JP2016099118A - 軸受異常判定装置、軸受異常判定システムおよび軸受異常判定プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】鉄道車両の軸受の異常の有無に判定に係る消費電力を小さくする。
【解決手段】振動取得部501は、鉄道車両の軸受の振動の大きさに係る物理量を計測するセンサが所定の計測時間の間に計測した物理量を取得する。速度取得部502は、鉄道車両の速度に係る物理量を取得する。異常判定部509は、振動取得部が取得した物理量と速度取得部が取得した物理量とに基づいて、軸受に異常が生じているか否かを判定する。出力部510は、異常判定部による判定結果を出力する。
【選択図】図3
【解決手段】振動取得部501は、鉄道車両の軸受の振動の大きさに係る物理量を計測するセンサが所定の計測時間の間に計測した物理量を取得する。速度取得部502は、鉄道車両の速度に係る物理量を取得する。異常判定部509は、振動取得部が取得した物理量と速度取得部が取得した物理量とに基づいて、軸受に異常が生じているか否かを判定する。出力部510は、異常判定部による判定結果を出力する。
【選択図】図3
Description
本発明は、鉄道車両の軸受の異常の有無を判定する軸受異常判定装置、軸受異常判定システムおよび軸受異常判定プログラムに関する。
軸受軌道面の剥離傷検出方法として、軸受の振動加速度のエンベロープ解析を行い、剥離傷によって発生する振動のピーク周波数を検出する方法が知られている(例えば、特許文献1を参照)。また、RFID(Radio Frequency Identification)機能を有する軸受に、振動加速度の計測結果を送信可能に保持させる技術が提案されている(例えば、特許文献2を参照)。
特許文献1および特許文献2に記載の技術は、鉄道車両に搭載された装置が振動加速度の計測結果を蓄積し、外部装置が蓄積した計測結果に対する処理を行うことで、鉄道車両の軸受の異常の有無を判定するものである。軸受軌道面の剥離傷によって発生する振動の周波数は数キロヘルツであるため、振動加速度のサンプリング周波数をこれより高く設定する設定があり、計測結果を蓄積する場合、蓄積すべきデータ量が膨大になる。また当該データを外部装置に伝送する場合、通信経路のトラフィック量は膨大になる。そのため、鉄道車両に搭載される装置は、計測結果のデータ量に応じた処理を行うための相当の電力を必要とする。
しかしながら、鉄道車両の軸受周りには、装置を搭載するための充分なスペースが確保されていない可能性がある。そのため、軸受異常判定装置の設置自由度を確保するために、軸受異常判定装置には、電力供給源である発電装置および蓄電装置を、鉄道車両本体の電力供給源とは別個に備えることが求められる。したがって、軸受異常判定装置の消費電力はできる限り小さくすることが求められる。
本発明の目的は、小さい消費電力で鉄道車両の軸受の異常の有無を判定することができる軸受異常判定装置、軸受異常判定システムおよび軸受異常判定プログラムを提供することにある。
第1の態様は、鉄道車両の軸受の振動の大きさに係る物理量を計測するセンサが所定の計測時間の間に計測した前記物理量を取得する振動取得部と、前記鉄道車両の速度に係る物理量を取得する速度取得部と、前記振動取得部が取得した前記物理量と前記速度取得部が取得した前記物理量とに基づいて、前記軸受に異常が生じているか否かを判定する異常判定部と、前記異常判定部による判定結果を出力する出力部とを備える軸受異常判定装置である。
また、第2の態様は、第1の態様において、前記出力部が前記判定結果を出力した後に少なくとも前記異常判定部への電力供給を断ち、所定の判定間隔毎に前記異常判定部への電力供給を行う電源制御部をさらに備える軸受異常判定装置である。
また、第3の態様は、第2の態様において、前記電源制御部が、前記鉄道車両の速度が所定の速度以下である場合に前記異常判定部への電力供給を断つ軸受異常判定装置である。
また、第4の態様は、第2または第3の態様において、前記電源制御部が、前記判定間隔毎に少なくとも前記異常判定部への電力供給を断ったまま前記速度取得部への電力供給を行い、前記速度取得部が前記鉄道車両の速度に係る物理量を取得した場合に前記異常判定部への電力供給を行う軸受異常判定装置である。
また、第5の態様は、第1から第4の何れかの態様において、前記速度取得部が取得した前記物理量から、前記軸受の軌道面の傷に基づく振動の周波数である複数の欠陥周波数を特定する欠陥周波数特定部と、前記振動取得部が取得した前記物理量から、周波数と前記振動の大きさに係る物理量との関係を特定する周波数変換部と、をさらに備え、前記異常判定部が、前記欠陥周波数と前記周波数変換部が特定した前記関係とに基づいて、前記軸受に異常が生じているか否かを判定する軸受異常判定装置である。
また、第6の態様は、第5の態様において、前記異常判定部が、前記欠陥周波数に係る前記振動の大きさに係る物理量の和が所定の閾値以上であるか否かに基づいて、前記軸受に異常が生じているか否かを判定する軸受異常判定装置である。
また、第7の態様は、第6の態様において、前記欠陥周波数に係る前記振動の大きさに係る物理量の和が所定の閾値以上である場合に、前記欠陥周波数に係る前記振動の大きさに係る物理量の和が所定の閾値以上であると判定された回数に係るカウンタ値の加算処理を行い、前記欠陥周波数に係る前記振動の大きさに係る物理量の和が所定の閾値未満である場合に、前記カウンタ値の減算処理を行うカウンタ部をさらに備え、前記異常判定部が、前記カウンタ値が設定値以上になった場合に、前記軸受に異常が生じていると判定する軸受異常判定装置である。
また、第8の態様は、第6または第7の態様において、前記周波数変換部が特定した関係に基づいて、前記振動の大きさに係る物理量の平均値を算出する平均振動特定部をさらに備え、前記異常判定部が、前記欠陥周波数に係る前記振動の大きさに係る物理量から前記平均値を減算した値の和が所定の閾値以上であるか否かに基づいて、前記軸受に異常が生じているか否かを判定する軸受異常判定装置である。
また、第9の態様は、第1から第8の何れかの態様において、鉄道車両の軸受の振動の大きさに係る物理量を計測するセンサと、前記鉄道車両の走行により発電する発電装置と、前記発電装置が発電した電力を蓄電する蓄電装置と、軸受異常判定装置とを備え、前記軸受異常判定装置が、前記発電装置が発電した電力または蓄電装置に蓄電された電力によって駆動する軸受異常判定システムである。
また、第10の態様は、コンピュータを、鉄道車両の軸受の振動の大きさに係る物理量を計測するセンサが所定の計測時間の間に計測した前記物理量を取得する振動取得部、前記鉄道車両の速度に係る物理量を取得する速度取得部、前記振動取得部が取得した前記物理量と前記速度取得部が取得した前記物理量とに基づいて、前記軸受に異常が生じているか否かを判定する異常判定部、前記異常判定部による判定結果を出力する出力部として機能させるための軸受異常判定プログラムである。
上記態様のうち少なくとも1つの態様によれば、軸受異常判定装置は、所定の計測時間の間に計測した振動の大きさに係る物理量に基づいて、軸受の異常の有無を判定する。つまり軸受異常判定装置は、軸受の異常の有無の判定に用いるセンサ情報のデータ量を抑えることで、消費電力を小さくすることができる。また軸受異常判定装置は、蓄積した計測結果ではなく、軸受の異常の有無を出力する。これにより、出力する情報のデータ量を抑えることで、消費電力を小さくすることができる。
以下、図面を参照しながら実施形態について詳しく説明する。
図1は、一実施形態による軸受異常判定システム1の構成を示す側面図である。
軸受異常判定システム1は、鉄道車両の車軸を受ける軸受に剥離傷による異常が生じているか否かを判定する。軸受異常判定システム1は、加速度センサ2、発電装置3、蓄電装置4、軸受異常判定装置5、中継装置6、および上位装置7を備える。
図1は、一実施形態による軸受異常判定システム1の構成を示す側面図である。
軸受異常判定システム1は、鉄道車両の車軸を受ける軸受に剥離傷による異常が生じているか否かを判定する。軸受異常判定システム1は、加速度センサ2、発電装置3、蓄電装置4、軸受異常判定装置5、中継装置6、および上位装置7を備える。
加速度センサ2は、鉄道車両の台車の軸箱に設けられる。加速度センサ2は、軸箱を介して当該軸箱に収容される軸受に発生する振動の加速度を計測する。
発電装置3は、車軸に掛かるトルクを電気に変換する装置(例えば、タコジェネレータ)である。つまり、発電装置3は、鉄道車両の走行により発電する装置である。発電装置3が生成した電気は、蓄電装置4に蓄積される。発電装置3は、軸箱に設けられる。
蓄電装置4は、発電装置3が生成した電気を蓄積する。また蓄電装置4は、蓄積した電気を軸受異常判定装置5に供給する。蓄電装置4は、軸箱に設けられる。
軸受異常判定装置5は、加速度センサ2が計測した加速度に基づいて軸受に異常が生じているか否かを判定する。軸受異常判定装置5は、判定結果を無線により中継装置6を介して上位装置7に送信する。軸受異常判定装置5は、軸箱に設けられる。
中継装置6は、軸受異常判定装置5から受信した情報を、上位装置7に伝送する。また上位装置7から受信した情報を、軸受異常判定装置5に伝送する。中継装置6は、鉄道車両の車体のうち、台車との接続箇所の近傍に設けられる。
上位装置7は、鉄道車両の運行情報を管理する装置である。上位装置7は、少なくとも鉄道車両の速度情報を取得し、軸受異常判定装置5の判定結果を提示する。
発電装置3は、車軸に掛かるトルクを電気に変換する装置(例えば、タコジェネレータ)である。つまり、発電装置3は、鉄道車両の走行により発電する装置である。発電装置3が生成した電気は、蓄電装置4に蓄積される。発電装置3は、軸箱に設けられる。
蓄電装置4は、発電装置3が生成した電気を蓄積する。また蓄電装置4は、蓄積した電気を軸受異常判定装置5に供給する。蓄電装置4は、軸箱に設けられる。
軸受異常判定装置5は、加速度センサ2が計測した加速度に基づいて軸受に異常が生じているか否かを判定する。軸受異常判定装置5は、判定結果を無線により中継装置6を介して上位装置7に送信する。軸受異常判定装置5は、軸箱に設けられる。
中継装置6は、軸受異常判定装置5から受信した情報を、上位装置7に伝送する。また上位装置7から受信した情報を、軸受異常判定装置5に伝送する。中継装置6は、鉄道車両の車体のうち、台車との接続箇所の近傍に設けられる。
上位装置7は、鉄道車両の運行情報を管理する装置である。上位装置7は、少なくとも鉄道車両の速度情報を取得し、軸受異常判定装置5の判定結果を提示する。
図2は、一実施形態による軸受異常判定装置5のハードウェア構成を示す概略ブロック図である。
軸受異常判定装置5は、タイマ51、CPU52、主記憶装置53、補助記憶装置54、インタフェース55、シグナルコンディショナ56、および無線ユニット57を備えるコンピュータである。
タイマ51は、所定の判定間隔(例えば、20秒毎)毎にCPU52を起動させる。なお、タイマ51は、電源制御部の一例である。
CPU52は、軸受異常判定プログラムを補助記憶装置54から読み出して主記憶装置53に展開し、当該軸受異常判定プログラムに従って軸受の異常の有無を判定する。また、CPU52は、軸受異常判定プログラムに従って、所定の記憶領域を主記憶装置53に確保する。
シグナルコンディショナ56は、加速度センサ2が出力するセンサデータをフィルタリングして、デジタル信号に変換する。シグナルコンディショナ56は、CPU52が供給するクロックによって駆動する。
軸受異常判定装置5は、タイマ51、CPU52、主記憶装置53、補助記憶装置54、インタフェース55、シグナルコンディショナ56、および無線ユニット57を備えるコンピュータである。
タイマ51は、所定の判定間隔(例えば、20秒毎)毎にCPU52を起動させる。なお、タイマ51は、電源制御部の一例である。
CPU52は、軸受異常判定プログラムを補助記憶装置54から読み出して主記憶装置53に展開し、当該軸受異常判定プログラムに従って軸受の異常の有無を判定する。また、CPU52は、軸受異常判定プログラムに従って、所定の記憶領域を主記憶装置53に確保する。
シグナルコンディショナ56は、加速度センサ2が出力するセンサデータをフィルタリングして、デジタル信号に変換する。シグナルコンディショナ56は、CPU52が供給するクロックによって駆動する。
図3は、一実施形態による軸受異常判定装置5のソフトウェア構成を示す概略ブロック図である。
CPU52は、軸受異常判定プログラムを実行することで、振動取得部501、速度取得部502、欠陥周波数特定部503、エンベロープ解析部504、平均振動特定部505、フィルタ生成部506、パワー加算部507、カウンタ部508、異常判定部509、出力部510、速度判定部511、および電源制御部512を備える。また、CPU52は、軸受異常判定プログラムを実行することで、振動記憶部513およびカウンタ記憶部514の記憶領域を主記憶装置53に確保する。
CPU52は、軸受異常判定プログラムを実行することで、振動取得部501、速度取得部502、欠陥周波数特定部503、エンベロープ解析部504、平均振動特定部505、フィルタ生成部506、パワー加算部507、カウンタ部508、異常判定部509、出力部510、速度判定部511、および電源制御部512を備える。また、CPU52は、軸受異常判定プログラムを実行することで、振動記憶部513およびカウンタ記憶部514の記憶領域を主記憶装置53に確保する。
振動取得部501は、加速度センサ2が計測したセンサデータを取得する。振動取得部501は、所定の時間(例えば、0.8秒)の間に取得したセンサデータを振動記憶部513に記録する。これにより、振動記憶部513には、時刻と加速度の関係を表す時間領域の振動波形が記録される。
速度取得部502は、上位装置7が取得した鉄道車両の速度を取得する。
欠陥周波数特定部503は、速度取得部502が取得した速度に基づいて、軸受の軌道面の傷に基づく振動の周波数である複数の欠陥周波数を特定する。なお、複数の欠陥周波数は、最も小さい欠陥周波数の整数倍の値である。
速度取得部502は、上位装置7が取得した鉄道車両の速度を取得する。
欠陥周波数特定部503は、速度取得部502が取得した速度に基づいて、軸受の軌道面の傷に基づく振動の周波数である複数の欠陥周波数を特定する。なお、複数の欠陥周波数は、最も小さい欠陥周波数の整数倍の値である。
エンベロープ解析部504は、振動記憶部513が記憶する時間領域の振動波形に対してバンドパスフィルタリングおよび絶対値処理(負数を正数へ変換する処理)により振動波形の包絡線を抽出する。またエンベロープ解析部504は、抽出した包絡線を周波数解析する。エンベロープ解析部504は、周波数変換部の一例である。
平均振動特定部505は、エンベロープ解析部504による解析結果に基づいて、周波数スペクトルにおける加速度の平均値を算出する。
フィルタ生成部506は、欠陥周波数の前後所定周波数(例えば±5ヘルツ)のみを通過させるフィルタを生成する。
平均振動特定部505は、エンベロープ解析部504による解析結果に基づいて、周波数スペクトルにおける加速度の平均値を算出する。
フィルタ生成部506は、欠陥周波数の前後所定周波数(例えば±5ヘルツ)のみを通過させるフィルタを生成する。
パワー加算部507は、エンベロープ解析部504の解析結果から加速度の平均値を減算し、フィルタ生成部506が生成したフィルタによるフィルタリングを行う。そして、パワー加算部507は、フィルタリング結果の各周波数に関連付けられた加速度を合算する。
カウンタ部508は、パワー加算部507による加速度の合算結果が、所定の閾値以上であるか否かを判定する。カウンタ部508は、合算結果が所定の閾値以上である場合に、カウンタ記憶部514が記憶するカウンタ値に1を加算する。カウンタ部508は、合算結果が所定の閾値未満である場合に、カウンタ記憶部514が記憶するカウンタ値から1を減算する。
カウンタ部508は、パワー加算部507による加速度の合算結果が、所定の閾値以上であるか否かを判定する。カウンタ部508は、合算結果が所定の閾値以上である場合に、カウンタ記憶部514が記憶するカウンタ値に1を加算する。カウンタ部508は、合算結果が所定の閾値未満である場合に、カウンタ記憶部514が記憶するカウンタ値から1を減算する。
異常判定部509は、軸受に異常が生じているか否かを判定する。具体的には、異常判定部509は、カウンタ記憶部514が記憶するカウンタ値が所定の設定値以上になった場合に、軸受に異常が生じていると判定する。
出力部510は、異常判定部509による判定結果を、無線ユニット57を介して中継装置6に送信する。
速度判定部511は、速度取得部502が取得した速度が所定の速度(例えば、70キロメートル毎時)より大きいか否かを判定する。
出力部510は、異常判定部509による判定結果を、無線ユニット57を介して中継装置6に送信する。
速度判定部511は、速度取得部502が取得した速度が所定の速度(例えば、70キロメートル毎時)より大きいか否かを判定する。
電源制御部512は、各処理部の制御に応じて、CPU52のモードを切り替える。CPU52のモードとしては、ランモード(Run mode)、ドーズモード(Doze mode)およびスリープモード(Sleep mode)が挙げられる。
ランモードは、CPU52の全ての駆動クロック発生回路に電力が供給される動作モードである。つまり、CPU52がランモードである場合、すべての処理部に電力供給が行われる。
ドーズモードは、インタフェース55に接続される機器の制御に用いられる駆動クロック発生回路と電源の管理に用いられる駆動クロック発生回路に電力が供給される動作モードである。つまり、CPU52がドーズモードである場合、振動取得部501、速度取得部502、および電源制御部512に電力供給が行われ、他の処理部に対する電力供給が断たれる。
スリープモードは、全ての駆動クロック発生回路への電力供給を経つモードである。
ランモードは、CPU52の全ての駆動クロック発生回路に電力が供給される動作モードである。つまり、CPU52がランモードである場合、すべての処理部に電力供給が行われる。
ドーズモードは、インタフェース55に接続される機器の制御に用いられる駆動クロック発生回路と電源の管理に用いられる駆動クロック発生回路に電力が供給される動作モードである。つまり、CPU52がドーズモードである場合、振動取得部501、速度取得部502、および電源制御部512に電力供給が行われ、他の処理部に対する電力供給が断たれる。
スリープモードは、全ての駆動クロック発生回路への電力供給を経つモードである。
振動記憶部513は、振動取得部501が取得した加速度の時間波形を記憶する。
カウンタ記憶部514は、フィルタリングされた加速度の総和が所定の閾値以上であると判定された回数に係るカウンタ値を記憶する。カウンタ値は0以上の整数であり、初期値は0である。
カウンタ記憶部514は、フィルタリングされた加速度の総和が所定の閾値以上であると判定された回数に係るカウンタ値を記憶する。カウンタ値は0以上の整数であり、初期値は0である。
次に、本実施形態に係る軸受異常判定装置5の動作について説明する。
図4は、一実施形態に係る軸受異常判定装置5の動作を示すフローチャートである。
軸受異常判定装置5のタイマ51は、所定の判定間隔毎(例えば、20秒毎)に、CPU52を起動させる。CPU52は、起動すると、補助記憶装置54から軸受異常判定プログラムを読み出して実行することで、初期化処理を実行する(ステップS1)。次に、CPU52の電源制御部512は、CPU52の動作モードをドーズモードに遷移させる(ステップS2)。これにより、振動取得部501、速度取得部502および電源制御部512に電力供給が行われ、他の処理部に対する電力供給が経たれる。
図4は、一実施形態に係る軸受異常判定装置5の動作を示すフローチャートである。
軸受異常判定装置5のタイマ51は、所定の判定間隔毎(例えば、20秒毎)に、CPU52を起動させる。CPU52は、起動すると、補助記憶装置54から軸受異常判定プログラムを読み出して実行することで、初期化処理を実行する(ステップS1)。次に、CPU52の電源制御部512は、CPU52の動作モードをドーズモードに遷移させる(ステップS2)。これにより、振動取得部501、速度取得部502および電源制御部512に電力供給が行われ、他の処理部に対する電力供給が経たれる。
次に、速度取得部502は、上位装置7からの鉄道車両の速度の受信を行う(ステップS3)。速度判定部511は、速度取得部502が上位装置7から鉄道車両の速度を受信したか否かを判定する(ステップS4)。速度取得部502が上位装置7から鉄道車両の速度を受信できなかった場合(ステップS4:NO)、CPU52は、動作モードをドーズモードに保ったまま、処理をステップS3に戻し、再度、上位装置7からの鉄道車両の速度の受信を行う。このように、軸受異常判定装置5は、鉄道車両の速度を受信するまでCPU52をドーズモードで動作させることで、確実に最新の鉄道車両の速度を取得し、当該速度を以下に示す処理に使用する。
他方、速度取得部502が上位装置7から鉄道車両の速度を受信した場合(ステップS4:YES)、電源制御部512は、CPU52の動作モードをランモードに遷移させる(ステップS5)。これにより、全ての処理部に電力供給が行われる。次に、速度判定部511は、速度取得部502が取得した速度が所定の速度(例えば、70キロメートル毎時)より大きいか否かを判定する(ステップS6)。速度取得部502が取得した速度が所定の速度以下である場合(ステップS6:NO)、電源制御部512は、CPU52の動作モードをスリープモードに遷移させ、処理を終了する。つまり、軸受異常判定装置5は、鉄道車両の速度が所定の速度以下である場合、異常の有無の判定を行わない。これは、走行速度が徐行程度である場合、軸受軌道面の欠陥に伴う振動加速度の実効値が低いために解析が困難となり、異常判定の精度が低くなるためである。そして、軸受異常判定装置5は、鉄道車両の速度が所定の速度以下である場合、異常の有無の判定を行わずに、CPU52への電力供給を断つことで、消費電力を低減することができる。
他方、速度取得部502が取得した速度が所定の速度より大きい場合(ステップS6:YES)、振動取得部501は、所定の計測期間の間、加速度センサ2から加速度を示すセンサデータを取得し、当該センサデータを振動記憶部513に記録する(ステップS7)。これにより、振動記憶部513には、時間領域の振動波形が記録される。なお、当該センサデータは、シグナルコンディショナ56によって離散化されている。
図5は、判定時間間隔と計測時間の関係を示す図である。
本実施形態において、タイマ51によってCPU52が起動する間隔である判定時間間隔は、加速度の解析対象となる時間である計測時間より大きい。図5に示す例では、判定時間間隔が20秒であるのに対し、計測期間は0.8秒となる。つまり、判定時間間隔の間に連続でデータを計測する場合のデータ量と比較して、本実施形態により計測されるデータの量および軸受異常判定装置5による判定に用いるデータの量は4%となる。このように、軸受異常判定装置5が判定に用いるデータ量を削減することで、軸受異常判定装置5が消費する電力を低減することができる。
本実施形態において、タイマ51によってCPU52が起動する間隔である判定時間間隔は、加速度の解析対象となる時間である計測時間より大きい。図5に示す例では、判定時間間隔が20秒であるのに対し、計測期間は0.8秒となる。つまり、判定時間間隔の間に連続でデータを計測する場合のデータ量と比較して、本実施形態により計測されるデータの量および軸受異常判定装置5による判定に用いるデータの量は4%となる。このように、軸受異常判定装置5が判定に用いるデータ量を削減することで、軸受異常判定装置5が消費する電力を低減することができる。
振動記憶部513に所定の計測期間のセンサデータが蓄積されると、エンベロープ解析部504は、振動記憶部513に記録された時間領域の振動波形に対し、バンドパス処理を施す(ステップS8)。当該バンドパス処理は、軸受の転動体が軌道面の傷を通過する際に発生する加速度の周波数を通過させるような周波数帯域を通過させる処理である。次に、エンベロープ解析部504は、バンドパス処理を施した時間領域の振動波形について、絶対値処理を施す(ステップS9)次に、エンベロープ解析部504は、バンドパス処理および絶対値処理を施した時間領域の振動波形について、ローパス処理を施す(ステップS10)。これにより、エンベロープ解析部504は、振動記憶部513が記憶する時間領域の振動波形の包絡線を得ることができる。
次に、エンベロープ解析部504は、バンドパス処理、絶対値処理およびローパス処理を施した時間領域の振動波形から、オーバラップ区間を有する複数の区間(例えば3つ)を抽出し(ステップS11)、それぞれの区間の波形に対して所定の窓関数を乗じる。窓関数としては、例えば、ハニングウインドウ、ハミングウインドウなどが挙げられる。次に、エンベロープ解析部504は、抽出した各区間の時間領域の振動波形について、周波数変換処理を施す(ステップS12)。これにより、エンベロープ解析部504は、複数の周波数領域の振動波形を生成する。
次に、エンベロープ解析部504は、生成した複数の周波数領域の振動波形を平均化する(ステップS13)。次に、平均振動特定部505は、エンベロープ解析部504が生成した周波数領域の平均振動波形から、周波数スペクトルにおける加速度の平均値を算出する(ステップS14)。
また、欠陥周波数特定部503は、速度取得部502が取得した鉄道車両の速度に基づいて、軸受の軌道面の傷に基づく振動の周波数である複数の欠陥周波数を特定する(ステップS15)。具体的には、欠陥周波数特定部503は、以下に示す式(1)に基づいて最小の欠陥周波数を特定し、当該最小の欠陥周波数の整数倍(本実施形態では、1倍、2倍、3倍および4倍)の値を、欠陥周波数として特定する。
上記式においてfoutは、最小の欠陥周波数である。Zは、転動体数である。frは、回転周波数であって、鉄道車両の走行速度を車輪の周の長さで除算した値である。Dは、軸受ピッチ円直径である。dは、転動体の直径である。αは接触角である。
次に、フィルタ生成部506は、欠陥周波数特定部503が特定した各欠陥周波数の前後所定周波数(例えば±5ヘルツ)のみを通過させるフィルタを生成する(ステップS16)。すなわち、フィルタ生成部506は、欠陥周波数の前後所定周波数に相当する範囲の値が1であり、他の範囲の値が0となるフィルタを生成する。
パワー加算部507は、エンベロープ解析部504が生成した周波数領域の振動波形から、平均振動特定部505が特定した加速度の平均値を減算する(ステップS17)。これによりパワー加算部507は、加速度センサ2の不具合などに基づくホワイトノイズに基づくオフセット成分、および軌道面の全周に亘って生じた転動傷に基づくオフセット成分を除くことができる。次に、パワー加算部507は、オフセット成分を除いた周波数領域の振動波形に対し、フィルタ生成部506が生成したフィルタによりフィルタリングを施す(ステップS18)。これにより、パワー加算部507は、周波数領域の振動波形から欠陥周波数に係る加速度を抽出することができる。
図6は、フィルタリング前の周波数領域の振動波形の例を示す図である。
図7は、フィルタリング後の周波数領域の振動波形の例を示す図である。
図6に示すように、フィルタリング前の周波数領域の振動波形には、軸受の損傷に係る周波数のピークに加え、損傷以外の要因による振動成分が含まれる。パワー加算部507は、これに対し、フィルタ生成部506が生成したフィルタによるフィルタリングを施すことで、図7に示すように、軸受の損傷に係る周波数のピークのみを抽出することができる。これは、フィルタ生成部506が生成したフィルタの通過帯域が、欠陥周波数の前後所定周波数(例えば±5ヘルツ)となっているためである。
図7は、フィルタリング後の周波数領域の振動波形の例を示す図である。
図6に示すように、フィルタリング前の周波数領域の振動波形には、軸受の損傷に係る周波数のピークに加え、損傷以外の要因による振動成分が含まれる。パワー加算部507は、これに対し、フィルタ生成部506が生成したフィルタによるフィルタリングを施すことで、図7に示すように、軸受の損傷に係る周波数のピークのみを抽出することができる。これは、フィルタ生成部506が生成したフィルタの通過帯域が、欠陥周波数の前後所定周波数(例えば±5ヘルツ)となっているためである。
次に、パワー加算部507は、フィルタリングを施した周波数領域の振動波形から、各周波数スペクトルに係る加速度の総和を算出する(ステップS19)。次に、カウンタ部508は、パワー加算部507による加速度の合算結果が、所定の閾値(例えば、50m/s2)以上であるか否かを判定する(ステップS20)。なお、当該閾値は、速度に対して単調増加する値であっても良い。カウンタ部508は、合算結果が所定の閾値以上である場合(ステップS20:YES)、カウンタ記憶部514が記憶するカウンタ値に1を加算する(ステップS21)。他方、カウンタ部508は、合算結果が所定の閾値未満である場合(ステップS20:NO)、カウンタ記憶部514が記憶するカウンタ値から1を減算する(ステップS22)。なお、カウンタ値の下限値は0であるため、カウンタ値が0であるときに合算結果が所定の閾値未満になったとしても、カウンタ値は0のままとする。
そして、異常判定部509は、カウンタ記憶部514が記憶するカウンタ値が設定値以上であるか否かを判定する(ステップS23)。異常判定部509は、カウンタ記憶部514が記憶するカウンタ値が設定値以上である場合(ステップS23:YES)、軸受に異常が生じていると判定する(ステップS24)。他方、異常判定部509は、カウンタ記憶部514が記憶するカウンタ値が設定値未満である場合(ステップS23:NO)、軸受に異常が生じていないと判定する(ステップS25)。このように、異常判定部509は、欠陥周波数のスペクトルが所定値以上になる状況が繰り返し発生した場合に、軸受に異常が生じていると判定する。これにより、異常判定部509は、欠陥周波数のスペクトルが偶発的に大きくなったことによる異常の誤検知を防ぐことができる。また、カウンタ部508が、合算結果が所定の閾値未満である場合にカウンタ値をリセットせずに減算することで、欠陥周波数のスペクトルが偶発的に小さくなった場合にも、欠陥の発見の遅れが生じることを防ぐことができる。また、異常判定部509は、一度軸受に異常が生じていると判定したとしても、その後にカウンタ値が設定値未満になった場合、軸受に異常が生じていないと判定する。これは、軸受剥離が発生して閾値を超過する振動が生じる損傷程度まで進んだ場合、パワー加算部507による合算結果は継続して閾値を超過することが考えられるところ、合算結果が閾値を超過しない状態に変化したということは、異常判定部509による異常が生じているとの判定が誤判定であることが考えられるためである。
次に、出力部510は、異常判定部509の判定結果を、上位装置7に送信する(ステップS26)。出力部510が出力するデータは、中継装置6のタイムスタンプ、軸受異常判定装置5のタイマカウンタ、無線アドレス、CPU52の電源電圧、異常の有無、カウンタ値、加速度の平均値、および誤り検出符号(例えば、BCC(Block checking character))を含む。
そして、電源制御部512は、CPU52の動作モードをスリープモードに遷移させ、処理を終了する。これにより、軸受異常判定装置5は、タイマ51が次にCPU52を起動させるまで、CPU52への電力供給を断つことで、消費電力を低減することができる。
そして、電源制御部512は、CPU52の動作モードをスリープモードに遷移させ、処理を終了する。これにより、軸受異常判定装置5は、タイマ51が次にCPU52を起動させるまで、CPU52への電力供給を断つことで、消費電力を低減することができる。
このように、本実施形態に係る軸受異常判定装置5は、所定の計測時間の間に計測した振動の大きさに係る物理量に基づいて、軸受の異常の有無を判定する。つまり軸受異常判定装置5は、軸受の異常の有無の判定に用いるセンサ情報のデータ量を抑えることで、消費電力を小さくすることができる。またこれにより軸受異常判定装置5は、少ない容量の主記憶装置53を用いて軸受の異常の判定を行うことができる。また軸受異常判定装置5は、蓄積した計測結果ではなく、軸受の異常の有無を出力する。これにより、出力する情報のデータ量を抑えることで、消費電力を小さくすることができる。
また、本実施形態に係る軸受異常判定装置5は、CPU52への電力供給を間欠的に行うことで、消費電力を小さくすることができる。
また、本実施形態に係る軸受異常判定装置5は、人手によらず、周期的に軸受の有無の異常を判定する。これにより、軸受異常判定装置5は、早期にかつ精度よく、軸受の剥離傷を検知することができる。
また、本実施形態に係る軸受異常判定装置5は、人手によらず、周期的に軸受の有無の異常を判定する。これにより、軸受異常判定装置5は、早期にかつ精度よく、軸受の剥離傷を検知することができる。
以上、図面を参照して一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、様々な設計変更等をすることが可能である。
例えば、本実施形態では、鉄道車両の軸受の振動の大きさに係る物理量を計測するセンサとして、加速度センサ2を用いる場合について説明したが、これに限られない。例えば、他の実施形態では、鉄道車両の軸受の振動の大きさに係る物理量を計測するセンサとして、圧力センサ、速度センサ、変位センサなどの他のセンサを用いてもよい。
例えば、本実施形態では、鉄道車両の軸受の振動の大きさに係る物理量を計測するセンサとして、加速度センサ2を用いる場合について説明したが、これに限られない。例えば、他の実施形態では、鉄道車両の軸受の振動の大きさに係る物理量を計測するセンサとして、圧力センサ、速度センサ、変位センサなどの他のセンサを用いてもよい。
また、本実施形態に係る発電装置3は、車軸に掛かるトルクを電気に変換する装置であるが、これに限られない。例えば、他の実施形態に係る発電装置3は、鉄道車両の走行に伴う軸箱の振動を電気に変換する装置であってもよい。
また、本実施形態に係る発電装置3、蓄電装置4および軸受異常判定装置5は、いずれも軸箱に設けられるが、これに限られない。例えば、他の実施形態に係る発電装置3、蓄電装置4または軸受異常判定装置5の少なくともいずれか1つが、台車枠に設けられてもよい。なお、装置を台車枠に設けることで、軸箱における加速度センサ2の設置スペースを広くすることができる。また、装置を台車枠に設けることで、軸箱に設ける場合と比較して、装置に掛かる振動を軽減することができる。
また、本実施形態に係る速度取得部502は、上位装置7から無線により鉄道車両の速度を取得するが、これに限られない。例えば、他の実施形態に係る鉄道車両の車軸に、タコジェネレータによる速度計が設けられる場合、速度取得部502は、インタフェース55を介して当該速度計から鉄道車両の速度を取得してもよい。
また、本実施形態に係る速度取得部502は、蓄電装置4を備えるが、発電装置3による発電量が軸受異常判定装置5の駆動に十分な電力を発電できる場合、蓄電装置4を備えなくてもよい。
また、本実施形態において、CPU52がドーズモードである場合、振動取得部501、速度取得部502、および電源制御部512に電力供給が行われ、他の処理部に対する電力供給が経たれるが、これに限られない。例えば、少なくとも速度取得部502と電源制御部512に電力供給が行われればよく、他の処理部へは電力供給が行われていても電力供給が断たれていてもよい。この場合、より消費電力を小さくすることができる。
また、本実施形態において、CPU52がスリープモードである場合、全ての処理部に対する電力供給が経たれるが、これに限られない。例えば、電源制御部512にのみ電力供給が行われてもよい。この場合、軸受異常判定装置5は、タイマ51を備える必要がなくなる。
また、本実施形態において、CPU52がスリープモードである場合、全ての処理部に対する電力供給が経たれるが、これに限られない。例えば、電源制御部512にのみ電力供給が行われてもよい。この場合、軸受異常判定装置5は、タイマ51を備える必要がなくなる。
1…軸受異常判定システム 2…加速度センサ 3…発電装置 4…蓄電装置 5…軸受異常判定装置 6…中継装置 7…上位装置 51…タイマ 52…CPU 53…主記憶装置 54…補助記憶装置 55…インタフェース 56…シグナルコンディショナ 57…無線ユニット 501…振動取得部 502…速度取得部 503…欠陥周波数特定部 504…エンベロープ解析部 505…平均振動特定部 506…フィルタ生成部 507…パワー加算部 508…カウンタ部 509…異常判定部 510…出力部 511…速度判定部 512…電源制御部 513…振動記憶部 514…カウンタ記憶部
Claims (10)
- 鉄道車両の軸受の振動の大きさに係る物理量を計測するセンサが所定の計測時間の間に計測した前記物理量を取得する振動取得部と、
前記鉄道車両の速度に係る物理量を取得する速度取得部と、
前記振動取得部が取得した前記物理量と前記速度取得部が取得した前記物理量とに基づいて、前記軸受に異常が生じているか否かを判定する異常判定部と、
前記異常判定部による判定結果を出力する出力部と
を備える軸受異常判定装置。 - 前記出力部が前記判定結果を出力した後に少なくとも前記異常判定部への電力供給を断ち、所定の判定間隔毎に前記異常判定部への電力供給を行う電源制御部をさらに備える
請求項1に記載の軸受異常判定装置。 - 前記電源制御部が、前記鉄道車両の速度が所定の速度以下である場合に前記異常判定部への電力供給を断つ
請求項2に記載の軸受異常判定装置。 - 前記電源制御部が、
前記判定間隔毎に少なくとも前記異常判定部への電力供給を断ったまま前記速度取得部への電力供給を行い、
前記速度取得部が前記鉄道車両の速度に係る物理量を取得した場合に前記異常判定部への電力供給を行う
請求項2または請求項3に記載の軸受異常判定装置。 - 前記速度取得部が取得した前記物理量から、前記軸受の軌道面の傷に基づく振動の周波数である複数の欠陥周波数を特定する欠陥周波数特定部と、
前記振動取得部が取得した前記物理量から、周波数と前記振動の大きさに係る物理量との関係を特定する周波数変換部と、
をさらに備え、
前記異常判定部が、前記欠陥周波数と前記周波数変換部が特定した前記関係とに基づいて、前記軸受に異常が生じているか否かを判定する
請求項1から請求項4の何れか1項に記載の軸受異常判定装置。 - 前記異常判定部が、前記欠陥周波数に係る前記振動の大きさに係る物理量の和が所定の閾値以上であるか否かに基づいて、前記軸受に異常が生じているか否かを判定する
請求項5に記載の軸受異常判定装置。 - 前記欠陥周波数に係る前記振動の大きさに係る物理量の和が所定の閾値以上である場合に、前記欠陥周波数に係る前記振動の大きさに係る物理量の和が所定の閾値以上であると判定された回数に係るカウンタ値の加算処理を行い、前記欠陥周波数に係る前記振動の大きさに係る物理量の和が所定の閾値未満である場合に、前記カウンタ値の減算処理を行うカウンタ部をさらに備え、
前記異常判定部が、前記カウンタ値が設定値以上になった場合に、前記軸受に異常が生じていると判定する
請求項6に記載の軸受異常判定装置。 - 前記周波数変換部が特定した関係に基づいて、前記振動の大きさに係る物理量の平均値を算出する平均振動特定部をさらに備え、
前記異常判定部が、前記欠陥周波数に係る前記振動の大きさに係る物理量から前記平均値を減算した値の和が所定の閾値以上であるか否かに基づいて、前記軸受に異常が生じているか否かを判定する
請求項6または請求項7に記載の軸受異常判定装置。 - 鉄道車両の軸受の振動の大きさに係る物理量を計測するセンサと、
前記鉄道車両の走行により発電する発電装置と、
請求項1から請求項8の何れか1項に記載の軸受異常判定装置と
を備え、
前記軸受異常判定装置が、前記発電装置が発電した電力によって駆動する
軸受異常判定システム。 - コンピュータを、
鉄道車両の軸受の振動の大きさに係る物理量を計測するセンサが所定の計測時間の間に計測した前記物理量を取得する振動取得部、
前記鉄道車両の速度に係る物理量を取得する速度取得部、
前記振動取得部が取得した前記物理量と前記速度取得部が取得した前記物理量とに基づいて、前記軸受に異常が生じているか否かを判定する異常判定部、
前記異常判定部による判定結果を出力する出力部
として機能させるための軸受異常判定プログラム。
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JP2014233484A JP2016099118A (ja) | 2014-11-18 | 2014-11-18 | 軸受異常判定装置、軸受異常判定システムおよび軸受異常判定プログラム |
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JP2014233484A Pending JP2016099118A (ja) | 2014-11-18 | 2014-11-18 | 軸受異常判定装置、軸受異常判定システムおよび軸受異常判定プログラム |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2014
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