の実施形態に係る半導体リッジレーザ素子50の断面模式図を示す。 本発明の第2の実施形態におけるI−L特性の一例を示す。 本発明の第2の実施形態に係る半導体リッジレーザ素子50と比較するために作製した半導体リッジレーザ素子60の断面模式図を示す。 本発明の第2の実施形態におけるI−L特性の一例を示す。 本発明の第3の実施形態に係る半導体リッジレーザ素子70の断面模式図を示す。 本発明の第3の実施形態におけるI−L特性の一例を示す。 本発明の第4の実施形態に係る半導体リッジレーザ素子80の断面模式図を示す。 本発明の第4の実施形態におけるI−L特性の一例を示す。 本発明の第5の実施形態に係る半導体リッジレーザ素子100の模式図を示す。 本発明の第5の実施形態におけるI−L特性の一例を示す。 本発明の第6の実施形態に係る半導体リッジレーザ素子110の模式図を示す。 本発明の第6の実施形態に係る半導体リッジレーザ素子110の断面模式図を示す。 本発明の第6の実施形態におけるI−L特性の一例を示す。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下に示す実施形態に限定されるものではない。これらの実施の例は例示に過ぎず、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施することができる。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。
(第1の実施形態)
図4に本発明の第1の実施形態に係る半導体リッジレーザ素子40の模式図を示す。本実施形態に係る半導体リッジレーザ素子40は、半導体リッジレーザ42と、半導体リッジ導波路41とを備える。図5に、図4でのA−A’断面の一例を示す。半導体リッジレーザの活性層は多重量子井戸12である。図4では多重量子井戸12とSCH層11を纏めてレーザ活性層及びSCH層26として示した。半導体リッジレーザ42の発振波長は1.3μmである。
半導体リッジレーザ42と半導体リッジ導波路41は、それぞれの上部にリッジ構造のリッジ42Rとリッジ41Rを備える。半導体リッジ導波路41と半導体リッジレーザ42は、接合面43にて接合されている。半導体リッジレーザ42のリッジ幅W42Rは一定であるが、半導体リッジ導波路41のリッジ幅W41Rは、接合面43から他端であり、出力端として機能する端面41bに向って拡幅している。半導体リッジ導波路41のリッジ幅W41Rは、接合面43から端面41bにかけて直線的に広がっている。半導体リッジレーザ42と半導体リッジ導波路41は接合され構造的には一体であるが、半導体リッジレーザ42の活性層の量子井戸層12bと半導体リッジ導波路41の半導体コア層23の組成は接合面で不連続である。半導体リッジレーザ42で発振した光は、半導体リッジ導波路41内を透過しながらスポットサイズが拡大し端面41bから出力される。
半導体リッジレーザ42の長さL42は、例えば300μmであり、半導体リッジ導波路41の長さL41は、例えば200μmである。半導体リッジレーザ42のリッジ幅W42Rは、例えば2μmである。リッジ幅W42Rは、1μmから3μmの範囲に有ることが望ましい。また、リッジ41Rの幅W41Rは、接合面43ではW42Rと等しい2μmであり、端面41bでは例えば6μmである。L41は50〜500μmの範囲にあることが好ましい。端面41bでのリッジ幅W41Rは3μmから12μmの範囲にあることが好ましい。
図5に、図4でのA−A’断面の一例を示す。図6に、半導体リッジレーザ42の光軸に垂直な断面模式図を示す。図7に、半導体リッジ導波路41の光軸に垂直な断面模式図を示す。半導体リッジレーザ42は、下から順に、下部金属電極8と、基板9と、下部クラッド層10と、SCH層11aと、多重量子井戸12と、SCH層11bと、上部クラッド層13と、半導体コンタクト層14と、上部金属電極16と、が配置される。回折格子22は、SCH層11bと上部クラッド層13の間に形成される。半導体リッジ導波路41は、下から順に、下部金属電極8と、基板9と、下部クラッド層10と、半導体コア層23と、ノンドープ層24と、上部クラッド層13と、絶縁膜15と、が配置される。
上部金属電極16は、電極パッド17を備える。電極パッド17にはワイヤが接続される。端面42bに、HR(High Reflector)コーティング膜20が配置される。下部金属電極8は、AuGeオーミック電極とTiPtAu補強電極を有する電極である。基板9は、上面が(100)面のn−InP基板である。下部クラッド層10は、n−InP層である。
SCH層11a及びSCH層11bは、多重量子井戸12と接する側はInGaAlAs層、多重量子井戸12と反対側はInGaAsP層としたSCH層であり、或いは、InGaAsP層を用いたSCH層である。多重量子井戸12のうち、バリア層12aがSCH層11a或いは11bに接するように配置する。バリア層12aと量子井戸層12bはInAlGaAs層である。バリア層12aと量子井戸層12bをともにInGaAsP層としても良い。多重量子井戸12が備える量子井戸層12b及びバリア層12aの層数は任意である。
SCH層11bは上部クラッド層13と接する部分に、回折格子22を備える。回折格子22により、半導体リッジレーザ42はDFB(Distributed FeedBack)レーザとして動作する。上部クラッド層13及び半導体コンタクト層14がリッジ42Rを構成する。上部金属電極16は、リッジ42Rの上面に配置され、AuZnオーミック電極とTiPtAu配線電極を有する電極である。半導体コンタクト層14は、半導体オーミックコンタクト層であり、p−InGaAs層である。
ノンドープ層24はノンドープInPである。上部クラッド層13はp−InPである。ノンドープ層24と上部クラッド層13がリッジ41Rを構成する。半導体リッジ導波路41では、リッジ41Rの上面に上部金属電極16及び半導体コンタクト層14のいずれも配置しない。端面41bに、AR(Anti Reflection)コーティング膜21が配置される。本実施形態では上部クラッド層13がp−InPなので、ノンドープ層24は半導体コア層23と上部クラッド層13との間に配置される。
本実施形態では、上部クラッド層13がp−InPである場合を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、上部クラッド層13がn−InPであり、下部クラッド層10がp−InPであり、基板9としてp−InPを用いてもよい。この場合、ノンドープ層24は、半導体コア層23と下部クラッド層10との間に配置される。
半導体コア層23は、InGaAsP層であり、厚さH23は300nmで一定で、SCH層11a、SCH層11b、及び多重量子井戸12と接合面43で接する。半導体コア層23の最適な厚さH23は、半導体リッジレーザ42のレーザ活性層及びSCH層26の厚さH26に依存するが、概ね150〜350nmが好ましい。
半導体コア層23の組成波長は、半導体リッジレーザ42の発振波長より短波である。本実施形態のレーザ発振波長は1.3μmであり、半導体コア層23の組成波長は一定であり、1.05μmである。レーザ発振波長が1.3μmの場合には、半導体コア層23の組成波長は、0.96〜1.25μmの範囲が好ましく、1.0〜1.1μmの範囲がさらに好ましい。
ノンドープ層24は、ノンドープInP層で、厚さH24は300nmである。ノンドープ層24と上部クラッド層13がリッジ41Rを構成する。図8に、図4に示す半導体リッジ導波路41の半導体コア層23と半導体リッジレーザ42の活性層の接合部分40zの拡大図を示す。図9に、接合部分40zにおける図4に示すA−A’断面での半導体リッジ導波路41の半導体コア層23及び半導体リッジレーザ42の量子井戸層12bのエネルギーバンドとレーザ動作時のキャリア分布の模式図を示す。伝導帯下端33cは半導体リッジ導波路41と半導体リッジレーザ42の接合面43で不連続となっている。価電子帯上端33vも同様である。そのため、その境界に電子33eとホール33hの障壁ができることになり、半導体リッジ導波路41の半導体コア層23への電子33eとホール33hの流入が阻止される。
このように、第1の実施形態に係る半導体リッジレーザ素子40では、半導体リッジ導波路41の半導体コア層23への電子の流入が阻止されるため、注入電流の損失が防止でき、出力光の低下を防止することができる。半導体リッジ導波路41の半導体コア層23のバンドギャップは、半導体リッジレーザ42の量子井戸層12bのバンドギャップよりも大きいので、半導体コア層23の組成波長は、半導体リッジレーザ42の発振波長より短波である。
図10に、本実施形態に係るI−L特性の一例を示す。D40は半導体リッジレーザ素子40を光ファイバに光結合させた場合の光ファイバの光出力のI−L特性であり、DAは比較例として用いる半導体リッジ導波路を備えないレーザ素子を光ファイバに光結合させた場合の光ファイバの光出力のI−L特性である。図10の光出力は、レンズを用いずに比較例及び半導体リッジレーザ素子40と光ファイバとを調芯して光結合し、光ファイバからの光出力を示している。比較例や半導体リッジレーザ素子40の出力端面と光ファイバ端面の距離は5μmである。
図10に示すように、比較例と半導体リッジレーザ素子40の発振閾値は同じである。これは、本実施形態に係る半導体リッジレーザ素子40において、半導体リッジ導波路41への電流の流入が十分阻止できるためである。また、本実施形態に係る半導体リッジレーザ素子40の方が比較例よりもI−L特性が優れている。つまり、半導体リッジレーザ素子40は比較例よりも光出力効率が高い。これは、本実施形態に係る半導体リッジレーザ素子40が備える構造は、注入電流の漏れがないばかりか、スポットサイズが拡大して光ファイバのスポットサイズに近づき、光ファイバとの良好な光結合が実現できているためである。
次に、本実施形態に係る半導体リッジレーザ素子40の製造方法について説明する。本実施形態に係る半導体リッジレーザ素子40の製造方法は、半導体リッジレーザ活性層形成手順と、半導体コア層形成手順と、リッジ形成手順を順に有する。場合によっては、半導体コア層形成手順を半導体リッジレーザ活性層形成手順の前に有してもよい。
半導体リッジレーザ活性層形成手順では、半導体リッジレーザ42となる部分にも半導体リッジ導波路41となる部分にも、基板9、下部クラッド層10、SCH層11a、多重量子井戸12及びSCH層11bを順に積層する。多重量子井戸12は量子井戸層12bと、量子井戸層12bを挟むように形成したバリア層12aを備える。下部クラッド層10、量子井戸層12b、バリア層12a、SCH層11a、及びSCH層11bの積層には、有機金属化学気相成長法を用いた。次に、SCH層12bの上面に回折格子22を作製する。
半導体コア層形成手順では、半導体リッジレーザ活性層形成手順の後、半導体リッジ導波路41を形成する部分のSCH層11b、多重量子井戸12、SCH層11aをエッチングして除去し、半導体リッジ導波路41の半導体コア層23とノンドープ層24をバットジョイント結晶成長により形成する(非特許文献3)。
以下、より具体的に半導体コア層形成手順について記載する。先ず、半導体リッジレーザ活性層形成手順にて作製したSCH層11bの上面にマスク層を積層する。マスク層は、例えば、絶縁性酸化物層である。次に、半導体リッジ導波路41を形成する部分をエッチングし、マスク層と、量子井戸層12bと、バリア層12aと、SCH層11a、SCH層11bとを除去する。
続いて、エッチングで露出した下部クラッド層10の上に、半導体コア層23とノンドープ層24を順次成長する。次に、半導体リッジレーザ42のマスク層を、エッチングで除去する。
半導体リッジ導波路41には、半導体リッジレーザ42の量子井戸層12bのバンドギャップより大きなバンドギャップを有する半導体コア層23が形成されるため、半導体リッジレーザ42と半導体リッジ導波路41の界面を境にバンドが不連続となる。
リッジ形成手順では、先ず、上部クラッド層13と半導体コンタクト層14を結晶成長する。次に、エッチングによりリッジ42R及びリッジ41Rを形成し、次に半導体リッジ導波路41の部分の半導体コンタクト層14を除去する。
半導体リッジ導波路41では、リッジ幅W41Rを、接合面43においてはリッジ幅W42Rと等しく、接合面43から端面41bにかけて拡幅するように形成する。
リッジ形成手順の終了後、絶縁膜、電極等を形成する。まず、素子表面全体に絶縁膜15を形成する。次に半導体リッジレーザ42のリッジ42R上部の絶縁膜15を除去する。その絶縁膜を除去した部分とその周辺に、図6に示されるように、上部金属電極16を積層する。電極パッド17は、上部金属電極16の積層とともに形成される。次に、基板9を研磨により薄くし、下部金属電極8を作製する。次に、素子を劈開等によって切り出し、ARコーティング膜21及びHRコーティング膜20を積層する。ARコーティング膜21及びHRコーティング膜20の積層により、半導体リッジレーザ素子40の製造工程は終了する。
本実施形態に係る半導体リッジレーザ素子40の製造方法では、半導体リッジレーザ42の多重量子井戸12を作製した後に、それと別途に、半導体リッジ導波路41の半導体コア層23を作製する。本実施形態に係る半導体リッジレーザ素子40の製造方法では、通常の光半導体素子製造技術及び装置により半導体リッジレーザ素子40を作製することができる。そのため、プロトン・インプランテーションのような専用設備を必要とせず、デバイスの低コスト化を達成することができる。半導体コア層形成手順を半導体リッジレーザ活性層形成手順の前に有する場合には、まず、半導体コア層形成手順として半導体リッジレーザ42となる部分にも半導体リッジ導波路41となる部分にも、基板9、下部クラッド層10、半導体コア層23とノンドープ層24を結晶成長する。その後、半導体リッジレーザ活性層形成手順として、バットジョイント結晶成長を用いて半導体リッジレーザ42となる部分にのみSCH層11a、多重量子井戸12及びSCH層11bを順に積層する。続いて、リッジ形成手順とそれに続く製造工程を行う。
(第2の実施形態)
図11に本発明の第2の実施形態に係る半導体リッジレーザ素子50の模式図を示す。図12に、図11のA−A’断面を示す。半導体リッジレーザ42の構造は第1の実施形態に係る半導体リッジレーザ素子40の半導体リッジレーザ42と同じである。
本実施形態に係る半導体リッジレーザ素子50では、半導体リッジレーザ42のリッジ幅W42Rは、2μmである。また、半導体リッジ導波路41のリッジ幅W41Rは、接合面43では2μmであり、端面41bでは、6μmである。
本実施形態に係る半導体リッジレーザ素子50では、半導体リッジ導波路41の半導体コア層23はInGaAsPであり、その厚さH23が、接合面43から端面41bに向って減厚する。半導体コア層23の厚さH23は、接合面43では、例えば300nmであり、端面41bでは、例えば100nmである。ノンドープ層24の厚さH24は、接合面43では、例えば300nmであり、出力側の端面41bに向かって減厚し、出力端の端面41bでは、例えば100nmである。半導体リッジ導波路41の長さL41は、例えば300μmである。
また、半導体リッジレーザ素子50では、半導体リッジ導波路41の半導体コア層23のバンドギャップが、接合面43から端面41bに向って大きくなっている。言い換えると半導体リッジ導波路41における半導体コア層23の組成波長は、半導体リッジレーザ42との接合面43で最も長波長であり接合面43から端面41bに向って短波長になる。半導体コア層23の組成波長は、接合面43から端面41bに近づくとともに連続的に短波長になることが好ましい。半導体コア層23の組成波長は、接合面43では波長1.15μmであり、端面41bでは波長1.05μmである。
半導体リッジレーザ42の発振波長が1.3μmの場合、半導体コア層23の組成波長は、0.96μmから1.25μmの範囲とするのが好ましい。また、半導体リッジ導波路41の長さL41は、50μmから500μmの範囲が好ましい。半導体リッジ導波路41の半導体コア層23の適切な厚さH23は、半導体リッジレーザ42のレーザ活性層及びSCH層26の厚さH26にも依存する。半導体リッジレーザ42と半導体リッジ導波路41の接合面43で、半導体コア層23の厚さH23は、概ね150nmから350nmが好ましく、出力端の端面41b側では、50nmから150nmが好ましい。端面41bでのリッジ幅W41Rは3μmから12μmの範囲に有ることが好ましい。
図13に、本実施形態に係るI−L特性の一例を示す。I−L特性D50は、本実施形態に係る半導体リッジレーザ素子50を光ファイバに光結合させた場合の光ファイバの光出力のI−L特性を示す。I−L特性DAは、比較例のレーザ素子を光ファイバに光結合させた場合の光ファイバの光出力のI−L特性を示す。本実施形態におけるI−L特性の測定条件は、第1の実施形態と同じである。比較例として用いたレーザ素子は、図10で比較例として用いたレーザ素子と同じである。
本実施形態に係る半導体リッジレーザ素子50は半導体リッジ導波路41を備えるが、比較例として用いたレーザ素子は半導体リッジ導波路を備えない。図13に示すように、比較例のレーザ素子と半導体リッジレーザ素子50の発振閾値は同じである。これは、半導体リッジ導波路41を半導体リッジレーザ42に接合している本実施形態の構造では、半導体リッジレーザ42から半導体リッジ導波路41への電流の流入を阻止できるためである。さらに、図13より、本実施形態に係る半導体リッジレーザ素子50の方が、比較例のレーザ素子よりもI−L特性が優れている。これは、本実施形態の構造は、注入電流の漏れがないばかりか、スポットサイズが拡大して光ファイバのスポットサイズに近付き、光ファイバとの良好な光結合が実現できているためである。
また、図10と図13を比較すると、本実施形態に係る半導体リッジレーザ素子50は、半導体リッジレーザ素子40よりもI−L特性が優れている。本実施形態に係る半導体リッジレーザ素子50は、半導体リッジ導波路41の半導体コア層23の厚さH23を接合面43から端面41bに向って減厚し、半導体コア層23の組成波長を接合面43から端面41bに向って短波化することで、基板9に垂直方向のスポットサイズがより拡大し、光ファイバとのさらに良好な光結合が実現できるためである。
本実施形態に係る半導体リッジレーザ素子50のうち、半導体リッジ導波路41は、上部クラッド層13の上面に、半導体コンタクト層14及び上部金属電極16を有しない。これは、半導体リッジ導波路41に半導体コンタクト層14及び上部金属電極16を配置すると、I−L特性が悪化するからである。
図14に、半導体リッジレーザ素子50の構成のうち、半導体リッジ導波路41の上部クラッド層13の上面に半導体コンタクト層14及び上部金属電極16を配置し、ノンドープ層24を取り除いた半導体リッジレーザ素子60のリッジが有る部分の光軸を含み基板に垂直な断面模式図を示す。
図15に、本実施形態におけるI−L特性の一例を示す。I−L特性D60は、半導体リッジレーザ素子60を光ファイバに光結合させた場合の光ファイバの光出力のI−L特性を示す。I−L特性D50は、半導体リッジレーザ素子50を光ファイバに光結合させた場合の光ファイバの光出力のI−L特性を示す。半導体リッジレーザ素子60では、半導体リッジレーザ素子50よりも発振閾値電流が増加し、I−L特性が悪い。これは、半導体リッジレーザ素子60の動作時にキャリアが半導体コア層23に流入して電流損失が生じているからである。
半導体リッジレーザ素子60での半導体コア層23へのキャリア流入は、半導体リッジレーザ素子60の半導体リッジ導波路41が半導体コンタクト層14及び上部金属電極16を有し、ノンドープ層24を有しない為に生じる。キャリア流入は、上部金属電極16、半導体コンタクト層14から半導体リッジ導波路の上部クラッド層13のルートと、半導体リッジレーザ42の上部クラッド層13から半導体リッジ導波路の上部クラッド層13へのルートが存在する。ノンドープ層24は、それら2つのルートから上部クラッド層13に流れ込むキャリアが半導体コア層23に流入するのを阻止する働きをしている。
半導体リッジレーザ素子60のI−L特性の悪化は、半導体コア層23でのキャリアによる光損失と、ノンドープ層24が無いことにより上部クラッド層13での光閉じ込め係数が増加することによる上部クラッド層13での光損失及び半導体コンタクト層14と上部金属電極16での光損失等が原因となっている。そのため、本実施形態に係る半導体リッジレーザ素子50のように、半導体リッジ導波路41に半導体コンタクト層14と上部金属電極16を設けず、ノンドープ層24を設けることによって、半導体リッジレーザ素子の閾値電流を減少させ、I―L特性を向上させることができる。
次に、本実施形態に係る半導体リッジレーザ素子50の製造方法について説明する。本実施形態に係る半導体リッジレーザ素子50の製造方法は、基本的には第1の実施形態に係る半導体リッジレーザ素子40の製造方法と同じである。ただし、本実施形態に係る半導体リッジレーザ素子50では、半導体コア層形成手順が第1の実施形態とは異なる。
本実施形態に係る半導体コア層形成手順では、本実施形態では、半導体リッジ導波路41が備える半導体コア層23の厚さH23が、半導体リッジレーザ42との接合面43では厚く、端面41bに近づくほど連続的に薄くなるように形成する。また、半導体コア層23の組成波長は、接合面43では長波長であり、端面41bに近づくほど連続的に短波長となるように形成する。そのため、半導体コア層23は、バットジョイント結晶成長の際に選択成長技術を併用する事により形成する(非特許文献4)。
(第3の実施形態)
図16に、本発明の第3の実施形態に係る半導体リッジレーザ素子70のリッジが有る部分の光軸を含み基板に垂直な断面模式図を示す。本実施形態に係る半導体リッジレーザ素子70は、第2の実施形態に係る半導体リッジレーザ素子50の半導体リッジ導波路41に、積み増しノンドープ層25を追加した構造である。
積み増しノンドープ層25は、ノンドープInP層である。積み増しノンドープ層25は、上部クラッド層13による光閉じ込めを抑制する。積み増しノンドープ層25は、接合面43から端面41bの方向にd25だけ離れた位置から、端面41bまでの範囲に配置する。接合面43と積み増しノンドープ層25の距離d25は、100μmである。積み増しノンドープ層25の厚さH25は、300nmである。
図17に本実施形態に係るI−L特性の一例を示す。I−L特性D70は、本実施形態に係る半導体リッジレーザ素子70を光ファイバに光結合させた場合の光ファイバの光出力のI−L特性を示す。I−L特性D50は、第2の実施形態に係る半導体リッジレーザ素子50を光ファイバに光結合させた場合の光ファイバの光出力のI−L特性を示す。図17に示したI−L特性の測定条件は、第1の実施形態と同じである。
図17より、半導体リッジレーザ素子70は、半導体リッジレーザ素子50よりもI−L特性が優れている。これは、半導体リッジレーザ素子70は積み増しノンドープ層25を備えるため、半導体リッジレーザ素子50よりも上部クラッド層13における光閉じ込め係数が小さくなり、上部クラッド層13での光損失が減少して光出力が増加するためである。
次に、本実施形態に係る半導体リッジレーザ素子70の製造方法について説明する。本実施形態に係る半導体リッジレーザ素子70の製造方法は、基本的には第2の実施形態に係る導体リッジレーザ素子50の製造方法と同じである。ただし、本実施形態に係る半導体リッジレーザ素子70では、半導体コア層形成手順が第2の実施形態とは異なる。
具体的には、本実施形態に係る半導体コア層形成手順のうち、半導体リッジ導波路41の形成では、先ず、半導体コア層23とノンドープ層24を積層する。次に、マスク層を積層する。次に、積み増しノンドープ層25を形成する部分のマスク層を除去する。次に、積み増しノンドープ層25を積層する。次に、マスク層を除去する。次に上部クラッド層13を積層する。なお、本実施形態においても、半導体コア層23は、バットジョイント結晶成長の際に選択成長技術を併用する事により形成することが好ましい(非特許文献4)。
(第4の実施形態)
図18に、本発明の第4の実施形態に係る半導体リッジレーザ素子80のリッジが有る部分の光軸を含み基板に垂直な断面模式図を示す。半導体リッジレーザ素子80では、半導体リッジレーザ42と半導体リッジ導波路41との間に、半導体リッジ変調器44を配置する。
半導体リッジ変調器44は、下から順に、下部金属電極8と、基板9と、下部クラッド層10と、変調器多重量子井戸層及びSCH層27と、上部クラッド層13と、半導体コンタクト層14と、変調用電極28とを備える。半導体リッジレーザ素子80のうち、半導体リッジレーザ42の構造と半導体リッジ導波路41の構造は、第2の実施形態に係る半導体リッジレーザ素子50と同じである。ただし、図18では、多重量子井戸12とSCH層11を纏めてレーザ活性層及びSCH層26として示した。
半導体リッジレーザ42から出力したレーザ光は、半導体リッジ変調器44を通り、半導体リッジ導波路41から出力される。半導体リッジ変調器44は、半導体リッジレーザ42から出力したレーザ光を変調して、半導体リッジ導波路41に出力する。
図19に本実施形態に係るI−L特性の一例を示す。I−L特性D80は、本実施形態に係る半導体リッジレーザ素子80を光ファイバに光結合させた場合の光ファイバの光出力のI−L特性を示す。I−L特性D90は、半導体リッジレーザ素子90を光ファイバに光結合させた場合の光ファイバの光出力のI−L特性を示す。
ここで、半導体リッジレーザ素子90は、本実施形態に係る半導体リッジレーザ素子80から、半導体リッジ導波路41を取り除いた半導体リッジレーザ素子である。本実施形態におけるI−L特性の測定条件は、第1の実施形態と同じであるが、半導体リッジレーザ素子80の半導体リッジ変調器44の変調用電極28への印加電圧は0Vとした。半導体リッジレーザ素子90よりも、半導体リッジレーザ素子80の方が光ファイバに結合した光パワーが高く、良好なI−L特性を示した。また、変調用電極28にバイアス電圧を加え、イーサネット(登録商標)規格に則って10Gbpsにてレーザ光を変調した場合にも、出力レーザ光は良好なアイ開口を示した。
(第5の実施形態)
図20に本発明の第5の実施形態に係る半導体リッジレーザ素子100の模式図を示す。半導体リッジレーザ素子100は、半導体リッジレーザ42と半導体リッジ導波路41とを備える。本実施形態に係るA−A’断面模式図は第2の実施形態の半導体リッジレーザ素子50のA−A’断面模式図である図12と同一である。半導体リッジレーザ42の構造は第1の実施形態に係る半導体リッジレーザ素子40の半導体リッジレーザ42と同じである。
本実施形態に係る半導体リッジレーザ素子100では、半導体リッジ導波路41の半導体コア層23の厚さH23が、接合面43から端面41bに向って減厚する。半導体コア層23の厚さH23は、接合面43では例えば250nmであり、端面41bでは、例えば100nmである。ノンドープ層24の厚さH24は、接合面43では例えば300nmであり、出力側の端面41bに向かって減厚し、出力端の端面41bでは、例えば120nmである。半導体リッジ導波路41の長さL41は、例えば200μmである。
また、半導体リッジレーザ素子100では、半導体リッジ導波路41の半導体コア層23のバンドギャップが、接合面43から端面41bに向って大きくなっている。半導体コア層23の組成波長は、接合面43では例えば波長1.15μmであり、端面41bでは例えば波長1.1μmである。半導体リッジレーザ42のリッジ幅W42Rは、例えば2.0μmである。また、リッジ幅W41Rは、接合面43ではW42Rと等しく2.0μmであり、端面41bでは、2.0μmである。本実施形態では半導体リッジ導波路41のリッジ幅W41Rは半導体リッジレーザ42との接合面43から半導体リッジ導波路41の出力部にかけて等幅である。
半導体リッジレーザ42の発振波長が1.3μmの場合、半導体コア層23の組成波長は、0.96μmから1.25μmの範囲とするのが好ましい。また、半導体リッジ導波路41の長さL41は、50μmから500μmの範囲が好ましい。半導体リッジ導波路41の半導体コア層23の適切な厚さH23は、半導体リッジレーザ42のレーザ活性層及びSCH層26の厚さH26にも依存する。半導体リッジレーザ42と半導体リッジ導波路41の接合面43で、半導体コア層23の厚さH23は、概ね150nmから350nmが好ましく、出力端の端面41b側では、50nmから150nmが好ましい。
図21に、本実施形態におけるI−L特性の一例を示す。I−L特性D100は、本実施形態に係る半導体リッジレーザ素子100を光ファイバに光結合させた場合の光ファイバの光出力のI−L特性を示す。I−L特性DAは、比較例のレーザ素子を光ファイバに光結合させた場合の光ファイバの光出力のI−L特性を示す。本実施形態におけるI−L特性の測定条件は、第1の実施形態と同じである。比較例として用いたレーザ素子は、図10で比較例として用いたレーザ素子と同じである。
本実施形態に係る半導体リッジレーザ素子100は半導体リッジ導波路41を備えるが、比較例として用いたレーザ素子は半導体リッジ導波路を備えない。図21に示すように、比較例のレーザ素子と半導体リッジレーザ素子100の発振閾値は同じである。これは、半導体リッジ導波路41を半導体リッジレーザ42に接合している本実施形態の構造では、半導体リッジレーザ42から半導体リッジ導波路41への電流の流入を阻止できるためである。さらに、図21より、本実施形態に係る半導体リッジレーザ素子100の方が、比較例のレーザ素子よりもI−L特性が優れている。これは、本実施形態の構造は、注入電流の漏れがないばかりか、スポットサイズが拡大して光ファイバのスポットサイズに近付き、光ファイバとの良好な光結合が実現できているためである。
(第6の実施形態)
図22に、本実施形態に係る半導体リッジレーザ素子の模式図を示す。本実施形態に係る半導体リッジレーザ素子110では、半導体リッジレーザ42のリッジ高さH42Rは、一定である。半導体リッジ導波路41のリッジ高さH41Rは、接合面43ではリッジ高さH42Rと同じであるが、接合面43から端面41bに向って高くなり、端面41bではリッジ高さH42Rよりも高くなっている。半導体リッジレーザ42の構造は第1の実施形態に係る半導体リッジレーザ素子40の半導体リッジレーザ42と同じである。
半導体リッジレーザ42のリッジ幅W42Rは一定で2μmである。半導体リッジ導波路41のリッジ幅W41Rは接合面43では2μmであり、端面41bに向って広がり、端面41bでは6μmである。図23に本実施形態に係る図22でのA−A’断面図を示す。第2の実施形態に係る半導体リッジレーザ素子50の半導体リッジ導波路41のノンドープ層24の厚さH24が、接合面43から端面41bに向って増厚している構造である。そのため、リッジ高さH41Rも接合面43から端面41bに向かって高くなっている。ノンドープ層24の厚さH24は、例えば、接合面43では300nmであり、出力側の端面41bに向って増厚し、出力端の端面41bでは、例えば、800nmである。ノンドープ層24の厚さH24は、接合面43から端面41bに向って徐々に増厚することが好ましい。
図24に本実施形態に係るI−L特性の一例を示す。I−L特性D110は、半導体リッジレーザ素子110を光ファイバに光結合させた場合の光ファイバの光出力のI−L特性を示す。I−L特性D50は、第2の実施形態に係る半導体リッジレーザ素子50を光ファイバに光結合させた場合の光ファイバの光出力のI−L特性を示す。図24に示したI−L特性の測定条件は、第1の実施形態と同じである。
図24より、半導体リッジレーザ素子110は、半導体リッジレーザ素子50よりもI−L特性が優れている。これは、半導体リッジレーザ素子110は半導体リッジレーザ素子に比べ出力端の端面41b付近のノンドープ層24が厚い為、上部クラッド層13における光閉じ込め係数が小さくなり、上部クラッド層13での光損失が減少して光出力が増加する為である。
次に、本実施形態に係る半導体リッジレーザ素子110の製造方法について説明する。半導体リッジレーザ素子110の製造方法は、基本的には第2の実施形態に係る半導体リッジレーザ素子50の製造方法と同じである。ただし、半導体リッジレーザ素子110では、半導体コア層形成手順が第2の実施形態とは異なる。
具体的には、本実施形態に係る半導体コア層形成手順のうち、半導体リッジ導波路41の形成では、先ず、エッチングで露出した下部クラッド層10の上面に、半導体コア層23を積層する。次に、半導体コア層23の積層前に形成したマスク層を除去する。次に、SCH層11bの上面及び半導体コア層23の上面にマスク層を形成する。次に、ノンドープ層24を積層する部分のマスク層を除去する。続いて、選択成長技術を用いてノンドープ層24を積層する。本実施形態ではノンドープ層24の厚さH24は接合面43から端面41bに近付くほど厚くなるように形成する。次に、マスク層を除去してリッジ形成手順を実施する。
本発明に係る半導体リッジレーザ素子とその製造方法は、光通信産業に適用することができる。本発明の実施形態は半導体リッジレーザが発振波長1.3μmのDFBレーザである場合を示したが、本発明はそれに限定されず、発振波長1.55μmのレーザにも適用でき、また、FP(Fabry Perot)レーザにも適用可能である。
8:下部金属電極
9:基板
10:下部クラッド層
11a:SCH層
11b:SCH層
12:多重量子井戸
12a:バリア層
12b:量子井戸層
13:上部クラッド層
14:半導体コンタクト層
15:絶縁膜
16:上部金属電極
17:電極パッド
20:HRコーティング膜
21:ARコーティング膜
22:回折格子
23:半導体コア層
24:ノンドープ層
25:積み増しノンドープ層
26:レーザ活性層及びSCH層
27:変調器多重量子井戸層及びSCH層
28:変調用電極
31:本発明に関連する素子での半導体導波路コア層の断面図
32:本発明に関連する素子での半導体リッジレーザ活性層の断面図
31b:本発明に関連する素子での半導体導波路コア層量子井戸のバンド図
32b:本発明に関連する素子での半導体リッジレーザ活性層量子井戸のバンド図
33c:伝導体下端
33e:電子
33h:ホール
33v:価電子帯上端
40:半導体リッジレーザ素子
40z:接合部分
41:半導体リッジ導波路
41b:端面
41R:半導体リッジ導波路のリッジ
42:半導体リッジレーザ
42b:端面
42R:半導体リッジレーザのリッジ
43:接合面
44:半導体リッジ変調器
50:半導体リッジレーザ素子
60:半導体リッジレーザ素子
70:半導体リッジレーザ素子
80:半導体リッジレーザ素子
90:半導体リッジレーザ素子
100:半導体リッジレーザ素子
110:半導体リッジレーザ素子
204:p−InPクラッド層
205:InGaAsP半導体コア層
208:ノンドープInP層

Claims (9)

  1. 半導体リッジレーザと、
    前記半導体リッジレーザと接合面で接合され、前記接合面から入射された前記半導体リッジレーザのレーザ光を他端から出力する半導体リッジ導波路と、
    を備える半導体リッジレーザ素子であって、
    前記半導体リッジ導波路は、前記半導体リッジレーザの活性層の量子井戸のバンドギャップより大きいバンドギャップの半導体コア層を有し、
    前記接合面において、前記半導体リッジレーザの活性層の量子井戸と前記半導体リッジ導波路の前記半導体コア層のバンドギャップが不連続である、
    半導体リッジレーザ素子。
  2. 前記半導体リッジレーザは、リッジ上面に金属電極及び半導体コンタクト層が配置され、
    前記半導体リッジ導波路は、前記半導体コア層のp型半導体であるクラッド層側にノンドープ層が配置され、リッジ上面に金属電極及び半導体コンタクト層のいずれも配置されていない、
    請求項1に記載の半導体リッジレーザ素子。
  3. 前記半導体リッジ導波路の前記ノンドープ層の厚さが、前記接合面から前記他端に向って増厚している、
    請求項2に記載の半導体リッジレーザ素子。
  4. 前記半導体リッジ導波路のリッジ幅が、
    前記接合面においては前記半導体リッジレーザのリッジ幅と等しく、前記接合面から前記他端に向って拡幅している、
    請求項1から3に記載の半導体リッジレーザ素子。
  5. 前記半導体リッジ導波路の前記半導体コア層の厚さが、前記接合面から前記他端に向って減厚している、
    請求項1から4のいずれかに記載の半導体リッジレーザ素子。
  6. 前記半導体リッジ導波路の前記半導体コア層のバンドギャップが、前記接合面から前記他端に向って大きくなっている、
    請求項1から5のいずれかに記載の半導体リッジレーザ素子。
  7. 前記半導体リッジレーザと前記半導体リッジ導波路との間に、前記半導体リッジレーザからのレーザ光を変調して前記半導体リッジ導波路へ出力する半導体リッジ変調器を、
    さらに備える、
    請求項1から6のいずれかに記載の半導体リッジレーザ素子。
  8. 半導体リッジレーザ、及び、前記半導体リッジレーザと接合面で接合された半導体リッジ導波路を備えた半導体リッジレーザ素子を作製する製造方法であって、
    前記半導体リッジレーザの活性層を形成する半導体リッジレーザ活性層形成手順と、
    前記半導体リッジレーザと前記半導体リッジ導波路の前記接合面において、前記半導体リッジレーザの活性層の量子井戸のバンドギャップと前記半導体リッジ導波路の半導体コア層のバンドギャップとが不連続であり、かつ、前記半導体コア層のバンドギャップが前記半導体リッジレーザの活性層の量子井戸のバンドギャップより大きくなるように、前記半導体リッジ導波路の半導体コア層を形成する半導体コア層形成手順と、
    前記半導体リッジレーザ活性層形成手順及び前記半導体コア層形成手順の後に、前記半導体リッジ導波路のリッジを形成するリッジ形成手順と、
    を有する半導体リッジレーザ素子の製造方法。
  9. 前記半導体コア層形成手順において、
    前記半導体コア層の厚さを前記接合面から他端に向って減厚させる、或いは、
    前記半導体コア層のバンドギャップを前記接合面から前記他端に向って大きくする、或いは、
    前記半導体リッジ導波路のノンドープ層の厚さを、前記接合面から前記他端に向って増厚させる、或いは、
    前記リッジ形成手順において、
    前記半導体リッジ導波路のリッジ幅を、前記接合面から前記半導体リッジ導波路の前記他端に向って拡幅させる、或いは、
    前記半導体リッジ導波路のノンドープ層の厚さを、前記接合面から前記他端に向って増厚させる、
    請求項8に記載の半導体リッジレーザ素子の製造方法。
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