JP2016101859A - 車両のサスペンション - Google Patents

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JP2016101859A JP2014241508A JP2014241508A JP2016101859A JP 2016101859 A JP2016101859 A JP 2016101859A JP 2014241508 A JP2014241508 A JP 2014241508A JP 2014241508 A JP2014241508 A JP 2014241508A JP 2016101859 A JP2016101859 A JP 2016101859A
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Abstract

【課題】車両のサスペンションが左、右サスペンションアーム同士を結合するビームを備えた場合において、車両に安定した旋回が、より確実に得られるようにする。【解決手段】車両のサスペンションは、それぞれ車体2の前後方向に延び、各後端部が車輪4,5を支持して上下に揺動可能となるよう各前端部側が枢支具14により車体2に枢支される左右一対のサスペンションアーム12,13と、左、右アーム12,13に架設されて左、右アーム12,13同士を結合するビーム24とを備える。左、右アーム12,13の各前部をそれぞれ枢支具14により車体2に枢支し、ビーム24の長手方向の各部横断面を、内側空間29が外方に向かって開口する開放断面構造とする。各アーム12,13におけるビーム24の結合部に、ビーム24の横断面における内側空間29形状にほぼ合致する切り欠き30を形成する。【選択図】図1

Description

本発明は、左、右サスペンションアームに架設されてこれら左、右アーム同士を結合するビームを備えた車両のサスペンションに関するものである。
上記車両のサスペンションには、従来、下記特許文献1に示されるものがある。この公報のものによれば、サスペンションは、それぞれ車体の前後方向に延び、その各後端部が車輪を支持して上下に揺動可能となるよう各前端部側が枢支具により車体に枢支される左右一対のサスペンションアームと、これら左、右アームに架設されてこれら左、右アーム同士を結合するビームとを備えている。
上記車両の旋回時には、この車両の自重に対し走行路面から各車輪に与えられる外力(反力)により、上記左、右アームはそれぞれ上記枢支具回りに揺動して上下方向で相対変位する。そして、この相対変位により、これら左、右アームに架設されたビームは、弾性的に捩り変形してこのビームに捩り応力が生じることとされる。これにより、このビームは弾性的に反発して、主にスタビライザとして働くと共にトーションバーとしても働き、この結果、車両に安定した旋回が得られて、車両に所望の操安性が確保されるようになっている。
特開2004−34866号公報
ところで、上記したように、車両の旋回時には、左、右アームの相対変位に伴い、上記ビームが捩り変形してこのビームに捩り応力が生じることとされるが、上記従来の技術では、上記左、右アームに対し、上記ビームの長手方向の各端部が剛結されている。
このため、上記ビームにおける上記左、右アームの近傍部分では、これら各アームに補強されてその剛性が過大になりがちである。よって、その分、前記した車両の旋回時におけるビームの捩り変形が不十分となって、車両に安定した旋回が確実には得られなくなるおそれがある。
本発明は、上記のような事情に注目してなされたもので、本発明の目的は、車両のサスペンションが左、右サスペンションアーム同士を結合するビームを備えた場合において、この車両に安定した旋回が、より確実に得られるようにするすることである。
請求項1の発明は、それぞれ車体2の前後方向に延び、その各後端部が車輪4,5を支持して上下に揺動可能となるよう各前端部側が枢支具14により車体2に枢支される左右一対のサスペンションアーム12,13と、これら左、右アーム12,13に架設されてこれら左、右アーム12,13同士を結合するビーム24とを備えた車両のサスペンションにおいて、
上記左、右アーム12,13の各前部をそれぞれ上記枢支具14により車体2に枢支し、上記ビーム24の長手方向の各部横断面を、その内側空間29が外方に向かって開口する開放断面構造とし、上記各アーム12,13における上記ビーム24の結合部に、このビーム24の横断面における内側空間29形状にほぼ合致する切り欠き30を形成したことを特徴とする車両のサスペンションである。
なお、この項において、上記各用語に付記した符号や図面番号は、本発明の技術的範囲を後述の「実施例」の項や図面の内容に限定解釈するものではない。
本発明による効果は、次の如くである。
請求項1の発明は、それぞれ車体の前後方向に延び、その各後端部が車輪を支持して上下に揺動可能となるよう各前端部側が枢支具により車体に枢支される左右一対のサスペンションアームと、これら左、右アームに架設されてこれら左、右アーム同士を結合するビームとを備えた車両のサスペンションにおいて、
上記左、右アームの各前部をそれぞれ上記枢支具により車体に枢支している。
このため、上記ビームが上記枢支具により補強されることは防止されて、上記ビームの剛性が過大になることは防止される。
また、上記ビームの長手方向の各部横断面を、その内側空間が外方に向かって開口する開放断面構造としている。
このため、上記ビームをパイプ材など剛性長尺材にすることに比べ、上記ビームの捩り剛性は適度に低く抑制できる。
よって、車両の旋回時には上記左、右アームの相対変位に伴って上記ビームは円滑に捩り変形してこのビームに所望の捩り応力が生じることとなり、この結果、車両に安定した旋回が、より確実に得られることとなる。
更に、上記各アームにおける上記ビームの結合部に、このビームの横断面における内側空間形状にほぼ合致する切り欠きを形成している。
このため、上記各アームと上記ビームとの結合部周りの剛性の向上は上記切り欠きの形成により抑制される。よって、車両の旋回時には、上記左、右アームの相対変位に伴い、上記ビームは上記結合部周りの剛性に邪魔されることなく、その長手方向の全体にわたり円滑に捩り変形して、このビームには所望の捩り応力がより確実に生じる。この結果、上記結合部周りに応力集中が生じることは防止されて、この部分の破損が防止されると共に、車両に安定した旋回が更に確実に得られることとなる。
平面図である。 背面図である。 側面図である。 部分斜視図である。 図1のV−V線矢視拡大断面図である。
本発明の車両のサスペンションに関し、車両のサスペンションが左、右サスペンションアーム同士を結合するビームを備えた場合において、この車両に安定した旋回が、より確実に得られるようにするする、という目的を実現するため、本発明を実施するための形態は、次の如くである。
即ち、車両のサスペンションは、それぞれ車体の前後方向に延び、その各後端部が車輪を支持して上下に揺動可能となるよう各前端部側が枢支具により車体に枢支される左右一対のサスペンションアームと、これら左、右アームに架設されてこれら左、右アーム同士を結合するビームとを備える。上記左、右アームの各前部はそれぞれ上記枢支具により車体に枢支される。上記ビームの長手方向の各部横断面は、その内側空間が外方に向かって開口する開放断面構造とされる。上記各アームにおける上記ビームの結合部に、このビームの横断面における内側空間形状にほぼ合致する切り欠きが形成される。
本発明をより詳細に説明するために、その実施例を添付の図に従って説明する。
図において、図中符号1は、自動車で例示される車両であり、矢印Frは、この車両1の進行方向の前方を示している。また、下記する左右とは、上記前方に向かっての車両1の車体2の幅方向をいうものとする。
上記車両1は、車体2と、この車体2の後部にリヤサスペンション3により懸架される左右一対の後車輪4,5とを備えている。そして、これらサスペンション3、各後車輪4,5、および不図示の左右一対の前車輪によって車体2は走行路面6上に支持される。上記車体2、サスペンション3、および左右車輪4,5は、車体2の幅方向の中央を通る車体中心線7を基準として左右対称形とされる。
上記サスペンション3は、それぞれ車体2の前後方向に延び、その各後端部に車輪支持体11により上記各車輪4,5を支持する左右一対のサスペンションアーム12,13と、これら各アーム12,13の各後端部が上記各車輪4,5と共に上下に揺動可能となるよう上記各アーム12,13の各前端部側を車体2に枢支させる枢支具14と、上記左、右アーム12,13に架設されてこれら左、右アーム12,13同士を結合し、車体2の平面視(図1)でX字形状に形成されるクロスメンバ15と、車体2と各アーム12,13の後端部との間に架設され、コイルばねおよび緩衝器で構成される衝撃吸収体16とを備えている。この場合、各アーム12,13の後端部には、それぞれ上記衝撃吸収体16の下端部を締結するための締結孔17が形成される。
上記各アーム12,13の前部12a,13aは、それぞれその長手方向の各部横断面が縦方向に長い長方形をなす金属製の平板材により形成される。また、これら各アーム12,13の前部12a,13aは、車体2の平面視(図1)で、それぞれ車体2の後方に向かうに従い車体2の外側方に向かうよう直線的に延び、車体中心線7に対し傾斜させられる。
上記各アーム12,13の後部12b,13bは、それぞれその長手方向の各部横断面が中空閉断面をなす金属製の剛性材とされる。これら各アーム12,13の後部12b,13bは、車体2の平面視(図1)で、各アーム12,13の前部12a,13aの各後端部から、それぞれ車体2の後方に向かうに従い車体2の外側方に向かうよう車体中心線7に対し傾斜させられる。
上記各枢支具14は、上記各アーム12,13の各後部12b,13bの前端部にそれぞれ溶接により結合され、軸心が縦向きの筒状体19と、この筒状体19の軸心上に位置してこの筒状体19を貫通し、車体2に両端支持される枢支軸20と、上記筒状体19と枢支軸20との間の円環形状空間に充填され、これら19,20に加硫接着されて、これら19,20を互いに弾性的に連結する円環形状のゴムブッシュ21とを有している。これにより、上記左、右アーム12,13の各前部はそれぞれ上記枢支具14により車体2に枢支される。
上記クロスメンバ15は、車体2の幅方向に延び、上記左、右アーム12,13の各前部12a,13aに架設されてこれら各前部12a,13a同士を溶接により結合する板金製の前部ビーム24と、車体2の幅方向に延び、上記左、右アーム12,13の各後部12b,13bに架設されてこれら各後部12b,13b同士を締結により結合する板金製の後部ビーム25と、上記前、後部ビーム24,25のそれぞれ長手方向の中央部を互いに枢支するボールジョイント26とを備えている。
上記前部ビーム24は、車体2の平面視(図1)で、後方に向かって屈曲するくの字形状をなし、上記後部ビーム25は、車体2の平面視(図1)で、前方に向かって屈曲するくの字形状をなしている。上記前、後部ビーム24,25の各屈曲部は、これら前、後部ビーム24,25のそれぞれ長手方向の中央部に位置している。
上記したように、前、後部ビーム24,25はそれぞれ前後逆向きのくの字形状に屈曲され、これら各屈曲部は上記ボールジョイント26により互いに枢支される。そして、上記各部材24,25,26の配置構成により、前記したように、車体2の平面視(図1)で上記クロスメンバ15はX字形状をなし、上記ボールジョイント26は、上記X字形状の交差部を構成している。
上記前部ビーム24の長手方向の各部横断面は、その内側空間29が前外方に向かって開口する開放断面構造とされる。具体的には、上記前部ビーム24の長手方向の各部横断面は、その内側空間29が前方に向かって開口するU字形状とされ、かつ、互いにほぼ同形同大とされる。また、上記前部ビーム24の剪断中心は、この前部ビーム24の後側に位置することとされる。なお、上記前部ビーム24の各部横断面は、コの字、C字、V字、L字など他の形状の開放断面構造であってもよく、その内側空間29は、上方、下方、もしくはこれらの傾斜方向に向かって開口するものであってもよい。
上記各アーム12,13と上記前部ビーム24の長手方向の各端部との結合部では、車体2の幅方向における上記各アーム12,13の前部12a,13aの各内側面に上記前部ビーム24の各端部が突き合わせ溶接される。この場合、上記各アーム12,13の前部12a,13aの上下方向の幅寸法は上記前部ビーム24の上下方向の厚さ寸法よりも十分に大きくされており、これにより、上記各アーム12,13の前部12a,13aに対する上記前部ビーム24の各端部の結合強度が十分に確保される。
また、上記各アーム12,13の前部12a,13aと上記前部ビーム24の各端部との結合部における上記各前部12a,13aには、この前部ビーム24の各端部の横断面における内側空間29の形状にほぼ合致する切り欠き30が形成される。この場合、前部ビーム24の剪断中心は、この前部ビーム24、および切り欠き30のそれぞれ後方近傍部に位置して、上記各アーム12,13の前部12a,13aを貫通している。なお、上記結合部は、上記各アーム12,13の前部12a,13aの各切り欠き30に上記前部ビーム24の各端部、もしくはこれら各端部の長手方向の中途部が内嵌されて溶接により結合されたものであってもよく、上記結合は締結具によるものであってもよい。
上記後部ビーム25の長手方向の各部横断面は、その内側空間が外方に向かって開口する開放断面構造とされる。上記後部ビーム25は、上記クロスメンバ15のX字形状の交差部であるボールジョイント26よりも後方側を構成する左、右後部材33,33を有している。これら各後部材33は、上記交差部であるボールジョイント26側から上記各アーム12,13の後部に向かってそれぞれ直線的に延びる帯形状の長尺板材36と、この長尺板材36に沿って直線的に延び、この長尺板材36の幅方向の一端縁部(後端縁部)からこの長尺板材36の厚さ方向の外方側(上方側)に一体的に突出する他の長尺板材37とを有している。
具体的には、上記各長尺板材36,37の各厚さは互いに同寸法とされる。また、上記後部材33の各部横断面において、上記長尺板材36はほぼ水平に延び、上記他の長尺板材37は縦方向に延び、上記長尺板材36の幅寸法よりも上記他の長尺板材37の幅寸法が大きくされている。これにより、上記後部ビーム25の各後部材33の長手方向の各部横断面は、互いにほぼ同形同大とされ、その内側空間は前上方の外方に向かって開口するL字形状とされる。また、上記後部ビーム25の各後部材33の剪断中心は、これら後部材33の後側に位置することとされる。なお、上記後部ビーム25の各部横断面は、U字、コの字、C字、V字形状であってもよい。
上記ボールジョイント26は、その主体となるボール39と、このボール39にその径方向外方(前方)に向かって一体的に突設される支持アーム40と、上記後部ビーム25の長手方向の中央部にブラケット41を介し支持され、上記ボール39をその中心点42回りに回動自在に内有するソケット43と、上記前部ビーム24の長手方向の中央部に形成された嵌入孔44に嵌入されて溶接により結合され、上記支持アーム40の突出端部を締結具45により着脱可能に固着させる他のブラケット46とを有している。
上記ブラケット41は上記後部ビーム25の外面に溶接W1,W2により接合される。上記ブラケット41は板金製で、上記後部ビーム25の他の長尺板材37にその前方に少し離れて対面する主板41aと、この主板41aの左、右外縁部から前方に向かって一体的に延出する左、右側板41b,41bとを有している。上記主板41aの下端縁部は上記後部ビーム25の長尺板材36の上面に溶接W1により接合され、上記各側板41bの後端縁部は上記後部ビーム25の他の長尺板材37の前面に溶接W2により接合される。これにより、上記後部ビーム25の外面に上記ブラケット41が接合される。
上記の場合、ブラケット41の左、右側板41b,41bは、上記長尺板材36に向かうに従い車体2の幅方向での互いの離間距離が大きくされている。これにより、上記後部ビーム25の長手方向の中央部と上記ブラケット41とにより、車体2の正面視で剛性の大きい台形箱形状体が形成される。
上記ブラケット41の主板41aに上記ソケット43を嵌入させて支持する嵌入孔48が、上記主板41aをバーリング加工することにより形成される。また、上記後部ビーム25の他の長尺板材37に、上記嵌入孔48にソケット43を嵌入させる際のこのソケット43挿通用の挿通孔49が形成される。
上記車両1のサスペンション3の形成作業において、上記クロスメンバ15の組み立て作業をする場合には、まず、上記クロスメンバ15を構成する左、右アーム12,13と前、後部ビーム24,25とをそれぞれ形成すると共に、これら12,13,24,25を互いに結合して枠状中間品を形成する。次に、この枠状中間品において、上記後部ビーム25の各端部側である左、右アーム12,13の各後端部に形成された上記左、右締結孔17,17を基準として、上記後部ビーム25の外面に沿った所望位置に上記ブラケット41を接合する。
次に、上記ブラケット41の嵌入孔48に上記ボールジョイント26のソケット43をボール39と共に嵌入して上記ブラケット41に支持させる。また、この際、上記前部ビーム24に他のブラケット46を介し上記ボールジョイント26の支持アーム40を締結具45により締結する。これにより、上記クロスメンバ15の組み立て作業が終る。
上記車両1の旋回時には、この車両1の自重に対し走行路面6から各車輪4,5に与えられる外力(反力)により、上記左、右アーム12,13はそれぞれ上記枢支具14回りに揺動して上下方向で相対変位する(図2中一点鎖線)。そして、この相対変位により、これら左、右アーム12,13に架設された前、後部ビーム24,25は、上記ボールジョイント26のボール39の中心点42回りで相対回動すると共に、それぞれ弾性的に捩り変形してこれら前、後部ビーム24,25に所望の捩り応力が生じることとされる。これにより、これら前、後部ビーム24,25は弾性的に反発して、主にスタビライザとして働くと共にトーションバーとしても働き、この結果、車両1に安定した旋回が得られて、所望の操安性が確保されるようになっている。
上記の場合、車両1の旋回時の前、後部ビーム24,25は、前記したように各車輪4,5からの外力によりそれぞれ捩り変形するが、この際、この外力による曲げモーメントが上記ボールジョイント26に無用に与えられることを防止し、上記前、後部ビーム24,25の各捩り変形が円滑に達成されるようにするためとして、次のように構成される。
即ち、上記前部ビーム24の左側部と後部ビーム25の右側部の各剪断中心(捩り中心)とは互いに共通の第1仮想直線50上に位置させられる。また、上記前部ビーム24の右側部と後部ビーム25の左側部の各剪断中心(捩り中心)とは互いに共通の第2仮想直線51上に位置させられる。そして、上記第1、第2仮想直線50,51同士の交差点のできるだけ近傍位置(前、後部ビーム24,25の捩り中心部に相当する)に上記ボールジョイント26のボール39の中心点42が位置させられる。また、上記前部ビーム24の第1仮想直線50は、上記枢支具14の枢支軸20における軸心の長手方向の中央部と交差している。
また、上記したように、クロスメンバ15は、前、後部ビーム24,25と、これら24,25のそれぞれその長手方向の中央部同士を枢支するボールジョイント26とを有して、車体2の平面視(図1)で、上記ボールジョイント26を交差部とするX字形状とされている。
ここで、上記車両1の旋回時、上記各アーム12,13には、これら各アーム12,13の後端部に支持された車輪4,5側から車体2の幅方向に向かう外力が与えられ、この外力により大きい曲げモーメントが与えられて、上記各アーム12,13は大きく変形しがちとなる。
しかし、前記したように、左、右アーム12,13に架設された前、後部ビーム24,25は、上記ボールジョイント26を介し車体2の平面視(図1)でX字形状とされるため、上記外力は上記ボールジョイント26を介し前、後部ビーム24,25によりそれぞれその軸方向で支持され、つまり、上記外力は上記前、後部ビーム24,25を介して車体2に強固に支持されることとなり、上記各アーム12,13に大きい曲げモーメントが与えられることは防止される。よって、車両1の旋回時に、上記各アーム12,13が大きく変形することは防止され、これにより、車両1に安定した旋回が得られて、所望の操安性が確保される。
上記構成によれば、上記左、右アーム12,13の各前部をそれぞれ上記枢支具14により車体2に枢支している。
このため、上記前部ビーム24が上記枢支具14により補強されることは防止されて、上記前部ビーム24の剛性が過大になることは防止される。
また、上記前部ビーム24の長手方向の各部横断面を、その内側空間29が外方に向かって開口する開放断面構造としている。
このため、上記前部ビーム24をパイプ材など剛性長尺材にすることに比べ、上記前部ビーム24の捩り剛性は適度に低く抑制できる。
よって、車両1の旋回時には上記左、右アーム12,13の相対変位に伴って上記前部ビーム24は円滑に捩り変形してこの前部ビーム24に所望の捩り応力が生じることとなり、この結果、車両1に安定した旋回が、より確実に得られることとなる。
更に、上記各アーム12,13における上記前部ビーム24の結合部に、この前部ビーム24の横断面における内側空間29形状にほぼ合致する切り欠き30を形成している。
このため、上記各アーム12,13と上記前部ビーム24との結合部周りの剛性の向上は上記切り欠き30の形成により抑制される。よって、車両1の旋回時には、上記左、右アーム12,13の相対変位に伴い、上記前部ビーム24は上記結合部周りの剛性に邪魔されることなく、その長手方向の全体にわたり円滑に捩り変形してこの前部ビーム24には所望の捩り応力がより確実に生じる。この結果、上記結合部周りに応力集中が生じることは防止されて、この部分の破損が防止されると共に、車両1に安定した旋回が更に確実に得られることとなる。
また、上記各アーム12,13における上記前部ビーム24の結合部(前部12a,13a)は、上記各アーム12,13の長手方向での各部横断面が縦方向に長い平板材とされる。
このため、上記各アーム12,13における上記前部ビーム24の結合部(前部12a,13a)の、特に車体2の幅方向での剛性の向上は、より効果的に抑制される。よって、車両1の旋回時に上記左、右アーム12,13の相対変位に伴い上記前部ビーム24が捩り変形するとき、これに連動して上記結合部(前部12a,13a)も円滑に弾性変形することから、この前部ビーム24の捩り変形が十分に達成されて所望の捩り応力がより確実に生じる。この結果、車両1に安定した旋回が、更に確実に得られることとなる。
なお、上記後部ビーム25へのブラケット41の接合は締結具によってもよい。また、上記ボールジョイント26の前、後部ビーム24,25への取り付けは、上記図例とは逆であってもよい。また、上記ボールジョイント26を設けないで、上記クロスメンバ15を前、後部ビーム24,25で構成し、これら両ビーム24,25の交差部を互いに剛結させてもよい。
また、上記左、右アーム12,13への上記前部ビーム24の各端部の結合は、上記各アーム12,13の長手方向の中途部にそれぞれ上記アーム12,13の各前部12a,13aのような形状の支持板を突設し、これら各支持板の突出端側に上記前部ビーム24の各端部を結合すると共に切り欠き30を形成するようにしてもよい。また、上記各アーム12,13と上記前部ビーム24の各端部との結合構造を、上記各アーム12,13と上記後部ビーム25の各端部との結合部に適用してもよい。
1 車両
2 車体
3 サスペンション
4 車輪
5 車輪
6 走行路面
7 車体中心線
11 車輪支持体
12 アーム
12a 前部
12b 後部
13 アーム
13a 前部
13b 後部
14 枢支具
15 クロスメンバ
16 衝撃吸収体
17 締結孔
19 筒状体
20 枢支軸
21 ゴムブッシュ
24 前部ビーム
25 後部ビーム
26 ボールジョイント(交差部)
29 内側空間
30 切り欠き
33 後部材
36 長尺板材
37 長尺板材
39 ボール
40 支持アーム
41 ブラケット
42 中心点
43 ソケット
48 嵌入孔
49 挿通孔
50 第1仮想直線
51 第2仮想直線

Claims (1)

  1. それぞれ車体の前後方向に延び、その各後端部が車輪を支持して上下に揺動可能となるよう各前端部側が枢支具により車体に枢支される左右一対のサスペンションアームと、これら左、右アームに架設されてこれら左、右アーム同士を結合するビームとを備えた車両のサスペンションにおいて、
    上記左、右アームの各前部をそれぞれ上記枢支具により車体に枢支し、上記ビームの長手方向の各部横断面を、その内側空間が外方に向かって開口する開放断面構造とし、上記各アームにおける上記ビームの結合部に、このビームの横断面における内側空間形状にほぼ合致する切り欠きを形成したことを特徴とする車両のサスペンション。
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