JPWO2007111192A1 - 有機エレクトロルミネッセンス素子、及び有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ - Google Patents
有機エレクトロルミネッセンス素子、及び有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ Download PDFInfo
- Publication number
- JPWO2007111192A1 JPWO2007111192A1 JP2008507443A JP2008507443A JPWO2007111192A1 JP WO2007111192 A1 JPWO2007111192 A1 JP WO2007111192A1 JP 2008507443 A JP2008507443 A JP 2008507443A JP 2008507443 A JP2008507443 A JP 2008507443A JP WO2007111192 A1 JPWO2007111192 A1 JP WO2007111192A1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- organic
- layer
- light
- light emitting
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H10—SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H10K—ORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
- H10K50/00—Organic light-emitting devices
- H10K50/10—OLEDs or polymer light-emitting diodes [PLED]
- H10K50/11—OLEDs or polymer light-emitting diodes [PLED] characterised by the electroluminescent [EL] layers
- H10K50/125—OLEDs or polymer light-emitting diodes [PLED] characterised by the electroluminescent [EL] layers specially adapted for multicolour light emission, e.g. for emitting white light
-
- H—ELECTRICITY
- H10—SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H10K—ORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
- H10K50/00—Organic light-emitting devices
- H10K50/10—OLEDs or polymer light-emitting diodes [PLED]
- H10K50/14—Carrier transporting layers
- H10K50/15—Hole transporting layers
- H10K50/155—Hole transporting layers comprising dopants
-
- H—ELECTRICITY
- H10—SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H10K—ORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
- H10K50/00—Organic light-emitting devices
- H10K50/10—OLEDs or polymer light-emitting diodes [PLED]
- H10K50/14—Carrier transporting layers
- H10K50/16—Electron transporting layers
- H10K50/165—Electron transporting layers comprising dopants
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- Optics & Photonics (AREA)
- Electroluminescent Light Sources (AREA)
Abstract
Description
12 ガラスケース
15 陰極
16 有機EL層
17 透明電極
18 窒素ガス
19 捕水剤
201 バリア膜
202 基材
203 低密度層
204 中密度層
205 高密度層
230 プラズマ放電処理装置
231 プラズマ放電処理容器
235 ロール回転電極
236 角筒型固定電極群
240 電界印加手段
250 ガス供給手段
251 ガス発生装置
253 排気口
260 電極温度調節手段
F 基材
P 送液ポンプ
261 配管
266 ニップロール
267 ガイドロール
268、269 仕切板
本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子について説明する。本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子とは、基板、電極、有機層から構成され、有機層は少なくとも発光層と本発明に係るエレクトロンドナー(単に、ドナーとも言う)を含有する有機層からなる。
本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子や該素子に係る化合物の発光色は、「新編色彩科学ハンドブック」(日本色彩学会編、東京大学出版会、1985)の108頁の図4.16において、分光放射輝度計CS−1000(コニカミノルタセンシング社製)で測定した結果をCIE色度座標に当てはめたときの色で決定される。本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子における白色とは、2℃視野角正面輝度を上記方法により測定した際に、CIE1931 表色系の色度がx=0.33±0.07、y=0.33±0.07の領域内にあることが特徴である。
白色の光を取り出すために、本発明に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の構成層である発光層は、発光極大波長が各々430〜480nm、510〜550nm、600〜640nmの範囲にある発光スペクトルの異なる少なくとも2層以上の層を含み、好ましくは3層以上である。
(ii)陽極/正孔輸送層/電子阻止層/発光層ユニット/正孔阻止層/電子輸送層/陰極バッファー層/陰極
(iii)陽極/陽極バッファー層/正孔輸送層/電子阻止層/発光層ユニット/正孔阻止層/電子輸送層/陰極
(iv)陽極/陽極バッファー層/正孔輸送層/電子阻止層/発光層ユニット/正孔阻止層/電子輸送層/陰極バッファー層/陰極
ここで、発光層ユニットとは、発光極大波長が各々430〜480nm、510〜550nm、600〜640nmの範囲にある少なくとも2層の発光層を有するものを発光層ユニットとする。また、該ユニットは、各発光層間に非発光性の中間層を有していることが好ましい。
本発明に係るエレクトロンドナーとは、電子供与性化合物を指す。単体ではなく、ドーパントとしてホストと混合することにより有機層を形成する。エレクトロンドナーにより還元されたホストがアニオンラジカル状態で存在することで、陰極側の層界面付近における電子障壁が軽減され、電子の供給密度が高まり、低電圧化効果が認められる。即ち、本発明に係るドーパントは、混合する有機材料よりもLUMO準位が高く、仕事関数が小さいことが必須である。エレクトロンドナーを含有する層は発光層でも構わない。この場合のドーパントは、本発明のキャリアドナーと発光源を含有することとなる。発光源は蛍光でも燐光でも構わない。本発明に係るエレクトロンドナーは、好ましくは電子輸送層に含有される。
本発明に使用される電子輸送層は駆動電圧に効果が認められ、キャリアドナーのドープにより電子密度を高めたり、浅いLUMO準位を形成しホッピングによる電子移動度を高めているためと解釈されている。ドープされる不純物の濃度については、電子輸送層中において一律な濃度の検討のみなされてきた。
られない。最高濃度と最低濃度の差は20〜90%であるが、好ましい最高濃度は15〜95%。更に好ましくは25〜90%である。電子輸送層における最高濃度領域の膜厚比は1〜50%であり、更に好ましくは2%から45%である。膜厚としては通常は1nm〜1μm程度、好ましくは5〜200nmである。陽極側に隣接する有機層界面から本発明の電子輸送層の1/3の膜厚における領域では、キャリアドナーの濃度は導電性を損なわない範囲で低いほど、連続駆動寿命の観点から好ましい。
正孔輸送層は単層または複数層設けることができる。正孔輸送材料としては、正孔の注入または輸送、電子の障壁性のいずれかを有するものであり、有機物、無機物のいずれであってもよい。例えば、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、アニリン系共重合体、また導電性高分子オリゴマー、特にチオフェンオリゴマー等が挙げられる。正孔輸送材料としては上記のものを使用することができるが、ポルフィリン化合物、芳香族第3級アミン化合物及びスチリルアミン化合物、特に芳香族第3級アミン化合物を用いることが好ましい。
注入層は必要に応じて設け、電子注入層と正孔注入層があり、上記の如く陽極と発光層または正孔輸送層の間、及び陰極と発光層または電子輸送層との間に存在させてもよい。注入層とは、駆動電圧低下や発光輝度向上のために電極と有機層間に設けられる層のことで、「有機EL素子とその工業化最前線(1998年11月30日エヌ・ティー・エス社発行)」の第2編第2章「電極材料」(123〜166頁)に詳細に記載されており、正孔注入層(陽極バッファー層)と電子注入層(陰極バッファー層)とがある。
阻止層は、上記の如く有機化合物薄膜の基本構成層の他に必要に応じて設けられるものである。例えば、特開平11−204258号公報、同11−204359号公報、及び「有機EL素子とその工業化最前線(1998年11月30日エヌ・ティー・エス社発行)」の237頁等に記載されている正孔阻止(ホールブロック)層がある。
により算出した値(eV単位換算値)の小数点第2位を四捨五入した値としてイオン化ポテンシャルを求めることができる。この計算値が有効な背景には、この手法で求めた計算値と実験値の相関が高いためである。
本発明に係る発光層は、電極または電子輸送層、正孔輸送層から注入されてくる電子及び正孔が再結合して発光する層であり、発光する部分は発光層の層内であっても発光層と隣接層との界面であってもよい。本発明に係る発光層は、発光極大波長が430〜480nmの範囲にある青発光層、510〜550nmの範囲にある緑発光層、600〜640nmの範囲にある赤発光層の少なくとも3色の発光層を有していることが好ましいが、2色構成でも構わない。例えば、前記3区分の中から2色を選択しても、色再現性は3色構成よりも劣るが白色が得られるからである。
本発明の有機EL素子の発光層に含まれるホスト化合物とは、室温(25℃)における燐光発光の燐光量子収率が、0.1未満の化合物と定義される。好ましくは燐光量子収率が0.01未満である。また、発光層に含有される化合物の中で、その層中での質量比が20%以上であることが好ましい。ホスト化合物としては、公知のホスト化合物を単独で用いてもよく、または複数種併用して用いてもよい。ホスト化合物を複数種用いることで電荷の移動を調整することが可能であり、有機EL素子を高効率化することができる。また、後述する発光ドーパントとして用いられる燐光性化合物等を複数種用いることで、異なる発光を混ぜることが可能となり、これにより任意の発光色を得ることができる。燐光性化合物の種類、ドープ量を調整することが可能であり、照明、バックライトへの応用もできる。
より、より発光効率を高くすることができる。更に、より一層長寿命化させることがでる。更に、前記一般式(1)のZ1とZ2を共に6員環とすることで、より一層発光効率と高くすることができるので好ましい。更に、より一層長寿命化させることができるので好ましい。以下、本発明に係る一般式(1)で表される化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されない。
本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子を構成する各層の有機化合物は、100℃以上のTgを有する材料を、各々の層の少なくとも80質量%以上含有することを特徴とする。
本発明に係る燐光発光エネルギーについて説明する。本発明に係る燐光発光エネルギーとは、ホスト化合物を支持基盤(単に基板でもよい)上に100nmの蒸着膜のフォトルミネッセンスを測定した時、得られる燐光発光の0−0バンドのピークエネルギーを言う。
本発明に係る発光ドーパントについて説明する。本発明に係る発光ドーパントとしては、蛍光性化合物、燐光性化合物を用いることができるが、より発光効率の高い有機EL素子を得る観点からは、本発明の有機EL素子の発光層や発光ユニットに使用される発光ドーパント(単に、発光材料ということもある)としては、上記のホスト化合物を含有すると同時に少なくとも1種以上の燐光性化合物を含有する。蛍光性化合物を併用する場合は、青色を選択することが好ましい。
本発明に係る燐光性化合物は、励起三重項からの発光が観測される化合物であり、具体的には、室温(25℃)にて燐光発光する化合物であり、燐光量子収率が、25℃において0.01以上の化合物であると定義されるが、好ましい燐光量子収率は0.1以上である。上記燐光量子収率は、第4版実験化学講座7の分光IIの398頁(1992年版、丸善)に記載の方法により測定できる。溶液中での燐光量子収率は種々の溶媒を用いて測定できるが、本発明に係る燐光性化合物は、任意の溶媒のいずれかにおいて上記燐光量子収率(0.01以上)が達成されればよい。
蛍光性化合物の代表例としては、クマリン系色素、ピラン系色素、シアニン系色素、クロコニウム系色素、スクアリウム系色素、オキソベンツアントラセン系色素、フルオレセイン系色素、ローダミン系色素、ピリリウム系色素、ペリレン系色素、スチルベン系色素、ポリチオフェン系色素、または希土類錯体系蛍光体等が挙げられる。
本発明に係る非発光性の中間層について説明する。本発明に係る非発光性の中間層とは、発光極大波長が各々430〜480nm、510〜550nm、600〜640nmの範囲にある少なくとも3層の発光層を有する、上記の発光層ユニットの各発光層の間に設けられる。
本発明の有機EL素子に係る支持基盤(以下、基体、基板、基材、支持体等ともいう)としては、ガラス、プラスチック等の種類には特に限定はなく、また透明であっても不透明であってもよい。支持基盤側から光を取り出す場合には、支持基盤は透明であることが好ましい。好ましく用いられる透明な支持基盤としては、ガラス、石英、透明樹脂フィルムを挙げることができる。特に好ましい支持基盤は、有機EL素子にフレキシブル性を与えることが可能な樹脂フィルムである。
バリア膜の形成方法については特に限定はなく、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、分子線エピタキシー法、クラスタ−イオンビーム法、イオンプレーティング法、プラズマ重合法、大気圧プラズマ重合法、プラズマCVD法、レーザーCVD法、熱CVD法、コーティング法などを用いることができるが、特開2004−68143号公報に記載されているような大気圧プラズマ重合法によるものが特に好ましい。不透明な支持基盤としては、例えば、アルミ、ステンレス等の金属板・フィルムや不透明樹脂基板、セラミック製の基板等が挙げられる。
本発明の有機EL素子の封止に用いられる封止手段としては、例えば、封止部材と電極、支持基盤とを接着剤で接着する方法を挙げることができる。封止部材としては、有機EL素子の表示領域を覆うように配置されておればよく、凹板状でも、平板状でもよい。また、透明性、電気絶縁性は特に限定されない。具体的には、ガラス板、ポリマー板・フィルム、金属板・フィルム等が挙げられる。ガラス板としては、特にソーダ石灰ガラス、バリウム・ストロンチウム含有ガラス、鉛ガラス、アルミノケイ酸ガラス、ホウケイ酸ガラス、バリウムホウケイ酸ガラス、石英等を挙げることができる。
有機層を挟み支持基盤と対向する側の前記封止膜、あるいは前記封止用フィルムの外側に素子の機械的強度を高めるために保護膜、あるいは保護板を設けてもよい。特に、封止が前記封止膜により行われている場合には、その機械的強度は必ずしも高くない為このような保護膜、保護板を設けることが好ましい。これに使用することができる材料としては、前記封止に用いたのと同様なガラス板、ポリマー板・フィルム、金属板・フィルム等を用いることができるが、軽量、且つ薄膜化ということからポリマーフィルムを用いることが好ましい。
有機EL素子における陽極としては、仕事関数の大きい(4eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが好ましく用いられる。このような電極物質の具体例としては、Au等の金属、CuI、インジウムチンオキシド(ITO)、SnO2、ZnO等の導電性透明材料が挙げられる。また、IDIXO(In2O3−ZnO)等非晶質で透明導電膜を作製可能な材料を用いてもよい。陽極はこれらの電極物質を蒸着やスパッタリング等の方法により薄膜を形成させ、フォトリソグラフィー法で所望の形状のパターンを形成してもよく、あるいはパターン精度をあまり必要としない場合は(100μm以上程度)、上記電極物質の蒸着やスパッタリング時に所望の形状のマスクを介してパターンを形成してもよい。あるいは、有機導電性化合物のように塗布可能な物質を用いる場合には、印刷方式、コーティング方式など湿式製膜法を用いることもできる。この陽極より発光を取り出す場合には、透過率を10%より大きくすることが望ましく、また陽極としてのシート抵抗は数百Ω/□以下が好ましい。更に膜厚は材料にもよるが、通常10〜1000nm、好ましくは10〜200nmの範囲で選ばれる。
一方、陰極としては、仕事関数の小さい(4eV以下)金属(電子注入性金属と称する)、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが用いられる。このような電極物質の具体例としては、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al2O3)混合物、インジウム、リチウム/アルミニウム混合物、希土類金属等が挙げられる。これらの中で、電子注入性及び酸化等に対する耐久性の点から、電子注入性金属とこれより仕事関数の値が大きく安定な金属である第二金属との混合物、例えば、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al2O3)混合物、リチウム/アルミニウム混合物、アルミニウム等が好適である。
特にバックライト用の有機EL素子においては、通常、全方位に光が放射され視野角が変わっても明るさが変わらないような特性が望ましいが、使用形態によっては正面輝度をより高くし、大きな視野角(斜め方向から観察する角度)においては輝度を低下させることが望ましい。そのために、有機EL素子の上に放射角を制御する拡散板、プリズムシート等が組み合わされることが好ましい。
例えば、ガラス基板/透明導電膜/発光層/電極/封止層からなる有機EL素子において、ガラス基板の発光層とは反対側の基板表面に接するように第1の拡散板を置く。拡散板に接するように第1のレンズシート(例えば、3M製 BEF II)をレンズ面がガラス基板と反対側に向くように配置し、更に第2のレンズシートをレンズのストライプが第1のレンズのストライプと直交し、且つそのレンズ面がガラス基板と反対側に向くように配置する。次に第2のレンズシートに接するように第2の拡散板を配置する。第1ならびに第2のレンズシートの形状としては、PET基材上にアクリル樹脂で頂角90度、ピッチ50μmの△状のストライプが形成されたものである。頂角が丸みを帯びた形状(3M製 RBEF)、ピッチをランダムに変化させた形状(3M製 BEF III)、その他類似の形状であってもよい。
ガラス基板/透明導電膜/発光層/電極/封止層からなる有機EL素子において、ガラス基板の発光層が設けられた面とは反対側の表面に、マイクロレンズアレイシートを光学接着剤を介して貼り付ける。マイクロレンズアレイシートは、各々50μmの四角垂(ピラミッドの形状)でその頂角が90度のマイクロレンズを、50μmピッチで整列させた形状をしている。
ガラス基板/透明導電膜/発光層/電極/封止層からなる有機EL素子において、ガラス基板の発光層が設けられた面とは反対側の表面にマイクロレンズアレイシートを、マイクロレンズの凹凸面がガラス基板側に向くように光学接着剤を介して貼り付ける。マイクロレンズアレイシートは、各々一辺が50μmの四角垂形状の頂点を平坦にした構造をしたマイクロレンズをピッチ50μmで整列した形状をしている。平坦となった頂点部分がガラス基板の表面に接着される。ここで、各々のマイクロレンズの形状としては、円錐形状、三角錐形状、凸レンズ形状等を適用可能である。ガラス基板にマイクロレンズアレイシートを貼り付ける構造として説明したが、樹脂基板にマイクロレンズアレイシートを貼り付けてもよい。
ゾル−ゲル法により中空シリカを分散させた低屈折率層を形成したガラス基板の作製方法を説明する。ガラス基板上に以下の手順で低屈折率層を形成することができる。
透明低屈折率層は、シリコンアルコキシドのゾルゲル反応により形成される湿潤ゲルを超臨界乾燥することによって得られるシリカエアロゲルによって形成される。シリカエアロゲルとは、均一な超微細構造を持った光透過性の多孔質体である。テトラメトキシシランのオリゴマーとメタノールを混合してA液を調製し、また水、アンモニア水、メタノールを混合してB液を調製した。A液とB液を混合して得たアルコキシシラン溶液を、基板2上に塗布する。アルコキシシランをゲル化させた後、水、アンモニア水、メタノールの養生溶液中に浸漬し、室温にて1昼夜養生する。次に、養生を行なった薄膜状のゲル状化合物をヘキサメチルジシラザンのイソプロパノール溶液中に浸漬し、疎水化処理をし、その後、超臨界乾燥を行ってシリカエアロゲルを形成する。
低屈折率材料として、撥水性を有するヘキサメチルジシロキサンやヘキサメチルジシラザンを含有した低比誘電率物質の溶液を、基板上に塗布して成膜を行う。ここで用いる低比誘電率物質の溶液には、ヘキサメチルジシロキサンやヘキサメチルジシラザンのような撥水性の物質以外にも、必要に応じてアルコールや酢酸ブチルなどを添加物として加えてもよい。そして、焼成処理などにより、上記低比誘電率物質の溶液中の溶媒や水、酸またはアルカリ触媒や界面活性剤などを蒸発させながら多孔質シリカ材料から成る低屈折率膜を形成する。これを洗浄し、低屈折率膜を得る。
本発明の有機EL素子の作製方法の一例として、陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極からなる有機EL素子の作製法について説明する。まず適当な支持基盤上に所望の電極物質、例えば、陽極用物質からなる薄膜を1μm以下、好ましくは10〜200nmの膜厚になるように、蒸着やスパッタリング等の方法により形成させ、陽極を作製する。
本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子は、表示デバイス、ディスプレイ、各種発光光源として用いることができる。発光光源として、例えば、家庭用照明、車内照明、時計や液晶用のバックライト、看板広告、信号機、光記憶媒体の光源、電子写真複写機の光源、光通信処理機の光源、光センサーの光源等が挙げられるがこれに限定するものではないが、特に、カラーフィルターと組み合わせた液晶表示装置のバックライト、照明用光源としての用途に有効に用いることができる。本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子においては、必要に応じ製膜時にメタルマスクやインクジェットプリンティング法等でパターニングを施してもよい。パターニングする場合は、電極のみをパターニングしてもよいし、電極と発光層をパターニングしてもよいし、素子全層をパターニングしてもよい。
本発明の表示装置について説明する。本発明の表示装置は多色または白色の表示装置に用いられる。多色または白色の表示装置の場合は、発光層形成時のみシャドーマスクを設け、一面に蒸着法、キャスト法、スピンコート法、インクジェット法、印刷法等で膜を形成できる。発光層のみパターニングを行う場合、その方法に限定はないが、好ましくは蒸着法、インクジェット法、印刷法である。蒸着法を用いる場合においてはシャドーマスクを用いたパターニングが好ましい。また、作製順序を逆にして、陰極、電子輸送層、正孔阻止層、発光層ユニット(少なくとも3層の発光層を有し、各発光層間に非発光性の中間層を有していてもよい)、正孔輸送層、陽極の順に作製することも可能である。
本発明の照明装置について説明する。本発明の有機EL素子は、照明用や露光光源のような一種のランプとして使用してもよいし、画像を投影するタイプのプロジェクション装置や、静止画像や動画像を直接視認するタイプの表示装置(ディスプレイ)として使用してもよい。動画再生用の表示装置として使用する場合の駆動方式は単純マトリクス(パッシブマトリクス)方式でもアクティブマトリクス方式でもどちらでもよい。本発明に用いられる白色有機エレクトロルミネッセンス素子においては、必要に応じ製膜時にメタルマスクやインクジェットプリンティング法等でパターニングを施してもよい。パターニングする場合は、電極のみをパターニングしてもよいし、電極と発光層をパターニングしてもよいし、素子全層をパターニングしてもよい。発光層に用いる発光材料としては特に制限はなく、例えば、液晶表示素子におけるバックライトであれば、CF(カラーフィルター)特性に対応した波長範囲に適合するように、本発明に係わる白金錯体、また公知の発光材料の中から任意のものを選択して組み合わせて、また本発明に係る光取りだし及び/または集光シートと組み合わせて、白色化すればよい。
《有機EL素子101、102の作製》
陽極として30mm×30mm、厚さ0.4mmのガラス基板上にITO(インジウムチンオキシド)を120nm成膜した基板(支持基盤ともいう)にパターニングを行った後、このITO透明電極を付けた透明支持基盤をイソプロピルアルコールで超音波洗浄し、乾燥窒素ガスで乾燥し、UVオゾン洗浄を5分間行った。この透明支持基盤を市販の真空蒸着装置の基板ホルダーに固定した。
有機EL素子103〜107は図3〜7に示すように、電子注入・輸送層におけるCsF体積濃度を陰極から正孔阻止層方向への膜厚に応じて変化させ、正孔阻止層〜正孔注入・輸送層における各構成は有機EL素子101と同様にして作製した。なお、有機EL素子108は発光層1のBCzVBiに代えてFir(pic)とした以外は、有機EL素子107と同様に作製した。
前記のごとく作製した各素子の正面輝度を評価した。ここで全ての素子は、2℃視野角正面輝度が1000cd/m2でのCIE1931表色系における色度がX=0.33±0.07、Y=0.33±0.07の範囲であり、白色であることを確認した。素子の発光条件は一定輝度(1000cd/cm2)で測定し、得られた駆動電圧結果を表2に示す。また、初期輝度(1000cd/cm2)における輝度半減期を評価し、結果を表2に示した。
Claims (11)
- 基板上に陽極、少なくとも1層の有機層及び陰極から構成される有機エレクトロルミネッセンス素子において、前記有機層の少なくとも1層がエレクトロンドナーを含有し、該エレクトロンドナーの有機層中における体積濃度(%)が5〜95%であり、5%以上異なるエレクトロンドナー濃度領域が存在することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記エレクトロンドナーが含有される体積濃度(%)の最大濃度と最低濃度の差が20〜90%であることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記エレクトロンドナーの最大濃度または最低濃度を含有する領域の各膜厚が該エレクトロンドナーを含有する有機層の膜厚に対して1/100〜1/4であることを特徴とする請求の範囲第1項または第2項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記エレクトロンドナーを含有する有機層における陽極側で隣接する層界面との距離が該エレクトロンドナーを含有する有機層の膜厚に対して1/3以内の領域において、エレクトロンドナー体積濃度(%)が10%以下であることを特徴とする請求の範囲第1項乃至第3項のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記5%以上異なるエレクトロンドナー濃度領域が少なくとも3領域あることを特徴とする請求の範囲第1項乃至第4項のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記エレクトロンドナーを含有する有機層が陰極と接することを特徴とする請求の範囲第1項乃至第5項のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記有機層として少なくとも1種の燐光を発光する発光ドーパント(燐光性化合物)を含有する発光層を有することを特徴とする請求の範囲第1項乃至第6項のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記有機層として燐光性化合物を含有する発光層と蛍光性化合物を含有する発光層とを有することを特徴とする請求の範囲第1項乃至第6項のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記蛍光性化合物を含有する発光層が青色発光であることを特徴とする請求の範囲第8項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 白色発光であることを特徴とする請求の範囲第1項乃至第9項のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 請求の範囲第10項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子から取り出される白色光から、青色フィルタ、緑色フィルタ、赤色フィルタを介して青色光、緑色光、赤色光を得ることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008507443A JP5381098B2 (ja) | 2006-03-24 | 2007-03-20 | 有機エレクトロルミネッセンス素子、及び有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ |
Applications Claiming Priority (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006082421 | 2006-03-24 | ||
JP2006082421 | 2006-03-24 | ||
PCT/JP2007/055610 WO2007111192A1 (ja) | 2006-03-24 | 2007-03-20 | 有機エレクトロルミネッセンス素子、及び有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ |
JP2008507443A JP5381098B2 (ja) | 2006-03-24 | 2007-03-20 | 有機エレクトロルミネッセンス素子、及び有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2007111192A1 true JPWO2007111192A1 (ja) | 2009-08-13 |
JP5381098B2 JP5381098B2 (ja) | 2014-01-08 |
Family
ID=38541112
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008507443A Active JP5381098B2 (ja) | 2006-03-24 | 2007-03-20 | 有機エレクトロルミネッセンス素子、及び有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5381098B2 (ja) |
WO (1) | WO2007111192A1 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011009205A (ja) * | 2009-05-29 | 2011-01-13 | Semiconductor Energy Lab Co Ltd | 発光素子、発光装置及びその作製方法 |
JP5463882B2 (ja) * | 2009-12-01 | 2014-04-09 | ソニー株式会社 | 発光素子及びその製造方法 |
JP2012204164A (ja) * | 2011-03-25 | 2012-10-22 | Sony Corp | 有機el表示装置およびその製造方法 |
JP5837316B2 (ja) * | 2011-03-25 | 2015-12-24 | 株式会社Joled | 有機el表示装置およびその製造方法 |
WO2016121561A1 (ja) * | 2015-01-26 | 2016-08-04 | シャープ株式会社 | 有機エレクトロルミネッセンス素子、及び、有機エレクトロルミネッセンスパネル |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10270171A (ja) * | 1997-01-27 | 1998-10-09 | Junji Kido | 有機エレクトロルミネッセント素子 |
JP2000113976A (ja) * | 1998-10-07 | 2000-04-21 | Tdk Corp | 有機el素子 |
JP2005063910A (ja) * | 2003-08-20 | 2005-03-10 | Canon Inc | 有機発光素子及びその製造方法 |
JP2005135623A (ja) * | 2003-10-28 | 2005-05-26 | Sharp Corp | 有機el素子 |
JP2005310637A (ja) * | 2004-04-23 | 2005-11-04 | Canon Inc | 有機el素子 |
JP4801495B2 (ja) * | 2005-04-28 | 2011-10-26 | 株式会社半導体エネルギー研究所 | 発光素子および発光装置 |
-
2007
- 2007-03-20 WO PCT/JP2007/055610 patent/WO2007111192A1/ja active Application Filing
- 2007-03-20 JP JP2008507443A patent/JP5381098B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO2007111192A1 (ja) | 2007-10-04 |
JP5381098B2 (ja) | 2014-01-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5556014B2 (ja) | 有機エレクトロルミネッセンス素子 | |
JP5381719B2 (ja) | 白色発光有機エレクトロルミネッセンス素子 | |
JP4853010B2 (ja) | 有機エレクトロルミネッセンス素子および有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ | |
JP4910435B2 (ja) | 有機エレクトロルミネッセンス素子、及び有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ | |
JP5499708B2 (ja) | 有機エレクトロルミネッセンス素子 | |
JPWO2008146838A1 (ja) | 有機エレクトロルミネッセンス素子、表示装置及び照明装置 | |
JP2008207520A (ja) | 有機薄膜、有機薄膜の製造方法、電子デバイス、有機エレクトロルミネッセンス素子、表示装置及び照明装置 | |
JP6107657B2 (ja) | 有機エレクトロルミネッセンス素子 | |
JP5061423B2 (ja) | 有機エレクトロルミネッセンス素子 | |
WO2011052250A1 (ja) | 有機エレクトロルミネッセンス素子、有機エレクトロルミネッセンス素子材料、表示装置及び照明装置 | |
JP6225915B2 (ja) | 有機エレクトロルミネッセンス素子 | |
JP2007059310A (ja) | 有機エレクトロルミネッセンス素子、照明装置 | |
JP5261745B2 (ja) | 有機エレクトロルミネッセンス素子、表示装置、液晶表示装置及び照明装置 | |
JP5353006B2 (ja) | 有機エレクトロルミネッセンス素子、液晶表示装置及び照明装置 | |
JP5256486B2 (ja) | 有機エレクトロルミネッセンス素子、発光パネル、液晶表示装置及び照明装置 | |
JP5381098B2 (ja) | 有機エレクトロルミネッセンス素子、及び有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ | |
JP2011009517A (ja) | 有機エレクトロルミネッセンス素子 | |
JP2007258526A (ja) | 有機エレクトロルミネッセンス素子、及び有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ | |
JP2008235503A (ja) | 有機エレクトロルミネッセンス素子及びそれを用いた照明装置 | |
JP2007059119A (ja) | 有機エレクトロルミネッセンス素子、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ | |
JP2007250239A (ja) | 有機エレクトロルミネッセンス素子、及び有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ | |
JP2007251096A (ja) | 有機エレクトロルミネッセンス素子、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ | |
JP5867189B2 (ja) | 有機エレクトロルミネッセンス素子、表示装置及び照明装置 | |
JP6197650B2 (ja) | 有機el素子 | |
JP2007059189A (ja) | 有機エレクトロルミネッセンス素子及び有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20100315 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20110808 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20121113 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20121214 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130903 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130916 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5381098 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |