JP2016107749A - 緊急時車両警告表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】緊急時、乗員が車外へ出ることなく車両から停止表示器材を出現させ、どの方向からも停止表示器材が確実に後尾車両又は周囲に確認され、かつ危険回避されて安全性を確保する。【解決手段】車両Aから上方に延びる発光素子11を有する筒状バルーン10と、そのバルーン10への封入用ガス発生器20と、バルーンの先端の三角表示板30及び発煙筒40を備えた緊急時車両警告表示装置Pである。バルーンは、常時、折り畳まれて車両内に収納されており、スイッチ9の作動によりガスが送り込まれて車両上に起立して回転する。この車両上の三角表示板は、法令上の「停止表示器材」であるため、後尾車両の運転者は、前の車両に何らかの事故が生じたことを知る可能性が高い。また、発光及び発煙によってその確認も確実であり、回転することによって、どの方向からも確認できる。【選択図】図7
Description
この発明は、車両(以下、電気モータ又はエンジンを原動機とした軽乗用車、普通乗用車、バス、トラックを含めて総合的に「車両」と称する。)の高速道路等での故障、事故時に、その車両が非常事態であることを車外に出ることなく、後尾車両に危険を知らせ、回避して安全性を確保させるための非常設置器材としての緊急時車両警告表示装置に関するものである。
道路交通法施行規則には、「高速自動車国道等において、故障その他の理由により自動車を運転することができなくなったときは、当該自動車等が故障その他の理由により停止しているものであることを表示するために運転者が後方から進行してくる自動車の運転者が見やすい位置に停止表示器材を置かなければならない。」とされており、同規則 第二章の六「停止表示器材の基準」には、下記のように定められている。
(夜間用停止表示器材)
一. 板状の停止表示器材(次条において「停止表示板」という。)にあっては、次に該当するものであること。
イ. 別記様式第五の五又は別記様式第五の六に定める様式の中空の正立正三角形の反射部を有するものであること。
ロ. 夜間、二百メートルの距離から前照灯で照射した場合にその反射光を照射位置から容易に確認できるものであること。
ハ. 反射光の色は、赤色であること。
ニ. 路面上に垂直に設置できるものであること。
二. 灯火式の停止表示器材(次条において「停止表示灯」という。)にあっては、次に該当するものであること。
イ. 路面上に設置した状態において、長さ十七センチメートル、幅十七センチメートル、高さ十五センチメートルを超えないものであること。
ロ. 点滅式のものであること。
ハ. 夜間、路面上に設置した場合に二百メートルの距離から点灯を容易に確認できるものであること。
ニ. 灯光の色は、紫色であること。
一. 板状の停止表示器材(次条において「停止表示板」という。)にあっては、次に該当するものであること。
イ. 別記様式第五の五又は別記様式第五の六に定める様式の中空の正立正三角形の反射部を有するものであること。
ロ. 夜間、二百メートルの距離から前照灯で照射した場合にその反射光を照射位置から容易に確認できるものであること。
ハ. 反射光の色は、赤色であること。
ニ. 路面上に垂直に設置できるものであること。
二. 灯火式の停止表示器材(次条において「停止表示灯」という。)にあっては、次に該当するものであること。
イ. 路面上に設置した状態において、長さ十七センチメートル、幅十七センチメートル、高さ十五センチメートルを超えないものであること。
ロ. 点滅式のものであること。
ハ. 夜間、路面上に設置した場合に二百メートルの距離から点灯を容易に確認できるものであること。
ニ. 灯光の色は、紫色であること。
(昼間用停止表示器材)
一. 停止表示板にあっては、次に該当するものであること。
イ. 別記様式第五の六に定める様式の中空の正立正三角形のけい光部及び非けい光部を有するものであること。
ロ. 昼間、二百メートルの距離からそのけい光を容易に確認できるものであること。
ハ. けい光の色及び非けい光部の色は、赤色であること。
ニ. 路面上に垂直に設置できるものであること。
二. 停止表示灯にあっては、次に該当するものであること。
イ. 路面上に設置した状態において、長さ十七センチメートル、幅十七センチメートル、高さ十五センチメートルを超えないものであること。
ロ. 点滅式のものであること。
ハ. 昼間、路面上に設置した場合に二百メートルの距離から点灯を容易に確認できるものであること。
ニ. 灯光の色は、紫色であること。
一. 停止表示板にあっては、次に該当するものであること。
イ. 別記様式第五の六に定める様式の中空の正立正三角形のけい光部及び非けい光部を有するものであること。
ロ. 昼間、二百メートルの距離からそのけい光を容易に確認できるものであること。
ハ. けい光の色及び非けい光部の色は、赤色であること。
ニ. 路面上に垂直に設置できるものであること。
二. 停止表示灯にあっては、次に該当するものであること。
イ. 路面上に設置した状態において、長さ十七センチメートル、幅十七センチメートル、高さ十五センチメートルを超えないものであること。
ロ. 点滅式のものであること。
ハ. 昼間、路面上に設置した場合に二百メートルの距離から点灯を容易に確認できるものであること。
ニ. 灯光の色は、紫色であること。
このように定められていることから、上記停止表示器材として、下記特許文献1〜7には種々の発明が提案されている。
「特許文献1」
反射効率の良い素材で浮き輪の三角型を作り、空気を注入することで、三角表示器とする発明が開示されている。
この空気注入型三角表示器は、前・後なく両側反射を行い、未使用時は折畳みしケースに収納の為、軽量・コンパクト化を図れる。としている。
反射効率の良い素材で浮き輪の三角型を作り、空気を注入することで、三角表示器とする発明が開示されている。
この空気注入型三角表示器は、前・後なく両側反射を行い、未使用時は折畳みしケースに収納の為、軽量・コンパクト化を図れる。としている。
「特許文献2」
車体後部のリヤウンド内側に対応して配備され、ブレーキスイッチと電気的に接続された中央部の発光素子と、この中央部の発光素子の両端部に、回動部材を介して配備された起伏自在な発光素子から成る非常停止表示部材が開示されている。
この非常停止表示部材は、車両外に出ることなく、非常停車中であることを後続車に適正に報知し得る。としている。
車体後部のリヤウンド内側に対応して配備され、ブレーキスイッチと電気的に接続された中央部の発光素子と、この中央部の発光素子の両端部に、回動部材を介して配備された起伏自在な発光素子から成る非常停止表示部材が開示されている。
この非常停止表示部材は、車両外に出ることなく、非常停車中であることを後続車に適正に報知し得る。としている。
「特許文献3」
少なくとも後方及び上方へ照射し得るようにリヤスポイラーに装着したランプ本体と、ランプ本体の上側に被着するように配設し、中央部にて折曲自在で且つ両端部をランプ本体の両側でスライド可能に支持した枠板と、ランプ本体の両側に配置し、枠板の各端部をリヤスポイラーの幅方向にスライド可能に支持するガイドレールと、枠板の裏面にて開閉自在に支持された一対の反射部材と、を備え、枠板両端部を相互に接近スライドさせることにより、ランプ本体にて傾斜させると共に、反射部材が枠板から所定角度だけ拡開する自動車用三角表示板ユニットが開示されている。
このユニットは、三角表示板が独自で発光し、他の車両のライト照明等を受けることなく、それ自体で優れた表示・識別性能を発揮する。また、三角表示板の発光・表示をあらゆる角度から視認することができ、極めて高い安全性を確保することができる。更に、リヤスポイラーに設けたスイッチ片等の簡単な操作により、三角表示板を所定位置に的確にセットすることができ、操作性に優れており、取扱いが極めて容易である。としている。
少なくとも後方及び上方へ照射し得るようにリヤスポイラーに装着したランプ本体と、ランプ本体の上側に被着するように配設し、中央部にて折曲自在で且つ両端部をランプ本体の両側でスライド可能に支持した枠板と、ランプ本体の両側に配置し、枠板の各端部をリヤスポイラーの幅方向にスライド可能に支持するガイドレールと、枠板の裏面にて開閉自在に支持された一対の反射部材と、を備え、枠板両端部を相互に接近スライドさせることにより、ランプ本体にて傾斜させると共に、反射部材が枠板から所定角度だけ拡開する自動車用三角表示板ユニットが開示されている。
このユニットは、三角表示板が独自で発光し、他の車両のライト照明等を受けることなく、それ自体で優れた表示・識別性能を発揮する。また、三角表示板の発光・表示をあらゆる角度から視認することができ、極めて高い安全性を確保することができる。更に、リヤスポイラーに設けたスイッチ片等の簡単な操作により、三角表示板を所定位置に的確にセットすることができ、操作性に優れており、取扱いが極めて容易である。としている。
「特許文献4」
車両のトランクカバーの内側に背面電極層、発光体層、光透過性電極層等が順次重ねて形成されたEL素子を装着した車両用警告表示装置が開示されている。
この車両用警告表示装置は、周囲が暗い時に車両後方へ遠く離れても、EL素子自体の発光によって警告用表示自体が光るため、警告用表示の明確な視認が可能である。としている。
車両のトランクカバーの内側に背面電極層、発光体層、光透過性電極層等が順次重ねて形成されたEL素子を装着した車両用警告表示装置が開示されている。
この車両用警告表示装置は、周囲が暗い時に車両後方へ遠く離れても、EL素子自体の発光によって警告用表示自体が光るため、警告用表示の明確な視認が可能である。としている。
「特許文献5」
車両の衝撃を検出する衝撃センサと、発煙筒を自動的に着火させる発煙筒自動着火装置と、発煙筒を車体内から車体外へ移動する発煙筒移動装置と、衝撃センサにより車両の衝突や異常な衝撃を検出したら、自動的に発煙筒の着火を行う発煙筒着火判定制御装置を備える車両用発煙筒制御装置が開示されている。
この車両用発煙筒制御装置は、車両事故により乗員が、発煙筒を使った後続車への告知ができない場合にも、車両が自動的に発煙筒を着火することで後続車へ事故を告知し被害拡大を防止する。また盗難防止機構との併用することも可能である。としている。
車両の衝撃を検出する衝撃センサと、発煙筒を自動的に着火させる発煙筒自動着火装置と、発煙筒を車体内から車体外へ移動する発煙筒移動装置と、衝撃センサにより車両の衝突や異常な衝撃を検出したら、自動的に発煙筒の着火を行う発煙筒着火判定制御装置を備える車両用発煙筒制御装置が開示されている。
この車両用発煙筒制御装置は、車両事故により乗員が、発煙筒を使った後続車への告知ができない場合にも、車両が自動的に発煙筒を着火することで後続車へ事故を告知し被害拡大を防止する。また盗難防止機構との併用することも可能である。としている。
「特許文献6」
発煙筒に点火栓をつけ、衝突判定センサ及びバッテリーを導火線により点火栓に直列に結線した衝突判定センサ付発煙筒が開示されている。
この発煙筒は、衝突が起きた場合に迅速かつ確実に発煙筒が自動着火することにより、後続車に危険を知らせ、玉突き事故の防止に役立つ。としている
発煙筒に点火栓をつけ、衝突判定センサ及びバッテリーを導火線により点火栓に直列に結線した衝突判定センサ付発煙筒が開示されている。
この発煙筒は、衝突が起きた場合に迅速かつ確実に発煙筒が自動着火することにより、後続車に危険を知らせ、玉突き事故の防止に役立つ。としている
「特許文献7」
衝突事故等の車両事故の際に、車両に設置されているエアーバッグシステムの作動に連動させて、バルーン内へガスを供給し、折りたたんだ状態のバルーンを瞬時に膨張展開するとともに、膨張したバルーンを車外へ自動的に放出し、空中に浮遊させ、後続車両等に対して、道路上に停止している事故車両の存在を報知する事故車両への追突防止装置が開示されている。
この追突防止装置は、事故車両のドライバー(運転者)の意識とは無関係に、追突防止のための警報を自動的に表示し、後続車両のドライバー等に対して、事故車両の存在を認識させ、二次災害を未然に防止する。としている。
衝突事故等の車両事故の際に、車両に設置されているエアーバッグシステムの作動に連動させて、バルーン内へガスを供給し、折りたたんだ状態のバルーンを瞬時に膨張展開するとともに、膨張したバルーンを車外へ自動的に放出し、空中に浮遊させ、後続車両等に対して、道路上に停止している事故車両の存在を報知する事故車両への追突防止装置が開示されている。
この追突防止装置は、事故車両のドライバー(運転者)の意識とは無関係に、追突防止のための警報を自動的に表示し、後続車両のドライバー等に対して、事故車両の存在を認識させ、二次災害を未然に防止する。としている。
特許文献1〜4記載の技術は、緊急時、車外へ出ることなく自動的に三角表示板または、車両用警告表示装置を出現させて非常事態であることを後尾車両に告知する構造となっているが、その表示装置が車両背面に固定されているため、走行車線に対し車両が傾いて停止した状態では後尾車両から表示板をはっきり見極めることが困難となる。
特許文献5〜6記載の技術は、緊急時、自動で発煙筒を着火させて後尾車両へ報知効果をもたらしている構造となっているが、発煙筒の発煙持続時間が短時間であるため、発煙停止後も報知効果を持続させるための非常器材を必要とする。
特許文献7記載の技術は、車両上に膨らんだバルーンの警告表示によって後尾車両に危険を報知するものであるが、その警告表示が部分的であり、後尾車両から表示板をはっきり見極めることが困難である。また、バルーン内を発光ダイオード等によって発光することも記載されているが(同文献段落0026〜同0027参照)、単なる発光では、後尾車両に危険を確実に報知することは困難である。
この発明は、このような実状の下、緊急時、乗員が車外へ出ることなく車両から非常設置器材を複雑な構造を用いることなく出現させ、非常器材の報知効果が持続でき、かつ、どの方向からも非常器材が確実に後尾車両又は周囲に危険回避してもらって安全性を確保させることを課題とする。
上記課題を達成するため、この発明は、まず、ガス封入により上方に延びる筒状バルーンを設けることとしたのである。
このようにバルーンが車両上に延びて立ち上がれば、緊急時、その車両運転手は車外に出ることなく、後尾車両の運転者に、前の車両に何らかの事故が生じたことを知らせることができる。このとき、筒状であるため、多くのガス量を必要とせずに、バルーンを高く起立し得る。
このようにバルーンが車両上に延びて立ち上がれば、緊急時、その車両運転手は車外に出ることなく、後尾車両の運転者に、前の車両に何らかの事故が生じたことを知らせることができる。このとき、筒状であるため、多くのガス量を必要とせずに、バルーンを高く起立し得る。
つぎに、そのバルーンの先端に三角表示板を設けたのである。三角表示板は、上記道路交通法施行規則に定められた「停止表示器材」であって、運転者はその三角表示板が停止表示器材であることは知っていなければならないものであるため、その三角表示板が起立したバルーンの先端にあれば、後尾車両の運転者は、前の車両に何らかの事故が生じたことを知る可能性が高い。
この発明の構成としては、車両から上方に延びる筒状バルーンと、そのバルーンへの封入用ガス発生器と、前記バルーンの先端の三角表示板とを有し、前記バルーンは、常時、収縮して前記車両内に収納されており、スイッチの作動により前記ガス発生器からガスが送り込まれると、膨張して上方に延びて車両上に起立する構成を採用することができる。
バルーンは、皺にならずに収納し易い材料を適宜に選択する。ガスには、空気等を適宜に選択する。スイッチは、運転者が作動したり、衝撃センサにより作動したり、エアバックの衝撃検知器としたりすることができる。
バルーンは、皺にならずに収納し易い材料を適宜に選択する。ガスには、空気等を適宜に選択する。スイッチは、運転者が作動したり、衝撃センサにより作動したり、エアバックの衝撃検知器としたりすることができる。
この構成において、上記バルーンの下端はそのバルーン軸周りに回転可能に支持されて、上記スイッチの作動によりそのバルーンが回転するようにすれば、停止した車両の何れの方向からも三角表示板を確認することができる。このため、走行車線に対し車両が傾いて停止した状態においても、後尾車両から三角表示板をはっきり見極めることができる。
上記三角表示板には上記スイッチの作動により発光する発光素子を設ければ、昼間のみならず、夜間においても、その三角表示板の確認がより確実となる。このとき、その発光素子は点滅するものとするのが好ましい。点滅すれば、運転者がより確認し得るものとなる。発光素子にはLED(発光ダイオード:light emitting diode)等を適宜に選択する。
さらに、上記スイッチの作動により発煙する発煙筒をバルーンの先端に設ければ、三角表示板に加え、その発煙によって、後尾車両の運転者は、前の車両に何らかの事故が生じたことを確実に知ることができる。
上記三角表示板には上記スイッチの作動により発光する発光素子を設ければ、昼間のみならず、夜間においても、その三角表示板の確認がより確実となる。このとき、その発光素子は点滅するものとするのが好ましい。点滅すれば、運転者がより確認し得るものとなる。発光素子にはLED(発光ダイオード:light emitting diode)等を適宜に選択する。
さらに、上記スイッチの作動により発煙する発煙筒をバルーンの先端に設ければ、三角表示板に加え、その発煙によって、後尾車両の運転者は、前の車両に何らかの事故が生じたことを確実に知ることができる。
この発明は以上のように構成したので、高速道路等での車両の故障や事故時、運転手または同乗者が車外に出ることなく、三角表示板を車両上に位置させて、車両が停止したことを報知できるため、二次事故を防止できるとともに、後尾車両の運転者に、前の車両に何らかの事故が生じたことを知らせることができ、危険回避等の安全性を確保させることができる。
この発明に係わる緊急時車両警告表示装置の一実施形態を図1〜図8に示し、この実施形態の緊急時車両警告表示装置Pは乗用車Aに搭載した場合を示しているが、車両(乗用車)Aは小型に限定するものではなく、大型車両にも適用可能である。この車両Aは、通常のように、車輪W、座席B等を有し、ハンドル(ステアリングホイール)Cによって車輪Wを動かして走行するものである。図中、Dはフロントガラスである。
緊急時車両警告表示装置Pは、図3〜図5の各(b)に示すように、ケース1をマグネット2を介して、例えば、車両Aのルーフパネルの後部に取付られる。そのケース1内に、図3〜図5に示すようにバルーン10と、そのバルーン10への封入用ガス発生器となる小型ガスボンベ20と、三角表示板30と、発煙筒40が配置されている。
バルーン10は、フィルム素材、塩化ビニル材等を用いて形成されて筒状をしており、内部にLED発光素子11と電気配線(図示せず)が透明樹脂によりラミネート加工されて組込まれている(図6参照)。
バルーン10は、フィルム素材、塩化ビニル材等を用いて形成されて筒状をしており、内部にLED発光素子11と電気配線(図示せず)が透明樹脂によりラミネート加工されて組込まれている(図6参照)。
このバルーン10の先端部に三角表示板30及び発煙筒40が設けられている。三角表示板30はその一面の各辺部分に赤色発光のLEDからなる発光素子31が設けられる等して(図6参照)、上記規則 第二章の六「停止表示器材の基準」に適合するものとなっている。この発光素子31の配置は任意である。発煙筒40には着火器41が備えられており(図6参照)、後述の制御器(プリント基板7)からの信号により電力が供給されると、この着火器41が発火して発煙筒40から発煙する(煙42が出る)。
この三角表示板30及び発煙筒40付のバルーン10は、図6、図7に示す伸長して扁平にされた状態で製作され、その下部が後述の歯車4に取り付けられる。その状態において、適宜に畳んでケース1内に収納する。例えば、図8に示すように、まず、右側(同図右方)に倒して折り線r1を介して手前(同前方)に折り、つぎに、折り線r2を介して上側(同後方)に折り返し、さらに折り線r3を介して手前に折り返すと共に、折り線r4を介して左側(左方)に折り返し、最後に、折り線r5を介して三角表示板30が鎖線で示すようにルーフパネルに沿うように折り返し、その先端部を最上部にしてケース1内に折り畳んで収納する。
ガスボンベ20にはその内蔵ガスをバルーン10の内部へ充填させる配管21、ガスボンベ20を開閉コントロールする自動復帰式電磁弁22が備えられている(図4(a)参照)。このため、後述の制御器(プリント基板7)からの信号により電力がこの電磁弁22に供給されると、電磁弁22がガスボンベ20とバルーン10を配管21を介して連通し、ガスボンベ20からバルーン10にガスが送り込まれる。
ケース1の底板中央に軸受3を介して歯車4が設けられており、この歯車4にバルーン10の下部が気密に固着されている。また、ケース1の底板には回転動力を与えるアクチュエータ5が設けられており、このアクチュエータ5によって前記歯車4に噛み合うピニオンギア6が回転される(図3(b)参照)。
さらに、ケース1内には、上記電磁弁22、アクチュエータ5、発光素子31、着火器41をコントロールするための制御回路を有するプリント基板7が配置されており(図3(a)参照)、その制御回路により、電磁弁22等のそれぞれの制御を行うと共に、内部バッテリー8から発光素子31等に電力を供給して作動させる。プリント基板7の制御回路には、運転席に近い位置に設けられたスイッチ9が配線9aによって接続されている(図2参照)。
さらに、ケース1内には、上記電磁弁22、アクチュエータ5、発光素子31、着火器41をコントロールするための制御回路を有するプリント基板7が配置されており(図3(a)参照)、その制御回路により、電磁弁22等のそれぞれの制御を行うと共に、内部バッテリー8から発光素子31等に電力を供給して作動させる。プリント基板7の制御回路には、運転席に近い位置に設けられたスイッチ9が配線9aによって接続されている(図2参照)。
この緊急時車両警告表示装置Pは以上の構成であり、今、運転者がスイッチ9を作動(ON)すると(操作すると)、電磁弁22がガスボンベ20とバルーン10を配管21を介して連通し、ガスボンベ20からバルーン10にガスが送り込まれる。このガス流入により、バルーン10は膨張し、そのバルーン10の膨張力によりケース1上部カバーが開放される。この開放に伴い、図7に示すように、バルーン10が直立した状態になり、その直立したバルーン10先端部に三角表示板30、発煙筒40が出現する。また、同時に、着火器41が作動して発煙筒40が発煙状態となって煙42が出るとともに、発光素子31が発光する。さらに、プリント基板7からの信号により、アクチュエータ5によるバルーン10の回転が起こり、直立姿勢に伸びたバルーン10に回転動作を与える。
この図7に示す、バルーン10が直立し、その直立したバルーン10先端部に三角表示板30、発煙筒40が出現し、また、その三角表示板30が発光し、さらに、発煙状態となり、そのバルーン10、発光素子31、発煙が回転する態様は、極めて異様であり、後尾車両の運転者に、前の車両に何らかの事故が生じたことを容易に知らせるものとなる。特に、法令上の「停止表示器材」である三角表示板30が回転すれば、その確認は確実となる。
上記実施形態は、緊急時車両警告表示装置Pを、ルーフパネルへの設置例としたが、トランクリッド等の車両Aの他の適宜な部位に設けることができ、また、車両リアスポイラー等と一体化させて装備させることも可能である。
スイッチ9に代えて、衝撃センサ、エアバックの検知装置等の運転者の操作によらない、衝突等の衝撃によって自動的に電磁弁22などに信号を送る種々のセンサを採用できる。このとき、運転者による操作スイッチ9も併用し得る。
バルーン10の筒状は、フィルム等の素材を1層としてその中にガスを充填したり、同素材を内外層を有する2層としてその内外層間にガスを充填したりする形状とすることができる。後者の2層であると、両層間にガスを入れるだけですむため、ガス量を少なくすることができる。また、バルーン10の断面形状は円状に限らず、四角状等の多角形状とし得る。
三角表示板30は、特許文献1記載の折り畳み可能な浮き輪式とすることができる。
このように、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
スイッチ9に代えて、衝撃センサ、エアバックの検知装置等の運転者の操作によらない、衝突等の衝撃によって自動的に電磁弁22などに信号を送る種々のセンサを採用できる。このとき、運転者による操作スイッチ9も併用し得る。
バルーン10の筒状は、フィルム等の素材を1層としてその中にガスを充填したり、同素材を内外層を有する2層としてその内外層間にガスを充填したりする形状とすることができる。後者の2層であると、両層間にガスを入れるだけですむため、ガス量を少なくすることができる。また、バルーン10の断面形状は円状に限らず、四角状等の多角形状とし得る。
三角表示板30は、特許文献1記載の折り畳み可能な浮き輪式とすることができる。
このように、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
A 車両
B 座席(運転席)
C ハンドル(ステアリングホイール)
D フロントガラス
W 車輪
P 緊急時車両警告表示装置
1 緊急時車両警告表示装置のケース
2 ケース取付用マグネット
3 軸受
4 歯車
5 アクチュエータ
6 ピニオン
7 プリント基板
8 バッテリー
9 操作スイッチ
10 筒状バルーン
11 LED発光素子
20 ガス発生器(ガスボンベ)
21 ガス配管
22 電磁弁
30 三角表示板
31 LED発光素子
40 発煙筒
41 着火器
42 煙
B 座席(運転席)
C ハンドル(ステアリングホイール)
D フロントガラス
W 車輪
P 緊急時車両警告表示装置
1 緊急時車両警告表示装置のケース
2 ケース取付用マグネット
3 軸受
4 歯車
5 アクチュエータ
6 ピニオン
7 プリント基板
8 バッテリー
9 操作スイッチ
10 筒状バルーン
11 LED発光素子
20 ガス発生器(ガスボンベ)
21 ガス配管
22 電磁弁
30 三角表示板
31 LED発光素子
40 発煙筒
41 着火器
42 煙
Claims (2)
- 車両(A)から上方に延びる筒状バルーン(10)と、そのバルーン(10)への封入用ガス発生器(20)と、前記バルーン(10)の先端の三角表示板(30)とを有し、前記バルーン(10)は、常時、折り畳まれて前記車両(A)内に収納されており、スイッチ(9)の作動により前記ガス発生器(20)からガスが送り込まれると、膨張して上方に延びて車両(A)上に起立することを特徴とする緊急時車両警告表示装置。
- 上記バルーン(10)の下端はそのバルーン軸周りに回転可能に支持されて、上記スイッチ(9)の作動によりそのバルーン(10)は回転することを特徴とする請求項1に記載の緊急時車両警告表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014245835A JP2016107749A (ja) | 2014-12-04 | 2014-12-04 | 緊急時車両警告表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014245835A JP2016107749A (ja) | 2014-12-04 | 2014-12-04 | 緊急時車両警告表示装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016107749A true JP2016107749A (ja) | 2016-06-20 |
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ID=56121651
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JP2014245835A Pending JP2016107749A (ja) | 2014-12-04 | 2014-12-04 | 緊急時車両警告表示装置 |
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Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR101948085B1 (ko) * | 2017-12-18 | 2019-02-14 | 김재복 | 후방 차량 배려 시스템 |
WO2019031821A1 (ko) * | 2017-08-07 | 2019-02-14 | 김재복 | 차량용 긴급 알림 장치 및 이를 구비한 후방 차량 배려 시스템 |
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ES2808727A1 (es) * | 2019-08-30 | 2021-03-01 | Rodriguez Sandra Moreno | Dispositivo de senalizacion de vehiculos para seguridad vial y retrovisor exterior que comprende dicho dispositivo |
KR102241148B1 (ko) * | 2019-12-31 | 2021-04-15 | 신성대학교 산학협력단 | 차량 안전 표시용 홀로그램 삼각대 및 그의 처리 방법 |
US10994652B2 (en) | 2017-08-07 | 2021-05-04 | Jae Bok KIM | Emergency notification device for vehicle and rear vehicle assistance system including same |
CN113815528A (zh) * | 2021-07-15 | 2021-12-21 | 吴昌旭 | 一种能够自动安放并且回收的紧急停车警示牌装置 |
KR102407324B1 (ko) * | 2022-03-16 | 2022-06-10 | 이지민 | 투척식 비상 표지장치 |
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2014
- 2014-12-04 JP JP2014245835A patent/JP2016107749A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP6999981B2 (ja) | 2017-08-07 | 2022-01-19 | ボク キム、ジェ | 車両用緊急通報装置及びそれを備える後方車両配慮システム |
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