JP2016112248A - 断層画像生成システム及び画像処理装置 - Google Patents

断層画像生成システム及び画像処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】投影画像に含まれる金属等の高吸収体に起因して発生する断層画像上のアーチファクトを処理時間を考慮しながら精度よく低減できるようにする。【解決手段】断層画像生成システム100によれば、コンソール90の制御部91は、トモシンセシス撮影により取得された投影画像から放射線の高吸収体領域を抽出し、抽出した高吸収体領域の大きさ及び/又は形状の特徴量を算出し、算出した特徴量に基づいて、投影画像における高吸収体領域の画素を補間する際の補間方法を決定し、決定された補間方法で投影画像の高吸収体領域の補間を行う。そして、抽出した高吸収体領域のみの投影画像と、補間後の投影画像を別々に逆投影し、得られた2つの逆投影画像を合成して前記被写体の断層画像を生成する。【選択図】図4

Description

本発明は、断層画像生成システム及び画像処理装置に関する。
従来、医療の分野では、トモシンセシス撮影やCT(Computed Tomography)撮影によって被写体を放射線撮影し、得られた投影画像を再構成して被写体の断層画像を生成する技術が知られている。
しかしながら、被写体に金属等の放射線の吸収係数(質量吸収係数)の非常に高い高吸収体(以下、高吸収体と呼ぶ)が含まれると、断層画像上に、筋状のストリークアーチファクトや、ビームハードニングに起因して高吸収体の周囲が黒く潰れるアーチファクトが生じてしまう。
そこで、例えば、特許文献1には、FBP(Filtered Back Projection)法において投影画像から断層画像を再構成する際に、フィルター対象画素と周囲の画素との差分値と閾値との比較結果によってフィルターの形状を変えてFBP法による再構成を行うことでストリークアーチファクトを低減する技術が記載されている。FBP法においては高周波を増幅するフィルターで投影画像をフィルター処理してからバックプロジェクションを行うが、高吸収体を高周波を増幅するフィルターに通すとアーチファクトが目立つので、特許文献1では高吸収体に対してフィルターの形状を変えて高吸収物体には高周波を強めないようにしている。
また、特許文献2には、投影画像において金属領域の両端の境界値を用いて金属領域を補間し、FBP法により再構成を行うことが記載されている。
特開2013−144097号公報 特開2010−99114号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、閾値の大きさによってはストリークアーチファクトが低減しきれない場合がある。また、ビームハードニング起因のアーチファクトには効果がない。
また、特許文献2に記載の技術では、補間に金属領域の両端の情報しか用いていないため、補間が不自然になる可能性があり、精度よくアーチファクトを低減することができない。
本発明の課題は、投影画像に含まれる金属等の高吸収体に起因して発生する断層画像上のアーチファクトを処理時間を考慮しながら精度よく低減できるようにすることである。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、
被写体に放射線を照射する放射線源と、放射線を検出して電気信号を生成する放射線検出素子が二次元状に配置され、照射された放射線に応じた投影画像を取得する放射線検出器と、前記放射線源と前記放射線検出器の間に設けられ、被写体を保持する被写体台と、を備え、前記放射線源と前記放射線検出器との位置関係を変化させながら所定回数の前記投影画像の取得を行う撮影手段と、
前記撮影手段により取得された投影画像を用いて前記被写体の断層画像の生成を行う画像処理手段と、
を備える断層画像生成システムであって、
前記画像処理手段は、
前記撮影手段により取得された投影画像から放射線の高吸収体領域を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段により抽出された高吸収体領域の大きさ及び/又は形状の特徴量を算出する特徴量算出手段と、
前記特徴量算出手段により算出された特徴量に基づいて、前記投影画像における前記高吸収体領域の画素を補間する際の補間方法を決定する決定手段と、
前記決定手段により決定された補間方法で前記投影画像の前記高吸収体領域の補間を行う補間手段と、を備え、
前記高吸収体領域が補間された投影画像を用いて前記被写体の断層画像の生成を行う。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記画像処理手段は、前記抽出手段により抽出された高吸収体領域のみの投影画像と、前記補間手段による補間後の投影画像を別々に逆投影し、得られた2つの逆投影画像を合成して前記被写体の断層画像を生成する。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記画像処理手段は、
前記撮影手段により取得された投影画像に基づいて再構成処理を行って前記被写体の再構成画像を生成する再構成手段と、
前記再構成画像から放射線の高吸収体領域を抽出する第2の抽出手段と、
を備え、
前記補間手段による補間後の投影画像を逆投影した画像と、前記再構成画像から抽出された高吸収体領域の画像とを合成して前記被写体の断層画像を生成する。
請求項4に記載の発明は、
被写体に放射線を照射する放射線源と、放射線を検出して電気信号を生成する放射線検出素子が二次元状に配置され、照射された放射線に応じた投影画像を取得する放射線検出器と、前記放射線源と前記放射線検出器の間に設けられ、被写体を保持する被写体台と、を備え、前記放射線源と前記放射線検出器との位置関係を変化させながら所定回数の前記投影画像の取得を行う撮影手段と、
前記撮影手段により取得された投影画像を用いて前記被写体の断層画像の生成を行う画像処理手段と、
を備える断層画像生成システムであって、
前記画像処理手段は、
前記撮影手段により取得された投影画像に基づいて再構成処理を行って前記被写体の再構成画像を生成する再構成手段と、
前記再構成画像から放射線の高吸収体領域を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段により抽出された高吸収体領域の大きさ及び/又は形状の特徴量を算出する特徴量算出手段と、
前記特徴量算出手段により算出された特徴量に基づいて、前記再構成画像における前記高吸収体領域の画素を補間する際の補間方法を決定する決定手段と、
前記決定手段により決定された補間方法で前記再構成画像の前記高吸収体領域の補間を行う補間手段と、を備え、
前記高吸収体領域が補間された再構成画像を投影し、前記撮影手段により得られた投影画像の前記高吸収体領域の画素値を前記高吸収体領域が補間された再構成画像を投影した画像の前記高吸収体領域の画素値で置き換えた投影画像を用いて前記被写体の断層画像の生成を行う。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、
前記画像処理手段は、
前記再構成画像における高吸収体領域のみを投影して前記投影画像における高吸収体領域の位置を算出する算出手段を備え、
前記高吸収体領域が補間された再構成画像を投影し、前記撮影手段により得られた投影画像の前記算出手段により算出された高吸収体領域の位置の画素値を前記高吸収体領域が補間された再構成画像を投影した画像の前記高吸収体領域の画素値で置き換え、画素値の置き換え後の投影画像を逆投影し、得られた逆投影画像と、前記抽出手段により再構成画像から抽出された高吸収体領域の画像とを合成して前記被写体の断層画像を生成する。
請求項6に記載の発明は、
放射線源と放射線検出器との間に被写体を配置して前記放射線源と前記放射線検出器との位置関係を変化させながら所定回数の投影画像の取得を行うことにより取得された投影画像を用いて前記被写体の断層画像の生成を行う画像処理装置であって、
前記撮影手段により取得された投影画像から放射線の高吸収体領域を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段により抽出された高吸収体領域の大きさ及び/又は形状の特徴量を算出する特徴量算出手段と、
前記特徴量算出手段により算出された特徴量に基づいて、前記投影画像における前記高吸収体領域の画素を補間する際の補間方法を決定する決定手段と、
前記決定手段により決定された補間方法で前記投影画像の前記高吸収体領域の補間を行う補間手段と、を備え、
前記高吸収体領域が補間された投影画像を用いて前記被写体の断層画像の生成を行う。
請求項7に記載の発明は、
放射線源と放射線検出器との間に被写体を配置して前記放射線源と前記放射線検出器との位置関係を変化させながら所定回数の投影画像の取得を行うことにより取得された投影画像を用いて前記被写体の断層画像の生成を行う画像処理装置であって、
前記撮影手段により取得された投影画像に再構成処理を施して再構成画像を生成する再構成手段と、
前記再構成画像から放射線の高吸収体領域を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段により抽出された高吸収体領域の大きさ及び/又は形状の特徴量を算出する特徴量算出手段と、
前記特徴量算出手段により算出された特徴量に基づいて、前記再構成画像における前記高吸収体領域の画素を補間する際の補間方法を決定する決定手段と、
前記決定手段により決定された補間方法で前記再構成画像の前記高吸収体領域の補間を行う補間手段と、を備え、
前記高吸収体領域が補間された再構成画像を投影し、前記撮影手段により得られた投影画像の前記高吸収体領域の画素値を前記高吸収体領域が補間された再構成画像を投影した画像の前記高吸収体領域の画素値で置き換えた投影画像を用いて前記被写体の断層画像の生成を行う。
本発明によれば、投影画像に含まれる金属等の高吸収体に起因して起こる断層画像上のアーチファクトを処理時間を考慮しながら精度よく低減することが可能となる。
本実施形態に係る断層画像生成システムの全体構成を示す図である。 トモシンセシス撮影を説明するための図である。 図1のコンソールの機能的構成を示すブロック図である。 図3の制御部により実行される断層画像生成処理Aを示すフローチャートである。 高吸収体領域を含む投影画像の一例である。 図5に示す投影画像から高吸収体領域のみが抽出された投影画像の一例である。 Image Inpaintingで補間することが好ましい画像の一例である。 線形補間等の、処理時間が短い補間方法が好ましい画像の例である。 図5の高吸収体領域が補間された投影画像の一例である。 (a)は、図5に示す投影画像をそのまま再構成することにより生成された断層画像、(b)は、図5に示す投影画像に上述の断層画像生成処理Aを施すことによって生成された断層画像の一例である。 図3の制御部により実行される断層画像生成処理Bを示すフローチャートである。 図3の制御部により実行される断層画像生成処理Cを示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して本発明に係る好適な実施形態を詳細に説明する。なお、本発明は、図示例に限定されるものではない。
<第1の実施形態>
[断層画像生成システム100の構成]
まず、本発明の第1の実施形態に係る断層画像生成システム100の概略構成について説明する。断層画像生成システム100は、被写体H(人体の部位)をトモシンセシス撮影することにより得られた投影画像を用いて被写体Hの断層画像を生成するシステムである。図1に、本実施形態に係る断層画像生成システム100の概略構成を示す。図1に示すように、断層画像生成システム100は、主に、放射線撮影装置1やコンソール90等で構成されている。
なお、以下の説明において、被写体台54の長手方向(被写体台54に配置された被写体Hの体軸方向)をy軸方向、撮影面(放射線が照射される面)においてy軸方向と直交する方向をx軸方向、放射線照射方向(被写体Hの厚さ方向)をz軸方向として説明する。
断層画像生成システム100は、撮影室101aや前室(操作室等ともいう。)101bの内外に設けられるようになっている。撮影室101a内には、放射線撮影装置1の撮影台50、放射線源61等が設けられている。また、撮影室101a内には、放射線検出器Fと後述するコンソール90との間の無線通信を中継するためのアクセスポイントAP等も設けられている。
また、前室101bには、放射線照射装置60の操作卓62や曝射スイッチ63等が設けられている。また、図1では、制御BOX80やコンソール90等が前室101bの外に設けられている場合が示されているが、それらを前室101b内等に設けることも可能である。
撮影手段としての放射線撮影装置1は、図1に示すように、放射線検出器Fと、放射線検出器F及び被写体Hを保持する撮影台50と、放射線照射装置60と、を備えて構成されている。なお、図1においては、一例として、臥位で被写体Hを撮影する放射線撮影装置1を側面から見た図を示している。
放射線検出器Fは、FPD(Flat Panel Detector)等の半導体イメージセンサーによ
り構成される。FPDは、例えば、ガラス基板等を有しており、基板上の所定位置に、放射線源61から照射されて少なくとも被写体Hを透過した放射線(X線)をその強度に応じて検出し、検出した放射線を電気信号に変換して蓄積する複数の検出素子(画素)がマトリックス状に配列されている。各画素は、例えばTFT(Thin Film Transistor)等のスイッチング部を備えて構成されており、当該各画素に蓄積された電気信号の読み取りをスイッチング部によりスイッチングしていき、放射線検出器Fに蓄積された電気信号を読み取ることにより、被写体Hの投影画像を取得する。なお、FPDには放射線をシンチレーターを介して光電変換素子により電気信号に変換する間接変換型、放射線を直接的に電気信号に変換する直接変換型があるが、何れを用いてもよい。
投影画像の各画素の値(信号値)は、放射線検出器Fに到達した放射線強度を電気信号に変換した値、即ち、放射線検出器Fに到達した放射線強度に相関する値であり、到達した放射線強度が高いほど信号値は大きくなる。また、本実施形態においては、投影画像の信号値が大きいほど黒く(高い濃度で)描出される。
放射線検出器Fは、ネットワークN1及び制御BOX80を介してコンソール90と通信を行う機能、アクセスポイントAPを介してコンソール90と通信を行うための無線通信機能を備えている。
撮影台50は、検出器装填部51、装填部支持部52、搬送装置53、被写体台54等を備えて構成されている。
検出器装填部51は、放射線検出器Fを保持する。
装填部支持部52は、被写体台54の被写体Hを載置する面とは反対の面の側に、被写体台54の長手方向(被写体Hの体軸方向。y軸方向。)に移動可能に設けられ、検出器装填部51を支持する。
搬送装置53は、図示を省略するが、例えば、駆動モーター等を備え、駆動モーターの回転力をラックアンドピニオンで装填部支持部52に伝えて、装填部支持部52を被写体台54の長手方向(y軸方向)に移動させる。なお、搬送装置53は、装填部支持部52を被写体台54の長手方向に移動させることができるものであれば、どのような構成や機構等でも採用することが可能であり、上記のラックアンドピニオンを用いた構成等に限定されない。例えばアクチュエーター等の直線的な動きを装填部支持部52に伝達して装填部支持部52を移動させるように構成することも可能である。
被写体台54は、放射線源61の放射線照射方向に設けられた被写体Hを支持する台であり、アクリル板等の樹脂性の板や、カーボン板等の無機材料からなる板、或いは金属板等で構成されている。被写体台54には、被写体台54の長手方向(y軸方向)に沿って装填部支持部52を移動させるためのガイド(図示せず)が設けられている。
放射線照射装置60は、被写体Hを介して放射線検出器Fに放射線を照射する放射線源61と、放射線技師等の撮影者が管電流や管電圧、照射時間等の撮影条件を設定可能な操作卓62と、撮影者が操作して放射線源61からの放射線の照射を指示する曝射スイッチ63と、放射線源61を被写体台54における被写体Hの体軸方向に沿って(y軸方向に)移動させるとともに、移動させた位置で放射線源61から照射する放射線が放射線検出器Fに照射されるように放射線源61の照射角度をその位置によって傾ける放射線源移動機構64等を備えて構成されている。放射線照射装置60は、制御BOX80を介してコンソール90から、又は操作卓62により撮影条件が設定され、曝射スイッチ63が押下されると、曝射スイッチ63の押下信号をコンソール90に送信し、コンソール90からの制御信号に基づいて、設定された撮影条件で放射線源移動機構64により放射線源61を移動させつつ放射線源61に放射線を照射させる。
また、放射線源61の放射線照射方向には、放射線源61から照射された放射線の照射領域を制限するコリメーター75が設けられている。
本実施形態では、放射線照射装置60の放射線源61として、被写体Hや放射線検出器Fに向けて放射線を円錐状に照射する放射線源、すなわちいわゆるコーンビームを照射する放射線源が用いられているが、放射線源61を支点として扇のように略平面状に拡がる放射線(すなわちいわゆるファンビーム)を照射する放射線源を用いるように構成することも可能である。ファンビームを照射する放射線源を用いる場合には、当該一定方向にファンビームが拡がるように放射線源から放射線が照射される。
放射線源移動機構64と搬送装置53は、後述する制御BOX80を介してコンソール90から送信される制御信号に応じて、互いに同期して、放射線源61と装填部支持部52とを回転中心O(図2参照)を中心として被写体台54に沿って(即ち、y軸方向に)互いに反対方向に移動させることにより、図2に示すように、放射線源61と放射線検出器Fとを互いに反対方向に移動させる。
上記構成の放射線撮影装置1は、放射線源61と放射線検出器Fとが同期して予め定められた撮影スタート位置から終了位置に反対方向に移動する間に、所定回数(複数回)のトモシンセシス撮影を行い、撮影ごとに放射線検出器Fで投影画像を取得するように構成されている。このとき、放射線源61の光軸が放射線検出器Fの中央に照射されるように構成されている。
その際、例えば、放射線源61から放射線を途切れることなく連続的に照射し、その間に放射線検出器Fが所定回数の投影画像の取得処理を行うように構成することが可能である。或いは、放射線源61から放射線を所定回数照射(パルス照射)して、放射線が照射されるごとに放射線検出器Fで投影画像を取得するように構成してもよい。
なお、放射線検出器Fは、投影画像を取得するごとに、制御BOX80を介して画像処理装置としてのコンソール90に取得した投影画像を送信するように構成してもよく、また、取得した各投影画像を一旦図示しない記憶部に保存しておき、所定回数の投影画像の取得処理が終了した時点で各投影画像をまとめてコンソール90に送信するように構成することも可能である。
制御BOX(中継器等ともいう。)80は、ネットワークN1を介して放射線撮影装置1の各部や、検出器装填部51に装填された放射線検出器F、コンソール90等と接続されている。制御BOX80には、コンソール90等から放射線照射装置60に送信するLAN(Local Area Network)通信用の信号等を放射線照射装置60用の信号等に変換したり、また、その逆の変換も行う図示しない変換器が内蔵されている。
コンソール90は、図3に示すように、制御部91、操作部92、表示部93、通信部94、記憶部95を備えて構成され、各部がバス96により接続されて構成されたコンピューター装置である。
制御部91は、CPU、RAM等により構成される。制御部91のCPUは、記憶部95に記憶されているシステムプログラムや処理プログラム等の各種プログラムを読み出してRAMに展開し、展開されたプログラムに従って後述する断層画像生成処理Aを始めとする各種処理を実行する。制御部91は、記憶部95に記憶されているプログラムとの協働により、画像処理手段、抽出手段、特徴量算出手段、決定手段、補間手段として機能する。
操作部92は、文字入力キー、数字入力キー、及び各種機能キー等を備えたキーボードと、マウス等のポインティングデバイスを備えて構成され、キーボードで押下操作されたキーの押下信号とマウスによる操作信号とを、入力信号として制御部91に出力する。
表示部93は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)等のモニターを備えて構成されており、制御部91から入力される表示信号の指示に従って、各種画面を表示する。
通信部94は、LANカード等により構成され、スイッチングハブを介してネットワークN1、N2に接続された外部機器との間でデータの送受信を行う。
記憶部95は、例えばHDD(Hard Disk Drive)や半導体の不揮発性メモリ等で構成されている。記憶部95には、前述のようにシステムプログラムや各種処理プログラムが記憶されている。
また、記憶部95には、放射線検出器Fから受信した投影画像を記憶する投影画像記憶部951、生成した断層画像を記憶する断層画像記憶部952等が設けられている。
更に、記憶部95には、受付された患者の患者情報等が記憶されている。
コンソール90は、通信部94により例えばアクセスポイントAPや制御BOX80を介して放射線検出器Fに覚醒信号を送信して放射線検出器Fをスリープ(sleep)状態から覚醒(wake up)状態に遷移させる等して放射線検出器Fを制御したり、放射線技師等の撮影者が操作部92により設定した管電流等を、制御BOX80を介して放射線照射装置60に送信して設定したり、制御BOX80を介して搬送装置53及び放射線源移動機構64を制御することができるようになっている。
また、本実施形態では、コンソール90は、画像処理装置としても機能するようになっており、放射線検出器Fが取得した投影画像が放射線撮影装置1から送信されてくると、受信した投影画像に基づいて被写体Hの断層画像(図1に一点鎖線で示す断面の二次元断層画像)を生成するようになっている。なお、画像処理装置を、コンソール90とは別体の装置として構成することも可能である。
さらに、図1に示すように、コンソール90には、ネットワークN2を介してアクセスポイントAPが接続されている。また、コンソール90は、ネットワークN2を介して図示しないHIS(Hospital Information System;病院情報システム)やRIS(Radiology Information System;放射線科情報システム)、PACS(Picture Archiving and Communication System;医用画像診断支援システム)等に接続されている。そして、コンソール90は、撮影対象の患者の撮影部位、撮影方向等の撮影オーダー情報をHISやRIS等から取得したり、生成した断層画像をPACSに送信したりするなど各種の処理を行うように構成されている。
なお、各装置等を結ぶネットワークを、本実施形態のように複数のネットワークN1、N2で分けて構成する必要はなく、各装置を1つのネットワークに接続して断層画像生成システム100を構成することも可能である。また、各装置を結ぶネットワークとして本実施形態のように複数のネットワークを用いる場合、どの装置をいずれのネットワークに接続するかは適宜変更可能である。
[断層画像生成システム100の動作]
次に、本実施形態における断層画像生成システム100の動作について説明する。
断層画像生成システム100においては、コンソール90の制御部91が以下に説明する断層画像生成処理Aを実行することにより、放射線撮影装置1の各部を制御して放射線源61及び放射線検出器Fを移動させながら所定回数の撮影を行わせ、得られた一連の投影画像に基づいて被写体Hの断層画像を生成する。
図4に、コンソール90の制御部91により実行される断層画像生成処理Aのフローチャートを示す。断層画像生成処理Aは、制御部91と記憶部95に記憶されているプログラムとの協働により実行される。
まず、制御部91は、トモシンセシス撮影を行い、被写体Hの複数の投影画像を取得する(ステップS1)。具体的に、操作部92により患者が選択され、曝射スイッチ63が押下されると、制御部91は、制御BOX80を介して放射線撮影装置1の各装置を制御して、放射線源61及び放射線検出器Fを回転中心Oを中心に被写体Hの体軸方向に沿って反対方向に移動させて所定回数の撮影を行わせる。撮影により得られた一連の投影画像は、放射線検出器Fによりコンソール90に送信される。コンソール90においては、通信部94により受信した一連の投影画像を投影画像記憶部951に記憶する。
次いで、制御部91は、取得した各投影画像から高吸収体領域を抽出する(ステップS2)。
図5に、高吸収体領域を含む投影画像の一例を示す。例えば、被写体Hの体内に、金属製のボルトや人工関節等が埋め込まれていると、これらは放射線の吸収係数の非常に高い高吸収体であるため、図5のR0に示すように、投影画像上においては、その領域の画素値が低く(白く)描写される。ステップS2においては、この白い高吸収体領域を抽出する。高吸収体領域の抽出方法としては、例えば、二値化処理やグラフカット処理等により行うことができる。また、抽出精度を上げるために、予め投影画像に散乱線補正処理等の各種補正処理を施すこととしてもよい。図6に、図5に示す投影画像から高吸収体領域のみが抽出された投影画像の一例を示す。
次いで、制御部91は、抽出した高吸収体領域にラベリング処理を行い、高吸収体領域毎に番号を付与する(ステップS3)。複数の投影画像において同じ高吸収体を表す領域には同じ番号を付与する。
次いで、制御部91は、ラベリングされた各高吸収体領域の大きさ及び/又は形状を示す特徴量を算出する(ステップS4)。ここで算出する特徴量としては、例えば、画素数、円周長、縦横比、円形度等が挙げられる。また、複数の投影画像の各高吸収体領域から画素数、周囲長、縦横比、円形度等を求め、同一番号が付与された高吸収体領域の変化率(例えば、真上から被写体を撮影した投影画像の特徴量と、真横から被写体を撮影した投影画像の特徴量との変化率)を特徴量としてもよい。また、投影画像に写る高吸収体は、例えば、人体内に埋め込まれたボルト等、予め大きさや形状が決まっている場合も多い。そこで、予め記憶部95に高吸収体の形状(例えば、T字、U字等)や大きさを登録(記憶)しておき、表示部93に表示された投影画像を見て予め登録された中からユーザーが選択することとしてもよい。
次いで、制御部91は、算出した特徴量に基づいて、各高吸収体領域の補間方法を決定する(ステップS5)。
ここで、金属等の高吸収体領域が投影画像に含まれていると、当該投影画像に基づいて生成した断層画像にストリークアーチファクトやビームハードニング起因のアーチファクトが発生してしまう。そこで、本実施形態においては、(1)投影画像における高吸収体領域を周囲の画素で補間して高吸収体領域のない投影画像を生成し、逆投影を行う。また、(2)投影画像から高吸収体領域のみを抽出して逆投影を行う。そして、(1)、(2)により得られた2つの逆投影画像を合成して被写体Hの断層画像を生成する。ステップS5においては、投影画像における各高吸収体領域を周囲の画素で補間する際の補間方法を決定する。例えば、高吸収体領域の大きさや形状を示す各特徴量の数値範囲又は各特徴量の数値範囲の組み合わせ毎に、実験的経験的に定められた最適な補間方法を対応付けたテーブルを予め記憶部95に記憶しておき、算出された特徴量又はその組み合わせに基づいて補間方法を決定する。
補間方法としては、例えば、線形補間、多項式補間、スプライン補間、Image Inpainting[1]、Image Inpainting Technique Based on the Fast Marching[1]、Exemplar Based Image Inpainting[1]、Image Inpainting Based On Local Optimisation[1]、Simultaneous Structure and Texture Image Inpainting[2]等が挙げられる(文献[1]:Willy Mai, Brian Xi Chen, Image Inpainter COMP9517 Major Project, 19th October 2010,[online]、[平成26年12月3日検索]、インターネット(URL:http://www.hypernewbie.com/software/inpainter/Report.pdf)、文献[2]:IEEE TRANSACTIONS ON IMAGE PROCESSING, VOL. 12, NO. 8, AUGUST 2003])。
例えば、図7においてR1で示すようなボルト等の細長い(縦横比が大きい)金属による高吸収体領域には、Image Inpaintingのような引っかき傷に強い補間方法に決定する。これにより、補間の精度を向上させることができる。Exemplar Based Image Inpaintingのようなより高精度な補間方法に決定してもよい。Image Inpaintingは線形補間等に比べると演算時間がかかるが、図7のような細長い金属の高吸収体領域は面積が大きくないため、それほど多くの演算時間はかからない。
一方、図8(a)、(b)にR2やR3で示すような面積のある人工関節に対してImage Inpainting等を用いると、演算時間が長くかかってしまうため、線形補間等の処理時間が短い補間方法に決定する。これにより、補間の精度は落ちるが処理時間を少なくすることができる。
このように、高吸収体領域の形状及び/又は大きさを示す特徴量に基づいて補間方法を決定することで、処理時間を考慮しながら高吸収体領域の形状に対して精度良く補間できる補間方法を決定することができる。
なお、高吸収体領域の大きさ及び形状の双方の特徴量を算出し、双方の特徴量に基づいて補間方法を決定することが好ましいが、大きさ又は形状の何れかの特徴量を算出して、算出した特徴量に基づいて補間方法を決定することとしてもよい。
次いで、制御部91は、各投影画像において、各高吸収体領域に決定された補間方法で各高吸収体領域の画素を補間する処理を行う(ステップS6)。図9に、高吸収体領域が補間された投影画像の一例を示す。
次いで、制御部91は、投影画像から高吸収体領域のみを抽出した画像と(図6参照)、高吸収体領域を補間した投影画像(図9参照)を別々に逆投影し(ステップS7)、得られた2つの逆投影画像を合成して被写体Hの断層画像を生成し(ステップS8)、断層画像生成処理Aを終了する。逆投影は、例えば、逐次近似画像再構成法や、FBP法、フェルドカンプ法、シフト加算法等の公知の手法を用いて行うことができる。
生成された断層画像は、患者情報に対応付けて断層画像記憶部952に記憶される。
図10(a)に、図5に示す投影画像をそのまま再構成処理することにより生成された断層画像の一例を示す。図10(b)に、図5に示す投影画像に上述の断層画像生成処理Aを施すことによって生成された断層画像の一例を示す。図10(a)に示すように、投影画像をそのまま再構成することにより得られた断層画像では、矢印で示すように高吸収体領域の周囲に黒く潰れたアーチファクトが発生している。一方、図10(b)に示すように、本実施形態の手法により生成した断層画像では、図10(a)に示すアーチファクトが除去されていることがわかる。
このように、第1の実施形態の断層画像生成処理Aによれば、投影画像に含まれる金属等の高吸収体領域を補間してから逆投影した画像と、投影画像の高吸収体領域を抽出した画像を逆投影した画像とを合成して被写体の断層画像を生成する。従って、投影画像に含まれる高吸収体領域に起因して発生する断層画像上のアーチファクトを低減することが可能となる。高吸収体領域の補間方法は、高吸収体領域の大きさや形状の特徴量に基づいて決定されるので、補間処理に係る時間を考慮しながら高吸収体領域の形状に応じて精度よく補間を行うことが可能となる。その結果、断層画像上のアーチファクトを精度良く低減することが可能となる。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
第2の実施形態における構成は、第1の実施形態で説明したものと同様であるので説明を援用し、以下、第2の実施形態における動作について説明する。
図11に、第2の実施形態において制御部91により実行される断層画像生成処理Bのフローチャートを示す。断層画像生成処理Bは、制御部91と記憶部95に記憶されているプログラムとの協働により実行される。制御部91は、断層画像生成処理Bを実行することにより、画像処理手段、抽出手段、特徴量算出手段、決定手段、補間手段、再構成手段、第2の抽出手段として機能する。
まず、制御部91は、トモシンセシス撮影を行い、被写体の複数の投影画像を取得する(ステップS21)。ステップS21の処理はステップS1と同様であるので説明を援用する。
次いで、制御部91は、取得した複数の投影画像に基づいて再構成処理を行い、被写体Hの断層画像(再構成画像)を生成する(ステップS22)。再構成処理の手法としては、例えば、逐次近似画像再構成法や、FBP法、フェルドカンプ法、シフト加算法等の公知の手法を用いることができる。
次いで、制御部91は、再構成画像から高吸収体領域を抽出する(ステップS23)。高吸収体領域の抽出方法としては、例えば、二値化処理やグラフカット処理等により行うことができる。また、抽出精度を上げるために、予め投影画像に散乱線補正処置等の各種補正処理を施すこととしてもよい。
次いで、制御部91は、ステップS23で抽出した高吸収体領域の画像のみを計算機上で、即ち演算により投影して(ステップS24)、投影画像における高吸収体領域の位置を算出する(ステップS25)。
次いで、制御部91は、投影画像の高吸収体領域にラベリング処理を行い(ステップS26)、ラベリングされた各高吸収体領域の大きさや形状を示す特徴量を算出する(ステップS27)。
次いで、制御部91は、算出した特徴量に基づいて、各高吸収体領域の補間方法を決定し(ステップS28)、決定した補間方法により各投影画像の各高吸収体領域の補間を行う(ステップS29)。ステップS26〜ステップS29の処理は、第1の実施形態のステップS3〜S6と同様であるので説明を援用する。
次いで、制御部91は、補間した投影画像を逆投影する(ステップS30)。そして、制御部91は、逆投影により得られた画像と、ステップS23で再構成画像から抽出した高吸収体領域の画像とを合成して被写体Hの断層画像を生成し(ステップS31)、断層画像生成処理Bを終了する。
生成された断層画像は、患者情報に対応付けて断層画像記憶部952に記憶される。
断層画像生成処理Bにより、図10(b)に示すようなアーチファクトが除去された断層画像を得ることができる。
このように、第2の実施形態の断層画像生成処理Bによれば、投影画像に含まれる金属等の高吸収体領域を補間してから逆投影した画像と、投影画像に基づいて再構成処理を行うことにより得られる再構成画像から抽出した高吸収体領域の画像とを合成して被写体の断層画像を生成する。従って、投影画像に含まれる高吸収体領域に起因して発生する断層画像上のアーチファクトを低減することが可能となる。高吸収体領域の補間方法は、高吸収体領域の大きさや形状の特徴量に基づいて決定されるので、補間処理に係る時間を考慮しながら高吸収体領域の形状に応じて精度よく補間を行うことが可能となる。その結果、断層画像上のアーチファクトを精度良く低減することが可能となる。
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
第3の実施形態における構成は、第1の実施形態で説明したものと同様であるので説明を援用し、以下、第3の実施形態における動作について説明する。
図12に、第3の実施形態において制御部91により実行される断層画像生成処理Cのフローチャートを示す。断層画像生成処理Cは、制御部91と記憶部95に記憶されているプログラムとの協働により実行される。制御部91は、断層画像生成処理Cを実行することにより、画像処理手段、再構成手段、抽出手段、特徴量算出手段、決定手段、補間手段、算出手段として機能する。
まず、制御部91は、トモシンセシス撮影を行い、被写体Hの複数の投影画像を取得する(ステップS41)。ステップS41の処理はステップS1と同様であるので説明を援用する。
次いで、制御部91は、取得した複数の投影画像に基づいて再構成処理を行い、被写体Hの断層画像(再構成画像)を生成する(ステップS42)。再構成画像の生成には、例えば、逐次近似画像再構成法や、FBP法、フェルドカンプ法、シフト加算法等の公知の手法を用いることができる。
次いで、制御部91は、再構成画像から高吸収体領域を抽出する(ステップS43)。
次いで、制御部91は、抽出された高吸収体領域にラベリング処理を行い(ステップS44)、ラベリングされた各高吸収体領域の大きさや形状を示す特徴量を算出する(ステップS45)。
次いで、制御部91は、算出した特徴量に基づいて、各高吸収体領域の補間方法を決定し(ステップS46)、決定した補間方法により各再構成画像の各高吸収体領域の補間を行う(ステップS47)。
ステップS43〜ステップS47の処理は、第1の実施形態のステップS2〜S6で説明した処理と処理対象が異なる(処理対象が再構成画像となる)他はステップS2〜S6で説明した処理内容と同様である。
次いで、制御部91は、ステップS43で抽出した高吸収体領域のみの再構成画像を計算機上で、即ち演算により投影して(ステップS48)、投影画像における高吸収体領域の位置を算出する(ステップS49)。
次いで、制御部91は、高吸収体領域を補間した再構成画像を計算機上で、即ち演算により投影し、投影画像における高吸収体領域の位置の画素値を、高吸収体領域を補間した再構成画像を計算機上で投影した画像の画素値により置き換える(ステップS50)。
そして、制御部91は、高吸収体領域の画素値を置き換えた投影画像を逆投影し(ステップS51)、逆投影した画像とステップS43で抽出した高吸収体領域の画像を合成して被写体Hの断層画像を生成し(ステップS52)、断層画像生成処理Cを終了する。
生成された断層画像は、患者情報に対応付けて断層画像記憶部952に記憶される。
断層画像生成処理Cにより、図10(b)に示すようなアーチファクトが除去された断層画像を得ることができる。
このように、第3の実施形態の断層画像生成処理Cによれば、投影画像上の高吸収体領域の画素値を、投影画像に基づいて生成した再構成画像の高吸収体領域を補間処理して投影した画像の高吸収体領域の画素値に置き換えてから逆投影し、逆投影した画像と、再構成画像から抽出した高吸収体領域とを合成して被写体の断層画像を生成する。即ち、断層画像上における高吸収体領域以外の領域にアーチファクトを発生させる原因となる高吸収体領域を投影画像から取り除いてから逆投影した画像と、投影画像に基づいて再構成処理を行うことにより得られる再構成画像から抽出した高吸収体領域の画像とを合成して被写体の断層画像を生成する。従って、投影画像に含まれる高吸収体領域に起因して発生する断層画像上のアーチファクトを低減することが可能となる。高吸収体領域の補間方法は、高吸収体領域の大きさや形状に基づいて決定されるので、補間処理に係る時間を考慮しながら高吸収体領域の形状に応じて精度よく補間を行うことが可能となる。その結果、断層画像上のアーチファクトを精度良く低減することが可能となる。
以上、本発明に係る第1の実施形態〜第3の実施形態及びその変形例について説明してきたが、上記実施形態及び変形例における記述内容は、本発明に係る断層画像生成システムの好適な一例であり、これに限定されるものではない。
例えば、上記実施形態においては、放射線検出器Fがいわゆる可搬型(カセッテ型等ともいう。)であり、それを、放射線撮影装置1を構成する撮影台50の検出器装填部51(後述する図1参照)に装填して放射線断層撮影を行う場合について説明したが、放射線検出器Fが可搬型でなく、撮影台50と一体的に形成された、いわゆる専用機型の放射線検出器に対しても、本発明を適用することが可能である。
また、上記実施形態においては、放射線撮影装置1は臥位で撮影を行う装置として説明したが、立位の撮影を行う装置としてもよい。
また、上記実施形態においては、好ましい例として、放射線撮影装置1は、放射線源61及び放射線検出器Fを反対方向に移動させてトモシンセシス撮影を行うものとして説明したが、放射線検出器Fを固定として放射線源61を移動させる構成としてもよい。又は、放射線源61を固定として放射線検出器Fを移動させる構成としてもよい。
また、本発明は、トモシンセシス撮影により得られた投影画像から断層画像を生成する場合だけでなく、CT撮影により得られた投影画像から断層画像を生成する場合についても適用することができる。
また、上記の説明では、本発明に係るプログラムのコンピューター読み取り可能な媒体としてハードディスクや半導体の不揮発性メモリ等を使用した例を開示したが、この例に限定されない。その他のコンピューター読み取り可能な媒体として、CD−ROM等の可搬型記録媒体を適用することが可能である。また、本発明に係るプログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウエーブ(搬送波)も適用される。
その他、断層画像生成システムを構成する各装置の細部構成及び細部動作に関しても、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
100 断層画像生成システム
1 放射線撮影装置
50 撮影台
51 検出器装填部
52 装填部支持部
53 搬送装置
54 被写体台
60 放射線照射装置
61 放射線源
62 操作卓
63 曝射スイッチ
64 放射線源移動機構
80 制御BOX
90 コンソール
91 制御部
92 操作部
93 表示部
94 通信部
95 記憶部
96 バス
F 放射線検出器
H 被写体

Claims (7)

  1. 被写体に放射線を照射する放射線源と、放射線を検出して電気信号を生成する放射線検出素子が二次元状に配置され、照射された放射線に応じた投影画像を取得する放射線検出器と、前記放射線源と前記放射線検出器の間に設けられ、被写体を保持する被写体台と、を備え、前記放射線源と前記放射線検出器との位置関係を変化させながら所定回数の前記投影画像の取得を行う撮影手段と、
    前記撮影手段により取得された投影画像を用いて前記被写体の断層画像の生成を行う画像処理手段と、
    を備える断層画像生成システムであって、
    前記画像処理手段は、
    前記撮影手段により取得された投影画像から放射線の高吸収体領域を抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段により抽出された高吸収体領域の大きさ及び/又は形状の特徴量を算出する特徴量算出手段と、
    前記特徴量算出手段により算出された特徴量に基づいて、前記投影画像における前記高吸収体領域の画素を補間する際の補間方法を決定する決定手段と、
    前記決定手段により決定された補間方法で前記投影画像の前記高吸収体領域の補間を行う補間手段と、を備え、
    前記高吸収体領域が補間された投影画像を用いて前記被写体の断層画像の生成を行う断層画像生成システム。
  2. 前記画像処理手段は、前記抽出手段により抽出された高吸収体領域のみの投影画像と、前記補間手段による補間後の投影画像を別々に逆投影し、得られた2つの逆投影画像を合成して前記被写体の断層画像を生成する請求項1に記載の断層画像生成システム。
  3. 前記画像処理手段は、
    前記撮影手段により取得された投影画像に基づいて再構成処理を行って前記被写体の再構成画像を生成する再構成手段と、
    前記再構成画像から放射線の高吸収体領域を抽出する第2の抽出手段と、
    を備え、
    前記補間手段による補間後の投影画像を逆投影した画像と、前記再構成画像から抽出された高吸収体領域の画像とを合成して前記被写体の断層画像を生成する請求項1に記載の断層画像生成システム。
  4. 被写体に放射線を照射する放射線源と、放射線を検出して電気信号を生成する放射線検出素子が二次元状に配置され、照射された放射線に応じた投影画像を取得する放射線検出器と、前記放射線源と前記放射線検出器の間に設けられ、被写体を保持する被写体台と、を備え、前記放射線源と前記放射線検出器との位置関係を変化させながら所定回数の前記投影画像の取得を行う撮影手段と、
    前記撮影手段により取得された投影画像を用いて前記被写体の断層画像の生成を行う画像処理手段と、
    を備える断層画像生成システムであって、
    前記画像処理手段は、
    前記撮影手段により取得された投影画像に基づいて再構成処理を行って前記被写体の再構成画像を生成する再構成手段と、
    前記再構成画像から放射線の高吸収体領域を抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段により抽出された高吸収体領域の大きさ及び/又は形状の特徴量を算出する特徴量算出手段と、
    前記特徴量算出手段により算出された特徴量に基づいて、前記再構成画像における前記高吸収体領域の画素を補間する際の補間方法を決定する決定手段と、
    前記決定手段により決定された補間方法で前記再構成画像の前記高吸収体領域の補間を行う補間手段と、を備え、
    前記高吸収体領域が補間された再構成画像を投影し、前記撮影手段により得られた投影画像の前記高吸収体領域の画素値を前記高吸収体領域が補間された再構成画像を投影した画像の前記高吸収体領域の画素値で置き換えた投影画像を用いて前記被写体の断層画像の生成を行う断層画像生成システム。
  5. 前記画像処理手段は、
    前記再構成画像における高吸収体領域のみを投影して前記投影画像における高吸収体領域の位置を算出する算出手段を備え、
    前記高吸収体領域が補間された再構成画像を投影し、前記撮影手段により得られた投影画像の前記算出手段により算出された高吸収体領域の位置の画素値を前記高吸収体領域が補間された再構成画像を投影した画像の前記高吸収体領域の画素値で置き換え、画素値の置き換え後の投影画像を逆投影し、得られた逆投影画像と、前記抽出手段により再構成画像から抽出された高吸収体領域の画像とを合成して前記被写体の断層画像を生成する請求項4に記載の断層画像生成システム。
  6. 放射線源と放射線検出器との間に被写体を配置して前記放射線源と前記放射線検出器との位置関係を変化させながら所定回数の投影画像の取得を行うことにより取得された投影画像を用いて前記被写体の断層画像の生成を行う画像処理装置であって、
    前記撮影手段により取得された投影画像から放射線の高吸収体領域を抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段により抽出された高吸収体領域の大きさ及び/又は形状の特徴量を算出する特徴量算出手段と、
    前記特徴量算出手段により算出された特徴量に基づいて、前記投影画像における前記高吸収体領域の画素を補間する際の補間方法を決定する決定手段と、
    前記決定手段により決定された補間方法で前記投影画像の前記高吸収体領域の補間を行う補間手段と、を備え、
    前記高吸収体領域が補間された投影画像を用いて前記被写体の断層画像の生成を行う画像処理装置。
  7. 放射線源と放射線検出器との間に被写体を配置して前記放射線源と前記放射線検出器との位置関係を変化させながら所定回数の投影画像の取得を行うことにより取得された投影画像を用いて前記被写体の断層画像の生成を行う画像処理装置であって、
    前記撮影手段により取得された投影画像に再構成処理を施して再構成画像を生成する再構成手段と、
    前記再構成画像から放射線の高吸収体領域を抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段により抽出された高吸収体領域の大きさ及び/又は形状の特徴量を算出する特徴量算出手段と、
    前記特徴量算出手段により算出された特徴量に基づいて、前記再構成画像における前記高吸収体領域の画素を補間する際の補間方法を決定する決定手段と、
    前記決定手段により決定された補間方法で前記再構成画像の前記高吸収体領域の補間を行う補間手段と、を備え、
    前記高吸収体領域が補間された再構成画像を投影し、前記撮影手段により得られた投影画像の前記高吸収体領域の画素値を前記高吸収体領域が補間された再構成画像を投影した画像の前記高吸収体領域の画素値で置き換えた投影画像を用いて前記被写体の断層画像の生成を行う画像処理装置。
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