JP2016102667A - 変位センサ及び変位測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】測定対象物の表面に微細な筋状の形状が存在する場合に、筋状の形状の向きに関わらず高精度に測定対象物の表面の変位を測定する。【解決手段】互いに異なる方向からワーク6の上面に照射される第1の照射光と第2の照射光とを含む集光された複数の照射光を照射する投光光学系と、複数の照射光が被照射面で反射された反射光を2次元イメージセンサ8の受光面に集光する受光光学系とを備え、第1の照射光の光軸と受光光学系の光軸とがなす第1の平面と、第2の照射光の光軸と受光光学系の光軸とがなす第2の平面とが直角に交わり、受光面における反射光の集光位置の変位を計測することでワーク6の上面の変位を測定する。【選択図】図1

Description

この発明は、対象物までの距離の変位を測定する変位センサ及び変位測定装置に関する。
産業界で最も一般的に使われている測距方法の一つに、三角測量方式と呼ばれる方式がある。この方式は、光源からの出射光を集光した投光ビームを照射光として対象物に照射し、照射光の光軸に対して斜め方向に光軸を持つ受光光学系により、対象物上の照射光のスポットの位置を測定して、対象物までの距離の変位を測定する方式である。照射光のスポットの位置は、1次元イメージセンサなどを用いて測定される。
しかし、三角測量方式では、表面が完全な平面ではない対象物に対しては、測定精度が低下する場合がある。これに対して、例えば、特許文献1には、同一平面内に光軸を持つ複数の照射光を対象物に照射することで、照射光の影になる部分の測定精度を向上する変位センサが記載されている。
特開2008−175604号公報
しかし、特許文献1に記載の変位センサは、表面に微細な筋状の形状を有する対象物に対して、十分な測定精度が得られない場合があるという課題があった。例えば、測定対象物が金属粗面である場合、一般にその表面は研削機で加工されるため、一方向に筋状の加工痕を持つ。この加工痕は、数ミクロン程度の幅、深さを持つ溝であり、溝の方向と垂直な方向には微細な凹凸が存在する。このような測定対象物に照射光が照射されると、変位センサで受光される反射光の強度分布は、加工痕と平行な方向には安定した強度となるが、加工痕と垂直な方向には変動が大きく、不安定な強度となる。したがって、対象物の高さが変位した場合に、照射光が照射される位置が加工痕と平行な方向に移動するように対象物を配置しないと、測定結果が不安定となり、十分な測定精度が得られない。測定現場においてはさまざまな加工痕の向きの測定対象物があり、加工痕の向きを常に一定とすることは困難となる。特許文献1に記載の変位センサでは、複数の照射光の光軸が同一平面内にあるため、加工痕の向きによって必ずしも十分な測定精度が得られなかった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、測定対象物の表面に微細な筋状の形状が存在する場合に、筋状の形状の向きに関わらず高精度に測定対象物の表面の変位を測定できる変位センサを提供することを目的とする。
本発明における変位センサは、互いに異なる方向から被照射面に照射される第1の照射光と第2の照射光とを含む集光された複数の照射光を照射する投光光学系と、撮像素子を備えて複数の照射光が被照射面で反射された反射光を撮像素子の受光面に集光する受光光学系とを備え、第1の照射光の光軸と受光光学系の光軸とがなす第1の平面と第2の照射光の光軸と受光光学系の光軸とがなす第2の平面とが直角に交わり、受光面における反射光の集光位置の変位を計測することで被照射面の変位を測定するものである。
本発明における変位センサによれば、互いに異なる方向から被照射面に照射される第1の照射光と第2の照射光とを含む集光された複数の照射光を照射する投光光学系と、撮像素子を備えて複数の照射光が被照射面で反射された反射光を撮像素子の受光面に集光する受光光学系とを備え、第1の照射光の光軸と受光光学系の光軸とがなす第1の平面と第2の照射光の光軸と受光光学系の光軸とがなす第2の平面とが直角に交わり、受光面における反射光の集光位置の変位を計測するので、測定対象物の表面に微細な筋状の形状が存在する場合に、筋状の形状の向きに関わらず高精度に測定対象物の表面の変位を測定できる。
本発明の実施の形態1による変位センサの構成を示す斜視図である。 本発明の実施の形態1による変位センサにおける投光光学系の構成と照射光の光路を示す斜視図である。 本発明の実施の形態1による変位センサにおける受光光学系の構成と反射光の光路を示す斜視図である。 本発明の実施の形態1による変位センサにおける第1の照射光の光路を示す図である。 本発明の実施の形態1による変位センサにおける第2の照射光の光路を示す図である。 本発明の実施の形態1による変位センサにおける三角測量の原理を説明するための図である。 本発明の実施の形態1による変位センサにおけるワーク上の集光スポットの位置の変化を示す図である。 本発明の実施の形態1による変位センサにおける2次元イメージセンサの受光面上での集光スポットの像の位置の変化を示す図である。 本発明の実施の形態1による変位センサにおけるワークの表面の加工痕を示す図である。 本発明の実施の形態1による変位センサにおけるワークの表面の高さの分布を示す図である。 本発明の実施の形態1による変位センサにおけるワーク上の異なる位置に照射される集光スポットに対する受光強度の分布を示す図である。 本発明の実施の形態1による変位センサを用いた変位測定装置を示す図である。 本発明の実施の形態1による変位センサにおいてワークの面取り部を測定する場合を示す模式図である。 本発明の実施の形態2による変位センサの構成を示す図である。 本発明の実施の形態2による変位センサにおける照射光の光路を示す図である。 本発明の実施の形態2による変位センサにおけるワークから2次元イメージセンサまでの光路を示す図である。 本発明の実施の形態2による変位センサにおけるワークからフォトダイオードまでの光路を示す図である。 本発明の実施の形態2による変位センサにおける結像アパーチャアレイ及び結像レンズアレイの拡大図である。 本発明の実施の形態2による変位センサにおける集光レンズから2次元イメージセンサまでの光路を説明するための模式図である。 本発明の実施の形態2による変位センサにおける2次元イメージセンサの受光面上の像を示す模式図である。 集光レンズから2次元イメージセンサまでの光路の比較例を説明するための模式図である。 本発明の実施の形態2による変位センサにおいてワークが変位した場合の2次元イメージセンサの受光面上の像を示す模式図である。 本発明の実施の形態2による変位センサにおける第5の照射光による像の変位を示す模式図である。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1による変位センサ100の構成を示す斜視図である。本実施の形態の変位センサ100は、光源1と、コリメートレンズアレイ2と、アパーチャアレイ3と、ビームスプリッター4と、対物レンズ5と、集光レンズ7と、2次元イメージセンサ8とを備える。変位センサ100は、平面上に配置されたワーク6の上面に複数の照射光を照射し、反射された反射光を撮像素子である2次元イメージセンサ8で検出する。ワーク6が測定対象物であり、ワーク6の上面が照射光の被照射面となる。光源1は、4つの点光源101、102、103、104で構成されている。点光源101、102、103、104は、例えば、それぞれレーザダイオード(LD)である。
ここで、ワーク6が配置される平面に平行な方向をX方向、Y方向とし、ワーク6が配置される平面に対して垂直な方向をZ方向とする。X方向とY方向とは直交する。また、ワーク6から変位センサ100へ向かう方向(図1の上側に向かう方向)を+Z方向、変位センサ100からワーク6へ向かう方向を−Z方向とする。
光源1から光が出射し、複数の照射光がワーク6に照射されるまでの光学系を投光光学系200とする。図2は、本実施の形態の変位センサ100における投光光学系200の構成と照射光の光路を示す斜視図である。投光光学系200は、光源1と、コリメートレンズアレイ2と、アパーチャアレイ3と、ビームスプリッター4と、対物レンズ5とを備える。点光源101、102、103、104からの出射光は、それぞれコリメートレンズアレイ2が備える4つのレンズで平行光にコリメートされる。
コリメートレンズアレイ2で平行光にコリメートされた4つの光線束は、4つの円形の開口を有するアパーチャアレイ3によって、それぞれのビーム直径(光線束の直径)が規定される。アパーチャアレイ3を通った4つの光線束は、ビームスプリッター4によって−Z方向に反射された後に、対物レンズ5でワーク6の上面に集光されて4つの照射光となる。対物レンズ5の焦点位置において、4つの光線束は1点で交わりかつそれぞれ集光される。ここで、点光源101からの出射光によって生成された照射光を第1の照射光、点光源102からの出射光によって生成された照射光を第2の照射光、点光源103からの出射光によって生成された照射光を第3の照射光、点光源104からの出射光によって生成された照射光を第4の照射光と呼ぶ。4つの照射光はワーク6の上面で拡散反射され、反射光が発生する。
ワーク6の上面からの反射光を受光し、2次元イメージセンサ8で検出するまでの光学系を受光光学系300とする。図3は、本実施の形態の変位センサ100における受光光学系300の構成と反射光の光路を示す斜視図である。受光光学系300は、対物レンズ5と、ビームスプリッター4と、集光レンズ7と、2次元イメージセンサ8とを備える。なお、ビームスプリッター4及び対物レンズ5は、投光光学系200と受光光学系300とで共有される。ワーク6の上面で拡散反射された反射光の一部は対物レンズ5に再度入射し、対物レンズ5で平行光にコリメートされる。平行光にコリメートされた反射光は、ビームスプリッター4に入射する。ビームスプリッター4で分割された光線束のうち+Z方向に進む光線束は、集光レンズ7によって、2次元イメージセンサ8の受光面に集光される。
次に、複数の照射光について述べる。図4は、本実施の形態の変位センサ100における第1の照射光の光路を示す図である。図4において、図4Aは斜視図、図4BはYZ平面における平面図、図4CはXZ平面における平面図である。図4Bに示されているように、点光源101からの出射光によって生成された第1の照射光は、YZ平面において−Y方向からワーク6の上面に斜めに入射する。
図5は、本実施の形態の変位センサ100における第2の照射光の光路を示す図である。図5において、図5Aは斜視図、図5BはYZ平面における平面図、図5CはXZ平面における平面図である。図5Cに示されているように、点光源102からの出射光によって生成された第2の照射光は、XZ平面において+X方向からワーク6の上面に斜めに入射する。
図示されていないが、点光源103からの出射光によって生成される第3の照射光は、図4と同様にYZ面内で+Y方向からワーク6の上面に斜め入射し、点光源104からの出射光によって生成される第4の照射光は、図5と同様にXZ面内で−X方向からワーク6の上面に斜め入射する。4つの点光源101、102、103、104は、順次点灯され、一回点灯されるごとに2次元イメージセンサ8で集光スポットの像12が取得され、その輝度重心位置が計算される。
なお、投光光学系200のうち、光源101から光が出射されて、ワーク6の上面に第1の照射光が照射されるまでの光学系を第1投光部と呼ぶ。また、投光光学系200のうち、光源102から光が出射されて、ワーク6の上面に第2の照射光が照射されるまでの光学系を第2投光部と呼ぶ。また、投光光学系200のうち、光源103から光が出射されて、ワーク6の上面に第3の照射光が照射されるまでの光学系を第3投光部と呼ぶ。また、投光光学系200のうち、光源104から光が出射されて、ワーク6の上面に第4の照射光が照射されるまでの光学系を第4投光部と呼ぶ。なお、対物レンズ5は、第1投光部、第2投光部、第3投光部及び第4投光部で共用されている。すなわち、投光光学系200では、1枚の対物レンズ5によって複数の照射光を集光している。
このように斜めから照射された照射光の集光スポットをワーク6の上面に対して垂直方向の光軸をもつ受光光学系300で撮像すると、三角測量の原理によりワーク6までの距離を計測することができる。本実施の形態の変位センサにおいて、受光光学系300の光軸は、対物レンズ5及び集光レンズ7の中心軸となる。また、ワーク6の上面に対して垂直方向とは、ワーク6の微細な凸凹は除き、ワーク6の平均的な面に対して垂直方向という意味である。
図6は、本実施の形態の変位センサ100における三角測量の原理を説明するための図であり、変位センサ100をYZ平面で見た平面図である。第1投光部で生成される投光ビームの光線束である第1の照射光を例として、図6を用いて三角測量の原理を説明する。第1の照射光の光軸9と受光光学系300の光軸10とがなす角をθとする。例えば、θ=10度である。本実施の形態の変位センサにおいては、受光光学系300の光軸10とワーク6の上面の法線方向は一致している。
第1の照射光がワーク6の上面に対して斜めθの角度で照射されているので、ワーク6の上面が+Z方向にdZだけ変位すると、ワーク6の上面上で第1の照射光が照射される集光スポットの位置が−Y方向にdZ×tanθだけ移動する。図7は、本実施の形態の変位センサ100におけるワーク6上の集光スポットの位置の変化を示す図であり、ワーク6の上面をXY平面で見た平面図である。ワーク6の上面が+Z方向に変位すると、ワーク6上で第1の照射光が照射される集光スポットは、11aから11bへと移動する。
受光光学系300により、ワーク6の上面の像が2次元イメージセンサ8に作られる。ワーク6の上面が+Z方向にdZだけ変位すると、2次元イメージセンサ8の受光面上の集光スポットの像は+Y方向にdYだけ移動する。図8は、本実施の形態の変位センサ100における2次元イメージセンサ8の受光面上での集光スポットの像の位置の変化を示す図であり、2次元イメージセンサ8の受光面をXY平面で見た平面図である。ワーク6の上面が+Z方向に変位すると、2次元イメージセンサ8の受光面上で集光スポットの像は、12aから12bへと移動する。受光光学系300の転写倍率をMとすると、2次元イメージセンサ8の受光面上での集光スポットの像の移動量dYは、dY=M×dZ×tanθとなる。このように、2次元イメージセンサ8の受光面上での集光スポットの像の移動距離dYを測定することで、ワーク6の上面の変位を知ることができる。ここで、角度θが大きければ大きいほど集光スポットの像の移動量dYが大きいので、ワーク6の上面の変位dZに対して感度が高くなり、より精度の高い測定ができる。
本実施の形態の変位センサ100の特徴は、図4及び図5に示したように、XY面内で直交する2方向からの投光ビームによって、距離を計測することである。すなわち、本実施の形態の変位センサ100では、第1の照射光の光軸と受光光学系の光軸とがYZ平面上にあり、第2の照射光の光軸と前記受光光学系の光軸とがXZ平面上にあり、YZ平面とXZ平面とが直角に交わっている。測定対象物が金属粗面を有する場合、一般にその表面は研削機で加工されるため、一方向に加工痕を持つ。ここで、ワーク6の上面はY方向に加工痕を持つものとする。
図9は、本実施の形態の変位センサ100におけるワーク6の表面の加工痕を示す図であり、ワーク6の表面の顕微鏡写真を2値化したものである。図9に示すように、測定対象となるワーク6の表面には、Y方向に研削による加工痕の筋が見られる。図10は、本実施の形態の変位センサ100におけるワーク6の表面の高さの分布を示す図である。図10は、図9に示したワーク表面の所定のY位置において、X方向の位置の変化に対する高さの分布を示す。図10の横軸はX方向の位置であり、縦軸はワーク6の表面の高さ(Z方向の位置)である。図10に示すように、ワーク6の表面には、X方向の位置の変化に対して、高さ3μm程度の微小な凹凸がある。
図11は、本実施の形態の変位センサ100においてワーク6上の異なる位置に照射される集光スポットに対する受光強度の分布を示す図である。図11の横軸は集光スポットの中心を基準としたX方向の位置であり、縦軸は光の強度である。図11の点線は、ワーク6に照射される照射光の集光スポットにおける照射光の強度分布を表す。図11の破線は、ワーク6上の第1の位置に照射光を照射した場合に、受光光学系300で受光される光のX方向の強度分布を表す。図11の実線は、ワーク6上の第2の位置に照射光を照射した場合に、受光光学系300で受光される光のX方向の強度分布を表す。ワーク上の第1の位置と第2の位置とでは、X方向の位置のみが異なる。
図11に示すように、照射光の集光スポットは左右対称な強度分布であったとしても、X方向に凹凸のあるワークで拡散反射される光のうち受光光学系に入射する光線で形成される像は、X方向の位置により強度分布が大きく異なったものとなる。例えば、第1の位置に対して受光される光の強度分布(図11の破線)でX方向の輝度重心位置を計算すると、X=−2μmとなる。一方、第2の位置に対して受光される光の強度分布(図11の実線)でX方向の輝度重心位置を計算すると、X=+2μmとなる。
このようにワーク6の高さは一定のままでも、ワーク6の表面上のどこに照射光が照射されるかで、X方向の輝度重心位置が変化し、そこから算出されるワーク6の高さ変位値も変化する。すなわち、図5のようなワーク6に対してX方向に斜めに入射する投光系においては、Y方向に研削による加工痕の筋がある場合に、安定した測定値を得ることができず、変位の測定精度が悪化する。一方、Y方向に対してはワーク6表面の微細な形状による高さはほとんど変化しないので、照射光の集光スポットの位置がY方向に移動しても、その輝度重心位置は変化しない。よって、図4のようなワーク6に対してY方向に斜めに入射する投光系においては、変位の測定値は安定する。
ここで、ワーク6の設置方向は、上述の例のようにY方向に加工痕の筋のある場合もあれば、X方向に加工痕の筋のある場合もある。よって、X方向とY方向の2つの直交する方向から斜めにワーク6に照射光を照射する投光系(投光部)を両方備えておけば、どちらの方向にサンプルの加工痕があったとしても、どちらかの投光系を選択することで、ワーク6を回転することなく安定した変位出力を得ることができる。X方向又はY方向のどちらの投光系を用いるかは、あらかじめワーク6の加工痕の向きが分かっている場合は、その情報を使って加工痕の向きと同じ方向に斜め入射する投光系を用いれば良い。ワーク6の加工痕の向きが分からない場合は、X方向及びY方向の両方の投光系で高さを変化させずに測定を行い、測定値のばらつきを求めれば、測定値のばらつきの小さい方が加工痕の向きであると推定することができる。
図2に示す投光光学系200においては、光源1からアパーチャアレイ3までの光路が、複数の照射光のそれぞれで独立している。点光源101、102、103、104は、レーザダイオード(LD)を用いることができる。この構成によれば、4つのLDそれぞれに設けられた駆動回路を備え、各駆動回路が所定のタイミングで駆動電流をオン・オフするだけで高速に発光のオン・オフをすることができる。したがって、どの方向からの照射光で測定するのかを高速に切り替えることができるという利点がある。一方、アパーチャアレイ3から後の光路においては、ビームスプリッター4及び対物レンズ5が共用されており、部品点数が削減され、変位センサを小型化できるという大きな利点がある。
一方、光源1に備えるLDを一つとし、LDから出射される発散光をコリメートする一枚のコリメートレンズを置いて平行光とし、そのあとにアパーチャアレイ3を置く構成も可能である。この場合、どの方向からの照射光を用いるかを選択するために、例えばアパーチャアレイ3のそれぞれの開口部に機械的なシャッターを設けることができる。このように構成すれば、LDは点灯したままで、どの開口のシャッターを開けるかによってどの方向から照射光を照射するかを選択することが可能である。
図12は、本実施の形態の変位センサ100を用いた変位測定装置を示す図である。変位センサ100を用いた変位測定装置においては、照射光の焦点近傍で変位を測定できるように、変位センサ100を駆動ステージ(Z軸ステージ)13に設置し、変位センサ100をZ軸方向に精密に移動できるように構成することが望ましい。照射光が斜めから照射されるので、ワーク6の上面が照射光の焦点位置から大きくずれると、照射光が照射される集光スポットと、受光光学系300の光軸10がワーク6の上面と交わる点とのずれが大きくなるからである。駆動ステージ13の移動量と、変位センサ100から演算される値とを加算した値が測定点の変位量となる。
また、本実施の形態の変位センサ100のようにX方向とY方向との2方向から照射光を照射して変位を測定することは、ワーク6のエッジ部に形成された面取り部など、斜めの部位の高さを計測する時にも利点がある。図13は、本実施の形態の変位センサ100においてワーク6の面取り部を測定する場合を示す模式図である。図13は、X方向に45度の斜面のある面取り部60に対し、+X方向から照射光を照射する場合の模式図を示す。図13において、対物レンズ5から面取り部60への矢印は、照射光の光軸を表す。
対物レンズ5の中心を通る光軸51が面取り部60と交わる点の高さはZ=Z1であり、この値Z1を求めたい。なお、本実施の形態の変位センサ100において、対物レンズ5の中心を通る光軸51は、受光光学系300の光軸10と同じとなる。しかし、面取り部60の位置が照射光の焦点位置からずれていると、図13から明らかなように、照射光が照射される位置はZ=Z1の平面よりも上にあるZ=Z2の位置である。このとき、三角測量により変位センサ100で計算される高さはZ=Z2であり、誤った値が算出される。この不具合を解消するためには、変位センサ100をZ軸方向に動く駆動ステージ13に設置し、常に焦点近傍で測定をおこなうようにフィードバック制御を行う必要がある。
このような場合には、Y方向に斜めから照射される照射光を用いれば良い。照射光の光軸はX方向には傾いていないので、X方向に傾斜のある斜面でも、XZ平面内では照射光の照射される位置は光軸51上にある。ワーク6が高さ方向(Z方向)に変位することより、Y方向に投光ビームの照射される位置がずれ、それに伴い2次元イメージセンサ8の受光面上においてY方向に撮像スポットの位置がずれるので、その変位量から高さを検出することができる。ただ、この場合においても、Y方向においては測定位置が光軸からずれているので、できるだけ焦点位置になるようZ軸ステージ13でフィードバック制御をかける方が望ましい。
以上のように、本実施の形態の変位センサ100によれば、互いに異なる方向から被照射面に照射される第1の照射光と第2の照射光とを含む集光された複数の照射光を照射する投光光学系と、撮像素子を備えて複数の照射光が被照射面で反射された反射光を撮像素子の受光面に集光する受光光学系とを備え、第1の照射光の光軸と受光光学系の光軸とがなす第1の平面と第2の照射光の光軸と受光光学系の光軸とがなす第2の平面とが直角に交わり、受光面における反射光の集光位置の変位を計測するので、測定対象物の表面に微細な筋状の形状が存在する場合に、筋状の形状の向きに関わらず高精度に測定対象物の表面の変位を測定できる。なお、本実施の形態の変位センサ100によれば、YZ平面が第1の平面となり、XZ平面が第2の平面となる。
また、本実施の形態の変位センサ100では、投光光学系200は、第3の照射光と第4の照射光とをワーク2の上面に照射するように構成されている。第3の照射光の光軸は、第1の平面上にあり、受光光学系の光軸に対して第1の照射光の光軸の反対側に存在する。また、第4の照射光の光軸は、第2の平面上にあり、受光光学系の光軸に対して第2の照射光の光軸の反対側に存在する。第3の照射光及び第4の照射光は必須ではないが、これらも用いることで、照射光を照射した際にワーク6表面の傾斜などによって影が発生するのを軽減することができる。また、第3の照射光及び第4の照射光も用いることで、変位測定に用いるデータ数を増やすことができる。この結果、より安定した高精度の測定が可能となる。
前述の通り、測定対象物が金属粗面である場合、一般にその表面は研削機で加工されるため、一方向に加工痕を持つ。その加工痕は、数ミクロン程度の幅、深さを持つ溝であり、ここに光ビームが照射されると、その反射散乱光はその加工痕を反映した分布となる。受光光学系で検出される集光スポットの光強度分布は、Y方向には一様であるが、X方向にムラのあるものとなる。このような集光スポットの輝度重心位置は、Y方向には安定するが、X方向には不安定になる。
よって、従来の三角測量による変位センサにおいては、測定対象物のZ方向の変位に対して集光スポットの変位する方向がY方向となるように変位センサと被測定物が配置されている場合には、計測値は安定したものとなる。しかし、実際の測定現場においてはさまざまな加工痕の向きの測定対象物があり、集光スポットの変位方向がX方向となる場合もありうる。この場合、従来の変位センサにおいては、集光スポットの輝度ムラを反映して、変位の測定精度が悪化してしまう。本実施の形態の変位センサは、このような測定精度の悪化を改善するものである。
本実施の形態の変位センサ100では、第1の照射光の光軸と受光光学系の光軸とから生成される第1の平面と、第2の照射光の光軸と受光光学系の光軸とから生成される第2の平面とが直交するように構成しているが、必ずしもこれに限定されるものではない。第1の平面と第2の平面とが交わるように変位センサが構成されれば、測定精度を向上することができる。しかし、点光源を大幅に増やすことなく、より高精度の測定を行うためには、第1の平面と第2の平面とが直交していることが望ましい。
また、本実施の形態の変位センサ100は、表面に一方向の加工痕を有する測定対象物のみでなく、表面に他の微細形状を有する測定対象物に対しても効果を有する。例えば、本実施の形態の変位センサ100は、表面に同心円状の加工痕を有する測定対象物に対しても有する。このような測定対象物に対しては、変位センサ100は、どの照射光を測定に使用するかを測定位置ごとに選択すればよい。また、本実施の形態の変位センサ100では、投光光学系200と受光光学系300とは、対物レンズ5を共用している。このような構成とすることで、変位センサ100を小型化することができる。
実施の形態2.
図14は、本発明の実施の形態2による変位センサ100bの構成を示す図である。図14において、図14Aは斜視図であり、図14BはYZ平面における平面図である。本実施の形態の変位センサ100bは、実施の形態1における変位センサ100とは、光源1b、コリメートレンズアレイ2b、アパーチャアレイ3bの構成が異なる。また、本実施の形態の変位センサ100bは、第2ビームスプリッター21と、結像アパーチャアレイ22と、結像レンズアレイ23と、第2集光レンズ24と、フォトダイオード25とを備える点で、実施の形態1における変位センサ100とは異なる。その他の構成部分については、実施の形態1における変位センサ100と同様のため同じ符号を付加し、その説明は省略する。また、実施の形態1と同様に、X方向、Y方向、Z方向を定義する。
光源1bは、5つの点光源101〜105を備える。4つの点光源101〜104は、実施の形態1の変位センサ100と同様に配置され、その中央に点光源105が配置される。点光源101〜105は、例えば、それぞれレーザダイオード(LD)である。コリメートレンズアレイ2bは、点光源101〜105のそれぞれに対応して5つのレンズを備える。また、アパーチャアレイ3bは、点光源101〜105のそれぞれに対応して5つの開口部を備える。
図15は、本実施の形態の変位センサ100bにおける照射光の光路を示す図である。図15において、図15Aは斜視図であり、図15BはYZ平面における平面図である。点光源101〜105から放出された光線束は、コリメートレンズアレイ2b、アパーチャアレイ3bを通過した後、それぞれ平行光となってビームスプリッター4に入射する。ビームスプリッター4で反射された光線束は、対物レンズ5を介してワーク6の上面に照射される。点光源101〜105は、順次点灯される。本実施の形態の変位センサ100bにおける投光光学系は、光源1bと、コリメートレンズアレイ2bと、アパーチャアレイ3bと、ビームスプリッター4と、対物レンズ5とを備える。
図16は、本実施の形態の変位センサ100bにおけるワーク6から2次元イメージセンサ8までの光路を示す図である。図16において、図16Aは斜視図であり、図16BはYZ平面における平面図である。ただし、図16Bにおいては、図の煩雑さを避けるため、光線束の一部の光路のみを示した。なお、図16には、対物レンズ5の中心と集光レンズ7の中心を通る軸15も一点鎖線で示している。ワーク6で拡散反射された光線は、図16で示される光路を通って、2次元イメージセンサ8に到達する。図16で示される光路により、高精度な変位測定を行うことができる。この光学系を高精度変位測定系と呼ぶ。高精度変位測定系は、対物レンズ5と、ビームスプリッター4と、集光レンズ7と、第2ビームスプリッター21と、結像アパーチャアレイ22と、結像レンズアレイ23と、2次元イメージセンサ8とを備える。
また、図17は、本実施の形態の変位センサ100bにおけるワーク6からフォトダイオード25までの光路を示す図である。図17において、図17Aは斜視図であり、図17BはYZ平面における平面図である。ワーク6で拡散反射された光線は、図17で示される光路を通って、フォトダイオード25に到達する。図17で示される光路では、高速で広範囲の変位計測を行うことができる。この光学系を広範囲変位測定系と呼ぶ。広範囲変位測定系は、対物レンズ5と、ビームスプリッター4と、集光レンズ7と、第2ビームスプリッター21と、第2集光レンズ24と、フォトダイオード25とを備える。本実施の形態の変位センサ100bにおける受光光学系は、高精度変位測定系と、広範囲変位測定系とを備える。受光光学系の構成要素の一部は、高精度変位測定系と、広範囲変位測定系とで共用される。受光光学系の光軸は、軸15となる。また、軸15の方向は、ワーク6の上面に対して垂直方向となる。
次に、高精度変位測定系について説明する。図16に示すように、高精度変位測定系を通る光は、集光レンズ7を通った後に、結像アパーチャアレイ22と、結像レンズアレイ23とを通り、2次元イメージセンサ8で受光される。図18は、本実施の形態の変位センサ100bにおける結像アパーチャアレイ22及び結像レンズアレイ23の拡大図である。図18において、図18Aは斜視図であり、図18BはXY平面における平面図である。結像アパーチャアレイ22は、4つの結像アパーチャ221、222、223、224を備える。結像アパーチャは、円形の開口である。結像レンズアレイ23は、4つの結像レンズ231、232、233、234で構成される。
結像アパーチャ221、222、223、224及び結像レンズ231、232、233、234は、対物レンズ5の中心と集光レンズ7の中心を通る軸15に対し、X方向およびY方向に対称な位置に配置されている。軸15をX軸、Y軸の原点とすると、XY平面内で、結像アパーチャ221、222、223、224及び結像レンズ231、232、233、234は、X軸およびY軸上にある。結像アパーチャ221、222、223、224のそれぞれの中心を結ぶ補助円をC1とし、及び結像レンズ231、232、233、234のそれぞれの中心を結ぶ補助円をC2とすると、C2の半径の方がC1の半径よりも大きい。
図19は、本実施の形態の変位センサ100bにおける集光レンズ7から2次元イメージセンサ8までの光路を説明するための模式図である。図19は、集光レンズ7から2次元イメージセンサ8までの光路のYZ平面での断面の模式図である。ただし、第二ビームスプリッター21は省略した。結像アパーチャ221を通る光線束は、集光レンズ7により集光されつつ−Y方向に偏向されている。ここで、結像アパーチャを通る光線束の光軸を結像光軸と呼ぶ。結像アパーチャ221の後に設置されている結像レンズ231の中心軸271は、結像アパーチャ221を通る光線束の結像光軸261が結像レンズ231を通る位置に対して外側(+Y方向)に設置されている。したがって、結像レンズ231を通過した光線束は集光作用を受けると同時に+Y方向に偏向される。
一方、結像アパーチャ223を通る光線束は、集光レンズ7により集光されつつ+Y方向に偏向されている。結像アパーチャ223の後に設置されている結像レンズ233の中心軸273は、結像アパーチャ223を通る光線束の結像光軸263が結像レンズ233を通る位置に対し外側(−Y方向)に設置されている。したがって、結像レンズ233を通過した光線束は集光作用を受けると同時に−Y方向に偏向される。結像レンズ231及び結像レンズ233を通った光は、2次元イメージセンサ8の受光面上で、軸15から離れた位置に集光されて像が生成される。同様に他の2つの結像アパーチャ222、224を通過する光線も、2次元イメージセンサ8の受光面上の対称な位置に集光されて像が生成される。
図20は、本実施の形態の変位センサ100bにおける2次元イメージセンサ8の受光面上の像を示す模式図である。図20に示すように、2次元イメージセンサ8の受光面上に4つの像281、282、283、284が現れる。比較例として、結像アパーチャを通る光線束の光軸が、結像レンズの中心を通る場合の光路を考える。図21は、集光レンズ7から2次元イメージセンサ8までの光路の比較例を説明するための模式図である。図21に示す比較例では、結像アパーチャ221を通る光線束の結像光軸261は、結像レンズ231の中心を通り、結像アパーチャ223を通る光線束の結像光軸263は、結像レンズ233の中心を通る。この場合、2次元イメージセンサ8の受光面上で、結像レンズ231、232、233、234を通った光線束は軸15の上に焦点を結ぶ。したがって、イメージセンサ8の受光面上で、4つの像281、282、283、284は一点に集まってしまい、それぞれの像の輝度重心位置を計算することは困難となる。
次に、本実施の形態の変位センサ100bにおいて、ワーク6が変位した場合の作用について説明する。図22は、本実施の形態の変位センサ100bにおいてワーク6が変位した場合の2次元イメージセンサ8の受光面上の像を示す模式図である。図22は、ワーク6が+Z方向に変位した場合の像を示している。また、図22は、点光源103が点灯された場合に生成される第3の照射光が照射された場合の像を示している。ここで、第3の照射光がワーク6へ入射する角度をθ1=10度とする。第3の照射光は、+Y方向からワーク6へ入射する。
また、高精度変位測定系のそれぞれの光軸とワーク6の法線との角度をθ2=10度とする。ここで、高精度変位測定系の光軸とは、ワーク6が第1から第4の照射光の焦点位置にあるときに、結像アパーチャ221、222、223、224のそれぞれを通る光線束が、ワーク6の上面から出射される時点の光軸である。結像アパーチャ221を通る高精度変位測定系の光軸は、出射方向が+Y方向となるように傾いており、結像アパーチャ223を通る高精度変位測定系の光軸は、出射方向が−Y方向となるように傾いている。
第3の照射光の光軸と、結像アパーチャ223を通る高精度変位測定系の光軸とがなす角は、θ1+θ2=20度となる。よって、図22に示すように、結像アパーチャ223を通る光線束によって生成される像283は、ワーク6が変位すると−Y方向に大きく移動する。一方、第3の照射光の光軸と、結像アパーチャ221を通る高精度変位測定系の光軸とがなす角は、θ1−θ2=0度となる。よって、図22に示すように、結像アパーチャ221を通る光線束によって生成される像281は、ワーク6が変位しても移動しない。また、結像アパーチャ222、224を通る高精度変位測定系の光軸は、X方向に傾いているので、結像アパーチャ222、224を通る光線束によって生成される像282、284は、斜め方向に移動する。
このように、本実施の形態の変位センサ100bにおいては、複数の照射光の光軸のいずれかと、高精度変位測定系の複数の光軸のいずれかとがなす角度θを大きくとることができるので、ワークの変位dZに対して、2次元イメージセンサ8の受光面上の像の移動量を大きくすることができる。対物レンズ5の端部付近をそれぞれの光軸が通過するようにすれば、実施の形態1の変位センサ100と比べて、本実施の形態の変位センサ100bでは、約2倍の角度θを取ることができる。よって、実施の形態1の変位センサ100と比較して、より精度の高い変位センサを得ることができる。
また、上述のように、本実施の形態の変位センサ100bにおいては、一つの点光源からの照射光によって、4個の像が生成される。生成された4つの像のうち、ワーク6の変位によって3個の像が、2次元イメージセンサ8の受光面上で変位する。よって、それら3個の像の輝度重心計算をそれぞれ行えば、像が1個だけの場合よりもデータ数が増え、精度を高めることができる。さらに、本実施の形態の変位センサ100bは、5つの点光源を備えており、順次点灯することにより、それぞれ4つの像が生成される。それぞれの像の輝度重心計算を行うことにより、多数のデータの平均を取ることができ、より安定した精度の高い変位計測を行うことができる。
なお、点光源105によって生成される第5の照射光は、Z軸に平行な光軸でワーク6に照射される。よって、ワーク6がZ軸方向に変位しても、第5の照射光が照射される位置は変化しない。しかし、高精度変位測定系の複数の光軸はそれぞれ傾いているので、2次元イメージセンサ8の受光面上の像は、ワーク6の変位に伴って、放射状に変位する。図23は、本実施の形態の変位センサ100bにおける第5の照射光による像の変位を示す模式図である。第5の照射光により生成される4つの像281、282、283、284の輝度重心位置を求めることによっても、変位を計測することが可能である。
次に、広範囲変位測定系について説明する。本実施の形態の変位センサ100bは、広範囲変位測定系を備えている。図17に示すように、ワーク6で拡散反射される光のうち、第2ビームスプリッター21で分割されて−Y方向に偏向された光線束は第2集光レンズ24によって、フォトダイオード25に集光される。フォトダイオード25によって、ワーク6で拡散反射される光のうち受光光学系に入射する光量が測定される。フォトダイオード25は画素が一つしかないので、高速にデータを取得できる。また、広範囲変位測定系の開口は、対物レンズ5の有効口径いっぱいに取ることにより、大きな開口数(NA)とすることができる。よって、ワーク6上に多少の凹凸があるために反射光強度の角度分布に偏りが多少生じたとしても、その変動を受けず、一定の受光光量を得ることができる。
ここで、フォトダイオード25は有限の受光領域を持っている。ワーク6がZ方向に大きく変位すると、フォトダイオード25上での結像スポットは広がりを持ち、フォトダイオード25の受光領域をはみ出し、受光される光量が減少する。すなわち、フォトダイオード25の光量をモニターすることで、ワーク6のZ方向の大きな変化を測定することができる。この広範囲変位測定系は、高精度変位測定系と比較して、より測定範囲が広く、かつ高速に測定を行うことができる。
高精度変位測定系は、照射光の集光位置付近にワーク6の上面がある場合に、2次元イメージセンサ8上の像も最小となり、測定精度が最大となる。また、照射光の集光位置付近にワーク6の上面がある場合に、5つの照射光がワーク6の上面の同じ位置に照射され、照射光によって高さを測定している位置がずれない。よって、高精度変位測定系における測定では、ワーク6の上面はできるだけ照射光の集光位置付近にあるのが望ましい。そこで、変位センサ100bをZ軸方向に移動できる駆動ステージ13に設置する。ワーク6との距離をまず広範囲変位測定系で測定し、駆動ステージ13により高速に焦点位置に大まかに移動する。その後で、高精度変位測定系により、高精度にワーク6の変位を測定すれば、広範囲な測定を高速かつ高精度に行うことができる。
本実施の形態の変位センサ100bは、以上のように動作する。本実施の形態の変位センサ100bによれば、より高精度に測定対象物の表面の変位を測定することができる。また、本実施の形態の変位センサ100bは、実施の形態1で述べたのと同様の効果も有する。
1、1b 光源、2、2b コリメートレンズアレイ、3、3b アパーチャアレイ、4 ビームスプリッター、5 対物レンズ、6 ワーク、7 集光レンズ、8 2次元イメージセンサ、9 第1の照射光の光軸、10 受光光学系の光軸、11a、11b 集光スポット、12a、12b 集光スポットの像、13 駆動ステージ、15 軸、21 第2ビームスプリッター、22 結像アパーチャアレイ、23 結像レンズアレイ、24 第2集光レンズ、25 フォトダイオード、51 対物レンズの光軸、60 面取り部、100、100b 変位センサ、101、102、103、104 点光源、200 投光光学系、221、222、223、224 結像アパーチャ、231、232、233、234 結像レンズ、261、263 結像光軸、271、273 結像レンズの中心軸、281、282、283、284 受光面上の像、300 受光光学系。

Claims (8)

  1. 互いに異なる方向から被照射面に照射される第1の照射光と第2の照射光とを少なくとも含む集光された複数の照射光を照射する投光光学系と、
    撮像素子を備えて前記複数の照射光が前記被照射面で反射された反射光を前記撮像素子の受光面に集光する受光光学系とを備え、
    前記第1の照射光の光軸と前記受光光学系の光軸とがなす第1の平面と前記第2の照射光の光軸と前記受光光学系の光軸とがなす第2の平面とが直角に交わり、
    前記受光面における前記反射光の集光位置の変位を計測することで前記被照射面の変位を測定する
    ことを特徴とする変位センサ。
  2. 前記投光光学系は、
    前記第1の平面上に光軸があり、前記受光光学系の光軸に対して前記第1の照射光の光軸の反対側に光軸がある第3の照射光と、
    前記第2の平面上に光軸があり、前記受光光学系の光軸に対して前記第2の照射光の光軸の反対側に光軸がある第4の照射光と
    を前記被照射面に照射することを特徴とする請求項1に記載の変位センサ。
  3. 前記投光光学系は、1枚の対物レンズによって前記複数の照射光を集光することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の変位センサ。
  4. 前記受光光学系は、前記対物レンズを介して前記反射光を前記撮像素子の前記受光面に集光することを特徴とする請求項3に記載の変位センサ。
  5. 前記複数の照射光は、それぞれ異なる光源から生成されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の変位センサ。
  6. 前記受光光学系は、前記反射光に対して並列に配置されて前記反射光を前記撮像素子の前記受光面の互いに異なる位置に集光する複数の結像レンズを備え、
    前記受光面における前記反射光の複数の集光位置の変位を計測することで前記被照射面の変位を測定する
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の変位センサ。
  7. 前記受光光学系に入射する前記反射光の光量を測定する受光素子を備え、測定した前記反射光の前記光量も用いて前記被照射面の変位を測定することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の変位センサ。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の変位センサと、
    前記変位センサと前記被照射面との相対距離を変化させる駆動ステージと
    を備えることを特徴とする変位測定装置。
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