JP2016098224A - 皮膚用化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】伸びが良く、ベタつき感がなく、保湿性が高いハリを与える皮膚用化粧料を提供する。【解決手段】(A)アクリル酸系ポリマーはアクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、架橋ポリアクリル酸、ポリアクリル酸から選択される一種以上、(B)リン脂質ポリマーは水素添加大豆リン脂質、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体から選択される一種以上、さらに(C)トリメチルグリシン、(D)ジメチルシラノール・ヒアルロン酸縮合液を含有する皮膚用化粧料。【選択図】なし

Description

本発明は、皮膚用化粧料に関する。
従来から、伸びが良く、べたつき感がなく、保湿性が高い皮膚にハリを与える化粧料が求められていた。グリチルリチン酸、グリチルレチン酸及びそれらの塩から選択される1種乃至は2種以上と、カルボキシビニルポリマー類と、トリメチルグリシンを含有してゲル構造の対塩性を向上させ皮膚への塗布性に優れる技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、低分子ベタインと、アロエ等の植物由来の保湿成分を使用して、皮膚を保湿する技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。また、コラーゲンと、ヒアルロン酸または/およびその塩と、トリメチルグリシンを特定の比率で使用して高い保湿性を与える技術が提案されている(例えば、特許文献3参照)。また、低分子ポリメタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン又は2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体から選ばれる一種又は二種以上と、アルキル変性カルボキシビニルポリマー、カルボキシビニルポリマーから選ばれる一種又は2種以上を使用して使用感と保湿効果に優れた技術が提案されている(例えば、特許文献4参照)。また、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンと、デンプン・アクリル酸ブロック重合体と、トリメチルグリシンを含有させて、べたつき感が少なく、使用感が良く、更に保湿効果を与える技術が提案されている(例えば、特許文献5参照)。また、ビタミンA類、ビタミンC類、ビタミンE類の一種または2種以上と、DIMETHYLSILANOL HYALURONATEを用いて皮膚に潤いとハリを与えるパック剤に関する技術が提案されている(例えば、特許文献6参照)。
特開2005−179318号公報 特開2009−143898号公報 特開2014−129337号公報 特開2003−104860号公報 特開2006−8520号公報 特開2001−261546号公報
特許文献1の技術では、皮膚への塗布性は優れているが保湿性およびハリを与える効果に関しては十分ではなかった。また、特許文献2、3の技術では、保湿性はあるがハリを与える効果に関しては十分ではなかった。また、特許文献4、5の技術では、べたつき感が少なく、保湿効果が優れているがハリを与える効果に関しては十分ではなかった。また、特許文献6の技術では、皮膚に潤いとハリを与えるがパックする煩わしさがあり利便性に課題があった。そこで、伸びが良く、べたつき感がなく、保湿性が高い皮膚にハリを与える利便性が良い化粧料が望まれていた。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、次のような手段を採用することができる。
(1)アクリル酸系ポリマーとリン脂質ポリマーを含む皮膚用化粧料であって、(A)アクリル酸系ポリマーはアクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、架橋ポリアクリル酸、ポリアクリル酸から選択される一種以上、(B)リン脂質ポリマーは水素添加大豆リン脂質、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体から選択される一種以上、さらに(C)トリメチルグリシン、(D)ジメチルシラノール・ヒアルロン酸縮合液を含有する皮膚用化粧料。この皮膚用化粧料によれば、伸びがよいため、皮膚への塗布性が向上され(塗りやすい)、皮膚に塗布した際に皮膚のべたつき感を抑え、皮膚に張り(ハリ感)と潤い(保湿性)を付与することができる。
(2)上記皮膚用化粧料であって、前記(A)アクリル酸系ポリマーは、前記皮膚用化粧料全量に対し、0.01〜0.1質量%含有される、皮膚用化粧料。このようにすると、よりべたつき感を抑制しつつ、伸びのよい皮膚用化粧料を提供することができる。
(3)上記皮膚用化粧料であって、前記(B)リン脂質ポリマーは、前記皮膚用化粧料全量に対し、0.01〜0.2質量%含有される、皮膚用化粧料。このようにすると、よりべたつき感を抑制しつつ、皮膚の保湿性およびハリ感の良好な皮膚用化粧料を提供することができる。
(4)上記皮膚用化粧料であって、前記(C)トリメチルグリシンは、前記皮膚用化粧料全量に対し、0.5〜3質量%含有される、皮膚用化粧料。このようにすると、べたつき感を抑制しつつ保湿性を向上させることができる。
(5)上記皮膚用化粧料であって、前記(D)ジメチルシラノール・ヒアルロン酸縮合液は、前記皮膚用化粧料全量に対し、0.01〜1質量%含有される、皮膚用化粧料。このようにすると、ハリを与えつつべたつき感をさらに抑制することができる。
本発明の一実施形態としての皮膚用化粧料MLの流通の一形態を概略的に示す説明図である。
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態としての皮膚用化粧料MLの流通の一形態を概略的に示す説明図である。皮膚用化粧料MLは、後述する成分を含有する液状の美容液であって、例えば、図示するような蓋付きの容器Yに収容されて販売され、ユーザに使用される。ユーザは、容器Yの蓋を開け、適当な量の化粧料を手のひらや化粧用コットン等に取り、顔面に塗布して伸ばす。
本発明の実施形態の皮膚用化粧料MLに含有される(A)アクリル酸系ポリマーは、粘度調整剤として機能するものであり、本発明のアクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合としては、例えば、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体として、カーボポールETD2020(Lubrizol Advanced Materials社製)、ペミュレンTR−1(Lubrizol Advanced Materials社製)、ペミュレンTR−2(Lubrizol Advanced Materials社製)等を使用することができる。架橋ポリアクリル酸としては、例えば、ハイビスワコー103(和光純薬工業株式会社製)、CARBOPOL ULTREZ 10 POLYMER(Lubrizol Advanced Materials社製)等を使用することができる。ポリアクリル酸としては、例えば、ジュリマーAC−10L(日本純薬株式会社製)等を使用することがでる。
本実施形態の皮膚用化粧料MLにおいて、(A)アクリル酸系ポリマーは、皮膚用化粧料全量に対し、0.01〜0.1質量%含有されるのが好ましい。
本実施形態の皮膚用化粧料MLに含有される(B)リン脂質ポリマーとしては、リン脂質誘導体又はリン脂質重合体等が挙げられる。リン脂質誘導体としては、例えば、として、NIKKOL レシノール S−10(水素添加大豆リン脂質、日光ケミカルズ株式会社製)等を使用することがでる。リン脂質重合体としては、Lipidure−PMB(2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体、日油株式会社製)等を使用することができる。
本実施形態の皮膚用化粧料MLにおいて、(B)リン脂質ポリマーは、皮膚用化粧料全量に対し、0.01〜0.2質量%含有されるのが好ましい。
本実施形態の皮膚用化粧料MLに含有される(C)トリメチルグリシンとして、アミノコート(旭化成ケミカルズ株式会社製)、プロデュウ400(味の素株式会社製)等を使用することができる。
本実施形態の皮膚用化粧料MLにおいて、(C)トリメチルグリシンは、皮膚用化粧料全量に対し、0.5〜3質量%含有されるのが好ましい。
本実施形態の皮膚用化粧料MLに含有される(D)ジメチルシラノール・ヒアルロン酸縮合液は、湿潤剤として機能する。市販品としては、例えば、EXSYMOL社製の『D.S.H.CN』等を使用することができる。
(D)ジメチルシラノール・ヒアルロン酸縮合液の含有量は、皮膚用化粧料全量に対し、0.01〜1質量%含有されるのが好ましい。
本実施形態の皮膚用化粧料MLは、その他、非イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、湿潤剤、ビタミン類、防腐剤、酸化防止剤、粘度調製剤、pH調製剤、紫外線吸収剤、キレート剤、着色剤、香料、植物抽出液等を1種または2種以上含有してもよい。
以下に、実施例を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。尚、これらは本発明を何ら限定するものではない。
実施例と比較例を、表1〜4に併記して示す。表1〜4は、実施例および比較例の美容液の組成と評価を示す。
表1〜3に示す組成の美容液を以下に示す製造方法により調製し、「ベースの伸び」、「べたつき」、「しっとり感」、「ハリ感」のそれぞれの項目について、以下に示す評価方法及び判断基準により評価し、結果を併せて表1〜4に示した。
Figure 2016098224
Figure 2016098224
Figure 2016098224
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〔製造方法〕
(1)200mlビーカーに、成分1〜8、および成分14〜20を量り込み、液状物中に均一に分散させた。
(2)別の100mlビーカーにて成分9〜11を量り込み、均一溶解させた。
(3)成分12に成分13をなじませ、上記(1)に上記(2)、上記(3)を順次混合し、均一溶解させた。
上記(1)〜(3)の工程を順に行うことにより、実施例1〜23および比較例1〜4の美容液を得た。
なお、各工程における上記成分のうち、各実施例および比較例それぞれにおいて含有しない成分(表1〜4)は除く。
本実施例および比較例では、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体(成分1)としてカーボポールETD2020(Lubrizol Advanced Materials社製)、架橋ポリアクリル酸(成分2)としてハイビスワコー103(和光純薬工業株式会社製)、ポリアクリル酸(成分3)としてジュリマーAC−10L(日本純薬株式会社製)、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体(成分4)としてLipidure−PMB(日油株式会社製)、水素添加大豆リン脂質(成分5)としてNIKKOL レシノール S−10(日光ケミカルズ株式会社製)、トリメチルグリシン(成分6)としてアミノコート(旭化成ケミカルズ株式会社製)、ジメチルシラノール・ヒアルロン酸縮合液(成分7)としてD.S.H.CN(EXSYMOL社製)を用いた。
〔評価方法:「ベースの伸び」、「べたつき」、「しっとり感」、「ハリ感」〕
化粧品専門評価パネル10名に上記実施例及び比較例の美容液を使用してもらい、「ベースの伸び」、「べたつき」、「しっとり感」、「ハリ感」について、各自が以下の基準に従って5段階の評点を付し、全パネルの評点の平均点を以下の判定基準に従って判定した。
「ベースの伸び」は、評価対象の美容液を肌に塗布する際の美容液の伸びを表し、ユーザにとって美容液の塗りやすさの指標となる。「べたつき」は、美容液を肌に塗布した後の肌の状態および塗布感の指標となり、べたつかないと感じるほど、評点が高い。「しっとり感」および「ハリ感」は、美容液を肌に塗布した後の肌の状態の指標となる。
評価基準:
[評価結果] : [評点]
非常に良好 : 5 点
良好 : 4 点
普通 : 3 点
不良 : 2 点
非常に不良 : 1 点
判定基準:
[評点の平均点] : [判定]
4.0点以上 : ◎
3.0点以上4.0点未満 : ○
2.0点以上3.0点未満 : △
2.0点未満 : ×
表1〜4に示す実施例1〜23の美容液は、いずれも、含有量の違いがあるものの、(A)アクリル酸系ポリマーとしてアクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体(成分1)、架橋ポリアクリル酸(成分2)、ポリアクリル酸(成分3)のいずれか一種を含有し、(B)リン脂質ポリマーとして2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体(成分4)または水素添加大豆リン脂質(成分5)、(C)ベタイン類としてトリメチルグリシン(成分6)、(D)ジメチルシラノール・ヒアルロン酸縮合液(成分7)を含有する。実施例1〜23の美容液は、表1〜4に示すように、「ベースの伸び」、「べたつき」、「しっとり感」、「ハリ感」の全ての項目において、優れていた(◎または〇)。
表1は、(A)アクリル酸系ポリマーとしてのアクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体(成分1)の含有量の違い、(A)アクリル酸系ポリマーとしての成分の種類の違いに基づく評価の違いを示す。実施例1〜7について、表1に基づいて、比較例1と対比して説明する。比較例1は、(A)アクリル酸系ポリマーを含有せず、他の成分4〜20は、実施例1〜7と同一である。なお、精製水(成分20)の量は、成分1〜20の合計が100%になるように調整されている。
比較例1の美容液は、「ベースの伸び」が良好ではなかった。これに対し、実施例1〜7の美容液は、「ベースの伸び」が、比較例1よりも優れている。実施例1〜7は、比較例1に対して、(A)アクリル酸系ポリマーを、追加した組成であるため、(A)アクリル酸系ポリマーにより、「ベースの伸び」が向上されたと言える。
次に、(A)アクリル酸系ポリマーとしてのアクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体(成分1)の含有量について、表1に基づいて説明する。表1に示すように、実施例1〜5の美容液は、(A)アクリル酸系ポリマーとしてアクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体(成分1)を、それぞれ、0.01質量%、0.02質量%、0.04質量%、0.06質量%、0.1質量%含有する。実施例1〜5は、上記の通り、全ての評価項目において優れていた。中でも、実施例2〜4は、実施例1よりも「ベースの伸び」が優れていると共に、実施例5よりも「べたつき」が少ない点で、特に優れていた。アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体(成分1)は、粘度調整剤として機能する成分であり、含有量の増加に伴い、粘度が増加する。液状の美容液は、粘度が低すぎると、水のような触感で、皮膚に塗布する際に、指に付着されず、塗布しにくい。一方、粘度が高すぎると、美容液が硬くなりすぎて、塗布しにくい。美容液が適度の粘度を有する液状であると、皮膚への塗布時に指に付着して、塗布しやすくなる。表1の結果より、実施例1〜5はいずれも、美容液の粘度が適正であるといえる。特に、実施例2〜4の美容液の粘度が最も適しており、ユーザにとって皮膚に塗布しやすい美容液であると言える。したがって、(A)アクリル酸系ポリマーとしてアクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体(成分1)を含有する美容液において、(A)アクリル酸系ポリマーとしてのアクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体(成分1)の含有量は、0.01〜0.1質量%が好ましい。さらに、0.02〜0.06質量%がより好ましい。
次に、(A)アクリル酸系ポリマーとして用いる成分による評価の違いを、表1に基づいて説明する。実施例6,7は、(A)アクリル酸系ポリマーとして、それぞれ、架橋ポリアクリル酸(成分2),ポリアクリル酸(成分3)を用いている。その含有量は、いずれも、0.04質量%である。実施例6,7の美容液は、「ベースの伸び」が、比較例1よりも優れている。すなわち、(A)アクリル酸系ポリマーとして、架橋ポリアクリル酸(成分2),ポリアクリル酸(成分3)を用いても、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体(成分1)を用いた場合と同様に、ベースの伸びを向上させることができる。実施例6,7は、(A)アクリル酸系ポリマーとしてのアクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体(成分1)を、実施例3と同様に0.04質量%を含むが、実施例3の美容液は、実施例6,7よりもベースの伸びがよい。したがって、(A)アクリル酸系ポリマーとして、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体(成分1)を用いるのが、好ましい。
表2は、(B)リン脂質ポリマーとしての2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体(成分4)の含有量の違い、(B)リン脂質ポリマーとしての成分の種類の違いに基づく評価の違いを示す。実施例8〜13について、表2に基づいて、比較例2と対比して説明する。比較例2は、(B)リン脂質ポリマーを含有せず、他の成分1,6〜20は、実施例8〜13と同一である。なお、精製水(成分20)の量は、成分1〜20の合計が100%になるように調整されている。
比較例2の美容液は、「ハリ感」が良好ではなかった。これに対し、実施例8〜13の美容液は、「ハリ感」が、比較例2よりも優れている。実施例8〜13は、比較例2に対して、(B)リン脂質ポリマーを、追加した組成であるため、(B)リン脂質ポリマーにより、「ハリ感」が向上されたと言える。
次に、(B)リン脂質ポリマーとしての2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体(成分4)の含有量について、表2に基づいて説明する。表2に示すように、実施例8〜12の美容液は、(B)リン脂質ポリマーとしての2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体(成分4)を、それぞれ、0.01質量%、0.03質量%、0.05質量%、0.1質量%、0.2質量%含有する。実施例8〜12は、上記の通り、全ての評価項目において優れていた。中でも、実施例9〜11は、実施例8よりも「ハリ感」が優れていると共に、実施例12よりも「べたつき感」が少ない点で、特に優れていた。(B)リン脂質ポリマーとしての2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体(成分4)は、湿潤剤として機能し、保湿性を付与すると共にもちっとした感触を付与するため、含有量の増加と共にハリ感が向上するが、一方、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体(成分4)の含有量が多すぎると、「べたつき感」が強くなると考えられる。表2に示す結果より、(B)リン脂質ポリマーとして2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体(成分4)を含有する美容液において、(B)リン脂質ポリマーとしての2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体(成分4)の含有量は、0.01〜0.2質量%が好ましく、さらに、0.03〜0.1質量%がより好ましい。
次に、(B)リン脂質ポリマーとして用いる成分による評価の違いを、表2に基づいて説明する。実施例13は、(B)リン脂質ポリマーとして、水素添加大豆リン脂質(成分5)を用いている。実施例13の美容液は、「ハリ感」が、比較例2よりも優れている。すなわち、(B)リン脂質ポリマーとして、水素添加大豆リン脂質(成分5)を用いても、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体(成分4)を用いた場合と同様に、ハリ感を向上させることができる。実施例13は、(B)リン脂質ポリマーとして、水素添加大豆リン脂質(成分5)を実施例10と同様に0.05質量%を含むが、実施例10の美容液は、実施例13よりもハリ感がよい。したがって、(B)リン脂質ポリマーとして、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体(成分4)を用いるのが、好ましい。
表3は、(C)ベタイン類としてのトリメチルグリシン(成分6)の含有量の違いに基づく評価の違いを示す。実施例14〜19について、表3に基づいて、比較例3と対比して説明する。比較例3は、(C)ベタイン類としてのトリメチルグリシン(成分6)を含有せず、他の成分1,4,7〜20は、実施例14〜19と同一である。なお、精製水(成分20)の量は、成分1〜20の合計が100%になるように調整されている。
比較例3の美容液は、「しっとり感」が良好ではなかった。これに対し、実施例14〜19の美容液は、「しっとり感」が、比較例3よりも優れている。実施例14〜19は、比較例3に対して、(C)ベタイン類としてのトリメチルグリシン(成分6)を、追加した組成であるため、(C)ベタイン類としてのトリメチルグリシン(成分6)により、「しっとり感」が向上されたと言える。
次に、(C)ベタイン類としてのトリメチルグリシン(成分6)の含有量について、表3に基づいて説明する。表3に示すように、実施例14〜19の美容液は、(C)ベタイン類としてトリメチルグリシン(成分6)を、それぞれ、0.5質量%、1質量%、1.5質量%、2質量%、2.5質量%、3質量%含有する。実施例14〜19は、上記の通り、全ての評価項目において優れていた。中でも、実施例15〜18は、実施例14よりも「しっとり感」が優れていると共に、実施例19よりも「べたつき」が優れていた(すなわち、べたつかなかった)。トリメチルグリシン(成分6)は、湿潤剤として機能し、保湿性を付与するため含有量の増加と共に「しっとり感」が向上すると考えられる。しかしながら、実施例14〜19の結果より、トリメチルグリシン(成分10)の含有量の増加に伴い、「べたつき感」が強くなると考えられる。したがって、(C)ベタイン類としてトリメチルグリシン(成分10)を含有する美容液において、(C)ベタイン類としてのトリメチルグリシン(成分10)の含有量は、0.5〜3質量%が好ましく、さらに、1〜2.5質量%がより好ましい。
表4は、(D)ジメチルシラノール・ヒアルロン酸縮合液(成分7)の含有量の違いに基づく評価の違いを示す。実施例20〜23について、表4に基づいて、比較例4と対比して説明する。比較例4は、(D)ジメチルシラノール・ヒアルロン酸縮合液(成分7)を含有せず、他の成分1,4,6,8〜20は、実施例14〜19と同一である。なお、精製水(成分20)の量は、成分1〜20の合計が100%になるように調整されている。
比較例4の美容液は、「べたつき」および「ハリ感」が良好ではなかった。これに対し、実施例20〜23の美容液は、「べたつき」および「ハリ感」が、比較例4よりも優れている。実施例20〜23は、比較例4に対して、(D)ジメチルシラノール・ヒアルロン酸縮合液(成分7)を、追加した組成であるため、(D)ジメチルシラノール・ヒアルロン酸縮合液(成分7)により、べたつきを抑制しつつハリ感を向上させることができたといえる。
次に、(D)ジメチルシラノール・ヒアルロン酸縮合液(成分7)の含有量について、表4に基づいて説明する。表4に示すように、実施例20〜23の美容液は、(D)ジメチルシラノール・ヒアルロン酸縮合液(成分7)を、それぞれ、0.01質量%、0.05質量%、0.1質量%、1質量%含有する。実施例20〜23は、上記の通り、全ての評価項目において優れていた。中でも、実施例21〜23は、実施例20よりも「べたつき」および「ハリ感」が優れていた。したがって、(D)ジメチルシラノール・ヒアルロン酸縮合液(成分7)を含有する美容液において、(D)ジメチルシラノール・ヒアルロン酸縮合液(成分7)の含有量は、0.01〜1質量%が好ましく、さらに、0.05〜1質量%がより好ましい。
上記実施例の美容液は、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体(成分4)と、トリメチルグリシン(成分6)を含有する。2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体(成分4)と、トリメチルグリシン(成分6)とは、共に、湿潤剤として機能する成分であるものの、異なる使用感を奏する。2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体(成分4)は、保湿性を付与すると共にもちっとした感触を付与し、トリメチルグリシン(成分6)は、湿潤剤でありながら、さらっとした使用感を与える。上記実施例の美容液では、湿潤剤として、異なる使用感の2種類の成分を含有することにより、べたつき感を抑制しつつ、しっとり感およびハリ感を向上させることができた。
以上説明したように、上記実施例の美容液によれば、伸びがよいため、ユーザの皮膚への塗りやすさが向上される。また、上記実施例の美容液によれば、べたつき感がないため、美容液を肌に塗布した後の肌の状態および塗布感が向上される。また、上記実施例の美容液によれば、保湿性が高く、ハリ感を付与することができるため、上記実施例の美容液をユーザの皮膚に塗布した場合に、ユーザの皮膚は、高い保湿性とハリ感を得ることができる。
上記実施例において、化粧料として美容液を例示したが、美容液に限定されず、化粧水でもよい。
Y…容器
ML…皮膚用化粧料

Claims (5)

  1. アクリル酸系ポリマーとリン脂質ポリマーを含む皮膚用化粧料であって、
    (A)アクリル酸系ポリマーは、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、架橋ポリアクリル酸、ポリアクリル酸から選択される一種以上、
    (B)リン脂質ポリマーは、水素添加大豆リン脂質、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体から選択される一種以上、
    さらに
    (C)トリメチルグリシン、
    (D)ジメチルシラノール・ヒアルロン酸縮合液
    を含有する皮膚用化粧料。
  2. 請求項1に記載の皮膚用化粧料であって、
    前記(A)アクリル酸系ポリマーは、前記皮膚用化粧料全量に対し、0.01〜0.1質量%含有される、皮膚用化粧料。
  3. 請求項1または請求項2に記載の皮膚用化粧料であって、
    前記(B)リン脂質ポリマーは、前記皮膚用化粧料全量に対し、0.01〜0.2質量%含有される、皮膚用化粧料。
  4. 請求項1から3いずれかに記載の皮膚用化粧料であって、
    前記(C)トリメチルグリシンは、前記皮膚用化粧料全量に対し、0.5〜3質量%含有される、皮膚用化粧料。
  5. 請求項1から4いずれかに記載の皮膚用化粧料であって、
    前記(D)ジメチルシラノール・ヒアルロン酸縮合液は、前記皮膚用化粧料全量に対し、0.01〜1質量%含有される、皮膚用化粧料。
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