JP2016099397A - 位相差フィルム積層体、偏光板及び位相差フィルム積層体の製造方法 - Google Patents

位相差フィルム積層体、偏光板及び位相差フィルム積層体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】常温下及び高温下において偏光子等との接着強度に優れる位相差フィルム積層体、偏光板を提供する。また、位相差フィルム積層体の製造方法を提供する。
【解決手段】位相差フィルム積層体3は、脂環式構造を有する重合体を主成分として含む位相差フィルム1と、位相差フィルム1の一方の面に積層される易接着層2とを備え、易接着層2の濡れ指数が50mN/m以上69mN/m以下、85℃における貯蔵弾性率が1MPa以上である。易接着層2の主成分がウレタン樹脂であるとよい。ヘーズ値が1%以下であるとよい。平均厚みが20μm以下であるとよい。また、偏光板10は、位相差フィルム積層体3と、この位相差フィルム積層体3における易接着層2の位相差フィルムとは反対側の面に接着剤を介して積層される偏光子4とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、位相差フィルム積層体、偏光板及び位相差フィルム積層体の製造方法に関する。
近年、位相差フィルムと偏光子とを接着剤により貼り合わせて得られる偏光板が、スマートフォン等のモバイル通信機器、液晶テレビ、液晶モニター、パーソナルコンピューターなどの液晶表示機器の構成物品として幅広く用いられるようになっている。特に、位相差フィルムとして環状オレフィン等の脂環式構造を有する重合体を主成分として含む位相差フィルムを用いたものが、光学的に均一な複屈折性を示すため、多く用いられるようになっている。しかし、位相差フィルムと偏光子との間の接着強度が弱いと両者の界面で剥離等が発生し、製品不良の原因となる。そのため、位相差フィルムと偏光子との間の接着強度の向上が求められている。
また、モバイル通信機器等に適用される偏光板には、夏場の自動車の車内に放置された際の位相差フィルムと偏光子との間の剥離を防止するために、例えば80℃以上の高温下での接着強度の向上が求められている。
これらの要求に対して、特定の有機溶剤を環状オレフィン樹脂系位相差フィルムに接触させる位相差フィルムの製造方法が検討されている(特開2012−177890号公報及び韓国公開特許第2012−92265号公報参照)。
しかし、上記製造方法で得られる位相差フィルムを用いても、より高い接着強度が要求される今日では、常温下及び高温下の接着強度を向上させるには未だ不十分である。
特開2012−177890号公報 韓国公開特許第2012−92265号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、常温下及び高温下において偏光子等との接着強度に優れる位相差フィルム積層体、偏光板、並びに位相差フィルム積層体の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するためになされた本発明は、脂環式構造を有する重合体を主成分として含む位相差フィルムと、この位相差フィルムの一方の面に積層される易接着層とを備え、上記易接着層の濡れ指数が50mN/m以上69mN/m以下、85℃における貯蔵弾性率が1MPa以上の位相差フィルム積層体である。
上記課題を解決するためになされた別の本発明は、当該位相差フィルム積層体と、この位相差フィルム積層体における上記易接着層の上記位相差フィルムとは反対側の面に接着剤を介して積層される偏光子とを備える偏光板である。
上記課題を解決するためになされたさらに別の本発明は、脂環式構造を有する重合体を主成分として含む位相差フィルムと、この位相差フィルムの一方の面に積層される易接着層とを備える位相差フィルム積層体の製造方法であって、樹脂成分及び溶媒を含む塗液により上記位相差フィルムの一方の面に塗膜を形成する工程と、上記塗膜の乾燥により上記易接着層を形成する工程とを備え、上記易接着層の濡れ指数が50mN/m以上69mN/m以下、85℃における貯蔵弾性率が1MPa以上であることを特徴とする。
ここで、「主成分」とは、最も多い成分であり、例えば含有量が50質量%以上の成分をいう。後述する「易接着層の主成分」も同様である。「濡れ指数」は、JIS−K−6768(1999年)に準拠する濡れ張力試験方法により、易接着層上に表面張力が相違する複数の濡れ試薬を滴下し、綿棒にて液膜が6cm以上になるまで広げ、液膜が破れを生じずに2秒以上保たれている濡れ試薬の表面張力の最大値である。「85℃における貯蔵弾性率」は、JIS−K−7244(1998年)に準拠する動的粘弾性測定法により、昇温速度5℃/分、周波数1Hz、歪み量0.05%で測定した貯蔵弾性率の温度85℃における値である。
本発明によれば、常温下及び高温下において偏光子等との接着強度に優れる位相差フィルム積層体、偏光板、並びに位相差フィルム積層体の製造方法を提供できる。
本発明の一実施形態の偏光板の模式的断面図である。 (A)は剥離量の測定試験において偏光子に重りを負荷した直後を示す模式的断面図であり、(B)は(A)の時点から20分経過後を示す模式的断面図である。
<位相差フィルム積層体>
本発明の位相差フィルム積層体は、位相差フィルムと、この位相差フィルムの一方の面に積層される易接着層とを備える。
[位相差フィルム]
上記位相差フィルムは、脂環式構造を有する重合体を主成分として含む。この脂環式構造を有する重合体としては、脂環式構造を有するものであれば特に限定されないが、環状ポリオレフィンが好ましい。脂環式構造を有する重合体として環状ポリオレフィンを用いることで、光学的に均一な複屈折性を発現させることができる上、透明性、耐熱性、耐薬品性等を向上させることができる。なお、脂環式構造を有する重合体は1種又は2種以上を用いることができる。
(環状ポリオレフィン)
上記環状ポリオレフィンは、環状オレフィン(シクロオレフィン)系単量体に由来する構造単位を有する樹脂であれば特に限定されず、その他の単量体に由来する構造単位を有してもよい。
上記環状オレフィン系単量体としては、例えば
シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン、シクロドデセン、ノルボルネン等の二重結合を1つ有する環状オレフィン又はその置換体;
1,4−シクロオクタジエン、ジシクロペンタジエン、シクロドデカトリエン等の複数の二重結合を有する環状オレフィン又はその置換体などが挙げられる。
環状ポリオレフィンは公知の方法に従って製造することができるが、市販品を用いてもよい。環状ポリオレフィンの市販品としては、例えばポリプラスチックス社の「TOPAS」、JSR社の「アートン(ARTON)」、同社の「アートンフィルム」、日本ゼオン社の「ゼオノア(ZEONOR)」、同社の「ゼオノアフィルム」、同社の「ゼオネックス(ZEONEX)」、三井化学社の「アペル」、積水化学工業社の「エスシーナ」、同社の「SCA40」等が挙げられる。
環状ポリオレフィンとしては、偏光板とした際に接着強度がより優れる観点から、下記式(1)で表される構造単位を有する環状ポリオレフィンが好ましい。
Figure 2016099397
上記式(1)中、mは、0、1又は2である。Xは、−CH=CH−又は−CHCH−である。R〜Rは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10の有機基又は有機基以外の極性基である。ただし、R〜Rの少なくとも1つは炭素数1〜10の極性を有する有機基である。なお、「有機基」とは、少なくとも1個の炭素原子を含む基をいう。
上記R〜Rで表される有機基以外の極性基としては、ヒドロキシ基、アミノ基等が挙げられる。
上記R〜Rで表される炭素数1〜10の極性を有する有機基としては、アミド基、カルボキシ基、シアノ基、下記式(2)で表される基等が挙げられる。
Figure 2016099397
上記式(2)中、pは、0〜5の整数である。R’は、炭素数1〜9の炭化水素基である。ただし、上記式(2)で表される基の炭素数は1〜10である。なお、上記「炭化水素基」は、鎖状炭化水素基、脂環式炭化水素基及び芳香族炭化水素基を含み、飽和炭化水素基でも不飽和炭化水素基でもよい。「鎖状炭化水素基」とは、環状構造を含まず、鎖状構造のみで構成された炭化水素基をいい、直鎖状炭化水素基及び分岐状炭化水素基の両方を含む。「脂環式炭化水素基」とは、環状構造として脂環構造のみを含み、芳香環構造を含まない炭化水素基をいい、単環の脂環式炭化水素基及び多環の脂環式炭化水素基の両方を含む。ただし、脂環構造のみで構成されている必要はなく、その一部に鎖状構造を含んでいてもよい。「芳香族炭化水素基」とは、環状構造として芳香環構造を含む炭化水素基をいい、単環の芳香族炭化水素基及び多環の芳香族炭化水素基の両方を含む。ただし、芳香環構造のみで構成されている必要はなく、その一部に鎖状構造や脂環構造を含んでいてもよい。
上記pとしては、0及び1が好ましい。この場合、環状ポリオレフィンのガラス転移温度(Tg)が高くなるため、位相差フィルムの耐熱性を向上させることができる。
上記R’としては、上記pと同様の観点から、炭素数1〜3のアルキル基が好ましい。
上記R〜Rで表される炭素数1〜10の極性を有する有機基としては、接着強度をより向上させる観点から上記式(2)で表される基が好ましい。
上記式(1)で表される構造単位は、例えば下記式(1’)で表される環状オレフィン系単量体(以下、「環状オレフィン系単量体(1)」ともいう。)を開環重合するか、又はさらに水素添加して得ることができる。
Figure 2016099397
上記式(1’)中、m及びR〜Rは、上記式(1)と同義である。
上記その他の単量体としては、例えば
エチレン、プロピレン等の鎖状オレフィン;
スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族系単量体などが挙げられる。
環状ポリオレフィンがその他の単量体に由来する構造単位を含む場合、環状ポリオレフィンを構成する全構造単位に対する上記その他の単量体に由来する構造単位の含有割合の下限としては、5モル%が好ましく、15モル%がより好ましい。また、上記含有割合の上限としては、90モル%が好ましく。85モル%がより好ましい。上記含有割合が上記下限未満の場合、得られる環状ポリオレフィンのTgが高くなり過ぎて成形が困難になる場合がある。一方、上記含有割合を上記上限以下とすることにより、接着強度をより向上させることができる。
環状ポリオレフィンのゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)の下限としては、10,000が好ましく、20,000がより好ましく、30,000がさらに好ましい。また、上記Mwの上限としては、3,000,000が好ましく、1,000,000がより好ましく、500,000がさらに好ましい。
環状ポリオレフィンのGPCで測定されるポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)の下限としては、8,000が好ましく、10,000がより好ましく、15,000がさらに好ましい。また、上記Mnの上限としては、1,000,000が好ましく、500,000がより好ましく、100,000がさらに好ましい。
環状ポリオレフィンのMw及びMnが上記下限未満であると、得られる位相差フィルムの機械的強度が低くなる場合がある。一方、環状ポリオレフィンのMw及びMnが上記上限を超えると、位相差フィルムの生産性や加工性が悪化する場合がある。
環状ポリオレフィンの分子量分布(Mw/Mn)の下限としては、1.5が好ましく、1.7がより好ましく、1.9がさらに好ましい。一方、上記分子量分布の上限としては、10が好ましく、8がより好ましく、5がさらに好ましい。分子量分布を上記範囲とすることで、接着強度をより向上させることができる。
なお、本明細書におけるMw及びMnは、GPCを用いて以下の条件で測定される値である。
GPCカラム:例えば東ソー社のGPCカラム(G2000HXL 2本、G3000HXL 1本、G4000HXL 1本)
カラム温度:40℃
溶出溶媒:テトラヒドロフラン
流速:1.0mL/分
試料濃度:1.0質量%
試料注入量:100μL
検出器:示差屈折計
標準物質:単分散ポリスチレン
環状ポリオレフィンのTgの下限としては、110℃が好ましく、115℃がより好ましく、120℃がさらに好ましい。また、上記Tgの上限としては、250℃が好ましく、220℃がより好ましく、200℃がさらに好ましい。Tgが上記下限未満の場合、耐熱性が低下するおそれがある。一方、Tgが上記上限を超えると、延伸加工する際に加工温度が過度に高くなり環状ポリオレフィンが熱劣化するおそれがある。
(その他の成分)
上記位相差フィルムは、本発明の効果を損なわない範囲で、その他の成分を含有していてもよい。
その他の成分としては、例えば
ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン等のその他の樹脂成分;
二酸化ケイ素、二酸化チタン、酸化マグネシウム等の滑剤;
オキシベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、サリチル酸エステル系化合物等の紫外線吸収剤;
層状結晶化合物、無機微粒子、熱安定剤、光安定剤、耐候安定剤、可塑剤、染料、顔料、帯電防止剤などが挙げられる。
上記位相差フィルムが上記その他の成分を含有する場合、その他の成分の含有量の上限としては、50質量%が好ましく、30質量%がより好ましく、10質量%がさらに好ましい。上記含有量が上記上限を超えると、光学的に均一な複屈折性を発現させることが困難になるおそれがある。
[易接着層]
上記易接着層は、上記位相差フィルムの一方の面に積層される層であり、当該位相差フィルム積層体と偏光子等とを積層する際、接着に寄与する層である。
易接着層の濡れ指数は50mN/m以上69mN/m以下であり、易接着層の85℃における貯蔵弾性率は1MPa以上である。当該位相差フィルム積層体は、脂環式構造を有する重合体を主成分として含む位相差フィルムと、濡れ指数及び85℃における貯蔵弾性率が上記範囲である易接着層とを備えることで、常温下(例えば25℃)及び高温下(例えば85℃)において偏光子等との接着強度に優れる。当該位相差フィルム積層体が上記構成を備えることで上記効果を奏する理由については必ずしも明確ではないが、例えば以下のように推察することができる。上記易接着層の濡れ指数が上記範囲内であることで、上記位相差フィルムとの相溶性が向上すると共に、接着剤との相溶性も向上する。その結果、常温下において偏光子等との接着強度に優れると考えられる。また、上記易接着層の85℃における貯蔵弾性率が上記範囲内であることで、高温下でも劣化し難いため、高温下において偏光子等との接着強度に優れると考えられる。
易接着層の主成分としては、当該位相差フィルム積層体の光学的特性を低下させないものが好ましく、例えばビニル樹脂、ポリエステル、ポリオレフィン、アクリル樹脂、フッ素樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂等が挙げられる。これらの中で、ウレタン樹脂が好ましい。上記易接着層の主成分をウレタン樹脂とすることで、濡れ指数及び85℃における貯蔵弾性率を容易に上記範囲とすることができる。
易接着層の濡れ指数は、例えば主成分となる樹脂に導入される極性基の種類及び量、主成分となる樹脂のMw、Mn及び末端分率、主成分となる樹脂の分子末端の変性量等を調整することにより制御できる。また、易接着層の85℃における貯蔵弾性率は、例えば主成分となる樹脂に導入される極性基の種類及び量、主成分となる樹脂のMw、Mn及び架橋度等を調整することにより制御できる。
易接着層の濡れ指数の下限としては、50mN/mであり、常温下における接着強度をより向上させる観点から、51mN/mが好ましく、52mN/mがより好ましく、53mN/mがさらに好ましく、54mN/mが特に好ましい。また、上記濡れ指数の上限としては、69mN/mであり、常温下における接着強度をより向上させる観点から、66mN/mが好ましく、63mN/mがより好ましく、60mN/mがさらに好ましい。
易接着層の85℃における貯蔵弾性率の下限としては、1MPaであり、高温下における接着強度をより向上させる観点から、1.5MPaが好ましく、2MPaがより好ましい。一方、上記貯蔵弾性率の上限としては、15MPaが好ましく、13MPaがより好ましく、10MPaがさらに好ましい。上記貯蔵弾性率が上記上限を超えると、易接着層を形成する際の塗液の塗工性が悪化するおそれがある。
易接着層の25℃における貯蔵弾性率の下限としては、10MPaが好ましく、11MPaがより好ましく、12MPaがさらに好ましい。また、上記貯蔵弾性率の上限としては、200MPaが好ましく、150MPaがより好ましく、140MPaがさらに好ましい。25℃における貯蔵弾性率を上記下限以上とすることにより、常温下における接着強度をより向上させることができる。一方、上記貯蔵弾性率が上記上限を超えると、易接着層を形成する際の塗液の塗工性が悪化するおそれがある。なお、「25℃における貯蔵弾性率」は、JIS−K−7244(1998年)に準拠する動的粘弾性測定法により、昇温速度5℃/分、周波数1Hz、歪み量0.05%で測定した貯蔵弾性率の温度25℃における値である。
易接着層の平均厚みの下限としては、200nmが好ましく、300nmがより好ましく、400nmがさらに好ましい。また、上記平均厚みの上限としては、1500nmが好ましく、1200nmがより好ましく、900nmがさらに好ましい。上記平均厚みを上記下限以上とすることで、接着強度をより向上させることができる。一方、上記平均厚みが上記上限を超えると、光学的特性が低下するおそれがある。なお、本明細書における平均厚みは、反射分光膜厚計を用いて測定される値である。
[位相差フィルム積層体の物性]
(ヘーズ値)
当該位相差フィルム積層体のヘーズ値の下限としては、0.05%が好ましく、0.08%がより好ましく、0.1%がさらに好ましい。また、上記ヘーズ値の上限としては、1%が好ましく、0.8%がより好ましく、0.5%がさらに好ましい。上記ヘーズ値が上記下限未満の場合、製造コストが増大するおそれがある。一方、上記ヘーズ値が上記上限を超えると、光学的特性が低下するおそれがある。なお、「ヘーズ値」は、JIS−K−7136(2000年)に準拠し、易接着層側から光を入射して測定される値である。
(平均厚み)
当該位相差フィルム積層体の平均厚みの下限としては、5μmが好ましく、10μmがより好ましい。また、上記平均厚みの上限としては、20μmが好ましく、15μmがより好ましく、14μmがさらに好ましい。上記平均厚みが上記下限未満の場合、機械的強度が低下するおそれがある。一方、上記平均厚みが上記上限を超えると、光学的特性が低下するおそれがある。
(易接着層形成前後の面内位相差値の変化率)
易接着層形成前後の面内位相差値の変化率の上限としては、5%が好ましく、4%がより好ましく、3%がさらに好ましい。上記変化率が上記上限を超えると、位相差補償機能を有効に発揮させることができなくなるおそれがある。なお、面内位相差値は、フィルムの面内遅相軸方向の屈折率をnx、面内進相軸方向(遅相軸と面内で直交する方向)の屈折率をny、厚みをdとして、(nx−ny)×dで算出される値である。また、「易接着層形成前後の面内位相差値の変化率」とは、易接着層形成前の位相差フィルム及び易接着層形成後の位相差フィルム積層体について、位相差測定装置により面内位相差値を測定し、以下の式により算出される値である。
易接着層形成前後の面内位相差値の変化率={(易接着層形成後の面内位相差値−易接着層形成前の面内位相差値)/易接着層形成前の面内位相差値}×100
<位相差フィルム積層体の製造方法>
本発明の位相差フィルム積層体の製造方法は、脂環式構造を有する重合体を主成分として含む位相差フィルムと、この位相差フィルムの一方の面に積層される易接着層とを備える位相差フィルム積層体の製造方法であって、樹脂成分及び溶媒を含む塗液により上記位相差フィルムの一方の面に塗膜を形成する工程(以下、「塗膜形成工程」ともいう。)と、上記塗膜の乾燥により上記易接着層を形成する工程(以下、「易接着層形成工程」ともいう。)とを備え、上記易接着層の濡れ指数が50mN/m以上69mN/m以下、85℃における貯蔵弾性率が1MPa以上である。当該位相差フィルム積層体の製造方法によれば、上述した常温下及び高温下において偏光子等との接着強度に優れる位相差フィルム積層体を簡便かつ確実に製造できる。
[塗膜形成工程]
塗膜形成工程に使用する位相差フィルムとしては、上述した当該位相差フィルム積層体における位相差フィルムと同様のものを採用できる。
上記樹脂成分としては、上述した当該位相差フィルム積層体における易接着層の主成分と同様のものが挙げられ、ウレタン樹脂が好ましい。
上記溶媒としては、炭化水素系溶媒、エーテル系溶媒、エステル系溶媒又はこれらの組み合わせである第1溶媒種を含む溶媒が好ましい。この第1溶媒種を含む溶媒を用いると、位相差フィルムの一方の面に塗膜を形成した際に、位相差フィルムに含まれる脂環式構造を有する重合体が塗膜中に僅かに溶出するため、位相差フィルムと易接着層との相溶性がより良好となる。これにより、位相差フィルムと易接着層との接着強度がより向上し、結果として、偏光子等との接着強度に優れる位相差フィルム積層体とすることができる。
また、上記溶媒がケトン系溶媒、アルコール系溶媒又はこれらの組み合わせである第2溶媒種をさらに含むとよい。第1溶媒種と第2溶媒種とを組み合わせることにより、脂環式構造を有する重合体の塗膜中への溶出性を適度に調整できる。これにより、位相差フィルムと易接着層との相溶性の調整が容易となる。さらに、上記溶媒は、本発明の効果を損なわない範囲で、その他の成分を含有していてもよい。
(第1溶媒種)
第1溶媒種は、炭化水素系溶媒、エーテル系溶媒、エステル系溶媒又はこれらの組み合わせである。
上記炭化水素系溶媒としては、例えば
n−ペンタン、i−ペンタン、n−ヘキサン、i−ヘキサン、n−ヘプタン、i−ヘプタン、2,2,4−トリメチルペンタン、n−オクタン、i−オクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒;
ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、エチルベンゼン、トリメチルベンゼン、メチルエチルベンゼン、n−プロピルベンゼン、i−プロピルベンゼン、ジエチルベンゼン、i−ブチルベンゼン、トリエチルベンゼン、ジ−i−プロピルベンセン、n−アミルナフタレン等の芳香族炭化水素系溶媒などが挙げられる。
上記エーテル系有機溶媒としては、例えば
ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル等のジ脂肪族エーテル;
アニソール、フェニルエチルエーテル等の芳香族−脂肪族エーテル;
ジフェニルエーテル等のジ芳香族エーテル;
テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジオキサン等の環状エーテルなどが挙げられる。
上記エステル系溶媒としては、例えば
ジエチルカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート;
γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等のラクトン;
酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸i−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸n−ペンチル、酢酸sec−ペンチル、酢酸3−メトキシブチル、酢酸メチルペンチル、酢酸2−エチルブチル、酢酸2−エチルヘキシル、酢酸ベンジル、酢酸シクロヘキシル、酢酸メチルシクロヘキシル、酢酸n−ノニル、酢酸メトキシトリグリコール等の酢酸エステル;
酢酸エチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸エチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノエチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノプロピルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノブチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコール部分エーテルアセテート;
プロピオン酸エチル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸i−アミル等のプロピオン酸エステル;
アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル等のアセト酢酸エステル;
シュウ酸ジエチル、シュウ酸ジ−n−ブチル等のシュウ酸エステル;
乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n−ブチル、乳酸n−アミル等の乳酸エステル;
マロン酸ジエチル等のマロン酸エステル;
フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル等のフタル酸エステルなどが挙げられる。
第1溶媒種としては、これらの中で、炭化水素系溶媒及びエステル系溶媒が好ましく、メチルシクロヘキサン、トルエン、酢酸エステル及び多価アルコール部分エーテルアセテートがより好ましい。
上記塗液が上記第1溶媒種を含有する場合、上記塗液における上記第1溶媒種の含有量の下限としては、3質量%が好ましく、5質量%がより好ましい。また、上記第1溶媒種の含有量の上限としては、30質量%が好ましく、28質量%がより好ましく、25質量%がさらに好ましい。上記第1溶媒種の含有量が上記下限未満の場合、樹脂成分が十分に溶媒に溶解しないおそれがある。一方、上記第1溶媒種の含有量が上記上限を超えると、得られる位相差フィルム積層体において外観不良が発生するおそれがある。
(第2溶媒種)
第2溶媒種は、ケトン系溶媒、アルコール系溶媒又はこれらの組み合わせである。
上記ケトン系溶媒としては、例えば
アセトン、メチルエチルケトン、メチルn−プロピルケトン、メチルn−ブチルケトン、ジエチルケトン、メチルi−ブチルケトン、メチルn−ペンチルケトン、エチルn−ブチルケトン、メチルn−ヘキシルケトン、ジi−ブチルケトン、トリメチルノナノン等の鎖状脂肪族ケトン;
シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノン、シクロオクタノン、メチルシクロヘキサノン等の環状脂肪族ケトン;
アセトフェノン、フェニルエチルケトン等の芳香族ケトン;
アセトニルアセトン等のγ−ジケトンなどが挙げられる。
上記アルコール系溶媒としては、例えば
メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、n−ペンタノール、i−ペンタノール、2−メチルブタノール、sec−ペンタノール、tert−ペンタノール、3−メトキシブタノール、n−ヘキサノール、2−メチルペンタノール、sec−ヘキサノール、2−エチルブタノール、sec−ヘプタノール、3−ヘプタノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、sec−オクタノール、n−ノニルアルコール、2,6−ジメチル−4−ヘプタノール、n−デカノール、sec−ウンデシルアルコール、トリメチルノニルアルコール、sec−テトラデシルアルコール、sec−ヘプタデシルアルコール、フルフリルアルコール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノール、ベンジルアルコール、ジアセトンアルコール等のモノアルコール;
エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、2,4−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,5−ヘキサンジオール、2,4−ヘプタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール等の多価アルコール;
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル等の多価アルコール部分エーテルなどが挙げられる。
第2溶媒種としては、これらの中で、メチルエチルケトン及びi−プロパノールが好ましい。
上記塗液が上記第2溶媒種を含有する場合、上記塗液における上記第2溶媒種の含有量の下限としては、50質量%が好ましく、60質量%がより好ましく、70質量%がさらに好ましい。また、上記第2溶媒種の含有量の上限としては、90質量%が好ましい。上記第2溶媒種の含有量が上記下限未満の場合、脂環式構造を有する重合体が塗膜中へ過剰に溶出するおそれがある。一方、上記第2溶媒種の含有量が上記上限を超えると、上記重合体の塗膜中への溶解を過剰に妨げるおそれがある。
(その他の成分)
上記溶媒が含有してもよいその他の成分としては、例えば水等の無機溶媒、アミド系溶媒などが挙げられる。上記塗液が上記その他の成分を含有する場合、その含有量の上限は、例えば2質量%である。
得られる位相差フィルム積層体の外観不良を抑制する観点から、上記溶媒の含水率としては1質量%以下が好ましい。ここで、「含水率」は、JIS−K−0113(2005年)に準拠するカールフィッシャー法により測定した水分量から算出される値である。
(塗液の塗工法)
上記塗液の塗工法としては、例えばスプレー法、ロールコート法、回転塗布法(スピンコート法)、スリットダイ塗布法、バー塗布法、インクジェット法等が挙げられる。なお、塗工前に、位相差フィルムの塗膜が形成される面にコロナ処理等の改質処理を施してもよい。これにより、位相差フィルムと易接着層との接着強度がより向上する。
[易接着層形成工程]
上記位相差フィルムの一方の面に塗液を塗工することで塗膜を形成した後、この塗膜を乾燥し、必要に応じて塗膜を焼成することで易接着層を形成し、位相差フィルム積層体が得られる。
上記塗膜の乾燥は、例えば加熱装置による加熱、真空乾燥機による減圧乾燥、温風(熱風)発生機による温風(熱風)乾燥、自然乾燥、又はこれらの組み合わせにより行うことができる。加熱、減圧乾燥及び温風(熱風)乾燥による塗膜の乾燥条件は、樹脂成分の融点、溶媒の沸点、溶媒の容量等に応じて適宜設定すればよく、例えば50℃以上250℃以下、1分以上1時間以下とされる。
上記塗膜の焼成は、例えば加熱装置を用いて行うことができる。焼成条件は、樹脂成分の融点等に応じて適宜設定すればよく、例えば250℃以上400℃以下、5分以上1時間以下とされる。なお、塗膜の焼成は省略することができ、また塗膜の乾燥と同時に行ってもよい。
<偏光板>
次に、本発明の一実施形態の偏光板について、適宜図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態の偏光板の模式的断面図である。
図1に示す偏光板10は、位相差フィルム積層体3と、偏光子4とを備える。位相差フィルム積層体3は、上述の当該位相差フィルム積層体であり、位相差フィルム1と、この位相差フィルム1の一方の面に直接積層される易接着層2とを備える。偏光子4は、易接着層2の位相差フィルム1とは反対側の面に図示しない接着剤を介して積層されている。偏光板10は、位相差フィルム積層体3として上述した当該位相差フィルム積層体を備えるため、常温下及び高温下において位相差フィルム積層体3と偏光子4との接着強度に優れる。以下、上述した当該位相差フィルム積層体の説明と重複する内容については省略する。
[偏光子]
偏光子4としては、例えば入射する自然光から直線偏光を取り出す機能を有する偏光フィルム等が挙げられる。この偏光フィルムとしては、例えば二色性色素が吸着配向された樹脂フィルム等が挙げられる。
上記樹脂フィルムの主成分となる樹脂としては、例えばトリアセチルセルロース(TAC)等の酢酸セルロース、ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエチレンテレフタレートなどが挙げられる。これらの中では、二色性物質による染色性に優れるポリビニルアルコール及び酢酸セルロースが好ましい。
上記二色性色素としては、例えばヨウ素、ジスアゾ化合物、トリスアゾ化合物、テトラキスアゾ化合物等が挙げられる。二色性色素は1種又は2種以上を用いることができる。
偏光子4の平均厚みは、例えば5μm以上50μm以下である。
[接着剤]
上記接着剤としては、例えばポリビニルアルコール系接着剤、エポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤等が挙げられる。これらの中では、ポリビニルアルコール系接着剤及びエポキシ系接着剤が好ましい。接着剤は1種又は2種以上を用いることができる。
接着強度をより向上させる観点から、偏光子4を接着剤により積層する前に、易接着層2の偏光子4が積層される面にプラズマ処理、コロナ処理、紫外線照射処理、フレーム処理等の改質処理を施してもよい。
なお、偏光板10は、偏光子4の易接着層2とは反対側の面や、位相差フィルム1の易接着層2とは反対側の面に他の層を備えていてもよい。他の層としては、反射防止層、ハードコート層、帯電防止層、防眩層、防汚層、セパレーターフィルム等が挙げられる。
[偏光板の物性]
(接着強度)
易接着層2と偏光子4との間の接着強度の下限としては、2.5N/25mmが好ましく、2.6N/25mmがより好ましく、2.7N/25mmがさらに好ましく、2.8N/25mmが特に好ましい。また、上記接着強度の上限としては、5N/25mmが好ましく、4.5N/25mmがより好ましい。上記接着強度を上記下限以上とすることにより、常温下において易接着層2と偏光子4との間の剥離を効果的に抑制できる。一方、上記接着強度が上記上限を超える場合、製造コストが増大するおそれがある。ここで「接着強度」とは、偏光板10を幅25mm、長さ100mmに裁断して得られた試験片について、JIS−K−6854−1(1999年)に準拠して測定される接着強度である。
(耐久試験後接着強度)
易接着層2と偏光子4との間の耐久試験後接着強度の下限としては、2.5N/25mmが好ましく、2.6N/25mmがより好ましく、2.7N/25mmがさらに好ましく、2.8N/25mmが特に好ましい。また、上記耐久試験後接着強度の上限としては、5N/25mmが好ましく、4.5N/25mmがより好ましい。上記耐久試験後接着強度を上記下限以上とすることにより、高温下において易接着層2と偏光子4との間の剥離を効果的に抑制できる。一方、上記耐久試験後接着強度が上記上限を超える場合、製造コストが増大するおそれがある。ここで「耐久試験後接着強度」とは、偏光板10を温度85℃の恒温槽に500時間暴露した後、幅25mm、長さ100mmに裁断して得られた試験片について、JIS−K−6854−1(1999年)に準拠して測定される接着強度である。
<他の実施形態>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態には限定されない。例えば位相差フィルム積層体における易接着層は、偏光子以外の材料と接着剤を介して接着させてもよい。本発明によれば、位相差フィルム積層体と上記偏光子以外の材料との間の接着強度を向上させることもできる。
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明は、以下の実施例により限定されるものではない。
<偏光板の作製>
偏光板の作製に用いた化合物を以下に示す。なお、水以外の溶媒種の含水率をJIS−K−0113(2005年)に準拠するカールフィッシャー法により測定した水分量から算出したところ、いずれも1質量%以下であった。
[樹脂成分溶液]
P−1:三洋化成工業社のウレタン樹脂溶液「IB−422」、固形分30質量%、溶媒組成(SB−1)/(SB−2)=2/1(質量比)
P−2:三洋化成工業社のウレタン樹脂溶液「IB−114B」、固形分30質量%、溶媒組成(SA−2)/(SB−2)=2/1(質量比)
P−3:三洋化成工業社のウレタン樹脂溶液「IB−972」、固形分30質量%、溶媒組成(SA−4)/(SB−2)=2/1(質量比)
P−4:三洋化成工業社のウレタン樹脂溶液「IB−465」、固形分30質量%、溶媒組成(SA−2)/(SB−1)/(SB−2)=1/1/1(質量比)
P−5:DIC社のウレタン樹脂溶液「バーノック 16−416」、固形分30質量%、溶媒組成(SB−1)/(SB−2)=2/1(質量比)
P−6:DIC社の水分散系ウレタン樹脂「CP−7610」、固形分25質量%、溶媒組成(SB−3)の単独溶媒
[第1溶媒種]
SA−1:メチルシクロヘキサン
SA−2:トルエン
SA−3:酢酸n−ブチル
SA−4:酢酸エチル
SA−5:酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル
[第2溶媒種]
SB−1:メチルエチルケトン
SB−2:i−プロパノール
SB−3:水
[実施例1]
(塗液の調製)
樹脂成分溶液としての(P−1)及び(P−4)、第1溶媒種としての(SA−2)及び(SA−5)並びに第2溶媒種としての(SB−1)及び(SB−2)を混合し、固形分が6質量%となるように塗液を調整した。塗液中の第1溶媒種及び第2溶媒種の配合量は、第1溶媒種を9.4質量%とし、第2溶媒種を84.6質量%とした。また、上記(P−1)と(P−4)の混合比は質量比で30:70、(SA−2)と(SA−5)の混合比は質量比で1:1、(SB−1)と(SB−2)の混合比は質量比で2:1とした。なお、第1溶媒種及び第2溶媒種には、樹脂成分溶液(P−1)及び(P−4)中の溶媒が含まれる。
(位相差フィルム積層体の形成)
平均厚み12μmの環状オレフィン樹脂製位相差フィルム(JSR社の「ARTON(登録商標)」)の一方の面にコロナ処理を施し、この面に塗工機(安田精機製作所社の「AUTOMATIC FILM APPLICATOR」)を用いて上記塗液を塗工して塗膜を形成した。次いで、乾燥機を用いて80℃、3分間乾燥処理を行うことで易接着層を形成し、実施例1の位相差フィルム積層体を得た。
(位相差フィルム積層体と偏光子との接着)
ポリビニルアルコール(クラレ社の「KL−318」)を純水に溶解し、30質量%濃度の水溶液とした。この水溶液に、架橋剤としてのエポキシ樹脂(田岡化学工業社の「Srz.650」)をポリビニルアルコール100質量部に対し40質量部となるように加えた。その後、純水で希釈して、水100質量部に対しポリビニルアルコール2.5質量部を含有する接着剤組成物を調製した。次いで、上記位相差フィルム積層体の易接着層表面にコロナ処理を施し、この面に上記接着剤組成物を23℃の雰囲気下で塗布し、偏光子としての平均厚み40μmの酢酸セルロース系樹脂フィルムを貼り合わせ、乾燥機により80℃で5分間乾燥した後、真空条件下(−760mmHg)、23℃で24時間静置し、実施例1の偏光板を得た。
[実施例2〜7及び比較例1〜6]
偏光板の製造に用いた成分の種類及び使用量を表1に記載のものとした以外は、実施例1と同様にして実施例2〜7及び比較例1〜5の偏光板を得た。また、易接着層を設けずに、コロナ処理を施した位相差フィルムの一方の面に接着剤を介して偏光子を積層した以外は、実施例1と同様にして比較例6の偏光板を得た。なお、表1中、第1溶媒種及び第2溶媒種の配合量には、樹脂成分溶液中の溶媒が含まれる。
Figure 2016099397
<評価>
以下の評価方法により、得られた位相差フィルム積層体及び偏光板を評価した。評価結果を表2に示す。
[易接着層の濡れ指数(mN/m)]
易接着層の濡れ指数は、JIS−K−6768(1999年)に準拠する濡れ張力試験方法により、各位相差フィルム積層体の易接着層上に表面張力が相違する複数の濡れ試薬を滴下し、綿棒にて液膜が6cm以上になるまで広げ、液膜が破れを生じずに2秒以上保たれている濡れ試薬の表面張力の最大値とした。
[易接着層の25℃及び85℃における貯蔵弾性率(MPa)]
易接着層の貯蔵弾性率は、まず、各位相差フィルム積層体の易接着層の形成に使用した塗液をポリテトラフルオロエチレン製基材上に流涎し、23℃にて24時間静置して溶剤を揮発させた後、真空条件下(−760mmHg)、23℃で24時間乾燥し、平均厚み200μmの樹脂フィルムを得た。得られた樹脂フィルムについて、動的粘弾性測定装置(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン社の「RSAG2」)を用い、JIS−K−7244(1998年)に準拠する動的粘弾性測定法により、−80℃〜160℃の範囲を昇温速度5℃/分で昇温し、周波数1Hz、歪み量0.05%で貯蔵弾性率を測定した。この測定で得られた温度25℃及び85℃における貯蔵弾性率を、それぞれ易接着層の25℃及び85℃における貯蔵弾性率とした。
[位相差フィルム積層体のヘーズ値(%)]
位相差フィルム積層体のヘーズ値は、JIS−K−7136(2000年)に準拠し、村上色彩技術研究所社の「HAZEMETER HM−150」を用いて易接着層側から光を入射して測定した。
[位相差フィルム積層体の平均厚み(μm)]
位相差フィルム積層体の平均厚みは、反射分光膜厚計(大塚電子社の「FE−3000」)を用いて測定した。
[易接着層形成前後の面内位相差値の変化率(%)]
易接着層形成前後の面内位相差値の変化率は、易接着層形成前の位相差フィルム及び易接着層形成後の位相差フィルム積層体について、面内位相差値を位相差測定装置(王子計測機器社の「KOBRA−21ADH」)を用いて測定し、以下の式により算出した。
易接着層形成前後の面内位相差値の変化率={(易接着層形成後の面内位相差値−易接着層形成前の面内位相差値)/易接着層形成前の面内位相差値}×100
[接着性評価]
(易接着層と偏光子との接着強度(N/25mm))
偏光板を幅25mm、長さ100mmに裁断し、試験片を得た。この試験片の長さ方向の一端における偏光子を、万能引張試験機(島津製作所社の「AG−1」)を用いて掴み、JIS−K−6854−1(1999年)に準拠し、温度23℃の条件下、クロスヘッドスピード(掴み移動速度)500mm/分で90°剥離することにより測定される90°剥離強度を易接着層と偏光子との接着強度とした。
(易接着層と偏光子との耐久試験後接着強度(N/25mm))
偏光板を温度85℃の恒温槽に500時間暴露した後、幅25mm、長さ100mmに裁断して得られた試験片について、上記易接着層と偏光子との接着強度と同様に測定した90°剥離強度を易接着層と偏光子との耐久試験後接着強度とした。
(剥離量(mm))
剥離量については図2(A)及び(B)を参照しながら説明する。幅25mm、長さ100mmに裁断した偏光板10を温度85℃の恒温槽(図示せず)に10分間静置した後、同恒温槽内において、図2(A)に示すように、易接着層2と偏光子4とが90°方向に剥がれるように長さ方向の一端における偏光子4に100gの重り20を吊り下げた。そして、恒温槽内の温度を85℃に保ち、重り20を吊り下げた時点から20分経過するまでの間に易接着層2から剥がれた偏光子4の長さL(図2(B)参照)を測定し、これを剥離量とした。
Figure 2016099397

表2に示すように、実施例の偏光板は、いずれの接着性評価についても良好であった。一方、85℃における貯蔵弾性率が1MPa未満の比較例1〜4の偏光板は、剥離量が実施例に比べて大きい値となり、高温下における接着強度が劣っていた。また、濡れ指数が69mN/mを超える比較例4及び比較例5は、接着強度が実施例に比べて小さい値となり、常温下における接着強度が劣っていた。なお、易接着層を形成していない比較例6は、いずれの接着性評価についても実施例に比べて大きく劣っていた。
本発明によれば、常温下及び高温下において偏光子等との接着強度に優れる位相差フィルム積層体、偏光板、並びに位相差フィルム積層体の製造方法を提供できる。
1 位相差フィルム
2 易接着層
3 位相差フィルム積層体
4 偏光子
10 偏光板
20 重り

Claims (12)

  1. 脂環式構造を有する重合体を主成分として含む位相差フィルムと、この位相差フィルムの一方の面に積層される易接着層とを備え、
    上記易接着層の濡れ指数が50mN/m以上69mN/m以下、85℃における貯蔵弾性率が1MPa以上である位相差フィルム積層体。
  2. 上記易接着層の主成分がウレタン樹脂である請求項1に記載の位相差フィルム積層体。
  3. ヘーズ値が1%以下である請求項1又は請求項2に記載の位相差フィルム積層体。
  4. 平均厚みが20μm以下である請求項1、請求項2又は請求項3に記載の位相差フィルム積層体。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の位相差フィルム積層体と、この位相差フィルム積層体における上記易接着層の上記位相差フィルムとは反対側の面に接着剤を介して積層される偏光子とを備える偏光板。
  6. 上記易接着層と上記偏光子との間の接着強度が2.5N/25mm以上である請求項5に記載の偏光板。
  7. 脂環式構造を有する重合体を主成分として含む位相差フィルムと、この位相差フィルムの一方の面に積層される易接着層とを備える位相差フィルム積層体の製造方法であって、
    樹脂成分及び溶媒を含む塗液により上記位相差フィルムの一方の面に塗膜を形成する工程と、
    上記塗膜の乾燥により上記易接着層を形成する工程と
    を備え、
    上記易接着層の濡れ指数が50mN/m以上69mN/m以下、85℃における貯蔵弾性率が1MPa以上であることを特徴とする位相差フィルム積層体の製造方法。
  8. 上記溶媒が、炭化水素系溶媒、エーテル系溶媒、エステル系溶媒又はこれらの組み合わせである第1溶媒種を含む請求項7に記載の位相差フィルム積層体の製造方法。
  9. 上記溶媒が、ケトン系溶媒、アルコール系溶媒又はこれらの組み合わせである第2溶媒種をさらに含む請求項8に記載の位相差フィルム積層体の製造方法。
  10. 上記塗液における上記第1溶媒種の含有量が3質量%以上30質量%以下である請求項8又は請求項9に記載の位相差フィルム積層体の製造方法。
  11. 上記溶媒の含水率が1質量%以下である請求項7から請求項10のいずれか1項に記載の位相差フィルム積層体の製造方法。
  12. 上記易接着層の主成分がウレタン樹脂である請求項7から請求項11のいずれか1項に記載の位相差フィルム積層体の製造方法。
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