JP2016101001A - 回転電機のステータおよび電動圧縮機 - Google Patents

回転電機のステータおよび電動圧縮機 Download PDF

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Abstract

【課題】レーシングを実施する部位を少なくした場合であっても、コイルの絶縁を確保できなくなるといった不具合を招くことを抑制可能な回転電機のステータを得る。【解決手段】レーシング糸80は、空間部S(S2)に挿入されてコイルエンド24に巻回されることにより形成された縫い始め部82と、縫い始め部82が形成された空間部S(S2)とは異なる空間部S(S4)に挿入されてコイルエンド24に巻回されることにより形成された縫い終わり部84とを有する。クラスタブロック90の少なくとも一部分は、コイルエンド24の径方向の外側に位置する外周部分24Eのうち、周方向における縫い始め部82と縫い終わり部84との間であって且つレーシング糸80が巻き付けられていない部分PPに対向するように配置される。【選択図】図6

Description

本発明は、コイルがステータコアに波巻で組みつけられた回転電機のステータと、そのような回転電機のステータを備える電動圧縮機とに関する。
下記の特許文献1〜3に開示されているように、ステータのコイルエンドにレーシング糸を巻き付けることで、コイルエンドの形状を保持する技術が知られている。
特開2009−148002号公報 特開2005−080361号公報 特公平06−022379号公報
レーシングを実施する部位を少なくした場合には、コイルエンドの形状を保持することが難しくなる。コイルエンドの一部がゆるんでしまったりほどけてしまったりした場合には、コイルの絶縁(コイルとハウジングとの間の空間絶縁距離)を確保できなくなるといった不具合を招くこともあり得る。
本発明は、レーシングを実施する部位を少なくした場合であっても、コイルの絶縁を確保できなくなるといった不具合を招くことを抑制可能な回転電機のステータ、およびそのような回転電機のステータを備える電動圧縮機を提供することを目的とする。
回転電機のステータは、円筒状のヨーク部と、上記ヨーク部から上記ヨーク部の径方向の内側に向けて突出する複数のティース部とを含み、隣り合う上記ティース部の間に上記ヨーク部の軸方向に沿って延びるスロットが形成されたステータコアと、コイルエンドを有し、上記コイルエンドが上記ステータコアの端部から突出するように上記ティース部に装着された三相コイルと、上記三相コイルに含まれる各相のコイル同士の間に設けられた絶縁シートと、上記コイルエンドと複数の上記ティース部との間において上記ヨーク部の周方向に間隔を隔てて形成された複数の空間部に挿入されるとともに、上記コイルエンドに巻き付けられたレーシング糸と、接続端子を内包し、上記コイルエンドから引き出されたリード線に上記接続端子が電気接続されるクラスタブロックと、を備え、上記レーシング糸は、上記空間部に挿入されて上記コイルエンドに巻回されることにより形成された縫い始め部と、上記縫い始め部が形成された上記空間部とは異なる上記空間部に挿入されて上記コイルエンドに巻回されることにより形成された縫い終わり部とを有しており、上記クラスタブロックの少なくとも一部分は、上記コイルエンドの上記径方向の外側に位置する外周部分のうち、上記周方向における上記縫い始め部と上記縫い終わり部との間であって且つ上記レーシング糸が巻き付けられていない部分に対向するように配置されている。
好ましくは、上記コイルエンドのうちの上記径方向の外側に位置する外周部分は、上記絶縁シートにより覆われている被覆部と、上記絶縁シートにより覆われていない露出部とを含み、上記クラスタブロックの少なくとも上記一部分は、上記露出部に対向するように配置されている。
好ましくは、上記クラスタブロックは、上記縫い始め部に対向するように配置されている。
好ましくは、上記クラスタブロックは、上記コイルエンドの上記径方向の外側に位置する外周部分のうち、上記レーシング糸が巻き付けられている部分には対向しないように配置されている。
好ましくは、上記クラスタブロックは、本体部と、上記本体部から突出し、上記空間部に挿入される挿入突片とを含む。
好ましくは、上記挿入突片は、上記レーシング糸が挿入されていない上記空間部に挿入されている。
好ましくは、上記ステータコアは、複数の電磁鋼板が積層されて構成され、上記ヨーク部は、上記軸方向の端面と、上記軸方向の端面から上記軸方向に突出するかしめ部とを有し、上記かしめ部は、上記周方向において上記空間部と同じ位置に形成されている。
好ましくは、上記レーシング糸は、上記周方向において上記かしめ部が形成されていない部分に対応する上記空間部に挿入されている。
電動圧縮機は、上記の回転電機のステータを備える。
クラスタブロックの少なくとも一部分は、コイルエンドにおける巻き始め部と巻き終わり部分との間の部分に対する保持機能を発揮する。巻き始め部と巻き終わり部分との間の部分においてコイルエンドがゆるんでしまったりほどけてしまったりすることは、クラスタブロックの存在により抑制される。
電動圧縮機を示す断面図である。 ステータコアを示す斜視図である。 ステータコアのティース部付近を拡大して示す断面図である。 ステータコアの径方向外側から見たコイルを模式的に示す側面図である。 コイルエンド、レーシング糸およびクラスタブロックを示す平面図である。 コイルエンド、レーシング糸およびクラスタブロックを模式的に示す平面図である。 リード線およびクラスタブロックを示す正面図である。 変形例1におけるコイルエンドおよびクラスタブロックを示す平面図である。 変形例2におけるコイルエンドおよびクラスタブロックを示す平面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
(電動圧縮機110)
図1は、電動圧縮機110を示す断面図である。電動圧縮機110は、ハウジング113、圧縮部115、電動モータ1、インバータユニット140およびインバータカバー144を備える。ハウジング113は、吸入ハウジング112および吐出ハウジング111を含む。ハウジング113およびインバータカバー144は、電動圧縮機110の外郭を構成する。圧縮部115および電動モータ1は、吸入ハウジング112内に収容される。
電動モータ1(回転電機)は、ロータ3およびステータ4(回転電機のステータ)を備える。ロータ3は回転軸2に固定される。ステータ4は、ステータコア10および三相コイル20を含む。三相コイル20は、ステータコア10のティース部(後述する)に装着される。インバータユニット140によって制御された電力は、後述するクラスタブロック90(接続端子96)およびリード線98を通して電動モータ1(三相コイル20)に供給される。ロータ3および回転軸2が回転することにより、圧縮部115は作動する。
(ステータコア10)
図2は、ステータコア10を示す斜視図である。ステータコア10は、円筒状の外形を有する。ステータコア10の両端には、軸方向端部11a,11bがそれぞれ形成される。ステータコア10は、円筒状のヨーク部12と、複数のティース部16とを含む。ヨーク部12は、ステータコア10の外周部分を構成する。ティース部16は、ヨーク部12からヨーク部12の径方向の内側に向けて突出している。
複数のティース部16は、ヨーク部12の周方向に間隔を隔てて設けられている。本実施の形態のティース部16は、直方体状の形状を有しており、ティース部16の長手方向は、ヨーク部12の軸方向(ステータコア10の軸方向)に沿って延びている。なお、ティース部16の形状は、直方体状に限られるものではなく、どのような形状であっても構わない。ティース部16は、ステータコア10の軸方向と交わる方向に延びる2面を有している。以下、当該2面のうち、ステータコア10の軸方向端部11a側の面を一方端面と言い、ステータコア10の軸方向端部11b側の面を他方端面と言う場合がある。
ステータコア10は、複数の電磁鋼板を積層し、各電磁鋼板を一体に結合することで形成される。各電磁鋼板は、電磁鋼板の主表面から突出する突起(かしめ部14に対応する部位)を有する。電磁鋼板の裏面は、主表面に突起を形成することで形成される凹みを有する。電磁鋼板に設けられた突起を、この電磁鋼板に積層される他の電磁鋼板に設けられた凹みに入り込ませる。この状態で複数の電磁鋼板をかしめることにより、ステータコア10が形成される。
ステータコア10の形成後、ステータコア10のヨーク部12は、ステータコア10の軸方向と交わる方向に延びる平面状の軸方向端面13と、軸方向端面13からステータコア10の軸方向に突出するかしめ部14とを有することになる。かしめ部14は、電磁鋼板に形成されていた突起の位置に相当する位置に形成され、突起の位置において隣り合う電磁鋼板同士がかしめられることで、かしめ部14が形成される。かしめ部14は、ステータコア10の周方向に等しい間隔(たとえば60°間隔)を隔てて設けられる。
詳細は後述されるが、本実施の形態のかしめ部14は、いずれも、周方向においてティース部16(後述する空間部Sが形成される部分)と同じ位置に形成されている。換言すると、かしめ部14の周方向の位置は、複数のうちのいずれかのティース部16の周方向の位置と同じとなっている。
(ティース部16およびスロット18)
図3は、ステータコア10のティース部16付近を拡大して示す断面図である。ステータコア10の周方向において隣り合うティース部16の間には、ステータコア10の内周に向けて開口する形状を有するスロット18が形成される(図2も参照)。スロット18は、ステータコア10の周方向に等間隔で配置される。隣り合うスロット18間に、1つのティース部16が形成される。スロット18は、ヨーク部12の軸方向に沿って延びている。スロット18には、2つの部材から筒状(図3参照)に形成される絶縁部材28を介して三相コイル20が装着される。
絶縁部材28の軸方向の両端部は、ステータコア10の軸方向端部11a,11b(図2)からそれぞれ突出する(図6参照)。ティース部16に巻回される三相コイル20は、その一部がスロット18内に収容される(詳細は図4を用いて後述する)。三相コイル20は、断面が円形の導体である丸線を複数本整列させた状態で、ティース部16に巻き付けられる。三相コイル20は、丸線に限られず、断面長方形の角形導体が使用されてもよい。
三相コイル20は、U相コイル30、V相コイル40およびW相コイル50を含む。U相コイル30を収容するスロット18と、V相コイル40を収容するスロット18と、W相コイル50を収容するスロット18とは、ステータコア10の周方向においてこの順に並べられる。V相コイル40を収容するスロット18に対し、ステータコア10の周方向において隣り合うスロット18の一方はU相コイル30を収容しており、他方はW相コイル50を収容する。絶縁シートとしてのUV相間絶縁紙60およびVW相間絶縁紙70によって、各相のコイル同士は絶縁される。
スロット18内に収容されたV相コイル40とヨーク部12との間に、U相コイル30とV相コイル40とを絶縁するためのUV相間絶縁紙60が配置される。UV相間絶縁紙60は、V相コイル40を収容するスロット18内に収容されるブリッジ部と、スロット18の外部に配置される一対の帯状部とを有する。UV相間絶縁紙60のブリッジ部は、V相コイル40に対しステータコア10の径方向外側に配置されており、ステータコア10の軸方向に延びる。
スロット18内に収容されたW相コイル50とヨーク部12との間に、V相コイル40とW相コイル50とを絶縁するためのVW相間絶縁紙70が配置される。VW相間絶縁紙70は、W相コイル50を収容するスロット18内に収容されるブリッジ部と、スロット18の外部に配置される一対の帯状部とを有する。VW相間絶縁紙70のブリッジ部は、W相コイル50に対しステータコア10の径方向外側に配置されており、ステータコア10の軸方向に延びる。
詳細は後述するが、スロット18に三相コイル20が装着された状態においては、後述するコイルエンド24(図4,図6参照)は、ステータコア10の軸方向端部11a,11bから突出した位置に配置される。複数のティース部16と、ステータコア10の軸方向におけるコイルエンド24のステータコア10側の端部との間には、ヨーク部12の周方向に間隔を隔てて並ぶ複数の空間部Sが形成される(図6も参照)。空間部Sには、後述するレーシング糸80(図6)が挿入される。
(三相コイル20)
図4は、ステータコア10の径方向外側から見た三相コイル20を模式的に示す側面図である。三相コイル20は、図3に示すように丸線を複数本整列させた構成を有するが、図示上および説明上の便宜のため、図4および後続する図5〜図9においては、複数本の丸線を整列させて束ねた状態のU相コイル30、V相コイル40およびW相コイル50の外形線のみが、模式的に図示される。
(U相コイル30)
U相コイル30は、スロット18内に配置されるスロット導体部32と、スロット18の外部に配置される渡り導体部34とを有する。渡り導体部34は、第1渡り導体部35および第2渡り導体部36を含む。第1渡り導体部35は、ステータコア10における軸方向端部11a(図2参照)に対して突出して、軸方向端部11a側のスロット18の外部に配置される。第2渡り導体部36は、ステータコア10における軸方向端部11b(図2参照)に対して突出して、軸方向端部11b側のスロット18の外部に配置される。
第1渡り導体部35は、ステータコア10の軸方向端部11a側において、スロット18の外に突出するとともにティース部16の一方端面上方に配置される。第2渡り導体部36は、ステータコア10の軸方向端部11b側において、スロット18の外に突出するとともにティース部16の他方端面上方に配置される。
U相コイル30は、第1渡り導体部35と、一のスロット導体部32と、第2渡り導体部36と、一のスロット導体部32とは異なる他のスロット導体部32とを順に繋いで構成される。U相コイル30は、ティース部16に波巻で巻回される。U相コイル30は、複数の第1渡り導体部35と複数の第2渡り導体部36とが全て異なるティース部16上方に配置されるとともに、ステータコア10の周方向に第1渡り導体部35と第2渡り導体部36とが交互に配置される。ステータコア10の軸方向における第1渡り導体部35とティース部16との間に、上述の空間部S(図3,図6)が形成される。ステータコア10の軸方向における第2渡り導体部36とティース部16との間にも、上述の空間部S(図3,図6)が形成される。
第1渡り導体部35は、ヨーク部12の周方向における一方の端部と他方の端部とを有する。当該一方の端部は、第2渡り導体部36におけるヨーク部12の周方向一端部と、スロット導体部32によって接続される。また他方の端部は、一方の端部にスロット導体部32を介して接続される第2渡り導体部36に対しヨーク部12の周方向に間隔を隔てて設けられる、第2渡り導体部36におけるヨーク部12の周方向一端部と、スロット導体部32によって接続される。
第1渡り導体部35と第2渡り導体部36とは、スロット18内を通るスロット導体部32により接続される。第1渡り導体部35は、第1のスロット導体部32と、第1のスロット導体部32に対しステータコア10の周方向において3つのティース部16、V相コイル40およびW相コイル50を挟んで隣り合う第2のスロット導体部32とを、接続する。第2渡り導体部36は、第2のスロット導体部32と、第2のスロット導体部32に対しステータコア10の周方向において3つのティース部16、V相コイル40およびW相コイル50を挟んで隣り合う第3のスロット導体部32とを、接続する。
(V相コイル40)
V相コイル40は、スロット18内に配置されるスロット導体部42と、スロット18の外部に配置される渡り導体部44とを有する。渡り導体部44は、第1渡り導体部45および第2渡り導体部46を含む。第1渡り導体部45は、ステータコア10における軸方向端部11a(図2参照)に対して突出して、軸方向端部11a側のスロット18の外部に配置される。第2渡り導体部46は、ステータコア10における軸方向端部11b(図2参照)に対して突出して、軸方向端部11b側のスロット18の外部に配置される。
第1渡り導体部45は、ステータコア10の軸方向端部11a側において、スロット18の外に突出するとともにティース部16の一方端面上方に配置される。第2渡り導体部46は、ステータコア10の軸方向端部11b側において、スロット18の外に突出するとともにティース部16の他方端面上方に配置される。
V相コイル40は、第1渡り導体部45と、一のスロット導体部42と、第2渡り導体部46と、一のスロット導体部42とは異なる他のスロット導体部42とを順に繋いで構成される。V相コイル40も、ティース部16に波巻で巻回される。V相コイル40は、複数の第1渡り導体部45と複数の第2渡り導体部46とが全て異なるティース部16上方に配置されるとともに、ステータコア10の周方向に第1渡り導体部45と第2渡り導体部46とが交互に配置される。ステータコア10の軸方向における第1渡り導体部45とティース部16との間に、上述の空間部S(図3,図6)が形成される。ステータコア10の軸方向における第2渡り導体部46とティース部16との間にも、上述の空間部S(図3,図6)が形成される。
第1渡り導体部45は、ヨーク部12の周方向における一方の端部と他方の端部とを有する。当該一方の端部は、第2渡り導体部46におけるヨーク部12の周方向一端部と、スロット導体部42によって接続される。また他方の端部は、一方の端部にスロット導体部42を介して接続される第2渡り導体部46に対しヨーク部12の周方向に間隔を隔てて設けられる、第2渡り導体部46におけるヨーク部12の周方向一端部と、スロット導体部42によって接続される。
第1渡り導体部45と第2渡り導体部46とは、スロット18内を通るスロット導体部42により接続される。第1渡り導体部45は、第1のスロット導体部42と、第1のスロット導体部42に対しステータコア10の周方向において3つのティース部16、W相コイル50およびU相コイル30を挟んで隣り合う第2のスロット導体部42とを、接続する。第2渡り導体部46は、第2のスロット導体部42と、第2のスロット導体部42に対しステータコア10の周方向において3つのティース部16、W相コイル50およびU相コイル30を挟んで隣り合う第3のスロット導体部42とを、接続する。
(W相コイル50)
W相コイル50は、スロット18内に配置されるスロット導体部52と、スロット18の外部に配置される渡り導体部54とを有する。渡り導体部54は、第1渡り導体部55および第2渡り導体部56を含む。第1渡り導体部55は、ステータコア10における軸方向端部11a(図2参照)に対して突出して、軸方向端部11a側のスロット18の外部に配置される。第2渡り導体部56は、ステータコア10における軸方向端部11b(図2参照)に対して突出して、軸方向端部11b側のスロット18の外部に配置される。
第1渡り導体部55は、ステータコア10の軸方向端部11a側において、スロット18の外に突出するとともにティース部16の一方端面上方に配置される。第2渡り導体部56は、ステータコア10の軸方向端部11b側において、スロット18の外に突出するとともにティース部16の他方端面上方に配置される。
W相コイル50は、第1渡り導体部55と、一のスロット導体部52と、第2渡り導体部56と、一のスロット導体部52とは異なる他のスロット導体部52とを順に繋いで構成される。W相コイル50も、ティース部16に波巻で巻回される。W相コイル50は、複数の第1渡り導体部55と複数の第2渡り導体部56とが全て異なるティース部16上方に配置されるとともに、ステータコア10の周方向に第1渡り導体部55と第2渡り導体部56とが交互に配置される。ステータコア10の軸方向における第1渡り導体部55とティース部16との間に、上述の空間部S(図3,図6)が形成される。ステータコア10の軸方向における第2渡り導体部56とティース部16との間にも、上述の空間部S(図3,図6)が形成される。
第1渡り導体部55は、ヨーク部12の周方向における一方の端部と他方の端部とを有する。当該一方の端部は、第2渡り導体部56におけるヨーク部12の周方向一端部と、スロット導体部52によって接続される。また他方の端部は、一方の端部にスロット導体部52を介して接続される第2渡り導体部56に対しヨーク部12の周方向に間隔を隔てて設けられる、第2渡り導体部56におけるヨーク部12の周方向一端部と、スロット導体部52によって接続される。
第1渡り導体部55と第2渡り導体部56とは、スロット18内を通るスロット導体部52により接続される。第1渡り導体部55は、第1のスロット導体部52と、第1のスロット導体部52に対しステータコア10の周方向において3つのティース部16、U相コイル30およびV相コイル40を挟んで隣り合う第2のスロット導体部52とを、接続する。第2渡り導体部56は、第2のスロット導体部52と、第2のスロット導体部52に対しステータコア10の周方向において3つのティース部16、U相コイル30およびV相コイル40を挟んで隣り合う第3のスロット導体部52とを、接続する。
(コイルエンド24およびレーシング糸80)
図5は、コイルエンド24、レーシング糸80およびクラスタブロック90を示す平面図である。図5には、U相コイル30の第1渡り導体部35、V相コイル40の第1渡り導体部45、およびW相コイル50の第1渡り導体部55を、ステータコア10の一方の軸方向端部11a側から見た状態が図示される。
U相コイル30の第1渡り導体部35、V相コイル40の第1渡り導体部45、およびW相コイル50の第1渡り導体部55は、ステータコア10の軸方向における一端側のコイルエンド24(三相コイル20のコイルエンド)を構成する。上述の通り、一端側のコイルエンド24は、ステータコア10の軸方向端部11a(図2参照)から突出している。
図5には図示されないが、U相コイル30の第2渡り導体部36、V相コイル40の第2渡り導体部46、およびW相コイル50の第2渡り導体部56は、ステータコア10の軸方向における他端側のコイルエンド24(三相コイル20のコイルエンド)を構成する(図4参照)。他端側のコイルエンド24は、ステータコア10の軸方向端部11b(図2参照)から突出している。
図5に示すように、ステータコア10の径方向において外側から内側へ、U相コイル30の第1渡り導体部35、V相コイル40の第1渡り導体部45、およびW相コイル50の第1渡り導体部55が順に配置される。V相コイル40の第1渡り導体部45は、U相コイル30の第1渡り導体部35に対して径方向内側、かつW相コイル50の第1渡り導体部55に対して径方向外側に配置されており、ステータコア10の周方向に対して湾曲している。
U相コイル30の第1渡り導体部35と、V相コイル40の第1渡り導体部45との間には、ステータコア10の周方向の全周に亘ってUV相間絶縁紙60が介在される。V相コイル40の第1渡り導体部45と、W相コイル50の第1渡り導体部55との間には、ステータコア10の周方向の全周に亘ってVW相間絶縁紙70が介在される。図3を参照して上述した通り、UV相間絶縁紙60およびVW相間絶縁紙70は、いずれも合成樹脂製であって、一対の帯状部とブリッジ部とを有する。図5には、UV相間絶縁紙60およびVW相間絶縁紙70の帯状部が図示されている。
帯状部は、帯状のシートの両端部をつなぎ合わせることにより輪状に形成される。UV相間絶縁紙60の帯状部は、コイルエンド24内を一周するように配置されており、U相コイル30の渡り導体部34とV相コイル40の渡り導体部44(図4参照)とを絶縁している。VW相間絶縁紙70の帯状部は、コイルエンド24内を一周するように配置されており、V相コイル40の渡り導体部44とW相コイル50の渡り導体部54(図4参照)とを絶縁している。ブリッジ部は、ステータコア10の軸方向に延びており、一対の帯状部を連結する。
三相コイル20をステータコア10へ組み付けるときには、絶縁部材28(2部材のうちの一方)(図3参照)、U相コイル30のスロット導体部32、UV相間絶縁紙60のブリッジ部、V相コイル40のスロット導体部42、VW相間絶縁紙70のブリッジ部、W相コイル50のスロット導体部52、および絶縁部材28(2部材のうちの他方)の順に、ステータコア10のスロット18内に挿入される。これにより、U相コイル30の第1渡り導体部35、UV相間絶縁紙60、V相コイル40の第1渡り導体部45、VW相間絶縁紙70、およびW相コイル50の第1渡り導体部55が、ステータコア10の径方向において外側から内側へ順に配置された、図5に示すコイルエンド24が形成される。
コイルエンド24が形成された状態において、コイルエンド24のうちのステータコア10の径方向の外側に位置する外周部分24Eは、被覆部R1および露出部R2を含むことになる。被覆部R1とは、コイルエンド24の外周部分24Eのうち、UV相間絶縁紙60(絶縁シート)により覆われている部分である。露出部R2とは、コイルエンド24の外周部分24Eのうち、UV相間絶縁紙60(絶縁シート)により覆われていない部分である。被覆部R1および露出部R2は、周方向において交互に並ぶように形成される。
図6は、コイルエンド24、レーシング糸80およびクラスタブロック90を模式的に示す斜視図である。便宜上のため、図6においては、各コイル30,40,50および各相間絶縁紙60,70を区別して記載しておらず、これらにより構成されるコイルエンド24の外径線のみを図示している。図5および図6に示すように、コイルエンド24は、レーシング糸80により束ねられる。
具体的には、レーシング糸80は、複数の空間部S(図6)に挿入されるとともに、コイルエンド24に巻き付けられる。レーシング糸80のコイルエンド24への縫い付けは、本実施の形態では、時計回り方向(図5)に行われる。ステータコア10に波巻状に装着されたU相コイル30、V相コイル40およびW相コイル50は、ステータコア10の軸方向両端において、レーシング糸80によって縛られる。
レーシング糸80は、縫い始め部82と、縫い終わり部84とを有する。縫い始め部82は、レーシング糸80のコイルエンド24への縫い付けを開始する位置である。縫い始め部82は、レーシング糸80が空間部S(図6中における空間部S(S2))に挿入され、そのレーシング糸80がコイルエンド24の一部に複数回巻回されることにより形成される(多重縫い)。縫い始め部82においてレーシング糸80が結び玉(図示せず)をつくることで、レーシング糸80の縫い始め部82はコイルエンド24に固定される。
縫い終わり部84は、レーシング糸80のコイルエンド24への縫い付けを終了する位置である。縫い始め部82において縫い付けを開始し、時計回り方向にコイルエンド24を縫い進め、縫い終わり部84において縫い付けを終了する。縫い終わり部84は、レーシング糸80が空間部S(図6中における空間部S(S4))に挿入され、そのレーシング糸80がコイルエンド24の他の一部に複数回巻回されることにより形成される。縫い終わり部84においてレーシング糸80が結び玉(図示せず)をつくることで、レーシング糸80の縫い終わり部84はコイルエンド24に固定される。レーシング糸80は、以上のようにしてコイルエンド24に取り付けられる。
ここで、縫い始め部82と縫い終わり部84部とは、ステータコア10の周方向において離れた、互いに異なる位置に設けられる。すなわち、レーシング糸80のうちの縫い始め部82を形成する部分と、レーシング糸80のうちの縫い終わり部84を形成する部分とは、同一の空間部S内には挿入されない(図6参照)。ステータコア10の周方向において、縫い始め部82と縫い終わり部84とは、互いに異なる空間部S(S2,S4)内に挿入されて形成されたものであり、少なくとも1つのティース部16の幅寸法(ティース部16におけるステータコア10の周方向に沿う方向の寸法)以上の間隔を空けて配置される。
本実施の形態においては、ステータコア10の周方向において、縫い終わり部84は、縫い始め部82に対して反時計回り方向(図5)の位置にある。コイルエンド24の径方向の外側に位置する外周部分24Eのうち、周方向における縫い始め部82と縫い終わり部84との間には、レーシング糸80が巻き付けられていない部分PP(図5,図6)が形成されることになる。
(リード線98およびクラスタブロック90)
図7は、リード線98およびクラスタブロック90を示す正面図である。図5および図7を参照して、コイルエンド24(図5)からは、リード線98が引き出される。具体的には、U相コイル30の端部がコイルエンド24から引き出されて、外部接続用のU相リード線38を構成する(便宜上、図5中のU相リード線38は点線で図示している。V相リード線48およびW相リード線58についても同じ)。V相コイル40の端部がコイルエンド24から引き出されて、外部接続用のV相リード線48を構成する。W相コイル50の端部がコイルエンド24から引き出されて、外部接続用のW相リード線58を構成する。
U相リード線38およびW相リード線58は、V相リード線48を中心に捻られて、互いに組み合わされる。U相リード線38、V相リード線48およびW相リード線58は、互いに交差することによって、互いの姿勢を拘束する。U相リード線38、V相リード線48およびW相リード線58を総称して、リード線98というものとする。リード線98の先端には、クラスタブロック90が設けられる(図7参照)。
クラスタブロック90は、本体部91、3つの接続端子96(図7参照、図6には不図示)、および3つの挿入突片92(図7)を有する(図1も参照)。本体部91は、絶縁性を有し、樹脂などから形成される。3つの接続端子96は、本体部91に内包される。U相リード線38は、第1の接続端子96に電気接続される。V相リード線48は、第2の接続端子96に電気接続される。W相リード線58は、第3の接続端子96に電気接続される。
3つの挿入突片92は、本体部91の外表面から突出するように設けられる。コイルエンド24(図6)とステータコア10との間に形成された空間部Sに、挿入突片92が挿入される(図6参照)。これにより、クラスタブロック90はステータコア10およびコイルエンド24に対して固定される。
好ましくは、図6に示すように、3つのうちの少なくとも1つの挿入突片92は、レーシング糸80が挿入されていない空間部S(S1)に挿入される。本実施の形態では、3つの挿入突片92のすべてが、レーシング糸80が挿入されていない3つの空間部S(S1)にそれぞれ挿入される。
また、図6に示すように、挿入突片92(複数の挿入突片92がある場合には少なくとも1つの挿入突片92)が、周方向においてかしめ部14が形成されていない位置の空間部Sに挿入されてもよい。本実施の形態では、3つの挿入突片92のすべてが、周方向においてかしめ部14が形成されていない位置の3つの空間部Sにそれぞれ挿入される。これらの構成によれば、挿入突片92とかしめ部14とが互いに干渉することを防止できる。
(クラスタブロック90の位置)
図5を参照して、クラスタブロック90がステータコア10およびコイルエンド24に固定された状態において、クラスタブロック90の少なくとも一部分は、レーシング糸80の巻き付けられていない部分PPに対向するように配置されている。上述の通り、レーシング糸80の巻き付けられていない部分PPとは、コイルエンド24の外周部分24Eのうち、周方向における縫い始め部82と縫い終わり部84との間に形成される部分である(図7参照)。
(作用および効果)
電動モータ1(図1)の特性向上および小型化などを目的としてステータコア10のティース部16の個数を増加させるためには、ティース部16間の寸法を小さくする必要がある。ティース部16間の寸法を小さくした場合には、空間部Sの大きさも小さくなる。空間部Sは、レーシング糸80をコイルエンド24へ縫い付けるときにレーシング糸80を移動させるためのニードルが移動可能な部分である。
したがって、縫い始め部82と縫い終わり部84とを同一の空間部Sを用いて形成するのは困難であるところ、本実施の形態のように、レーシング糸80の縫い始め部82と縫い終わり部84との位置を異ならせることで、ティース部16の周方向寸法を小さくしたステータ4においても、多重縫いによるレーシング糸80の端末処理が可能になる。
縫い始め部82と縫い終わり部84との間のコイルエンド24は、レーシング糸80で縫われておらず、コイルエンド24はその全周がレーシング糸80で固定されていない。クラスタブロック90の少なくとも一部分(上記部分PPに対向している部分)は、コイルエンド24における縫い始め部82と縫い終わり部84との間の部分に対する保持機能を発揮することができる。縫い始め部82と縫い終わり部84との間の部分においてコイルエンド24がゆるんでしまったりほどけてしまったりすることは、クラスタブロック90の存在により抑制される。したがって、たとえばステータ4が振動したとしても、コイルエンド24の一部が径方向外側に向かって移動しようとすることは、クラスタブロック90の存在によって抑制されるため、コイルエンド24とハウジング(図1における吸入ハウジング112)などとの間の空間絶縁距離が保たれ、電動モータ1の絶縁能力が確保される。
コイルエンド24の、レーシング糸80を用いて固定される部位を少なくできるので、コイルエンド24がその全周に亘ってレーシング糸80で固定される従来の構成と比較して、レーシング糸80の材料を削減でき、またレーシング糸80の縫い付けに要する工数を削減することができる。
電動モータ1を小型化するためにステータコア10の軸方向寸法を小さくすると、U相リード線38、V相リード線48およびW相リード線58の長さも短くなる。この場合、U相リード線38、V相リード線48およびW相リード線58の先端に取り付けられるクラスタブロック90と、レーシング糸80の縫い付けに使用される治具とが干渉する虞がある。本実施の形態のように、レーシング糸80の縫い始め部82と縫い終わり部84との位置を異ならせることで、縫い始め部82の位置をクラスタブロック90から離すことができるので、上記治具とクラスタブロック90との干渉を防止することも可能となる。
図5を参照して、本実施の形態では、クラスタブロック90の少なくとも一部分は、露出部R2に対向するように配置されている。上述の通り、露出部R2とは、コイルエンド24の外周部分24Eのうち、UV相間絶縁紙60(絶縁シート)により覆われていない部分である。露出部R2においては、UV相間絶縁紙60(絶縁シート)によって覆われていないため、被覆部R1に比べてコイルエンド24がゆるんでしまったりほどけてしまったりする可能性が高い。
したがって、クラスタブロック90の少なくとも一部分を露出部R2に対向するように配置することで、よりいっそうコイルエンド24がゆるんでしまったりほどけてしまったりすることを抑制することができる。なお、クラスタブロック90の少なくとも一部分を被覆部R1に対向するように配置した場合であっても、クラスタブロック90は、コイルエンド24の外周部分24Eと対向している部分において、コイルエンド24がゆるんでしまったりほどけてしまったりすることを抑制するという効果を発揮できるものである。
クラスタブロック90は、コイルエンド24の外周部分24Eのうち、レーシング糸80が巻き付けられている部分には対向しないように配置されていても構わない。つまり、図5に示すようにクラスタブロック90およびコイルエンド24を平面視した場合において、クラスタブロック90は、コイルエンド24の外周部分24Eのうち、レーシング糸80が巻き付けられていない部分にのみ対向するように配置されていても構わない(この場合、クラスタブロック90の全部が部分PPに対向する)。
変形例としては、図8に示すように、クラスタブロック90は、縫い始め部82に対向するように配置されていてもよい。他の変形例としては、図9に示すように、クラスタブロック90は、縫い終わり部84に対向するように配置されていてもよい。これらの構成が採用される場合であっても、クラスタブロック90は、コイルエンド24の外周部分24Eと対向している部分において、コイルエンド24がゆるんでしまったりほどけてしまったりすることを抑制するという効果を発揮できるものである。
(その他の変形例)
図6を参照して、上述の通り、かしめ部14は、ステータコア10の周方向においてティース部16(空間部Sが形成される部分)と同じ位置に形成されてもよい。換言すると、ある1つの空間部Sを形成する2つの渡り導体部54におけるステータコア10の軸方向に延びる部分の空間部Sを形成している部分を、ステータコア10の径方向外側に延長して延長線L1,L2(図6)を描いた場合、かしめ部14は、延長線L1,L2の間に位置している。
仮に、かしめ部14を、ステータコア10の周方向においてティース部16(空間部Sが形成される部分)と異なる位置に形成したとする。この場合、かしめ部14とスロット18との間の距離は、かしめ部14がステータコア10の周方向においてティース部16(空間部Sが形成される部分)と同じ位置に形成される場合に比べて短くなる。かしめ部14とスロット18との間の距離が短くなることは、磁界の流れに対する抵抗を増大させることにつながる。
したがって、かしめ部14をステータコア10の周方向においてティース部16(空間部Sが形成される部分)と同じ位置に形成することで、磁界の流れに対する抵抗を上記の場合(かしめ部14が延長線L1,L3の間に位置する場合)に比べて小さくできる。
また、レーシング糸80によるレーシングは、ステータコア10の周方向においてかしめ部14が形成されていない部分に対応する空間部S(S3)に挿入されて実施されることが好ましい。レーシング糸80がかしめ部14に引っ掛かると、レーシング糸80の切れる原因となり得るが、ステータコア10の周方向においてかしめ部14が形成されていない部分に対応する空間部Sを用いてレーシングを実施することで、かしめ部14にレーシング糸80が引っ掛かる事態を防止できる。
なお、これまでの実施の形態の説明においては、回転電機の一例としての電動モータ1に適用されるステータ4について説明した。本発明は、電動モータ1に適用されるステータ4に限られず、電気を発電する発電機の固定子に適用されてもよい。
以上のように本発明の実施の形態について説明を行なったが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 電動モータ、2 回転軸、3 ロータ、4 ステータ、10 ステータコア、11a,11b 軸方向端部、12 ヨーク部、13 軸方向端面、14 かしめ部、16 ティース部、18 スロット、20 三相コイル、24 コイルエンド、24E 外周部分、28 絶縁部材、30 U相コイル、32,42,52 スロット導体部、34,44,54 渡り導体部、35,45,55 第1渡り導体部、36,46,56 第2渡り導体部、38,48,58,98 リード線、40 V相コイル、50 W相コイル、60 UV相間絶縁紙、70 VW相間絶縁紙、80 レーシング糸、82 縫い始め部、84 縫い終わり部、90 クラスタブロック、91 本体部、92 挿入突片、96 接続端子、110 電動圧縮機、111 吐出ハウジング、112 吸入ハウジング、113 ハウジング、115 圧縮部、140 インバータユニット、144 インバータカバー、L1,L2,L3 延長線、PP 部分、R1 被覆部、R2 露出部、S 空間部。

Claims (9)

  1. 円筒状のヨーク部と、前記ヨーク部から前記ヨーク部の径方向の内側に向けて突出する複数のティース部とを含み、隣り合う前記ティース部の間に前記ヨーク部の軸方向に沿って延びるスロットが形成されたステータコアと、
    コイルエンドを有し、前記コイルエンドが前記ステータコアの端部から突出するように前記ティース部に装着された三相コイルと、
    前記三相コイルに含まれる各相のコイル同士の間に設けられた絶縁シートと、
    前記コイルエンドと複数の前記ティース部との間において前記ヨーク部の周方向に間隔を隔てて形成された複数の空間部に挿入されるとともに、前記コイルエンドに巻き付けられたレーシング糸と、
    接続端子を内包し、前記コイルエンドから引き出されたリード線に前記接続端子が電気接続されるクラスタブロックと、を備え、
    前記レーシング糸は、前記空間部に挿入されて前記コイルエンドに巻回されることにより形成された縫い始め部と、前記縫い始め部が形成された前記空間部とは異なる前記空間部に挿入されて前記コイルエンドに巻回されることにより形成された縫い終わり部とを有しており、
    前記クラスタブロックの少なくとも一部分は、前記コイルエンドの前記径方向の外側に位置する外周部分のうち、前記周方向における前記縫い始め部と前記縫い終わり部との間であって且つ前記レーシング糸が巻き付けられていない部分に対向するように配置されている、
    回転電機のステータ。
  2. 前記コイルエンドのうちの前記径方向の外側に位置する外周部分は、前記絶縁シートにより覆われている被覆部と、前記絶縁シートにより覆われていない露出部とを含み、
    前記クラスタブロックの少なくとも前記一部分は、前記露出部に対向するように配置されている、
    請求項1に記載の回転電機のステータ。
  3. 前記クラスタブロックは、前記縫い始め部に対向するように配置されている、
    請求項1または2に記載の回転電機のステータ。
  4. 前記クラスタブロックは、前記コイルエンドの前記径方向の外側に位置する外周部分のうち、前記レーシング糸が巻き付けられている部分には対向しないように配置されている、
    請求項1または2に記載の回転電機のステータ。
  5. 前記クラスタブロックは、本体部と、前記本体部から突出し、前記空間部に挿入される挿入突片とを含む、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の回転電機のステータ。
  6. 前記挿入突片は、前記レーシング糸が挿入されていない前記空間部に挿入されている、
    請求項5に記載の回転電機のステータ。
  7. 前記ステータコアは、複数の電磁鋼板が積層されて構成され、
    前記ヨーク部は、前記軸方向の端面と、前記軸方向の端面から前記軸方向に突出するかしめ部とを有し、
    前記かしめ部は、前記周方向において前記空間部と同じ位置に形成されている、
    請求項1から6のいずれか1項に記載の回転電機のステータ。
  8. 前記レーシング糸は、前記周方向において前記かしめ部が形成されていない部分に対応する前記空間部に挿入されている、
    請求項7に記載の回転電機のステータ。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載の回転電機のステータを備える、電動圧縮機。
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