JP5834910B2 - 半導体レーザ及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体レーザ及びその製造方法に関する。
近年、インターネット需要の爆発的な増加に伴い、光通信及び光伝送において超高速化及び大容量化への取り組みが活発化している。なかでも、40Gb/s以上の超高速光ファイバ伝送システム、及び、アンクールドで25Gb/s以上の直接変調が可能な半導体レーザが求められている。このような半導体レーザは、例えば25ギガビットをLAN(local area network)−WDM(wavelength division multiplexing)で4波束ねた100ギガビット・イーサネット(登録商標)向けである。そして、このような半導体レーザとして、分布帰還型(DFB:distributed feedback)レーザが期待されている。
基本的に、半導体レーザにおいては、活性層の体積が小さくなるほど、緩和振動周波数の値が大きくなり、直接変調可能なビット・レートが上昇する。例えば、前端面に反射防止膜を設け、後端面に反射率が90%程度の高反射膜を設けたDFBレーザにおいて、共振器長を100μmと短くすることで、室温にて40Gb/sの変調が可能となることが発表されている。しかしながら、単に共振器長を短く設計しただけでは、良好な単一縦モード発振が得られるDFBレーザを高い歩留まりで製造することは困難である。
そこで、単一縦モード発振歩留まりの向上を目的として、電流を注入しない分布反射鏡を具備したDFBレーザが提案されている。このDFBレーザでは、分布反射鏡に活性領域の回折格子と同じ周期で位相が同期した回折格子が装荷され、分布反射鏡が活性領域への光帰還を行う。また、回折格子にλ/4位相シフト部が設けられている。
しかしながら、上記のような分布反射鏡を備えた従来のDFBレーザでは、安定した動作の実現が困難なことがある。
特公平7−70785号公報 特開2002−353559号公報 特許第3149979号公報 特開平7−283473号公報 特開平5−90715号公報
本発明の目的は、安定した動作の実現が可能な半導体レーザ及びその製造方法を提供することにある。
半導体レーザの一態様には、回折格子を装荷した活性領域と、互いに周期が異なる回折格子を備えた二つの導波路を含み、前記活性領域で発生し入力してきた光を前記活性領域に向けて反射する分布反射鏡領域と、前記活性領域と前記分布反射鏡領域との間に設けられ、前記二つの導波路と前記活性領域内の導波路とを結合する回折格子型方向性結合器と、が含まれている。前記二つの導波路のうち一方の回折格子の周期が前記活性領域の導波路の周期と一致し、他方の回折格子の周期が前記活性領域の導波路の周期とは異なる。前記回折格子型方向性結合器の周期は、前記二つの導波路の活性層の等価屈折率のうち大きい方をneq 2 、小さい方をneq 1 、活性層の等価屈折率がneq 2 の導波路の共振波長をλ 2 としたとき、λ 2 /(neq 2 −neq 1 )である。
半導体レーザの製造方法の一態様では、基板上方に回折格子を装荷した活性領域を形成し、前記基板上方に、互いに周期が異なる回折格子を備えた二つの導波路を含み、前記活性領域で発生し入力してきた光を前記活性領域に向けて反射する分布反射鏡領域を形成し、前記活性領域と前記分布反射鏡領域との間に設けられ、前記二つの導波路と前記活性領域内の導波路とを結合する回折格子型方向性結合器を形成する。前記二つの導波路のうち一方の回折格子の周期が前記活性領域の導波路の周期と一致し、他方の回折格子の周期が前記活性領域の導波路の周期とは異なる。前記回折格子型方向性結合器の周期は、前記二つの導波路の活性層の等価屈折率のうち大きい方をneq 2 、小さい方をneq 1 、活性層の等価屈折率がneq 2 の導波路の共振波長をλ 2 としたとき、λ 2 /(neq 2 −neq 1 )である。
上記の半導体レーザ等によれば、活性領域と分布反射鏡領域との間の回折格子型方向性結合器の作用により、安定した動作を実現することができる。
参考例の構造を示す断面図である。 参考例の特性の調査の結果を示す図である。 プラズマ効果に伴う変化を示す図である。 単一縦モード発振歩留まりの変化を示す図である。 電流注入に伴う変化を示す図である。 仮の構造のもんだ点を示す図である。 他の仮の構造の問題点を示す図である。 第1の実施形態に係る半導体レーザの構造を示す図である。 第1の実施形態における主モードの変化を示す図である。 GADCの共振強度と発振波長との関係を示す図である。 第1の実施形態の作用を示す図である。 第1の実施形態に係る半導体レーザの製造方法を示す斜視図である。 図11に引き続き、半導体レーザの製造方法を示す斜視図である。 図12に引き続き、半導体レーザの製造方法を示す斜視図である。 図13に引き続き、半導体レーザの製造方法を示す斜視図である。 図14に引き続き、半導体レーザの製造方法を示す斜視図である。 図15に引き続き、半導体レーザの製造方法を示す斜視図である。 図16に引き続き、半導体レーザの製造方法を示す斜視図である。 図17に引き続き、半導体レーザの製造方法を示す斜視図である。 図18に引き続き、半導体レーザの製造方法を示す斜視図である。 図19に引き続き、半導体レーザの製造方法を示す斜視図である。 図20に引き続き、半導体レーザの製造方法を示す斜視図である。 図21に引き続き、半導体レーザの製造方法を示す斜視図である。 第1の実施形態の変形例の構造を示す図である。 第2の実施形態に係る半導体レーザの構造を示す図である。 第2の実施形態に係る半導体レーザの製造方法を示す斜視図である。 図25に引き続き、半導体レーザの製造方法を示す斜視図である。 図26に引き続き、半導体レーザの製造方法を示す斜視図である。 図27に引き続き、半導体レーザの製造方法を示す斜視図である。 図28に引き続き、半導体レーザの製造方法を示す斜視図である。 図29に引き続き、半導体レーザの製造方法を示す斜視図である。 図30に引き続き、半導体レーザの製造方法を示す斜視図である。 図31に引き続き、半導体レーザの製造方法を示す斜視図である。 図32に引き続き、半導体レーザの製造方法を示す斜視図である。 図33に引き続き、半導体レーザの製造方法を示す斜視図である。 図34に引き続き、半導体レーザの製造方法を示す斜視図である。 図35に引き続き、半導体レーザの製造方法を示す斜視図である。 第2の実施形態の変形例の構造を示す図である。 第3の実施形態に係る半導体レーザの構造を示す図である。 第3の実施形態に係る半導体レーザの製造方法を示す斜視図である。 図39に引き続き、半導体レーザの製造方法を示す斜視図である。 図40に引き続き、半導体レーザの製造方法を示す斜視図である。 図41に引き続き、半導体レーザの製造方法を示す斜視図である。 図42に引き続き、半導体レーザの製造方法を示す斜視図である。 図43に引き続き、半導体レーザの製造方法を示す斜視図である。 図44に引き続き、半導体レーザの製造方法を示す斜視図である。 図45に引き続き、半導体レーザの製造方法を示す斜視図である。 図46に引き続き、半導体レーザの製造方法を示す斜視図である。 図47に引き続き、半導体レーザの製造方法を示す斜視図である。 図48に引き続き、半導体レーザの製造方法を示す斜視図である。 図49に引き続き、半導体レーザの製造方法を示す斜視図である。 図50に引き続き、半導体レーザの製造方法を示す斜視図である。 図51に引き続き、半導体レーザの製造方法を示す斜視図である。 図52に引き続き、半導体レーザの製造方法を示す斜視図である。 図53に引き続き、半導体レーザの製造方法を示す斜視図である。 図54に引き続き、半導体レーザの製造方法を示す斜視図である。 図55に引き続き、半導体レーザの製造方法を示す斜視図である。 第3の実施形態の変形例の構造を示す図である。 第4の実施形態に係る光半導体モジュールの構成を示す図である。
本願発明者は、従来の技術において、単一縦モード発振歩留まりの劣化の原因を究明すべく、図1に示す参考例の半導体レーザを作製し、その特性について鋭意検討を行った。
この半導体レーザは、活性領域1012及び分布反射鏡領域1013に区画されており、活性領域1012及び分布反射鏡領域1013のいずれにおいても、基板1001の表面に回折格子1002が形成されている。但し、活性領域1012内には、回折格子1002のλ/4位相シフト部1002sが含まれている。λ/4位相シフト部1002sは、導光方向のほぼ中心に位置する。そして、回折格子1002を覆うようにバッファ層1003が形成され、バッファ層1003上に、活性領域1012内では活性層1004が形成され、分布反射鏡領域1013では光ガイド層1005が形成されている。更に、活性層1004及び光ガイド層1005上にクラッド層1006が形成され、活性領域1012内では、クラッド層1006上にコンタクト層1007及びp電極1008が形成されている。また、活性領域1012側の端面に反射防止膜1010が形成され、分布反射鏡領域1013側の端面に反射防止膜1011が形成されている。
そして、上記のような半導体レーザの特性を調査した結果、図2に示す結果が得られた。この結果から、この結果、以下のような事項が判明した。
第一に、図2(b)及び(c)に示すように、しきい値近傍で、以下のような原因でモード跳びが生じることが判明した。先ず、活性領域1012への電流注入に伴ってプラズマ効果により活性領域1012の屈折率が低下し、活性領域1012内での管内波長が短波化する。このため、主モード(ブラッグモード)の導波光の位相が活性領域1012内で屈折率変動がない場合に比べて余分に廻ることになる。この変化を図3に示す。図3(a)及び(b)は電流注入前の状態を示しており、図3(c)及び(d)は電流注入後の状態を示している。そして、上記のように位相が余分に廻るようになると、図3(d)中の一点鎖線で示すように、主モード1014(ブラッグモード)がストップバンド内で長波側へと相対的にドリフト(シフト)するため、主モード1014の発振しきい値が上昇し、かつ副モードの発振しきい値が低下する。この結果、図3(d)中の二点鎖線で示すように、短波側の副モードへとモード跳びが発生する。また、図4に示すように、モード競合が発生して単一縦モード発振歩留まりが劣化するという解析結果も得られた。
第二に、図2(d)及び(e)に示すように、駆動電流を増加していくと、以下のような原因でモード跳びが生じることも判明した。先ず、駆動電流が適切な範囲にある場合には活性領域1012の屈折率が安定しているのに対し、活性領域1012への電流注入を継続すると、活性領域1012の温度が上昇する。このため、活性領域1012のブラッグ波長が長波側にシフトする。その一方で、分布反射鏡領域1013には電流が注入されないため、その反射波長帯域は変化しない。この結果、ブラッグ波長が分布反射鏡領域1013の有効反射帯域から外れてしまう。この変化を図5に示す。図5(a)及び(b)は活性領域1012の温度上昇前の状態を示しており、図5(c)及び(d)は活性領域1012の温度上昇後の状態を示している。そして、上記のようにブラッグ波長が有効反射帯域から外れるようになると、つまり、主モード1015(ブラッグモード)の発振しきい値が増大して分布反射鏡領域1013の反射スペクトル1016の有効反射帯域から外れるようになると、その一方で、活性領域1012のストップバンドの短波側の副モード1017が反射スペクトル1016の有効反射帯域に侵入してくる。この結果、発振しきい値が低下してマルチモード発振が生じてしまう。
従って、単一縦モード発振歩留まりの向上のためには、活性領域1012への電流注入に伴う活性領域1012の屈折率の低下が生じたとしても、副モードの発振しきい値が低下して発振に至らないようにすることが考えられる。また、活性領域1012への電流注入に伴う活性領域1012の温度上昇による活性領域1012のブラッグ波長の長波化が生じても分布反射鏡領域1013の有効反射帯域から外れないようにする、すなわち分布反射鏡領域1013の有効反射帯域を拡大することも考えられる。一般的に、分布反射鏡領域1013の有効反射帯域はほぼ分布反射鏡領域1013の長さに反比例するため、分布反射鏡領域1013の長さを短くすれば有効反射帯域は拡大する。しかし、分布反射鏡領域1013の長さを短くすると、例えば半分にすると、反射率が半分以下に低下するため、図6に示すように、反射スペクトル1016が、低く広い反射スペクトル1018に変化し、半導体レーザの発振しきい値の上昇を招く。これを補うために、分布反射鏡領域1013内の回折格子1002の結合係数を2倍程度に増大させることも考えられるが、この場合には、図7に示すように、バッファ層1003、光ガイド層1005及びクラッド層1006の結晶成長時に多数の欠陥が発生し、欠陥増加領域1009が生じてしまう。この結果、半導体レーザの特性が劣化してしまう。
また、Y分岐導波路と周期が相違する複数の回折格子とを組み合わせることも考えられるが、この構造では、複数の回折格子の間で共振波長の間隔が広い場合には、これら複数の回折格子の共振波長の間の波長に関しては反射の谷間となり、十分な反射率が得られない。また、共振波長の間隔が狭い場合には、比較的高い反射率を得ることは可能であるが、反射帯域が狭く、広い反射帯域を確保するためには、多種の共振波長を有する回折格子が必要となるため、半導体レーザが大きくなってしまう。
本願発明者は、これらの知見に基づいて更に鋭意検討を行った結果、以下に示す実施形態に想到した。
(第1の実施形態)
先ず、第1の実施形態について説明する。図8は、第1の実施形態に係る半導体レーザを示す図である。
第1の実施形態に係る半導体レーザは、図8に示すように、活性領域121、回折格子結合型方向性結合器(GADC:grating-assisted directional coupler)領域124、分布反射鏡領域122及び前端面側分布反射鏡領域123に区画されている。また、導光方向において、出力端面側から順に、前端面側分布反射鏡領域123、活性領域121、GADC領域124、分布反射鏡領域122が並んで配列している。例えば、前端面側分布反射鏡領域123の長さは25μm、活性領域121の長さは100μm、GADC領域124の長さは100μm、分布反射鏡領域122の長さは200μmである。つまり、前端面側分布反射鏡領域123は分布反射鏡領域122よりも短い。そして、この半導体レーザには、前端面側分布反射鏡領域123、活性領域121、GADC領域124及び分布反射鏡領域122にわたって連続する主導波路151が含まれ、更に、主導波路151から離間して配置された副導波路152も含まれている。そして、GADC領域124に設けられたGADC153により、主導波路151と副導波路152とが互いに光学的に結合されている。副導波路152が10nm程度、活性領域121内まで延在していてもよい。
主導波路151のうちで活性領域121、前端面側分布反射鏡領域123又はGADC領域124に位置する部分には、例えば、周期が199.505nmの回折格子132が設けられており、活性領域121の回折格子132には、位相がπラジアン(λ/4シフトに相当)のλ/4位相シフト部133が含まれている。また、主導波路151のうちで分布反射鏡領域122に位置する部分には、活性領域121、前端面側分布反射鏡領域123又はGADC領域124に位置する部分と同じ周期の短周期回折格子131aが設けられている。つまり、主導波路151には、λ/4位相シフト部133を除き、周期Λ1が、例えば199.505nmと一定の回折格子が設けられている。一方、副導波路152には、主導波路151のものよりも周期が長い長周期回折格子131bが設けられている。長周期回折格子131bの周期Λ2は、例えば199.886nmである。また、回折格子132、短周期回折格子131a及び長周期回折格子131bの深さは、例えば100nmである。本実施形態では、主導波路151の幅が1μm、副導波路152の幅が3μmであり、このため、主導波路151に含まれる活性層の等価屈折率neq1は副導波路152に含まれる活性層の等価屈折率neq2と相違している。そして、GADC153の周期ΛGADCは「λ2/(neq2−neq1)」となっている。
このような第1の実施形態に係る半導体レーザでは、主導波路151の共振波長λ1は「2neq1Λ1」となり、副導波路152の共振波長λ2は「2neq2Λ2」となる。そして、半導体レーザの動作時には、以下のようにしてレーザ光が発せられる。
先ず、発振直後においては、図9A(a)及び図9B(a)に示すように、その時点の波長で共振波長を有する主導波路151を導波する際に主に反射を受ける。この結果、図10(a)に示すように、光は、主として、主モード161の発振波長を反射スペクトル162の有効反射帯域に備えた主導波路151を導波する際に反射を受ける。その後、活性領域121(DFBレーザ部)への注入電流の増加に伴って活性領域121の屈折率が増加し発振波長が長波化すると、GADC153と共振し、図9A(b)及び図9B(b)に示すように、その時点の波長で共振波長を有する副導波路152を導波する際に積極的に反射を受けるようになり、活性領域121へとフィードバックを行う。つまり、図10(b)に示すように、光は、主として、主モード161の発振波長を反射スペクトル163の有効反射帯域に備えた副導波路152を導波する際に反射を受ける。このようにして、分布反射鏡領域122は活性領域121で発生し入力してきた光を活性領域121に向けて反射する。図10中の一点鎖線は活性領域121から分布反射鏡領域122に向かう光を示し、破線は分布反射鏡領域122で反射された光を示す。
従って、本実施形態によれば、広い動作電流の範囲で単一モード発振を維持することができる。また、活性領域121への電流注入に伴って活性領域121の温度が上昇し、活性領域121のブラッグ波長の長波化が生じても、主モード161を分布反射鏡領域122の有効反射帯域内に維持することができる。すなわち、マルチモード発振及びモード跳びを抑制し良好な単一縦モード発振を維持することが可能となる。また、しきい値までのプラズマ効果による位相周りをキャンセルすることもできる。このため、発振モードがストップバンド内で長波側にシフトすることなく、良好な単一縦モード発振を維持することが可能となる。
なお、反射スペクトル162と反射スペクトル163との関係は特に限定されないが、反射スペクトル162の長波側の反射率が50%となる波長と、反射スペクトル163の短波側の反射率が50%となる波長とが互いに一致していることが好ましい。これは、主モード161の波長が、主導波路151の共振波長λ1又は副導波路152の共振波長λ2とは一致せず、これらの間の波長となっている場合に、主導波路151及び副導波路152の双方から十分な反射光を得るためである。このような構成となっていれば、例えば、主モード161の波長が共振波長λ1及び共振波長λ2の平均値となっている場合であっても、図9A(c)、図9B(c)及び図10(c)に示すように、主導波路151及び副導波路152から約半分ずつの反射光を得ることができ、主モード161の波長が共振波長λ1又は共振波長λ2と一致しているときと同等のフィードバックを得ることができる。なお、反射スペクトル162の長波側の反射率が50%となる波長と、反射スペクトル163の短波側の反射率が50%となる波長とが完全に一致している必要はなく、若干のマージンを考慮して、大凡、反射スペクトル162の長波側の反射率が40%〜60%の範囲内にある波長と、反射スペクトル163の短波側の反射率が40%〜60%の範囲内にある波長とが互いに一致していることが好ましい。これら反射スペクトル162及び163の重なりが小さい場合には、主モード161の波長が共振波長λ1及び共振波長λ2の間の波長となっているときに、十分な反射率を得にくい。一方、これら反射スペクトル162及び163の重なりが大きい場合には、十分な反射率を得やすいが、広い反射帯域を得にくくなる。
このように、本実施形態によれば、発振波長がドリフトしても常にほぼ一定の反射率が得られるようになる。
なお、上述のような効果はGADC153が用いられているからこそ得られるのであって、仮に、Y分岐導波路が用いられているだけである場合には、このような効果は得られない。これは、反射光のフィードバックがどちらか一方の反射帯域からしか得られないためである。
次に、第1の実施形態に係る半導体レーザの製造方法について説明する。図11〜図22は、第1の実施形態に係る半導体レーザの製造方法を工程順に示す斜視図である。
先ず、図11に示すように、n型不純物がドープされたn−InP基板101上に、電子ビーム露光法により電子ビームレジスト(例えば、日本ゼオン株式会社製 ZEP520)を用いて、回折格子マスク102を形成する。このとき、回折格子マスク102には、短周期回折格子131a用の回折格子パターン102a、長周期回折格子131b用の回折格子パターン102b、及び回折格子132用の回折格子パターン102cを含ませる。また、回折格子パターン102cには、λ/4位相シフト部133に対応するλ/4位相シフト部102sを含ませる。なお、GADC領域124では、n−InP基板101が露出するようにする。
次いで、図12に示すように、回折格子マスク102をエッチングマスクとし、エタン及び水素の混合ガスを用いたリアクティブイオンエッチング(RIE:reactive ion etching)により、n−InP基板101の表面に、回折格子132、短周期回折格子131a及び長周期回折格子131bを形成する。つまり、回折格子マスク102の回折格子パターン102a〜102cをn−InP基板101に転写する。
その後、図13に示すように、回折格子マスク102を除去する。続いて、n−InP基板101上に、n型不純物がドープされたn−GaInAsPガイド層103、n型不純物がドープされたn−InP層104、量子井戸活性層105、及びp型不純物がドープされたp−InPクラッド層106を有機金属気相成長(MOVPE:metal-organic vapor phase epitaxy)法により形成する。例えば、n−GaInAsPガイド層103の組成波長は1.25μm、厚さは120nmとし、n−InP層104の厚さは20nmとし、p−InPクラッド層106の厚さは250nmとする。また、量子井戸活性層105には、例えば、15層のアンドープAlGaInAs量子井戸層及びその間に介在するアンドープAlGaInAsバリア層が含まれる。例えば、量子井戸層の厚さは6nm、圧縮歪量は1.2%とし、バリア層の組成波長は1.05μm、厚さは10nmとする。また、量子井戸活性層105には、これら量子井戸層及びバリア層を上下から挟み込むアンドープAlGaInAs分離閉じ込めヘテロ構造(SCH:separated confinement heterostructure)層も含まれる。例えば、SCH層の組成波長は1.05μm、厚さは20nmとする。そして、このような量子井戸活性層105の発光波長は1310nmである。
次いで、図14に示すように、p−InPクラッド層106上に、活性領域121を覆い、前端面側分布反射鏡領域123、GADC領域124及び分布反射鏡領域122を露出するマスク107を形成する。マスク107としては、例えば、化学気相堆積(CVD:chemical vapor deposition)法及びフォトリソグラフィにより厚さが400nmのSiO2膜を形成する。
その後、図15に示すように、マスク107をエッチングマスクとして、p−InPクラッド層106及び量子井戸活性層105をエッチングして、n−InP層104の表面を露出する。
続いて、図16に示すように、MOVPE法により、n−InP層104上に、アンドープAlGaInAs層108及びアンドープInP層109を形成する。このとき、マスク107が選択成長マスクとして機能するため、AlGaInAs層108及びInP層109はn−InP層104上のみに成長する。例えば、AlGaInAs層108の組成波長は1.15μm、厚さは250nmとし、InP層109の厚さは250nmとする。
次いで、図17に示すように、マスク107を除去する。その後、MOVPE法により、p−InPクラッド層106及びInP層109上に、Znをドープしたp型のp−InPクラッド層110、及びZnをドープしたp型のp−GaInAsコンタクト層111を形成する。例えば、p−InPクラッド層110の厚さは2.5μmとし、p−GaInAsコンタクト層111の厚さは300nmとする。
続いて、図18に示すように、p−GaInAsコンタクト層111上に、主導波路151を形成する予定の領域を覆う被覆部112a、及び副導波路152を形成する予定の領域を覆う被覆部112bを備えたマスク112を形成する。マスク112の形成では、例えば、CVD法及びフォトリソグラフィにより厚さが400nmのSiO2膜を被覆部112a及び112bとしてストライプ状に形成する。また、例えば、被覆部112aの幅は1μm、被覆部112bの幅は3μmとし、被覆部112a及び112bの間隔は1.5μmとする。被覆部112a及び112bには、GADC153を形成するためのパターンも含める。例えば、GADC153を形成するためのパターンとしては、周期が37.5μm、凹凸の大きさが0.6μmのパターンを形成する。
次いで、図19に示すように、マスク112をエッチングマスクとしたドライエッチング法により、n−InP基板101上の化合物半導体層をエッチングする。このとき、n−InP基板101の表面も0.7μm程度、掘り込むようにする。この結果、被覆部112a下方のメサ構造141a、及び被覆部112b下方のメサ構造141bがストライプ状に形成される。
その後、図20に示すように、MOVPE法により、n−InP基板101上に電流狭窄層113を形成する。電流狭窄層113としては、例えばFeがドープされた半絶縁性InP層を形成する。このとき、マスク112が選択成長マスクとして機能するため、電流狭窄層113はn−InP基板101上のみに成長する。
続いて、図21に示すように、マスク112を除去する。マスク112は、例えばふっ酸で除去することができる。次いで、p−GaInAsコンタクト層111のうちで、活性領域121に含まれる部分を残し、他の部分をフォトリソグラフィ及びエッチングにより除去する。
その後、図22に示すように、全面にパッシベーション膜114を形成する。パッシベーション膜114としては、例えばSiO2膜を形成する。続いて、p−GaInAsコンタクト層111を露出する開口部をパッシベーション膜114に形成し、この開口部を介してp−GaInAsコンタクト層111と接するp電極115をパッシベーション膜114上に形成する。更に、n−InP基板101の裏面にn電極116を形成する。次いで、前端面側分布反射鏡領域123側の端面に反射防止膜117を形成し、分布反射鏡領域122側の端面に反射防止膜118を形成する。
このようにして、第1の実施形態に係る光半導体素子(半導体レーザ)を製造することができる。
なお、図23に示すように、前端面側分布反射鏡領域123が設けられていなくてもよい。前端面側分布反射鏡領域123が設けられた構造と設けられていない構造とを比較すると、前者には、フィードバックが増加し、発振しきい値が低下し、高速動作が可能となるという利点があり、後者には、高い光出力が得られるという利点がある。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。図24は、第2の実施形態に係る半導体レーザを示す図である。
第2の実施形態に係る半導体レーザは、図24に示すように、活性領域221、GADC領域224及び分布反射鏡領域222に区画されている。また、導光方向において、出力端面側から順に、活性領域221、GADC領域224、分布反射鏡領域222が並んで配列している。例えば、活性領域221の長さは150μm、GADC領域124の長さは100μm、分布反射鏡領域222の長さは200μmである。そして、この半導体レーザには、活性領域221、GADC領域124及び分布反射鏡領域222にわたって連続する主導波路251が含まれ、更に、主導波路251から離間して配置された副導波路252も含まれている。そして、GADC領域224に設けられたGADC253により、主導波路251と副導波路252とが互いに光学的に結合されている。
主導波路251のうちで活性領域221に位置する部分には、例えば、周期Λ1が236.055nmの回折格子232が設けられている。また、主導波路251のうちで分布反射鏡領域222に位置する部分には、活性領域221に位置する部分よりも周期が長い長周期回折格子231bが設けられている。長周期回折格子231bの周期Λ2は、例えば236.436nmである。一方、副導波路252には、主導波路251のうちで活性領域221に位置する部分と同じ周期の短周期回折格子231aが設けられている。また、回折格子232、短周期回折格子231a及び長周期回折格子231bの深さは、例えば100nmである。本実施形態では、主導波路251の幅が1.5μm、副導波路252の幅が4μmであり、このため、主導波路251に含まれる活性層の等価屈折率neq1は副導波路252に含まれる活性層の等価屈折率neq2と相違している。そして、GADC253の周期ΛGADCは「λ2/(neq2−neq1)」となっている。
このような第2の実施形態によっても第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
次に、第2の実施形態に係る半導体レーザの製造方法について説明する。図25〜図36は、第2の実施形態に係る半導体レーザの製造方法を工程順に示す斜視図である。
先ず、図25に示すように、n型不純物がドープされたn−InP基板201上に、電子ビーム露光法により電子ビームレジスト(例えば、日本ゼオン株式会社製 ZEP520)を用いて、回折格子マスク202を形成する。このとき、回折格子マスク202には、短周期回折格子231a用の回折格子パターン202a、長周期回折格子231b用の回折格子パターン202b、及び回折格子232用の回折格子パターン202cを含ませる。なお、GADC領域224では、n−InP基板201が露出するようにする。
次いで、図26に示すように、回折格子マスク202をエッチングマスクとし、エタン及び水素の混合ガスを用いたRIEにより、n−InP基板201の表面に、回折格子232、短周期回折格子231a及び長周期回折格子231bを形成する。つまり、回折格子マスク202の回折格子パターン202a〜202cをn−InP基板201に転写する。
その後、図27に示すように、回折格子マスク202a、202b及び202cを除去する。続いて、n−InP基板201上に、n型不純物がドープされたn−GaInAsPガイド層203、n型不純物がドープされたn−InP層204、量子井戸活性層205、及びp型不純物がドープされたp−InPクラッド層206をMOVPE法により形成する。例えば、n−GaInAsPガイド層203の組成波長は1.30μm、厚さは120nmとし、n−InP層204の厚さは20nmとし、p−InPクラッド層206の厚さは250nmとする。また、量子井戸活性層205には、例えば、15層のアンドープGaInAsP量子井戸層及びその間に介在するアンドープGaInAsPバリア層が含まれる。例えば、量子井戸層の厚さは5.1nm、圧縮歪量は1.2%とし、バリア層の組成波長は1.20μm、厚さは10nmとする。また、量子井戸活性層205には、これら量子井戸層及びバリア層を上下から挟み込むアンドープGaInAsP SCH層も含まれる。例えば、SCH層の組成波長は1.15μm、厚さは20nmとする。そして、このような量子井戸活性層205の発光波長は1550nmである。
次いで、図28に示すように、p−InPクラッド層206上に、活性領域221を覆い、GADC領域124及び分布反射鏡領域222を露出するマスク207を形成する。マスク207としては、例えば、CVD法及びフォトリソグラフィにより厚さが400nmのSiO2膜を形成する。
その後、図29に示すように、マスク207をエッチングマスクとして、p−InPクラッド層206及び量子井戸活性層205をエッチングして、n−InP層204の表面を露出する。
続いて、図30に示すように、MOVPE法により、n−InP層204上に、アンドープGaInAsP層208及びアンドープInP層209を形成する。このとき、マスク207が選択成長マスクとして機能するため、GaInAsP層208及びInP層209はn−InP層204上のみに成長する。例えば、GaInAsP層208の組成波長は1.25μm、厚さは230nmとし、InP層209の厚さは250nmとする。
次いで、図31に示すように、マスク207を除去する。その後、MOVPE法により、p−InPクラッド層206及びInP層209上に、Znをドープしたp型のp−InPクラッド層210、及びZnをドープしたp型のp−GaInAsコンタクト層211を形成する。例えば、p−InPクラッド層210の厚さは2.5μmとし、p−GaInAsコンタクト層211の厚さは300nmとする。
続いて、図32に示すように、p−GaInAsコンタクト層211上に、主導波路251を形成する予定の領域を覆う被覆部212a、及び副導波路252を形成する予定の領域を覆う被覆部212bを備えたマスク212を形成する。マスク212の形成では、例えば、CVD法及びフォトリソグラフィにより厚さが400nmのSiO2膜を被覆部212a及び212bとしてストライプ状に形成する。また、例えば、被覆部212aの幅は1.5μm、被覆部212bの幅は4μmとし、被覆部212a及び212bの間隔は1.8μmとする。被覆部212a及び212bには、GADC253を形成するためのパターンも含める。例えば、GADC253を形成するためのパターンとしては、周期が42.5μm、凹凸の大きさが0.6μmのパターンを形成する。
次いで、図33に示すように、マスク212をエッチングマスクとしたドライエッチング法により、n−InP基板201上の化合物半導体層をエッチングする。このとき、n−InP基板201の表面も0.7μm程度、掘り込むようにする。この結果、被覆部212a下方のメサ構造241a、及び被覆部212b下方のメサ構造241bがストライプ状に形成される。
その後、図34に示すように、MOVPE法により、n−InP基板201上に電流狭窄層213を形成する。電流狭窄層213としては、例えばFeがドープされた半絶縁性InP層を形成する。このとき、マスク212が選択成長マスクとして機能するため、電流狭窄層213はn−InP基板201上のみに成長する。
続いて、図35に示すように、マスク212を除去する。マスク212a及び212bは、例えばふっ酸で除去することができる。次いで、p−GaInAsコンタクト層211のうちで、活性領域221に含まれる部分を残し、他の部分をフォトリソグラフィ及びエッチングにより除去する。
その後、図36に示すように、全面にパッシベーション膜214を形成する。パッシベーション膜214としては、例えばSiO2膜を形成する。続いて、p−GaInAsコンタクト層211を露出する開口部をパッシベーション膜214に形成し、この開口部を介してp−GaInAsコンタクト層211と接するp電極215をパッシベーション膜114上に形成する。更に、n−InP基板201の裏面にn電極216を形成する。次いで、活性領域221側の端面に反射防止膜217を形成し、分布反射鏡領域222側の端面に反射防止膜218を形成する。
このようにして、第2の実施形態に係る光半導体素子(半導体レーザ)を製造することができる。
なお、図37に示すように、第1の実施形態と同様に、前端面側分布反射鏡領域223が設けられていてもよい。前端面側分布反射鏡領域223が設けられた構造と設けられていない構造とを比較すると、前者には、フィードバックが増加し、発振しきい値が低下し、高速動作が可能となるという利点があり、後者には、高い光出力が得られるという利点がある。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について説明する。図38は、第3の実施形態に係る半導体レーザを示す図である。
第3の実施形態に係る半導体レーザは、図38に示すように、活性領域321、GADC領域324、分布反射鏡領域322及び前端面側分布反射鏡領域323に区画されている。また、導光方向において、出力端面側から順に、前端面側分布反射鏡領域323、活性領域321、GADC領域324、分布反射鏡領域322が並んで配列している。例えば、前端面側分布反射鏡領域323の長さは25μm、活性領域321の長さは100μm、GADC領域124の長さは100μm、分布反射鏡領域322の長さは200μmである。つまり、前端面側分布反射鏡領域323は分布反射鏡領域322よりも短い。そして、この半導体レーザには、前端面側分布反射鏡領域323、活性領域321及び分布反射鏡領域322にわたって連続する主導波路351が含まれ、更に、主導波路351から離間して配置された副導波路352も含まれている。そして、GADC領域324に設けられたGADC353により、主導波路351と副導波路352とが互いに光学的に結合されている。第1の実施形態及び第2の実施形態では、副導波路152又は252が主導波路151又は251と同一面内に位置しているのに対し、第3の実施形態では、副導波路352が主導波路351の上方に位置している。
主導波路351のうちで活性領域321、前端面側分布反射鏡領域323又はGADC領域324に位置する部分には、例えば、周期が199.505nmの回折格子332が設けられており、活性領域321の回折格子332には、位相がπラジアン(λ/4シフトに相当)のλ/4位相シフト部333が含まれている。また、主導波路351のうちで分布反射鏡領域322に位置する部分には、活性領域321、前端面側分布反射鏡領域323又はGADC領域324に位置する部分と同じ周期の短周期回折格子331aが設けられている。つまり、主導波路351には、λ/4位相シフト部333を除き、周期Λ1が、例えば199.505nmと一定の回折格子が設けられている。一方、副導波路352には、主導波路351のものよりも周期が長い長周期回折格子331bが設けられている。長周期回折格子331bの周期Λ2は、例えば199.886nmである。また、回折格子332、短周期回折格子331a及び長周期回折格子331bの深さは、例えば100nmである。本実施形態では、詳細は後述するが、主導波路351に含まれる化合物半導体層と副導波路352に含まれる化合物半導体層とが相違しており、このため、主導波路351に含まれる活性層の等価屈折率neq1は副導波路352に含まれる活性層の等価屈折率neq2と相違している。そして、GADC353の周期ΛGADCは「λ2/(neq2−neq1)」となっている。
このような第3の実施形態によっても第1の実施形態及び第2の実施形態と同様の効果を得ることができる。
次に、第3の実施形態に係る光半導体素子(半導体レーザ)の製造方法について説明する。図39〜図56は、第3の実施形態に係る光半導体素子の製造方法を工程順に示す斜視図である。
先ず、図39に示すように、n型不純物がドープされたn−InP基板301上に、電子ビーム露光法により電子ビームレジスト(例えば、日本ゼオン株式会社製 ZEP520)を用いて、回折格子マスク302を形成する。このとき、回折格子マスク302には、短周期回折格子331a用の回折格子パターン302a、及び回折格子332用の回折格子パターン302cを含ませる。また、回折格子パターン302cには、λ/4位相シフト部333に対応するλ/4位相シフト部302sを含ませる。
次いで、図40に示すように、回折格子マスク302をエッチングマスクとし、エタン及び水素の混合ガスを用いたRIEにより、n−InP基板301の表面に、回折格子332及び短周期回折格子331aを形成する。つまり、回折格子マスク302の回折格子パターン302a及び302cをn−InP基板301に転写する。
その後、図41に示すように、回折格子マスク302を除去する。続いて、n−InP基板301上に、n型不純物がドープされたn−GaInAsPガイド層303、n型不純物がドープされたn−InP層304、量子井戸活性層305、及びp型不純物がドープされたp−InPクラッド層306をMOVPE法により形成する。例えば、n−GaInAsPガイド層303の組成波長は1.25μm、厚さは120nmとし、n−InP層304の厚さは20nmとし、p−InPクラッド層306の厚さは250nmとする。また、量子井戸活性層305には、例えば、15層のアンドープAlGaInAs量子井戸層及びその間に介在するアンドープAlGaInAsバリア層が含まれる。例えば、量子井戸層の厚さは6nm、圧縮歪量は1.2%とし、バリア層の組成波長は1.05μm、厚さは10nmとする。また、量子井戸活性層305には、これら量子井戸層及びバリア層を上下から挟み込むアンドープAlGaInAs SCH層も含まれる。例えば、SCH層の組成波長は1.05μm、厚さは20nmとする。そして、このような量子井戸活性層305の発光波長は1310nmである。
次いで、図42に示すように、p−InPクラッド層306上に、活性領域321を覆い、前端面側分布反射鏡領域323、GADC領域324及び分布反射鏡領域322を露出するマスク307を形成する。マスク307としては、例えば、CVD法及びフォトリソグラフィにより厚さが400nmのSiO2膜を形成する。
その後、図43に示すように、マスク307をエッチングマスクとして、p−InPクラッド層306及び量子井戸活性層305をエッチングして、n−InP層304の表面を露出する。
続いて、図44に示すように、MOVPE法により、n−InP層304上に、アンドープAlGaInAs層308及びアンドープInP層309を形成する。このとき、マスク307が選択成長マスクとして機能するため、AlGaInAs層308及びInP層309はn−InP層304上のみに成長する。例えば、AlGaInAs層308の組成波長は1.15μm、厚さは250nmとし、InP層309の厚さは250nmとする。
次いで、図45に示すように、マスク307を除去する。その後、MOVPE法により、p−InPクラッド層306及びInP層309上に、p型不純物がドープされたp−GaInAsPガイド層310を形成する。例えば、p−GaInAsPガイド層310の組成波長は1.25μm、厚さは120nmとする。
その後、図46に示すように、p−GaInAsPガイド層310上に、活性領域321及び前端面側分布反射鏡領域323を露出し、GADC領域324及び分布反射鏡領域322を覆うマスク311を形成する。マスク311としては、例えば、CVD法及びフォトリソグラフィにより厚さが400nmのSiO2膜を形成する。
続いて、図47に示すように、マスク311をエッチングマスクとして、p−GaInAsPガイド層310をエッチングして、p−InPクラッド層306及びInP層309の表面を露出する。
次いで、図48に示すように、MOVPE法により、p−InPクラッド層306及びInP層309上に、p型不純物がドープされたp−InP層312を形成する。このとき、マスク311が選択成長マスクとして機能するため、p−InP層312はp−InPクラッド層306及びInP層309上のみに成長する。例えば、p−InP層312の厚さは120nmとする。
その後、図49に示すように、マスク311を除去する。続いて、p−GaInAsPガイド層310及びp−InP層312上に、電子ビーム露光法により電子ビームレジスト(例えば、日本ゼオン株式会社製 ZEP520)を用いて、回折格子マスク313を形成する。このとき、回折格子マスク313には、長周期回折格子331b用の回折格子パターン313a、GADC353用の回折格子パターン313b、並びに活性領域321及び前端面側分布反射鏡領域323を覆う被覆部313cを含ませる。
続いて、図50に示すように、回折格子マスク313をエッチングマスクとし、エタン及び水素の混合ガスを用いたRIEにより、p−GaInAsPガイド層310の表面に、長周期回折格子331b及びGADC153を形成する。つまり、回折格子マスク313の回折格子パターン313a及び313bをp−GaInAsPガイド層310及びp−InP層312に転写する。
次いで、図51に示すように、回折格子マスク313を除去する。その後、p−GaInAsPガイド層310及びp−InP層312上に、Znをドープしたp型のp−InPクラッド層314、及びZnをドープしたp型のp−GaInAsコンタクト層315を形成する。例えば、p−InPクラッド層314の厚さは2.5μmとし、p−GaInAsコンタクト層315の厚さは300nmとする。
続いて、図52に示すように、p−GaInAsコンタクト層315上に、主導波路351及び副導波路352を形成する予定の領域を覆うマスク316をストライプ状に形成する。マスク316としては、例えば、CVD法及びフォトリソグラフィにより厚さが400nm、幅が1.5μmのSiO2膜を形成する。
次いで、図53に示すように、マスク316をエッチングマスクとしたドライエッチング法により、n−InP基板301上の化合物半導体層をエッチングする。このとき、n−InP基板301の表面も0.7μm程度、掘り込むようにする。この結果、マスク316下方のメサ構造341がストライプ状に形成される。
その後、図54に示すように、MOVPE法により、n−InP基板301上に電流狭窄層317を形成する。電流狭窄層317としては、例えばFeがドープされた半絶縁性InP層を形成する。このとき、マスク316が選択成長マスクとして機能するため、電流狭窄層317はn−InP基板301上のみに成長する。
続いて、図55に示すように、マスク316を除去する。マスク316は、例えばふっ酸で除去することができる。次いで、p−GaInAsコンタクト層315のうちで、活性領域321に含まれる部分を残し、他の部分をフォトリソグラフィ及びエッチングにより除去する。
その後、図56に示すように、全面にパッシベーション膜318を形成する。パッシベーション膜318としては、例えばSiO2膜を形成する。続いて、p−GaInAsコンタクト層315を露出する開口部をパッシベーション膜318に形成し、この開口部を介してp−GaInAsコンタクト層315と接するp電極319をパッシベーション膜318上に形成する。更に、n−InP基板301の裏面にn電極320を形成する。次いで、前端面側分布反射鏡領域323側の端面に反射防止膜342を形成し、分布反射鏡領域322側の端面に反射防止膜343を形成する。
このようにして、第3の実施形態に係る光半導体素子(半導体レーザ)を製造することができる。
なお、図57に示すように、前端面側分布反射鏡領域323が設けられていなくてもよい。前端面側分布反射鏡領域323が設けられた構造と設けられていない構造とを比較すると、前者には、フィードバックが増加し、発振しきい値が低下し、高速動作が可能となるという利点があり、後者には、高い光出力が得られるという利点がある。
本願発明者が、これら実施形態の半導体レーザの特性について検証を行ったところ、いずれの実施形態においても、発振しきい値でのモード跳びが生じず、少なくとも150mAの駆動電流までではモード跳びが生じず、安定して単一縦モード動作が得られた。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態について説明する。第4の実施形態は、第1〜第3の実施形態のいずれかの半導体レーザを含む光半導体モジュールに関する。図58は、第4の実施形態に係る光半導体モジュールの構成を示す図である。
本実施形態に係る光半導体モジュールでは、図58に示すように、第1〜第3の実施形態のいずれかの半導体レーザ431が、一対のリードピン436及び一対のリードピン437を有する同軸型のパッケージ433に搭載されている。また、バックモニタ用の受光素子432が、半導体レーザ431の後端面側に設置されている。一対のリードピン436は半導体レーザ431に接続され、一対のリードピン437は受光素子432に接続されている。そして、リードピン(端子)436は、半導体レーザ431を駆動する電気信号源に接続される。一方、リードピン437は、半導体レーザ431の出力を監視するモニタ装置に接続される。また、半導体レーザ431の前端面から出射されたレーザ光431Lを集光して、光ファイバに入射させるレンズ435が、キャップ434に設けられている。ここで、レンズ435は、半導体レーザ431が出射する信号光を出力する光出力ポートとして機能する。
なお、半導体レーザを構成する材料は上記のものに限定されない。例えば、第1の実施形態及び第3の実施形態では、量子井戸活性層にAlGaInAs系化合物半導体が用いられ、第2の実施形態ではGaInAsP系化合物半導体が用いられているが、第1の実施形態及び第3の実施形態においてGaInAsP系化合物半導体が用いられてもよく、第2の実施形態においてAlGaInAs系化合物半導体が用いられてもよい。また、活性層に量子井戸に代えてバルク型の半導体が用いられてもよい。また、各半導体の導電型が上記の実施形態と逆導電型となっていてもよい。例えば、p型の導電性基板が用いられ、各化合物半導体層の導電型が逆導電型となっていてもよい。更に、基板として、半絶縁性の基板、例えばシリコン基板が用いられ、貼り合わせの方法で作製してもよい。
また、上記の実施形態では半絶縁性材料を用いた電流狭窄構造が採用されているが、いずれにおいても、pnpnサイリスタ構造の電流狭窄構造が採用されてもよい。更に、上記の実施形態では埋め込み型の導波路が用いられているが、リッジ型導波路等の他の構造の導波路が用いられてもよい。
また、上記の実施形態では表面回折格子が採用されているが、埋め込み型の回折格子が採用されてもよい。更に、上記の実施形態では活性層に対して基板側に回折格子が装荷されているが、基板と反対側に回折格子が装荷されていてもよい。また、位相シフト部の位置は活性領域の中央に限られるものではなく、活性領域内であれば設計の範囲内で活性領域の中央以外の位置に配置することも可能である。そして、上記の実施形態では活性領域と分布反射鏡領域との間で結合係数の値は同じであるが、これらが互いに相違していてもよい。位相シフト部による位相シフト量はλ/4に限定されず、設計の範囲内で任意の値で構わない。また、第2の実施形態のように位相シフト部がなくてもよい。
また、上記の実施形態では、分布反射鏡領域内の回折格子のうちで、周期が活性領域内の回折格子の周期と相違するものが、活性領域内の回折格子の周期よりも長周期の回折格子であるが、回折格子の結合係数及び分布反射鏡領域、並びに主導波路及び副導波路の伝搬定数の組み合わせによっては、短周期の回折格子であってもよい。分布反射鏡領域の反射帯域は回折格子の結合係数及び分布反射鏡領域に依存し、かつその反射スペクトルの中心波長は主導波路及び副導波路の伝搬定数によって決定される。このため、回折格子の結合係数及び分布反射鏡領域、並びに主導波路及び副導波路の伝搬定数の組み合わせによっては、短周期の回折格子の方が、2つの反射スペクトルの有効な重ね合わせの実現に好ましいことがある。
また、第3の実施形態において、副導波路が主導波路よりも基板側に位置していてもよい。また、第2の実施形態と同様に、主導波路に設けられた回折格子のうちで分布反射鏡領域に位置する部分の周期が活性領域に位置する部分よりも長く、かつ副導波路に設けられた回折格子の周期が主導波路に設けられた回折格子のうちで活性領域に位置する部分の周期とほぼ同等となっていてもよい。
また、上記の実施形態では、GADCが副導波路側に形成されているが、GADCが主導波路側に形成されていてもよい。
以下、本発明の諸態様を付記としてまとめて記載する。
(付記1)
回折格子を装荷した活性領域と、
互いに周期が異なる回折格子を備えた二つの導波路を含み、前記活性領域で発生し入力してきた光を前記活性領域に向けて反射する分布反射鏡領域と、
前記活性領域と前記分布反射鏡領域との間に設けられ、前記二つの導波路と前記活性領域内の導波路とを結合する回折格子型方向性結合器と、
を有することを特徴とする半導体レーザ。
(付記2)
前記二つの導波路の間では、一方の導波路の反射スペクトルの長波側の反射率が40%〜60%の範囲内にある波長と、他方の導波路の反射スペクトルの短波側の反射率が40%〜60%の範囲内にある波長とが互いに一致していることを特徴とする付記1に記載の半導体レーザ。
(付記3)
前記複二つの導波路が基板の表面に関して互いに同一の面内に位置することを特徴とする付記1又は2に記載の半導体レーザ。
(付記4)
前記二つの導波路が基板の表面に関して垂直方向に位置することを特徴とする付記1又は2に記載の半導体レーザ。
(付記5)
両端面に形成された反射防止膜を有することを特徴とする付記1乃至4のいずれか1項に記載の半導体レーザ。
(付記6)
前記活性領域を基準として前記分布反射鏡領域とは逆側に設けられ、前記分布反射鏡領域よりも短い前端面側分布反射鏡領域を有することを特徴とする付記1乃至5のいずれか1項に記載の半導体レーザ。
(付記7)
前記二つの導波路の一方が前記活性領域の導波路と連続し、
当該一方の導波路の回折格子の周期が前記活性領域の導波路の周期と一致していることを特徴とする付記1乃至6のいずれか1項に記載の半導体レーザ。
(付記8)
前記二つの導波路の一方が前記活性領域の導波路と連続し、
他方の導波路の回折格子の周期が前記活性領域の導波路の周期と一致していることを特徴とする付記1乃至6のいずれか1項に記載の半導体レーザ。
(付記9)
前記活性領域及び前記分布反射鏡領域は、AlGaInAs系化合物半導体又はGaInAsP系化合物半導体の活性層を有することを特徴とする付記1乃至8のいずれか1項に記載の半導体レーザ。
(付記10)
前記活性領域は、位相シフト部を有することを特徴とする付記1乃至9のいずれか1項に記載の半導体レーザ。
(付記11)
基板上方に回折格子を装荷した活性領域を形成する工程と、
前記基板上方に、互いに周期が異なる回折格子を備えた二つの導波路を含み、前記活性領域で発生し入力してきた光を前記活性領域に向けて反射する分布反射鏡領域を形成する工程と、
前記活性領域と前記分布反射鏡領域との間に設けられ、前記二つの導波路と前記活性領域内の導波路とを結合する回折格子型方向性結合器を形成する工程と、
を有することを特徴とする半導体レーザの製造方法。
(付記12)
前記二つの導波路の間では、一方の導波路の反射スペクトルの長波側の反射率が40%〜60%の範囲内にある波長と、他方の導波路の反射スペクトルの短波側の反射率が40%〜60%の範囲内にある波長とを互いに一致させることを特徴とする付記11に記載の半導体レーザの製造方法。
(付記13)
前記二つの導波路を前記基板の表面に関して互いに同一の面内に位置させることを特徴とする付記11又は12に記載の半導体レーザの製造方法。
(付記14)
前記二つの導波路を前記基板の表面に関して垂直方向に位置させることを特徴とする付記11又は12に記載の半導体レーザの製造方法。
(付記15)
両端面に反射防止膜を形成する工程を有することを特徴とする付記11乃至14のいずれか1項に記載の半導体レーザの製造方法。
(付記16)
前記活性領域を基準として前記分布反射鏡領域とは逆側に、前記分布反射鏡領域よりも短い前端面側分布反射鏡領域を形成する工程を有することを特徴とする付記11乃至15のいずれか1項に記載の半導体レーザの製造方法。
(付記17)
前記二つの導波路の一方を前記活性領域の導波路と連続させ、
当該一方の導波路の回折格子の周期を前記活性領域の導波路の周期と一致させることを特徴とする付記11乃至16のいずれか1項に記載の半導体レーザの製造方法。
(付記18)
前記二つの導波路の一方を前記活性領域の導波路と連続させ、
他方の導波路の回折格子の周期を前記活性領域の導波路の周期と一致させることを特徴とする付記11乃至16のいずれか1項に記載の半導体レーザの製造方法。
(付記19)
前記活性領域を形成する工程及び前記分布反射鏡領域を形成する工程は、AlGaInAs系化合物半導体又はGaInAsP系化合物半導体の活性層を形成する工程を有することを特徴とする付記11乃至18のいずれか1項に記載の半導体レーザの製造方法。
(付記20)
前記活性領域を形成する工程は、位相シフト部を形成する工程を有することを特徴とする付記11乃至19のいずれか1項に記載の半導体レーザの製造方法。
121、221、321:活性領域
122、222、322:分布反射鏡領域
123、223、323:前端面反射鏡領域
124、224、324:回折格子結合型方向性結合器(GADC)領域
131a、231a、331a:短周期回折格子
131b、231b、331b:長周期回折格子
132、232、332:回折格子
133、333:λ/4位相シフト部
151、251、351:主導波路
152、252、352:副導波路
153、253、353:GADC

Claims (10)

  1. 回折格子を装荷した活性領域と、
    互いに周期が異なる回折格子を備えた二つの導波路を含み、前記活性領域で発生し入力してきた光を前記活性領域に向けて反射する分布反射鏡領域と、
    前記活性領域と前記分布反射鏡領域との間に設けられ、前記二つの導波路と前記活性領域内の導波路とを結合する回折格子型方向性結合器と、
    を有し、
    前記二つの導波路のうち一方の回折格子の周期が前記活性領域の導波路の周期と一致し、他方の回折格子の周期が前記活性領域の導波路の周期とは異なり、
    前記回折格子型方向性結合器の周期は、前記二つの導波路の活性層の等価屈折率のうち大きい方をneq 2 、小さい方をneq 1 、活性層の等価屈折率がneq 2 の導波路の共振波長をλ 2 としたとき、λ 2 /(neq 2 −neq 1 )であることを特徴とする半導体レーザ。
  2. 前記二つの導波路の間では、一方の導波路の反射スペクトルの長波側の反射率が40%〜60%の範囲内にある波長と、他方の導波路の反射スペクトルの短波側の反射率が40%〜60%の範囲内にある波長とが互いに一致していることを特徴とする請求項1に記載の半導体レーザ。
  3. 前記二つの導波路が基板の表面に関して互いに同一の面内に位置することを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体レーザ。
  4. 前記二つの導波路が基板の表面に関して垂直方向に位置することを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体レーザ。
  5. 両端面に形成された反射防止膜を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の半導体レーザ。
  6. 前記活性領域を基準として前記分布反射鏡領域とは逆側に設けられ、前記分布反射鏡領域よりも短い前端面側分布反射鏡領域を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の半導体レーザ。
  7. 前記二つの導波路のうち前記活性領域の導波路の周期と一致する周期の回折格子を備えた導波路が前記活性領域の導波路と連続し、
    他方の導波路の回折格子の周期が前記活性領域の導波路の周期より長いことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の半導体レーザ。
  8. 前記二つの導波路のうち前記活性領域の導波路の周期とは異なる周期の回折格子を備えた導波路が前記活性領域の導波路と連続し、
    当該導波路の回折格子の周期が前記活性領域の導波路の周期より長いことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の半導体レーザ。
  9. 基板上方に回折格子を装荷した活性領域を形成する工程と、
    前記基板上方に、互いに周期が異なる回折格子を備えた二つの導波路を含み、前記活性領域で発生し入力してきた光を前記活性領域に向けて反射する分布反射鏡領域を形成する工程と、
    前記活性領域と前記分布反射鏡領域との間に設けられ、前記二つの導波路と前記活性領域内の導波路とを結合する回折格子型方向性結合器を形成する工程と、
    を有し、
    前記二つの導波路のうち一方の回折格子の周期が前記活性領域の導波路の周期と一致し、他方の回折格子の周期が前記活性領域の導波路の周期とは異なり、
    前記回折格子型方向性結合器の周期は、前記二つの導波路の活性層の等価屈折率のうち大きい方をneq 2 、小さい方をneq 1 、活性層の等価屈折率がneq 2 の導波路の共振波長をλ 2 としたとき、λ 2 /(neq 2 −neq 1 )であることを特徴とする半導体レーザの製造方法。
  10. 前記二つの導波路の間では、一方の導波路の反射スペクトルの長波側の反射率が40%〜60%の範囲内にある波長と、他方の導波路の反射スペクトルの短波側の反射率が40%〜60%の範囲内にある波長とを互いに一致させることを特徴とする請求項9に記載の半導体レーザの製造方法。
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