JP2018200815A - イオンミリング装置及び試料ホルダー - Google Patents

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Abstract

【課題】試料に照射されるイオンビームの範囲を広げることができるイオンミリング装置及び試料ホルダーを提供する。
【解決手段】イオンミリング装置1は、イオン照射源4と、試料ホルダー30と、試料ステージ5と、回転機構6と、スライド機構と、を備えている。試料ホルダー30は、遮蔽板32から試料33をイオンビームL1の光軸と直交する方向Yに突出させて保持する。回転機構6は、回転軸の回転中心R1がイオンビームL1の光軸と直交し、かつ試料33が遮蔽板32から突出する方向Yと平行な方向に配置されている。そして、回転機構6は、試料ステージ5を回転可能に支持する。スライド機構は、試料ホルダー30に保持された試料33をイオンビームL1の光軸の方向Zに沿って移動可能に支持する。
【選択図】図2

Description

本発明は、走査電子顕微鏡や透過電子顕微鏡などで観察される試料を作製するために用いられるイオンミリング装置、及び試料を保持する試料ホルダーに関する。
一般的に、走査型電子顕微鏡(SEM)や透過型電子顕微鏡(TEM)等の電子顕微鏡によって観察される試料は、イオンミリング装置によってイオンビームを照射してエッチングを行い、観察に適した形状に加工される。
このようなイオンミリング装置としては、例えば、特許文献1に記載されているようなものがある。この特許文献1では、試料を保持する試料ホルダーと、この試料ホルダーが装着される試料ステージとを備えている。そして、試料ステージは、傾斜軸の周りに傾斜可能な試料ステージ引出機構に取り付けられている。
特開2005−91094号公報
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、試料ステージの傾斜軸が常に試料と遮蔽板との境界線上に位置していた。そのため、特許文献1に記載された技術では、試料に照射されるイオンビームの範囲、すなわち加工範囲は、イオンビームの径に依存していており、イオンビームの照射範囲を広げることができなかった。
本発明の目的は、上記の問題点を考慮し、試料に照射されるイオンビームの範囲を広げることができるイオンミリング装置及び試料ホルダーを提供することにある。
上記課題を解決し、本発明の目的を達成するため、本発明のイオンミリング装置は、イオン照射源と、試料ホルダーと、試料ステージと、回転機構と、スライド機構と、を備えている。イオン照射源は、イオンビームを照射する。試料ホルダーは、イオンビームを遮蔽する遮蔽板を有し、遮蔽板から試料をイオンビームの光軸と直交する方向に突出させて保持する。試料ステージには、試料ホルダーが装着される。回転機構は、回転軸の回転中心がイオンビームの光軸と直交し、かつ試料が遮蔽板から突出する方向と平行な方向に配置されている。そして、回転機構は、試料ステージを回転可能に支持する。スライド機構は、試料ホルダーに保持された試料をイオンビームの光軸の方向に沿って移動可能に支持する。
また、本発明の試料ホルダーは、試料保持部と、遮蔽板と、ホルダー本体と、ホルダー支持部と、ホルダー側装着部と、を備えている。試料保持部は、試料を保持する。遮蔽板は、試料保持部の一側に配置されて、試料の加工面の一部を覆う。ホルダー本体は、試料保持部及び遮蔽板を有する。ホルダー支持部は、ホルダー本体を支持する。ホルダー側装着部は、ホルダー支持部を移動可能に支持する。試料保持部は、試料の一部を遮蔽板から突出させて保持する。また、ホルダー側装着部は、試料における遮蔽板から突出する方向と直交し、かつ試料の加工面とも直交をなす方向に、ホルダー支持部を移動可能に支持する。
本発明のイオンミリング装置及び試料ホルダーによれば、試料に照射されるイオンビームの範囲を広げることができる。
本発明の第1の実施の形態例にかかるイオンミリング装置を示す概略構成図である。 本発明の第1の実施の形態例にかかるイオンミリング装置における試料ステージ周りを示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態例にかかる試料ホルダーを示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態例にかかるイオンミリング装置の動作を示すもので、図4Aは試料ホルダーを回動させていない状態を示す斜視図、図4B及び図4Cは試料ホルダーを回動させた状態を示す斜視図である。 図4の状態における試料及び遮蔽板を拡大して示すもので、図5Aは図4Aの拡大図、図5Bは図4Bの拡大図、図5Cは図4Cの拡大図である。 図4及び図5の状態におけるイオンビームの照射範囲を模式的に示すもので、図6Aは図4A及び図5Aの説明図、図6Bは図4B及び図5Bの説明図、図7Cは図4C及び図5Cの説明図である。 図4〜図6の状態における試料とイオンビームの関係を模式的に示すもので、図7Aは回動時の試料とイオンビームの関係を示す説明図、図7Bは加工後の試料を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態例にかかりイオンミリング装置において試料をイオン照射源から離反する方向に移動させた状態を示す概略構成図である。 本発明の第1の実施の形態例にかかるイオンミリング装置において試料をイオン照射源から離反する方向に移動させた状態を示すもので、図9Aは試料ホルダーを回動させていない状態を示す斜視図、図9B及び図9Cは試料ホルダーを回動させた状態を示す斜視図である。 図9の状態における試料及び遮蔽板を拡大して示すもので、図10Aは図9Aの拡大図、図10Bは図9Bの拡大図、図10Cは図9Cの拡大図である。 図9及び図10の状態におけるイオンビームの照射範囲を模式的に示すもので、図11Aは図9A及び図10Aの説明図、図11Bは図9B及び図10Bの説明図、図11Cは図11C及び図11Cの説明図である。 図9〜図11の状態における試料とイオンビームの関係を模式的に示すもので、図12Aは回動時の試料とイオンビームの関係を示す説明図、図12Bは加工後の試料を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態例にかかるイオンミリング装置において試料をイオン照射源に接近する方向に移動させた状態を示すもので、図13Aは試料ホルダーを回動させていない状態を示す斜視図、図13B及び図13Cは試料ホルダーを回動させた状態を示す斜視図である。 図13の状態における試料及び遮蔽板を拡大して示すもので、図14Aは図13Aの拡大図、図13Bは図14Bの拡大図、図13Cは図14Cの拡大図である。 図13及び図14の状態におけるイオンビームの照射範囲を模式的に示すもので、図15Aは図13A及び図14Aの説明図、図15Bは図13B及び図14Bの説明図、図15Cは図13C及び図14Cの説明図である。 イオンビームの照射範囲と回転軸の回転中心から加工面までの距離との関係を示すグラフである。 本発明の第2の実施の形態例にかかるイオンミリング装置を示すもので、図17Aは試料ホルダーを移動させていない状態を示す斜視図、図17Bは試料ホルダーをイオン照射源から離反する方向に移動させた状態を示す斜視図、図17Cは試料ホルダーをイオン照射源に接近する方向に移動させた状態を示す斜視図である。
以下、本発明のイオンミリング装置及び試料ホルダーの実施の形態例について、図1〜図17Cを参照して説明する。なお、各図において共通の部材には、同一の符号を付している。
1.第1の実施の形態例
1−1.イオンミリング装置の構成
まず、本発明の第1の実施の形態例(以下、「本例」という。)にかかるイオンミリング装置について図1を参照して説明する。
図1は、本例のイオンミリング装置を示す概略構成図である。
図1に示す装置は、走査型電子顕微鏡(SEM)や透過型電子顕微鏡(TEM)で観察される試料を作製するイオンミリング装置である。イオンミリング装置1は、試料33にイオンビームを照射してエッチングを行い、試料をSEMやTEMによる観察に適した形状に加工する装置である。
図1に示すように、イオンミリング装置1は、真空チャンバー2と、試料ステージ引出機構3と、イオン照射源4と、試料ステージ5と、回転機構6と、排気部7と、加工観察カメラ8と、真空排気駆動部9と、位置合わせカメラ10と、制御部15とを備えている。また、イオンミリング装置1は、電圧電源18と、回転機構駆動部19と、表示装置20とを備えている。
真空チャンバー2は、中空の容器状に形成されている。真空チャンバー2の一面には、開口部2aが形成されている。真空チャンバー2には、排気部7が接続されている。排気部7は、真空排気駆動部9により駆動する。排気部7が駆動することで、真空チャンバー2の内部空間の空気が排気される。
また、真空チャンバー2の開口部2aを塞ぐようにして試料ステージ引出機構3が開閉可能に取り付けられている。試料ステージ引出機構3には、回転機構6と、試料ステージ5が設けられている。
試料ステージ5は、回転機構6に回転可能に支持される。回転機構6は、回転機構駆動部19により回転駆動する。そして、試料ステージ5は、真空チャンバー2の内部空間に収容される。また、試料ステージ5には、試料33を保持した試料ホルダー30が着脱可能に装着される。試料ホルダー30には、イオンビームL1を遮蔽する遮蔽板32が設けられている。なお、回転機構6、試料ステージ5及び試料ホルダー30の詳細な構成については後述する。
真空チャンバー2における試料ステージ5と対向する位置の壁面には、加工観察カメラ8が設けられている。加工観察カメラ8は、試料ステージ5に装着された試料ホルダー30に保持された試料33を撮影する。加工観察カメラ8は、表示装置20に接続されている。表示装置20には、加工観察カメラ8が撮影した画像が表示される。
真空チャンバー2の上部には、イオン照射源4が設けられている。イオン照射源4としては、例えばアルゴンガスを放電によりイオン化させてアルゴンイオン(イオンビームL1)を放出されるガスイオン銃が用いられる。そして、イオン照射源4は、真空チャンバー2の内部空間に向けてイオンビームL1を照射する。
以下、イオンビームL1の光軸と直交する方向を第1の方向X及び第2の方向Yとする。また、試料ホルダー30に保持された試料33が遮蔽板32から突出する方向を第2の方向Yとし、この第2の方向Yと直交する方向を第1の方向Xとする。そして、第1の方向X及び第2の方向Yと直交し、イオンビームL1の光軸と平行をなす方向を第3の方向Zとする。
イオン照射源4には、電圧電源18が接続されている。電圧電源18は、イオン照射源4に電圧を印加する。また、電圧電源18は、制御部15に設けたイオン照射源制御部16により制御される。
また、制御部15には、回転機構制御部17が設けられている。回転機構制御部17には、回転機構駆動部19に接続されている。そして、回転機構制御部17は、回転機構駆動部19を制御することで、回転機構6の駆動を制御している。
試料ステージ引出機構3における上端部には、カメラ回動機構12を介して位置合わせカメラ10が設けられている。位置合わせカメラ10は、カメラ回動機構12により試料ステージ引出機構3の上部に回動可能に支持されている。カメラ回動機構12が回動すると、位置合わせカメラ10は、試料ステージ5に装着された試料ホルダー30と第3の方向Zで対向する。
位置合わせカメラ10は、試料ホルダー30に保持された試料33と遮蔽板32を撮影する。また、位置合わせカメラ10は、加工観察カメラ8と同様に、表示装置20に接続されている。この表示装置20には、位置合わせカメラ10が撮影した画像が表示される。これにより、試料33における遮蔽板32からの突出量を視認することができる。
また、カメラ回動機構12には、カメラ位置調整機構11が設けられている。カメラ位置調整機構11は、位置合わせカメラ10の位置を調整する。
次に、図2を参照して試料ステージ5及び回転機構6について説明する。
図2は、試料ステージ5周りを示す斜視図である。
図2に示すように、回転機構6は、試料ステージ引出機構3における第1の方向Xと第2の方向Yと平行をなす一面に設けられている。上述したように、回転機構6は、回転機構駆動部19(図1参照)により回転する。回転機構6の回転軸には、試料ステージ5が設けられている。また、回転機構6の回転軸の回転中心R1は、第2の方向Yと平行に配置される。したがって、回転機構6の回転中心R1は、イオンビームL1の光軸と直交し、かつ第1の方向Xとも直交する。
試料ステージ5は、試料位置調整機構5aと、試料ホルダー30が着脱可能に装着される装着部5bと、回転支持部5cとを有している。回転支持部5cは、回転機構6の回転軸に固定されている。回転支持部5cは、回転機構6の回転軸と共に回転する。
回転支持部5cには、試料位置調整機構5aが設けられている。試料位置調整機構5aは、回転支持部5cから第2の方向Yに向けて突出している。試料位置調整機構5aは、支持台と、支持台に移動可能に支持された移動台とを有している。移動台は、支持台によって第1の方向Xと第2の方向Yに移動可能に支持されている。また、試料位置調整機構5aにおける移動台には、装着部5bが設けられている。
装着部5bは、試料位置調整機構5aから第3の方向Zに沿って立設している。装着部5bは、略平板状に形成されている。装着部5bにおける第2の方向Yの一面は、試料ステージ引出機構3とは反対側を向いている。また、装着部5bの一面には、試料ホルダー30が着脱可能に装着される。これにより、試料ステージ5が回転機構6によって回転すると、試料ホルダー30も試料ステージ5と共に回転する。
1−2.試料ホルダーの構成
次に、図3を参照して試料ホルダー30の構成について説明する。
図3は、試料ホルダー30を示す斜視図である。
図3に示すように、試料ホルダー30は、ホルダー本体31と、遮蔽板32と、ホルダー支持部35と、ホルダー側装着部36と、試料載置台37と、試料保持部38と、を有している。また、試料ホルダー30は、ガイドレール41及びスライド溝42からなるスライド機構40が設けられている。
ホルダー側装着部36には、スライド機構40を構成するガイドレール41が設けられている。ガイドレール41は、ホルダー側装着部36における装着部5bとは反対側の第2の方向Yの一面に設けられている。ガイドレール41は、ホルダー側装着部36における第3の方向Zの一端部から他端部にかけて延在している。ガイドレール41には、ホルダー支持部35に設けたスライド溝42が摺動可能に係合される。
スライド溝42は、ホルダー支持部35における第3の方向Zの一端部から他端部にかけて延在している。また、スライド溝42は、ホルダー支持部35におけるホルダー側装着部36と対向する面に設けられている。そして、ホルダー支持部35は、ホルダー側装着部36に第3の方向Zに沿って移動可能に支持されている。すなわち、ホルダー支持部35は、スライド機構40のスライド部材を構成している。
また、ホルダー支持部35には、保持孔35aが形成されている。保持孔35aは、ホルダー支持部35における第2の方向Yの一面から他面にかけて貫通している。この保持孔35aには、不図示の保持ねじが締結固定される。
保持孔35aに保持ねじが締結固定されることで、ホルダー支持部35は、ホルダー側装着部36に対して第3の方向Zの任意の位置で保持される。なお、ガイドレール41に目盛を設けて、ホルダー支持部35の移動量を視認可能に構成してもよい。
また、ホルダー支持部35をホルダー側装着部36に保持する構成としては、保持ねじに限定されるものではない。例えば、ガイドレール41に第3の方向Zに沿って複数のホルダー側保持孔を形成し、ホルダー支持部35の保持孔35aとガイドレール41のホルダー側保持孔に保持ピンを挿入することで、ホルダー支持部35をホルダー側装着部36に保持させてもよい。
なお、ホルダー支持部35をホルダー側装着部36に保持する構成としては、保持ねじや保持ピンに限定されるものではなく、係合や嵌合等その他各種の構成を適用できるものである。
ホルダー支持部35におけるホルダー側装着部36とは反対側の一面には、ホルダー本体31が設けられている。ホルダー本体31は、ホルダー支持部35から第2の方向Yの一側に向けて突出している。ホルダー本体31におけるホルダー支持部35とは反対側の端部、すなわち第2の方向Yの一端部には、遮蔽板32が固定されている。遮蔽板32は、試料33よりもイオンビームL1に対する強度が高い材質で形成されている。そして、遮蔽板32は、イオン照射源4から照射されるイオンビームL1を遮蔽する。
ホルダー本体31における遮蔽板32よりも第3の方向Zの他側、すなわちイオンビームL1の光軸の下流側には、試料載置台37と、試料保持部38が設けられている。試料載置台37は、遮蔽板32から第3の方向Zに間隔を空けて配置されている。試料載置台37には、試料33が載置される。この試料載置台37における試料33が載置される一面は、第1の方向X及び第2の方向Yと平行に配置される。
図2に示すように、試料載置台37に載置された試料33における第3の方向Zの一面である加工面33aは、イオン照射源4から照射されたイオンビームL1と第3の方向Zに沿って対向する。そして、加工面33aには、イオンビームL1が照射される。
また、試料33は、試料載置台37に載置された際に、加工面33aの一部が遮蔽板32によって覆われる。そして、加工面33aにおける遮蔽板32によって覆われた箇所は、イオンビームL1によってエッチングされずに残る。さらに、試料33における遮蔽板32から第2の方向Yに突出した領域がイオンビームによりエッチングが行われる。
試料載置台37に載置された試料33は、試料載置台37と遮蔽板32により挟持される。また、試料載置台37は、試料33を遮蔽板32に向けて押圧する。これにより、試料33と遮蔽板32が密着し、試料33と遮蔽板32との間の隙間を無くすことができる。これにより、試料33にイオンビームL1を照射し、エッチング加工を行う際に、加工不良が発生することを防ぐことができる。
また、図3に示すように、試料載置台37における第1の方向Xの両側には、試料保持部38が配置されている。試料保持部38は、試料載置台37に載置された試料33を第1の方向Xの両側から保持する。試料33は、試料載置台37と試料保持部38により、加工面33aが第1の方向X及び第2の方向Yと平行に配置される。
また、ホルダー本体31には、試料保持部38を第1の方向X及び第2の方向Yに移動させる不図示の加工位置調整機構が設けられている。そして、試料保持部38は、試料33を保持した状態で第1の方向X及び第2の方向Yに移動する。その結果、試料33における遮蔽板32から第2の方向Yへの突出量を調整することができる。
なお、本例の試料ホルダー30では、試料33を第1の方向X及び第2の方向Yに移動できる例を説明したが、これに限定されるものではない。試料ホルダー30としては突出量を調整するために、試料33を第2の方向Yにのみ移動可能な構成であってもよい。
また、本例の試料ホルダー30は、スライド機構40としてホルダー支持部35にスライド溝42を設け、ホルダー側装着部36にガイドレール41を設けた例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、ホルダー側装着部36にスライド溝42を設け、ホルダー支持部35にスライド溝42に沿って摺動するガイドレール41を設けてもよい。
1−3.イオンミリング装置の動作例
次に、上述した構成を有するイオンミリング装置1の動作例について図4A〜図16を参照して説明する。
まず、図4A〜図7を参照してホルダー支持部35を移動させない状態について説明する。図4A〜図4Cは、試料33にイオンビームL1を照射した際の試料ホルダー30を示す斜視図である。図5A〜図5Cは、図4A〜図4Cの拡大図、図6A〜図6Cは、イオンビームL1の照射範囲を模式的に示す説明図である。図7A及び図7Bは、試料33とイオンビームL1の関係を模式的に示す説明図である。
図4A及び図5Aに示すように、ホルダー支持部35を移動させない状態では、回転機構6の回転中心R1は、試料ホルダー30に保持された試料33と遮蔽板32の境界線、すなわち加工面33a上を通る。図6Aに示すように、回転中心R1は、試料33の加工面33aにおける加工中心Q1と一致する。さらに、イオンビームL1における第1の方向Xの照射範囲の長さaは、イオンビームL1のビーム径aと一致する。
図4B、図4C、図5B及び図5Cに示すように、ホルダー支持部35を移動させない状態で、回転機構6を駆動させると、試料ホルダー30及び試料ステージ5は、回転中心R1を中心に回転する。なお、回転中心R1は、加工面33aの加工中心Q1と一致しているため、イオンビームL1の光軸の中心は、加工面33aの加工中心Q1を通過する。
試料ホルダー30及び試料ステージ5が回転中心R1を中心に角度rで回転した場合、試料33の加工面33aは、第1の方向Xに対して角度rで傾斜する。このとき、イオンビームL1における第1の方向Xの照射範囲の長さAは、イオンビームL1のビーム径をaとすると、下記式1から算出される。
[式1]
Figure 2018200815
そのため、図7A及び図7Bに示すように、回転中心R1が加工面33a上に位置する状態で試料33を傾斜させた場合、試料33に形成される加工断面T1の第1の方向Xの長さは、式1で算出されたイオンビームL1の照射範囲の長さAとなる。
次に、図8〜図12を参照して、ホルダー支持部35をイオン照射源4から離反する方向に移動させた例について説明する。
図8は、試料33を移動させた状態を示す概略構成図である。図9A〜図9Cは、試料33にイオンビームL1を照射した際の試料ホルダー30を示す斜視図である。図10A〜図10Cは、図9A〜図9Cの拡大図、図11A〜図11Cは、イオンビームL1の照射範囲を模式的に示す説明図である。図12A及び図12Bは、試料33とイオンビームL1の関係を模式的に示す説明図である。
図8、図9Aに示すように、スライド機構40を介してホルダー支持部35を、第3の方向Zに沿ってイオン照射源4から離反する向きに移動させる。すなわち、保持孔35aに固定された保持ねじを緩め、ホルダー支持部35を所定の位置に移動させた後に、再度保持ねじを保持孔35aに締結固定する。
これにより、遮蔽板32と、試料ホルダー30に保持された試料33もイオン照射源4から離反する方向に移動する。そのため、図10Aに示すように、試料33の加工面33aは、回転中心R1から第3の方向Zの他側に向けて離れる。なお、図11Aに示すように、回転機構6を回転させない状態では、イオンビームL1における第1の方向Xの照射範囲の長さaは、イオンビームL1のビーム径aと一致する。
しかしながら、図4A、図5A及び図6Aに示す状態よりも、試料33は、イオン照射源4から離反する位置に配置される。そのため、試料33に照射されるイオンビームL1の強度を弱めることができる。これにより、試料33に形成される加工断面の微調整を行うことができる。
図9B、図9C、図10B及び図10Cに示すように、回転機構6を駆動させると、試料ホルダー30及び試料ステージ5は、回転中心R1を中心に回転する。また、図11B及び図11Cに示すように、加工面33aの加工中心Q1が、回転中心R1から離反しているため、イオンビームL1における加工中心Q1からの照射範囲の長さA’を広げることができる。
試料ホルダー30及び試料ステージ5が回転中心R1を中心に角度rで回転した場合、試料33の加工面33aは、第1の方向Xに対して角度rで傾斜する。また、加工面33aの加工中心Q1と回転中心R1の間隔をΔX、イオンビームL1のビーム径をaとすると、イオンビームL1における第1の方向Xの照射範囲の長さ2A’は、下記式2から算出される。
[式2]
Figure 2018200815
なお、図11B及び図11Cに示すように、試料ホルダー30及び試料ステージ5が回転中心R1を中心に時計回り及び反時計回りにそれぞれ角度rで回転する。そのため、イオンビームL1における第1の方向Xの照射範囲の長さ2A’は、イオンビームL1における加工中心Q1からの照射範囲の長さA’を2倍したものとなる。
図12A及び図12Bに示すように、ホルダー支持部35を移動させて、回転中心R1が加工面33aから離反している状態で試料33を傾斜させた場合、試料33に形成される加工断面T2の第1の方向Xの長さは、式2で算出されたイオンビームL1の照射範囲の長さ2A’となる。これにより、イオンビームL1の照射範囲を拡大することが可能となり、試料33の加工範囲を広げることができる。
次に、図13〜図15を参照して、ホルダー支持部35をイオン照射源4に接近する方向に移動させた状態について説明する。
図13A〜図13Cは、試料33にイオンビームL1を照射した際の試料ホルダー30を示す斜視図である。図14A〜図14Cは、図13A〜図13Cの拡大図、図15A〜図15Cは、イオンビームL1の照射範囲を模式的に示す説明図である。
図13Aに示すように、スライド機構40を介してホルダー支持部35を、第3の方向Zに沿ってイオン照射源4に接近する向きに移動させる。すなわち、保持孔35aに固定された保持ねじを緩め、ホルダー支持部35を所定の位置に移動させた後に、再度保持ねじを保持孔35aに締結固定する。
これにより、遮蔽板32と、試料ホルダー30に保持された試料33もイオン照射源4に接近する方向に移動する。そのため、図14Aに示すように、試料33の加工面33aは、回転中心R1から第3の方向Zの一側に向けて離れる。なお、図15Aに示すように、回転機構6を回転させない状態では、イオンビームL1における第1の方向Xの照射範囲の長さaは、イオンビームL1のビーム径aと一致する。
しかしながら、図4A、図5A及び図6Aに示す状態よりも、試料33は、イオン照射源4に接近する位置に配置される。そのため、試料33に照射されるイオンビームL1の強度を強めることができる。これにより、イオンビームL1で行わるエッチング処理にかかる時間を早めることができる。
図13B、図13C、図14B及び図14Cに示すように、回転機構6を駆動させると、試料ホルダー30及び試料ステージ5は、回転中心R1を中心に回転する。また、図15B及び図15Cに示すように、加工面33aの加工中心Q1が、回転中心R1から離反しているため、イオンビームL1における加工中心Q1からの照射範囲の長さA”を広げることができる。
試料ホルダー30及び試料ステージ5が回転中心R1を中心に角度rで回転した場合、試料33の加工面33aは、第1の方向Xに対して角度rで傾斜する。また、加工面33aの加工中心Q1と回転中心R1の間隔をΔX、イオンビームL1のビーム径をaとすると、イオンビームL1における第1の方向Xの照射範囲の長さ2A”は、上記式2の2A’と同様に算出することができる。
次に、イオンビームL1の照射範囲と回転中心R1から加工面33aまでの距離との関係について図16を参照して説明する。
図16は、イオンビームL1の照射範囲と回転中心R1から加工面33aまでの距離との関係を示すグラフである。なお、縦軸は、イオンビームL1の照射範囲を示し、横軸は、回転中心R1から加工面33aまでの距離ΔXを示している。また、イオンビームL1のビーム径aが1mmで試料33の第1の方向Xに対する傾斜角度rが30°のとき、ビーム径aが1mmで傾斜角度rが45°のとき、ビーム径aが2mmで傾斜角度rが30°のとき、ビーム径aが2mmで傾斜角度rが45°のときを示している。
図16に示すように、イオンビームL1のビーム径aが1mmで傾斜角度rが30°の場合では、回転中心R1から加工面33aまでの距離ΔXが1mmで、イオンビームL1の照射範囲は、2倍に拡大していることが分かる。さらに、距離ΔXが2mmで3倍、距離ΔXが3mmで4倍、距離ΔXが4mmで5倍にイオンビームL1の照射範囲が拡大していることが分かる。
このように、スライド機構40によりホルダー支持部35を第3の方向Z、すなわちイオンビームL1の光軸に沿って移動させて、試料33を回転中心R1から離反させることで、イオンビームL1の照射範囲を拡大することができる。その結果、加工範囲を広げることができ、試料33に形成される加工断面T1の第1の方向Xの長さを広くすることができる。
さらに、試料33をイオン照射源4に接近及び離反させることで、試料33に照射されるイオンビームL1の強度を調整することができる。例えば、加工を行う初期の段階では、試料33をイオン照射源4に接近させて、試料33に照射されるイオンビームL1の強度を高める。これにより、エッチング加工の処理速度を速めることができる。そして、エッチング加工の仕上げの段階では、試料33をイオン照射源4から離反させて、試料33に照射されるイオンビームL1の強度を弱める。これにより、試料33に形成された加工断面の微調整を行うことができる。
また、試料33を第3の方向Zの一側(イオン照射源4に接近)、又は第3の方向Zの他側(イオン照射源4から離反)に移動させても、回転中心R1から加工面33aの加工中心Q1までの距離ΔXが一定であれば、式2に示すように、イオンビームL1の照射範囲は、一定になる。そのため、加工の初期段階と加工の仕上げ段階における回転中心R1から加工面33aの加工中心Q1までの距離ΔXを同じ長さに設定すれば、加工の初期段階におけるイオンビームL1の照射範囲と同じ照射範囲で仕上げを行うことができる。
さらに、第1の実施の形態例にかかるイオンミリング装置1によれば、試料ホルダー30にスライド機構40を設けている。そのため、既存のイオンミリング装置に本例の試料ホルダー30を装着しても、試料ホルダー30のホルダー支持部35を移動させることで、試料33を第3の方向Zに沿って移動させることができ、イオンビームL1の照射範囲の拡大を図ることができる。
2.第2の実施の形態例
次に、図17を参照して第2の実施の形態例にかかるイオンミリング装置について説明する。
図17A〜図17Cは、第2の実施の形態例にかかるイオンミリング装置を示す斜視図である。
この第2の実施の形態例にかかるイオンミリング装置が、第1の実施の形態例にかかるイオンミリング装置1と異なる点は、スライド機構を設ける箇所である。そのため、ここでは、試料ホルダー、試料ステージ及びスライド機構について説明し、第1の実施の形態例にかかるイオンミリング装置1と共通する部分には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
図17Aに示すように、スライド機構60は、ステージ側ガイドレール61と、ホルダー側スライド溝62と、ホルダー位置調整部材63とを有している。ステージ側ガイドレール61は、試料ステージ50Aにおける試料ホルダー30Aが装着される面に設けられている。ステージ側ガイドレール61は、第3の方向Zと平行に配置され、試料ステージ50Aにおける第3の方向Zの一端部から他端部にかけて延在している。
ホルダー側スライド溝62は、試料ホルダー30Aのホルダー側装着部36Aに設けられている。ホルダー側スライド溝62は、ステージ側ガイドレール61に摺動可能に係合する。すなわち、第2の実施の形態例にかかるイオンミリング装置では、ホルダー側装着部36Aがスライド機構60のスライド部材を構成している。
ホルダー側スライド溝62がステージ側ガイドレール61に係合されることで、試料ホルダー30Aが試料ステージ50Aに着脱可能に装着される。ホルダー側スライド溝62は、第3の方向Zと平行に形成され、ホルダー側装着部36Aにおける第3の方向Zの一端部から他端部にかけて延在している。そのため、ホルダー側装着部36Aは、試料ステージ50Aのステージ側ガイドレール61により第3の方向Zに沿って移動可能に支持される。
ホルダー位置調整部材63は、ステージ側ガイドレール61に着脱可能に取り付けられる。ホルダー位置調整部材63は、試料ステージ50Aに装着された試料ホルダー30Aにおける第3の方向Zの他端部、すなわち下端部に当接する。試料ホルダー30Aがホルダー位置調整部材63に当接することで、試料ホルダー30Aにおける第3の方向Zの他側への移動が規制される。
これにより、図17A〜図17Cに示すように、試料ホルダー30Aのホルダー側装着部36Aをステージ側ガイドレール61に沿ってスライドさせて、第3の方向Zにおける任意の位置で、試料ホルダー30Aを保持することができる。
また、試料ホルダー30Aとしては、第1の実施の形態例にかかる試料ホルダー30と同様に、ホルダー支持部35Aとホルダー側装着部36Aにスライド機構を設けてもよい。これにより、試料ホルダー30Aにおけるホルダー本体31の第3の方向Zへの移動量、すなわち試料33における第3の方向Zへの移動量を拡大させることができる。
さらに、試料ステージ50A側のスライド機構(以下、「ステージ側スライド機構」という。)60によって、試料ホルダー30Aにおける第3の方向Zの位置をおおまかに調整する。そして、試料ホルダー30A側のスライド機構(以下、「ホルダー側スライド機構」という。)によって、試料ホルダー30Aにおける試料33の位置を細かく調整してもよい。
また、ホルダー側装着部36Aにガイドレールを設け、試料ステージ50Aにガイドレールと摺動可能に係合するスライド溝を設けてもよい。
その他の構成は、第1の実施の形態例にかかるイオンミリング装置1と同様であるため、それらの説明は省略する。このような構成を有するイオンミリング装置によっても、上述した第1の実施の形態例にかかるイオンミリング装置1と同様の作用効果を得ることができる。
なお、本発明は上述しかつ図面に示した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。
上述した実施の形態例ではホルダー支持部35やホルダー側装着部36Aを使用者の手に移動させる例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、駆動モータを設け、さらにホルダー支持部35やホルダー側装着部36Aに駆動モータからの駆動力を伝達させる伝達機構を設けて、駆動モータによりホルダー支持部35やホルダー側装着部36Aの移動動作を行ってもよい。
なお、本明細書において、「平行」及び「直交」等の単語を使用したが、これらは厳密な「平行」及び「直交」のみを意味するものではなく、「平行」及び「直交」を含み、さらにその機能を発揮し得る範囲にある、「略平行」や「略直交」の状態であってもよい。
1…イオンミリング装置、 2…真空チャンバー、 3…試料ステージ引出機構、 4…イオン照射源、 5、50A…試料ステージ、 5a…試料位置調整機構、 5b…装着部、 5c…回転支持部、 6…回転機構、 30、30A…試料ホルダー、 31…ホルダー本体、 32…遮蔽板、 33…試料、 33a…加工面、 35、35A…ホルダー支持部、 35a…保持孔、 36、36A…ホルダー側装着部、 37…試料載置台、 38…試料保持部、 40…スライド機構(ホルダー側スライド機構)、 41…ガイドレール、 42…スライド溝、 60…スライド機構(ステージ側スライド機構)、 61…ステージ側ガイドレール、 62…ホルダー側スライド溝、 63…ホルダー位置調整部材、 L1…イオンビーム、 Q1…加工中心、 R1…回転中心、 T1、T2…加工断面、 X…第1の方向、 Y…第2の方向、 Z…第3の方向

Claims (5)

  1. イオンビームを照射するイオン照射源と、
    前記イオンビームを遮蔽する遮蔽板を有し、前記遮蔽板から試料を前記イオンビームの光軸と直交する方向に突出させて保持する試料ホルダーと、
    前記試料ホルダーが装着される試料ステージと、
    回転軸の回転中心が前記イオンビームの光軸と直交し、かつ前記試料が前記遮蔽板から突出する方向と平行な方向に配置されて、前記試料ステージを回転可能に支持する回転機構と、
    前記試料ホルダーに保持された前記試料を前記イオンビームの光軸の方向に沿って移動可能に支持するスライド機構と、
    を備えたイオンミリング装置。
  2. 前記スライド機構は、前記試料ホルダーに設けられる
    請求項1に記載のイオンミリング装置。
  3. 前記試料ホルダーは、
    前記試料を保持する試料保持部及び前記遮蔽板が設けられたホルダー本体と、
    前記ホルダー本体を支持するホルダー支持部と、
    前記試料ステージに着脱可能に装着されるホルダー側装着部と、を備え、
    前記ホルダー支持部は、前記ホルダー側装着部に前記スライド機構を介して移動可能に支持される
    請求項2に記載のイオンミリング装置。
  4. 前記スライド機構は、前記試料ホルダーと前記試料ステージの間に設けられ、
    前記試料ホルダーは、前記試料ステージに前記スライド機構を介して移動可能に支持される
    請求項1〜3のいずれか1項に記載のイオンミリング装置。
  5. 試料を保持する試料保持部と、
    前記試料保持部の一側に配置されて、前記試料の加工面の一部を覆う遮蔽板と、
    前記試料保持部及び前記遮蔽板を有するホルダー本体と、
    前記ホルダー本体を支持するホルダー支持部と、
    前記ホルダー支持部を移動可能に支持するホルダー側装着部と、を備え、
    前記試料保持部は、前記試料の一部を前記遮蔽板から突出させて保持し、
    前記ホルダー側装着部は、前記試料における前記遮蔽板から突出する方向と直交し、かつ前記試料の加工面とも直交をなす方向に、前記ホルダー支持部を移動可能に支持する
    試料ホルダー。
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