JP2016102098A - 毛髪化粧料 - Google Patents

毛髪化粧料 Download PDF

Info

Publication number
JP2016102098A
JP2016102098A JP2014242671A JP2014242671A JP2016102098A JP 2016102098 A JP2016102098 A JP 2016102098A JP 2014242671 A JP2014242671 A JP 2014242671A JP 2014242671 A JP2014242671 A JP 2014242671A JP 2016102098 A JP2016102098 A JP 2016102098A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
extract
hair
acid
production example
growth
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014242671A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7032852B2 (ja
Inventor
英生 岩野
Hideo Iwano
英生 岩野
由依子 谷澤
Yuiko Tanizawa
由依子 谷澤
哲史 愛水
Tetsushi Aisui
哲史 愛水
仁 古村
Jin Furumura
仁 古村
澤木 茂
Shigeru Sawaki
茂 澤木
茂豊 澤木
Shigetoyo Sawaki
茂豊 澤木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyoei Kagaku Kogyo KK
Original Assignee
Kyoei Kagaku Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyoei Kagaku Kogyo KK filed Critical Kyoei Kagaku Kogyo KK
Priority to JP2014242671A priority Critical patent/JP7032852B2/ja
Publication of JP2016102098A publication Critical patent/JP2016102098A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7032852B2 publication Critical patent/JP7032852B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)

Abstract

【課題】天然物由来の生体安全性にすぐれた新規の機能性素材を含み、育毛、養毛効果、髪のコシ、ハリの改善効果、及び頭皮の炎症予防効果を有する毛髪化粧料の提供。【解決手段】プエラリンを有効成分として含有するクズの根の抽出物を配合してなる毛髪化粧料。該抽出物は、女性ホルモン様作用、アンドロゲン結合阻害作用、BMP−2合成促進作用、脱顆粒抑制作用及び表皮細胞のヒスタミン放出抑制作用を有し、育毛・養毛効果、髪質改善効果、及び頭皮の炎症の予防・改善効果を発揮することができる。【選択図】なし

Description

本発明は、天然物由来の生体安全性にすぐれた新規の機能性素材を含み、育毛、養毛効果、髪のコシ、ハリの改善効果、及び頭皮の炎症予防効果を有する毛髪化粧料に関するものである。
近年、加齢、ストレス又は紫外線等の様々な要因により、頭皮がダメージを受け、男性だけでなく女性も毛髪のトラブルを抱える人が増加しており、これに対応して様々な毛髪化粧料が提案されている。従来、毛髪のトラブルとして、男性型脱毛症(壮年性脱毛症)や女性型脱毛症(女性に生じた男性型脱毛症)の研究が行われ、これらの脱毛症に男性ホルモンが関与していることが明らかとなり、毛髪トラブルの改善剤として様々な抗男性ホルモン剤や女性ホルモン様作用剤等が提案されている。
また、近年、育毛に関与する因子として骨形成タンパク質−2(BMP−2)が注目されている。BMP2は毛根の形成に関与し、女性ホルモンの減少により発現が低下することが知られている。このことから、BMP−2の発現を促進する成分により育毛、養毛の効果が期待される。
以上のような頭皮の老化、不健全化を防ぎ、かつ、若々しい状態に保持するため、さらには、上述した頭皮ダメージや抜け毛のメカニズムの研究に基づいて、様々な育毛・養毛剤、脱毛抑制剤(育毛剤等と称する)が提案されている。育毛・養毛の効果を発揮する有効成分として、例えば、ミノキシジルやアデノシンが知られており、これらの成分を配合した育毛剤等が提案されている。しかし、従来の育毛剤等に配合される有効成分は、頭皮の刺激等の副作用を引き起こすことがあり、十分に効果がありかつ安全性の高い機能性素材が求められている。
以上の従来技術の課題を鋭意検討した結果、本発明者らは、プエラリンを有効成分として含有するするクズの根の抽出物が、すぐれた育毛・養毛の効果、髪質の改善効果、及び頭皮の炎症予防・改善等の効果を有し、これが毛髪化粧料の有効成分として有用であることを新たに見出して本発明を完成させるに至った。
従来、プエラリンを有効成分として含むクズの根の抽出物が、保湿や美白作用を有することは、例えば、特許文献1,2等により知られているものの、プエラリンを有効成分として含有するクズの根の抽出物が育毛・養毛の効果、髪質の改善効果、及び頭皮の炎症予防・改善等の効果を発揮する毛髪化粧料の有効成分として利用できることについては知られていなかった。
特開昭64−016709号 特開平07−157494号
本発明は、プエラリンを有効成分として含むマメ科クズ属のクズの根の抽出物を配合してなる毛髪化粧料である。
なお、本明細書において化粧料なる文言は、所謂化粧料のほかに医薬部外品までも含む広義で用いる。
本発明はプエラリンを有効成分として含むマメ科クズ属のクズの根の抽出物を配合してなる毛髪化粧料であり、本発明によれば、当該抽出物が奏する女性ホルモン様作用、アンドロゲン結合阻害作用、BMP−2合成促進作用、脱顆粒抑制作用及び表皮細胞のヒスタミン放出抑制作用に基づいて、育毛・養毛効果、髪質改善効果、及び頭皮の炎症の予防・改善効果を発揮する毛髪化粧料を提供することができる。
以下、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
また、本発明に係る化粧料はプエラリンを行こう成分として含有するマメ科(Fabaceae)クズ属(Pueraria)の植物であるクズの根(カッコン)の抽出物を配合してなることを特徴とする。
抽出物の調製は、抽出対象部位であるクズの根を、必要ならば予め水洗して異物を除いた後、これをそのままもしくは乾燥し、さらに必要ならば細切或いは粉砕した上、浸漬法、向流抽出法、水蒸気蒸留法等の常法に従って抽出溶媒と接触せしめることによって行うことができる。又場合によっては、超臨界抽出法を採用してもよい。
抽出溶媒としては、水;メタノール、エタノール、プロパノールなどの低級アルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリンなどの多価アルコール類;酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチルなどのエステル類;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類;エチルエーテル、イソプロピルエーテルなどのエーテル類;n−ヘキサン、トルエン、クロロホルムなどの炭化水素系溶媒などが挙げられ、それらは単独でもしくは二種以上混合して用いられる。本発明においては、幅広い製品への適用が可能であるという点から、又、プエラリンを高濃度に得られるという点から、低級アルコール類又は多価アルコール類、或いは、水と低級アルコール又は多価アルコールとの混合溶媒が好適に用いられる。
抽出物の調製に当たって、抽出液のpHに特に制限はないが、一般にはpH3〜9の範囲とすることが好ましい。pHの調整は、前記した抽出溶媒中に、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ性調整剤や、クエン酸、塩酸、リン酸、硫酸などの酸性調整剤等を配合することによって行うことができる。
抽出温度、時間等の抽出条件は、用いる溶媒の種類やpH、或いはクズの根の大きさ等によっても異なるが、例えばメタノール又はエタノール、或いは水と低級アルコール又は多価アルコールとの混合溶媒を抽出溶媒とする浸漬法の場合であれば、抽出温度は0〜80℃の範囲であり、より好ましくは4℃〜40℃である。抽出時間は、4℃の冷温抽出の場合で1時間〜7日間の範囲とするのがよく、また、40℃付近の中温抽出では、1時間〜3日間の範囲とするのがよい。浸漬法の場合、浴比は重量比で、カッコンに対して溶媒が一般に1〜200倍量、好ましくは1〜100倍量の範囲となるようにするのがよい。
以上のようにして調製されるクズの根の抽出物は、さらに、活性炭処理、イオン交換樹脂処理、合成吸着剤、シリカゲル、及び再結晶処理のいずれか1種又は2種以上を組み合わせて、プエラリンを高濃度に含む抽出物に調製することが好ましい。イオン交換樹脂による処理を行う場合は、その粒度が0.30〜1.20のものを使用するのが好ましい。活性炭としては、松等の木、竹、椰子殻、胡桃殻等の植物質のほか、石炭質、石油質等を原材料として、それらの原材料に水蒸気や二酸化炭素、空気等のガスを使う高温炭化法等の物理的な方法や塩化亜鉛等の化学薬品を使って処理した上で加熱し、多孔質にする化学的な方法による活性化処理を施して得られる活性炭等何れを用いても良い。また、合成吸着剤としては、スチレン/ジビニルベンゼン共重合体、メタクリル酸エステル重合体等の非イオン性樹脂からなり、比表面積が一般に100〜2000m/gの範囲の合成吸着剤(芳香族系無置換型等)が挙げられる。例えばスチレン/ジビニルベンゼン系のダイヤイオンHP10、同20、同21、セパビーズSP800、同SP850、同SP700、同SP207(以上、三菱化学株式会社)、アンバーライトXAD4、同16、デュオライトS874、同877(ローム・アンド・ハース社)、メタクリル酸エステル系のダイヤイオンHP1MG、同2MG(三菱化学株式会社)、アンバーライトXAD7(ローム・アンド・ハース社)等が挙げられる。本発明に用いることができる合成吸着剤はこれに限るものではない。
また、クズの根の抽出物は、本発明の抽出処理に先立って、又は抽出処理と並行して、必要に応じて抽出部位に酵素、酸又はアルカリを用いて加水分解処理を施してもよい。これによって、当該抽出物の保存安定性等を改善して抽出物をより有効に利用できる可能性がある。
加水分解処理を行う場合、酵素としては、アクチナーゼ、パパイン、キモパパイン又はペプシン等の蛋白分解酵素、グルコアミラーゼ、α−アミラーゼ又はβ−アミラーゼ等の澱粉分解酵素、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ又はペクチナーゼ等の繊維素分解酵素、及びリパーゼ等の脂肪分解酵素のいずれかの酵素群から選ばれた1種又は2種以上を用いてもよいが、それらの酵素群からそれぞれ選ばれた1種又は2種以上の酵素を組み合わせて用いてもよい。
酵素の添加量は、例えば、クズの根の固形分に対して、合計で0.001〜50重量%の範囲とすることが好ましく、より好ましくは0.1〜10重量%の範囲である。
上述のように調製した抽出物は、一般にはpHを4〜9に調製した上で、これをそのままの状態で化粧料配合剤として使用しても良く、又減圧濃縮等により所望の濃度として使用しても良い。また、抽出物はスプレードライ法等の常法により乾燥物としても良い。
また、上述のように調製した抽出物は、保存安定性等を高めるために、一定時間冷蔵保存した上で、上清を使用しても良い。
以上のようにして得られる抽出物には、プエラリン及びその誘導体(例えば、3’-hydroxy puerarin、3’-methoxy puerarin)が含まれる。本発明において、抽出物に含まれる固形分は、固形分重量2.0〜4.0重量%が好ましい。また、抽出物に含まれるプエラリンの量は、抽出物の全固形分重量に対して65重量%以上、より好ましくは70重量%以上、また、固形分中のイソフラボン重量に対して75%重量以上、より好ましくは80%重量以上である。
本発明に係る抽出物を毛髪化粧料(医薬部外品も含む)に配合する場合、例えば、育毛・養毛用化粧料であれば、一般的には0.00001〜5.0重量%(固形分重量%、以下同じ)であり、好ましくは、0.001〜3.0重量%である。また、シャンプー等の洗髪用化粧料であれば、一般的には0.00001〜5.0重量%(固形分重量%、以下同じ)であり、好ましくは、0.0001〜1.0重量%である。また、リンスやコンディショナーであれば、一般的には0.00001〜5.0重量%(固形分重量%、以下同じ)であり、好ましくは、0.001〜1.0重量%である。
本発明に係る抽出物を毛髪化粧料(医薬部外品も含む)に配合する際に、毛髪化粧料に用いられる他の活性成分(毛母細胞賦活剤、抗男性ホルモン剤、血行促進剤、皮脂分泌抑制剤、抗炎症剤、毛髪保護剤、毛周期の成長維持剤等)を組み合わせて配合するようにしてもよく、これによって、相乗的な育毛・養毛効果、髪質の改善効果及び頭皮の炎症予防:改善効果等を期待することもできる。
例えば、育毛・養毛効果の相乗効果が期待できる成分としては、ミノキシジル、シプロテロンアセテート、ペンタデカン酸グリセリド、6−アミノベンジルプリン(サイトプリン)、アデノシン、トランス−3,4'−ジメチル3−ヒドロキシフラバノン(t−フラバノン)、センブリエキス、ヒノキチオール、感光素、パントテン酸及びその誘導体、ビタミンE及びその誘導体、ニコチン酸誘導体(ニコチン酸アミド等)、塩化カルプロニウム、女性ホルモン類(エチニルエストラジオール、エストロン等)、サリチル酸、グリチルリチン酸カリウム(カンゾウエキス)、ヒノキチオール、塩化ベンザルコニウム、イソプロピルメチルフェノール、l−メントール、塩酸ピリドキシン(ビタミンB6)、チオキソロン、カンファー、レゾルシン、タマサキツヅラフジから得られるビス型アルカロイド、マイマイ花エキス、ゲンチアナエキス、カミツレエキス、オランダカラシエキス、ミツイシコンブエキス、オタネニンジンエキス又はその発酵物、ハスの種子発酵物、イチョウエキス、チョウジエキス、アマモエキス、黒大豆エキス又はその加水分解物、タケノコエキス、ローヤルゼリー発酵物、アミノ酸類、及びビタミン類等のいずれか1種又は2種以上を配合してもよい。
また、本発明に係る抽出物を含む化粧料(医薬部外品も含む)には、当該抽出物のほかに、通常、化粧料に用いられる成分、例えば油性成分、界面活性剤(合成系、天然物系)、保湿剤、増粘剤、防腐・殺菌剤、粉体成分、紫外線吸収剤、抗酸化剤、色素、香料等を必要に応じて適宜配合することができる。また、本発明に係る抽出物の有効性、特長を損なわない限り、他の生理活性成分を組み合わせて配合することも何ら差し支えない。
ここで、油性成分としては、例えばオリーブ油、ホホバ油、ヒマシ油、大豆油、米油、米胚芽油、ヤシ油、パーム油、カカオ油、メドウフォーム油、シアーバター、ティーツリー油、アボガド油、マカデミアナッツ油、ニンジン油、オタネニンジン油、ベルガモット油、植物由来スクワラン等の植物由来の油脂類;ミンク油、タートル油等の動物由来の油脂類;ミツロウ、カルナウバロウ、ライスワックス、ラノリン等のロウ類;流動パラフィン、ワセリン、パラフィンワックス、スクワラン等の炭化水素類;ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、イソステアリン酸、エイコセン酸等の脂肪酸類;ラウリルアルコール、セタノール、ステアリルアルコール等の高級アルコール類;ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、オレイン酸ブチル、2−エチルヘキシルグリセライド、高級脂肪酸オクチルドデシル(ステアリン酸オクチルドデシル等)等の合成エステル類及び合成トリグリセライド類等が挙げられる。
界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル等の非イオン界面活性剤;脂肪酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレン脂肪アミン硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩、α−スルホン化脂肪酸アルキルエステル塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル燐酸塩等のアニオン界面活性剤;第四級アンモニウム塩、第一級〜第三級脂肪アミン塩、トリアルキルベンジルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、2−アルキル−1−アルキル−1−ヒドロキシエチルイミダゾリニウム塩、N,N−ジアルキルモルフォルニウム塩、ポリエチレンポリアミン脂肪酸アミド塩等のカチオン界面活性剤;N,N−ジメチル−N−アルキル−N−カルボキシメチルアンモニオベタイン、N,N,N−トリアルキル−N−アルキレンアンモニオカルボキシベタイン、N−アシルアミドプロピル−N′,N′−ジメチル−N′−β−ヒドロキシプロピルアンモニオスルホベタイン等の両性界面活性剤等を使用することができる。
乳化剤又は乳化助剤としては、酵素処理ステビア等のステビア誘導体、サポニン又はその誘導体、カゼイン又はその塩(ナトリウム等)、糖と蛋白質の複合体、ショ糖又はそのエステル、ラクトース、大豆由来の水溶性多糖、大豆由来蛋白質と多糖の複合体、ラノリン又はその誘導体、コレステロール、ステビア誘導体(ステビア酵素処理物等)、ケイ酸塩(アルミニウム、マグネシウム等)、炭酸塩(カルシウム、ナトリウム等)、サポニン及びその誘導体、レシチン及びその誘導体(水素添加レシチン等)、乳酸菌醗酵米、乳酸菌醗酵発芽米、乳酸菌醗酵穀類(麦類、豆類、雑穀等)等を配合することもできる。
保湿剤としては、例えばグリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ソルビトール、キシリトール、ピロリドンカルボン酸ナトリウム等があり、さらにトレハロース等の糖類、ムコ多糖類(例えば、ヒアルロン酸及びその誘導体、コンドロイチン及びその誘導体、ヘパリン及びその誘導体等)、エラスチン及びその誘導体、コラーゲン及びその誘導体、NMF関連物質、乳酸、尿素、高級脂肪酸オクチルドデシル、海藻抽出物、シラン根(白及)抽出物、各種アミノ酸及びそれらの誘導体が挙げられる。
増粘剤としては、例えばアルギン酸、寒天、カラギーナン、フコイダン等の褐藻、緑藻又は紅藻由来成分;シラン根(白及)抽出物;ペクチン、ローカストビーンガム、アロエ多糖体、アルカリゲネス産生多糖体等の多糖類;キサンタンガム、トラガントガム、グアーガム等のガム類;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体;ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、アクリル酸・メタクリル酸共重合体等の合成高分子類;ヒアルロン酸及びその誘導体;ポリグルタミン酸及びその誘導体等が挙げられる。
防腐・殺菌剤としては、例えば尿素;パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチル等のパラオキシ安息香酸エステル類;フェノキシエタノール、ジクロロフェン、ヘキサクロロフェン、塩酸クロルヘキシジン、塩化ベンザルコニウム、サリチル酸、エタノール、ウンデシレン酸、フェノール類、ジャマール(イミダゾデイニールウレア)、プロパンジオール、1,2−ペンタンジオール、各種精油類、樹皮乾留物、大根発酵液、サトウキビ等の植物由来のエタノール又は1,3−ブチレングリコール等がある。
粉体成分としては、例えばセリサイト、酸化チタン、タルク、カオリン、ベントナイト、酸化亜鉛、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、無水ケイ酸、雲母、ナイロンパウダー、ポリエチレンパウダー、シルクパウダー、セルロース系パウダー、穀類(米、麦、トウモロコシ、キビ等)のパウダー、豆類(大豆、小豆等)のパウダー等がある。
紫外線吸収剤としては、例えばパラアミノ安息香酸エチル、パラジメチルアミノ安息香酸エチルヘキシル、サリチル酸アミル及びその誘導体、パラメトキシ桂皮酸2−エチルヘキシル、桂皮酸オクチル、オキシベンゾン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸塩、4−ターシャリーブチル−4−メトキシベンゾイルメタン、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、ウロカニン酸、ウロカニン酸エチル、アロエ抽出物等がある。
抗酸化剤としては、例えばブチルヒドロキシアニソール、ブチルヒドロキシトルエン、没食子酸プロピル、ビタミンE及びその誘導体(例えば、ビタミンEニコチネート、ビタミンEリノレート等)等がある。
生理活性成分としては、例えば、胎盤抽出液、ソウハクヒ抽出物、ユキノシタ抽出物、シソ抽出物、米糠抽出物又はその加水分解物、白芥子抽出物又はその加水分解物、白芥子の発酵物、シャクヤク抽出物又はその加水分解物、乳酸菌醗酵米、ムラサキシキブ抽出物、ハス種子抽出物又はその加水分解物、党参抽出物又はその加水分解物、ハトムギ加水分解物、ハトムギ種子発酵物、酒粕抽出物又はそれに含まれるセラミド、酒粕発酵物、パンダヌス・アマリリフォリウス(Pandanus amaryllifolius Roxb.)抽出物、アルカンジェリシア・フラバ(Arcangelicia flava Merrilli)抽出物等が上げられる。また、サンゴ草抽出物、イネの葉の抽出物又はその加水分解物、ナス(ベルガモット、長ナス、賀茂ナス、米ナス等)抽出物又はその加水分解物、アンズ果実の抽出物、カタメンキリンサイ等の海藻の抽出物、豆乳発酵物、クラゲ水、米抽出物又はその加水分解物、米醗酵エキス、発芽米抽出物又はその加水分解物、発芽米発酵物、ダマスクバラの花の抽出物、リノール酸及びその誘導体もしくは加工物(例えばリポソーム化リノール酸等)、動物又は魚由来のコラーゲン及びその誘導体、エラスチン及びその誘導体、グリチルリチン酸及びその誘導体(ジカリウム塩等)、t−シクロアミノ酸誘導体、ビタミンA及びその誘導体、アラントイン、ジイソプロピルアミンジクロロアセテート、γ−アミノ−β−ヒドロキシ酪酸、ゲンチアナ抽出物、甘草抽出物、ニンジン抽出物、紅参抽出物、ヘチマ抽出物、アナアオサ抽出物、モモ抽出物、桃仁抽出物、キウイ抽出物、ヒマワリ抽出物、ジュアゼイロ(Zizyphus joazeiro)抽出物、パウダルコ樹皮抽出物、萱草(デイリリー)抽出物または発酵物、ハイビスカスの花抽出物または発酵物、ハゴロモグサ抽出物、チェリモヤ抽出物、マンゴー抽出物、マンゴスチン抽出物、フノリ抽出物、烏龍茶抽出物、紅富貴抽出物、紫蘭抽出物、山椒果皮又は種皮の抽出物または加水分解物、ベニバナ花抽出物、カサブランカ抽出物、甘藷抽出物又はその発酵物、グアバ葉抽出物、ドクダミ抽出物、晩白柚抽出物、アロエ抽出物、イチジク花抽出物、リンゴ抽出物等がある。
次に、製造例、処方例及び試験例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。なお、以下において、部はすべて重量部を、また%はすべて重量%を意味する。
製造例1.クズの根の抽出物の調製
クズの根の粉末1kgにエタノール10Lに加えて加温抽出した。次に、得られた抽出液をろ過、濃縮後、合成吸着剤のカラムに吸着させ、エタノールで溶出することにより、プエラリンを高濃度含む溶液を回収した。さらに再結晶により、プエラリン濃度を高めた濃縮液を回収した。次に、濃縮液を乾燥して、褐色粉末45gを得た。この粉末40gに水とブチレングルコールの混合溶媒960gを加えて撹拌した後、ろ過し、濃褐色透明の抽出物溶液920gを得た(固形分量3.50%)。
製造例2.クズの根の抽出物の調製
製造例1にて用いた抽出溶媒(エタノール)に代えてメタノールを用いるほかは、製造例1と同様の操作により、褐色粉末43.0gを得た。この粉末40gに水とブチレングルコールの混合溶媒960gを加えて撹拌した後、ろ過し、濃褐色透明の抽出物溶液916gを得た(固形分量3.12%)。
製造例3.クズの根の抽出物の調製
製造例1と同様の操作により、褐色透明の抽出物溶液923gを得た。この溶液に、活性炭6.7gを加え、1時間撹拌して溶液をろ過し、褐色透明の抽出物溶液880gを得た(固形分量3.11%)。
処方例1.育毛用ヘアトニック
[成分] 部
l−メントール 0.8
製造例1の抽出物 2.0
1,3−ブチレングリコール 10.0
フェノキシエタノール 0.2
エタノール 20.0
精製水 全量が100部となる量
上記の成分を十分攪拌混合して育毛料を得た。
処方例2.育毛用ヘアトニック
処方例1の成分中、製造例1の抽出物に代えて製造例2の抽出物を用いるほかは処方例1と同様にして育毛用ヘアトニックを得た。
処方例3.育毛用ヘアトニック
処方例1の成分中、製造例1の抽出物に代えて製造例3の抽出物を用いるほかは処方例1と同様にして育毛用ヘアトニックを得た。
処方例4.育毛用ヘアトニック
[成分] 部
グリチルリチン酸ジカリウム 0.1
モノニトログアヤコールナトリウム 0.02
塩酸ピリドキシン 0.03
アデノシン 1.0
製造例1の抽出物 1.0
トリメチルグリシン 0.5
乳酸 0.2
1,3−ブチレングリコール 10.0
フェノキシエタノール 0.2
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.4
L−アルギニン 適量
エタノール 20
精製水 全量が100部となる量
上記の成分を十分攪拌混合して育毛料を得た。
処方例5.育毛用ヘアトニック
処方例4の成分中、製造例1の抽出物に代えて製造例2の抽出物を用いるほかは処方例4と同様にして育毛用ヘアトニックを得た。
処方例6.育毛用ヘアトニック
処方例4の成分中、アデノシンに代えて、ミノキシジルを用いるほかは処方例4と同様にして育毛用ヘアトニックを得た。
処方例7.育毛用ヘアトニック
処方例4の成分中、アデノシンに代えて6−ベンジルアミノプリンを用いるほかは処方例4と同様にして育毛用ヘアトニックを得た。
処方例8.育毛用ヘアトニック
処方例4の成分中、アデノシンに代えてオタネニンジンエキス2.0部を用いるほかは処方例4と同様にして育毛用ヘアトニックを得た。
処方例9.育毛用ヘアトニック
処方例4の成分中、アデノシンに代えてタマサキツヅラフジ根エキス0.3部を用いるほかは処方例4と同様にして育毛用ヘアトニックを得た。
処方例10.ヘアークリーム
[A成分] 部
流動パラフィン 15.0
ワセリン 15.0
サラシミツロウ 2.0
防腐剤 0.1
香料 0.1
[B成分]
製造例1の抽出物 1.0
タケノコ皮エキス 0.3
褐藻エキス 0.3
カルボキシビニルポリマー 0.1
キサンタンガム 0.1
グリセリン 5.0
1、3−ブチレングリコール 2.0
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 3.0
キレート剤 0.1
色素 0.01
精製水 全量が100部となる量
[C成分]
苛性ソーダ 0.05
上記のA成分とB成分をそれぞれ80℃以上に加熱溶解した後、攪拌しながらA成分をB成分に加え、ホモジナイザーを用いて乳化した。これを30℃まで冷却した後、C成分を加えてさらに攪拌混合して乳液を得た。
処方例11.ヘアシャンプー
[A成分] 部
N−ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム 10.0
ポリオキシエチレン(3)アルキルエーテル硫酸ナトリウム 20.0
ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン 10.0
ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 4.0
メチルパラベン 0.1
[B成分]
クエン酸 0.1
製造例1の抽出物 2.0
1,3−ブチレングリコール 2.0
精製水 全量が100部となる量
A成分及びB成分をそれぞれ加温して均一に溶解した後、A成分にB成分を加え、攪拌を続けて室温まで冷却してヘアシャンプーを得た。
処方例12.ヘアシャンプー
処方例11の成分中、製造例1の抽出物に代えて製造例2の抽出物を用いるほかは処方例11と同様にしてヘアシャンプーを得た。
処方例12.ヘアシャンプー
処方例11の成分中、製造例1の抽出物に代えて製造例3の抽出物を用いるほかは処方例11と同様にしてヘアシャンプーを得た。
実施例13.ヘアリンス
[A成分] 部
ポリオキシエチレン(10)硬化ヒマシ油 1.0
塩化ジステアリルジメチルアンモニウム 1.5
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 2.0
2−エチルヘキサン酸グリセリル 1.0
セタノール 3.2
ステアリルアルコール 1.0
メチルパラベン 0.1
[B成分]
製造例1の抽出物 2.0
1,3−ブチレングリコール 5.0
精製水 全量が100部となる量
A成分及びB成分をそれぞれ加温して均一に溶解した後、A成分にB成分を加え、攪拌を続けて室温まで冷却してヘアリンスを得た。
処方例14.ヘアリンス
処方例13の成分中、製造例1の抽出物に代えて製造例2の抽出物を用いるほかは処方例13と同様にしてヘアリンスを得た。
処方例15.ヘアリンス
処方例13の成分中、製造例1の抽出物に代えて製造例3の抽出物を用いるほかは処方例13と同様にしてヘアリンスを得た。
試験例1.プエラリンの定量試験
本発明の製造例1に係る抽出物と、市販のクズの根の抽出物(無水エタノール抽出物の市販品であり、以下、「比較品1」という)のそれぞれ0.1gを70%エタノール水溶液に溶かして試料溶液とした。別にプエラリン標準試薬(東京化成工業株式会社製、純度98%以上)を10mg精密に量りとり、70%エタノール水溶液に溶かして標準溶液とした。試料溶液及び標準溶液を次の条件で液体クロマトグラフィー(Alliance HPLC システム、Waters 製)を用いて分析した。検出は紫外吸光度計(測定波長:254nm)、カラムはCOSMOSIL 5C18MS-II(4.6mm I.D.×250mm、ナカライテスク製)、移動相液には、アセトニトリル:水:酢酸=15:85:0.1の混液と、アセトニトリル:水:酢酸=35:65:0.1の混液を濃度勾配制御し、流速1.0mL/minにて分析した。得られた標準溶液のピークエリア面積と、試料溶液中に検出されたプエラリンのピークエリア面積からプエラリン量を定量した。プエラリン量は、本発明の製造例1に係る抽出物又は比較品1の固形分中の濃度(%)と、固形分全量に対する比(%)で算出した。
試験例1の結果を表1に示す。
[表1]
表1に示すように、本発明の製造例1に係る抽出物はプエラリンを高濃度に含むことが確認された。また、本発明の製造例1に係る抽出物においては、固形分中の総イソフラボン:プエラリンの比が1:0.8であることも確認された。
試験例2.女性ホルモン様作用の評価試験
ヒト乳腺癌細胞MCF−7を10%FBS(チャコールデキストリン処理)含有ダルベッコ変法イーグル最少必須培地を入れた96穴マイクロプレートに4×10個/穴播種し、37℃,5.0%COの条件下に1日間プレ培養した後、本発明の製造例1に係る抽出物(試料溶液)、比較品1をそれぞれ培地に添加した。ここで、試料溶液及び比較品1は、それぞれ培地全量に対して、溶液としての終濃度が0.5%、1.0%の濃度となるように調製した。5日間培養後上清を捨て、PBS(−)で100倍希釈したhoechst33342試薬を100μL/穴添加し、37℃で1時間インキュベートし、DNAを蛍光染色した。その後、蛍光強度(励起:355nm、放射:460nm:蛍光マイクロプレートリーダー(フルオロスキャンアセント、Thermo Fisher Scientific社製))を測定し、DNA量を求めた。試料溶液及び比較品1の代わりに50BGを添加した区に対しても同様の操作を行った区をコントロール(Control)とし、ここに得られた蛍光強度(DNA量)に対する各試料添加区の蛍光強度の相対値を求め、細胞増殖率(%)とした。また、試験系が正常に機能しているかを確認するために、試料溶液の代わりに陽性対照として0.1nMのエストラジオールを添加した場合についても、同様の試験を行った。
試験例2の結果を表2に示す。
[表2]
表2に示すように、本発明の製造例1に係る抽出物は、濃度依存的に格段にすぐれた女性ホルモン様作用を有することが示されたのに対して、比較品1には女性ホルモン様作用が確認されなかった。
試験例3.アンドロゲン結合阻害効果の評価試験
アンドロゲン依存性増殖を示すマウス由来乳がん細胞SC−3を、2%FBS含有イーグル最少必須培地を入れた96穴マイクロプレートに5×10個/穴播種し、37℃,5.0%COの条件下に1日間プレ培養した後、本発明の製造例1に係る抽出物を0.5%、1.0%の濃度(溶液として)となるように添加したHMB培地(HAM培地:イーグル培地=1:1)を使って調製し、細胞培養系の培地と交換した。また、試料と併用して10nMのDHT(ジヒドロテストステロン(高活性型アンドロゲン))を添加した。同条件でさらに3日間培養した。次に、培地を除去し、0.03%のMTTを添加して37℃に1時間保持した後、生成したホルマザンをイソプロパノールで抽出し、マイクロプレートリーダー(Model680、バイオラッド社製)を用いて波長570−630nmでMTT値を測定した。試料溶液に代えて50BGを添加した試料無添加の場合(Control)についても上記と同様の操作を行い、ここに得られたMTT値に対する各試料添加時のMTT値の相対値を求め、SC−3細胞の増殖率(%)とした。また、試験系が正常に機能しているかを確認するために、試料溶液の代わりに陽性対照として0.01mMのシプロテロンアセテートを添加した場合についても、同様の試験を行った。
試験例3の結果を表3に示す。
[表3]
表3に示すように、本発明の製造例1に係る抽出物は、濃度依存的に格段にすぐれたアンドロゲン結合阻害作用を有することが示された。
試験例4.BMP−2合成促進効果の評価試験
ヒト毛乳頭細胞ACI3047を、血清CSC培地を入れた96穴マイクロプレートに1.2×10個/穴播種し、37℃, 5.0%COの条件下に1日間プレ培養した後、本発明の製造例1に係る抽出物を0.5%、1.0%の濃度(溶液として)となるように無血清培地を使って調製し、添加した。同条件でさらに2日間培養した。次に、各培養上清をとり、Human/Mouse/Rat BMP-2 Quantikine ELISA KIT(R&D Systems, Inc.)を用いて、培養上清中のBMP−2の測定を行った。試料溶液に代えて50BGを添加した試料無添加の場合(Control)についても上記と同様の操作を行い、ここに得られたBMP−2量に対する各試料添加時のBMP−2量の相対値を求め、BMP−2合成促進率(%)とした。また、試験系が正常に機能しているかを確認するために、試料溶液の代わりに陽性対照として1nMのエストラジオールを添加した場合についても、同様の試験を行った。
試験例4の結果を表4に示す。
[表4]
表4に示すように、本発明の製造例1に係る抽出物は、濃度依存的に格段にすぐれたBMP−2合成促進作用を有することが示された。
試験例5.脱顆粒抑制効果の評価試験
ヒト好塩基球細胞(KU812-F)を、10%FBS含有RPMI最少必須培地に懸濁して96穴プレートに1×10個ずつ播種し、37℃で24時間培養した。コンフルエントになった細胞をリリーシング緩衝液(releasing buffer) [117mM NaCl,5.4mM KCl,2.0mM CaCl,0.8mM MgSO,5.6mM D-グルコース,25mM HEPES(2-[4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジニル]エタンスルフォン酸),1mg/mL BSA/pH7.7]200μL/ウェル(well)で洗浄した。このウェルに本発明の製造例1に係る抽出物(試料溶液)、及び比較品1を混和したリリーシング緩衝液をそれぞれ添加した。ここで、試料溶液及び比較品1は、それぞれ溶液全体に対して溶液としての最終濃度が0.25%及び0.5%となるようリリーシング緩衝液に混和して調製した。それぞれのウェルにさらに脱顆粒を誘導するため、200μg/mLの化合物48/80(compound48/80)/リリーシング緩衝液100μLを添加して、37℃で1時間インキュベートした。また、試料溶液の代わりに50%1,3−ブチレングリコール水溶液を含むリリーシング緩衝液を添加した試験区を二つ設け、一方の試験区(ブランク)にはリリーシング緩衝液のみを、他方の試験区(コントロール)には上記と同様の脱顆粒用の化合物48/80/リリーシング緩衝液溶液をそれぞれ100μL添加して、同じく37℃で1時間インキュベートした。脱顆粒誘導後、細胞外に遊離したヒスタミン量を測定するために細胞上清100μLを別の96穴マイクロプレートに分取した。ヒスタミン量の測定は次のように行った。すなわち、別プレートに取った各細胞上清100μLに1NのNaOH20μLを添加した。添加後、10mg/mLのo-フタルアルデヒド5μLを添加し4分間室温で反応させた。反応後、3N HCl 10μL加え、蛍光プレートリーダ―(フルオロスキャン アセント、Thermo Labsystems社製)を用いて蛍光強度(励起波長:355nm、蛍光波長:460nm)を測定し、これをヒスタミン量とした。
試験例5の結果を表5に示す。
[表5]
表5に示すように、本発明の製造例1に係る抽出物は、濃度依存的に格段にすぐれた脱顆粒抑制作用を有することが示され、この効果は比較品1と比較して、顕著であった。
試験例6.表皮細胞のヒスタミン放出抑制効果の評価試験
正常ヒト表皮角化細胞を増殖添加剤含有HuMedia-KB2(登録商標)(クラボウ社製)にて1×10個/mLに調製し、24穴マイクロプレートに1mLを播種して、5%炭酸ガス、飽和水蒸気下、37℃で培養した。24時間後、本発明の製造例1に係る抽出物(試料溶液)を含んだ培養液を追添加して培養した。ここで、試料溶液は、培養液全量に対して、溶液としての終濃度が0.5%及び1%となるように調製した。また、50%1,3−ブチレングリコールを含んだ培養液を追添加した試験区をコントロール(control)として設定した。24時間後、UV(30mJ)を照射しさらに24時間培養した。培養後、上清はヒスタミン量を測定するために100μLを96穴マイクロプレートに分取し、細胞に対してはMTT還元法を用いて細胞活性を求めた。ヒスタミン量の測定は次のように行った。すなわち、別プレートに取った各細胞上清100μLに1N NaOH 20μL添加した。添加後、10mg/mLのo-フタルアルデヒド 5μLを添加し4分間室温で反応させた。反応後、3N HCl 10μL加え、蛍光プレートリーダ―(フルオロスキャン アセント、Thermo Labsystems社製)を用いて蛍光強度(励起波長:355nm、蛍光波長:460nm)を測定し、これをヒスタミン量とした。細胞活性の測定は次の様に行った。0.03%のMTTを添加して37℃に1時間保持した後、生成したホルマザンをイソプロパノールで抽出し、その溶液を96穴マイクロプレートに移し、マイクロプレートリーダー(Model 680、バイオラッド社製)を用いて波長570−630nmでMTT値を測定した。得られた数値を用いて、細胞活性当たりのヒスタミン量を求めた。
試験例6の結果を表6に示す。
[表6]
表6に示すように、本発明の製造例1に係る抽出物は、濃度依存的に格段にすぐれた表皮細胞のヒスタミン放出抑制作用を有することが示された。

Claims (1)

  1. プエラリンを有効成分として含有するクズの根の抽出物を配合してなる毛髪化粧料。
JP2014242671A 2014-11-29 2014-11-29 毛髪化粧料 Active JP7032852B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014242671A JP7032852B2 (ja) 2014-11-29 2014-11-29 毛髪化粧料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014242671A JP7032852B2 (ja) 2014-11-29 2014-11-29 毛髪化粧料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016102098A true JP2016102098A (ja) 2016-06-02
JP7032852B2 JP7032852B2 (ja) 2022-03-09

Family

ID=56088311

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014242671A Active JP7032852B2 (ja) 2014-11-29 2014-11-29 毛髪化粧料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7032852B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019182819A (ja) * 2018-04-17 2019-10-24 共栄化学工業株式会社 抗酸化剤、及び化粧料
JP2022060971A (ja) * 2020-10-05 2022-04-15 昌也 片山 抗毛嚢炎用外用組成物

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6416709A (en) * 1987-07-11 1989-01-20 Ichimaru Pharcos Inc Cosmetic containing extract of puerariae radix blended therein
JPH11240823A (ja) * 1998-02-23 1999-09-07 Shiseido Co Ltd 毛乳頭活性化剤
JP2001131026A (ja) * 1999-11-08 2001-05-15 Shiseido Co Ltd 頭皮頭髪用化粧料
JP2002053434A (ja) * 2000-08-08 2002-02-19 Terumi Kato 毛髪処理剤及び、毛髪処理方法
JP2005119996A (ja) * 2003-10-15 2005-05-12 Sato Pharmaceutical Co Ltd 育毛剤
JP2007186457A (ja) * 2006-01-13 2007-07-26 Ichimaru Pharcos Co Ltd トリプターゼ活性阻害剤およびその利用
JP2010150203A (ja) * 2008-12-25 2010-07-08 Lion Corp 育毛剤組成物
JP2012224637A (ja) * 2002-11-19 2012-11-15 Basf Beauty Care Solutions France Sas ホスホリパーゼa2の酵素活性を阻害するのに有効である可能性がある物質の活性の試験方法
US20120329739A1 (en) * 2010-03-04 2012-12-27 Hyoung-Jun Kim Composition for preventing or treating poliosis or vitiligo comprising a pueraria genus plant extract or puerarin

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1164297C (zh) 2001-04-23 2004-09-01 王维林 葛根、葛根黄酮以及葛根素用于制备预防和治疗骨质疏松症的药物的用途
JP6416709B2 (ja) 2015-07-21 2018-10-31 新日鐵住金株式会社 高強度pc鋼線

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6416709A (en) * 1987-07-11 1989-01-20 Ichimaru Pharcos Inc Cosmetic containing extract of puerariae radix blended therein
JPH11240823A (ja) * 1998-02-23 1999-09-07 Shiseido Co Ltd 毛乳頭活性化剤
JP2001131026A (ja) * 1999-11-08 2001-05-15 Shiseido Co Ltd 頭皮頭髪用化粧料
JP2002053434A (ja) * 2000-08-08 2002-02-19 Terumi Kato 毛髪処理剤及び、毛髪処理方法
JP2012224637A (ja) * 2002-11-19 2012-11-15 Basf Beauty Care Solutions France Sas ホスホリパーゼa2の酵素活性を阻害するのに有効である可能性がある物質の活性の試験方法
JP2005119996A (ja) * 2003-10-15 2005-05-12 Sato Pharmaceutical Co Ltd 育毛剤
JP2007186457A (ja) * 2006-01-13 2007-07-26 Ichimaru Pharcos Co Ltd トリプターゼ活性阻害剤およびその利用
JP2010150203A (ja) * 2008-12-25 2010-07-08 Lion Corp 育毛剤組成物
US20120329739A1 (en) * 2010-03-04 2012-12-27 Hyoung-Jun Kim Composition for preventing or treating poliosis or vitiligo comprising a pueraria genus plant extract or puerarin

Non-Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
BABO BOTANICALS, USA: "Conditioner", MINTEL GNPD, JPN6018031373, June 2014 (2014-06-01), pages 2450575, ISSN: 0004025507 *
LOVE LABO, JAPAN: "Shampoo", MINTEL GNPD, JPN6018031371, March 2013 (2013-03-01), pages 2110544, ISSN: 0004025506 *

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019182819A (ja) * 2018-04-17 2019-10-24 共栄化学工業株式会社 抗酸化剤、及び化粧料
JP7257657B2 (ja) 2018-04-17 2023-04-14 共栄化学工業株式会社 抗酸化剤、及び化粧料
JP2022060971A (ja) * 2020-10-05 2022-04-15 昌也 片山 抗毛嚢炎用外用組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP7032852B2 (ja) 2022-03-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6884608B2 (ja) 組成物及び皮膚外用剤
JP4693623B2 (ja) 化粧料
JP6927660B2 (ja) 皮膚外用組成物、及び経口組成物
JP6246578B2 (ja) 皮膚化粧料
JP2019034899A (ja) 皮膚外用組成物
JP4960948B2 (ja) 植物抽出エキスの製造方法及び化粧料
JP5698586B2 (ja) 化粧料
JP6689024B2 (ja) 皮膚外用剤
JP2024056871A (ja) 毛髪化粧料
JP6754166B2 (ja) 化粧料
JP5483928B2 (ja) 化粧料
JP5900915B2 (ja) 美白化粧料
JP6571321B2 (ja) 皮膚外用組成物、及び経口用組成物
JP7032852B2 (ja) 毛髪化粧料
JP2006143670A (ja) 皮膚外用剤
JP2021024805A (ja) 皮膚外用剤
JP2015134737A (ja) 皮膚外用剤
JP6559948B2 (ja) 皮膚ターンオーバー改善剤
JP6375087B2 (ja) 化粧料
JP2016108331A (ja) 化粧料
JP2002114629A (ja) 化粧料
JP2020176064A (ja) 育毛用組成物
JP2019194174A (ja) 皮膚外用剤
JP6114502B2 (ja) 毛髪化粧料
JP2019038790A (ja) 毛髪化粧料

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171121

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180208

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180817

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180904

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181105

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190528

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20200128

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200424

C60 Trial request (containing other claim documents, opposition documents)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60

Effective date: 20200424

C11 Written invitation by the commissioner to file amendments

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C11

Effective date: 20200616

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20200710

C21 Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C21

Effective date: 20200803

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20201002

C211 Notice of termination of reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C211

Effective date: 20201023

C22 Notice of designation (change) of administrative judge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C22

Effective date: 20210202

C13 Notice of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C13

Effective date: 20210727

C28A Non-patent document cited

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C2838

Effective date: 20210727

C22 Notice of designation (change) of administrative judge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C22

Effective date: 20210928

C23 Notice of termination of proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C23

Effective date: 20211130

C03 Trial/appeal decision taken

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C03

Effective date: 20220128

C30A Notification sent

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C3012

Effective date: 20220203

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220225

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7032852

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150