JP2016108065A - テンター装置及びフィルムの製造方法 - Google Patents

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貴則 西田
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Abstract

【課題】フィルムがテンター装置に設けられた各ゾーンを通過する際に、受ける熱履歴をフィルム全体において均一にし、フィルム全体において均質な熱処理特性を有するフィルムを得ることができるテンター装置、及びそれを用いた工程を有するフィルムの製造方法を提供する。【解決手段】フィルム1b,1cの両端を把持する把持手段、及び、フィルムに熱風を噴き付けてフィルムの熱処理を行う熱処理手段を有するテンター装置であって、熱処理手段は、フィルムに熱風を噴き付ける噴付ノズル6,7と噴き付けられた熱風を回収する吸引ノズル4,5とを有し、噴付ノズルと吸引ノズルは、フィルムの搬送面の上側と下側とに配置され、フィルムの搬送面に対向する面以外の位置に、吸引口8を有する吸引ノズルを吸引ノズルAとした時に、吸引ノズルが少なくとも1つの吸引ノズルAを有することを特徴とする、テンター装置。【選択図】図3

Description

本発明は、テンター装置、及びそれを用いた工程を有するフィルムの製造方法に関する。
一般的に、熱可塑性樹脂フィルムの製造方法は、チップ状の熱可塑性樹脂原料を押出機によって溶融し、口金から溶融した熱可塑性樹脂組成物をシート状溶融物として吐出し、キャストドラムによりキャスト及び冷却固化させてシート化し、所望の厚さと幅に延伸してフィルムを得る。フィルムの延伸方法としては、前記キャストドラム上で冷却固化した未延伸フィルムを、縦延伸機でフィルムの搬送方向に延伸した後、テンター装置にてそれに直交するフィルムの幅方向に延伸する逐次二軸延伸法、また、前記未延伸フィルムを、テンター装置にてフィルムの搬送方向及び幅方向に同時延伸する同時二軸延伸法が知られている。
フィルム製造に用いられるテンター装置は、フィルムの熱処理を行う熱処理手段として、フィルムに熱風を噴き付ける噴付ノズルと、噴き付けられた熱風を回収する吸引ノズルとを有し、それらがフィルムの搬送方向に複数配列された構造となっている。テンター装置内の熱交換器にて所望の温度に制御された空気は、ファンによって噴付ノズルに送り込まれ、噴出口からフィルム表面に向かって吹き付けられる。噴き付けられた空気は、吸引ノズルにて回収され、再利用される。テンター装置は、フィルムの搬送方向に予熱ゾーン、延伸ゾーン、熱固定ゾーン、及び冷却ゾーンなどの複数のゾーンを有し、各ゾーンにおいて使用される空気の温度をゾーン毎に設定できる構造となっている。また、フィルムの両端を把持する把持手段として、相対して配置された両側のレールに沿って走行する複数のクリップを有し、該クリップによって両端を把持されて搬送されるフィルムは、予熱ゾーンで延伸に適した温度まで加熱され、延伸ゾーンで少なくともフィルムの幅方向に延伸された後、熱固定ゾーンで熱処理され、冷却ゾーンで冷却処理される。各ゾーンに配列された前記噴付ノズル及び吸引ノズルは、所望の温度に制御された空気をフィルム表面に噴き付け、吸引及び循環させて、各ゾーンの空気とフィルムとの熱交換を促進し、フィルムを加熱、冷却あるいは保温するために用いられる。
このようにして製造されるフィルムの特性は、フィルムがテンター装置に設けられた各ゾーンを通過する際に受ける熱履歴に影響される。したがって、フィルム全体において均質な特性を有するフィルムを得るためには、テンター装置に設けられた各ゾーンの内部温度を均一にしてフィルムをバタつき無く一定速度で搬送させることが重要であり、フィルムが各ゾーンを通過する際に受ける熱履歴をフィルム全体において均一にすることが要求される。
そのような中で、熱可塑性樹脂フィルムの幅方向における伝熱効率の均一性が良好なエア噴出ノズル及びそれを用いたテンター装置が提案されている(特許文献1)。該テンター装置は、特定の形状及び配列位置関係にある多数のエア噴出口を有するエア噴出ノズルと、装置における各部の寸法のバランスのとれた選択を行うことで、熱可塑性樹脂フィルムの幅方向における伝熱効率の均一性を改善することができる。
また、熱可塑性樹脂フィルムの幅方向における伝熱効率と熱履歴との均一性が良好なエア噴出ノズル及びそれを用いたテンター装置が提案されている(特許文献2)。該テンター装置は、特定の配列位置関係にある複数のエア噴出口を有するエア噴出ノズルを用いることで、熱可塑性樹脂フィルムの幅方向における伝熱効率と熱履歴との均一性を改善することができる。
特許第4962494号公報 特許第5228834号公報
しかしながら、特許文献1、2に記載のエア噴出ノズル及びそれを用いたテンター装置は、フィルムがテンター装置に設けられた各ゾーンを通過する際に受ける熱履歴をフィルム全体において均一にする上で、各ゾーンの内部温度を均一にしてフィルムをバタつき無く一定速度で搬送させる点については十分ではなかった。
本発明はかかる従来の技術の欠点を改良し、フィルムがテンター装置に設けられた各ゾーンを通過する際に受ける熱履歴をフィルム全体において均一にし、フィルム全体において均質な熱処理特性を有するフィルムを得ることができる、テンター装置、及びそれを用いた工程を有するフィルムの製造方法を提供することをその課題とする。
前記課題を達成するため、本発明のテンター装置、及びそれを用いた工程を有するフィルムの製造方法は、下記の構成からなる。
(1) フィルムの両端を把持する把持手段、及び、フィルムに熱風を噴き付けてフィルムの熱処理を行う熱処理手段を有するテンター装置であって、
前記熱処理手段は、フィルムに熱風を噴き付ける噴付ノズルと噴き付けられた熱風を回収する吸引ノズルとを有し、
前記噴付ノズルと前記吸引ノズルは、フィルムの搬送面の上側と下側とに配置され、
フィルムの搬送面に対向する面以外の位置に吸引口を有する吸引ノズルを吸引ノズルAとした時に、前記吸引ノズルが少なくとも1つの吸引ノズルAを有することを特徴とする、テンター装置。
(2) フィルムの搬送面の上側に配置された前記吸引ノズルAが、熱処理手段の天井面に対向する面に吸引口を有する、及び/又は、フィルムの搬送面の下側に配置された前記吸引ノズルAが、熱処理手段の床面に対向する面に吸引口を有することを特徴とする、(1)に記載のテンター装置。
(3) 前記吸引ノズルAが、フィルムの搬送面に略垂直な面に吸引口を有することを特徴とする、(1)又は(2)に記載のテンター装置。
(4) フィルムの搬送面の上側に配置された前記吸引ノズルAが、熱処理手段の天井面に対向する面、及び、フィルムの搬送面に略垂直な面に吸引口を有することを特徴とする、(1)から(3)のいずれかに記載のテンター装置。
(5) フィルムの搬送面の下側に配置された前記吸引ノズルAが、熱処理手段の床面に対向する面、及び、フィルムの搬送面に略垂直な面に吸引口を有することを特徴とする、(1)から(4)のいずれかに記載のテンター装置。
(6) (1)から(5)のいずれかに記載のテンター装置を用いた工程を有することを特徴とする、フィルムの製造方法。
本発明により、フィルムがテンター装置に設けられた各ゾーンを通過する際に受ける熱履歴をフィルム全体において均一にし、フィルム全体において均質な熱処理特性を有するフィルムを得ることができる、テンター装置、及びそれを用いた工程を有するフィルムの製造方法を提供することができる。
逐次二軸延伸法が用いられたフィルムの製造工程の一例を説明するための概略工程図 テンター装置の一例を説明するための平面図(上面図) 本発明のテンター装置の一例を説明するための図2におけるI−I断面矢視図 本発明のテンター装置の一例を説明するための図3におけるII−II断面矢視図 従来技術のテンター装置の一例を説明するための図2におけるI−I断面矢視図 従来技術のテンター装置の一例を説明するための図5におけるIII−III断面矢視図 本発明の下側噴付ノズルと下側吸引ノズルの一例 本発明の下側噴付ノズルと下側吸引ノズルの一例 本発明の下側噴付ノズルと下側吸引ノズルの一例 本発明の下側噴付ノズルと下側吸引ノズルの一例 本発明の下側噴付ノズルと下側吸引ノズルの一例 従来技術の下側噴付ノズルと下側吸引ノズルの一例
以下に、本発明を実施するための望ましい形態について、図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
本発明のテンター装置は、フィルムの両端を把持する把持手段、及び、フィルムに熱風を噴き付けてフィルムの熱処理を行う熱処理手段を有するテンター装置であって、前記熱処理手段は、フィルムに熱風を噴き付ける噴付ノズルと噴き付けられた熱風を回収する吸引ノズルとを有し、前記噴付ノズルと前記吸引ノズルは、フィルムの搬送面の上側と下側とに配置され、フィルムの搬送面に対向する面以外の位置に吸引口を有する吸引ノズルを吸引ノズルAとした時に、前記吸引ノズルが少なくとも1つの吸引ノズルAを有することを特徴とする。
本発明において、フィルムとは、熱可塑性樹脂フィルムを指す。本発明のテンター装置を用いてフィルム製造する際に用いることができる熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル等のビニル系ポリマー、ポリエステル、ポリアミド等が挙げられる。フィルムの熱処理を行う熱処理手段については、後に図面を用いて詳細を説明する。
本発明のテンター装置は、フィルムの両端を把持する把持手段、及び、フィルムに熱風を噴き付けてフィルムの熱処理を行う熱処理手段を有する。把持手段は、フィルムの両端をつかむためのものであるため、フィルムの一方の端部側に1つと他方の端部側にもう1つ、合計2つ配置される。そして熱処理手段は、フィルムに熱風を噴き付ける噴付ノズルと噴き付けられた熱風を回収する吸引ノズルとを有する。さらにこれらのノズル(噴付ノズルと吸引ノズル)は、フィルムの搬送面の上側と下側とに配置される。
フィルムの搬送方向とは、フィルム製造時にテンター装置の中でフィルムが進行する方向を指す。
フィルムの搬送面とは、フィルムの搬送方向に平行な、テンター装置中をフィルムが搬送されることとなる面である。
フィルムの搬送面の幅方向とは、フィルムの搬送面に平行であり、フィルムの搬送方向と直交する方向を指す。以下、フィルムの搬送方向を単に搬送方向、フィルムの搬送面の幅方向を単に幅方向という。

噴付ノズルの外形は、本発明のテンター装置の効果を損なわない限り特に制限はない。但し、テンター装置内で、フィルムに対して均一に熱風を噴き付ける観点から、噴付ノズルの外形は、搬送方向側よりも幅方向側が長い形状が好ましく、搬送方向側の辺よりも幅方向側の辺が長い直方体がより好ましい。
噴付ノズルの噴付口は、本発明のテンター装置の効果を損なわない限り、どの位置に存在していてもよい。但し、テンター装置内で、フィルムに対して均一に熱風を噴き付ける観点から、噴付ノズルの噴付口は、フィルムの搬送面に対向する面全体に均等間隔で存在することが好ましい。
噴付ノズルの数は、本発明のテンター装置の効果を損なわない限り特に制限はないが、少なくとも2つの噴付ノズルが配置されることが好ましい。さらに、搬送方向の上側と下側のそれぞれにおいて、少なくとも2つの噴付ノズルが配置されることが好ましい。なお、搬送方向の上側に少なくとも2つの噴付ノズルが配置される場合には、搬送方向の上流側から下流側に向かって複数が配置されることが好ましい。
本発明のテンター装置は、フィルムの搬送面に対向する面以外の位置に吸引口を有する吸引ノズルを吸引ノズルAとした時に、前記吸引ノズルが少なくとも1つの吸引ノズルAを有することを特徴とする。フィルムの搬送面に対向する面とは、フィルムの搬送面と平行に向き合った面を指す。例えば、後述の図12において、吸引口8が存在する面がこれに該当する。ここで、フィルムの搬送面と平行に向き合った面とは、フィルムの搬送面と該面が形成する角の角度が5度以内の場合の該面を指す。以下、熱処理手段の天井面に対向する面、熱処理手段の床面に対向する面についても、フィルムの搬送面に対向する面と同様に定義する。
吸引ノズルAは、テンター装置中に少なくとも一つ配置されていればよい。すなわち、テンター装置内の吸引ノズルの一部が吸引ノズルAであっても、全てが吸引ノズルAであってもよい。但し、装置内の複数の吸引ノズルが吸引ノズルAであることが好ましく、全てが吸引ノズルAであることが特に好ましい。また、吸引ノズルAの位置はフィルムの搬送面の上側、下側、両側のいずれでもよい。但し、吸引ノズルAは、フィルムの搬送面の両側に同数配置され、さらに互いに向き合う位置に配置されることが好ましい。
吸引ノズルAは、後述する熱処理手段2の、予熱ゾーン25、延伸ゾーン26、熱固定ゾーン27、冷却ゾーン28のいずれにも一つ又は複数配置することが可能である。すなわち、吸引ノズルAは、上記熱処理手段2のすべてのゾーンに配置されていても、一部のゾーンのみに配置されていてもよい。但し、少なくとも熱固定ゾーン27には配置されていることが好ましく、すべてのゾーンに配置されていることが特に好ましい。また、一つのゾーンにおける吸引ノズルAの数は、一つであっても複数であってもよい。
吸引ノズルAの吸引口は、フィルムの搬送面に対向する面以外であれば、吸引ノズルAのどの位置に存在してもよい。但し、熱処理手段の各ゾーンの室内全体を均一な温度とし、フィルムのバタつきが無く安定して熱処理する観点から、吸引口はフィルムの搬送面に対向する面以外の面にあることが好ましい。具体的には、フィルムの搬送面の上側に配置された吸引ノズルAであれば、吸引口は、熱処理手段の天井面に対向する面や、フィルムの搬送面に略垂直な面にあることが好ましく、熱処理手段の天井面に対向する面にあることがより好ましい。同様の観点から、フィルムの搬送面の下側に配置された吸引ノズルAであれば、吸引口は、熱処理手段の床面に対向する面や、フィルムの搬送面に略垂直な面にあることが好ましく、熱処理手段の床面に対向する面にあることがより好ましい。
また、テンター装置内に複数の吸引ノズルAが存在する場合、各吸引ノズルAの吸引口の位置は、同じであっても異なっていてもよいが、同じ位置にあるのが好ましい。
本発明においては、吸引ノズルAの配置や吸引口の位置についての好ましい態様として、以下の4つが挙げられる。1つ目は、フィルムの搬送面の上側に配置された吸引ノズルAが、熱処理手段の天井面に対向する面に吸引口を有する、及び/又は、フィルムの搬送面の下側に配置された吸引ノズルAが、熱処理手段の床面に対向する面に吸引口を有する態様である。
2つ目は、フィルムの搬送面に略垂直な面に吸引口を有する態様である。ここでフィルムの搬送面に略垂直な面とは、フィルムの搬送面と形成する角度が85度から95度となる面を指し、該角度が90度となる面が好ましい。さらにフィルムの搬送面に略垂直な面に吸引口を有するとは、フィルムの搬送面に略垂直な面の一つに吸引口を有する場合、及び複数のフィルムの搬送面に略垂直な面に吸引口を有する場合とを含む。例えば、吸引ノズルAが直方体であるときは、フィルムの搬送面に略垂直であって、互いに隣接しない2つの面に吸引口が存在するのが好ましい。
3つ目はフィルムの搬送面の上側に配置された前記吸引ノズルAが、熱処理手段の天井面に対向する面、及び、フィルムの搬送面に略垂直な面に吸引口を有する態様である。この態様において、吸引ノズルAは、フィルムの搬送面に略垂直な面の一つに吸引口を有しても、複数に吸引口を有してもよい。
4つ目はフィルムの搬送面の下側に配置された前記吸引ノズルAが、熱処理手段の床面に対向する面、及び、フィルムの搬送面に略垂直な面に吸引口を有する態様である。3つ目の態様と同様に、この態様においても、吸引ノズルAは、フィルムの搬送面に略垂直な面の一つに吸引口を有しても、複数に吸引口を有してもよい。
また、3つ目の態様と4つ目の態様を併用することも可能である。
上記の好ましい態様の中でも、フィルムの搬送面の上側に配置された前記吸引ノズルAが、熱処理手段の天井面に対向する面に吸引口を有する、及び、フィルムの搬送面の下側に配置された前記吸引ノズルAが、熱処理手段の床面に対向する面に吸引口を有する態様は、熱処理手段の各ゾーンの室内全体を均一な温度とし、フィルムのバタつきが無く安定して熱処理する上で、特に好ましい。
フィルムの製造方法の一例を、図1に示す逐次二軸延伸法が用いられたフィルムの製造工程の一例を説明するための概略工程図を用いて説明する。
逐次二軸延伸法によるフィルムの製造工程は、図1に示すように、押出機13、口金14、キャストドラム15、縦延伸機16、テンター装置9、ワインダー17からなり、熱可塑性樹脂を押出機13で溶融して押し出し、口金14のスリット間隙からシート状に吐出し、キャストドラム15でキャスト及び冷却固化して得られる未延伸フィルム1aを、縦延伸機16でフィルムの搬送方向に延伸して一軸延伸フィルム1bとし、該一軸延伸フィルム1bをテンター装置9で幅方向に延伸して二軸延伸フィルム1cとし、該二軸延伸フィルム1cをワインダー17によって連続的に巻き取るものである。上記の工程中において、一軸延伸フィルム1b表面に塗液を塗布する際は、テンター装置9の直前に塗布装置(図示せず)を設置しても良い。ここでは逐次二軸延伸法における例を示したが、同時二軸延伸法においては縦延伸機16を用いず、キャストドラム15でキャスト及び冷却固化して得られる未延伸フィルム1aを、テンター装置9で搬送方向及び幅方向に同時延伸して二軸延伸フィルム1cとする方法であってもよい。
なお、未延伸フィルム1aとは、キャスト及び冷却固化された後、一軸延伸が完了するまでのフィルムを指す。一軸延伸フィルム1bとは、一軸延伸が完了した後、二軸延伸が完了するまでのフィルムを指す。二軸延伸フィルム1cとは、二軸延伸が完了したフィルムを指す。
図2は、テンター装置の一例を説明するための平面図(上面図)である。図2に示すように、テンター装置9は、所望の温度に制御された空気を循環する熱処理手段2と、相対して配置された把持手段3とを有する。
熱処理手段2は、搬送方向の上流側から下流側に、予熱ゾーン25、延伸ゾーン26、熱固定ゾーン27、冷却ゾーン28に区分されており、ゾーン毎に空気の温度を設定できる構成となっている。これら各ゾーンは、搬送方向に、複数の室に区分され、各室毎に空気の温度が設定できるように構成されていても良い。つまり、熱処理手段2は、例えば予熱ゾーン25として3室有し、延伸ゾーン26として4室有し、熱固定ゾーン27として2室有し、冷却ゾーン28として1室有することが可能であり、さらに各ゾーンの各室の温度を独立に設定することも可能である。
また、各ゾーンの空気の温度は、例えば、フィルムがポリエステルフィルムの場合、予熱ゾーン80〜140℃、延伸ゾーン80〜200℃、熱固定ゾーン150〜240℃、冷却ゾーン50〜200℃の範囲に設定することができる。
把持手段3は、テンター装置9における熱処理手段2の入口で一軸延伸フィルム1bの両端を把持し、各ゾーンを通過して該熱処理手段2の出口で二軸延伸フィルム1cを解放する。把持手段3は、延伸ゾーン26内において、その相対距離が徐々に広がるように配置されることで、一軸延伸フィルム1bを幅方向に延伸することができる。また必要に応じ、熱固定ゾーン27内や冷却ゾーン28内で、相対距離が徐々に狭くなる区間を設けることで、二軸延伸フィルム1cを幅方向に弛緩処理することもできる。
図3は、本発明のテンター装置の一例を説明するための図2におけるI−I断面矢視図であり、図4は、図3におけるII−II断面矢視図である。図3、図4に示すように、テンター装置9は、熱処理手段2の各ゾーンの室内で、フィルムの搬送面の上側に複数の上側噴付ノズル6と、下側に複数の下側噴付ノズル7とを配置している。また、各上側噴付ノズル6及び下側噴付ノズル7は、幅方向に長く延在するように配置される。熱交換器21によって所望の温度に制御された空気は、ファン22によって噴付ダクト23を介して各上側噴付ノズル6及び下側噴付ノズル7に送り込まれ、噴出口18より一軸延伸フィルム1bや二軸延伸フィルム1cの表面に噴き付けられる。吸引ノズルAは、本発明のテンター装置内に少なくとも1つ配置されることが大切であり、フィルムの搬送面の上側と下側の両方に吸引ノズルAを有する場合について記すと、フィルムの搬送面の上側に配置される上側吸引ノズル4は、少なくとも1つのフィルムの搬送面に対向する面以外の位置に吸引口8を有する吸引ノズルAを有し、一軸延伸フィルム1bや二軸延伸フィルム1cの表面に噴き付けられた空気は熱処理手段2の各ゾーンの室内全体を所望の温度にした後、上側吸引ノズル4で回収される。また、フィルムの搬送面の下側に配置される下側吸引ノズル5は、少なくとも1つのフィルムの搬送面に対向する面以外の位置に吸引口8を有する吸引ノズルAを有し、一軸延伸フィルム1bや二軸延伸フィルム1cの表面に噴き付けられた空気は熱処理手段2の各ゾーンの室内全体を所望の温度にした後、下側吸引ノズル5で回収される。温度計19は、熱処理手段2の各ゾーンの室内における床面近傍の雰囲気温度を測定するためのものである。
本発明における把持手段3は、一軸延伸フィルム1bや二軸延伸フィルム1cの両端を把持するクリップ11と、該クリップ11が走行するためのレール12とで構成されている。
上側噴付ノズル6及び下側噴付ノズル7は、所望の温度に制御された空気を、一方向に搬送される一軸延伸フィルム1bや二軸延伸フィルム1cの表面に噴付けることで、空気と一軸延伸フィルム1bや二軸延伸フィルム1cとの熱交換を促進する働きがある。すなわち、一軸延伸フィルム1bや二軸延伸フィルム1cは、その温度が上側噴付ノズル6及び下側噴付ノズル7が噴き付ける空気の温度よりも低い場合には加熱され、その温度が上側噴付ノズル6及び下側噴付ノズル7が噴き付ける空気の温度よりも高い場合には冷却され、その温度と上側噴付ノズル6及び下側噴付ノズル7が噴き付ける空気の温度とが等しい場合には保温される。また、テンター装置9の直前で一軸延伸フィルム1bの表面に塗液を塗布する場合には、上側噴付ノズル6及び下側噴付ノズル7から噴き付ける空気と、一軸延伸フィルム1bや二軸延伸フィルム1cとの熱交換によって乾燥または硬化される。
噴付ノズルの噴出口の形状は、フィルムの幅方向に伸びるスリット状(スリットノズルと呼ぶことがある)であってもよいし、多孔形状(ホールノズルと呼ぶことがある)などであってもよい。
本発明のテンター装置は、吸引ノズルAがフィルムの搬送面に対向する面以外の位置に吸引口8を有することで、熱処理手段2の各ゾーンの室内全体を均一な温度とすることができる。また、噴付ノズルの噴出口18より噴き出される空気の噴流10の腰が折れることがないので、一軸延伸フィルム1bや二軸延伸フィルム1cのバタつきが無く安定して熱処理することができる。その結果、一軸延伸フィルム1bや二軸延伸フィルム1cがテンター装置9内で受ける熱履歴を均一にし、全体において均質な熱処理特性を有する二軸延伸フィルム1cを得ることができる。
尚、図3、図4は、熱処理手段2の熱固定ゾーン27を示すものであるが、本発明は、熱固定ゾーン27に限らず、予熱ゾーン25、延伸ゾーン26、又は冷却ゾーン28のいずれにも好適に用いることができる。
図5は、従来技術のテンター装置の一例を説明するための図2におけるI−I断面矢視図であり、図6は、図5におけるIII−III断面矢視図である。図5、図6に示すように、上側吸引ノズル4及び下側吸引ノズル5はいずれも、フィルムの搬送面に対向する面に吸引口8を有する。
このため、従来技術のテンター装置は、フィルムの搬送面に対向する面に吸引口8を有することで、熱処理手段2の内部でよどみが発生して各ゾーンの室内の温度が不均一となる。また、噴流10の腰が折れることで一軸延伸フィルム1bや二軸延伸フィルム1cがバタつき、安定して熱処理できないことも問題となる。更に、一軸延伸フィルム1bや二軸延伸フィルム1cのバタつきにより、フィルム破れが発生することもある。
本発明のテンター装置における吸引ノズルAの例を、フィルムの搬送面の下側に配置されたものを取り上げて以下に説明する。図7〜11はいずれも、本発明の下側噴付ノズルと下側吸引ノズルの一例である。具体的には、図7は、吸引ノズルAが、熱処理手段の床面に対向する面に吸引口を有する例を表す。図8及び9は、吸引ノズルAが、フィルムの搬送面に略垂直な面に吸引口を有する例を表す。図10は、吸引ノズルAが、熱処理手段の床面に対向する面から突出したホース状の吸引口を有する例。図11は、吸引ノズルAが、フィルムの搬送面に略垂直な面から突出したホース状の吸引口を有する例を表す。
下側噴付ノズル7は、所望の温度に制御された空気が図示しない噴付ダクト23を介して供給され、噴出口18からフィルムの搬送面に対向するフィルム面に向けて噴流10が発生する。
図7の例では、吸引ノズルAにあたる下側吸引ノズル5は、熱処理手段2の床面に対向する面に吸引口8を有しており、床面近傍の空気を図示しない吸引ダクト24を介して吸引する。これにより、従来技術であれば床面近傍のよどみが発生する部分の空気を吸引することで、吸引される空気の噴流10への影響を軽減することが可能であるため、一軸延伸フィルム1bや二軸延伸フィルム1cのバタつきが無く安定して熱処理することができ、熱処理手段2の各ゾーンの室内全体を均一な温度とすることができるため、一軸延伸フィルム1bや二軸延伸フィルム1cがテンター装置9内で受ける熱履歴を、全体において均一にし、均質な熱処理特性を有する二軸延伸フィルム1cを得ることができる。
図8の例では、吸引ノズルAにあたる下側吸引ノズル5は、フィルムの搬送面に略垂直であり、かつ搬送方向と平行な面に吸引口8を有しており、壁面近傍と中央部近傍の空気を図示しない吸引ダクト24を介して吸引する。これにより、従来技術であれば壁面近傍及び中央部近傍のよどみが発生する部分の空気を吸引することで、熱処理手段2の各ゾーンの室内全体を均一な温度とすることができる。尚、吸引される空気の噴流10への影響はゼロではないが、噴流10の方向が僅かに傾く程度である。
図9の例では、吸引ノズルAにあたる下側吸引ノズル5は、フィルムの搬送面に略垂直であり、かつ幅方向と平行な面に吸引口8を有しており、壁面近傍の空気を図示しない吸引ダクト24を介して吸引する。これにより、従来技術であれば壁面近傍のよどみが発生する部分の空気を吸引することで、熱処理手段2の各ゾーンの室内全体を均一な温度とすることができる。尚、噴流10のへの影響はゼロではないが、噴流10の方向が僅かに傾く程度で腰折れの発生は無い。
また、図10や図11の例のように、吸引ノズルAが、熱処理手段の床面に対向する面やフィルムの搬送面に略垂直な面から突出したホース状の吸引口を有する場合も、噴流10の腰折れ発生を抑制することが可能である。
図12は、従来技術の下側噴付ノズルと下側吸引ノズルの一例を説明するための斜視図である。
下側吸引ノズル5は、フィルムの搬送面に対向する面に吸引口8を有しており、下側噴付ノズル7近傍の空気を図示しない吸引ダクト24を介して吸引する。これにより、下側噴付ノズル7近傍の空気を吸引することで、噴流10が一部腰折れ噴流20となってしまい、均一に噴き付けられなくなるとともに、床面近傍でよどみが発生し、その部分の温度が下がってしまうという問題がある。また、腰折れ噴流20は腰折れ状態で安定しているわけではなく、正常状態と腰折れ状態を不定期に繰り返し、フィルムの走行と熱履歴に悪影響を及ぼす。
本発明のフィルムの製造方法は、本発明のテンター装置を用いた工程を有することで、フィルムがテンター装置に設けられた各ゾーンを通過する際に受ける熱履歴をフィルム全体において均一にし、フィルム全体において均質な熱処理特性を有するフィルムを得ることができる製造方法である。
以下、実施例に沿って本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例によって制限されるものではない。なお、諸特性は以下の方法により測定した。
(噴流の腰折れ)
上下噴付ノズルの噴出口から吹き上げられる噴流の腰折れについては、ポリエステルフィラメントミシン糸の太さφ0.5mm、長さ30mmのものを用いて、フィルムを製膜していない冷間状態で噴出口に近づけて、ポリエステルフィラメントミシン糸の流れ状態を目視で確認した。
また、実際にフィルムを製造して製膜性を評価した。
(フィルム製造条件)
フィルムとしてPETフィルムを用い、製膜速度180m/分にて、逐次二軸延伸法で幅方向の延伸が可能なテンター装置によりフィルムを製造した。ここでPETとは、ポリエチレンテレフタレートの略である。PET(限界粘度0.65dl/g)チップを180℃で3時間の真空乾燥後、押出機に供給して285℃で溶融し、口金からフィルム状に押し出し、静電印加キャスト法で表面温度25℃の表面が鏡面のキャストドラムにてキャスト及び冷却固化させて未延伸フィルムとした。この時、キャストドラムでの冷却時間(接触時間)を2.4秒とした。このようにして得られた前記未延伸フィルムを縦延伸機で搬送方向に3.2倍に延伸して一軸延伸フィルムとした。縦延伸機の温度条件は、予熱部分では75℃で加熱し、延伸部分では95℃で加熱しながら延伸し、冷却部分では40℃で冷却した。このようにして得られた前記一軸延伸フィルムをテンター装置で幅方向に延伸して二軸延伸フィルムとし、ワインダーで巻き取って厚み5μmのPETフィルムを得た。なお、PETの限界粘度はJIS K7390(2003年制定)再生ポリエチレンテレフタレート(PET)成型材料試験方法に記載の方法で測定した。
実施例のテンター装置としては、図2に示す通り、予熱ゾーン25、延伸ゾーン26、熱固定ゾーン27、及び冷却ゾーン28を有する。各ゾーンは図3に示す通り、フィルムの搬送面の上下に上側噴付ノズル6、下側噴付ノズル7が各6本配置された構造のものを用いた。各ゾーンの噴付ノズルの噴出口の形状は、φ13mmの円形で穴と穴の間隔は44mmのものを用いた。
各ゾーンの設定温度(℃)、噴出風速(m/s)、入口の幅(mm)、及び出口の幅(mm)について、予熱ゾーン25は、設定温度104(℃)、噴出風速25(m/s)、入口の幅580(mm)、及び出口の幅582(mm)、延伸ゾーン26は、設定温度122(℃)、噴出風速18(m/s)、入口の幅582(mm)、及び出口の幅1905(mm)、熱固定ゾーン27は、設定温度222(℃)、噴出風速18(m/s)、入口の幅1905(mm)、及び出口の幅1890(mm)、冷却ゾーン28は、設定温度100(℃)、噴出風速12(m/s)、入口の幅1890(mm)、及び出口の幅1855(mm)とした。
(実施例1)
予熱ゾーン25、延伸ゾーン26、熱固定ゾーン27、冷却ゾーン28に、熱処理手段の天井面に対向する面に吸引口を有する吸引ノズルをフィルムの搬送面の上側に配置し、熱処理手段の床面に対向する面に吸引口を有する吸引ノズルをフィルムの搬送面の下側に配置した。なお、全ての吸引ノズルを吸引ノズルAとした。
噴流の腰折れの評価結果より、糸の流れ状態は垂直でほぼ不動であり、噴流は真っ直ぐにフィルムへ向かっていた。製膜性は、フィルムのバタつきが無く安定して製膜できた。温度計19による熱固定ゾーン27内部の測定温度は217℃で、設定温度との差は5℃であった。
(実施例2)
予熱ゾーン25、延伸ゾーン26、熱固定ゾーン27、冷却ゾーン28に、フィルムの搬送面に略垂直であり、フィルムの搬送方向と平行な面に吸引口を有する吸引ノズルを採用した。なお、全ての吸引ノズルを吸引ノズルAとした。
噴流の腰折れの評価結果より、大部分の噴出口では糸の流れ状態は垂直でほぼ不動であったが、一部の噴出口で糸は傾いており、噴流はほぼ真っ直ぐにフィルムへ向かっていたが、一部の噴流は少し傾斜していた。製膜性は、フィルムのバタつきとまでは行かないが、若干の揺らぎを発生しながら安定して製膜できた。温度計19による熱固定ゾーン27内部の測定温度は214℃で、設定温度との差は8℃であった。
(実施例3)
予熱ゾーン25、延伸ゾーン26、熱固定ゾーン27、冷却ゾーン28に、フィルムの搬送面に略垂直であり、フィルムの幅方向と平行な面に吸引口を有する吸引ノズルを採用した。なお、全ての吸引ノズルを吸引ノズルAとした。
噴流の腰折れの評価結果より、大部分の噴出口では糸の流れ状態は垂直でほぼ不動であったが、一部の噴出口で糸は傾いており、噴流はほぼ真っ直ぐにフィルムへ向かっていたが、一部の噴流は少し傾斜していた。製膜性は、フィルムのバタつきとまでは行かないが、若干の揺らぎを発生しながら安定して製膜できた。温度計19による熱固定ゾーン27内部の測定温度は213℃で、設定温度との差は9℃であった。
(比較例1)
予熱ゾーン25、延伸ゾーン26、熱固定ゾーン27、冷却ゾーン28に、フィルムの搬送面に対向する面に吸引口を有する吸引ノズルを採用した。つまり、吸引ノズルAは配置しなかった。
噴流の腰折れの評価結果より、20%程度の噴出口で、糸の曲がりを含むバタつきが確認され、噴流の一部は腰折れ噴流を発生して途中で曲がっていた。製膜性は、フィルムが大きくバタついて不定期に破れるため、連続して製膜することができなかった。温度計19による熱固定ゾーン27内部の測定温度は178℃で、設定温度との差は44℃であった。
本発明のテンター装置、及びそれを用いた工程を有するフィルムの製造方法により、フィルムがテンター装置に設けられた各ゾーンを通過する際に受ける熱履歴をフィルム全体において均一にし、フィルム全体において均質な熱処理特性を有するフィルムの製造が可能となる。
1a:未延伸フィルム
1b:一軸延伸フィルム
1c:二軸延伸フィルム
2:熱処理手段
3:把持手段
4:上側吸引ノズル
5:下側吸引ノズル
6:上側噴付ノズル
7:下側噴付ノズル
8:吸引口
9:テンター装置
10:噴流
11:クリップ
12:レール
13:押出機
14:口金
15:キャストドラム
16:縦延伸機
17:ワインダー
18:噴出口
19:温度計
20:腰折れ噴流
21:熱交換器
22:ファン
23:噴付ダクト
24:吸引ダクト
25:予熱ゾーン
26:延伸ゾーン
27:熱固定ゾーン
28:冷却ゾーン

Claims (6)

  1. フィルムの両端を把持する把持手段、及び、フィルムに熱風を噴き付けてフィルムの熱処理を行う熱処理手段を有するテンター装置であって、
    前記熱処理手段は、フィルムに熱風を噴き付ける噴付ノズルと噴き付けられた熱風を回収する吸引ノズルとを有し、
    前記噴付ノズルと前記吸引ノズルは、フィルムの搬送面の上側と下側とに配置され、
    フィルムの搬送面に対向する面以外の位置に吸引口を有する吸引ノズルを吸引ノズルAとした時に、前記吸引ノズルが少なくとも1つの吸引ノズルAを有することを特徴とする、テンター装置。
  2. フィルムの搬送面の上側に配置された前記吸引ノズルAが、熱処理手段の天井面に対向する面に吸引口を有する、及び/又は、フィルムの搬送面の下側に配置された前記吸引ノズルAが、熱処理手段の床面に対向する面に吸引口を有することを特徴とする、請求項1に記載のテンター装置。
  3. 前記吸引ノズルAが、フィルムの搬送面に略垂直な面に吸引口を有することを特徴とする、請求項1又は2に記載のテンター装置。
  4. フィルムの搬送面の上側に配置された前記吸引ノズルAが、熱処理手段の天井面に対向する面、及び、フィルムの搬送面に略垂直な面に吸引口を有することを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載のテンター装置。
  5. フィルムの搬送面の下側に配置された前記吸引ノズルAが、熱処理手段の床面に対向する面、及び、フィルムの搬送面に略垂直な面に吸引口を有することを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載のテンター装置。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載のテンター装置を用いた工程を有することを特徴とする、フィルムの製造方法。
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