JP2016100111A - 試料ホルダー、試料作製装置、および位置合わせ方法 - Google Patents

試料ホルダー、試料作製装置、および位置合わせ方法 Download PDF

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Abstract

【課題】容易に試料の位置合わせを行うことができる試料ホルダーを提供する。
【解決手段】試料ホルダー100は、光学顕微鏡用の試料ホルダーであって、光学顕微鏡の光軸に対して試料2を傾斜可能に支持する試料支持部110と、光学顕微鏡で観察するための観察面122を有する調整板120と、光学顕微鏡の光軸と観察面122とがなす角度が、光学顕微鏡の光軸と試料2の試料面4とがなす角度よりも大きくなるように調整板120を支持する調整板支持部130と、を含む。
【選択図】図3

Description

本発明は、試料ホルダー、試料作製装置、および位置合わせ方法に関する。
電子顕微鏡や、電子プローブマイクロアナライザー(EPMA)、オージェマイクロプローブ等で観察や分析の対象となる試料を作製する装置として、イオンビームを用いた試料作製装置(イオンビーム加工装置)が知られている(例えば特許文献1参照)。
このような試料作製装置を用いて試料の表面に対して90°に近い入射角度でイオンビームを照射して試料表面を加工する場合、試料の位置合わせは一般的に光学顕微鏡を用いて行われる。
図21は、試料2の試料面4に対して90°に近い入射角度θでイオンビームを照射して加工を行うときの試料2の状態を模式的に示す図である。なお、図21に示す矢印は、イオンビームの光軸(または光学顕微鏡の光軸)に対応する軸である。
光学顕微鏡は焦点深度が浅いため、図21に示す傾斜した試料面4上では、焦点が合う範囲が狭い。したがって、光学顕微鏡を用いて、傾斜した試料面4上の目標物にイオンビームの照射位置を合わせることは困難であった。そのため、従来、試料の位置合わせは、例えば以下のように行われていた。
図22は、従来の試料2の位置合わせ方法の一例を説明するための図である。なお、図22に示す一点鎖線の交点は、試料の傾斜軸を表している。なお、イオンビームの照射位置は、傾斜軸上に位置している。
図22(A)に示すように、試料2の試料面4を光学顕微鏡の光軸に対して垂直に配置して、試料面4上の目標物が光学顕微鏡で確認しやすい状態にする。
図22(B)に示すように、試料2の高さ方向を調整して試料面4を傾斜軸に合わせる。
図22(C)に示すように、光学顕微鏡を用いてイオンビームの照射位置に試料面4上の目標物を合わせる。
図22(D)に示すように、イオンビームを加工する際の傾斜角度に試料2を傾斜させる。このとき、試料面4上の目標物は傾斜軸上にあるため、試料2を傾斜させても移動しない。なお、図22(D)の矢印は、イオンビームを表している。
以上の工程により、試料の位置合わせを行うことができる。
特開2013−137995号公報
しかしながら、上述した試料の位置合わせ方法では、図22(B)に示すように、試料
面4を試料の傾斜軸に合わせる必要がある。そのためには、試料ステージに試料2の高さを精度よく調整するための機構が必要となる。また、図22(C)に示すように、試料面4上の目標物をイオンビームの照射位置に合わせたとしても、図22(D)に示すように、試料2を傾斜させた際に、試料傾斜機構の精度によってはその位置がずれてしまうおそれがある。
このように、上述した試料の位置合わせ方法では、高い精度で試料の位置合わせを行うことは困難であった。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、容易に精度よく試料の位置合わせを行うことができる試料ホルダーを提供することにある。また、本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、上記試料ホルダーを含む試料作製装置を提供することにある。また、本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、容易に精度よく試料の位置合わせを行うことができる位置合わせ方法を提供することにある。
(1)本発明に係る試料ホルダーは、
光学顕微鏡用の試料ホルダーであって、
前記光学顕微鏡の光軸に対して試料を傾斜可能に支持する試料支持部と、
前記光学顕微鏡で観察するための観察面を有する調整板と、
前記光軸と前記観察面とがなす角度が、前記光軸と前記試料の試料面とがなす角度よりも大きくなるように前記調整板を支持する調整板支持部と、
を含む。
このような試料ホルダーでは、調整板支持部が、光学顕微鏡の光軸と調整板の観察面とがなす角度が光学顕微鏡の光軸と試料の試料面とがなす角度よりも大きくなるように調整板を支持するため、調整板の観察面は試料面に比べて光学顕微鏡の焦点が合う範囲が広くなる。そのため、光学顕微鏡の焦点を調整板に合わせて試料の位置合わせを行うことで、容易に精度よく試料の位置合わせを行うことができる。
さらに、このような試料ホルダーでは、光学顕微鏡の焦点を調整板に合わせて試料の位置合わせを行うことができるため、試料面を傾斜させた状態で試料の位置合わせを行うことができる。したがって、このような試料ホルダーによれば、例えば試料面を光学顕微鏡の光軸に対して垂直な状態で位置合わせを行った後に試料を傾斜させる場合と比べて、より精度よく試料の位置合わせを行うことができる。
(2)本発明に係る試料ホルダーにおいて、
前記観察面には、前記試料の位置合わせを行う際の目印となるマーカー部が形成されていてもよい。
このような試料ホルダーでは、光学顕微鏡を用いてマーカー部を目印として試料の位置合わせを行うことができるため、より精度よく試料の位置合わせを行うことができる。
(3)本発明に係る試料ホルダーにおいて、
前記調整板は、前記試料面からの距離が可変となるように移動可能であってもよい。
このような試料ホルダーでは、例えば試料の厚さや、試料面の凹凸によらず、調整板を試料に接触または近接させることができる。したがって、例えば調整板(マーカー部)と試料面上の目標物とを接触または近接させることができ、より精度よく試料の位置合わせ
を行うことができる。
(4)本発明に係る試料ホルダーにおいて、
前記マーカー部は、前記調整板のエッジ部から傾いた方向に延出する部分を有していてもよい。
このような試料ホルダーでは、光学顕微鏡を用いて試料の位置合わせを行う際に、調整板の観察面が試料面に映った場合でも、調整板と試料の境界を明確にすることができる。したがって、このような試料ホルダーでは、光学顕微鏡を用いて容易に精度よく試料の位置合わせを行うことができる。
(5)本発明に係る試料ホルダーにおいて、
前記調整板支持部は、前記試料支持部による前記試料の傾斜に伴って前記調整板が傾斜するように前記調整板を支持していてもよい。
このような試料ホルダーでは、試料の傾斜角度によらず、試料面と調整板の観察面とがなす角度を一定の角度にすることができる。
(6)本発明に係る試料ホルダーにおいて、
前記試料面と前記観察面とがなす角度は、90度であってもよい。
このような試料ホルダーでは、例えば、試料面に対して、90°に近い入射角度でイオンビームを照射して試料面を加工する場合に、調整板の観察面と光学顕微鏡の光軸とがなす角度を90°に近い角度にすることができる。そのため、調整板の観察面において、光学顕微鏡の焦点が合う範囲を広くすることができる。したがって、このような試料ホルダーによれば、光学顕微鏡を用いて、容易に精度よく試料の位置合わせを行うことができる。
(7)本発明に係る試料作製装置は、
本発明に係る試料ホルダーを含む。
このような試料作製装置では、本発明に係る試料ホルダーを含むため、容易に精度よく試料の位置合わせを行うことができる。
(8)本発明に係る試料作製装置において、
イオンビームを発生させるイオン源を含み、
前記イオンビームを前記試料に照射して、前記試料の加工を行ってもよい。
このような試料作製装置では、試料の所望の位置を容易に精度よく加工することができる。
(9)本発明に係る位置合わせ方法は、
光学顕微鏡を用いた試料の位置合わせ方法であって、
前記光学顕微鏡の光軸に対して試料面が傾くように支持された試料に対して、調整板を、前記光軸と前記調整板の観察面とがなす角度が前記光軸と前記試料面とがなす角度よりも大きくなるように配置する工程と、
前記光学顕微鏡の焦点を前記調整板に合わせて、前記試料の位置合わせを行う工程と、を含む。
このような位置合わせ方法では、光学顕微鏡の光軸と調整板の観察面とがなす角度が光
学顕微鏡の光軸と試料の試料面とがなす角度よりも大きくなるように調整板を配置するため、調整板の観察面は試料面に比べて光学顕微鏡の焦点が合う範囲が広くなる。そのため、光学顕微鏡の焦点を調整板に合わせて試料の位置合わせを行うことで、容易に精度よく試料の位置合わせを行うことができる。
さらに、このような位置合わせ方法では、光学顕微鏡の焦点を調整板に合わせて試料の位置合わせを行うことができるため、試料面を傾斜させた状態で試料の位置合わせを行うことができる。したがって、例えば試料面を光学顕微鏡の光軸に対して垂直な状態で位置合わせを行った後に試料を傾斜させる場合と比べて、より精度よく試料の位置合わせを行うことができる。
(10)本発明に係る位置合わせ方法において、
前記観察面には、前記試料の位置合わせを行う際の目印となるマーカー部が形成されていてもよい。
このような位置合わせ方法では、調整板の観察面にマーカー部が形成されているため、より精度よく試料の位置合わせを行うことができる。
本実施形態に係る試料ホルダーを含む試料作製装置を模式的に示す図。 本実施形態に係る試料ホルダーを含む試料作製装置を模式的に示す図。 本実施形態に係る試料ホルダーを模式的に示す斜視図。 本実施形態に係る試料ホルダーの調整板を模式的に示す斜視図。 試料と調整板の位置関係を説明するための図。 本実施形態に係る位置合わせ方法の一例を示すフローチャート。 試料の位置合わせを行う工程を説明するための図。 試料の位置合わせを行う工程を説明するための図。 試料の位置合わせを行う工程を説明するための図。 試料を80°傾けたときの光学顕微鏡の観察結果を示す画像。 調整板を配置して試料を傾けたときの光学顕微鏡の観察結果を示す画像。 調整板を配置して試料を傾けたときの光学顕微鏡の観察結果を示す画像。 調整板を配置して試料を傾けたときの光学顕微鏡の観察結果を示す画像。 試料を45°傾けたときの光学顕微鏡の観察結果を示す画像。 本実施形態の第1変形例に係る試料ホルダーの調整板を模式的に示す図。 第2マーカー部の模様の変形例を示す図。 第2マーカー部の模様の変形例を示す図。 第2マーカー部の模様の変形例を示す図。 第2マーカー部の模様の変形例を示す図。 本実施形態の第2変形例に係る試料ホルダーおよび試料作製装置を模式的に示す図。 試料面に対して90°に近い入射角度でイオンビームを照射して加工を行うときの試料を模式的に示す図。 従来の試料の位置合わせ方法の一例を説明するための図。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1. 試料ホルダーおよび試料作製装置
まず、本実施形態に係る試料ホルダーおよび試料作製装置について図面を参照しながら説明する。図1および図2は、本実施形態に係る試料ホルダー100を含む試料作製装置1000の構成を模式的に示す図である。
試料作製装置1000は、イオンビームを照射して試料2を加工し、観察・分析用の試料を作製するイオンビーム加工装置である。試料作製装置1000は、例えば、走査電子顕微鏡(SEM)や、透過電子顕微鏡(TEM)、電子プローブマイクロアナライザー(EPMA)、オージェマイクロプローブ等で観察や分析の対象となる試料を作製することができる。
試料作製装置1000は、図1および図2に示すように、試料ホルダー100を含んで構成されている。なお、図1および図2では、便宜上、試料ホルダー100を簡略化して図示している。
試料作製装置1000は、さらに、イオン源10と、試料ステージ引出機構20と、試料ステージ30と、試料位置調節機構40と、光学顕微鏡50と、光学顕微鏡位置調節機構52と、光学顕微鏡傾倒機構54と、真空チャンバー60と、排気装置62と、を含む。なお、図1は試料ステージ引出機構20を開いた状態を図示し、図2は試料ステージ引出機構20を閉じた状態を図示している。
イオン源10は、イオンビームを発生させる。イオン源10は、真空チャンバー60の上部に取り付けられている。イオン源10は、例えば、イオン銃である。イオン源10は、所定の加速電圧でイオンビームを加速させて放出する。イオンビームとしては、例えば、Arイオンビームを用いることができる。イオンビームの径は、例えば、数百μm程度である。
試料ステージ引出機構20は、真空チャンバー60に開閉可能に取り付けられている。試料ステージ引出機構20には試料ステージ30が取り付けられている。試料ステージ引出機構20を開くことで、図1に示すように、試料ステージ30を加工室1から引き出すことができる。また、試料ステージ引出機構20を閉じることで、図2に示すように、試料ステージ30を加工室1に導入することができる。試料ステージ引出機構20が閉じられた状態で排気装置62を動作させることによって加工室1は真空排気される。これにより、加工室1を真空状態(減圧状態)とすることができる。
試料ステージ30には、試料位置調節機構40が取り付けられている。試料位置調節機構40には、試料2を保持する試料ホルダー100が装着される。試料位置調節機構40に対して、試料ホルダー100は着脱可能である。試料位置調節機構40は、試料ホルダー100を水平方向に2次元的に移動可能に構成されている。これにより、試料2を水平方向に2次元的に移動させて試料2の位置合わせを行うことができる。
光学顕微鏡50は、試料ステージ引出機構20の上端部に、光学顕微鏡位置調節機構52および光学顕微鏡傾倒機構54を介して取り付けられている。光学顕微鏡50を用いて、試料2の位置合わせを行うことができる。ここで、試料作製装置1000における試料2の位置合わせとは、試料2の試料面4(試料2の表面)上の目標物(または目標領域)を、イオンビームの照射位置に合わせることをいう。
試料作製装置1000では、図1に示す試料ステージ引出機構20を開いた状態の光学顕微鏡50の光軸が、図2に示す試料ステージ引出機構20を閉じた状態のイオン源10から放出されるイオンビームの光軸に一致するように構成されている。そのため、試料作製装置1000では、例えば、光学顕微鏡50の視野の中心に試料2の目標物を合わせる
ことで、当該目標物をイオンビームの照射位置に合わせることができる。
光学顕微鏡位置調節機構52は、図1および図2に示すように、光学顕微鏡50を保持している。光学顕微鏡位置調節機構52は、光学顕微鏡傾倒機構54に傾倒可能に取り付けられている。図2に示すように、試料ステージ引出機構20を閉じた場合、光学顕微鏡50および光学顕微鏡位置調節機構52は、真空チャンバー60の外に位置するように構成されている。
次に、試料ホルダー100について説明する。図3は、本実施形態に係る試料ホルダー100を模式的に示す斜視図である。図4は、試料ホルダー100の調整板120を模式的に示す斜視図である。
試料ホルダー100は、図3に示すように、試料支持部110と、調整板120と、調整板支持部130と、支持台140と、を含む。試料ホルダー100は、光学顕微鏡50で試料2を観察する際に用いる、光学顕微鏡用の試料ホルダーである。試料作製装置1000では、試料ホルダー100は試料2をイオンビームで加工する際にも用いられる。
試料支持部110は、試料2を支持している。試料支持部110は、試料2を傾斜可能に支持している。具体的には、試料傾斜つまみ112を回転させることで、試料支持部110が試料傾斜つまみ112の軸を回転軸として回転し、試料2を回転(傾斜)させることができる。試料支持部110が試料2を傾斜可能に支持していることにより、試料ホルダー100が試料位置調節機構40に装着された際に、光学顕微鏡50の光軸またはイオンビームの光軸に対して試料2を所望の角度に傾斜させることができる。これにより、試料面4上の目標物に対するイオンビームの入射角度を調整することができる。
また、試料支持部110は、試料2を回転させることができる。試料支持部110は、例えば、試料2が配置されている面の中心を通る軸を回転軸として試料2を回転させることができる。試料支持部110は、試料面4の中心を通る垂線を回転軸として、試料2を回転させることができる。試料支持部110が試料2を回転させることにより、試料面4の目標物に対して、イオンビームを様々な角度から照射することができる。
調整板120は、光学顕微鏡50を用いて、試料2の位置を調整するために用いられる。調整板120は、例えば、板状の部材である。調整板120は、光学顕微鏡50で観察するための観察面122を有している。観察面122は、調整板120の面のうち、光学顕微鏡50側を向く面である。観察面122には、試料2の位置合わせを行う際の目印となるマーカー部124が形成されている。
マーカー部124は、調整板120の端部に形成されている。マーカー部124は、調整板120のエッジ部123から垂直に直線状に延出している。なお、調整板120のエッジ部123は、調整板120のエッジのうち、調整板120が調整板支持部130に支持されたときに、試料面4に接するエッジ(最も近接するエッジ)である。調整板120のエッジ部123は、調整板120の試料2に接する面(最も近接する面)と、観察面122と、で構成される角部である。調整板120のエッジ部123は、例えば、試料面4に対して平行に配置される。また、調整板120のエッジ部123全体が試料面4に接するように配置されてもよい。
マーカー部124は、例えば、調整板120に凹部を形成することで設けられてもよいし、凸部を形成することで設けられてもよい。また、マーカー部124は、印刷により形成されてもよい。マーカー部124の形状や模様は特に限定されない。また、マーカー部124は、図示の例では1つだが、複数設けられていてもよい。マーカー部124が、試
料面4上において長さを測るための目盛りを構成していてもよい。
調整板120は、例えば、マーカー部124が試料支持部110の回転中心(試料2の回転中心)の位置を示すように調整板支持部130に装着される。これにより、光学顕微鏡50の視野の中心にマーカー部124が位置するように位置合わせを行うことで、試料2の回転中心をイオンビームの照射位置に合わせることができる。なお、マーカー部124が示す位置は、試料支持部110の回転中心に限定されず、試料面4上の任意の位置を指し示すことができる。
調整板120の互いに対向する側面には、調整板固定部材126が取り付けられている。調整板固定部材126は、例えば、永久磁石を含んで構成されており、磁力によって調整板支持部130に固定される。そのため、調整板120は、調整板支持部130に対して着脱が容易である。
調整板固定部材126は、調整板120を調整板120の長手方向にスライド可能に支持している。これにより、調整板120は、試料面4からの距離が可変となるように移動可能である。そのため、試料2の厚さや、試料2の試料面4の凹凸によらず、調整板120を試料2に接触(または近接)させることができる。調整板固定部材126は、図示の例では、試料面4に対して垂直方向にスライドする。
調整板支持部130は、調整板固定部材126を介して、調整板120を支持している。調整板支持部130は、試料支持部110による試料2の傾斜に伴って調整板120が傾斜するように調整板120を支持している。具体的には、試料傾斜つまみ112を回転させることで、調整板支持部130が試料支持部110とともに試料傾斜つまみ112の軸を回転軸として回転し、調整板120を試料2とともに回転(傾斜)させることができる。
図5は、試料2と調整板120の位置関係を説明するための図である。図5において矢印は光学顕微鏡50の光軸を表している。
調整板支持部130は、図5に示すように、光学顕微鏡50の光軸と調整板120の観察面122とがなす角度αが光学顕微鏡50の光軸と試料面4とがなす角度βよりも大きく(α>β)なるように調整板120を支持する。ここで、角度αは、光学顕微鏡50の光軸と調整板120の観察面122とがなす角度のうちの鋭角の角度をいう。同様に、角度βは、光学顕微鏡50の光軸と試料2の試料面4とがなす角度のうちの鋭角の角度をいう。なお、角度αの大きさおよび角度βの大きさは、試料傾斜つまみ112で試料2および調整板120を傾斜させることで、変更可能である。
調整板120の観察面122と試料2の試料面4とがなす角度は、図示の例では、90°である。上述したように、試料ホルダー100では、試料支持部110による試料2の傾斜に伴って調整板120が傾斜するため、試料2の傾斜角度によらず、調整板120の観察面122と試料面4とがなす角度は90°である。なお、調整板120の観察面122と試料面4とがなす角度は90°に限定されず、任意に設定することができる。
支持台140は、試料支持部110、調整板120、調整板支持部130等を支持している。支持台140は、試料位置調節機構40に装着される。
2. 位置合わせ方法
次に、本実施形態に係る試料ホルダーおよび試料作製装置を用いた、試料の位置合わせ方法について、図面を参照しながら説明する。図6は、本実施形態に係る位置合わせ方法
の一例を示すフローチャートである。
まず、図3に示すように、試料ホルダー100の試料支持部110に試料2を取り付ける(ステップS10)。
試料2は、試料面4に対するイオンビームの入射角度に応じた傾斜角度で試料支持部110に取り付けられる。ここでは、試料2が、イオンビームの入射角度が90°に近い角度(45°よりも大きく90°よりも小さい角度)となるように試料支持部110に取り付けられる例について説明する。このとき、試料2の傾斜角度は、90°に近い角度(45°よりも大きく90°よりも小さい角度)となる。
次に、調整板120を調整板支持部130に取り付ける(ステップS11)。
調整板120は、調整板固定部材126を介して、調整板支持部130に固定される。調整板120は、試料ホルダー100が試料位置調節機構40に取り付けられたときに、光学顕微鏡50の光軸と調整板120の観察面122とがなす角度αが光学顕微鏡50の光軸と試料2の試料面4とがなす角度βよりも大きくなるように配置される(図5参照)。調整板120は、上述したようにスライド可能であるため、調整板120をスライドさせて調整板120のエッジ部123を試料2に接触または近接させる。
このとき、調整板120のマーカー部124が指し示す位置に、試料2の試料面4上の目標物が位置するように試料支持部110における試料2の固定位置を調整してもよい。
そして、図1に示すように、試料ステージ引出機構20を開いて、試料ホルダー100を試料位置調節機構40に装着する。なお、試料ホルダー100をあらかじめ試料位置調節機構40に装着し、上記のステップS10およびステップS11を、試料位置調節機構40に装着された状態で行ってもよい。
次に、調整板120に光学顕微鏡50の焦点を合わせて、試料2の位置合わせを行う(ステップS12)。
図7〜図9は、調整板120に光学顕微鏡50の焦点を合わせて、試料2の位置合わせを行う工程(ステップS12)を説明するための図である。なお、図9は、図8の状態を光学顕微鏡でみた状態(Z軸方向からみた状態)を模式的に示す図である。図7〜図9では、光学顕微鏡50、調整板120以外の試料作製装置1000の構成部材の図示を省略している。また、図7および図8に示す破線は、光学顕微鏡50の光軸を表している。また、図7〜図9には互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸、Z軸を図示している。Z軸は光学顕微鏡50の光軸に平行な軸である。
まず、図7に示すように、光学顕微鏡50の焦点を、調整板120の観察面122に合わせる。調整板120は、図示の例では、ステップS11において光学顕微鏡50の光軸と調整板120の観察面122とがなす角度αが光学顕微鏡50の光軸と試料面4とがなす角度βよりも大きくなるように取り付けられているため、試料面4に焦点を合わせる場合と比べて、焦点を容易に合わせることができる。
次に、光学顕微鏡50で観察しながら、調整板120を目印として、試料2の位置合わせを行う。図8および図9に示すように、調整板120のマーカー部124が指し示す位置が光学顕微鏡50の視野の中心Tに位置するように、試料位置調節機構40を用いて試料ホルダー100を移動させる。これにより、試料2のマーカー部124が指し示す位置を光学顕微鏡50の視野の中心Tに位置させることができる。これにより、試料面4上の
目標物を、イオンビームの照射位置に合わせることができる。
以上の工程により、試料2の位置合わせを行うことができる。
試料作製装置1000では、試料2の位置合わせを行った後、試料2の加工を行う。
具体的には、まず、調整板支持部130から調整板120を取り外す。そして、図2に示すように、試料ステージ引出機構20を閉じて、加工室1内を真空状態とし、試料面4にイオン源10で発生したイオンビームを照射する。これにより、上述の位置合わせ工程で位置合わせされた試料面4上の目標物にイオンビームが照射され、試料2を加工することができる。なお、試料ホルダー100で試料2を回転させることにより、試料面4上の目標物に様々な方向からイオンビームを照射することができる。
以上の工程により、試料2を加工することができ、観察・分析用の試料を作製することができる。
試料ホルダー100、および試料作製装置1000は、例えば、以下の特徴を有する。
試料ホルダー100では、試料支持部110が光学顕微鏡50の光軸に対して試料2を傾斜可能に支持し、調整板支持部130が光学顕微鏡50の光軸と調整板120の観察面122とがなす角度が、光学顕微鏡50の光軸と試料2の試料面4とがなす角度よりも大きくなるように調整板120を支持する。そのため、調整板120の観察面122は、試料面4に比べて、光学顕微鏡50の焦点が合う範囲が広くなる。したがって、光学顕微鏡50の焦点を調整板120に合わせて試料2の位置合わせを行うことで、容易に精度よく試料2の位置合わせを行うことができる。
また、試料ホルダー100では、光学顕微鏡50の焦点を調整板120に合わせて試料2の位置合わせを行うことができるため、試料面4を傾斜させた状態で位置合わせを行うことができる。例えば試料面を光学顕微鏡の光軸に対して垂直な状態で位置合わせを行った後に試料を傾斜させた場合、傾斜機構の精度によっては目標物の位置がずれてしまう場合がある。試料ホルダー100では、試料面4を傾斜させた状態で位置合わせを行うことができるため、例えば試料面を光学顕微鏡の光軸に対して垂直な状態で位置合わせを行った後に試料を傾斜させた場合と比べて、精度よく試料2の位置合わせを行うことができる。
また、試料ホルダー100によれば、調整板120が試料作製装置1000においてイオンビームの照射位置を明確に示すことができる。また、試料支持部110に対して試料2の固定位置を、調整板120を目安として合わせることで試料面4上の加工位置も確認することができる。
試料ホルダー100では、調整板120の観察面122には、試料2の位置合わせを行う際の目印となるマーカー部124が形成されている。そのため、試料ホルダー100によれば、光学顕微鏡50を用いてマーカー部124を目印として試料2の位置合わせを行うことができるため、より精度よく試料2の位置合わせを行うことができる。
試料ホルダー100では、調整板120は、試料面4からの距離が可変となるように移動可能である。そのため、試料2の厚さや、試料2の試料面4の凹凸によらず、調整板120を試料2に接触または近接させることができる。したがって、例えば調整板120(マーカー部124)と試料面4上の目標物とを接触または近接させることができ、より精度よく試料2の位置合わせを行うことができる。
試料ホルダー100では、調整板支持部130は、試料支持部110による試料2の傾斜に伴って調整板120が傾斜するように調整板120を支持している。そのため、試料ホルダー100では、試料2の傾斜角度によらず、試料2の試料面4と調整板120の観察面122とがなす角度を一定の角度にすることができる。
試料ホルダー100では、試料面4と調整板120の観察面122とがなす角度が90度である。そのため、試料面4に対して、90°に近い入射角度でイオンビームを照射して試料面4を加工する場合に、調整板120の観察面122と光学顕微鏡50の光軸とがなす角度を90°に近い角度にすることができる。そのため、調整板120の観察面122において、光学顕微鏡50の焦点が合う範囲を広くすることができる。したがって、試料ホルダー100によれば、光学顕微鏡50を用いて、容易に試料2の位置合わせを行うことができる。
試料作製装置1000は、試料ホルダー100を含む。そのため、容易に精度よく試料2の位置合わせを行うことができる。
また、試料作製装置1000は、イオン源10を含み、イオン源10で発生したイオンビームを試料2に照射して、試料2を加工する。そのため、試料作製装置1000では、試料2の所望の位置を容易に精度よく加工することができる。
また、本実施形態に係る位置合わせ方法は、例えば、以下の特徴を有する。
本実施形態に係る位置合わせ方法では、光学顕微鏡50の光軸に対して試料面4が傾くように支持された試料2に対して、調整板120を光学顕微鏡50の光軸と調整板120の観察面122とがなす角度αが光学顕微鏡50の光軸と試料面4とがなす角度βよりも大きくなるように配置するため、調整板120の観察面122は試料面4に比べて光学顕微鏡50の焦点が合う範囲が広くなる。そのため、光学顕微鏡50の焦点を調整板120に合わせて試料2の位置合わせを行うことで、容易に精度よく試料2の位置合わせを行うことができる。
さらに、本実施形態に係る位置合わせ方法では、光学顕微鏡50の焦点を調整板120に合わせて試料2の位置合わせを行うため、試料面4を傾斜させた状態で試料2の位置合わせを行うことができる。したがって、例えば試料面4を光学顕微鏡50の光軸に対して垂直な状態で位置合わせを行った後に試料を傾斜させる場合と比べて、より精度よく試料2の位置合わせを行うことができる。
また、本実施形態に係る試料位置合わせ方法では、調整板120の観察面122には、試料2の位置合わせを行う際の目印となるマーカー部124が形成されているため、より精度よく試料2の位置合わせを行うことができる。
図10は、試料を80°傾けたときの光学顕微鏡の観察結果を示す画像である。すなわち、図10では、光学顕微鏡の光軸と試料面とがなす角度が、10°である。
図10に示すように、試料を80°傾けた場合、試料の傾斜に対して光学顕微鏡の焦点が合う範囲が狭く、光学顕微鏡では試料面を見ることができない。
図11〜図13は、調整板を配置して、試料を傾けたときの光学顕微鏡の観察結果を示す画像である。なお、図11は、試料を80°傾けた状態であり、図12は、試料を70°傾けた状態であり、図13は試料を45°傾けた状態である。また、図11〜図13で
は、調整板の観察面と試料面とがなす角度が90°になるように調整板を配置した。図14は、試料を45°傾けた状態の光学顕微鏡の観察結果を示す画像である。すなわち、図14は、図13の状態から調整板を取り外した状態の観察結果を示す画像である。
図11〜図13に示すように、試料を80°、70°、45°傾斜させた場合においても、光学顕微鏡で調整板を明瞭に観察することができた。そのため、容易に光学顕微鏡の視野の中心に試料面を配置することができた。なお、図11〜図13では、操作画面の上半分が調整板であり、操作画面の下半分が試料である。また、図11および図12では、試料面には調整板の観察面が映っている。
このように、調整板を配置することで、試料面が傾斜している場合でも、容易に試料の位置合わせを行うことできることがわかった。
1.3. 変形例
次に、本実施形態に係る試料ホルダーおよび試料作製装置の変形例について説明する。
(1)第1変形例
まず、第1変形例について説明する。図15は、本実施形態の第1変形例に係る試料ホルダーの調整板120Aを模式的に示す図である。なお、図15では、調整板120Aを光学顕微鏡50で見た状態を模式的に示す図であり、図9に対応している。
以下、本変形例に係る調整板において、上述した本実施形態に係る調整板120の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その説明を省略する。また、本変形例に係る試料ホルダーおよび試料作製装置の調整板以外の構成は、上述した試料ホルダー100および試料作製装置1000の構成と同様でありその説明を省略する。
上述した実施形態では、図9に示すように、調整板120の観察面122には、エッジ部123から垂直に直線状に延出しているマーカー部124が形成されていた。
これに対して、本変形例に係る調整板120Aの観察面122には、図15に示すように、エッジ部123から垂直に直線状に延出しているマーカー部124(以下「第1マーカー部124a」ともいう)に加えて、第2マーカー部124bが形成されている。
第2マーカー部124bは、光学顕微鏡50を用いて試料2の位置合わせを行う際に、調整板120Aの観察面122が試料面4に映った場合でも、調整板120Aと試料2の境界を明確にするために形成される。
第2マーカー部124bは、調整板120Aのエッジ部123から傾いた方向(エッジ部123の垂線に対して傾いた方向)に延出する複数の直線で構成された模様を形成している。これにより、図9に示すように、調整板120Aの観察面122が試料面4に映った場合でも、調整板120Aと試料2の境界を明確にすることができる。
例えば、第1マーカー部124aのみが形成されている場合、調整板120Aの観察面122が試料面4に映ったときに観察面122に形成された第1マーカー部124aと試料面4に映った第1マーカー部124aとが1つの直線を構成し、調整板120Aと試料2の境界がわかりにくい。
なお、第2マーカー部124bが構成する模様は、図9に示す例に限定されない。第2マーカー部124bは、調整板120Aのエッジ部123から傾いた方向(エッジ部123の垂線に対して傾いた方向)に延出する部分を有していればよい。
図16〜図19は、第2マーカー部124bの模様の変形例を示す図である。
図16に示すように、第2マーカー部124bは、第1マーカー部124aに沿った軸を対称軸とする線対称な模様を形成していてもよい。また、図17に示すように、第2マーカー部124bは、調整板120Aのエッジ部123側の端部の一部に形成されていてもよい。また、図18に示すように、第2マーカー部124bは不規則な模様、例えばヘアライン加工によって形成された模様を形成していてもよい。また、図19に示すように、第2マーカー部124bは曲線で構成された模様を形成していてもよい。
なお、図示はしないが、調整板120Aの観察面122には、第1マーカー部124aが形成されずに、第2マーカー部124bのみが形成されていてもよい。
第2マーカー部124bは、例えば、印刷によって形成することができる。また、例えば、図18に示すように、第2マーカー部124bが不規則な模様である場合には、第2マーカー部124bをヘアライン加工によって形成してもよい。
本変形例に係る試料ホルダーでは、第2マーカー部124bは、調整板120Aのエッジ部123から傾いた方向に延出する部分を有する。そのため、光学顕微鏡50を用いて試料2の位置合わせを行う際に、調整板120Aの観察面122が試料面4に映った場合でも、調整板120Aと試料2の境界を明確にすることができる。したがって、本変形例に係る試料ホルダーでは、光学顕微鏡50を用いて容易に精度よく試料2の位置合わせを行うことができる。
(2)第2変形例
次に、第2変形例に係る試料ホルダーおよび試料作製装置について図面を参照しながら説明する。図20は、本実施形態の第2変形例に係る試料ホルダー200および試料作製装置2000を模式的に示す図である。なお、図20では、便宜上、試料ホルダー200を簡略化して図示している。
以下、本変形例に係る試料ホルダー200および試料作製装置2000において、上述した本実施形態に係る試料ホルダー100および試料作製装置1000の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その説明を省略する。
上述した試料ホルダー100では、試料支持部110による試料2の傾斜に伴って調整板120が傾斜するように試料支持部110と調整板支持部130とが一体に設けられていた。
これに対して、試料ホルダー200では、図20に示すように、試料支持部110と調整板支持部130とが独立して配置される。
試料ホルダー200では、試料2を支持している試料支持部110と、調整板120を支持している調整板支持部130と、がそれぞれ試料位置調節機構40上に配置されている。そのため、例えば、試料支持部110が試料2(試料面4)を傾斜させても、調整板120は試料2の傾斜に伴って傾斜しない。
なお、調整板支持部130を設定する場所は、特に限定されない。図示はしないが、例えば、調整板支持部130を試料ステージ30上に設置してもよい。また、例えば、試料支持部110と調整板支持部130とを別々の位置調整機構に配置して、試料2と調整板120とを別々に移動できるようにしてもよい。
本変形例に係る試料ホルダー200では、上述した試料ホルダー100と同様の作用効果を奏することができる。
また、本変形例に係る試料作製装置2000では、試料ホルダー200を含むため、上述した試料作製装置1000と同様の作用効果を奏することができる。
(3)第3変形例
上述した実施形態では、試料作製装置1000がイオンビームを照射して試料2を加工するイオンビーム加工装置である場合について説明したが、本発明に係る試料ホルダーは、光学顕微鏡を用いて、試料の観察や、位置合わせを行う様々な装置に適用することができる。
なお、上述した実施形態及び変形例は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば実施形態及び各変形例は、適宜組み合わせることが可能である。
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法および結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
1…加工室、2…試料、4…試料面、10…イオン源、20…試料ステージ引出機構、30…試料ステージ、40…試料位置調節機構、50…光学顕微鏡、52…光学顕微鏡位置調節機構、54…光学顕微鏡傾倒機構、60…真空チャンバー、62…排気装置、100…試料ホルダー、110…試料支持部、112…試料傾斜つまみ、120…調整板、120A…調整板、122…観察面、123…エッジ部、124…マーカー部、124a…第1マーカー部、124b…第2マーカー部、126…調整板固定部材、130…調整板支持部、140…支持台、200…試料ホルダー、1000,2000…試料作製装置

Claims (10)

  1. 光学顕微鏡用の試料ホルダーであって、
    前記光学顕微鏡の光軸に対して試料を傾斜可能に支持する試料支持部と、
    前記光学顕微鏡で観察するための観察面を有する調整板と、
    前記光軸と前記観察面とがなす角度が、前記光軸と前記試料の試料面とがなす角度よりも大きくなるように前記調整板を支持する調整板支持部と、
    を含む、試料ホルダー。
  2. 請求項1において、
    前記観察面には、前記試料の位置合わせを行う際の目印となるマーカー部が形成されている、試料ホルダー。
  3. 請求項2において、
    前記調整板は、前記試料面からの距離が可変となるように移動可能である、試料ホルダー。
  4. 請求項2または3において、
    前記マーカー部は、前記調整板のエッジ部から傾いた方向に延出する部分を有する、試料ホルダー。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項において、
    前記調整板支持部は、前記試料支持部による前記試料の傾斜に伴って前記調整板が傾斜するように前記調整板を支持している、試料ホルダー。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項において、
    前記試料面と前記観察面とがなす角度は、90度である、試料ホルダー。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の試料ホルダーを含む、試料作製装置。
  8. 請求項7において、
    イオンビームを発生させるイオン源を含み、
    前記イオンビームを前記試料に照射して、前記試料の加工を行う、試料作製装置。
  9. 光学顕微鏡を用いた試料の位置合わせ方法であって、
    前記光学顕微鏡の光軸に対して試料面が傾くように支持された試料に対して、調整板を、前記光軸と前記調整板の観察面とがなす角度が前記光軸と前記試料面とがなす角度よりも大きくなるように配置する工程と、
    前記光学顕微鏡の焦点を前記調整板に合わせて、前記試料の位置合わせを行う工程と、を含む、位置合わせ方法。
  10. 請求項9において、
    前記観察面には、前記試料の位置合わせを行う際の目印となるマーカー部が形成されている、位置合わせ方法。
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