JP2016101615A - 建造物表面を診断するロボット装置 - Google Patents

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Yasukazu Ogawa
安一 小川
友哉 佐藤
Tomoya Sato
友哉 佐藤
忠弘 小松
Tadahiro Komatsu
忠弘 小松
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Abstract

【課題】装置本体を自走させることなく、一定範囲の診断を可能にする。【解決手段】 装置本体Aには、移動体Sを設けるとともに、この移動体Sには診断部Dを設けている。上記診断部Dは、移動体Sに保持された状態で往復動可能であり、移動体Sは、診断部Dの移動方向に交差する方向に、装置本体Aと相対移動可能にしている。そして、上記装置本体Aを建造物表面に位置固定した状態で、上記診断部Dが移動する移動幅と、移動体Sが移動する移動幅のそれぞれを一辺とする面積の範囲内で、上記診断部Dが建造物の表面を診断可能にしている。【選択図】 図1

Description

この発明は、建造物における壁、柱などの表面に貼ったタイルの状況などを診断する建造物表面を診断するロボット装置に関する。
この種のロボット装置として、本出願人は、特願2014−067742にかかわる発明を既に提供しているが、この従来の発明を示したのが本願の図7である。
図7に示したロボット装置は、その装置本体aに一対のY軸レール1と一対のX軸レール2とを設けている。また、上記Y軸レール1に沿って装置本体aと相対移動する一対のY方向移動体myと、X軸レール2に沿って装置本体aと相対移動する一対のX方向移動体mxとを設けている。
上記Y軸方向移動体myのそれぞれには一対の吸盤3を設けるとともに、X軸方向移動体mxのそれぞれにも一対の吸盤4を設けている。このようにした吸盤3,4は、真空ポンプ5,6に連通させている。
また、Y軸レール1間にかけ渡し部材7を設け、このかけ渡し部材7に、電磁ソレノイドの鉄心を叩打部材とした診断機構8を上記かけ渡し部材7に対して往復動可能に設けている。
上記のようにしたロボット装置は、所定の壁面に貼られた個々のタイルの位置をXY座標としてあらかじめ記憶させている。
そして、すべての吸盤3,4を図示していない壁面に密着させて真空ポンプ5,6を駆動すると、吸盤3,4内が真空状態になって密着し、装置本体aを壁面に位置固定する。
上記の状態で診断機構8をかけ渡し部材7に沿って移動させ、その移動方向に並んだすべてのタイルを一つずつ叩き、そのときの打音が正常であるかどうかを診断する。
上記のようにして診断機構8の移動方向に並んだすべてのタイルの打音を検出し終わったら、装置本体aをY軸方向にタイル1つ分だけ移動する。このときには、X軸方向移動体mxの吸盤4の真空状態を維持するとともに、真空破壊弁9を動作させてY軸方向移動体myの吸盤3の真空を破壊する。吸盤3の真空を破壊したら、Y軸方向移動体myを、上記のようにタイル1つ分だけY軸方向に相対移動し、再び吸盤3を真空状態に保ってそれを壁面に吸着させる。
上記のようにしてY軸方向移動体myを移動させたら、今度はX軸方向移動体mxに設けた真空破壊弁10を動作させて吸盤4の真空を破壊するとともに、装置本体aをY軸方向移動体myに対して上記タイル1つ分だけ移動させる。言い換えると、装置本体aとY軸方向移動体myとの相対位置を図示の原位置に復帰させる。
装置本体aを原位置に復帰させたら、X軸方向移動体mxに設けた吸盤4を真空にして壁面に吸着させる。
上記のようにして装置本体aをタイル1つ分だけ移動させたら、再び診断機構8を移動して、その行のすべてのタイルについてその打音を検出する。
つまり、この従来のロボット装置は、壁面に対して装置本体aを自走させながら壁面のタイルを診断するようにしている。
特開2012−224326号公報
上記のような従来のロボット装置は、その装置本体aを、診断を必要とする面積のY軸方向あるいはX軸方向のいずれかの方向に自走させなければその建造物表面を診断できない。しかし、装置本体aを自走させるためには、例えば、4つの吸盤3,4を真空状態に保つタイミングを制御したり、あるいはY軸方向移動体myやX軸方向移動体mxの移動タイミングを制御したりしなければならないので、その連係を保つ機構や制御機構が複雑にならざるを得ず、その分、装置全体のコストがかさむという問題があった。
また、建造物表面の1行分のタイル列を診断するたびに、装置本体aをその1行分移動させるので、複数のタイル列を診断にするためには、そのタイル列分だけ装置本体aを移動させなければならない。しかし、1行分のタイル列とはいえ、装置本体aを移動させるためには、吸盤3,4の真空状態を保つタイミングや、両軸方向移動体my、mxを移動させるタイミングを制御しなければならないので、装置本体aの移動速度がどうしても制限されてしまう。装置本体aの移動速度が制限されれば、その分、診断速度も遅くなるという問題もあった。
この発明の目的は、装置本体を建造物表面に位置固定した状態で、所定の範囲を診断できるようにしてコストを低減するとともに、診断速度を上げることができる建造物表面を診断するロボット装置を提供することである。
第1の発明は、装置本体に、建造物表面に対して位置を固定的に保つ位置固定機構を設けた建造物表面を診断するロボット装置に関する。
このロボット装置の装置本体には、移動体を設けるとともに、この移動体には診断部を設けている。上記診断部は、移動体に保持された状態で往復動可能であり、移動体は、診断部の移動方向に交差する方向に、装置本体と相対移動可能にしている。
そして、上記装置本体を建造物表面に位置固定した状態で、上記診断部が移動する移動幅と、移動体が移動する移動幅のそれぞれを一辺とする面積の範囲内で、上記診断部が建造物の表面を診断可能にしている。
なお、上記診断部としては、例えば周方向に一定間隔を保って突部を設けた球体を用いてもよい。この場合には、球体を建造物表面に転がしたときの音を検出して診断することになる。また、電磁ソレノイドの鉄心で建造物表面を叩いてそのときの打音を検出して診断したり、建造物表面に超音波を照射してその反射信号で診断したり、さらには、カメラなど光学的機器を用いて、その表面の異常を検出して診断したりしてもよい。また、上記各構造を複合的に組み合わせたものを用いてもよい。
第2の発明は、上記移動体が、上記診断部の往復動作をガイドするガイド部材と、
このガイド部材を保持するとともに上記装置本体に移動可能に設けた支持部材とからなる。そして、上記装置本体には、上記診断部を往復動させる第1の移動機構と上記移動体を移動させる第2の移動機構とを備えている。
第3の発明は、上記移動体が、装置本体に対してその外方に突出したり、装置本体側に戻ったりする構成にしている。
第4の発明は、上記位置固定機構が、建造物表面に吸着する吸盤と、上記吸盤を保持するとともに装置本体に対して移動可能に設けた吸盤保持体と、上記吸盤保持体を建造物表面に向かって移動させたり、建造物表面から離れる方向に移動させたりする駆動機構と、この駆動機構を制御する制御回路とを備えている。
そして、上記制御回路は、上記駆動機構を制御して吸盤を建造物表面に押し付けて吸着させる第1のステップと、上記第1のステップで吸盤を建造物表面に吸着させた後、再び上記駆動機構を制御して、上記診断部と建造物表面との間隔を、上記診断部の機能や性能によってあらかじめ決められた診断適性距離に保つ第2のステップとを実行する。
上記診断適性距離は診断部の機能や性能に応じて異なる。例えば、球体を建造物表面に転がす場合には、球体が建造物表面にある程度圧接するのが理想的なので、診断適性距離は球体を圧接できる距離になる。電磁ソレノイドの鉄心を建造物表面に当てて打音を検出するときには、鉄心がフルストロークする少し手前で建造物表面に当たるようにしなければならないので、そのフルストローク位置よりも手前の距離が診断適性距離になる。また、超音波を用いる場合にはその反射波をとらえるのに最適な距離が診断適性距離となる。さらに、光学機器を用いる場合には、その光学的機器の焦点距離が診断適性距離になる。
第5の発明は、上記装置本体に、上記診断部の往復動方向と平行な側面、及び上記診断部の往復動方向に直交する側面に、ウインチ等の巻揚げ機から垂らしたワイヤを引っ掛けるための連結部を設けている。
第1の発明のロボット装置によれば、建造物表面に対して装置本体の位置を固定した状態で、上記診断部が移動する移動幅と、移動体が移動する移動幅のそれぞれを一辺とする面積の範囲内の診断が可能になるので、この面積の範囲内の診断であれば、装置本体を移動させる必要がない。
特に、建造物表面の異常箇所を目視によって検討をつけ、その検討をつけた箇所と、上記診断部及び移動体のそれぞれの移動幅によって区画される面積範囲とが対応する位置に装置本体を位置固定すれば、装置本体を自走させなくても、上記異常箇所を的確に診断できる。
このように装置本体を移動させなくてもよいので、装置本体にはそれを自走させるための複雑な機構が不要になり、その分、装置全体の大幅なコストダウンを実現できる。
また、所定の範囲内であれば、診断位置を変えるたびに装置本体を移動しなくてもよいので、その所定の範囲を診断する診断時間を大幅に短縮できる。そして、上記のように建造物表面の異常箇所を目視によって特定し、その特定した箇所に、ウインチ等を利用して装置本体を移動させて当該箇所に位置固定すれば、装置本体の移動時間も短縮できる。
第2の発明のロボット装置によれば、第1の移動機構及び第2の移動機構を制御することによって、診断部と移動体とのそれぞれを互いに交差する方向に移動させることができる。
第3のロボット装置によれば、診断部を常に装置本体の外方に位置させることができるので、その診断部を目的の箇所に合わせやすくなる。
第4の発明によれば、診断部を建造物表面に対して常に適正位置に保つことができる。
第5の発明によれば、移動体の移動方向を、目的に応じて、装置本体の吊り下げ方向にしたり、あるいはその吊り下げ方向に直交する方向にしたりできる。特に、移動体の移動方向を装置本体の吊り下げ方向に直交させたときには、例えば、出窓などの下も診断することが可能になる。
装置本体及び移動体とを示した斜視図である。 装置本体と吸盤保持体とを少し離した状態の側面図でである。 診断部を保持したガイド部材の側面図である。 診断部の斜視図である。 ガイド部材に連結する移動機構の斜視図である。 図5の移動機構の拡大断面図である。 従来のロボット装置の平面図である。
図1に示した装置本体Aは、平行にした一対の第1フレーム部材11と、このフレーム部材11と直交する一対の第2フレーム部材12とから構成される。
そして、上記第1フレーム部材11のそれぞれには位置固定機構Pを固定している。これら位置固定機構Pのそれぞれに支持プレート13を設けるとともに、これら支持プレート13に、装置本体Aの位置を固定するために必要な各種の部品を設けている。
すなわち、上記各支持プレート13の中央には、図2からも明らかなように軸受14を設け、この軸受14でスクリューシャフト15を回転自在に支持するとともに、このスクリューシャフト15は、上記支持プレート13を貫通するとともに、その貫通させたスクリューシャフト15に吸盤保持体16を連結している。また、上記支持プレート13のそれぞれには、軸受17(図2参照)で軸方向移動可能に支持された4本のガイドシャフト18を設けるとともに、これら各ガイドシャフト18は上記支持プレート13を貫通して、その貫通端を上記吸盤保持体16に固定している。
したがって、上記スクリューシャフト15が回転すれば、それにともなって吸盤保持体16が、支持プレート13から離れたり近づいたりする。
上記スクリューシャフト15には従動ギア19を固定するとともに、この従動ギア19を、電動モータmと一体回転する駆動ギア20にかみ合わせている。したがって、電動モータmが駆動すれば、上記のように吸盤保持体16が相対移動することになる。
なお、上記電動モータm、駆動ギア20、従動ギア19及びスクリューシャフト15によって、吸盤保持体16を移動させる駆動機構を構成するものである。
また、上記吸盤保持体16のそれぞれには一対の吸盤21を設けているが、この吸盤21は吸盤保持体16と一体的に移動して、建造物表面に押し付けられたり、あるいはその建造物表面から離されたりする。
さらに、支持プレート13には真空ポンプ22を設けるとともに、この真空ポンプ22は電磁弁23及び図示していない配管を介して吸盤21に接続されている。
なお、上記電磁弁23は三方弁であり、吸盤21を、真空ポンプ22に接続したり大気に開放したりするものである。
また、図中符号24,25は、吸盤保持体16の位置を検出するセンサーで、4本あるガイドシャフトのうち、所定のガイドシャフト18の移動位置すなわち吸盤保持体16の移動位置を検出するものである。つまり、図2において上方に位置するセンサー24が吸盤保持体16の原位置を検出し、下方に位置するセンサー25が、後で説明する診断部Dの診断適正距離を検出するものである。
そして、装置本体Aを建造物表面に位置固定するときには、図示していないウインチ等の巻揚げ機に設けたフックを、装置本体Aの一方の第2フレーム部材12に設けた連結部26(図1参照)に引っ掛け、装置本体Aを建造物表面にほぼ平行にして吊るす。この状態から、電磁弁23を介して真空ポンプ22を吸盤21に連通するとともに、当該真空ポンプ22を駆動する。このようにして真空ポンプ22を駆動しながら、電動モータmを駆動してガイドシャフト18に設けたストッパー18aが軸受17に突き当たるまでスクリューシャフト15を回転させる。ガイドシャフト18のストッパー18aが軸受17に突き当たれば、真空ポンプ22で吸引されている吸盤21が建造物表面に密着することになる。
上記のように吸盤21が建造物表面に吸着したら、吸盤21内の真空度によって反応する図示していない吸着センサーが作動するとともに、この吸着センサーの作動によって電動モータmを逆転させる。吸盤21が建造物表面に吸着している状態で、電動モータmを逆転させ、ガイドシャフト18のストッパー18aをセンサー25の位置に到達させるが、このときが上記した診断部Dの診断適正距離になるようにしている。
上記のようにした装置本体Aの一対の第1フレーム部材11であって、図1における下面には、図示していないレールを沿わせて固定し、このレールにスライダー27(図1参照)を摺動自在に懸架している。これらスライダー27には丸棒からなる支持部材28の一端を固定するとともに、これら支持部材28を、軸受プレート29を通って外方に突出させている。ただし、上記軸受プレート29は、図1において、一方の第2フレーム部材12と第1フレーム部材11との交差部分にわずかに見えるだけである。
上記のようにした両支持部材28の先端にはガイド部材Gを掛け渡し、これら支持部材28及びガイド部材Gによって移動体Sを構成している。
なお、上記スライダー27は、両第1フレーム部材11に設けた上記レールに懸架されているが、図面では図1において下側に位置する第1フレーム部材11のレールに懸架したスライダーしか示されていない。
上記のように支持部材28の先端間に支持されたガイド部材Gは、このガイド部材Gが上記軸受プレート29に突き当たった位置から、スライダー27が軸受プレート29に突き当たるまでの範囲で、上記レール方向に移動可能にしている。
そして、上記ガイド部材Gには、診断部Dを、そのガイド部材Gに沿って往復動可能に設けている。すなわち、診断部Dは、図4に示すように、支持プレート30の一方の面に設けたスライダー31を、上記ガイド部材Gの側面に形成したレール32(図3参照)に摺動自在にはめ込んで、上記のように往復動可能にしている。
また、上記ガイド部材Gの両端部にはプーリー33,34を設けるとともに、これらプーリー33,34にタイミングベルト35を平行掛けにしている。そして、上記プーリー33,34の一方のプーリー33にパルスモータ36を連係し、このパルスモータ36の回転に応じて上記タイミングベルト35が走行するようにしている。
さらに、上記診断部Dの支持プレート30であって、上記スライダー31とは反対側面にベルト挟持部37を設け、図4に示すように、このベルト挟持部37で平行掛けにしたタイミングベルト35の一方の側を挟持している。
したがって、パルスモータ36を回転して、タイミングベルト35を走行させれば、診断部Dが上記レール32に沿って移動することになる。
そして、上記パルスモータ36及びタイミングベルト35が、この発明の第1の移動機構を構成することになる。
また、上記診断部Dは、支持プレート30であって、上記ベルト挟持部37を設けた側に一対のプレート部材38を所定の間隔を保って設けるとともに、このプレート部材38間に、検出音発生部材39を回動自在に設けている。
上記検出音発生部材39は、支持棒39aの先端に球体39bを回転自在に設けるとともに、この球体39bの周方向に一定間隔を保って突部39cを設け、球体39bを建造物表面に転がしたときに音が出るようにしている。
なお、上記支持棒39aには図示していないスプリングのばね力を作用させ、上記球体39bに対して、建造物表面を押し付ける方向の力が作用するようにしている。
上記のようにしたプレート部材38の一方の側には、上記球体39bが転がったときの音を拾うマイクロホン40を設け、プレート部材38の他方の側にはカメラ41を設けている。
そして、これらマイクロホン40及びカメラ41は、装置本体Aとは別に設けた記憶部に接続され、それらの音及び映像がこの記憶部に記憶されるようにしている。
なお、マイクロホン40及びカメラ41のそれぞれは、図4にのみ示し、他の図においてはこれらマイクロホン40及びカメラ41を省略している。
また、符号42は支持プレート30に設けた位置検出片で、図3に示すようにガイド部材Gに設けた3つの位置センサー43によってこの位置検出片42の位置が検出されるようにしている。上記位置センサー43の一つはガイド部材Gのほぼ中央に設け、他の2つはガイド部材Gの両端に設けている。したがって、診断部Dがガイド部材Gの両端に達したときには、上記位置センサー43がその位置を検出してパルスモータ36を逆転させることができる。
一方、上記第2フレーム部材12間には、それら第2フレーム部材12に直交する支持フレーム44を固定し、この支持フレーム44の下側に図6に示すレール45を設けている。このレール45にはスライダー46を摺動自在に懸架するとともに、このスライダー46にはスライドシャフト47の一端を固定している。そして、このスライドシャフト47の他端は、支持フレーム44に固定した軸受部材48を通って、固定部材49に固定している。
上記のようにしたスライダー46及び固定部材49であって、図6における下面にはラック支持部材50を固定している。言い換えると、スライダー46と固定部材49との間にラック支持部材50を掛け渡すようにして、ラック支持部材50の両端をスライダー46と固定部材49とに固定するとともに、このラック支持部材50の先端をガイド部材Gに固定している。さらに、上記ラック支持部材50の側面にはラック51を固定している。
また、上記装置本体Aの第2フレーム部材12には支持プレート52を固定しているが、この支持プレート52にパルスモータ53を固定するとともに、このパルスモータ53の回転軸には、上記ラック51にかみ合うピニオン54を固定している。
したがって、パルスモータ53が駆動すれば、その駆動力がラック51を介してラック支持部材50に伝わり、ラック支持部材50をレール45に沿って往復動させる。
なお、上記ラック51、パルスモータ53及びピニオン54でこの発明の第2の移動機構を構成するものである。
上記のようにパルスモータ53を回転してピニオン54を回転すれば、ラック51とともにラック支持体50が移動するのでこのラック支持体50に連結した移動体Sも支持部材28の軸方向に移動する。このように移動体Sが支持部材28の軸方向に移動すれば、診断部Dも移動体Sとともに移動するので、支持部材28の軸方向に移動する移動体Sの移動方向と、この支持部材28に直交するガイド部材Gに沿って移動する診断部Dの移動方向とは、互いに直交することになる。
上記のように移動体Sの移動方向と診断部Dの移動方向とが交差するので、上記診断部Dが移動する移動幅を一辺とし、移動体Sが移動する移動幅を他の一辺とする四角形が検査可能範囲となる。
なお、上記のようにした装置本体Aには図示していない制御回路を搭載し、この制御回路には各部材の動作のシーケンスが記憶されている。
また、上記移動体Sと診断部Dとの移動方向は、それらが交差していれば、厳密な意味で直交させる必要はない。
次に、このシーケンスにしたがった動作を説明する。
先ず、診断を必要とする建造物に設置したウインチ等の巻揚げ機のフックを連結部26に引っ掛けて装置本体Aを吊り下げる。そして、建造物表面に対して、目視によって異常箇所の検討をつけ、その検討をつけた箇所と、上記診断部D及び移動体Sのそれぞれの移動幅によって区画される面積範囲とを対応させるととも装置本体Aの吸盤21を建造物表面にほぼ平行に位置させる。
上記の状態を保ったら、上記制御回路がシーケンス制御をスタートする。すなわち、電磁弁23を介して真空ポンプ22と吸盤21とを連通させて、真空ポンプ22を駆動する。これと同時に電動モータmを駆動して、ガイドシャフト18のストッパー18aが軸受17に突き当たるまでスクリューシャフト15を回転させる。このようにしてガイドシャフト18のストッパー18aが軸受17に突き当たれば、吸盤保持体16に保持された吸盤21が建造物表面に向かって移動し、吸盤21が建造物表面に密着する。
吸盤21が建造物表面に密着すれば、真空ポンプ22の吸引力によって、装置本体Aが当該位置に固定される。このように吸盤21が建造物表面に吸着して装置本体Aが位置固定されたら、上記図示していない吸着センサーが作動して電動モータmを逆転し、ガイドシャフト18のストッパー18aをセンサー25の位置に到達させるまで吸盤保持体16を引き付け、装置本体Aを建造物表面に近づける。そして、このセンサー25の位置が診断部Dの診断適正距離となる。
この診断部Dが診断適正距離に保たれれば、診断部Dの球体39bが、上記したスプリングのばね力の作用で建造物表面に圧接するとともに、マイクロホン40の最適位置とカメラ41の焦点とが定まる。
診断部Dの診断最適距離が定められたら、パルスモータ36を駆動して診断部Dをガイド部材Gに沿って移動させる。このように診断部Dが診断最適距離を保ってガイド部材Gに沿って移動すれば、球体39bが建造物表面上を転がるとともに、その突部39cを乗り越えるたびに転がり音を発生する。
このときの転がり音をマイクロホン40で拾うとともに、所定の間隔で建造物表面の状況をカメラ41に納め、これら音及び映像信号を図示していない記憶部に記憶させる。
上記のようにして診断部Dが所定の移動幅を移動したら、パルスモータ53を駆動して移動体Sを構成するガイド部材Gを所定の距離分だけ移動させる。
移動体Sを構成するガイド部材Gが所定の距離分移動したら、今度は、パルスモータ36を逆転させ、診断部Dを上記と反対方向に移動させる。
このように移動体Sを所定の距離分移動させてから、診断部Dをガイド部材Gに沿って移動させる動作を繰り返すことによって、移動体Sと診断部Dとの移動幅によって決まる面積範囲の診断を完了させることができる。
なお、図示していない上記制御回路には簡易診断部を設けるとともに、装置本体Aに図示していない異常情報表示ランプを設けている。そして、簡易診断部には、上記転がり音の高低に応じて簡易な異常検出機能を持たせている。
上記のようにした簡易診断部が、診断過程で異常を検出したときには、上記異常情報表示ランプを点灯して、地上におけるオペレータ等に異常を知らせるようにしている。
上記のようにして所定の面積範囲の診断が完了したら、電磁弁23を動作させて吸盤21を大気に開放し、吸盤21の吸引力をゼロにするとともに、電動モータmを駆動して、上記ガイドシャフト18のストッパー18aがセンサー24の位置に到達するまで吸盤保持体16を引き上げる。そして、センサー14がストッパー18aを感知した時点で、電動モータmを停止し、上記面積範囲の診断動作を終了させる。
なお、上記実施形態では、装置本体Aに対して移動体Sを外方に突出させるようにしたが、例えば、上記第1支持フレーム11間にガイド部材Gを掛け渡すとともに、このガイド部材Gを第1支持フレーム11に対して移動可能にしてもよい。この場合には、ガイド部材Gが単体で移動体を構成することになる。
また、第1フレーム部材11にも、上記連結部26とは別の一対の連結部55を固定しているが、この連結部55は、上記連結部26とはその位相を90度ずらしている。
したがって、この連結部55に巻揚げ機のフックを引っ掛けて装置本体Aを吊り下げれば、その吊り下げ方向に対して、移動体Aの移動方向が直交することになる。このように吊り下げ方向に対して移動体Aの移動方向を直交させることによって、例えば、上記吊り下げ方向上方から見て影になる出窓などの下側も診断することができるようになる。
例えば、タイルを貼った壁面のタイルの損傷状況を診断するロボット装置として最適である。
A 装置本体、P 位置固定機構、16 吸盤保持体、21 吸盤、26 連結部、28 支持部材、G ガイド部材、D 診断部、S 移動体、55 連結部

Claims (5)

  1. 装置本体に、建造物表面に対して位置を固定的に保つ位置固定機構を設けた建造物表面を診断するロボット装置であって、
    上記装置本体には、
    往復動して建造物表面の正常あるいは異常を診断する診断部と、
    上記診断部を往復動可能に保持するとともに、診断部の移動方向に交差する方向に、装置本体と相対移動可能した移動体とを備え、
    上記装置本体を建造物表面に位置固定した状態で、上記診断部が移動する移動幅と、移動体が移動する移動幅のそれぞれを一辺とする面積の範囲内で、上記診断部が建造物の表面を診断可能にした建造物表面を診断するロボット装置。
  2. 上記移動体は、
    上記診断部の往復動をガイドするガイド部材と、
    このガイド部材を保持するとともに、上記装置本体に移動可能に設けた支持部材とからなり、
    上記装置本体には、
    上記診断部を往復動させる第1の移動機構と
    上記移動体を移動させる第2の移動機構と、
    を備えた請求項1に記載された建造物表面を診断するロボット装置。
  3. 上記移動体は、装置本体に対してその外方に突出したり、装置本体側に戻ったりする構成にした請求項1又は2に記載された建造物表面を診断するロボット装置。
  4. 上記位置固定機構は、
    建造物表面に吸着する吸盤と、
    上記吸盤を保持するとともに装置本体に対して移動可能に設けた吸盤保持体と、
    上記吸盤保持体を建造物表面に向かって移動させたり、建造物表面から離れる方向に移動させたりする駆動機構と、
    この駆動機構を制御する制御回路とを備え、
    上記制御回路は、
    上記駆動機構を制御して吸盤を建造物表面に押し付けて吸着させる第1のステップと、
    上記第1のステップで吸盤を建造物表面に吸着させた後、再び上記駆動機構を制御して、上記診断部と建造物表面との間隔を、上記診断部の機能や性能によってあらかじめ決められた診断適性距離に保つ第2のステップとを実行する請求項1〜3のいずれか1に記載された建造物表面を診断するロボット装置。
  5. 上記装置本体には、
    上記診断部の往復動方向と平行な側面、及び上記診断部の往復動方向に直交する側面に、ウインチ等の巻揚げ機から垂らしたワイヤを引っ掛けるための連結部を設けた請求項1〜4のいずれかに記載された建造物表面を診断するロボット装置。
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