JP2016113426A - テトラゾリノン化合物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】有害生物に対して有用なテトラゾリノン化合物の製造方法の提供。【解決手段】式(8)の化合物と式(9)の化合物とから、式(1)のテトラゾリノン化合物を得る製造方法。【選択図】なし
Description
本発明は、テトラゾリノン化合物の製造方法に関する。
本発明は、式(1)で表される化合物の新たな製造方法を提供することを課題とする。
本発明は以下のとおりである。
式(2)
で表される化合物(以下、化合物(2)と記す。)をメトキシ化することで、式(3)
で表される化合物(以下、化合物(3)と記す。)を得、次いで、得られた式(3)で表される化合物を還元することで、式(4)
で表される化合物を得、次いで、得られた式(4)で表される化合物(以下、化合物(4)と記す。)をイソシアネート化することで、式(5)
で表される化合物を得、次いで、得られた式(5)で表される化合物(以下、化合物(5)と記す。)を環化することで、式(6)
で表される化合物を得、次いで、得られた(以下、化合物(6)と記す。)をメチル化することで、式(7)
で表される化合物を得、次いで、得られた式(7)で表される化合物(以下、化合物(7)と記す。)をハロゲン化することで、式(8)
〔式中、Xはハロゲン原子を表す〕
で表される化合物を得、次いで、得られた式(8)で表される化合物(以下、化合物(8)と記す。)と、式(9)
で表される化合物(以下、化合物(9)と記す。)とを反応させることにより、式(1)
で表される化合物(以下、化合物(1)と記す。)を製造する方法。
で表される化合物(以下、化合物(2)と記す。)をメトキシ化することで、式(3)
で表される化合物(以下、化合物(3)と記す。)を得、次いで、得られた式(3)で表される化合物を還元することで、式(4)
で表される化合物を得、次いで、得られた式(4)で表される化合物(以下、化合物(4)と記す。)をイソシアネート化することで、式(5)
で表される化合物を得、次いで、得られた式(5)で表される化合物(以下、化合物(5)と記す。)を環化することで、式(6)
で表される化合物を得、次いで、得られた(以下、化合物(6)と記す。)をメチル化することで、式(7)
で表される化合物を得、次いで、得られた式(7)で表される化合物(以下、化合物(7)と記す。)をハロゲン化することで、式(8)
〔式中、Xはハロゲン原子を表す〕
で表される化合物を得、次いで、得られた式(8)で表される化合物(以下、化合物(8)と記す。)と、式(9)
で表される化合物(以下、化合物(9)と記す。)とを反応させることにより、式(1)
で表される化合物(以下、化合物(1)と記す。)を製造する方法。
本発明により、式(1)で表される化合物を新たな方法により製造することができる。
まず、化合物(3)の製造方法を説明する。
化合物(3)は、化合物(2)と、1,2−ジブロモ−1,1,2,2−テトラクロロエタン、1,2−ジブロモ−1,1,2,2−テトラフルオロエタン、テトラブロモメタン及びブロモトリクロロメタンからなる群から選ばれる少なくとも一つ(以下、化合物(A)と記す。)と、アルカリ金属メトキシドとを反応させることで製造できる。
また、化合物(2)と、化合物(A)と、アルカリ金属水酸化物とメタノールとを反応させることにより、化合物(3)を製造することもできる。
化合物(3)は、化合物(2)と、1,2−ジブロモ−1,1,2,2−テトラクロロエタン、1,2−ジブロモ−1,1,2,2−テトラフルオロエタン、テトラブロモメタン及びブロモトリクロロメタンからなる群から選ばれる少なくとも一つ(以下、化合物(A)と記す。)と、アルカリ金属メトキシドとを反応させることで製造できる。
また、化合物(2)と、化合物(A)と、アルカリ金属水酸化物とメタノールとを反応させることにより、化合物(3)を製造することもできる。
化合物(2)は、市販のものを用いてもよいし、例えば、Journal of the American Chemical Society,1940,vol.62,p.141に記載の方法にしたがって製造してもよい。
アルカリ金属メトキシドとしては、リチウムメトキシド、ナトリウムメトキシド、及びカリウムメトキシド等が挙げられ、好ましくはナトリウムメトキシドである。
アルカリ金属メトキシドは市販のものを用いてもよいし、たとえば、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属水素化物又はアルカリ金属とメタノールとを反応させることにより製造したものを用いてもよいし、前記方法により反応系内で調製してもよい。
アルカリ金属水酸化物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム及び水酸化リチウム等が挙げられる。好ましくは水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムである。
アルカリ金属水素化物としては、水素化リチウム、水素化ナトリウム及び水素化カリウム等が挙げられる。
アルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム及びカリウム等が挙げられる。
アルカリ金属メトキシドは市販のものを用いてもよいし、たとえば、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属水素化物又はアルカリ金属とメタノールとを反応させることにより製造したものを用いてもよいし、前記方法により反応系内で調製してもよい。
アルカリ金属水酸化物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム及び水酸化リチウム等が挙げられる。好ましくは水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムである。
アルカリ金属水素化物としては、水素化リチウム、水素化ナトリウム及び水素化カリウム等が挙げられる。
アルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム及びカリウム等が挙げられる。
化合物(3)を製造する際に使用するアルカリ金属水酸化物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、及び水酸化リチウム等が挙げられ、好ましくは水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムである。
アルカリ金属メトキシドの使用量は、化合物(2)1モルに対して、通常1〜10モルである。
化合物(A)の中でも、ブロモトリクロロメタンが好ましく、その使用量は化合物(2)に対して通常0.9〜2倍モル、好ましくは1.0〜1.5倍モルである。
化合物(A)の中でも、ブロモトリクロロメタンが好ましく、その使用量は化合物(2)に対して通常0.9〜2倍モル、好ましくは1.0〜1.5倍モルである。
化合物(2)と、化合物(A)とを、アルカリ金属メトキシドと反応させることにより製造する場合は、これらを任意の順序で混合すればよい。
例えば、化合物(A)と化合物(2)との混合物にアルカリ金属メトキシドを加えてもよいし、化合物(2)とアルカリ金属メトキシドに化合物(A)を加えてもよい。化合物(2)にアルカリ金属メトキシドと、化合物(A)とを、同時に加える方法が好ましい。
化合物(2)は、一度に全てを混合してもよいし、少しずつ混合してもよい。
化合物(A)も、一度に全てを混合してもよいし、少しずつ混合してもよい。
反応は、窒素雰囲気下で行われてもよい。
反応温度は、通常−20〜150℃の範囲内であり、好ましくは0〜100℃、さらに好ましくは60〜80℃の範囲内である。
反応時間は、通常0.1〜72時間であり、好ましくは1〜24時間である。
アルカリ金属メトキシドと化合物(2)と化合物(A)との反応は、溶媒中で行ってもよい。溶媒としてはメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、tert−ブチルアルコール、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クロロベンゼン、n−ヘキサン、n−ヘプタンなどが挙げられ、好ましくはメタノールである。
例えば、化合物(A)と化合物(2)との混合物にアルカリ金属メトキシドを加えてもよいし、化合物(2)とアルカリ金属メトキシドに化合物(A)を加えてもよい。化合物(2)にアルカリ金属メトキシドと、化合物(A)とを、同時に加える方法が好ましい。
化合物(2)は、一度に全てを混合してもよいし、少しずつ混合してもよい。
化合物(A)も、一度に全てを混合してもよいし、少しずつ混合してもよい。
反応は、窒素雰囲気下で行われてもよい。
反応温度は、通常−20〜150℃の範囲内であり、好ましくは0〜100℃、さらに好ましくは60〜80℃の範囲内である。
反応時間は、通常0.1〜72時間であり、好ましくは1〜24時間である。
アルカリ金属メトキシドと化合物(2)と化合物(A)との反応は、溶媒中で行ってもよい。溶媒としてはメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、tert−ブチルアルコール、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クロロベンゼン、n−ヘキサン、n−ヘプタンなどが挙げられ、好ましくはメタノールである。
メタノールとアルカリ金属水酸化物と化合物(2)と化合物(A)とを反応させる場合は、これらを任意の順序で混合すればよい。
例えば、化合物(2)とメタノールと化合物(A)との混合物に、アルカリ金属水酸化物を加えてもよく、この場合、メタノールの一部分を、アルカリ金属水酸化物と同時に加えてもよい。また、化合物(2)とメタノールとアルカリ金属水酸化物との混合物に、化合物(A)を加えてもよく、化合物(2)に、メタノールとアルカリ金属水酸化物と化合物(A)とを、同時に加えてもよい。
化合物(A)は、一度に全てを加えてもよいし、少量ずつ加えてもよく、アルカリ金属水酸化物も、一度に全てを加えてもよいし、少量ずつ加えてもよい。さらに、メタノールも、一度に全てを加えてもよいし、少量ずつ加えてもよい。
メタノールの使用量は、化合物(2)1モルに対して、通常1〜100モルの割合である。
アルカリ金属水酸化物の使用量は、化合物(2)1モルに対して、通常1〜10モルの割合である。
反応は、窒素雰囲気下で行われてもよい。
反応温度は、通常−20〜150℃の範囲内であり、好ましくは0〜100℃の範囲内である。
反応時間は、通常0.1〜72時間であり、好ましくは1〜24時間である。
メタノールとアルカリ金属水酸化物と化合物(A)との反応は、通常メタノールを溶媒に用いて行われるが、さらに溶媒を加えてもよい。かかる溶媒としてはエタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、tert−ブチルアルコール、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クロロベンゼン、n−ヘキサン、n−ヘプタンなどが挙げられるが、メタノールのみを溶媒として用いるのが好ましい。
例えば、化合物(2)とメタノールと化合物(A)との混合物に、アルカリ金属水酸化物を加えてもよく、この場合、メタノールの一部分を、アルカリ金属水酸化物と同時に加えてもよい。また、化合物(2)とメタノールとアルカリ金属水酸化物との混合物に、化合物(A)を加えてもよく、化合物(2)に、メタノールとアルカリ金属水酸化物と化合物(A)とを、同時に加えてもよい。
化合物(A)は、一度に全てを加えてもよいし、少量ずつ加えてもよく、アルカリ金属水酸化物も、一度に全てを加えてもよいし、少量ずつ加えてもよい。さらに、メタノールも、一度に全てを加えてもよいし、少量ずつ加えてもよい。
メタノールの使用量は、化合物(2)1モルに対して、通常1〜100モルの割合である。
アルカリ金属水酸化物の使用量は、化合物(2)1モルに対して、通常1〜10モルの割合である。
反応は、窒素雰囲気下で行われてもよい。
反応温度は、通常−20〜150℃の範囲内であり、好ましくは0〜100℃の範囲内である。
反応時間は、通常0.1〜72時間であり、好ましくは1〜24時間である。
メタノールとアルカリ金属水酸化物と化合物(A)との反応は、通常メタノールを溶媒に用いて行われるが、さらに溶媒を加えてもよい。かかる溶媒としてはエタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、tert−ブチルアルコール、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クロロベンゼン、n−ヘキサン、n−ヘプタンなどが挙げられるが、メタノールのみを溶媒として用いるのが好ましい。
反応に伴って生成する副生成物を反応系外に除去しながら反応を実施してもよい。
反応終了後、得られた反応混合物を濃縮することにより、化合物(3)を取り出すことができる。
得られた化合物(3)は、洗浄、蒸留、カラムクロマトグラフィー等の手段により精製することができる。また、上記精製を行い、反応混合物をそのまま次の工程に使用してもよい。
反応終了後、得られた反応混合物を濃縮することにより、化合物(3)を取り出すことができる。
得られた化合物(3)は、洗浄、蒸留、カラムクロマトグラフィー等の手段により精製することができる。また、上記精製を行い、反応混合物をそのまま次の工程に使用してもよい。
次に、化合物(4)の製造方法について説明する。
化合物(3)を還元することにより化合物(4)を製造することができる。還元方法は、遷移金属触媒の存在下に化合物(3)と水素とを反応させる方法が好ましい。
遷移金属触媒としては、ニッケルスポンジ等のニッケル触媒:パラジウム、ルテニウム、ロジウム、オスミウム、白金及びイリジウム等の貴金属触媒等が挙げられる。
遷移金属触媒は、担体に担持されていてもよい。担体としては、活性炭、アルミナ、シリカおよびゼオライト等が挙げられ、好ましい遷移金属触媒は、パラジウム−炭素及び白金−炭素である。
本発明において、市販品の遷移金属触媒を用いてもよいし、公知の方法により調製したものを用いてもよい。
遷移金属触媒の使用量は、化合物(3)1重量部に対して通常0.0001〜1重量部の割合であり、好ましくは0.0001〜0.01重量部の割合である。
化合物(3)を還元することにより化合物(4)を製造することができる。還元方法は、遷移金属触媒の存在下に化合物(3)と水素とを反応させる方法が好ましい。
遷移金属触媒としては、ニッケルスポンジ等のニッケル触媒:パラジウム、ルテニウム、ロジウム、オスミウム、白金及びイリジウム等の貴金属触媒等が挙げられる。
遷移金属触媒は、担体に担持されていてもよい。担体としては、活性炭、アルミナ、シリカおよびゼオライト等が挙げられ、好ましい遷移金属触媒は、パラジウム−炭素及び白金−炭素である。
本発明において、市販品の遷移金属触媒を用いてもよいし、公知の方法により調製したものを用いてもよい。
遷移金属触媒の使用量は、化合物(3)1重量部に対して通常0.0001〜1重量部の割合であり、好ましくは0.0001〜0.01重量部の割合である。
水素は、水素ガスを用いることもできるし、例えばギ酸、ギ酸アンモニウム等の水素源から、公知の方法により水素を発生させて用いることもできる。水素ガスを用いる場合、その分圧は、通常は1MPa以下であり、好ましくは0.1MPaである。
化合物(3)と水素との反応は、溶媒中で行ってもよい。溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール、酢酸エチル、トルエン、エチルベンゼン、キシレン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン及び1,4−ジオキサンが挙げられる。好ましくは、メタノール、又はトルエンである。溶媒の使用量は、化合物(3)1重量部に対して通常0.1〜50重量部の割合である。
該反応には水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなどの塩基を添加してもよく、水酸化ナトリウムを添加するのが好ましい。使用される塩基の量は化合物(3)に対して0.001〜1倍モル、好ましくは0.01〜0.1倍モルである。
反応温度は、通常−20〜150℃の範囲内であり、好ましくは0〜100℃の範囲内である。反応時間は、通常0.1〜72時間であり、好ましくは1〜24時間である。
得られた反応混合物を濾過し、濾液を濃縮することにより、化合物(4)を得ることができる。得られた化合物(4)は、洗浄、蒸留等の手段により精製される。化合物(4)を、塩酸等の酸を用いて塩酸塩等の酸付加塩へ変換した後、アルカリ処理することにより、化合物(4)を精製してもよい。また、上記精製を行い、反応混合物をそのまま次の工程に使用してもよい。
化合物(3)と水素との反応は、溶媒中で行ってもよい。溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール、酢酸エチル、トルエン、エチルベンゼン、キシレン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン及び1,4−ジオキサンが挙げられる。好ましくは、メタノール、又はトルエンである。溶媒の使用量は、化合物(3)1重量部に対して通常0.1〜50重量部の割合である。
該反応には水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなどの塩基を添加してもよく、水酸化ナトリウムを添加するのが好ましい。使用される塩基の量は化合物(3)に対して0.001〜1倍モル、好ましくは0.01〜0.1倍モルである。
反応温度は、通常−20〜150℃の範囲内であり、好ましくは0〜100℃の範囲内である。反応時間は、通常0.1〜72時間であり、好ましくは1〜24時間である。
得られた反応混合物を濾過し、濾液を濃縮することにより、化合物(4)を得ることができる。得られた化合物(4)は、洗浄、蒸留等の手段により精製される。化合物(4)を、塩酸等の酸を用いて塩酸塩等の酸付加塩へ変換した後、アルカリ処理することにより、化合物(4)を精製してもよい。また、上記精製を行い、反応混合物をそのまま次の工程に使用してもよい。
次に、化合物(5)の製造方法について説明する。
化合物(4)をホスゲン類と反応させ、イソシアネート化することにより化合物(5)を製造することができる。
該反応は、通常溶媒中で行われる。
該反応に用いられる溶媒としては、例えば、n−ヘプタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ペンタン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、エチレングリコ−ルジメチルエ−テル、アニソール、メチルtert−ブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル等のエーテル類、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、テトラクロロエタン、クロロベンゼン、オルトジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類およびこれらの混合物が挙げられる。好ましくは、クロロベンゼンである。水を添加して水との二相系で実施してもよい。
該反応に用いられるホスゲン類としては、ホスゲン、ジホスゲン、トリホスゲン(炭酸ビス(トリクロロメチル))、およびチオホスゲンが挙げられる。好ましくは、ホスゲン、トリホスゲンであり、より好ましくは、トリホスゲンである。
ジホスゲンおよびトリホスゲンは、反応系内で分解し、各々2当量、3当量のホスゲンとなる。
該反応には化合物(4)1モルに対して、ホスゲンが0.9〜10モルの割合で用いられる。好ましくは、0.9〜1.8モルであり、より好ましくは、1.05〜1.5モルである。
該反応の反応温度は通常−20〜150℃の範囲である。該反応の反応時間は通常0.1〜24時間の範囲である。
該反応は、必要に応じて、塩基を加えてもよい。トリエチルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリン、N−メチルピペリジン、4−ジメチルアミノピリジン、ジイソプロピルエチルアミン、ルチジン、コリジン、ジアザビシクロウンデセン、ジアザビシクロノネン等の有機塩基、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等のアルカリ金属炭酸塩及びこれらの水溶液、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素セシウム等のアルカリ金属炭酸水素塩及びこれらの水溶液等を加えてもよい。好ましくは、トリアルキルアミンであり、より好ましくはトリエチルアミンである。これらの有機塩基又は無機塩基は通常、化合物(4)1モルに対して、0.05〜5モルの割合で用いられる。好ましくは、0.5〜3モルであり、より好ましくは1.5〜2.5モルである。
反応に際して、化合物(4)、ホスゲン類、塩基を任意の順序で混合してもよく、全てを同時に加えてもよい。また、いずれかを組み合わせて同時に加えてもよいが、ホスゲン類に化合物(4)、塩基の順で加えるのが好ましい。各々の化合物は、一度に全て加えてもよいし、少しずつ加えてもよいが、少しずつ加えることが望ましい。
反応終了後は、反応混合物を有機溶媒で抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(5)を単離することができる。さらに蒸留、クロマトグラフィー、再結晶等の操作で精製してもよい。析出物が発生する場合は、濾過により析出物を除去し、ろ液を濃縮することで化合物(5)を取り出すことができる。上記後処理操作の一部分を行い、反応混合物をそのまま次の工程に使用してもよい。
化合物(4)をホスゲン類と反応させ、イソシアネート化することにより化合物(5)を製造することができる。
該反応は、通常溶媒中で行われる。
該反応に用いられる溶媒としては、例えば、n−ヘプタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ペンタン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、エチレングリコ−ルジメチルエ−テル、アニソール、メチルtert−ブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル等のエーテル類、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、テトラクロロエタン、クロロベンゼン、オルトジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類およびこれらの混合物が挙げられる。好ましくは、クロロベンゼンである。水を添加して水との二相系で実施してもよい。
該反応に用いられるホスゲン類としては、ホスゲン、ジホスゲン、トリホスゲン(炭酸ビス(トリクロロメチル))、およびチオホスゲンが挙げられる。好ましくは、ホスゲン、トリホスゲンであり、より好ましくは、トリホスゲンである。
ジホスゲンおよびトリホスゲンは、反応系内で分解し、各々2当量、3当量のホスゲンとなる。
該反応には化合物(4)1モルに対して、ホスゲンが0.9〜10モルの割合で用いられる。好ましくは、0.9〜1.8モルであり、より好ましくは、1.05〜1.5モルである。
該反応の反応温度は通常−20〜150℃の範囲である。該反応の反応時間は通常0.1〜24時間の範囲である。
該反応は、必要に応じて、塩基を加えてもよい。トリエチルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリン、N−メチルピペリジン、4−ジメチルアミノピリジン、ジイソプロピルエチルアミン、ルチジン、コリジン、ジアザビシクロウンデセン、ジアザビシクロノネン等の有機塩基、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等のアルカリ金属炭酸塩及びこれらの水溶液、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素セシウム等のアルカリ金属炭酸水素塩及びこれらの水溶液等を加えてもよい。好ましくは、トリアルキルアミンであり、より好ましくはトリエチルアミンである。これらの有機塩基又は無機塩基は通常、化合物(4)1モルに対して、0.05〜5モルの割合で用いられる。好ましくは、0.5〜3モルであり、より好ましくは1.5〜2.5モルである。
反応に際して、化合物(4)、ホスゲン類、塩基を任意の順序で混合してもよく、全てを同時に加えてもよい。また、いずれかを組み合わせて同時に加えてもよいが、ホスゲン類に化合物(4)、塩基の順で加えるのが好ましい。各々の化合物は、一度に全て加えてもよいし、少しずつ加えてもよいが、少しずつ加えることが望ましい。
反応終了後は、反応混合物を有機溶媒で抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(5)を単離することができる。さらに蒸留、クロマトグラフィー、再結晶等の操作で精製してもよい。析出物が発生する場合は、濾過により析出物を除去し、ろ液を濃縮することで化合物(5)を取り出すことができる。上記後処理操作の一部分を行い、反応混合物をそのまま次の工程に使用してもよい。
次に、化合物(6)の製造方法について説明する。
化合物(5)とアジド化剤とを反応させ環化することにより、化合物(6)を製造することができる。
該反応は、通常溶媒中で行われる。かかる溶媒としては、例えば、n−ヘプタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ペンタン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、エチレングリコ−ルジメチルエ−テル、アニソール、メチルtert−ブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル等のエーテル類、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、テトラクロロエタン、クロロベンゼン、オルトジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチルピロリドン等の酸アミド類、酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類およびこれらの混合物などが挙げられ、好ましくは、N,N−ジメチルホルムアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチルピロリドン等の酸アミド類であり、より好ましくは、N,N−ジメチルホルムアミドである。
該反応に用いられるアジド化剤としては例えばアジ化ナトリウム、アジ化バリウム及びアジ化リチウム等の無機アジド類、アジ化トリメチルシリル、及びアジ化ジフェニルホスホリル等の有機アジド類が挙げられ、好ましくは、アジ化ナトリウムが用いられる。
該アジド化剤の使用量は化合物(5)1モルに対して、通常0.9〜2モルであり、好ましくは、1〜1.5モルである。
該反応の反応温度は通常0〜90℃であり、好ましくは、50〜70℃である。
該反応は、必要に応じて、塩化アルミニウム又は四塩化チタン又は塩化亜鉛等のルイス酸を加えてもよく、好ましくは塩化アルミニウムが用いられる。これらのルイス酸は通常、化合物(5)1モルに対して、0.001〜1モル、好ましくは、0.01〜0.5モル用いられる。
反応に際して、化合物(5)、アジド化剤、及びルイス酸を任意の順序で混合してもよく、全てを同時に加えてもよい。また、いずれかを組み合わせて同時に加えてもよいが、ルイス酸を加える場合は、溶媒とルイス酸とアジド化剤とを混合してから、化合物(5)を加えることが望ましい。また、溶媒とルイス酸とアジド化剤とを混合してから化合物(5)を加える場合、ルイス酸及びアジド化剤を混合する温度は、通常−20〜100℃の範囲であり、好ましくは−10〜40℃の範囲であり、より好ましくは−5〜20℃である。化合物(5)、アジド化剤、ルイス酸は、一度に全て加えてもよいし、少しずつ加えてもよいが、少しずつ加えることが望ましい。
反応終了後は、亜硝酸ナトリウムなどの酸化剤により過剰のアジド化剤を分解させてもよいし、洗浄、抽出、濃縮、ろ過、乾燥等の後処理操作を行うことにより、化合物(6)を単離することもできる。また、反応終了後の反応混合物をそのまま次の工程に使用することもできる。単離された化合物(6)は、クロマトグラフィ−、再結晶等によりさらに精製することもできる。
化合物(5)とアジド化剤とを反応させ環化することにより、化合物(6)を製造することができる。
該反応は、通常溶媒中で行われる。かかる溶媒としては、例えば、n−ヘプタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ペンタン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、エチレングリコ−ルジメチルエ−テル、アニソール、メチルtert−ブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル等のエーテル類、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、テトラクロロエタン、クロロベンゼン、オルトジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチルピロリドン等の酸アミド類、酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類およびこれらの混合物などが挙げられ、好ましくは、N,N−ジメチルホルムアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチルピロリドン等の酸アミド類であり、より好ましくは、N,N−ジメチルホルムアミドである。
該反応に用いられるアジド化剤としては例えばアジ化ナトリウム、アジ化バリウム及びアジ化リチウム等の無機アジド類、アジ化トリメチルシリル、及びアジ化ジフェニルホスホリル等の有機アジド類が挙げられ、好ましくは、アジ化ナトリウムが用いられる。
該アジド化剤の使用量は化合物(5)1モルに対して、通常0.9〜2モルであり、好ましくは、1〜1.5モルである。
該反応の反応温度は通常0〜90℃であり、好ましくは、50〜70℃である。
該反応は、必要に応じて、塩化アルミニウム又は四塩化チタン又は塩化亜鉛等のルイス酸を加えてもよく、好ましくは塩化アルミニウムが用いられる。これらのルイス酸は通常、化合物(5)1モルに対して、0.001〜1モル、好ましくは、0.01〜0.5モル用いられる。
反応に際して、化合物(5)、アジド化剤、及びルイス酸を任意の順序で混合してもよく、全てを同時に加えてもよい。また、いずれかを組み合わせて同時に加えてもよいが、ルイス酸を加える場合は、溶媒とルイス酸とアジド化剤とを混合してから、化合物(5)を加えることが望ましい。また、溶媒とルイス酸とアジド化剤とを混合してから化合物(5)を加える場合、ルイス酸及びアジド化剤を混合する温度は、通常−20〜100℃の範囲であり、好ましくは−10〜40℃の範囲であり、より好ましくは−5〜20℃である。化合物(5)、アジド化剤、ルイス酸は、一度に全て加えてもよいし、少しずつ加えてもよいが、少しずつ加えることが望ましい。
反応終了後は、亜硝酸ナトリウムなどの酸化剤により過剰のアジド化剤を分解させてもよいし、洗浄、抽出、濃縮、ろ過、乾燥等の後処理操作を行うことにより、化合物(6)を単離することもできる。また、反応終了後の反応混合物をそのまま次の工程に使用することもできる。単離された化合物(6)は、クロマトグラフィ−、再結晶等によりさらに精製することもできる。
次に、化合物(7)の製造方法について説明する。
化合物(6)とメチル化剤とを塩基の条件下で反応させることにより、化合物(7)を製造できる。
該反応に用いられる溶媒としては、例えば、n−ヘプタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ペンタン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、エチレングリコ−ルジメチルエ−テル、アニソール、メチルtert−ブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル等のエーテル類、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、テトラクロロエタン、クロロベンゼン、オルトジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチルピロリドン等の酸アミド類、酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類、水およびこれらの混合物が挙げられる。好ましくは、N,N−ジメチルホルムアミド、及びアセトンであり、より好ましくはアセトンである。
該反応に用いられるメチル化剤は、通常市販のものを用いることができる。具体的には、臭化メチル、ヨウ化メチル等のハロゲン化アルキル類、硫酸ジメチル等の硫酸ジアルキル類、p−トルエンスルホン酸メチル、メタンスルホン酸メチル等のアルキル硫酸エステル類またはアリール硫酸エステル類等があげられ、好ましくは硫酸ジメチルである。
該反応に用いられる塩基としては、トリエチルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリン、N−メチルピペリジン、4−ジメチルアミノピリジン、ジイソプロピルエチルアミン、ルチジン、コリジン、ジアザビシクロウンデセン、ジアザビシクロノネン等の有機塩基、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等のアルカリ金属炭酸塩、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素セシウム等のアルカリ金属炭酸水素塩、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム等のアルカリ金属水酸化物、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化セシウム等のアルカリ金属ハロゲン化物、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム等のアルカリ金属水素化物、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム等のアルカリ金属水素化物、ナトリウムtert−ブトキシド、カリウムtert−ブトキシドのアルカリ金属アルコキシド等が挙げられる。好ましくは、炭酸カリウム、炭酸セシウムであり、より好ましくは炭酸カリウムである。
メチル化剤の使用量は、化合物(6)1モルに対して通常1〜5モルであり、好ましくは、1〜2モルである。
塩基の使用量は、化合物(6)1モルに対して通常1〜5モルであり、好ましくは1〜3モルである。
該反応の反応温度は通常−20〜150℃の範囲であり、好ましくは、−5〜20℃である。該反応の反応時間は通常0.1〜24時間の範囲である。
該反応は、1種類以上の金属又は金属塩を加えてもよい。金属及び金属塩としては、マグネシウム、アルミニウム、スカンジウム、チタン、バナジウム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ガリウム、ゲルマニウム、イットリウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、ルテニウム、ロジウム、銀、インジウム、スズ、アンチモン、ランタノイド、ハフニウム、タングステン、レニウム、イリジウム、白金、金、タリウム、ビスマスなどの金属単体及び、それらの硝酸塩、硫酸塩、ギ酸塩、酢酸塩、炭酸塩、ハロゲン化物、水酸化物、酸化物などが挙げられる。好ましくは、マグネシウム、アルミニウム、マンガン、鉄、ニッケル、銅、銀のハロゲン化物及び酸化物である。これらの化合物は通常、化合物(6)1モルに対して、0.001〜2モルの割合で用いられる。好ましくは、0.005〜0.2モルである。
該反応は、必要に応じて、相間移動触媒を用いてもよい。相間移動触媒としては、臭化テトラn−ブチルアンモニウム、塩化ベンジルトリエチルアンモニウム、塩化メチルトリブチルアンモニウム等の四級アンモニウム塩、塩化テトラn−ブチルホスホニウム等の四級ホスホニウム塩及び15−クラウン−5、18−クラウン−6等のクラウンエーテルが挙げられ、好ましくは、四級アンモニウム塩であり、より好ましくは、臭化テトラn−ブチルアンモニウム又は塩化メチルトリブチルアンモニウムである。相間移動触媒は、2種以上を用いてもよい。相間移動触媒の使用量は、化合物(6)1モルに対して、通常0.001〜1モルであり、好ましくは0.005〜0.1モルである。
反応に際して、溶媒、化合物(6)、メチル化剤、塩基、並びに金属、金属塩及び相間移動触媒からなる群より選ばれる1以上の化合物(以下、化合物(B)と記す。)を任意の順序で混合してもよく、全てを同時に加えてもよい。また、いずれかを組み合わせて同時に加えてもよいが、化合物(6)と溶媒と化合物(B)との混合物に塩基を加えてからメチル化剤を加えることが望ましい。化合物(B)を加えない場合は、化合物(6)と溶媒との混合物に塩基を加えてからメチル化剤を加えることが望ましい。化合物(B)、化合物(6)、メチル化剤、塩基は、一度に全て加えてもよいし、少しずつ加えてもよいが、少しずつ加えることが望ましい。
反応終了後は、反応混合物を有機溶媒で抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(7)を単離することができる。単離された化合物(7)は、クロマトグラフィ−、再結晶等によりさらに精製することもできる。上記後処理操作の一部分を行い、反応混合物をそのまま次の工程に使用してもよい。
化合物(6)とメチル化剤とを塩基の条件下で反応させることにより、化合物(7)を製造できる。
該反応に用いられる溶媒としては、例えば、n−ヘプタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ペンタン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、エチレングリコ−ルジメチルエ−テル、アニソール、メチルtert−ブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル等のエーテル類、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、テトラクロロエタン、クロロベンゼン、オルトジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチルピロリドン等の酸アミド類、酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類、水およびこれらの混合物が挙げられる。好ましくは、N,N−ジメチルホルムアミド、及びアセトンであり、より好ましくはアセトンである。
該反応に用いられるメチル化剤は、通常市販のものを用いることができる。具体的には、臭化メチル、ヨウ化メチル等のハロゲン化アルキル類、硫酸ジメチル等の硫酸ジアルキル類、p−トルエンスルホン酸メチル、メタンスルホン酸メチル等のアルキル硫酸エステル類またはアリール硫酸エステル類等があげられ、好ましくは硫酸ジメチルである。
該反応に用いられる塩基としては、トリエチルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリン、N−メチルピペリジン、4−ジメチルアミノピリジン、ジイソプロピルエチルアミン、ルチジン、コリジン、ジアザビシクロウンデセン、ジアザビシクロノネン等の有機塩基、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等のアルカリ金属炭酸塩、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素セシウム等のアルカリ金属炭酸水素塩、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム等のアルカリ金属水酸化物、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化セシウム等のアルカリ金属ハロゲン化物、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム等のアルカリ金属水素化物、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム等のアルカリ金属水素化物、ナトリウムtert−ブトキシド、カリウムtert−ブトキシドのアルカリ金属アルコキシド等が挙げられる。好ましくは、炭酸カリウム、炭酸セシウムであり、より好ましくは炭酸カリウムである。
メチル化剤の使用量は、化合物(6)1モルに対して通常1〜5モルであり、好ましくは、1〜2モルである。
塩基の使用量は、化合物(6)1モルに対して通常1〜5モルであり、好ましくは1〜3モルである。
該反応の反応温度は通常−20〜150℃の範囲であり、好ましくは、−5〜20℃である。該反応の反応時間は通常0.1〜24時間の範囲である。
該反応は、1種類以上の金属又は金属塩を加えてもよい。金属及び金属塩としては、マグネシウム、アルミニウム、スカンジウム、チタン、バナジウム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ガリウム、ゲルマニウム、イットリウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、ルテニウム、ロジウム、銀、インジウム、スズ、アンチモン、ランタノイド、ハフニウム、タングステン、レニウム、イリジウム、白金、金、タリウム、ビスマスなどの金属単体及び、それらの硝酸塩、硫酸塩、ギ酸塩、酢酸塩、炭酸塩、ハロゲン化物、水酸化物、酸化物などが挙げられる。好ましくは、マグネシウム、アルミニウム、マンガン、鉄、ニッケル、銅、銀のハロゲン化物及び酸化物である。これらの化合物は通常、化合物(6)1モルに対して、0.001〜2モルの割合で用いられる。好ましくは、0.005〜0.2モルである。
該反応は、必要に応じて、相間移動触媒を用いてもよい。相間移動触媒としては、臭化テトラn−ブチルアンモニウム、塩化ベンジルトリエチルアンモニウム、塩化メチルトリブチルアンモニウム等の四級アンモニウム塩、塩化テトラn−ブチルホスホニウム等の四級ホスホニウム塩及び15−クラウン−5、18−クラウン−6等のクラウンエーテルが挙げられ、好ましくは、四級アンモニウム塩であり、より好ましくは、臭化テトラn−ブチルアンモニウム又は塩化メチルトリブチルアンモニウムである。相間移動触媒は、2種以上を用いてもよい。相間移動触媒の使用量は、化合物(6)1モルに対して、通常0.001〜1モルであり、好ましくは0.005〜0.1モルである。
反応に際して、溶媒、化合物(6)、メチル化剤、塩基、並びに金属、金属塩及び相間移動触媒からなる群より選ばれる1以上の化合物(以下、化合物(B)と記す。)を任意の順序で混合してもよく、全てを同時に加えてもよい。また、いずれかを組み合わせて同時に加えてもよいが、化合物(6)と溶媒と化合物(B)との混合物に塩基を加えてからメチル化剤を加えることが望ましい。化合物(B)を加えない場合は、化合物(6)と溶媒との混合物に塩基を加えてからメチル化剤を加えることが望ましい。化合物(B)、化合物(6)、メチル化剤、塩基は、一度に全て加えてもよいし、少しずつ加えてもよいが、少しずつ加えることが望ましい。
反応終了後は、反応混合物を有機溶媒で抽出し、有機層を乾燥、濃縮する等の後処理操作を行うことにより、化合物(7)を単離することができる。単離された化合物(7)は、クロマトグラフィ−、再結晶等によりさらに精製することもできる。上記後処理操作の一部分を行い、反応混合物をそのまま次の工程に使用してもよい。
次に、化合物(8)の製造方法について説明する。
化合物(8)としては、1−(2−フルオロメチル−3−メチルフェニル)−4−メチル−1,4−ジヒドロテトラゾール−5−オン、1−(2−クロロメチル−3−メチルフェニル)−4−メチル−1,4−ジヒドロテトラゾール−5−オン、1−(2−ブロモメチル−3−メチルフェニル)−4−メチル−1,4−ジヒドロテトラゾール−5−オン、1−(2−ヨウ化メチル−3−メチルフェニル)−4−メチル−1,4−ジヒドロテトラゾール−5−オンが挙げられ、好ましくは、1−(2−クロロメチル−3−メチルフェニル)−4−メチル−1,4−ジヒドロテトラゾール−5−オン、及び1−(2−ブロモメチル−3−メチルフェニル)−4−メチル−1,4−ジヒドロテトラゾール−5−オンであり、より好ましくは、1−(2−ブロモメチル−3−メチルフェニル)−4−メチル−1,4−ジヒドロテトラゾール−5−オンである。
化合物(7)とハロゲン化剤と反応させることで、化合物(8)を製造することができる。
該反応に用いられる溶媒としては、例えば、n−ヘプタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ペンタン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の炭化水素類、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、テトラクロロエタン、クロロベンゼン、オルトジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸等の有機酸類、水およびこれらの混合物が挙げられる。好ましくは、キシレン、エチルベンゼン、酢酸であり、より好ましくはキシレンもしくはエチルベンゼンと酢酸との混合物である。
該反応に用いられるハロゲン化剤としては、例えば、塩化水素、臭化水素、ヨウ化水素が挙げられる。ハロゲン化剤は、水溶液であってもよいし、上記溶媒に溶解させた溶液であってもよいし、ガスであってもよい。好ましくは、塩化水素の水溶液、塩化水素の酢酸溶液、塩化水素のキシレン溶液、臭化水素の水溶液、臭化水素の酢酸溶液、及び臭化水素のキシレン溶液であり、より好ましくは、臭化水素の酢酸溶液である。
該反応に用いられるハロゲン化剤の量は、化合物(7)1モルに対して、通常1〜5モル、好ましくは、1〜3モルである。
該反応の反応温度は通常−20〜150℃、好ましくは、20〜50℃である。
該反応の反応時間は通常0.1〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を洗浄、抽出、濃縮、ろ過、乾燥等の後処理操作を行うことにより、化合物(8)を単離することができる。洗浄や抽出には、水を用いて洗浄してもよいし、塩酸や硫酸等の酸性水溶液を用いて洗浄してもよいし、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム水溶液などのアルカリ性水溶液を用いて洗浄してもよい。単離された化合物(8)は、クロマトグラフィ−、再結晶等によりさらに精製することもできる。上記後処理操作の一部分を行い、反応混合物をそのまま次の工程に使用してもよい。
化合物(8)としては、1−(2−フルオロメチル−3−メチルフェニル)−4−メチル−1,4−ジヒドロテトラゾール−5−オン、1−(2−クロロメチル−3−メチルフェニル)−4−メチル−1,4−ジヒドロテトラゾール−5−オン、1−(2−ブロモメチル−3−メチルフェニル)−4−メチル−1,4−ジヒドロテトラゾール−5−オン、1−(2−ヨウ化メチル−3−メチルフェニル)−4−メチル−1,4−ジヒドロテトラゾール−5−オンが挙げられ、好ましくは、1−(2−クロロメチル−3−メチルフェニル)−4−メチル−1,4−ジヒドロテトラゾール−5−オン、及び1−(2−ブロモメチル−3−メチルフェニル)−4−メチル−1,4−ジヒドロテトラゾール−5−オンであり、より好ましくは、1−(2−ブロモメチル−3−メチルフェニル)−4−メチル−1,4−ジヒドロテトラゾール−5−オンである。
化合物(7)とハロゲン化剤と反応させることで、化合物(8)を製造することができる。
該反応に用いられる溶媒としては、例えば、n−ヘプタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ペンタン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の炭化水素類、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、テトラクロロエタン、クロロベンゼン、オルトジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸等の有機酸類、水およびこれらの混合物が挙げられる。好ましくは、キシレン、エチルベンゼン、酢酸であり、より好ましくはキシレンもしくはエチルベンゼンと酢酸との混合物である。
該反応に用いられるハロゲン化剤としては、例えば、塩化水素、臭化水素、ヨウ化水素が挙げられる。ハロゲン化剤は、水溶液であってもよいし、上記溶媒に溶解させた溶液であってもよいし、ガスであってもよい。好ましくは、塩化水素の水溶液、塩化水素の酢酸溶液、塩化水素のキシレン溶液、臭化水素の水溶液、臭化水素の酢酸溶液、及び臭化水素のキシレン溶液であり、より好ましくは、臭化水素の酢酸溶液である。
該反応に用いられるハロゲン化剤の量は、化合物(7)1モルに対して、通常1〜5モル、好ましくは、1〜3モルである。
該反応の反応温度は通常−20〜150℃、好ましくは、20〜50℃である。
該反応の反応時間は通常0.1〜24時間の範囲である。
反応終了後は、反応混合物を洗浄、抽出、濃縮、ろ過、乾燥等の後処理操作を行うことにより、化合物(8)を単離することができる。洗浄や抽出には、水を用いて洗浄してもよいし、塩酸や硫酸等の酸性水溶液を用いて洗浄してもよいし、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム水溶液などのアルカリ性水溶液を用いて洗浄してもよい。単離された化合物(8)は、クロマトグラフィ−、再結晶等によりさらに精製することもできる。上記後処理操作の一部分を行い、反応混合物をそのまま次の工程に使用してもよい。
最後に、化合物(1)の製造方法について説明する。
化合物(8)と化合物(9)とを塩基の存在下で反応させることにより化合物(1)を製造することができる。
化合物(9)は、例えば、特表2001−506244号に記載の方法にしたがって製造してもよい。
該反応は、通常溶媒中で行われる。
該反応に用いられる溶媒としては、例えば、n−ヘプタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ペンタン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、エチレングリコ−ルジメチルエ−テル、アニソール、メチルtert−ブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル等のエーテル類、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、テトラクロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチルピロリドン等の酸アミド類、酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類、水およびこれらの混合物が挙げられる。好ましくは、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンもしくはアセトニトリルとキシレンもしくはエチルベンゼンとの混合物であり、より好ましくは、N,N−ジメチルホルムアミドもしくはアセトンとキシレンもしくはエチルベンゼンとの混合物である。
該反応に用いられる塩基としては、トリエチルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリン、N−メチルピペリジン、4−ジメチルアミノピリジン、ジイソプロピルエチルアミン、ルチジン、コリジン、ジアザビシクロウンデセン、ジアザビシクロノネン等の有機塩基、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等のアルカリ金属炭酸塩、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素セシウム等のアルカリ金属炭酸水素塩、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム等のアルカリ金属水酸化物、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化セシウム等のアルカリ金属ハロゲン化物、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム等のアルカリ金属水素化物、ナトリウムtert−ブトキシド、カリウムtert−ブトキシドのアルカリ金属アルコキシド等が挙げられ、好ましくは、炭酸カリウム、炭酸セシウムであり、より好ましくは炭酸カリウムである。
化合物(9)の使用量は、化合物(8)1モルに対して、通常0.9〜5モルの割合であり、好ましくは、0.9〜1.5モルであり、より好ましくは、1.0〜1.2モルである。塩基は、通常0.1〜10モルの割合で用いられ、好ましくは1〜3モルである。
反応温度は通常−20〜150℃、好ましくは、20〜60℃である。
該反応の反応時間は通常0.1〜24時間の範囲である。
該反応は、1種類以上の金属又は金属塩を加えて反応を実施してもよい。金属及び金属塩としては、マグネシウム、アルミニウム、スカンジウム、チタン、バナジウム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ガリウム、ゲルマニウム、イットリウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、ルテニウム、ロジウム、銀、インジウム、スズ、アンチモン、ランタノイド、ハフニウム、タングステン、レニウム、イリジウム、白金、金、タリウム、ビスマスなどの金属単体及び、それらの硝酸塩、硫酸塩、ギ酸塩、酢酸塩、炭酸塩、ハロゲン化物、水酸化物、酸化物などが挙げられる。好ましくは、マグネシウム、アルミニウム、マンガン、鉄、ニッケル、銅、銀のハロゲン化物及び酸化物である。これらの化合物は、化合物(8)1モルに対して、通常0.001〜2モルの割合で用いられる。
必要に応じて、相間移動触媒を用いて反応を実施してもよく、相間移動触媒としては、臭化テトラn−ブチルアンモニウム、塩化ベンジルトリエチルアンモニウム、塩化メチルトリブチルアンモニウム等の四級アンモニウム塩、塩化テトラn−ブチルホスホニウム等の四級ホスホニウム塩及び15−クラウン−5、18−クラウン−6等のクラウンエーテルが挙げられ、好ましくは、四級アンモニウム塩であり、より好ましくは、臭化テトラn−ブチルアンモニウム又は塩化メチルトリブチルアンモニウムである。相間移動触媒は、2種以上を用いてもよい。相間移動触媒の使用量は、化合物(8)1モルに対して、0.001〜1モルである。
反応に際して、溶媒、化合物(8)、化合物(9)、塩基、並びに金属、金属塩及び相間移動触媒からなる群より選ばれる1以上の化合物(以下、化合物(C)と記す。)を任意の順序で混合してもよく、全てを同時に加えてもよい。また、いずれかを組み合わせて同時に加えてもよいが、塩基と溶媒と化合物(C)との混合物に、化合物(8)及び化合物(9)を同時に加えることが好ましい。化合物(C)を加えない場合は、塩基と溶媒との混合物に、化合物(8)及び化合物(9)を同時に加えることが好ましい。化合物(8)、化合物(9)、塩基、化合物(C)は、一度に全て加えてもよいし、少しずつ加えてもよいが、少しずつ加えることが好ましい。また、塩基と溶媒と化合物(C)との混合物に、化合物(8)及び化合物(9)を同時に少しずつ加えることさらに好ましい。化合物(8)及び化合物(9)は、溶媒との混合物であってもよい。この際の溶媒としては、上記の溶媒が挙げられる。好ましくは、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトニトリル、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、及びキシレンとエチルベンゼンとの混合物であり、より好ましくは、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、及びキシレンとエチルベンゼンとの混合物である。
本反応においては、式(10)
で表される化合物(以下、化合物(10)と記す。)が副生することから、反応収率を向上させるためには、上記の好ましい条件で製造することが望ましい。
反応終了後は、反応混合物を洗浄、抽出、ろ過、乾燥、濃縮等の後処理操作を行うことにより、化合物(7)を単離することができる。洗浄には、塩酸や硫酸等の酸性水溶液を用いてもよいし、水酸化ナトリウム水溶液、炭酸水素ナトリウム水溶液などのアルカリ性水溶液を用いてもよい。単離された化合物(7)は、クロマトグラフィ−、再結晶等によりさらに精製することもできる。
化合物(8)と化合物(9)とを塩基の存在下で反応させることにより化合物(1)を製造することができる。
化合物(9)は、例えば、特表2001−506244号に記載の方法にしたがって製造してもよい。
該反応は、通常溶媒中で行われる。
該反応に用いられる溶媒としては、例えば、n−ヘプタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ペンタン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、エチレングリコ−ルジメチルエ−テル、アニソール、メチルtert−ブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル等のエーテル類、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、テトラクロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチルピロリドン等の酸アミド類、酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類、水およびこれらの混合物が挙げられる。好ましくは、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンもしくはアセトニトリルとキシレンもしくはエチルベンゼンとの混合物であり、より好ましくは、N,N−ジメチルホルムアミドもしくはアセトンとキシレンもしくはエチルベンゼンとの混合物である。
該反応に用いられる塩基としては、トリエチルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリン、N−メチルピペリジン、4−ジメチルアミノピリジン、ジイソプロピルエチルアミン、ルチジン、コリジン、ジアザビシクロウンデセン、ジアザビシクロノネン等の有機塩基、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等のアルカリ金属炭酸塩、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素セシウム等のアルカリ金属炭酸水素塩、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム等のアルカリ金属水酸化物、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化セシウム等のアルカリ金属ハロゲン化物、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム等のアルカリ金属水素化物、ナトリウムtert−ブトキシド、カリウムtert−ブトキシドのアルカリ金属アルコキシド等が挙げられ、好ましくは、炭酸カリウム、炭酸セシウムであり、より好ましくは炭酸カリウムである。
化合物(9)の使用量は、化合物(8)1モルに対して、通常0.9〜5モルの割合であり、好ましくは、0.9〜1.5モルであり、より好ましくは、1.0〜1.2モルである。塩基は、通常0.1〜10モルの割合で用いられ、好ましくは1〜3モルである。
反応温度は通常−20〜150℃、好ましくは、20〜60℃である。
該反応の反応時間は通常0.1〜24時間の範囲である。
該反応は、1種類以上の金属又は金属塩を加えて反応を実施してもよい。金属及び金属塩としては、マグネシウム、アルミニウム、スカンジウム、チタン、バナジウム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ガリウム、ゲルマニウム、イットリウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、ルテニウム、ロジウム、銀、インジウム、スズ、アンチモン、ランタノイド、ハフニウム、タングステン、レニウム、イリジウム、白金、金、タリウム、ビスマスなどの金属単体及び、それらの硝酸塩、硫酸塩、ギ酸塩、酢酸塩、炭酸塩、ハロゲン化物、水酸化物、酸化物などが挙げられる。好ましくは、マグネシウム、アルミニウム、マンガン、鉄、ニッケル、銅、銀のハロゲン化物及び酸化物である。これらの化合物は、化合物(8)1モルに対して、通常0.001〜2モルの割合で用いられる。
必要に応じて、相間移動触媒を用いて反応を実施してもよく、相間移動触媒としては、臭化テトラn−ブチルアンモニウム、塩化ベンジルトリエチルアンモニウム、塩化メチルトリブチルアンモニウム等の四級アンモニウム塩、塩化テトラn−ブチルホスホニウム等の四級ホスホニウム塩及び15−クラウン−5、18−クラウン−6等のクラウンエーテルが挙げられ、好ましくは、四級アンモニウム塩であり、より好ましくは、臭化テトラn−ブチルアンモニウム又は塩化メチルトリブチルアンモニウムである。相間移動触媒は、2種以上を用いてもよい。相間移動触媒の使用量は、化合物(8)1モルに対して、0.001〜1モルである。
反応に際して、溶媒、化合物(8)、化合物(9)、塩基、並びに金属、金属塩及び相間移動触媒からなる群より選ばれる1以上の化合物(以下、化合物(C)と記す。)を任意の順序で混合してもよく、全てを同時に加えてもよい。また、いずれかを組み合わせて同時に加えてもよいが、塩基と溶媒と化合物(C)との混合物に、化合物(8)及び化合物(9)を同時に加えることが好ましい。化合物(C)を加えない場合は、塩基と溶媒との混合物に、化合物(8)及び化合物(9)を同時に加えることが好ましい。化合物(8)、化合物(9)、塩基、化合物(C)は、一度に全て加えてもよいし、少しずつ加えてもよいが、少しずつ加えることが好ましい。また、塩基と溶媒と化合物(C)との混合物に、化合物(8)及び化合物(9)を同時に少しずつ加えることさらに好ましい。化合物(8)及び化合物(9)は、溶媒との混合物であってもよい。この際の溶媒としては、上記の溶媒が挙げられる。好ましくは、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトニトリル、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、及びキシレンとエチルベンゼンとの混合物であり、より好ましくは、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、及びキシレンとエチルベンゼンとの混合物である。
本反応においては、式(10)
で表される化合物(以下、化合物(10)と記す。)が副生することから、反応収率を向上させるためには、上記の好ましい条件で製造することが望ましい。
反応終了後は、反応混合物を洗浄、抽出、ろ過、乾燥、濃縮等の後処理操作を行うことにより、化合物(7)を単離することができる。洗浄には、塩酸や硫酸等の酸性水溶液を用いてもよいし、水酸化ナトリウム水溶液、炭酸水素ナトリウム水溶液などのアルカリ性水溶液を用いてもよい。単離された化合物(7)は、クロマトグラフィ−、再結晶等によりさらに精製することもできる。
次に本発明についての実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの例のみに限定されるものではない。
実施例1
窒素雰囲気下、化合物(2)0.132モルとブロモトリクロロメタン1.3gとメタノール8.4gとを混合し、内温63℃に保温後、ブロモトリクロロメタン 32.8g、及び28%ナトリウムメトキシド−メタノール溶液92.8gをそれぞれ同時に滴下を開始した。ブロモトリクロロメタンを6時間、28%ナトリウムメトキシド−メタノール溶液を7時間かけて滴下した。50℃に冷却後、水を加えて減圧留去し、得られた濃縮物にトルエンを加えて分液した。再度、有機層を水で洗浄し分液した後に、得られた有機層を減圧蒸留して化合物(3)のトルエン溶液を70.5g得た。液体クロマトグラフィー内部標準法より算出した収率は、93.9%であった。
窒素雰囲気下、化合物(2)0.132モルとブロモトリクロロメタン1.3gとメタノール8.4gとを混合し、内温63℃に保温後、ブロモトリクロロメタン 32.8g、及び28%ナトリウムメトキシド−メタノール溶液92.8gをそれぞれ同時に滴下を開始した。ブロモトリクロロメタンを6時間、28%ナトリウムメトキシド−メタノール溶液を7時間かけて滴下した。50℃に冷却後、水を加えて減圧留去し、得られた濃縮物にトルエンを加えて分液した。再度、有機層を水で洗浄し分液した後に、得られた有機層を減圧蒸留して化合物(3)のトルエン溶液を70.5g得た。液体クロマトグラフィー内部標準法より算出した収率は、93.9%であった。
実施例2
化合物(3)0.0561モルとメタノール 36.7gと5%パラジウム−炭素75.4mg(含水率56.9%)と水酸化ナトリウム22.2mgとを混合した。反応溶液を水素で加圧し内温40℃で反応させた。水素の吸収が停止したことを確認し、反応溶液を濾過後、得られた濾液を減圧濃縮して化合物(4)のトルエン溶液を9.4g得た。ガスクロマトグラフィー内部標準法より算出した収率は、99.3%であった。
化合物(3)0.0561モルとメタノール 36.7gと5%パラジウム−炭素75.4mg(含水率56.9%)と水酸化ナトリウム22.2mgとを混合した。反応溶液を水素で加圧し内温40℃で反応させた。水素の吸収が停止したことを確認し、反応溶液を濾過後、得られた濾液を減圧濃縮して化合物(4)のトルエン溶液を9.4g得た。ガスクロマトグラフィー内部標準法より算出した収率は、99.3%であった。
実施例3
窒素雰囲気下、トリホスゲン31.4gをクロロベンゼン195mLに溶解し、冷却した。化合物(4)0.265モルを滴下した。滴下終了後1.5時間攪拌した。得られた混合物にトリエチルアミン64.2gとクロロベンゼン40mLの混合物を滴下し、さらに3時間撹拌した。得られた反応混合物を高速液体クロマトグラフィーで分析した結果、化合物(5)は45.7g(収率97.4%)含まれていた。
得られた混合物を窒素雰囲気下で濾過し、濾過物をクロロベンゼンで洗浄した。ろ液を減圧濃縮し、化合物(5)44.4g(収率94.7%)得た。
窒素雰囲気下、トリホスゲン31.4gをクロロベンゼン195mLに溶解し、冷却した。化合物(4)0.265モルを滴下した。滴下終了後1.5時間攪拌した。得られた混合物にトリエチルアミン64.2gとクロロベンゼン40mLの混合物を滴下し、さらに3時間撹拌した。得られた反応混合物を高速液体クロマトグラフィーで分析した結果、化合物(5)は45.7g(収率97.4%)含まれていた。
得られた混合物を窒素雰囲気下で濾過し、濾過物をクロロベンゼンで洗浄した。ろ液を減圧濃縮し、化合物(5)44.4g(収率94.7%)得た。
実施例4
窒素雰囲気下、N,N−ジメチルホルムアミド29.5gに20℃で、塩化アルミニウム2.2gを加え攪拌した後、アジ化ナトリウム8.1gを加え同温でさらに攪拌した。この混合物を70℃に昇温し、化合物(5)0.083モルgを滴下した。3時間後に45℃まで冷却し、亜硝酸ナトリウム水溶液と塩酸とを順次滴下し、室温まで冷却した後にさらに塩酸を加えた。この混合物に水を加えて3℃まで冷却した後濾過し、残渣を水で洗浄し、化合物(6)17.7gを得た(収率95%)。
窒素雰囲気下、N,N−ジメチルホルムアミド29.5gに20℃で、塩化アルミニウム2.2gを加え攪拌した後、アジ化ナトリウム8.1gを加え同温でさらに攪拌した。この混合物を70℃に昇温し、化合物(5)0.083モルgを滴下した。3時間後に45℃まで冷却し、亜硝酸ナトリウム水溶液と塩酸とを順次滴下し、室温まで冷却した後にさらに塩酸を加えた。この混合物に水を加えて3℃まで冷却した後濾過し、残渣を水で洗浄し、化合物(6)17.7gを得た(収率95%)。
実施例5
窒素雰囲気下、化合物(6)0.114モル、炭酸カリウム31.4g、及びアセトン100.1gを混合し10℃に冷却した後、ジメチル硫酸22.6gを滴下した。22時間撹拌後、得られた反応混合物における化合物(7)の反応収率は95.2%であった。
反応混合物にキシレンを加えた後にアセトンを留去し、70℃にて、水酸化ナトリウム水溶液及び水で洗浄した後、還流脱水により有機層から水を除去した。得られた化合物(7)のキシレン溶液(化合物(7)1重量部に対して2重量部のキシレンを使用)を徐冷し、n−ヘプタン51.0gを滴下した後に、さらに徐冷することで、結晶を析出させた。冷却下、得られたスラリーを濾過し、結晶をキシレンとn−ヘプタンとの混合溶媒で洗浄した後に、乾燥することで、化合物(7)24.6gを得た。高速液体クロマトグラフィー内部標準法より算出した収率は、87.6%であった。
窒素雰囲気下、化合物(6)0.114モル、炭酸カリウム31.4g、及びアセトン100.1gを混合し10℃に冷却した後、ジメチル硫酸22.6gを滴下した。22時間撹拌後、得られた反応混合物における化合物(7)の反応収率は95.2%であった。
反応混合物にキシレンを加えた後にアセトンを留去し、70℃にて、水酸化ナトリウム水溶液及び水で洗浄した後、還流脱水により有機層から水を除去した。得られた化合物(7)のキシレン溶液(化合物(7)1重量部に対して2重量部のキシレンを使用)を徐冷し、n−ヘプタン51.0gを滴下した後に、さらに徐冷することで、結晶を析出させた。冷却下、得られたスラリーを濾過し、結晶をキシレンとn−ヘプタンとの混合溶媒で洗浄した後に、乾燥することで、化合物(7)24.6gを得た。高速液体クロマトグラフィー内部標準法より算出した収率は、87.6%であった。
実施例6
実施例5と同様にして、還流脱水まで実施して製造した化合物(7)のキシレン溶液(化合物(7)11.4g、キシレン30.8g含有)を徐冷し、n−ヘプタン14.8gを滴下した後に、さらに徐冷することで、結晶を析出させた。冷却下、得られたスラリーを濾過し、結晶をキシレンとn−ヘプタンとの混合溶媒で洗浄した後に、乾燥することで、化合物(7)11.0gを得た。高速液体クロマトグラフィー内部標準法より算出した収率は、84.5%であった。
実施例5と同様にして、還流脱水まで実施して製造した化合物(7)のキシレン溶液(化合物(7)11.4g、キシレン30.8g含有)を徐冷し、n−ヘプタン14.8gを滴下した後に、さらに徐冷することで、結晶を析出させた。冷却下、得られたスラリーを濾過し、結晶をキシレンとn−ヘプタンとの混合溶媒で洗浄した後に、乾燥することで、化合物(7)11.0gを得た。高速液体クロマトグラフィー内部標準法より算出した収率は、84.5%であった。
実施例7
窒素雰囲気下、化合物(7)0.596モルとキシレン420.2gとを混合した後に、40℃で33%臭化水素酢酸溶液263.9gを滴下した。その後、反応混合液を水及び炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した後に、得られた有機層を濃縮後、化合物(8)のキシレン溶液277.7gを得た。高速液体クロマトグラフィー内部標準法より算出した収率は、99.7%であった。
窒素雰囲気下、化合物(7)0.596モルとキシレン420.2gとを混合した後に、40℃で33%臭化水素酢酸溶液263.9gを滴下した。その後、反応混合液を水及び炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した後に、得られた有機層を濃縮後、化合物(8)のキシレン溶液277.7gを得た。高速液体クロマトグラフィー内部標準法より算出した収率は、99.7%であった。
実施例8
窒素雰囲気下、炭酸カリウム124.4g、及びアセトン254.9gを混合し55℃に加熱した後に、化合物(9)のキシレン溶液(化合物(9)0.413モルとキシレン135.3gとを混合した溶液)と化合物(8)0.470モルを、各々、5時間かけて同時に加え、2時間撹拌した。得られた反応混合物を高速液体クロマトグラフィーで分析したところ、化合物(1)と化合物(10)との比率は、31:1であり、両化合物を合わせた収率は97.8%であった。
反応混合物にキシレンを加えた後にアセトンを留去し、80℃にて、水で洗浄した。さらに、水酸化ナトリウム水溶液及び水で洗浄した後に、有機層から還流脱水により水を除去した。得られた化合物(1)のキシレン溶液(化合物(1)1重量部に対して2.3重量部のキシレンを使用)を徐冷し、n−ヘプタン255.3gを滴下した後に、さらに徐冷することで、結晶を析出させた。冷却下、得られたスラリーを濾過し、キシレンとn−ヘプタンの混合溶媒で洗浄した後に、乾燥することで、化合物(1)150.5gを得た。高速液体クロマトグラフィー内部標準法より算出した収率は、88.3%であった。
窒素雰囲気下、炭酸カリウム124.4g、及びアセトン254.9gを混合し55℃に加熱した後に、化合物(9)のキシレン溶液(化合物(9)0.413モルとキシレン135.3gとを混合した溶液)と化合物(8)0.470モルを、各々、5時間かけて同時に加え、2時間撹拌した。得られた反応混合物を高速液体クロマトグラフィーで分析したところ、化合物(1)と化合物(10)との比率は、31:1であり、両化合物を合わせた収率は97.8%であった。
反応混合物にキシレンを加えた後にアセトンを留去し、80℃にて、水で洗浄した。さらに、水酸化ナトリウム水溶液及び水で洗浄した後に、有機層から還流脱水により水を除去した。得られた化合物(1)のキシレン溶液(化合物(1)1重量部に対して2.3重量部のキシレンを使用)を徐冷し、n−ヘプタン255.3gを滴下した後に、さらに徐冷することで、結晶を析出させた。冷却下、得られたスラリーを濾過し、キシレンとn−ヘプタンの混合溶媒で洗浄した後に、乾燥することで、化合物(1)150.5gを得た。高速液体クロマトグラフィー内部標準法より算出した収率は、88.3%であった。
実施例9
窒素雰囲気下、炭酸カリウム14.5g、アセトン29.6g及びキシレン14.8gを混合し55℃に加熱した後に、化合物(9)0.0549モル、及び化合物(8)0.0523モルを2.5時間かけて各々7回に分けて同時に加え、4.5時間撹拌した。得られた反応混合物を高速液体クロマトグラフィーで分析したところ、化合物(1)と化合物(10)との比率は、25:1であった。
窒素雰囲気下、炭酸カリウム14.5g、アセトン29.6g及びキシレン14.8gを混合し55℃に加熱した後に、化合物(9)0.0549モル、及び化合物(8)0.0523モルを2.5時間かけて各々7回に分けて同時に加え、4.5時間撹拌した。得られた反応混合物を高速液体クロマトグラフィーで分析したところ、化合物(1)と化合物(10)との比率は、25:1であった。
実施例10
窒素雰囲気下、化合物(9)2.2g、炭酸カリウム2.9g、アセトン6.0g及びキシレン3.0gを混合し、56℃に加熱した後に化合物(8)3.0gを一括で加え、8時間撹拌した。得られた反応混合物を高速液体クロマトグラフィーで分析したところ、化合物(1)と化合物(10)との比率は、16:1であり、両化合物を合わせた収率は97.3%であった。
窒素雰囲気下、化合物(9)2.2g、炭酸カリウム2.9g、アセトン6.0g及びキシレン3.0gを混合し、56℃に加熱した後に化合物(8)3.0gを一括で加え、8時間撹拌した。得られた反応混合物を高速液体クロマトグラフィーで分析したところ、化合物(1)と化合物(10)との比率は、16:1であり、両化合物を合わせた収率は97.3%であった。
実施例11
窒素雰囲気下、化合物(1)35.0g(含量69.4%)にキシレン54.8gを加え、80℃で加熱溶解させた後に、徐冷することで結晶を析出させた。冷却下、得られたスラリーを濾過し、結晶をキシレンとn−ヘプタンとの混合溶媒で洗浄した後に、乾燥することで、化合物(1)22.4gを得た。高速液体クロマトグラフィー内部標準法より算出した収率は、83.4%であった。
窒素雰囲気下、化合物(1)35.0g(含量69.4%)にキシレン54.8gを加え、80℃で加熱溶解させた後に、徐冷することで結晶を析出させた。冷却下、得られたスラリーを濾過し、結晶をキシレンとn−ヘプタンとの混合溶媒で洗浄した後に、乾燥することで、化合物(1)22.4gを得た。高速液体クロマトグラフィー内部標準法より算出した収率は、83.4%であった。
得られた化合物(1)について、下記に示す測定条件によるXRD測定及び熱分析(DSC)を行った。代表的なピークが与える回折角2θと特徴的なピークの値を[表1]にそれぞれ示す。
(XRD測定)
装置:Rigaku SmartLab
X線出力:CuKα、45kV、200mA
サンプリング幅:0.02°
走査範囲:0°〜50°
(熱分析(DSC))
装置:Q100 differential scanning calorimeter(TA instruments)
雰囲気:窒素
ガス流量:40mL/min
昇温速度:15℃/min
(XRD測定)
装置:Rigaku SmartLab
X線出力:CuKα、45kV、200mA
サンプリング幅:0.02°
走査範囲:0°〜50°
(熱分析(DSC))
装置:Q100 differential scanning calorimeter(TA instruments)
雰囲気:窒素
ガス流量:40mL/min
昇温速度:15℃/min
Claims (1)
- 式(2)
で表される化合物をメトキシ化することで、式(3)
で表される化合物を得、次いで、得られた式(3)で表される化合物を還元することで、式(4)
で表される化合物を得、次いで、得られた式(4)で表される化合物をイソシアネート化することで、式(5)
で表される化合物を得、次いで、得られた式(5)で表される化合物を環化することで、式(6)
で表される化合物を得、次いで、得られた式(6)で表される化合物をメチル化することで、式(7)
で表される化合物を得、次いで、得られた式(7)で表される化合物をハロゲン化することで、式(8)
〔式中、Xはハロゲン原子を表す〕
で表される化合物を得、次いで、得られた式(8)で表される化合物と、式(9)
で表される化合物とを反応させることにより、式(1)
で表される化合物を製造する方法。
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