JP2016103548A - クリーンルーム内の手袋交換方法、クリーンルーム用手袋交換ボックス及び光学フィルムまたは半導体関連部材の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】クリーンルーム内に設置され作業者の両手が挿入できる挿入口が設けられたボックス本体と、このボックス本体内の空気を浄化してボックス外へ排出する浄化装置4とを備えたクリーンルーム用手袋交換ボックス1を使用して手袋交換を行い、このクリーンルーム用手袋交換ボックス内において発生する異物を含む空気を浄化装置で浄化して排出し、異物をクリーンルーム用手袋交換ボックス外に漏らさないようにする。
【選択図】図1
Description
しかしながら、この手袋管理装置は、汚染された手袋を使用しないようにしてクリーンルーム内の汚染を防止するものであり、手袋交換により発生する異物によってクリーンルーム内が汚染されることを防止するものではない。
したがって、手袋交換時に発生する異物よるクリーンルーム内の汚染に関しては、何ら対策がなされていないのが現状である。
まず、本発明のクリーンルーム用手袋交換ボックスについて説明する。
図1は、本発明のクリーンルーム用手袋交換ボックスの一実施形態の概略構成を示す斜視図であり、図2は、図1に示すクリーンルーム用手袋交換ボックスからカバーシートを外した状態の斜視図であり、図3と図4は、図2に示すカバーシートを外したクリーンルーム用手袋交換ボックスの正面図と右側面図であり、図5は、図1に示すクリーンルーム用手袋交換ボックスのカバーシート部分の斜視図である。図中、1はクリーンルーム用手袋交換ボックス、2はボックスフレーム、3はカバーシート、4は浄化装置、5は粘着シートである。図1に示すように、クリーンルーム用手袋交換ボックス1は、ボックスフレーム2とカバーシート3からなるボックス本体、浄化装置4及び粘着シート5を備えている。
ボックスフレーム2は、上記ボックス本体の骨格を形成するもので、その上面骨格を形成する上面フレーム21a〜21d、その側面骨格を形成するサイドフレーム22a〜22d、その底面骨格を形成する底面フレーム23a〜23c、浄化装置4を支持する支持フレーム24a、24bから構成される。
各ボックスフレーム2は、アルミ等の発塵しない金属あるいはプラスチックからなる角パイプ、角棒等からなり、サイドフレーム22a〜22dに上面フレーム21a〜21dと底面フレーム23a〜23cが溶接あるいは接着により接合される。
また、支持フレーム24a、24bは、上面フレーム21cと底面フレーム23bの間を架け渡すように両フレーム21c、23bに接合される。
各カバーシート3(正面シート31、側面シート32、33、背面シート34、上面シート35、底面シート36)は、透明あるいは半透明等の透視でき発塵しないプラスチックシートからなり、各ボックスフレーム2に接着剤等により貼り付けられる。
また、各カバーシート3は、静電気が発生しにくい制電シートを使用するのが好ましい。これにより、手袋交換の際にボックス本体内で発生した異物がカバーシート3に付着するのを防止することができる。
正面シート31は、鉛直方向にスリット38が複数設けられたすだれ状となっており、これにより作業者がボックス本体内に両手を挿入できる挿入口が正面シート31に形成さる。この挿入口は、図6に示すような円形の開口39であってもよい。
背面シート34には、浄化装置4からの排気をボックス本体外に排出するための窓孔37が設けられている。
なお、ボックス本体は、上記のようなボックスフレーム2にカバーシート3を貼り付けたものに限定されず、透明あるいは半透明等の透視でき発塵しないプラスチック板を箱状に形成したものであってもよい。
浄化装置4は、吸入口42を備えたファンユニット41とフィルターユニット43から構成され、支持フレーム24a、24bに取付けられる。ファンユニット41は、吸入口42から空気を吸入するファンとスイッチ(いずれも図示せず)を備え、フィルターユニット43は、吸入された空気から異物を除去するフィルター(図示せず)を備えている。
また、上記ファンの風量は、作業者が両手を挿入したボックス本体内の空気圧をボックス本体外の空気圧より低く保てるように設定され、上記フィルターの種類は、ボックス本体が設置されるクリーンルームのクリーン度に応じて選定される。
粘着シート5は、発塵しない基材シートに粘着剤が塗布されたものが使用され、粘着面を上にして、ボックス本体の底面シート36上に載置される。
また、粘着シート5は、ボックス本体内で作業者が手袋交換を行った場合に落下する異物を捕捉できる大きさに設定され、上記粘着剤は、落下する異物が付着する程度の粘着力を有するものが選定される。
次に、クリールームないにおいて、クリーンルーム用手袋交換ボックス1を使用した手袋交換方法について説明する。
予めクリーンルーム内にクリーンルーム用手袋交換ボックス1を設置しておき、作業者は以下の手順で手袋交換を行う。
(1) 浄化装置4の起動
作業者は、ファンユニット41のスイッチを入れて浄化装置4を起動する。
これにより、ボックス1内の空気圧は、ボックス1外の空気圧より低く保たれる。
(2) 手袋の交換
作業者は、正面シート31に設けられたスリット38で形成された挿入口から、手袋を装着した両手をボックス1内に挿入し、装着していた手袋を取り外し、別の手袋を装着する。
このとき、装着していた手袋を取り外し別の手袋を装着するまでの間に、露出した作業者の肌から異物が発生するが、ボックス1内に浮遊する異物は、ファンユニット41の吸入口から空気とともに吸入されて、フィルターユニット43のフイルターで除去されて、浄化された空気がボックス1外に排出される。また、落下する異物は、底面シート36上に載置された粘着シート5の粘着面に付着する。
(3) 浄化装置4の停止
作業者は、正面シート31の挿入口から別の手袋を装着した両手を抜き、ファンユニット41のスイッチを切り、浄化装置4を停止させる。
これにより、作業者は、手袋交換時に発生する異物をボックス1外に漏らすことなく、手袋交換を行うことができる。
以上のように、クリーンルーム用手袋交換ボックス1を使用して手袋交換を行うことにより、手袋交換時に発生する異物によってクリーンルーム内が汚染されることが防止できる。
その結果、手袋交換を行っても汚染されないクリーンルーム内おいて、光学フィルムまたは半導体関連部材を製造することができる。
2 ボックスフレーム
3 カバーシート
4 浄化装置
5 粘着シート
21a〜21d 上面フレーム
22a〜22d サイドフレーム
23a〜23c 底面フレーム
24a、24b 支持フレーム
31 正面シート
32、33 側面シート
34 背面シート
35 上面シート
36 底面シート
37 窓孔
38 スリット
39 開口
41 ファンユニット
42 吸入口
43 フィルターユニット
Claims (7)
- クリーンルーム内において吸入口を備えた浄化装置を準備し、該吸入口の下方に粘着シートを配置し、
前記吸入口の前方近傍であって前記粘着シートの上方に手袋を装着した作業者の手を置き、
前記吸入口から空気を吸入した状態で、前記手袋を取り外して別の手袋を装着する手袋交換を行い、
前記浄化装置が、前記手袋交換の際に発生する異物の少なくとも一部を含む空気を前記吸入口から吸入し、この吸入した空気を浄化して排出し、
前記手袋交換の際に発生する異物であって、前記吸入口から吸入されずに落下する異物の全部または一部を前記粘着シートに付着させる
ことを特徴とするクリーンルーム内の手袋交換方法。 - クリーンルーム内に設置され作業者の両手が挿入できる挿入口が設けられたボックス本体と、
前記ボックス本体内の空気を浄化して前記ボックス外へ排出する浄化装置と
を備えたことを特徴とするクリーンルーム用手袋交換ボックス。 - 前記ボックス本体は、ボックスフレームとこれを覆うカバーシートからなることを特徴とする請求項2記載のクリーンルーム用手袋交換ボックス。
- 前記カバーシートの正面側には複数のスリットが設けられて前記挿入口が形成されていることを特徴とする請求項3記載のクリーンルーム用手袋交換ボックス。
- 前記ボックス本体の底面には、落下する異物を付着させる粘着シートが配置されたことを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれか1項記載のクリーンルーム用手袋交換ボックス。
- 請求項1に記載したクリーンルーム内の手袋交換方法によって手袋交換を行ったクリーンルーム内において、光学フィルムまたは半導体関連部材を製造することを特徴とする光学フィルムまたは半導体関連部材の製造方法。
- 請求項2乃至請求項5のいずれか1項に記載したクリーンルーム用手袋交換ボックスを使用して手袋交換を行ったクリーンルーム内において、光学フィルムまたは半導体関連部材を製造することを特徴とする光学フィルムまたは半導体関連部材の製造方法。
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