JP2016108668A - 複合部材および複合部材の製造方法 - Google Patents

複合部材および複合部材の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2016108668A
JP2016108668A JP2015238168A JP2015238168A JP2016108668A JP 2016108668 A JP2016108668 A JP 2016108668A JP 2015238168 A JP2015238168 A JP 2015238168A JP 2015238168 A JP2015238168 A JP 2015238168A JP 2016108668 A JP2016108668 A JP 2016108668A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal
powder
raw material
composite member
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015238168A
Other languages
English (en)
Inventor
正 藤枝
Tadashi Fujieda
藤枝  正
孝介 桑原
Kosuke Kuwabara
孝介 桑原
青田 欣也
Kinya Aota
欣也 青田
隆彦 加藤
Takahiko Kato
隆彦 加藤
純一 平井
Junichi Hirai
純一 平井
高橋 勇
Isamu Takahashi
勇 高橋
佐竹 弘之
Hiroyuki Satake
弘之 佐竹
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Publication of JP2016108668A publication Critical patent/JP2016108668A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

【課題】セラミックス粉末と、金属又は合金から構成される複合部材の表面部等の所望領域の硬度と靭性を向上させる。【解決手段】金属炭化物、金属窒化物、炭窒化物、酸化物のいずれか一種以上のセラミックス粉末と金属とを含む複合部材において、前記複合部材の表面から内部の垂直方向の少なくとも500μmまでの表面部分は、前記金属で形成されるマトリクス中に前記セラミックス粉末が分散し、硬度が30〜500μmの厚さの周期で不連続に変化させる。その製造方法は、金属炭化物、金属窒化物、炭窒化物、酸化物のいずれか一種以上のセラミックス粉末と金属粉末とを含む第一の原料粉末を基材上に敷く工程と、前記第一の原料粉末を溶融させ第一の層を形成する工程と、金属炭化物、金属窒化物、炭窒化物、酸化物のいずれか一種以上のセラミックス粉末と金属粉末とを含む第二の原料粉末を前記第一の層上に敷く工程と、前記第二の原料粉末を溶融させ第二の層を形成する工程とを備え、前記第一の原料粉末中の前記金属の混合比と前記第二の原料粉末中の前記金属の混合比との差が2重量%以上とする。【選択図】なし

Description

本発明はセラミックス粉末と金属、又は合金から構成される複合部材およびその製造方法に関する。
例えば、高硬度のセラミックス粉末と合金から構成される複合部材は切削工具や耐摩工具等に用いられている。この複合部材はセラミックス粉末と合金からなる複合粉末をプレス成型した後、合金の融点以上の温度に加熱保持して焼結させることにより製造される。
この複合部材は非常に高硬度であるため、耐摩耗性には優れているが、靭性が低く、切削工具のインサートに適用した場合には、切れ刃の欠損やチッピングが生じ易い。
WC−Co複合材料の強靭化のために、複合材料を焼結後、弱脱炭性雰囲気中で徐冷することにより、Co量を複合部材内部から表面部にかけて連続的に増加させ、表面部に内部よりも靭性に富む領域を設けることにより、靭性の向上を図ることが試みられている。
小堀景一, 他3名:「粉体および粉末冶金」第34巻第3号,pp.129-132(1986)
しかし、従来法ではセラミックス粉末と合金の混合比が連続的に変化し、硬度や靭性等の特性も連続的に変化してしまうため、所望領域における特性を精密に制御することが難しい。
本発明の目的は、セラミックス粉末と、金属又は合金から構成される複合部材の表面部等の所望領域の硬度と靭性を向上させることである。
上記目的を達成するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。
本発明によれば、セラミックス粉末と、金属又は合金から構成される複合部材の表面部等の所望領域の硬度と靭性を向上させることができる。
本発明の一実施形態における複合部材の断面構造例を示す図である。 本発明の一実施形態における複合部材の断面構造例を示す図である。 本発明の一実施形態における粉末積層造形装置の簡略図である。 実施例1で作製した複合部材表面(基準表面)から内部の垂直方向におけるCo含有量(重量%)のEPMAによる点分析結果である。 インサートを示す平面図。 インサートを示す正面図。 インサートを示す側面図。 本発明の一実施形態による刃先交換式ボールエンドミルを示す斜視図である。 実施例2、及び、比較例における切削試験1の評価結果であり、切削距離とインサート外周刃逃げ面磨耗幅の関係を示したものである。 実施例2、及び、比較例における切削試験2の評価結果であり、切削時間とインサート外周刃逃げ面磨耗幅の関係を示したものである。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、本発明はここで取り上げた実施形態に限定されることはなく、要旨を変更しない範囲で適宜組み合わせや改良が可能である。
本実施形態の複合部材は、セラミックス粉末と金属で構成され、金属マトリクス中にセラミックス粉末が分散している。セラミックスは金属炭化物、金属窒化物、炭窒化物、酸化物のいずれかから選択され、少なくとも一種が含まれる。金属は単一組成のものも合金も含むものとする。複合部材は表面から内部の垂直方向の少なくとも500μmまでの表面部分において、セラミックス粉末と金属の混合比が異なり、一層の厚さが30〜500μmである複数の層が積層している。即ち、複合部材の厚さ方向の混合比及び硬度は、30〜500μmを周期として、周期的に不連続に変化する。
本実施形態における複合部材の断面構造例を図1に示す。複合部材100はセラミックス粉末と金属の混合比が異なる複数種かつ複数層から構成される。各層における金属の混合比は5〜15重量%であり、高硬度層101における金属の混合比は、低硬度層102のそれより2重量%以上少ない。これにより各層における硬度は、88〜95ロックウエル硬さ(HRA)となり、高硬度層101の硬度は、低硬度層102のそれより0.5HRA以上高くなる。このため、高硬度層101にクラックが発生した場合でも低硬度層102においてクラックの進展が抑制され、チッピングが抑制される。
図1では高硬度層101と低硬度層102を交互に積層した部分を便宜的に表面層とし、表面層の下部に低硬度層102のみで構成された部分を便宜的に中間層とした。表面層における高硬度層101と低硬度層102の層数は適宜調整でき、厚さは全て同じでなくてもよい。また、中間層にも高硬度層101が含まれていてもよい。
切削工具のように主に表面で硬度や靭性が求められ、必要な性能の数値が種々存在する場合でも、部材の表面層や中間層において硬度と厚さの異なる層を複数組み合わせることで、必要な硬度や靭性を自由に調整することができる。
また、複合材表面部の耐摩耗性が重視される用途の場合には図1(a)のような層構造、靭性が重視される用途の場合には図1(b)のような層構造が適している。即ち、本実施形態のように硬度の異なる二種の層を用いる場合、相対的に硬度の高い層を最外層に配置しても、相対的に硬度の低い層を最外層に配置してもよい。また、硬度の異なる層を三種以上用いてもよい。図1(a)、(b)いずれにおいても、中空を有する構造としているが、必要に応じて中実構造とする場合もある。
複合部材を作成する装置を図2に示す。本実施形態では粉末積層造形装置を用いる。セラミックス粉末と金属粉末の混合比が異なる2種類の原料粉末A200、原料粉末B201を別々の原料粉末供給タンク202に充填し、基材203を設置した後、造形チャンバー内の真空引きを行う。なお、原料粉末A200における金属の混合比は原料粉末B201におけるそれよりも2重量%以上少ない。その後、必要に応じて基材203を加熱し、所定の温度に達した後、リコータ204により基材203上に原料粉末A200を配する。さらに、熱源205であるレーザビームや電子ビームによって必要に応じて原料粉末A200全体を溶融温度以下で予備加熱後、CADデータに基づいて、レーザビームや電子ビームを走査し、局所溶融させることにより溶融部206を形成し、冷却するという工程を繰り返し、30〜500μm厚さの層を形成する。原料粉末Aと原料粉末Bとでは原料粉末Aにより形成される層を高硬度層、原料粉末Bにより形成される層を低硬度層と称する。
なお、必要に応じて原料粉末A200全体を溶融温度以下で予備加熱した場合には、非溶融部は軽く焼結され、周囲と一体化する。なお、余分な原料粉末は穴208の開いた粉末回収ボックス209に回収される。次に、原料粉末B201をリコータ204により高硬度層206上に配した後、同様にして、加熱、溶融、凝固することを繰り返すことにより、30〜500μm厚さの低硬度層を形成する。これらの工程を繰り返すことにより、図1(a)に示すような積層構造体が形成される。例えば、セラミックス粉末と金属の複合材料は加工しにくいために、複合部材内部に冷却水用の流路等の中空構造を後加工により設けることは困難である。そのため、特に内部に中空構造を有する複合部材に適している。
なお、溶融前に原料粉末全体を溶融温度以下で予備加熱した場合には、積層造形後にブラストなどの手段によって、非溶融部の仮焼結体207(軽く焼結された粉末焼結体)を除去することにより、基材203上に複合部材を造形することが出来る。なお、原料粉末をリコータにより配する場合には、加圧しながら粉末を敷き詰め、粉末のかさ密度を高めることにより、更に緻密な積層造形体を得ることができる。
原料粉末はセラミックス粉末と金属粉末との単純混合粉を用いても、セラミックスと金属が一体化した複合粉末を用いても良く、どの粉末も平均直径10μm以上0.2mm以下である。複合粉末を用いた方が、セラミックスと金属の混合比を高精度に制御できるとともに、より均質な組織構造を得ることがきる。なお、粉末の配置方法や加熱手段による溶融工程における熱源の出力などに応じて、複合粉末径を適宜調整する必要がある。複合粉末の平均粒径が10μm未満になると、粉体の巻き上がりや反応性の増加に伴う爆発の懸念性が生じる。一方、平均粒径が0.2mm以上になると、粉末を完全に溶融することが困難になり、造形物の表面粗さの増加や欠陥の発生を招く。さらに、原料粉末の形状は、リコータにより粉を配する時の抵抗を減らして、均一に粉を敷くことができるように真球度が高い方が好ましい。複合粉末の製造法としては、スプレードライヤー法やメカニカルアローイング法等が挙げられるが、所望の性状の粉末が得られれば特に限定されるものではない。
セラミックスとしては、比較的高硬度なWC、SiC、NbC、Si3N4、Al2O3、ZrO2等が挙げられ、少なくとも一種が含まれる。金属としては、Co系、Ni系、Cu系、Fe系等が挙げられ、用途やセラミックスと金属との反応性等に応じて、組み合わせを決めることができる。
加熱手段には、ビーム出力やビームスポット径を容易に制御することができる電子ビームやレーザビームが好適である。また、加熱雰囲気としては、電子ビーム加熱の場合には、真空、レーザ加熱の場合には、真空またはアルゴンや窒素等の不活性ガス雰囲気とするが、溶融時のボイド発生を極力抑制するためには、真空中で加熱、溶融するのが好ましい。
基材は積層造形装置に設置され、その上に原料粉末を配して加熱手段によって溶融、凝固させて造形するために用いられる。基材は原料粉末の溶融、凝固時に複合部材と一体化するので、その際に加わる熱などへの耐性がある材料であれば特に限定は無い。造形後は必要に応じて複合部材から基材を切断加工等で除去する事ができる。また、基材と複合部材を容易に分離し易くするために、基材上にサポート(造形物の支持体)を形成後に、複合部材を造形しても良い。一方、例えば、溝を有する構造物を基材とし、その上に複合部材を付与することにより、複雑な中空構造を有する複合部材を容易に造形することが可能となる。
造形した複合部材を切削工具用インサートへ適用する場合には、NC制御による三次元研磨加工を行った後、PVD法によりインサート表面に硬質セラミックス皮膜を形成する。硬質セラミックス皮膜は、例えば、Ti−Al系、Ti−Si系、Ti−B系等からなる。
また、本実施形態における複合部材の作製には、前記した粉末床溶融結合(Powder bed fusion)法以外の付加製造(Additive manufacturing)法が適用できる。特に、指向性エネルギー堆積(Directed energy deposition:DED)法や結合剤噴射(Binder jetting)法等が好適である。
指向性エネルギー堆積法とは、原料粉末を供給しつつ、電子ビームやレーザービーム等のフォーカス位置を制御し、粉末を選択的に溶融・結合させる方法である。セラミックス粉末と合金の混合比が異なる原料複合粉末を別々に噴射できる粉末供給ノズルを用いて、高硬度層と低硬度層の不連続多層構造を付与することができる。
一方、結合剤噴射法は液状の結合剤を原料粉末床に選択的に噴射・固化させた後、脱バインダー・焼結させる方法である。セラミックス粉末と金属の混合比が異なる原料複合粉末を2つの異なる粉末供給ノズルから噴射し、高硬度層と低硬度層の不連続多層構造を付与することができる。
以下、図面を用いて実施例を説明する。
本実施例では原料粉末として、WC粉末とCo合金粉末と、必要に応じて添加物を加えた混合物からなる造粒粉を用いた。なお、原料粉末A、原料粉末BにおけるWC粉末とCo合金の混合比は、それぞれ重量%比で、WC:Co合金=90:10、WC:Co合金=87:13とした。分級処理により150μm以下の複合粉末が得られ、平均粒径は約70μmであった。また、基材には150mm×150mm×10mmのステンレス鋼製板を用いた。
図2に示した2種類の異なる粉末を造形できる電子ビーム粉末積層造形装置を用い、図1(a)に示すような多層かつ中空構造を有する複合部材を造形した。2つの原料供給タンクにそれぞれの原料粉末を別々に充填し、基材を設置した後、真空引きを行った。まず、基材を電子ビーム照射により、約1200℃まで加熱保持後、原料供給タンクから原料粉末Aを供給し、リコータにより基材上に原料粉末を均一厚さになるように敷いた。その後、電子ビーム照射により基材上に敷かれた粉末全体を加熱した後、局所溶融、凝固を繰り返すことにより、100μm厚さの高硬度層を形成した。次に、その高硬度層上に、同様にして原料粉末Bから構成される100μm厚さの低硬度層を形成した。これらの工程を繰り返すことにより、図1(a)に示すような不連続多層構造かつ中空を有する複合部材を作製した。なお、中空の穴径は1.0mmとした。造形終了後、仮焼結体に埋没した造形物を取り出すために、ブラスト処理により仮焼結体を除去した。
図3に、この複合部材表面(基準表面)から内部の垂直方向に向かって電子プローブマイクロ分析装置(EPMA)によりCo含有量(重量%)を点分析した結果を示す。これより、図1(a)で示したように、Co含有量が不連続に変化していることがわかる。
実施例1と同様にして、図4に示すような形状の多層、中空構造を有するボールエンドミル用インサートを造形した後、NC制御の三次元研磨加工機により仕上げ研磨を施した。得られたインサートのネジ挿通穴415を除く表面に、PVD法により、厚さ2〜6μm程度のTi−Si系膜を形成した。
図4(a)はインサーの平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。インサートは、一対の平行かつ平坦な側面403、404を有する厚さTの平板状で、一対の側面を連結する円弧面を有する半円状部401と、半円状部後端部の三角状部402からなる。
半円状部401は、一対の側面403、404を連結する端面を形成する第一の逃げ面405、406と、すくい面407、408との稜線に沿って形成された円弧状切れ刃409、410と、各円弧状切れ刃409、410に点Sで滑らかに連なる一対のねじれ形状を有する外周切れ刃413、414と、円弧状切れ刃409、410の円弧中心点Oに位置する中心を有するクランプネジを挿通させるための貫通穴415とを有する。
円弧中心点Oは貫通穴415の中心線の中点に位置する。点Sは円弧中心点Oを通り、回転軸線Lと直交する直線Mが切れ刃と交差する点であり、各円弧状切れ刃409,410の最外周点である。また、円弧状切れ刃409,410が交差する点は、インサートの中心軸線(回転軸線)Lと交差する最先端Pである。回転軸線Lは、インサートの最先端P、及び、円弧中心点Oを通る。インサートの回転軸線Lは、図5に示すエンドミル本体の回転軸線Lと一致し、インサートの最先端Pはエンドミル本体の回転軸線L上に位置する。なお、インサート内部には冷却水の流路となる中空内部構造420、421を有する。また、三角状部402は、一対の平行かつ平坦な三角形状側面416、417と、三角形状側面416、417を連結する傾斜底面418、419とを有する。
図5に示すように、前記インサート505を刃先交換式の中空構造508を有するボールエンドミル本体502に装着し、以下の条件により切削試験を行った。なお、ボールエンドミル501は、回転軸線Lを中心にして回転するエンドミル本体502と、エンドミル本体502の後端に連結するシャンク部503と、エンドミル本体502の先端にテーパ507を介して連結する半球状先端部504から構成される。エンドミル本体502、及び、半球状先端部504は、例えば合金工具鋼からなる。
なお、ボールエンドミル本体502をインサートと同様に、粉末積層造形法により作製しても良い。この場合、図5に示すように、中空構造508のコーナー部に湾曲を設ける等、通常の穴空け加工では不可能な複雑形状の中空構造とすることが可能である。
本実施例のボールエンドミルを用い、以下の試験条件により切削評価を行った。
<切削試験1>
加工方法:平面加工
冷却方法:水冷(インサート内部の流路に冷却水を流して冷却した。)
被削材 :SLD−H鋼(硬さ:60HRC)
切削速度:200m/分
送り速度 :637mm/分
1刃当りの送り量:0.15mm/tooth
切込み深さ:0.3mm
切削幅:0.5mm
<切削試験2>
加工方法:立ち壁加工
冷却方法:水冷(インサート内部の流路に冷却水を流して冷却した。)
被削材 :SKD11鋼(硬さ:62HRC)
切削速度:230m/分
送り速度 :637mm/分
1刃当りの送り量:0.3mm/tooth
切込み深さ:0.3mm
切削幅:0.3mm
(比較例)
実施例2と同様にして、表面層を実施例1で用いた原料粉末Aのみから構成される単層構造とした切削用インサート(比較例1)を作製した。また、同様にして、表面層を実施例1で用いた原料粉末Bのみから構成される単層構造とした切削用インサート(比較例2)を作製した。さらに、表面部の層構造は実施例2と同様であるが、内部に中空構造を有しないインサート(比較例3)を作製した。
実施例2と同様の条件にて切削試験を実施した。図6は実施例2、比較例1〜3についての切削試験1の結果であり、切削距離とインサート外周刃逃げ面磨耗幅の関係を示す。
図7は実施例2、比較例1〜3についての切削試験2の結果であり、切削時間とインサート外周刃逃げ面磨耗幅の関係を示す。但し、実施例2以外は、切削時に水冷を行わなかった。
実施例2で作製したインサートは比較例で作製した物に比べて、外周刃逃げ面磨耗量は格段に少なく、切削後の刃先部の形態は正常摩耗であり、欠損やチッピングは認められなかった。これは、高硬度層と低硬度層の不連続多層構造による高硬度かつ強靭化、及び、水冷の効果であると考えられる。

Claims (9)

  1. 金属炭化物、金属窒化物、炭窒化物、酸化物のいずれか一種以上のセラミックス粉末と金属とを含む複合部材において、前記複合部材の表面から内部の垂直方向の少なくとも500μmまでの表面部分は、前記金属で形成されるマトリクス中に前記セラミックス粉末が分散し、硬度が30〜500μmの厚さの周期で不連続に変化していることを特徴とする複合部材。
  2. 請求項1において、前記表面部分は、前記セラミックス粉末と前記金属の混合比が30〜500μmの厚さの周期で不連続に変化していることを特徴とする複合部材。
  3. 請求項1において、前記表面部分は、前記表面部分中の前記金属の混合比が5〜15重量%であり、前記金属の混合比が異なる複数種の層を複数備え、前記複数種の層のうち一の層と他の層との前記金属の混合比の差が2重量%以上であることを特徴とする複合部材。
  4. 請求項3において、前記複数種の層の硬度は、88〜95ロックウエル硬さ(HRA)であり、前記一の層と前記他の層との硬度の差が、0.5HRA以上であることを特徴とする複合部材。
  5. 請求項1において、前記セラミックスは、WC、SiC、NbC、Si3N4、Al2O3、ZrO2のいずれか一種以上であることを特徴とする複合部材。
  6. 請求項1において、内部に中空構造を有することを特徴とする複合部材。
  7. 請求項1に記載の複合部材から構成されることを特徴とする切削工具。
  8. 金属炭化物、金属窒化物、炭窒化物、酸化物のいずれか一種以上のセラミックス粉末と金属粉末とを含む第一の原料粉末を基材上に敷く工程と、前記第一の原料粉末を溶融させ第一の層を形成する工程と、金属炭化物、金属窒化物、炭窒化物、酸化物のいずれか一種以上のセラミックス粉末と金属粉末とを含む第二の原料粉末を前記第一の層上に敷く工程と、前記第二の原料粉末を溶融させ第二の層を形成する工程とを備え、前記第一の原料粉末中の前記金属粉末の混合比と前記第二の原料粉末中の前記金属粉末の混合比との差が2重量%以上であることを特徴とする複合部材の製造方法。
  9. 金属炭化物、金属窒化物、炭窒化物、酸化物のいずれか一種以上のセラミックスと金属とが一体化した粉末を含む第一の原料粉末を基材上に敷く工程と、前記第一の原料粉末を溶融させ第一の層を形成する工程と、金属炭化物、金属窒化物、炭窒化物、酸化物のいずれか一種以上のセラミックスと金属とが一体化した粉末を含む第二の原料粉末を前記第一の層上に敷く工程と、前記第二の原料粉末を溶融させ第二の層を形成する工程とを備え、前記第一の原料粉末中の前記金属の混合比と前記第二の原料粉末中の前記金属の混合比との差が2重量%以上であることを特徴とする複合部材の製造方法。
JP2015238168A 2014-12-05 2015-12-07 複合部材および複合部材の製造方法 Pending JP2016108668A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014246412 2014-12-05
JP2014246412 2014-12-05

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016108668A true JP2016108668A (ja) 2016-06-20

Family

ID=56123104

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015238168A Pending JP2016108668A (ja) 2014-12-05 2015-12-07 複合部材および複合部材の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016108668A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108220956A (zh) * 2018-02-08 2018-06-29 株洲辉锐增材制造技术有限公司 一种轧辊激光熔敷修复装置及修复方法
WO2019069701A1 (ja) * 2017-10-02 2019-04-11 日立金属株式会社 超硬合金複合材およびその製造方法ならびに超硬工具
JP2020514091A (ja) * 2017-03-23 2020-05-21 セコ ツールズ アクティエボラーグ 切削インサートのセットおよび切削インサートのセットを作る方法
CN113414410A (zh) * 2021-06-22 2021-09-21 哈尔滨工程大学 一种金属空心球复合材料增减材制造的方法
CN113414409A (zh) * 2021-06-21 2021-09-21 哈尔滨工程大学 一种梯度功能减振降噪复合材料增减材复合制造方法
JP2022554124A (ja) * 2019-10-25 2022-12-28 グーリング ケージー 凹部を有する切削工具の製造方法

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11262657A (ja) * 1998-03-16 1999-09-28 Kinzoku Giken Kk 微粉体テープを用いたレーザーマイクロ積層造形方法及び装置
JP2003089005A (ja) * 2001-09-13 2003-03-25 Toshiba Tungaloy Co Ltd Wc基超硬合金製積層チップおよびその製造方法
WO2008062505A1 (fr) * 2006-11-20 2008-05-29 Kabushiki Kaisha Miyanaga Pointe superdure et son procédé de fabrication
JP2008121119A (ja) * 2007-11-28 2008-05-29 Kyocera Corp 複合構造体
JP2010527409A (ja) * 2007-05-17 2010-08-12 ザ・ボーイング・カンパニー 17−4phスチールの金属焼結方法
WO2013002270A1 (ja) * 2011-06-27 2013-01-03 京セラ株式会社 硬質合金および切削工具
JP2014213449A (ja) * 2013-04-25 2014-11-17 ケンナメタルインコーポレイテッドKennametal Inc. ハイブリッド切削工具、チップ搬出部分、及び切削工具を製造するための方法

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11262657A (ja) * 1998-03-16 1999-09-28 Kinzoku Giken Kk 微粉体テープを用いたレーザーマイクロ積層造形方法及び装置
JP2003089005A (ja) * 2001-09-13 2003-03-25 Toshiba Tungaloy Co Ltd Wc基超硬合金製積層チップおよびその製造方法
WO2008062505A1 (fr) * 2006-11-20 2008-05-29 Kabushiki Kaisha Miyanaga Pointe superdure et son procédé de fabrication
JP2010527409A (ja) * 2007-05-17 2010-08-12 ザ・ボーイング・カンパニー 17−4phスチールの金属焼結方法
JP2008121119A (ja) * 2007-11-28 2008-05-29 Kyocera Corp 複合構造体
WO2013002270A1 (ja) * 2011-06-27 2013-01-03 京セラ株式会社 硬質合金および切削工具
JP2014213449A (ja) * 2013-04-25 2014-11-17 ケンナメタルインコーポレイテッドKennametal Inc. ハイブリッド切削工具、チップ搬出部分、及び切削工具を製造するための方法

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020514091A (ja) * 2017-03-23 2020-05-21 セコ ツールズ アクティエボラーグ 切削インサートのセットおよび切削インサートのセットを作る方法
JP7100659B2 (ja) 2017-03-23 2022-07-13 セコ ツールズ アクティエボラーグ 切削インサートのセットおよび切削インサートのセットを作る方法
WO2019069701A1 (ja) * 2017-10-02 2019-04-11 日立金属株式会社 超硬合金複合材およびその製造方法ならびに超硬工具
CN111132782A (zh) * 2017-10-02 2020-05-08 日立金属株式会社 超硬合金复合材料及其制造方法以及超硬工具
US20200299814A1 (en) * 2017-10-02 2020-09-24 Hitachi Metals, Ltd. Cemented carbide composite material, method for producing same, and cemented carbide tool
JPWO2019069701A1 (ja) * 2017-10-02 2020-11-19 日立金属株式会社 超硬合金複合材およびその製造方法ならびに超硬工具
CN108220956A (zh) * 2018-02-08 2018-06-29 株洲辉锐增材制造技术有限公司 一种轧辊激光熔敷修复装置及修复方法
JP2022554124A (ja) * 2019-10-25 2022-12-28 グーリング ケージー 凹部を有する切削工具の製造方法
CN113414409A (zh) * 2021-06-21 2021-09-21 哈尔滨工程大学 一种梯度功能减振降噪复合材料增减材复合制造方法
CN113414409B (zh) * 2021-06-21 2022-06-21 哈尔滨工程大学 一种梯度功能减振降噪复合材料增减材复合制造方法
CN113414410A (zh) * 2021-06-22 2021-09-21 哈尔滨工程大学 一种金属空心球复合材料增减材制造的方法
CN113414410B (zh) * 2021-06-22 2022-06-21 哈尔滨工程大学 一种金属空心球复合材料增减材制造的方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2016108668A (ja) 複合部材および複合部材の製造方法
US7258720B2 (en) Metal powder composition for use in selective laser sintering
CN101511509B (zh) 金属光造型用金属粉末及使用该金属粉末的金属光造型法
US11247268B2 (en) Methods of making metal matrix composite and alloy articles
JP7116495B2 (ja) 高炭素コバルト系合金
JP4661842B2 (ja) 金属光造形用金属粉末の製造方法および金属光造形法
JP2019518865A (ja) 傾斜中間層を有するスパッタリングターゲットアセンブリ及び作製方法
CN106694872A (zh) 一种适用于零件与模具的复合增材制造方法
US20020004105A1 (en) Laser fabrication of ceramic parts
JP2014040663A5 (ja)
CN107243633A (zh) 激光增减材复合制造装置及方法
US20200392607A1 (en) Carbide material for cutting devices and associated method of manufacture
US20210107060A1 (en) Multi-material tooling and methods of making same
JP4640216B2 (ja) 金属光造形用金属粉末
JP3633607B2 (ja) 金属光造形用金属粉末とその製造方法及び金属光造形による三次元形状造形物の製造方法並びに金属光造形物
Su et al. Investigation of fully dense laser sintering of tool steel powder using a pulsed Nd: YAG (neodymium-doped yttrium aluminium garnet) laser
JP3687667B2 (ja) 金属光造形用金属粉末
CN105798294A (zh) 一种难熔材料的快速零件成形方法
JP2021181591A (ja) 金属粉末
KR20170130567A (ko) Max 상으로부터 부품을 제조하는 방법
JP2020063478A (ja) 硬化層の積層方法及び積層造形物の製造方法
JP2022144437A (ja) Fe基合金及び金属粉末
JP2023012810A (ja) 銅基粉、その製造方法、および銅基粉を用いた光造形物の製造方法
JP2018015878A (ja) 複合部材およびこれからなる切削工具
JP6756819B2 (ja) 切削インサート及び切削工具

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20170111

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20170113

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180907

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190724

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190806

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190924

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20191126