JP2016100238A - 両面発光型有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents

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Tomoyoshi Nakayama
知是 中山
宏 石代
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宏 石代
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Atsushi Imamura
敦 今村
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Abstract

【課題】本発明の課題は、薄膜かつ軽量で一貫成膜可能であり、更に、両サイドでの発光が独立して制御可能で、かつ色可変である両面発光型有機EL素子を提供することである。
【解決手段】本発明の両面発光型有機EL素子は、少なくとも、第1光透過性部材(2)、第1光透過性電極(4)、第1発光ユニット群(6)、非光透過性電極(8)、第2発光ユニット群(10)、第2光透過性電極(12)及び第2光透過性部材(16)がこの順に積層され、第1発光ユニット群(6)及び第2発光ユニット群(10)の発光が、独立して制御可能であり、第1発光ユニット群(6)及び第2発光ユニット群(10)の少なくとも一つが、複数の発光ユニットと、複数の発光ユニット間に配設された中間光透過性電極とを有し、かつ、発光色が可変であることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、両面発光型有機エレクトロルミネッセンス素子に関する。より詳しくは、薄膜かつ軽量で一貫成膜可能であり、更に、両サイドでの発光が独立して制御可能で、かつ色可変である両面発光型有機エレクトロルミネッセンス素子に関する。
従来、平面状の光源体として、有機エレクトロルミネッセンス(electroluminescence:EL)素子が知られている。近年においては、従来にない照明光源として、両面発光型有機EL素子が注目されてきている。
例えば、特許文献1及び2に開示されている技術は、一つの発光ユニットを挟持する二つの電極又はその電極の一部を光透過性を有するものとすることにより、両面発光を実現している。また、特許文献3及び4には、二つの有機EL素子を対向するようにして貼り合わせて両面発光させる技術が開示されている。
しかしながら、特許文献1及び2に開示の有機EL素子では、両サイドの発光を独立に制御することはできず、また、特許文献3及び4に開示の有機EL素子では、厚膜化し、重量も大きくなってしまう。
特許文献5には、仕事関数の小さな金属電極を挟むようにして、その両面にそれぞれ発光ユニットと透明電極を設ける技術が開示されている。しかしながら、当該特許文献5に開示の有機EL素子では、両サイドでの発光色を互いに異なるものとすることができるものの、一方のサイドでの発光色を変化させることはできない。
特許文献6には、第1の有機EL部と第2の有機EL部とが対向する中央部に走査信号を印加する中間電極が配置された両面発光型有機ELパネルの技術が開示されている。当該有機ELパネルは、両サイドの発光色を互いに異なることとすることができ、かつ、各サイドでも発光色を可変とすることができるが、構造としては、いわゆるパッシブマトリックスを一つの走査電極(中間電極)を共通として、対向配置させることにより、両面発光及び色可変とするものであり、駆動方法や製造プロセスが複雑となり、高コストとなる。
特開2001−332392号公報 特開2002−252089号公報 特開2010−80292号公報 特開2010−232099号公報 特開2000−58260号公報 特開2005−267926号公報
本発明は、上記問題・状況に鑑みてなされたものであり、その解決課題は、薄膜かつ軽量で一貫成膜可能であり、更に、両サイドでの発光が独立して制御可能で、かつ色可変である両面発光型有機エレクトロルミネッセンス素子を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決すべく、上記問題の原因等について検討する過程において、少なくとも、第1光透過性部材、第1光透過性電極、第1発光ユニット群、非光透過性電極、第2発光ユニット群、第2光透過性電極及び第2光透過性部材がこの順に積層され、第1発光ユニット群及び第2発光ユニット群の発光が、独立して制御可能であり、第1発光ユニット群及び第2発光ユニット群の少なくとも一つが、複数の発光ユニットと、複数の発光ユニット間に配設された中間光透過性電極とを有し、かつ、発光色が可変であることにより、薄膜かつ軽量で一貫成膜可能であり、更に、両サイドでの発光が独立して制御可能で、かつ色可変である両面発光型有機エレクトロルミネッセンス素子を提供できることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明に係る上記課題は、以下の手段により解決される。
1.少なくとも、第1光透過性部材、第1光透過性電極、第1発光ユニット群、非光透過性電極、第2発光ユニット群、第2光透過性電極及び第2光透過性部材がこの順に積層された両面発光型有機エレクトロルミネッセンス素子であって、
前記第1発光ユニット群及び前記第2発光ユニット群の発光が、独立して制御可能であり、
前記第1発光ユニット群及び前記第2発光ユニット群の少なくとも一つが、複数の発光ユニットと、前記複数の発光ユニット間に配設された中間光透過性電極とを有し、かつ、発光色が可変であることを特徴とする両面発光型有機エレクトロルミネッセンス素子。
2.前記第1発光ユニット群及び前記第2発光ユニット群が、複数の発光ユニットと、前記複数の発光ユニット間に配設された中間光透過性電極とを有し、発光色が可変であることを特徴とする第1項に記載の両面発光型有機エレクトロルミネッセンス素子。
3.前記第1光透過性部材及び前記第2光透過性部材が、可撓性を有していることを特徴とする第1項又は第2項に記載の両面発光型有機エレクトロルミネッセンス素子。
4.前記第1発光ユニット群及び前記第2発光ユニット群の少なくとも一つが、白色発光可能であることを特徴とする第1項から第3項までのいずれか一項に記載の両面発光型有機エレクトロルミネッセンス素子。
5.前記第1発光ユニット群及び前記第2発光ユニット群の少なくとも一つが、青、緑、黄及び赤の色域のうち、少なくとも2領域で発光可能であることを特徴とする第1項から第3項までのいずれか一項に記載の両面発光型有機エレクトロルミネッセンス素子。
6.前記第1透過性電極、前記第2光透過性電極、及び前記第1透過性電極と前記第2光透過性電極とに挟持された全ての層が、蒸着法により形成されていることを特徴とする第1項から第5項までのいずれか一項に記載の両面発光型有機エレクトロルミネッセンス素子。
本発明の上記手段により、薄膜かつ軽量で一貫成膜可能であり、更に、両サイドでの発光が独立して制御可能で、かつ色可変である両面発光型有機エレクトロルミネッセンス素子を提供することができる。
本発明の効果の発現機構・作用機構については明確になっていないが、以下のように推察している。
上述したように、例えば、二つの有機EL素子を張り合わせたようなデバイスでは、両面発光させることは可能であっても厚膜化してしまい、例えば、限られたスペースでの看板広告や照明用途には不向きであった。しかしながら、従来のデバイス膜厚は技術的限界であるとする向きがあり、これを更に大きく薄膜化するといった要求がなかったのも現実である。また、以上のようなデバイスは、製造面においても複雑化し、高コストとなっていた。
本発明の有機EL素子は、少なくとも、第1光透過性部材、第1光透過性電極、第1発光ユニット群、非光透過性電極、第2発光ユニット群、第2光透過性電極及び第2光透過性部材がこの順に積層され、第1発光ユニット群及び第2発光ユニット群の発光が、独立して制御可能であり、第1発光ユニット群及び第2発光ユニット群の少なくとも一つが、複数の発光ユニットと、複数の発光ユニット間に配設された中間光透過性電極とを有し、かつ、発光色が可変であることにより、薄膜かつ軽量で一貫成膜可能である両面発光型有機EL素子を提供可能とすることができるものと推察される。
本発明の有機EL素子の一例を示す概略断面図 本発明の有機EL素子の一例を示す概略断面図 本発明の有機EL素子の一例を示す概略断面図
本発明の有機EL素子は、少なくとも、第1光透過性部材、第1光透過性電極、第1発光ユニット群、非光透過性電極、第2発光ユニット群、第2光透過性電極及び第2光透過性部材がこの順に積層され、第1発光ユニット群及び第2発光ユニット群の発光が、独立して制御可能であり、第1発光ユニット群及び第2発光ユニット群の少なくとも一つが、複数の発光ユニットと、複数の発光ユニット間に配設された中間光透過性電極とを有し、かつ、発光色が可変であることを特徴とする。この特徴は、請求項1から請求項6までの請求項に係る発明に共通する技術的特徴である。
本発明の実施態様としては、両サイドでの発光色を可変とすることができる点から、第1発光ユニット群及び第2発光ユニット群が、複数の発光ユニットと、複数の発光ユニット間に配設された中間光透過性電極とを有することが好ましい。
また、湾曲した部分への設置が可能となることから、第1光透過性部材及び第2光透過性部材が、可撓性を有していることが好ましい。
また、照明用途へ適用する点から、第1発光ユニット群及び第2発光ユニット群の少なくとも一つが、白色発光可能であることが好ましい。
また、多様な発光色を提供可能とすることにより、照明用光源として様々な用途への適合性、またその価値を高めるということから、第1発光ユニット群及び第2発光ユニット群の少なくとも一つが、青、緑、黄及び赤の色域のうち、少なくとも2領域で発光可能であることが好ましい。
また、製造コストを低コスト化する観点から、第1透過性電極、第2光透過性電極、及び第1透過性電極と第2光透過性電極とに挟持された全ての層が、蒸着法により形成されていることが好ましい。
なお、本発明において、光透過性とは、波長550nmでの光透過率が40%以上であることをいう。
以下、本発明とその構成要素、及び本発明を実施するための形態・態様について詳細な説明をする。なお、本願において、数値範囲を表す「〜」は、その前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用している。
≪有機EL素子の層構成≫
図1に示すとおり、本発明の両面発光型有機EL素子1は、第1光透過性部材2、第1光透過性電極4、第1発光ユニット群6、非光透過性電極8、第2発光ユニット群10、第2光透過性電極12及び接着層14を介して第2光透過性部材16がこの順に積層されて構成されている。
また、第1発光ユニット群6及び第2発光ユニット群10の発光は、独立して制御可能となっている。
図1に示す有機EL素子1においては、第1発光ユニット群6が、二つの発光ユニット6a及び6cと、当該発光ユニット6a及び6cの間に配置された中間光透過性電極6bとを有し、第2発光ユニット群10は、一つの発光ユニット10aから構成されている。
第1発光ユニット群6の発光ユニット数は2以上であれば特に制限はないが、生産効率の観点から、2〜10が好ましく、2〜4がより好ましい。発光ユニット数をN(Nは2以上の整数)とすると、本発明に係る中間光透過性電極数はN−1である。
有機EL素子1は、第1発光ユニット群6に代えて、図2に示すとおり、第2発光ユニット群10が、二つの発光ユニット10a及び10cと、当該発光ユニット10a及び10cの間に配置された中間光透過性電極10bとを有する構成をしてもよい。第2発光ユニット群10の発光ユニット数については、第1発光ユニット群6と同じである。
また、図3に示すとおり、第1発光ユニット群6及び第2発光ユニット群10がともに、二つの発光ユニットと中間光透過性電極とを有する構成としてもよい。
本発明の有機EL素子1は、対向する電極を独立して駆動可能となっている。
例えば、図1に示す有機EL素子1において、第2光透過性電極12を陽極、非光透過性電極8を陰極となるように電圧を印加した場合には、第2発光ユニット群10を発光させることができる。また、これとは別に、第1光透過性電極4を陽極、中間光透過性電極6bを陰極となるように電圧を印加した場合には、第1発光ユニット群6の発光ユニット6aを発光させることができ、他方で、中間光透過性電極6bを陽極、非光透過性電極8を陰極となるように電圧を印加した場合には、第1発光ユニット群6の発光ユニット6bを発光させることができる。
以上のようにして、両サイドでの発光を独立して制御可能とし、かつ、各サイドでの発光色を可変とすることができる。
また、第1光透過性部材2及び第2光透過性部材16が、可撓性を有していることが好ましい。
また、第1発光ユニット群6及び第2発光ユニット群10の少なくとも一つが、白色発光可能であることが好ましく、また、第1発光ユニット群6及び第2発光ユニット群10の少なくとも一つが、青、緑、黄及び赤の色域のうち、少なくとも2領域で発光可能であることが好ましい。
また、第1透過性電極4、第2光透過性電極12、及び第1透過性電極4と第2光透過性電極12とに挟持された全ての層(第1発光ユニット群6、非光透過性電極8及び第2発光ユニット群10)が、蒸着法により形成されていることが好ましい。
以下に、発光ユニットの層構成の好ましい具体例を示すが、本発明はこれらに限定されない。
(i)正孔注入輸送層/発光層/電子注入輸送層
(ii)正孔注入輸送層/第1発光層/第2発光層/電子注入輸送層
(iii)正孔注入輸送層/第1発光層/中間層/第2発光層/電子注入輸送層
(iv)正孔注入輸送層/発光層/正孔阻止層/電子注入輸送層
(v)正孔注入輸送層/電子阻止層/発光層/正孔阻止層/電子注入輸送層
(vi)正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層
(vii)正孔注入層/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/電子注入層
(viii)正孔注入層/正孔輸送層/電子阻止層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/電子注入層
本発明において、各層を形成する方法としては、例えば、真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、LB法(ラングミュア−ブロジェット法)、インクジェット法、スプレー法、印刷法、スロット型コータ法等の公知の薄膜形成法により成膜して形成することができる。
本発明においては、発光ユニット内の発光層にリン光発光材、蛍光発光材を混在させてもよいが、好ましくはリン光発光材又は蛍光発光材のみで構成することが好ましい。
本発明においては、蛍光発光層及びリン光発光層は、ホスト−ドーパント型の発光層であることが好ましい。
また、発光層に含有される発光ドーパントは、発光層の層厚方向に対し、均一な濃度で含有されていてもよく、また濃度分布を有していてもよい。
また、本発明においては、各発光ユニットは構成の異なるものを組み合わせて使用することができるが、発光ユニットを構成する発光層を除いて、同一の層、材料を用いた構成であることが好ましく、更には発光層数も同一であることが好ましい。この場合には、生産上、使用材料数を少なくできコスト面、品質管理面でメリットがあり、更には蒸着プロセスであれば成膜チャンバーを各発光ユニットで共通化しやすい等、生産効率面のメリットも享受できる。
また、異なる発光色を呈する発光ユニットを積層する場合には、これら発光ユニットが相互に補色の関係にあることが好ましい。例えば、青色発光ユニットと、補色となる黄緑、黄色又はオレンジ色の発光色を呈する発光ユニットとを設けることで、白色発光を得ることができる。
なお、「補色」の関係とは、混合すると無彩色になる色同士の関係をいう。つまり、補色の関係にある色を発光する物質の発光を混合すると、白色発光を得ることができる。
高演色性の白色発光が得られ、より幅広い範囲の色度の調整が容易であることから、青色、緑色及び赤色の発光色を呈する層が、同一の発光ユニット群のいずれかの発光ユニットに設けられていることが好ましい。
また、青、緑、赤の発光材料を1つの発光層中に混在させ、白色発光を呈する発光層として、発光ユニットに設けることもできる。
また、少なくとも、二つの中間光透過性電極と三つの発光ユニットとを有する構成であることが、発光色の変調範囲を拡大できることから好ましい。
さらには、各発光ユニットからの発光の混色により、白色発光を呈することを可能とした有機EL素子であることが、一般照明に適した白色光を含めて発光色を可変できることから好ましい
本発明の有機EL素子や化合物の発光する色は、「新編色彩科学ハンドブック」(日本色彩学会編、東京大学出版会、1985)の108頁の図4.16において、CS−1000(コニカミノルタ社製)等の分光放射輝度計で測定した結果をCIE色度座標に当てはめたときの色で決定される。
本発明においては、光色の黒体輻射軌跡からの偏差Duvが、相関色温度が2500〜7500Kの範囲内において、−20〜+20の範囲内に含まれる光を白色光と呼ぶものとする。Duv(=1000duv)の定義はJIS Z 8725:1999「光源の分布温度および色温度・相関色温度測定方法」による。
本発明における各発光ユニットに包含される個々の発光層の層厚は、特に制限はないが、形成する膜の均質性や、発光時に不必要な高電圧を印加するのを防止し、かつ、駆動電流に対する発光色の安定性向上の観点から、5〜200nmの範囲内に調整することが好ましく、更に好ましくは10〜100nm以下の範囲内に調整される。
以下、本発明の有機EL素子1を構成する各層について、詳細に説明する。
≪発光ユニット群≫
本発明の有機EL素子は、後述する非光透過性電極を挟んで第1及び第2発光ユニット群を有し、少なくとも一つの発光ユニット群が、複数の発光ユニットと、複数の発光ユニット間に配設された中間光透過性電極とを有している。
各発光ユニットは、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層等の有機機能層から構成される。
<中間光透過性電極>
本発明に係る中間光透過性電極は、発光ユニット間に設けられ、外部電源に接続されている。
中間光透過性電極材料としては、金属、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが好ましく用いられる。このような電極物質の具体例としては、Au、Ag、Al、Li、Ca、Mn等の金属、CuI、インジウムチンオキシド(ITO)、SnO、ZnO等の導電性透明材料が挙げられる。また、IDIXO(In−ZnO)等非晶質で透明導電膜を作製可能な材料を用いてもよいが、蒸着法にて成膜可能な材料であることが好ましい。
中間光透過性電極の厚さは、5〜18nmの範囲内であることが好ましい。
中間光透過性電極の厚さが18nm以下である場合には、金属材料の光学吸収による損失が小さく、発光効率の低下を抑制することができる。また、中間光透過性電極の厚さが5nm以上である場合には、中間光透過性電極の平面方向の導電性が高くなり、電極としての機能をより発揮することができる。
中間光透過性電極は、上記材料の単一層であってもよいし、例えば、Ca/Ag、Ca/Alのような積層膜として形成してもよい。また、CaAg、AgMn、AgAl等のような合金膜であってもよい。積層膜の場合、その層数は光透過性が担保されれば特に限定されない。
なお、本発明における「中間光透過性電極の厚さ」とは、中間光透過性電極の単位面積当たりの成膜質量を材料の密度で除して求められる「平均厚さ」として定義される。したがって、中間光透過性電極のある部分が「平均厚さ」より厚くても、あるいは逆に薄くなっていても構わない。
(発光層)
以下、発光層に含まれるホスト化合物及びドーパントについて説明する。
(1)リン光ホスト化合物
本発明に用いられるリン光ホスト化合物としては、構造的には特に制限はないが、代表的にはカルバゾール誘導体、トリアリールアミン誘導体、芳香族ボラン誘導体、含窒素複素環化合物、チオフェン誘導体、フラン誘導体、オリゴアリーレン化合物等の基本骨格を有するもの、カルボリン誘導体やジアザカルバゾール誘導体(ここで、ジアザカルバゾール誘導体とは、カルボリン誘導体のカルボリン環を構成する炭化水素環の少なくとも一つの炭素原子が窒素原子で置換されているものを表す。)等が挙げられる。
リン光ホスト化合物は、単独で用いてもよく、複数種併用して用いてもよい。
本発明にかかるリン光発光層に用いられるリン光ホスト化合物としては、下記一般式(a)で表される構造を有する化合物が好ましい。
Figure 2016100238
一般式(a)中、Xは、NR′、O、S、CR′R″又はSiR′R″を表す。R′及びR″は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を表す。Arは、芳香族環を表す。nは、0〜8の整数を表す。
一般式(a)におけるXにおいて、R′及びR″で各々表される置換基としては、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基等)、シクロアルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等)、アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基、1−プロペニル基、2−ブテニル基、1,3−ブタジエニル基、2−ペンテニル基、イソプロペニル基等)、アルキニル基(例えば、エチニル基、プロパルギル基等)、芳香族炭化水素基(芳香族炭素環基、アリール基等ともいい、例えば、フェニル基、p−クロロフェニル基、メシチル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、アントリル基、アズレニル基、アセナフテニル基、フルオレニル基、フェナントリル基、インデニル基、ピレニル基、ビフェニリル基等)、芳香族複素環基(例えば、フリル基、チエニル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、トリアジニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、キナゾリニル基、カルバゾリル基、カルボリニル基、ジアザカルバゾリル基(カルボリニル基のカルボリン環を構成する任意の炭素原子の一つが窒素原子で置き換わったものを示す。)、フタラジニル基等)、複素環基(例えば、ピロリジル基、イミダゾリジル基、モルホリル基、オキサゾリジル基等)、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、ドデシルオキシ基等)、シクロアルコキシ基(例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基、ナフチルオキシ基等)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、オクチルチオ基、ドデシルチオ基等)、シクロアルキルチオ基(例えば、シクロペンチルチオ基、シクロヘキシルチオ基等)、アリールチオ基(例えば、フェニルチオ基、ナフチルチオ基等)、アルコキシカルボニル基(例えば、メチルオキシカルボニル基、エチルオキシカルボニル基、ブチルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、ドデシルオキシカルボニル基等)、アリールオキシカルボニル基(例えば、フェニルオキシカルボニル基、ナフチルオキシカルボニル基等)、スルファモイル基(例えば、アミノスルホニル基、メチルアミノスルホニル基、ジメチルアミノスルホニル基、ブチルアミノスルホニル基、ヘキシルアミノスルホニル基、シクロヘキシルアミノスルホニル基、オクチルアミノスルホニル基、ドデシルアミノスルホニル基、フェニルアミノスルホニル基、ナフチルアミノスルホニル基、2−ピリジルアミノスルホニル基等)、アシル基(例えば、アセチル基、エチルカルボニル基、プロピルカルボニル基、ペンチルカルボニル基、シクロヘキシルカルボニル基、オクチルカルボニル基、2−エチルヘキシルカルボニル基、ドデシルカルボニル基、フェニルカルボニル基、ナフチルカルボニル基、ピリジルカルボニル基等)、アシルオキシ基(例えば、アセチルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、ブチルカルボニルオキシ基、オクチルカルボニルオキシ基、ドデシルカルボニルオキシ基、フェニルカルボニルオキシ基等)、アミド基(例えば、メチルカルボニルアミノ基、エチルカルボニルアミノ基、ジメチルカルボニルアミノ基、プロピルカルボニルアミノ基、ペンチルカルボニルアミノ基、シクロヘキシルカルボニルアミノ基、2−エチルヘキシルカルボニルアミノ基、オクチルカルボニルアミノ基、ドデシルカルボニルアミノ基、フェニルカルボニルアミノ基、ナフチルカルボニルアミノ基等)、カルバモイル基(例えば、アミノカルボニル基、メチルアミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、プロピルアミノカルボニル基、ペンチルアミノカルボニル基、シクロヘキシルアミノカルボニル基、オクチルアミノカルボニル基、2−エチルヘキシルアミノカルボニル基、ドデシルアミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、ナフチルアミノカルボニル基、2−ピリジルアミノカルボニル基等)、ウレイド基(例えば、メチルウレイド基、エチルウレイド基、ペンチルウレイド基、シクロヘキシルウレイド基、オクチルウレイド基、ドデシルウレイド基、フェニルウレイド基ナフチルウレイド基、2−ピリジルアミノウレイド基等)、スルフィニル基(例えば、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、ブチルスルフィニル基、シクロヘキシルスルフィニル基、2−エチルヘキシルスルフィニル基、ドデシルスルフィニル基、フェニルスルフィニル基、ナフチルスルフィニル基、2−ピリジルスルフィニル基等)、アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、ブチルスルホニル基、シクロヘキシルスルホニル基、2−エチルヘキシルスルホニル基、ドデシルスルホニル基等)、アリールスルホニル基、ヘテロアリールスルホニル基(例えば、フェニルスルホニル基、ナフチルスルホニル基、2−ピリジルスルホニル基等)、アミノ基(例えば、アミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ブチルアミノ基、シクロペンチルアミノ基、2−エチルヘキシルアミノ基、ドデシルアミノ基、アニリノ基、ナフチルアミノ基、2−ピリジルアミノ基等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、フッ化炭化水素基(例えば、フルオロメチル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ペンタフルオロフェニル基等)、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、メルカプト基、シリル基(例えば、トリメチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、トリフェニルシリル基、フェニルジエチルシリル基等)、ホスホノ基等が挙げられる。
これらの置換基は、上記の置換基によって更に置換されていてもよい。また、これらの置換基は、複数が互いに結合して環を形成していてもよい。
一般式(a)において、好ましいXはNR′又はOであり、R′としては芳香族炭化水素基又は芳香族複素環基が特に好ましい。
一般式(a)において、Arで表される芳香族環としては、芳香族炭化水素環又は芳香族複素環が挙げられる。また、芳香族環は、単環、縮合環のいずれでもよく、更に未置換でも、後述するような置換基を有していてもよい。
一般式(a)において、Arで表される芳香族炭化水素環としては、ベンゼン環、ビフェニル環、ナフタレン環、アズレン環、アントラセン環、フェナントレン環、ピレン環、クリセン環、ナフタセン環、トリフェニレン環、o−テルフェニル環、m−テルフェニル環、p−テルフェニル環、アセナフテン環、コロネン環、フルオレン環、フルオラントレン環、ナフタセン環、ペンタセン環、ペリレン環、ペンタフェン環、ピセン環、ピレン環、ピラントレン環、アンスラアントレン環等が挙げられる。これらの環は、更に置換基を有していてもよい。
一般式(a)において、Arで表される芳香族複素環としては、例えば、フラン環、ジベンゾフラン環、チオフェン環、オキサゾール環、ピロール環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、トリアジン環、ベンゾイミダゾール環、オキサジアゾール環、トリアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、チアゾール環、インドール環、インダゾール環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾオキサゾール環、キノキサリン環、キナゾリン環、シンノリン環、キノリン環、イソキノリン環、フタラジン環、ナフチリジン環、カルバゾール環、カルボリン環、ジアザカルバゾール環(カルボリン環を構成する炭化水素環の炭素原子の一つが更に窒素原子で置換されている環を示す。)等が挙げられる。これらの環は、更に置換基を有していてもよい。
上記の中でも、一般式(a)において、Arで表される芳香族環として好ましく用いられるのは、カルバゾール環、カルボリン環、ジベンゾフラン環又はベンゼン環であり、特に好ましく用いられるのは、カルバゾール環、カルボリン環又はベンゼン環である。上記の中でも、置換基を有するベンゼン環が好ましく、特に好ましくは、カルバゾリル基を有するベンゼン環が好ましい。
また、一般式(a)において、Arで表される芳香族環としては、下記に示すような、各々3環以上の縮合環が好ましい一態様であり、3環以上が縮合した芳香族炭化水素縮合環としては、具体的には、ナフタセン環、アントラセン環、テトラセン環、ペンタセン環、ヘキサセン環、フェナントレン環、ピレン環、ベンゾピレン環、ベンゾアズレン環、クリセン環、ベンゾクリセン環、アセナフテン環、アセナフチレン環、トリフェニレン環、コロネン環、ベンゾコロネン環、ヘキサベンゾコロネン環、フルオレン環、ベンゾフルオレン環、フルオランテン環、ペリレン環、ナフトペリレン環、ペンタベンゾペリレン環、ベンゾペリレン環、ペンタフェン環、ピセン環、ピラントレン環、コロネン環、ナフトコロネン環、オバレン環、アンスラアントレン環等が挙げられる。なお、これらの環は、更に置換基を有していてもよい。
また、3環以上が縮合した芳香族複素環としては、具体的には、アクリジン環、ベンゾキノリン環、カルバゾール環、カルボリン環、フェナジン環、フェナントリジン環、フェナントロリン環、カルボリン環、サイクラジン環、キンドリン環、テペニジン環、キニンドリン環、トリフェノジチアジン環、トリフェノジオキサジン環、フェナントラジン環、アントラジン環、ペリミジン環、ジアザカルバゾール環(カルボリン環を構成する炭素原子の任意の一つが窒素原子で置き換わったものを表す。)、フェナントロリン環、ジベンゾフラン環、ジベンゾチオフェン環、ナフトフラン環、ナフトチオフェン環、ベンゾジフラン環、ベンゾジチオフェン環、ナフトジフラン環、ナフトジチオフェン環、アントラフラン環、アントラジフラン環、アントラチオフェン環、アントラジチオフェン環、チアントレン環、フェノキサチイン環、チオファントレン環(ナフトチオフェン環)等が挙げられる。なお、これらの環は、更に置換基を有していてもよい。
ここで、一般式(a)において、Arで表される芳香族環が有してもよい置換基は、R′及びR″で各々表される置換基と同義である。
また、一般式(a)において、nは、0〜8の整数を表すが、0〜2の整数であることが好ましく、特にXがO、Sである場合には、1又は2であることが好ましい。
以下、一般式(a)で表されるリン光ホスト化合物の具体例を示すが、これらに限定されるものではない。
Figure 2016100238
Figure 2016100238
Figure 2016100238
Figure 2016100238
Figure 2016100238
Figure 2016100238
Figure 2016100238
Figure 2016100238
また、本発明に用いるリン光ホスト化合物は、低分子化合物でも、繰り返し単位をもつ高分子化合物でもよく、ビニル基やエポキシ基のような重合性基を有する低分子化合物(蒸着重合性発光ホスト)でもよい。
リン光ホスト化合物としては、正孔輸送能、電子輸送能を有しつつ、かつ、発光の長波長化を防ぎ、高Tg(ガラス転移温度)である化合物が好ましい。本発明においては、ガラス転移点が90℃以上の化合物が好ましく、更には130℃以上の化合物が優れた特性を得られることから好ましい。
ここで、ガラス転移点(Tg)とは、DSC(Differential Scanning Calorimetry:示差走査熱量法)を用いて、JIS K 7121に準拠した方法により求められる値である。
従来公知のホスト化合物の具体例としては、以下の文献に記載されている化合物が好適である。例えば、特開2001−257076号公報、同2002−308855号公報、同2001−313179号公報、同2002−319491号公報、同2001−357977号公報、同2002−334786号公報、同2002−8860号公報、同2002−334787号公報、同2002−15871号公報、同2002−334788号公報、同2002−43056号公報、同2002−334789号公報、同2002−75645号公報、同2002−338579号公報、同2002−105445号公報、同2002−343568号公報、同2002−141173号公報、同2002−352957号公報、同2002−203683号公報、同2002−363227号公報、同2002−231453号公報、同2003−3165号公報、同2002−234888号公報、同2003−27048号公報、同2002−255934号公報、同2002−260861号公報、同2002−280183号公報、同2002−299060号公報、同2002−302516号公報、同2002−305083号公報、同2002−305084号公報、同2002−308837号公報等が挙げられる。
また、リン光ホスト化合物は、その励起三重項状態(T)のエネルギーが、2.7eVより大きいことが、より高い発光効率を得られることから好ましい。
本発明でいう励起三重項状態(T)のエネルギーとは、ホスト化合物を溶媒に溶解し、液体窒素温度において観測したリン光発光スペクトルの最低振動バンド間遷移に対応する発光バンドのピークエネルギーをいう。
(2)リン光発光ドーパント
本発明に用いることができるリン光発光ドーパントは公知のものの中から選ぶことができる。例えば、元素の周期表で8〜10族の金属を含有する錯体系化合物、好ましくはイリジウム化合物、オスミウム化合物若しくは白金化合物(白金錯体系化合物)、又は希土類錯体から選ぶことができる。中でも最も好ましいのはイリジウム化合物である。
本発明の有機EL素子を作製する場合には、少なくとも緑、黄、赤領域の発光を担う発光体としては、発光効率が高く長寿命な素子が得られることからリン光発光材料が好ましい。
(一般式(A)〜(C)で表される部分構造)
また、本発明に青色リン光発光ドーパントを用いる場合には、有機EL素子の発光層に使用される公知のものの中から適宜選択して用いることができるが、下記一般式(A)〜(C)から選ばれる少なくとも1つの部分構造を有していることが好ましい。
Figure 2016100238
一般式(A)中、Raは、水素原子、脂肪族基、芳香族基又は複素環基を表す。Rb及びRcは、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を表す。A1は、芳香族環又は芳香族複素環を形成するのに必要な残基を表す。Mは、Ir又はPtを表す。
Figure 2016100238
一般式(B)中、Raは、水素原子、脂肪族基、芳香族基又は複素環基を表す。Rb、Rc、Rb及びRcは、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を表す。A1は、芳香族環又は芳香族複素環を形成するのに必要な残基を表す。Mは、Ir又はPtを表す。
Figure 2016100238
一般式(C)中、Raは、水素原子、脂肪族基、芳香族基又は複素環基を表す。Rb及びRcは、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を表す。A1は、芳香族環又は芳香族複素環を形成するのに必要な残基を表す。Mは、Ir又はPtを表す。
一般式(A)〜(C)において、Raで表される脂肪族基としては、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、2−エチル−ヘキシル基、オクチル基、ウンデシル基、ドデシル基、テトラデシル基)、シクロアルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基)が挙げられ、芳香族基としては、例えば、フェニル基、トリル基、アズレニル基、アントラニル基、フェナントリル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、o−テルフェニル基、m−テルフェニル基、p−テルフェニル基、アセナフテニル基、コロネニル基、フルオレニル基、ペリレニル基等が挙げられ、複素環基としては、例えば、ピロリル基、インドリル基、フリル基、チエニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、インドリジニル基、キノリニル基、カルバゾリル基、インドリニル基、チアゾリル基、ピリジル基、ピリダジニル基、チアジアジニル基、オキサジアゾリル基、ベンゾキノリニル基、チアジアゾリル基、ピロロチアゾリル基、ピロロピリダジニル基、テトラゾリル基、オキサゾリル基、クロマニル基等を挙げることができ、これらの基はそれぞれ置換基を有していてもよい。
一般式(A)〜(C)において、Rb、Rc、Rb及びRcで表される置換基としては、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基等)、シクロアルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等)、アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基等)、アルキニル基(例えば、エチニル基、プロパルギル基等)、アリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基等)、芳香族複素環基(例えば、フリル基、チエニル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、トリアジニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、キナゾリニル基、フタラジニル基等)、複素環基(例えば、ピロリジル基、イミダゾリジル基、モルホリル基、オキサゾリジル基等)、アルコキシル基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、ドデシルオキシ基等)、シクロアルコキシル基(例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基、ナフチルオキシ基等)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、オクチルチオ基、ドデシルチオ基等)、シクロアルキルチオ基(例えば、シクロペンチルチオ基、シクロヘキシルチオ基等)、アリールチオ基(例えば、フェニルチオ基、ナフチルチオ基等)、アルコキシカルボニル基(例えば、メチルオキシカルボニル基、エチルオキシカルボニル基、ブチルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、ドデシルオキシカルボニル基等)、アリールオキシカルボニル基(例えば、フェニルオキシカルボニル基、ナフチルオキシカルボニル基等)、スルファモイル基(例えば、アミノスルホニル基、メチルアミノスルホニル基、ジメチルアミノスルホニル基、ブチルアミノスルホニル基、ヘキシルアミノスルホニル基、シクロヘキシルアミノスルホニル基、オクチルアミノスルホニル基、ドデシルアミノスルホニル基、フェニルアミノスルホニル基、ナフチルアミノスルホニル基、2−ピリジルアミノスルホニル基等)、アシル基(例えば、アセチル基、エチルカルボニル基、プロピルカルボニル基、ペンチルカルボニル基、シクロヘキシルカルボニル基、オクチルカルボニル基、2−エチルヘキシルカルボニル基、ドデシルカルボニル基、フェニルカルボニル基、ナフチルカルボニル基、ピリジルカルボニル基等)、アシルオキシ基(例えば、アセチルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、ブチルカルボニルオキシ基、オクチルカルボニルオキシ基、ドデシルカルボニルオキシ基、フェニルカルボニルオキシ基等)、アミド基(例えば、メチルカルボニルアミノ基、エチルカルボニルアミノ基、ジメチルカルボニルアミノ基、プロピルカルボニルアミノ基、ペンチルカルボニルアミノ基、シクロヘキシルカルボニルアミノ基、2−エチルヘキシルカルボニルアミノ基、オクチルカルボニルアミノ基、ドデシルカルボニルアミノ基、フェニルカルボニルアミノ基、ナフチルカルボニルアミノ基等)、カルバモイル基(例えば、アミノカルボニル基、メチルアミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、プロピルアミノカルボニル基、ペンチルアミノカルボニル基、シクロヘキシルアミノカルボニル基、オクチルアミノカルボニル基、2−エチルヘキシルアミノカルボニル基、ドデシルアミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、ナフチルアミノカルボニル基、2−ピリジルアミノカルボニル基等)、ウレイド基(例えば、メチルウレイド基、エチルウレイド基、ペンチルウレイド基、シクロヘキシルウレイド基、オクチルウレイド基、ドデシルウレイド基、フェニルウレイド基ナフチルウレイド基、2−ピリジルアミノウレイド基等)、スルフィニル基(例えば、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、ブチルスルフィニル基、シクロヘキシルスルフィニル基、2−エチルヘキシルスルフィニル基、ドデシルスルフィニル基、フェニルスルフィニル基、ナフチルスルフィニル基、2−ピリジルスルフィニル基等)、アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、ブチルスルホニル基、シクロヘキシルスルホニル基、2−エチルヘキシルスルホニル基、ドデシルスルホニル基等)、アリールスルホニル基(例えば、フェニルスルホニル基、ナフチルスルホニル基、2−ピリジルスルホニル基等)、アミノ基(例えば、アミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ブチルアミノ基、シクロペンチルアミノ基、2−エチルヘキシルアミノ基、ドデシルアミノ基、アニリノ基、ナフチルアミノ基、2−ピリジルアミノ基等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、フッ化炭化水素基(例えば、フルオロメチル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ペンタフルオロフェニル基等)、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、メルカプト基、シリル基(例えば、トリメチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、トリフェニルシリル基、フェニルジエチルシリル基等)等が挙げられる。これらの置換基は。上記の置換基によって更に置換されていてもよい。
一般式(A)〜(C)において、A1で表される芳香族環としては、ベンゼン環、ビフェニル環、ナフタレン環、アズレン環、アントラセン環、フェナントレン環、ピレン環、クリセン環、ナフタセン環、トリフェニレン環、o−テルフェニル環、m−テルフェニル環、p−テルフェニル環、アセナフテン環、コロネン環、フルオレン環、フルオラントレン環、ナフタセン環、ペンタセン環、ペリレン環、ペンタフェン環、ピセン環、ピレン環、ピラントレン環、アンスラアントレン環等が挙げられ、芳香族複素環としては、フラン環、チオフェン環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、トリアジン環、ベンゾイミダゾール環、オキサジアゾール環、トリアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、チアゾール環、インドール環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾオキサゾール環、キノキサリン環、キナゾリン環、フタラジン環、カルバゾール環、カルボリン環、ジアザカルバゾール環(カルボリン環を構成する炭化水素環の炭素原子の一つが更に窒素原子で置換されている環を示す。)等が挙げられる。
一般式(A)〜(C)において、MはIr、Ptを表すが、特にIrが好ましい。
一般式(A)〜(C)の構造は部分構造であり、それ自身が完成構造の発光ドーパントとなるには、中心金属の価数に対応した配位子が必要である。具体的には、ハロゲン(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等)、アリール基(例えば、フェニル基、p−クロロフェニル基、メシチル基、トリル基、キシリル基、ビフェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基等)、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、ヒドロキシエチル基、メトキシメチル基、トリフルオロメチル基、t−ブチル基等)、アルキルオキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、芳香族複素環基(例えば、フリル基、チエニル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、トリアジニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、キナゾリニル基、カルバゾリル基、カルボリニル基、フタラジニル基等)、一般式(A)〜(C)の金属を除いた部分構造等が挙げられる。
また、一般式(A)〜(C)の部分構造3個で完成構造となるトリス体が好ましい。
以下、本発明にかかる青色リン光発光ドーパントの上記一般式(A)〜(C)の部分構造を有する化合物を例示するが、これらに限定されるものではない。
Figure 2016100238
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(3)蛍光発光ドーパント(蛍光性ドーパント、蛍光発光体等ともいう。)
蛍光発光ドーパントとしては、クマリン系色素、ピラン系色素、シアニン系色素、クロコニウム系色素、スクアリウム系色素、オキソベンツアントラセン系色素、フルオレセイン系色素、ローダミン系色素、ピリリウム系色素、ペリレン系色素、スチルベン系色素、ポリチオフェン系色素、希土類錯体系蛍光体等が挙げられる。
(注入層:正孔注入層、電子注入層)
注入層は必要に応じて設けることができ、陽極となる電極と発光層又は正孔輸送層との間、及び陰極となる電極と発光層又は電子輸送層との間に存在させてもよい。
注入層とは、駆動電圧低下や発光輝度向上のために設ける層のことで、例えば、「有機EL素子とその工業化最前線(1998年11月30日エヌ・ティー・エス社発行)」の第2編第2章「電極材料」(123〜166頁)にその詳細が記載されており、正孔注入層(陽極バッファー層)と電子注入層(陰極バッファー層)とがある。
正孔注入層(陽極バッファー層)としては、特開平9−45479号公報、同9−260062号公報、同8−288069号公報等にもその詳細が記載されており、具体例として、銅フタロシアニンに代表されるフタロシアニンバッファー層、酸化バナジウムに代表される酸化物バッファー層、アモルファスカーボンバッファー層、ポリアニリン(エメラルディン)やポリチオフェン等の導電性高分子を用いた高分子バッファー層等が挙げられる。また、特表2003−519432号公報に記載されている材料を使用することも好ましい。
正孔注入層は、複数の材料を混合して用いてもよいが、本発明において、正孔注入層は単一の有機化合物を成膜することによって形成されることが好ましい。これは、複数の材料を混合して使用する場合には、混合比の生産時における変動、例えば、成膜基板面内における濃度変動等による性能変動のリスクが高くなり好ましくない。
正孔注入層の層厚については特に制限はないが、通常は0.1〜100nm程度の範囲内、好ましくは1〜30nmの範囲内である。
電子注入層は、駆動電圧低下や発光輝度向上のために、陰極となる電極と発光層又は電子輸送層との間に設けられる層のことであり、「有機EL素子とその工業化最前線(1998年11月30日エヌ・ティー・エス社発行)」の第2編第2章「電極材料」(123〜166頁)に詳細に記載されている。
電子注入層は、特開平6−325871号公報、同9−17574号公報、同10−74586号公報等にもその詳細が記載されており、電子注入層に好ましく用いられる材料の具体例としては、ストロンチウムやアルミニウム等に代表される金属、フッ化リチウム、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム等に代表されるアルカリ金属化合物、フッ化マグネシウム、フッ化カルシウム等に代表されるアルカリ金属ハライド層、フッ化マグネシウムに代表されるアルカリ土類金属化合物層、酸化モリブデン、酸化アルミニウム等に代表される金属酸化物、リチウム8−ヒドロキシキノレート(Liq)等に代表される金属錯体等が挙げられる。
電子注入層の層厚については特に制限はないが、通常は0.1〜10nm程度の範囲内、好ましくは0.1〜2nmの範囲内である。
(阻止層:正孔阻止層、電子阻止層)
阻止層は、必要に応じて設けられるものである。例えば、特開平11−204258号公報、同11−204359号公報、及び「有機EL素子とその工業化最前線(1998年11月30日エヌ・ティー・エス社発行)」の237頁等に記載されている正孔阻止(ホールブロック)層がある。
正孔阻止層とは、広い意味では電子輸送層の機能を有し、電子を輸送する機能を有しつつ正孔を輸送する能力が著しく小さい正孔阻止材料からなり、電子を輸送しつつ正孔を阻止することで電子と正孔の再結合確率を向上させることができる。また、後述する電子輸送層の構成を必要に応じて、正孔阻止層として用いることができる。
本発明の有機EL素子に設ける正孔阻止層は、発光層に隣接して設けられていることが好ましい。
一方、電子阻止層とは、広い意味では正孔輸送層の機能を有し、正孔を輸送する機能を有しつつ電子を輸送する能力が著しく小さい材料からなり、正孔を輸送しつつ電子を阻止することで電子と正孔の再結合確率を向上させることができる。また、後述する正孔輸送層の構成を必要に応じて電子阻止層として用いることができる。
本発明に係る正孔阻止層、電子輸送層の層厚としては、好ましくは3〜100nmの範囲内であり、更に好ましくは5〜30nmの範囲内である。
(正孔輸送層)
正孔輸送層とは、正孔を輸送する機能を有する正孔輸送材料からなり、広い意味で正孔注入層、電子阻止層も正孔輸送層に含まれる。
正孔輸送層は、単層又は複数層設けることができる。
正孔輸送材料としては、正孔の注入又は輸送、電子の障壁性のいずれかを有するものであり、有機物、無機物のいずれであってもよい。例えば、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、アニリン系共重合体、又は導電性高分子オリゴマー、特にチオフェンオリゴマー等が挙げられる。
正孔輸送材料としては上記のものを使用することができるが、更には、ポルフィリン化合物、芳香族第3級アミン化合物又はスチリルアミン化合物、特に芳香族第3級アミン化合物を用いることが好ましい。
芳香族第3級アミン化合物及びスチリルアミン化合物の代表例としては、N,N,N′,N′−テトラフェニル−4,4′−ジアミノフェニル、N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス(3−メチルフェニル)−〔1,1′−ビフェニル〕−4,4′−ジアミン(TPD)、2,2−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)シクロヘキサン、N,N,N′,N′−テトラ−p−トリル−4,4′−ジアミノビフェニル、1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)−4−フェニルシクロヘキサン、ビス(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)フェニルメタン、ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)フェニルメタン、N,N′−ジフェニル−N,N′−ジ(4−メトキシフェニル)−4,4′−ジアミノビフェニル、N,N,N′,N′−テトラフェニル−4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、4,4′−ビス(ジフェニルアミノ)クオードリフェニル、N,N,N−トリ(p−トリル)アミン、4−(ジ−p−トリルアミノ)−4′−〔4−(ジ−p−トリルアミノ)スチリル〕スチルベン、4−N,N−ジフェニルアミノ−(2−ジフェニルビニル)ベンゼン、3−メトキシ−4′−N,N−ジフェニルアミノスチルベンゼン又はN−フェニルカルバゾール、更には、米国特許第5061569号明細書に記載されている2個の縮合芳香族環を分子内に有するもの、例えば、4,4′−ビス〔N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ〕ビフェニル(NPD)、特開平4−308688号公報に記載されているトリフェニルアミンユニットが三つスターバースト型に連結された4,4′,4″−トリス〔N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ〕トリフェニルアミン(MTDATA)等が挙げられる。
さらに、これらの材料を高分子鎖に導入した、又はこれらの材料を高分子の主鎖とした高分子材料を用いることもできる。また、p型−Si、p型−SiC等の無機化合物も正孔注入材料、正孔輸送材料として使用することができる。
また、特開平4−297076号公報、特開2000−196140号公報、特開2001−102175号公報、J.Appl.Phys.,95,5773(2004)、特開平11−251067号公報、J.Huang et.al.著文献(Applied Physics Letters 80(2002),p.139)、特表2003−519432号公報に記載されているような、いわゆるp型半導体的性質を有するとされる正孔輸送材料を用いることもできる。本発明においては、より高効率の発光素子が得られることから、これらの材料を用いることが好ましい。
正孔輸送層の層厚については、特に制限はないが、通常は5nm〜5μm程度の範囲内、好ましくは5〜200nmの範囲内である。
この正孔輸送層は、上記材料の1種又は2種以上からなる一層構造であってもよい。
(電子輸送層)
電子輸送層とは、電子を輸送する機能を有する材料からなる。
電子輸送層は、単層又は複数層設けることができる。
電子輸送層に用いられる電子輸送材料としては、陰極となる電極を介して注入された電子を発光層に伝達する機能を有していればよく、従来公知の化合物の中から任意のものを選択して用いることができ、例えば、ニトロ置換フルオレン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、ビピリジル誘導体、フレオレニリデンメタン誘導体、カルボジイミド、アントラキノジメタン及びアントロン誘導体、オキサジアゾール誘導体等が挙げられる。さらに、上記オキサジアゾール誘導体において、オキサジアゾール環の酸素原子を硫黄原子に置換したチアジアゾール誘導体、電子吸引基として知られているキノキサリン環を有するキノキサリン誘導体も、電子輸送材料として用いることができる。さらに、これらの材料を高分子鎖に導入した、又はこれらの材料を高分子の主鎖とした高分子材料を用いることもできる。
また、8−キノリノール誘導体の金属錯体、例えば、トリス(8−キノリノール)アルミニウム(Alq)、トリス(5,7−ジクロロ−8−キノリノール)アルミニウム、トリス(5,7−ジブロモ−8−キノリノール)アルミニウム、トリス(2−メチル−8−キノリノール)アルミニウム、トリス(5−メチル−8−キノリノール)アルミニウム、ビス(8−キノリノール)亜鉛(Znq)等、及びこれらの金属錯体の中心金属がIn、Mg、Cu、Ca、Sn、Ga又はPbに置き替わった金属錯体も、電子輸送材料として用いることができる。その他、メタルフリー若しくはメタルフタロシアニン、又はそれらの末端がアルキル基やスルホ基等で置換されているものも、電子輸送材料として好ましく用いることができる。また、発光層の材料としても用いられるジスチリルピラジン誘導体も、電子輸送材料として用いることができるし、正孔注入層、正孔輸送層と同様に、n型−Si、n型−SiC等の無機半導体も電子輸送材料として用いることができる。
電子輸送層には、複数の材料を混合して用いてもよい。アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物のドーピングを行うこともできる。しかしながら、本発明においては、電子輸送層は単一の有機化合物を成膜することによって形成されることが好ましい。これは、複数の材料を混合して使用する場合には、混合比の生産時における変動、例えば、成膜基板面内における濃度変動等による性能変動のリスクが高くなり好ましくない。
電子輸送層に含まれる有機化合物のガラス転移温度は、110℃以上であることがより優れた高温保存性、高温プロセス安定性が得られることから好ましい。
電子輸送層の層厚については特に制限はないが、通常は5nm〜5μm程度の範囲内、好ましくは5〜200nmの範囲内である。
≪非光透過性電極≫
非光透過性電極としては、金属、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが用いられる。このような電極物質の具体例としては、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al)混合物、インジウム、リチウム/アルミニウム混合物、希土類金属、銀、アルミニウム等が挙げられる。これらの中で、電子注入性及び酸化等に対する耐久性の点から、電子注入性金属とこれより仕事関数の値が大きく安定な金属である第二金属との混合物、例えば、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al)混合物、リチウム/アルミニウム混合物や、アルミニウム、銀等が好適である。
非光透過性電極は、これらの電極物質を蒸着やスパッタリング等の方法により薄膜を形成させることにより、作製することができる。
また、非光透過性電極としてのシート抵抗値は、数百Ω/□以下が好ましく、厚さは通常30〜500nmの範囲内が好ましく、更に好ましくは30〜200nmの範囲内である。
≪第1及び第2光透過性電極≫
第1及び第2光透過性電極としては、仕事関数の大きい(4eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが好ましく用いられる。このような電極物質の具体例としては、Au、Ag、Al等の金属、CuI、インジウムチンオキシド(ITO)、SnO、ZnO等の導電性透明材料が挙げられる。また、IDIXO(In−ZnO)等非晶質で透明導電膜を作製可能な材料を用いてもよい。
第1及び第2光透過性電極は、これらの電極物質を蒸着やスパッタリング等の方法により、薄膜を形成させ、フォトリソグラフィー法で所望の形状のパターンを形成してもよく、あるいはパターン精度をあまり必要としない場合は(100μm以上程度)、上記電極物質の蒸着やスパッタリング時に所望の形状のマスクを介してパターンを形成してもよい。あるいは、有機導電性化合物のように塗布可能な物質を用いる場合には、印刷方式、コーティング方式など湿式成膜法を用いることもできる。
この第1及び第2光透過性電極より発光を取り出す場合には、光透過率を40%より大きくすることが望ましく、また第1及び第2光透過性電極としてのシート抵抗値は、数百Ω/□以下が好ましい。
厚さは材料にもよるが、5〜300nmの範囲内が好ましく、更に好ましくは5〜30nmの範囲内である。
≪第1光透過性部材≫
本発明の有機EL素子に適用する第1光透過性部材としては、ガラス、プラスチック等の種類には特に制限はなく、好ましく用いられる第1光透過性部材としては、ガラス、石英、透明樹脂フィルムを挙げることができる。特に好ましい第1光透過性部材は、有機EL素子に可撓性(フレキシブル性)を与えることが可能な樹脂フィルムである。
樹脂フィルム材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、セロファン、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート(TAC)、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)、セルロースアセテートフタレート、セルロースナイトレート等のセルロースエステル類又はそれらの誘導体、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンビニルアルコール、シンジオタクティックポリスチレン、ポリカーボネート、ノルボルネン樹脂、ポリメチルペンテン、ポリエーテルケトン、ポリイミド、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリフェニレンスルフィド、ポリスルホン類、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトンイミド、ポリアミド、フッ素樹脂、ナイロン、ポリメチルメタクリレート、アクリルあるいはポリアリレート類、アートン(商品名、JSR社製)あるいはアペル(商品名、三井化学社製)といったシクロオレフィン系樹脂等を挙げられる。
樹脂フィルムの表面には、無機物、有機物の被膜又はその両者のハイブリッド被膜が形成されていてもよく、JIS K 7129−1992に準拠した方法で測定された水蒸気透過度が0.01g/(m・24h)以下のガスバリアー性フィルムであることが好ましく、更には、JIS K 7126−1992に準拠した方法で測定された酸素透過度が1×10−3ml/(m・24h・atm)以下、水蒸気透過度が1×10−3g/(m・24h)以下の高ガスバリアー性フィルムであることが好ましく、水蒸気透過度が1×10−5g/(m・24h)以下、酸素透過度が1×10−5ml/(m・24h・atm)以下であることがより好ましい。
ガスバリアー膜を形成する材料としては、水分や酸素など素子の劣化をもたらすものの浸入を抑制する機能を有する材料であればよく、例えば、酸化ケイ素、二酸化ケイ素、窒化ケイ素などを用いることができる。さらに、ガスバリアー膜の脆弱性を改良するために、これら無機層と有機材料からなる層との積層構造を持たせることがより好ましい。無機層と有機材料からなる層の積層順については特に制限はないが、両者を交互に複数回積層させることが好ましい。
ガスバリアー膜の形成方法については、特に限定はなく、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、分子線エピタキシー法、クラスターイオンビーム法、イオンプレーティング法、プラズマ重合法、大気圧プラズマ重合法、プラズマCVD法、レーザーCVD法、熱CVD法、コーティング法などを用いることができるが、特開2004−68143号公報に記載されているような大気圧プラズマ重合法によるものも好ましい。
≪第2光透過性部材≫
本発明に係る第2光透過性部材は、本発明の有機EL素子の封止手段として用いられる。封止手段としては、例えば、第2光透過性電極と第1光透過性部材又は同様のガスバリアー性を有する封止部材(第2光透過性部材)とを接着剤を介し、外部電源との接続のための各電極からの引出し部分を除いて、各有機層及び各電極を覆う形で接着する方法を挙げることができる。また、外部電源との接続のための各電極からの引出し部分を除いて、各有機層及び各電極を覆う形でCVD法等により光透過性の保護膜を形成した後、上記のように第1光透過性部材又は同様のガスバリアー性を有する封止部材とを接着することも好適にできる。
封止部材としては、有機EL素子の表示領域を覆うように配置されていればよく、凹板状でも、平板状でもよい。また、電気絶縁性は、特に限定されない。
具体的には、ガラス板、ポリマー板・フィルム、金属板・フィルム等が挙げられる。ガラス板としては、特にソーダ石灰ガラス、バリウム・ストロンチウム含有ガラス、鉛ガラス、アルミノケイ酸ガラス、ホウケイ酸ガラス、バリウムホウケイ酸ガラス、石英等を挙げることができる。また、ポリマー板としては、ポリカーボネート、アクリル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルファイド、ポリサルフォン等を挙げることができる。金属板としては、ステンレス、鉄、銅、アルミニウム、マグネシウム、ニッケル、亜鉛、クロム、チタン、モリブテン、シリコン、ゲルマニウム及びタンタルからなる群から選ばれる一種以上の金属又は合金からなるものが挙げられる。
本発明においては、有機EL素子を薄膜化できるということからポリマーフィルム、金属フィルムを好ましく使用することができる。さらには、ポリマーフィルムは、酸素透過度1×10−3ml/(m・24h・atm)以下、水蒸気透過度1×10−3g/(m・24h)以下のものであることが好ましい。また、水蒸気透過度1×10−5g/(m・24h)以下、酸素透過度1×10−5ml/(m・24h・atm)以下であることがより好ましい。
接着剤として、具体的には、アクリル酸系オリゴマー、メタクリル酸系オリゴマーの反応性ビニル基を有する光硬化及び熱硬化型接着剤、2−シアノアクリル酸エステルなどの湿気硬化型等の接着剤を挙げることができる。また、エポキシ系などの熱及び化学硬化型(二液混合)を挙げることができる。また、ホットメルト型のポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィンを挙げることができる。また、カチオン硬化タイプの紫外線硬化型エポキシ樹脂接着剤を挙げることができる。
なお、有機EL素子が熱処理により劣化する場合があるので、室温(25℃)から150℃までに接着硬化できるものが好ましい。また、接着剤中に乾燥剤を分散させておいてもよい。
封止部分への接着剤の塗布は、市販のディスペンサーを使ってもよいし、スクリーン印刷のように印刷してもよい。
封止部材と有機EL素子の表示領域との間隙には、気相及び液相では、窒素、アルゴン等の不活性気体や、フッ化炭化水素、シリコンオイルのような不活性液体を注入することが好ましい。また、真空とすることも可能である。また、内部に吸湿性化合物を封入することもできる。
吸湿性化合物としては、例えば、金属酸化物(例えば、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化カルシウム、酸化バリウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム等)、硫酸塩(例えば、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸コバルト等)、金属ハロゲン化物(例えば、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、フッ化セシウム、フッ化タンタル、臭化セリウム、臭化マグネシウム、ヨウ化バリウム、ヨウ化マグネシウム等)、過塩素酸類(例えば、過塩素酸バリウム、過塩素酸マグネシウム等)等が挙げられ、硫酸塩、金属ハロゲン化物及び過塩素酸類においては無水塩が好適に用いられる。
≪保護膜、保護板≫
素子の機械的強度を高めるために、上記封止用フィルムの外側に保護膜あるいは保護板を設けてもよい。特に、封止が上記封止膜により行われている場合には、その機械的強度は必ずしも高くないため、このような保護膜、保護板を設けることが好ましい。これに使用することができる材料としては、上記封止に用いたのと同様のガラス板、ポリマー板・フィルム、金属板・フィルム等を用いることができるが、軽量かつ薄膜化ということからポリマーフィルムを用いることが好ましい。
≪有機EL素子の作製方法≫
本発明の有機EL素子の作製方法の一例として、第1光透過性電極/第1発光ユニット群(第1発光ユニット/中間光透過性電極/第2発光ユニット)/非光透過性電極/第2発光ユニット群(第3発光ユニット)/第2光透過性電極からなり、第1発光ユニット群の各発光ユニットが第1光透過性電極側から正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層、第2発光ユニット群の第3発光ユニットが第2光透過性電極側から正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層からなる有機EL素子の作製方法について説明する。
まず、適当な第1光透過性部材上に所望の電極物質、例えば、陽極用物質からなる薄膜を好ましくは5〜300nmの範囲内、更に好ましくは5〜30nmの範囲内の厚さになるように、蒸着やスパッタリング等の方法により形成させ、陽極として機能する第1光透過性電極を形成する。
次に、この上に、第1発光ユニット群の第1発光ユニットである正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層を形成する。
第1発光ユニットを構成する各層の成膜に際し、層毎に異なる成膜法を適用してもよい。成膜に蒸着法を採用する場合、その蒸着条件は使用する化合物の種類等により異なるが、一般に、それぞれボート加熱温度50〜450℃、真空度1×10−6〜1×10−2Pa、蒸着速度0.01〜50nm/秒、基板温度−50〜300℃、層厚0.1nm〜5μm、好ましくは5〜200nmの範囲内で適宜選ぶことが望ましい。
これらの層を形成後、その上に、総層厚が18nm以下となるように、中間光透過性電極を蒸着法により形成する。
次いで、第1発光ユニットと同様にして、第2発光ユニットの各層を形成する。
次いで、非光透過性電極、例えば、陰極用物質を好ましくは30〜500nmの範囲内、更に好ましくは30〜200nmの範囲内の厚さになるように、例えば、蒸着やスパッタリング等の方法により形成させ、陰極として機能する非光透過性電極を形成する。
次いで、この上に、第2発光ユニット群の第3発光ユニットである電子注入層/電子輸送層/発光層/正孔輸送層/正孔注入層を形成する。
次いで、この上に、所望の電極物質、例えば、陽極用物質からなる薄膜を好ましくは5〜300nmの範囲内、更に好ましくは5〜30nmの範囲内の厚さになるように、蒸着やスパッタリング等の方法により形成させ、陽極として機能する第2光透過性電極を形成し、接着剤を介して、第2光透過性部材により封止することにより、所望の有機EL素子を得ることができる。
この有機EL素子の作製は、一回の真空引きで一貫して第1光透過性電極から第2光透過性電極まで作製するのが好ましいが、途中で異なる成膜法を施しても構わない。
このようにして得られた有機EL素子に、直流電圧を印加する場合には、陽極とする電極を+、陰極とする電極を−の極性として電圧2〜40V程度を印加すると、発光が観測できる。また、交流電圧を印加してもよい。なお、印加する交流の波形は任意でよい。
≪光取出し向上技術≫
有機EL素子は、空気よりも屈折率の高い(屈折率1.6〜2.1程度の範囲内)層の内部で発光し、発光層で発生した光のうち15〜20%程度の光しか取り出せないことが一般的に言われている。これは、臨界角以上の角度θで界面(透明基板(第1光透過性部材)と空気との界面)に入射する光は、全反射を起こし素子外部に取り出すことができないことや、光透過性電極又は発光層と透明基板との間で光が全反射を起こし、光が光透過性電極又は発光層を導波し、結果として、光が素子側面方向に逃げるためである。
この光の取出しの効率を向上させる手法としては、例えば、透明基板表面に凹凸を形成し、透明基板と空気界面での全反射を防ぐ方法(例えば、米国特許第4774435号明細書)、基板に集光性を持たせることにより効率を向上させる方法(例えば、特開昭63−314795号公報)、素子の側面等に反射面を形成する方法(例えば、特開平1−220394号公報)、基板と発光体との間に中間の屈折率を持つ平坦層を導入し、反射防止膜を形成する方法(例えば、特開昭62−172691号公報)、基板と発光体との間に基板よりも低屈折率を持つ平坦層を導入する方法(例えば、特開2001−202827号公報)、基板、光透過性電極や発光層のいずれかの層間(基板と外界間を含む)に回折格子を形成する方法(特開平11−283751号公報)などが挙げられる。
本発明においては、これらの方法を本発明の有機EL素子と組み合わせて用いることができるが、基板と発光体との間に、基板よりも低屈折率を持つ平坦層を導入する方法、あるいは基板、光透過性電極や発光層のいずれかの層間(基板と外界間を含む)に回折格子を形成する方法を好適に用いることができる。
本発明は、これらの手段を組み合わせることにより、更に高輝度あるいは耐久性に優れた素子を得ることができる。
光透過性電極と透明基板との間に低屈折率の媒質を光の波長よりも長い厚さで形成すると、光透過性電極から出てきた光は、媒質の屈折率が低いほど、外部への取出し効率が高くなる。
低屈折率層としては、例えば、エアロゲル、多孔質シリカ、フッ化マグネシウム、フッ素系ポリマーなどが挙げられる。透明基板の屈折率は一般に1.5〜1.7程度の範囲内であるので、低屈折率層は、屈折率がおよそ1.5以下であることが好ましく、1.35以下であることがより好ましい。
また、低屈折率媒質の厚さは、媒質中の波長の2倍以上となるのが望ましい。これは、低屈折率媒質の厚さが、光の波長程度になってエバネッセントで染み出した電磁波が基板内に入り込む層厚になると、低屈折率層の効果が薄れるからである。
全反射を起こす界面、又は、いずれかの媒質中に回折格子を導入する方法は、光取出し効率の向上効果が高いという特徴がある。この方法は、回折格子が1次の回折や、2次の回折といった、いわゆるブラッグ回折により、光の向きを屈折とは異なる特定の向きに変えることができる性質を利用して、発光層から発生した光のうち、層間での全反射等により外に出ることができない光を、いずれかの層間若しくは媒質中(透明基板内や透明電極内)に回折格子を導入することで光を回折させ、光を外に取り出そうとするものである。
導入する回折格子は、二次元的な周期屈折率を持っていることが望ましい。これは、発光層で発光する光はあらゆる方向にランダムに発生するので、ある方向にのみ周期的な屈折率分布を持っている一般的な1次元回折格子では、特定の方向に進む光しか回折されず、光の取出し効率がさほど上がらない。
しかしながら、屈折率分布を二次元的な分布にすることにより、あらゆる方向に進む光が回折され、光の取出し効率が上がる。
回折格子を導入する位置としては、いずれかの層間若しくは媒質中(透明基板内や光透過性電極内)でもよいが、光が発生する場所である発光層の近傍が望ましい。このとき、回折格子の周期は、媒質中の光の波長の約1/2〜3倍程度の範囲内が好ましい。回折格子の配列は、正方形のラチス状、三角形のラチス状、ハニカムラチス状など、2次元的に配列が繰り返されることが好ましい。
本発明の有機EL素子は、第1及び/又は第2光透過性部材の光取出し側に、例えばマイクロレンズアレイ状の構造を設けるように加工したり、あるいは、いわゆる集光シートと組み合わせることにより、特定方向、例えば素子発光面に対し正面方向に集光することにより、特定方向上の輝度を高めることができる。
マイクロレンズアレイの例としては、基板の光取出し側に一辺が30μmでその頂角が90度となるような四角錐を2次元に配列する。一辺は10〜100μmの範囲内が好ましい。これより小さくなると回折の効果が発生して色付き、大きすぎると厚さが厚くなり好ましくない。
集光シートとしては、例えば、液晶表示装置のLEDバックライトで実用化されているものを用いることが可能である。このようなシートとして、例えば、住友スリーエム社製輝度上昇フィルム(BEF)などを用いることができる。
プリズムシートの形状としては、例えば、基材に頂角90度、ピッチ50μmの△状のストライプが形成されたものであってもよいし、頂角が丸みを帯びた形状、ピッチをランダムに変化させた形状、その他の形状であってもよい。
また、有機EL素子からの光放射角を制御するために光拡散板・フィルムを、集光シートと併用してもよい。例えば、(株)きもと製拡散フィルム(ライトアップ)などを用いることができる。
≪表示装置≫
本発明の有機EL素子を適用した表示装置について説明する。
本発明の有機EL素子は、表示装置に用いられることが好ましい。表示装置の場合は、発光層形成時のみシャドーマスクを設け、一面に蒸着法、キャスト法、スピンコート法、インクジェット法、印刷法、スロット型コータ法等で膜を形成できる。発光層のみパターニングを行う場合、その方法に限定はないが、好ましくは蒸着法、インクジェット法、印刷法である。蒸着法を用いる場合においてはシャドーマスクを用いたパターニングが好ましい。
このようにして得られた表示装置に直流電圧を印加する場合には、陽極とする電極を+、陰極とする電極を−の極性として電圧2〜40V程度の範囲内を印加すると、発光が観測できる。
≪照明装置≫
本発明の有機EL素子を適用した照明装置について説明する。
本発明の有機EL素子は、照明用や露光光源のような一種のランプとして使用してもよいし、画像を投影するタイプのプロジェクション装置や、静止画像や動画像を直接視認するタイプの表示装置(ディスプレイ)として使用してもよい。動画再生用の表示装置として使用する場合の駆動方式は、単純マトリクス(パッシブマトリクス)方式でもアクティブマトリクス方式でもどちらでもよい。
本発明に用いられる有機EL素子においては、必要に応じ成膜時にメタルマスクやインクジェットプリンティング法等でパターニングを施してもよい。パターニングする場合は、電極のみをパターニングしてもよいし、電極と発光層をパターニングしてもよいし、素子全層をパターニングしてもよい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量%」を表す。
また、本実施例において使用される化合物は、下記のとおりの構造を有するものである。
Figure 2016100238
Figure 2016100238
Figure 2016100238
≪有機EL素子の作製≫
(1)フィルム基板及びガスバリアー層の形成
(1−1)フィルム基板
フィルム基板として、二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルム(PENフィルム、厚さ:100μm、幅:350mm、帝人デュポンフィルム(株)製、商品名「テオネックスQ65FA」)を用いた。
(1−2)下地層の形成
フィルム基板の易接着面に、JSR株式会社製 UV硬化型有機/無機ハイブリッドハードコート材 OPSTAR Z7501(を塗布、乾燥後の層厚が4μmになるようにワイヤーバーで塗布した後、乾燥条件;80℃、3分で乾燥後、空気雰囲気下、高圧水銀ランプ使用、硬化条件:1.0J/cm硬化を行い、下地層(「プライマー層」ともいう。)を形成した。
このときの表面粗さを表す最大断面高さRa(p)は5nmであった。 なお、表面粗さ(算術平均粗さRa)は、AFM(原子間力顕微鏡 Atomic Force Microscope:Digital Instruments社製)を用い、極小の先端半径の触針を持つ検出器で連続測定した凹凸の断面曲線から算出され、極小の先端半径の触針により測定方向が30μmの区間内を3回測定し、微細な凹凸の振幅に関する平均の粗さから求めた。
(1−3)第1ガスバリアー層の形成
フィルム基板をCVD装置に装着して、下記の成膜条件(プラズマCVD条件)にてフィルム基板上に、第1ガスバリアー層を300nmの層厚で形成した。
<製膜条件>
原料ガス(ヘキサメチルジシシロザン(HMDSO、(CHSiO))の供給量:50sccm(Standard Cubic Centimeter per Minute)
酸素ガス(O)の供給量:500sccm
真空チャンバー内の真空度:3Pa
プラズマ発生用電源からの印加電力:0.8kW
プラズマ発生用電源の周波数:80kHz
フィルムの搬送速度:0.5〜1.66m/min
(1−4)第2ガスバリアー層の形成
パーヒドロポリシラザン(アクアミカ NN120−10、無触媒タイプ、AZエレクトロニックマテリアルズ(株)製)の10質量%ジブチルエーテル溶液を、塗布液として、ワイヤーバーにて、乾燥後の(平均)層厚が300nmとなるように塗布し、温度85℃、湿度55%RHの雰囲気下で1分間処理して乾燥させ、更に温度25℃、湿度10%RH(露点温度−8℃)の雰囲気下に10分間保持し、除湿処理を行って、ポリシラザン層を形成した。
次いで、上記形成したポリシラザン層に対し、下記紫外線装置を真空チャンバー内に設置して、装置内の圧力を適宜調整して、シリカ転化処理を実施した。
<紫外線照射装置>
装置:株式会社 エム・ディ・コム製エキシマ照射装置MODEL:MECL−M−1−200
照射波長:172nm
ランプ封入ガス:Xe
<改質処理条件>
可動ステージ上に固定したポリシラザン層を形成したフィルム基板に対し、以下の条件で改質処理を行って、第2ガスバリアー層を形成した。
エキシマランプ光強度:130mW/cm(172nm)
試料と光源の距離:1mm
ステージ加熱温度:70℃
照射装置内の酸素濃度:1.0%
エキシマランプ照射時間:5秒
(2)第1光透過性電極の形成
上記のようにして準備したPENフィルム基板を所定のサイズにカッティングし洗浄処理を施した後、支持体としてガラス基材を用い真空蒸着装置内にセットした。真空蒸着装置内の蒸着用るつぼの各々には、各層の構成材料を素子作製に最適の量を充填した。
真空度1×10−4Paまで減圧した後、化合物M−1の入った蒸着用るつぼに通電して加熱し、化合物M−1を12nm成膜した後、電極として銀を12nm成膜した。
(3)第1発光ユニット群の形成
(3−1)第1発光ユニットの形成
第1光透過性電極上に、各化合物を下記に示す層厚で順次成膜し緑発光帯を形成した。
M−1:層厚5nm
M−2:層厚70nm
GD−1及びH−2(GD−1濃度が10%となるように共蒸着):層厚30nm
H−2:層厚3nm
E−1:層厚22nm
(3−2)第1中間光透過性電極の形成
続いて、リチウムを1nmの厚さに蒸着し、その後、銀を10nm蒸着し、第1中間光透過性電極を形成した。
(3−3)第2発光ユニットの形成
次いで、各化合物を下記に示す層厚で順次成膜し赤発光帯を形成した。
M−1:層厚5nm
M−2:層厚20nm
RD−1及びH−2(RD−1濃度が8%となるように共蒸着):層厚30nm
E−1:層厚25nm
(3−4)第2中間光透過性電極の形成
次いで、第1中間光透過性電極の形成と同様にして、第2中間光透過性電極を形成した。
(3−5)第3発光ユニットの形成
続いて、各化合物を下記に示す層厚で順次成膜し青発光帯を形成した。
M−1:層厚5nm
M−2:層厚30nm
BD−1及びH−1(BD−1濃度が5%となるように共蒸着):層厚25nm
E−1:層厚20nm
(4)非光透過性電極の形成
続いて、フッ化リチウム1nm、アルミニウム120nm、リチウム1nmの各厚さで順に蒸着し非光透過性電極を形成した。
(5)第2発光ユニット群の形成
(5−1)第4発光ユニットの形成
次いで、上記非光透過性電極上に、各化合物を下記に示す層厚で順次成膜し青発光帯を形成した。
E−1:層厚20nm
BD−1及びH−1(BD−1濃度が5%となるように共蒸着):層厚25nm
M−2:層厚30nm
M−1:層厚5nm
(5−2)第3中間光透過性電極の形成
続いて、銀を10nm、次いでリチウムを1nmの厚さで蒸着し、第3中間光透過性電極を形成した。
(5−3)第5発光ユニットの形成
次いで、各化合物を下記に示す層厚で順次成膜し赤発光帯を作製した。
E−1:層厚25nm
RD−1及びH−2(RD−1濃度が8%となるように共蒸着):層厚30nm
M−2:層厚20nm
M−1:層厚5nm
(5−4)第4中間光透過性電極の形成
続いて、第3中間光透過性電極と同様にして、第4中間光透過性電極を形成した。
(5−5)第6発光ユニットの形成
次いで、中間光透過性電極上に、各化合物を下記に示す層厚で順次成膜し緑発光帯を形成した。
E−1:層厚22nm
H−2:層厚3nm
GD−1及びH−2(GD−1濃度が10%となるように共蒸着):層厚30nm
M−2:層厚70nm
M−1:層厚5nm
(6)第2光透過性電極の形成
続いて、銀を12nm、化合物M−1を12nmの厚さで順次成膜し、第2光透過性電極を形成した。
(7)封止構造の形成
次いで、電極、有機層を成膜した素子をCVD装置に移送し、上記第1ガスバリアー層と同様にしてガスバリアー膜を形成した。
次いで、素子を大気に接触させることなく窒素雰囲気下のグローブボックス(純度99.999%以上の高純度窒素ガスの雰囲気下)に移送し、光透過性の熱硬化型樹脂を接着剤として使用し、基板に用いたものと同じガスバリアー層を付与したPENフィルムをCVD膜上に貼合、接着剤を加熱硬化し、有機EL素子の封止構造を形成し、有機EL素子を作製した。
以上ようにして作製した有機EL素子において、各電極は下記に示す機能を有するものとして形成されている。
第1光透過性電極:第1発光ユニット群の緑発光帯の陽極として機能
第1中間光透過性電極:第1発光ユニット群の緑発光帯の陰極、かつ同赤発光帯の陽極として機能
第2中間光透過性電極:第1発光ユニット群の赤発光帯の陰極、かつ同青発光帯の陽極として機能
非光透過性電極:第1発光ユニット群の青発光帯、及び第2発光ユニット群の青発光帯の陰極として機能
第3中間光透過性電極:第2発光ユニット群の青発光帯の陽極、かつ同赤発光帯の陰極として機能
第4中間光透過性電極:第2発光ユニット群の赤発光帯の陽極、かつ同緑発光帯の陰極として機能
第2光透過性電極:第2発光ユニット群の緑発光帯の陽極として機能
以上のような有機EL素子においては、中間光透過性電極を含む各電極間に、各々上記の極性をもたらすよう、第1及び第2発光ユニット群の各色発光帯に個別に、あるいはその複数に同時に任意の電圧を印加することによって、各々の発光帯を自在な輝度で発光させることができる。すなわち、本実施形態の有機EL素子は、青、緑、赤及び白色を含むそれらの任意の混合色を発光させることができる。
また、非光透過性電極が第1及び第2発光ユニット群の間に存在することによって、その発光素子の両サイドに、独立して任意の色、輝度の発光を呈することができる。
また、本実施形態の有機EL素子は、可撓性フィルム基板を用い、封止部材も可撓性であることより、自在に変形が可能であり、湾曲した面に沿って取り付けることが容易な発光パネルを提供することができる。
さらには、本実施形態の有機EL素子は、上記第1光透過性電極、及び第2光透過性電極を含み、その間に介在する各層すべてを一貫した蒸着プロセスで成膜、形成することが可能であり、その結果、製造プロセスの簡便化、低コスト化が容易となる。
1 有機EL素子
2 第1光透過性部材
4 第1光透過性電極
6 第1発光ユニット群
6a、6c 発光ユニット
6b 中間光透過性電極
8 非光透過性電極
10 第2発光ユニット群
10a、10c 発光ユニット
10b 中間光透過性電極
12 第2光透過性電極
14 接着層
16 第2光透過性部材

Claims (6)

  1. 少なくとも、第1光透過性部材、第1光透過性電極、第1発光ユニット群、非光透過性電極、第2発光ユニット群、第2光透過性電極及び第2光透過性部材がこの順に積層された両面発光型有機エレクトロルミネッセンス素子であって、
    前記第1発光ユニット群及び前記第2発光ユニット群の発光が、独立して制御可能であり、
    前記第1発光ユニット群及び前記第2発光ユニット群の少なくとも一つが、複数の発光ユニットと、前記複数の発光ユニット間に配設された中間光透過性電極とを有し、かつ、発光色が可変であることを特徴とする両面発光型有機エレクトロルミネッセンス素子。
  2. 前記第1発光ユニット群及び前記第2発光ユニット群が、複数の発光ユニットと、前記複数の発光ユニット間に配設された中間光透過性電極とを有し、発光色が可変であることを特徴とする請求項1に記載の両面発光型有機エレクトロルミネッセンス素子。
  3. 前記第1光透過性部材及び前記第2光透過性部材が、可撓性を有していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の両面発光型有機エレクトロルミネッセンス素子。
  4. 前記第1発光ユニット群及び前記第2発光ユニット群の少なくとも一つが、白色発光可能であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の両面発光型有機エレクトロルミネッセンス素子。
  5. 前記第1発光ユニット群及び前記第2発光ユニット群の少なくとも一つが、青、緑、黄及び赤の色域のうち、少なくとも2領域で発光可能であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の両面発光型有機エレクトロルミネッセンス素子。
  6. 前記第1透過性電極、前記第2光透過性電極、及び前記第1透過性電極と前記第2光透過性電極とに挟持された全ての層が、蒸着法により形成されていることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の両面発光型有機エレクトロルミネッセンス素子。
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