JP2016102535A - 摩擦減速機 - Google Patents

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Abstract

【課題】出力軸に大きなトルクを負荷させることができる摩擦減速機を提供する。
【解決手段】摩擦減速機1は、筒状のケーシング2と、ケーシング内で軸方向に配列された2以上の減速装置3と、中心軸J回りに回転する入力軸4及び出力軸5と、減速装置を軸方向に加圧する加圧装置6とを有する。減速装置は、太陽転動体31と、太陽転動体の転動面及びケーシングの内周面に接触する2以上の遊星転動体32と、遊星転動体を回転可能に支持するキャリア33とを有する。第1段の減速装置の太陽転動体は入力軸に連結される。第n段の減速装置(nは2以上の整数)の太陽転動体は、第(n−1)段の減速装置のキャリアに連結される。最終段の減速装置のキャリアは、出力軸に連結される。太陽転動体の転動面は、出力側に向かうにつれて縮径する円錐面により構成される。第n段の減速装置の転動面が中心軸に対してなす角度は、第(n−1)段の減速装置よりも小さい。
【選択図】図1

Description

本発明は、摩擦減速機に係り、更に詳しくは、筒状のケーシング内に2以上の減速装置が配列された摩擦減速機に関する。
精密機器、OA周辺機器などの機械装置には、小型モータの回転出力を所望の角速度域まで減速して動力を伝達しなければならない箇所が少なくない。例えば、ブラインド又はカーテンを開閉駆動する装置には、小型で軽量な電動モータを利用するために、多段式の減速機が用いられる。多段式の減速機は、筒状のケーシング内に複数の減速装置が配列された減速機であり、電動モータの回転力を減速して出力する(例えば、特許文献1)。
特許文献1に記載の遊星歯車減速機は、3段の遊星歯車ユニットP1〜P3がハウジングケース1内に収納された減速機である。遊星歯車ユニットP1〜P3は、太陽歯車9、遊星歯車5及び遊星キャリア4により構成され、同軸状に一列に配列される。ハウジングケース1の内周面には、3段の遊星歯車ユニットP1〜P3に共通の内歯が形成される。
特開2000−65165号公報
上述した様な従来の多段式減速機では、高速回転する入力軸側と低速回転する出力軸側とで伝達トルクが大きく異なるにもかかわらず、各段の減速装置が同一の形状及びサイズの歯車により構成される。減速装置を介して伝達されるトルクは、後段ほど大きくなることから、出力側の減速装置が破損するのを防ぐために、入力軸を介して入力するトルクを制限する必要がある。このため、従来の多段式減速機では、出力軸に大きなトルクを負荷させることができなかった。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、出力軸に大きなトルクを負荷させることができる摩擦減速機を提供することを目的とする。
本発明による摩擦減速機は、上下方向に延びる中心軸に沿って延びる筒状のケーシングと、前記ケーシング内において軸方向に配列された2以上の減速装置と、前記中心軸を中心として回転する入力軸及び出力軸と、前記ケーシングに対し、前記減速装置を軸方向に加圧する加圧装置とにより構成される。前記減速装置は、前記中心軸を中心として回転する太陽転動体と、前記太陽転動体の径方向外側に配置され、前記太陽転動体の転動面及び前記ケーシングの内周面に接触する2以上の遊星転動体と、前記遊星転動体を回転可能に支持するとともに、前記中心軸を中心として回転するキャリアとを有する。第1段の減速装置の前記太陽転動体は、前記入力軸に直接的又は間接的に連結される。nを2以上の整数として、第n段の減速装置の前記太陽転動体は、第(n−1)段の減速装置の前記キャリアに連結される。最終段の減速装置の前記キャリアは、前記出力軸に直接的又は間接的に連結される。前記太陽転動体の転動面は、出力側に向かうにつれて縮径する円錐面により構成される。そして、第n段の減速装置における前記転動面の母線が前記中心軸に対してなす角度は、第(n−1)段の減速装置よりも小さい。
減速装置の太陽転動体は、転動面が出力側に向かうにつれて縮径する円錐面により構成されるため、加圧装置により減速装置を中心軸方向に加圧することにより、転動面の母線が中心軸に対してなす角度に応じた垂直抗力を遊星転動体に付加することができる。また、第n段の減速装置は、前記なす角度が第(n−1)段の減速装置よりも小さい。このため、第n段の減速装置は、太陽転動体が遊星転動体により大きい垂直抗力を付加することになり、第(n−1)段の減速装置よりも大きいトルクを伝達することができる。
本発明による摩擦減速機は、後段の減速装置ほど大きいトルクを伝達することができるため、出力軸に大きなトルクを負荷させることができる。
図1は、実施の形態1による摩擦減速機1の断面図である。 図2は、第n段の減速装置D及び第(n−1)段の減速装置Dn−1を示した図である。 図3は、第k段の減速装置Dの遊星転動体32を示した図である。 図4は、実施の形態2による摩擦減速機1の断面図である。 図5は、実施の形態3による摩擦減速機1の断面図である。 図6は、実施の形態4による摩擦減速機1の断面図である。 図7は、実施の形態5による摩擦減速機1の断面図である。 図8は、実施の形態6による摩擦減速機1の断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。本明細書では、便宜上、中心軸の方向を上下方向として説明するが、本発明による摩擦減速機の使用時における姿勢を限定するものではない。また、本明細書では、中心軸の方向を単に「軸方向」と呼び、中心軸を中心とする径方向及び周方向を単に「径方向」及び「周方向」と呼ぶ。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1による摩擦減速機1の一構成例を示した断面図であり、中心軸Jを含む平面により摩擦減速機1を切断した場合の切断面が示されている。この図には、紙面の上側を出力側とし、下側を入力側として、摩擦減速機1が描画されている。また、図1の中心軸Jよりも左側には、減速装置3、加圧装置6、スラスト軸受7、環状部材8、軸受9及び10が破断せずに描画されている。
摩擦減速機1は、電動モータ(図示せず)から得られる回転運動を減速して出力する多段式の減速機であり、ケーシング2と、2以上の減速装置3と、中心軸Jを中心として回転する入力軸4及び出力軸5と、加圧装置6、スラスト軸受7、環状部材8、軸受9及び10とにより構成される。
中心軸Jは、減速装置3、入力軸4及び出力軸5の回転中心軸であり、上下方向に延びる直線により表される。各減速装置3は、摩擦力を利用してトルクを伝達する減速装置であり、ケーシング2内において軸方向に配列される。例えば、Mを3以上の整数として、摩擦減速機1は、M段の減速装置D〜Dにより構成される。
<ケーシング2>
ケーシング2は、中心軸Jに沿って延びる筒状のハウジングである。例えば、ケーシング2は、有蓋円筒形状の部材であり、円筒部21、蓋板部22及び底板部23により構成される。円筒部21の内周面211は、中心軸Jを中心軸とする円筒面により構成される。
蓋板部22は、円筒部21の出力側の端部から径方向内方へ延び、出力軸5を取り囲む円環形状の板部材により構成される。蓋板部22の内周面221の径方向内側には、軸受10が配置される。
底板部23は、入力軸4を取り囲む円環形状の板部材により構成され、円筒部21の入力側の端部に配置される。この底板部23は、外周面にねじ山が形成され、円筒部21の内周面に螺合させることにより、円筒部21に固定される。底板部23の内周面231の径方向内側には、軸受9が配置される。
<入力軸4・出力軸5>
入力軸4は、電動モータのロータ又はシャフトに直接的又は間接的に連結される駆動側回転軸である。例えば、入力軸4は、電動モータのシャフトに固定される。或いは、入力軸4は、歯車などの動力伝達装置を介して電動モータのシャフトに連結される。出力軸5は、負荷に連結される負荷側回転軸である。相対的に入力軸4が高速回転するのに対し、出力軸5は低速回転する。
軸受9は、入力軸4を底板部23に対して回転可能に支持する入力側軸受である。軸受10は、出力軸5を蓋板部22に対して回転可能に支持する出力側軸受である。例えば、軸受9及び10は、いずれも中心軸Jを中心軸とする玉軸受により構成される。軸受9は、底板部23に対し、出力側から内周面231に嵌め込むことによって固定される。軸受10は、蓋板部22に対し、入力側から内周面221に嵌め込むことによって固定される。
<減速装置3>
減速装置3は、中心軸Jを中心として回転する太陽転動体31と、太陽転動体31の転動面とケーシング2の内周面211とに接触する2以上の遊星転動体32と、キャリア33と、2以上のキャリアピン34とにより構成される。例えば、3つの遊星転動体32が、中心軸Jを中心とする同一円周上に概ね等間隔で配置される。
<太陽転動体31>
太陽転動体31は、中心軸Jに対して傾斜した外周面を転動面として有する回転部材である。太陽転動体31の転動面は、出力側に向かうにつれて縮径する円錐面により構成される。この太陽転動体31は、中心軸Jを中心軸とする円錐台形状の部材により構成され、前記円錐面は、中心軸J上に頂点を有する直円錐の側面の一部である。
<遊星転動体32>
遊星転動体32は、キャリア33に対する回転中心軸に対して傾斜した外周面を転動面として有する回転部材であり、太陽転動体31の径方向外側に配置される。遊星転動体32は、太陽転動体31から付加される摩擦力により、キャリア33に対して自転し、ケーシング2の円筒部21から付加される摩擦力により、中心軸Jを中心として太陽転動体31の周りを公転する。
<キャリア33>
キャリア33は、遊星転動体32を回転可能に支持するとともに、中心軸Jを中心として回転する支持部材である。このキャリア33は、中心軸に対して傾斜した回転中心軸を中心として遊星転動体32を回転可能に支持する。
キャリアピン34は、入力側の端部が遊星転動体32を貫通し、出力側の端部がキャリア33内に配置された棒状部材である。各遊星転動体32は、キャリアピン34を介してキャリア33に回転可能に支持される。
このキャリアピン34は、出力側の端部がキャリア33に固定される。遊星転動体32は、キャリアピン34を中心として回転する。例えば、遊星転動体32の内周面とキャリアピン34との間に滑り軸受、針状ころ軸受又はライナーが配置される。
第1段の減速装置Dの太陽転動体31は、入力軸4に直接的又は間接的に連結される。例えば、減速装置Dの太陽転動体31は、入力軸4に固定される。最終段の減速装置Dのキャリア33は、出力軸5に直接的又は間接的に連結される。例えば、減速装置Dのキャリア33は、加圧装置6を介して出力軸5に連結される。
また、nを2以上M以下の任意の整数として、第n段の減速装置Dの太陽転動体31は、第(n−1)段の減速装置Dn−1のキャリア33に連結される。例えば、減速装置Dの太陽転動体31は、減速装置Dn−1のキャリア33と一体的に形成される。減速装置D〜Dは、いずれも金属製の部材により構成される。また、ケーシング2内には、潤滑剤が充填される。潤滑剤は、転動体間にトルクを伝達するための摩擦力を発生させ、また、各部材の摩耗を防ぎ、各部材を冷却するのに使用される。
<加圧装置6>
加圧装置6は、ケーシング2に対し、減速装置3を軸方向に加圧する圧力付加装置である。この加圧装置6は、トルクを伝達するとともに伝達トルクに応じた中心軸Jの方向の荷重を発生させるフェースカムにより構成される。例えば、加圧装置6は、出力軸5を取り囲む入力側カムリング61及び出力側カムリング63と、入力側カムリング61及び出力側カムリング63間に配置される複数の球状の転動体62とにより構成される。
入力側カムリング61は、中心軸Jを中心とする円周に沿って軸方向の凹凸を有する帯状の側面が形成された環状部材であり、最終段の減速装置Dにおけるキャリア33に連結される。一方、出力側カムリング63は、中心軸Jを中心とする円周に沿って軸方向の凹凸を有する帯状の側面が形成された環状部材であり、出力軸5に連結される。入力側カムリング61及び出力側カムリング63は、帯状側面を互いに対向させて配置される。
入力側カムリング61は、減速装置Dのキャリア33の一部を内周面に嵌め込むことによって、当該キャリア33に固定される。減速装置Dのキャリア33は、出力軸5に対し、回転可能であるとともに軸方向に移動可能である。
出力軸5には、回り止めピン64が固定されている。回り止めピン64は、先端部が出力軸5の外周面から突出し、出力側カムリング63の内周面に形成された軸方向に延びるピン溝65内に収容される。出力側カムリング63は、回り止めピン64により、出力軸5に対する回転が制限される。この出力側カムリング63は、出力側側面が軸受10の内輪と接触することにより、ケーシング2に対する軸方向への移動が制限される。
入力側カムリング61は、減速装置Dのキャリア33からトルクが付加されれば、周方向に対して傾斜した方向の垂直抗力を転動体62に付加する。出力側カムリング63は、転動体62から付加される荷重の周方向成分により回転する。一方、この加圧装置6は、前記垂直抗力の軸方向成分により、減速装置Dのキャリア33を軸方向入力側へ押圧する。
ケーシング2の円筒部21が遊星転動体32に付加する垂直抗力は、径方向内向きであり、軸方向成分を有しない。このため、加圧装置6により減速装置Dのキャリア33に付加された軸方向の荷重Fは、他の減速装置D〜DM−1のキャリア33にも均等に付加される。
<スラスト軸受7>
スラスト軸受7は、ケーシング2に対し、加圧装置6による軸方向の荷重Fを受け止めるための軸受であり、第1段の減速装置Dの太陽転動体31を底板部23に対して回転可能に支持する。例えば、スラスト軸受7は、入力軸4を取り囲む環状の軌道板と、軌道板間に配置される複数の球状の転動体と、転動体を保持する保持部材とにより構成される。環状部材8は、スラスト軸受7と底板部23との間に配置されるワッシャーである。
図2は、図1の摩擦減速機1の一部を拡大して示した説明図であり、第n段の減速装置Dと第(n−1)段の減速装置Dn−1とが示されている。この図では、中心軸Jを水平に倒した状態で減速装置D及びDn−1が描画されている。
第n段の減速装置Dの太陽転動体31は、転動面311の母線が中心軸Jに対してなす角度θが、第(n−1)段の減速装置Dn−1よりも小さい。すなわち、減速装置Dの太陽転動体31のなす角度θと減速装置Dn−1の太陽転動体31のなす角度θn−1とは、θ<θn−1を満たしている。
ケーシング2の内周面211が軸方向に延びる円筒面であることから、kを1以上M以下の任意の整数として、キャリア33に対する遊星転動体32の回転中心軸Jは、中心軸Jに対して傾斜している。すなわち、キャリアピン34は、中心軸Jに対して傾斜させて配置される。
第n段の減速装置Dのキャリアピン34は、中心軸Jに対してなす角度φが、第(n−1)段の減速装置Dn−1よりも小さい。すなわち、減速装置Dの遊星転動体32の回転中心軸Jが中心軸Jに対してなす角度φと、減速装置Dn−1の遊星転動体32の回転中心軸Jn−1が中心軸Jに対してなす角度φn−1とは、φ<φn−1を満たしている。この様に構成することにより、以下の段落0039に示すように、減速装置D〜Dの外径形状をコントロールし易くすることができる。
遊星転動体32は、太陽転動体31の転動面311と接触する出力側転動面322と、ケーシング2の内周面211と接触する入力側転動面321とを有する。出力側転動面322は、出力側に向かうにつれて縮径する円錐面により構成される。一方、入力側転動面321は、入力側に向かうにつれて縮径する円錐面により構成される。
入力側転動面321及び出力側転動面322は、いずれもキャリア33に対する遊星転動体32の回転中心軸上に頂点を有する直円錐の側面の一部である。また、遊星転動体32は、入力側転動面321を構成する円錐面の底面と出力側転動面322を構成する円錐面の底面とを対向させ、両円錐を一体化した形状である。
第n段の減速装置Dの遊星転動体32は、太陽転動体31と接触する出力側転動面322の幅TRが、第(n−1)段の減速装置Dn−1の遊星転動体32よりも大きい。すなわち、減速装置Dの遊星転動体32の出力側転動面322と減速装置Dn−1の遊星転動体32の出力側転動面322とは、TR>TRn−1を満たしている。出力側転動面322の幅TRは、円錐面の母線方向の長さである。
ケーシング2の内周面211と接触する入力側転動面321の幅TFについても、出力側転動面322の幅TRと同様である。すなわち、減速装置Dの遊星転動体32の入力側転動面321と減速装置Dn−1の遊星転動体32の入力側転動面321とは、TF>TFn−1を満たしている。入力側転動面321の幅TFは、円錐面の母線方向の長さである。また、入力側転動面321の幅TFは、出力側転動面322の幅TRよりも小さい。
図3は、図1の摩擦減速機1の一部を拡大して示した説明図であり、第k段の減速装置Dの遊星転動体32が示されている。この図では、中心軸Jを水平に倒した状態で減速装置Dが描画されている。
第k段の減速装置Dの遊星転動体32には、加圧装置6による軸方向の荷重Fが減速装置D〜Dに共通であることから、なす角度θに応じた垂直抗力Qが太陽転動体31から付加される。また、第n段の減速装置Dは、なす角度θが第(n−1)段の減速装置Dn−1よりも小さいため、減速装置Dの遊星転動体32には、減速装置Dn−1よりも大きい垂直抗力Qが付加される。
第k段の減速装置Dの遊星転動体32には、垂直抗力Qと垂直抗力Pとが付加される。垂直抗力Qは、太陽転動体31から遊星転動体32の出力側転動面322に付加される法線力である。一方、垂直抗力Pは、ケーシング2の円筒部21から遊星転動体32の入力側転動面321に付加される法線力である。
この摩擦減速機1では、垂直抗力Pの作用線と垂直抗力Qの作用線とのいずれか一方又は両方が、キャリア33に対する遊星転動体32の回転中心軸Jと遊星転動体32の内部において交差する。特に、垂直抗力Qの作用線と垂直抗力Pの作用線とが、回転中心軸J上において交差するように、遊星転動体32を構成することが望ましい。
本実施の形態による摩擦減速機1を構成する各部品は、上述した通りである。以下では、これらの部品相互の関係や、それによって生じる作用効果について詳しく説明する。
(1)負荷トルクの増加
本実施の形態による摩擦減速機1では、太陽転動体31の転動面311が出力側に向かうにつれて縮径する円錐面により構成されるため、加圧装置6により減速装置Dを軸方向に加圧することにより、転動面311の母線が中心軸Jに対してなす角度θに応じた垂直抗力Qを遊星転動体32に付加することができる。
また、第n段の減速装置Dは、なす角度θが第(n−1)段の減速装置Dn−1よりも小さい。このため、第n段の減速装置Dは、太陽転動体31が遊星転動体32により大きい垂直抗力Qを付加することになり、第(n−1)段の減速装置Dn−1よりも大きいトルクを伝達することができる。従って、摩擦減速機1は、出力軸5に大きなトルクを負荷させることができる。
(2)騒音・振動の低減
本実施の形態による摩擦減速機1では、各減速装置3が摩擦力を利用してトルクを伝達するため、歯車式の減速機に比べ、バックラッシに起因する振動及び騒音を低減させることができる。
また、摩擦減速機1では、遊星転動体32がキャリアピン34を中心として回転する。このため、摩擦減速機1は、歯車式の減速装置に比べ、遊星転動体32のガタツキ及び振動を抑制することができる。
(3)負荷トルクに応じた加圧
本実施の形態による摩擦減速機1では、加圧装置6が伝達トルクに応じた軸方向の荷重Fを発生させるフェースカムにより構成される。このため、摩擦減速機1は、出力側の大きい伝達トルクを利用して減速装置D〜Dを加圧することができる。
(4)耐久性の向上
本実施の形態による摩擦減速機1では、入力側から出力側にかけて伝達トルクが大きくなるほど、遊星転動体32の出力側転動面322の幅TRが大きくなる。このため、摩擦減速機1は、各減速装置3において、太陽転動体31と遊星転動体32との間の接触面圧を一定に保つことができる。従って、出力側の減速装置3が摩耗などによって寿命が短くなるのを防止することができ、摩擦減速機1の耐久性を向上させることができる。
(5)ケーシングの簡素化
本実施の形態による摩擦減速機1では、ケーシング2の内周面211が円筒面により構成され、遊星転動体32が回転中心軸Jに対して傾斜した入力側転動面321及び出力側転動面322により構成される。このため、摩擦減速機1は、ケーシング2の構成を複雑にすることなく、ケーシング2内に多段の減速装置3を配置することができる。
(6)伝達損失の低減
本実施の形態による摩擦減速機1では、垂直抗力Pの作用線と垂直抗力Qの作用線とが回転中心軸J上において交差することから、遊星転動体32に付加される垂直抗力P及びQに起因するモーメントが相殺される。このため、摩擦減速機1は、遊星転動体32を軸支する部材に余計な負荷がかかるのを防止することができ、伝達損失が低減する。
また、摩擦減速機1では、遊星転動体32がキャリアピン34を中心として回転する。このため、摩擦減速機1は、キャリアピン34を遊星転動体32に固定する場合に比べ、キャリアピン34やキャリア33に余計な負荷がかかるのを防止することができ、伝達損失が低減する。
(7)摩擦減速機1の小型化
本実施の形態による摩擦減速機1では、出力側の減速装置3が入力側の減速装置3と同程度のサイズであっても大きいトルクを伝達することができる。このため、摩擦減速機1を小型化することができる。
また、摩擦減速機1では、入力側転動面321の幅TFが出力側転動面322の幅TRよりも小さい。ケーシング2の内周面211との接触範囲は、太陽転動体31との接触範囲に比べ、周方向に広い。このため、入力側転動面321は、軸方向の幅TFが出力側転動面322よりも小さくても、出力側転動面322と同程度の接触面圧を得ることができる。このため、摩擦減速機1は、遊星転動体32の軸方向のサイズを小型化することができる。
なお、本実施の形態では、加圧装置6が出力側に配置される場合の例について説明したが、本発明は、加圧装置6の配置をこれに限定するものではない。例えば、加圧装置6は、入力側に配置しても良い。
実施の形態2.
実施の形態1では、減速装置D〜Dがいずれも金属製の部材により構成される場合の例について説明した。これに対し、本実施の形態では、sを1以上(M−1)以下の整数として、第s段の減速装置Dsまで、遊星転動体32がエンジニアリングプラスチックにより構成される場合について説明する。
図4は、本発明の実施の形態2による摩擦減速機1の一構成例を示した断面図であり、中心軸Jを含む平面により摩擦減速機1を切断した場合の切断面が示されている。この摩擦減速機1は、図1の摩擦減速機1と比較すれば、ケーシング2内に隔壁11が設けられ、第1段の減速装置Dの遊星転動体32がエンジニアリングプラスチックにより構成される点で異なる。
エンジニアリングプラスチックは、機械的強度に優れ、耐熱性、耐摩耗性などの特定の機能を強化した樹脂である。エンジニアリングプラスチックは、金属に比べて摩擦係数が大きいため、潤滑剤がなくても大きなトルクを伝達することができる。第2段以降の減速装置D〜Dの遊星転動体32は、金属製の部材により構成される。
隔壁11は、潤滑剤が前段側へ移動しないようにケーシング2内の空間を分割するための仕切部材であり、Oリング111、側板112及びオイルシール113により構成される。隔壁11は、減速装置Dと減速装置Dとの間に配置され、ケーシング2内に充填された潤滑剤が減速装置D側へ移動するのを防止する。
側板112は、円筒部21の内周面211から径方向内方へ延びる環状の部材である。Oリング111は、円筒部21の内周面211と側板112の外周面との間に配置されるシール部材である。オイルシール113は、連結部35の外周面と側板112の内周面との間に配置されるシール部材である。連結部35は、減速装置Dの太陽転動体31と減速装置Dのキャリア33とを連結する円筒状の部分である。
本実施の形態による摩擦減速機1では、第1段の減速装置Dに潤滑剤が必要でなくなる。このため、摩擦減速機1は、同じ負荷トルクに対して垂直抗力Qを小さくすることができるので、転がり抵抗が小さくなり、伝達損失を低減させることができる。
実施の形態3.
実施の形態1では、ケーシング2が軸方向に概ね等径である場合の例について説明した。これに対し、本実施の形態では、径が軸方向の途中で変化しているケーシング2内に2以上の減速装置3を配置する場合について説明する。
図5は、本発明の実施の形態3による摩擦減速機1の一構成例を示した断面図であり、中心軸Jを含む平面により摩擦減速機1を切断した場合の切断面が示されている。この摩擦減速機1は、図1の摩擦減速機1と比較すれば、ケーシング2の円筒部21が第2段の減速装置Dと第1段の減速装置Dとの間において縮径している点で異なる。
ケーシング2の円筒部21は、互いに径が異なる大径部213及び小径部212により構成される。大径部213は、小径部212よりも内径が大きい。減速装置Dは、小径部212の径方向内側に配置される。第2段以降の減速装置D〜Dは、大径部213の径方向内側に配置され、サイズが大型化されている。
本実施の形態による摩擦減速機1では、内径が変化したケーシング2を用いることにより、後段の減速装置3を大型化することができる。減速装置3のサイズが大きくなれば、より大きいトルクを伝達することができることから、この摩擦減速機1は、出力軸5により大きなトルクを負荷させることができる。
実施の形態1〜3では、ケーシング2に対して減速装置3を軸方向に加圧する加圧装置がフェースカムにより構成される場合の例について説明した。これに対し、以下の実施の形態4及び5では、弾性体の付勢力を利用して減速装置3を軸方向に加圧する場合について説明する。また、実施の形態6では、電動モータの磁気バイアスを利用して減速装置3を軸方向に加圧する場合について説明する。
実施の形態4.
図6は、本発明の実施の形態4による摩擦減速機1の一構成例を示した断面図であり、中心軸Jを含む平面により摩擦減速機1を切断した場合の切断面が示されている。この摩擦減速機1は、図1の摩擦減速機1と比較すれば、加圧装置がコイルばね12により構成され、ケーシング2の円筒部21が中心軸Jに対して傾斜した内周面214を有し、さらに、最終段の減速装置Dの遊星転動体32がキャリア33に対する回転中心軸に平行な転動面を有している点で異なる。
コイルばね12は、第1段の減速装置Dの太陽転動体31を軸方向出力側へ付勢することにより、ケーシング2に対し、第2段以降の減速装置D〜Dを軸方向に加圧する加圧装置である。このコイルばね12は、変形量に応じた中心軸Jの方向の付勢力を発生させる弾性体であり、入力軸4を取り囲むつる巻ばねにより構成される。コイルばね12は、減速装置Dの太陽転動体31と軸受9との間に配置される。
円筒部21の内周面214は、最終段の減速装置Dにおける遊星転動体32の転動面と接触する内周面であり、出力側に向かうにつれて縮径する円錐面により構成される。すなわち、内周面214は、中心軸Jを中心軸とし、中心軸J上に頂点を有する直円錐の側面の一部により構成される。
最終段の減速装置Dの遊星転動体32は、キャリア33に対する回転中心軸に平行な外周面を転動面として有し、この転動面が太陽転動体31と接触するとともに、円筒部21の内周面214と接触する。すなわち、減速装置Dの遊星転動体32の転動面は、キャリア33に対する回転中心軸を中心軸とする円筒面により構成される。
減速装置Dの遊星転動体32のキャリア33に対する回転中心軸が中心軸Jに対してなす角度は、減速装置Dの太陽転動体31の母線が中心軸Jに対してなす角度と一致する。従って、円筒部21の内周面214と減速装置Dの太陽転動体31の転動面とは、互いに平行である。
最終段以外の減速装置D〜DM−1の遊星転動体32は、キャリア33に対する回転中心軸に対して傾斜した外周面を転動面として有する。また、最終段の減速装置Dのキャリア33は、キー又はセレーションを介して出力軸5に結合される。すなわち、減速装置Dのキャリア33は、出力軸5に対して、周方向への回転が制限される一方、軸方向に移動可能である。
本実施の形態による摩擦減速機1では、ケーシング2に対して減速装置3を軸方向に加圧する加圧装置を簡素化することができる。また、加圧装置により減速装置3に付加された荷重は、ケーシング2が最終段の減速装置Dと接触する内周面214において受け止められる。このため、摩擦減速機1は、出力軸5や出力軸5を支持する軸受10に中心軸Jの方向の荷重が作用するのを抑制することができ、伝達損失が低減する。
なお、本実施の形態では、ケーシング2に対して減速装置3を軸方向に加圧する加圧装置がコイルばね12により構成される場合の例について説明したが、本発明は、加圧装置をこれに限定するものではない。例えば、摩擦減速機1は、コイルばね12に代えて、皿ばね又は板ばねを用いて減速装置3を軸方向に付勢し、或いは、ゴムの弾性力を利用して減速装置3を軸方向に付勢するような構成であっても良い。
また、本実施の形態では、コイルばね12が入力側に配置される場合の例について説明したが、本発明は、コイルばねなどの弾性体の配置をこれに限定するものではない。例えば、摩擦減速機1は、弾性体を出力側に配置し、最終段の減速装置Dのキャリア33を軸方向入力側へ付勢するような構成であっても良い。
実施の形態5.
図7は、本発明の実施の形態5による摩擦減速機1の一構成例を示した断面図であり、中心軸Jを含む平面により摩擦減速機1を切断した場合の切断面が示されている。この摩擦減速機1は、図1の摩擦減速機1と比較すれば、加圧装置13が環状部材131及びコイルばね132により構成され、最終段の減速装置Dの遊星転動体32がキャリア33に対する回転中心軸に平行な転動面を有している点で異なる。
環状部材131は、減速装置Dの遊星転動体32を外囲し、中心軸Jに対して傾斜した内周面133を有するインターナルリングである。環状部材131の内周面133は、減速装置Dにおける遊星転動体32の転動面と接触する内周面であり、出力側に向かうにつれて縮径する円錐面により構成される。すなわち、内周面133は、中心軸Jを中心軸とし、中心軸J上に頂点を有する直円錐の側面の一部により構成される。
環状部材131の内周面133と減速装置Dの太陽転動体31の転動面とは、互いに平行である。この環状部材131は、ケーシング2の円筒部21内に収容され、軸方向に移動可能である。また、環状部材131は、スプライン又はキーなどの回り止め部材により、ケーシング2に対する回転が制限される。
コイルばね132は、環状部材131を軸方向入力側へ付勢することにより、ケーシング2に対し、減速装置D〜Dを軸方向に加圧する。このコイルばね132は、変形量に応じた中心軸Jの方向の付勢力を発生させる弾性体であり、減速装置Dのキャリア33を取り囲むつる巻ばねにより構成される。コイルばね132は、ケーシング2の蓋板部22と環状部材131との間に配置される。
最終段の減速装置Dの遊星転動体32は、キャリア33に対する回転中心軸に平行な外周面を転動面として有し、この転動面が太陽転動体31と接触するとともに、環状部材131の内周面133と接触する。最終段以外の減速装置D〜DM−1の遊星転動体32は、キャリア33に対する回転中心軸に対して傾斜した外周面を転動面として有する。また、最終段の減速装置Dのキャリア33は、出力軸5に固定される。
本実施の形態による摩擦減速機1では、図6の摩擦減速機1に比べ、より大きな荷重Fを生じさせることができるので、大きな負荷トルクを伝達することができる。
実施の形態6.
図8は、本発明の実施の形態6による摩擦減速機1の一構成例を示した断面図であり、中心軸Jを含む平面により摩擦減速機1を切断した場合の切断面が示されている。この摩擦減速機1は、図1の摩擦減速機1と比較すれば、加圧装置が軸方向の磁気バイアスを発生させる電動モータ14により構成され、ケーシング2の円筒部21が中心軸Jに対して傾斜した内周面214を有し、さらに、最終段の減速装置Dの遊星転動体32がキャリア33に対する回転中心軸に平行な転動面を有している点で異なる。
電動モータ14は、シャフト141、ロータ142、ステータ143及びハウジング144により構成されるインナーロータ型の電動機である。ロータ142は、シャフト141に固定され、シャフト141とともに中心軸Jを中心として回転する。ステータ143は、ロータ142を外囲し、ハウジング144に固定される。
ハウジング144は、シャフト141、ロータ142、ステータ143、ハウジング144及びラジアル軸受145を収容する。ラジアル軸受145は、径方向の荷重を受け止めるための軸受であり、シャフト141をハウジング144に対して回転可能に支持する。このラジアル軸受145は、ロータ142よりも下側に配置される。シャフト141は、ラジアル軸受145に対して軸方向に移動可能である。
電動モータ14は、ハウジング144の上端部をケーシング2の円筒部21の内周面211内に嵌め込むことにより、ケーシング2に取り付けられる。従って、ステータ143は、ハウジング144を介してケーシング2に固定される。入力軸4は、シャフト141に直接的又は間接的に連結される。例えば、入力軸4は、シャフト141と一体的に形成される。ロータ142は、入力軸4に連結される。
この電動モータ14では、ロータ142がステータ143に対し、中心軸Jの方向における減速装置D〜Dとは反対側へずらして配置される。すなわち、この電動モータ14では、ロータ142の軸方向における中央部がステータ143の軸方向における中央部よりも軸方向下方に位置する。このため、電動モータ14は、ステータ143からロータ142に作用する電磁力であって、軸方向上方へ向く成分を磁気バイアスとして有する電磁力を発生させる。磁気バイアスは、ロータ142の中心軸Jの方向の位置に応じて変化する。このため、電動モータ14は、ロータ142の中心軸Jの方向の位置に応じた軸方向の磁気バイアスを発生させることになる。
本実施の形態による摩擦減速機1では、電動モータ14の磁気バイアスを利用して減速装置3を軸方向に加圧するため、加圧装置を別途設けなくても良い。
なお、実施の形態1〜6では、減速装置Dの太陽転動体31が減速装置Dn−1のキャリア33と一体的に形成される場合の例について説明したが、本発明は、減速装置Dの構成をこれに限定するものではない。例えば、減速装置Dの太陽転動体31を減速装置Dn−1のキャリア33とは別部材により形成し、減速装置Dの太陽転動体31と減速装置Dn−1のキャリア33とを連結するような構成であっても良い。
また、実施の形態1〜6では、摩擦減速機1が3段以上の減速装置3により構成される場合の例について説明したが、本発明は、摩擦減速機1が2段の減速装置3により構成されるものにも適用することができる。また、本発明は、最終段の減速装置Dよりも後段に遊星歯車式の減速装置を有する摩擦減速機にも適用することができる。
1 摩擦減速機
2 ケーシング
21 円筒部
211,214 内周面
22 蓋板部
23 底板部
3,D,D〜D 減速装置
31 太陽転動体
32 遊星転動体
321 入力側転動面
322 出力側転動面
33 キャリア
34 キャリアピン
35 連結部
4 入力軸
5 出力軸
6 加圧装置
61 入力側カムリング
62 転動体
63 出力側カムリング
64 回り止めピン
65 ピン溝
7 スラスト軸受
8 環状部材
9,10 軸受
11 隔壁
111 Oリング
112 側板
113 オイルシール
12 コイルばね
13 加圧装置
131 環状部材
132 コイルばね
14 電動モータ
141 シャフト
142 ロータ
143 ステータ
144 ハウジング
145 ラジアル軸受
J 中心軸
,J 遊星転動体32の回転中心軸
,Q 垂直抗力

Claims (13)

  1. 上下方向に延びる中心軸に沿って延びる筒状のケーシングと、
    前記ケーシング内において軸方向に配列された2以上の減速装置と、
    前記中心軸を中心として回転する入力軸及び出力軸と、
    前記ケーシングに対し、前記減速装置を軸方向に加圧する加圧装置とを有し、
    前記減速装置は、
    前記中心軸を中心として回転する太陽転動体と、
    前記太陽転動体の径方向外側に配置され、前記太陽転動体の転動面及び前記ケーシングの内周面に接触する2以上の遊星転動体と、
    前記遊星転動体を回転可能に支持するとともに、前記中心軸を中心として回転するキャリアとを有し、
    第1段の減速装置の前記太陽転動体は、前記入力軸に直接的又は間接的に連結され、
    第n段の減速装置(nは2以上の整数)の前記太陽転動体は、第(n−1)段の減速装置の前記キャリアに連結され、
    最終段の減速装置の前記キャリアは、前記出力軸に直接的又は間接的に連結され、
    前記太陽転動体の転動面は、出力側に向かうにつれて縮径する円錐面により構成され、
    第n段の減速装置における前記転動面の母線が前記中心軸に対してなす角度が、第(n−1)段の減速装置よりも小さいことを特徴とする摩擦減速機。
  2. 第n段の減速装置の前記遊星転動体は、前記太陽転動体と接触する転動面の母線方向の幅が第(n−1)段の減速装置の前記遊星転動体よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の摩擦減速機。
  3. 少なくとも最終段以外の減速装置の前記遊星転動体は、前記太陽転動体の転動面と接触する出力側転動面と、前記ケーシングの内周面と接触する入力側転動面とを有し、
    前記出力側転動面は、出力側に向かうにつれて縮径する円錐面により構成され、
    前記入力側転動面は、入力側に向かうにつれて縮径する円錐面により構成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の摩擦減速機。
  4. 前記出力側転動面に前記太陽転動体から付加される垂直抗力の作用線と前記入力側転動面に前記ケーシングから付加される垂直抗力の作用線とのいずれか一方又は両方は、前記キャリアに対する前記遊星転動体の回転中心軸と前記遊星転動体内において交差することを特徴とする請求項3に記載の摩擦減速機。
  5. 前記出力側転動面に前記太陽転動体から付加される垂直抗力の作用線と前記入力側転動面に前記ケーシングから付加される垂直抗力の作用線とが、前記キャリアに対する前記遊星転動体の回転中心軸上において交差することを特徴とする請求項4に記載の摩擦減速機。
  6. 前記減速装置は、出力側の端部が前記キャリア内に配置され、入力側の端部が前記遊星転動体を貫通する2以上のキャリアピンを有し、
    前記キャリアピンは、前記中心軸に対して傾斜させて配置され、
    第n段の減速装置の前記キャリアピンは、前記中心軸に対してなす角度が、第(n−1)段の減速装置よりも小さいことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の摩擦減速機。
  7. 前記キャリアピンは、出力側の端部が前記キャリアに固定され、
    前記遊星転動体は、前記キャリアピンを中心として回転することを特徴とする請求項6に記載の摩擦減速機。
  8. 前記ケーシングは、最終段の減速装置における前記遊星転動体の転動面と接触する内周面であって、出力側に向かうにつれて縮径する円錐面により構成される内周面を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の摩擦減速機。
  9. 前記加圧装置は、トルクを伝達するとともに伝達トルクに応じた前記中心軸方向の荷重を発生させるフェースカムにより構成されることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の摩擦減速機。
  10. 前記加圧装置は、入力側カムリングが最終段の減速装置における前記キャリアに連結され、出力側カムリングが前記出力軸に連結されることを特徴とする請求項9に記載の摩擦減速機。
  11. 前記加圧装置は、変形量に応じた前記中心軸方向の付勢力を発生させる弾性体により構成されることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の摩擦減速機。
  12. ステータが前記ケーシングに直接的又は間接的に固定され、ロータが前記入力軸に連結された電動モータを有し、
    前記ロータは、前記ステータの軸方向の中央部に対して、軸方向の中央部を軸方向における前記減速装置とは反対側へずらして配置され、
    前記加圧装置は、前記ロータの前記中心軸方向の位置に応じた前記中心軸方向の磁気バイアスを発生させる前記電動モータにより構成されることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の摩擦減速機。
  13. 最終段の減速装置における前記遊星転動体の転動面と接触する内周面であって、出力側に向かうにつれて縮径する円錐面により構成される内周面を有する環状部材を有し、
    前記加圧装置は、前記環状部材を前記中心軸方向の入力側へ付勢する付勢部材により構成されることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の摩擦減速機。
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