JP2016102564A - 動力伝達機構 - Google Patents

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靖 妻藤
Yasushi Tsumato
靖 妻藤
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Abstract

【課題】簡素な構成により、係合される摩擦係合要素に必要な油量の潤滑油を供給できながら、解放されている摩擦係合要素に供給される潤滑油の油量を抑制できる、動力伝達機構を提供する。【解決手段】第1クラッチ15および第2クラッチ16を潤滑油で潤滑するための潤滑回路41は、潤滑油を調圧する調圧バルブ49と、第1クラッチ15に潤滑油を供給するための第1潤滑油路51と、第2クラッチ16に潤滑油を供給するための第2潤滑油路52と、調圧バルブ49により調圧された潤滑油の供給先を第1潤滑油路51と第2潤滑油路52とに選択的に切り替える切替バルブ53とを含み、第1クラッチ15に供給される潤滑油が第2クラッチ16に供給されることを抑制し、第2クラッチ16に供給される潤滑油が第1クラッチ15に供給されることを抑制する構造を有している。【選択図】図2

Description

本発明は、湿式ブレーキや湿式クラッチなどの湿式摩擦係合要素を備える動力伝達機構に関する。
車両に搭載される変速機として、AT(Automatic Transmission:自動変速機)、CVT(Continuously Variable Transmission:無段変速機)、DCT(Dual Clutch Transmission:デュアルクラッチ式変速機)など、車両の走行状態に応じた変速比に自動で変更(変速)されるものが知られている。
この種の変速機には、回転要素を制動するためのブレーキや回転要素と別の回転要素とを連結するためのクラッチなどの複数の摩擦係合要素が備えられている。そして、変速のために、その複数の摩擦係合要素が選択的に係合および解放される。
摩擦係合要素の係合時には、ディスクとプレートとをスリップさせる制御が行われることがある。このスリップ制御により、ディスクとプレートとの差回転が漸減し、係合ショックの発生を防止できるが、ディスクとプレートとの摩擦による発熱量(摩擦熱の発生量)が増大し、摩擦係合要素の焼き付きが発生するおそれがある。そのため、スリップ制御時には、そのスリップ制御により係合される摩擦係合要素に多量の潤滑油(冷却油)を供給する必要がある。
特開2012−180881号公報
たとえば、構成の簡素化を図るため、複数の摩擦係合要素を回転径方向に重ねて配置し、潤滑油を供給する油圧回路を共通化して、その油圧回路から供給される潤滑油が各摩擦係合要素に順に供給されるように構成することが考えられる。しかしながら、その構成では、係合される摩擦係合要素のスリップ制御時に、解放されている摩擦係合要素にも多量の潤滑油が供給され、当該摩擦係合要素の引き摺り抵抗(潤滑油から受ける抵抗)が増大する。
この問題を回避するため、各摩擦係合要素に対して個別に油圧回路を設けた場合、当然、変速機の構成の複雑化およびコストの増大を招く。
本発明の目的は、簡素な構成により、係合される摩擦係合要素に必要な油量の潤滑油を供給できながら、解放されている摩擦係合要素に供給される潤滑油の油量を抑制できる、動力伝達機構を提供することである。
前記の目的を達成するため、本発明に係る動力伝達機構は、一方の係合時に他方が解放される第1または第2の湿式摩擦係合要素と、潤滑油が供給される共通油路と、共通油路に供給される潤滑油を調圧する調圧バルブと、第1の湿式摩擦係合要素に潤滑油を供給するための第1潤滑油路と、第2の湿式摩擦係合要素に潤滑油を供給するための第2潤滑油路と、調圧バルブにより調圧された潤滑油の供給先を第1潤滑油路と第2潤滑油路とに選択的に切り替える切替バルブとを含み、第1の湿式摩擦係合要素に供給される潤滑油が第2の湿式摩擦係合要素に供給されることを抑制し、第2の湿式摩擦係合要素に供給される潤滑油が第1の湿式摩擦係合要素に供給されることを抑制する構造を有している。
この構成によれば、第1の湿式摩擦係合要素の係合時には、共通油路に供給される潤滑油を調圧するとともに、その調圧された潤滑油の供給先を第1潤滑油路に切り替えることにより、第1の湿式摩擦係合要素に必要かつ十分な油量の潤滑油を供給することができる。一方、第2の湿式摩擦係合要素の係合時には、共通油路に供給される潤滑油を調圧するとともに、その調圧された潤滑油の供給先を第2潤滑油路に切り替えることにより、第2の湿式摩擦係合要素に必要かつ十分な油量の潤滑油を供給することができる。
調圧バルブにより調圧された潤滑油の供給先は、第1潤滑油路と第2潤滑油路とに選択的に切り替えられる。また、第1の湿式摩擦係合要素に供給される潤滑油が第2の湿式摩擦係合要素に供給されることを抑制し、第2の湿式摩擦係合要素に供給される潤滑油が第1の湿式摩擦係合要素に供給されることを抑制する構造が採用されている。そのため、第1の湿式摩擦係合要素に必要かつ十分な油量の潤滑油が供給されているときには、その油量の潤滑油が第2の湿式摩擦係合要素に供給されることを防止でき、第2の湿式摩擦係合要素に必要かつ十分な油量の潤滑油が供給されているときには、その油量の潤滑油が第1の湿式摩擦係合要素に供給されることを防止できる。
そのうえ、調圧バルブが第1の湿式摩擦係合要素および第2の湿式摩擦係合要素に対して共通に設けられているので、調圧バルブが第1の湿式摩擦係合要素および第2の湿式摩擦係合要素に対して個別に設けられる構成と比較して、回路構成および調圧バルブを制御するための電気的構成が簡素ですむ。
よって、簡素な構成により、係合される摩擦係合要素に必要かつ十分な油量の潤滑油を供給できながら、解放されている摩擦係合要素に供給される潤滑油の油量を抑制することができる。
本発明によれば、簡素な構成により、係合される摩擦係合要素に必要かつ十分な油量の潤滑油を供給できながら、解放されている摩擦係合要素に供給される潤滑油の油量を抑制することができる。
その結果、係合される摩擦係合要素のスリップ制御時に、その摩擦係合要素を潤滑油で良好に冷却することができるので、摩擦係合要素の寿命を延ばすことができる。また、係合される摩擦係合要素のスリップ制御時に、開放されている摩擦係合要素の引き摺り抵抗を低減させることができ、ひいては、動力伝達機構が搭載された車両の燃費を向上させることができる。
本発明の実施形態に係るデュアルクラッチ式変速機の構成を示すスケルトン図である。 第1実施形態に係る構成を図解的に示す図である。 第2実施形態に係る構成を図解的に示す図である。
以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
<デュアルクラッチ式変速機の構成>
図1は、本発明の実施形態に係るデュアルクラッチ式変速機1の構成を示すスケルトン図である。
デュアルクラッチ式変速機1は、前進6段/後進1段の変速段を有する6速DCTである。デュアルクラッチ式変速機1は、たとえば、エンジンを駆動源とする車両に搭載されて、エンジンの駆動力をデファレンシャルギヤに伝達する。
デュアルクラッチ式変速機1は、第1入力軸(インプットシャフト)11、第2入力軸12、第1出力軸(アウトプットシャフト)13、第2出力軸14、第1クラッチ15、第2クラッチ16、1速段に対応する1速駆動ギヤ(ドライブギヤ)17および1速従動ギヤ(ドリブンギヤ)18、2速段に対応する2速駆動ギヤ19および2速従動ギヤ20、3速段に対応する3速駆動ギヤ21および3速従動ギヤ22、4速段に対応する4速駆動ギヤ23および4速従動ギヤ24、5速段に対応する5速駆動ギヤ25および5速従動ギヤ26、6速段に対応する6速駆動ギヤ27および6速従動ギヤ28、ならびに後進段に対応する第1リバース駆動ギヤ29、第2リバース駆動ギヤ30およびリバース従動ギヤ31を備えている。
第1入力軸11および第2入力軸12は、エンジンの出力軸(図示せず)と同一の軸線上に配置されている。
第1入力軸11は、第1クラッチ15を介して、エンジンの出力軸に連結されている。第1入力軸11には、1速駆動ギヤ17、3速駆動ギヤ21および5速駆動ギヤ25が相対回転不能に保持(固定)されている。3速駆動ギヤ21は、1速駆動ギヤ17に対して第1クラッチ15側に配置され、5速駆動ギヤ25は、1速駆動ギヤ17に対して第1クラッチ15側と反対側に配置されている。
第2入力軸12は、第1入力軸11が内部に配置される中空軸に形成され、第2クラッチ16を介して、エンジンの出力軸に連結されている。第2入力軸12には、2速駆動ギヤ19、4速駆動ギヤ23および6速駆動ギヤ27が相対回転不能に保持(固定)されている。4速駆動ギヤ23および6速駆動ギヤ27は、たとえば、1個のギヤで構成されている(以下、4速駆動ギヤ23および6速駆動ギヤ27をとくに区別する必要がない場合、「駆動ギヤ23,27」という。)。駆動ギヤ23,27は、2速駆動ギヤ19に対して第2クラッチ16側と反対側に配置されている。
第1出力軸13および第2出力軸14は、それらの軸線が第1入力軸11および第2入力軸12の軸線、つまりエンジンの出力軸の軸線と平行をなすように配置されている。
第1出力軸13には、1速従動ギヤ18、2速従動ギヤ20、3速従動ギヤ22および4速従動ギヤ24が相対回転可能に保持されている。1速従動ギヤ18、2速従動ギヤ20、3速従動ギヤ22および4速従動ギヤ24は、それぞれ1速駆動ギヤ17、2速駆動ギヤ19、3速駆動ギヤ21および4速駆動ギヤ23と噛合している。
第2出力軸14には、5速従動ギヤ26、6速従動ギヤ28およびリバース従動ギヤ31が相対回転可能に保持されている。5速従動ギヤ26および6速従動ギヤ28には、それぞれ5速駆動ギヤ25および6速駆動ギヤ27が噛合している。
また、デュアルクラッチ式変速機1は、リバースシャフト32を備えている。リバースシャフト32は、その軸線が第1入力軸11および第2入力軸12の軸線、つまりエンジンの出力軸の軸線と平行をなすように配置されている。リバースシャフト32には、第1リバース駆動ギヤ29および第2リバース駆動ギヤ30が相対回転不能に保持(固定)されている。第1リバース駆動ギヤ29は、1速駆動ギヤ17と噛合している。第2リバース駆動ギヤ30は、リバース従動ギヤ31と噛合している。
デュアルクラッチ式変速機1が搭載される車両の車室内には、シフトレバー(図示せず)が配設されている。シフトレバーは、Pレンジ(駐車レンジ)、Rレンジ(後進レンジ)、Nレンジ(中立レンジ)およびDレンジ(前進レンジ)の間でシフト操作することができ、そのシフト操作により、シフトレンジをPレンジ、Rレンジ、NレンジまたはDレンジに切り替えることができる。
シフトレンジがDレンジであり、1速従動ギヤ18が第1出力軸13に係合され、2速従動ギヤ20、3速従動ギヤ22および4速従動ギヤ24が第1出力軸13に係合されておらず、第2クラッチ16が解放されている状態で、第1クラッチ15が係合されると、エンジンの駆動力が第1クラッチ15、第1入力軸11、1速駆動ギヤ17および1速従動ギヤ18を介して第1出力軸13に伝達される。第1出力軸13に伝達された駆動力は、デファレンシャルギヤに伝達され、デファレンシャルギヤから左右の駆動輪に伝達される。このとき、エンジンの駆動力が1速段の変速比で変速され、車両がその変速された駆動力により前進する。
シフトレンジがDレンジであり、2速従動ギヤ20が第1出力軸13に係合され、1速従動ギヤ18、3速従動ギヤ22および4速従動ギヤ24が第1出力軸13に係合されておらず、第1クラッチ15が解放されている状態で、第2クラッチ16が係合されると、エンジンの駆動力が第2クラッチ16、第2入力軸12、2速駆動ギヤ19および2速従動ギヤ20を介して第1出力軸13に伝達される。このとき、エンジンの駆動力が2速段の変速比で変速され、車両がその変速された駆動力により前進する。
シフトレンジがDレンジであり、3速従動ギヤ22が第1出力軸13に係合され、1速従動ギヤ18、2速従動ギヤ20および4速従動ギヤ24が第1出力軸13に係合されておらず、第2クラッチ16が解放されている状態で、第1クラッチ15が係合されると、エンジンの駆動力が第1クラッチ15、第1入力軸11、3速駆動ギヤ21および3速従動ギヤ22を介して第1出力軸13に伝達される。このとき、エンジンの駆動力が3速段の変速比で変速され、車両がその変速された駆動力により前進する。
シフトレンジがDレンジであり、4速従動ギヤ24が第1出力軸13に係合され、1速従動ギヤ18、2速従動ギヤ20および3速従動ギヤ22が第1出力軸13に係合されておらず、第1クラッチ15が解放されている状態で、第2クラッチ16が係合されると、エンジンの駆動力が第2クラッチ16、第2入力軸12、4速駆動ギヤ23および4速従動ギヤ24を介して第1出力軸13に伝達される。このとき、エンジンの駆動力が4速段の変速比で変速され、車両がその変速された駆動力により前進する。
シフトレンジがDレンジであり、5速従動ギヤ26が第2出力軸14に係合され、6速従動ギヤ28およびリバース従動ギヤ31が第2出力軸14に係合されておらず、第2クラッチ16が解放されている状態で、第1クラッチ15が係合されると、エンジンの駆動力が第1クラッチ15、第1入力軸11、5速駆動ギヤ25および5速従動ギヤ26を介して第2出力軸14に伝達される。このとき、エンジンの駆動力が5速段の変速比で変速され、車両がその変速された駆動力により前進する。
シフトレンジがDレンジであり、6速従動ギヤ28が第2出力軸14に係合され、5速従動ギヤ26およびリバース従動ギヤ31が第2出力軸14に係合されておらず、第1クラッチ15が解放されている状態で、第2クラッチ16が係合されると、エンジンの駆動力が第2クラッチ16、第2入力軸12、6速駆動ギヤ27および6速従動ギヤ28を介して第2出力軸14に伝達される。このとき、エンジンの駆動力が6速段の変速比で変速され、車両がその変速された駆動力により前進する。
シフトレンジがRレンジであり、リバース従動ギヤ31が第2出力軸14に係合され、5速従動ギヤ26および6速従動ギヤ28が第2出力軸14に係合されておらず、第2クラッチ16が解放されている状態で、第1クラッチ15が係合されると、エンジンの駆動力が第1クラッチ15、第1入力軸11、1速駆動ギヤ17、第1リバース駆動ギヤ29、リバースシャフト32、第2リバース駆動ギヤ30およびリバース従動ギヤ31を介して第2出力軸14に伝達される。このとき、第2出力軸14が車両の前進時と逆方向に回転し、そのリバース方向の回転がデファレンシャルギヤを介して左右の駆動輪に伝達されることにより、車両が後進する。
シフトレンジがPレンジまたはNレンジであるときには、第1クラッチ15および第2クラッチ16の両方が解放される。
<第1実施形態>
図2は、第1実施形態に係る構成を図解的に示す図である。
潤滑回路41は、第1クラッチ15および第2クラッチ16を潤滑油で潤滑するために、デュアルクラッチ式変速機1に適用されている。潤滑回路41は、オイルパン42、ストレーナ43、吸込油路44、オイルポンプ45、吐出油路46、レギュレータバルブ47、第1共通油路48、調圧バルブ49、第2共通油路50、第1潤滑油路51、第2潤滑油路52および切替バルブ53を備えている。
オイルパン42には、潤滑油が貯留されている。
ストレーナ43は、オイルパン42に貯留された潤滑油に浸漬されている。
吸込油路44の一端は、ストレーナ43に接続されている。吸込油路44の他端は、オイルポンプ45に接続されている。
オイルポンプ45は、オイルパン42からストレーナ43および吸込油路44を介して潤滑油を吸い込む。
吐出油路46の一端は、オイルポンプ45に接続されている。吐出油路46の他端は、レギュレータバルブ47に接続されている。吐出油路46には、オイルポンプ45から吐出(圧送)される潤滑油が供給される。
レギュレータバルブ47は、吐出油路46から供給される潤滑油を一定のライン圧に調圧する。この調圧による余剰油は、ドレン油路54を介して吸込油路44に戻される。
第1共通油路48の一端は、レギュレータバルブ47に接続されている。第1共通油路48の他端は、調圧バルブ49に接続されている。第1共通油路48には、レギュレータバルブ47によりライン圧に調圧された潤滑油が供給される。
調圧バルブ49は、第1共通油路48から供給される潤滑油を目標油圧に調圧する。
第2共通油路50の一端は、調圧バルブ49に接続されている。第2共通油路50の他端は、切替バルブ53に接続されている。第2共通油路50には、調圧バルブ49により目標油圧に調圧された潤滑油が供給される。
第1潤滑油路51は、第1入力軸11の内部に形成された内部油路61と、内部油路61と連通し、第1入力軸11から第1クラッチ15に向けて第1入力軸11の回転径方向(以下、この方向を単に「径方向」という。)に延びる外部油路62とを有している。
第2潤滑油路52は、第2入力軸12の内部に形成された内部油路63と、内部油路63と連通し、第2入力軸12から第2クラッチ16に向けて径方向に延びる外部油路64とを有している。
切替バルブ53は、第2共通油路50から供給される潤滑油の供給先を第1潤滑油路51と第2潤滑油路52とに選択的に切り替える。切替バルブ53から第1潤滑油路51に供給される潤滑油は、第1潤滑油路51から第1クラッチ15に供給され、第1クラッチ15を経由した後、第1クラッチ15から径方向外側に排出される。切替バルブ53から第2潤滑油路52に供給される潤滑油は、第2潤滑油路52から第2クラッチ16に供給され、第2クラッチ16を経由した後、第2クラッチ16から径方向外側に排出される。
そして、第1クラッチ15および第2クラッチ16は、第1入力軸11および第2入力軸12に共通の軸線が延びる方向(以下、この方向を単に「軸線方向」という。)に互いに位置をずらして、径方向に重ならないように配置されている。
これにより、第1潤滑油路51に供給される潤滑油は、第2クラッチ16を経由せずに第1クラッチ15に供給され、第1クラッチ15から排出される潤滑油は、第2クラッチ16を経由しない。また、第2潤滑油路52に供給される潤滑油は、第1クラッチ15を経由せずに第2クラッチ16に供給され、第2クラッチ16から排出される潤滑油は、第1クラッチ15を経由しない。
<第2実施形態>
図3は、第2実施形態に係る構成を図解的に示す図である。図3において、図2に示される各部に相当する部分には、それらの各部と同一の参照符号が付されている。また、以下では、その同一の参照符号が付された部分の説明を省略する。
図3に示される構成では、第1クラッチ15および第2クラッチ16は、それぞれ径方向の外側および内側に、少なくとも一部が径方向に重なるように配置されている。そして、第1クラッチ15と第2クラッチ16との間には、仕切壁71が設けられている。第1潤滑油路51の外部油路62は、仕切壁71に対して第1クラッチ15側に配設され、第2潤滑油路52の外部油路64は、仕切壁71に対して第2クラッチ16側に配設されている。
仕切壁71が設けられていることにより、第1潤滑油路51に供給される潤滑油は、第2クラッチ16を経由せずに第1クラッチ15に供給され、第1クラッチ15から排出される潤滑油は、第2クラッチ16を経由しない。また、第2潤滑油路52に供給される潤滑油は、第1クラッチ15を経由せずに第2クラッチ16に供給され、第2クラッチ16から排出される潤滑油は、第1クラッチ15を経由しない。
<作用効果>
デュアルクラッチ式変速機1では、第1クラッチ15の係合時に、調圧バルブ49による目標油圧が第1クラッチ15にその冷却に必要かつ十分な油量の潤滑油が供給される油圧に設定される。そして、調圧バルブ49により、潤滑油が目標油圧に調圧されるとともに、切替バルブ53により、その調圧された潤滑油の供給先が第1潤滑油路51に切り替えられる。これにより、第1クラッチ15に必要かつ十分な油量の潤滑油が供給される。
一方、第2クラッチ16の係合時には、調圧バルブ49による目標油圧が第2クラッチ16にその冷却に必要かつ十分な油量の潤滑油が供給される油圧に設定される。そして、調圧バルブ49により、潤滑油が目標油圧に調圧されるとともに、切替バルブ53により、その調圧された潤滑油の供給先が第2潤滑油路52に切り替えられる。これにより、第2クラッチ16に必要かつ十分な油量の潤滑油が供給される。
調圧バルブ49により調圧された潤滑油の供給先は、第1潤滑油路51と第2潤滑油路52とに選択的に切り替えられる。また、第1クラッチ15に供給される潤滑油が第2クラッチ16に供給されることを抑制し、第2クラッチ16に供給される潤滑油が第1クラッチ15に供給されることを抑制する構造が採用されている。そのため、第1クラッチ15に必要かつ十分な油量の潤滑油が供給されているときには、その油量の潤滑油が第2クラッチ16に供給されることを防止でき、第2クラッチ16に必要かつ十分な油量の潤滑油が供給されているときには、その油量の潤滑油が第1クラッチ15に供給されることを防止できる。
そのうえ、調圧バルブ49が第1クラッチ15および第2クラッチ16に対して共通に設けられているので、調圧バルブ49が第1クラッチ15および第2クラッチ16に対して個別に設けられる構成と比較して、潤滑回路41の構成および調圧バルブ49を制御するための電気的構成が簡素ですむ。
よって、簡素な構成により、係合される第1クラッチ15および第2クラッチ16に必要かつ十分な油量の潤滑油を供給できながら、解放されている第1クラッチ15および第2クラッチ16に供給される潤滑油の油量を抑制することができる。
その結果、第1クラッチ15および第2クラッチ16の各係合時に、スリップ制御が行われても、その係合される第1クラッチ15および第2クラッチ16を潤滑油で良好に冷却することができるので、第1クラッチ15および第2クラッチ16の寿命を延ばすことができる。また、スリップ制御時に、開放されている第1クラッチ15および第2クラッチ16の引き摺り抵抗を低減させることができ、ひいては、デュアルクラッチ式変速機1が搭載された車両の燃費を向上させることができる。
<変形例>
以上、本発明の2つの実施形態について説明したが、本発明は、さらに他の形態で実施することもできる。
たとえば、図2および図3に破線で示されるように、オリフィス81,82が追加されて、第2共通油路50からオリフィス81,82を経由して、それぞれ第1潤滑油路51および第2潤滑油路52に潤滑油が小流量で常時供給される構成が採用されてもよい。これにより、第1クラッチ15および第2クラッチ16の解放時にも、第1クラッチ15および第2クラッチ16を潤滑油で潤滑させることができる。
また、前述の実施形態では、本発明がデュアルクラッチ式変速機1に適用された場合を取り上げた。本発明は、デュアルクラッチ式変速機1に限らず、一方の係合時に他方が解放される湿式ブレーキや湿式クラッチなどの湿式摩擦係合要素を複数備える動力伝達機構であれば、自動変速機や無段変速機などに適用することもできる。
その他、前述の構成には、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1 デュアルクラッチ式変速機(動力伝達機構)
15 第1クラッチ
16 第2クラッチ
48 第1共通油路(共通油路)
49 調圧バルブ
50 第2共通油路(共通油路)
51 第1潤滑油路
52 第2潤滑油路
53 切替バルブ
71 仕切壁

Claims (1)

  1. 一方の係合時に他方が解放される第1または第2の湿式摩擦係合要素と、
    潤滑油が供給される共通油路と、
    前記共通油路に供給される潤滑油を調圧する調圧バルブと、
    前記第1の湿式摩擦係合要素に潤滑油を供給するための第1潤滑油路と、
    前記第2の湿式摩擦係合要素に潤滑油を供給するための第2潤滑油路と、
    前記調圧バルブにより調圧された潤滑油の供給先を前記第1潤滑油路と前記第2潤滑油路とに選択的に切り替える切替バルブとを含み、
    前記第1の湿式摩擦係合要素に供給される潤滑油が前記第2の湿式摩擦係合要素に供給されることを抑制し、前記第2の湿式摩擦係合要素に供給される潤滑油が前記第1の湿式摩擦係合要素に供給されることを抑制する構造を有している、動力伝達機構。
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