JP2016102170A - 光学素子用接着剤、及びそれを用いた光学ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】薄膜硬化性に優れ、光照射又は加熱処理を施すことにより、耐熱性、耐熱黄変性、及び接着性に優れた硬化物を形成することができる光学素子用接着剤を提供する。【解決手段】本発明の光学素子用接着剤は、カチオン硬化性化合物として多官能脂環式エポキシ化合物を含むエポキシ化合物(A)をカチオン硬化性化合物全量の10〜90重量%、オキセタン化合物(B)をカチオン硬化性化合物全量の5〜40重量%含有し、カチオン重合開始剤としてオニウムボレート塩(C)を含有する。オニウムボレート塩(C)のアニオン部は、[(C6H5)B(C6F5)3]-、[(C6H5)B((CF3CF2)2C6H2F)3]-、又は[(C6H5C6H4)B(C6F5)3]-が好ましく、カチオン部は、アリールスルホニウムイオンが好ましい。【選択図】なし

Description

本発明は、光学素子用接着剤、及びそれを用いた光学ユニットに関する。
近年、携帯電話、スマートフォン等の携帯型電子機器の需要が拡大している。このような電子機器には小型で薄型の撮像ユニットが搭載されており、前記撮像ユニットは、一般に、固体撮像素子(CCD型イメージセンサやCMOS型イメージセンサ等)とレンズ等の光学素子より構成されている。そして、解像度の向上を目的として複数枚のレンズが接着剤で固定された状態(光学ユニット)で使用される。
前記のような複数個の光学素子で構成される光学ユニットや、前記光学素子を接着する接着剤には、製造の効率化を図る目的から、リフロー方式による半田付け(特に、鉛フリー半田を使用した半田付け)により実装可能な耐熱性及び耐熱黄変性を有することが求められている。
上記光学素子を固定する接着剤としては、カチオン硬化性の接着剤組成物が、ラジカル重合性の接着剤組成物に比べ、酸素による硬化阻害が起こらない点、及び硬化時の収縮が小さい点から好ましく使用される。
カチオン硬化性の接着剤組成物はカチオン硬化性化合物とカチオン重合開始剤を含み、前記カチオン重合開始剤としては、アンチモン系、リン系、ボレート系等が知られている(特許文献1〜4)。従来、優れたカチオン重合活性を有するため、厚みが50μm以下の薄膜であっても速やかに硬化物を形成することができる(すなわち、薄膜硬化性に優れる)点、及び得られる硬化物がリフロー方式による半田付け等の高温条件下においても形状を保持することができ(すなわち、耐熱性に優れる)、且つ黄変しにくい(すなわち、耐熱黄変性に優れる)点でアンチモン系が多く用いられていた。しかし、アンチモン系は劇物に指定される化合物であり、安全性の面が問題であった。
リン系としてはPF6 -をアニオンとするオニウム塩が知られている。これは薄膜硬化性には優れるが、得られる硬化物が高温条件下で黄変しやすいことが問題があった。また、特殊リン系は薄膜硬化性の点で劣っていることが問題であった。
ボレート系としてはB(C654 -やBF4 -をアニオンとするオニウム塩が知られているが、BF4 -をアニオンとするオニウム塩はカチオン重合活性が低く、薄膜硬化性の点で劣っていることが問題であった。また、B(C654 -をアニオンとするオニウム塩は薄膜硬化性には優れるが、得られる硬化物が高温条件下で黄変しやすいことが問題があった。
特開2011−201803号公報 特開2014−125507号公報 特許第3991667号 特許第5070131号
従って、本発明の目的は、薄膜硬化性に優れ、光照射又は加熱処理を施すことにより、耐熱性及び耐熱黄変性に優れ(すなわち、リフロー方式による半田付け等の高温条件下においても形状を保持することができ、且つ黄変しにくい)、且つ接着性に優れた硬化物を形成することができる光学素子用接着剤を提供することにある。
本発明の他の目的は、前記光学素子用接着剤で光学素子を接着して得られる光学ユニットや、該光学ユニットを備えた光学装置を提供することにある。
本発明者等は上記課題を解決するため鋭意検討した結果、脂環式エポキシ化合物、オキセタン化合物、及び特定のボレート系カチオン重合開始剤を含む光学素子用接着剤は、薄膜硬化性に優れ、光照射又は加熱処理を施すことにより、耐熱性、耐熱黄変性、及び接着性に優れた硬化物を形成することができることを見いだした。本発明はこれらの知見に基づいて完成させたものである。
すなわち、本発明は、カチオン硬化性化合物として、下記式(a)
Figure 2016102170
[式中、R1〜R18は同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、酸素原子若しくはハロゲン原子を含んでいてもよい炭化水素基、又は置換基を有していてもよいアルコキシ基を示す。Xは単結合又は連結基を示す]
で表される化合物を含むエポキシ化合物(A)をカチオン硬化性化合物全量の10〜90重量%、オキセタン化合物(B)をカチオン硬化性化合物全量の5〜40重量%含有し、カチオン重合開始剤として、下記式(c-1)
[(Y)kB(Phf)4-k- (c-1)
[式中、Yは置換基(ハロゲン原子を含む基を除く)を有していてもよい、炭素数6〜30のアリール基又は炭素数4〜30の複素環式基を示す。Phfは水素原子の少なくとも1つが、パーフルオロアルキル基、パーフルオロアルコキシ基、及びハロゲン原子から選択される少なくとも1種で置換されたフェニル基を示す。kは1〜3の整数である]
で表されるアニオン部と、下記式(c-2)
Figure 2016102170
[式中、AはS原子、I原子、及びSe原子から選択されるm価の原子を示す。Ra、Rb、Rcは1価の基であって、同一又は異なって、置換基を有していてもよい、炭素数1〜30の炭化水素基、炭素数4〜30の複素環式基、又はこれらが単結合若しくは連結基を介して結合した基である。Rdは2価の基であって、置換基を有していてもよい、炭素数1〜30の炭化水素基、炭素数4〜30の複素環式基、又はこれらが単結合若しくは連結基を介して結合した基である。前記連結基は−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−NH−、−NR’−(R’:炭素数1〜5のアルキル基又は炭素数6〜10のアリール基)、−CO−、−COO−、−CONH−、又は炭素数1〜3のアルキレン基である。nは0又は1を示す]
で表されるカチオン部を有するオニウムボレート塩(C)を含有する光学素子用接着剤を提供する。
本発明は、また、オニウムボレート塩(C)のアニオン部が、[(C65)B(C653-、[(C65)B((CF3CF2262F)3-、又は[(C6564)B(C653-である前記の光学素子用接着剤を提供する。
本発明は、また、オニウムボレート塩(C)のカチオン部が、アリールスルホニウムイオンである前記の光学素子用接着剤を提供する。
本発明は、また、エポキシ化合物(A)が、更にグリシジルエーテル系エポキシ化合物を含有する前記の光学素子用接着剤を提供する。
本発明は、また、更に酸化防止剤(D)を含有する前記の光学素子用接着剤を提供する。
本発明は、また、更にフィラー(E)を含有する前記の光学素子用接着剤を提供する。
本発明は、また、粘度[25℃、せん断速度20(1/s)における]が1〜20Pa・sであり、且つ25℃におけるTI値[せん断速度2(1/s)時の粘度/せん断速度20(1/s)時の粘度]が1.5以上である前記の光学素子用接着剤を提供する。
本発明は、また、ガラス又はエポキシ樹脂の接着用である前記の光学素子用接着剤を提供する。
本発明は、また、前記の光学素子用接着剤を硬化して得られる硬化物を提供する。
本発明は、また、前記の光学素子用接着剤にUV−LED(波長:350〜450nm)を照射して得られる硬化物を提供する。
本発明は、また、厚みが50μm以下である前記の硬化物を提供する。
本発明は、また、複数個の光学素子で構成される光学ユニットであって、前記の硬化物を介して各光学素子が固定されてなる光学ユニットを提供する。
本発明は、また、前記の光学ユニットを備えた光学装置を提供する。
本発明の光学素子用接着剤は上記構成を有するため、薄膜硬化性に優れ、光照射又は加熱処理を施すことにより、耐熱性、耐熱黄変性、及び接着性に優れた硬化物を形成することができる。そのため、本発明の光学素子用接着剤は、複数個の光学素子で構成される光学ユニットにおいて、各光学素子を接着する用途(例えば、基板にレンズを接着する、レンズとリフレクターを接着する、ウェハレベルレンズを積層接着する等)に好適に使用することができる。本発明の光学素子用接着剤を使用して得られる光学ユニットは、リフロー半田付け工程に付しても接着状態を保持することができ、且つ接着部の黄変を抑制して光学素子の光学特性を高く維持することができる。そのため、光学ユニットを別工程で実装する必要がなく、他の部品と共に一括してリフロー半田付けにより基板実装することができ、優れた光学特性を有する光学ユニットを搭載した光学装置を優れた作業効率で製造することができる。
(エポキシ化合物(A))
本発明の光学素子用接着剤は、カチオン硬化性化合物としてエポキシ化合物(A)を含有する。エポキシ化合物(A)は、下記式(a)で表される化合物を含む。
Figure 2016102170
上記式(a)におけるR1〜R18は同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、酸素原子若しくはハロゲン原子を含んでいてもよい炭化水素基、又は置換基を有していてもよいアルコキシ基を示す。Xは単結合又は連結基を示す。
1〜R18におけるハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等を挙げることができる。
1〜R18における炭化水素基としては、例えば、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基、及びこれらが2以上結合した基を挙げることができる。
上記脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、ヘキシル、オクチル、イソオクチル、デシル、ドデシル基等の炭素数1〜20(=C1-20)アルキル基(好ましくはC1-10アルキル基、特に好ましくはC1-4アルキル基);ビニル、アリル、メタリル、1−プロペニル、イソプロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、5−ヘキセニル基等のC2-20アルケニル基(好ましくはC2-10アルケニル基、特に好ましくはC2-4アルケニル基);エチニル、プロピニル基等のC2-20アルキニル基(好ましくはC2-10アルキニル基、特に好ましくはC2-4アルキニル基)等を挙げることができる。
上記脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロドデシル基等のC3-12シクロアルキル基;シクロヘキセニル基等のC3-12シクロアルケニル基;ビシクロヘプタニル、ビシクロヘプテニル基等のC4-15架橋環式炭化水素基等を挙げることができる。
上記芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル、ナフチル基等のC6-14アリール基(好ましくはC6-10アリール基)等を挙げることができる。
1〜R18における酸素原子若しくはハロゲン原子を含んでいてもよい炭化水素基としては、上述の炭化水素基における少なくとも1つの水素原子が、酸素原子を有する基又はハロゲン原子を有する基で置換された基等を挙げることができる。上記酸素原子を有する基としては、例えば、ヒドロキシル基;ヒドロパーオキシ基;メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロピルオキシ、ブトキシ、イソブチルオキシ基等のC1-10アルコキシ基;アリルオキシ基等のC2-10アルケニルオキシ基;C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、ハロゲン原子、及びC1-10アルコキシ基から選択される置換基を有していてもよいC6-14アリールオキシ基(例えば、トリルオキシ、ナフチルオキシ基等);ベンジルオキシ、フェネチルオキシ基等のC7-18アラルキルオキシ基;アセチルオキシ、プロピオニルオキシ、(メタ)アクリロイルオキシ、ベンゾイルオキシ基等のC1-10アシルオキシ基;メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル基等のC1-10アルコキシカルボニル基;C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、ハロゲン原子、及びC1-10アルコキシ基から選択される置換基を有していてもよいC6-14アリールオキシカルボニル基(例えば、フェノキシカルボニル、トリルオキシカルボニル、ナフチルオキシカルボニル基等);ベンジルオキシカルボニル基等のC7-18アラルキルオキシカルボニル基;グリシジルオキシ基等のエポキシ基含有基;エチルオキセタニルオキシ基等のオキセタニル基含有基;アセチル、プロピオニル、ベンゾイル基等のC1-10アシル基;イソシアナート基;スルホ基;カルバモイル基;オキソ基;及びこれらの2以上が単結合又はC1-10アルキレン基等を介して結合した基等を挙げることができる。上記ハロゲン原子を有する基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等を挙げることができる。
1〜R18におけるアルコキシ基としては、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロピルオキシ、ブトキシ、イソブチルオキシ基等のC1-10アルコキシ基を挙げることができる。
前記アルコキシ基が有していてもよい置換基としては、例えば、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、C1-10アルコキシ基、C2-10アルケニルオキシ基、C6-14アリールオキシ基、C1-10アシルオキシ基、メルカプト基、C1-10アルキルチオ基、C2-10アルケニルチオ基、C6-14アリールチオ基、C7-18アラルキルチオ基、カルボキシル基、C1-10アルコキシカルボニル基、C6-14アリールオキシカルボニル基、C7-18アラルキルオキシカルボニル基、アミノ基、モノ又はジC1-10アルキルアミノ基、C1-10アシルアミノ基、エポキシ基含有基、オキセタニル基含有基、C1-10アシル基、オキソ基、及びこれらの2以上が単結合又はC1-10アルキレン基等を介して結合した基等を挙げることができる。
1〜R18としては、なかでも水素原子が好ましい。
上記式(a)におけるXは、単結合又は連結基(1以上の原子を有する2価の基)を示す。上記連結基としては、例えば、2価の炭化水素基、カルボニル基、エーテル結合、エステル結合、アミド基、及びこれらが複数個連結した基等を挙げることができる。上記2価の炭化水素基としては、例えば、メチレン、メチルメチレン、ジメチルメチレン、エチレン、プロピレン、トリメチレン基等の直鎖又は分岐鎖状のC1-18アルキレン基(好ましくは直鎖又は分岐鎖状のC1-3アルキレン基);1,2−シクロペンチレン、1,3−シクロペンチレン、シクロペンチリデン、1,2−シクロヘキシレン、1,3−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキシレン、シクロヘキシリデン基等のC3-12シクロアルキレン基、及びC3-12シクロアルキリデン基(好ましくはC3-6シクロアルキレン基、及びC3-6シクロアルキリデン基)等を挙げることができる。
上記式(a)で表される化合物の代表的な例としては、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(3,4−エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレート、(3,4,3’,4’−ジエポキシ)ビシクロヘキシル、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、1,2−エポキシ−1,2−ビス(3,4−エポキシシクロヘキサン−1−イル)エタン、2,2−ビス(3,4−エポキシシクロヘキサン−1−イル)プロパン、1,2−ビス(3,4−エポキシシクロヘキサン−1−イル)エタン等を挙げることができる。これらは1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
上記式(a)で表される化合物は、例えば、下記式(a')で表される化合物と過酸(例えば、過酢酸等)を反応させて式(a')中の二重結合部をエポキシ化することにより製造することができる。尚、下記式(a')中のR1〜R18、Xは前記に同じ。
Figure 2016102170
エポキシ化合物(A)には、上記式(a)で表される化合物以外にも他のエポキシ化合物を含んでいても良い。他のエポキシ化合物としては、例えば、グリシジルエーテル系エポキシ化合物[例えば、ビスフェノールA型ジグリシジルエーテル、ビスフェノールF型ジグリシジルエーテル等の芳香族グリシジルエーテル系エポキシ化合物;水添ビスフェノールA型ジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールF型ジグリシジルエーテル等の脂環式グリシジルエーテル系エポキシ化合物;脂肪族グリシジルエーテル系エポキシ化合物];グリシジルエステル系エポキシ化合物;グリシジルアミン系エポキシ化合物;式(a)で表される化合物以外の脂環式エポキシ化合物(例えば、1,2−エポキシ−4−ビニルシクロヘキサン、1,2:8,9−ジエポキシリモネン等の分子内に1個の脂環エポキシ基を有する化合物や、1分子内に3個以上の脂環エポキシ基を有する化合物等);脂環にエポキシ基が直接単結合で結合した化合物(例えば、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物(商品名「EHPE3150」、(株)ダイセル製)等);エポキシ変性シロキサン化合物等を挙げることができる。これらは1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。尚、本発明において、脂環式エポキシ化合物とは、脂環エポキシ基(すなわち、脂環を構成する隣接する2つの炭素原子と酸素原子とで構成されるエポキシ基、例えば、シクロヘキセンオキシド基等)を有する化合物である。
本発明においては、なかでも、グリシジルエーテル系エポキシ化合物を含有することが、レオロジーコントロールが容易であり、光学素子用接着剤の粘度を用途に応じて調整することができる点で好ましい。
光学素子用接着剤に含まれるカチオン硬化性化合物全量(100重量%)におけるエポキシ化合物(A)の含有量(2種以上含有する場合はその総量)は10〜90重量%、好ましくは20〜85重量%、特に好ましくは30〜80重量%、最も好ましくは50〜80重量%である。エポキシ化合物(A)の含有量が上記範囲を下回ると、得られる硬化物の機械的物性が低下する向がある。一方、エポキシ化合物(A)の含有量が上記範囲を上回ると硬化性が低下する傾向がある。
また、光学素子用接着剤に含まれるカチオン硬化性化合物全量(100重量%)における式(a)で表される化合物の含有量(2種以上含有する場合はその総量)は、例えば10重量%以上、好ましくは10〜90重量%、特に好ましくは20〜80重量%、最も好ましくは30〜80%である。式(a)で表される化合物の含有量の含有量が上記範囲を下回ると、接着性が低下する傾向がある。
(オキセタン化合物(B))
本発明の光学素子用接着剤には、カチオン硬化性化合物としてオキセタン化合物を1種又は2種以上含有する。
オキセタン化合物は、例えば、下記式(b)で表される。
Figure 2016102170
(式中、Reは1価の有機基を示し、Rfは水素原子又はエチル基を示す。tは0以上の整数を示す)
前記Reにおける1価の有機基には1価の炭化水素基、1価の複素環式基、置換オキシカルボニル基(例えば、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、シクロアルキルオキシカルボニル基等)、置換カルバモイル基(例えば、N−C1-10アルキルカルバモイル基、N−C6-10アリールカルバモイル基等)、アシル基(例えば、アセチル基等の脂肪族アシル基;ベンゾイル基等の芳香族アシル基等)、及びこれらの2以上が単結合又は連結基を介して結合した1価の基が含まれる。
前記1価の炭化水素基としては、上記式(a)中のR1〜R18と同様の例を挙げることができる。
前記1価の炭化水素基は、種々の置換基[例えば、ハロゲン原子、オキソ基、ヒドロキシル基、置換オキシ基(例えば、C1-18アルコキシ基、C6-10アリールオキシ基、C6アラルキルオキシ基、C1-10アシルオキシ基等)、カルボキシル基、置換オキシカルボニル基(例えば、C1-10アルコキシカルボニル基、C6-10アリールオキシカルボニル基、C7-18アラルキルオキシカルボニル基等)、置換又は無置換カルバモイル基(例えば、N−C1-10アルキルカルバモイル基、N−C6-10アリールカルバモイル基等)、シアノ基、ニトロ基、置換又は無置換アミノ基(例えば、アミノ基、モノ又はジC1-10アルキルアミノ基、C1-10アシルアミノ基等)、スルホ基、複素環式基等]を有していてもよい。前記ヒドロキシル基やカルボキシル基は有機合成の分野で慣用の保護基で保護されていてもよい。
前記複素環式基を構成する複素環としては、例えば、ヘテロ原子として酸素原子を含む複素環(例えば、オキセタン環等の4員環;フラン環、テトラヒドロフラン環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、γ−ブチロラクトン環等の5員環;4−オキソ−4H−ピラン環、テトラヒドロピラン環、モルホリン環等の6員環;ベンゾフラン環、イソベンゾフラン環、4−オキソ−4H−クロメン環、クロマン環、イソクロマン環等の縮合環;3−オキサトリシクロ[4.3.1.14,8]ウンデカン−2−オン環、3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン環等の架橋環)、ヘテロ原子としてイオウ原子を含む複素環(例えば、チオフェン環、チアゾール環、イソチアゾール環、チアジアゾール環等の5員環;4−オキソ−4H−チオピラン環等の6員環;ベンゾチオフェン環等の縮合環等)、ヘテロ原子として窒素原子を含む複素環(例えば、ピロール環、ピロリジン環、ピラゾール環、イミダゾール環、トリアゾール環等の5員環;ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピペリジン環、ピペラジン環等の6員環;インドール環、インドリン環、キノリン環、アクリジン環、ナフチリジン環、キナゾリン環、プリン環等の縮合環等)等を挙げることができる。1価の複素環式基としては、上記複素環の構造式から1個の水素原子を除いた基を挙げることができる。
上記複素環式基は、前記炭化水素基が有していてもよい置換基のほか、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基等のC1-4アルキル基等)、C3-12シクロアルキル基、C6-14アリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基等)等の置換基を有していてもよい。
前記連結基としては、例えば、カルボニル基(−CO−)、エーテル結合(−O−)、チオエーテル結合(−S−)、エステル結合(−COO−)、アミド結合(−CONH−)、カーボネート結合(−OCOO−)、シリル結合(−Si−)、及びこれらが複数個連結した基等を挙げることができる。
前記tは0以上の整数を示し、例えば0〜12、好ましくは1〜6である。
上記式(b)で表される化合物としては、例えば、3−メトキシオキセタン、3−エトキシオキセタン、3−プロポキシオキセタン、3−イソプロポキシオキセタン、3−(n−ブトキシ)オキセタン、3−イソブトキシオキセタン、3−(s−ブトキシ)オキセタン、3−(t−ブトキシ)オキセタン、3−ペンチルオキシオキセタン、3−ヘキシルオキシオキセタン、3−ヘプチルオキシオキセタン、3−オクチルオキシオキセタン、3−(1−プロペニルオキシ)オキセタン、3−シクロヘキシルオキシオキセタン、3−(4−メチルシクロヘキシルオキシ)オキセタン、3−[(2−パーフルオロブチル)エトキシ]オキセタン、3−フェノキシオキセタン、3−(4−メチルフェノキシ)オキセタン、3−(3−クロロ−1−プロポキシ)オキセタン、3−(3−ブロモ−1−プロポキシ)オキセタン、3−(4−フルオロフェノキシ)オキセタンや、下記式(b-1)〜(b-16)で表される化合物等を挙げることができる。
Figure 2016102170
オキセタン化合物としては、例えば、「アロンオキセタンOXT−101」、「アロンオキセタンOXT−121」、「アロンオキセタンOXT−212」、「アロンオキセタンOXT−211」、「アロンオキセタンOXT−213」、「アロンオキセタンOXT−221」、「アロンオキセタンOXT−610」(以上、東亞合成(株)製)、「ETERNACOLL OXBP」(宇部興産(株)製)等の市販品を使用することができる。
光学素子用接着剤に含まれるカチオン硬化性化合物全量(100重量%)におけるオキセタン化合物の含有量(2種以上含有する場合はその総量)は5〜40重量%、好ましくは10〜40重量%、特に好ましくは10〜30重量%、最も好ましくは20〜30重量%である。本発明の光学素子用接着剤はオキセタン化合物を上記範囲で含有するため、硬化性に優れる。オキセタン化合物の含有量が上記範囲を下回ると、硬化性が低下する傾向がある。一方、オキセタン化合物の含有量が上記範囲を上回ると得られる硬化物の機械的物性が低下する傾向がある。
(その他のカチオン硬化性化合物)
本発明の光学素子用接着剤は、上記エポキシ化合物、オキセタン化合物以外にも他のカチオン硬化性化合物(例えば、ビニルエーテル化合物等)を含有していてもよいが、他のカチオン硬化性化合物の含有量は光学素子用接着剤に含まれるカチオン硬化性化合物全量(100重量%)の、例えば30重量%以下、好ましくは20重量%以下、特に好ましくは10重量%以下である。他のカチオン硬化性化合物の含有量が上記範囲を上回ると、本発明の効果が得られにくくなる傾向がある。
(オニウムボレート塩(C))
カチオン重合開始剤は光照射又は加熱処理を施すことにより酸を発生してカチオン硬化性化合物の重合を促進する機能を有する化合物であり、光又は熱を吸収するカチオン部と、酸の発生源となるアニオン部で構成される。
本発明の光学素子用接着剤は、カチオン重合開始剤として、下記式(c)
Figure 2016102170
で表されるオニウムボレート塩(C)を含有する。そのため、本発明の光学素子用接着剤は薄膜硬化性に優れ、光照射又は加熱処理を施すことにより耐熱性及び耐熱黄変性に優れた硬化物を形成することができる。
本発明のオニウムボレート塩(C)には、特開2011−201803号公報に記載のカチオン重合開始剤が含まれる。上記式(c)で表されるオニウムボレート塩(C)は、アニオン部として、1分子中に(n+1)個のZ-で表されるオニウムの対イオンを含有し、(n+1)個のZ-のうち、少なくとも1つは下記式(c-1)で表されるボーレートアニオンである。
(アニオン部)
本発明のオニウムボレート塩のアニオン部は、下記式(c-1)で表されるボーレートアニオンを少なくとも含有する。
[(Y)kB(Phf)4-k- (c-1)
(式中、Yは置換基(ハロゲン原子を含む基を除く)を有していてもよい、炭素数6〜30のアリール基又は炭素数4〜30の複素環式基を示す。Phfは水素原子の少なくとも1つが、パーフルオロアルキル基、パーフルオロアルコキシ基、及びハロゲン原子から選択される少なくとも1種で置換されたフェニル基を示す。kは1〜3の整数である)
前記Yにおける炭素数6〜30のアリール基としては、フェニル基、ビフェニリル基、ナフチル基、アントラセニル基、フェナントレニル基等を挙げることができる。
前記Yにおける炭素数4〜30の複素環式基としては、式(b)中のReにおける1価の複素環式基と同様の例を挙げることができる。
Yは置換基を1つ又は2つ以上有していてもよい。前記置換基はハロゲン原子を含む基以外の基であり、例えば、C1-12アルキル基、C3-6シクロアルキル基、C1-6アルコキシ基、C1-6アルキルチオ基、C6-12アリールチオ基、C2-7アルキルカルボニル基、C2-7アルコキシカルボニル基、フェニル基、及びベンゾイル基等を挙げることができる。Yが置換基を2つ以上有する場合、それらの置換基はそれぞれ同一であってもよく、異なっていてもよい。
前記パーフルオロアルキル基としては、C1-8(好ましくはC1-4)パーフルオロアルキル基が好ましく、例えば、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル、ノナフルオロブチル、パーフルオロペンチル、パーフルオロオクチル基等の直鎖状C1-8(好ましくはC1-4)パーフルオロアルキル基;ヘプタフルオロイソプロピル、ノナフルオロイソブチル基等の分岐鎖状C3-8(好ましくはC3-4)パーフルオロアルキル基;パーフルオロシクロプロピル、パーフルオロシクロブチル基等のC3-8(好ましくはC3-4)パーフルオロシクロアルキル基等を挙げることができる。
前記パーフルオロアルコキシ基としては、C1-8(好ましくはC1-4)パーフルオロアルコキシ基が好ましく、例えば、トリフルオロメトキシ、ペンタフルオロエトキシ、ヘプタフルオロプロポキシ、ノナフルオロブトキシ、パーフルオロペンチルオキシ、パーフルオロオクチルオキシ基等の直鎖状C1-8(好ましくはC1-4)パーフルオロアルコキシ基;ヘプタフルオロイソプロポキシ、ノナフルオロイソブトキシ基等の分岐鎖状C3-8(好ましくはC3-4)パーフルオロアルコキシ基等を挙げることができる。
前記ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等を挙げることができる。
Yとしては、なかでも炭素数6〜30のアリール基が好ましく、特にフェニル基(C65)、ビフェニリル基(C6564)が好ましい。
Phfとしては、例えば、ペンタフルオロフェニル基(C65)、トリフルオロフェニル基(C623)、テトラフルオロフェニル基(C6HF4)、トリフルオロメチルフェニル基(CF364)、ビス(トリフルオロメチル)フェニル基((CF3263)、ペンタフルオロエチルフェニル基(CF3CF264)、ビス(ペンタフルオロエチル)フェニル基((CF3CF2263)、フルオロ−トリフルオロメチルフェニル基(CF363F)、フルオロ−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基((CF3262F)、フルオロ−ペンタフルオロエチルフェニル基(CF3CF263F)、フルオロ−ビス(ペンタフルオロエチル)フェニル基((CF3CF2262F)等を挙げることができる。本発明においては、なかでも、薄膜硬化性に優れ、且つ得られる硬化物が耐熱性及び耐熱黄変性に特に優れる点で、ペンタフルオロフェニル基(C65)、フルオロ−ビス(ペンタフルオロエチル)フェニル基((CF3CF2262F)が好ましい。
アニオン部としては、なかでも[(C65)B(C653-、[(C65)B((CF3CF2262F)3-、[(C6564)B(C653-等が好ましい。
本発明のオニウムボレート塩は、(n+1)個のアニオンを有し、そのうち、少なくとも1個は上記式(c-1)で表されるボーレートアニオンであり、残りは他のアニオンであってもよい。他のアニオンとしては、例えば、F-、Cl-、Br-、I-等のハロゲンイオン;OH-;ClO4 -;FSO3 -、ClSO3 -、CH3SO3 -、C65SO3 -、C65SO3 -、CF3SO3 -等のスルホン酸イオン;HSO4 -、SO4 2-等の硫酸イオン;HCO3 -、CO3 2-等の炭酸イオン;H2PO4 -、HPO4 2-、PO4 3-等のリン酸イオン;PF6 -、PF5OH-、PF3(CF33 -、PF3(C253 -、PF3(C373 -等のフルオロリン酸イオン;BF4 -、B(C654 -、B(C64CF34 -等のホウ酸イオン;AlCl4 -;BiF6 -等を挙げることができる。
(カチオン部)
本発明のオニウムボレート塩のカチオン部は、下記式(c-2)で表される。
Figure 2016102170
[式中、AはS原子、I原子、及びSe原子から選択されるm価の原子を示す。Ra、Rb、Rcは1価の基であって、同一又は異なって、置換基を有していてもよい、C1-30炭化水素基、C4-30複素環式基、又はこれらが単結合若しくは連結基を介して結合した基である。Rdは2価の基であって、置換基を有していてもよい、C1-30炭化水素基、C4-30複素環式基、又はこれらが単結合若しくは連結基を介して結合した基である。前記連結基は−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−NH−、−NR’−(R’:C1-5アルキル基又はC6-10アリール基)、−CO−、−COO−、−CONH−、又はC1-3アルキレン基である。nは0又は1を示す]
AはS(イオウ)原子(m=2)、I(ヨウ素)原子(m=1)、及びSe(セレン)原子(m=2)から選択されるm価(m=1〜2)の原子を示す。本発明のAとしては、なかでもS原子又はI原子が好ましく、特にS原子が汎用性に優れる点で好ましい。
a、Rb、Rcにおける1価のC1-30炭化水素基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、フェナントレニル基等のC6-30アリール基;メチル、エチル、プロピル、イソプロピル基等の直鎖状又は分岐鎖状のC1-30(好ましくはC1-8)アルキル基:ビニル、アリル、1−プロペニル、イソプロペニル等のC2-30(好ましくはC2-8)アルケニル基;エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル基等のC2-30(好ましくはC2-8)アルキニル基等を挙げることができる。
a、Rb、Rcにおける1価のC4-30複素環式基としては、式(b)中のReにおける1価の複素環式基と同様の例を挙げることができる。
m個のRbはそれぞれ同一であってもよく、異なっていてもよい。
a、Rb、Rcにおける単結合若しくは連結基を介して結合した1価の基は、炭化水素基及び複素環式基から選択される2個以上の基が単結合若しくは連結基を介して結合した1価の基であり、例えば、下記式で表される基等を挙げることができる。
Figure 2016102170
a、Rb、Rcは置換基を1つ又は2つ以上有していてもよい。前記置換基としては、例えば、C1-18直鎖状又は分岐鎖状アルキル基;C3-18シクロアルキル基;ヒドロキシル基;C1-18直鎖状又は分岐鎖状アルコキシ基;C2-18直鎖状又は分岐鎖状アルキルカルボニル基;C6-11アリールカルボニル基;C2-19直鎖状又は分岐鎖状アルコキシカルボニル基;C6-11アリールオキシカルボニル基;C6-11アリールチオカルボニル基;C1-19直鎖状又は分岐鎖状アシルオキシ基;C6-20アリールチオ基;C1-18直鎖状又は分岐鎖状アルキルチオ基;C6-10アリール基;C4-20複素環式基;C6-20アリールオキシ基;C1-18直鎖状又は分岐鎖状アルキルスルフィニル基;C6-10アリールスルフィニル基;C1-18直鎖状又は分岐鎖状アルキルスルホニル基;C6-10アリールスルホニル基;C1-12アルキレンオキシ基;グリシジルオキシ基;オキセタニルメチルオキシ基;ビニロキシエトキシ基;アミノ基;C1-5アルキル基及び/又はC6-10アリール基でモノ若しくはジ置換されているアミノ基;シアノ基;ニトロ基;及びハロゲン原子等を挙げることができる。
dは2価の基であって、置換基を有していてもよい、C1-30炭化水素基、C4-30複素環式基、又はこれらが単結合若しくは連結基を介して結合した基を示し、Ra、Rb、Rcにおける1価の基の構造式から1個の水素原子を除いた基を挙げることができる。
上記式(c-2)で表されるカチオンにおける、光を吸収する機能を有するカチオンとしては、例えば、トリフェニルスルホニウム、トリ−p−トリルスルホニウム、トリ−o−トリルスルホニウム、トリス(4−メトキシフェニル)スルホニウム、1−ナフチルジフェニルスルホニウム、2−ナフチルジフェニルスルホニウム、トリス(4−フルオロフェニル)スルホニウム、トリ−1−ナフチルスルホニウム、トリ−2−ナフチルスルホニウム、トリス(4−ヒドロキシフェニル)スルホニウム、4−(フェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウム、4−(p−トリルチオ)フェニルジ−p−トリルスルホニウム、4−(4−メトキシフェニルチオ)フェニルビス(4−メトキシフェニル)スルホニウム、4−(フェニルチオ)フェニルビス(4−フルオロフェニル)スルホニウム、4−(フェニルチオ)フェニルビス(4−メトキシフェニル)スルホニウム、4−(フェニルチオ)フェニルジ−p−トリルスルホニウム、ビス[4−(ジフェニルスルホニオ)フェニル]スルフィド、ビス[4−{ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]スルホニオ}フェニル]スルフィド、ビス{4−[ビス(4−フルオロフェニル)スルホニオ]フェニル}スルフィド、ビス{4−[ビス(4−メチルフェニル)スルホニオ]フェニル}スルフィド、ビス{4−[ビス(4−メトキシフェニル)スルホニオ]フェニル}スルフィド、4−(4−ベンゾイル−2−クロロフェニルチオ)フェニルビス(4−フルオロフェニル)スルホニウム、4−(4−ベンゾイル−2−クロロフェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウム、4−(4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニルビス(4−フルオロフェニル)スルホニウム、4−(4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウム、7−イソプロピル−9−オキソ−10−チア−9,10−ジヒドロアントラセン−2−イル−ジ−p−トリルスルホニウム、7−イソプロピル−9−オキソ−10−チア−9,10−ジヒドロアントラセン−2−イル−ジフェニルスルホニウム、2−[(ジ−p−トリル)スルホニオ]チオキサントン、2−[(ジフェニル)スルホニオ]チオキサントン、4−[4−(4−t−ブチルベンゾイル)フェニルチオ]フェニルジ−p−トリルスルホニウム、4−[4−(4−t−ブチルベンゾイル)フェニルチオ]フェニルジフェニルスルホニウム、4−[4−(ベンゾイルフェニルチオ)]フェニル−ジ−p−トリルスルホニウム、4−[4−(ベンゾイルフェニルチオ)]フェニルジフェニルスルホニウム、5−(4−メトキシフェニル)チアントレニウム、5−フェニルチアントレニウム、5−トリルチアントレニウム、5−(4−エトキシフェニル)チアントレニウム、5−(2,4,6−トリメチルフェニル)チアントレニウム、[4−(4−ビフェニリルチオ)フェニル]−4−ビフェニリルフェニルスルホニウム、[4−(2−チオキサントニルチオ)フェニル]フェニル−2−チオキサントニルスルホニウム等のアリールスルホニウムイオン[特に、式(c-2)中のA+に結合する基(例えば、Ra、Rb、Rc、Rd)がC6-30アリール基又は2個以上のアリール基が単結合若しくは連結基を介して結合した基であるトリアリールスルホニウムイオン]が汎用性に優れる点で好ましく、とりわけ4−(フェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウム、ビス[4−(ジフェニルスルホニオ)フェニル]スルフィド、[4−(4−ビフェニリルチオ)フェニル]−4−ビフェニリルフェニルスルホニウム、及び[4−(2−チオキサントニルチオ)フェニル]フェニル−2−チオキサントニルスルホニウムが好ましい。
また、上記式(c-2)で表されるカチオンにおける、熱を吸収する機能を有するカチオンとしては、例えば、4−ヒドロキシフェニル−メチル−ベンジルスルホニウム、4−ヒドロキシフェニル−メチル−(2−メチルベンジル)スルホニウム、4−ヒドロキシフェニル−メチル−1−ナフチルメチルスルホニウム、p−メトキシカルボニルオキシフェニル−ベンジル−メチルスルホニウム等のアリールスルホニウムイオン[特に、式(c-2)中のA+に結合する基(例えば、Ra、Rb、Rc、Rd)から選択される1つの基がC6-30アリール基又は2個以上のアリール基が単結合若しくは連結基を介して結合した基であるモノアリールスルホニウムイオン]を挙げることができる。
オニウムボレート塩(C)における光照射により酸を発生してカチオン硬化性化合物の重合を促進する機能を有する化合物(すなわち、光カチオン重合開始剤)の具体例としては、4−(フェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウム フェニルトリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ビス[4−(ジフェニルスルホニオ)フェニル]スルフィド フェニルトリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、[4−(4−ビフェニリルチオ)フェニル]−4−ビフェニリルフェニルスルホニウム フェニルトリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、[4−(2−チオキサントニルチオ)フェニル]フェニル−2−チオキサントニルスルホニウム フェニルトリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等を挙げることができる。
オニウムボレート塩(C)における加熱処理により酸を発生してカチオン硬化性化合物の重合を促進する機能を有する化合物(すなわち、熱カチオン重合開始剤)の具体例としては、4−ヒドロキシフェニル−メチル−ベンジルスルホニウム フェニルトリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4−ヒドロキシフェニル−メチル−(2−メチルベンジル)スルホニウム フェニルトリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4−ヒドロキシフェニル−メチル−1−ナフチルメチルスルホニウム フェニルトリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、p−メトキシカルボニルオキシフェニル−ベンジル−メチルスルホニウム フェニルトリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等を挙げることができる。
カチオン重合開始剤の含有量としては、本発明の光学素子用接着剤に含まれるカチオン硬化性化合物(2種以上含有する場合はその総量)100重量部に対して、例えば0.1〜10.0重量部、好ましくは0.1〜5.0重量部、特に好ましくは0.2〜3.0重量部、最も好ましくは0.5〜2.5重量部である。カチオン重合開始剤の含有量が上記範囲を下回ると、硬化性が低下する傾向がある。一方、カチオン重合開始剤の含有量が上記範囲を上回ると、耐熱黄変性が低下する傾向がある。
オニウムボレート塩(C)の含有量は、本発明の光学素子用接着剤に含まれるカチオン硬化性化合物(2種以上含有する場合はその総量)100重量部に対して、例えば0.1〜10.0重量部、好ましくは0.1〜5.0重量部、特に好ましくは0.2〜3.0重量部、最も好ましくは0.5〜2.5重量部である。
本発明の光学素子用接着剤は上記オニウムボレート塩(C)以外にも他のカチオン重合開始剤を含有していても良いが、本発明の光学素子用接着剤に含まれる全カチオン重合開始剤の例えば50重量%以上、好ましくは70重量%以上、特に好ましくは80重量%以上は上記オニウムボレート塩(C)である。
(その他の成分)
本発明の光学素子用接着剤は、上記カチオン硬化性化合物、カチオン重合開始剤以外にも、本発明の効果を損なわない範囲で他の成分を含有していてもよい。他の成分としては、例えば、酸化防止剤、フィラー、光増感剤、消泡剤、シランカップリング剤、レベリング剤、界面活性剤、難燃剤、紫外線吸収剤、消色剤、密着性付与剤等を挙げることができる。これらは1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明の光学素子用接着剤は、なかでも酸化防止剤(D)を含有することが、硬化物の耐熱黄変性を向上する効果が得られる点で好ましい。酸化防止剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、チオエステル系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤等を挙げることができる。これらは1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。本発明においては、なかでもフェノール系酸化防止剤が、特に耐熱黄変性を向上する効果に優れる点で好ましい。
フェノール系酸化防止剤には、例えば、ペンタエリスリトール テトラキス[3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、チオジエチレン ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン酸オクタデシル、N,N’−ヘキサメチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオンアミド]、3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジイソプロピルフェニル)プロピオン酸オクチル、1,3,5−トリス(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、2,4−ビス(ドデシルチオメチル)−6−メチルフェノール、カルシウムビス[3,5−ジ(t−ブチル)−4−ヒドロキシベンジル(エトキシ)ホスフィナート]等を挙げることができる。本発明では、例えば、商品名「Irganox 1010」、「Irganox 1035」、「Irganox 1076」、「Irganox 1098」、「Irganox 1135」、「Irganox 1330」、「Irganox 1726」、「Irganox 1425WL」(以上、BASF社製)等の市販品を使用することができる。
酸化防止剤の含有量としては、光学素子用接着剤に含まれるカチオン硬化性化合物(2種以上含有する場合はその総量)100重量部に対して、例えば0.05〜5.0重量部、好ましくは0.1〜3.0重量部である。
また、本発明の光学素子用接着剤は、種々の機能(例えば、絶縁性、強度、粘性、難燃性、導電性、光輝性、抗菌性等)を有するフィラー(E)を含有していてもよい。前記フィラーには無機フィラーと有機フィラーが含まれる。
無機フィラーとしては、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、クレー、カオリン、リン酸カルシウム、ヒドロキシアパタイト、マイカ、タルク、シリカ(例えば、ヒュームドシリカ、コロイダルシリカ等)、石英粉末、ガラス粉、珪藻土、ネフェリンサイナイト、クリストバライト、ウォラストナイト、水酸化アルミニウム、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化チタン、アルミナ、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ドロマイト、炭化珪素、窒化硅素、窒化硼素、金属粉末、黒鉛、カーボンブラック、ヒドロキシアパタイト銀、ゼオライト銀等を挙げることができる。有機フィラーとしては、例えば、アクリル系ゴム等の各種ポリマーの粉末又は粒状物等を挙げることができる。これらは1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
フィラー表面は、例えば、シランカップリング剤等の表面処理剤によって処理が施されていても良い。
フィラーの形状は特に限定されず、真球状、楕球状、円柱状、角柱状等の何れであってもよい。フィラーの粒子サイズは、分散性を損なわない範囲において用途に応じて適宜選択することができ、平均粒子径は例えば0.001〜50μm程度である。
フィラー粒子の使用量は、光学素子用接着剤に含まれるカチオン硬化性化合物(2種以上含有する場合はその総量)100重量部に対して、例えば1〜15重量部、好ましくは5〜10重量部である。
また、本発明の光学素子用接着剤は、上記フィラー(E)と共にシランカップリング剤を含有することが、フィラーの分散性を向上し、より一層透明性、接着性に優れた硬化物が得られる点で好ましい。
シランカップリング剤の使用量としては、フィラー10重量部に対して、例えば0.1〜10重量部程度である。
(光学素子用接着剤)
本発明の光学素子用接着剤は、カチオン硬化性化合物として式(a)で表される化合物を含むエポキシ化合物(A)、オキセタン化合物(B)、及びカチオン重合開始剤として上記オニウムボレート塩(C)を含有する。本発明の光学素子用接着剤は、上記成分と必要に応じてその他の成分を所定の割合で撹拌・混合して、必要に応じて真空下で脱泡することにより調製することができる。
本発明の光学素子用接着剤の粘度[25℃、せん断速度20(1/s)における]は、例えば1〜25Pa・s、好ましくは5〜20Pa・s、特に好ましくは5〜15Pa・s、最も好ましくは10〜15Pa・sである。また、25℃におけるTI値[せん断速度2(1/s)時の粘度/せん断速度20(1/s)時の粘度]は、例えば1.5以上、好ましくは1.5〜4.0、特に好ましくは1.5〜3.0、最も好ましくは1.5〜2.5である。そのため塗布性に優れ、例えばディスペンサー等を使用した場合に、吐出口からたれ落ちること無く、また吐出後に広がりすぎることなく、所望する範囲に選択的に塗布することができる。
本発明の光学素子用接着剤はカチオン硬化性に優れ、光照射を施すことにより酸を発生する機能を有するオニウムボレート塩(C)を含有する場合は光照射することにより、加熱処理を施すことにより酸を発生する機能を有するオニウムボレート塩(C)を含有する場合は加熱処理を施すことにより、速やかに硬化して光学素子を接着・固定することができる。
前記光照射に使用する光(活性エネルギー線)としては、光学素子用接着剤の硬化を進行させる光であればよく、赤外線、可視光線、紫外線、X線、電子線、α線、β線、γ線等の何れを使用することもできる。本発明においては、なかでも、取り扱い性に優れる点で紫外線が好ましい。紫外線の照射には、例えば、UV−LED(波長:350〜450nm)、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、キセノンランプ、カーボンアーク、メタルハライドランプ、太陽光、レーザー等を使用することができる。
光の照射量は、紫外線を照射する場合には、積算光量を例えば5000mJ/cm2以下(例えば2500〜5000mJ/cm2)に調整することが好ましい。また、光照射後は、室温(1〜30℃)で1〜48時間程度静置することが硬化性を向上させることができる点で好ましい。
前記加熱処理は、例えば80〜180℃の温度で、15〜180分程度加熱することにより行われる。
本発明の光学素子用接着剤は、カチオン重合開始剤として上記オニウムボレート塩(C)を含有するため薄膜硬化性に優れ、例えば50μm以下(好ましくは10〜30μm)の厚みでも、また光照射を施すことにより酸を発生する機能を有するオニウムボレート塩(C)を含有する場合はUV−LEDによる光照射でも、速やかに硬化反応を進行させて硬化物を形成することができる。
本発明の光学素子用接着剤の硬化物は耐熱性に優れ、5%重量減少温度は、例えば260℃以上、好ましくは280℃以上、特に好ましくは300℃以上である。尚、5%重量減少温度は示差熱−熱重量同時測定(TG−DTA)により求められる。そのため、リフロー方式による半田付け等の高温条件下においても形状を保持することができる。
本発明の光学素子用接着剤を硬化して得られる硬化物は透明性に優れ、耐熱試験に付す前の硬化物の黄色度(YI)は、例えば2.0以下(好ましくは0.5〜2.0、特に好ましくは0.5〜1.5)である。また、本発明の光学素子用接着剤を硬化して得られる硬化物はリフロー方式による半田付け等の高温条件下においても黄変を抑制して透明性を保持することができ、耐熱試験に付した後の硬化物の黄色度(YI)は、例えば3.0以下(例えば0.5〜3.0)であり、上限は好ましくは2.5、特に好ましくは2.0である。尚、黄色度の測定方法は実施例に記載の通りである。
更に、本発明の光学素子用接着剤の硬化物は、被着体[例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル;高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ4−メチルペンテン−1等のポリオレフィン;液晶ポリマー(全芳香族ポリエステル等)、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリスルホン(PSF)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリフェニルスルホン(PPSU)、ポリフェニレンスルフィド、アラミド、ポリ−p−フェニレンテレフタラミド、ポリアミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアクリレート、ポリアリレート、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンオキサイド、ポリアセタール、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化三フッ化エチレン、ポリ四フッ化エチレン、ポリパラキシレン、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、グアナミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フラン樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂等のプラスチックス;鉄、アルミニウム、銅、チタン、スズ、亜鉛等の金属;ガラス、セラミックス、コンクリート、岩石等の無機物;木材、竹等]に対して優れた接着性を発揮することができ、特にガラスやエポキシ樹脂の接着用途に好適に使用することができる。従って、本発明の光学素子用接着剤はガラス及び/又はエポキシ樹脂でその一部又は全部が構成された光学素子、より詳細には、少なくとも被接着部位がガラス及び/又はエポキシ樹脂で構成された光学素子、を接着するための接着剤として好適に使用することができる。
本発明の光学素子用接着剤は上記特性を併せて有するため、複数個の光学素子で構成される光学ユニットにおいて各光学素子を接着する用途(例えば、基板にレンズを接着する用途、レンズとリフレクターを接着する用途、ウェハレベルレンズを積層接着する用途等)に好適に使用することができる。
(光学ユニット)
本発明の光学ユニットは、複数個の光学素子で構成される光学ユニットであって、本発明の光学素子用接着剤の硬化物を介して各光学素子が接着・固定されてなる。
前記光学素子には、例えば、レンズ、リフレクター、LED、有機EL素子、半導体レーザー、トランジスタ、太陽電池、CCDイメージセンサー、光導波路、光ファイバー、代替ガラス(例えば、ディスプレイ用基板、ハードディスク基板、偏光フィルム)等が含まれる。
本発明の光学ユニットには、例えば、レンズが接着されたLED基板、積層レンズ、リフレクター付きレンズ等が含まれる。本発明の光学ユニットは上記光学素子用接着剤の硬化物で複数個の光学素子が接着・固定された構成を有するため、リフロー半田付け工程に付しても接着状態を強固に保持することができ、且つ接着部の黄変を抑制することができ、光学素子の光学特性を高く維持することができる。
(光学装置)
本発明の光学装置は上記光学ユニットを備えた光学装置であり、例えば、上記光学ユニットをリフロー半田付けにより基板実装することにより製造することができる。本発明の光学装置としては、例えば、携帯電話、スマートフォン、タブレットPC(personal computer)等の携帯型電子機器、PC、赤外線センサー等を挙げることができる。本発明の光学装置は、光学ユニットを別工程で実装する必要がなく、リフロー処理により一括して実装が可能であるため、効率よく、且つ低コストで製造することができる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
製造例1((3,4,3’,4’−ジエポキシ)ビシクロヘキシル(a-1)の製造)
95重量%硫酸70g(0.68モル)と1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7(DBU)55g(0.36モル)を撹拌混合して脱水触媒を調製した。
撹拌機、温度計、および脱水剤が充填され且つ保温された留出配管を具備した3Lのフラスコに、水添ビフェノール(4,4’−ジヒドロキシビシクロヘキシル)1000g(5.05モル)、上記で調製した脱水触媒125g(硫酸として0.68モル)、プソイドクメン1500gを入れ、フラスコを加熱した。内温が115℃を超えたあたりから水の生成が確認された。さらに昇温を続けてプソイドクメンの沸点まで温度を上げ(内温162〜170℃)、常圧で脱水反応を行った。副生した水は留出させ、脱水管により系外に排出した。脱水触媒は反応条件下において液体であり反応液中に微分散していた。3時間経過後、ほぼ理論量の水(180g)が留出したため反応終了とした。
反応終了液を10段のオールダーショウ型の蒸留塔を用い、プソイドクメンを留去した後、内部圧力10Torr(1.33kPa)、内温137〜140℃にて蒸留し、731gのビシクロヘキシル−3,3’−ジエンを得た。
得られたビシクロヘキシル−3,3’−ジエン243g、酢酸エチル730gを反応器に仕込み、窒素を気相部に吹き込みながら、かつ、反応系内の温度を37.5℃になるようにコントロールしながら約3時間かけて30重量%過酢酸の酢酸エチル溶液(水分率:0.41重量%)274gを滴下した。滴下終了後、40℃で1時間熟成し反応を終了した。
その後、30℃で反応終了時の粗液を水洗し、70℃/20mmHgで低沸点化合物の除去を行い、反応生成物270gを得た。反応生成物のオキシラン酸素濃度は15.0重量%であった。
また1H−NMRの測定では、δ4.5〜5ppm付近の内部二重結合に由来するピークが消失し、δ3.1ppm付近にエポキシ基に由来するプロトンのピークの生成が確認されたため、反応生成物は(3,4,3’,4’−ジエポキシ)ビシクロヘキシルであることが確認された。
製造例2(ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル(a-2)の製造)
5L反応器に水酸化ナトリウム(顆粒状)(499g、12.48モル)、及びトルエン(727mL)を加え、窒素置換した後に、テトラヒドロベンジルアルコール(420g、3.74モル)のトルエン(484mL)溶液を添加し、70℃で1.5時間熟成した。次いで、メタンスルホン酸テトラヒドロベンジル(419g、2.20モル)を添加し、3時間還流下で熟成させた後、室温まで冷却し、水(1248g)を加えて反応を停止し、分液した。
分液した有機層を濃縮後、減圧蒸留を行うことにより、ジテトラヒドロベンジルエーテルを無色透明液体として得た(収率:85%)。得られたジテトラヒドロベンジルエーテルの1H−NMRスペクトルを測定した。
1H-NMR(CDCl3):δ1.23-1.33(m、2H)、1.68-1.94(m、6H)、2.02-2.15(m、6H)、3.26-3.34(m、4H)、5.63-7.70(m、4H)
得られたジテトラヒドロベンジルエーテル(200g、0.97モル)、20%SP−D(酢酸溶液)(0.39g)、及び酢酸エチル(669mL)を反応器に加え、40℃に昇温した。次いで、29.1%過酢酸(608g)を5時間かけて滴下した。滴下終了後、3時間熟成し反応を終了した。
その後、アルカリ水溶液で3回、イオン交換水で2回有機層を洗浄し、その後、減圧蒸留を行うことにより、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテルを無色透明液体として得た(収率:77%)。
製造例3(2,2−ビス(3,4−エポキシシクロヘキサン−1−イル)プロパン(a-3)の製造)
撹拌器、冷却管、温度計、窒素導入管を備えた1Lのジャケット付きフラスコに水36g、硫酸水素ナトリウム12.0g、イソプロピリデン−4,4’−ジシクロヘキサノール(アルドリッチ製)500g、溶媒としてソルベッソ150(エクソンモービル製)500gを加えて100℃で脱水反応させた。水の留出が無くなった時点で反応終了とした。
反応液をガスクロマトグラフィーで分析を行ったところ、96%の収率で2,2−ビス(3,4−シクロヘキセニル)プロパンが生成していた。得られた反応液を、分液漏斗を用いて500mLのイオン交換水で洗浄した後、有機層を減圧蒸留し無色透明液状の2,2−ビス(3,4−シクロヘキセニル)プロパン387.0gを得た。純度は96.1%であった。
得られた2,2−ビス(3,4−シクロヘキセニル)プロパン100g、酢酸エチル30gを前記と同様の1Lのジャケット付きフラスコに仕込み、窒素を気相部に吹き込みながら、反応系内の温度を30℃になるように約2時間かけて、実質的に無水の過酢酸の酢酸エチル溶液307.2g(過酢酸濃度:29.1重量%、水分含量:0.47重量%)を滴下した。滴下終了後、30℃で3時間熟成し反応を終了した。
その後、30℃で反応終了液を水洗し、70℃/20mmHgで脱低沸を行い、2,2−ビス(3,4−エポキシシクロヘキサン−1−イル)プロパン99.4gを得た。
得られた製品の性状は、オキシラン酸素濃度11.3%、粘度3550cP(25℃)であり、1H−NMRからδ4.5〜5ppm付近の内部二重結合に由来するピークが消失し、δ2.9〜3.1ppm付近にエポキシ基に由来するプロトンのピークの生成が確認された。
実施例1〜6、比較例1〜4
下記表1に記載の各成分を配合組成(単位:重量部)に従って配合し、室温で自転公転ミキサーを用いて撹拌・混合することにより、均一で透明な光学素子用接着剤を得た。得られた光学素子用接着剤を以下の評価方法に従って評価を行った。
[粘度]
粘度(Pa・s)は、レオメーター(商品名「PHYSICA UDS200」、Anton Paar社製)を用いて、温度25℃、回転速度20/秒で測定した。
[チクソトロピー性]
チクソトロピー性は、レオメーター(商品名「PHYSICA UDS200」、Anton Paar社製)を使用し、25℃において、回転速度を50/秒まで上昇させて、粘度が十分下がったことを確認してから回転速度を除々に落とし、せん断速度2(1/s)時の粘度とせん断速度20(1/s)時の粘度から下記式にてTI値を算出することにより評価した。
TI値=[せん断速度2(1/s)時の粘度/せん断速度20(1/s)時の粘度]
[硬化性]
スライドガラス(商品名「S9112」、松浪ガラス工業(株)製)の両端に0.03mmのスペーサーを設置し、光学素子用接着剤を真ん中に滴下した。スキージーを使用して0.03mmの厚みになるように光学素子用接着剤を塗り広げ、UV−LED又は高圧水銀ランプを下記条件で使用して光照射を行った。光照射後、室温で60分間放置して硬化物を得た。
得られた硬化物について、その表面のタック性を触診により判断し、下記基準により硬化性を評価した。
評価基準
○:表面にタック性がなく、触診しても硬化物の表面形状に変化がなかった
△:表面のタック性はないが、触診により硬化物の表面形状が変化した
×:表面にタック性を有した
光照射条件
<UV−LED>
照射装置:商品名「ZUV−C20H」(オムロン(株)製)
波長:365nm
照射強度:100mW/cm
積算照射量:3000mJ/cm2
<高圧水銀ランプ>
照射装置:商品名「LC−8」(浜松ホトニクス(株)製)
照射強度:100mW/cm
積算照射量:3000mJ/cm2
[透明性]
縦20mm×横20mm×厚み0.1mmのテフロン(登録商標)製のスペーサーを作製し、スライドガラス(商品名「S2111」、松浪硝子(株)製)で挟み込みを行った。隙間に光学素子用接着剤を注型し、上記と同様に光照射を行い硬化物を得た。光照射後、室温で60分間放置して得られたサンプルについて、黄色度(YI)を分光光度計(商品名「U−3900」、(株)日立ハイテクノロジーズ製)を用いて測定した。黄色度(YI)はD65光源における2度視野の値を読み取った。
[耐熱透明性]
上記[透明性]評価と同様のサンプルに、卓上リフロー炉(シンアペック社製)を使用して、JEDEC規格記載のリフロー温度プロファイル(最高温度:270℃)に基づく耐熱試験を連続して3回行った後、上記と同様の方法で黄色度(YI)を測定した。
[接着性]
スライドガラス(商品名「S2111」、松浪ガラス工業(株)製)の両端に0.03mmのスペーサーを設置し、光学素子用接着剤を真ん中に滴下した。スキージーを使用して0.03mmの厚みになるように光学素子用接着剤を塗り広げ、その上にエポキシ樹脂製立方体(外径:4mm×4mm×1mm、内径:3.7mm×3.7mm×0.8mm、接着面積:2.3mm2)をセットし、上記と同様に光照射を行った。
尚、前記エポキシ樹脂製立方体としては、CELLOXIDE2021P((株)ダイセル製)に光カチオン開始剤CPI−101A(サンアプロ(株)製)を0.5重量%添加して得られた組成物を上記形状に成形し、光硬化させたものを用いた。
光照射後、室温で60分以上放置して得られたサンプルについて、ダイシェアテスター(商品名「4000PXY」、DAGE社製)を下記条件で使用して、前記エポキシ樹脂製立方体が剥離した加重(kgf)から接着性を評価した。サンプルは5個用意し、その平均値をもって評価した。
接着性測定条件
シェア高さ:0.65mm
シェアスピード:500μm/s
[耐熱接着性]
上記[接着性]評価と同様のサンプルに、卓上リフロー炉(シンアペック社製)を使用して、JEDEC規格記載のリフロー温度プロファイル(最高温度:270℃)に基づく耐熱試験を連続して3回行った後、上記と同様の方法(サンプル数:5個)で接着性を評価した。
Figure 2016102170
※ 比較例3は硬化不十分のため、接着性は評価できなかった。
表1中の各成分の化合物名は、次のとおりである。
<エポキシ化合物(A)>
CELLOXIDE2021P:3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(3,4−エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレート、商品名「CELLOXIDE2021P」、(株)ダイセル製
(a−1):製造例1により得られた化合物、(3,4,3’,4’−ジエポキシ)ビシクロヘキシル
(a−2):製造例2で得られた化合物、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル
(a−3):製造例3で得られた化合物、2,2−ビス(3,4−エポキシシクロヘキサン−1−イル)プロパン
YL983U:ビスフェノールF型ジグリシジルエーテル、商品名「YL983U」、三菱化学(株)製
<オキセタン化合物(B)>
OXT221:3−エチル−3{[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]メチル}オキセタン、商品名「アロンオキセタンOXT−221」、東亞合成(株)製
OXT101:3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、商品名「アロンオキセタンOXT−101」、東亞合成(株)製
<カチオン重合開始剤(C)>
(c−1):4−(フェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウム フェニルトリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート
(c−2):[4−(4−ビフェニリルチオ)フェニル]−4−ビフェニリルフェニルスルホニウム フェニルトリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート
CPI−100P:4−(フェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウム ヘキサフルオロホスフェートのプロピレンカーボネート50%溶液、商品名「CPI−100P」、サンアプロ(株)製
CPI−200K:4−(フェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウム トリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロホスフェートのプロピレンカーボネート溶液、商品名「CPI−200K」、サンアプロ(株)製
<その他の成分>
W−300A:有機フィラー、アクリル系ゴムからなる粉体、平均粒子径:0.1μm、商品名「メタブレンW−300A」、三菱レイヨン(株)製
アエロジル300:無機フィラー、親水性フュームドシリカ、平均粒子径:0.1μm、商品名「アエロジル300」、日本アエロジル(株)製
OFS−6040:シランカップリング剤、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、商品名「OFS−6040」、東レ・ダウコーニング(株)製
IN1010:酸化防止剤、ペンタエリスリトール テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、商品名「Irganox 1010」、BASF製

Claims (13)

  1. カチオン硬化性化合物として、下記式(a)
    Figure 2016102170
    [式中、R1〜R18は同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、酸素原子若しくはハロゲン原子を含んでいてもよい炭化水素基、又は置換基を有していてもよいアルコキシ基を示す。Xは単結合又は連結基を示す]
    で表される化合物を含むエポキシ化合物(A)をカチオン硬化性化合物全量の10〜90重量%、オキセタン化合物(B)をカチオン硬化性化合物全量の5〜40重量%含有し、カチオン重合開始剤として、下記式(c-1)
    [(Y)kB(Phf)4-k- (c-1)
    [式中、Yは置換基(ハロゲン原子を含む基を除く)を有していてもよい、炭素数6〜30のアリール基又は炭素数4〜30の複素環式基を示す。Phfは水素原子の少なくとも1つが、パーフルオロアルキル基、パーフルオロアルコキシ基、及びハロゲン原子から選択される少なくとも1種で置換されたフェニル基を示す。kは1〜3の整数である]
    で表されるアニオン部と、下記式(c-2)
    Figure 2016102170
    [式中、AはS原子、I原子、及びSe原子から選択されるm価の原子を示す。Ra、Rb、Rcは1価の基であって、同一又は異なって、置換基を有していてもよい、炭素数1〜30の炭化水素基、炭素数4〜30の複素環式基、又はこれらが単結合若しくは連結基を介して結合した基である。Rdは2価の基であって、置換基を有していてもよい、炭素数1〜30の炭化水素基、炭素数4〜30の複素環式基、又はこれらが単結合若しくは連結基を介して結合した基である。前記連結基は−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−NH−、−NR’−(R’:炭素数1〜5のアルキル基又は炭素数6〜10のアリール基)、−CO−、−COO−、−CONH−、又は炭素数1〜3のアルキレン基である。nは0又は1を示す]
    で表されるカチオン部を有するオニウムボレート塩(C)を含有する光学素子用接着剤。
  2. オニウムボレート塩(C)のアニオン部が、[(C65)B(C653-、[(C65)B((CF3CF2262F)3-、又は[(C6564)B(C653-である請求項1に記載の光学素子用接着剤。
  3. オニウムボレート塩(C)のカチオン部が、アリールスルホニウムイオンである請求項1又は2に記載の光学素子用接着剤。
  4. エポキシ化合物(A)が、更にグリシジルエーテル系エポキシ化合物を含有する請求項1〜3の何れか1項に記載の光学素子用接着剤。
  5. 更に酸化防止剤(D)を含有する請求項1〜4の何れか1項に記載の光学素子用接着剤。
  6. 更にフィラー(E)を含有する請求項1〜5の何れか1項に記載の光学素子用接着剤。
  7. 粘度[25℃、せん断速度20(1/s)における]が1〜20Pa・sであり、且つ25℃におけるTI値[せん断速度2(1/s)時の粘度/せん断速度20(1/s)時の粘度]が1.5以上である請求項1〜6の何れか1項に記載の光学素子用接着剤。
  8. ガラス又はエポキシ樹脂の接着用である請求項1〜7の何れか1項に記載の光学素子用接着剤。
  9. 請求項1〜8の何れか1項に記載の光学素子用接着剤を硬化して得られる硬化物。
  10. 請求項1〜8の何れか1項に記載の光学素子用接着剤にUV−LED(波長:350〜450nm)を照射して得られる硬化物。
  11. 厚みが50μm以下である請求項9又は10に記載の硬化物。
  12. 複数個の光学素子で構成される光学ユニットであって、請求項9〜11の何れか1項に記載の硬化物を介して各光学素子が固定されてなる光学ユニット。
  13. 請求項12に記載の光学ユニットを備えた光学装置。
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