JP2016100343A - エッチング方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】シリコンウエーハに付着した水分を短時間で乾燥させると共に、フッ酸の生成を防止することができ、均一な厚みに短時間でエッチングできるようにすること。【解決手段】フッ素系安定ガスをプラズマ化させて、シリコンウエーハ(W)をドライエッチングするエッチング方法であり、チャンバー(11)内の圧力を負圧状態にして、不活性ガスをプラズマ化してシリコンウエーハに付着した水分を除去する工程と、水分を除去した後に、不活性ガスの代わりにシリコンより質量数の大きい第18族元素の洗浄ガスを使用して、洗浄ガスをプラズマ化してシリコンウエーハを洗浄する工程と、洗浄した後に、洗浄ガスの代わりにフッ素系安定ガスを使用して、フッ素系安定ガスをプラズマ化してシリコンウエーハをドライエッチングする工程とを有する構成にした。【選択図】図3

Description

本発明は、フッ素系安定ガスをプラズマ化させて半導体ウエーハ等のシリコンウエーハをエッチングするエッチング方法に関する。
研削装置で半導体ウエーハ等の被加工物が研削されると、被加工物の被研削面に研削ダメージが残存し、被加工物の抗折強度を低下させる原因となっている。そこで、研削装置にエッチング装置を組み込んだ研削システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この研削システムは、被加工物の研削からエッチングまでの一連の動作を自動的に実施しており、研削後の被加工物をエッチング装置に搬入して、研削後に残った研削ダメージをプラズマエッチングによって鏡面加工することで、被加工物から研削ダメージを除去している。また、研削後の被加工物は、エッチング装置に搬入される前に、洗浄手段によって洗浄され、研削時に被加工物に付着したダスト等の微粒子が除去される。
特開2000−353676号公報
ところで、被加工物のエッチングには、SF、CF、NF等のフッ素系安定ガスがプラズマガスとして使用されるが、これらのフッ素系安定ガスが被加工物の表面に付着した水分と反応するとフッ酸(HF)が生成される。フッ酸は人体に危険性があると共に装置を腐食させるため、排ガス処理を行わなければならなかった。フッ酸の生成を防止するために、被加工物の洗浄後に十分に乾燥された状態でエッチング装置に搬入されるが、ドライエアーによるスピン乾燥では乾燥時間が長くなると共に、エッチング装置までの搬送中の湿気等によって被加工物に水分が付着する可能性があった。
また、上記研削システムでは、エッチングを行う前に、エッチング装置の外部において洗浄液を用いたスピン洗浄等によって被加工物を洗浄する時間が必要になっていた。ここで、エッチング前の洗浄が不十分であると、付着したダスト等の微粒子によって、均一な厚みのエッチングを行うための時間が長くなる、という問題があった。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、被加工物となるシリコンウエーハに付着した水分を短時間で乾燥させると共に、フッ酸の生成を防止することができ、均一な厚みに短時間でエッチングすることができるエッチング方法を提供することを目的とする。
本発明のエッチング方法は、シリコンウエーハを収容したチャンバー内の圧力を負圧状態にさせシリコンより質量数の大きい第18族元素の洗浄ガスを供給し高周波電圧を供給し洗浄ガスをプラズマ化させ、シリコンウエーハに付着する微粒子を除去する洗浄工程と、洗浄工程の後、洗浄ガスをフッ素系安定ガスに切換えチャンバー内の負圧状態を維持し、高周波電圧を供給しフッ素系安定ガスをプラズマ化させ、シリコンウエーハをドライエッチングするエッチング工程と、からなる。
この構成によれば、研削時の水分が付着したシリコンウエーハがチャンバー内に搬入されても、プラズマ化した洗浄ガスによってシリコンウエーハの水分が気相化されて短時間でシリコンウエーハが乾燥される。シリコンウエーハが乾燥した後に、プラズマ化したフッ素系安定ガスによってシリコンウエーハがドライエッチングされるため、ドライエッチング時にフッ酸が生成されることがない。よって、ドライエッチング前にシリコンウエーハに水分が付着することがなく、フッ酸の生成を効果的に防止してフッ酸の排ガスの処理を無くすことができる。また、チャンバー内で乾燥されるため、チャンバー内への搬入前のシリコンウエーハの乾燥処理を省略することができる。また、チャンバー内で、洗浄ガスを気相化させたイオンをシリコンウエーハに衝突させ、この衝突によってシリコンウエーハに付着した微粒子が除去されるので、チャンバー内へ搬入する前の洗浄処理を省略することができる。また、イオンの衝突によってシリコン及びシリコンウエーハ表面の微粒子が良好に除去されるため、均一な厚みにエッチングでき、且つ、エッチングの時間が長くなることを抑制することができる。
本発明のエッチング方法では、洗浄工程の前に、シリコンウエーハを収容したチャンバー内の圧力を負圧状態にさせ不活性ガスを供給し高周波電圧を供給し不活性ガスをプラズマ化させ、シリコンウエーハに付着する水分を除去する水分除去工程を実施してもよい。
本発明によれば、フッ素系安定ガスによるドライエッチング前に不活性ガスによってシリコンウエーハに付着した水分を乾燥させることで、乾燥時間を短縮できる共に、フッ酸の生成を防止することができる。また、本発明によれば、ドライエッチングの前に、洗浄ガスでシリコンウエーハに付着する微粒子を除去することで、均一な厚みに短時間でエッチングすることができる。
本実施の形態に係るエッチング装置の全体模式図である。 本実施の形態に係るエッチング方法における水分除去工程の説明図である。 本実施の形態に係るエッチング方法における洗浄工程の説明図である。 本実施の形態に係るエッチング方法におけるエッチング工程の説明図である。
以下、添付図面を参照して、本実施の形態に係るエッチング方法について説明する。図1は、本実施の形態に係るエッチング装置の全体模式図である。なお、本実施の形態では、容量結合型プラズマ(CCP: Capacitive Coupled Plasma)のプラズマエッチング装置に本発明を適用した例について説明するが、誘導結合型プラズマ(ICP: Inductive Coupled Plasma)のプラズマエッチング装置やその他各種プラズマエッチング装置にも適用可能である。
図1に示すように、エッチング装置1は、チャンバー11内のエッチングガスをプラズマ化させて、研削後のシリコンウエーハWに残存した研削ダメージをドライエッチングによって除去するように構成されている。シリコンウエーハWは、略円板状に形成されたシリコン(Si)からなる半導体ウエーハであり、研削加工によって裏面61側が研削された後にエッチング装置1に搬入される。なお、本実施の形態では、シリコンウエーハWとして半導体ウエーハを例示するが、シリコンウエーハWは、半導体ウエーハに限らず、シリコンからなりドライエッチングの対象になれば、どのようなものでもよい。
ところで、エッチングガスとしては、六フッ化硫黄(SF)、四フッ化メタン(CF)、三フッ化窒素(NF)等のフッ素を含むフッ素系安定ガスが用いられる。この場合、シリコンウエーハWに水分が付着していると、水とフッ素が反応してフッ酸(HF)が生成されてしまい装置を腐食させる原因となる。このため、シリコンウエーハWを完全に乾燥させた状態でエッチング装置1に搬入することが好ましい。一般に、研削後のシリコンウエーハWは、洗浄後にスピン乾燥された状態でエッチング装置1に搬送されるが、搬送中に水分が付着しないように乾燥エアを噴き付けながら搬送しなければならない。
そこで、本実施の形態に係るエッチング装置1では、チャンバー11内でドライエッチングを実施する前に、水に反応しない不活性ガスをプラズマ化して、シリコンウエーハWを短時間で乾燥させるようにしている。これにより、水分が付着した状態でシリコンウエーハWをエッチング装置1に搬入させることができ、さらにスピン乾燥よりも短時間で乾燥させることができる。また、チャンバー11内でシリコンウエーハWの乾燥後にドライエッチングが実施されるため、乾燥後にシリコンウエーハWに水分が付着することがなく、ドライエッチング時にフッ酸の発生を効果的に防止することが可能になっている。
また、一般に、研削後のシリコンウエーハWは、エッチング装置1でエッチングされる前に洗浄手段によって洗浄される。この洗浄では、シリコンウエーハWをテーブルに載置し、ノズルから洗浄液を噴射させながらテーブルを高速回転させることで、シリコンウエーハWの上面側が洗い流される。従って、洗浄手段での洗浄だけでなく、その前後でシリコンウエーハWの搬出入を行わなければならない。
そこで、本実施の形態に係るエッチング装置1では、チャンバー11内でドライエッチングを実施する前に、洗浄ガスをプラズマ化して、シリコンウエーハWを短時間で洗浄させるようにしている。これにより、研削後に、研削液と共に研削屑やゴミ等の微粒子が付着した状態でシリコンウエーハWをエッチング装置1に直接搬入させることができ、さらに上記洗浄手段よりも短時間で洗浄させることができる。また、洗浄ガスがシリコンより質量数の大きい第18族元素、具体的には、アルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)となる。従って、洗浄ガスをプラズマ化した洗浄において、シリコンウエーハWに付着した微粒子にシリコンより重いイオンを衝突させることができ、シリコンウエーハWの裏面61をスパッタして付着した付着物を除去させることができる。
エッチング装置1のチャンバー11の側壁12には、シリコンウエーハWの搬入及び搬出用に搬入出口13が形成されている。側壁12の外壁面には、搬入出口13を開閉するようにシャッター機構21が取り付けられている。シャッター機構21は、シリンダ22の上端にシャッター23が連結されており、シリンダ22によってチャンバー11が外壁面に沿って昇降されることで搬入出口13が開閉される。搬入出口13がシャッター23によって閉じられると、チャンバー11内に密閉空間が形成される。また、チャンバー11内には、電界を形成する下部電極ユニット31と上部電極ユニット41とが上下方向で対向して配設されている。
下部電極ユニット31は、チャンバー11の底壁14を貫通する導電性の支柱部32の上端に設けられている。下部電極ユニット31は、導電性の保持テーブル33の上面に、ポーラス材で形成された円板状の保持板34を取り付けて構成されている。保持板34は、保持テーブル33及び支柱部32内の吸引路35を通じて吸引源36に接続されており、保持板34に生じる負圧によってシリコンウエーハWが吸引保持される。また、下部電極ユニット31内には、冷却部37から送り出された冷媒が通る冷却路38が形成されている。エッチング時には、保持テーブル33に発生する熱が冷媒に伝達されて異常な温度上昇が抑えられている。
上部電極ユニット41は、チャンバー11の上壁15を貫通する導電性の支柱部42の下端に設けられている。上部電極ユニット41は、チャンバー11内にエッチングガスを導入する導電性の噴出テーブル43の下面に、ポーラス材で形成された円板状の拡散板材44を取り付けて構成される。拡散板材44は、噴出テーブル43及び支柱部42内の流路45を通じてフッ素系安定ガス源46a、洗浄ガス源46b及び不活性ガス源46cに接続されている。フッ素系安定ガス源46a、洗浄ガス源46b及び不活性ガス源46cに向かう管路の途中には切換バルブ48が設けられており、切換バルブ48によってガスの供給元が切換可能に構成されている。
チャンバー11内には、フッ素系安定ガス源46aから上記したフッ素系安定ガスが供給され、洗浄ガス源46bから上記したシリコンより質量数の大きい第18族元素の洗浄ガスが供給される。また、チャンバー11内には、不活性ガス源46cから不活性ガスとして、アルゴン(Ar)、ヘリウム(He)、窒素(N)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)が供給される。また、支柱部42の上端側は、チャンバー11から上方に突出しており、チャンバー11の上壁15に設けられたボールねじ式の昇降駆動機構49に連結されている。この昇降駆動機構49が駆動されることで、上部電極ユニット41が下部電極ユニット31に対して離反又は接近され、保持テーブル33上のシリコンウエーハWに対して噴出テーブル43の高さが適切な位置に調整される。
下部電極ユニット31が高周波電源51に接続され、上部電極ユニット41が接地されている。下部電極ユニット31及び上部電極ユニット41の間で高周波電圧が印加されることで、フッ素系安定ガス及び不活性ガスがプラズマ化される。さらに、チャンバー11には、保持テーブル33の下方に排出口53が形成されており、排出口53にはホースを介して減圧部54が接続されている。減圧部54は、いわゆるターボ分子ポンプ(TMP)であり、減圧部54によってチャンバー11内のエアやプラズマガスが吸引されることで、チャンバー11内が負圧状態になるまで減圧される。
このように構成されたエッチング装置1では、チャンバー11内が負圧にされた状態で、上部電極ユニット41からシリコンウエーハWに向けて不活性ガスが噴射される。この状態で、上部電極ユニット41及び下部電極ユニット31間に高周波電圧が印加されることで不活性ガスがプラズマ化される。プラズマ化した不活性ガスによってシリコンウエーハWに付着した水分が気相化してシリコンウエーハWが乾燥される。次いで、乾燥後のシリコンウエーハWに向けて不活性ガスの代わりに洗浄ガスが噴射され、不活性ガスと同様に洗浄ガスがプラズマ化されてシリコンウエーハWが洗浄される。続いて、乾燥及び洗浄後のシリコンウエーハWに向けて洗浄ガスの代わりにフッ素系安定ガスが噴射され、不活性ガスと同様にフッ素系安定ガスがプラズマ化されてシリコンウエーハWがエッチングされる。
以下、図2ないし図4を参照して、エッチング装置によるエッチング方法について説明する。図2ないし図4は、本実施の形態に係るエッチング方法の説明図である。なお、図2は水分除去工程を示し、図3は洗浄工程を示し、図4はエッチング工程を示している。また、本実施の形態に係るエッチング方法は一例に過ぎず、適宜変更が可能である。
図2に示すように、水分除去工程では、シリコンウエーハWが研削された後にチャンバー11まで搬送され、研削液等の水分が付着した状態で搬入出口13からチャンバー11内に搬入される。シリコンウエーハWは裏面61側を上方に向けて保持テーブル33上に保持され、裏面61に付着した水分によって液相Lが形成されている。水分除去工程では、切換バルブ48によってガスの供給元が不活性ガス源46cに調節されており、フッ素系安定ガス源46a及び洗浄ガス源46bからのガスの供給が遮断されている。シャッター23が閉じられてチャンバー11内に密閉空間が形成されると、上部電極ユニット41が下部電極ユニット31に近づけられて電極間距離が調整される。
そして、チャンバー11内の圧力が負圧状態になるまで真空排気されて、負圧状態を維持したままで上部電極ユニット41からシリコンウエーハWに向けて不活性ガスとしてアルゴンガス(Ar)が噴射される。このとき、拡散板材44を介して不活性ガスが噴射されるため、シリコンウエーハWの裏面61に対して一様に不活性ガスが噴き付けられる。不活性ガスが噴射された状態で、上部電極ユニット41と下部電極ユニット31との間で高周波電圧が印加されて不活性ガスがプラズマ化(イオン化)される。プラズマ化した不活性ガスによってシリコンウエーハWに付着した水分が気相化されてシリコンウエーハWが乾燥される。
プラズマ化した不活性ガスは、シリコンウエーハWに付着した水分と反応することなく、水分に向かって電子衝突して水素と酸素に分解させて気相化させるため、チャンバー11内に水蒸気や湿気が残ることがない。よって、ドライエアーによるスピン乾燥と比較してシリコンウエーハWを短時間で良好に乾燥させることができる。
なお、水分除去工程では、例えば、以下の第1の加工条件でシリコンウエーハWの乾燥が実施される。第1の加工条件は下記の内容に限定されるものではなく、装置性能、エッチング対象、ガス種等に応じて適宜変更が可能である。
<第1の加工条件>
ガス種:Ar
高周波周波数:2.0−13.56MHz
高周波電力:500−3000W
チャンバー内圧力: 5pa−500Pa
乾燥時間:5−30s
図3に示すように、水分除去工程の後には洗浄工程が実施される。洗浄工程では、切換バルブ48によってガスの供給元が不活性ガス源46cから洗浄ガス源46bに切換えられ、洗浄ガス源46bからのガスの供給が解放され、フッ素系安定ガス源46a及び不活性ガス源46cからのガスの供給が遮断される。また、チャンバー11内の圧力が負圧状態に維持されたままで上部電極ユニット41からシリコンウエーハWに向けて洗浄ガスとしてアルゴンガス(Ar)が噴射される。このとき、拡散板材44を介して洗浄ガスが噴射されるため、乾燥後のシリコンウエーハWの裏面61に対して一様に洗浄ガスが噴き付けられる。
洗浄ガスが噴射された状態で、上部電極ユニット41と下部電極ユニット31との間で高周波電圧が印加されて洗浄ガスがプラズマ化(イオン化)される。プラズマ化した洗浄ガスによってシリコンウエーハWに付着した研削屑やゴミ等の微粒子Dが除去されてシリコンウエーハWが洗浄される。
洗浄工程では、洗浄ガスをプラズマ化することで気相化させたイオンをシリコンウエーハWの裏面61に衝突させてスパッタさせる。このイオンの衝突により、裏面61におけるシリコンがスパッタされて除去される。また、洗浄ガスがシリコンより質量数の大きい第18族元素となるので、シリコンと同様に、裏面61に付着した研削屑やゴミなどの微粒子Dも除去される。よって、洗浄液を噴射しながらシリコンウエーハWを回転させる洗浄と比較して、シリコンウエーハWを短時間で良好に洗浄させることができる。
なお、洗浄工程では、例えば、以下の第2の加工条件でシリコンウエーハWの洗浄が実施される。第2の加工条件は下記の内容に限定されるものではなく、装置性能、エッチング対象、ガス種等に応じて適宜変更が可能である。
<第2の加工条件>
ガス種:Ar
高周波周波数:2.0−13.56MHz
高周波電力: 500−5000W
チャンバー内圧力: 1pa−50Pa
洗浄時間: 10−30s
シリコンの除去速度:10−12nm/min
図4に示すように、洗浄工程の後にはエッチング工程が実施される。エッチング工程では、切換バルブ48によってガスの供給元が洗浄ガス源46bからフッ素系安定ガス源46aに切換えられ、フッ素系安定ガス源46aからのガスの供給が解放され、洗浄ガス源46bからのガスの供給が遮断される。また、チャンバー11内の圧力が負圧状態に維持されたままで上部電極ユニット41からシリコンウエーハWに向けてフッ素系安定ガスとして六フッ化硫黄(SF)が噴射される。このとき、拡散板材44を介してフッ素系安定ガスが噴射されるため、乾燥及び洗浄後のシリコンウエーハWの裏面61に対して一様にフッ素系安定ガスが噴き付けられる。
フッ素系安定ガスが噴射された状態で、上部電極ユニット41と下部電極ユニット31との間で高周波電圧が印加されてフッ素系安定ガスがプラズマ化(ラジカル化)される。プラズマ化したフッ素系安定ガスによってシリコンウエーハWの裏面61がラジカル連鎖反応によってドライエッチング(等方性エッチング)され、シリコンウエーハWから研削ダメージが除去されて抗折強度が向上される。このとき、シリコンウエーハWが完全に乾燥されているため、フッ素系安定ガスが水分と反応することがなく、エッチング工程中にフッ酸(HF)が生成されることがない。よって、チャンバー11にフッ酸の排気処理の設備を設ける必要がない。また、プラズマ化された洗浄ガスによってシリコンウエーハWに付着した微粒子が良好に除去されるので、シリコンウエーハWを均一な厚みに短時間でエッチングすることができる。
なお、エッチング工程では、例えば、以下の第3の加工条件でシリコンウエーハWのエッチングが実施される。第3の加工条件は下記の内容に限定されるものではなく、装置性能、エッチング対象、ガス種等に応じて適宜変更が可能である。
<第3の加工条件>
ガス種:SF6
高周波周波数:13.56MHz
高周波電力:1000−5000W
チャンバー内圧力:50−300Pa
処理時間:30−180s
シリコンの除去速度:1−2μm/min
シリコンウエーハWのドライエッチングが完了すると、上部電極ユニット41と下部電極ユニット31との間の高周波電圧の印加が停止され、切換バルブ48が閉じられてフッ素系安定ガス源46aからのガス供給が遮断される。そして、シャッター23が開かれてチャンバー11内が外部に開放されて、搬入出口13からチャンバー11内のシリコンウエーハWが搬出される。このようにして、本実施の形態に係るエッチング装置1では、チャンバー11内でシリコンウエーハWの水分除去工程、洗浄工程及びエッチング工程が連続的に実施されるため、研削による研削液や研削屑をシリコンウエーハWに付着させたままチャンバー11内に搬入させることができる。
なお、本実施の形態では、排出口53から不活性ガス、洗浄ガス及びフッ素系安定ガスを排出してもよいし、排出されたガスを不活性ガス源46c、洗浄ガス源46b及びフッ素系安定ガス源46aに戻して再利用するようにしてもよい。不活性ガス、洗浄ガス及びフッ素系安定ガスを循環させることで、プラズマ化されなかったガスを有効利用することができる。また、本実施の形態では、上部電極ユニット41と下部電極ユニット31の電極間距離が、水分除去工程と洗浄工程とエッチング工程とで可変されてもよい。
以上のように、本実施の形態に係るエッチング方法では、水分が付着したシリコンウエーハWがチャンバー11内に搬入されても、プラズマ化した不活性ガスによってシリコンウエーハWの水分が気相化されて短時間でシリコンウエーハWが乾燥される。シリコンウエーハWが乾燥した後に、プラズマ化したフッ素系安定ガスによってシリコンウエーハWがドライエッチングされるため、ドライエッチング時にフッ酸が生成されることがない。よって、ドライエッチング前にシリコンウエーハWに水分が付着することがなく、フッ酸の生成を効果的に防止してフッ酸の排ガスの処理を無くすことができる。また、チャンバー11内で乾燥されるため、チャンバー11内への搬入前のシリコンウエーハWの乾燥処理を省略することができる。
しかも、本実施の形態に係るエッチング方法では、洗浄ガスを気相化させたイオンをシリコンウエーハWに衝突させ、シリコンウエーハWに付着した微粒子が除去されるので、シリコンウエーハWを短時間で良好に洗浄することができる。これにより、ドライエッチングにおいて、微粒子による悪影響を受け難くなり、エッチング不良の発生を防止してエッチングによる厚みの均一化、エッチング工程の短時間化を図ることができる。また、チャンバー11内で洗浄が行われるため、チャンバー11内への搬入前のシリコンウエーハWの洗浄処理を省略することができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
例えば、上記した実施の形態においては、研削後のシリコンウエーハWをエッチングする方法について説明したが、この構成に限定されない。例えば、切削ブレード等で分割後のシリコンウエーハWをエッチングすることも可能である。このような場合においても、不活性ガスをプラズマ化して切削水を気相化して除去した後に、フッ素系安定ガスをプラズマ化して切削ダメージをドライエッチングによって除去してもよい。
また、上記した実施の形態においては、水分除去工程で、シリコンウエーハWに付着した水分を水素と酸素に分解させる構成にしたが、この構成に限定されない。水分除去工程では、シリコンウエーハWに付着した水分を除去可能であれば、どのように気相化させてもよい。
また、上記した実施の形態においては、洗浄工程で、洗浄ガスを気相化させたイオンをシリコンウエーハWにスパッタさせ、シリコンウエーハWに付着した微粒子を除去させる構成にしたが、この構成に限定されない。洗浄工程では、シリコンウエーハWに付着した微粒子を除去可能であれば、どのようにスパッタさせてもよい。
さらに、水分除去工程を省略し、洗浄工程でのイオンのスパッタにより、シリコンウエーハWに付着した微粒子だけでなく水分も除去させるようにしてもよい。この場合、洗浄工程において、上述した水分除去工程でのシリコンウエーハWの搬送、チャンバー11内の圧力の負圧化が行われ、上記実施の形態と同様に、水分及び微粒子を除去することができる。但し、洗浄工程でのスパッタによってシリコンウエーハWの温度が上昇するので、シリコンウエーハWに形成されるデバイスに影響しないように高周波電力の調整が行われる。
以上説明したように、本発明は、シリコンウエーハに付着した水分を短時間で乾燥させると共に、フッ酸の生成を防止することができ、均一な厚みに短時間でエッチングすることができるという効果を有し、特に、フッ素系安定ガスをプラズマ化させて半導体ウエーハ等のシリコンウエーハをエッチングするエッチング方法に有用である。
1 エッチング装置
11 チャンバー
31 下部電極ユニット
41 上部電極ユニット
46a フッ素系安定ガス源
46b 洗浄ガス源
46c 不活性ガス源
48 切換バルブ
51 高周波電源
54 減圧部
W シリコンウエーハ

Claims (2)

  1. フッ素系安定ガスをプラズマ化させシリコンウエーハをドライエッチングするエッチング方法であって、
    シリコンウエーハを収容したチャンバー内の圧力を負圧状態にさせシリコンより質量数の大きい第18族元素の洗浄ガスを供給し高周波電圧を供給し該洗浄ガスをプラズマ化させ、該シリコンウエーハに付着する微粒子を除去する洗浄工程と、
    該洗浄工程の後、該洗浄ガスを該フッ素系安定ガスに切換え該チャンバー内の負圧状態を維持し、高周波電圧を供給し該フッ素系安定ガスをプラズマ化させ、該シリコンウエーハをドライエッチングするエッチング工程と、からなるエッチング方法。
  2. 該洗浄工程の前に、シリコンウエーハを収容したチャンバー内の圧力を負圧状態にさせ不活性ガスを供給し高周波電圧を供給し該不活性ガスをプラズマ化させ、シリコンウエーハに付着する水分を除去する水分除去工程を実施する請求項1記載のエッチング方法。
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