以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しつつ説明する。尚、本発明は、絶縁被覆された複数の導体を有するフレキシブルケーブル又はフレキシブル基板として構成されるフレキシブル導電部材と、他のフレキシブル導電部材又は他の基板とを電気的に接続する電気的接続装置として、種々の用途に広く適用することができるものである。
[電気的接続装置の概略]
図1は、本発明の一実施の形態に係る電気的接続装置1を示す斜視図である。図2は、電気的接続装置1の平面図である。図1及び図2に示す電気的接続装置1は、フレキシブルケーブルとして構成されるフレキシブル導電部材100と、他の基板101とを電気的に接続する装置として構成されている。
尚、図1及び図2においては、フレキシブル導電部材100及び基板101は、それらの一部のみが切欠き状態で模式的に図示されている。より具体的には、図1及び図2では、フレキシブル導電部材100及び基板101については、電気的接続装置1に接続されている部分とその近傍の部分とが図示されている。
電気的接続装置1は、ソケットコネクタ2とベースコネクタ3とを備えて構成されている。ソケットコネクタ2は、フレキシブル導電部材100に接続される。ベースコネクタ3は、基板101に対して実装されて基板101に接続されるとともに、ソケットコネクタ2に対して接続される。フレキシブル導電部材100に接続されたソケットコネクタ2と、基板101に接続されたベースコネクタ3とが、互いに接続されることで、フレキシブル導電部材100と基板101とが電気的に接続される。
尚、図1及び図2にて一部のみが切欠き状態で模式的に図示された基板101は、導電回路パターンが設けられた基板として構成されている。図1及び図2では、基板101における導電回路パターンの図示は省略されている。
[フレキシブル導電部材]
図3は、フレキシブル導電部材100の一部を模式的に示す斜視図である。図4は、フレキシブル導電部材1の一部の斜視図であって、フレキシブル導電部材1が図3とは異なる向きで配置された状態を模式的に示す斜視図である。より具体的には、図3に示すフレキシブル導電部材100と図4に示すフレキシブル導電部材100とは、互いに表裏が逆の状態で配置されている。
図1乃至図4に示すフレキシブル導電部材100は、本実施形態においては、絶縁被覆された複数の導体を有するフレキシブルケーブルとして構成されている。より具体的には、フレキシブル導電部材100は、フレキシブルフラットケーブル(FFC)として構成されている。フレキシブル導電部材100は、複数の導体102、被覆部103、補強板104、等が設けられている。
複数の導体102は、フレキシブル導電部材100において平行に配列され、それぞれ線状に延びるように延びるように設けられている。各導体102は、例えば、1本の金属線材として、又は細かい金属線材が束ねられた集合体として構成されている。被覆部103は、絶縁性材料で形成されて、複数の導体102を被覆するように設けられている。即ち、複数の導体102は、被覆部103によって絶縁被覆されている。
補強板104は、例えば、樹脂材料で形成され、フレキシブル導電部材100の端部100aに設けられている。補強板104は、フレキシブル導電部材100の端部100aの先端の剛性を増大させて補強するための細長い平板状の部材として設けられている。尚、フレキシブル導電部材100の端部100aをソケットコネクタ2に対して挿入して接続する作業を作業者が行い易いように、フレキシブル導電部材100の端部100aに補強板104が設けられている。
補強板104は、フレキシブルケーブル100の端部100aの先端における表裏面のうちの一方の面に張り付けられて固定されている。そして、補強板104は、フレキシブル導電部材100の端部100aに対して、フレキシブル導電部材100の長手方向に対して垂直な幅方向に沿って、且つ、端部100aの縁部分に沿って延びるように取り付けられている。尚、図3において、フレキシブル導電部材100の長手方向が両端矢印Aで示されており、フレキシブル導電部材100の幅方向が両端矢印Bで示されている。
また、フレキシブル導電部材100には、その端部100aにおいて、複数の導体102の端部が露出した導体露出部105が設けられている。導体露出部105は、フレキシブル導電部材100の端部100aにおいて、平坦に広がる表裏面のうち補強板104が取り付けられる側と反対側の面において複数の導体102の端部を露出させる部分として設けられている。
尚、図3においては、フレキシブル導電部材100について、複数の導体102が露出していない表面側の斜視図が図示されている。一方、図4においては、フレキシブル導電部材100について、複数の導体102の端部が露出した導体露出部105が形成された裏面側の斜視図が図示されている。補強板104は、フレキシブル導電部材100の端部100aに対して、導体露出部105が設けられていない側、即ち表面側において取り付けられている。尚、フレキシブル導電部材100について、表裏面が上記とは逆に定義されてもよい。即ち、フレキシブル導電部材100において、導体露出部105が設けられている側が表面側と定義され、導体露出部105が設けられていない側が裏面側と定義されてもよい。
また、フレキシブル導電部材100の端部100aには、その幅方向の両側の縁部分において、一対の係止部(106、106)が設けられている。各係止部106は、フレキシブル導電部材100の幅方向の外側に向かって開放された凹み形状部分として形成され、例えば、切欠き状に切除されて形成されている。この係止部106は、後述するソケットコネクタ2のソケットハウジング12における保持部16に対して係止する部分として設けられている。
尚、係止部106の形状は、切欠き状の形状に限らず、ソケットハウジング12に係止可能な形状であればよく、種々の形状に形成されていてもよい。例えば、係止部106は、フレキシブル導電部材100の表裏面の一方に凹み形成された凹み穴として設けられていてもよい。また、係止部106は、フレキシブル導電部材100を表裏面方向に貫通する貫通孔として設けられていてもよい。
本実施形態では、電気的接続装置1のソケットコネクタ2に対してフレキシブルケーブルとして構成されたフレキシブル導電部材100が接続される形態を例にとって説明するが、この通りでなくてもよい。即ち、電気的接続装置1のソケットコネクタ2に接続されるフレキシブル導電部材は、上述した形態のフレキシブルケーブルに限らず、絶縁被覆された複数の導体を有するフレキシブル導電部材であればよい。例えば、フレキシブル導電部材として、上述した形態とは異なる層構造或いは導体配置構造を有するフレキシブルケーブルが用いられてもよい。また、フレキシブル導電部材として、フレキシブルフラットケーブル以外の形態として構成されたフレキシブルケーブルが用いられてもよい。また、フレキシブル導電部材として、フレキシブルプリント回路基板(FPC)などのフレキシブル基板が用いられてもよい。
[ソケットコネクタの概略]
次に、電気的接続装置1のソケットコネクタ2について説明する。図5は、ソケットコネクタ2を示す斜視図である。図6は、ソケットコネクタ2の平面図である。図7は、ソケットコネクタ2の底面図である。図8は、ソケットコネクタ2の背面図である。図9は、図6のC−C線矢視位置から見たソケットコネクタ2の断面を示す断面図である。図10は、図6のD−D線矢視位置から見たソケットコネクタ2の断面を示す断面図である。
図1、図2、図5乃至図10に示すソケットコネクタ2は、フレキシブル導電部材100に接続されるコネクタとして設けられている。そして、ソケットコネクタ2は、金属製の複数のソケットコンタクト11と、ソケットハウジング12とを備えて構成されている。
[ソケットコンタクト]
ソケットコンタクト11は、導電性を有する金属材料で形成されたコンタクトとして設けられている。複数のソケットコンタクト11は、フレキシブル導電部材100の先端側で露出した複数の導体102に対して電気的に接続される。即ち、各ソケットコンタクト11は、フレキシブル導電部材100の導体露出部105において露出した各導体102に対して接触することで、各導体102に対して電気的に接続される。
複数のソケットコンタクト11のそれぞれは、一体に形成されている。そして、複数のソケットコンタクト11のそれぞれは、一本のコンタクト素材が折り曲げ加工されることで形成されている(図9を参照)。より具体的には、各ソケットコンタクト11は、金属製の細長いコンタクト素材が、約180°程度に亘って屈曲されることで形成されている。
各ソケットコンタクト11は、ソケットハウジング12に対して挿入され、ソケットハウジング12に保持されている。ソケットハウジング12に保持される複数のソケットコンタクト11は、ソケットハウジング12の幅方向に沿って並んで配置される。また、複数のソケットコンタクト11は、互いに平行な状態で、ソケットハウジング12に保持されている。尚、ソケットハウジング12の幅方向については、図6において、両端矢印Eで図示されている。複数のソケットコンタクト11は、ソケットハウジング12に設けられた開口13からソケットハウジング12の内側に挿入される(図8及び図9を参照)。ソケットハウジング12の開口13は、ソケットハウジング12の幅方向に亘って開口しており、複数のソケットコンタクト11に加え、フレキシブル導電部材100の端部100aも挿入される。
図9に示すように、各ソケットコンタクト11には、屈曲部11a、一対の延長部分(11b、11c)、接点部11d、脱落防止部11e、段部11f、等が設けられている。
屈曲部11aは、上記のコンタクト素材が約180°程度に亘って屈曲された際に形成される半円弧状の部分として構成されている。ソケットコンタクト11は、屈曲部11aを先頭にしてソケットハウジング12の開口13からソケットハウジング12の内側に挿入され、ソケットハウジング12に保持される。尚、ソケットハウジング12に挿入されたソケットコンタクト11は、屈曲部11aがソケットハウジング12の当接部23に当接することで、ソケットハウジング12内において位置決めされる(図9を参照)。また、屈曲部11aの部分にて折り曲げられることで区画されたソケットコンタクト11の内側のスリット状の隙間に対して、フレキシブル導電部材100における導体露出部105が設けられた端部100aが挿入されることになる。
一対の延長部分(11b、11c)は、屈曲部11aから互いに平行な方向に沿ってソケットコンタクト11の各端部に向かって延びる部分として設けられている。そして、一方の延長部分11bには、接点部11d及び脱落防止部11eが設けられている。他方の延長部分11cには、段部11fが設けられている。接点部11d及び脱落防止部11eが設けられた延長部分11bは、段部11fが設けられた延長部分11cに対して、屈曲部11aから延びる長さが短くなるように構成されている。尚、ソケットコンタクト11の内側のスリット状の隙間、即ち、フレキシブル導電部材100の導体露出部105が挿入される隙間は、一対の延長部分(11b、11c)の間の隙間として構成されている。
接点部11dは、導体露出部105における導体102に対して接触して電気的に接続される部分として設けられている。延長部分11bは、屈曲部11a側から接点部11d側にかけて徐々に延長部分11cに接近しながら延びるように設けられている。そして、延長部分11bは、接点部11dにおいて、最も延長部分11cとの距離が近くなるように構成されている。
脱落防止部11eは、延長部分11bにおける屈曲部11a側とは反対側の端部に設けられている。そして、脱落防止部11eは、ソケットハウジング12に挿入されて保持されたソケットコンタクト11が、ソケットハウジング12から抜けて脱落してしまうことを防止するための部分として設けられている。尚、延長部分11bは、接点部11dから脱落防止部11eにかけて徐々に延長部分11cから離間するように設けられている。そして、延長部分11bの端部として設けられた脱落防止部11eは、ソケットハウジング12の内側において段状に形成された部分として設けられたコンタクト係止部14に対して係止することで、ソケットコンタクト11がソケットハウジング12から脱落することを防止するように構成されている。
尚、ソケットハウジング12の開口13からソケットコンタクト11がソケットハウジング12の内側に挿入されると、延長部分11bは、一旦、延長部分11c側に向かって撓む。そして、延長部分11bがソケットハウジング12の内側に更に挿入され、脱落防止部11eが、コンタクト係止部14の近傍を通過すると、撓んでいた延長部分11bが弾性回復する。これにより、ソケットハウジング12の内側において、脱落防止部11eがコンタクト係止部14に係止可能となる。そして、ソケットコンタクト11がソケットハウジング12から脱落することが防止される。
段部11fは、延長部分11cの途中において段状に屈曲形成された部分として設けられている。延長部分11cは、段部11fにおいて、延長部分11b側と反対側に向かって段状に屈曲形成されている。このため、ソケットコンタクト11においては、延長部分11cが延長部分11b側と逆側に開いた状態となり、一対の延長部分(11b、11c)の間の隙間の開口13側の領域がより開いた状態となるように構成されている。これにより、ソケットコンタクト11は、一対の延長部分(11b、11c)の間の隙間にフレキシブル導電部材100の先端が挿入され易くなるように構成されている。
図11及び図12は、ソケットコネクタ2及びフレキシブル導電部材100の断面を示す斜視図であって、ソケットコネクタ2及びフレキシブル導電部材100の一部を切欠き状態で示す図である。尚、図11は、フレキシブル導電部材100の端部100aがソケットコネクタ2に挿入されて接続される動作の途中状態を示している。一方、図12は、フレキシブル導電部材100の端部100aのソケットコネクタ2への挿入動作が完了して、フレキシブル導電部材100とソケットコネクタ2とが接続された状態を示している。
図11に示すように、フレキシブル導電部材100の先端側の端部100aは、ソケットハウジング12の開口13から挿入される。このとき、フレキシブル導電部材100の端部100aは、導体露出部105がソケットコンタクト11の接点部11dに対向する状態で、ソケットハウジング12の開口13に挿入される。そして、開口13からソケットハウジング12に挿入されたフレキシブル導電部材100の端部100aは、ソケットコンタクト11の一対の延長部分(11b、11c)の間の隙間に挿入される。
図12に示すように、フレキシブル導電部材100の端部100aが、ソケットコンタクト11の一対の延長部分(11b、11c)の間の隙間の奥まで挿入されることで、フレキシブル導電部材100とソケットコネクタ2との接続が完了することになる。この状態では、フレキシブル導電部材100の各導体102と各ソケットコンタクト11とが接触しており、フレキシブル導電部材100とソケットコネクタ2とが電気的に接続されることになる。尚、フレキシブル導電部材100の各導体102は、各ソケットコンタクト11に対して、延長部分11bにおける接点部11dを含む領域において接触する。
上記の接続形態により、複数のソケットコンタクト11のそれぞれは、フレキシブル導電部材100の先端側の端部100aを、ソケットコネクタ2及びベースコネクタ3の嵌合方向と複数のソケットコンタクト11の配列方向との両方に対して垂直な方向であるコネクタ厚み方向に沿って両側から挟み込んだ状態で、複数の導体102のそれぞれに対して、接続される。尚、複数のソケットコンタクト11の配列方向は、ソケットハウジング12の幅方向(図6において、両端矢印Eで図示される方向)と平行な方向である。また、ソケットコネクタ2及びベースコネクタ3の嵌合方向については、図2において、両端矢印Fで図示されている。また、コネクタ厚み方向については、図8、図9、図10において、両端矢印Gで図示されている。
[ソケットハウジング]
図1、図2、図5乃至図12に示すソケットハウジング12は、絶縁性を有する樹脂材料で形成されたソケットコネクタ2のハウジング部材として設けられている。また、ソケットハウジング12は、コネクタ厚み方向の寸法が小さい薄型で、幅方向に長く延びるハウジング部材として設けられている。そして、ソケットハウジング12は、前述したように、複数のソケットコンタクト11を保持している。
ソケットハウジング12は、前述したように、幅方向に亘って開口した開口13が設けられている。そして、ソケットハウジング12における開口13の内側には、複数のソケットコンタクト11がそれぞれ嵌め込まれる複数の溝が設けられている。ソケットハウジング12の内側に設けられて各ソケットコンタクト11が嵌め込まれる各溝は、ソケットコネクタ2及びベースコネクタ3の嵌合方向に平行に延びるように設けられている。
また、ソケットハウジング12には、複数のスリット15が設けられている(図5、図9乃至図12を参照)。複数のスリット15は、ソケットハウジング12において、幅方向に沿って並ぶように設けられている。複数のスリット15のそれぞれは、ソケットハウジング12において、ソケットコネクタ2及びベースコネクタ3の嵌合方向に沿って延びるように設けられている。また、各スリット15は、ソケットハウジング12において、ソケットハウジング12に保持された各ソケットコンタクト11に対応する位置に設けられている。そして、複数のスリット15は、複数のソケットコンタクト11のそれぞれのコネクタ厚み方向における両方の外側の部分であって複数のソケットコンタクト11のそれぞれにおける後述のベースコンタクト19に接触する部分を露出させるように設けられている。尚、各ソケットコンタクト11のコネクタ厚み方向における両方の外側の部分であって各ソケットコンタクト11におけるベースコンタクト19に接触する部分は、一対の延長部分(11b、11c)の外側の部分となる。
図13は、ソケットコネクタ2及びフレキシブル導電部材100の断面を示す斜視図であって、フレキシブル導電部材100とソケットコネクタ2とが接続された状態を示す図である。即ち、図13では、フレキシブル導電部材100の端部100aのソケットコネクタ2への挿入動作が完了し、フレキシブル導電部材100とソケットコネクタ2との接続が完了した状態が図示されている。
図13に示すように、ソケットハウジング12の開口13の内側には、保持部16が設けられている。保持部16は、一対で設けられ、ソケットハウジング12の内側において、ソケットハウジング12の幅方向の両側にそれぞれ設けられている。各保持部16は、ソケットハウジング12の開口13から挿入されたフレキシブル導電部材100の端部100aに設けられた各係止部106を係止し、フレキシブル導電部材100の端部100aを保持する部分として設けられている。尚、一対の保持部(16、16)は、ソケットハウジング12において、ソケットハウジング12に挿入されるフレキシブル導電部材100の端部100aの幅方向の両側の縁部分に対応する位置に設けられている。即ち、一対の保持部(16、16)は、ソケットハウジング12において、ソケットハウジング12に挿入されるフレキシブル導電部材100の端部100aの一対の係止部(106、106)に対応する位置に設けられている。
各保持部16は、ソケットハウジング12の内側において、コネクタ厚み方向に沿って凸状に盛り上がった部分として設けられている。フレキシブル導電部材100の端部100aが開口13からソケットハウジング12の内部に挿入されると、一旦、フレキシブル導電部材100の端部100aの両側の縁部分が、各保持部16に乗り上げた状態となる。そして、フレキシブル導電部材100の端部100aが開口13からソケットハウジング12の奥まで挿入されると、各係止部106が各保持部16に対応する位置まで移動する。
上記の状態になると、一対の保持部(16、16)のそれぞれが、一対の係止部(106、106)のそれぞれに嵌まり込むことになる。これにより、一対の保持部(16、16)のそれぞれが、一対の係止部(106、106)のそれぞれに係止し、フレキシブル導電部材100の端部100aがソケットハウジング12に保持されることになる。このように、一対の保持部(16、16)が、一対の係止部(106、106)に係止することで、フレキシブル導電部材100が、ソケットハウジング12から抜け落ちて脱落してしまうことが防止される。そして、ソケットコネクタ2とフレキシブル導電部材100とが接続した状態が、強固に維持されることになる。
また、図1、図2、図5、図6、図13に示すように、ソケットハウジング12には、ソケット開口窓17が設けられている。ソケット開口窓17は、一対で設けられている。そして、一対のソケット開口窓(17、17)は、ソケットハウジング12におけるコネクタ厚み方向に対して垂直な両面である表裏面のうちの一方の面において外部に開口するように設けられている。より具体的には、一対のソケット開口窓(17、17)は、ソケットハウジング12の表裏面のうち、ソケットハウジング12に挿入されるフレキシブル導電部材100の端部100aにおける補強板104側に対応する面において、外部に開口するように設けられている。即ち、一対のソケット開口窓(17、17)は、ソケットハウジング12の表裏面のうち、ソケットハウジング12に挿入されるフレキシブル導電部材100の端部100aにおける導体露出部105側とは逆側に対応する面において、外部に開口するように設けられている。
また、ソケット開口窓(17、17)は、ソケットハウジング12の幅方向の両側にそれぞれ設けられている。そして、各ソケット開口窓17は、矩形の形状の孔として設けられ、ソケットハウジング12の内部からソケットハウジング12の外部に向かって貫通するように設けられている。また、各ソケット開口窓17は、ソケットハウジング12の内部における保持部16の近傍の領域であって、開口13から見て保持部16よりも更に奥側の領域において、ソケットハウジング12の内部に開口するように設けられている。
上記のように設けられていることで、各ソケット開口窓17は、複数のソケットコンタクト11と複数の導体102とが接続された状態においてフレキシブル導電部材100の一部をコネクタ厚み方向における外部から視認可能に露出させるように開口形成されている。より具体的には、各ソケット開口窓17は、複数のソケットコンタクト11と複数の導体102とが接続された状態において、フレキシブル導電部材100の端部100aの幅方向の両側の縁部分の補強板104の表面を、コネクタ厚み方向における外部から視認可能に露出させるように開口形成されている。
また、図5乃至図7、図13に示すように、ソケットハウジング12には、一対の係合部(18、18)が設けられている。一対の係合部(18、18)は、ソケットコネクタ2とベースコネクタ3とが嵌合した状態において、ソケットハウジング12をベースコネクタ3における後述のベースハウジング20に対して係合させる部分として設けられている。一対の係合部(18、18)は、ソケットハウジング12の幅方向の両側にそれぞれ設けられている。
各係合部18には、アーム部18aと係合突起18bとが設けられている。アーム部18aは、ソケットハウジング12において、片持ち状に突出した部分として設けられている。アーム部18aは、ソケットコネクタ2とベースコネクタ3との嵌合方向に沿って片持ち状に突出するように設けられている。尚、アーム部18aは、ソケットハウジング12がベースハウジング20に挿入される際に、ベースハウジング20に向かって片持ち状に突出する状態となるように、設けられている。
係合突起18bは、片持ち状に突出したアーム部18aの先端部分に設けられた突起として構成されている。係合突起18bは、アーム部18aの先端部分において、ソケットハウジング12の幅方向における内側に向かって突出した突起として構成されている。
ソケットコネクタ2とベースコネクタ3との接続のためにソケットハウジング12がベースハウジング20に挿入されると、係合突起18bが、一旦、ベースハウジング20の内側の柱状部(図示省略)に乗り上げた状態となる。このとき、アーム部18aは、ソケットハウジング12の幅方向の外側に向かって撓むことになる。そして、ソケットハウジング12が更にベースハウジング20の奥側に向かって挿入されると、撓んでいたアーム部18aが弾性回復する。これにより、係合突起18bが、ベースハウジング20の内側の柱状部に係合する。係合突起18bが、ベースハウジング20の内側の柱状部に係合することで、ソケットハウジング12がベースハウジング20に対して係合し、ソケットコネクタ2とベースコネクタ3とが嵌合した状態が強固に維持されることになる。
[ベースコネクタの概略]
次に、ベースコネクタ3について説明する。図14は、ベースコネクタ3が基板101に接続された状態を示す斜視図である。図15は、ベースコネクタ3の斜視図である。図16は、ベースコネクタ3の平面図である。図17は、ベースコネクタ3の背面図である。尚、図14では、基板101については、その一部のみが切欠き状態で模式的に図示されている。
図1、図2、図14乃至図17に示すベースコネクタ3は、基板101に実装されて基板101に接続されるコネクタとして設けられている。そして、ベースコネクタ3は、金属製の複数のベースコンタクト19と、ベースハウジング20と、一対の固定金具(21、21とを備えて構成されている。
一対の固定金具(21、21)は、ベースコネクタ3が基板101に実装される際にベースハウジング20を基板101に固定するための金属製の固定具として設けられている。一対の固定金具(21、21)は、ベースハウジング20の幅方向の両側において、ベースハウジング20に取り付けられている。尚、ベースハウジング20の幅方向については、図16において、両端矢印Hで図示されている。一対の固定金具(21、21)のそれぞれが基板101に対してはんだ付け等の方法によって固定されることで、ベースコネクタ3が基板101に実装される。
[ベースコンタクト]
ベースコンタクト19は、導電性を有する金属材料で形成されたコンタクトとして設けられている。複数のベースコンタクト19のそれぞれは、ベースコネクタ3が基板101に実装されるときに、基板101の表面の導電回路パターンにおける所定の導電部に対してはんだ付けされることになる(図14を参照)。尚、図14では、基板101の表面のの導電回路パターンの図示は省略されている。
また、複数のベースコンタクト19は、複数のソケットコンタクト11に対して電気的に接続される。即ち、各ベースコンタクト19は、ソケットコネクタ2がベースコネクタ3に対して嵌合して接続された際に、各ソケットコンタクト11に対して接触することで、各ソケットコンタクト11に対して電気的に接続される。
図18は、電気的接続装置1の断面図であって、ソケットコネクタ2とベースコネクタ3とが接続された状態を示す図である。図18によく示すように、複数のベースコンタクト19のそれぞれは、一体に形成されている。そして、各ベースコンタクト19は、ベースハウジング20に対して挿入され、ベースハウジング20に保持されている。ベースハウジング20に保持される複数のベースコンタクト19は、ベースハウジング20の幅方向(図16にて、両端矢印Hで図示される方向)に沿って並んで配置される。また、複数のベースコンタクト19は、互いに平行な状態で、ベースハウジング20に保持されている。
尚、ベースハウジング20には、複数の溝24が設けられている(図14乃至図18を参照)。各溝24は、ベースハウジング20において、スリット状に形成され、外部に向かって開口している。そして、各ベースコンタクト19は、各溝24の開口からベースハウジング20の内部に挿入され、各溝24に嵌め込まれることで、ベースハウジング20に保持される。
図18に示すように、複数のベースコンタクト19のそれぞれは、リード部19a、嵌め込み部19b、一対の片持ち状部分(19c、19d)、架橋部分19e、接点部(19f、19g)、を有して構成されている。尚、リード部19a、嵌め込み部19b、一対の片持ち状部分(19c、19d)、架橋部分19e、接点部(19f、19g)は、一体に形成されている。
リード部19aは、ベースコンタクト19において、基板101に対して電気的に接続される部分として設けられている。即ち、リード部19aは、基板101の表面の導電回路パターンにおける所定の導電部に対してはんだ付けされる部分として設けられている。
嵌め込み部19bは、ベースコンタクト19がベースハウジング20の溝24から挿入された際に、ベースハウジング20の溝24の奥側に設けられた嵌め込み孔22に対して嵌め込まれる部分として設けられている。嵌め込み部19bがベースハウジング20の内部の嵌め込み孔22に対して挿入されて嵌め込まれることで、ベースコンタクト19がベースハウジング20に対して固定されて保持される。尚、嵌め込み部19bには、嵌め込み孔22の内面に対して食い込むように係合する突起が設けらている。この突起が設けられていることにより、嵌め込み部19bが嵌め込み孔22から抜けてしまうことが防止され、ベースコンタクト19が強固にベースハウジング20に保持される。
一対の片持ち状部分(19c、19d)は、互いに平行な方向に沿って又は互いに斜めの方向に向かってそれぞれ片持ち状に延びる部分として設けられている。架橋部分19eは、一対の片持ち状部分(19c、19d)をこの一対の片持ち状部分(19c、19d)のそれぞれの根元部分で一体に架橋する部分として設けられている。架橋部分19eは、嵌め込み部19bに対しては、一対の片持ち状部分(19c、19d)が片持ち状に突出する部分とは反対側で一体に設けられている。即ち、一対の片持ち状部分(19c、19d)は、架橋部分19eから、嵌め込み部19b側と反対側に向かって、片持ち状に延びる部分として設けられている。
接点部(19f、19g)は、 ソケットコンタクト11に対して接触して電気的に接続される部分として設けられている。接点部(19f、19g)は、一対の片持ち状部分(19c、19d)に設けられている。より具体的には、接点部19fは、片持ち状部分19cに設けられ、接点部19gは、片持ち状部分19dに設けられている。接点部19f及び接点部19gは、一対の片持ち状部分(19c、19d)における互いに対向する位置に設けられている。
ベースコネクタ3にソケットコネクタ2が嵌合して各ベースコンタクト19に各ソケットコンタクト11が接続される際には、各ソケットコンタクト11は、各ベースコンタクト19における一対の片持ち状部分(19c、19d)の間に挿入される。各ソケットコンタクト11が各ベースコンタクト19の一対の片持ち状部分(19c、19d)の間に挿入されると、接点部19fが延長部分11bに強固に接触し、接点部19gが延長部分11cに強固に接触する。
上記により、ベースコンタクト19とソケットコンタクト11とが電気的に接続される。このとき、一対の片持ち状部分(19b、19c)の弾性力により、ソケットコンタクト11の一対の延長部分(11b、11c)が強固に挟み込まれることになる。即ち、電気的接続装置1においては、一対の片持ち状部分(19c、19d)の間でソケットコンタクト11が挟み込まれることで、複数のベースコンタクト19のそれぞれが、複数のソケットコンタクト11のそれぞれに対して強固に接続される。この接続形態により、複数のベースコンタクト19のそれぞれは、複数のソケットコンタクト11のそれぞれを、コネクタ厚み方向に沿って両側から挟み込んだ状態で、複数のソケットコンタクト11のそれぞれに対して、接続される。尚、コネクタ厚み方向については、図17及び図18において、両端矢印Gで図示されている。
[ベースハウジング]
図1、図2、図14乃至図18に示すベースハウジング20は、絶縁性を有する樹脂材料で形成されたベースコネクタ3のハウジング部材として設けられている。また、ベースハウジング20は、コネクタ厚み方向の寸法が小さい薄型で、幅方向に長く延びるハウジング部材として設けられている。
ベースハウジング20は、前述したように、複数のベースコンタクト19を保持している。尚、ベースコンタクト19は、前述のように、ベースハウジング20の溝24から挿入されてベースハウジング20に嵌め込まれて保持されている。また、前述したように、ベースハウジング20には、固定金具21が取り付けられて固定されている。そして、ベースハウジング20は、一対の固定金具(21、21)がはんだ付け等の方法によって基板101に固定されることで、基板101に固定される。
ベースハウジング20は、幅方向に亘って開口した開口25が設けられている(図17、図18を参照)。ソケットコンタクト2がベースコンタクト3に嵌合して接続される際には、ソケットハウジング12の端部がベースハウジング20の開口25に挿入され、ソケットハウジング12がベースハウジング20に嵌合することになる(図18を参照)。
また、ベースハウジング20の内側であって開口25の奥側においては、ベースコンタクト19の接点部(19f、19g)が露出している。ソケットコネクタ2がベースコネクタ3に嵌合すると、ソケットハウジング12の端部とともに開口25に挿入されたソケットコンタクト11が、ベースコンタクト19に接続されることになる(図18を参照)。
ソケットコネクタ2とベースコネクタ3とが接続される際には、各ソケットコンタクト11の屈曲部11a側の端部が、開口25を通過し、更に、ベースコンタクト19における一対の片持ち状部分(19c、19d)の間に挿入される。このとき、ベースハウジング20の内側において、ベースコンタクト19の一対の片持ち状部分(19c、19d)が、ソケットハウジング12のスリット15に嵌まり込む。そして、ベースコンタクト19における一対の片持ち状部分(19c、19d)に設けられた接点部(19f、19g)が、ソケットコンタクト11における一対の延長部分(11b、11c)に対して接触するとともに強固に押し付けられる。これにより、ソケットコンタクト11とベースコンタクト19とが電気的に接続される。
また、図1、図2、図14乃至図16に示すように、ベースハウジング20には、ベース開口窓26が設けられている。ベース開口窓26は、一対で設けられている。そして、一対の開口窓(26、26)は、ベースハウジング20におけるコネクタ厚み方向に対して垂直な両面である表裏面のうちの一方の面において外部に開口するように設けられている。より具体的には、一対のベース開口窓(26、26)は、ベースハウジング20の表裏面のうち、複数のベースコンタクト19が挿入されて嵌め込まれる複数の溝24が開口する面において、外部に開口するように設けられている。また、ベースハウジング20において一対のベース開口窓(26、26)が開口する面は、ベースコンタクト19のリード部19aがはんだ付けされる基板101の表面側に対応する面として構成されている。
また、ベース開口窓(26、26)は、ベースハウジング20の幅方向の両側にそれぞれ設けられている。そして、各ベース開口窓26は、長方形の形状の孔として設けられ、ベースハウジング20の内部からベースハウジング20の外部に向かって貫通するように設けられている。また、各ベース開口窓26は、ベースハウジング20の幅方向において、ベースハウジング20に挿入されて嵌合するソケットハウジング12の各係合部18に対応する位置で開口するように設けられている。更に、各ベース開口窓26は、ベースハウジング20に挿入されたソケットハウジング12の各係合部18の係合突起18bに対して係合するベースハウジング20の内部の柱状部(図示省略)の近傍の領域において、ベースハウジング20の内部に開口するように設けられている。
上記のように設けられていることで、各ベース開口窓26は、ソケットハウジング12がベースハウジング20に嵌合した状態においてソケットハウジング12におけるベースハウジング20に挿入された部分の一部をコネクタ厚み方向における外部から視認可能に露出させるように開口形成されている。より具体的には、各ベース開口窓26は、ソケットハウジング12がベースハウジング20に嵌合した状態において、ソケットハウジング12の各係合部18の係合突起18bの表面の一部を、コネクタ厚み方向における外部から視認可能に露出させるように開口形成されている。
図19は、ソケットコネクタ2が接続されていない状態のベースコネクタ3の一部を切欠き状態で示す図(図19(a))、及びソケットコネクタ2が接続された状態のベースコネクタ3の一部を切欠き状態で示す図(図19(b))である。図19(a)に示すように、ソケットハウジング12がベースハウジング20に嵌合しておらず、ソケットコネクタ2がベースコネクタ3に接続されていない状態では、ベース開口窓26からは、ベースハウジング20の内部のみが露出している。しかし、図19(b)に示すように、ソケットハウジング12がベースハウジング20に嵌合し、ソケットコネクタ2がベースコネクタ3に接続された状態では、ベース開口窓26からは、ソケットハウジング12の係合部18の係合突起18bの表面の一部が、外部から視認可能に露出している。
[本実施形態の作用及び効果]
本実施形態によると、一体に形成された金属製の各ソケットコンタクト11は、フレキシブル導電部材100の先端側の端部100aをコネクタ厚み方向に沿って両側から挟み込んだ状態で、各導体102に対して接続される。このため、温度の変化或いは外力の影響によってソケットハウジング12に変形が生じた場合であっても、金属製の各ソケットコンタクト11がコネクタ厚み方向の両側から強固に各導体102を挟み込んで保持した状態が維持されることになる。このため、本実施形態によると、ソケットハウジング12に変形が生じた場合であっても、各ソケットコンタクト11と各導体102との間における安定した接触圧力を確保でき、フレキシブル導電部材100の導体102とソケットコンタクト11との接触不良をより確実に抑制することができる。
更に、本実施形態によると、一体に形成された金属製の各ベースコンタクト19は、各ソケットコンタクト11をコネクタ厚み方向に沿って両側から挟み込んだ状態で、各ソケットコンタクト11に対して接続される。このため、温度の変化或いは外力の影響によってベースハウジング20に変形が生じた場合であっても、金属製の各ベースコンタクト19がコネクタ厚み方向の両側から強固に各ソケットコンタクト11を挟み込んで保持した状態が維持されることになる。このため、本実施形態によると、ベースハウジング20に変形が生じた場合であっても、各ベースコンタクト19と各ソケットコンタクト11との間における安定した接触圧力を確保でき、ソケットコンタクト11とベースコンタクト19との接触不良をより確実に抑制することができる。また、本実施形態によると、コネクタ厚み方向の両側から各導体102を挟み込んだ金属製の各ソケットコンタクト11が、更に、金属製の各ベースコンタクト19によってコネクタ厚み方向の両側から挟み込まれた状態となる。このため、各ソケットコンタクト11と各導体102との間における更に安定した接触圧力を確保することができる。
従って、本実施形態によると、コネクタ(2、3)のハウジング(12、20)に変形が生じた場合であっても、フレキシブル導電部材100の導体102とコネクタ(2)のコンタクト(11)との接触不良をより確実に抑制でき、更に、コネクタ(2、3)のコンタクト(11、19)同士の接触不良もより確実に抑制できる電気的接続装置1を提供することができる。
また、本実施形態によると、各ソケットコンタクト11は、一本のコンタクト素材が折り曲げ加工されることで形成されている。このため、コネクタ厚み方向の両側から各導体102を挟み込む構造の各ソケットコンタクト11を容易に形成することができる。
また、本実施形態によると、ソケットコネクタ2とベースコネクタ3との嵌合方向に沿って延びるとともに、各ソケットコンタクト11におけるコネクタ厚み方向両側のベースコンタクト19への接触部分を露出させるスリット15が、ソケットハウジング12に設けられている。このため、ソケットコネクタ2とベースコネクタ3とが嵌合した際に、嵌合動作に伴って、各ベースコンタクト19によって各ソケットコンタクト11がコネクタ厚み方向の両側から挟み込まれた状態となる。そして、各ベースコンタクト19と各ソケットコンタクト11とが接続される。よって、本実施形態によると、ソケットコネクタ2とベースコネクタ3との嵌合動作に伴って、容易に、各ベースコンタクト19が各ソケットコンタクト11を挟み込んだ状態で各ベースコンタクト19と各ソケットコンタクト11とを接続することができる。
また、本実施形態によると、各ベースコンタクト11は、片持ち状に延びる一対の片持ち状部分(19c、19d)と、それらを根本側で一体に架橋する架橋部分19eとを備えた簡素な構造で構成される。このため、コネクタ厚み方向の両側から各ソケットコンタクト11を挟み込む構造の各ベースコンタクト19を容易に形成することができる。
また、本実施形態によると、ソケットコネクタ2とフレキシブル導電部材100とを接続した作業者は、その接続作業の後、ソケット開口窓17からフレキシブル導電部材100の一部が外部に露出しているかどうかを見るだけで、容易に、各ソケットコンタクト11と各導体102とが接続されているか否かを確認することができる。尚、接続作業を行った作業者は、ソケット開口窓17からフレキシブル導電部材100の一部が外部に露出していなければ、各ソケットコンタクト11と各導体102とが適切に接続されていないと判断することができる。そして、ソケット開口窓17からフレキシブル導電部材100の一部が外部に露出していれば、作業者は、各ソケットコンタクト11と各導体102とが適切に接続されていると判断することができる。
また、本実施形態によると、ソケットコネクタ2とベースコネクタ3とを接続した作業者は、その接続作業の後、ベース開口窓26から、ソケットハウジング12におけるベースハウジング20に挿入された部分の一部が外部に露出しているかどうかを見るだけで、容易に、ソケットハウジング12とベースハウジング20とが嵌合しているか否かを確認することができる。尚、接続作業を行った作業者は、ベース開口窓26からソケットハウジング12の一部が外部に露出していなければ、ソケットハウジング12とベースハウジング20とが適切に嵌合していないと判断することができる。そして、ベース開口窓26からソケットハウジング12の一部が外部に露出していれば、作業者は、ソケットハウジング12とベースハウジング20とが適切に嵌合していると判断することができる。
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。例えば、次のように変更して実施してもよい。
(1)前述の実施形態では、フレキシブルケーブルとして構成されるフレキシブル導電部材と他の基板とを電気的に接続する電気的接続装置の形態を例にとって説明したが、この通りでなくてもよい。フレキシブルケーブルとして構成されるフレキシブル導電部材と他のフレキシブル導電部材とを電気的に接続する電気的接続装置が実施されてもよい。この変形例の場合、ベースコネクタは、他のフレキシブル導電部材に接続される。また、フレキシブル基板として構成されるフレキシブル導電部材と他のフレキシブル導電部材とを電気的に接続する電気的接続装置が実施されてもよい。この変形例の場合も、ベースコネクタは、他のフレキシブル導電部材に接続される。また、フレキシブル基板として構成されるフレキシブル導電部材と他の基板とを電気的に接続する電気的接続装置が実施されてもよい。
(2)前述の実施形態では、複数のソケットコンタクトと複数の導体とが接続された状態においてフレキシブル導電部材の補強板の一部を外部から視認可能に露出させるように開口形成されたソケット開口窓が設けられたソケットハウジングを例にとって説明したが、この通りでなくてもよい。即ち、複数のソケットコンタクトと複数の導体とが接続された状態においてフレキシブル導電部材における補強板以外の部分を外部から視認可能に露出させるように開口形成されたソケット開口窓が設けられたソケットハウジングが実施されてもよい。
(3)前述の実施形態では、ソケットハウジングがベースハウジングに嵌合した状態においてソケットハウジングにおけるベースハウジングに挿入された係合部の一部をコネクタ厚み方向における外部から視認可能に露出させるように開口形成されたベース開口窓が設けられたベースハウジングを例にとって説明したが、この通りでなくてもよい。即ち、ソケットハウジングがベースハウジングに嵌合した状態においてソケットハウジングにおけるベースハウジングに挿入された部分であって係合部以外の部分をコネクタ厚み方向における外部から視認可能に露出させるように開口形成されたベース開口窓が設けられたベースハウジングが実施されてもよい。